特許第6397462号(P6397462)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社カプコンの特許一覧

<>
  • 特許6397462-ゲームプログラム及びゲームシステム 図000002
  • 特許6397462-ゲームプログラム及びゲームシステム 図000003
  • 特許6397462-ゲームプログラム及びゲームシステム 図000004
  • 特許6397462-ゲームプログラム及びゲームシステム 図000005
  • 特許6397462-ゲームプログラム及びゲームシステム 図000006
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6397462
(24)【登録日】2018年9月7日
(45)【発行日】2018年9月26日
(54)【発明の名称】ゲームプログラム及びゲームシステム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/533 20140101AFI20180913BHJP
   A63F 13/2145 20140101ALI20180913BHJP
   A63F 13/426 20140101ALI20180913BHJP
   A63F 13/55 20140101ALI20180913BHJP
   G06F 3/0481 20130101ALI20180913BHJP
   G06F 3/0484 20130101ALI20180913BHJP
   G06F 3/0488 20130101ALI20180913BHJP
【FI】
   A63F13/533
   A63F13/2145
   A63F13/426
   A63F13/55
   G06F3/0481
   G06F3/0484
   G06F3/0488
【請求項の数】3
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2016-220344(P2016-220344)
(22)【出願日】2016年11月11日
(65)【公開番号】特開2018-75272(P2018-75272A)
(43)【公開日】2018年5月17日
【審査請求日】2017年4月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】000129149
【氏名又は名称】株式会社カプコン
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】特許業務法人 有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松浦 広和
(72)【発明者】
【氏名】松中 敬志
(72)【発明者】
【氏名】小池 潤
【審査官】 奈良田 新一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−221281(JP,A)
【文献】 特開2012−221478(JP,A)
【文献】 特開2015−187866(JP,A)
【文献】 特開2006−263007(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24,13/00−13/98
G06F 3/01、3/048−3/0489
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示する画面を有する表示部及び前記画面に対してユーザが接触操作した位置を検出するタッチパネルを含むタッチスクリーンと、コンピュータとを備えたゲームシステムにおいて、前記コンピュータに実行させるゲームプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記ユーザにより前記タッチパネルを介して操作されて所定の方向に動くオブジェクトを前記画面上に表示するオブジェクト表示手段、
前記ユーザが接触したときに前記オブジェクトに所定の変化が生じ、且つ前記ユーザが接触操作することにより前記オブジェクトに対する操作の開始を受け付ける所定の操作受付領域を、前記画面上に設定する操作受付領域設定手段、
開始された前記オブジェクトに対する接触操作状態が継続しているか否かを判定する継続操作判定手段、及び、
前記操作受付領域に重なる所定の領域をガイド領域として前記画面上に表示させるガイド領域表示手段、
として機能させ、
前記ガイド領域表示手段は、前記操作受付領域が前記画面上に設定されており且つ前記オブジェクトに対する接触操作状態が継続していない場合は、前記ガイド領域を表示させ、前記オブジェクトに対する接触操作状態が継続している場合は、前記ガイド領域を非表示にする、ゲームプログラム。
【請求項2】
前記ガイド領域表示手段は、前記ガイド領域を前記操作受付領域と一致する領域に設定する、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のゲームプログラムを記憶したプログラム記憶部と、
前記プログラム記憶部に記憶されたプログラムを実行するコンピュータとを備えた、ゲームシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパネルに指先やスタイラス等の接触物を接触させて、画面上のオブジェクトを操作することによってゲームを進行させるゲームプログラム及びゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、指先やスタイラス等の接触物の接触位置を検出するタッチパネルを介して、ユーザが画面上のオブジェクトを操作して進行させるゲームが市販されている。このようなゲームには、タッチパネルを操作するタイミングや操作方法などがユーザに分かるように、画面上にユーザへの指示を表示させて、ユーザ操作をガイドするものがある(非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】株式会社セガ、”ヒーローバンク、ゲーム紹介、バトルシステム”、[平成28年9月16日検索]、インターネット〈URL:http://herobank.sega.jp/3ds/game/battlesystem.html〉
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなゲームでは、ユーザは画面に表示された指示に従って操作すれば、ゲームは滞りなく進行する。しかし、繰り返し表示される操作指示は、ゲームに慣れたユーザにとって煩わしく感じられることがあり、ゲームへの没入感を削ぐことにつながるおそれがある。一方で、画面に全く操作の指示が表示されなければ、ゲームに不慣れなユーザが、どのタイミングでタッチしてよいのかや、どこをタッチすればよいのかなど、タッチパネルの操作に迷う可能性がある。
【0005】
そこで、本発明は、ユーザのゲームへの没入感が削がれることを抑制しつつ、ユーザにタッチパネルの操作をガイドすることができるゲームプログラム及びゲームシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明に係るゲームプログラムは、画像を表示する画面を有する表示部及び前記画面に対してユーザが接触操作した位置を検出するタッチパネルを含むタッチスクリーンと、コンピュータとを備えたゲームシステムにおいて、前記コンピュータに実行させるゲームプログラムであって、前記コンピュータを、前記ユーザにより前記タッチパネルを介して操作されるオブジェクトを前記画面上に表示するオブジェクト表示手段、前記ユーザが接触操作することにより前記オブジェクトに対する操作の開始を受け付ける所定の操作受付領域を、前記画面上に設定する操作受付領域設定手段、開始された前記オブジェクトに対する接触操作状態が継続しているか否かを判定する継続操作判定手段、及び、前記操作受付領域に重なる所定の領域をガイド領域として前記画面上に表示させるガイド領域表示手段、として機能させ、前記ガイド領域表示手段は、前記操作受付領域が前記画面上に設定されており且つ前記オブジェクトに対する接触操作状態が継続していない場合は、前記ガイド領域を表示させ、前記オブジェクトに対する接触操作状態が継続している場合は、前記ガイド領域を非表示にする。
【0007】
上記の構成によれば、画面上に表示されるユーザへのガイド手段が、操作受付領域に重なるように表示された単なる領域であるため、ユーザのゲームへの没入感が削がれることが抑制される。ガイド領域は、オブジェクトに対する接触操作状態が継続していない場合には表示され、オブジェクトに対する接触操作状態が継続している場合には非表示となるため、ユーザにガイド領域に接触して操作する動機づけを与え、タッチパネルの操作を誘発させることができる。
【0008】
また、上記のゲームプログラムにおいて、前記ガイド領域は、半透明の矩形又は円形であり、前記ガイド領域表示手段は、前記ガイド領域の透明度を、前記ガイド領域が前記画面に表示された時点からの時間の経過とともに減少させてもよい。この構成によれば、ガイド領域を透過させ且つシンプルな形状にすることにより、より目立たなくすることができるため、ユーザのゲームへの没入感が削がれることをより抑制することができる。また、ガイド領域の透明度が、ガイド領域が画面に表示された時点からの時間の経過とともに減少するため、ガイド領域が画面に表示された時点でガイド領域の存在に気付かなかったユーザにも、時間の経過に応じて透明度が減少したガイド領域を気付かせることができる。
【0009】
また、上記のゲームプログラムにおいて、前記ガイド領域表示手段は、前記ガイド領域を前記操作受付領域と一致する領域に設定してもよい。この構成によれば、ガイド領域と操作受付領域とを異なる領域となるように設定する場合と比べて、開発コストを低減することができる。
【0010】
また、上記のゲームプログラムにおいて、前記オブジェクトに対する操作によって所定の成果が得られた場合、前記ガイド領域表示手段は、前記ガイド領域を非表示にしてもよい。換言すれば、操作後に所定の成果が得られなければ、ガイド領域を再表示してもよい。これにより、操作による成果が得られたか否かを、ガイド領域の表示状態によってもユーザに報せることができる。
【0011】
また、本発明に係るゲームシステムは、上記ゲームプログラムのいずれかを記憶したプログラム記憶部と、前記プログラム記憶部に記憶されたプログラムを実行するコンピュータとを備える。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ユーザのゲームへの没入感が削がれることを抑制しつつ、ユーザにタッチパネルの操作をガイドすることができるゲームプログラム及びゲームシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】一実施形態に係るゲームシステムのハードウェア構成を示すブロック図である。
図2図1に示すタッチスクリーンに表示されたゲーム画像の一例を示す図である。
図3】ミニゲームの概要を説明するための図である。
図4図1に示すゲーム装置の機能的な構成を示すブロック図である。
図5】ミニゲーム処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態に係るゲームプログラム及びゲームシステムについて、図面を参照しつつ説明する。
【0015】
[ハードウェアの構成]
図1は、本発明の実施の形態に係るゲームシステム100の構成を示すブロック図である。図1に示すようにゲームシステム100は、ゲーム装置1及びサーバ装置3を備えている。ゲーム装置1は、その動作を制御するコンピュータであるCPU11を備えている。また、ゲーム装置1は、描画データ生成プロセッサ12、プログラム記憶部を成すRAM(Random Access Memory)13、ROM(Read Only Memory)14、描画処理プロセッサ15、及び音声処理プロセッサ16を備えている。また、ゲーム装置1はこの他にも、VRAM(Video-RAM)20、仮想操作部入力インタフェース21、タッチスクリーン2、アンプ22、スピーカ23、イヤホン端子24、USB(Universal Serial Bus)インタフェース26、及び無線通信モジュール27を備えている。そして、これらのうちCPU11、描画データ生成プロセッサ12、RAM13、ROM14、描画処理プロセッサ15、音声処理プロセッサ16、仮想操作部入力インタフェース21、USBインタフェース26、及び無線通信モジュール27が、バス10を介して相互にデータ伝送可能に接続されている。
【0016】
上記ゲーム装置1が備えるUSBインタフェース26は、USBケーブルを介してゲーム装置1と他のゲーム装置とを接続し、接続されたゲーム装置から、ゲームプログラム5a及びゲームデータ5bを備えるゲームコンテンツやその他のコンテンツをロードすることが可能である。このうちゲームプログラム5aは、例えば、ユーザがタッチスクリーン2を介して適宜操作入力しながら進行させる内容のアドベンチャーゲームをゲーム装置1に実行させる。また、ゲームデータ5bには、上記ゲームを実行する上で必要なデータ(例えば、タッチスクリーン2の画面に表示させる背景画像やオブジェクト画像、テキスト画像等の画像データ、効果音やBGMなどの音声データ、文字や記号によるメッセージデータ等)が含まれている。
【0017】
また、無線通信モジュール27は、HSPA(High Speed Packet Access)などの通信規格に準拠した無線通信によってインターネット上のサーバ装置3との間でデータ通信を行い、該サーバ装置3から、ゲームプログラム5a及びゲームデータ5bを備えるゲームコンテンツ等の様々のコンテンツのデータをダウンロードすること、並びに、他のゲーム装置1との間で通信を行うことが可能である。本実施の形態に係るゲーム装置1は、このようにUSBインタフェース26又は無線通信モジュール27を介してロードしたゲームコンテンツに基づき、ゲームを実行する。
【0018】
一方、RAM13には、USBインタフェース26又は無線通信モジュール27を介してロードしたコンテンツを格納するロードエリア、並びに、CPU11がゲームプログラム5a等のコンピュータプログラムを実行する際に使用するためのワークエリアが設定されている。ROM14には、USBインタフェース26又は無線通信モジュール27を介するローディング機能などのゲーム装置1の基本プログラムが記憶されている。
【0019】
CPU11は、RAM13にロードしたゲームプログラム5aを、後述する仮想操作部に対するユーザの操作に応じて実行し、ゲーム進行を制御する。より具体的には、ユーザの操作により仮想操作部から操作信号が入力されると、CPU11は、ゲームプログラム5aに従ってその操作信号に対応する所定のゲーム進行処理を行い、その処理結果を、ゲーム進行を示す画像(以下、「ゲーム画像」)としてタッチスクリーン2に表示すると共に、必要に応じて、ゲーム進行を示す音声信号(以下、「ゲーム音声」)をスピーカ23やイヤホン端子24に出力する。
【0020】
上記ゲーム画像の描画は、CPU11の指示により、描画処理プロセッサ15が行う。即ち、CPU11は、ユーザにより入力された操作信号に基づき、タッチスクリーン2に表示すべきゲーム画像の内容を決定し、その内容に対して必要な描画データを描画データ生成プロセッサ12に生成させる。そして、CPU11は、その描画データを描画処理プロセッサ15に転送して描画処理を行わせる。描画処理プロセッサ15は、描画データに基づいて1/60秒毎にゲーム画像を生成し、生成したゲーム画像をVRAM20に書き込む。タッチスクリーン2は、半透過型カラー液晶ディスプレイ(以下、「ディスプレイ」)2aとバックライトLED(Light Emitting Diode)とを含む表示部を有し、ディスプレイ2aの画面上に、VRAM20に書き込まれたゲーム画像を表示する。
【0021】
また、タッチスクリーン2は、上記ディスプレイ2a及びバックライトLEDの他に、該ディスプレイ2a上に配設されたタッチパネル2bを有している。タッチパネル2bは、ユーザがディスプレイ2aの画面に対して接触操作した位置を検出する。ここで、「ユーザが画面に接触操作する」とは、ユーザがタッチパネル2bを介してディスプレイ2aの画面に対して接触して操作することを意味する。タッチパネル2bを介してディスプレイ2aの画面に接触する接触物には、ユーザの手の指先の他、ユーザが動かすスタイラス等が含まれる。ユーザがタッチパネル2bを介してディスプレイ2aの画面に接触すると、その接触位置に関する情報が、仮想操作部入力インタフェース21及びバス10を介してCPU11へ入力される。また、タッチスクリーン2には、ボタンやレバー等の物理操作子を模した操作子画像(図示せず)が仮想操作部の外形として表示されるようになっており、ユーザがこの操作子画像を操作するような態様でタッチスクリーン2に触れることで、該タッチスクリーン2を介して所定の操作入力を行える。また、ゲームの進行状況によっては、タッチスクリーン2に操作子画像が表示されない場合でも、ユーザがタッチスクリーン2上の所定領域においてスライド等の所定の操作を行うような態様でタッチスクリーン2に触れることで、所定の操作入力を行なえることもある。
【0022】
また、CPU11は、ゲームの進行に応じて、スピーカ23から出力すべき効果音やBGM等の音声を決定し、その音声を発音するための音声データをRAM13から読み出して音声処理プロセッサ16に入力する。即ち、CPU11は、ゲームの進行に伴って発音イベントが発生すると、その発音イベントに応じた音声データ(ゲームデータ5bに含まれる音声データ)をRAM13から読み出して音声処理プロセッサ16に入力する。音声処理プロセッサ16は、DSP(Digital Signal Processor)で構成されており、CPU11によって入力された音声データに対して所定の効果(例えば、リバーブ、コーラスなど)を付与したのちアナログ信号に変換して、アンプ22に出力する。アンプ22は、音声処理プロセッサ16から入力された音声信号を増幅したのち、スピーカ23及びイヤホン端子24に出力する。
【0023】
[ゲームの概要]
次に、ゲームシステム100がゲームプログラム5aを実行することによってプレイすることができるゲームの概要について説明する。図2は、タッチスクリーン2の画面Dと当該画面D上に表示されたゲーム画像の一例を示す模式図である。本ゲームは、画面Dに表示されたゲーム画像に応じて、ユーザがタッチスクリーン2を介して適宜操作入力しながら進行させるゲームである。
【0024】
画面D上には、ユーザがタッチパネル2bを介して操作可能なオブジェクト画像(以下、単に「オブジェクト」という。)Aと、背景画像Bが表示されている。図2では、オブジェクトAの一例として、インクを塗るためのローラーが示されており、また、背景画像Bの一部として、このローラーによってインクが塗られる対象となる足跡形状の被塗物B1が示されている。また、画面D上には、ユーザにオブジェクトAを操作するようガイドするためのガイド領域Gが表示されている。
【0025】
本ゲームには、ゲームの進行に応じて、図2に示すようなユーザ操作可能なオブジェクトAを画面D上に表示させ、所定の成果が得られるまで当該オブジェクトAに対して所定の操作を継続的に行うことをユーザに求めるミニゲーム(イベント)が用意されている。以下では、上述のようなミニゲームの一例として、被塗物B1にインクを塗り終えるまで、当該オブジェクトAであるローラーをその転動方向(図2中の上下方向)に往復させる操作をユーザに求めるミニゲームについて説明する。また、以下の説明では、図2及び図3中の上下方向を画面Dにおける上下方向と定義し、図2及び図3中の左右方向を画面Dにおける左右方向と定義する。
【0026】
図3は、ミニゲームの流れを説明するための図である。このミニゲームでは、まず図3(A)に示すように、画面D上に、オブジェクト(ローラー)Aと、被塗物B1を含む背景画像Bが表示される。この時点では、オブジェクトAは、ユーザによるタッチパネル2bを介した操作ができない状態にある。即ち、ユーザがタッチパネル2bのどの箇所に接触しても、オブジェクトAに対する操作を受け付けない。
【0027】
次に、図3(A)に示した状況で所定時間経過すると、図3(B)(又は図2)に示すように、画面D上に、オブジェクトAに一部重なるように、ガイド領域Gが表示される。ガイド領域Gは、半透明で矩形状の領域である。但し、ガイド領域Gは、矩形でなくてもよく、円形(楕円形や長丸を含む。)であってもよい。ガイド領域Gは、オブジェクトAや背景画像Bよりも前面に表示されており、ガイド領域Gの背面のオブジェクトAや背景画像Bが透けて見えるようになっている。図3(B)に示す例では、ガイド領域Gは、オブジェクトAであるローラーの柄の部分に位置している。
【0028】
その後、ユーザがガイド領域Gに接触すると、図3(C)に示すように、ガイド領域Gは非表示になる。また、ユーザがガイド領域Gに接触した時点から、オブジェクトAを動かすことが可能になる。なお、図3(B)に示した画面Dにおいて、ユーザがガイド領域G以外の領域に接触した場合には、ガイド領域Gは画面Dに表示されたままであり、オブジェクトAに対する操作を受け付けない。
【0029】
図3(D)に示すように、ユーザがタッチパネル2bに接触させた接触物(図例では指先)を、タッチパネル2bに接触させたまま、画面Dの上下方向に往復動作させると、それに応じて画面D上のオブジェクトAも往復動作する。そして、オブジェクトAが被塗物B1上を通過するたびに、被塗物B1上にインクCが塗られていく。
【0030】
このミニゲームでは、オブジェクトAは、所定の方向(ローラーの転動方向)にのみ動くように設定されている。即ち、接触物を画面Dにおける上下方向に対して斜めに往復動作させた場合でも、オブジェクトAは、接触物と画面Dの接触位置の上下方向の位置座標にのみ関連して、画面Dにおける上下方向にのみ往復する。但し、オブジェクトAは全方位に移動可能であってもよく、例えばオブジェクトAの所定の部分の位置が接触物と画面Dの接触位置に一致するように移動してもよい。
【0031】
被塗物B1の全面にインクCが塗り終わる前に、接触物がタッチパネル2bから離れたときは、図3(E)に示すように、オブジェクトAが画面D上の所定の位置に戻るとともに、再度、画面D上の所定の位置にガイド領域Gが表示される。但し、接触物がタッチパネル2bから離れたとき、オブジェクトAは所定の位置に戻らずに、接触物がタッチパネル2bから離れた時点の位置に留まってもよい。この場合、オブジェクトAが留まった位置に応じた位置に、ガイド領域Gが表示される。
【0032】
オブジェクトAを操作することにより、所定の成果が得られたとき、即ち被塗物B1の全面にインクCが塗り終わったときは、図3(F)に示すように、オブジェクトAが画面D上から消え、ミニゲームは終了する。但し、所定の成果が得られたときに、オブジェクトAが画面D上に表示されたままであってもよく、この場合、接触物がタッチパネル2bから離れても、ガイド領域Gは表示されず、非表示のままとなる。
【0033】
[ゲーム装置の機能的構成]
図4は、上述したゲームシステム100が備えるゲーム装置1の機能的な構成を示すブロック図である。この図3に示すように、ゲーム装置1がゲームプログラム5aを実行することによって、ゲーム装置1は、ゲーム進行制御手段31、オブジェクト表示手段32、操作受付領域設定手段33、継続操作判定手段34、及びガイド領域表示手段35として機能する。
【0034】
ゲーム進行制御手段31は、上述したミニゲームを含む本ゲームの進行を制御するものである。また、このゲームでは、ユーザがタッチスクリーン2を介して操作入力することにより、あるいは時間の経過に伴い、ゲームを進行させることができるようになっている。
【0035】
オブジェクト表示手段32は、ユーザによりタッチパネル2bを介して操作されるオブジェクトAを画面D上に表示する。オブジェクトAは、後述の操作受付領域Rをユーザが接触することにより操作可能になる。
【0036】
操作受付領域設定手段33は、ユーザが接触することによりオブジェクトAに対する操作の開始を受け付ける所定の操作受付領域R(図2,3参照)を、画面D上に設定する。本実施形態では、操作受付領域Rは、画面Dにおける左右方向の幅よりも上下方向の幅が長い矩形である。但し、操作受付領域Rは、円形(楕円形や長丸を含む。)であってもよい。
【0037】
継続操作判定手段34は、開始されたオブジェクトAに対する接触操作状態が継続しているか否かを判定する。ここで、「接触操作状態」とは、画面Dに対して接触物を接触させることによりオブジェクトAに対して操作できる状態のことである。本実施形態では、接触操作状態は、接触物が画面Dにおける操作受付領域Rに接触した時点(オブジェクトAに対する操作の開始を受け付けた時点)から、当該接触物と画面Dとが非接触になるまでの状態をいう。但し、接触操作状態は、これに限られず、例えば、接触物が画面Dにおける操作受付領域Rに接触した時点(オブジェクトAに対する操作の開始を受け付けた時点)から、当該接触物が画面Dには接触しているが、当該接触物が画面Dにおける所定の範囲から外れるまでの状態でもよい。
【0038】
ガイド領域表示手段35は、操作受付領域Rに重なる所定の領域をガイド領域Gとして画面D上に表示させる。ガイド領域Gは、半透明であり、背面のオブジェクトAや背景画像Bが透けて見える。ガイド領域Gの透明度は、ユーザが画面Dに表示されるオブジェクトAや背景画像Bと識別できるよう予め設定される。
【0039】
また、本実施形態では、ガイド領域表示手段35は、ガイド領域Gを操作受付領域Rと一致する領域に設定している。即ち、ガイド領域Gは、操作受付領域Rと同形であり、ガイド領域Gの全体は、操作受付領域Rの全体に重なる。このため、ユーザは、画面Dに表示されたガイド領域Gのどの箇所に接触しても、画面D上の操作受付領域Rに接触する。
【0040】
ガイド領域表示手段35は、操作受付領域Rが画面D上に設定されており且つオブジェクトAに対する接触操作状態が継続していない場合は、ガイド領域Gを表示させる。また、ガイド領域表示手段35は、オブジェクトAに対する接触操作状態が継続している場合は、ガイド領域Gを非表示にする。
【0041】
オブジェクトAに対する操作によって所定の成果が得られた場合、オブジェクトAに対する接触操作状態が継続していないにもかかわらず、ガイド領域表示手段35は、ガイド領域Gを非表示にする。
【0042】
図5は、ミニゲーム処理の流れを示すフローチャートである。
【0043】
ゲーム進行制御手段31がゲームの進行に応じてミニゲームを開始した後、オブジェクト表示手段32が、画面D上の所定の位置にオブジェクトAを表示する(ステップS1、図3(A)参照)。
【0044】
その後、操作受付領域設定手段33が、画面D上の所定の位置に操作受付領域Rを設定し(ステップS2)、ガイド領域表示手段35が、操作受付領域Rに一致する領域をガイド領域Gとして画面D上に表示させる(ステップS3、図3(B)参照)。但し、画面D上に操作受付領域Rが設定されるのと同時に、ガイド領域Gは表示されてもよい。また、ガイド領域Gが表示された直後に、画面D上に操作受付領域Rが設定されてもよい。
【0045】
ガイド領域Gが表示された後、ユーザが操作受付領域Rに接触するまでの間(ステップS4:No)、ガイド領域Gが画面Dに表示された状態が維持される。
【0046】
ユーザがガイド領域Gに接触することにより、ユーザが操作受付領域Rに接触する(ステップS4:Yes)と、オブジェクトAを操作できる接触操作状態が開始され(ステップS5)、ガイド領域表示手段35は、ガイド領域Gを非表示にする(ステップS6、図3(C)参照)。
【0047】
なお、ユーザが操作受付領域Rに接触したときに、オブジェクトAの接触操作状態の開始とガイド領域Gの非表示に加えて、オブジェクトAに所定の変化が生じるように設定してもよい。例えば、ユーザがガイド領域Gに接触したときに、オブジェクトAであるローラーの柄の部分が傾くように設定してもよい。このようにオブジェクトAに所定の変化を生じさせることにより、ユーザに、オブジェクトAに対して有効な操作(正しい操作)が行われていることを直感的に認識させることができる。
【0048】
オブジェクトAを操作できる接触操作状態が開始され、ガイド領域Gが非表示になると、オブジェクトAに対する操作によって所定の成果が得られたか否かが判定される(ステップS7)。そして、オブジェクトAに対する操作によって所定の成果が得られた場合(ステップS7:Yes)、ガイド領域Gが非表示のまま、ゲーム進行制御手段31は、ミニゲームを終了する。
【0049】
オブジェクトAに対する操作によって所定の成果が得られていない場合(ステップS7:No)、継続操作判定手段34は、開始されたオブジェクトAに対する接触操作状態が継続しているか否かを判定する(ステップS8)。オブジェクトAに対する接触操作状態が継続している場合(ステップS8:Yes)、所定の成果が得られたか否かの判定に戻る(ステップS7)。オブジェクトAに対する接触操作状態が継続していない場合(ステップS8:No)、ガイド領域表示手段35は、ガイド領域Gを再び表示させるために、ステップS3に戻る。
【0050】
以上に示したように、本実施形態に係るゲームシステム100では、ガイド領域Gは、オブジェクトAに対する接触操作状態が継続していない場合には表示され、オブジェクトAに対する接触操作状態が継続している場合には非表示となるため、ユーザにガイド領域Gに接触して操作する動機づけを与え、タッチパネル2bの操作を誘発させることができる。
【0051】
また、ガイド領域Gは、操作受付領域Rに重なるように表示された単なる領域であるため、ユーザのゲームへの没入感が削がれることが抑制される。
【0052】
また、ガイド領域Gは、半透明で、矩形又は円形の領域であるため、ガイド領域Gを透過させ且つシンプルな形状にすることにより、より目立たなくすることができる。これにより、ユーザのゲームへの没入感が削がれることをより抑制することができる。
【0053】
また、ガイド領域表示手段35は、ガイド領域Gを操作受付領域Rと一致する領域に設定しているため、ガイド領域と操作受付領域とを異なる領域となるように設定する場合と比べて、開発コストを低減することができる。
【0054】
また、ガイド領域表示手段35は、オブジェクトAに対する操作によって所定の成果が得られた場合、ガイド領域を非表示にする。換言すれば、ガイド領域表示手段35は、操作後に所定の成果が得られなければ、ガイド領域Gを再表示する。これにより、操作による成果が得られたか否かを、ガイド領域Gの表示状態によってもユーザに報せることができる。
【0055】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
【0056】
例えば、上記実施形態では、ゲームプログラム5aが実行されることによってプレイできるゲームに、本発明が適用されるミニゲームが用意されていたが、これに限定されない。即ち、ゲームプログラム5aが実行されることによってプレイできるゲームにミニゲームは含まれていなくてもよく、本発明は、メインのゲームに適用されてもよい。
【0057】
また、上記実施形態では、所定の成果を得るためにオブジェクトAに対して行う継続操作として、接触物を画面Dに接触させたまま画面Dの所定方向に往復動作する操作が説明されたが、これに限定されない。例えば、所定の成果を得るための継続操作は、画面Dにおけるガイド領域Gが表示された箇所に接触物を接触させた状態を、所定時間維持するだけの操作でもよい。あるいは、画面Dにおけるガイド領域Gが表示された箇所を反復してタップしたり、所定方向に反復してスライドしたりする操作であってもよいし、これらの操作の組み合わせでもよい。タップやスライドなど接触物と画面Dとの接触と非接触を繰り返す継続操作の場合、例えば、継続操作判定手段34は、画面Dに対する接触と非接触の時間間隔が所定の時間より短いか否かで、接触操作状態が継続しているか否かを判定してもよい。
【0058】
また、ガイド領域表示手段35は、ガイド領域Gを操作受付領域Rと一致する領域に設定しなくてもよく、例えば、ガイド領域表示手段35は、操作受付領域Rに包含される一部の領域にガイド領域Gを設定してもよい。
【0059】
また、上記実施形態では、ガイド領域Gの透明度が予め設定されたものであったが、これに限定されない。例えば、ガイド領域表示手段35は、ガイド領域Gの透明度を、ガイド領域Gが画面Dに表示された時点からの時間の経過とともに減少するように設定してもよい。このように設定することで、ガイド領域Gが画面Dに表示された時点でガイド領域Gの存在に気付かなかったユーザにも、時間の経過に応じて透明度が減少したガイド領域Gを気付かせることができる。ガイド領域表示手段35は、ガイド領域Gの透明度を、ミニゲームにおける所定の成果が得られるまでの達成度に応じて変更するように設定してもよい。
【0060】
また、ガイド領域Gの形状は、上記実施形態のものに限定されない。また、ガイド領域表示手段35は、ユーザにタッチパネル2bに対して求められる操作方向(画面D上で求められる接触物の操作方向)に応じてガイド領域G及び/又は操作受付領域Rの形状を変更してもよい。例えば、画面Dにおける上下方向に接触物を動かすことが求められる場合、ガイド領域Gの形状を画面Dにおける上下方向に長いひし形に設定するなど、ガイド領域Gの形状を、ユーザが操作方向を認識できるものに設定してもよい。
【0061】
また、ガイド領域G及び操作受付領域Rの位置は、オブジェクトAに重なる位置になくてもよい。また、ガイド領域Gが表示される位置は、ユーザが画面D上で好みに応じて変更できるものであってもよい。この場合、ガイド領域Gが表示される位置の変更に伴って、操作受付領域Rの位置も変更されてもよい。
【符号の説明】
【0062】
100 ゲームシステム
5a ゲームプログラム
32 オブジェクト表示手段
33 操作受付領域設定手段
34 継続操作判定手段
35 ガイド領域表示手段
A オブジェクト
G ガイド領域
R 操作受付領域
図1
図2
図3
図4
図5