(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1で開示されたゲーム装置では、下側ハウジングと上側ハウジングとの接続部を除くと下側ハウジングがほぼ直方体形状となる。そして、上側面の左右端の操作ボタンは、上記直方体形状のある一面に配置されているだけであり、それら操作ボタンを操作する場合の操作性の向上について改善の余地がある。
【0005】
それ故に、本発明の目的は、新規な情報処理装置および情報処理システムを提供することである。また、本発明のその他の目的は、操作性に優れた情報処理装置および情報処理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は例えば以下のような構成を採用し得る。なお、特許請求の範囲の記載を解釈する際に、特許請求の範囲の記載によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解され、特許請求の範囲の記載と本欄の記載とが矛盾する場合には、特許請求の範囲の記載が優先する。
【0007】
本発明の情報処理装置の一構成例は、ユーザ操作に応じて、所定の処理を行う可搬型の情報処理装置である。情報処理装置は、平板状のハウジングおよび少なくとも1つの操作ボタンを備える。ハウジングは、上側面が厚く下側面に至るにしたがって薄くなる形状を有する。操作ボタンは、ハウジングの上側面に設けられる。
【0008】
上記によれば、新規な情報処理装置を実現することができる。
【0009】
また、上記操作ボタンの押下面における上側面の厚さ方向の長さは、当該上側面の厚さとほぼ同じであってもよい。
【0010】
上記によれば、上側面に設けられた操作ボタンを押下しやすくなる。
【0011】
また、上記上側面の少なくとも一部には、ハウジングの前面に向かって広がる勾配を有する傾斜面が形成されてもよい。
【0012】
上記によれば、情報処理装置を安定して把持することができ、操作中に情報処理装置を落とすことを防止することができる。
【0013】
また、操作ボタンには、ハウジングの前面に向かって広がる勾配を有する傾斜面が形成されてもよい。
【0014】
上記によれば、操作ボタンを操作しやすい押下位置で操作することが可能となり、当該操作ボタンに対する操作性を向上させることができる。
【0015】
また、上記ハウジングの左側面および右側面の少なくとも一部には、ハウジングの前面に向かって広がる勾配を有する傾斜面がそれぞれ形成されてもよい。
【0016】
上記によれば、情報処理装置を安定して把持することができ、操作中に情報処理装置を落とすことを防止することができる。
【0017】
また、上記ハウジングの左側面および右側面の少なくとも一部に形成される傾斜面は、ハウジングの左側面および右側面のほぼ全体に形成されてもよい。
【0018】
上記によれば、情報処理装置をさらに安定して把持することができる。また、ハウジング前面に対する視認性(例えば、前面に設けられた表示画面に対する視認性)がよくなる。
【0019】
また、上記情報処理装置は、少なくとも1つの操作部を、さらに備えてもよい。操作部は、ハウジングの前面上の上側面側に設けられ、操作ボタンとは異なる。
【0020】
上記によれば、操作ボタンと操作部の両方を操作する場合であっても、操作性が低下しないようにすることができる。
【0021】
また、上記情報処理装置の重心は、ハウジングに対する上側面側に設定されてもよい。
【0022】
上記によれば、情報処理装置を安定して把持することができ、情報処理装置を把持して動かす際の操作感がよくなる。
【0023】
また、少なくとも1つの操作ボタンは、ハウジングの上側面の左右にそれぞれ設けられた2つの操作ボタンであってもよい。
【0024】
また、2つの操作ボタンは、ハウジングの上側面の左右端部にそれぞれ設けられてもよい。
【0025】
上記によれば、上側面の左右にそれぞれ設けられた2つの操作ボタンに対する操作性がよくなる。
【0026】
また、上記情報処理装置は、複数の表示画面を、さらに備えてもよい。表示画面は、ハウジングの前面に設けられる。
【0027】
上記によれば、ハウジングの前面に設けられた複数の表示画面にそれぞれ表示される画像を見ながら、情報処理装置を操作することができる。
【0028】
また、上記複数の表示画面は、1枚の表示画面に対する複数の部位をそれぞれ用いることによって構成されてもよい。
【0029】
上記によれば、装置の部品コストおよび製造コストを大きく低減させることができる。
【0030】
また、左側に設けられた上記操作ボタンは、上側面から下側面への方向と左から右への方向とに少なくとも押下可能に構成されてもよい。右側に設けられた上記操作ボタンは、上側面から下側面への方向と右から左への方向とに少なくとも押下可能に構成されてもよい。
【0031】
上記によれば、操作ボタンに対する押下操作が容易となる。
【0032】
また、左側に設けられた上記操作ボタンは、ユーザが押下する押下面が上側面とハウジングの左側面とをつなぐ曲面状に形成されてもよい。右側に設けられた上記操作ボタンは、ユーザが押下する押下面が上側面とハウジングの右側面とをつなぐ曲面状に形成されてもよい。
【0033】
上記によれば、押下面が曲面で形成されるため、様々な方向から押下する操作に好適となる。
【0034】
また、上記曲面は、四分円の円弧状に形成されてもよい。
【0035】
上記によれば、押下面が四分円の円弧状に形成されるため、縦、横、斜め等の様々な方向から押下する操作に好適となる。
【0036】
また、本発明は、上記構成要素を備えた入力装置を含む情報処理システムの形態で実施されてもよい。
【発明の効果】
【0037】
本発明によれば、新規な情報処理装置や入力装置等を実現することができる。
【発明を実施するための形態】
【0039】
図1〜
図4を参照して、本発明の一実施形態に係る情報処理装置について説明する。本発明の情報処理装置は、任意のプログラムを実行することができるが、情報処理装置の一例としてゲームプログラムを実行する携帯型のゲーム装置1を用いて説明する。なお、
図1〜
図4は、ゲーム装置1の外観の一例を示す図である。
図1は、ゲーム装置1の一例を示す正面図である。
図2の(a)部はゲーム装置1の正面図であり、
図2の(b)部はゲーム装置1の上面図であり、
図2の(c)部はゲーム装置1の下面図である。
図3の(a)部はゲーム装置1の正面図であり、
図3の(b)部はゲーム装置1の背面図であり、
図3の(c)部はゲーム装置1の左側面図であり、
図3の(d)部はゲーム装置1の右側面図である。
図4は、ユーザがゲーム装置1を把持した様子の一例を示す図である。ゲーム装置1は、撮像部を内蔵しており、当該撮像部によって画像を撮像し、撮像した画像を画面に表示したり、撮像した画像のデータを保存したりすることが可能である。また、ゲーム装置1は、交換可能なメモリカード内に記憶され、または、サーバや他のゲーム装置から受信したプログラム(例えば、ゲームプログラム)を実行可能であり、仮想空間に設定された仮想カメラで撮像した画像等のコンピュータグラフィックス処理により生成された画像を画面に表示することもできる。
【0040】
図1〜
図4において、ゲーム装置1は、ユーザが把持可能なハウジング11を有する。ハウジング11は、主面(前面)が長方形(例えば、略正方形)となった板状で形成される。通常、ユーザは、ゲーム装置1の正面(前面)を見ながらゲーム装置1を使用する。そして、ユーザは、ゲーム装置1を使用しない場合には、ゲーム装置1を電源オフ状態にしたり、スリープ状態にしたりしてゲーム装置1を保管する。
【0041】
一例として、ハウジング11の外部または内部には、下側LCD(Liquid Crystal Display:液晶表示装置)12、タッチパネル13、各操作ボタン14A〜14K、アナログスティック15、音量スライダ16、スリープスライダ17、LED18A〜18D、第1カードコネクタ19、赤外線受発光部20、第2カードコネクタ21、上側LCD22、2つの外側撮像部23(外側左撮像部23aおよび外側右撮像部23b)、内側撮像部24、タッチペン28、マイク43、およびスピーカ44等が設けられる。以下、これらの詳細について説明する。
【0042】
図1に示すように、下側LCD12および上側LCD22は、ハウジング11に収納される。下側LCD12は、横長形状であり、長辺方向がハウジング11の左右方向に一致するように配置される。下側LCD12は、ハウジング11の下方中央となるハウジング11の前面(主面)に設けられる。一例として、下側LCD12は、画像を(立体視可能ではなく)平面的に表示する表示装置である。上側LCD22は、横長形状であり、長辺方向がハウジング11の左右方向に一致するように配置される。そして、上側LCD22は、ハウジング11の上方中央となるハウジング11の前面(主面)に設けられる。一例として、上側LCD22の画面の面積は、下側LCD12の画面の面積よりも大きく設定される。具体的には、上側LCD22の画面は、下側LCD12の画面よりも横長に設定される。すなわち、上側LCD22の画面のアスペクト比における横幅の割合は、下側LCD12の画面のアスペクト比における横幅の割合よりも大きく設定される。そして、上側LCD22は、下側LCD12と同様に、画像を平面的に表示する表示装置である。なお、本実施形態では表示装置としてLCDを用いているが、例えばEL(Electro Luminescence:電界発光)を利用した表示装置など、他の任意の表示装置を利用してもよい。また、下側LCD12および上側LCD22として、任意の解像度の表示装置を利用することができる。
【0043】
図1に示されるように、ゲーム装置1は、入力装置として、タッチパネル13を備えている。タッチパネル13は、下側LCD12の画面上を覆うように装着されている。なお、本実施形態では、タッチパネル13は、例えば抵抗膜方式のタッチパネルが用いられる。ただし、タッチパネル13は、抵抗膜方式に限らず、例えば静電容量方式等、任意の押圧式のタッチパネルを用いることができる。例えば、タッチパネル13として、下側LCD12の解像度と同解像度(検出精度)のものを利用してもよい。ただし、必ずしもタッチパネル13の解像度と下側LCD12の解像度とが一致している必要はない。また、
図3の(b)部や
図3の(d)部に示すように、ハウジング11の背面にはタッチペン28を収納するための挿入口が設けられ、当該挿入口にタッチペン28が収納されている。なお、タッチパネル13に対する入力は、通常タッチペン28を用いて行われるが、タッチペン28に限らずユーザの指でタッチパネル13に対する入力をすることも可能である。
【0044】
各操作ボタン14A〜14Kは、ユーザが押下操作することによって入力を行うための入力装置である。
図1に示されるように、ハウジング11の前面(主面)には、各操作ボタン14A〜14Kのうち、十字ボタン14A(方向入力ボタン14A)、ボタン14B、ボタン14C、ボタン14D、ボタン14E、電源ボタン14F、セレクトボタン14I、HOMEボタン14J、およびスタートボタン14Kが設けられる。十字ボタン14Aは、上下左右の方向を指示する十字の形状のボタンを有し、ハウジング11の左端中央付近に設けられる。ボタン14B(例えば、Aボタン)、ボタン14C(例えば、Bボタン)、ボタン14D(例えば、Xボタン)、およびボタン14E(例えば、Yボタン)は、十字状に配置され、ハウジング11の右端上方(上側LCD22の左側となる位置)に設けられる。ボタン14A〜14E、セレクトボタン14I、HOMEボタン14J、およびスタートボタン14Kには、ゲーム装置1が実行するプログラムに応じた機能が適宜割り当てられる。例えば、十字ボタン14Aは選択操作等に用いられ、各操作ボタン14B〜14Eは例えば決定操作やキャンセル操作等に用いられる。また、電源ボタン14Fは、ゲーム装置1の電源をオン/オフするために用いられる。
【0045】
アナログスティック15は、方向を指示する入力デバイスであり、ハウジング11の前面(主面)の左端上方(上側LCD22の右側となる位置)に設けられる。
図1に示すように、アナログスティック15が十字ボタン14Aの上方に設けられる。また、アナログスティック15および十字ボタン14Aは、ハウジング11を把持した左手の親指で操作可能な位置に設けられる(
図4参照)。また、アナログスティック15を左側上方に設けたことにより、ハウジング11を把持する左手の親指が自然と位置するところにアナログスティック15が配され、十字ボタン14Aは、左手の親指を少し下にずらした位置に配される。アナログスティック15は、そのキートップが、ハウジング11の前面に平行にスライドするように構成されている。アナログスティック15は、ゲーム装置1が実行するプログラムに応じて機能する。例えば、3次元仮想空間に所定のオブジェクトが登場するゲームがゲーム装置1によって実行される場合、アナログスティック15は、当該所定のオブジェクトを3次元仮想空間内で移動させるための入力装置として機能する。この場合において、所定のオブジェクトは、アナログスティック15のキートップがスライドした方向に移動される。なお、アナログスティック15として、上下左右および斜め方向の任意の方向に所定量だけ傾倒することでアナログ入力を可能としたものを用いてもよい。
【0046】
また、
図1に示すように、ハウジング11の前面には、マイク43に音声入力するための孔が設けられる。マイク43は、当該孔の下部に設けられ、ゲーム装置1の外部の音を検出する。また、ハウジング11の前面には、スピーカ44の音声を外部へ出力するための孔が設けられる。スピーカ44は、当該孔の下部に設けられ、当該孔を介してゲーム装置1の外部へ音声を出力する。
【0047】
図1に示すように、内側撮像部24は、ハウジング11の前面に設けられ、当該前面から手前に延びる当該前面の法線方向を撮像方向とする撮像部である。内側撮像部24は、所定の解像度を有する撮像素子(例えば、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサ等)と、レンズとを含む。レンズは、ズーム機構を有するものでもよい。
【0048】
内側撮像部24は、上側LCD22の画面の上端よりも上方に配置され、ハウジング11の左右方向に関して中央の位置(ハウジング11(上側LCD22の画面)を左右に2等分する線の線上)に配置される。そして、内側撮像部24は、後述する外側撮像部23とは反対方向を撮像する。例えば、内側撮像部24は、ユーザが上側LCD22や下側LCD12を正視した際、当該ユーザの顔を正面から撮像することができる。
【0049】
図1に示されるように、ハウジング11の前面には、電源ボタン14Fの左側にゲーム装置1の電源のON/OFF状況をユーザに通知する第1LED18Aが設けられる。また、ハウジング11の前面には、第1LED18Aの上方にゲーム装置1が充電中であることをユーザに通知する第2LED18Bが設けられる。また、ハウジング11の右端部には、ゲーム装置1の無線通信の確立状況をユーザに通知する第3LED18Cが設けられる。例えば、ゲーム装置1は、他の機器との間で無線通信を行うことが可能であり、第3LED18Cは、他の機器との無線通信が確立している場合に点灯する。ゲーム装置1は、例えば、IEEE802.11.b/g/n/ac/adの規格等に準じた方式により、無線LANに接続する機能を有する。さらに、ハウジング11の前面には、ゲーム装置1のユーザに対して何らかの通知が行われる場合に点灯する第4LED18Dが設けられる。
【0050】
図1および
図2の(c)部に示すように、ハウジング11の下端部には、スリープスライダ17が設けられている。スリープスライダ17は、ユーザがゲーム装置1を通常の動作モードからスリープモードに移行する場合やスリープモードから通常の動作モードに移行する際に操作される入力装置である。例えば、ゲーム装置1において通常の動作モードでゲームが行われている最中にスリープスライダ17をスライドさせる操作をユーザが行うことによって、当該ゲームを一時中断してゲーム装置1の消費電力を少なくするスリープモードに移行させることができる。また、ゲーム装置1がスリープモード中にスリープスライダ17をスライドさせる操作をユーザが行うことによって、通常の動作モードにゲーム装置1を復帰させ、当該スリープモード移行によって中断されていたゲームを再開することができる。
【0051】
図1、
図2の(b)部、
図3の(c)部、および
図3の(d)部に示されるように、ハウジング11の上側面には、Lボタン14GおよびRボタン14Hが設けられている。Lボタン14Gは、ハウジング11の上側面の左端部と左側面の上端部との角となる位置に設けられる。また、Rボタン14Hは、ハウジング11の上側面の右端部と右側面の上端部との角となる位置に設けられる。Lボタン14GおよびRボタン14Hは、ユーザが押下操作することによって入力を行うための入力装置であり、ゲーム装置1が実行するプログラムに応じた機能が適宜割り当てられる。
【0052】
図1に示すように、Lボタン14Gは、ユーザが押下する押下面がハウジング11の上側面とハウジング11の左側面とをつなぐ曲面状に形成され、一例として、当該曲面が四分円の円弧状となるように形成されている。また、Rボタン14Hは、ユーザが押下する押下面がハウジング11の上側面とハウジング11の右側面とをつなぐ曲面状に形成され、一例として、当該曲面が四分円の円弧状となるように形成されている。そして、Lボタン14GおよびRボタン14Hは、上下方向(ハウジング11の上側面から下側面への方向)と左右方向(ハウジング11の左側面から右側面への方向または右側面から左側面への方向)とに少なくともそれぞれ押下可能に構成されている。なお、Lボタン14GおよびRボタン14Hの構造や詳細な形状については、後述する。
【0053】
図3の(c)部に示されるように、ハウジング11の左側面には、音量スライダ16が設けられる。音量スライダ16は、ゲーム装置1のスピーカ44から出力される音量を調整するために用いられる。
【0054】
図3の(d)部に示されるように、ハウジング11の右側面には、その内側に第2カードコネクタ21が配置されたカバー部が設けられている。第2カードコネクタ21は、ゲーム装置1とデータ保存用外部メモリ46とを電気的に接続する。データ保存用外部メモリ46は、上記カバー部を開けることによって第2カードコネクタ21に着脱自在に装着される。データ保存用外部メモリ46は、例えば、ゲーム装置1によって撮像された画像のデータ等、各種データを記憶(保存)するために用いられる。
【0055】
図2の(b)部に示されるように、ハウジング11の上側面には、その内部に第1カードコネクタ19が設けられた挿入口が形成される。上記挿入口には、ゲームプログラムを記録した外部メモリ45が挿入され、外部メモリ45と第1カードコネクタ19とが電気的に着脱自在に接続される。外部メモリ45がゲーム装置1に接続されることにより、外部メモリ45に記録されたプログラムが実行される。なお、
図2の(b)部に示した例では、第1カードコネクタ19は、ハウジング11の上側面において中央から左側の領域に設けられている。
【0056】
また、
図2の(b)部に示されるように、ハウジング11の上側面には、赤外線受発光部20が設けられる。赤外線受発光部20は、ゲーム装置1が所定の通信方式(例えば赤外線通信)により同種のゲーム装置との間で無線通信を行う際に、他のゲーム装置との間で赤外線を発信/受信する。なお、
図2の(b)部に示した例では、赤外線受発光部20は、ハウジング11の上側面において中央から左側の領域に設けられ、第1カードコネクタ19と奥行方向(ハウジング11の前面から背面への方向)に並設される。また、ハウジング11には、ゲーム装置1の電源となる充電式電池が収納され、ハウジング11の上側面に設けられた端子を介して当該電池を充電することができる。
【0057】
図3の(b)部に示されるように、ハウジング11の背面には外側左撮像部23aおよび外側右撮像部23bが設けられる。外側左撮像部23aおよび外側右撮像部23bは、いずれも奥行方向(すなわち、ハウジング11の前面から奥方向に延びる当該前面の法線方向)が撮像方向となるように設定される。したがって、外側左撮像部23aおよび外側右撮像部23bは、いずれも、上側LCD22(および下側LCD12)の表示面の法線方向と180度反対の方向が撮像方向となるように設定される。また、外側左撮像部23aの撮像方向および外側右撮像部23bの撮像方向は、平行となる。外側左撮像部23aと外側右撮像部23bとは、ゲーム装置1が実行するプログラムによって、ステレオカメラとして使用することが可能である。また、ゲーム装置1が実行するプログラムによっては、外側左撮像部23aおよび外側右撮像部23bの一方を単独で用いて、非ステレオカメラとして使用することも可能である。また、ゲーム装置1が実行するプログラムによっては、外側左撮像部23aおよび外側右撮像部23bで撮像した画像を合成するまたは補完的に使用することにより撮像範囲を広げて撮像することも可能である。一例として、外側左撮像部23aおよび外側右撮像部23bは、それぞれ所定の共通の解像度を有する撮像素子(例えば、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサ等)と、レンズとを含む。なお、上記レンズは、ズーム機構を有するものでもよい。また、本実施形態では、外側左撮像部23aおよび外側右撮像部23bの2つの撮像部で外側撮像部23を構成したが、1つの撮像部で外側撮像部23を構成してもよい。また、外側左撮像部23aおよび外側右撮像部23bの撮像方向は、ハウジング11の背面の法線方向となるように設定されてもよい。
【0058】
外側左撮像部23aおよび外側右撮像部23bは、ゲーム装置1の左右方向に並べて配置される。すなわち、外側左撮像部23aおよび外側右撮像部23bを結んだ直線が上側LCD22の画面の横方向と平行になるように、外側左撮像部23aおよび外側右撮像部23bが配置される。そして、外側左撮像部23aおよび外側右撮像部23bは、上側LCD22の左右方向に関して中央から対称となる位置にそれぞれ配置される。つまり、ユーザが上側LCD22の画面を正面から視認した場合に、外側左撮像部23aは左側に外側右撮像部23bは右側にそれぞれ位置する。したがって、外側撮像部23をステレオカメラとして機能させるプログラムが実行されている場合、外側左撮像部23aは、ユーザの左目で視認される左目用画像を撮像し、外側右撮像部23bは、ユーザの右目で視認される右目用画像を撮像することができる。
【0059】
次に、ハウジング11の詳細な形状について説明する。上述したように、ハウジング11は、前面が略正方形となった板状で形成されている。より詳細には、
図2の(b)部および(c)部や
図3の(c)部および(d)部に示されるように、ハウジング11の前面と背面とは平行ではなく、ハウジング11の左右側面および上側面には傾斜面や曲面が形成されている。
【0060】
例えば、
図3の(c)部および(d)部に示されるように、角度W°で交わるくさび形状となるように、ハウジング11の前面と背面とが配置されている。具体的には、ハウジング11は、下側面より上側面が厚く(
図2の(b)部および(c)部に図示する上側面の厚みTuおよび下側面の厚みTl、Tu>Tl)、下側面に至るにしたがって薄くなる形状を有している。これによって、背面が机上等の水平面に接するようにゲーム装置1を積置した場合、下端側より上端側が高くなった状態でハウジング11の前面が配置されるため、当該状態において上側LCD22や下側LCD12に表示される画像が見易くなる。また、下側面より上側面が厚く、下側面に至るにしたがって薄くなるくさび形状でハウジング11を形成することによって、ハウジング11を把持しやすくなり、ゲーム装置1に対する操作性が向上する(
図4参照)。
【0061】
また、ハウジング11の上端面側を厚く形成することによって、当該上端面側に多くの部品を配置することができるとともに、ゲーム装置1の重心が当該上端面側(上側LCD22側)となる。例えば、
図3の(b)部に示すように、ハウジング11の上端面付近には、第1カードコネクタ19と赤外線受発光部20とが重ねて配置され、さらに外側左撮像部23aが第1カードコネクタ19および赤外線受発光部20と重ねて配置されている。また、本実施形態では、ゲーム装置1の電源となる充電式電池もハウジング11の上端面側に配置されているため、ゲーム装置1の重心が当該上端面側となっている。このように、ゲーム装置1の重心をハウジング11の上端面側にすることによって、ゲーム装置1を安定して把持することができ、ゲーム装置1を把持して動かす際の操作感がよくなる。
【0062】
また、ハウジング11の上端面側を厚く形成することによって、当該上端面に配置されるLボタン14GおよびRボタン14Hを大きく設けることができる。例えば、
図2の(b)部等に示されているように、上端面の厚さ方向に対してほぼ全体にLボタン14GおよびRボタン14Hの押下面を設けることによって、Lボタン14GおよびRボタン14Hに対する操作性が向上する。なお、Lボタン14GおよびRボタン14Hは、上端面の厚さ方向に対してほぼ全体に設けなくてもよく、上端面の厚みに対して3分の2程度の大きさの押下面でもいいし、上端面の厚みに対して半分程度の大きさの押下面でもよい。何れの押下面であっても、Lボタン14GおよびRボタン14Hに対する操作性を向上させることができる。
【0063】
また、
図3の(c)部および(d)部に示されるように、ハウジング11の上端面は、前面に対して鋭角(角度S2°)で交わるように配置されている。具体的には、ハウジング11の上端面は、ハウジングの前面に向かって角度90−S2°で広がる勾配を有する傾斜面となっている。これによって、
図4に示すように、ゲーム装置1を把持する際に指を上端面に沿わせることによって、ゲーム装置1を安定して把持することができ、操作中にゲーム装置1を落とすことを防止することができる。また、背面が机上等の水平面に接するようにゲーム装置1を積置して上側LCD22や下側LCD12に表示された画像を正視した場合、上端面が見えない状態となるため、上側LCD22や下側LCD12に対する視認性がよくなる。また、
図2の(b)部や
図3の(c)部および(d)部に示されるように、上記傾斜面は、Lボタン14GおよびRボタン14Hの押下面を含んでいてもよい。この場合、ユーザがLボタン14GおよびRボタン14Hを上下方向(ハウジング11の上側面から下側面への方向)に押下する際、上記傾斜面となった押下面を押下することになる。このとき、当該傾斜面の前面側を押下する場合と当該傾斜面の背面側を押下する場合とを比較すると、上下方向に対する押下位置が当該傾斜面の勾配の分だけ異なることになる。したがって、
図4に示すようにユーザが両手の掌をゲーム装置1の左右端部に当接させて人差し指でLボタン14GおよびRボタン14Hを押下する場合、掌の位置から押下位置までの長さを上記傾斜面の勾配によって調整することができ、Lボタン14GおよびRボタン14Hを操作しやすい押下位置(長さ)で操作することができる。
【0064】
また、
図2の(b)部および(c)部に示されるように、ハウジング11の左右端面は、前面に対して鋭角(角度S1°)でそれぞれ交わるように配置されている。具体的には、ハウジング11の左右端面は、それぞれハウジングの前面に向かって角度90−S1°でハの字型に広がる勾配を有する傾斜面となっている。これによって、
図4に示すように、ゲーム装置1を把持する際に掌等を左右端面に沿わせることによって、ゲーム装置1を安定して把持することができ、操作中にゲーム装置1を落とすことを防止することができる。また、背面が机上等の水平面に接するようにゲーム装置1を積置して上側LCD22や下側LCD12に表示された画像を正視した場合、左右端面が見えない状態となるため、上側LCD22や下側LCD12に対する視認性がよくなる。
【0065】
なお、上述した例では、上記傾斜面がハウジング11の上端面および左右端面全体に形成される例を用いたが、上記傾斜面は、上端面および左右端面の一部に形成されている場合でも同様の効果を得ることができることは言うまでもない。例えば、上端面や左右端面が背面から前面までの途中が凸となった形状であって、背面側から当該凸部までの面が上記勾配を有する傾斜面として形成された形状(例えば、断面が小判形)でもよい。
【0066】
図4に示されるように、上述したハウジング11の形状およびハウジング11に配置される各入力装置の配置によって、ユーザは、ハウジング11の前面(すなわち、下側LCD12および上側LCD22)がユーザの方向を向く状態で、両手の掌と中指、薬指および小指とでハウジング11の両側面に形成された傾斜面および背面を把持することができる。このようにハウジング11を把持することによって、ユーザは、ハウジング11を把持したまま、各操作ボタン14A〜14Eおよびアナログスティック15に対する操作を親指で行い、Lボタン14GおよびRボタン14Hに対する操作を人差し指で行うことができる。特に、ボタン14B、ボタン14C、ボタン14D、およびボタン14Eの4つのボタンは、ハウジング11を把持する右手の親指が自然と位置するハウジング11の上端面側に配置され、アナログスティック15は、ハウジング11を把持する左手の親指が自然と位置するハウジング11の上端面側に配置される。また、これらの4つのボタンとアナログスティック15とは、上側LCD22を挟んで左右対称に配置され、上側LCD22を見ながら操作するための好適な位置に上記4つのボタンとアナログスティック15とが配設されている。また、これらの4つのボタンとアナログスティック15とが上側LCD22を挟んで左右対称に配置されているため、ゲームプログラムによっては、例えば、左利きの人が、これらの4つのボタンを使用して方向指示入力をすることも可能である。
【0067】
次に、
図5を参照して、ゲーム装置1の内部構成を説明する。なお、
図5は、ゲーム装置1の内部構成の一例を示すブロック図である。
【0068】
図5において、ゲーム装置1は、上述した各構成部に加えて、情報処理部31、メインメモリ32、外部メモリインターフェイス(外部メモリI/F)33、データ保存用外部メモリI/F34、データ保存用内部メモリ35、ローカル通信モジュール37、加速度センサ39、角速度センサ40、およびインターフェイス回路(I/F回路)42等の電子部品を備えている。これらの電子部品は、電子回路基板上に実装されてハウジング11内に収納される。
【0069】
情報処理部31は、所定のプログラムを実行するためのCPU(Central Processing Unit)311、画像処理を行うGPU(Graphics Processing Unit)312等を含む情報処理手段である。一例として、CPU311によって実行されるプログラムは、ゲーム装置1内のメモリ(例えば外部メモリI/F33に接続された外部メモリ45やデータ保存用内部メモリ35)に記憶されている。CPU311は、当該プログラムを実行することによって、画像処理やゲーム処理等の情報処理を実行する。なお、CPU311によって実行されるプログラムは、他の機器との通信によって他の機器から取得されてもよい。また、情報処理部31は、VRAM(Video RAM)313を含む。GPU312は、CPU311からの命令に応じて画像を生成し、VRAM313に描画する。そして、GPU312は、VRAM313に描画された画像を上側LCD22および/または下側LCD12に出力し、上側LCD22および/または下側LCD12に当該画像が表示される。
【0070】
情報処理部31には、メインメモリ32、外部メモリI/F33、データ保存用外部メモリI/F34、およびデータ保存用内部メモリ35が接続される。メインメモリ32は、CPU311のワーク領域やバッファ領域として用いられる揮発性の記憶手段である。すなわち、メインメモリ32は、情報処理で用いられる各種データを一時的に記憶したり、外部(外部メモリ45や他の機器等)から取得されるプログラムを一時的に記憶したりする。外部メモリI/F33は、外部メモリ45を着脱自在に接続するためのインターフェイスである。また、データ保存用外部メモリI/F34は、データ保存用外部メモリ46を着脱自在に接続するためのインターフェイスである。
【0071】
外部メモリ45は、CPU311によって実行されるプログラムを記憶するための不揮発性の記憶手段である。外部メモリ45は、例えば読み取り専用の半導体メモリで構成される。外部メモリ45が第1カードコネクタ19に接続されると、CPU311は外部メモリ45に記憶されたプログラムを読み込むことができる。データ保存用外部メモリ46は、不揮発性の読み書き可能なメモリ(例えばNAND型フラッシュメモリ)で構成され、所定のデータを格納するために用いられる。例えば、データ保存用外部メモリ46には、外側撮像部23で撮像された画像等が記憶される。データ保存用外部メモリ46が第2カードコネクタ21に接続されると、CPU311はデータ保存用外部メモリ46に記憶された画像を読み込み、上側LCD22および/または下側LCD12に当該画像を表示することができる。
【0072】
データ保存用内部メモリ35は、読み書き可能な不揮発性メモリ(例えばNAND型フラッシュメモリ)で構成され、所定のデータを格納するために用いられる。例えば、データ保存用内部メモリ35には、他の装置から取得したデータやプログラムが格納される。
【0073】
また、情報処理部31には、加速度センサ39が接続される。加速度センサ39は、ゲーム装置1に設定された3軸方向に沿った直線方向の加速度(直線加速度)の大きさを検出する。加速度センサ39は、ハウジング11の内部に設けられる。なお、加速度センサ39は、1軸または2軸方向を検出する加速度センサであってもよい。CPU311は、加速度センサ39が検出した加速度を示すデータ(加速度データ)を用いて、ゲーム装置1の姿勢や動きを算出することができる。
【0074】
さらに、情報処理部31には、角速度センサ40が接続される。角速度センサ40は、ゲーム装置1に設定された3軸周りに生じる角速度をそれぞれ検出する。角速度センサ40は、ハウジング11の内部に設けられる。CPU311は、角速度センサ40から出力された角速度データを用いて、ゲーム装置1の姿勢や動きを算出することができる。
【0075】
情報処理部31には、I/F回路42が接続される。I/F回路42には、マイク43、スピーカ44、およびタッチパネル13が接続される。I/F回路42は、マイク43からの入力制御およびスピーカ44への出力制御を行う音声制御回路と、タッチパネル13の制御を行うタッチパネル制御回路とを含む。音声制御回路は、音声信号に対するA/D変換およびD/A変換を行ったり、音声信号を所定の形式の音声データに変換したりする。タッチパネル制御回路は、タッチパネル13からの信号に基づいて所定の形式のタッチ位置データを生成して情報処理部31に出力する。
【0076】
各操作ボタン14A〜14K(操作ボタン14)、アナログスティック15、音量スライダ16、およびスリープスライダ17は、情報処理部31に接続される。そして、操作ボタン14、アナログスティック15、音量スライダ16、およびスリープスライダ17からは、各入力装置に対する入力状況(押下されたか否かやスライダの位置等)を示す操作信号が出力される。
【0077】
下側LCD12および上側LCD22は、情報処理部31に接続される。下側LCD12および上側LCD22は、GPU312の指示にしたがって画像を表示する。また、各LED18は、情報処理部31に接続される。各LED18は、情報処理部31の指示にしたがって点灯/消灯する。
【0078】
外側撮像部23および内側撮像部24は、情報処理部31に接続される。外側撮像部23および内側撮像部24は、情報処理部31の指示にしたがって画像を撮像し、撮像した画像データを情報処理部31に出力する。
【0079】
次に、
図6Aおよび
図6Bを参照して、Lボタン14GおよびRボタン14Hの構造について説明する。なお、
図6Aは、押下されていない状態におけるRボタン14Hの内部構造を前面側から見た一例を示す図である。
図6Bは、押下された状態におけるRボタン14Hの内部構造を前面側から見た一例を示す図である。
図6Aおよび
図6Bは、Rボタン14Hの内部構造を説明するために、ハウジング11の一部を削除して図示している。また、Lボタン14Gは、Rボタン14Hに対して左右対称の内部構造を有している。
【0080】
図6Aおよび
図6Bにおいて、Rボタン14Hは、押下部材140、ばね142、スイッチ112を有している。押下部材140は、四分円の円弧状に形成される。そして、押下部材140の円弧状の外周面がハウジング11の外部に露出し、ハウジング11の上端面と右側面とをつなぐ角部に配設される。なお、押下部材140は、その押下面がハウジング11の上側面と右側面とをつなぐ曲面状に形成されていれば四分円の円弧状でなくてもよく、略四分円の円弧状の他、四分楕円の円弧状や小判型の外縁を縦横に四分の一に切断した円弧状に形成されてもよい。
【0081】
外部に露出しない押下部材140の内部には、回動軸141、ばね支持軸143、スイッチ当接部144、非押下時当接片145等が形成される。回動軸141は、ゲーム装置1の奥行方向(ハウジング11の前面から背面へ向かう方向)を軸方向としてハウジング11内に軸支され、回動軸141を中心として回動可能に押下部材140がハウジング11内に支持される。
図6Aおよび
図6Bに示されるように、回動軸141は、押下部材140の上端部より左側、かつ、押下部材140の下端部より上側であって上端部と下端部との中間点より上側となる位置に設けられている。これによって、押下部材140の外周面が上から押下(上端面から下端面への方向に押下;図示A方向)された場合、当該外周面の下端側が横から押下(右側面から左側面への方向;図示B方向)された場合、当該外周面が斜め上から押下(上端面と右側面との角から下端面と左端面との角への方向;図示C方向)された場合等、何れの方向に押下された場合であっても、押下部材140には回動軸141を中心として時計回りの力のモーメントが加えられることになる。したがって、押下部材140は、何れの方向に押下された場合であっても、回動軸141を中心に時計回りに回動することになる。
【0082】
ばね支持軸143は、押下部材140の内面に下方に向かって立設され、その外周にばね142が周設される。ばね142は、ばね支持軸143に周設された状態でハウジング11の内部に固設されたばね支持ケース111内に遊挿されることによって、ハウジング11内に支持される。これによって、押下部材140は、ばね142によって上方へ付勢され、回動軸141を中心に反時計回りに付勢された状態となる。
【0083】
図6Aに示すように、押下部材140は、押下操作されていない状態では、ばね142によって反時計回りに付勢された状態で、上端部がハウジング11の上端面の左端と当接するとともに、押下部材140の下端に形成された非押下時当接片145とハウジング11の右側面の上端付近に形成された当接部113と当接する位置に配置される。このとき、押下部材140の内面に下方に向かって立設されているスイッチ当接部144は、ハウジング11内部に固設されているスイッチ112とは非接触状態となっている。
【0084】
図6Aに示した非押下状態となった押下部材140の外周面が、上から押下(図示A方向)、横から押下(図示B方向)、または斜め上から押下(図示C方向)された場合、回動軸141を中心に時計回りに回動する。そして、押下部材140は、押下操作されている状態では、ばね142によって反時計回りに付勢された状態で、押下部材140の下端とハウジング11の右側面の上端と当接する位置まで時計回りに回動する。このとき、スイッチ当接部144がスイッチ112と接触し、当該接触に応じてスイッチ112からRボタン14Hが押下されたことを示す操作信号が情報処理部31へ出力される。
【0085】
このように、Rボタン14Hは、ハウジング11の上端面と右側面とをつなぐ四分円の円弧状に押下面が形成されていることに加えて、押下操作された際に回動する回動軸が押下面の上端より左方にずれた位置で、かつ、押下面の上端と下端との中間点より上方となる位置に設けられることによって、上側面から下側面への縦方向や右から左への横方向や右上から左下への斜め方向等、様々な方向への押下操作が可能となる。なお、Lボタン14GおよびRボタン14Hは、他の構造によって縦方向、横方向、および斜め方向に押下可能に構成されてもかまわない。また、ゲーム装置1は、Lボタン14GおよびRボタン14Hの何れか一方のみを備えるものであってもよい。
【0086】
なお、上述した実施形態では、2画面分の液晶表示部の一例として、物理的に分離された下側LCD12および上側LCD22を互いに上下に配置した場合(上下2画面の場合)を説明した。しかしながら、ゲーム装置1は、単一の表示画面を備えるものであってもいいし、2画面分の表示画面の構成が他の構成でもかまわない。
【0087】
例えば、
図7に示すように、下側LCD12および上側LCD22は、1枚の表示装置(例えば、1枚の液晶表示装置200)における異なる領域をそれぞれ用いることによって構成されてもかまわない。例えば、1枚の液晶表示装置200上に下側LCD12および上側LCD22それぞれの外枠となるハウジング11の前面を配置し、当該2つの外枠内となる液晶表示装置200の表示画面をそれぞれ下側LCD12および上側LCD22として機能させる。また、表示サイズが縦に2画面分あるLCDをハウジング11の前面に配設して、下側LCD12および上側LCD22にそれぞれ表示する画像を上下に表示(すなわち上下の境界部分無しに隣接して表示)するように構成してもよい。また、物理的に1つの画面を2つに分割して使用することにより2つの画像を表示する場合、当該画面全面にタッチパネル13を配設してもかまわない。一般的に、物理的に分離した複数の表示装置を設ける場合、部品コストや製造コストが増加することが考えられる。一方、1枚の表示装置に対して設定された異なる領域をそれぞれ複数の表示画面として機能させることによって、装置の部品コストおよび製造コストを大きく低減させることができる。
【0088】
また、ハウジング11の前面に下側LCD12および上側LCD22を左右に配置してもかまわない。また、下側LCD12と縦幅が同じで横の長さが2倍のサイズからなる横長サイズのLCDをハウジング11の前面に配設して、下側LCD12および上側LCD22にそれぞれ表示する画像を左右に表示(すなわち左右の境界部分無しに隣接して表示)するように構成してもよい。
【0089】
また、上述した実施形態では、ゲーム装置1にタッチパネル13が一体的に設けられているが、ゲーム装置とタッチパネルとを別体にして構成しても、本発明を実現できることは言うまでもない。また、上側LCD22の上面にタッチパネル13を設けてもよい。
【0090】
また、上記実施形態では、本発明の情報処理装置の一例として、携帯型のゲーム装置1を用いて説明したが、据置型のゲーム装置と組み合わせられて情報処理を実行しない、または一部の情報処理を実行する可搬型の装置に本発明を適用してもかまわない。例えば、上記可搬型の装置は、表示画面が設けられるとともにユーザ操作に応じた操作データを出力することが可能である。そして、上記据置型のゲーム装置は、上記可搬型の装置から取得した操作データに応じた情報処理を行い、当該情報処理結果に基づいた画像を当該可搬型の装置へ出力する。このように、情報処理を実行しない、いわゆるシンクライアント端末として機能する装置であっても、本発明を適用することができる。
【0091】
また、本発明の情報処理装置は、ゲーム装置に限らず任意の携帯型電子機器、例えば、PDA(Personal Digital Assistant)や携帯電話、パーソナルコンピュータ、カメラ等であってもよい。
【0092】
また、本発明の情報処理装置が行う情報処理における処理ステップの少なくとも一部を他の装置で行ってもかまわない。例えば、ゲーム装置1がさらに他の装置(例えば、別のサーバ、他のゲーム装置、他の携帯端末)と通信可能に構成されている場合、情報処理における処理ステップは、さらに当該他の装置が協働することによって実行してもよい。また、上記実施形態においては、ゲーム装置1のCPU311が所定のプログラムを実行することによって情報処理が行われるが、ゲーム装置1が備える専用回路によって情報処理の一部または全部が行われてもよい。
【0093】
ここで、上述した変形例によれば、いわゆるクラウドコンピューティングのシステム形態や分散型の広域ネットワークおよびローカルネットワークのシステム形態でも本発明を実現することが可能となる。例えば、分散型のローカルネットワークのシステム形態では、据置型の情報処理装置(据置型のゲーム装置)と携帯型の情報処理装置(本発明の情報処理装置)との間で情報処理を協働により実行することも可能となる。なお、これらのシステム形態では、情報処理の各ステップの処理をどの装置で行うかについては特に限定されず、どのような処理分担をしたとしても本発明を実現できることは言うまでもない。
【0094】
また、上述したゲーム装置1の形状や、それに設けられている表示装置や入力装置の形状、数、および設置位置等は、単なる一例に過ぎず他の形状、数、および設置位置であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。
【0095】
また、ゲーム装置1が実行するプログラムは、外部メモリ等の外部記憶媒体を通じてゲーム装置1に供給されるだけでなく、有線または無線の通信回線を通じてゲーム装置1に供給されてもよい。また、上記プログラムは、ゲーム装置1内部の不揮発性記憶装置に予め記録されていてもよい。なお、上記プログラムを記憶する情報記憶媒体としては、不揮発性メモリの他に、CD−ROM、DVD、あるいはそれらに類する光学式ディスク状記憶媒体、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、磁気テープ、などでもよい。また、上記プログラムを記憶する情報記憶媒体としては、上記プログラムを記憶する揮発性メモリでもよい。このような記憶媒体は、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体ということができる。例えば、コンピュータ等に、これらの記録媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、上述で説明した各種機能を提供させることができる。
【0096】
以上、本発明を詳細に説明してきたが、前述の説明はあらゆる点において本発明の例示に過ぎず、その範囲を限定しようとするものではない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。また、当業者は、本発明の具体的な実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。また、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語および技術用語は、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義を含めて)が優先する。