(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6397511
(24)【登録日】2018年9月7日
(45)【発行日】2018年9月26日
(54)【発明の名称】プレフィルム液体燃料カートリッジ
(51)【国際特許分類】
F23R 3/28 20060101AFI20180913BHJP
F02C 7/232 20060101ALI20180913BHJP
F23R 3/30 20060101ALI20180913BHJP
F02C 3/24 20060101ALI20180913BHJP
【FI】
F23R3/28 B
F02C7/232 B
F23R3/30
F02C3/24 A
【請求項の数】18
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-566932(P2016-566932)
(86)(22)【出願日】2014年5月12日
(65)【公表番号】特表2017-521624(P2017-521624A)
(43)【公表日】2017年8月3日
(86)【国際出願番号】RU2014000333
(87)【国際公開番号】WO2015174880
(87)【国際公開日】20151119
【審査請求日】2017年5月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】390041542
【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ
(74)【代理人】
【識別番号】100137545
【弁理士】
【氏名又は名称】荒川 聡志
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博
(74)【代理人】
【識別番号】100129779
【弁理士】
【氏名又は名称】黒川 俊久
(74)【代理人】
【識別番号】100113974
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 拓人
(72)【発明者】
【氏名】マイアーズ,ジェフリー・デイヴィッド
(72)【発明者】
【氏名】シャーシュニョヴ,ボリス・ボリソヴィッチ
(72)【発明者】
【氏名】ゲラシモフ,アレクセイ・ユリエビッチ
【審査官】
金田 直之
(56)【参考文献】
【文献】
特開2012−132672(JP,A)
【文献】
特開2005−055091(JP,A)
【文献】
国際公開第2013/115671(WO,A1)
【文献】
米国特許第04139157(US,A)
【文献】
特開2007−155170(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F23R 3/24,3/28,
3/30−3/32
F02C 3/24,7/232
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一次液体燃料通路と、
前記一次液体燃料通路に流体連通する複数の内側燃料ポート及び複数の外側燃料ポートと、 前記複数の内側燃料ポートの下流に定められ、第1の剪断縁で終端する内側プレフィルミング表面と、
前記複数の外側燃料ポートの下流に定められ、第2の剪断縁で終端する外側プレフィルミング表面と、
を備えるプレフィルム液体燃料カートリッジであって、
前記第1及び第2の剪断縁は、前記第1の剪断縁から出る第1のプレフィルム液体燃料シートが、前記第2の剪断縁から出る第2のプレフィルム液体燃料シートと交差するように相対的に配向される、プレフィルム液体燃料カートリッジ。
【請求項2】
前記内側プレフィルミング表面と前記外側プレフィルミング表面との間に定められた圧縮空気通路をさらに備える、請求項1に記載のプレフィルム液体燃料カートリッジ。
【請求項3】
前記内側プレフィルミング表面はアーチ形である、請求項1に記載のプレフィルム液体燃料カートリッジ。
【請求項4】
前記内側プレフィルミング表面は、少なくとも部分的に円錐形先端によって定められる、請求項1に記載のプレフィルム液体燃料カートリッジ。
【請求項5】
前記複数の内側燃料ポートは、前記内側プレフィルミング表面に沿って前記液体燃料に対して角度スワールを付与するように配向される、請求項1に記載のプレフィルム液体燃料カートリッジ。
【請求項6】
前記複数の外側燃料ポートは、前記外側プレフィルミング表面に沿って前記液体燃料に対して角度スワールを付与するように配向される、請求項1に記載のプレフィルム液体燃料カートリッジ。
【請求項7】
前記複数の内側燃料ポートは、内側プレフィルミング表面に沿って前記一次液体燃料通路からの液体燃料の第1の部分に対して第1の回転方向のスワールを付与するように配向され、
前記複数の外側燃料ポートは、前記外側プレフィルミング表面に沿って前記一次液体燃料通路からの前記液体燃料の第2の部分に対して第2の回転方向のスワールを付与するように配向され、
前記第1の回転方向は、前記第2の回転方向とは反対方向である、請求項1に記載のプレフィルム液体燃料カートリッジ。
【請求項8】
内部に一次液体燃料通路を定める流体導管と、
前記流体導管の下流側端部にわたって半径方向及び円周方向に延び、前記一次液体燃料通路と流体連通する複数の内側燃料ポート及び複数の外側燃料ポートを定める噴射先端と、
前記噴射先端に隣接する前方端と前記前方端の下流で軸方向に配置された後方端とを有し、内側プレフィルミング表面を定める外側と前記後方端に定められた第1の剪断縁とを有し、前記複数の内側燃料ポートが、前記一次液体燃料通路からの液体燃料の第1の部分を前記内側プレフィルミング表面に向かわせるように配向される、プレフィルム先端と、
前記流体導管及び前記プレフィルム先端の周りで円周方向に延びるプレフィルムカラーであって、前記プレフィルムカラーは、外側プレフィルミング表面を定める内側と、該プレフィルムカラーの下流側端部に定められた第2の剪断縁とを有し、前記複数の外側燃料ポートは、前記液体燃料の第2の部分を前記外側プレフィルミング表面に向かわせるように配向される、プレフィルムカラーと、を備えるプレフィルム液体燃料カートリッジであって、
前記第1及び第2の剪断縁は、前記第1の剪断縁から出る第1のプレフィルム液体燃料シートが、前記第2の剪断縁から出る第2のプレフィルム液体燃料シートと交差するように相対的に配向される、プレフィルム液体燃料カートリッジ。
【請求項9】
前記プレフィルムカラーの前記内側プレフィルミング表面と前記プレフィルム先端の前記外側プレフィルミング表面との間に定められた圧縮空気通路をさらに備える、請求項8に記載のプレフィルム液体燃料カートリッジ。
【請求項10】
前記流体導管の中で前記一次液体燃料通路から半径方向内側に定められたパイロット液体燃料通路をさらに備える、請求項8に記載のプレフィルム液体燃料カートリッジ。
【請求項11】
前記流体導管の外面と前記プレフィルムカラーの内面との間に配置された熱障壁スリーブをさらに備え、
前記熱障壁スリーブは、前記外面から半径方向に離間して、その間に熱間隙を形成する、請求項8に記載のプレフィルム液体燃料カートリッジ。
【請求項12】
前記内側プレフィルミング表面と前記外側プレフィルミング表面の少なくとも一方は、アーチ形である、請求項8に記載のプレフィルム液体燃料カートリッジ。
【請求項13】
前記プレフィルム先端は、円錐形又は鐘形である、請求項8に記載のプレフィルム液体燃料カートリッジ。
【請求項14】
前記複数の内側燃料ポートは、前記内側プレフィルミング表面に沿って前記液体燃料の前記第1の部分に対して角度スワールを付与するように向けられている、請求項8に記載のプレフィルム液体燃料カートリッジ。
【請求項15】
前記複数の外側燃料ポートは、前記外側プレフィルミング表面に沿って前記液体燃料の前記第2の部分に対して角度スワールを付与するように向けられている、請求項8に記載のプレフィルム液体燃料カートリッジ。
【請求項16】
前記複数の内側燃料ポートは、前記内側プレフィルミング表面に沿って前記液体燃料の前記第1の部分に対して第1の回転方向の角度スワールを付与し、前記複数の外側燃料ポートは、前記外側プレフィルミング表面に沿って前記液体燃料に対して第2の回転方向の角度スワールを付与するように配向され、前記第1の回転方向は、前記第2の回転方向とは反対方向である、請求項8に記載のプレフィルム液体燃料カートリッジ。
【請求項17】
圧縮機、前記圧縮機の下流に配置された燃焼器、及び前記燃焼器の下流に配置されたタービンを備える、ガスタービンであって、前記燃焼器は、端部カバーの下流に延びる燃料ノズルを含み、前記燃料ノズルは燃料カートリッジ通路を定めるようになっており、
前記ガスタービンは、
前記燃料カートリッジ通路の中に延びるプレフィルム液体燃料カートリッジ、
をさらに備え、
前記プレフィルム液体燃料カートリッジは、
一次液体燃料通路と、
前記一次液体燃料通路に流体連通する複数の内側燃料ポート及び複数の外側燃料ポートと、 前記複数の内側燃料ポートの下流に定められ、第1の剪断縁で終端する内側プレフィルミング表面と、
前記複数の外側燃料ポートの下流に定められ、第2の剪断縁で終端する外側プレフィルミング表面と、
を備え、 前記第1及び第2の剪断縁は、前記第1の剪断縁から出る第1のプレフィルム液体燃料シートが、前記第2の剪断縁から出る第2のプレフィルム液体燃料シートと交差するように相対的に配向される、ガスタービン。
【請求項18】
前記燃料ノズルは、燃料供給源と流体連通する燃料モジュールと、前記燃料モジュールと流体連通するチューブ束と、前記チューブ束を囲む外側シュラウドによって定められる圧縮空気プレナムとを有する集束チューブ燃料噴射装置を備え、前記燃料カートリッジ通路は、前記圧縮空気プレナムを通過し、前記プレフィルム液体燃料カートリッジは、前記内側プレフィルミング表面と前記外側プレフィルミング表面との間に定められる圧縮空気通路をさらに備え、前記圧縮空気通路は、前記圧縮空気プレナムと流体連通する、請求項17に記載のガスタービン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、ガスタービンの燃焼器のためのプレフィルム液体燃料カートリッジに関する。詳細には、本発明は、燃焼前に燃焼器の中で液体燃料を霧化するための交差する液体燃料シートを有するプレフィルム液体燃料カートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
ガスタービン用燃焼器は、液体燃料、ガス燃料、又はこの両者を燃焼室の中で燃焼させるように構成及び設計することができる。霧化液体燃料を燃焼器の燃焼室に放出するためのプレフィルミング・エアブラスト液体燃料噴射装置は本技術分野では公知である。このタイプの噴射装置では、燃料は薄い連続シートに分散し、その後、噴霧空気の流れに曝される。
【0003】
1つの構成において、噴霧空気は、ノズル出口において独立したスワール空気流を発生させる同心空気スワール通路を通過する。同時に、液体燃料は、複数の円周方向に配置されたポートを通過し、単一の又は共通のプレフィルミング表面に流れ、燃料は、プレフィルミング表面の端部からクロスフロー空気ストリームに放出される前に、この表面において薄い均一なシートに分散する。燃料が燃焼室に噴射されて燃焼する際に、燃焼ガス内に局所的に高温領域が形成され、NOxエミッションが増える。燃料ノズルからの燃料−空気を組み合わせたものの混合を燃焼室で旋回する燃料−空気混合でもって強化すると、燃焼室の中のピーク火炎温度が低下し、結果的にNOxエミッションレベルが低下する。加えて、火炎温度をさらに低下させるために燃焼室に水を噴射することができ、さらにNOxエミッションレベルが低下する。
【0004】
液体燃料を剪断する噴霧空気を使用すると、燃焼器及び/又はガスタービンの他の部品の冷却といった他の目的で利用される空気量が低減するので、ガスタービンの全体効率に影響がある。加えて、十分な運動エネルギーを燃料及び噴霧空気と相互作用させるために十分に高い圧力で大量の水を供給する必要がある。これは高圧ポンプを必要とし、同様にガスタービンの全体効率に影響を与える可能性がある。さらに、液体燃料を霧化するために噴霧空気を使用すると、燃料の比較的大きな液滴がもたらされる場合があり、これは燃焼ライナの内面に集まるか又は湿潤させる可能性があり、一般に内面に沿って設けられる熱障壁コーティングの剥離及び/又は劣化につながる可能性がある。従って、ガスタービンの燃焼器のための改善されたプレフィルム液体燃料カートリッジが有用であろう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第4798330号明細書
【発明の概要】
【0006】
本発明の態様及び利点は、以下の説明において記載され、又は本説明から明らかになることができ、或いは、本発明を実施することによって理解することができる。
【0007】
本発明の1つの実施形態は、プレフィルム液体燃料カートリッジである。プレフィルム液体燃料カートリッジは、一次液体燃料通路と、一次液体燃料通路に流体連通する複数の内側燃料ポート及び複数の外側燃料ポートを含む。内側プレフィルミング表面は、複数の内側燃料ポートの下流に定められる。内側プレフィルミング表面は、第1の剪断縁で終端する。外側プレフィルミング表面は、複数の外側燃料ポートの下流に定められる。外側プレフィルミング表面は、第2の剪断縁で終端する。第1及び第2の剪断縁は、第1の剪断縁から出る第1のプレフィルム液体燃料シートが、第2の剪断縁から出る第2のプレフィルム液体燃料シートと交差するように相対的に配向され、第1のプレフィルム液体燃料シート及び第2のプレフィルム液体燃料シートは霧化される。
【0008】
本発明の他の実施形態は、プレフィルム液体燃料カートリッジである。プレフィルム液体燃料カートリッジは、内部に一次液体燃料通路を定める流体導管を含む。噴射先端は、流体導管の下流側端部にわたって半径方向及び円周方向に延びる。噴射先端は、少なくとも部分的に、一次液体燃料通路と流体連通する複数の内側燃料ポート及び複数の外側燃料ポートを定める。プレフィルム燃料カートリッジは、燃料噴射先端に隣接する前方端と該前方端の下流で軸方向に配置された後方端とを有するプレフィルム先端を含む。プレフィルム先端は、内側プレフィルミング表面を定める外側と後方端に定められた第1の剪断縁とを有する。複数の内側燃料ポートは、一次燃料通路からの液体燃料の第1の部分を内側プレフィルミング表面に向かわせるように配向される。プレフィルムカラーは、流体導管及びプレフィルム先端の周りで円周方向に延びる。プレフィルムカラーは、外側プレフィルミング表面を定める内側と、該プレフィルムカラーの下流側端部に定められた第2の剪断縁とを含む。複数の外側燃料ポートは、液体燃料の第2の部分を外側プレフィルミング表面に向かわせるように配向される。第1及び第2の剪断縁は、第1の剪断縁から出る第1のプレフィルム液体燃料シートが、第2の剪断縁から出る第2のプレフィルム液体燃料シートと交差するように相対的に配向され、第1のプレフィルム液体燃料シート及び第2のプレフィルム液体燃料シートは燃焼のために霧化される。
【0009】
本発明の他の実施形態はガスタービンを含む。ガスタービンは、圧縮機、該圧縮機の下流に配置された燃焼器、及び該燃焼器の下流に配置されたタービンを含む。燃焼器は、端部カバーの下流に延びる燃料ノズルを含み、該燃料ノズルは燃料カートリッジ通路を定める。プレフィルム液体燃料カートリッジは、燃料カートリッジ通路の中に延びる。プレフィルム液体燃料カートリッジは、一次液体燃料通路と、一次液体燃料通路に流体連通する複数の内側燃料ポート及び複数の外側燃料ポートを含む。内側プレフィルミング表面は、複数の内側燃料ポートの下流に定められる。内側プレフィルミング表面は、第1の剪断縁で終端する。外側プレフィルミング表面は、複数の外側燃料ポートの下流に定められる。外側プレフィルミング表面は、第2の剪断縁で終端する。第1及び第2の剪断縁は、第1の剪断縁から出る第1のプレフィルム液体燃料シートが、第2の剪断縁から出る第2のプレフィルム液体燃料シートと交差するように相対的に配向され、第1のプレフィルム液体燃料シート及び第2のプレフィルム液体燃料シートは燃焼のために霧化される。
【0010】
当業者であれば、本明細書を精査するとこのような実施形態の特徴及び態様、並びにその他がより理解されるであろう。
【0011】
添付図の参照を含む本明細書の残りの部分において、当業者に対してなしたその最良の形態を含む本発明の完全且つ有効な開示をより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の種々の実施形態を組み込むことができる例示的なガスタービンの機能ブロック図。
【
図2】本発明の種々の実施形態を組み込むことができる例示的な燃焼器の単純化された断面側面図。
【
図3】本発明の1つの実施形態による例示的な燃焼器の一部の拡大斜視図。
【
図4】本発明の1つの実施形態によるプレフィルム液体燃料カートリッジを含む集束チューブ燃料噴射装置の部分断面斜視図。
【
図5】本開示の1つの実施形態による、プレフィルム液体燃料カートリッジの下流側末端部を含む、
図4に示す集束チューブ燃料噴射装置の一部の拡大斜視図。
【
図6】本発明の1つの実施形態による、例示的な予混合燃料ノズルの断面斜視図。
【
図7】本発明の1つの実施形態による、プレフィルム液体燃料カートリッジを含む、
図6に示す予混合燃料ノズルの部分断面斜視図。
【
図8】本発明の1つの実施形態による、プレフィルム液体燃料カートリッジの下流側末端部を含む、
図7に示す混合燃料噴射装置の一部の拡大斜視図。
【
図9】本発明の種々の実施形態による、
図5及び8に示すプレフィルム液体燃料カートリッジの下流側末端部の拡大断面斜視図。
【
図10】本発明の1つの実施形態による、
図9に示す予混合液体燃料カートリッジの一部の側面斜視図。
【
図11】本発明の1又は2以上の実施形態による、作動時の
図9及び10に示すプレフィルム液体燃料カートリッジの部分断面側面図。
【
図12】1つの実施形態による、作動時の
図9、10、及び11に示すプレフィルム液体燃料カートリッジの一部の部分透視図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
ここで、その1つ又はそれ以上の実施例が添付図面に例示されている本発明の実施形態について詳細に説明する。詳細な説明では、図面中の特徴部を示すために参照符号及び文字表示を使用している。本発明の同様の又は類似の要素を示すために、図面及び説明において同様の又は類似の記号表示を使用している。本明細書で使用される用語「第1」、「第2」、及び「第3」は、ある構成要素を別の構成要素と区別するために同義的に用いることができ、個々の構成要素の位置又は重要性を意味することを意図したものではない。用語「上流」及び「下流」は、流体通路における流体流れに対する相対的方向を指す。例えば、「上流」は、流体がそこから流れる方向を指し、「下流」は流体がそこに向けて流れ込む方向を指す。用語「半径方向」は、特定の構成要素の軸方向中心線に実質的に垂直な相対方向を指し、用語「軸方向」は、特定の構成要素の軸方向中心線に実質的に平行な相対方向を指す。
【0014】
各実施例は、本発明の限定ではなく、例証として提供される。実際に、本発明の範囲又は技術的思想から逸脱することなく、修正形態及び変形形態を本発明において実施できることは、当業者であれば理解されるであろう。例えば、1つの実施形態の一部として例示され又は説明される特徴は、別の実施形態と共に使用して更に別の実施形態を得ることができる。従って、本発明は、そのような修正及び変形を特許請求の範囲及びその均等物の技術的範囲内に属するものとして保護することを意図している。
【0015】
本発明の例示的な実施形態は、一般に、例示目的で、工業用ガスタービンの缶型燃焼器に組み込まれたプレフィルム液体燃料カートリッジに関連して記載されるが、当業者であれば、本発明の実施形態は、限定されるものではないが缶アニュラ型を含む何らかの燃焼器タイプの適用できること、船舶又は航空機ガスタービン等のターボ機械に組み込むことができること、及び請求項に特に記載しない限りは工業用ガスタービン燃焼器に限定されないことを容易に理解できるはずである。
【0016】
次に、図全体を通して同じ参照符号が同様の要素を表す図面を参照すると、
図1は、本発明の種々の実施形態を組み込むことができる例示的なガスタービン10の機能ブロック図を提示する。図示のように、ガスタービン10は、一般に、入口セクション12を含み、この入口セクション12は、一連のフィルタ、冷却コイル、水分分離器、及び/又は他の装置を含み、ガスタービン10に入る作動流体(例えば、空気)14を浄化するか、さもなければ調節することができる。作動流体14は、圧縮機セクションに流れ、そこで、圧縮機16が運動エネルギーを徐々に作動流体14に与えて、圧縮作動流体18を生成する。
【0017】
圧縮作動流体18は、燃料供給システム22からの燃料20と混合されて、1又は2以上の燃焼器24内で可燃混合物を形成する。燃焼性混合物は燃焼して、高温、高圧及び高速度の燃焼ガス26を生成する。燃焼ガス26は、タービンセクションのタービン28を通って流れて、仕事を発生する。例えば、タービン28は軸30に結合するので、タービン28の回転により圧縮機16が駆動されて圧縮作動流体18を生成することができる。代替的に又は付加的に、軸30は、タービン28を発電機32に結合して電力を発生させることができる。タービン28からの排出ガス34は、タービン28を該タービン28の下流の排出スタック38に接続する排出セクション36を通って流れる。排出セクション36は、例えば、環境へ放出する前に排出ガス34を浄化して、さらなる熱を取り出すための排熱回収蒸気発生器(図示せず)を含むことができる。
【0018】
図2は、本発明の種々の実施形態を組み込むことができる例示的な燃焼器24の単純化された断面を提示する。図示のように、燃焼器24は、少なくとも部分的に外部ケーシング40で囲まれている。外部ケーシング40は、少なくとも部分的に燃焼器24の周りに高圧プレナム42を形成することができる。高圧プレナム42は、圧縮機16又は圧縮作動流体18を燃焼器24に供給するための他の供給源と流体連通することができる。1つの構成において、端部カバー44は外部ケーシング40に結合する。端部カバー44は、燃料供給源22と流体連通することができる。
【0019】
図2に示すように、1又は2以上の燃料ノズル46は、燃焼器24の軸方向中心線に対して実質的に軸方向で端部カバーから下流に延びる。燃料ノズル46は、燃料供給源22から直接、及び/又は端部カバー44を通して燃料を受け取る。燃焼ライナ及び/又は移行ダクト等の環状ライナ48の一端は、燃料ノズルの下流側端部50を囲み、燃焼器24の中に少なくとも部分的に燃焼室52を定めるようになっている。ライナ48は、少なくとも部分的に燃焼ガス26を燃焼室52から燃焼器24を通って送るための高温ガス通路54を定める。例えば、高温ガス通路54は、燃焼ガス26をタービン28及び/又は排出セクション36(
図1)に向かって送るように構成することができる。
【0020】
図3は、本発明の1つの実施形態による例示的な燃焼器24の拡大斜視図である。燃焼器は、本明細書では「缶型」燃焼器として示されかつ説明されるが、本発明は、請求項に特に記載しない限りにおいて、「缶型」燃焼器に限定されない。例えば、燃焼器は、缶アニュラ型、アニュラ型、又は他のタイプの燃焼器とすることができる。
図3に示すように、1つの実施形態において、燃料ノズル46は、少なくとも1つの集束チューブ燃料噴射装置56を含むことができる。一般に、集束チューブ燃料噴射装置56は、燃料分配モジュール58、圧縮空気プレナム60、及び燃料分配モジュール58及び圧縮空気プレナム60を貫通して軸方向に延びる複数の予混合チューブ62を含む。燃料分配マニホールド58は、燃料供給源22及び/又は端部カバー44と流体連通する燃料プレナム64を含む。一般に、各予混合チューブ62は、燃料分配モジュール58の上流に配置された入口66と、エフュージョン又はキャッププレート70の下流に配置された出口68とを含む。予混合チューブ62は、入口66を介して高圧プレナム42(
図2)と流体連通しかつ複数の燃料ポート(図示せず)を介して燃料プレナム64と流体連通する。液体燃料及び圧縮空気18の一部は、予混合チューブ62の中で混合して、燃焼室52に対して燃料−空気の可燃混合気を提供する。
【0021】
1つの実施形態において、流体導管72は、燃料プレナム64と端部カバー44及び/又は燃料供給源22(
図2)との間の流体連通を可能にする。1つの実施形態において、流体導管72は、少なくとも部分的に、エフュージョン又はキャッププレート70を含む集束チューブ燃料噴射装置56を貫通して延びる燃料カートリッジ通路74を定める。特定の実施形態において、端部カバー44は、少なくとも部分的に燃料カートリッジ通路74を定める。
【0022】
図4は、本発明の1つの実施形態によるプレフィルム液体燃料カートリッジ100を含む、
図3に示す集束チューブ燃料噴射装置56の部分断面斜視図を提示する。
図5は、本発明の1つの実施形態によるプレフィルム液体燃料カートリッジ100の下流側末端部102を含む
図4の集束チューブ燃料噴射装置56の一部の拡大斜視図である。
図4に示すように、プレフィルム液体燃料カートリッジは、端部カバー44を通って燃料カートリッジ通路74にブリーチ装填(breach loaded)することができる。
図4及び5に示すように、プレフィルム液体燃料カートリッジ100の下流側末端部102は、少なくとも部分的にエフュージョン又はキャッププレート70を貫通して延びて、燃焼室52(
図2)への流体連通を可能にするようになっている。
【0023】
図6は、本発明の1つの実施形態による例示的な燃料ノズル46の断面斜視図を提示する。
図6に示すように、燃料ノズル46は、予混合燃料噴射装置76の軸方向中心線に対して半径方向外向きかつ軸方向に延びる複数のスワーラベーン78を有する予混合燃料噴射装置76を含むことができる。予混合燃料噴射装置76の先端部80又は下流側端部は、複数の環状に配列された燃料ポート82を含む。予混合燃料噴射装置76は、少なくとも部分的に、予混合燃料噴射装置76を貫通して軸方向に延びる燃料カートリッジ通路84を定める。
【0024】
図7は、本発明の1つの実施形態によるプレフィルム液体燃料カートリッジ100を含む、
図6に示す予混合燃料噴射装置76の部分断面斜視図を提示する。
図8は、本発明の1つの実施形態によるプレフィルム液体燃料カートリッジ100の下流側末端部102を含む
図7に示す予混合燃料噴射装置76の一部の拡大斜視図を提示する。
図7に示すように、予混合燃料噴射装置76の上流側端部86は、端部カバー44(
図2)に取り付けるようになっている。
【0025】
特定の実施形態において、
図7に示すように、端部カバー44は、少なくとも部分的に燃料カートリッジ通路84を定める。1つの実施形態において、プレフィルム液体燃料カートリッジ100は、端部カバー44を通って燃料カートリッジ通路84にブリーチ装填することができる。
図7及び8に示すように、プレフィルム液体燃料カートリッジ100の下流側末端部102は、少なくとも部分的に予混合燃料噴射装置76の先端部80又は下流側端部を貫通して延びて、燃焼室52(
図2)への流体連通を可能にするようになっている。
【0026】
図9は、本発明の種々の実施形態による、
図5及び8に示すプレフィルム液体燃料カートリッジ100の下流側末端部102の拡大断面斜視図である。
図9に示すように、プレフィルム液体燃料カートリッジ100は、内部に少なくとも部分的に一次液体燃料通路106を定める流体導管104を含む。1つの実施形態において、一次液体燃料通路106は、流体導管104と内側チューブ108との間に少なくとも部分的に定められ、内側チューブ108は、流体導管104と同軸に整列しかつ内部で実質的に軸方向に延びる。一次液体燃料通路106は、液体燃料供給源(図示せず)と流体連通する。1つの実施形態において、内側チューブ108は、少なくとも部分的に流体導管104の中に二次又はパイロット液体燃料/水通路110を定める。二次又はパイロット液体燃料通路110は、液体燃料供給源及び/又は水もしくは圧縮空気供給源に流体連通することができる。
【0027】
図10は、本発明の1つの実施形態による、
図9に示す予混合液体燃料カートリッジ100の一部の側面斜視図である。1つの実施形態において、
図9及び10に示すように、プレフィルム液体燃料カートリッジ100は、噴射先端112を含む。噴射先端112は、流体導管104の下流側端部114の少なくとも一部にわたって半径方向及び円周方向に延びる。複数の内側燃料ポート116は、噴射先端112の下流又は後方側面118にわたって環状に配列される。内側燃料ポート116は、一次液体燃料通路106(
図9)と流体連通する。特定の実施形態において、内側燃料ポート116は、一次液体燃料通路106から下流又は後方側面118を通る流体連通を可能にする。1つの実施形態において、
図10に示すように、内側燃料ポート116は、一次液体燃料通路106(
図9)からの液体燃料122の第1の部分120の流れを、プレフィルム液体燃料カートリッジ100の軸方向中心線に対して略半径方向内向きの方向に向かわせるように配向される。
【0028】
1つの実施形態において、
図9及び10に示すように、複数の外側燃料ポート124は、噴射先端112の半径方向外側又は外周126の周りで円周方向に配列される。外側燃料ポート124は、一次液体燃料通路106(
図9)に流体連通する。特定の実施形態において、外側燃料ポート124は、一次液体燃料通路106(
図9)から半径方向外側面126(
図10)を通る流体連通を可能にする。1つの実施形態において、
図9及び10に示すように、外側燃料ポート124は、一次燃料通路106からの液体燃料122の第2の部分128の流れを、プレフィルム液体燃料カートリッジ100の軸方向中心線に対して半径方向外向き方向に向かわせるように配向される。
【0029】
1つの実施形態において、
図9に示すように、プレフィルム液体燃料カートリッジ100は、燃料噴射先端112に接近又は隣接した前方端132、及び前方端126の下流に配置された後方端134を有するプレフィルム先端130を含む。プレフィルム先端130は、外側136、内側138、及び後方端134に沿って又は隣接して定められた第1の剪断縁140を含む。1つの実施形態において、外側136は、少なくとも部分的に、内側燃料ポート116の下流に配置されかつ第1の剪断縁140で終端する内側プレフィルミング表面142を定める。1つの実施形態において、内側プレフィルミング表面142はアーチ形である。1つの実施形態において、プレフィルム先端130は円錐形である、及び/又は前方端132から後方端134に向かって半径方向外向きにテーパーが付いている。
【0030】
1つの実施形態において、
図9及び10に示すように、複数の内側燃料ポート116は、一次燃料通路106からの液体燃料122の第1の部分120を第1の剪断縁140の上流の内側プレフィルミング表面142の上に向かわせるように配向される。1つの実施形態において、
図10に示すように、複数の内側燃料ポート116は、内側プレフィルミング表面142に沿って液体燃料122の第1の部分120に角度スワール(angular swirl)を付与するように配向される。例えば、複数の内側燃料ポート116は、予混合液体燃料カートリッジ100の軸方向中心線に対して第1の角度144で設定又は配向することができる。各内側燃料ポート116は、同じ角度で設定又は配向すること、又は内側燃料ポート116の一部を異なる角度に設定することができる。以下の
図11及び12で示すように、各内側燃料ポート116は、内側プレフィルミング表面142に沿って液体燃料122の第1の部分120の別個の第1のプレフィルム液体燃料シート146をもたらす。
【0031】
1つの実施形態において、
図9に示すように、プレフィルム液体燃料カートリッジ100は、プレフィルムカラー148又はスリーブを含む。プレフィルムカラー148は、流体導管104及びプレフィルム先端130の少なくとも一部の周りで円周方向に延びる。プレフィルムカラー148は、外側プレフィルミング表面152を定める内側150を含む。外側プレフィルミング表面152は、複数の外側燃料ポート124の下流に設けられる。外側プレフィルミング表面はアーチ形とすることができる。さらに、プレフィルムカラー148は、プレフィルムカラー148の下流側端部156に形成された第2の剪断縁154を含む。外側プレフィルミング表面152は、第2の剪断縁154で終端する。
【0032】
1つの実施形態において、
図9及び10に示すように、複数の外側燃料ポート124は、一次燃料通路106からの液体燃料122の第2の部分128を、第2の剪断縁154の上流の外側プレフィルミング表面152の上に向かわせるように配向される。1つの実施形態において、
図10に示すように、複数の外側燃料ポート124は、外側プレフィルミング表面152に沿って液体燃料122の第2の部分128に角度スワールを付与するように配向される。例えば、複数の外側燃料ポート124は、予混合液体燃料カートリッジ100の軸方向中心線に対して第2の角度158で設定又は配向することができる。各外側燃料ポート124は、同じ角度で設定又は配向すること、又は外側燃料ポート124の一部は異なる角度で設定することができる。
図10、11、及び12に示すように、各外側燃料ポート124は、外側プレフィルミング表面152に沿って液体燃料122の第2の部分128の別個の第2のプレフィルム液体燃料シート160をもたらす。
【0033】
1つの実施形態において、プレフィルム液体燃料カートリッジ100は、プレフィルムカラー148の内側プレフィルミング表面152とプレフィルム先端130の外側プレフィルミング表面142との間に定められた圧縮空気通路162を備える。圧縮空気通路162は、少なくとも部分的に、プレフィルムカラー148と流体導管104との間に定めることができる。圧縮空気通路162は、予混合燃料噴射装置76(
図8)を介して、集束チューブ燃料噴射装置56(
図5)の圧縮空気プレナム60及び/又は高圧プレナム42(
図2)と流体連通する。1つの実施形態において、予混合液体燃料カートリッジは、圧縮空気通路162と流体導管104との間に配置された熱シールド又はスリーブ166、又は障壁を含む。熱シールド166は、流体導管104の少なくとも一部の周りで円周方向に延びる。熱シールド166は、流体導管104から半径方向に離間しその間に空気又は熱間隙を形成して、一次液体燃料通路106の中の圧縮空気18と液体燃料122との間の熱伝達を低減又は制限するようになっている。
【0034】
図11は、1又は2以上の実施形態による、作動時のプレフィルム液体燃料カートリッジ100の部分断面側面図を提示する。
図12は、1つの実施形態による、作動時のプレフィルム液体燃料カートリッジ100の一部の部分透視図である。作動時、液体燃料122の第1の部分120は、内側燃料ポート116から内側プレフィルミング表面142に向けられ、液体燃料122の第2の部分128は、外側燃料ポート124から外側プレフィルミング表面152に向けられる。圧縮空気18の比較的小さな部分は、第1のプレフィルム液体燃料シート146と第2のプレフィルム液体燃料シート160との間の圧縮空気通路162を通して送ることができ、液体燃料122の第1及び第2の部分120、128を内側及び外側プレフィルミング表面142、152を横切って薄膜にする又は押し進める。特定の実施形態において、液体燃料122は、水と混合され、火炎温度を下げてNOxエミッションを低減するようになっている。
【0035】
第1のプレフィルム液体燃料シート146及び第2のプレフィルム液体燃料シート160は、それぞれ第1の剪断縁140及び第2の剪断縁154を横切って流れる際に、液体燃料シート146、160の部分的霧化が生じる可能性がある。
図11に示すように、第1の剪断縁140及び第2の剪断縁154は、第1の剪断縁140から出る第1のプレフィルム液体燃料シート146が第2の剪断縁154から出る第2のプレフィルム液体燃料シート160と交差するように相対的に配向される。例えば、第1の剪断縁140及び第2の剪断縁154は所定の相対角度164で配向することができる。第1のプレフィルム液体燃料シート146及び第2のプレフィルム液体燃料シート160は交差するので、第1のプレフィルム液体燃料シート146及び第2のプレフィルム液体燃料シート160それぞれの運動エネルギーによってさらなる霧化が起こる。
【0036】
本明細書に提示される種々の実施形態は、既存のプレフィルム液体燃料カートリッジ又は燃料噴射装置に対する種々の技術的利点をもたらす。例えば、本明細書に記載のプレフィルム液体燃料カートリッジ100は、従来のプレフィルム霧化装置に比べて、プレフィルム液体燃料カートリッジ100に供給される最小限の圧縮空気18及び最小限の液体燃料圧及び/又は水圧でもって、液体燃料122をより効率的に空間的に分散及び霧化するので、ガスタービン又は動力システムの全体効率が改善される。特に、請求項に記載されかつ本明細書に記載のプレフィルム先端は、燃料圧力を低下させかつガスタービン10又は複合サイクルガスタービン(CCGT)の寄生負荷を低下させるので、従来のプレフィルム燃料噴射装置を有する燃焼器と比べた場合に高い正味効率がもたらされる。第1及び第2の液体燃料シート146、160、並びに圧縮空気18の相互作用により、比較的小さな先端圧力損失及び噴霧空気の欠如にもかかわらずより効率的な霧化が容易になる。加えて、プレフィルム液体燃料カートリッジ100は、蒸留物#2として知られる液体燃料と水の2つの不混合流体の混合物を噴射及び霧化するために特別に調整することができる。本明細書に記載のプレフィルム液体燃料カートリッジ100は、第1及び第2のプレフィルム液体燃料シート146、160の交差点での液体燃料及び水の混合物への大きな物体力の付与を阻止する。その結果、水及び液体燃料は、蒸発時及び燃焼時に接近したままなので、噴射された水の単位当たりの最大ピーク火炎温度の低下につながり、結果的に所定の燃焼器出口温度及び水/燃料比率での可能な限り低いNOxレベルがもたらされる。
【0037】
本明細書は、最良の形態を含む実施例を用いて本発明を開示し、また、あらゆる当業者が、あらゆるデバイス又はシステムを実施及び利用すること並びにあらゆる組み込み方法を実施することを含む本発明を実施することを可能にする。本発明の特許保護される範囲は、請求項によって定義され、当業者であれば想起される他の実施例を含むことができる。このような他の実施例は、請求項の文言と差違のない構造要素を有する場合、或いは、請求項の文言と僅かな差違を有する均等な構造要素を含む場合には、本発明の範囲内にあるものとする。
【符号の説明】
【0038】
100 プレフィルム液体燃料カートリッジ
106 一次液体燃料通路
116 内側燃料ポート
124 外側燃料ポート
140 第1の剪断縁
142 内側プレフィルミング表面
146 第1のプレフィルム液体燃料シート
152 外側プレフィルミング表面
154 第2の剪断縁
160 第2のプレフィルム液体燃料シート