特許第6397897号(P6397897)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6397897ピロロ[2,3−d]ピリミジン誘導体、その製造方法及びキナーゼ阻害剤としてのその使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6397897
(24)【登録日】2018年9月7日
(45)【発行日】2018年9月26日
(54)【発明の名称】ピロロ[2,3−d]ピリミジン誘導体、その製造方法及びキナーゼ阻害剤としてのその使用
(51)【国際特許分類】
   C07D 487/04 20060101AFI20180913BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20180913BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20180913BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20180913BHJP
   A61K 31/519 20060101ALI20180913BHJP
【FI】
   C07D487/04 140
   C07D487/04CSP
   A61P35/00
   A61P43/00 121
   A61K45/00
   A61K31/519
【請求項の数】11
【全頁数】126
(21)【出願番号】特願2016-513291(P2016-513291)
(86)(22)【出願日】2014年5月7日
(65)【公表番号】特表2016-518419(P2016-518419A)
(43)【公表日】2016年6月23日
(86)【国際出願番号】EP2014059342
(87)【国際公開番号】WO2014184069
(87)【国際公開日】20141120
【審査請求日】2017年5月2日
(31)【優先権主張番号】13167606.6
(32)【優先日】2013年5月14日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】307012403
【氏名又は名称】ネルビアーノ・メデイカル・サイエンシーズ・エツセ・エルレ・エルレ
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】特許業務法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アンジョリニ,マウロ
(72)【発明者】
【氏名】ブッファ,ラウラ
(72)【発明者】
【氏名】メニキンケリ,マリア
(72)【発明者】
【氏名】モット,イラリア
(72)【発明者】
【氏名】ポルッチ,パオロ
(72)【発明者】
【氏名】トラクアンディ,ガブリエッラ
(72)【発明者】
【氏名】ズッコット,ファビオ
【審査官】 松澤 優子
(56)【参考文献】
【文献】 特表2000−501694(JP,A)
【文献】 特表2012−507522(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K
A61P
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】
の化合物であって、
R1が、水素又は直鎖もしくは分岐鎖(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル及びCOR6[式中、R6は直鎖又は分岐鎖(C−C)アルキル及び(C−C)シクロアルキルから選択される置換されてもよい基である。]から選択される置換されてもよい基であり;
R2が、水素又は直鎖もしくは分岐鎖(C−C)アルキル、(C−C)アルケニル、(C−C)アルキニル、(C−C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、1個以上の炭素原子を窒素、硫黄もしくは酸素に置換えた3〜4員もしくは6〜7員複素環、及び1個以上の炭素原子を窒素もしくは硫黄に置換えた5員複素環から選択される置換されてもよい基であり;
R3が、水素又は直鎖もしくは分岐鎖(C−C)アルキル、(C−C)アルケニル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールから選択される置換されてもよい基であり;
Aが、C=C又はC≡Cであり;
R4が、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、又は直鎖もしくは分岐鎖(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ及びシアノから選択される置換されてもよい基であり;
R5が−L−R7基であり、
前記式中、R7は水素又は直鎖もしくは分岐鎖(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールから選択される置換されてもよい基であり、
Lは、−CON(Y)−、−NHCO−、−SON(Y)−、−NHSO−、−NHCON(Y)−、−NHCOCH−、−CHCONH−であり、但し、Yは水素であり、あるいはYとR7はそれらが結合している窒素原子と一緒になり、窒素、硫黄又は酸素から選択される更に1個のヘテロ原子を含んでもよい、置換されてもよい3から6員の複素環を形成してもよく;
但し
Lが−CHCONH−であるとき、R2は水素以外のものであること、及び
R2が(C)シクロアルキルである化合物を除くこと、
を特徴とする前記化合物又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項2】
R1が、水素、メチル、シクロプロピル又はCOR6(式中、R6はメチルである。)であり、
R2が、水素又は直鎖もしくは分岐鎖(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、1個以上の炭素原子を窒素、硫黄もしくは酸素に置換えた3〜4員もしくは6〜7員複素環、及び1個以上の炭素原子を窒素もしくは硫黄に置換えた5員複素環から選択される置換されてもよい基であり;
R3が、水素、(C−C)アルキル、(C−C)アルケニル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルであり、
Aが、C≡Cであり、
R4が、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ又は置換されてもよい(C−C)アルキルであり、
R5が、−L−R7であり、
前記式中、R7は水素又は直鎖もしくは分岐鎖(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル及びアリールから選択される置換されてもよい基であり、
Lは、−CON(Y)−、NHCO−、−CHCONH−、−NHCOCH−、−SONH−、−NHSO−であり、但し、Yは請求項1に記載した通りである
ことを特徴とする、請求項1に記載の式(I)の化合物。
【請求項3】
R1及びR3が水素であり、
R2が、水素又は直鎖もしくは分岐鎖(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、1個以上の炭素原子を窒素、硫黄もしくは酸素に置換えた3〜4員もしくは6〜7員複素環、及び1個以上の炭素原子を窒素もしくは硫黄に置換えた5員複素環から選択される置換されてもよい基であり;
R4が、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ又はメチルであり、
R5が、−L−R7基であり、前記式中、R7は、水素又は(C−C)シクロアルキル及びアリールから選択される置換されてもよい基であり、Lは、−CON(Y)−、NHCO−、−CHCONH−、−NHCOCH−、−SONH−、−NHSO−であり、但し、Yは請求項1に記載した通りである
ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の式(I)の化合物。
【請求項4】
N−[3−(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イルエチニル)フェニル]ベンゼンスルホンアミド(化合物3)、
N−[3−(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イルエチニル)フェニル]メタンスルホンアミド(化合物4)、
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}シクロプロパンスルホンアミド(化合物5)、
3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロプロピルベンゼンスルホンアミド(化合物6)、
3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−メチルベンゼンスルホンアミド(化合物7)、
3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−フェニルベンゼンスルホンアミド(化合物8)、
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}ベンズアミド(化合物9)、
N−{3−[(4−アミノ−7−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}ベンズアミド(化合物10)、
N−[3−(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イルエチニル)フェニル]−2−(3−トリフルオロメチルフェニル)アセトアミド(化合物11)、
2−[3−(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イルエチニル)フェニル]−N−[4−(4−エチルピペラジン−1−イルメチル)−3−トリフルオロメチルフェニル]アセトアミド(化合物12)、
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}シクロプロパンカルボキサミド(化合物13)、
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}アセトアミド(化合物14)、
3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物15)、
3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−フェニルベンズアミド(化合物16)、
3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−メチルベンズアミド(化合物17)、
3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]ベンズアミド(化合物18)、
3−(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イルエチニル)−N−[4−(4−エチルピペラジン−1−イルメチル)−3−トリフルオロメチルフェニル]ベンズアミド(化合物19)、
3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−tert−ブチルベンズアミド(化合物20)、
3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロペンチルベンズアミド(化合物21)、
{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}(ピロリジン−1−イル)メタノン(化合物22)、
3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−(プロパン−2−イル)ベンズアミド(化合物23)、
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(化合物24)、
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(化合物25)、
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}−3−フルオロベンズアミド(化合物26)、
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}−4−フルオロベンズアミド(化合物27)、
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}−3−クロロベンズアミド(化合物28)、
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}−4−クロロベンズアミド(化合物29)、
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}−3−メチルベンズアミド(化合物30)、
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}−4−メチルベンズアミド(化合物31)、
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}−3−メトキシベンズアミド(化合物32)、
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}−4−メトキシベンズアミド(化合物33)、
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}−3−(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド(化合物34)、
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}−1,3−ベンゾジオキソール−5−カルボキサミド(化合物35)、
3−{[4−アミノ−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物36)、
3−{[4−アミノ−7−(2−ヒドロキシエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物37)、
3−{[4−アミノ−7−(2−アミノエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物38)、
3−({4−アミノ−7−[(1−メチルピペリジン−4−イル)メチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル}エチニル)−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物39)、
3−{[4−アミノ−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物40)、
5−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロプロピル−2−メチルベンズアミド(化合物41)、
3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロプロピル−4−メチルベンズアミド(化合物42)、
3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロプロピル−4−フルオロベンズアミド(化合物43)、
5−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロプロピル−2−フルオロベンズアミド(化合物44)、
3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロプロピル−5−フルオロベンズアミド(化合物45)、
3−{[4−アミノ−7−(1−メチルピペリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物46)、
3−{[4−アミノ−7−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物47)、
3−{[4−アミノ−7−(2−メトキシエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物48)、
3−({7−[2−(アセチルアミノ)エチル]−4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル}エチニル)−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物49)、
3−{[4−アミノ−7−(2−アミノ−2−オキソエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物50)、
3−{[4−アミノ−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピル−4−メチルベンズアミド(化合物51)、
3−{[4−アミノ−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピル−4−メチルベンズアミド(化合物52)、
3−{[4−アミノ−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピル−4−フルオロベンズアミド(化合物53)、
3−{[4−アミノ−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピル−4−フルオロベンズアミド(化合物54)、
3−{[4−アミノ−7−(2−ヒドロキシエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピル−4−フルオロベンズアミド(化合物55)、
3−{[4−アミノ−7−(2−アミノエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピル−4−フルオロベンズアミド(化合物56)、
3−({4−アミノ−7−[(1−メチルピペリジン−4−イル)メチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル}エチニル)−N−シクロプロピル−4−フルオロベンズアミド(化合物57)、
3−{[4−アミノ−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピル−5−フルオロベンズアミド(化合物58)、
3−{[4−アミノ−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピル−5−フルオロベンズアミド(化合物59)、
3−{[4−アミノ−7−(2−ヒドロキシエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピル−5−フルオロベンズアミド(化合物60)、
3−{[4−アミノ−7−(2−アミノエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピル−5−フルオロベンズアミド(化合物61)、
3−({4−アミノ−7−[(1−メチルピペリジン−4−イル)メチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル}エチニル)−N−シクロプロピル−5−フルオロベンズアミド(化合物62)、
N−シクロプロピル−3−{[4−(メチルアミノ)−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}ベンズアミド(化合物63)、
3−{[4−(アセチルアミノ)−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物64)、
2−(3−{[4−アミノ−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}フェニル)−N−フェニルアセトアミド(化合物65)、
3−[(4−アミノ−7−プロピル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物66)、
3−({4−アミノ−7−[2−(ホルミルアミノ)エチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル}エチニル)−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物67)、
3−{[4−アミノ−7−(ピリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物68)、
3−{[4−アミノ−7−(ピリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物69)、
3−{[4−アミノ−7−(3−メトキシフェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物70)、
3−{[4−アミノ−7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物71)、
3−{[4−アミノ−7−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物72)、
3−{[4−アミノ−7−(1−シクロプロピルピペリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物73)、
3−({4−アミノ−7−[1−(プロパン−2−イル)ピペリジン−4−イル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル}エチニル)−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物74)、
3−({4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)ピペリジン−4−イル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル}エチニル)−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物75)、
3−{[7−(1−アセチルピペリジン−4−イル)−4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物76)、
3−({4−アミノ−7−[1−(メチルスルホニル)ピペリジン−4−イル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル}エチニル)−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物77)、
4−(4−アミノ−5−{[3−(シクロプロピルカルバモイル)フェニル]エチニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)ピペリジン−1−カルボン酸エチル(化合物78)、
2−(3−{[4−アミノ−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}フェニル)−N−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]アセトアミド(化合物79)、
2−(3−{[4−アミノ−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}フェニル)−N−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]アセトアミド(化合物80)、
3−{[4−アミノ−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−{4−[(4−エチルピペラジン−1−イル)メチル]−3−(トリフルオロメチル)フェニル}−4−メチルベンズアミド(化合物81)、
3−{[4−アミノ−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−{4−[(4−エチルピペラジン−1−イル)メチル]−3−(トリフルオロメチル)フェニル}ベンズアミド(化合物82)、
5−{[4−アミノ−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピル−2−フルオロベンズアミド(化合物83)、
3−{[4−アミノ−7−(2−メチルプロピル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物84)、
3−{[4−アミノ−7−(ブタン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物85)、
3−{[4−アミノ−7−(2−フルオロエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物86)、
3−[(4−アミノ−7−エチル−6−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物87)、
3−({4−アミノ−7−[(3−メチルオキセタン−3−イル)メチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル}エチニル)−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物88)、
3−{[4−アミノ−7−(1−メチルピロリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物89)、
3−{[4−アミノ−7−(ピリジン−4−イルメチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物90)、
3−{[4−アミノ−7−(ピリジン−3−イルメチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物91)、
3−{[4−アミノ−7−(3,3,3−トリフルオロプロピル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物92)、
3−[(4−アミノ−7−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物93)、
3−[(4−アミノ−7−エチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物94)、
3−{[4−アミノ−7−(シクロブチルメチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物95)、
3−{[4−アミノ−7−(シクロヘキシルメチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物96)、
3−{[4−アミノ−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−(シクロプロピルメチル)ベンズアミド(化合物97)、
4−{[4−アミノ−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物98)、
3−{[4−アミノ−7−(シクロプロピルメチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物99)、
3−{[4−アミノ−7−(1−メトキシプロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物100)、
3−[(4−アミノ−7−シクロヘキシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物101)、
3−[(4−アミノ−7−シクロブチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物102)、
3−[(4−アミノ−7−シクロプロピル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物103)、
3−{[4−アミノ−7−(シアノメチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物104)、
3−({4−アミノ−7−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル}エチニル)−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物105)、
3−{[4−アミノ−7−(1,1,1−トリフルオロプロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物106)、
3−{[4−アミノ−7−(4,4,4−トリフルオロブタン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物107)、
3−{[4−アミノ−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−4−シアノ−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物108)、
3−{[4−アミノ−7−(1−メチルピペリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物109)、
3−{[4−アミノ−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}ベンズアミド(化合物110)、
3−{[4−アミノ−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンゼンスルホンアミド(化合物111)、及び
2−(3−{[4−アミノ−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}フェニル)−N−シクロプロピルアセトアミド(化合物113)
から構成される群から選択される化合物又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項5】
請求項1に記載の式(I)の化合物又はその医薬的に許容可能な塩の製造方法であって、以下の工程:
工程a)式(II)
【化2】
(式中、R1、R2及びR3は請求項1に記載した通りであり、Halはヨウ素又は臭素である。)の誘導体を式(III)
【化3】

(式中、R4及びR5は請求項1に記載した通りである。)の化合物と反応させ、式(IA)
【化4】
(式中、R1、R2、R3、R4及びR5は上記の通りである。)の化合物を得る;
あるいは、
工程a’)式(IV)
【化5】
(式中、R2、R3及びHalは上記の通りである。)の化合物を上記式(III)の化合物と反応させ、式(V)
【化6】
(式中、R2、R3、R4及びR5は上記の通りである。)の化合物を得;
及び
工程b)得られた式(V)の化合物を式(VI)
【化7】
(式中、R1は水素又は置換されてもよい(C−C)アルキルもしくは(C−C)シクロアルキルである。)の化合物と反応させ、R1が置換されてもよい(C−C)アルキル又は(C−C)シクロアルキルであり、R2、R3、R4及びR5が上記の通りである式(IA)の化合物を得る;又は
工程b’)得られた式(V)の化合物を、R6が請求項1に記載した通りである式(VII)
【化8】

の化合物と反応させ、R1、R2、R3、R4及びR5が上記の通りである式(IA)の化合物を得る;
その後、
工程c)工程a)又は工程a’)及びb)もしくはb’)により得られた式(IA)の化合物を対応する式(IB)
【化9】
(式中、R1、R2、R3、R4及びR5は上記の通りである。)の化合物に還元する;
場合により式(IA)又は(IB)の化合物を式(IA)又は(IB)の別の化合物に変換し、所望により、式(IA)又は(IB)の化合物をその医薬的に許容可能な塩に変換し、あるいは塩を遊離化合物(IA)又は(IB)に変換する工程
を含む、方法。
【請求項6】
治療有効量の請求項1に記載の式(I)の化合物又はその医薬的に許容可能な塩、並びに少なくとも1種の医薬的に許容可能な賦形剤、担体及び/又は希釈剤を含有する医薬組成物。
【請求項7】
更に1種以上の化学療法剤を含有する、請求項6に記載の医薬組成物。
【請求項8】
RETファミリー蛋白質活性のインビトロ阻害方法であって、前記蛋白質を有効量の請求項1に記載の式(I)の化合物と接触させることを含む、方法。
【請求項9】
抗癌療法で同時、別個又は順次使用するための併用調製物として、請求項1に記載の式(I)の化合物又はその医薬的に許容可能な塩、及び1種以上の化学療法剤を含む製剤。
【請求項10】
医薬としての使用のための請求項1に記載の式(I)の化合物又はその医薬的に許容可能な塩。
【請求項11】
抗癌活性をもつ医薬の製造における請求項1に記載の式(I)の化合物又はその医薬的に許容可能な塩の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はプロテインキナーゼの活性を調節する特定の置換6−アミノ−7−デアザプリン化合物に関する。従って、本発明の化合物はプロテインキナーゼ活性の調節異常に起因する疾患の治療に有用である。本発明は更にこれらの化合物の製造方法、これらの化合物を含有する医薬組成物、及びこれらの化合物を含有する医薬組成物を利用した疾患の治療方法も提供する。
【背景技術】
【0002】
RETはチロシンキナーゼスーパーファミリーに属する1回膜貫通受容体である(Arighi et al.,Cytokine Growth Factor Rev,2005,16,441−67参照)。RET蛋白質の細胞外部分はリガンド結合に関与する4個のカルシウム依存性カドヘリン様繰り返し配列と、RET細胞外ドメインの正しい折り畳みに必要な膜近接システインリッチ領域を含み、この受容体の細胞質部分は2個のチロシンキナーゼサブドメインを含む。RETは多蛋白質複合体のシグナル伝達成分であり、リガンド特異的グリア細胞株由来神経栄養因子(GDNF)ファミリー受容体α共受容体(GFRα1−4)を介してRETがGDNFファミリーリガンド(GDNF、アルテミン、ニュールチュリン及びパーセフィン)と結合すると、活性なRET二量体の形成と細胞質ドメインにおける特定チロシン残基の自己リン酸化を誘発する。これらのリン酸化されたチロシンはPLC−γ、PI3K、Shc、Grb2、Src、Enigma、STAT3等のエフェクター/アダプター蛋白質のドッキング部位として機能し、その結果、Ras/Raf/ERK、PI3K/Akt/mTOR及びPLC−γ/PKCを含む下流のシグナル伝達経路を活性化させる。胚発生中において、RETシグナル伝達は腸管神経系の発生と腎臓の器官形成に不可欠である(Schuchardt et al.,Nature,1994,367,380−3)。成人において、RETは神経内分泌細胞(甲状腺傍濾胞細胞及び副腎髄質細胞)、末梢神経節、尿生殖路細胞及び精原細胞等の神経堤由来細胞種で発現される。
【0003】
種々のヒト癌で異常なRET発現及び/又は活性が実証されている。
【0004】
甲状腺乳頭癌(PTC)は甲状腺濾胞細胞から発生し、最も一般的な甲状腺悪性腫瘍であるが、RETの発癌性の役割が最初に記載されたのはこの甲状腺乳頭癌であった(Grieco et al.,Cell,1990,60,557−63)。PTCの約20〜30%には構成的に発現される無関係の遺伝子のプロモーター及び5’側をRETチロシンキナーゼドメインと結合させる体細胞染色体再編成(転座又は逆位)が生じており(Greco et al.,Q.J.Nucl.Med.Mol.Imaging,2009,53,440−54参照)、そのため、甲状腺細胞でその異所性発現が起きる。今日までに12種の異なる融合パートナーが同定されており、いずれもリガンド非依存性RET二量体化と構成的キナーゼ活性を誘導する蛋白質/蛋白質相互作用ドメインを提供している。PTCの病因におけるRET−PTC再編成の役割はトランスジェニックマウスで確認されている(Santoro et al.,Oncogene,1996,12,1821−6)。最近、RET遺伝子をマッピングした場合に、肺腺癌患者の約2%において、キメラ遺伝子KIF5B−RETの種々の変異体を生じる10.6Mb挟動原体逆位が10番染色体で確認されている(Ju et al.,Genome Res.,2012,22,436−45;Kohno et al.,2012,Nature Med.,18,375−7;Takeuchi et al.,Nature Med.,2012,18,378−81;Lipson et al.,2012,Nature Med.,18,382−4)。融合転写産物は高度に発現され、得られた全キメラ蛋白質はホモ二量体化を行うKIF5Bのコイルドコイル領域のN末端側と、全長RETキナーゼドメインを含む。RET陽性患者のうちで他の公知発癌性変化(例えばEGFR又はK−Ras突然変異、ALK転座)を示すものは皆無であり、KIF5B−RET融合が肺腺癌のドライバー突然変異であるという可能性を裏付けている。KIF5B−RETの発癌性の可能性は融合遺伝子を培養細胞株に導入することにより確認されており、RET−PTC融合蛋白質で確認された結果と同様に、KIF5B−RETは構成的にリン酸化され、NIH−3T3形質転換とBA−F3細胞のIL−3非依存性増殖を誘導する。しかし、肺腺癌患者では他のRET融合蛋白質も確認されており、その1例として、CCDC6−RET蛋白質はヒト肺腺癌細胞株LC−2/adの増殖に重要な役割を果たすことが分かっている(Journal of Thoracic Oncology,2012,7(12):1872−1876)。
【0005】
RET配列の再編成以外に、カルシトニン産生傍濾胞細胞から発生する甲状腺髄様癌(MTC)で報告されているように、RET原癌遺伝子の機能獲得性点突然変異も発癌イベントを誘発する(de Groot et al.,Endocrine Rev.,2006,27,535−60;Wells and Santoro,Clin.Cancer Res.,2009,15,7119−7122参照)。多発性内分泌腺腫瘍症2型(MEN2)は神経内分泌器官を冒す一群の遺伝性癌症候群であり、RETの生殖細胞系列活性化点突然変異に起因するが、MTCの約25%はこのMEN2に関連付けられる。MEN2サブタイプ(MEN2A、MEN2B及び家族性MTC/FMTC)において、RET遺伝子突然変異は種々のMTC侵襲性とこの疾患の臨床徴候を規定する強い表現型−遺伝子型相関を示す。MEN2A症候群では、システインリッチ細胞外領域に位置する6個のシステイン残基のひとつ(主にC634)が突然変異しており、リガンド非依存性ホモ二量体化と構成的RET活性化を引き起こす。患者は若年齢でMTCを発症し(5〜25歳で発症)、褐色細胞腫(50%)と副甲状腺機能亢進症も発症する場合がある。MEN2Bはキナーゼドメインに位置するM918T突然変異に主に起因する。この突然変異はRETをその単量体状態で構成的に活性化し、キナーゼによる基質認識を変化させる。MEN2B症候群は早期発症(<1歳)に加え、MTCの非常に侵襲性の病型である褐色細胞腫(患者の50%)と神経節細胞腫を特徴とする。FMTCでは、MTCが唯一の疾患徴候であり、通常では成人年齢で発症する。全長RET遺伝子にわたって多数の異なる突然変異が検出されている。MTC患者の残りの75%は散発性であり、そのうち約50%はRET体細胞突然変異を示し、最も頻度の高い突然変異はM918Tであり、MEN2Bで認められるように、最も侵襲性の高い表現型に関連付けられている。大腸癌(Wood et al.,Science,2007,318,1108−13)や小細胞肺癌(Jpn.J.Cancer Res.,1995,86,1127−30)等の他の腫瘍でもRETの体細胞点突然変異が報告されている。
【0006】
RETシグナル伝達成分は原発性乳房腫瘍で発現され、乳房腫瘍細胞株においてエストロゲン受容体α経路と機能的に相互作用することが分かっており(Boulay et al.,Cancer Res.2008,68,3743−51;Plaza−Menacho et al.,Oncogene,2010,29,4648−57)、GDNFファミリーリガンドによるRET発現及び活性化は種々の癌細胞種による神経周囲浸潤において重要な役割を果たしているらしい(Ito et al.,Surgery,2005,138,788−94;Gil et al.,J Natl Cancer Inst.,2010,102,107−18;Iwahashi et al.,Cancer,2002,94,167−74)。
【0007】
ごく最近では、大腸癌から作成したPDX(患者由来異種移植片)のサブセットでRET再編成が確認されたと報告されている。大腸癌患者におけるこのようなイベントの頻度はまだ明らかにされていないが、これらのデータはこの徴候におけるターゲットとしてのRETの役割を示唆している(Gozgit at al,AACR Annual Meeting 2014)。
【0008】
ヒト癌におけるRETの相応する役割に鑑み、RETチロシンキナーゼ阻害剤は治療価値が高いと思われる。
【0009】
GeneLabs Technologies Inc.名義のWO2005/044835にはウイルス感染症の治療に有用な新規7−(2’位置換β−D−リボフラノシル)−4−アミノ−5−(置換エチン1−イル)−ピロロ[2,3−d]ピリミジン化合物が開示されている。
【0010】
Abbott Laboratories名義のWO96/40686には新規9−シクロペンチル−7−デアザプリン誘導体が開示されている。これらの化合物はアデノシンキナーゼを阻害するのに有用である。
【0011】
AstraZenecaとヨーテボリ大学による論文J.Med.Chem.2012,55(10),4872−4876にはRETキナーゼ阻害剤としての数種の3位置換1−イソプロピル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−アミンが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】国際公開第2005/044835号
【特許文献2】国際公開第96/40686号
【非特許文献】
【0013】
【非特許文献1】Arighi et al.,Cytokine Growth Factor Rev,2005,16,441−67
【非特許文献2】Schuchardt et al.,Nature,1994,367,380−3
【非特許文献3】Grieco et al.,Cell,1990,60,557−63
【非特許文献4】Greco et al.,Q.J.Nucl.Med.Mol.Imaging,2009,53,440−54
【非特許文献5】Santoro et al.,Oncogene,1996,12,1821−6
【非特許文献6】Ju et al.,Genome Res.,2012,22,436−45
【非特許文献7】Kohno et al.,2012,Nature Med.,18,375−7
【非特許文献8】Takeuchi et al.,Nature Med.,2012,18,378−81
【非特許文献9】Lipson et al.,2012,Nature Med.,18,382−4
【非特許文献10】Journal of Thoracic Oncology,2012,7(12):1872−1876
【非特許文献11】de Groot et al.,Endocrine Rev.,2006,27,535−60
【非特許文献12】Wells and Santoro,Clin.Cancer Res.,2009,15,7119−7122
【非特許文献13】Wood et al.,Science,2007,318,1108−13
【非特許文献14】Jpn.J.Cancer Res.,1995,86,1127−30
【非特許文献15】Boulay et al.,Cancer Res.2008,68,3743−51
【非特許文献16】Plaza−Menacho et al.,Oncogene,2010,29,4648−57
【非特許文献17】Ito et al.,Surgery,2005,138,788−94
【非特許文献18】Gil et al.,J Natl Cancer Inst.,2010,102,107−18
【非特許文献19】Iwahashi et al.,Cancer,2002,94,167−74
【非特許文献20】Gozgit at al,AACR Annual Meeting 2014
【非特許文献21】J.Med.Chem.2012,55(10),4872−4876
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
これらの開発にも拘わらず、癌等の疾患の治療に有効な薬剤が依然として必要とされている。
【0015】
本発明者らは以下に記載する式(I)の化合物がキナーゼ阻害剤であり、従って抗腫瘍剤として有用であることを今般見い出した。
【課題を解決するための手段】
【0016】
従って、本発明の第1の目的は式(I):
【0017】
【化1】
により表される置換6−アミノ−7−デアザプリン化合物又はその医薬的に許容可能な塩を提供することであり、
上記式中、
R1は水素又は直鎖もしくは分岐鎖(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル及びCOR6[式中、R6は直鎖又は分岐鎖(C−C)アルキル及び(C−C)シクロアルキルから選択される置換されてもよい基である。]から選択される置換されてもよい基であり;
R2は水素又は直鎖もしくは分岐鎖(C−C)アルキル、(C−C)アルケニル、(C−C)アルキニル、(C−C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、1個以上の炭素原子を窒素、硫黄もしくは酸素に置換えた3〜4員もしくは6〜7員複素環、及び1個以上の炭素原子を窒素もしくは硫黄に置換えた5員複素環から選択される置換されてもよい基であり;
R3は水素又は直鎖もしくは分岐鎖(C−C)アルキル、(C−C)アルケニル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールから選択される置換されてもよい基であり;
AはC=C又はC≡Cであり;
R4は水素、ハロゲン、ヒドロキシル又は直鎖もしくは分岐鎖(C−C)アルキル、(C−C)アルコキシ及びシアノから選択される置換されてもよい基であり;
R5は水素又は−L−R7基であり、前記式中、R7は水素又は直鎖もしくは分岐鎖(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール及びヘテロアリールから選択される置換されてもよい基であり、Lは−CON(Y)−、−NHCO−、−SON(Y)−、−NHSO−、−NHCON(Y)−、−NHCOCH−、−CHCONH−であり、但し、Yは水素であり、あるいはYとR7はそれらが結合している窒素原子と一緒になり、窒素、硫黄又は酸素から選択される更に1個のヘテロ原子を含んでもよい、置換されてもよい3から6員の複素環を形成してもよく;
但し、
R1=R2=Hのとき、R5は水素以外のものであり、
Lが−CHCONH−であるとき、R2は水素以外のものである。
【0018】
本発明は更に標準合成変換から構成される方法により製造される、式(I)により表される置換6−アミノ−7−デアザプリン化合物の製造方法も提供する。
【0019】
本発明は更にプロテインキナーゼ活性、特にRET、RAFファミリー、各種アイソフォームのプロテインキナーゼC、Abl、Aurora A、Aurora B、Aurora C、EphA、EphB、FLT3、KIT、LCK、LYN、EGF−R、PDGF−R、FGF−R、PAK−4、P38α、TRKA、TRKB、VEGFR、より特定的にはRETファミリーキナーゼの調節異常に起因及び/又は付随する疾患の治療方法として、前記治療を必要とする哺乳動物、より特定的にはヒトに有効量の上記式(I)により表される置換6−アミノ−7−デアザプリン化合物を投与することを含む方法も提供する。
【0020】
本発明の好ましい方法は癌、細胞増殖性障害、ウイルス感染症、免疫関連障害及び神経変性障害から構成される群から選択されるプロテインキナーゼ活性の調節異常に起因及び/又は付随する疾患の治療方法である。
【0021】
本発明の別の好ましい方法は特定種の癌の治療方法であり、限定されないが、膀胱癌、乳癌、結腸癌、腎臓癌、肝臓癌、小細胞肺癌を含む肺癌、食道癌、胆嚢癌、卵巣癌、膵臓癌、胃癌、子宮頸癌、甲状腺癌、前立腺癌、及び扁平上皮癌を含む皮膚癌等の癌腫;白血病、急性リンパ球性白血病、急性リンパ芽球性白血病、B細胞性リンパ腫、T細胞性リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、ヘアリー細胞リンパ腫及びバーキットリンパ腫を含むリンパ系造血器腫瘍;急性及び慢性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群並びに前骨髄球性白血病を含む骨髄系造血器腫瘍;線維肉腫及び横紋筋肉腫を含む間葉系由来腫瘍;星状細胞腫、神経芽細胞腫、神経膠腫及び神経鞘腫を含む中枢及び末梢神経系腫瘍;黒色腫、精上皮腫、奇形癌腫、骨肉腫、色素性乾皮症、ケラトキサントーマ、甲状腺乳頭癌や甲状腺髄様癌等の甲状腺癌、及びカポジ肉腫を含む他の腫瘍が挙げられる。
【0022】
本発明の別の好ましい方法は例えば良性前立腺過形成、家族性腺腫症、ポリポーシス、神経線維腫症、乾癬、アテローム性動脈硬化症に伴う血管平滑筋細胞増殖、肺線維症、関節炎、糸球体腎炎並びに術後狭窄及び再狭窄等の特定種の細胞増殖性障害の治療方法である。
【0023】
本発明の別の好ましい方法はウイルス感染症の治療方法であり、HIV感染個体におけるエイズ発症の予防を含む。
【0024】
本発明の別の好ましい方法は免疫関連障害の治療方法であり、限定されないが、移植拒絶反応、乾癬等の皮膚障害、アレルギー、喘息、並びに関節リウマチ(RA)、全身性エリテマトーデス(SLE)、クローン病及び筋萎縮性側索硬化症等の自己免疫介在性疾患が挙げられる。
【0025】
本発明の別の好ましい方法は神経変性障害の治療方法であり、限定されないが、アルツハイマー病、退行変性神経疾患、脳炎、脳卒中、パーキンソン病、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症(ALSないしルー・ゲーリック病)、ハンチントン病及びピック病が挙げられる。
【0026】
また、本発明の方法は腫瘍血管新生及び転移の抑制と、臓器移植拒絶反応及び宿主対移植片病の治療も可能にする。
【0027】
更に、本発明の方法は治療を必要とする哺乳動物に少なくとも1種の細胞増殖抑制剤又は細胞傷害剤との併用下に放射線療法レジメン又は化学療法レジメンを適用することを更に含む。
【0028】
本発明は更に、治療有効量の上記式(I)の化合物又はその医薬的に許容可能な塩と、少なくとも1種の医薬的に許容可能な賦形剤、担体及び/又は希釈剤を含有する医薬組成物も提供する。
【0029】
本発明は更に、1種以上の化学療法剤(例えば細胞増殖抑制剤又は細胞傷害剤)、抗生剤型薬剤、アルキル化剤、代謝拮抗剤、ホルモン剤、免疫剤、インターフェロン型薬剤、シクロオキシゲナーゼ阻害剤(例えばCOX−2阻害剤)、マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤、テロメラーゼ阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤、抗増殖因子受容体剤、抗HER剤、抗EGFR剤、抗血管新生剤(例えば血管新生阻害剤)、ファルネシル転移酵素阻害剤、ras−rafシグナル伝達経路阻害剤、細胞周期阻害剤、他のcdks阻害剤、チューブリン結合剤、トポイソメラーゼI阻害剤、トポイソメラーゼII阻害剤等を更に含有する式(I)の化合物の医薬組成物を提供する。
【0030】
更に、本発明はRETファミリー蛋白質活性のインビトロ阻害方法として、前記蛋白質を有効量の上記式(I)の化合物と接触させることを含む方法を提供する。
【0031】
また、本発明は抗癌療法で同時、別個又は順次使用するための併用調製物として、上記式(I)の化合物又はその医薬的に許容可能な塩と、1種以上の化学療法剤を含む製剤を提供する。
【0032】
更に別の態様において、本発明は医薬用としての上記式(I)の化合物又はその医薬的に許容可能な塩を提供する。
【0033】
更に、本発明は癌の治療方法で使用するための上記式(I)の化合物又はその医薬的に許容可能な塩を提供する。
【0034】
最後に、本発明は抗癌活性をもつ医薬の製造における上記式(I)の化合物又はその医薬的に許容可能な塩の使用を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0035】
特に指定しない限り、式(I)の化合物自体とその任意医薬組成物又は前記化合物を含む任意の治療処置に言及する際に、本発明は本発明の化合物の水和物、溶媒和物、複合体、代謝産物、プロドラッグ、担体、N−オキシド及び医薬的に許容可能な塩の全てを包含する。
【0036】
特に指定しない限り、式(IA)又は(IB)の化合物自体とその任意医薬組成物又は前記化合物を含む任意治療処置に言及する際に、本発明はAが夫々炭素−炭素三重結合(IA)又は炭素−炭素二重結合(IB)である式(I)の化合物を包含する。
【0037】
式(I)の化合物の代謝産物とは、例えばその投与を必要とする哺乳動物に投与後に式(I)のこの化合物がインビボで変換される任意化合物である。限定的な例ではないが、通常では、式(I)の化合物の投与後にこの誘導体は種々の化合物に変換される場合があり、例えば排泄し易い水酸化誘導体等の高溶解性誘導体に変換される。従って、その際に辿る代謝経路に応じて、これらの水酸化誘導体のいずれも式(I)の化合物の代謝産物とみなすことができる。
【0038】
プロドラッグとは式(I)の活性な親薬物をインビボ放出する任意共有結合化合物である。
【0039】
本発明の化合物に立体中心又は別の形態の不斉中心が存在する場合には、エナンチオマーとジアステレオマーを含むこのような異性体の全形態を本発明に含むものとする。立体中心を含む化合物はエナンチオリッチな混合物であるラセミ混合物として使用してもよいし、周知技術を使用してラセミ混合物を分離し、個々のエナンチオマーを単独で使用してもよい。化合物が不飽和炭素−炭素二重結合をもつ場合には、シス(Z)異性体とトランス(E)異性体のいずれも本発明の範囲に含まれる。
【0040】
化合物がケト−エノール互変異性体等の互変異性体として存在している場合もあるが、そのような場合には、平衡状態で存在しているか又は主に一方の形態で存在しているかに関係なく、各互変異性体形態を本発明に含むものとする。
【0041】
式(I)の化合物の医薬的に許容可能な塩としては、無機酸又は有機酸(例えば硝酸、塩酸、臭化水素酸、硫酸、過塩素酸、リン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、乳酸、蓚酸、フマル酸、マロン酸、リンゴ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、イセチオン酸及びサリチル酸)との塩が挙げられる。
【0042】
式(I)の化合物の医薬的に許容可能な塩としては、無機塩基又は有機塩基との塩も挙げられ、例えばアルカリ又はアルカリ土類金属、特にナトリウム、カリウム、カルシウム、アンモニウム又はマグネシウムの水酸化物、炭酸塩又は重炭酸塩や、非環状又は環状アミン類の塩が挙げられる。
【0043】
「直鎖又は分岐鎖(C−C)アルキル」なる用語は例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、sec−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル等の基のいずれかを意味する。
【0044】
「直鎖又は分岐鎖(C−C)アルキル」なる用語は例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル等の基のいずれかを意味する。
【0045】
「(C−C)シクロアルキル」なる用語は特に指定しない限り、環員原子がすべて炭素である3〜8員単環であり、二重結合を1個以上含む場合もあるが、完全に共役したπ電子系をもたないものを意味する。シクロアルキル基の例は限定されないが、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロペンテン、シクロヘキサン、シクロヘキセン及びシクロヘキサジエンである。(C−C)シクロアルキル環は更に芳香族及び非芳香族炭素環及び複素環と縮合又は連結していてもよい。
【0046】
「ヘテロシクリル」なる用語は1個以上の炭素原子を窒素、酸素及び硫黄等のヘテロ原子に置換えた3〜7員飽和又は部分不飽和炭素環を意味する。ヘテロシクリル基の非限定的な例は例えばピラン、テトラヒドロピラン、ピロリジン、ピロリン、イミダゾリン、イミダゾリジン、ピラゾリジン、ピラゾリン、チアゾリン、チアゾリジン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン等である。ヘテロシクリル環は更に芳香族及び非芳香族炭素環及び複素環と縮合又は連結していてもよい。
【0047】
「(C−C)アルケニル」なる用語は少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を含み、直鎖でも分岐鎖でもよい脂肪族(C−C)炭化水素鎖を意味する。代表例としては、限定されないが、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル等が挙げられる。
【0048】
「(C−C)アルキニル」なる用語は少なくとも1個の炭素−炭素三重結合を含み、直鎖でも分岐鎖でもよい脂肪族(C−C)炭化水素鎖を意味する。代表例としては、限定されないが、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル等が挙げられる。
【0049】
「アリール」なる用語は更に縮合又は単結合により相互に連結した1から4環系を含んでもよい単環、二環又は多環炭素環式炭化水素を意味し、前記炭素環の少なくとも1個は「芳香族」であり、ここで「芳香族」なる用語は完全に共役したπ電子結合系を意味する。このようなアリール基の非限定的な例はフェニル、α−又はβ−ナフチル、α−又はβ−テトラヒドロナフタレニル、ビフェニル及びインダニルの各基である。アリール環は更に芳香族及び非芳香族炭素環及び複素環と縮合又は連結していてもよい。
【0050】
「ヘテロアリール」なる用語はN、O又はSから選択される1〜3個のヘテロ原子を含む芳香族複素環、典型的には5〜7員複素環を意味し、ヘテロアリール環は更に芳香族及び非芳香族炭素環及び複素環と縮合又は連結していてもよい。このようなヘテロアリール基の非限定的な例は例えばピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、インドリル、イミダゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピロリル、フェニルピロリル、フリル、フェニルフリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、チエニル、チアジアゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、インダゾリル、シンノリニル、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、ベンゾ[1,4]ジオキシニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル、イソインドリニル、ベンゾイミダゾリル、キノリニル、イソキノリニル、1,2,3−トリアゾリル、1−フェニル−1,2,3−トリアゾリル、2,3−ジヒドロインドリル、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、2,3−ジヒドロベンゾチオフェニル、ベンゾピラニル、2,3−ジヒドロベンゾオキサジニル、2,3−ジヒドロキノキサリニル等である。
【0051】
本発明によると、特に指定しない限り、上記R1、R2、R3、R4、R6及びR7のいずれも、独立してハロゲン、ニトロ、オキソ基(=O)、シアノ、(C−C)アルキル、ポリフッ素化アルキル、ポリフッ素化アルコキシ、(C−C)アルケニル、(C−C)アルキニル、ヒドロキシアルキル、アリール、アリールアルキル、アルキルアリール、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキルヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、アルキルヘテロシクリル、アルキルヘテロシクリルアルキル、(C−C)シクロアルキル、ヒドロキシ、ポリヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロシクリルオキシ、メチレンジオキシ、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、シクロアルケニルオキシ、ヘテロシクリルカルボニルオキシ、アルキリデンアミノオキシ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、シクロアルキルオキシカルボニル、アミノ、ヘテロシクリルアルキルオキシカルボニルアミノ、ウレイド、アルキルアミノ、アミノアルキル、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、ヘテロシクリルアミノ、ホルミルアミノ、アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、ヘテロシクリルカルボニルアミノ、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、ヘテロシクリルアミノカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、ヒドロキシアミノカルボニル、アルコキシイミノ、アルキルスルホニルアミノ、アリールスルホニルアミノ、ヘテロシクリルスルホニルアミノ、ホルミル、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、シクロアルキルカルボニル、ヘテロシクリルカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アミノスルホニル、アルキルアミノスルホニル、ジアルキルアミノスルホニル、アリールアミノスルホニル、ヘテロシクリルアミノスルホニル、アリールチオ、アルキルチオ、ホスホネート及びアルキルホスホネートから選択される1個以上の基、例えば1〜6個の基によりその任意の空いている位置を置換されていてもよい。また、適切と認められる場合には、上記置換基自体も各々上記基の1種以上で更に置換されていてもよい。
【0052】
「ハロゲン」なる用語はフッ素、塩素、臭素又はヨウ素原子を意味する。
【0053】
「ポリフッ素化アルキル」又は「ポリフッ素化アルコキシ」なる用語は2個以上のフッ素原子で置換された上記直鎖又は分岐鎖(C−C)アルキル又はアルコキシ基のいずれか(例えばトリフルオロメチル、トリフルオロエチル、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル、トリフルオロメトキシ等)を意味する。
【0054】
「ヒドロキシアルキル」なる用語はヒドロキシル基をもつ上記(C−C)アルキルのいずれか(例えばヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル等)を意味する。
【0055】
以上から当業者に明白な通り、複合名称で呼ばれる全ての基は個々の構成部分から従来通りに解釈すべきであり、例えば「アリールアミノ」はアリールで更に置換されたアミノ基を意味し、ここでアリールは上記に定義した通りである。
【0056】
同様に、例えばアルキルチオ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、ヘテロシクリルカルボニル、ヘテロシクリルカルボニルアミノ、シクロアルキルオキシカルボニル等の用語はいずれも、アルキル、アルコキシ、アリール、(C−C)シクロアルキル及びヘテロシクリル部分が上記に定義した通りである基を意味する。
【0057】
好ましい類の式(I)の化合物は、
R1が水素、メチル、シクロプロピル又はCOR6(式中、R6はメチルである。)であり、
R2が水素又は直鎖もしくは分岐鎖(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、1個以上の炭素原子を窒素、硫黄もしくは酸素に置換えた3〜4員もしくは6〜7員複素環、及び1個以上の炭素原子を窒素もしくは硫黄に置換えた5員複素環から選択される置換されてもよい基であり;
R3が水素、(C−C)アルキル、(C−C)アルケニル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルであり、
AがC≡Cであり、
R4が水素、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ又は置換されてもよい(C−C)アルキルであり、
R5が−L−R7基であり、前記式中、R7は水素又は直鎖もしくは分岐鎖(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル及びアリールから選択される置換されてもよい基であり、Lは−CON(Y)−、NHCO−、−CHCONH−、−NHCOCH−、−SONH−、−NHSO−であり、但し、Yは上記の通りである化合物である。
【0058】
より好ましい類の式(I)の化合物は、
R1及びR3が水素であり、
R2が水素又は直鎖もしくは分岐鎖(C−C)アルキル、(C−C)シクロアルキル、1個以上の炭素原子を窒素、硫黄もしくは酸素に置換えた3〜4員もしくは6〜7員複素環、及び1個以上の炭素原子を窒素もしくは硫黄に置換えた5員複素環から選択される置換されてもよい基であり;
R4が水素、ハロゲン、ヒドロキシル、シアノ又はメチルであり、
R5が−L−R7基であり、前記式中、R7は水素又は(C−C)シクロアルキル及びアリールから選択される置換されてもよい基であり、Lは−CON(Y)−、NHCO−、−CHCONH−、−NHCOCH−、−SONH−、−NHSO−であり、但し、Yは上記の通りである化合物である。
【0059】
式(I)の特定の好ましい化合物又はその医薬的に許容可能な塩は以下の化合物である。
3−[(4−アミノ−7−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェノールトリフルオロアセテート(化合物1)、
3−[4−(2−ジメチルアミノエチルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イルエチニル]フェノール(化合物2)、
N−[3−(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イルエチニル)フェニル]ベンゼンスルホンアミド(化合物3)、
N−[3−(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イルエチニル)フェニル]メタンスルホンアミド(化合物4)、
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}シクロプロパンスルホンアミド(化合物5)、
3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロプロピルベンゼンスルホンアミド(化合物6)、
3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−メチルベンゼンスルホンアミド(化合物7)、
3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−フェニルベンゼンスルホンアミド(化合物8)、
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}ベンズアミド(化合物9)、
N−{3−[(4−アミノ−7−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}ベンズアミド(化合物10)、
N−[3−(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イルエチニル)フェニル]−2−(3−トリフルオロメチルフェニル)アセトアミド(化合物11)、
2−[3−(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イルエチニル)フェニル]−N−[4−(4−エチルピペラジン−1−イルメチル)−3−トリフルオロメチルフェニル]アセトアミド(化合物12)、
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}シクロプロパンカルボキサミド(化合物13)、
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}アセトアミド(化合物14)、
3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物15)、
3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−フェニルベンズアミド(化合物16)、
3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−メチルベンズアミド(化合物17)、
3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]ベンズアミド(化合物18)、
3−(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イルエチニル)−N−[4−(4−エチルピペラジン−1−イルメチル)−3−トリフルオロメチルフェニル]ベンズアミド(化合物19)、
3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−tert−ブチルベンズアミド(化合物20)、
3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロペンチルベンズアミド(化合物21)、
{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}(ピロリジン−1−イル)メタノン(化合物22)、
3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−(プロパン−2−イル)ベンズアミド(化合物23)、
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(化合物24)、
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(化合物25)、
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}−3−フルオロベンズアミド(化合物26)、
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}−4−フルオロベンズアミド(化合物27)、
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}−3−クロロベンズアミド(化合物28)、
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}−4−クロロベンズアミド(化合物29)、
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}−3−メチルベンズアミド(化合物30)、
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}−4−メチルベンズアミド(化合物31)、
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}−3−メトキシベンズアミド(化合物32)、
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}−4−メトキシベンズアミド(化合物33)、
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}−3−(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド(化合物34)、
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}−1,3−ベンゾジオキソール−5−カルボキサミド(化合物35)、
3−{[4−アミノ−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物36)、
3−{[4−アミノ−7−(2−ヒドロキシエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物37)、
3−{[4−アミノ−7−(2−アミノエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物38)、
3−({4−アミノ−7−[(1−メチルピペリジン−4−イル)メチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル}エチニル)−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物39)、
3−{[4−アミノ−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物40)、
5−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロプロピル−2−メチルベンズアミド(化合物41)、
3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロプロピル−4−メチルベンズアミド(化合物42)、
3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロプロピル−4−フルオロベンズアミド(化合物43)、
5−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロプロピル−2−フルオロベンズアミド(化合物44)、
3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロプロピル−5−フルオロベンズアミド(化合物45)、
3−{[4−アミノ−7−(1−メチルピペリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物46)、
3−{[4−アミノ−7−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物47)、
3−{[4−アミノ−7−(2−メトキシエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物48)、
3−({7−[2−(アセチルアミノ)エチル]−4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル}エチニル)−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物49)、
3−{[4−アミノ−7−(2−アミノ−2−オキソエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物50)、
3−{[4−アミノ−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピル−4−メチルベンズアミド(化合物51)、
3−{[4−アミノ−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピル−4−メチルベンズアミド(化合物52)、
3−{[4−アミノ−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピル−4−フルオロベンズアミド(化合物53)、
3−{[4−アミノ−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピル−4−フルオロベンズアミド(化合物54)、
3−{[4−アミノ−7−(2−ヒドロキシエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピル−4−フルオロベンズアミド(化合物55)、
3−{[4−アミノ−7−(2−アミノエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピル−4−フルオロベンズアミド(化合物56)、
3−({4−アミノ−7−[(1−メチルピペリジン−4−イル)メチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル}エチニル)−N−シクロプロピル−4−フルオロベンズアミド(化合物57)、
3−{[4−アミノ−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピル−5−フルオロベンズアミド(化合物58)、
3−{[4−アミノ−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピル−5−フルオロベンズアミド(化合物59)、
3−{[4−アミノ−7−(2−ヒドロキシエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピル−5−フルオロベンズアミド(化合物60)、
3−{[4−アミノ−7−(2−アミノエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピル−5−フルオロベンズアミド(化合物61)、
3−({4−アミノ−7−[(1−メチルピペリジン−4−イル)メチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル}エチニル)−N−シクロプロピル−5−フルオロベンズアミド(化合物62)、
N−シクロプロピル−3−{[4−(メチルアミノ)−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}ベンズアミド(化合物63)、
3−{[4−(アセチルアミノ)−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物64)、
2−(3−{[4−アミノ−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}フェニル)−N−フェニルアセトアミド(化合物65)、
3−[(4−アミノ−7−プロピル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物66)、
3−({4−アミノ−7−[2−(ホルミルアミノ)エチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル}エチニル)−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物67)、
3−{[4−アミノ−7−(ピリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物68)、
3−{[4−アミノ−7−(ピリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物69)、
3−{[4−アミノ−7−(3−メトキシフェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物70)、
3−{[4−アミノ−7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物71)、
3−{[4−アミノ−7−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物72)、
3−{[4−アミノ−7−(1−シクロプロピルピペリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物73)、
3−({4−アミノ−7−[1−(プロパン−2−イル)ピペリジン−4−イル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル}エチニル)−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物74)、
3−({4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)ピペリジン−4−イル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル}エチニル)−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物75)、
3−{[7−(1−アセチルピペリジン−4−イル)−4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物76)、
3−({4−アミノ−7−[1−(メチルスルホニル)ピペリジン−4−イル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル}エチニル)−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物77)、
4−(4−アミノ−5−{[3−(シクロプロピルカルバモイル)フェニル]エチニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)ピペリジン−1−カルボン酸エチル(化合物78)、
2−(3−{[4−アミノ−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}フェニル)−N−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]アセトアミド(化合物79)、
2−(3−{[4−アミノ−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}フェニル)−N−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]アセトアミド(化合物80)、
3−{[4−アミノ−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−{4−[(4−エチルピペラジン−1−イル)メチル]−3−(トリフルオロメチル)フェニル}−4−メチルベンズアミド(化合物81)、
3−{[4−アミノ−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−{4−[(4−エチルピペラジン−1−イル)メチル]−3−(トリフルオロメチル)フェニル}ベンズアミド(化合物82)、
5−{[4−アミノ−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピル−2−フルオロベンズアミド(化合物83)、
3−{[4−アミノ−7−(2−メチルプロピル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物84)、
3−{[4−アミノ−7−(ブタン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物85)、
3−{[4−アミノ−7−(2−フルオロエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物86)、
3−[(4−アミノ−7−エチル−6−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物87)、
3−({4−アミノ−7−[(3−メチルオキセタン−3−イル)メチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル}エチニル)−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物88)、
3−{[4−アミノ−7−(1−メチルピロリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物89)、
3−{[4−アミノ−7−(ピリジン−4−イルメチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物90)、
3−{[4−アミノ−7−(ピリジン−3−イルメチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物91)、
3−{[4−アミノ−7−(3,3,3−トリフルオロプロピル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物92)、
3−[(4−アミノ−7−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物93)、
3−[(4−アミノ−7−エチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物94)、
3−{[4−アミノ−7−(シクロブチルメチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物95)、
3−{[4−アミノ−7−(シクロヘキシルメチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物96)、
3−{[4−アミノ−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−(シクロプロピルメチル)ベンズアミド(化合物97)、
4−{[4−アミノ−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物98)、
3−{[4−アミノ−7−(シクロプロピルメチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物99)、
3−{[4−アミノ−7−(1−メトキシプロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物100)、
3−[(4−アミノ−7−シクロヘキシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物101)、
3−[(4−アミノ−7−シクロブチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物102)、
3−[(4−アミノ−7−シクロプロピル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物103)、
3−{[4−アミノ−7−(シアノメチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物104)、
3−({4−アミノ−7−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル}エチニル)−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物105)、
3−{[4−アミノ−7−(1,1,1−トリフルオロプロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物106)、
3−{[4−アミノ−7−(4,4,4−トリフルオロブタン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物107)、
3−{[4−アミノ−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−4−シアノ−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物108)、
3−{[4−アミノ−7−(1−メチルピペリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物109)、
3−{[4−アミノ−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}ベンズアミド(化合物110)、
3−{[4−アミノ−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンゼンスルホンアミド(化合物111)、
3−[(4−アミノ−7−シクロペンチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物112)及び
2−(3−{[4−アミノ−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}フェニル)−N−シクロプロピルアセトアミド(化合物113)。
【0060】
本発明は更に、当分野で利用可能な技術と容易に入手可能な出発材料を利用して下記反応経路及び合成スキームを使用することにより実施する上記式(I)の化合物の製造方法を提供する。下記実施例では本発明の所定の実施形態の製造について記載するが、当業者に自明の通り、本発明の他の実施形態を製造するために下記製造例を容易に応用することが可能である。例えば、当業者に自明の変更により(例えば妨害性の基を適切に保護したり、当分野で公知の他の適切な試薬に変更したり、反応条件に日常的な変更を加えることにより)、例示外の本発明の化合物の合成を実施することが可能である。あるいは、本願に記載する他の反応又は当分野で公知の他の反応も本発明の他の化合物を製造するために応用可能であると理解されよう。
【0061】
本発明の化合物は容易に入手可能な出発材料から以下の一般方法及び手順を使用して製造することができる。特に指定しない限り、出発材料は公知化合物であり、あるいは周知手順に従って公知化合物から製造してもよい。当然のことながら、典型的又は好ましい処理条件(即ち反応温度、時間、反応物質のモル比、溶媒、圧力)を示す場合には、特に指定しない限り、他の処理条件も使用できる。最適な反応条件は使用する特定の反応物質又は溶媒により異なる場合もあるが、このような条件は日常的な最適化手順により当業者が決定することができる。また、当業者に自明の通り、所定の官能基が望ましくない反応を生じないようにするために従来の保護基が必要な場合もある。各種官能基に適した保護基と、特定の官能基を保護及び脱保護するのに適した条件は当分野で周知である。例えば、T.W.Greene and P.G.M.Wuts,Protecting Groups in Organic Synthesis,Second Edition,Wiley,New York,1991とその引用文献には多数の保護基が記載されている。
【0062】
全ての一般式の化合物は実験セクションに報告するように、文献周知の方法に従って同一の一般式の他の化合物に更に変換することができる。
【0063】
式(I)の化合物はスキーム1〜13に示す下記一般合成方法に従って製造することができる。
【0064】
本発明の目的であるR1、R2、R3、R4及びR5が上記の通りである式(IA)及び(IB)の化合物とその塩の一般製法を下記スキーム1に示す。
【0065】
スキーム1
【0066】
【化2】
【0067】
上記スキーム1によると、本発明の方法は以下の工程を含む。
工程a)R1、R2及びR3が上記の通りであり、Halがヨウ素又は臭素、好ましくはヨウ素である式(II)の誘導体を、R4及びR5が上記の通りである式(III)の化合物と反応させ、R1、R2、R3、R4及びR5が上記の通りである式(IA)の化合物を得る;
あるいは、
工程a’)R2、R3及びHalが上記の通りである式(IV)の化合物を上記式(III)の化合物と反応させ、R2、R3、R4及びR5が上記の通りである式(V)の化合物を得る;及び
工程b)得られた式(V)の化合物を、R1が水素又は置換されてもよい(C−C)アルキルもしくは(C−C)シクロアルキルである式(VI)の化合物と反応させ、R1が置換されてもよい(C−C)アルキル又は(C−C)シクロアルキルであり、R2、R3、R4及びR5が上記の通りである式(IA)の化合物を得る;
又は、
工程b’)得られた式(V)の化合物を、R6が上記の通りである式(VII)の化合物と反応させ、R1、R2、R3、R4及びR5が上記の通りである式(IA)の化合物を得る;
その後、
工程c)工程a)又は工程a’)及びb)もしくはb’)で得られた式(IA)の化合物を、R1、R2、R3、R4及びR5が上記の通りである式(IB)の対応する化合物に還元する;
場合により式(IA)又は(IB)の化合物を式(IA)又は(IB)の別の化合物に変換し、所望により、式(IA)又は(IB)の化合物をその医薬的に許容可能な塩に変換し、あるいは塩を遊離化合物(IA)又は(IB)に変換する。
【0068】
スキーム1の工程a)及びa’)によると、式(II)又は(IV)の化合物と式(III)の化合物との反応は、古典的加熱条件下又はマイクロ波装置で室温から100℃までの温度にてアセトニトリル、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン又はN,N−ジメチルホルムアミド等の適切な溶媒中でトリエチルアミン等の塩基と、ヨウ化第一銅と、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド等のパラジウム触媒の存在下に実施することができる。
【0069】
スキーム1の工程b)によると、式(V)の化合物と式(VI)の化合物との反応は、古典的加熱条件下又はマイクロ波装置で60〜150℃の温度にて1〜24時間にわたり、無溶媒又はN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドもしくはジメチルスルホキシド等の溶媒中で実施することができる。
【0070】
スキーム1の工程b’)によると、式(V)の化合物と式(VII)の化合物との反応は、古典的加熱還流条件下又は50〜100℃の温度のマイクロ波装置でテトラヒドロフラン等の適切な溶媒中で炭酸セシウム、炭酸ナトリウム又は炭酸カリウム等の塩基と、酢酸パラジウム等の触媒と、キサントホス(4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン)等のリガンドの存在下に実施することができる。
【0071】
スキーム1の工程c)によると、式(IA)の化合物から式(IB)の対応する化合物への変換は、室温にてメタノール、エタノール、1,4−ジオキサン、ヘキサン又はテトラヒドロフラン等の適切な溶媒中でリンドラー触媒や、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、硫酸バリウムに担持したパラジウム等の触媒の存在下又はキノリンの存在下に分子状水素と反応させることにより、あるいは−78℃から室温までの温度にて1,4−シクロヘキサジエンのN,N−ジメチルホルムアミド溶液、水素化アルミニウムリチウムのテトラヒドロフラン溶液又はRed−Alのジエチルエーテル溶液もしくはテトラヒドロフラン溶液で還元することにより実施することができる。
【0072】
上記のように、本発明の目的である方法により製造される式(IA)又は(IB)の化合物は周知合成条件に従って操作することにより、式(IA)又は(IB)の他の化合物に好適に変換することができるが、以下に可能な変換法の例を挙げる。
変換法1)実験セクションに報告するように、保護基除去により式(IA)又は(IB)の化合物を式(IA)又は(IB)の他の化合物に変換する(即ち実施例5);
変換法2)実験セクションに報告するように、式(IA)又は(IB)の化合物を還元的アミノ化に供する(即ち実施例6);
変換法3)実験セクションに報告するように、式(IA)又は(IB)の化合物をアルキル化に供する(即ち実施例7)。
【0073】
あるいは、本発明の目的であるR1、R2、R3、R4及びR5が上記の通りである式(IA)の化合物とその塩の一般製法は下記スキーム2に記載するように実施することができる。
【0074】
スキーム2
【0075】
【化3】
【0076】
上記スキーム2によると、本発明の方法は工程a”)を含む。
工程a”)R1、R2及びR3が上記の通りである式(VIII)の誘導体を、R4及びR5が上記の通りである式(IX)の化合物と反応させ、R1、R2、R3、R4及びR5が上記の通りである式(IA)の化合物を得る。
【0077】
スキーム2の工程a”)によると、式(VIII)の化合物と式(IX)の化合物との反応は、古典的加熱条件下又はマイクロ波装置で室温から100℃までの温度にてアセトニトリル、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン又はN,N−ジメチルホルムアミド等の適切な溶媒中でトリエチルアミン等の塩基と、ヨウ化第一銅と、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド等のパラジウム触媒の存在下に実施することができる。
【0078】
式(II)の化合物は例えば実験セクションに報告するように、公知方法に従って容易に取得できる公知化合物である。
【0079】
下記スキーム3は、式(IIA)のように、Halがヨウ素又は臭素であり、R1がPG基(なお、PGは水素又はジメチルアミノイミノ基等の適切な保護基である。)であり、R2及びR3が水素である式(II)の化合物と、式(IIB)のようにHalがヨウ素又は臭素であり、R1がPG基(なお、PGは水素又はジメチルアミノイミノ基等の適切な保護基である。)であり、R3が水素であり、R2が水素を除いて上記の通りである式(II)の化合物の製法を示す。
【0080】
スキーム3
【0081】
【化4】
【0082】
上記スキーム3において、R2は水素を除いて上記の通りであり、Halはヨウ素又は臭素であり、Xは塩素、臭素、ヨウ素、メシラート、トシラート、トリフラート、ヒドロキシ、ボロン酸又はボロン酸エステルであり、PGは水素又はアミノ基を選択的に保護するのに適した保護基(例えばジメチルアミノイミノ基)である。
【0083】
スキーム3によると、式(IIA)の化合物は工程d)に示すように、PGが水素又はアミノ基を選択的に保護するのに適した保護基(例えばジメチルアミノイミノ基)である式(X)の化合物のハロゲン化により製造することができる。
【0084】
同じくスキーム3によると、式(IIB)の化合物の製造方法は以下の工程を含む。
工程d)PGが水素又はアミノ基を選択的に保護するのに適した保護基(例えばジメチルアミノイミノ基)である式(X)の化合物をハロゲン化し、PGが上記の通りであり、Halが臭素又はヨウ素である式(IIA)の化合物を得る;
工程e)得られた化合物であるPG及びHalが上記の通りである式(IIA)の化合物を、R2が水素を除いて上記の通りであり、Xが塩素、臭素、ヨウ素、メシラート、トシラート、トリフラート、ヒドロキシ、ボロン酸又はボロン酸エステルである式(XI)の化合物と反応させ、R2が水素以外のものである式(IIB)の化合物を得る。
【0085】
あるいは、先ず式(X)の化合物にアルキル化工程e’)を実施し、R2が水素を除いて上記の通りであり、PGが上記の通りである式(XII)の化合物を得、次に得られた式(XII)の化合物にハロゲン化工程d’)を実施し、R2が水素以外のものである式(IIB)の上記化合物を得ることができる。
【0086】
文献周知の方法に従い、PGが水素である化合物からPGが保護基である化合物を製造することができる。
【0087】
本発明の工程d)及びd’)によると、中間体(X)又は(XII)をN−ヨードスクシンイミドでハロゲン化し、夫々Halがヨウ素である式(IIA)又は(IIB)の化合物を得、あるいはN−ブロモスクシンイミド又はピリジニウムヒドロブロミドペルブロミドでハロゲン化し、夫々Halが臭素である式(IIA)又は(IIB)の化合物を得る。これらの反応は古典的加熱条件下又はマイクロ波装置で操作して室温から80℃までの温度にてアセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、クロロホルム又はテトラヒドロフラン等の適切な溶媒中で実施することができる。あるいは、Halがヨウ素である式(IIA)又は(IIB)の化合物を得るための反応は、室温にてN,N−ジメチルホルムアミドや水−メタノール混液等の適切な溶媒中で水酸化カリウムの共存下又は非共存下に分子状ヨウ素を使用して実施することができ、あるいは室温から70℃までの温度にてN,N’−ジメチルホルムアミドやジクロロメタン等の適切な溶媒中で酢酸銀又はトリフルオロ酢酸銀の共存下に分子状ヨウ素を使用して実施することができる。前記反応は室温から還流までの温度にて1,4−ジオキサンやジクロロメタン等の適切な溶媒中で炭酸ナトリウム又は炭酸カリウムの共存下又は非共存下に一塩化ヨウ素を使用して実施することもできる。
【0088】
本発明の工程e)及びe’)によると、化合物(X)又は(IIA)と、Xがヨウ素、臭素、塩素、メシラート、トシラート又はトリフラートであり、R2が水素を除いて上記の通りである式(XI)の化合物との反応は、古典的加熱条件下又はマイクロ波装置で室温から100℃までの温度にて1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド等の適切な溶媒中で炭酸セシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム又は水素化ナトリウム等の適切な塩基の存在下に実施することができる。あるいは、化合物(X)又は(IIA)と、Xがヒドロキシルである式(XI)の化合物との反応は、0℃〜70℃の温度にてテトラヒドロフランやジクロロメタン等の適切な溶媒中でアゾジカルボン酸ジエチル又はアゾジカルボン酸ジイソプロピルとトリフェニルホスフィンの存在下に光延反応により実施することができる。
【0089】
更に別の方法では、式(X)又は(IIA)の化合物と、Xがボロン酸又はボロン酸エステルである式(XI)の化合物との反応は、70〜120℃の温度にてN,N−ジメチルアセトアミド中で酢酸銅と2,2’−ビピリジルと炭酸ナトリウムの存在下に実施することができ、あるいは還流下にメタノール中で酸化第一銅の存在下に実施することができる。
【0090】
上記工程e)及びe’)で反応物質として利用するヨウ化アルキル、臭化アルキル、塩化アルキル、アルキルメシラート、アルキルトリフラート、ヒドロキシル及びアリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルボロン酸誘導体は市販化合物であり、あるいは文献に記載されている方法に従って製造することができる。
【0091】
下記スキーム4には本発明の別の実施形態として、R1が水素、(C−C)アルキル又は(C−C)シクロアルキルであり、R2及びR3が上記の通りである式(II)の化合物の製法を示す。
【0092】
スキーム4
【0093】
【化5】
【0094】
上記スキーム4において、R1、R2及びR3は上記の通りであり、Halはヨウ素又は臭素である。化合物(XIII)において、Zはヨウ素、臭素、塩素、メシラート、トシラート又はトリフラートであり、R1は水素を除いて上記の通りである。化合物(VI)において、R1は水素又は直鎖もしくは分岐鎖(C−C)アルキルもしくは(C−C)シクロアルキルから選択される置換されてもよい基である。
【0095】
スキーム4によると、式(II)の化合物は以下の反応により製造することができる。
工程f)R2及びR3が上記の通りであり、Halがヨウ素又は臭素である式(IIC)の化合物を、R1が(C−C)アルキル又は(C−C)シクロアルキルであり、Zがヨウ素、臭素、塩素、メシラート、トシラート又はトリフラートである式(XIII)の化合物でアルキル化し、R1、R2、R3及びHalが上記の通りである式(II)の化合物を得る;
あるいは、
工程g)R2及びR3が上記の通りであり、Halがヨウ素又は臭素である式(IV)の化合物を、R1が上記の通りである式(VI)の化合物と反応させ、式(II)の化合物を得る。
【0096】
本発明の工程f)によると、前記反応は室温から還流までの温度にてテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン又はN,N−ジメチルホルムアミド等の適切な溶媒中で水素化ナトリウム等の塩基の存在下、あるいは水−エタノール混液等の適切な溶媒中で水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムの存在下に実施することができる。
【0097】
本発明の工程g)によると、前記反応は古典的加熱条件下又はマイクロ波装置で70℃から還流までの温度にて1,4−ジオキサン等の適切な溶媒中で実施することができる。
【0098】
下記スキーム5には本発明の別の実施形態として、式(IID)のように、R1が水素又は(C−C)アルキル又は(C−C)シクロアルキルであり、R2が上記の通りであり、R3が置換されてもよい直鎖又は分岐鎖(C−C)アルキルであり、Halがヨウ素又は臭素である式(II)の化合物の製法を示す。スキーム5は共通の中間体(XIV)から出発して上記スキーム4に報告した式(IV)の化合物を得る製法も示す。
【0099】
スキーム5
【0100】
【化6】
【0101】
上記スキーム5において、R1、R2及びR3は上記の通りであり、Halはヨウ素又は臭素であり、PG’はベンゼンスルホニル基等の適切な保護基である。
【0102】
スキーム5によると、式(IID)の化合物は以下の反応により製造することができる。
工程e):式(XIV)の化合物を式(XI)の化合物と反応させ、R2が上記の通りである式(XV)の化合物を得る;及び
工程d):得られた式(XV)の化合物をハロゲン化し、R2が上記の通りである式(XVII)の化合物を得る。
あるいは、
工程e”):式(XVI)の化合物を式(XI)の化合物と反応させ、上記式(XVII)の化合物を直接得る。
その後、
工程g):式(XVII)の化合物を式(VI)の化合物で求核置換し、R1及びR2が上記の通りである式(IID)の化合物を得る。
【0103】
式(XIV)及び(XVI)の化合物に実施する本発明の工程e)及び工程e”)によると、前記反応は古典的加熱条件下又はマイクロ波装置で室温から100℃までの温度にて1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド等の適切な溶媒中で炭酸セシウム、炭酸ナトリウム又は炭酸カリウム等の適切な塩基の存在下に実施することができる。あるいは、化合物(XIV)又は(XVI)と、Xがヒドロキシルである式(XI)の化合物との反応は、0℃〜70℃の温度にてテトラヒドロフランやジクロロメタン等の適切な溶媒中でアゾジカルボン酸ジエチル又はアゾジカルボン酸ジイソプロピルとトリフェニルホスフィンの存在下に光延反応により実施することができる。
【0104】
更に別の方法では、式(XIV)又は(XVI)の化合物と、Xがボロン酸又はボロン酸エステルである式(XI)の化合物との反応は、70〜120℃の温度にてN,N−ジメチルアセトアミド中で酢酸銅と2,2’−ビピリジルと炭酸ナトリウムの存在下、又は還流下にメタノール中で酸化第一銅の存在下に実施することができる。
【0105】
上記工程e)で反応物質として利用するヨウ化アルキル、臭化アルキル、塩化アルキル、アルキルメシラート、アルキルトシラート、アルキルトリフラート、ヒドロキシル及びアリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルボロン酸誘導体は市販化合物であり、あるいは文献に記載されている方法に従って製造することができる。
【0106】
本発明の工程d)によると、中間体(XV)をN−ヨードスクシンイミドでハロゲン化し、Halがヨウ素である式(XVII)の化合物を得るか、又はN−ブロモスクシンイミドもしくはピリジニウムヒドロブロミドペルブロミドでハロゲン化し、Halが臭素である式(XVII)の化合物を得る。前記反応は古典的加熱条件下又はマイクロ波装置で操作して室温から70℃までの温度にてアセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、クロロホルム又はテトラヒドロフラン等の適切な溶媒中で実施することができる。あるいは、Halがヨウ素である式(XVII)の化合物を得るための反応は、室温にてN,N−ジメチルホルムアミドや水−メタノール混液等の適切な溶媒中で水酸化カリウムの共存下又は非共存下に分子状ヨウ素を使用して実施することができ、あるいは室温から80℃までの温度にてN,N’−ジメチルホルムアミドやジクロロメタン等の適切な溶媒中で酢酸銀又はトリフルオロ酢酸銀の共存下に分子状ヨウ素を使用して実施することができる。前記反応は室温から還流までの温度にて1,4−ジオキサンやジクロロメタン等の適切な溶媒中で炭酸ナトリウム又は炭酸カリウムの共存下又は非共存下に一塩化ヨウ素を使用して実施することもできる。
【0107】
本発明の工程g)によると、前記反応は古典的加熱条件下又はマイクロ波装置で80℃から還流までの温度にて1,4−ジオキサン等の適切な溶媒中で実施することができる。
【0108】
上記スキーム5によると、式(IV)の化合物の製造方法は以下の工程を含む。
工程h):PG’保護基を導入し、PG’がベンゼンスルホニル基等の適切な保護基である式(XVIII)の化合物を得る;
工程i):式(XVIII)の化合物を、R3が置換されてもよい直鎖又は分岐鎖(C−C)アルキルであり、Qがヨウ素、塩素又は臭素である式(XIX)の化合物と反応させ、R3及びPG’が上記の通りである式(XX)の化合物を得る;
工程j):保護基PG’を除去し、R3が上記の通りである式(XXI)の化合物を得る;
工程d”):式(XXI)の化合物をハロゲン化し、R3及びPG’が上記の通りであり、Halがヨウ素又は臭素である式(XXII)の化合物を得る;
工程e):式(XXII)の化合物を、X及びR2が上記の通りである式(XI)の化合物と反応させ、R2、R3及びHalが上記の通りである式(IV)の化合物を得る。
【0109】
本発明のスキーム5の工程h)によると、前記反応は室温にてN,N’−ジメチルホルムアミド等の適切な溶媒中で炭酸セシウム等の適切な塩基の存在下に塩化ベンゼンスルホニル等の適切な試薬を使用して実施することができる。
【0110】
本発明の工程i)によると、前記反応は−78℃〜0℃の温度にて無水テトラヒドロフラン等の適切な溶媒中でリチウムジイソプロピルアミド等の塩基の存在下にヨウ化アルキルや臭素等の適切な反応物質を使用して実施することができる。
【0111】
スキーム5の工程j)によると、室温にて塩基性媒体中、例えば水酸化ナトリウムをテトラヒドロフラン/メタノール混液中で使用して保護基PG’を加水分解し、式(XXI)の化合物を得る。
【0112】
スキーム5の工程d”)によると、中間体(XXI)をN−ヨードスクシンイミドでハロゲン化し、Halがヨウ素である式(XVII)の化合物を得るか、又はN−ブロモスクシンイミドもしくはピリジニウムヒドロブロミドペルブロミドでハロゲン化し、Halが臭素である式(XXII)の化合物を得る。前記反応は古典的加熱条件下又はマイクロ波装置で操作して室温から80℃までの温度にてアセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、クロロホルム又はテトラヒドロフラン等の適切な溶媒中で実施することができる。あるいは、Halがヨウ素である式(XXII)の化合物を得るための反応は、室温にてN,N−ジメチルホルムアミドや水/メタノール混液等の適切な溶媒中で水酸化カリウムの共存下又は非共存下に分子状ヨウ素を使用して実施することができ、あるいは室温から80℃までの温度にてN,N’−ジメチルホルムアミドやジクロロメタン等の適切な溶媒中で酢酸銀又はトリフルオロ酢酸銀の共存下に分子状ヨウ素を使用して実施することができる。前記反応は室温から還流までの温度にて1,4−ジオキサンやジクロロメタン等の適切な溶媒中で炭酸ナトリウム又は炭酸カリウムの共存下又は非共存下に一塩化ヨウ素を使用して実施することもできる。
【0113】
スキーム5の工程e)によると、前記反応は古典的加熱条件下又はマイクロ波装置で室温から70℃までの温度にて1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド等の適切な溶媒中で炭酸セシウム、炭酸ナトリウム又は炭酸カリウム等の適切な塩基の存在下に実施することができる。あるいは、化合物(XXII)とXがヒドロキシルである式(XI)の化合物との反応は、0℃〜70℃の温度にてテトラヒドロフランやジクロロメタン等の適切な溶媒中でアゾジカルボン酸ジエチル又はアゾジカルボン酸ジイソプロピルとトリフェニルホスフィンの存在下に光延反応により実施することができる。
【0114】
更に別の方法では、式(XXII)の化合物と、Xがボロン酸又はボロン酸エステルである式(XI)の化合物との反応は、70〜120℃の温度にてN,N−ジメチルアセトアミド中で酢酸銅と2,2’−ビピリジルと炭酸ナトリウムの存在下に実施することができ、あるいは還流下にメタノール中で酸化第一銅の存在下に実施することができる。
【0115】
上記工程e)で反応物質として利用するヨウ化アルキル、臭化アルキル、塩化アルキル、アルキルメシラート、アルキルトリフラート、ヒドロキシル及びアリール、ヘテロアリール又はヘテロシクロアルキルボロン酸誘導体は市販化合物であり、あるいは文献に記載されている方法に従って製造することができる。
【0116】
下記スキーム6では本発明の別の実施形態を報告し、式(IIE)のように、R1がアルキルカルボニルであり、R2、R3及びR6が上記の通りであり、Halがヨウ素又は臭素である式(II)の化合物の製法を示す。
【0117】
スキーム6
【0118】
【化7】
【0119】
上記スキーム6において、R2、R3及びR6は上記の通りであり、Halはヨウ素又は臭素である。
【0120】
スキーム6によると、式(IIE)の化合物は以下の反応により製造することができる。
工程k)R2及びR3が上記の通りであり、Halがヨウ素又は臭素である式(IIC)の化合物を、R6が上記の通りである式(XXXIII)の化合物と反応させ、R2、R3、R6及びHalが上記の通りである式(IIE)の化合物を得る。
【0121】
本発明の工程k)によると、前記反応は0℃から還流までの温度にてジクロロメタン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド等の適切な溶媒中でトリエチルアミン、N,N−ジイソプロピル−N−エチルアミン、N−メチルモルホリン又はピリジン等の塩基の存在下に実施することができる。
【0122】
本発明の別の実施形態は下記スキーム7に示すように、式(IIF)のようにR1及びR2が上記の通りであり、R3が(C−C)アルケニル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルであり、Halがヨウ素又は臭素であり、PGが水素又はジメチルアミノイミノ基等の適切な保護基である式(II)の化合物の製法を提供する。
【0123】
スキーム7
【0124】
【化8】
【0125】
上記スキーム7において、R2及びR3は上記の通りであり、Halはヨウ素又は臭素であり、R3がアリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルであるとき、Qは塩素、臭素、ヨウ素、ボロン酸又はボロン酸エステルであり、R3が(C−C)アルケニルであるとき、Qはスタナンであり、R3が(C−C)アルケニルであるとき、Qは水素であり、PGは水素又はジメチルアミノイミノ基等の適切な保護基である。
【0126】
スキーム7によると、式(IIF)の化合物の製造方法は以下の工程を含む。
工程l):R2及びPGが上記の通りである式(XII)の化合物を、Qが塩素、臭素、ヨウ素、ボロン酸もしくはボロン酸エステル、スタナン又は(C−C)アルケニルであり、R3が(C−C)アルケニル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルである式(XIX)の化合物と反応させ、R2が上記の通りであり、PGが水素又は適切な保護基であり、R3が(C−C)アルケニル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルである式(XXIV)の化合物を得る;
工程d):得られた上記式(XXIV)の化合物をハロゲン化し、R2が上記の通りであり、R3が(C−C)アルケニル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルであり、PGが水素又はジメチルアミノイミノ基等の適切な保護基であり、Halが臭素又はヨウ素である式(IIF)の化合物を得る;
あるいは、
工程d”’):上記式(XII)の化合物をハロゲン化し、PG及びR2が上記の通りであり、Halがヨウ素又は臭素である式(XXIII)の化合物を得る;
工程l’):R2及びPGが上記の通りであり、Halがヨウ素又は臭素である式(XXIII)の化合物を、Qが塩素、臭素、ヨウ素、ボロン酸もしくはボロン酸エステル、スタナンであり、R3が(C−C)アルケニル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルであり、但しR3が(C−C)アルケニルであるとき、Qは水素である式(XIX)の化合物と反応させ、R2が上記の通りであり、PGが水素又は適切な保護基であり、R3が(C−C)アルケニル、アリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルである式(IIF)の化合物を得る。
【0127】
本発明の工程l)及びl’)によると、Qが塩素、臭素又はヨウ素であるとき、前記反応は室温から150℃までの温度にてN−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等の適切な溶媒中で酸化銀の共存下又は非共存下に酢酸セシウム、炭酸カリウム、リン酸カリウム等の塩基の存在下で且つトリフェニルホスフィンの共存下又は非共存下に酢酸パラジウム又はPd(thd)(thd=2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオン)又はPd2(イソプロピル−3−(CO−ピロリジノ)イミダゾール−2−イリデン)(PPh)等の触媒の存在下で実施することができる。
【0128】
あるいは、Qがボロン酸又はボロン酸エステルであるとき、前記反応は古典的加熱条件下又はマイクロ波装置で70〜160℃の温度にて1,4−ジオキサン、水/1,4−ジオキサン混液、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、トルエン又は水/エタノール/トルエン混液等の適切な溶媒中で塩化リチウムの共存下又は非共存下に炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、酢酸カリウム等の塩基の存在下で且つテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、酢酸パラジウム、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド、ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン−パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン錯体等の適切な触媒の存在下に前記適切なアリール、ヘテロアリール又はヘテロシクリルボロン酸誘導体を利用することにより実施することができる。
【0129】
あるいは、Qがスタナンであるとき、前記反応は室温から還流までの温度にてN,N−ジメチルホルムアミド、エタノール、トルエン等の適切な溶媒中でテトラブチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロミド又は塩化リチウムの存在下で且つ酢酸パラジウム、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド又は(ジフェニルホスホリルフェロセン)パラジウム(II)ジクロリド等の触媒の存在下に前記適切な(C−C)アルケニルスタナン誘導体を利用することにより実施することができる。
【0130】
あるいは、Qが水素であり、R3が(C−C)アルケニル誘導体であるとき、前記反応は室温から還流までの温度にてN,N−ジメチルホルムアミドやアセトニトリル等の適切な溶媒中でトリフェニルホスフィンやトリス(o−トリル)トリフェニルホスフィン等のホスフィンの共存下又は非共存下に酢酸カリウム、塩化リチウム、トリエチルアミン、テトラブチルアンモニウムブロミド又はテトラブチルアンモニウムクロリドの存在下で且つ酢酸パラジウム等の触媒の存在下に実施することができる。
【0131】
本発明の工程d)によると、前記反応は古典的加熱条件下又はマイクロ波装置で室温から80℃までの温度にて1,4−ジオキサン、ジクロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド又はジメチルアセトアミド等の適切な溶媒中でN−ヨードスクシンイミド又は分子状ヨウ素の存在下に実施し、Halがヨウ素である式(IIF)の化合物を得ることができ、あるいはN−ブロモスクシンイミド又はピリジニウムヒドロブロミドペルブロミド又は分子状臭素の存在下に実施し、Halが臭素である式(IIF)の化合物を得ることができる。
【0132】
本発明の工程d”’)によると、前記反応は室温にてジクロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド又はN,N−ジメチルアセトアミド等の適切な溶媒中でN−ヨードスクシンイミドの存在下に実施し、Halがヨウ素である式(XXIII)の化合物を得ることができ、あるいはN−ブロモスクシンイミドの存在下に実施し、Halが臭素である式(XXIII)の化合物を得ることができる。
【0133】
式(III)の化合物は市販されており、あるいは例えば実験セクションに報告するように、公知方法に従って容易に取得できる公知化合物である。
【0134】
下記スキーム8は式(IIIA)のように、R4が上記の通りであり、R5が−L−R7基(式中、Lは−NHCO−であり、R7は上記の通りである。)である式(III)の化合物の製法を示す。
【0135】
スキーム8
【0136】
【化9】
【0137】
上記スキーム8において、R4及びR7は上記の通りであり、Zは塩素又はヒドロキシである。
【0138】
スキーム8によると、式(IIIA)の化合物は以下の反応により製造することができる。
工程m)R4が上記の通りである式(XXV)の化合物を、R7が上記の通りであり、Zが塩素又はヒドロキシである式(XXVI)の化合物でアミド化する。
【0139】
本発明の工程m)によると、前記反応は0℃から室温までの温度にてジクロロメタン、クロロホルム、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、トルエン、アセトニトリル等の適切な溶媒中でトリエチルアミン、N,N−ジイソプロピル−N−エチルアミン、N−メチルモルホリン又はピリジン等の適切な塩基の存在下にZが塩素である式(XXVI)の化合物を利用することにより実施することができる。
【0140】
あるいは、前記反応は約−10℃から還流までの温度にて適切な時間、例えば約30分間〜96時間にわたり、例えばジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、アセトニトリル、トルエン、ジメチルアセトアミド(DMA)、N−メチルピロリドン(NMP)又はN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)等の適切な溶媒中で例えば2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート(TBTU)、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1,3−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(EDCI)、N−シクロヘキシルカルボジイミド−N’−プロピルオキシメチルポリスチレンないしN−シクロヘキシルカルボジイミド−N’−メチルポリスチレン、1,1’−カルボニルジイミダゾール(CDI)、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスファート(PyBOP)等のカップリング剤の存在下にZがヒドロキシルである式(XXVI)の化合物を利用することにより実施することができる。前記反応は適切な触媒(例えば4−ジメチルアミノピリジン(DMAP))の存在下、又はN−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)等の別のカップリング剤の存在下、又はトリエチルアミン(TEA)やN,N−ジイソプロピル−N−エチルアミン(DIPEA)等の適切な塩基の存在下で実施されてもよい。
【0141】
あるいは、この同一反応は約−30℃から室温までの温度にて例えばトルエン、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン又はN,N−ジメチルホルムアミド等の適切な溶媒中でトリエチルアミン、N,N−ジイソプロピル−N−エチルアミン又はピリジン等の第三級塩基の存在下にクロロギ酸エチル、クロロギ酸イソブチル又はクロロギ酸イソプロピル等のクロロギ酸アルキルを使用することにより実施することができる。
【0142】
下記スキーム9では本発明の別の実施形態を報告し、式(IIIB)のように、R4が上記の通りであり、R5が−L−R7基(式中、Lは−CON(Y)−であり、Y及びR7は上記の通りである。)である式(III)の化合物の製法を示す。
【0143】
スキーム9
【0144】
【化10】
【0145】
上記スキーム9において、R4、Y及びR7は上記の通りである。
【0146】
スキーム9によると、式(IIIB)の化合物は以下の反応により製造することができる。
工程n)R4が上記の通りである式(XXVII)の化合物を、Y及びR7が上記の通りである式(XXVIII)の化合物を反応させ、R4、R7及びYが上記の通りである式(IIIB)の化合物を得る。
【0147】
本発明の工程n)によると、前記反応は約−10℃から還流までの温度にて適切な時間、例えば約30分間〜96時間にわたり、例えばジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、アセトニトリル、トルエン、N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)、N−メチルピロリドン(NMP)又はN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)等の適切な溶媒中で例えば2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート(TBTU)、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1,3−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(EDCI)、N−シクロヘキシルカルボジイミド−N’−プロピルオキシメチルポリスチレンないしN−シクロヘキシルカルボジイミド−N’−メチルポリスチレン,1,1’−カルボニルジイミダゾール(CDI)、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスファート(PyBOP)等のカップリング剤の存在下に実施することができる。前記反応は適切な触媒(例えば4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)の存在下、又はN−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)等の別のカップリング剤の存在下、又はトリエチルアミン(TEA)やN,N−ジイソプロピル−N−エチルアミン(DIPEA)等の適切な塩基の存在下に実施されてもよい。
【0148】
あるいは、この同一反応は約−30℃から室温までの温度にて例えばトルエン、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン又はN,N−ジメチルホルムアミド等の適切な溶媒中でトリエチルアミン、N,N−ジイソプロピル−N−エチルアミン又はピリジン等の第三級塩基の存在下にクロロギ酸エチル、クロロギ酸イソブチル又はクロロギ酸イソプロピル等のクロロギ酸アルキルを使用することにより、例えば混合酸無水物法により実施することができる。
【0149】
下記スキーム10では本発明の別の実施形態を報告し、式(IIIC)のように、R4が上記の通りであり、R5が−L−R7基(式中、Lは−CON(Y)−であり、Y及びR7は上記の通りである。)であり、nが0又は1である式(III)の化合物の製法を示す。
【0150】
スキーム10
【0151】
【化11】
【0152】
上記スキーム10において、R4、Y及びR7は上記の通りであり、Halはヨウ素又は臭素であり、nは0又は1である。
【0153】
スキーム10によると、式(IIIC)の化合物の製造方法は以下の工程を含む。
工程n)R4が上記の通りであり、Halがヨウ素又は臭素であり、nが0又は1である式(IXA)の化合物を、R7及びYが上記の通りである式(XXVIII)の化合物と反応させ、Hal、R4、Y及びR7が上記の通りである式(IXB)の化合物を得る;
工程o)得られた式(IXB)の化合物をトリメチルシリルアセチレンと薗頭カップリングさせ、R4、R7及びYが上記の通りである式(XXIX)の化合物を得る;
工程p)得られた式(XXIX)の化合物からトリメチルシリル保護基を除去し、R4、R7及びYが上記の通りである式(IIIC)の化合物を得る。
【0154】
本発明の工程n)によると、前記反応は約−10℃から還流までの温度にて適切な時間、例えば約30分間〜96時間にわたり、例えばジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、アセトニトリル、トルエン、ジメチルアセトアミド(DMA)、N−メチルピロリドン(NMP)又はN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)等の適切な溶媒中で例えば2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート(TBTU)、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1,3−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(EDCI)、N−シクロヘキシルカルボジイミド−N’−プロピルオキシメチルポリスチレンないしN−シクロヘキシルカルボジイミド−N’−メチルポリスチレン、1,1’−カルボニルジイミダゾール(CDI)、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスファート(PyBOP)等のカップリング剤の存在下に実施することができる。前記反応は適切な触媒(例えば4−ジメチルアミノピリジン(DMAP))の存在下、又はN−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)等の別のカップリング剤の存在下、又はトリエチルアミン(TEA)やN,N−ジイソプロピル−N−エチルアミン(DIPEA)等の適切な塩基の存在下に実施されてもよい。
【0155】
あるいは、この同一反応は約−30℃から室温までの温度にて例えばトルエン、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサン又はN,N−ジメチルホルムアミド等の適切な溶媒中でトリエチルアミン、N,N−ジイソプロピル−N−エチルアミン又はピリジン等の第三級塩基の存在下にクロロギ酸エチル、クロロギ酸イソブチル又はクロロギ酸イソプロピル等のクロロギ酸アルキルを使用することにより、例えば混合酸無水物法により実施することができる。
【0156】
本発明の工程o)によると、式(IXB)の化合物とトリメチルシリルアセチレンとの反応は、古典的加熱条件下又はマイクロ波装置で室温から100℃までの温度にてテトラヒドロフラン、アセトニトリル又はN,N−ジメチルホルムアミド等の適切な溶媒中でヨウ化第一銅と、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド等のパラジウム触媒と、トリエチルアミンの存在下に実施することができる。
【0157】
本発明の工程p)によると、前記反応は室温にてメタノール又はエタノール又は水とのその混液中で炭酸カリウムや水酸化カリウム等の適切な塩基の存在下、あるいはアセトニトリル又は水とのその混液等の適切な溶媒中でDBUの存在下に実施することができる。あるいは、前記反応は室温にてジクロロメタン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン又は1,4−ジオキサン等の適切な溶媒中でテトラブチルアンモニウムフルオリド(TBAF)を使用して実施することができる。あるいは、前記反応は室温にてアセトン/水/メタノール混液等の適切な溶媒中でトリフルオロメタンスルホン酸銀を使用して実施することができる。
【0158】
本発明の別の実施形態は下記スキーム11に示すように、式(IIID)のようにR4が上記の通りであり、R5が−L−R7基(式中、R7は上記の通りであり、Lは−NHSO−である。)である式(III)の化合物の製法を提供する。
【0159】
スキーム11
【0160】
【化12】
【0161】
上記スキーム11において、R4及びR7は上記の通りである。
【0162】
スキーム11によると、式(IIID)の化合物は以下の反応により製造することができる。
工程q)R4が上記の通りである式(XXV)の化合物を、R7が上記の通りである式(XXX)の化合物と反応させ、R4及びR7が上記の通りである式(IIID)の化合物を得る。
【0163】
本発明の工程q)によると、前記反応は0℃から還流までの温度にてジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等の適切な溶媒中でトリエチルアミン、N,N−ジイソプロピル−N−エチルアミン、N−メチルモルホリン、2,6−ルチジン又はピリジン等の適切な塩基の存在下に実施することができる。
【0164】
本発明の別の実施形態は下記スキーム12に示すように、式(IIIE)のようにR4が上記の通りであり、R5が−L−R7基(式中、R7は上記の通りであり、Lは−SON(Y)−であり、Yは上記の通りである。)である式(III)の化合物の製法を提供する。
【0165】
スキーム12
【0166】
【化13】
【0167】
上記スキーム12において、R4、Y及びR7は上記の通りであり、Halはヨウ素又は臭素である。
【0168】
スキーム12によると、式(IIIE)の化合物の製造方法は以下の工程を含む。
工程r)Halがヨウ素又は臭素であり、R4が上記の通りである式(IXC)の化合物を、Y及びR7が上記の通りである式(XXVIII)の化合物と反応させ、Halが臭素又はヨウ素であり、R4、R7及びYが上記の通りである式(IXD)の化合物を得る;
工程o)得られた式(IXD)の化合物をトリメチルシリルアセチレンと薗頭カップリングさせ、R4、R7及びYが上記の通りである式(XXXI)の化合物を得る;
工程p)得られた式(XXXI)の化合物からトリメチルシリル保護基を除去し、R4、R7及びYが上記の通りである式(IIIE)の化合物を得る。
【0169】
本発明の工程r)によると、前記反応は0℃から室温までの温度にてジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等の適切な溶媒中で実施することができる。
【0170】
本発明の工程o)によると、前記反応は古典的加熱条件下又はマイクロ波装置で室温から100℃までの温度にてテトラヒドロフラン、アセトニトリル又はN,N−ジメチルホルムアミド適切な溶媒中でヨウ化第一銅と、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド等のパラジウム触媒と、トリエチルアミンの存在下に実施することができる。
【0171】
本発明の工程p)によると、前記反応は室温にてメタノール又はエタノール又は水とのその混液中で炭酸カリウムや水酸化カリウム等の適切な塩基の存在下、あるいはアセトニトリル又は水とのその混液等の適切な溶媒中でDBUの存在下に実施することができる。あるいは、前記反応は室温にてジクロロメタン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン又は1,4−ジオキサン等の適切な溶媒中でテトラブチルアンモニウムフルオリド(TBAF)を使用して実施することができる。あるいは、前記反応は室温にてアセトン/水/メタノール混液等の適切な溶媒中でトリフルオロメタンスルホン酸銀を使用して実施することができる。
【0172】
本発明の別の実施形態は下記スキーム13に示すように、R1、R2及びR3が上記の通りである式(VIII)の化合物の製法を提供する。
【0173】
上記スキーム13において、R1、R2、R3及びHalは上記の通りである。
【0174】
スキーム13
【0175】
【化14】
【0176】
スキーム13によると、式(VIII)の化合物の製造方法は以下の工程を含む。
工程o):式(II)の化合物をトリメチルシリルアセチレンと薗頭カップリングさせ、R1、R2及びR3が上記の通りである式(XXXII)の化合物を得る;
工程p):トリメチルシリル基を除去し、R1、R2及びR3が上記の通りである式(VIII)の化合物を得る。
【0177】
本発明の工程o)によると、前記反応は古典的加熱条件下又はマイクロ波装置で室温から100℃までの温度にてテトラヒドロフラン、アセトニトリル又はN,N−ジメチルホルムアミド等の適切な溶媒中でヨウ化第一銅と、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド等のパラジウム触媒と、トリエチルアミン等の塩基の存在下に実施することができる。
【0178】
本発明の工程p)によると、前記反応は室温にてメタノール又はエタノール又は水とのその混液中で炭酸カリウムや水酸化カリウム等の適切な塩基の存在下、あるいはアセトニトリル又は水とのその混液等の適切な溶媒中でDBUの存在下に実施することができる。あるいは、前記反応は室温にてジクロロメタン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン又は1,4−ジオキサン等の適切な溶媒中でテトラブチルアンモニウムフルオリド(TBAF)を使用して実施することができる。あるいは、前記反応は室温にてアセトン/水/メタノール混液等の適切な溶媒中でトリフルオロメタンスルホン酸銀を使用して実施することができる。
【0179】
いずれも本発明の範囲内に含まれるとみなされる上記方法の任意変形に従って式(I)の化合物を製造する際に、(出発材料、試薬又はその中間体内に)場合により存在する官能基は望ましくない副反応を生じる可能性があるので、従来の手法により適切に保護する必要がある。同様に、官能基を保護した化合物から遊離した脱保護化合物への変換も公知手順に従って実施すればよい。
【0180】
全ての一般式の化合物は実験セクションに報告するように、文献周知の方法に従って同一の一般式の他の化合物に更に変換することができる。
【0181】
可能な変換の数例としては、以下の例が挙げられる:
1)製造例4に報告するように、保護基の導入により式(X)の化合物を式(X)の別の化合物に変換する;
2)製造例7に報告するように、保護基除去と二重結合水素化により式(XII)の化合物を式(XII)の別の化合物に変換する;
3)製造例9に報告するように、アセチル化と保護基除去により式(IIB)の化合物を式(IIB)の別の化合物に変換する。
【0182】
従来の手順、例えばクロマトグラフィー及び/又は結晶化と塩形成を使用して最終化合物を単離・精製すればよい。
【0183】
上記式(I)の化合物は医薬的に許容可能な塩に変換することができる。その後、上記式(I)の化合物又はその医薬的に許容可能な塩を医薬的に許容可能な担体又は希釈剤と共に配合し、医薬組成物を提供することができる。
【0184】
上記合成方法による式(I)の化合物の合成は段階的に実施することができ、各中間体を例えばカラムクロマトグラフィー等の標準精製技術により単離・精製した後に後続反応を実施する。あるいは、合成シーケンスの2工程以上を当分野で公知の所謂「ワンポット」法で実施することもでき、これらの2工程以上から得られた化合物のみを単離・精製する。
【0185】
式(I)の化合物が1個以上の不斉中心を含む場合には、当業者に公知の手順により前記化合物を単一異性体に分離することができる。このような手順はキラル固定相を使用するクロマトグラフィー等の標準クロマトグラフィー技術、又は結晶化を含む。1個以上の不斉中心を含む化合物の一般的な分離方法は例えばJacques,Jean;Collet,Andre;Wilen,Samuel H.,−Enantiomers,Racemates,and Resolutions,John Wiley & Sons Inc.,New York(NY),1981に報告されている。
【0186】
その可能な全変形を含めた本発明の目的である方法の出発材料とその全反応物質は公知化合物であり、それ自体が市販されていないとしても、周知方法により又は下記実験セクションに記載するように製造することができる。
【0187】
薬理試験
インビトロ細胞増殖アッセイ
式(I)の化合物の抗増殖活性を評価するために、以下のヒト細胞株、即ち卵巣癌A2780;夫々RET−C634W及びRET−M918T突然変異受容体を含む甲状腺髄様癌TT及びMZ−CRC−1;並びにCCDC6−RET融合蛋白質を含むヒト肺腺癌LC−2/adを使用した。指数的に増殖する細胞を播種し、10%胎仔ウシ血清を添加した適切な培地を使用して加湿5%CO2雰囲気下で37℃にてインキュベートした。細胞播種から24時間後に、添加量を段階的に増加しながら化合物を0.1%DMSOに溶解して培地に加え、個々の増殖速度に従って細胞を薬物に72時間(A2780)又は144時間(TT、MZ−CRC−1及びLC−2/ad)暴露した。処理後、Envision計器(PerkinElmer)をリーダーとして使用し、製造業者の指示に従って細胞内ATPモニターシステム(CellTiterGlo−Promega)により細胞増殖を測定した。化合物で処理した細胞と溶媒で処理した細胞から得られたデータをAssay Explorer(Symyx Technologies Inc)ソフトウェアにより比較した。S字補間曲線フィッティングを使用してIC50値を計算した。
【0188】
RETの上記突然変異体を発現する2種の甲状腺髄様癌細胞株(TT及びMZ−CRC−1)とRETの上記融合体を含む1種の肺腺癌細胞株(LC−2/ad)に対する式(I)の代表的化合物の抗増殖活性を下表Aに報告する。対照として、無関係のRET非依存性細胞株(A2780)に対する同一化合物の抗増殖活性を報告する。これらの全化合物は無関係の細胞モデルに比較すると、RETを活性化させた細胞モデルに対して顕著な活性を示す。
【0189】
【表1】
【0190】
以上の結果から、本発明の式(I)の新規化合物は癌等のプロテインキナーゼ活性の調節異常に起因する疾患の治療に特に有利であると思われる。
【0191】
本発明の化合物は単剤として投与することもできるし、あるいは例えば抗ホルモン剤(例えば抗エストロゲン剤、抗アンドロゲン剤及びアロマターゼ阻害剤)、トポイソメラーゼI阻害剤、トポイソメラーゼII阻害剤、微小管を標的とする薬剤、白金系薬剤、アルキル化剤、DNA損傷剤又はインターカレート剤、抗腫瘍性代謝拮抗剤、他のキナーゼ阻害剤、他の抗血管新生剤、キネシン阻害剤、治療用モノクローナル抗体、mTOR阻害剤、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤、ファルネシル転移酵素阻害剤及び低酸素応答因子阻害剤との併用下に放射線療法レジメン又は化学療法レジメン等の公知抗癌療法と併用投与することもできる。
【0192】
固定用量として配合される場合には、このような併用配合物は下記用量範囲内の本発明の化合物と許容用量範囲内の他の医薬活性剤を利用する。
【0193】
併用配合物が不適切な場合には、式(I)の化合物を公知抗癌剤と順次併用してもよい。
【0194】
哺乳動物(例えばヒト)に投与するのに適した本発明の式(I)の化合物は通常の経路で投与することができ、用量レベルは患者の年齢、体重及び状態と、投与経路により異なる。
【0195】
例えば、式(I)の化合物の経口投与に採用される適切な用量は1回当たり約10〜約1gを1日1〜5回とすることができる。本発明の化合物は種々の剤形で投与することができ、例えば錠剤、カプセル剤、糖衣錠、フィルムコーティング錠、溶液剤又は懸濁剤として経口投与することもできるし、坐剤として直腸投与することもできるし、例えば筋肉内経路や、静脈内及び/又は髄腔内及び/又は脊髄内注射又は輸液により非経口投与することもできる。
【0196】
本発明は更に、担体でも希釈剤でもよい医薬的に許容可能な賦形剤と共に式(I)の化合物又はその医薬的に許容可能な塩を含有する医薬組成物も包含する。
【0197】
本発明の化合物を含有する医薬組成物は通常では従来の方法に従って製造され、適切な医薬品形態で投与される。
【0198】
例えば、固体経口形態は活性化合物と共に希釈剤(例えばラクトース、デキストロース、サッカロース、スクロース、セルロース、コーンスターチ又はジャガイモ澱粉);滑沢剤(例えばシリカ、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム及び/又はポリエチレングリコール);結合剤(例えば澱粉、アラビアガム、ゼラチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース又はポリビニルピロリドン);崩壊剤(例えば澱粉、アルギン酸、アルギン酸塩又は澱粉グリコール酸ナトリウム);発泡性混合物;色素;甘味剤;湿潤剤(例えばレシチン、ポリソルベート類、ラウリルスルファート類);及び一般に、医薬配合物で使用される薬理的に不活性な非毒性物質を含有することができる。これらの医薬調製物は例えば混合、顆粒化、錠剤化、糖衣又はフィルムコーティングの各方法により公知の通りに製造することができる。
【0199】
経口投与用分散液剤としては、例えばシロップ剤、乳剤及び懸濁剤が挙げられる。
【0200】
1例として、シロップ剤は担体としてサッカロース又はサッカロースとグリセリン及び/又はマンニトール及びソルビトールを含有することができる。
【0201】
懸濁剤及び乳剤は担体の例として天然ガム、寒天、アルギン酸ナトリウム、ペクチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース又はポリビニルアルコールを含有することができる。
【0202】
筋肉内注射用懸濁剤又は溶液剤は活性化合物と共に医薬的に許容可能な担体、例えば滅菌水、オリーブ油、オレイン酸エチル、グリコール類(例えばプロピレングリコール)、及び所望により適量の塩酸リドカインを含有することができる。
【0203】
静脈内注射又は輸液用溶液剤は担体として滅菌水を含有するものでもよいが、滅菌等張生理食塩水溶液が好ましく、担体としてプロピレングリコールを含有するものでもよい。
【0204】
坐剤は活性化合物と共に医薬的に許容可能な担体(例えばカカオバター、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル界面活性剤又はレシチン)を含有することができる。
【実施例】
【0205】
実験セクション
場合により医薬的に許容可能な塩の形態である本発明の式(I)の特定の化合物については、実験セクションと特許請求の範囲を参照されたい。以下の実施例では、本願に記載する方法又は当分野で周知の他の方法を使用して本発明の化合物を合成した。
【0206】
本願で使用する短縮形及び略語は以下の意味である。
g(グラム)
mg(ミリグラム)
mL(ミリリットル)
μL(マイクロリットル)
mM(ミリモル)
mmol(ミリモル)
μM(マイクロモル)
(保持時間)
h(時間)
MHz(メガヘルツ)
mm(ミリメートル)
Hz(ヘルツ)
M(モル)
min(分)
mol(モル)
TLC(薄層クロマトグラフィー)
r.t.(室温)
TEA(トリエチルアミン)
DMAP(ジメチルアミノピリジン)
DME(ジメトキシエタン)
TFA(トリフルオロ酢酸)
NaSO(硫酸ナトリウム)
NaCO(炭酸ナトリウム)
CO(炭酸カリウム)
DMF(N,N−ジメチルホルムアミド)
DCM(ジクロロメタン)
DIPEA(N,N−ジイソプロピル−N−エチルアミン)
Hex(ヘキサン)
THF(テトラヒドロフラン)
DMSO(ジメチルスルホキシド)
MeOH(メタノール)
ESI(エレクトロスプレーイオン化)
HOBT(N−ヒドロキシベンゾトリアゾール)
EDCI(1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩)
TBTU(N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)ウロニウムテトラフルオロボラート)
RP−HPLC(逆相高性能クロマトグラフィー)
【0207】
本発明をより詳細に説明する目的で、以下に実施例を記載するが、これらの実施例は本発明を制限するものではない。
【0208】
本願において製法、スキーム及び実施例で使用する記号及び規約は、例えばJournal of the American Chemical Society又はJournal of Biological Chemistry等の最新科学文献で使用されているものに一致する。
【0209】
特に指定しない限り、全材料は業者から最良グレードのものを入手し、それ以上精製せずに使用した。DMF、THF、DCM等の無水溶媒はAldrich Chemical Companyから入手した。空気や水分に敏感な化合物を介する全反応は窒素又はアルゴン雰囲気下で実施した。
【0210】
一般精製及び分析方法
フラッシュクロマトグラフィーはシリカゲル(Merckグレード9395,60A)で実施した。
【0211】
HPLCは996 Waters PDA検出器を装備したWaters 2790 HPLCシステムと、エレクトロスプレー(ESI)イオン源を装備したMicromassモデルZQシングル四重極型質量分析計を使用してWaters X Terra RP 18(4.6×50mm,3.5μm)カラムで実施した。移動相Aは5mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH5.2,酢酸−アセトニトリル95:5)とし、移動相Bは水−アセトニトリル(5:95)とした。8分間で10→90%Bのグラジエント、90%Bに2分間保持。220nmと254nmでUV検出。流速1mL/分。注入量10μL。フルスキャン、質量範囲100〜800amu。キャピラリー電圧は2.5KVとし、イオン源温度は120℃とし、コーン電圧は10Vとした。220nm又は254nmにおいて保持時間(HPLC R)を分(min)で報告する。質量をm/z比として報告する。
【0212】
必要な場合には、996 Waters PDA検出器を装備したWaters分取HPLC 600と、エレクトロスプレーイオン化、正イオンモードに設定したMicromassモデルZQシングル四重極型質量分析計を使用してWaters Symmetry C18(19×50mm,5μm)カラム又はWaters X Terra RP 18(30×150mm,5μm)カラムで分取HPLCにより化合物を精製した。移動相Aは水/0.1%TFAとし、移動相Bはアセトニトリルとした。8分間で10→90%Bのグラジエントとし、90%Bに2分間保持した。流速は20mL/分。別法では、移動相Aは水/0.05%NHとし、移動相Bはアセトニトリルとした。8分間で10→100%Bのグラジエントとし、100%Bに2分間保持した。流速は20mL/分。
【0213】
H−NMRスペクトルは、5mm z軸PFG間接検出プローブ(H{15N−31P})を装備したVarian INOVA 400分光計を400.50MHzで動作させて28℃の一定温度にて記録した。
【0214】
化学シフトは溶媒の残留シグナル(特に指定しない限り、DMSO−d中のHのシグナル2.50ppm)を基準とした。データは次のように報告する。化学シフト(δ)、多重度(s=一重線、d=二重線、t=三重線、q=四重線、br.s=広幅一重線、td=二重線の三重線、dd=二重線の二重線、ddd=二重線の二重線の二重線、m=多重線、spt=七重線)、カップリング定数(J,Hz)及び陽子数。
【0215】
過去に報告されているように(M.Colombo,F.R.Sirtori,V.Rizzo,Rapid Commun Mass Spectrom 2004,18(4),511−517)、ESI(+)高分解能質量スペクトル(HRMS)はAgilent 1100マイクロHPLCシステム(Palo Alto,US)に直接接続したQ−Tof Ultima(Waters,Manchester,UK)質量分析計で取得した。
【0216】
[製造例1]
【0217】
【化15】
5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(化合物(IIA),工程d)
方法1)
7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン100mg(0.75mmol)をDMF3mLに溶解し、N−ヨードスクシンイミド169mg(0.75mmol)を加えた。溶液を室温にて8時間撹拌した。溶媒を減圧除去し、残渣をジクロロメタンで抽出し、NaHCO水溶液で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥し、蒸発乾涸した。フラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH 95/5)後に標記化合物97mg(50%)を得た。
【0218】
方法2)
バイアル内で7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジノ−4−アミン1g(7.46mmol)を無水DMF15mLに溶解し、N−ヨードスクシンイミド1.77g(7.87mmol)を加えた。混合液をマイクロ波装置で70℃に1時間加熱した。その後、溶媒を蒸発させ、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(DCM/MeOH 95/5)に供し、ジエチルエーテルでトリチュレーション後に標記化合物1.49g(77%)を得た。
【0219】
方法3)
7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジノ−4−アミン1.3g(9.7mmol)をクロロホルム30mLに懸濁し、N−ヨードスクシンイミド2.18g(9.7mmol)を加えた。反応混合液を2時間還流後、沈澱を濾取した。DCM/MeOH 95/5を溶離液として生成物をシリカゲルカラムにより精製し、標記化合物2.02g(80%)を得た。
【0220】
方法4)
7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジノ−4−アミン1g(7.46mmol)を無水DMF20mLに溶解し、酢酸銀1.25g(7.46mmol)を加えた後、分子状ヨウ素1.8g(7.46mmol)を加えた。混合液を室温にて一晩撹拌後、セライトパッドで濾過した。濾液を蒸発させ、DCM/MeOH 95/5を溶離液として残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに供し、標記化合物970mg(50%)を得た。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 6.51(br.s.,2H)7.35(s,1H)8.05(s,1H)11.93(br.s.,1H)。
HRMS(ESI)CI[M+H]+の計算値260.9632,実測値260.9633。
【0221】
適切な誘導体(XII)から出発した以外は同一方法に従い、以下の化合物(IIB)を製造した。
【0222】
4−(4−アミノ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(化合物(IIB),工程d’)。
HPLC−MS:Rt5.25分。
【0223】
4−(4−アミノ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)ピペリジン−1−カルボン酸エチル(化合物(IID),工程d’)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δppm 1.18(t,J=7.08Hz,3H)1.76−1.96(m,4H)2.94(br.s.,2H)4.03(q,J=7.16Hz,2H)4.10(d,J=11.84Hz,2H)4.61−4.78(m,1H)6.81(br.s.,2H)7.63(s,1H)8.11(s,1H)。
収率33%。
【0224】
1−[4−(4−アミノ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)ピペリジン−1−イル]エタノン(化合物(IID),工程d’)。
収率22%。
【0225】
5−ヨード−7−[1−(メチルスルホニル)ピペリジン−4−イル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(化合物(IID),工程d’)。
収率30%。
【0226】
5−ヨード−7−{1−[2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)エチル]ピペリジン−4−イル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(化合物(IID),工程d’)。
【0227】
適切な誘導体(XV)から出発した以外は同一方法に従い、以下の化合物を製造した。
【0228】
4−クロロ−5−ヨード−7−(1−メトキシプロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物(XVII,工程d)。
【0229】
4−クロロ−5−ヨード−7−(1,1,1−トリフルオロプロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物(XVII,工程d)。
【0230】
4−クロロ−5−ヨード−7−(4,4,4−トリフルオロブタン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物(XVII),工程d)。
【0231】
4−(4−クロロ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(化合物(XVII),工程d)。
【0232】
[製造例2]
【0233】
【化16】
7−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(化合物(IIB),工程e)
5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン750mg(2.88mmol)を無水DMF20mLに溶解した溶液にヨウ化メチル190μL(3.02mmol)と無水炭酸カリウム795mg(5.76mmol)を加えた。8時間後に溶媒を蒸発させ、残渣をDCMで抽出し、水洗した。
【0234】
有機層を無水NaSOで乾燥し、再び蒸発させ、標記化合物394mg(50%)を得た。HRMS(ESI)CI[M+H]+の計算値274.9788,実測値274.9788。
【0235】
適切なアルキル化剤を利用し、あるいは塩基として炭酸セシウムを利用した以外は同一方法に従い、以下の化合物を製造した。
【0236】
5−ヨード−7−[2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)エチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(化合物(IIB),工程e)。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 3.64−3.70(m,1H)3.82−3.89(m,1H)4.22−4.37(m,2H)4.52−4.55(m,1H)6.57(br.s.,2H)7.44(s,1H)8.08−8.10(m,1H)。
HRMS(ESI)C1317I[M+H]+の計算値389.0469,実測値389.0458。
収率:82%。
【0237】
[2−(4−アミノ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチル(化合物(IIB),工程e)。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 1.33(s,10H)3.26(q,J=5.62Hz,3H)4.14(t,J=5.95Hz,2H)6.55(br.s.,2H)6.87(t,J=5.13Hz,1H)7.33(s,1H)8.08(s,1H)。
HRMS(ESI)C1318I[M+H]+の計算値404.0578,実測値404.0579。
収率:62%。
【0238】
5−ヨード−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(化合物(IIB),工程e)。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 5.03(q,J=9.16Hz,2H)6.75(br.s.,2H)7.49−7.50(m,1H)8.15(s,1H)。
HRMS(ESI)CI[M+H]+の計算値342.9662,実測値342.9663。
収率:61%。
(この化合物は4−クロロ−5−ヨード−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンから出発する以外は製造例3に従って製造することもできる。)
【0239】
4−[(4−アミノ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)メチル]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(化合物(IIB),工程e)。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 0.98−1.09(m,2H)1.38(s,9H)1.98(ddt,J=14.95,7.58,3.85,3.85Hz,1H)2.66(br.s.,1H)3.89(d,J=10.07Hz,2H)3.99(d,J=7.33Hz,2H)6.58(br.s.,2H)7.44(s,1H)8.09(s,1H)。
HRMS(ESI)C1724I[M+H]+の計算値458.1048,実測値458.1049。
収率:63%。
【0240】
[2−(4−{[(E)−(ジメチルアミノ)メチリデン]アミノ}−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチル(化合物(IIB),工程e)。
HRMS(ESI)C1623I[M+H]+の計算値459.1000,実測値459.1002。
【0241】
2−(4−アミノ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)アセトアミド(化合物(IIB),工程e)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 4.71−4.75(m,2H)6.57(br.s.,2H)7.18(br.s.,1H)7.37(s,1H)7.57(br.s.,1H)8.07(s,1H)。
【0242】
N−[2−(4−アミノ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)エチル]ホルムアミド(化合物(IIIB),工程e)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 3.46(q,J=6.10Hz,2H)4.18(t,J=6.04Hz,2H)6.58(br.s.,2H)7.41−7.43(m,1H)7.96(d,J=1.46Hz,1H)8.05(br.s.,1H)8.09(s,1H)。
【0243】
適切な中間体(XVI)から出発した以外は同一方法に従い、以下の化合物を製造した。
【0244】
4−クロロ−5−ヨード−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物(XVII),工程e)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 5.23(q,J=9.11Hz,2H)8.05(s,1H)8.74(s,1H)。
【0245】
4−クロロ−7−(シクロプロピルメチル)−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物(XVII),工程e)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.39−0.46(m,2H)0.48−0.55(m,2H)1.27(d,J=7.81Hz,1H)4.12(d,J=7.32Hz,2H)8.09(s,1H)8.64(s,1H)。
【0246】
4−クロロ−5−ヨード−7−(2−メトキシエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物(XVII),工程e)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 3.22(s,3H)3.71(t,J=5.31Hz,2H)4.40−4.45(m,2H)7.98(s,1H)8.64(s,1H)。
【0247】
4−クロロ−7−(シクロブチルメチル)−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物(XVII),工程e)。
収率94%。
【0248】
4−クロロ−7−(シクロヘキシルメチル)−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物(XVII),工程e)。
収率94%。
【0249】
4−クロロ−5−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物(XVII),工程e)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 3.83(s,3H)7.98(s,1H)8.65(s,1H)
収率63%。
【0250】
4−クロロ−7−エチル−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物(XVII),工程e)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 1.38(t,J=7.26Hz,3H)4.29(q,J=7.24Hz,2H)8.06(s,1H)8.64(s,1H)。
収率85%。
【0251】
4−クロロ−7−シクロペンチル−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物(XVII),工程e)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 1.61−1.74(m,2H)1.81−2.03(m,4H)2.06−2.22(m,2H)5.04−5.20(m,1H)8.10(s,1H)8.63(s,1H)。
【0252】
4−クロロ−5−ヨード−7−(3,3,3−トリフルオロプロピル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物(XVII),工程e)。
【0253】
4−クロロ−7−シクロプロピル−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物(XVII),工程e)。
【0254】
4−クロロ−7−シクロブチル−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物(XVII),工程e)。
【0255】
4−クロロ−7−シクロヘキシル−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物(XVII),工程e)。
【0256】
2−(4−クロロ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−N,N−ジメチルエタナミン(化合物(XVII),工程e)。
【0257】
4−クロロ−7−(2−クロロエチル)−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物(XVII),工程e)。
【0258】
4−クロロ−5−ヨード−7−(1−メチルピペリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物(XVII),工程e)。
【0259】
4−クロロ−5−ヨード−7−プロピル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物(XVII),工程e)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.81(t,J=7.45Hz,3H)1.73−1.88(m,2H)4.22(t,J=7.08Hz,2H)8.04(s,1H)8.63(s,1H)。
収率94%。
【0260】
4−クロロ−5−ヨード−7−イソブチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物(XVII),工程e)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.83(d,J=6.71Hz,6H)2.09−2.26(m,1H)4.08(d,J=7.45Hz,2H)8.02(s,1H)8.63(s,1H)。
収率91%。
【0261】
4−クロロ−7−(2−フルオロエチル)−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物(XVII),工程e)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 4.49−4.66(m,2H)4.69−4.91(m,2H)8.03(s,1H)8.66(s,1H)。
収率95%。
【0262】
7−sec−ブチル−4−クロロ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物(XVII),工程e)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.67(t,J=7.38Hz,3H)1.46(d,J=6.71Hz,3H)1.72−1.98(m,2H)4.62−4.98(m,1H)8.15(s,1H)8.62(s,1H)。
収率88%。
【0263】
4−クロロ−5−ヨード−7−ピリジン−4−イルメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物(XVII),工程e)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 5.54(s,2H)6.93−7.25(m,2H)8.13(s,1H)8.43−8.54(m,2H)8.65(s,1H)。
収率65%。
【0264】
4−クロロ−5−ヨード−7−ピリジン−3−イルメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物(XVII),工程e)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 5.52(s,2H)7.35(dd,J=7.38,4.82Hz,1H)7.68(dt,J=7.93,1.95Hz,1H)8.15(s,1H)8.48−8.52(m,1H)8.60(d,J=1.71Hz,1H)8.68(s,1H)。
収率58%。
【0265】
[製造例3]
【0266】
【化17】
5−ヨード−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(化合物(IID),工程g)
方法1)4−クロロ−5−ヨード−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン384mg(1.2mmol)を1,4−ジオキサン2.80mLに溶解し、30%水酸化アンモニウム(ammonium hydrate)2.31mLを加えた。混合液を密閉瓶内で110℃にて一晩撹拌後、溶媒を蒸発させ、残渣を酢酸エチルと水で分液した。有機層をブライン洗浄し、NaSOで乾燥し、再び蒸発させ、標記化合物219mg(60%)を得た。
【0267】
方法2)前記反応をマイクロ波装置で100℃にて4時間実施しても同一化合物を得ることができる(95%)。
【0268】
方法3)5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミンから出発する以外は製造例1に従って標記化合物を製造することもできる(87%)。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 1.40(d,J=6.78Hz,6H)4.89(quin,J=6.78Hz,1H)6.55(br.s.,2H)7.57(s,1H)8.04−8.10(m,1H)。
HRMS(ESI)C11I[M+H]+の計算値303−0101,実測値303.0104。
【0269】
同一方法に従い、以下の化合物を製造した。
【0270】
5−ヨード−7−(2−メトキシエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(化合物(IID),工程g)。
【0271】
7−(シクロプロピルメチル)−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(化合物(IID),工程g)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.35−0.40(m,2H)0.44−0.54(m,2H)1.15−1.29(m,1H)3.95(d,J=7.08Hz,2H)6.57(br.s.,2H)7.52(s,1H)8.09(s,1H)。
【0272】
7−(シクロブチルメチル)−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(化合物(IID),工程g)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 1.59−2.02(m,7H)2.73(quin,J=7.57Hz,1H)4.12(d,J=7.45Hz,2H)6.57(br.s.,2H)7.39−7.47(m,1H)8.09(s,1H)。
収率71%。
【0273】
7−(シクロヘキシルメチル)−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(化合物(IID),工程g)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.85−0.99(m,2H)1.00−1.25(m,4H)1.45(d,J=12.57Hz,2H)1.54−1.68(m,3H)1.79(ddd,J=11.17,7.51,3.78Hz,1H)3.94(d,J=7.20Hz,2H)6.56(br.s.,2H)7.43(s,1H)8.08(s,1H)。
収率74%。
【0274】
5−ヨード−7−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(化合物(IID),工程g)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 3.67(s,3H)6.19−6.84(m,2H)7.41(s,1H)8.10(s,1H)。
収率58%。
【0275】
7−エチル−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(化合物(IID),工程g)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 1.31(t,J=7.26Hz,3H)4.13(d,J=7.20Hz,2H)6.38−6.72(m,2H)7.47−7.50(m,1H)8.09(s,1H)。
収率87%。
【0276】
7−シクロペンチル−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(化合物(IID),工程g)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 1.52−1.73(m,2H)1.75−1.91(m,4H)1.98−2.16(m,2H)4.90−5.06(m,1H)6.55(br.s.,2H)7.52(s,1H)8.08(s,1H)。
【0277】
5−ヨード−7−(3,3,3−トリフルオロプロピル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(化合物(IID),工程g)。
【0278】
7−シクロプロピル−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(化合物(IID),工程g)。
【0279】
7−シクロブチル−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(化合物(IID),工程g)。
【0280】
7−シクロヘキシル−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(化合物(IID),工程g)。
【0281】
7−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(化合物(IID),工程g)。
【0282】
5−ヨード−7−(1,1,1−トリフルオロプロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(化合物(IID),工程g)。
【0283】
5−ヨード−7−(4,4,4−トリフルオロブタン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(化合物(IID),工程g)。
【0284】
5−ヨード−7−(1−メチルピペリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(化合物(IID),工程g)。
【0285】
5−ヨード−7−プロピル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン(化合物(IID),工程g)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.80(t,J=7.38Hz,3H)1.74(sxt,J=7.30Hz,2H)4.06(t,J=7.08Hz,2H)6.56(br.s.,2H)7.47(s,1H)8.08(s,1H)。
収率65%。
【0286】
5−ヨード−7−イソブチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン(化合物(IID),工程g)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.81(d,J=6.71Hz,6H)2.12(dt,J=13.70,7.00Hz,1H)3.91(d,J=7.32Hz,2H)6.56(br.s.,2H)7.45(s,1H)8.08(s,1H)。
収率85%。
【0287】
7−(2−フルオロエチル)−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン(化合物(IID),工程g)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 4.34−4.50(m,2H)4.64−4.82(m,2H)6.61(br.s.,2H)7.47(s,1H)8.10(s,1H)。
収率80%。
【0288】
7−sec−ブチル−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン(化合物(IID),工程g)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.67(t,J=7.38Hz,3H)1.39(d,J=6.84Hz,3H)1.70−1.88(m,2H)4.66(dt,J=8.42,6.53Hz,1H)6.54(br.s.,2H)7.55(s,1H)8.07(s,1H)。
収率77%。
【0289】
5−ヨード−7−(3−メチルオキセタン−3−イルメチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン(化合物(IID),工程g)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 1.15(s,3H)4.19(d,J=5.86Hz,2H)4.32(s,2H)4.59(d,J=5.98Hz,2H)6.61(br.s.,2H)7.44−7.57(m,1H)8.10(s,1H)。
収率62%。
【0290】
5−ヨード−7−(1−メチルピロリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン(化合物(IID),工程g)。
収率74%。
【0291】
5−ヨード−7−ピリジン−4−イルメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン(化合物(IID),工程g)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 5.37(s,2H)6.67(br.s.,2H)7.08−7.14(m,2H)7.57(s,1H)8.10(s,1H)8.46−8.51(m,2H)。
収率93%。
【0292】
5−ヨード−7−ピリジン−3−イルメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン(化合物(IID),工程g)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 5.36(s,2H)6.64(br.s.,2H)7.34(dd,J=7.75,4.82Hz,1H)7.59(s,1H)7.63(dt,J=7.81,1.95Hz,1H)8.13(s,1H)8.47(d,J=3.78Hz,1H)8.54(s,1H)。
収率80%。
【0293】
5−ヨード−7−(1−メトキシプロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(化合物(IID),工程g)。
収率78%。
【0294】
5−ヨード−7−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(化合物(IID),工程g)。
【0295】
4−(4−アミノ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(化合物(IID),工程g)。
【0296】
7−エチル−5−ヨード−6−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(化合物(IID),工程g)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 1.16−1.25(m,3H)2.38(s,3H)4.20(q,J=7.12Hz,2H)6.49(br.s.,2H)8.06(s,1H)。
【0297】
水酸化アンモニウムの代わりにメチルアミンを利用した以外は同一方法に従い、以下の化合物を製造した。
【0298】
5−ヨード−N−メチル−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(化合物(IID),工程g)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 1.37−1.44(m,6H)3.02(d,J=4.76Hz,3H)4.82−4.98(m,1H)6.35(d,J=4.64Hz,1H)7.55(s,1H)8.19(s,1H)。
【0299】
[製造例4]
【0300】
【化18】
N,N−ジメチル−N’−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルイミドホルムアミド(化合物(X))
7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン200mg(1.49mmol)をDMF4mLに溶解した溶液に、ジメチルホルムアミドジメチルアセタール235μLを加えた。混合液を室温にて一晩撹拌した。次に溶媒を減圧除去し、残渣をDCMで抽出し、ブライン洗浄し、無水NaSOで乾燥し、蒸発乾涸した。粗生成物をジイソプロピルエーテルでトリチュレーションし、濾過し、標記化合物204mg(73%)を得た。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 3.10(s,3H)3.16(s,3H)6.45(dd,J=3.39,1.92Hz,1H)7.21(dd,J=3.11,2.38Hz,1H)8.28(s,1H)8.79(s,1H)11.60(br.s.,1H)。
HRMS(ESI)C11[M+H]+の計算値190.1087,実測値190.1085。
【0301】
対応するアミノ誘導体から出発した以外は同様に以下の化合物を製造した。
【0302】
N’−(5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−N,N−ジメチルイミドホルムアミド(化合物(X))。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 3.16−3.19(m,3H)3.22(s,3H)7.41(s,1H)8.27(s,1H)8.80(s,1H)11.96(br.s.,1H)。
HRMS(ESI)C10I[M+H]+の計算値316.0054,実測値316.0062。
収率:84%。
【0303】
[製造例5]
【0304】
【化19】
4−(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボン酸tert−ブチル(化合物(XII))
N,N−ジメチル−N’−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルイミドホルムアミド100mg(0.53mmol)をN,N−ジメチルアセトアミド4mLに溶解した溶液に、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボン酸tert−ブチル198mg(0.64mmol)、酢酸銅103mg(0.64mmol)、2,2’−ビピリジル100mg(0.64mmol)及び無水炭酸ナトリウム169mg(1.59mmol)を逐次加えた。混合液を90℃で2時間撹拌後、DCMで希釈し、3回水洗した。有機相をNaSOで乾燥し、蒸発乾涸し、4−(4−{[(E)−(ジメチルアミノ)メチリデン]アミノ}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボン酸tert−ブチルを得た。
HPLC−MS:R4.70分。
【0305】
最終中間体をそれ以上精製せずにエタノール4mLに溶解し、エチレンジアミン72μL(1.06mmol)を加えた。得られた溶液を16時間撹拌下に還流した。溶媒を蒸発させ、残渣をDCMに再溶解し、水洗した。有機層をNaSOで乾燥し、再び蒸発させた。最後に粗生成物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(DCM−MeOH 95/5)に供し、ジエチルエーテルでトリチュレーション後に標記化合物80mg(2段階で48%)を得た。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 1.44(s,9H)2.74(br.s.,2H)3.61(t,J=5.68Hz,2H)4.04(br.s.,2H)6.22(br.s.,1H)6.62(d,J=3.66Hz,1H)7.03(br.s.,2H)7.25(d,J=3.66Hz,1H)8.06(s,1H)
HRMS(ESI)C1621[M+H]+の計算値316.1768,実測値316.1765。
【0306】
保護していない7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(X)から出発して同一化合物を製造することができる。
【0307】
適切なボロン酸誘導体を試薬として利用した以外は同様にして以下の化合物を製造した。
【0308】
7−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(化合物(XII),工程e’)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 2.74(dtd,J=5.49,2.75,2.75,1.46Hz,2H)3.87(t,J=5.55Hz,2H)4.26(q,J=2.81Hz,2H)6.32−6.40(m,1H)6.63(d,J=3.66Hz,1H)7.03(s,2H)7.27(d,J=3.66Hz,1H)8.07(s,1H)。
【0309】
4−(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボン酸エチル(化合物(XII),工程e’)。
【0310】
1−[4−(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−イル]エタノン(化合物(XII),工程e’)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 2.07(d,J=11.47Hz,3H)2.68−2.88(m,2H)3.71(dt,J=12.30,6.00Hz,2H)4.07−4.21(m,2H)6.15−6.33(m,1H)6.63(d,J=3.66Hz,1H)7.04(br.s.,2H)7.25(dd,J=6.41,3.60Hz,1H)8.07(d,J=2.44Hz,1H)。
【0311】
7−[1−(メチルスルホニル)−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン−4−イル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(化合物(XII),工程e’)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 2.89(d,J=1.59Hz,2H)2.97(s,3H)3.46(t,J=5.80Hz,2H)3.91(q,J=2.73Hz,2H)6.32(t,J=3.54Hz,1H)6.64(d,J=3.54Hz,1H)7.05(s,2H)7.27(d,J=3.54Hz,1H)8.07(s,1H)。
【0312】
適切なボロン酸誘導体を利用し、5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミンから出発した以外は同一方法に従い、以下の化合物を製造した。
【0313】
5−ヨード−7−(ピリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(化合物(XII),工程e’)。
【0314】
5−ヨード−7−(ピリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(化合物(XII),工程e’)。
【0315】
5−ヨード−7−(3−メトキシフェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(化合物(XII),工程e’)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 3.82(s,3H)6.76(br.s.,2H)6.94(ddd,J=7.93,2.38,1.40Hz,1H)7.35−7.39(m,2H)7.40−7.45(m,1H)7.88(s,1H)8.16(s,1H)。
【0316】
5−ヨード−7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(化合物(XII),工程e’)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 3.87−3.91(m,3H)6.60−6.83(m,2H)7.81(s,1H)7.94(s,1H)8.17(s,1H)8.31(s,1H)。
【0317】
7−(フラン−2−イル)−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(化合物(XII),工程e’)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 6.76(d,J=19.77Hz,2H)7.21(dd,J=2.01,0.79Hz,1H)7.77(t,J=1.89Hz,1H)7.89(s,1H)8.21(s,1H)8.38(dd,J=1.71,0.85Hz,1H)。
【0318】
製造例5で利用したボロン酸誘導体は市販品であり、あるいは製造例6に従って製造することができる。
【0319】
[製造例6]
【0320】
【化20】
4−(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(化合物(XII),工程e’)
アルゴン雰囲気下で4−(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−3,6−ジヒドロピリジン−1(2H)−カルボン酸tert−ブチル80mg(0.25mmol)をメタノール5mLに溶解した溶液にギ酸アンモニウム158mg(2.5mmol)と炭素担持10%パラジウム8mgを加えた。反応混合液を8時間還流後、同一量の反応物質と触媒を加え、懸濁液を更に4時間加熱した。次に混合液をセライトパッドで濾過し、溶媒を蒸発させた。残渣をDCMと水で分液した。有機相を分離し、NaSOで乾燥し、再び蒸発させ、ジイソプロピルエーテルでトリチュレーション後に標記化合物60mg(76%)を得た。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 1.43(s,9H)1.81−1.93(m,4H)2.76−3.01(m,2H)4.10(br.s.,2H)4.66(tt,J=10.69,5.24Hz,1H)6.52(d,J=3.48Hz,1H)6.91(br.s.,2H)7.26(d,J=3.66Hz,1H)8.03(s,1H)。
HRMS(ESI)C1623[M+H]+の計算値318−1925,実測値318.1922。
【0321】
同様に、以下の化合物を製造した。
【0322】
7−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(化合物(XII),工程e’)。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 1.81(dd,J=12.36,2.29Hz,2H)1.98−2.10(m,2H)3.50(t,J=11.26Hz,2H)3.98(dd,J=11.36,4.03Hz,2H)4.65−4.79(m,1H)6.54(d,J=3.48Hz,1H)6.91(br.s.,2H)7.27(d,J=3.48Hz,1H)8.04(s,1H)。
HRMS(ESI)C1114O[M+H]+の計算値219.1241,実測値219.1247。
収率:18%。
【0323】
4−(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)ピペリジン−1−カルボン酸エチル(化合物(XII),工程e’)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 1.16−1.24(m,3H)1.75−1.98(m,4H)2.85−3.10(m,2H)4.06(q,J=7.08Hz,2H)4.14(d,J=13.30Hz,2H)4.69(tt,J=10.80,5.25Hz,1H)6.52(d,J=3.54Hz,1H)6.91(s,2H)7.26(d,J=3.54Hz,1H)8.04(s,1H)。
【0324】
1−[4−(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)ピペリジン−1−イル]エタノン(化合物(XII),工程e’)。
【0325】
7−[1−(メチルスルホニル)ピペリジン−4−イル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(化合物(XII),工程e’)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 1.92−2.01(m,2H)2.08(qd,J=12.31,4.09Hz,2H)2.93(s,3H)2.94−3.00(m,2H)3.71(d,J=12.08Hz,2H)4.55−4.71(m,1H)6.54(d,J=3.54Hz,1H)6.93(s,2H)7.29(d,J=3.66Hz,1H)8.04(s,1H)。
【0326】
[製造例7]
【0327】
【化21】
4−(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(化合物(XII),工程e’)
アルゴン雰囲気下で7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン500mg(3.7mmol)を無水DMF40mLに溶解し、4−[(メチルスルホニル)オキシ]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル1.03g(3.7mmol)を加えた後、炭酸セシウム3.87g(3.7mmol)を加えた。混合液をマイクロ波装置で100℃に4時間加熱後、溶媒を減圧除去した。残渣をジクロロメタンで抽出し、ブライン洗浄した。有機層をNaSOで乾燥し、蒸発させ、ジエチルエーテルでトリチュレーション後に標記化合物420mg(36%)を得た。
【0328】
この化合物は製造例5及び6を含む方法により製造することもできる。
【0329】
適切なメシル又はトシル誘導体を反応物質として利用し、4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンから出発した以外は同一方法に従い、以下の化合物を製造した。
【0330】
4−クロロ−7−(1−メトキシプロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物(XV),工程e)。
収率58%。
【0331】
適切なメシル酸又はトシル酸誘導体をアルキル化剤として利用した以外は同一方法に従い、以下の化合物を製造した。
【0332】
4−(4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(化合物(XV),工程e)。
【0333】
4−クロロ−7−(1,1,1−トリフルオロプロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物(XV),工程e)。
【0334】
4−クロロ−7−(4,4,4−トリフルオロブタン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物(XV),工程e)。
【0335】
4−クロロ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンから出発した以外は同一方法に従い、以下の化合物を製造した。
【0336】
4−クロロ−5−ヨード−7−(3−メチルオキセタン−3−イルメチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物(XVII),工程e)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 1.10−1.20(m,3H)4.22(d,J=6.10Hz,2H)4.50(s,2H)4.60(d,J=6.10Hz,2H)8.05(s,1H)8.65(s,1H)。
【0337】
4−クロロ−5−ヨード−7−(1−メチルピロリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物(XVII),工程e)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 2.84(d,J=8.06Hz,1H)3.02(dt,J=8.48,4.30Hz,1H)5.38(td,J=6.23,3.42Hz,1H)8.04(s,1H)8.63(s,1H)。
収率37%。
【0338】
4−クロロ−5−ヨード−7−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物(XVII),工程e)。
【0339】
[製造例8]
【0340】
【化22】
N−[2−(4−アミノ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)エチル]アセトアミド(化合物(IIB),工程e)
(製造例3に記載したように製造した)N’−(5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−N,N−ジメチルイミドホルムアミド242mg(0.77mmol)を無水DMF4mLに溶解した溶液に無水KCO 211mg(1.54mmol)とN−tert−ブトキシカルボニルエチルブロミド229mg(1.03mmol)を加えた。混合液を室温にて24時間撹拌した。溶媒を減圧除去し、残渣を酢酸エチルで抽出し、水洗した。有機層をNaSOで乾燥し、蒸発させ、[2−(4−{[(E)−(ジメチルアミノ)メチリデン]アミノ}−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルを得、それ以上精製せずに次工程で使用した。
【0341】
アルゴン雰囲気下で最終中間体(50mg,0.11mmol)を無水THF5mLに溶解し、60%NaH鉱油分散物13mg(0.13mmol)を加えた。室温にて15分後に塩化アセチル9μL(0.12mmol)を混合液に加え、8時間撹拌下に維持した。次に水を滴下し、混合液をDCMと水で分液した。有機相を分離し、NaSOで乾燥し、蒸発させ、アセチル[2−(4−{[(E)−(ジメチルアミノ)メチリデン]アミノ}−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルを得た。最終化合物を最後に無水DCM5mLに溶解し、TFA2mLを加えた。反応混合液を室温にて一晩撹拌し、蒸発乾涸した。残渣をDCMに再溶解し、NaHCO水溶液で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥し、蒸発させ、標記化合物を得た(3段階で25%)。
【0342】
[製造例9]
【0343】
【化23】
N−(3−エチニルフェニル)アセトアミド(化合物(IIIA),工程m)
3−アミノフェニルアセチレン113μL(1mmol)とTEA150μL(10mmol)を無水DCM4mLに溶解した溶液に、塩化アセチル93μL(1.3mmol)を加えた。混合液を室温にて1時間撹拌した。次に溶媒を蒸発させ、残渣を酢酸エチルに再溶解し、ブライン洗浄した。有機相をNaSOで乾燥し、蒸発させ、ジイソプロピルエーテルでトリチュレーション後に標記化合物150mg(94%)を得た。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 2.04(s,3H)4.14(s,1H)7.13(d,J=7.69Hz,1H)7.30(t,J=7.88Hz,1H)7.53(d,J=8.06Hz,1H)7.76(s,1H)10.01(br.s.,1H)。
HRMS(ESI)C10NO[M+H]+の計算値160.0757,実測値160.0755。
【0344】
同様に、以下の化合物を製造した。
【0345】
N−(3−エチニルフェニル)シクロプロパンカルボキサミド(化合物(IIIA),工程m)。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 0.76−0.83(m,4H)1.71−1.80(m,1H)4.14(s,1H)7.12(dt,J=7.60,1.14Hz,1H)7.30(t,J=7.97Hz,1H)7.56(dd,J=8.24,1.10Hz,1H)7.77(s,1H)10.27(s,1H)。
HRMS(ESI)C1211NO[M+H]+の計算値186.0914,実測値186.0914。
収率:70%。
【0346】
N−(3−エチニルフェニル)ベンズアミド(化合物(IIIA),工程m)。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 4.18(s,1H)7.21(d,J=7.69Hz,1H)7.37(t,J=7.88Hz,1H)7.52−7.56(m,2H)7.59−7.63(m,1H)7.80(dd,J=8.33,1.01Hz,1H)7.91−7.98(m,3H)10.32(s,1H)。
HRMS(ESI)C1511NO[M+H]+の計算値222.0914,実測値222.0910。
収率:95%。
【0347】
N−(3−エチニルフェニル)−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(化合物(IIIA),工程m)。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 4.20(s,1H)7.24(dt,J=7.69,1.19Hz,1H)7.40(t,J=7.97Hz,1H)7.75−7.83(m,2H)7.92−7.94(m,1H)7.98(d,J=7.69Hz,1H)8.26(d,J=7.88Hz,1H)8.29(s,1H)10.53(s,1H)。
HRMS(ESI)C1610NOF[M+H]+の計算値290.0787,実測値290.0788。
収率:85%。
【0348】
N−(3−エチニルフェニル)−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(化合物(IIIA),工程m)。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 4.20(s,1H)7.24(dt,J=7.69,1.19Hz,1H)7.39(t,J=7.88Hz,1H)7.80(dd,J=8.24,1.10Hz,1H)7.91−7.96(m,3H)8.15(d,J=8.06Hz,2H)10.53(s,1H)。
HRMS(ESI)C1610NOF[M+H]+の計算値290.0787,実測値290.0789。
収率:90%。
【0349】
3−クロロ−N−(3−エチニルフェニル)ベンズアミド(化合物(IIIA),工程m)。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 4.19(s,1H)7.23(dt,J=7.69,1.19Hz,1H)7.38(t,J=7.97Hz,1H)7.56−7.60(m,1H)7.68(ddd,J=8.06,2.11,1.01Hz,1H)7.79(dt,J=7.23,1.05Hz,1H)7.91(dq,J=7.72,0.91Hz,1H)7.93(t,J=1.65Hz,1H)8.00(t,J=1.74Hz,1H)10.41(s,1H)。
HRMS(ESI)C1510NOCl[M+H]+の計算値256.0524,実測値256.0522。
収率:90%。
【0350】
4−クロロ−N−(3−エチニルフェニル)ベンズアミド(化合物(IIIA),工程m)。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 4.18(s,1H)7.22(dt,J=7.65,1.21Hz,1H)7.38(t,J=7.97Hz,1H)7.59−7.63(m,2H)7.76−7.79(m,1H)7.93(t,J=1.65Hz,1H)7.96−8.00(m,2H)10.38(s,1H)。
HRMS(ESI)C1510NOCl[M+H]+の計算値256.0524,実測値256.0531。
収率:88%。
【0351】
N−(3−エチニルフェニル)−3−メチルベンズアミド(化合物(IIIA),工程m)。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 2.40(s,3H)4.17(s,1H)7.20(dt,J=7.65,1.21Hz,1H)7.37(t,J=7.97Hz,1H)7.40−7.45(m,2H)7.72−7.75(m,1H)7.76(s,1H)7.79−7.81(m,1H)7.95(t,J=1.74Hz,1H)10.27(s,1H)。
HRMS(ESI)C1613NO[M+H]+の計算値236.1070,実測値236.1071。
収率:85%。
【0352】
N−(3−エチニルフェニル)−4−メチルベンズアミド(化合物(IIIA),工程m)。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 2.39(s,3H)4.17(s,1H)7.20(dt,J=7.65,1.21Hz,1H)7.32−7.38(m,3H)7.78−7.81(m,1H)7.87(d,J=8.24Hz,2H)7.95(t,J=1.74Hz,1H)10.22(s,1H)。
HRMS(ESI)C1613NO[M+H]+の計算値236.1070,実測値236.1073。
収率:89%。
【0353】
N−(3−エチニルフェニル)−3−メトキシベンズアミド(化合物(IIIA),工程m)。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 3.84(s,3H)4.18(s,1H)7.17(ddd,J=8.20,2.61,0.92Hz,1H)7.21(dt,J=7.69,1.19Hz,1H)7.37(t,J=7.97Hz,1H)7.45(t,J=7.97Hz,1H)7.47−7.49(m,1H)7.51−7.54(m,1H)7.78−7.81(m,1H)7.94(t,J=1.74Hz,1H)10.28(s,1H)。
HRMS(ESI)C1613NO[M+H]+の計算値252.1019,実測値252.1015。
収率:92%。
【0354】
N−(3−エチニルフェニル)−4−メトキシベンズアミド(化合物(IIIA),工程m)。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 3.84(s,3H)4.17(s,1H)7.05−7.09(m,2H)7.19(dt,J=7.65,1.21Hz,1H)7.35(t,J=7.88Hz,1H)7.77−7.81(m,1H)7.92−7.98(m,3H)10.15(s,1H)。
HRMS(ESI)C1613NO[M+H]+の計算値252.1019,実測値252.1024。
収率:88%。
【0355】
N−(3−エチニルフェニル)−3−フルオロベンズアミド(化合物(IIIA),工程m)。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 4.19(s,1H)7.23(dt,J=7.65,1.21Hz,1H)7.38(t,J=7.97Hz,1H)7.44−7.49(m,1H)7.60(td,J=7.97,5.86Hz,1H)7.73−7.83(m,3H)7.94(t,J=1.74Hz,1H)10.38(s,1H)。
HRMS(ESI)C1510NOF[M+H]+の計算値240.0819,実測値240.0817。
収率:94%。
【0356】
N−(3−エチニルフェニル)−4−フルオロベンズアミド(化合物(IIIA),工程m)。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 4.18(s,1H)7.21(dt,J=7.69,1.19Hz,1H)7.34−7.41(m,2H)7.77−7.80(m,1H)7.93(t,J=1.74Hz,1H)8.00−8.07(m,2H)10.33(s,1H)。
HRMS(ESI)C1510NOF[M+H]+の計算値240.0819,実測値240.0820。
収率:84%。
【0357】
N−(3−エチニルフェニル)−3−(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド(化合物(IIIA),工程m)。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 4.19(s,1H)7.24(dt,J=7.65,1.21Hz,1H)7.39(t,J=7.97Hz,1H)7.62(dt,J=8.38,1.12Hz,1H)7.68−7.72(m,1H)7.77−7.81(m,1H)7.91(s,1H)7.93(t,J=1.65Hz,1H)8.01(dt,J=7.97,1.14Hz,1H)10.44(s,1H)。
HRMS(ESI)C1610NO[M+H]+の計算値306.0737,実測値306.0739。
収率:82%。
【0358】
N−(3−エチニルフェニル)−1,3−ベンゾジオキソール−5−カルボキサミド(化合物(IIIA),工程m)。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 4.17(s,1H)6.13(s,2H)7.06(d,J=8.06Hz,1H)7.19(dt,J=7.65,1.21Hz,1H)7.32−7.37(m,1H)7.50(d,J=1.65Hz,1H)7.57(dd,J=8.06,1.83Hz,1H)7.76−7.79(m,1H)7.92(t,J=1.65Hz,1H)10.12(s,1H)。
HRMS(ESI)C1611NO[M+H]+の計算値266.0812,実測値266.0915。
収率:50%。
【0359】
[製造例10]
【0360】
【化24】
N−(3−エチニルフェニル)−2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]アセトアミド(化合物(IIIA),工程m)
3−アミノフェニルアセチレン150mg(1.28mmol)、3−トリフルオロメチルフェニル酢酸261mg(1.28mmol)、TBTU452mg(1.41mmol)及びDIPEA0.28mL(1.66mmol)を無水DMF5mLに加えた混合液を室温にて3時間撹拌した。次にこの溶液を酢酸エチルで希釈し、1N塩酸、飽和NaHCO溶液、水及びブラインで洗浄した。有機層をNaSOで乾燥し、蒸発させ、標記化合物298mg(77%)を得た。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 3.79(s,2H)4.15(s,1H)7.15(d,J=7.51Hz,1H)7.32(t,J=7.88Hz,1H)7.52−7.66(m,4H)7.69(s,1H)7.78(s,1H)10.32(s,1H)。
HRMS(ESI)C1712NOF[M+H]+の計算値304.0944,実測値304.0945。
【0361】
[製造例11]
【0362】
【化25】
【0363】
方法1)
3−エチニル−N−メチルベンズアミド(化合物(IIIB),工程n)
3−エチニル安息香酸146mg(1mmol)を無水DMF4mLとDIPEA667μL(4mmol)に溶解した溶液に、HOBT406mg(3mmol)とEDCI 574mg(2mmol)を逐次加えた。室温にて1時間撹拌後に2MメチルアミンのTHF溶液2mL(4mmol)を加え、混合液を一晩撹拌した。次に溶媒を減圧除去し、残渣をジクロロメタンで抽出し、NaHCO水溶液、0.5M塩酸で洗浄し、最後に水洗した。有機層をNaSOで乾燥し、蒸発乾涸し、ジイソプロピルエーテルでトリチュレーション後に標記化合物83mg(52%)を得た。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 2.78(d,J=4.58Hz,3H)4.25(s,1H)7.45−7.51(m,1H)7.61(dt,J=7.69,1.28Hz,1H)7.85(dt,J=7.83,1.40Hz,1H)7.91(t,J=1.47Hz,1H)8.52(d,J=3.66Hz,1H)。
HRMS(ESI)C10NO[M+H]+の計算値160.0757,実測値160.0755。
【0364】
適切なアミン誘導体を利用した以外は同一方法に従い、以下の化合物を製造した。
【0365】
3−エチニルベンズアミド(化合物(IIIB),工程n)。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 7.45(br.s.,1H)7.46−7.50(m,1H)7.62(dt,J=7.69,1.28Hz,1H)7.89(dt,J=7.88,1.37Hz,1H)7.94−7.98(m,1H)8.05(br.s.,1H)。
HRMS(ESI)CNO[M+H]+の計算値160.0757,実測値160.0755。
収率:55%。
【0366】
3−エチニル−N−フェニルベンズアミド(化合物(IIIB),工程n)。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 4.31(s,1H)7.08−7.15(m,1H)7.33−7.39(m,2H)7.54−7.58(m,1H)7.66−7.71(m,1H)7.74−7.79(m,2H)7.95−8.00(m,1H)8.03−8.09(m,1H)10.31(s,1H)。
HRMS(ESI)C1511NO[M+H]+の計算値222.0914,実測値222.0919。
収率:68%。
【0367】
N−シクロプロピル−3−エチニルベンズアミド(化合物(IIIB),工程n)。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 0.54−0.61(m,2H)0.66−0.71(m,2H)2.85(td,J=7.37,3.94Hz,1H)4.25(s,1H)7.45−7.50(m,1H)7.60(dt,J=7.69,1.28Hz,1H)7.82−7.85(m,1H)7.90(s,1H)8.50(d,J=3.30Hz,1H)。
HRMS(ESI)C1211NO[M+H]+の計算値186.0914,実測値186.0916。
収率:46%。
【0368】
N−シクロペンチル−3−エチニルベンズアミド(化合物(IIIB),工程n)。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 1.44−1.59(m,4H)1.65−1.74(m,2H)1.83−1.93(m,2H)4.18−4.25(m,1H)4.26(s,1H)7.47(t,J=7.78Hz,1H)7.60(dt,J=7.69,1.28Hz,1H)7.86(dt,J=7.88,1.37Hz,1H)7.92−7.96(m,1H)8.37(d,J=6.96Hz,1H)。
HRMS(ESI)C1415NO[M+H]+の計算値214.1227,実測値214.1231。
収率:70%。
【0369】
3−エチニル−N−(プロパン−2−イル)ベンズアミド(化合物(IIIB),工程n)。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 1.16(d,J=6.59Hz,6H)4.08(dq,J=13.92,6.78Hz,1H)4.26(s,1H)7.47(t,J=7.78Hz,1H)7.58−7.62(m,1H)7.85−7.87(m,1H)7.95(s,1H)8.31(d,J=7.51Hz,1H)。
HRMS(ESI)C1213NO[M+H]+の計算値188.1070,実測値188.1070。
収率:68%。
【0370】
N−tert−ブチル−3−エチニルベンズアミド(化合物(IIIB),工程n)。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 1.37(s,9H)4.24(s,1H)7.45(t,J=7.69Hz,1H)7.59(dt,J=7.69,1.28Hz,1H)7.81(dt,J=7.88,1.37Hz,1H)7.86(s,1H)7.90(s,1H)。
HRMS(ESI)C1315NO[M+H]+の計算値202.1227,実測値202.1229。
収率:67%。
【0371】
(3−エチニルフェニル)(ピロリジン−1−イル)メタノン(化合物(IIIB),工程n)。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 1.76−1.91(m,4H)3.35−3.37(m,2H)3.45(t,J=6.96Hz,2H)4.23−4.25(m,1H)7.43−7.47(m,1H)7.51−7.57(m,3H)。
HRMS(ESI)C1313NO[M+H]+の計算値200.1070,実測値200.1076。
収率:60%。
【0372】
方法2)
【0373】
【化26】
N−{4−[(4−エチルピペラジン−1−イル)メチル]−3−(トリフルオロメチル)フェニル}−3−エチニルベンズアミド(化合物(IIIB),工程n)
3−エチニル安息香酸100mg(0.69mmol)を無水N,N−ジメチルホルムアミド5mLに溶解した溶液に、(J.Med.Chem.,(2010)53,4701−4719に記載されているように製造した)4−[(4−エチルピペラジン−1−イル)メチル]−3−(トリフルオロメチル)アニリン164mg(0.57mmol)、TBTU242mg(0.75mmol)及びDIPEA0.14mL(0.82mmol)を逐次加えた。室温にて撹拌下に15時間後に混合液をNaHCO水溶液に注ぎ、酢酸エチルで2回抽出した。次に有機相をブライン洗浄し、NaSOで乾燥し、蒸発乾涸した。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(DCM−MeOH−7N NHメタノール溶液9/1/0.04)に供し、標記化合物149mgを得た(63%)。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 0.99(t,J=7.14Hz,3H)2.19−2.46(m,10H)3.57(s,3H)6.61(br.s.,2H)7.60(t,J=7.88Hz,1H)7.64(d,J=2.20Hz,1H)7.72(d,J=8.61Hz,1H)7.80(dt,J=7.83,1.21Hz,1H)7.91−7.98(m,1H)8.05(dd,J=8.52,1.92Hz,1H)8.12(s,1H)8.16(t,J=1.47Hz,1H)8.21(d,J=2.20Hz,1H)10.59(s,1H)12.08(br.s.,1H)。
HRMS(ESI)C2928OF[M+H]+の計算値548.2380,実測値548.2392。
【0374】
[製造例12]
【0375】
【化27】
2−(3−ヨードフェニル)−N−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]アセトアミド(化合物(IXB),工程n)
(3−ヨードフェニル)酢酸200mg(0.73mmol)をN,N−ジメチルアセトアミド4mLに溶解し、TBTU244mg(0.76mmol)を加えた後、N−ジイソプロピル−N’−エチルアミン150μL(0.80mmol)と3−(トリフルオロメチル)アニリン177mg(1.1mmol)を加えた。混合液を室温に2時間維持した後、酢酸エチルで希釈し、NaHCO水溶液、2N HCl、水及びブラインで洗浄した。粗生成物をジイソプロピルエーテル−ヘキサン混液でトリチュレーションし、濾過後に標記化合物200mgを白色固体として得た(68%)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 7.14(t,J=7.75Hz,1H)7.35(d,J=7.69Hz,1H)7.40(d,J=7.81Hz,1H)7.55(t,J=7.99Hz,1H)7.63(dt,J=7.84,1.39Hz,1H)7.73(t,J=1.59Hz,1H)7.77(d,J=8.30Hz,1H)8.08(s,1H)10.50(s,1H)。
【0376】
2−(3−ヨードフェニル)−N−(4−トリフルオロメチルフェニル)アセトアミド(化合物(IXB),工程n)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 3.67(s,2H)7.14(t,J=7.81Hz,1H)7.35(d,J=7.69Hz,1H)7.63(dt,J=7.81,1.40Hz,1H)7.67(d,J=8.54Hz,2H)7.73(t,J=1.59Hz,1H)7.79(d,J=8.42Hz,2H)10.51(s,1H)。
【0377】
2−(3−ヨードフェニル)−N−フェニルアセトアミド(化合物(IXB),工程n)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 3.61(s,2H)7.01−7.07(m,1H)7.14(t,J=7.75Hz,1H)7.26−7.32(m,2H)7.35(d,J=7.81Hz,1H)7.57(dd,J=8.61,1.04Hz,2H)7.61−7.64(m,1H)7.72(t,J=1.53Hz,1H)10.15(s,1H)。
【0378】
N−シクロプロピル−3−ヨード−4−メチルベンズアミド(化合物(IXB),工程n)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.52−0.60(m,2H)0.64−0.73(m,2H)2.39(s,3H)2.82(tq,J=7.38,3.95Hz,1H)7.39(d,J=7.93Hz,1H)7.74(dd,J=7.87,1.77Hz,1H)8.24(d,J=1.83Hz,1H)8.44(d,J=3.91Hz,1H)。
【0379】
N−シクロプロピル−5−ブロモ−2−メチルベンズアミド(化合物(IXB),工程n)。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 0.50−0.55(m,2H)0.65−0.70(m,2H)2.26(s,3H)2.80(td,J=7.37,3.94Hz,1H)7.19(d,J=8.24Hz,1H)7.42(d,J=2.01Hz,1H)7.48−7.50(m,1H)8.37(br.s.,1H)。
【0380】
3−ブロモ−N−シクロプロピル−4−フルオロベンズアミド(化合物(IXB),工程n)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.51−0.59(m,2H)0.67−0.74(m,2H)2.83(td,J=7.29,3.97Hz,1H)7.46(t,J=8.67Hz,1H)7.88(ddd,J=8.64,4.85,2.26Hz,1H)8.14(dd,J=6.71,2.20Hz,1H)8.53(d,J=3.42Hz,1H)。
【0381】
3−ブロモ−N−シクロプロピル−5−フルオロベンズアミド(化合物(IXB),工程n)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.53−0.61(m,2H)0.67−0.74(m,2H)2.79−2.89(m,1H)7.61−7.66(m,1H)7.71−7.76(m,1H)7.86(t,J=1.46Hz,1H)8.60(d,J=3.66Hz,1H)。
【0382】
5−ブロモ−N−シクロプロピル−2−フルオロベンズアミド(化合物(IXB),工程n)。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 0.50−0.56(m,2H)0.66−0.72(m,2H)2.81(td,J=7.42,3.85Hz,1H)7.27(t,J=9.25Hz,1H)7.65−7.71(m,2H)8.47(br.s.,1H)。
【0383】
N−[4−(4−エチルピペラジン−1−イルメチル)−3−トリフルオロメチルフェニル]−3−ヨードベンズアミド(化合物(IXB),工程n)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.98(t,3H)2.18−2.46(m,10H)3.56(s,2H)7.36(t,J=7.81Hz,1H)7.71(d,J=8.42Hz,1H)7.94−7.99(m,2H)8.02(dd,J=8.61,2.01Hz,1H)8.17(d,J=2.07Hz,1H)8.31(t,J=1.65Hz,1H)10.54(s,1H)。
【0384】
N−[4−(4−エチルピペラジン−1−イルメチル)−3−トリフルオロメチルフェニル]−3−ヨード−4−メチルベンズアミド(化合物(IXB),工程n)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.98(t,3H)2.40(br.s.,10H)2.45(s,3H)3.56(s,2H)7.47−7.52(m,1H)7.70(d,J=8.42Hz,1H)7.91(dd,J=7.87,1.89Hz,1H)8.02(dd,J=8.61,2.01Hz,1H)8.17(d,J=2.20Hz,1H)8.42(d,J=1.83Hz,1H)10.48(s,1H)。
【0385】
N−{4−[(4−エチルピペラジン−1−イル)メチル]−3−(トリフルオロメチル)フェニル}−2−(3−ヨードフェニル)アセトアミド(化合物(IXB),工程n)。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 0.97(t,J=7.14Hz,3H)2.27−2.32(m,2H)2.32−2.46(m,4H)3.52(s,2H)3.64(s,2H)7.14(t,J=7.78Hz,1H)7.34(d,J=7.69Hz,1H)7.64(dd,J=16.48,8.24Hz,2H)7.72(s,1H)7.76(d,J=8.43Hz,1H)8.03(d,J=1.83Hz,1H)10.44(s,1H)。
HRMS(ESI)C2225OFI[M+H]+の計算値532.1067,実測値532.1057。
収率87%。
【0386】
3−ブロモ−4−シアノ−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物(IXB),工程n)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.55−0.63(m,2H)0.69−0.76(m,2H)2.86(td,J=7.29,4.09Hz,1H)7.95(dd,J=8.18,1.59Hz,1H)8.05(d,J=8.06Hz,1H)8.23(d,J=1.47Hz,1H)8.74(d,J=4.39Hz,1H)。
【0387】
[製造例13]
【0388】
【化28】
N−{4−[(4−エチルピペラジン−1−イル)メチル]−3−(トリフルオロメチル)フェニル}−2−(3−エチニルフェニル)アセトアミド(化合物(IIIC),工程o及びp)
N−{4−[(4−エチルピペラジン−1−イル)メチル]−3−(トリフルオロメチル)フェニル}−2−(3−ヨードフェニル)アセトアミド241mg(0.45mmol)を無水DMF5mLに溶解した溶液をアルゴン流下で30分間脱気し、これにトリメチルシリルアセチレン0.13mL(0.91mmol)、ヨウ化第一銅9mg(0.045mmol)、トリエチルアミン0.62mL(4.54mmol)及びビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムクロリド32mg(0.045mmol)を加えた。混合液を室温にて2時間撹拌後、水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。次に有機相をブライン洗浄し、NaSOで乾燥し、蒸発させた。最後に粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(DCM−MeOH−NH 9/1/0.04)に供し、N−{4−[(4−エチルピペラジン−1−イル)メチル]−3−(トリフルオロメチル)フェニル}−2−{3−[(トリメチルシリル)エチニル]フェニル}アセトアミド(式(XXIX)の化合物、工程o)193mg(85%)を粘稠油状物として得た。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 0.22−0.23(m,10H)0.97(t,J=7.14Hz,3H)2.27−2.32(m,3H)2.30−2.45(m,5H)3.52(s,2H)3.66(s,2H)7.31−7.38(m,3H)7.43(s,1H)7.65(d,J=8.43Hz,1H)7.74−7.78(m,1H)8.03(d,J=1.83Hz,1H)10.43(s,1H)。
HRMS(ESI)C2734OFSi[M+H]+の計算値502.2496,実測値502.2485。
【0389】
N−{4−[(4−エチルピペラジン−1−イル)メチル]−3−(トリフルオロメチル)フェニル}−2−{3−[(トリメチルシリル)エチニル]フェニル}アセトアミド193mg(0.39mmol)をメタノール5mLに溶解し、溶液をアルゴン流下で10分間脱気した。無水炭酸カリウム56mg(0.4mmol)を加え、混合液を室温にて45分間撹拌した。反応混合液を水に注ぎ、酢酸エチルで2回抽出した。有機層をブライン洗浄し、NaSOで乾燥し、蒸発させ、標記化合物152mg(92%)を油状物として得た(化合物IIIC,工程p)。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 0.97(t,J=7.23Hz,3H)2.28−2.32(m,2H)2.33−2.46(m,6H)3.52(s,2H)3.65−3.69(m,2H)4.17(s,1H)7.31−7.40(m,3H)7.44(s,1H)7.65(d,J=8.43Hz,1H)7.76(dd,J=8.43,1.83Hz,1H)8.03(d,J=2.01Hz,1H)10.45(s,1H)。
HRMS(ESI)C2426OF[M+H]+の計算値430.2101,実測値430.2096。
【0390】
適切な中間体を利用した以外は同一方法に従い、以下の化合物を製造した。
【0391】
N−シクロプロピル−5−エチニル−2−メチルベンズアミド(化合物(IIIC),工程o及びp)。
【0392】
N−シクロプロピル−3−エチニル−4−メチルベンズアミド(化合物(IIIC),工程o及びp)。
【0393】
N−シクロプロピル−5−エチニル−2−フルオロベンズアミド(化合物(IIIC),工程o及びp)。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 0.49−0.59(m,2H)0.65−0.73(m,2H)2.82(td,J=7.28,3.94Hz,1H)7.30(t,J=9.62Hz,1H)7.58−7.63(m,2H)8.45(br.s.,1H)。
HRMS(ESI)C1210NOF[M+H]+の計算値204.0819,実測値204.0819。
【0394】
N−シクロプロピル−3−エチニル−4−フルオロベンズアミド(化合物(IIIC),工程o及びp)。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 0.52−0.59(m,2H)0.66−0.73(m,2H)2.83(tq,J=7.44,3.89Hz,1H)4.57(s,1H)7.39(t,J=9.07Hz,1H)7.88−7.92(m,1H)8.01(dd,J=6.87,2.29Hz,1H)8.51(d,J=3.66Hz,1H)。
HRMS(ESI)C1210NOF[M+H]+の計算値204.0819,実測値204.0820。
【0395】
N−シクロプロピル−3−エチニル−5−フルオロベンズアミド(化合物(IIIC),工程o及びp)。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 0.54−0.61(m,2H)0.68−0.74(m,2H)2.85(qt,J=7.45,3.66Hz,1H)4.40(s,1H)7.52(dd,J=7.69,1.10Hz,1H)7.65(dd,J=9.25,1.92Hz,1H)7.77−7.79(m,1H)8.58(d,J=3.66Hz,1H)。
HRMS(ESI)C1210NOF[M+H]+の計算値204.0819,実測値204.0826。
【0396】
N−シクロプロピル−4−エチニルベンズアミド(化合物(IIIC),工程o及びp)。
【0397】
N−(シクロプロピルメチル)−3−エチニルベンズアミド(化合物(IIIC),工程o及びp)。
【0398】
N−シクロプロピル−2−(3−エチニルフェニル)アセトアミド(化合物(IIIC),工程o及びp)。
【0399】
4−シアノ−N−シクロプロピル−3−エチニルベンズアミド(化合物(IIIC),工程o及びp)。
【0400】
[製造例14]
【0401】
【化29】
N−(3−エチニルフェニル)ベンゼンスルホンアミド(化合物(IIID),工程q)
3−アミノフェニルアセチレン150mg(1.28mmol)と2,6−ルチジン0.3mL(2.56mmol)を無水THF4mLに溶解した溶液に、塩化ベンゼンスルホニル136μL(1.07mmol)を加えた。溶液を室温にて3時間撹拌し、更に2,6−ルチジン0.3mLを反応混合液に加えた。溶液を一晩撹拌し、60℃に更に8時間加熱後、酢酸エチルで希釈し、1M塩酸、飽和aHCO溶液、水及びブラインで順次洗浄した。次に有機層を無水NaSOで乾燥し、蒸発乾涸し、標記化合物230mg(96%)を得た。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 4.17(s,1H)7.07−7.16(m,3H)7.19−7.27(m,1H)7.54−7.58(m,2H)7.61−7.64(m,1H)7.74−7.78(m,2H)10.45(s,1H)。
HRMS(ESI)C1411NOS[M+H]+の計算値258.0583,実測値258.0577。
【0402】
適切な塩化スルホニルを利用した以外は同一方法に従い、以下の中間体を製造した。
【0403】
N−(3−エチニルフェニル)メタンスルホンアミド(化合物(IIID),工程q)。
【0404】
N−(3−エチニルフェニル)シクロプロパンスルホンアミド(化合物(IIID),工程q)。
【0405】
[製造例15]
【0406】
【化30】
N−シクロプロピル−3−エチニルベンゼンスルホンアミド(化合物(IIIE),工程r,o,p)
塩化m−ブロモスルホニル200mg(0.78mmol)を無水THF5mLに溶解し、シクロプロピルアミン152μL(2.34mmol)を撹拌下に加えた。得られた溶液を室温に3時間維持した。溶媒を減圧除去し、残渣をDCMで抽出し、水洗した。有機層をNaSOで乾燥し、蒸発させ、石油エーテルでトリチュレーション後に3−ブロモ−N−シクロプロピルベンゼンスルホンアミド(式(IXD)の化合物(化合物(IXD)),工程r)145mg(67%)を得た。
【0407】
マイクロ波バイアル内で前記化合物を無水DMF5mLに溶解し、ヨウ化第一銅28mg(0.12mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリド84mg(0.12mmol)、トリメチルシリルアセチレン81μL、及びTEA763μLを逐次加えた。溶媒をアルゴン流下で10分間脱気し、混合液に60℃で1時間マイクロ波を照射した。次に混合液をセライトパッドで濾過し、濾液を蒸発乾涸した。残渣をDCMに再溶解し、5%KHSOで洗浄した。有機層をNaSOで乾燥し、蒸発させ、N−シクロプロピル−3−[(トリメチルシリル)エチニル]ベンゼンスルホンアミド(化合物(XXX),工程o)を得た。
【0408】
この中間体をメタノール10mLに溶解し、無水KCO 88mg(0.64mmol)を加え、反応混合液を室温にて2時間撹拌した。
【0409】
溶媒を減圧除去し、残渣をDCMで抽出し、5%KHSO水溶液で洗浄した。有機相をNaSOで乾燥し、蒸発させ、標記化合物(化合物(IIIE),工程p)を得た。
【0410】
適切なアミン誘導体を利用した以外は同一方法に従い、以下の中間体を製造した。
【0411】
3−エチニル−N−メチルベンゼンスルホンアミド(化合物(IIIE),工程r,o,p)。
【0412】
3−エチニル−N−フェニルベンゼンスルホンアミド(化合物(IIIE),工程r,o,p)。
【0413】
[製造例16]
【0414】
【化31】
5−エチニル−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(化合物(VIII),工程o及びp)
5−ヨード−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン455mg(1.51mmol)を無水DMF15mLに溶解し、アルゴン流下で脱気した。ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリド52mg(0.074mmol)、ヨウ化第一銅21mg(0.116mmol)、トリエチルアミン2mL(14.89mmol)及びトリメチルシリルアセチレン424μLを逐次加えた。混合液を室温にて1.5時間撹拌後、水に注ぎ、酢酸エチルで2回抽出した。次に有機相をブライン洗浄し、NaSOで乾燥し、蒸発させ、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン,1/1→7/3)後に、7−(プロパン−2−イル)−5−[(トリメチルシリル)エチニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(化合物(XXXII),工程o)419mgを得た。
【0415】
この中間体415mg(1.52mmol)をメタノールに溶解し、アルゴン流下(15mL)で脱気し、炭酸カリウム(1.05g,7.61mmol)を加えた。反応混合液を室温にて2時間撹拌した。
【0416】
次に溶媒を減圧除去し、残渣をDCMで抽出し、5%KHSO水溶液で洗浄した。有機相をNaSOで乾燥し、蒸発させ、標記化合物(化合物(VIII),工程p)を得た。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 1.43(d,J=6.84Hz,6H)4.27(s,1H)4.84−4.94(m,1H)6.98(br.s.,2H)7.83(s,1H)8.19(s,1H)。
【0417】
[製造例17]
【0418】
【化32】
4−クロロ−7−エチル−5−ヨード−6−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物(IV),工程h,I,j,d,e)
4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(500mg,3.27mmol)のDMF(5mL)溶液に炭酸セシウム(2.13g,6.54mmol)と塩化ベンゼンスルホニル(417μL,3.27mmol)を加えた。混合液を室温にて1.5時間撹拌し、酢酸エチルで希釈し、水とブラインで洗浄した。有機層をNaSOで乾燥し、蒸発乾涸した。ジクロロエタン/酢酸エチル7/3を溶離液として残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに供し、4−クロロ−7−(フェニルスルホニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物(XVIII),工程h)761mg(79%)を得た。
【0419】
アルゴン雰囲気下で−78℃まで冷却した無水THF(5mL)にリチウムジイソプロピルアミド(0.83mL,1.65mmol)を溶解した2M THF溶液に、最終中間体(400mg,1.37mmol)の無水THF(5mL)溶液を10分間滴下した。混合液をこれらの条件下に1時間維持した後、ヨウ化メチル(0.11mL,1.78mmol)を加えた。混合液を2時間撹拌し、この間に更にヨウ化メチル0.21mLを加えた。4時間後に−10℃まで昇温し、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた。次に生成物を酢酸エチルで抽出し、有機層をNaSOで乾燥し、蒸発させ、4−クロロ−6−メチル−7−(フェニルスルホニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物(XX),工程i)を得た。
【0420】
この中間体(1.37mmol)をTHF10mLとメタノール5mLに溶解し、水酸化ナトリウム0.5gを加えた。混合液を室温にて1時間撹拌後、溶媒を減圧除去した。残渣を酢酸エチルで抽出し、飽和塩化アンモニウム水溶液で洗浄し、再び酢酸エチルで抽出した。有機層をブライン洗浄し、NaSOで乾燥し、蒸発させ、4−クロロ−6−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物(XXI),工程j)223mgを得た。
【0421】
この中間体(1.37mmol)をクロロホルム(10mL)に溶解し、N−ヨードスクシンイミド(308mg,1.37mmol)を加えた。混合液を1.5時間還流し、室温まで冷却し、ジクロロメタンで抽出し、Na水溶液と塩化アンモニウムで洗浄した。有機層をNaSOで乾燥し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(1,2−ジクロロエタン/酢酸エチル 6/4)に供し、4−クロロ−5−ヨード−6−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物(XXII),工程d)110mgを得た。
【0422】
最終中間体(0.39mmol)をDMF(3mL)に溶解し、炭酸セシウム(257mg,0.79mmol)とヨードエタン(47μL,0.59mmol)を加えた。混合液を室温にて2時間撹拌後、水に注ぎ、酢酸エチルで2回抽出した。有機層をブライン洗浄し、NaSOで乾燥し、蒸発させた。最後にジクロロメタン/酢酸エチルを溶離液として残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、4−クロロ−7−エチル−5−ヨード−6−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物(IV),工程e)51mgを得た。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 1.24−1.32(m,3H)2.54(s,3H)4.36(q,J=7.16Hz,2H)8.58(s,1H)。
【0423】
[実施例1]
【0424】
【化33】
3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物15)。[R1=R2=R3=R4=R6=H,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
【0425】
(製造例1に記載したように製造した)5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン60mg(0.245mmol)をマイクロ波バイアル内で無水DMF4mLに溶解した。ヨウ化第一銅10mg(0.048mmol)、(製造例8に記載したように製造した)N−シクロプロピル−3−エチニルベンズアミド48mg(0.26mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリド34mg(0.048mmol)及びTEA346μLを反応液に加えた。溶媒をアルゴン流下で10分間脱気し、混合液に60℃で30分間マイクロ波を照射後、セライトパッドで濾過し、蒸発乾涸した。残渣をDCMに溶解し、ブライン洗浄した。有機層をNaSOで乾燥し、蒸発させた。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH 95/5)により精製し、標記化合物23mg(30%)を得た。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 0.53−0.62(m,2H)0.68−0.74(m,2H)2.86(tq,J=7.44,3.89Hz,1H)2.82−2.90(m,1H)6.58(br.s.,2H)7.44−7.53(m,1H)7.61(s,1H)7.70(d,J=7.88Hz,1H)7.80(d,J=7.88Hz,1H)7.98(s,1H)8.11(s,1H)8.52(d,J=4.21Hz,1H)12.06(br.s.,1H)。
HRMS(ESI)C1815O[M+H]+の計算値318.1350,実測値318.1346。
【0426】
適切なヨード中間体とアセチレン誘導体を利用した以外は同一方法に従い、以下の化合物を製造した。
【0427】
【化34】
3−[(4−アミノ−7−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェノールトリフルオロアセテート(化合物1)。[R1=R3=R5=R6=H,A=三重結合,R2=メチル,R4=ヒドロキシル]。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 3.89(s,3H)6.71−6.77(m,1H)6.87−6.91(m,1H)6.94(d,J=7.88Hz,1H)7.17(t,J=7.88Hz,1H)7.50(d,J=6.59Hz,1H)8.30(s,1H)9.56(s,1H)。
HRMS(ESI)C1512O[M+H]+の計算値265.1084,実測値265.1093。
【0428】
3−[(4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェノール(化合物(V),工程a)。
【0429】
【化35】
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}ベンズアミド(化合物9)。[R1=R2=R3=R4=R6=H,A=三重結合,L=NHCO,R7=フェニル]。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 6.57(br.s.,2H)7.31(d,J=7.69Hz,1H)7.40(t,J=7.97Hz,1H)7.53−7.57(m,2H)7.59−7.64(m,2H)7.77(d,J=8.24Hz,1H)7.97(d,J=7.14Hz,2H)8.01(s,1H)8.11(s,1H)10.34(s,1H)12.05(br.s.,1H)。
HRMS(ESI)C2115O[M+H]+の計算値354.1350,実測値354.1350。
収率:36%。
【0430】
【化36】
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}アセトアミド(化合物14)。[R1=R2=R3=R4=R6=H,A=三重結合,L=NHCO,R7=メチル]。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 2.02−2.09(m,3H)6.15−6.74(m,2H)7.22(d,J=7.51Hz,1H)7.33(t,J=7.97Hz,1H)7.51(d,J=8.06Hz,1H)7.61(d,J=2.38Hz,1H)7.82(s,1H)8.11(s,1H)10.04(s,1H)12.03(br.s.,1H)。
HRMS(ESI)C1613O[M+H]+の計算値292.1193,実測値292.1191。
収率:29%。
【0431】
【化37】
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}シクロプロパンカルボキサミド(化合物13)。[R1=R2=R3=R4=R6=H,A=三重結合,L=NHCO,R7=シクロプロピル]。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 0.77−0.85(m,4H)1.71−1.83(m,1H)6.55(br.s.,2H)7.22(d,J=7.69Hz,1H)7.33(t,J=7.97Hz,1H)7.51−7.55(m,1H)7.60(s,1H)7.83(s,1H)8.11(s,1H)10.29(s,1H)12.03(br.s.,1H)。
HRMS(ESI)C1815O[M+H]+の計算値318.1350,実測値318.1352。
収率:24%。
【0432】
【化38】
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(化合物24)。[R1=R2=R3=R4=R6=H,A=三重結合,L=NHCO,R7=3−(トリフルオロメチル)フェニル]。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 6.58(br.s.,2H)7.34(d,J=7.88Hz,1H)7.43(t,J=7.97Hz,1H)7.63(s,1H)7.77−7.79(m,1H)7.81(t,J=7.88Hz,1H)7.96−8.02(m,2H)8.12(s,1H)8.28(d,J=7.88Hz,1H)8.31(s,1H)10.56(s,1H)12.05(br.s.,1H)。
HRMS(ESI)C2214OF[M+H]+の計算値422.1223,実測値422.1223。
収率:12%。
【0433】
【化39】
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}−4−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(化合物25)。[R1=R2=R3=R4=R6=H,A=三重結合,L=NHCO,R7=4−(トリフルオロメチル)フェニル]。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 6.52(br.s.,2H)7.31−7.36(m,1H)7.43(t,J=7.97Hz,1H)7.63(s,1H)7.76−7.79(m,1H)7.93(d,J=8.24Hz,2H)8.01(s,1H)8.12(s,1H)8.16(d,J=8.24Hz,2H)10.56(s,1H)12.05(br.s.,1H)。
HRMS(ESI)C2214OF[M+H]+の計算値422.1223,実測値422.1221。
収率:16%。
【0434】
【化40】
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}−3−フルオロベンズアミド(化合物26)。[R1=R2=R3=R4=R6=H,A=三重結合,L=NHCO,R7=3−フルオロフェニル]。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 6.58(br.s.,2H)7.31−7.35(m,1H)7.41(t,J=7.88Hz,1H)7.47(td,J=8.43,2.01Hz,1H)7.58−7.65(m,3H)7.78(t,J=9.71Hz,3H)7.83(d,J=7.69Hz,1H)8.00(s,1H)8.12(s,1H)10.40(s,1H)12.05(br.s.,1H)。
HRMS(ESI)C2114OF[M+H]+の計算値372.1255,実測値372.1255。
収率:11%。
【0435】
【化41】
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}−4−フルオロベンズアミド(化合物27)。[R1=R2=R3=R4=R6=H,A=三重結合,L=NHCO,R7=4−フルオロフェニル]。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 6.21−6.81(m,2H)7.31(d,J=7.69Hz,1H)7.34−7.45(m,4H)7.63(d,J=2.38Hz,1H)7.76(dd,J=8.24,1.10Hz,1H)8.00(t,J=1.65Hz,1H)8.03−8.07(m,2H)8.12(s,1H)10.35(s,1H)12.05(br.s.,1H)。
HRMS(ESI)C2114OF[M+H]+の計算値372.1255,実測値372.1263。
収率:22%。
【0436】
【化42】
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}−3−クロロベンズアミド(化合物28)。[R1=R2=R3=R4=R6=H,A=三重結合,L=NHCO,R7=3−クロロフェニル]。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 7.30−7.36(m,1H)7.41(t,J=7.97Hz,1H)7.56−7.61(m,1H)7.63(d,J=2.38Hz,1H)7.66−7.70(m,1H)7.74−7.78(m,1H)7.77(d,J=8.06Hz,1H)7.93(d,J=7.51Hz,1H)8.00(s,1H)8.02(s,1H)8.13(br.s.,1H)12.02−12.09(m,1H)。
HRMS(ESI)C2114OCl[M+H]+の計算値388.0960,実測値388.0957。
収率:20%。
【0437】
【化43】
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}−4−クロロベンズアミド(化合物29)。[R1=R2=R3=R4=R6=H,A=三重結合,L=NHCO,R7=4−クロロフェニル]。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 6.55(d,J=6.41Hz,2H)7.32(d,J=7.88Hz,1H)7.41(t,J=7.97Hz,1H)7.56−7.65(m,3H)7.76(dd,J=8.24,1.10Hz,1H)7.96−8.03(m,3H)8.12(s,1H)10.40(s,1H)12.05(br.s.,1H)。
HRMS(ESI)C2114OCl[M+H]+の計算値388.0960,実測値388.0961。
収率:27%。
【0438】
【化44】
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}−3−メチルベンズアミド(化合物30)。[R1=R2=R3=R4=R6=H,A=三重結合,L=NHCO,R7=3−メチルフェニル]。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 6.53(br.s.,2H)7.30(d,J=7.88Hz,1H)7.38−7.47(m,3H)7.63(d,J=2.38Hz,1H)7.72−7.80(m,3H)8.01(s,1H)8.12(s,1H)10.29(s,1H)12.05(br.s.,1H)。
HRMS(ESI)C2217O[M+H]+の計算値368.1506,実測値368.1510。
収率:15%。
【0439】
【化45】
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}−4−メチルベンズアミド(化合物31)。[R1=R2=R3=R4=R6=H,A=三重結合,L=NHCO,R7=4−メチルフェニル]。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 2.39(s,3H)6.52(br.s.,2H)7.30(d,J=7.69Hz,1H)7.33−7.37(m,2H)7.39(t,J=7.88Hz,1H)7.63(d,J=2.38Hz,1H)7.72−7.79(m,1H)7.86−7.92(m,2H)8.01(d,J=1.65Hz,1H)8.12(s,1H)10.02−10.42(m,1H)11.73−12.20(m,1H)。
HRMS(ESI)C2217O[M+H]+の計算値368.1506,実測値368.1511。
収率:18%。
【0440】
【化46】
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}−3−メトキシベンズアミド(化合物32)。[R1=R2=R3=R4=R6=H,A=三重結合,L=NHCO,R7=3−メトキシフェニル]。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 3.85(s,3H)6.55(br.s.,2H)7.14−7.21(m,1H)7.31(d,J=7.69Hz,1H)7.40(t,J=7.97Hz,1H)7.46(t,J=7.97Hz,1H)7.49−7.51(m,1H)7.55(d,J=7.69Hz,1H)7.63(d,J=2.56Hz,1H)7.77(dd,J=8.06,1.10Hz,1H)8.00(d,J=1.65Hz,1H)8.12(s,1H)10.30(s,1H)11.47−12.31(m,1H)。
HRMS(ESI)C2217[M+H]+の計算値384.1455,実測値384.1459。
収率:25%。
【0441】
【化47】
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}−4−メトキシベンズアミド(化合物33)。[R1=R2=R3=R4=R6=H,A=三重結合,L=NHCO,R7=4−メトキシフェニル]。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 3.85(s,3H)6.55(br.s.,2H)7.08(d,J=8.79Hz,2H)7.29(d,J=7.88Hz,1H)7.39(t,J=7.88Hz,1H)7.62(d,J=2.38Hz,1H)7.76(dd,J=8.15,1.01Hz,1H)7.94−7.99(m,2H)8.00−8.01(m,1H)8.12(s,1H)10.17(s,1H)12.04(br.s.,1H)。
HRMS(ESI)C2217[M+H]+の計算値384.1455,実測値384.1452。
収率:21%。
【0442】
【化48】
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}−3−(トリフルオロメトキシ)ベンズアミド(化合物34)。[R1=R2=R3=R4=R6=H,A=三重結合,L=NHCO,R7=3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 6.58(d,J=9.71Hz,2H)7.34(d,J=8.06Hz,1H)7.42(t,J=7.88Hz,1H)7.59−7.65(m,2H)7.69−7.72(m,1H)7.77(dd,J=8.24,1.10Hz,1H)7.93(s,1H)7.99(s,1H)8.03(d,J=8.06Hz,1H)8.12(s,1H)10.47(s,1H)12.05(br.s.,1H)。
HRMS(ESI)C2214[M+H]+の計算値438.1173,実測値438.1169。
収率:17%。
【0443】
【化49】
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}−1,3−ベンゾジオキソール−5−カルボキサミド(化合物35)。[R1=R2=R3=R4=R6=H,A=三重結合,L=NHCO,R7=5−(1,3−ベンゾジオキソリル)フェニル]。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 6.14(s,2H)6.57(br.s.,2H)7.07(d,J=8.24Hz,1H)7.29(d,J=7.69Hz,1H)7.39(t,J=7.88Hz,1H)7.52(d,J=1.83Hz,1H)7.59(dd,J=8.15,1.74Hz,1H)7.62(s,1H)7.71−7.77(m,1H)7.99(s,1H)8.12(s,1H)10.15(s,1H)12.04(br.s.,1H)。
HRMS(ESI)C2215[M+H]+の計算値398.1248,実測値398.1245。
収率:8%。
【0444】
【化50】
3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−フェニルベンズアミド(化合物16)。[R1=R2=R3=R4=R6=H,A=三重結合,L=NHCO,R7=フェニル]。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 6.63(br.s.,1H)7.12(t,J=7.42Hz,1H)7.36(t,J=7.97Hz,2H)7.58(t,J=7.69Hz,1H)7.63(s,1H)7.78(d,J=7.69Hz,3H)7.93(d,J=8.06Hz,1H)8.12(s,1H)8.14(s,1H)10.34(s,1H)12.08(br.s.,1H)。
HRMS(ESI)C2115O[M+H]+の計算値354.1350,実測値354.1355。
収率:12%。
【0445】
【化51】
3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−メチルベンズアミド(化合物17)。[R1=R2=R3=R4=R6=H,A=三重結合,L=CONH,R7=メチル]。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 2.79(d,J=4.58Hz,3H)6.24−6.90(m,2H)7.48−7.52(m,1H)7.61(d,J=2.20Hz,1H)7.70(d,J=7.69Hz,1H)7.81(d,J=7.88Hz,1H)8.00(s,1H)8.11(s,1H)8.53(d,J=4.40Hz,1H)12.06(br.s.,1H)。
HRMS(ESI)C1613O[M+H]+の計算値292.1193,実測値292.1192。
収率:67%。
【0446】
【化52】
3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]ベンズアミド(化合物18)。[R1=R2=R3=R4=R6=R7=H,A=三重結合,L=CONH]。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 6.60(br.s.,2H)7.43−7.46(m,1H)7.48−7.52(m,3H)7.61(s,1H)7.71(d,J=7.69Hz,1H)7.85−7.88(m,1H)8.05(d,J=1.65Hz,2H)8.11(s,1H)11.92−12.20(m,1H)。
HRMS(ESI)C1511O[M+H]+の計算値278.1037,実測値278.1037。
【0447】
【化53】
3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−tert−ブチルベンズアミド(化合物20)。[R1=R2=R3=R4=R6=H,A=三重結合,L=CONH,R7=tert−ブチル]。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 1.39(s,10H)6.22−6.85(m,2H)7.45−7.50(m,1H)7.61(d,J=2.38Hz,1H)7.68(d,J=7.51Hz,1H)7.78(d,J=7.88Hz,1H)7.87(s,1H)7.97(s,1H)8.12(br.s.,1H)12.05(br.s.,1H)。
HRMS(ESI)C1919O[M+H]+の計算値334.1663,実測値334.1667。
収率:19%。
【0448】
【化54】
3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロペンチルベンズアミド(化合物21)。[R1=R2=R3=R4=R6=H,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロペンチル]。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 1.54(br.s.,6H)1.70(br.s.,3H)1.78−1.95(m,3H)4.17−4.29(m,1H)6.60(br.s.,2H)7.45−7.52(m,1H)7.61(d,J=1.83Hz,1H)7.70(d,J=7.51Hz,1H)7.82(d,J=7.69Hz,1H)8.02(s,1H)8.12(s,1H)8.38(d,J=6.96Hz,1H)12.06(br.s.,1H)。
HRMS(ESI)C2019O[M+H]+の計算値346.1663,実測値346.1675。
収率:9%。
【0449】
【化55】
{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}(ピロリジン−1−イル)メタノン(化合物22)。[R1=R2=R3=R4=R6=H,A=三重結合,L=CON(Y),YとR7が一緒になって=ピロリジニル]。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 1.78−1.91(m,5H)3.39(t,J=6.50Hz,3H)3.47(t,J=6.87Hz,2H)6.45−6.73(m,2H)7.45−7.52(m,2H)7.58−7.64(m,2H)7.67−7.69(m,1H)8.11(s,1H)12.05(br.s.,1H)。
HRMS(ESI)C1917O[M+H]+の計算値332.1506,実測値332.1516。
収率:43%。
【0450】
【化56】
3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−(プロパン−2−イル)ベンズアミド(化合物23)。[R1=R2=R3=R4=R6=H,A=三重結合,L=CONH,R7=プロパン−2−イル]。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 1.17(d,J=6.59Hz,7H)4.02−4.15(m,1H)6.61(br.s.,2H)7.47−7.52(m,1H)7.61(d,J=2.38Hz,1H)7.68−7.72(m,1H)7.81−7.85(m,1H)8.02(s,1H)8.12(s,1H)8.32(d,J=7.51Hz,1H)12.06(br.s.,1H)。
HRMS(ESI)C1817O[M+H]+の計算値320.1506,実測値320.1502。
収率:20%。
【0451】
【化57】
3−({4−アミノ−7−[2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)エチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル}エチニル)−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物(IA))。[R1=R3=R4=R6=H,R2=2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)エチル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 0.55−0.61(m,2H)0.68−0.73(m,2H)1.30−1.48(m,6H)1.49−1.58(m,1H)1.59−1.68(m,1H)2.86(tq,J=7.44,3.95Hz,2H)3.52(ddd,J=11.26,8.43,3.02Hz,1H)3.73(dt,J=10.71,5.27Hz,1H)3.93(ddd,J=10.94,6.73,4.67Hz,1H)4.26−4.33(m,1H)4.34−4.41(m,2H)4.56(t,J=3.30Hz,1H)6.65(br.s.,2H)7.48−7.51(m,1H)7.69(s,1H)7.70−7.73(m,1H)7.80(d,J=7.88Hz,1H)7.99(s,1H)8.18(br.s.,1H)8.52(d,J=4.03Hz,1H)。
HRMS(ESI)C2527[M+H]+の計算値444.2187,実測値444.2177。
収率:67%。
【0452】
【化58】
[2−(4−アミノ−5−{[3−(シクロプロピルカルバモイル)フェニル]エチニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチル(化合物(IA))。[R1=R3=R4=R6=H,R2=tert−ブトキシカルボニルアミノエチル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 0.56−0.62(m,2H)0.67−0.76(m,2H)1.32(s,9H)2.86(td,J=7.37,3.94Hz,1H)4.18(t,J=5.86Hz,2H)6.29−6.77(m,1H)6.91(t,J=5.49Hz,1H)7.40−7.54(m,1H)7.59(s,1H)7.70(d,J=7.88Hz,1H)7.80(d,J=7.88Hz,1H)7.98(s,1H)8.15(s,1H)8.52(d,J=4.21Hz,1H)。
HRMS(ESI)C2528[M+H]+の計算値461.2296,実測値461.2295。
収率:55%。
【0453】
【化59】
3−{[4−アミノ−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物36)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=2,2,2−トリフルオロエチル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 0.50−0.64(m,2H)0.65−0.76(m,2H)2.86(tq,J=7.45,3.95Hz,1H)5.10(q,J=9.10Hz,2H)6.24−7.06(m,2H)7.51(t,J=7.88Hz,1H)7.69−7.77(m,2H)7.82(d,J=7.88Hz,1H)8.02(s,1H)8.22(s,1H)8.52(d,J=4.03Hz,1H)。
HRMS(ESI)C2016OF[M+H]+の計算値400.1380,実測値400.1381。
収率:78%。
【0454】
【化60】
3−{[4−アミノ−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物40)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=プロパン−2−イル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 0.55−0.60(m,2H)0.67−0.74(m,2H)1.45(d,J=6.78Hz,6H)2.86(td,J=7.37,3.75Hz,2H)4.88−4.95(m,1H)6.66(s,2H)7.46−7.52(m,1H)7.68−7.71(m,1H)7.80(d,J=7.88Hz,1H)7.84(s,1H)7.98(s,1H)8.18(br.s.,1H)8.52(d,J=4.21Hz,1H)。
HRMS(ESI)C2121O[M+H]+の計算値360.1819,実測値360.1819。
収率:22%。
【0455】
【化61】
4−[(4−アミノ−5−{[3−(シクロプロピルカルバモイル)フェニル]エチニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)メチル]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(化合物(IA))。[R1=R3=R4=R6=H,R2=N−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]メチル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 0.56−0.61(m,2H)0.68−0.73(m,2H)1.04−1.12(m,2H)1.38(s,9H)1.43(m,J=11.54Hz,1H)1.95−2.08(m,1H)2.59−2.73(m,1H)2.86(tq,J=7.50,3.98Hz,1H)3.91(m,J=11.36Hz,1H)4.05(d,J=7.14Hz,1H)6.65(br.s.,2H)7.48−7.51(m,1H)7.69(s,1H)7.71(s,0H)7.81(d,J=7.88Hz,1H)7.99(s,1H)8.18(br.s.,1H)8.52(d,J=4.03Hz,1H)。
HRMS(ESI)C2934[M+H]+の計算値515.2765,実測値515.2758。
収率:37%。
【0456】
【化62】
4−(4−アミノ−5−{[3−(シクロプロピルカルバモイル)フェニル]エチニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(化合物(IA))。[R1=R3=R4=R6=H,R2=N−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
【0457】
【化63】
3−[(4−アミノ−7−{1−[2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)エチル]ピペリジン−4−イル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物(IA)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=1−[2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)エチル],A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
【0458】
【化64】
3−{[4−アミノ−7−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物47)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.54−0.62(m,2H)0.67−0.74(m,2H)1.86(dd,J=12.27,2.26Hz,2H)2.09(qd,J=12.23,4.46Hz,2H)2.81−2.91(m,1H)3.47−3.58(m,2H)4.00(dd,J=11.35,3.91Hz,2H)4.71−4.85(m,1H)6.68(br.s.,2H)7.45−7.53(m,1H)7.70(dt,J=7.78,1.30Hz,1H)7.81(dt,J=7.81,1.46Hz,1H)7.84−7.90(m,1H)7.99(t,J=1.53Hz,1H)8.15(s,1H)8.52(d,J=4.15Hz,1H)。
【0459】
【化65】
3−{[4−アミノ−7−(2−メトキシエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物48)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=2−メトキシエチル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.55−0.62(m,2H)0.67−0.74(m,2H)2.86(td,J=7.29,4.09Hz,1H)3.19−3.26(m,3H)3.68(t,J=5.31Hz,2H)4.27−4.35(m,2H)6.66(br.s.,2H)7.44−7.53(m,1H)7.67(s,1H)7.71(dt,J=7.81,1.34Hz,1H)7.80(dt,J=7.87,1.43Hz,1H)7.99(t,J=1.53Hz,1H)8.15(s,1H)8.51(d,J=4.15Hz,1H)。
【0460】
【化66】
3−({7−[2−(アセチルアミノ)エチル]−4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル}エチニル)−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物49)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=2−(アセチルアミノエチル),A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
【0461】
【化67】
3−{[4−アミノ−7−(2−アミノ−2−オキソエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物50)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=2−アミノ−2−オキソエチル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.52−0.63(m,2H)0.66−0.75(m,2H)2.86(tq,J=7.38,3.95Hz,1H)4.79(s,2H)6.66(br.s.,2H)7.23(s,1H)7.43−7.54(m,1H)7.60−7.62(m,1H)7.63(br.s.,1H)7.72(dt,J=7.87,1.31Hz,1H)7.81(dt,J=7.84,1.45Hz,1H)8.00(t,J=1.53Hz,1H)8.13(s,1H)8.52(d,J=4.03Hz,1H)。
【0462】
【化68】
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}ベンゼンスルホンアミド(化合物3)。[R1=R2=R3=R4=R6=H,A=三重結合,L=NHSO,R7=フェニル]。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 6.54(br.s.,2H)7.09−7.12(m,1H)7.19−7.23(m,2H)7.25−7.29(m,1H)7.55−7.59(m,2H)7.61(d,J=2.38Hz,1H)7.62−7.65(m,1H)7.77−7.80(m,2H)8.11(s,1H)10.44(s,1H)12.04(br.s.,1H)。
HRMS(ESI)C2015S[M+H]+の計算値390.1019,実測値390.1027。
収率:41%。
【0463】
【化69】
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}メタンスルホンアミド(化合物4))。[(R1=R2=R3=R4=R6=H,A=三重結合,L=NHSO,R7=メチル]。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 3.03(s,3H)6.30−6.72(m,2H)7.20−7.24(m,1H)7.29−7.32(m,1H)7.34(t,J=1.65Hz,1H)7.36−7.40(m,1H)7.62(d,J=2.38Hz,1H)8.11(s,1H)9.87(br.s.,1H)12.05(br.s.,1H)。
HRMS(ESI)C1513S[M+H]+の計算値328.0863,実測値328.0862。
収率:29%。
【0464】
【化70】
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}シクロプロパンスルホンアミド(化合物5)。[R1=R2=R3=R4=R6=H,A=三重結合,L=NHSO,R7=シクロプロピル]。
【0465】
【化71】
3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロプロピルベンゼンスルホンアミド(化合物6)。[R1=R2=R3=R4=R6=H,A=三重結合,L=SONH,R7=シクロプロピル]。
【0466】
【化72】
3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−メチルベンゼンスルホンアミド(化合物7)。[R1=R2=R3=R4=R6=H,A=三重結合,L=SONH,R7=メチル]。
【0467】
【化73】
3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−フェニルベンゼンスルホンアミド(化合物8)。[R1=R2=R3=R4=R6=H,A=三重結合,L=SONH,R7=フェニル)。
【0468】
【化74】
3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−{4−[(4−エチルピペラジン−1−イル)メチル]−3−(トリフルオロメチル)フェニル}ベンズアミド(化合物19)。[R1=R2=R3=R4=R6=H,A=三重結合,L=CONH,R7=4−[(4−エチルピペラジン−1−イル)メチル−3−(トリフルオロメチル)フェニル]。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 0.99(t,J=7.14Hz,3H)2.19−2.46(m,10H)3.57(s,3H)6.61(br.s.,2H)7.60(t,J=7.88Hz,1H)7.64(d,J=2.20Hz,1H)7.72(d,J=8.61Hz,1H)7.80(dt,J=7.83,1.21Hz,1H)7.91−7.98(m,1H)8.05(dd,J=8.52,1.92Hz,1H)8.12(s,1H)8.16(t,J=1.47Hz,1H)8.21(d,J=2.20Hz,1H)10.59(s,1H)12.08(br.s.,1H)。
HRMS(ESI)C2928OF[M+H]+の計算値548.2380,実測値548.2392。
収率:21%。
【0469】
【化75】
2−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}−N−{4−[(4−エチルピペラジン−1−イル)メチル]−3−(トリフルオロメチル)フェニル}アセトアミド(化合物12)。[R1=R2=R3=R4=R6=H,A=三重結合,L=CHCONH,R7=4−[(4−エチルピペラジン−1−イル)メチル−3−(トリフルオロメチル)フェニル]。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 0.97(t,J=7.05Hz,3H)1.95−2.47(m,9H)3.53(s,2H)3.69(s,2H)6.18−6.76(m,2H)7.30−7.36(m,1H)7.36−7.39(m,1H)7.46(d,J=7.51Hz,1H)7.53(s,1H)7.59(d,J=2.56Hz,1H)7.66(d,J=8.43Hz,1H)7.78(dd,J=8.52,1.74Hz,1H)8.05(d,J=2.01Hz,1H)8.11(s,1H)10.47(s,1H)12.03(br.s.,1H)。
HRMS(ESI)C3030OF[M+H]+の計算値562.2537,実測値562.2537。
収率:22%。
【0470】
【化76】
N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}−2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]アセトアミド(化合物11)。[R1=R2=R3=R4=R6=H,A=三重結合,L=NHCOCH,R7=3−(トリフルオロメチル)フェニル]。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 3.80(s,2H)6.53(br.s.,2H)7.25(d,J=7.69Hz,1H)7.35(t,J=7.97Hz,1H)7.52−7.55(m,1H)7.56−7.66(m,5H)7.71(s,1H)7.84(s,1H)8.11(s,1H)10.34(s,1H)。
HRMS(ESI)C2316OF[M+H]+の計算値436.1380,実測値436.1380。
収率:20%。
【0471】
【化77】
5−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロプロピル−2−メチルベンズアミド(化合物41)。[R1=R2=R3=R6=H,R4=2−メチル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 0.50−0.58(m,2H)0.66−0.72(m,2H)2.31−2.37(m,3H)2.83(tq,J=7.44,3.89Hz,1H)6.29−6.77(m,2H)7.27(d,J=7.88Hz,1H)7.46−7.48(m,1H)7.50(d,J=1.65Hz,1H)7.57(d,J=2.38Hz,1H)8.11(s,1H)8.36(d,J=4.21Hz,1H)12.02(br.s.,1H)。
HRMS(ESI)C1917O[M+H]+の計算値332.1506,実測値332.1503。
収率:6%。
【0472】
【化78】
3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロプロピル−4−メチルベンズアミド(化合物42)。[R1=R2=R3=R6=H,R4=4−メチル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 0.54−0.61(m,2H)0.67−0.73(m,2H)2.85(tq,J=7.51,3.91Hz,1H)6.57(br.s.,2H)7.39(d,J=8.06Hz,1H)7.62(s,1H)7.72(d,J=8.42Hz,1H)7.97(s,1H)8.11(s,1H)8.46(d,J=4.03Hz,1H)12.08(br.s.,1H)。
HRMS(ESI)C1917O[M+H]+の計算値332.1506,実測値332.1497。
収率:4%。
【0473】
【化79】
3−{[4−アミノ−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピル−4−メチルベンズアミド(化合物52)。[R1=R3=R6=H,R2=2,2,2−トリフルオロエチル,R4=4−メチル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.54−0.61(m,2H)0.66−0.74(m,2H)2.85(tq,J=7.44,3.91Hz,1H)5.10(q,J=9.28Hz,2H)6.81(br.s.,2H)7.40(d,J=8.18Hz,1H)7.70−7.77(m,2H)8.01(d,J=1.59Hz,1H)8.22(s,1H)8.45(d,J=4.15Hz,1H)。
【0474】
【化80】
3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロプロピル−4−フルオロベンズアミド(化合物43)。[R1=R2=R3=R6=H,R4=4−フルオロ,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 0.55−0.61(m,2H)0.68−0.73(m,2H)2.85(tq,J=7.39,3.86Hz,1H)6.64(br.s.,2H)7.42(t,J=9.07Hz,1H)7.66(s,1H)7.82−7.91(m,1H)8.07(dd,J=6.87,2.11Hz,1H)8.12(s,1H)8.54(d,J=4.40Hz,1H)12.15(br.s.,1H)。
HRMS(ESI)C1814OF[M+H]+の計算値336.1255,実測値336.1252。
収率:7%。
【0475】
【化81】
5−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロプロピル−2−フルオロベンズアミド(化合物44)。[R1=R2=R3=R6=H,R4=2−フルオロ,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 0.53−0.56(m,2H)0.70(t,J=5.86Hz,2H)2.82−2.86(m,1H)6.46−6.70(m,1H)7.32(t,J=9.34Hz,1H)7.59(s,1H)7.67−7.71(m,2H)7.73(dd,J=6.69,2.11Hz,1H)8.10(s,1H)8.47(d,J=3.85Hz,1H)12.05(br.s.,1H)。
HRMS(ESI)C1814OF[M+H]+の計算値336.1255,実測値336.1256。
収率:2%。
【0476】
【化82】
3−{[4−アミノ−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピル−4−フルオロベンズアミド(化合物53)。[R1=R3=R6=H,R2=プロパン−2−イル,R4=4−フルオロ,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.55−0.61(m,2H)0.68−0.74(m,2H)1.45(d,J=6.71Hz,6H)2.79−2.90(m,1H)4.92(quin,J=6.77Hz,1H)6.49−6.95(m,1H)7.42(t,J=9.09Hz,1H)7.82−7.90(m,2H)8.07(dd,J=7.02,2.26Hz,1H)8.16(s,1H)8.54(d,J=4.03Hz,1H)。
【0477】
【化83】
3−{[4−アミノ−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピル−4−フルオロベンズアミド(化合物54)。[R1=R3=R6=H,R2=2,2,2−トリフルオロエチル,R4=4−フルオロ,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
【0478】
【化84】
3−{[4−アミノ−7−(2−ヒドロキシエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピル−4−フルオロベンズアミド(化合物55)。[R1=R3=R6=H,R2=2−ヒドロキシエチル,R4=4−フルオロ,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
【0479】
【化85】
3−{[4−アミノ−7−(2−アミノエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピル−4−フルオロベンズアミド(化合物56)。[R1=R3=R6=H,R2=2−アミノエチル,R4=4−フルオロ,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
【0480】
【化86】
3−({4−アミノ−7−[(1−メチルピペリジン−4−イル)メチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル}エチニル)−N−シクロプロピル−4−フルオロベンズアミド(化合物57)。[R1=R3=R6=H,R2=(1−メチルピペリジン−4−イル)メチル,R4=4−フルオロ,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
【0481】
【化87】
3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロプロピル−5−フルオロベンズアミド(化合物45)。[R1=R2=R3=R6=H,R4=5−フルオロ,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 0.56−0.61(m,2H)0.69−0.74(m,2H)2.86(tq,J=7.49,3.92Hz,1H)6.61(br.s.,2H)7.60(m,J=9.71,1.28Hz,1H)7.64(s,1H)7.65(m,J=9.20,1.17,1.17Hz,1H)7.84(t,J=1.28Hz,1H)8.11(s,1H)8.60(d,J=4.03Hz,1H)12.10(br.s.,1H)。
HRMS(ESI)C1814OF[M+H]+の計算値336.1255,実測値336.1255。
【0482】
【化88】
3−{[4−アミノ−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピル−5−フルオロベンズアミド(化合物58)。[R1=R3=R6=H,R2=プロパン−2−イル,R4=5−フルオロ,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.52−0.63(m,2H)0.69−0.75(m,2H)1.45(d,J=6.71Hz,6H)2.82−2.91(m,1H)4.92(quin,J=6.74Hz,1H)6.67(br.s.,2H)7.63(m,J=17.00,9.50,2.50,1.50Hz,2H)7.84(t,J=1.40Hz,1H)7.86(s,1H)8.15(s,1H)8.59(d,J=4.15Hz,1H)。
【0483】
【化89】
3−{[4−アミノ−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピル−5−フルオロベンズアミド(化合物59)。[R1=R3=R6=H,R2=2,2,2−トリフルオロエチル,R4=5−フルオロ,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
【0484】
【化90】
3−{[4−アミノ−7−(2−ヒドロキシエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピル−5−フルオロベンズアミド(化合物60)。[R1=R3=R6=H,R2=2−ヒドロキシエチル,R4=5−フルオロ,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
【0485】
【化91】
3−{[4−アミノ−7−(2−アミノエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピル−5−フルオロベンズアミド(化合物61)。[R1=R3=R6=H,R2=2−アミノエチル,R4=5−フルオロ,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
【0486】
【化92】
3−{[4−アミノ−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−4−シアノ−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物108)。[R1=R3=R6=H,R2=プロパン−2−イル,R4=4−シアノ,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.55−0.64(m,2H)0.70−0.77(m,2H)1.47(d,J=6.71Hz,6H)2.84−2.93(m,1H)4.94(quin,J=6.74Hz,1H)6.78(br.s.,2H)7.90(dd,J=8.06,1.71Hz,1H)7.94(s,1H)8.02(d,J=8.18Hz,1H)8.14(d,J=1.34Hz,1H)8.17(s,1H)8.75(d,J=4.03Hz,1H)。
【0487】
【化93】
N−シクロプロピル−3−{[4−(メチルアミノ)−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}ベンズアミド(化合物63)。[R1=メチルアミノ,R3=R4=R6=H,R2=イソプロピル,H,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.51−0.60(m,2H)0.65−0.74(m,2H)1.42(d,J=6.71Hz,6H)2.84(tq,J=7.37,3.92Hz,1H)3.04(d,J=4.76Hz,3H)4.91(quin,J=6.74Hz,1H)6.51(br.s.,1H)7.43−7.52(m,1H)7.70(dt,J=7.84,1.21Hz,1H)7.78(dt,J=7.99,1.37Hz,1H)7.83(s,1H)7.98(t,J=1.53Hz,1H)8.23(s,1H)8.49(d,J=4.39Hz,1H)。
【0488】
【化94】
3−{[4−クロロ−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物(V))。[R1=クロロ,R3=R4=R6=H,R2=イソプロピル,H,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.55−0.61(m,2H)0.67−0.76(m,2H)1.51(d,J=6.84Hz,6H)2.86(td,J=7.26,4.03Hz,1H)5.07(quin,J=6.74Hz,1H)7.51(t,J=7.75Hz,1H)7.66(dt,J=7.75,1.31Hz,1H)7.83(dt,J=7.87,1.43Hz,1H)7.94(t,J=1.53Hz,1H)8.38(s,1H)8.56(d,J=4.03Hz,1H)8.70(s,1H)。
【0489】
【化95】
3−[(4−アミノ−7−プロピル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物66)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=プロピル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.54−0.64(m,2H)0.67−0.75(m,2H)0.83(t,J=7.38Hz,3H)1.79(sxt,J=7.25Hz,2H)2.86(td,J=7.23,4.09Hz,1H)4.11(t,J=7.02Hz,2H)6.64(br.s.,1H)7.47−7.52(m,1H)7.68−7.72(m,2H)7.80(dt,J=8.06,1.34Hz,1H)7.99(t,J=1.46Hz,1H)8.15(s,1H)8.52(d,J=4.27Hz,1H)。
【0490】
【化96】
3−({4−アミノ−7−[2−(ホルミルアミノ)エチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル}エチニル)−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物67)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=ホルミルアミノエチル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.54−0.62(m,2H)0.67−0.75(m,2H)2.86(tq,J=7.40,3.90Hz,1H)3.51(q,J=6.10Hz,2H)4.23(t,J=5.98Hz,2H)6.67(br.s.,2H)7.47−7.52(m,1H)7.66(s,1H)7.71(d,J=7.81Hz,1H)7.81(d,J=8.30Hz,1H)7.96−8.01(m,2H)8.08(br.s.,1H)8.16(s,1H)8.52(d,J=3.91Hz,1H)。
【0491】
【化97】
3−{[4−アミノ−7−(ピリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物68)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=ピリジン−3−イル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.48−0.62(m,2H)0.68−0.77(m,2H)2.87(td,J=7.29,3.97Hz,1H)6.91(br.s.,2H)7.52(t,J=7.87Hz,1H)7.59−7.64(m,1H)7.76(dt,J=7.78,1.30Hz,1H)7.84(dt,J=7.84,1.45Hz,1H)8.04(t,J=1.53Hz,1H)8.20(s,1H)8.24(s,1H)8.31(ddd,J=8.27,2.65,1.53Hz,1H)8.54(d,J=4.15Hz,1H)8.60−8.62(m,1H)9.09(d,J=2.20Hz,1H)。
【0492】
【化98】
3−{[4−アミノ−7−(ピリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物69)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=ピリジン−4−イル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.56−0.61(m,2H)0.68−0.74(m,2H)2.87(tq,J=7.45,3.90Hz,1H)6.95(br.s.,2H)7.53(t,J=7.75Hz,1H)7.77(dd,J=7.75,1.28Hz,1H)7.83−7.87(m,1H)8.03−8.07(m,1H)8.13−8.17(m,2H)8.30(s,1H)8.35(s,1H)8.55(d,J=4.03Hz,1H)8.71(d,J=5.86Hz,2H)。
【0493】
【化99】
3−{[4−アミノ−7−(3−メトキシフェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物70)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=3−メトキシフェニル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.53−0.64(m,2H)0.68−0.75(m,2H)2.87(td,J=7.29,3.97Hz,1H)3.84(s,3H)6.58−6.91(m,1H)6.96−7.03(m,1H)7.43−7.47(m,3H)7.52(t,J=7.75Hz,1H)7.75(dt,J=7.84,1.33Hz,1H)7.84(dt,J=7.75,1.43Hz,1H)8.03(t,J=1.53Hz,1H)8.13(s,1H)8.22(s,1H)8.55(d,J=4.39Hz,1H)。
【0494】
【化100】
3−{[4−アミノ−7−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物71)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.55−0.63(m,2H)0.67−0.77(m,2H)2.87(td,J=7.32,3.78Hz,1H)3.92(s,3H)6.46−7.00(m,2H)7.49−7.54(m,2H)7.74(d,J=7.69Hz,1H)7.83(d,J=7.81Hz,1H)8.00−8.03(m,2H)8.05(s,1H)8.24(s,1H)8.39(s,1H)8.53(d,J=3.91Hz,1H)。
【0495】
【化101】
3−{[4−アミノ−7−(フラン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物72)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=フラン−2−イル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.55−0.63(m,2H)0.67−0.75(m,2H)2.87(tq,J=7.38,3.95Hz,1H)6.85(br.s.,2H)7.52(t,J=7.81Hz,1H)7.74(d,J=7.93Hz,1H)7.81(t,J=1.83Hz,1H)7.84(s,1H)8.03(s,1H)8.14(s,1H)8.27(s,1H)8.45−8.47(m,1H)8.53(d,J=4.03Hz,1H)。
【0496】
【化102】
3−{[7−(1−アセチルピペリジン−4−イル)−4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物76)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=1−アセチルピペリジン−4−イル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
【0497】
【化103】
3−({4−アミノ−7−[1−(メチルスルホニル)ピペリジン−4−イル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル}エチニル)−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物77)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=1−(メチルスルホニル)ピペリジン−4−イル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
【0498】
【化104】
4−(4−アミノ−5−{[3−(シクロプロピルカルバモイル)フェニル]エチニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)ピペリジン−1−カルボン酸エチル(化合物78)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=1−カルベトキシピペリジン−4−イル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
【0499】
【化105】
3−{[4−アミノ−7−(2−メチルプロピル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物84)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=2−メチルプロピル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.50−0.63(m,2H)0.66−0.74(m,2H)0.84(d,J=6.71Hz,6H)2.17(dt,J=13.73,6.93Hz,1H)2.73−2.96(m,1H)3.96(d,J=7.45Hz,2H)6.65(br.s.,2H)7.44−7.53(m,1H)7.65−7.73(m,2H)7.80(dt,J=8.06,1.34Hz,1H)7.99(t,J=1.53Hz,1H)8.14(s,1H)8.52(d,J=4.27Hz,1H)。
【0500】
【化106】
3−{[4−アミノ−7−(ブタン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物85)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=ブタン−2−イル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.55−0.62(m,2H)0.65−0.77(m,5H)1.44(d,J=6.84Hz,3H)1.73−1.94(m,2H)2.81−2.92(m,1H)4.60−4.78(m,1H)6.62(br.s.,2H)7.46−7.53(m,1H)7.70(dt,J=7.75,1.37Hz,1H)7.79−7.83(m,2H)7.99(t,J=1.53Hz,1H)8.19(br.s.,1H)8.52(d,J=4.15Hz,1H)。
【0501】
【化107】
3−{[4−アミノ−7−(2−フルオロエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物86)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=フルオロエチル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.55−0.63(m,2H)0.67−0.75(m,2H)2.86(tq,J=7.42,3.97Hz,1H)4.40−4.55(m,2H)4.70−4.86(m,2H)6.36−7.00(m,2H)7.47−7.52(m,1H)7.69−7.74(m,2H)7.81(dt,J=8.06,1.34Hz,1H)8.00(t,J=1.53Hz,1H)8.17(s,1H)8.52(d,J=4.27Hz,1H)。
【0502】
【化108】
3−[(4−アミノ−7−エチル−6−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物87)。[R1=R4=R6=H,R2=エチル,R3=メチル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.51−0.62(m,2H)0.67−0.75(m,2H)1.27(t,J=7.14Hz,3H)2.55(s,3H)2.78−2.92(m,1H)4.09−4.26(m,2H)6.57(br.s.,2H)7.45−7.51(m,1H)7.72(dt,J=7.84,1.27Hz,1H)7.79(dt,J=7.81,1.46Hz,1H)7.98(t,J=1.53Hz,1H)8.13(s,1H)8.52(d,J=4.15Hz,1H)。
【0503】
【化109】
3−({4−アミノ−7−[(3−メチルオキセタン−3−イル)メチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル}エチニル)−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物88)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=3−メチルオキセタン−3−イル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.53−0.62(m,2H)0.67−0.74(m,2H)1.18(s,3H)2.82−2.91(m,1H)4.23(d,J=5.98Hz,3H)4.38(s,2H)4.63(d,J=5.98Hz,2H)6.69(br.s.,2H)7.46−7.56(m,1H)7.70−7.73(m,1H)7.73(s,1H)7.81(dt,J=8.06,1.28Hz,1H)8.00(t,J=1.46Hz,1H)8.16(s,1H)8.51(d,J=4.03Hz,1H)。
【0504】
【化110】
3−{[4−アミノ−7−(1−メチルピロリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物89)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=1−メチルピロリジン−3−イル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.53−0.62(m,2H)0.67−0.76(m,2H)1.77−2.08(m,1H)2.11−2.47(m,5H)2.65−2.94(m,3H)3.03(br.s.,1H)5.29(dd,J=8.73,6.29Hz,1H)6.68(br.s.,2H)7.47−7.52(m,1H)7.72(dt,J=7.81,1.34Hz,1H)7.78−7.83(m,2H)8.00(t,J=1.53Hz,1H)8.15(s,1H)8.51(d,J=4.15Hz,1H)。
【0505】
【化111】
3−{[4−アミノ−7−(ピリジン−4−イルメチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物90)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=ピリジン−4−イルメチル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.53−0.63(m,2H)0.68−0.74(m,2H)2.86(td,J=7.35,3.97Hz,1H)5.43(s,2H)6.75(br.s.,2H)7.14(d,J=5.61Hz,1H)7.46−7.52(m,1H)7.72(d,J=7.81Hz,1H)7.79−7.83(m,1H)8.00(s,1H)8.15(s,1H)8.51(d,J=4.03Hz,2H)。
【0506】
【化112】
3−{[4−アミノ−7−(ピリジン−3−イルメチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物91)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=ピリジン−3−イルメチル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.53−0.62(m,2H)0.67−0.74(m,2H)2.86(tq,J=7.42,3.97Hz,1H)5.41(s,2H)6.72(br.s.,2H)7.37(dd,J=7.69,4.52Hz,1H)7.46−7.53(m,1H)7.67(d,J=7.93Hz,1H)7.71(dt,J=7.81,1.28Hz,1H)7.80(dt,J=7.87,1.37Hz,1H)7.84(s,1H)7.99(t,J=1.46Hz,1H)8.18(s,1H)8.51(d,J=4.03Hz,2H)。
【0507】
【化113】
2−(4−{[4−アミノ−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}フェニル)−N−シクロプロピルアセトアミド(化合物92)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=2,2,2−トリフルオロエチル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.55−0.62(m,2H)0.67−0.74(m,2H)2.82−3.00(m,3H)4.43(t,J=6.90Hz,2H)6.71(br.s.,2H)7.47−7.52(m,1H)7.72(dt,J=7.78,1.30Hz,1H)7.77(s,1H)7.80−7.83(m,1H)8.00(t,J=1.53Hz,1H)8.18(s,1H)8.51(d,J=4.03Hz,1H)。
【0508】
【化114】
3−[(4−アミノ−7−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物93)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=メチル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.50−0.62(m,2H)0.67−0.74(m,2H)2.86(td,J=7.26,4.15Hz,1H)3.67−3.76(m,3H)6.64(br.s.,2H)7.66(s,1H)7.71(dt,J=7.87,1.31Hz,1H)7.80(dt,J=8.09,1.33Hz,1H)7.98(t,J=1.46Hz,1H)8.16(s,1H)8.52(d,J=4.03Hz,1H)。
【0509】
【化115】
3−[(4−アミノ−7−エチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物94)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=エチル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.55−0.62(m,2H)0.67−0.74(m,2H)1.36(t,J=7.26Hz,3H)2.80−2.91(m,1H)4.18(q,J=7.20Hz,2H)6.65(br.s.,2H)7.46−7.52(m,1H)7.70(dt,J=7.75,1.31Hz,1H)7.74(s,1H)7.80(dt,J=7.99,1.31Hz,1H)7.98(t,J=1.46Hz,1H)8.15(s,1H)8.52(d,J=4.27Hz,1H)。
【0510】
【化116】
3−{[4−アミノ−7−(シクロブチルメチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物95)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=シクロブチルメチル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.55−0.61(m,2H)0.67−0.74(m,2H)1.70−2.00(m,6H)2.74−2.82(m,1H)2.86(td,J=7.29,3.97Hz,1H)4.17(d,J=7.32Hz,2H)6.65(d,J=8.79Hz,2H)7.46−7.52(m,1H)7.67−7.74(m,2H)7.80(dt,J=7.84,1.45Hz,1H)7.99(t,J=1.46Hz,1H)8.15(s,1H)8.51(d,J=4.15Hz,1H)。
【0511】
【化117】
3−{[4−アミノ−7−(シクロヘキシルメチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物96)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=シクロヘキシルメチル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.55−0.63(m,2H)0.65−0.74(m,2H)0.85−1.05(m,2H)1.09−1.26(m,3H)1.42−1.55(m,2H)1.55−1.72(m,3H)1.85(ddd,J=11.02,7.48,3.60Hz,1H)2.86(td,J=7.29,3.84Hz,1H)3.99(d,J=7.32Hz,1H)6.66(br.s.,2H)7.45−7.53(m,1H)7.68(s,1H)7.70−7.72(m,1H)7.80(dt,J=7.84,1.45Hz,1H)7.99(t,J=1.53Hz,1H)8.14(s,1H)8.51(d,J=4.15Hz,1H)。
【0512】
【化118】
3−{[4−アミノ−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−(シクロプロピルメチル)ベンズアミド(化合物97)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=2,2,2−トリフルオロエチル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピルメチル]。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.38−0.47(m,2H)0.97−1.11(m,1H)3.16(t,J=6.23Hz,2H)5.10(q,J=9.20Hz,2H)6.82(br.s.,2H)7.50−7.56(m,1H)7.71−7.77(m,2H)7.86(dt,J=7.90,1.36Hz,1H)8.05−8.09(m,1H)8.21(s,1H)8.66(t,J=5.68Hz,1H)。
【0513】
【化119】
2−(3−{[4−アミノ−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}フェニル)−N−シクロプロピルアセトアミド(化合物113)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=2,2,2−トリフルオロエチル,A=三重結合,L=CH2CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.32−0.45(m,2H)0.56−0.73(m,2H)2.62(tq,J=7.41,3.85Hz,1H)5.09(q,J=9.11Hz,2H)6.76(br.s.,2H)7.23−7.31(m,1H)7.32−7.39(m,1H)7.43−7.49(m,2H)7.72(s,1H)8.14(d,J=3.54Hz,1H)8.21(s,1H)。
【0514】
【化120】
3−{[4−アミノ−7−(シクロプロピルメチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物99)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=シクロプロピルメチル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.38−0.45(m,2H)0.48−0.54(m,2H)0.56−0.61(m,2H)0.67−0.74(m,2H)1.20−1.34(m,1H)2.87(td,J=7.42,3.97Hz,1H)4.01(d,J=7.20Hz,2H)6.65(br.s.,2H)7.47−7.53(m,1H)7.69−7.73(m,1H)7.78(s,1H)7.80(dd,J=8.12,1.40Hz,1H)7.98−8.01(m,1H)8.15(s,1H)8.52(d,J=4.03Hz,1H)。
【0515】
【化121】
3−{[4−アミノ−7−(1−メトキシプロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物100)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=1−メトキシプロパン−2−イル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.55−0.64(m,2H)0.68−0.75(m,2H)1.42(d,J=7.08Hz,3H)2.78−2.93(m,1H)3.18−3.24(m,3H)3.59(dd,J=10.25,4.76Hz,1H)3.75(dd,J=10.25,7.69Hz,1H)4.98(td,J=7.29,4.70Hz,1H)6.64(br.s.,2H)7.46−7.52(m,1H)7.70(dt,J=7.87,1.31Hz,1H)7.77−7.83(m,2H)7.99(t,J=1.53Hz,1H)8.15(s,1H)8.52(d,J=4.15Hz,1H)。
【0516】
【化122】
3−[(4−アミノ−7−シクロヘキシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物101)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=シクロヘキシル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
【0517】
【化123】
3−[(4−アミノ−7−シクロブチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物102)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=シクロブチル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
【0518】
【化124】
3−[(4−アミノ−7−シクロプロピル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物103)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=シクロプロピル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
【0519】
【化125】
3−{[4−アミノ−7−(シアノメチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物104)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=シアノメチル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
【0520】
【化126】
3−({4−アミノ−7−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル}エチニル)−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物105)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=2−(ジメチルアミノ)エチル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
【0521】
【化127】
3−{[4−アミノ−7−(1,1,1−トリフルオロプロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物106)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=1,1,1−トリフルオロプロパン−2−イル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
【0522】
【化128】
3−{[4−アミノ−7−(4,4,4−トリフルオロブタン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物107)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=4,4,4−トリフルオロブタン−2−イル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
【0523】
【化129】
3−{[4−アミノ−7−(1−メチルピペリジン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物109)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=−メチルピペリジン−3−イル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
【0524】
【化130】
3−{[4−アミノ−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}ベンズアミド(化合物110)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=プロパン−2−イル,A=三重結合,L=CONH,R7=水素]。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 1.45(d,J=6.71Hz,6H)4.92(quin,J=6.71Hz,1H)6.63(br.s.,2H)7.45(br.s.,1H)7.48−7.54(m,1H)7.70(dt,J=7.78,1.30Hz,1H)7.84(s,1H)7.85−7.88(m,1H)7.99−8.25(m,3H)。
【0525】
【化131】
3−{[4−アミノ−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンゼンスルホンアミド(化合物111)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=−メチルピペリジン−3−イル,A=三重結合,L=SONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.37−0.43(m,2H)0.48−0.55(m,2H)1.45(d,J=6.71Hz,7H)2.15(td,J=6.71,3.30Hz,1H)4.92(quin,J=6.71Hz,1H)6.69(br.s.,2H)7.62−7.69(m,1H)7.76−7.81(m,1H)7.85(dt,J=7.75,1.31Hz,1H)7.90(s,1H)7.96(t,J=1.53Hz,1H)7.99(d,J=2.56Hz,1H)8.15(s,1H)。
【0526】
【化132】
4−{[4−アミノ−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物98)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=2,2,2−トリフルオロエチル,A=三重結合,L=パラCONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.53−0.62(m,2H)0.66−0.74(m,2H)2.86(tq,J=7.46,3.86Hz,1H)5.10(q,J=9.32Hz,2H)6.83(br.s.,2H)7.65−7.70(m,2H)7.75(s,1H)7.86(d,J=8.42Hz,2H)8.21(s,1H)8.50(d,J=4.27Hz,1H)。
【0527】
【化133】
3−[(4−アミノ−7−シクロペンチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物112)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=シクロペンチル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.55−0.61(m,2H)0.67−0.74(m,2H)1.60−1.76(m,2H)1.79−1.95(m,4H)2.04−2.18(m,2H)2.80−2.94(m,1H)5.03(quin,J=7.45Hz,1H)6.66(d,J=18.68Hz,2H)7.45−7.53(m,1H)7.70(dt,J=7.75,1.25Hz,1H)7.76−7.83(m,2H)7.98(t,J=1.46Hz,1H)8.15(s,1H)8.52(d,J=4.03Hz,1H)。
【0528】
[実施例2]
【0529】
【化134】
2−(3−{[4−アミノ−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}フェニル)−N−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]アセトアミド(化合物80)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=プロパン−2−イル,A=三重結合,L=CHCONH,R7=4−トリフルオロメチルフェニル]。
【0530】
5−エチニル−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン37mg(0.184mmol)を無水DMF5mLに溶解し、アルゴン流下で30分間脱気した。アルゴン雰囲気下でヨウ化第一銅26mg(0.0138mmol)、トリエチルアミン247μL、2−(3−ヨードフェニル)−N−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]アセトアミド75mg(0.184mmol)及びビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリド6.5mg(0.0092mmol)を逐次加えた。混合液を室温にて2時間撹拌後、DCMで希釈し、5%希NHOH、水及びブラインで洗浄した。有機層をNaSOで乾燥し、蒸発させた。最後にヘキサン/酢酸エチル1/1→3/7→0/1を溶離液として残渣をシリカゲルカラムフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物50mg(57%)を得た。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 3.73(s,2H)4.91(quin,J=6.77Hz,1H)6.59(br.s.,2H)7.32−7.41(m,2H)7.44−7.48(m,1H)7.53(s,1H)7.65−7.69(m,2H)7.78−7.84(m,3H)8.14(s,1H)10.55(s,1H)。
【0531】
同一方法に従い、以下の化合物を製造した。
【0532】
【化135】
2−(3−{[4−アミノ−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}フェニル)−N−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]アセトアミド(化合物79))。[R1=R3=R4=R6=H,R2=プロパン−2−イル,A=三重結合,L=CHCONH,R7=3−トリフルオロメチルフェニル]。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 1.42−1.46(m,6H)3.69−3.74(m,2H)4.91(quin,J=6.77Hz,1H)6.61(br.s.,2H)7.32−7.42(m,3H)7.45−7.48(m,1H)7.52−7.66(m,4H)7.79(d,J=8.42Hz,1H)7.82(s,1H)8.10(s,1H)8.13−8.15(m,1H)。
【0533】
【化136】
2−(3−{[4−アミノ−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}フェニル)−N−フェニルアセトアミド(化合物65)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=プロパン−2−イル,A=三重結合,L=CHCONH,R7=フェニル]。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 1.39−1.47(m,6H)3.67(s,2H)4.91(quin,J=6.74Hz,1H)6.60(br.s.,2H)7.00−7.07(m,1H)7.27−7.33(m,2H)7.33−7.41(m,2H)7.43−7.48(m,1H)7.52(s,1H)7.57−7.62(m,2H)7.83(s,1H)8.14(s,1H)10.18(s,1H)。
【0534】
【化137】
3−{[4−アミノ−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−{4−[(4−エチルピペラジン−1−イル)メチル]−3−(トリフルオロメチル)フェニル}−4−メチルベンズアミド(化合物81)。[R1=R3=R6=H,R2=プロパン−2−イル,R4=4−メチル,A=三重結合,L=CONH,R7=3−トリフルオロメチル−4−エチルピペラジン−1−イル)メチルフェニル]。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.98(t,J=7.20Hz,3H)1.46(d,J=6.71Hz,6H)2.28−2.34(m,3H)2.35−2.47(m,6H)2.55(s,3H)3.57(s,2H)4.93(quin,J=6.77Hz,1H)6.65(br.s.,2H)7.51(s,1H)7.71(d,J=8.42Hz,1H)7.85−7.90(m,2H)8.05(dd,J=8.54,2.08Hz,1H)8.14−8.17(m,2H)8.20(d,J=2.08Hz,1H)10.52(s,1H)。
【0535】
【化138】
3−{[4−アミノ−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−{4−[(4−エチルピペラジン−1−イル)メチル]−3−(トリフルオロメチル)フェニル}ベンズアミド(化合物82)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=プロパン−2−イル,A=三重結合,L=CONH,R7=3−トリフルオロメチル−4−エチルピペラジン−1−イル)メチルフェニル]。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.98(t,J=7.20Hz,3H)1.46(d,J=6.84Hz,6H)2.28−2.34(m,3H)2.33−2.48(m,6H)3.57(s,2H)4.93(quin,J=6.77Hz,1H)6.63(br.s.,2H)7.60(t,J=7.81Hz,1H)7.72(d,J=8.42Hz,1H)7.80(dt,J=7.75,1.25Hz,1H)7.86(s,1H)7.95(dt,J=8.00,1.31Hz,1H)8.05(dd,J=8.54,1.95Hz,1H)8.14−8.17(m,2H)8.21(d,J=2.20Hz,1H)10.59(s,1H)。
【0536】
【化139】
3−{[4−アミノ−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピル−4−メチルベンズアミド(化合物51)。[R1=R3=R6=H,R2=プロパン−2−イル,R4=4−メチル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.51−0.62(m,2H)0.65−0.76(m,2H)1.45(d,J=6.71Hz,6H)2.77−2.91(m,1H)4.92(quin,J=6.74Hz,1H)6.63(br.s.,2H)7.39(d,J=8.06Hz,1H)7.72(dd,J=8.00,1.89Hz,1H)7.84(s,1H)7.97(d,J=1.83Hz,1H)8.15(s,1H)8.45(d,J=4.39Hz,1H)。
【0537】
【化140】
5−{[4−アミノ−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピル−2−フルオロベンズアミド(化合物83)。[R1=R3=R6=H,R2=プロパン−2−イル,R4=2−フルオロ,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.51−0.59(m,2H)0.66−0.75(m,2H)1.40−1.50(m,7H)2.79−2.90(m,1H)4.91(quin,J=6.80Hz,1H)6.64(br.s.,2H)7.32(dd,J=10.07,8.61Hz,1H)7.68(ddd,J=8.51,4.91,2.32Hz,1H)7.74(dd,J=6.77,2.26Hz,1H)7.82(s,1H)8.14(s,1H)8.47(d,J=4.15Hz,1H)。
【0538】
[実施例3]
【0539】
【化141】
3−[(4−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミノ}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェノール(化合物2)。[R2=R3=R4=R6=H,R1=[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミノ,A=三重結合,L−R7=ヒドロキシル]。
【0540】
(実施例1に記載したように製造した)3−[(4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェノール10mg(0.037mmol)にジメチルアミノエチルアミン2mLを加え、反応液を100℃に1時間加熱した。反応混合液を飽和NaHCO水溶液に注ぎ、酢酸エチルで2回抽出した。有機層をNaSOで乾燥し、蒸発させ、DCMでトリチュレーション後に標記化合物7mg(59%)を黄色がかった固体として得た。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 2.13(s,6H)3.57−3.62(m,2H)6.56(t,J=4.49Hz,1H)6.80(ddd,J=8.24,2.38,0.92Hz,1H)6.91−6.94(m,1H)6.98−7.02(m,1H)7.22(t,J=7.88Hz,1H)7.56(s,1H)8.17(s,1H)9.64(br.s.,1H)12.02(br.s.,1H)。
HRMS(ESI)C1819O[M+H]+の計算値322.1663,実測値322.1671。
【0541】
[実施例4]
【0542】
【化142】
3−{[4−(アセチルアミノ)−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物64)。[R1=COR6,R2=プロパン−2−イル,R3=R4,R6=メチル,A=三重結合,L=CONH,7=シクロプロピル]。
【0543】
3−{[4−クロロ−7−(プロパン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド50mg(0.13mmol)を無水THF5mLに溶解した溶液をアルゴン流下で脱気し、これに炭酸セシウム85mg(0.26mmol)、キサントホス8mg(0.013mmol)、酢酸パラジウム2mg(0.007mmol)及びアセトアミド15mg(0.26mmol)を逐次加えた。混合液をマイクロ波オーブンで100℃に1時間加熱した。次に混合液をセライトパッドで濾過し、濾液を蒸発させた。残渣をジクロロメタンに再溶解し、ブライン洗浄した。シクロヘキサン/酢酸エチル1/1を溶離液として生成物をシリカゲルカラムフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、標記化合物20mgを得た(38%)。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.50−0.63(m,2H)0.64−0.80(m,2H)1.50(d,J=6.71Hz,6H)2.21(s,1H)2.87(td,J=7.29,3.97Hz,1H)5.05(quin,J=6.74Hz,1H)7.40−7.55(m,1H)7.61(dt,J=7.72,1.39Hz,1H)7.80(dt,J=7.81,1.46Hz,1H)7.94(t,J=1.46Hz,1H)8.16(s,1H)8.52(d,J=4.27Hz,1H)8.63(s,1H)10.22(s,1H)。
【0544】
[実施例5]
【0545】
【化143】
3−{[4−アミノ−7−(2−ヒドロキシエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル }−N−シクロプロピルベンズアミド)(化合物37)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=2−ヒドロキシエチル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
【0546】
密閉瓶内で(実施例1に記載したように製造した)3−({4−アミノ−7−[2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)エチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル}エチニル)−N−シクロプロピルベンズアミド60mg(0.13mmol)を無水DCM5mLに溶解した溶液に、TFA2.5mLを加えた。反応混合液を室温にて2時間撹拌した。次に溶媒を減圧除去し、残渣をDCMと1N水酸化ナトリウムで分液した。有機相を分離し、NaSOで乾燥し、蒸発させた。最後に粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH 95/5)により精製し、標記化合物12mg(26%)を得た。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 0.57−0.61(m,1H)0.68−0.73(m,1H)2.84−2.90(m,1H)3.72(q,J=5.49Hz,1H)4.20(t,J=5.68Hz,1H)4.95(t,J=5.40Hz,1H)6.66(br.s.,2H)7.47−7.52(m,1H)7.67(s,1H)7.71(d,J=7.88Hz,1H)7.80(d,J=7.88Hz,1H)7.99(s,1H)8.15(s,1H)8.52(d,J=4.03Hz,1H)。
HRMS(ESI)C2019[M+H]+の計算値362.1612,実測値362.1617。
【0547】
同一方法に従い、以下の化合物を製造した。
【0548】
【化144】
3−({4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)ピペリジン−4−イル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル}エチニル)−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物75)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=1−(2−ヒドロキシエチル)ピペリジン−4−イル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
【0549】
(実施例1に記載したように製造した)対応するtert−ブトキシカルボニル誘導体から出発した以外は同一方法に従い、以下の化合物を製造した。
【0550】
【化145】
3−{[4−アミノ−7−(2−アミノエチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物38)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=2−アミノエチル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 0.59(br.s.,2H)0.65−0.76(m,2H)2.86−3.06(m,2H)4.13(br.s.,2H)6.66(d,J=12.82Hz,2H)7.45−7.55(m,1H)7.65−7.73(m,2H)7.80(d,J=7.88Hz,1H)7.98(s,1H)8.15(br.s.,1H)8.52(d,J=3.30Hz,1H)。
HRMS(ESI)C2020O[M+H]+の計算値361.1772,実測値361.1767。
収率:25%。
【0551】
【化146】
3−{[4−アミノ−7−(ピペリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物(IA))。[R1=R3=R4=R6=H,R2=(ピペリジン−4−イル)メチル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 0.56−0.61(m,2H)0.68−0.73(m,2H)1.10−1.18(m,2H)1.38−1.45(m,2H)1.91−2.01(m,1H)2.41−2.49(m,2H)2.83−2.88(m,1H)2.97(m,J=12.27Hz,2H)4.03(d,J=7.33Hz,2H)6.64(br.s.,2H)7.47−7.52(m,1H)7.68−7.72(m,2H)7.81(d,J=7.51Hz,1H)7.99(s,1H)8.15(s,1H)8.52(d,J=4.21Hz,1H)。
HRMS(ESI)C2426O[M+H]+の計算値415.2241,実測値415.2229。
収率:91%。
【0552】
【化147】
3−{[4−アミノ−7−(ピペリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物(IA))。[R1=R3=R4=R6=H,R2=ピペリジン−4−イル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.56−0.62(m,2H)0.68−0.74(m,2H)1.75−1.97(m,4H)2.60−2.70(m,2H)2.86(tq,J=7.43,3.92Hz,1H)3.08(d,J=12.33Hz,2H)4.54−4.65(m,1H)6.66(br.s.,2H)7.46−7.53(m,1H)7.70(dt,J=7.75,1.31Hz,1H)7.78−7.82(m,2H)7.98(t,J=1.53Hz,1H)8.14(s,1H)8.52(d,J=4.15Hz,1H)。
【0553】
[実施例6]
【0554】
【化148】
3−({4−アミノ−7−[(1−メチルピペリジン−4−イル)メチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル}エチニル)−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物39)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=(1−メチルピペリジン−4−イル)メチル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
【0555】
(実施例2に記載したように製造した)3−{[4−アミノ−7−(ピペリジン−4−イルメチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド30mg(0.07mmol)をメタノール4mLに溶解した溶液に氷酢酸12μL、37%ホルムアルデヒド水溶液6μL(0.11mmol)及びシアノ水素化ホウ素ナトリウム7mg(0.14mmol)を逐次加えた。反応混合液を室温にて2時間撹拌後、減圧蒸発させた。残渣をDCMとNaHCO水溶液で分液した。有機相を分離し、NaSOで乾燥し、蒸発させた。粗生成物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH 95/5)により精製し、標記化合物(14mg,47%)を得た。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 0.56−0.61(m,2H)0.68−0.74(m,2H)1.16−1.28(m,3H)1.40(d,J=11.90Hz,2H)1.75(t,J=10.81Hz,2H)1.79(br.s.,1H)2.11(s,3H)2.71(d,J=11.36Hz,2H)2.86(dd,J=7.42,3.57Hz,1H)4.03(d,J=7.33Hz,2H)7.49(t,J=7.78Hz,1H)7.67−7.73(m,2H)7.80(d,J=7.88Hz,1H)7.99(s,1H)8.15(s,1H)8.52(d,J=4.03Hz,1H)。
HRMS(ESI)C2528O[M+H]+の計算値429.2398,実測値429.2389。
【0556】
同一方法に従い、以下の化合物を製造した。
【0557】
【化149】
3−({4−アミノ−7−[(1−メチルピペリジン−4−イル)メチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル}エチニル)−N−シクロプロピル−5−フルオロベンズアミド(化合物62)。[R1=R3=R6=H,R2=(1−メチルピペリジン−4−イル)メチル,R4=5−フルオロ,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
【0558】
【化150】
3−{[4−アミノ−7−(1−メチルピペリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物46)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=1−メチルピペリジン−4−イル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
H NMR(401MHz,DMSO−d)δ ppm 0.59(br.s.,2H)0.72(m,J=5.98Hz,2H)1.86(br.s.,2H)2.06(br.s.,4H)2.22(s,3H)2.78−3.02(m,3H)4.49(br.s.,1H)6.66(br.s.,2H)7.41−7.58(m,1H)7.70(d,J=7.32Hz,1H)7.75−7.88(m,2H)7.98(br.s.,1H)8.14(s,1H)8.52(br.s.,1H)。
【0559】
カルボニル誘導体としてアセトンを利用した以外は同一方法に従い、以下の化合物を製造した。
【0560】
【化151】
3−({4−アミノ−7−[1−(プロパン−2−イル)ピペリジン−4−イル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル}エチニル)−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物74)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=1−イソプロピルピペリジン−4−イル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
【0561】
シクロプロピルケトンの合成等価体として[(1−エトキシシクロプロピル)オキシ](トリメチル)シランを利用した以外は同一方法に従い、以下の化合物を製造した。
【0562】
【化152】
3−{[4−アミノ−7−(1−シクロプロピルピペリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]エチニル}−N−シクロプロピルベンズアミド(化合物73)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=1−シクロプロピルピペリジン−4−イル,A=三重結合,L=CONH,R7=シクロプロピル]。
【0563】
[実施例7]
【0564】
【化153】
N−{3−[(4−アミノ−7−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}ベンズアミド(化合物10)。[R1=R3=R4=R6=H,R2=メチル,A=三重結合,L=NHCO,R7=フェニル]。
【0565】
(実施例1に記載したように製造した)N−{3−[(4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル)エチニル]フェニル}ベンズアミド30mg(0.09mmol)を無水DMF3mLに溶解した溶液に無水炭酸カリウム25mg(0.18mmol)とヨウ化メチル9μLを加えた。反応混合液を室温にて4時間撹拌後、水に注ぎ、DCMで抽出した。有機相を分離し、ブライン洗浄し、NaSOで乾燥し、蒸発させた。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH 97/3)により精製し、ジイソプロピルエーテルによるトリチュレーションと濾過後に標記化合物10mg(30%)を得た。
H NMR(600MHz,DMSO−d)δ ppm 3.72(s,3H)6.37−6.97(m,2H)7.29−7.35(m,1H)7.37−7.44(m,1H)7.52−7.57(m,2H)7.59−7.64(m,1H)7.68(s,1H)7.78(dd,J=8.33,1.01Hz,1H)7.93−7.99(m,2H)8.01(t,J=1.74Hz,1H)8.17(s,1H)10.34(s,1H)。
HRMS(ESI)C2217O[M+H]+の計算値368.1506,実測値368.1506。