特許第6397981号(P6397981)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6397981
(24)【登録日】2018年9月7日
(45)【発行日】2018年9月26日
(54)【発明の名称】仮設足場用朝顔装置
(51)【国際特許分類】
   E04G 5/00 20060101AFI20180913BHJP
   E04G 21/32 20060101ALI20180913BHJP
【FI】
   E04G5/00 301C
   E04G21/32 A
【請求項の数】8
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2017-226581(P2017-226581)
(22)【出願日】2017年11月27日
【審査請求日】2017年11月27日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】592178303
【氏名又は名称】東阪工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106091
【弁理士】
【氏名又は名称】松村 直都
(74)【代理人】
【識別番号】100079038
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 彰
(74)【代理人】
【識別番号】100060874
【弁理士】
【氏名又は名称】岸本 瑛之助
(72)【発明者】
【氏名】松下 正文
【審査官】 兼丸 弘道
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−343742(JP,A)
【文献】 特許第5999539(JP,B1)
【文献】 特開平10−025902(JP,A)
【文献】 特開2016−089445(JP,A)
【文献】 特開平07−207952(JP,A)
【文献】 実開平02−125151(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2016/0194887(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04G 1/00−7/34
E04G 27/00
E04G 21/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮設足場における左右方向に間隔をおいて立てられた複数の支柱それぞれの前方に前後方向にのびるように配置されている複数の縦枠部材と、
隣り合う2つの縦枠部材に張り止められている面材と、
前端部が、各縦枠部材の前端部または長さ中間部に、左右方向にのびる水平軸線を中心として回動自在に連結されている複数の棒状の支持部材と、
前記複数の支柱の前側部の所定高さ位置にそれぞれ着脱自在に取り付けられ、上部に、各縦枠部材の後端部が左右方向にのびる水平軸線を中心として回動自在に連結されている連結部を有しているとともに、下部に、各縦枠部材が所定の複数の回動位置にあるときに各支持部材の後端部を保持しうる保持部を有しており、連結部および保持部を含んだ全体が一体をなしている複数の連結保持部材とを備えており、
各連結保持部材は、各支柱から前方にのびるように配置された垂直なベースプレートを備えており、連結部がベースプレートの上部に設けられ、保持部がベースプレートの下部に設けられており、
各支持部材の後端部に、左右いずれか一方に向かって突出した水平な軸部および軸部の先端に設けられた頭部を有する係合ピンが取り付けられており、
ベースプレートの下部に、上下方向にのびかつ係合ピンの軸部を通しうるが係合ピンの頭部を通せない幅を有する案内溝が形成され、
また、ベースプレートの下部に、案内溝における上下両端を含む所定の複数の高さ位置から斜め前下方にのびた保持部形成用の係止溝が形成されており、縦枠部材の所定の複数の回動角度に応じて支持部材の後端部の位置が上下方向に移動するのに合わせて、係合ピンの軸部を各係止溝の奥底部の縁によって係止しうるようになされており、
各係止溝は、支持部材の前端部の回動中心と各係止溝の奥底部の縁に係止された係合ピンの軸部の中心とを結んだ直線と直交する方向にのびている、仮設足場用朝顔装置。
【請求項2】
ベースプレートの後側縁における互いに間隔をおいた所定の上下2箇所のうち上側の箇所に、支柱に締付固定されるクランプが設けられ、同下側の箇所に、支柱の前側部に当接させられる平面より見て後方に開口した略く字形または略円弧形の支柱当接部と、支柱当接部の下端に連なり、かつ支柱の前側部に上下方向に所定間隔おきに形成された平面より見てコ字形の複数のソケット金具のうち任意のソケット金具に上方から挿入される下方突出状のインサート部とが設けられている、請求項1記載の仮設足場用朝顔装置。
【請求項3】
各縦枠部材の後端部に、後方に向かって延長状にのびかつ互いに所定間隔をおいて配された左右1対の垂直板状のブラケットが設けられており、
左右ブラケットの対向位置に挿通穴があけられているととともに、ベースプレートの上端部に連結部形成用の挿通穴があけられ、これら3つの挿通穴にボルトの軸部が挿通されてその先端にナットがねじ嵌められており、
ボルトの軸部における頭部とベースプレートとの間の部分、および、ナットとベースプレートとの間の部分に、それぞれカラーが嵌め被せられており、左右各ブラケットの挿通穴は、各カラーを緩く挿通しうる穴径を有している、請求項1または2記載の仮設足場用朝顔装置。
【請求項4】
各縦枠部材の後端部に、後方に向かって延長状にのびかつ互いに所定間隔をおいて配された左右1対の垂直板状のブラケットが設けられており、
ベースプレートの上端部に、連結部形成用の2つの水平なピンが、それぞれベースプレートを貫通して左右両側に突出するように互いに前後方向に所定間隔をおいて設けられており、
左右各ブラケットに、その後端縁から先端下向きの略L形に切り欠かれた第1の切欠部が形成され、同第1の切欠部の奥底部分に後側のピンの左右各部が嵌め込まれて、各ブラケットが後側のピンを中心として回動自在となされており、
また、左右各ブラケットの下側縁に、各ブラケットが後側のピンを中心として所定の回動角度の範囲内で回動する際に前側のピンの表面と滑り接触する円弧縁部と、円弧縁部の前端に連なりかつブラケットが所定の回動角度まで回動させられた際に前側のピンが係り止められる第2の切欠部とが形成されている、請求項1または2記載の仮設足場用朝顔装置。
【請求項5】
隣り合う2つの縦枠部材の前端部および後端部どうしにそれぞれ渡し止められている前部横枠部材および後部横枠部材をさらに備えており、面材が、隣り合う2つの縦枠部材ならびにこれらに渡し止められた前部横枠部材および後部横枠部材によって形成された方形枠に張り止められている、請求項1〜のいずれか1つに記載の仮設足場用朝顔装置。
【請求項6】
各縦枠部材の上面の前端部および互いに所定間隔をおいた複数の長さ中間位置に、先端が前方を向いたL形ピンが設けられており、
各縦枠部材の上面の後端部と、前部横枠部材および後部横枠部材の上面における互いに所定間隔をおいた複数の長さ中間位置とに、先端側に水平軸線を中心として回動自在な起伏部を有する折れピンが設けられており、
面材が、方形枠を被覆しうる大きさを有するメッシュシートよりなり、メッシュシートの周縁部には、方形枠を構成する2つの縦枠部材、前部横枠部材および後部横枠部材に設けられたL形ピンおよび折れピンがそれぞれ嵌め入れられる複数のハトメが取り付けられており、
前部横枠部材の上面の左右各端部に、縦枠部材の上面の前端部のL形ピンが嵌め入れられる嵌入穴を有する連結プレートが延長状に設けられ、後部横枠部材の上面の左右各端部に、縦枠部材の上面の後端部の折れピンが嵌め入れられる嵌入穴を有する連結プレートが延長状に設けられている、請求項記載の仮設足場用朝顔装置。
【請求項7】
各縦枠部材の上面における互いに所定間隔をおいた複数の長さ中間位置と、前部横枠部材の上面における互いに所定間隔をおいた複数の長さ中間位置とに、先端が前方を向いたL形ピンが設けられており、
各縦枠部材の上面の前端部および後端部と、後部横枠部材の上面における互いに所定間隔をおいた複数の長さ中間位置とに、先端側に水平軸線を中心として回動自在な起伏部を有する折れピンが設けられており、
面材が、方形枠を被覆しうる大きさを有するメッシュシートよりなり、メッシュシートの周縁部には、方形枠を構成する2つの縦枠部材、前部横枠部材および後部横枠部材に設けられたL形ピンおよび折れピンがそれぞれ嵌め入れられる複数のハトメが取り付けられており、
前部横枠部材の上面の左右各端部に、縦枠部材の上面の前端部の折れピンが嵌め入れられる嵌入穴を有する連結プレートが延長状に設けられ、後部横枠部材の上面の左右各端部に、縦枠部材の上面の後端部の折れピンが嵌め入れられる嵌入穴を有する連結プレートが延長状に設けられている、請求項記載の仮設足場用朝顔装置。
【請求項8】
一端部に、縦枠部材の上面の後端部の折れピンが嵌め入れられる嵌入穴を有する連結プレートが延長状に設けられているとともに、他端部に、前部横枠部材の上面の所定の中間位置の折れピンまたはL形ピンが嵌め入れられる嵌入穴を有する連結プレートが延長状に設けられている筋交いをさらに備えている、請求項または記載の仮設足場用朝顔装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、仮設足場に張り出し状に設置して、仮設足場からの資材や工具等の落下による事故を防止するために用いられる仮設足場用朝顔装置に関する。
【背景技術】
【0002】
仮設足場用朝顔装置として、例えば、下記の特許文献1に示すように、仮設足場における左右方向に並んだ2つの支柱の前側部の所定高さ位置にそれぞれに取り付けられている連結部材と、後端部が各連結部材に左右方向にのびる水平軸を中心として回動自在に連結されている2つの揺動可能な縦枠部材と、両縦枠部材の前端部どうしおよび後端部どうしにそれぞれ渡し止められている前部横枠部材および後部横枠部材と、両縦枠部材、前部横枠部材および後部横枠部材によって形成された方形枠に張り止められているシートと、前端部が各縦枠部材の前端部または長さ中間部に回動自在に連結されている棒状の支持部材と、各支柱の前側部における連結部材よりも下方位置に取り付けられ、支持部材の後端部を保持している保持部材とを備えてなるものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5999539号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、朝顔装置のサイズ、特に仮設足場からの張り出し代を小さくして、より簡単に仮設足場に設置しうる小型の簡易タイプの朝顔装置のニーズが高まってきている。
しかしながら、上記特許文献1の朝顔装置の場合、縦枠部材の後端部が連結される連結部材と、支持部材の後端部が保持される保持金具とを、別々に製造して用意する必要があるため、コストが嵩む上、両部材を支柱に取り付ける作業や取付位置の調整作業に手間がかかり、設置作業の効率の点でも問題があるため、同装置の構造を小型の簡易タイプの朝顔装置にそのまま適用するのは困難であった。
また、小型の簡易タイプの朝顔装置を、シートが張られた方形枠の開閉や角度調整ができない固定式の構造とすれば、上述したようなコスト増大や設置作業効率低下の問題は解消されるかもしれないが、それだけ使い勝手が悪くなる。
【0005】
この発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、従来の朝顔装置と同様の開閉機能等を備えながら、コストが抑えられ、設置作業を簡単に行うことができる、小型の簡易タイプの仮設足場用朝顔装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、上記の目的を達成するために、以下の態様からなる。
なお、この発明を特定するに当たり、仮設足場側(例えば図1,6の左側)を「後」、朝顔装置側(例えば図1,6の右側)を「前」といい、また、「左右」は、前から見た場合をいうものとする。
【0007】
1)仮設足場における左右方向に間隔をおいて立てられた複数の支柱の前方に、各支柱の中心線を通る前後方向の垂直面に沿うように並列状に配置されている複数の縦枠部材と、
隣り合う2つの縦枠部材に張り止められている面材と、
前端部が、各縦枠部材の前端部または長さ中間部に、左右方向にのびる水平軸線を中心として回動自在に連結されている複数の棒状の支持部材と、
前記複数の支柱の前側部の所定高さ位置にそれぞれ着脱自在に取り付けられ、上部に、各縦枠部材の後端部が左右方向にのびる水平軸線を中心として回動自在に連結されている連結部を有しているとともに、下部に、各縦枠部材が所定の複数の回動位置にあるときに各支持部材の後端部を保持しうる保持部を有している複数の連結保持部材とを備えている、仮設足場用朝顔装置。
【0008】
2)各連結保持部材は、各支柱の中心線を通る前後方向の垂直面に沿うように配置された垂直なベースプレートを備えており、
ベースプレートの後側縁における互いに間隔をおいた所定の上下2箇所のうち上側の箇所に、支柱に締付固定されるクランプが設けられ、同下側の箇所に、支柱の前側部に当接させられる平面より見て後方に開口した略く字形または略円弧形の支柱当接部と、支柱当接部の下端に連なり、かつ支柱の前側部に上下方向に所定間隔おきに形成された平面より見てコ字形の複数のソケット金具のうち任意のソケット金具に上方から挿入される下方突出状のインサート部とが設けられており、
連結部がベースプレートの上部に設けられ、保持部がベースプレートの下部に設けられている、上記1)の仮設足場用朝顔装置。
【0009】
3)各縦枠部材の後端部に、後方に向かって延長状にのびかつ互いに所定間隔をおいて配された左右1対の垂直板状のブラケットが設けられており、
左右ブラケットの対向位置に挿通穴があけられているととともに、ベースプレートの上端部に連結部形成用の挿通穴があけられ、これら3つの挿通穴にボルトの軸部が挿通されてその先端にナットがねじ嵌められており、
ボルトの軸部における頭部とベースプレートとの間の部分、および、ナットとベースプレートとの間の部分に、それぞれカラーが嵌め被せられており、左右各ブラケットの挿通穴は、各カラーを緩く挿通しうる穴径を有している、上記2)の仮設足場用朝顔装置。
【0010】
4)各縦枠部材の後端部に、後方に向かって延長状にのびかつ互いに所定間隔をおいて配された左右1対の垂直板状のブラケットが設けられており、
ベースプレートの上端部に、連結部形成用の2つの水平なピンが、それぞれベースプレートを貫通して左右両側に突出するように互いに前後方向に所定間隔をおいて設けられており、
左右各ブラケットに、その後端縁から先端下向きの略L形に切り欠かれた第1の切欠部が形成され、同第1の切欠部の奥底部分に後側のピンの左右各部が嵌め込まれて、各ブラケットが後側のピンを中心として回動自在となされており、
また、左右各ブラケットの下側縁に、各ブラケットが後側のピンを中心として所定の回動角度の範囲内で回動する際に前側のピンの表面と滑り接触する円弧縁部と、円弧縁部の前端に連なりかつブラケットが所定の回動角度まで回動させられた際に前側のピンが係り止められる第2の切欠部とが形成されている、上記2)の仮設足場用朝顔装置。
【0011】
5)各支持部材の後端部に、左右いずれか一方に向かって突出した水平な軸部および軸部の先端に設けられた頭部を有する係合ピンが取り付けられており、
ベースプレートの下部に、上下方向にのびかつ係合ピンの軸部を通しうるが係合ピンの頭部を通せない幅を有する案内溝が形成され、
また、ベースプレートの下部に、案内溝における上下両端を含む所定の複数の高さ位置から斜め前下方にのびた保持部形成用の係止溝が形成されており、縦枠部材の所定の複数の回動角度に応じて支持部材の後端部の位置が上下方向に移動するのに合わせて、係合ピンの軸部を各係止溝の奥底部の縁によって係止しうるようになされている、上記2)〜4)のいずれか1つの仮設足場用朝顔装置。
【0012】
6)各係止溝は、支持部材の前端部の回動中心と各係止溝の奥底部の縁に係止された係合ピンの軸部の中心とを結んだ直線と直交する方向にのびている、上記5)の仮設足場用朝顔装置。
【0013】
7)隣り合う2つの縦枠部材の前端部および後端部どうしにそれぞれ渡し止められている前部横枠部材および後部横枠部材をさらに備えており、面材が、隣り合う2つの縦枠部材ならびにこれらに渡し止められた前部横枠部材および後部横枠部材によって形成された方形枠に張り止められている、上記1)〜6)のいずれか1つの仮設足場用朝顔装置。
【0014】
8)各縦枠部材の上面の前端部および互いに所定間隔をおいた複数の長さ中間位置に、先端が前方を向いたL形ピンが設けられており、
各縦枠部材の上面の後端部と、前部横枠部材および後部横枠部材の上面における互いに所定間隔をおいた複数の長さ中間位置とに、先端側に水平軸線を中心として回動自在な起伏部を有する折れピンが設けられており、
面材が、方形枠を被覆しうる大きさを有するメッシュシートよりなり、メッシュシートの周縁部には、方形枠を構成する2つの縦枠部材、前部横枠部材および後部横枠部材に設けられたL形ピンおよび折れピンがそれぞれ嵌め入れられる複数のハトメが取り付けられており、
前部横枠部材の上面の左右各端部に、縦枠部材の上面の前端部のL形ピンが嵌め入れられる嵌入穴を有する連結プレートが延長状に設けられ、後部横枠部材の上面の左右各端部に、縦枠部材の上面の後端部の折れピンが嵌め入れられる嵌入穴を有する連結プレートが延長状に設けられている、上記7)の仮設足場用朝顔装置。
【0015】
9)各縦枠部材の上面における互いに所定間隔をおいた複数の長さ中間位置と、前部横枠部材の上面における互いに所定間隔をおいた複数の長さ中間位置とに、先端が前方を向いたL形ピンが設けられており、
各縦枠部材の上面の前端部および後端部と、後部横枠部材の上面における互いに所定間隔をおいた複数の長さ中間位置とに、先端側に水平軸線を中心として回動自在な起伏部を有する折れピンが設けられており、
面材が、方形枠を被覆しうる大きさを有するメッシュシートよりなり、メッシュシートの周縁部には、方形枠を構成する2つの縦枠部材、前部横枠部材および後部横枠部材に設けられたL形ピンおよび折れピンがそれぞれ嵌め入れられる複数のハトメが取り付けられており、
前部横枠部材の上面の左右各端部に、縦枠部材の上面の前端部の折れピンが嵌め入れられる嵌入穴を有する連結プレートが延長状に設けられ、後部横枠部材の上面の左右各端部に、縦枠部材の上面の後端部の折れピンが嵌め入れられる嵌入穴を有する連結プレートが延長状に設けられている、上記7)の仮設足場用朝顔装置。
【0016】
10)一端部に、縦枠部材の上面の後端部の折れピンが嵌め入れられる嵌入穴を有する連結プレートが延長状に設けられているとともに、他端部に、前部横枠部材の上面の所定の中間位置の折れピンまたはL形ピンが嵌め入れられる嵌入穴を有する連結プレートが延長状に設けられている筋交いをさらに備えている、上記8)または9)の仮設足場用朝顔装置。
【発明の効果】
【0017】
上記1)の仮設足場用朝顔装置によれば、縦枠部材および支持部材が1つの連結保持部材を介して支柱に取り付けられているので、上記特許文献1記載の朝顔装置と比べて部品点数が少なくなってコストが抑えられ、また、支柱への取付に際して、上記特許文献1記載の朝顔装置のように、連結部材と保持部材の2つを個別に取り付けたり、両部材どうしの取付位置の調整を行ったりする必要がなく、簡単かつ迅速に取付作業を行うことが可能である。
また、上記1)の朝顔装置によれば、上記特許文献1記載の朝顔装置と同様に、面材が張られた複数の縦枠部材を上下方向に揺動させて開閉や角度調整を行うことができる。
従って、上記1)の朝顔装置によれば、上記特許文献1記載の朝顔装置と同様の開閉機能等を備えた小型の簡易タイプの朝顔装置として適用することが可能であり、実用性が高い。
【0018】
上記2)の仮設足場用朝顔装置によれば、連結保持部材が、ベースプレートを主体として、これにクランプ、支柱当接部、インサート部、連結部および保持部が設けられたものであるので、構造が単純であって、容易にかつ低コストで製造することができる上、十分な取付強度および保持強度を確保することができる。特に、支柱を押圧する方向に荷重が掛かるベースプレートの後側縁の下側の箇所に設ける取付手段が、支柱当接部およびインサート部よりなるので、優れた耐荷重強度が得られ、変形や破損等のおそれがない。
また、上記2)の仮設足場用朝顔装置によれば、支柱への連結保持部材の取付が、クランプによる締付固定と、支柱の前側部のソケット金具へのインサート部の挿入とによって行われるので、くさび緊結式足場であればソケット金具の種類や配置等にかかわらず設置することが可能であり、設置対象が広くなる。なお、取付手段を全てクランプとすることも可能であり、その場合、さらに枠組足場や単管足場にも、この発明の朝顔装置を設置することができる。
【0019】
上記3)の仮設足場用朝顔装置によれば、連結保持部材の連結部への縦枠部材の後端部の連結が、ベースプレートの上端部と、縦枠部材の後端部の左右1対のブラケットとを、ボルトおよびナットによって連結することにより行われているので、簡単な構造でありながら、優れた連結強度が得られ、また、連結保持部材と縦枠部材とを一体化した状態で搬入することにより現地作業の短縮化が図れる。
また、上記3)の朝顔装置によれば、ボルトの軸部の周囲に配されて各ブラケットの挿通穴に緩く挿通されたカラーにより、縦枠部材の回動がスムーズに行われる。
【0020】
上記4)の仮設足場用朝顔装置によれば、連結保持部材の連結部への縦枠部材の後端部の連結が、ベースプレートの上端部に設けられた前後2つの水平なピンと、縦枠部材の後端部の左右1対のブラケットに設けられた第1の切欠部および円弧縁部との係合によって行われているので、連結作業を工具なしで簡単に行うことができ、従って、例えば両部材を分離した状態で仮設足場に搬入し、仮設足場において両部材の連結作業を行うことができる。
また、上記4)の朝顔装置によれば、ベースプレートの前側のピンの一部が、縦枠部材の各ブラケットに設けられた第2の切欠部に係り止められることによって、縦枠部材が所定の回動角度で保持されるので、支持部材と協働して、縦枠部材および面材をより確実に保持することができる。
【0021】
上記5)の仮設足場用朝顔装置によれば、支持部材の後端部の係合ピンの軸部が、連結保持部材におけるベースプレートの下部に案内溝を介して連通するように形成された複数の係止溝のうち任意の係止溝の奥底部の縁に係り止められることによって、支持部材の下端部が連結保持部材に保持されるようになっているので、保持構造が単純であって製造が容易である上、支持部材を通じて方形枠および面材を所望の角度で確実に保持することができ、また、角度の変更調整も簡単に行いうる。
なお、上記5)の朝顔装置において、さらに、ベースプレートの下部に、最上位の係止溝の奥底部から上方にのびかつ案内溝の幅とほぼ同じ幅を有する連通溝と、連通溝の上端に連なりかつ係合ピンの頭部を通しうる導入穴とが形成され、この導入穴に係合ピンの頭部を通してから、係合ピンの軸部を、連通溝を経て各係止溝および案内溝に通しうるようになっていてもよい。このように、ベースプレートの下部に、係合ピンの頭部を通しうる導入穴が連通溝を介して各係止溝および案内溝に連なるように形成されていれば、係合ピンの軸部をベースプレートの各係止溝および案内溝に通す作業が簡単であり、従って、例えばベースプレートと支持部材とを分離した状態で仮設足場まで搬入し、仮設足場において工具等を使用することなく両者を一体化する作業を迅速に行うことができる。
【0022】
上記6)の仮設足場用朝顔装置によれば、支持部材を通じて係止溝の奥底部の縁に掛かる荷重が、係止溝の長さ方向と直交する方向に作用するので、係合ピンの軸部が、係止溝内を不用意に移動することなく、係止溝の奥底部の縁によって確実に保持され、安全に使用することができる。
【0023】
上記7)の仮設足場用朝顔装置によれば、隣り合う2つの縦枠部材とこれらに渡し止められた前部横枠部材および後部横枠部材とによって方形枠が形成され、この方形枠に面材が張り止められているため、装置全体としての強度が高められ、耐久性も向上する。
なお、前部横枠部材および後部横枠部材のうちいずれか一方のみを、隣り合う2つの縦枠部材に渡し止めるようにしてもよい。
【0024】
上記8)または9)の仮設足場用朝顔装置によれば、面材を構成するメッシュシートの所要箇所に設けられた複数のハトメに、方形枠を構成する4つの枠部材の上面に設けられた複数のL形ピンおよび折れピンを嵌め入れるだけで、面材が方形枠に張り止められるので、その作業を容易に行いうる。
また、上記8)または9)の朝顔装置によれば、前部横枠部材および後部横枠部材の左右各端部に設けられた連結プレートの嵌入穴に、縦枠部材の上面の前後各端部に設けられたL形ピンまたは折れピンを嵌め入れるだけで、これらの部材が連結されるので、連結作業を現場で簡単に行いうる。
さらに、上記8)の朝顔装置によれば、例えば、予め前部横枠部材および後部横枠部材に取り付けたメッシュシートをロール状に丸めた状態で現場に搬入し、前部横枠部材を隣り合う2つの縦枠部材の前端部に連結した後で、メッシュシートを巻き戻しながら両縦枠部材に取り付け、最後に後部横枠部材を両縦枠部材の後端部に連結することにより組み付け作業を行うことができるので、現場での作業工数を低減しうる。
一方、上記9)の朝顔装置によれば、例えば、前部横枠部材および後部横枠部材を隣り合う2つの縦枠部材に連結した後で、メッシュシートをこれらの部材に取り付けることにより組み付け作業を行うことができ、従って、メッシュシート、前部横枠部材および後部横枠部材が分離された状態で搬入されて順次組み付けられるので、軽量で取り扱いが容易となる。
【0025】
上記10)の仮設足場用朝顔装置によれば、筋交いを、縦枠部材および前部横枠部材にまたがるように簡単に取り付けることができ、それによって方形枠の強度をさらに高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】この発明の第1の実施形態に係る仮設足場用朝顔装置の側面図である。
図2】同装置の平面図である。
図3】同装置の連結保持部材を拡大して示す側面図である。
図4】(a)は同連結保持部材の平面図であり、(b)は同連結保持部材の一部を切り欠いて示した平面図である。
図5】同装置における縦枠部材と前部横枠部材との連結部分を拡大して示すものであって、(a)は平面図、(b)は正面図である。
図6】この発明の第2の実施形態に係る仮設足場用朝顔装置の側面図である。
図7】同装置の平面図である。
図8】同装置の連結保持部材を拡大して示す側面図である。
図9】同連結保持部材の平面図である。
図10】同装置における縦枠部材と前部横枠部材との連結部分を拡大して示すものであって、(a)は平面図、(b)は正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
<第1の実施形態>
図1図5は、この発明の第1の実施形態に係る仮設足場用朝顔装置(1A)を示したものである。
ここで、図示の仮設足場(S)は、くさび緊結式の足場であって、所要数の支柱(S1)が、間隔をおいて前後2列にかつ列ごとに左右方向に間隔をおいて立てられている。但し図1では、前列の支柱(S1)の一部のみが示されている。各支柱(S1)の表面における前後左右それぞれの側部に、平面より見てコ字形の複数のソケット金具(S11)が、上下方向に所定間隔おきに溶接固定されている。前後側部のソケット金具(S11)と、左右側部のソケット金具(S11)とは、上下にずれて配置されている(図1,3参照)。前後に並んだ2つの支柱(S1)の所定高さ位置において互いに向かい合う前後側部のソケット金具(S11)に、横桟(S2)の両端部に垂下状に設けられたくさび状のインサート金具(S21)が上方から挿入され、それによって両支柱(S1)と横桟(S2)とが連結されている。左右に隣り合う2つの横桟(S2)に、踏板(S3)の左右端部に設けられたフック(S31)が掛け止められ、それによって両横桟(S2)に踏板(S3)が渡し止められている。隣り合う2つの支柱(S1)の所定高さ位置において互いに向かい合う左右側部のソケット金具(S11)に、手摺(S4)の両端部に垂下状に設けられたくさび状のインサート金具(S41)が挿入され、それによって両支柱(S1)に手摺(S4)が渡し止められている。
なお、この発明の朝顔装置は、上記構造の仮設足場(S)に限らず、例えばソケット金具の種類や配置が異なる他のくさび緊結式足場や、枠組足場、単価足場にも設置可能である。
【0028】
図1,2に示すように、第1の実施形態の仮設足場用朝顔装置(1A)は、仮設足場(S)において左右方向に間隔をおいて立てられた複数の前列の支柱(S1)の前方に、各支柱(S1)の中心線を通る前後方向の垂直面に沿うように並列状に配置されている複数(ここでは2つ)の縦枠部材(2)と、隣り合う2つの縦枠部材(2)の前端部どうしおよび後端部どうしにそれぞれ渡し止められている前部横枠部材(3)および後部横枠部材(4)と、左右に隣り合う2つの縦枠部材(2)ならびにこれらに渡し止められた前部横枠部材(3)および後部横枠部材(4)によって形成された方形枠(5)に張り止められている面材(6)と、前端部が、各縦枠部材(2)の前端部に、左右方向にのびる水平軸線を中心として回動自在に連結されている複数(ここでは2つ)の棒状の支持部材(7)と、各支柱(S1)の前側部の所定高さ位置にそれぞれ着脱自在に取り付けられ、上部に、各縦枠部材(2)の後端部が左右方向にのびる水平軸線を中心として回動自在に連結されている連結部(8a)を有しているとともに、下部に、各縦枠部材(2)が所定の複数の回動位置にあるときに各支持部材(7)の後端部を保持しうる保持部(8b)を有している複数(ここでは2つ)の連結保持部材(8)とを備えている。
【0029】
なお、図1,2では、前列の2本の支柱(S1)間のエリアのみに朝顔装置(1A)を設置した状態を示しているが、図2,4,5に二点鎖線で示すように、さらにその左右両側のエリアに広がるように朝顔装置(1A)を設置してもよい。この場合、縦枠部材(2)、支持部材(7)、および連結保持部材(8)は、隣り合うエリアにおいて共用される。
【0030】
縦枠部材(2)は、金属製の角筒材または角棒材よりなり、連結保持部材(8)の連結部(8a)に回動自在に連結された後端部を中心として上下揺動自在となされている。
図3,4に詳しく示すように、縦枠部材(2)の後端部には、後方に向かって延長状にのびかつ互いに所定間隔をおいて配された左右1対の垂直板状のブラケット(211)が設けられている。この実施形態では、左右側壁部(211)およびこれらの前端部どうしを連結する底壁部(212)よりなるU形金具(21)の前記左右側壁部(211)によって、左右のブラケットが構成されている。U形金具(21)は、その底壁部(212)が縦枠部材(2)の後端面に溶接等によって接合固定されている。左右ブラケット(211)の対向位置に、所定の穴径を有する円形の挿通穴(211a)があけられている(図4(b)参照)。
縦枠部材(2)の上面には、その前端部および互いに所定間隔をおいた複数の長さ中間位置(ここでは、前端部を含めて計4つの位置)に、先端が前方を向いたL形ピン(91)が設けられている。また、縦枠部材(2)の上面の後端部に、先端側に左右方向にのびる水平軸線を中心として回動自在な起伏部(92a)を有する折れピン(92)が設けられている。
縦枠部材(2)下面の前端部には、1対の板片状の取付ブラケット(10)が左右方向に所定間隔をおいて垂下状に取り付けられている(図1参照)。
【0031】
前部横枠部材(3)は、金属製の角筒材または角棒材よりなる。前部横枠部材(3)の上面の左右各端部に連結プレート(31)が延長状に設けられている。図5に詳しく示すように、連結プレート(31)は、前部横枠部材(3)とほぼ同じ幅を有する略長方形のものであって、その一端部が、前部横枠部材(3)の上面の左右各端部に溶接等によって接合固定されている。連結プレート(31)の先端部は、両角部分が斜めに切り取られて台形状となされている。連結プレート(31)には、縦枠部材(2)上面の前端部のL形ピン(91)が嵌め入れられる嵌入穴(31a)が形成されている。
前部横枠部材(3)の上面における互いに所定間隔をおいた複数(ここでは5つ)の長さ中間位置に、折れピン(92)が設けられている。
なお、前部横枠部材(3)は、使用せずに省略されることもある。
【0032】
後部横枠部材(4)も、金属製の角筒材または角棒材よりなる。図4に詳しく示すように、後部横枠部材(4)上面の左右各端部に、連結プレート(41)が延長状に設けられている。連結プレート(41)には、縦枠部材(2)上面の後端部の折れピン(92)が嵌め入れられる嵌入穴(41a)が形成されている(図9参照)。
後部横枠部材(4)上面における互いに所定間隔をおいた複数(ここでは5つ)の長さ中間位置に、折れピン(92)が設けられている(図2等参照)。
なお、後部横枠部材(4)は、使用せずに省略されることもある。
【0033】
図2,4に示すように、この実施形態の朝顔装置(1A)は、さらに筋交い(11)を備えている。筋交い(11)は、その一端部に、縦枠部材(2)上面の後端部の折れピン(92)が嵌め入れられる嵌入穴(111a)を有する連結プレート(111)が延長状に設けられているとともに、その他端部に、前部横枠部材(3)の上面の所定の中間位置(ここでは左から2番目)の折れピン(92)が嵌め入れられる嵌入穴(111a)を有する連結プレート(111)が延長状に設けられているものである。
なお、筋交い(11)は、方形枠(5)ごとに少なくとも1本あれば足りるが、左右に1本ずつ計2本設けてもよい。また、方形枠(5)に要求される強度が4つの枠材(2)(3)(4)によって十分に確保できる場合、筋交い(11)は省略してもよい。
【0034】
面材は、方形枠(5)を被覆しうる大きさを有する方形状のメッシュシート(6)よりなる。
メッシュシート(6)の周縁部には、方形枠(5)を構成する2つの縦枠部材(2)、前部横枠部材(3)および後部横枠部材(4)に設けられたL形ピン(91)および折れピン(92)がそれぞれ嵌め入れられる複数のハトメ(61)が取り付けられている(図2参照)。すなわち、メッシュシート(6)の複数のハトメ(61)に、方形枠(5)を構成する4つの枠部材(2)(3)(4)の対応箇所に設けられたL形ピン(91)および折れピン(92)が嵌め入れられることにより、メッシュシート(6)が方形枠(5)に張り止められている。
また、メッシュシート(6)は、後部横枠部材(4)よりも後方にはみ出したはみ出し部(62)を有している。はみ出し部(62)は、上方に折り返されて、例えば紐により2つの支柱(S1)に取り付けられており、同はみ出し部(62)によって、メッシュシート(6)と仮設足場(S)の前面との間に隙間が生じないようになされている。
なお、メッシュシート(6)に代えて、例えばFRP製のパネルを、面材として方形枠(5)に張り止めるようにしてもよい。
【0035】
支持部材(7)は、金属製の角筒材または角棒材よりなる。
支持部材(7)の前端部は、縦枠部材(2)の前端部の左右1対の取付ブラケット(10)に、左右方向にのびる水平な連結軸(16)によって回動自在に連結されている。
支持部材(7)上面の後端部に、係合ピン(12)が取り付けられている。係合ピン(12)は、支持部材(7)の上面から左右いずれか一方(ここでは右方)に向かって一部が突出した水平な軸部(121)と、軸部(121)の先端に設けられた頭部(122)とを有しており、軸部(121)の基端側部分が支持部材(7)上面の後端部に溶接等によって接合固定されている(図3参照)。
【0036】
図3に詳しく示すように、各連結保持部材(8)は、各支柱(S1)の中心線を通る前後方向の垂直面に沿うように配置された垂直なベースプレート(80)を備えている。
ベースプレート(80)は、上下2つの後方張出部(801)(802)を有している。上側の後方張出部(801)は、ベースプレート(80)の後側縁の上端部に形成されており、下側の後方張出部(802)は、ベースプレート(80)の後側縁の高さ中央付近に形成されている。なお、2つの後方張出部(801)(802)を形成することによってベースプレート(80)全体の軽量化が図られているが、これらを設けずに、ベースプレート(80)の後側縁を凹凸のない垂直なものとしてもよい。ベースプレート(80)の上部には、縦長方形の肉抜き穴(803)が形成され、軽量化が図られている。ベースプレート(80)の上前側の角部は、揺動する縦枠部材(2)との干渉を避けるため、斜めにカットされているが、干渉しなければそのままでもよい。また、ベースプレート(80)の前側縁の下部は、軽量化のために前上がり傾斜状となされているが、垂直なものとしてもよい。
上側の後方張出部(801)の先端に、支柱(S1)に締付固定されるクランプ(81)が設けられている。より詳細には、上側の後方張出部(801)の先端縁に、後方に開口した垂直断面コ字形の取付フレーム(82)の前側壁部が溶接固定され、同前側壁部に、クランプ(81)のヒンジ結合された2つのクランプ部材のうち一方(811)が、ボルトおよびナットによって締結されている。ナットは、後方張出部(801)の先端部分に形成された側面より見てコ字形の切欠部内に配置されている。
下側の後方張出部(802)の先端に、支柱(S1)の前側部に当接させられる平面より見て後方に開口した略く字形(または略円弧形)の支柱当接部(83)と、支柱当接部(83)の下端に連なる下方突出状のインサート部(84)とが設けられている。インサート部(84)は、その後側縁が垂直状となされているとともに、その前側縁が前上がり傾斜状となされている略くさび形のものである。インサート部(84)は、支柱(S1)の前側部に設けられた複数のソケット金具(S11)のうち任意のソケット金具(S11)、より具体的には、横桟(S2)のインサート金具(S21)が挿入されている後側のソケット金具(S11)と同一高さ位置にある前側のソケット金具(S11)に、上方から挿入されている。支柱(S1)の上記高さ位置は、横桟(S2)との連結によって撓み等に対する強度が高められているので、この高さ位置にある前側のソケット金具(S11)にインサート部(84)を挿入することで、連結保持部材(8)による縦枠部材(2)の取付状態および支持部材(7)の保持状態、ひいては方形枠(5)およびこれに張り止められたメッシュシート(6)の取付状態がより安定したものとなる。
なお、下側の後方張出部(802)の先端に、支柱当接部(83)およびインサート部(84)に代えて、上側の後方張出部(801)と同様のクランプ(81)を取り付けるようにしてもよい。その場合、この発明の朝顔装置(1A)を、図示のようなくさび緊結式足場に限らず、例えば枠組足場や単管足場にも設置することが可能となる。
【0037】
図4に示すように、ベースプレート(80)の上端部に、連結部形成用の挿通穴(85)があけられている。
そして、この挿通穴(85)と、縦枠部材(2)の後端部の左右ブラケット(211)の挿通穴(211a)とに、ボルト(13)の軸部(131)が挿通され、同軸部(131)の先端にナット(14)がねじ嵌められている。
また、ボルト(13)の軸部(131)における頭部(132)とベースプレート(80)との間の部分、および、ナット(14)とベースプレート(80)との間の部分に、それぞれカラー(15)が嵌め被せられている。左右各ブラケット(211)の挿通穴(211a)は、各カラー(15)を緩く挿通しうる穴径を有している。
以上の構成により、縦枠部材(2)の後端部が、ベースプレート(80)上部の連結部(8a)に、左右方向にのびる水平軸(ボルト(13)の軸部(131))を中心に回動自在に連結され、ひいては、方形枠(5)およびこれに張り止められたメッシュシート(6)が上下方向に揺動自在となされている。
【0038】
ベースプレート(80)の下部に、上下方向、より詳しくは、上方に向かって斜め前方にのび、支持部材(7)の下端部に設けられた係合ピン(12)の軸部(121)を通しうるが係合ピン(12)の頭部(122)を通せない幅を有する案内溝(861)が形成されている。
また、ベースプレート(80)の下部に、案内溝(861)における上下両端を含む所定の複数(ここでは5つ)の高さ位置から斜め前下方にのびた保持部形成用の係止溝(862)が形成されている。縦枠部材(2)の所定の複数(ここでは5つ)の回動角度に応じて支持部材(7)の後端部の位置が上下方向に移動するのに合わせて、係合ピン(12)の軸部(121)を各係止溝(862)の奥底部の縁によって係止しうるようになされている。図3に示すように、各係止溝(862)は、支持部材(7)の前端部の回動中心(連結軸(16)の中心)と各係止溝(862)の奥底部の縁に係止された係合ピン(12)の軸部(121)の中心とを結んだ直線(X)と直交する方向(Y)にのびており、それぞれ傾斜角度が異なっている。
さらに、ベースプレート(80)の下部には、最上位の係止溝(862)の奥底部から上方にのびかつ案内溝(861)の幅とほぼ同じ幅を有する連通溝(863)と、連通溝(863)の上端に連なりかつ係合ピン(12)の頭部(122)を通しうる導入穴(864)とが形成されている。この導入穴(864)に係合ピン(12)の頭部(122)を通してから、係合ピン(12)の軸部(122)を、連通溝(863)を経て各係止溝(862)および案内溝(861)に通しうるようになっている。なお、連通溝(863)の方向や導入穴(864)の配置は、図示のものに限らず、上記の機能を奏しうるものであれば適宜変更可能である。
以上の構成により、係合ピン(12)の軸部(121)が各係止溝(862)の奥底部の縁に係止されて、支持部材(7)の下端部が連結保持部材(8)の保持部(8b)に保持される。上記保持状態において、縦枠部材(2)の水平線に対する傾斜角度は、係合ピン(12)の軸部(121)が5つの係止溝(862)のうちいずれの係止溝(862)の奥底部の縁に係止されているかに応じて変化し、例えば、最下位の係止溝(862)から順次上に向かって30°、42.5°、55°、67.5°、80.95°となされる。また、朝顔装置(1A)の張り出し代、すなわち、支柱(S1)から縦枠部材(2)の先端までの水平距離は、例えば、縦枠部材(2)の傾斜角度が最小の30°のときに1200mm程度となされ、同角度が最大の80.95°のときに350mm程度となされる。なお、朝顔装置(1A)の張り出し代は、上記より大きくまたは小さくしても勿論構わない。
【0039】
図1等に示すように、縦枠部材(2)の前端部、および支持部材(7)の上面の後端寄り部分に、それぞれ逆U形の紐取付部(22)(71)が設けられている。
そして、縦枠部材(2)の紐取付部(22)に一端部が取り付けられた紐(17)が、連結保持部材(8)よりも上方位置において隣り合う2つの支柱(S1)に渡し止められている手摺(S4)に上から引っ掛けられて下方に垂らされ、紐(17)の他端部が支持部材(7)の紐取付部(71)に取り付けられている。この紐(17)を、踏板(S3)の上に乗った作業員が、上方に引っ張るかまたは下方に繰り出すことにより、方形枠(5)およびこれに張られたメッシュシート(6)の傾斜角度を調整することができる。
【0040】
上記の朝顔装置(1A)は、例えば以下の手順で仮設足場(S)に設置される。
すなわち、まず、所要数の縦枠部材(2)、前部横枠部材(3)、後部横枠部材(4)、筋交い(11)、メッシュシート(6)、支持部材(7)、連結保持部材(8)および紐(22)を用意し、朝顔装置(1A)を設置する仮設足場(S)へ搬入する。この際、縦枠部材(2)の後端部を連結保持部材(8)の連結部(8a)に連結するとともに、支持部材(7)の前端部を縦枠部材(2)の前端部に連結し、さらに、支持部材(7)下端部の係合ピン(12)の頭部(122)を、連結保持部材(8)の保持部(8b)(ベースプレート(80)の下部)に設けられた導入穴(864)に通して、係合ピン(12)の軸部(121)を、連通溝(863)まで移動させることにより、3つの部材(2)(7)(8)を一体化した状態としておく。また、縦枠部材(2)の前端部の紐取付部(22)に、紐(17)の一端部を取り付けておく。なお、紐(17)は、縦枠部材(2)および支持部材(7)に巻き付けておくのが好ましく、それによって両部材(2)(7)を不用意に動かない状態で搬入することができる。さらに、前部横枠部材(3)の長さ中間の複数の折れピン(92)をメッシュシート(6)の対応箇所のハトメ(61)に嵌め入れ、後部横枠部材(4)の長さ中間の複数の折れピン(92)をメッシュシート(6)の対応箇所のハトメ(61)に嵌め入れるとともに、メッシュシート(6)を後部横枠部材(4)が内側となるようにロール状に丸めた状態としておく。
そして、仮設足場(S)の前列の複数の支柱(S1)の所定高さ位置に、連結保持部材(8)を取り付ける。具体的には、支柱(S1)の前側部にある所定高さ位置のソケット金具(S11)に、連結保持部材(8)のインサート部(84)を挿入して、支柱当接部(83)を支柱(S1)の表面の前側部に当接させ、また、連結保持部材(8)のクランプ(81)を支柱(S1)に締付固定する。
次に、支持部材(7)下端部の係合ピン(12)の軸部(121)を、連通溝(863)から最上位の係止溝(862)の奥底部まで移動させ、同部分の縁に係り止める。また、紐(17)を、縦枠部材(2)および支持部材(7)から巻き戻して手摺(S4)よりも後方に位置するように下方に垂らし、その他端部を支持部材(7)の紐取付部(71)に取り付ける。
次いで、隣り合う2つの縦枠部材(2)の前端部どうしに、ロール状のメッシュシート(6)および後部横枠部材(4)と一体化された状態の前部横枠部材(3)を渡し止める。具体的には、前部横枠部材(3)の両端部に設けられた連結プレート(31)の嵌入穴(31a)に、両縦枠部材(2)の前端部のL形ピン(91)を嵌め入れる。
その後、メッシュシート(6)を巻き戻しながら、2つの縦枠部材(2)に設けられたL形ピン(91)を、メッシュシート(6)の対応箇所のハトメ(61)に嵌め入れることにより、メッシュシート(6)を両縦枠部材(2)に張り止める。
次に、隣り合う2つの縦枠部材(2)の後端部どうしに、メッシュシート(6)と一体化された状態の後部横枠部材(4)を渡し止める。具体的には、後部横枠部材(4)の両端部に設けられた連結プレート(41)の嵌入穴(41a)に、両縦枠部材(2)の後端部の折れピン(92)を嵌め入れる。
また、メッシュシート(6)のはみ出し部(62)を上方に折り返して、その両端部分を2本の支柱(S1)に紐等で固定する。
最後に、筋交い(11)を、その両端部に設けられた連結プレート(111)の嵌入穴(111a)を縦枠部材(2)の後端部および前部横枠部材(3)の長さ中間位置の折れピン(92)に嵌め入れることによって、両枠部材(2)(3)に斜めに渡し止める。
こうして、仮設足場(S)において、朝顔装置(1A)が簡単に組み立てられ、開閉および角度調整可能な状態に設置される。
【0041】
<第2の実施形態>
図6図10は、この発明の第2の実施形態に係る仮設足場用朝顔装置を示したものである。
この実施形態の朝顔装置(1B)は、以下の点を除いて、図1図5に示す第1の実施形態の朝顔装置(1A)と実質的に同一の構造を有し、同装置(1A)と実質的に同一の作用効果を奏するものである。
すなわち、図6等に示す通り、第2の実施形態の朝顔装置(1B)の各縦枠部材(2)は、第1の実施形態の同部材(2)と比べて、やや長くなされており、長さ中間のL形ピン(91)が1つ多く(ここでは計5つ)設けられている。また、各支持部材(7)の前端部が、縦枠部材(2)の長さ中間部、より詳しくは縦枠部材(2)における前端部と長さ中央部との中間位置に、左右1対の取付ブラケット(10)を介して回動自在に連結されている。朝顔装置(1B)の張り出し代、すなわち、支柱(S1)から縦枠部材(2)の先端までの水平距離は、例えば、縦枠部材(2)の傾斜角度が最小の30°のときに1500mm程度となされ、同角度が最大の80.95°のときに400mm程度となされる。但し、朝顔装置(1B)の張り出し代は、上記より大きくまたは小さくしても勿論構わない。
また、図示の朝顔装置(1B)には、筋交いは設けられていないが、必要に応じて適宜設けてもよい。
【0042】
縦枠部材(2)の上面の前端部に、折れピン(92)が設けられ、また、前部横枠部材(3)の上面における複数の長さ中間位置に、L形ピン(91)が設けられている(図7,10参照)。
【0043】
図8,9に詳しく示すように、各縦枠部材(2)の後端部に、後方に向かって延長状にのびかつ互いに所定間隔をおいて配された左右1対の垂直板状のブラケット(23)が設けられている。左右のブラケット(23)は、所定形状の2枚の金属板片の各一端部を、縦枠部材(2)の左右側面の下端部に溶接等によって接合固定することにより形成されている。金属板片は、その一端部が縦枠部材(2)の上下高さとほぼ同一の幅を有しているが、残りの部分は、縦枠部材(2)の上面よりも上方に突出するように幅が大きくなされている。
一方、ベースプレート(80)の上端部に、連結部形成用の2つの水平なピン(871)(872)が、それぞれベースプレート(80)を貫通して左右両側に突出するように、かつ互いに前後方向に所定間隔をおいて設けられている。
そして、縦枠部材(2)の左右各ブラケット(23)に、その後端縁から先端下向きの略L形に切り欠かれた第1の切欠部(231)が形成されている。この第1の切欠部(231)の奥底部分に、後側のピン(872)の左右各部が嵌め込まれて、各ブラケット(23)が後側のピン(872)を中心として回動自在となされている。
また、左右各ブラケット(23)の下側縁に、各ブラケット(23)が後側のピン(872)を中心として所定の回動角度の範囲内で回動する際に前側のピン(871)の表面と滑り接触する円弧縁部(232)と、円弧縁部(232)の前端に連なりかつブラケット(23)が所定の回動角度(最下位の係止溝(862)の奥底部の縁に係合ピン(12)の軸部(121)が係止された状態のときの角度)まで回動させられた際に前側のピン(871)が係り止められる第2の切欠部(233)とが形成されている。
各ブラケット(23)の後側縁には、第1の切欠部(231)の奥底部分と左右にほぼ隣り合う箇所に、略半円弧形の第3の切欠部(234)が形成されている。この第3の切欠部(234)は、支持部材(7)下端部の係合ピン(12)の頭部(122)をベースプレート(80)下部の導入穴(864)に通す際に、縦枠部材(2)をほぼ垂直に立てた状態で、ベースプレート(80)上端部の後側ピン(872)の上部を同切欠部(234)に嵌め入れることで、上記作業を容易に行いうるようになっている。
【0044】
上記の朝顔装置(1B)を仮設足場(S)に設置する場合、支持部材(7)の前端部を縦枠部材(2)の長さ中間部に連結して、両部材(2)(7)を予め一体化した状態としておくが、連結保持部材(8)とは分離された状態となる。また、メッシュシート(6)も、前部横枠部材(3)および後部横枠部材(4)に取り付けられていない状態で仮設足場(S)に搬入される。加えて、縦枠部材(2)の前端部の紐取付部(22)に、紐(17)の一端部を取り付けるとともに、紐(17)を、縦枠部材(2)および支持部材(7)に巻き付けておく。
そして、仮設足場(S)の前列の複数の支柱(S1)の所定高さ位置に連結保持部材(8)を取り付けた後、縦枠部材(2)をほぼ垂直に立てた状態で、ベースプレート(80)上端部の後側ピン(872)の上部を、縦枠部材(2)の後端部における左右ブラケット(23)の第3の切欠部(234)に嵌め入れながら、支持部材(7)の下端部の係合ピン(12)の頭部(122)を、連結保持部材(8)の保持部(8b)(ベースプレート(80)の下部)に設けられた導入穴(864)に通す。次いで、縦枠部材(2)の左右ブラケット(23)の第1の切欠部(231)に、ベースプレート(80)上端部の後側ピン(872)を、同切欠部(231)の奥底部分まで嵌め入れる。その後、係合ピン(12)の軸部(121)を、連通溝(863)を介して最上位の係止溝(862)の奥底部まで移動させ、同部分の縁に係り止める。こうして、縦枠部材(2)の後端部が連結保持部材(8)の連結部(8a)によって回動自在に連結されるとともに、支持部材(7)の下端部が連結保持部材(8)の保持部(8b)によって保持される。
次に、紐(17)を、縦枠部材(2)および支持部材(7)から巻き戻して手摺(S4)よりも後方に位置するように下方に垂らし、その他端部を支持部材(7)の紐取付部(71)に取り付ける。
その後、隣り合う2つの縦枠部材(2)の前端部どうしおよび後端部どうしに前部横枠部材(3)および後部横枠部材(4)を渡し止めて、方形枠(5)を形成し、この方形枠(5)にメッシュシート(6)を張り止める。また、メッシュシート(6)のはみ出し部(62)を上方に折り返して、その両端部分を2本の支柱(S1)に紐等で固定する。
こうして、仮設足場(S)において、朝顔装置(1B)が簡単に組み立てられ、開閉および角度調整可能な状態に設置される。
【産業上の利用可能性】
【0045】
この発明は、仮設足場に張り出し状に設置して、仮設足場からの資材や工具等の落下による事故を防止する小型の簡易タイプの朝顔装置として好適に用いられる。
【符号の説明】
【0046】
(S):仮設足場
(S1):支柱
(S11):ソケット金具
(1A)(1B):仮設足場用朝顔装置
(2):縦枠部材
(211):ブラケット(U形金具の左右側壁部)
(211a):挿通穴
(23):ブラケット
(231):第1の切欠部
(232):円弧縁部
(233):第2の切欠部
(3):前部横枠部材
(31):連結プレート
(31a):嵌入穴
(4):後部横枠部材
(41):連結プレート
(41a):嵌入穴
(5):方形枠
(6):メッシュシート(面材)
(61):ハトメ
(7):支持部材
(8):連結保持部材
(8a):連結部
(8b):保持部
(80):ベースプレート
(801):上側の後方張出部
(802):下側の後方張出部
(81):クランプ
(83):支柱当接部
(84):インサート部
(85):挿通穴(連結部)
(861):案内溝
(862):係止溝(保持部)
(863):連通溝
(864):導入穴
(871)(872):ピン(連結部)
(91):L形ピン
(92):折れピン
(92a):起伏部
(11):筋交い
(111):連結プレート
(111a):嵌入穴
(12):係合ピン
(121):軸部
(122):頭部
(13):ボルト
(131):軸部
(132):頭部
(14):ナット
(15):カラー
【要約】
【課題】従来の朝顔装置と同様の開閉機能等を備えながら、コストが抑えられ、設置作業を簡単に行うことができる、小型の簡易タイプの仮設足場用朝顔装置を提供する。
【解決手段】仮設足場用朝顔装置1Aは、左右方向に間隔をおいて立てられた複数の支柱S1の前方に配された複数の縦枠部材2と、隣り合う2つの縦枠部材の前端部どうしおよび後端部どうしに渡し止められた前部横枠部材3および後部横枠部材4と、隣り合う2つの縦枠部材とこれらに渡し止められた前部横枠部材および後部横枠部材とで形成された方形枠5に張り止められた面材6と、前端部が各縦枠部材の前端部に回動自在に連結された複数の支持部材7と、支柱の前側部の所定高さ位置に着脱自在に取り付けられ、上部に各縦枠部材の後端部が回動自在に連結された連結部8aを有し、下部に各支持部材の後端部が保持された保持部8bを有する複数の連結保持部材8とを備えている。
【選択図】図1
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