【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するため、本発明が用いる技術的手段としては、高水圧対応のマッドバランス管推進機到達部装置であり、該装置が管推進機カッターヘッド4と到達口管6とフロントチャンバー7とセンタチャンバー8とリアチャンバー9と圧力逃し管10と圧力逃し管のバルブ11と到達部チャンバー台座12と管推進機到達受台13と泥水タンク14と覗き窓15、井字形リブプレート16とボルト穴17と排泥孔18とフロントチャンバー補強リブプレート19とセンタチャンバー補強リブプレート20と予備グラウトホース21とワイヤブラシ型止水材22とゴム止水材23と、を含み;
フロントチャンバー7、センタチャンバー8、リアチャンバー9は、順次に繋がって到達部チャンバー本体を構成し、チャンバー本体が到達部チャンバー台座12上に取り付けられ;管推進機カッターヘッド4がチャンバー本体の前端に設けられ且つパイプルーフの管セクション5と接触し;
到達部チャンバー台座12は、管推進機到達受台13上に取り付けられ;フロントチャンバー7と到達口管6がボルトを通じて固結し;管推進機到達受台13がパイプルーフ施工の作業坑1の側壁と鉄筋コンクリートの地下連続壁2の間に設けられ;圧力逃し管10の一端がリアチャンバー9と連なり、且つ圧力逃し管10上に圧力逃し管のバルブ11を設け、圧力逃し管10の他端が泥水タンク14と連なり;リアチャンバー9の端面上に井字形リブプレート16を設け、リアチャンバー9の端面頂部に覗き窓15を設け、リアチャンバー9の端面底部に排泥孔18を設け;リアチャンバー9の端面上にボルト穴17を均一且つ対称的に設け;フロントチャンバー7の外周にフロントチャンバー補強リブプレート19を溶接しており;センタチャンバー8の外周にセンタチャンバー補強リブプレート20を溶接しており;到達口管6とフロントチャンバー7と間のチャンバー本体上にワイヤブラシ型止水材22を設け;フロントチャンバー7とセンタチャンバー8と間のチャンバー本体上にゴム止水材23を設け;予備グラウトホース21は到達口管6とワイヤブラシ型止水材22との間のチャンバー本体上及びワイヤブラシ型止水材22とゴム止水材23との間のチャンバー本体上に設けられる。
【0005】
高水圧対応のマッドバランス管推進機到達工法であって、該工法の流れは、次の通りとする。
【0006】
S1:
図1に示すように、管推進機到達受台13上にフロントチャンバー7、センタチャンバー8、リアチャンバー9の順通り組み立て
て到達部チャンバーを構成した後、後ボルトで到達口管6と繋がる。
【0007】
S2:圧力逃し管10から到達部チャンバーに清浄水を満たし、到達部チャンバーの気密性、浸水・漏水箇所の検査し、ボルトの締め付け、接合ゴムパッキン交換等の措置を行って補修し、合格後到達部チャンバーの水が空になるまで排出し、圧力逃し管のバルブ11を開けてマッドバランスの泥水を満たす。
【0008】
S3:管推進機4の到達前に測量結果によってカッターヘッド姿勢を調整し、管推進機4が良好な姿勢で到達部チャンバーに到達させる。
【0009】
S4:管推進機4の掘進速度を1cm/min以内に制御し、減速して坑口部無筋コンクリート3の鏡切りを行って到達部チャンバーに貫入し、圧力逃し管のバルブ11を閉める。
【0010】
S5:管推進機4全体が到達部チャンバーの到達指定位置に入り、チャンバー内の泥水を抜き、泥水管路を洗浄し、管推進機4の操作を停止する。
【0011】
S6:
図3に示すように、予備グラウトホース21は、
1層目止水材として到達口管6とフロントチャンバー7と間のチャンバー本体上にワイヤブラシ型止水材22を設けるとともに、2層目止水材としてフロントチャンバー7とセンタチャンバー8と間のチャンバー本体上にゴム止水材23を設け、これらの2層の止水材間に向かってポリウレタン樹脂を注入し止水
し、このとき予備グラウトホースがフロントチャンバーの直上、左下及び右下という3つの位置に配置され、周方向120度配置
であり、;
ポリウレタン樹脂をグラウトは小型エアー式グラウトポンプを用い、先に
左下及び右下の予備グラウトホースに注入してから
直上の予備グラウトホースに注入し、グラウト時のグラウト速度ができる限りゆっくり、
ポリウレタン樹脂の流出を避け、ポリウレタン樹脂とワイヤブラシを十分結合して一体に形成し、地層中の土砂流出を防止し、フロントチャンバー7とセンタチャンバー8の水系統連絡を閉塞する。
【0012】
S7:ポリウレタン樹脂が凝固してから止水効果を検査し、予備グラウトホースを開け、鉄筋でグラウト導管をチャンバー内まで浚い、浸水がないと、到達口管のグラウトを行うことができ;浸水があれば、浸水部位にポリウレタン樹脂を注入する。
【0013】
S8:到達口管6上の予備グラウトホースから泥水(予備グラウトホースが到達口管の直上、左下及び右下という3つの位置に配置され、周方向120度配置となる)を注入し;グラウト時、油圧グラウトポンプを用い、先に
左下又は右下のうち一側の予備グラウトホースに注入し、他側の予備グラウトホースを開け、他側の予備グラウトホースからグラウト液が流出した時、
左下及び右下の予備グラウトホースを閉め、そして
直上の予備グラウトホースを開け、グラウト液が流出した時、該予備グラウトホースを閉め;グラウトの圧力が過大の場合、その他の予備グラウトホースに変わってグラウトし、管セクション外壁と到達口管との間の空隙をグラウト液で満たし、フロントチャンバー7、到達口管6と地層中水の連絡を閉塞する。
【0014】
S9:泥水が
乾いて固まってからグラウト効果を検査し、予備グラウトホースを開け、グラウト管を到達口管内まで浚い、浸水がない場合、チャンバーを開けて到達作業を行うことができ;浸水がある場合、浸水部位に泥水を注入する。
【0015】
S10:グラウト効果の検査に合格した後、排泥孔18を開けてチャンバー内の泥水を排出し、後蓋を開いて直接チャンバー内に漏水又は浸水現象の有無を点検し、漏水がない時センタチャンバー8及びリアチャンバー9 の上半円部分を解体し、チャンバー内の泥水、砂利を清掃し、管推進機4を引き上げると、直ちにその下半円部分を解体する。
【0016】
S11:管推進機4後の1、2セクション目の管セクション5内の予備サヤ管位置に2液性グラウトを注入して止水し、完全に到達口管6と地層中水の連絡を遮断し;グラウト完成後管内の配線・配管の解体作業を開始できる。
【0017】
S12:
図4に示すように、2液性グラウトが凝固してから
止水効果を検査し、浸水のある部位にグラウトし;グラウト効果が要求を満たした後、フロントチャンバー
を解体し、直ちに鋼板で管セクション5と到達口管6と間の隙間を閉塞する。
【0018】
S13:管内の配線・配管を全て解体した後、泥水置換グラウトを行い、到達作業を完成する。