(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6397246
(24)【登録日】2018年9月7日
(45)【発行日】2018年9月26日
(54)【発明の名称】冷凍機用凝縮器
(51)【国際特許分類】
F25B 39/04 20060101AFI20180913BHJP
F25B 1/10 20060101ALI20180913BHJP
F25B 43/04 20060101ALI20180913BHJP
F28F 9/22 20060101ALI20180913BHJP
F28F 9/26 20060101ALI20180913BHJP
F28D 7/16 20060101ALI20180913BHJP
F25B 1/053 20060101ALN20180913BHJP
【FI】
F25B39/04 J
F25B1/10 S
F25B43/04 Z
F28F9/22
F28F9/26
F28D7/16 F
!F25B1/053 B
【請求項の数】6
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-150912(P2014-150912)
(22)【出願日】2014年7月24日
(65)【公開番号】特開2016-23913(P2016-23913A)
(43)【公開日】2016年2月8日
【審査請求日】2017年4月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】503164502
【氏名又は名称】荏原冷熱システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091498
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 勇
(74)【代理人】
【識別番号】100118500
【弁理士】
【氏名又は名称】廣澤 哲也
(72)【発明者】
【氏名】平田 甲介
(72)【発明者】
【氏名】松田 伸隆
(72)【発明者】
【氏名】笠松 貢
【審査官】
小原 一郎
(56)【参考文献】
【文献】
実開昭51−118154(JP,U)
【文献】
実開昭58−181174(JP,U)
【文献】
特公昭36−011154(JP,B1)
【文献】
実開平03−056066(JP,U)
【文献】
特開2004−092928(JP,A)
【文献】
特開昭53−147103(JP,A)
【文献】
実開昭52−048148(JP,U)
【文献】
特開平06−307735(JP,A)
【文献】
米国特許第03620038(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25B 39/00 − 43/04
F25B 1/053
F28D 1/00 − 13/00
F28F 1/00 − 9/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷却水用伝熱管群と温水用伝熱管群を一つの缶胴に収めた冷凍機用凝縮器において、
前記冷却水用伝熱管群と前記温水用伝熱管群との間に、冷却水用伝熱管群と温水用伝熱管群とを仕切る垂直方向に延びる仕切り板を設け、
前記冷却水用伝熱管群および前記温水用伝熱管群は、それぞれ、上段伝熱管群と中段伝熱管群と下段伝熱管群とから構成され、前記仕切り板は、前記上段伝熱管群の上端から前記下段伝熱管群の下端まで延び、
前記冷却水用伝熱管群と前記温水用伝熱管群との間の隙間に、前記下段伝熱管群の上端近傍又は前記下段伝熱管群の中段位置に邪魔板を設け、
前記邪魔板に孔を設け、この孔に接続されるとともに缶胴の外部まで延びる抽気管を設けたことを特徴とする冷凍機用凝縮器。
【請求項2】
冷却水用伝熱管群と温水用伝熱管群を一つの缶胴に収めた冷凍機用凝縮器において、
前記冷却水用伝熱管群と前記温水用伝熱管群との間に、冷却水用伝熱管群と温水用伝熱管群とを仕切る垂直方向に延びる仕切り板を設け、
前記冷却水用伝熱管群および前記温水用伝熱管群は、それぞれ、上段伝熱管群と下段伝熱管群とから構成され、前記仕切り板は、前記上段伝熱管群の上端から前記下段伝熱管群の下端まで延び、
前記冷却水用伝熱管群と前記温水用伝熱管群との間の隙間に、前記下段伝熱管群の上端近傍又は前記下段伝熱管群の中段位置に邪魔板を設け、
前記邪魔板に孔を設け、この孔に接続されるとともに缶胴の外部まで延びる抽気管を設けたことを特徴とする冷凍機用凝縮器。
【請求項3】
前記邪魔板は前記仕切り板によって支持されていることを特徴とする請求項1または2に記載の冷凍機用凝縮器。
【請求項4】
冷却水用伝熱管群と温水用伝熱管群を一つの缶胴に収めた冷凍機用凝縮器において、
前記冷却水用伝熱管群と前記温水用伝熱管群との間に、冷却水用伝熱管群と温水用伝熱管群とを仕切る垂直方向に延びる仕切り板を設け、
前記冷却水用伝熱管群および前記温水用伝熱管群は、それぞれ、上段伝熱管群と中段伝熱管群と下段伝熱管群とから構成され、前記仕切り板は、前記上段伝熱管群の上端から前記下段伝熱管群の下端まで延び、
前記下段伝熱管群と缶胴内壁との間の隙間を、前記上段伝熱管群と缶胴内壁との間の隙間及び/又は前記中段伝熱管群と缶胴内壁との隙間よりも狭めるようにしたことを特徴とする冷凍機用凝縮器。
【請求項5】
冷却水用伝熱管群と温水用伝熱管群を一つの缶胴に収めた冷凍機用凝縮器において、
前記冷却水用伝熱管群と前記温水用伝熱管群との間に、冷却水用伝熱管群と温水用伝熱管群とを仕切る垂直方向に延びる仕切り板を設け、
前記冷却水用伝熱管群および前記温水用伝熱管群は、それぞれ、上段伝熱管群と下段伝熱管群とから構成され、前記仕切り板は、前記上段伝熱管群の上端から前記下段伝熱管群の下端まで延び、
前記下段伝熱管群と缶胴内壁との間の隙間を、前記上段伝熱管群と缶胴内壁との間の隙間よりも狭めるようにしたことを特徴とする冷凍機用凝縮器。
【請求項6】
冷水から熱を奪って冷媒が蒸発し冷凍効果を発揮する蒸発器と、冷媒を羽根車によって圧縮する圧縮機と、圧縮された冷媒ガスを冷却流体で冷却して凝縮させる凝縮器とを備えた圧縮式冷凍機において、
前記凝縮器は、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の凝縮器であることを特徴とする圧縮式冷凍機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧縮機から吐出された高圧の冷媒ガスと冷却流体との間で熱交換を行って冷媒ガスを凝縮させる冷凍機用凝縮器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
コンデンサ(凝縮器)が冷却水コンデンサと温水コンデンサからなる二つのコンデンサを備え、冷却水コンデンサは常時冷却塔に接続され、温水コンデンサは暖房用温水の加熱に使用されるダブルバンドルコンデンサ形冷凍機が知られている。このダブルバンドルコンデンサ形冷凍機には、冷却水コンデンサとしての冷却水用伝熱管群と温水コンデンサとしての温水用伝熱管群を一つの缶胴に収めたコンデンサ(凝縮器)を備えたものがある。
【0003】
図5は、冷却水用伝熱管群と温水用伝熱管群とを一つの缶胴に収めた従来の凝縮器を示す模式的縦断面図である。
図5に示すように、凝縮器2は、円筒形の缶胴11と缶胴11の両端部に設けられた管板とにより形成された空間内に、冷却水用伝熱管群12と温水用伝熱管群13を配置して構成されている。冷却水用伝熱管群12は、上段伝熱管群12Aと中段伝熱管群12Bと下段伝熱管群12Cとから構成されており、温水用伝熱管群13も同様に上段伝熱管群13Aと中段伝熱管群13Bと下段伝熱管群13Cとから構成されている。上段伝熱管群12Aおよび上段伝熱管群13Aの上方にはバッフル板14が配置されている。
【0004】
冷媒ガスは缶胴11の上部にある冷媒入口11
INより流入し、バッフル板14によって左右に分岐し、一方は冷却水用伝熱管群12に向かって流れ、他方は温水用伝熱管群13に向かって流れる。冷媒ガスは、冷却水用伝熱管群12および温水用伝熱管群13の中を通過する間に凝縮し、凝縮した冷媒液は缶胴11の下部にある冷媒出口11
OUTより流出するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開昭53−92946号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明者らは、
図5に示すような構造の凝縮器を具備したターボ冷凍機を用いて連続運転を行う過程で以下の知見を得たものである。
図5に冷媒ガスの流れを矢印を用いて示すように、冷媒入口11
INより缶胴内に流入した冷媒ガスはバッフル板14によって左右に分岐し、一方は冷却水用伝熱管群12に向かって流れ、他方は温水用伝熱管群13に向かって流れる。冷却水用伝熱管群12に向かって流れる冷媒ガスは、上段伝熱管群12A,中段伝熱管群12B,下段伝熱管群12Cと順次流れる場合だけではなく、一部は冷却水用伝熱管群12に流入せずに冷却水用伝熱管群12と温水用伝熱管群13の間を吹き抜けて通過してしまったり、また一部は中段伝熱管群12Bや下段伝熱管群12Cから流出して温水用伝熱管群13に流入してしまうことが推定される。同様に、温水用伝熱管群13に向かって流れる冷媒ガスも、上段伝熱管群13A,中段伝熱管群13B,下段伝熱管群13Cと順次流れる場合だけではなく、一部は温水用伝熱管群13に流入せずに冷却水用伝熱管群12と温水用伝熱管群13の間を吹き抜けて通過してしまったり、また一部は中段伝熱管群13Bや下段伝熱管群13Cから流出して冷却水用伝熱管群12に流入してしまうことが推定される。
【0007】
このように、冷却水用伝熱管群12と温水用伝熱管群13を一つの缶胴11に収めた凝縮器2においては、二つの伝熱管群に対し、それぞれの管内に異なる温度と流量の流体が流れる場合では、圧縮機から吐出されて凝縮器に流れ込んだ冷媒ガスの一部が冷却水用伝熱管群12と温水用伝熱管群13の間を吹き抜けて通過してしまったり、また一部が冷却水用伝熱管群12と温水用伝熱管群13との間で往き来することも推定され、冷媒ガスの様子を詳細部まで推定できない為、伝熱を阻害する不凝縮ガスが滞留する箇所を特定できず、不凝縮ガスを抽気するための有効な抽気箇所を選定できていなかった。
【0008】
本発明によれば、最下段の伝熱管群の特定箇所に伝熱を阻害する不凝縮ガスの滞留し易い箇所を設け、この滞留した箇所から適切に不凝縮ガスを抽気することができる冷凍機用凝縮器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の目的を達成するため、本発明の冷凍機用凝縮器
の第一の態様は、冷却水用伝熱管群と温水用伝熱管群を一つの缶胴に収めた冷凍機用凝縮器において、前記冷却水用伝熱管群と前記温水用伝熱管群との間に、冷却水用伝熱管群と温水用伝熱管群とを仕切る垂直方向に延びるとともに缶胴長手方向にも延びる仕切り板を設け
、前記冷却水用伝熱管群および前記温水用伝熱管群は、それぞれ、上段伝熱管群と中段伝熱管群と下段伝熱管群とから構成され、前記仕切り板は、前記上段伝熱管群の上端から前記下段伝熱管群の下端まで延び、前記冷却水用伝熱管群と前記温水用伝熱管群との間の隙間に、前記下段伝熱管群の上端近傍又は前記下段伝熱管群の中段位置に邪魔板を設け、前記邪魔板に孔を設け、この孔に接続されるとともに缶胴の外部まで延びる抽気管を設けたことを特徴とする。
【0010】
本発明の
冷凍機用凝縮器の第二の態様
は、冷却水用伝熱管群と温水用伝熱管群を一つの缶胴に収めた冷凍機用凝縮器において、前記冷却水用伝熱管群と前記温水用伝熱管群との間に、冷却水用伝熱管群と温水用伝熱管群とを仕切る垂直方向に延びる仕切り板を設け、前記冷却水用伝熱管群および前記温水用伝熱管群は、それぞれ、上段伝熱管群と下段伝熱管群とから構成され、前記仕切り板は、前記上段伝熱管群の上端から前記下段伝熱管群の下端まで延び、前記冷却水用伝熱管群と前記温水用伝熱管群との間の隙間に、前記下段伝熱管群の上端近傍又は前記下段伝熱管群の中段位置に邪魔板を設け、前記邪魔板に孔を設け、この孔に接続されるとともに缶胴の外部まで延びる抽気管を設けたことを特徴とする。
【0011】
本発明の好ましい態様によれば、前記邪魔板は前記仕切り板によって支持されていることを特徴とす
る。
【0012】
本発明の
冷凍機用凝縮器の第三の態様
は、冷却水用伝熱管群と温水用伝熱管群を一つの缶胴に収めた冷凍機用凝縮器において、前記冷却水用伝熱管群と前記温水用伝熱管群との間に、冷却水用伝熱管群と温水用伝熱管群とを仕切る垂直方向に延びる仕切り板を設け、前記冷却水用伝熱管群および前記温水用伝熱管群は、それぞれ、上段伝熱管群と中段伝熱管群と下段伝熱管群とから構成され、前記仕切り板は、前記上段伝熱管群の上端から前記下段伝熱管群の下端まで延び、前記下段伝熱管群と缶胴内壁との間の隙間を、前記上段伝熱管群と缶胴内壁との間の隙間及び/又は前記中
段伝熱管群と缶胴内壁との隙間よりも狭めるようにしたことを特徴とする。
本発明の冷凍機用凝縮器の第四の態様は、冷却水用伝熱管群と温水用伝熱管群を一つの缶胴に収めた冷凍機用凝縮器において、前記冷却水用伝熱管群と前記温水用伝熱管群との間に、冷却水用伝熱管群と温水用伝熱管群とを仕切る垂直方向に延びる仕切り板を設け、前記冷却水用伝熱管群および前記温水用伝熱管群は、それぞれ、上段伝熱管群と下段伝熱管群とから構成され、前記仕切り板は、前記上段伝熱管群の上端から前記下段伝熱管群の下端まで延び、前記下段伝熱管群と缶胴内壁との間の隙間を、前記上段伝熱管群と缶胴内壁との間の隙間よりも狭めるようにしたことを特徴とする。
本発明の
圧縮式冷凍機は、冷水から熱を奪って冷媒が蒸発し冷凍効果を発揮する蒸発器と、冷媒を羽根車によって圧縮する圧縮機と、圧縮された冷媒ガスを冷却流体で冷却して凝縮させる凝縮器とを備えた圧縮式冷凍機において、前記凝縮器は、請求項1乃至
5のいずれか一項に記載の凝縮器であることを特徴とす
る。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、最下段の冷却水用伝熱管群および最下段の温水用伝熱管群の特定箇所に不凝縮ガスを意図的に滞留させ、この滞留した箇所から適切に不凝縮ガスを抽気することが可能となる。その結果、凝縮器の性能が十分に発揮できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は、本発明に係る凝縮器を備えた冷凍機を示す模式図である。
【
図2】
図2は、
図1に示す冷凍機に用いられている凝縮器を示す図であり、冷却水用伝熱管群と温水用伝熱管群とを一つの缶胴に収めた凝縮器を示す模式的縦断面図である。
【
図3】
図3は、
図2に示す凝縮器について缶胴の長手方向の端部近傍で断面をとった場合を示す図である。
【
図4】
図4は、凝縮器の他の実施形態を示す模式的縦断面図である。
【
図5】
図5は、冷却水用伝熱管群と温水用伝熱管群とを一つの缶胴に収めた従来の凝縮器を示す模式的縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係る圧縮式冷凍機用凝縮器の実施形態を
図1乃至
図4を参照して説明する。
図1乃至
図4において、同一または相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。本実施形態においては、圧縮式冷凍機の一例としてターボ圧縮機を用いたターボ冷凍機を示すが、スクリュー式、レシプロ式、スクロール式等の圧縮機を用いたものであってもよい。
図1は、本発明に係る凝縮器を備えた冷凍機を示す模式図である。冷凍機はダブルバンドルコンデンサ形冷凍機である。
図1に示すように、冷凍機は、冷媒を圧縮するターボ圧縮機1と、圧縮された冷媒ガスを冷却流体で冷却して凝縮させる凝縮器2と、冷水(被冷却流体)から熱を奪って冷媒が蒸発し冷凍効果を発揮する蒸発器3と、凝縮器2と蒸発器3との間に配置される中間冷却器であるエコノマイザ4とを備え、これら各機器を冷媒が循環する冷媒配管5によって連結して構成されている。
【0016】
図1に示す実施形態においては、ターボ圧縮機1は、多段ターボ圧縮機から構成されている。ターボ圧縮機1は、流路8によってエコノマイザ4と接続されており、エコノマイザ4で分離された冷媒ガスは多段ターボ圧縮機の多段の圧縮段(この例では2段)の中間部分(この例では一段目と二段目の間の部分)に導入されるようになっている。
【0017】
図1に示すように構成された冷凍機の冷凍サイクルでは、ターボ圧縮機1と凝縮器2と蒸発器3とエコノマイザ4とを冷媒が循環し、蒸発器3で得られる冷熱源で冷水が製造されて負荷に対応し、冷凍サイクル内に取り込まれた蒸発器3からの熱量および圧縮機モータから供給されるターボ圧縮機1の仕事に相当する熱量が凝縮器2に供給される冷却流体に放出される。冷却流体は冷却水と温水である。一方、エコノマイザ4にて分離された冷媒ガスはターボ圧縮機1の多段圧縮段の中間部分に導入され、一段目圧縮機からの冷媒ガスと合流して二段目圧縮機により圧縮される。2段圧縮単段エコノマイザサイクルによれば、エコノマイザ4による冷凍効果部分が付加されるので、その分だけ冷凍効果が増加し、エコノマイザ4を設置しない場合に比べて冷凍効果の高効率化を図ることができる。
【0018】
図2は、
図1に示す冷凍機に用いられている凝縮器を示す図であり、冷却水用伝熱管群と温水用伝熱管群とを一つの缶胴に収めた凝縮器2を示す模式的縦断面図である。
図2に示すように、凝縮器2は、円筒形の缶胴11と缶胴11の両端部に設けられた管板とにより形成された空間内に、3パスの冷却水用伝熱管群12と3パスの温水用伝熱管群13を配置して構成されている。冷却水用伝熱管群12は、上段伝熱管群12Aと中段伝熱管群12Bと下段伝熱管群12Cとから構成されており、温水用伝熱管群13も同様に上段伝熱管群13Aと中段伝熱管群13Bと下段伝熱管群13Cとから構成されている。上段伝熱管群12Aおよび上段伝熱管群13Aの上方にはバッフル板14が配置されている。
【0019】
図2に示すように、冷却水用伝熱管群12と温水用伝熱管群13の間に、伝熱管長手方向の全体に渡り伝熱管群同士を仕切る仕切り板15を設けている。仕切り板15は矩形状の板であって、仕切り板15の上端は上段伝熱管群12A,13Aの上端と概略同一の高さに設定され、仕切り板15の下端は下段伝熱管群12C,13Cの下端と概略同一の高さに設定されている。仕切り板15は缶胴11の長手方向に延び、伝熱管長手方向の全体に渡り伝熱管群同士を仕切っている。仕切り板15を設けることによって、冷却水用伝熱管群12および温水用伝熱管群13において、それぞれ冷媒ガスの流れが上部から下部へ一方向に流れるようになる。
【0020】
図2に示すように、下段伝熱管群12C,13Cの上端付近、図示例では、中段伝熱管群12B,13Bの下端と下段伝熱管群12C,13Cの上端の間の高さ位置に邪魔板16を設置している。ここで、冷却水用伝熱管群12および温水用伝熱管群13の全高をHHとし、下段伝熱管群12C,13Cの下端から邪魔板16までの高さをHとすると、H=(0.2〜0.4)HH、好ましくはH=(0.3〜0.4)HHに設定されている。邪魔板16は仕切り板15によって支持されている。邪魔板16は、冷却水用伝熱管群12と温水用伝熱管群13との間の隙間よりやや小さい水平方向の幅を有した矩形の板から構成されている。邪魔板16は缶胴11の長手方向に延び、伝熱管長手方向の全体に渡り延びている。
【0021】
また、
図2に示すように、下段伝熱管群12C,13Cと缶胴内壁との隙間は、他の伝熱管群と缶胴内壁との隙間より狭くしている。すなわち、中段伝熱管群12B,13Bと缶胴内壁との隙間の寸法をL1とし、下段伝熱管群12C,13Cと缶胴内壁との隙間の寸法をL2とすると、L2=(1/3〜1/2)×L1に設定している。
図2に示すように、下段伝熱管群12C,13Cの上端付近の高さで仕切り板中に邪魔板16を設置し、且つ下段伝熱管群12C,13Cと缶胴内壁との隙間を狭くし、冷媒ガスならびに不凝縮ガスが下段伝熱管群12C,13Cの上端により下流側に流れ難い構造にすることにより、下段伝熱管群12C,13Cに不凝縮ガスが滞留し易い箇所を意図的に設けるようにしている。
【0022】
図2に示すように構成された凝縮器2において、圧縮機から吐出された冷媒ガスは缶胴11の上部にある冷媒入口11
INより流入し、バッフル板14によって左右に分岐し、一方は冷却水用伝熱管群12に流れ込み、他方は温水用伝熱管群13に向かって流れ込む。この時、冷却水用伝熱管群12と温水用伝熱管群13の間には仕切り板15があるため、互いの管群に流れ込んだ冷媒ガスは片方に寄ることなく、上から下へ一方向に流れる。よって、冷媒ガスは冷却水用伝熱管群12および温水用伝熱管群13内を主として流れ、また仕切り板15と冷却水用伝熱管群12の間、仕切り板15と温水用伝熱管群13の間、缶胴内壁と冷却水用伝熱管群12の間、缶胴内壁と温水用伝熱管群13の間をわずかに流れる。そして、下段伝熱管群12C,13Cの手前に邪魔板16を設け、かつ缶胴内壁と下段伝熱管群12C,13Cとの隙間が狭いため、冷媒ガス流れが遮られることから、不凝縮ガスは下段伝熱管群12C,13Cの辺りに滞留するようになる。
【0023】
図3は、
図2に示す凝縮器2について缶胴の長手方向の端部近傍で断面をとった場合を示す図である。
図3に示すように、缶胴の長手方向の端部近傍には、2本の抽気管17,17が設けられている。抽気管17,17の下端は、邪魔板16に形成された孔16h,16hに接続されており、抽気管17,17の上端は缶胴11の上部を貫通して外部に延びている。したがって、下段伝熱管群12C,13Cの付近に滞留した不凝縮ガスを邪魔板16に形成された孔16h,16hおよび抽気管17,17を介して凝縮器2の外部に抽気することができる。その結果、凝縮器の性能が十分に発揮できるようになる。抽気管17は、缶胴の長手方向の他端部側にも設けられている。
【0024】
図4は、凝縮器2の他の実施形態を示す模式的縦断面図である。
図4に示すように、凝縮器2は、円筒形の缶胴11と缶胴11の両端部に設けられた管板とにより形成された空間内に、2パスの冷却水用伝熱管群12と2パスの温水用伝熱管群13を配置して構成されている。すなわち、冷却水用伝熱管群12は、上段伝熱管群12Aと下段伝熱管群12Cとから構成されており、温水用伝熱管群13も同様に上段伝熱管群13Aと下段伝熱管群13Cとから構成されている。上段伝熱管群12Aおよび上段伝熱管群13Aの上方にはバッフル板14が配置されている。
【0025】
図4に示すように、冷却水用伝熱管群12と温水用伝熱管群13の間に、伝熱管長手方向の全体に渡り伝熱管群同士を仕切る仕切り板15を設けている。仕切り板15は矩形状の板であって、仕切り板15の上端は上段伝熱管群12A,13Aの上端と概略同一の高さに設定され、仕切り板15の下端は下段伝熱管群12C,13Cの下端と概略同一の高さに設定されている。仕切り板15は缶胴11の長手方向に延び、伝熱管長手方向の全体に渡り伝熱管群同士を仕切っている。仕切り板15を設けることによって、冷却水用伝熱管群12および温水用伝熱管群13において、それぞれ冷媒ガスの流れが上部から下部へ一方向に流れるようになる。
【0026】
図4に示すように、下段伝熱管群12C,13Cの中段位置、図示例では、下段伝熱管群12C,13Cの高さ方向の略中央部に邪魔板16を設置している。ここで、冷却水用伝熱管群12および温水用伝熱管群13の全高をHHとし、下段伝熱管群12C,13Cの下端から邪魔板16までの高さをHとすると、H=(0.2〜0.4)HH、好ましくはH=(0.3〜0.4)HHに設定されている。邪魔板16は仕切り板15によって支持されている。邪魔板16は、冷却水用伝熱管群12と温水用伝熱管群13との間の隙間よりやや小さい水平方向の幅を有した矩形の板から構成されている。邪魔板16は缶胴11の長手方向に延び、伝熱管長手方向の全体に渡り延びている。
【0027】
また、
図4に示すように、下段伝熱管群12C,13Cの中段位置における下段伝熱管群12C,13Cと缶胴内壁との隙間は、上段伝熱管群12A,13Aと缶胴内壁との隙間より狭くしている。すなわち、上段伝熱管群12A,13Aと缶胴内壁との隙間の寸法をL1とし、下段伝熱管群12C,13Cの中段位置における下段伝熱管群12C,13Cと缶胴内壁との隙間の寸法をL2とすると、L2=(1/3〜1/2)×L1に設定している。
図4に示すように、下段伝熱管群12C,13Cの中段位置において仕切り板中に邪魔板16を設置し、且つ下段伝熱管群12C,13Cの中段位置における下段伝熱管群12C,13Cと缶胴内壁の隙間を狭くし、冷媒ガスならびに不凝縮ガスが流れ難い構造にすることにより、下段伝熱管群12C,13Cの中段位置に不凝縮ガスが滞留し易い箇所を意図的に設けるようにしている。なお、
図4に示す実施形態においても、缶胴11の両端近傍に抽気管17を同様に設けている(図示せず)。
【0028】
これまで本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術思想の範囲内において、種々の異なる形態で実施されてよいことは勿論である。
【符号の説明】
【0029】
1 ターボ圧縮機
2 凝縮器
3 蒸発器
4 エコノマイザ
5 冷媒配管
8 流路
11 缶胴
11
IN 冷媒入口
11
OUT 冷媒出口
12 冷却水用伝熱管群
12A 上段伝熱管群
12B 中段伝熱管群
12C 下段伝熱管群
13 温水用伝熱管群
13A 上段伝熱管群
13B 中段伝熱管群
13C 下段伝熱管群
14 バッフル板
15 仕切り板
16 邪魔板
16h 孔
17 抽気管