特許第6398239号(P6398239)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6398239撮像装置、表示制御方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6398239
(24)【登録日】2018年9月14日
(45)【発行日】2018年10月3日
(54)【発明の名称】撮像装置、表示制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/232 20060101AFI20180920BHJP
   G03B 17/18 20060101ALI20180920BHJP
   G03B 17/56 20060101ALI20180920BHJP
   G02B 7/28 20060101ALI20180920BHJP
   G03B 13/36 20060101ALI20180920BHJP
   G03B 17/02 20060101ALI20180920BHJP
   G03B 15/00 20060101ALI20180920BHJP
【FI】
   H04N5/232 939
   G03B17/18 Z
   G03B17/56 A
   G02B7/28 N
   G03B13/36
   G03B17/02
   G03B15/00 F
【請求項の数】10
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-57358(P2014-57358)
(22)【出願日】2014年3月20日
(65)【公開番号】特開2015-180025(P2015-180025A)
(43)【公開日】2015年10月8日
【審査請求日】2017年3月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(72)【発明者】
【氏名】竹内 丈晴
【審査官】 佐藤 直樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−131905(JP,A)
【文献】 特開2011−211541(JP,A)
【文献】 特開2011−055170(JP,A)
【文献】 特開2009−031434(JP,A)
【文献】 特開2006−254129(JP,A)
【文献】 特開2003−244487(JP,A)
【文献】 特開2001−245204(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/222−5/257
G02B 7/28
G03B 13/36
G03B 15/00
G03B 17/02
G03B 17/18
G03B 17/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を連続的に撮像して撮像画像を逐次出力する撮像手段と、
前記撮像手段により逐次出力された撮像画像に対応するライブビュー画像を表示手段に表示させる第1表示制御手段と、
前記表示手段に表示されたライブビュー画像の混み状況を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された混み状況に応じて、像補助の第1情報の前記ライブビュー画像中への表示の有無を制御する第2表示制御手段と、
を備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
撮像補助の第1情報の表示設定を設定する表示設定手段を更に備え、
前記第2表示制御手段は、前記表示設定手段により撮像補助の第1情報を表示すると設定されている場合に、前記取得手段により取得された混み状況に応じて、前記撮像補助の第1情報の前記ライブビュー画像中への表示の有無を制御することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
複数の第2情報を記憶する情報記憶手段と、
前記表示設定手段は前記複数の第2情報の各々に当該複数の第2情報の前記ライブビュー画像中への表示の有無の設定を更に含み、
記取得手段により取得された混み状況と前記表示設定とに基づき、前記情報記憶手段に記憶された複数の前記第2情報から前記ライブビュー画像中に表示すべき情報を選択する情報選択手段と、
を更に備え、
前記第1表示制御手段は、
前記情報選択手段により選択された情報を当該ライブビュー画像とともに前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記取得手段により取得された混み状況が所定の閾値以上であるか否かを判定する状態判定手段を更に備え、
前記第2表示制御手段は、前記表示設定手段により前記撮像補助の第1情報を表示すると設定されている場合に、前記状態判定手段による判定結果に応じて、前記撮像補助の第1情報を前記ライブビュー画像中に表示しないよう制御することを特徴とする請求項2または3に記載の撮像装置。
【請求項5】
本撮像装置の位置情報を取得する位置情報取得手段を更に備え、前記状態判定手段は、前記位置情報に基づいて前記撮像補助の第1情報を前記ライブビュー画像中に表示させることを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記撮像補助の第1情報は、撮像のときに水平を保つための情報であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記撮像補助の第1情報は、ヒストグラム表示であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項8】
前記表示手段に表示されたライブビュー画像の混み状況は、表示手段に表示されたライブビュー画像のエッジ量であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項9】
被写体を連続的に撮像して撮像画像を逐次出力する撮像ステップと、
前記撮像ステップにより逐次出力された撮像画像に対応するライブビュー画像を表示手段に表示させる第1表示制御ステップと、
前記表示手段に表示されたライブビュー画像の混み状況を取得する取得ステップと、
前記取得ステップにより取得された混み状況に応じて、像補助の第1情報の前記ライブビュー画像中への表示の有無を制御する第2表示制御ステップと、
を含むことを特徴とする表示制御方法。
【請求項10】
コンピュータを、
被写体を連続的に撮像して撮像画像を逐次出力する撮像機能と、
前記撮像機能により逐次出力された撮像画像に対応するライブビュー画像を表示手段に表示させる第1表示制御機能と、
前記表示手段に表示されたライブビュー画像の混み状況を取得する取得機能と、
前記取得機能により取得された混み状況に応じて、像補助の第1情報の前記ライブビュー画像中への表示の有無を制御する第2表示制御機能と、
を実現することを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像補助のための情報が表示される撮像装置、表示制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1に、カメラのライブビュー表示中に、撮影モード、時刻、電池残量等の各種情報を表示部に表示させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−169150号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された技術によれば、撮影に役立つ情報が多くなるにつれ、ライブビュー画像の内容自体が見づらくなってしまう虞がある。
【0005】
本発明はかかる問題に鑑みてなされたものであり、ライブビュー画像の表示中の撮影対象に対する視認性を確保しながら、撮影の補助に関する情報を効果的な場面でユーザに提示することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る第1の態様は、
被写体を連続的に撮像して撮像画像を逐次出力する撮像手段と、
前記撮像手段により逐次出力された撮像画像に対応するライブビュー画像を表示手段に表示させる第1表示制御手段と、
前記表示手段に表示されたライブビュー画像の混み状況を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された混み状況に応じて、像補助の第1情報の前記ライブビュー画像中への表示の有無を制御する第2表示制御手段と、
を備えることを特徴とする撮像装置を提供する。
【0007】
本発明に係る第2の態様は、
被写体を連続的に撮像して撮像画像を逐次出力する撮像ステップと、
前記撮像ステップにより逐次出力された撮像画像に対応するライブビュー画像を表示手段に表示させる第1表示制御ステップと、
前記表示手段に表示されたライブビュー画像の混み状況を取得する取得ステップと、
前記取得ステップにより取得された混み状況に応じて、像補助の第1情報の前記ライブビュー画像中への表示の有無を制御する第2表示制御ステップと、
を含むことを特徴とする表示制御方法を提供する。
【0008】
本発明に係る第3の態様は、
コンピュータを、
被写体を連続的に撮像して撮像画像を逐次出力する撮像機能と、
前記撮像機能により逐次出力された撮像画像に対応するライブビュー画像を表示手段に表示させる第1表示制御機能と、
前記表示手段に表示されたライブビュー画像の混み状況を取得する取得機能と、
前記取得機能により取得された混み状況に応じて、像補助の第1情報の前記ライブビュー画像中への表示の有無を制御する第2表示制御機能と、
を実現することを特徴とするプログラムを提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ライブビュー画像の表示中の撮影対象に対する視認性を確保しながら、撮影の補助に関する情報を効果的な場面でユーザに提示できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施の形態に係る撮像装置の構成を示すブロック図である。
図2】本発明の実施の形態に係る撮像装置の動作を示すフローチャートである。
図3】本発明の実施の形態に係る撮像装置の動作(図3の続き)を示すフローチャートである。
図4】本発明の実施の形態に係る撮像装置の特定情報の表示設定の一例を示す図である。
図5】本発明の実施の形態に係る撮像装置のライブビュー画像の表示の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(実施形態の構成)
図1に示すように、本実施形態に係る撮像装置1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、画像処理部14と、バス15と、入出力インターフェース16と、撮像部17と、センサ部18と、操作部19と、表示部20と、記憶部21と、通信部22と、ドライブ23と、を備えている。
【0012】
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、又は、記憶部21からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0013】
画像処理部14は、DSP(Digital Signal Processor)や、VRAM(Video Random Access Memory)等から構成されており、CPU11と協働して動作し、後述するエッジ解析等、画像データに対して各種画像処理を施す。
【0014】
CPU11、ROM12、RAM13及び画像処理部14は、バス15を介して相互に接続されている。このバス15にはまた、入出力インターフェース16も接続されている。入出力インターフェース16には、撮像部17、センサ部18、操作部19、表示部20、記憶部21、通信部22及びドライブ23が接続されている。
【0015】
撮像部17は、図示省略しているが、光学レンズと、イメージセンサと、を備えている。光学レンズは、被写体を撮像するために、光を集光するレンズ、例えばフォーカスレンズやズームレンズ等で構成される。フォーカスレンズは、イメージセンサの受光面に被写体像を結像させるレンズである。ズームレンズは、焦点距離を一定の範囲で自在に変化させるレンズである。光学レンズにはまた、必要に応じて、焦点、露出、ホワイトバランス等の設定パラメータを調整する周辺回路が設けられる。
【0016】
イメージセンサは、光電変換素子や、AFE(Analog Front End)等から構成される。光電変換素子は、例えばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型の光電変換素子等から構成される。光電変換素子には、光学レンズ部から被写体像が入射される。そこで、光電変換素子は、被写体像を光電変換(撮像)して画像信号を一定時間蓄積し、蓄積した画像信号をアナログ信号としてAFEに順次供給する。AFEは、このアナログの画像信号に対して、A/D(Analog/Digital)変換処理等の各種信号処理を実行する。各種信号処理によって、ディジタル信号が生成され、撮像部17の出力信号として出力される。
【0017】
ここで、1回の撮像動作により、撮像部17から出力される出力信号をフレーム画像と呼ぶ。即ち、連写動作とは複数回の撮像動作の繰り返しであることから、連写動作により、複数の撮像画像のデータが撮像部17から出力される。本実施形態では、フレーム画像として、アスペクト比(横縦比)が4:3のノーマル画像が採用されている。
【0018】
センサ部18は、加速度センサ、GPS(Global Positioning System)センサ、あるいはオプションの装着を検知するセンサ等を含む。加速度センサは、撮像装置1の速度や加速度を検出可能に構成され、例えば、撮像装置1の水平状態を検出する水準器としての機能も実現する。また、GPSセンサは、GPS衛星から得られる緯度経度の情報から撮像装置1の現在地を測位する。センサ部18は、オプションとしての三脚の装着を検出する機能も有する。
【0019】
操作部19は、押しボタン式のキーとして、ライブビュー画像を表示するモード、撮影画像を再生するモード等を切り替えるモード変更キー、録画開始を指示するシャッターキー、露出やシャッタースピード等の撮影条件の設定操作などを行うための各種のキーを備え、CPU11は、この操作部19から操作キーに対応して出力される入力操作信号に応じて、録画処理、撮影条件の設定処理、再生処理等の処理を行う。また、CPU11は、シャッタボタンが半押し状態か否かを検出する。
【0020】
表示部20は、例えば、縦横比(横4:縦3)の異なる画面を有した高精細液晶ディスプレイあるいは有機EL(OLED)ディスプレイで、ライブビュー画像を表示する画面になったり、撮影画像を録画する画面になったりする。なお、表示部20は、表示パネル上にタッチパネルが積層配設された構成でもよい。この場合、タッチパネルは、撮影者の指等でタッチ操作された位置を検知してその座標データを入力するタッチスクリーンを構成し、例えば、静電容量方式、あるいは抵抗膜方式を採用しているが、その他の方式でもよい。
【0021】
記憶部21は、ハードディスク或いはDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種画像のデータや撮影補助の情報等を記憶する。通信部22は、インターネットを含むネットワークを介して他の装置(図示せず)との間で行う通信を制御する。
【0022】
ドライブ23には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア31が適宜装着される。ドライブ23によってリムーバブルメディア31から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部21にインストールされる。また、リムーバブルメディア31は、記憶部21に記憶されている画像のデータ等の各種データも、記憶部21と同様に記憶することができる。
【0023】
上記した撮像装置1において、CPU11は、撮像部17が被写体を連続的に撮像して連続的な画像を取得し、当該連続的な画像に対応するライブビュー画像を表示部20に表示させ、例えば、シャッタボタン半押し又は三脚取付け状態、ライブビュー画像のエッジ検出状態、GPSによる検出位置状態等、所定状態か否かを判定し、所定状態に判定されると、少なくとも前記被写体に注目した情報である合焦枠以外の撮像補助の第1の情報や第2情報を表示部20に表示、つまり、ライブビュー画像中にその第1情報や第2情報を表示する。このため、CPU11は、所定状態か否かを判定する状態判定手段として、また、撮像部17から取得した連続的な画像に対応するライブビュー画像及び所定状態と判別された時に第2情報を表示部20に表示させる第1表示制御手段として、更に、所定の状態に判定された時に、少なくとも合焦枠以外の撮像補助の第1情報を表示部20に表示させ、ライブビュー画像中に第1情報を表示する第2表示制御手段として、それぞれ機能する。詳細は後述する。
【0024】
(実施形態の動作)
以下、図1に示す本実施形態に係る撮像装置1の動作について、図2以降を参照しながら詳細に説明する。
【0025】
図3にフローチャートで示す記録処理を開始するにあたり、CPU11は、まず、撮像部17で撮像したライブビュー画像を表示部20に表示する(ステップS101)。続いてCPU11は、画像処理部14での画像解析によりライブビュー画像中のエッジ検出を行ない(ステップS102)、所定値以上のエッジ量の有無により撮像範囲内の撮影環境(撮影オブジェクトの混み状況等)を判定する(ステップS103)。ここで、所定値以上のエッジ量あり、つまり、所定の状態と判定されると(ステップS103“YES”)、CPU11は、特定情報の表示設定が有効(ON)になっているか否かを判定する(ステップS104)。
【0026】
ここで、特定情報とは、日付、時間、撮影可能枚数、電池残量等の通常の情報のうち設定により所定状態の場合に表示が許可されている情報のことをいう。つまり、特定情報の表示は、このような通常、記憶部に記憶されている複数の情報からライブビュー画像中に表示すべき情報を選択する情報選択手段を構成する。この特定情報の表示設定は、デフォルトで設定されるか、またはユーザが操作部19を操作することにより撮影前の任意のタイミングで設定され、CPU11により取り込まれる。
【0027】
ステップS103で所定値以上のエッジ量が検出され、所定状態である場合(ステップS103“YES”)、ステップS104で特定情報の表示設定が有効(ON)になっていれば(ステップS104“YES”)、通常の情報の表示が撮影の邪魔になる可能性があるため、CPU11は、例えば、特定情報の表示設定で電池残量のみの表示が許可されている場合、情報として電池残量のみをライブビュー画面に表示する(ステップS105)。つまり、撮像環境状態(例えば、撮影範囲の状態)が所定状態と判定されると、ライブビュー画像中に表示すべき情報として電池残量のみを選択して表示する。一方、ステップS103で所定値以上のエッジ量が検出されなかった場合(ステップS103“NO”)、あるいは、特定情報の表示設定が無効(OFF)になっていれば(ステップS104“NO”)、CPU11は、例えば、日付、時間、電池残量等を含む通常の情報の表示をライブビュー画像に表示する(ステップS106)。
【0028】
続いて、CPU11は、センサ部18から出力されるGPSの位置情報を基に、現在地が所定位置か否かを判定する(ステップS107)。ここで、所定位置にいることが確認されると、つまり、撮像環境状態が所定の状態と判定されると(ステップS107“YES”)、CPU11は、位置表示設定が有効になっているか否かを判定する(ステップS108)。ここで、位置表示設定が有効になっていれば(ステップS108“YES”)、CPU11は、ライブビュー画像中に、GPSから取得され、記憶部(情報記憶手段)に一時記憶される緯度、経度等の位置情報を選択して表示する(ステップS109)。つまり、位置表示設定は、情報記憶手段に記憶されている情報からライブビュー画像中に表示すべき情報を選択する情報選択手段を構成する。これは、例えば、山や森等に出かけた時、風景を撮影しようとした場合に有効である。
【0029】
続いて、図4に示すフローチャートにおいて、CPU11は、撮影補助の情報である水準器の表示設定が有効になっているか否かを判定する(ステップS110)。
【0030】
ステップS110で水準器の設定が有効になっていれば(ステップS110“YES”)、CPU11は、ライブビュー画像の表示中に水準器を表示する(ステップS111)。
一方、水準器の表示設定が無効である場合(ステップS110“NO”)、CPU11は、ライブビュー画像の表示中に水準器を表示しない。
前述の水準器の表示設定とは別の水準器の設定について図2に表形式で示す。図2は、横方向に、ライブビュー画像表示時、ハーフロック時(シャッタボタン半押し時)、ムービー撮影時のときの表示の有効(ON)/無効(OFF)を○/×形式で示している。図2に示す例では、ライブビュー画像の表示時及びムービー撮影時は、水準器の表示を無効とし、シャッタボタン半押しの場合は水準器を有効にする例が示されている。
なお、三脚取付け状態でも水準器の表示設定は有効であるものとする。
図4に戻って、シャッタボタンが半押し状態になっているか否か、またはセンサ部18から出力される信号により三脚が取付け状態にあるか否かを判定する(ステップS112)。
そして、シャッタボタン半押し又は三脚取付け状態にあるという所定の状態と判定されれば(ステップS112で“YES”)、ステップS110で“NO”で表示されない場合でもCPU11は、ライブビュー画像の表示中に水準器と合焦枠とを撮影の補助情報として表示する(ステップS113)。
【0031】
この状態でユーザは、水準器が水平になるようにフレーミング調整を行い、それと並行してCPU11は、撮像部17を制御してAE(自動露出),AWB(自動ホワイトバランス),AF(自動焦点)処理を実行(ステップS114)し、画像の記録指示(シャッタボタンの全押し)の有無を判定する(ステップS115)。記録指示があれば(ステップS115で“YES”)、CPU11は、記憶部21の作業領域に画像を記録する処理を実行する(ステップS116)。以上の処理を終了指示があるまで繰り返し実行し、処理の終了指示があると(ステップS117“YES”)、上記した一連の記録処理を終了する。
【0032】
図5(a)は、上記で説明したステップS110“NO”で水準器が表示されていないシャッタボタン半押し前のライブビュー画像の表示の状態が示されている。つまり、半押し前のライブビュー画像の表示中では撮影補助の情報である水準器の表示が撮影の邪魔になるため、水準器を表示しない設定とされている。これに対し、ユーザがシャッタボタンを半押し状態とし、所定の状態と判定されると、図5(b)に示すように、ライブビュー画像に水準器と合焦枠とが重畳表示される様子が示されている。
【0033】
(実施形態の効果)
以上説明のように、本実施形態に係る撮像装置1によれば、CPU11は、撮像部17が被写体を連続的に撮像して順次撮像した連続的な画像を取得し、連続的な画像に対応するライブビュー画像を表示部20に表示させる。例えば、CPU11は、シャッタボタン半押し又は三脚取付け状態、ライブビュー画像のエッジ検出状態、GPSによる検出位置状態等、所定の状態か否かを判定する。そして、所定の状態であると判定されると、少なくとも合焦枠以外の撮像補助となる水準器等の情報(第1情報)や特定情報(第2情報)、位置情報等の情報を表示部20に表示する。このように所定の状態か否かを判定することによって、ライブビュー画像の視認性を確保するように情報を非表示としたり、非表示としている情報を効果的な場面でユーザに提示したりすることができる。
【0034】
(変形例)
上記実施形態では、撮影補助の情報の設定として水準器について設定としたが、これに限られない。つまり、例えば、輝度とピクセル数に関するヒストグラムの表示の設定について加えても良い。
また、図4のS112でYESの場合、S113において水準器及び合焦枠を表示することにしたが、これに限らない。つまり、例えば、S105においてライブビュー画像中に表示されなかった情報を、水準器の情報に代え若しくは水準器の情報とともにS112でYESの場合にライブビュー画像とともに表示させるようにしても良い。
また、図4のS107−S109の処理では、現在位置が所定位置と判定され、位置表示設定がONであると判定されると、ライブビュー画像中に位置情報を表示するようにしたが、これに限られない。つまり、センサ部18から出力されるGPSの位置情報が山や森等の位置を示している場合、S113のようにライブビュー画像中に水準器等の撮影補助の情報を表示するようにしても良い。
【0035】
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。またそのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0036】
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
【0037】
〔付記〕
[請求項1]
被写体を連続的に撮像して画像を逐次出力する撮像手段と、
前記撮像手段により逐次出力された画像に対応するライブビュー画像を表示手段に表示させる第1表示制御手段と、
本撮像装置が所定の状態か否かを判定する状態判定手段と、
前記状態判定手段により本撮像装置が所定の状態であると判定されると、撮像補助の第1情報を前記ライブビュー画像中に表示させる第2表示制御手段と、
を備えることを特徴とする撮像装置。
[請求項2]
シャッタボタンと、
前記撮像手段により出力される画像に合焦処理を行う合焦手段と、
を更に備え、
前記状態判定手段は、本撮像装置が前記シャッタボタンの半押し状態であるか否かを判定し、
前記第2表示制御手段は、前記状態判定手段により本撮像装置が前記シャッタボタンの半押し状態であると判定されると、合焦枠と当該合焦枠とは異なる前記撮像補助の第1情報とを前記ライブビュー画像中に表示させることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
[請求項3]
前記状態判定手段は、前記所定の状態として三脚取付け状態であるか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
[請求項4]
前記状態判定手段は、前記撮像手段の撮像範囲の状態が所定の状態であるか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
[請求項5]
複数の第2情報を記憶する情報記憶手段と、
前記状態判定手段の判定結果に基づき、前記情報記憶手段に記憶された複数の前記第2情報から前記ライブビュー画像中に表示すべき情報を選択する情報選択手段と、
を更に備え、
前記第1表示制御手段は、
前記情報選択手段により選択された情報を当該ライブビュー画像とともに前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
[請求項6]
本撮像装置の位置情報を取得する位置情報取得手段を更に備え、
前記状態判定手段は、本撮像装置の位置情報が所定の位置にあるか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
[請求項7]
前記撮像補助の第1情報は、撮像のときに水平を保つための情報であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の撮像装置。
[請求項8]
被写体を連続的に撮像して画像を逐次出力する撮像ステップと、
前記撮像ステップにより逐次出力された画像に対応するライブビュー画像を表示手段に表示させる第1表示制御ステップと、
本撮像装置が所定の状態か否かを判定する状態判定ステップと、
前記状態判定ステップにより本撮像装置が所定状態と判定されると、撮像補助の第1情報を前記ライブビュー画像中に表示させる第2表示制御ステップと、
を含むことを特徴とする表示制御方法。
[請求項9]
コンピュータを、
被写体を連続的に撮像して画像を順次出力する撮像機能と、
前記撮像機能により逐次出力された画像に対応するライブビュー画像を表示手段に表示させる第1表示制御機能と、
本撮像装置が所定の状態か否かを判定する状態判定機能と、
前記状態判定機能により本撮像装置が所定の状態と判定されると、撮像補助の第1情報を前記ライブビュー画像中に表示させる第2表示制御機能と、
を実現することを特徴とするプログラム。
【符号の説明】
【0038】
1…撮像装置、11…CPU、12…ROM、13…RAM、14…画像処理部、15…バス、16…入出力インターフェース、17…撮像部、18…センサ部、19…操作部、20…表示部、21…記憶部、22…通信部、23…ドライブ
図1
図2
図3
図4
図5