特許第6398464号(P6398464)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6398464ハンダペースト用水溶性フラックス及びハンダペースト
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6398464
(24)【登録日】2018年9月14日
(45)【発行日】2018年10月3日
(54)【発明の名称】ハンダペースト用水溶性フラックス及びハンダペースト
(51)【国際特許分類】
   B23K 35/363 20060101AFI20180920BHJP
   B23K 35/26 20060101ALN20180920BHJP
   B23K 35/30 20060101ALN20180920BHJP
   C22C 13/00 20060101ALN20180920BHJP
   C22C 5/02 20060101ALN20180920BHJP
   C22C 11/06 20060101ALN20180920BHJP
【FI】
   B23K35/363 D
   B23K35/363 E
   !B23K35/26 310A
   !B23K35/26 310B
   !B23K35/30 310A
   !C22C13/00
   !C22C5/02
   !C22C11/06
【請求項の数】4
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-171086(P2014-171086)
(22)【出願日】2014年8月26日
(65)【公開番号】特開2016-43398(P2016-43398A)
(43)【公開日】2016年4月4日
【審査請求日】2017年3月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006264
【氏名又は名称】三菱マテリアル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085372
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 正義
(72)【発明者】
【氏名】植杉 隆二
【審査官】 神野 将志
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−158728(JP,A)
【文献】 特開2012−135813(JP,A)
【文献】 特開平11−077376(JP,A)
【文献】 特開2000−042786(JP,A)
【文献】 特開2014−024116(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23K 35/363、35/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロジンの代替としての有機酸ポリグリセロールエステルと、チキソ剤と、溶剤とを含むハンダペースト用水溶性フラックスにおいて、
前記溶剤のSP値が10〜20であって、前記チキソ剤がベンジリデンソルビトール、ベンジリデンソルビトール誘導体又はN,N‘−エチレンビス−12−ヒドロキシステアリルアミドであることを特徴とするハンダペースト用水溶性フラックス。
【請求項2】
前記有機酸ポリグリセロールエステルのHLB値が10〜19であることを特徴とする請求項1記載のハンダペースト用水溶性フラックス。
【請求項3】
前記有機酸ポリグリセロールエステルがラウリン酸ポリグリセロールエステル、ステアリン酸ポリグリセロールエステル、イソステアリン酸ポリグリセロールエステル、セスキステアリン酸ポリグリセロールエステル、ジイソステアリン酸ポリグリセロールエステル、ミリスチン酸ポリグリセロールエステル、パルミチン酸ポリグリセロールエステル、オレイン酸ポリグリセロールエステル及びベヘニン酸ポリグリセロールエステルからなる群より選ばれた1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1又は2記載のハンダペースト用水溶性フラックス。
【請求項4】
請求項1〜3記載のハンダペースト用水溶性フラックスとハンダ粉末とを撹拌、混合して得られたハンダペースト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハンダペーストの調製に用いられる水溶性フラックス及び該フラックスを用いて調製されたハンダペーストに関する。更に詳しくは、溶融性に優れるとともに、リフロー後、水のみで洗浄可能なペーストであって、しかも粘度の経時安定性に優れたペーストを調製できるハンダペースト用水溶性フラックス及び該フラックスを用いて調製されたハンダペーストに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ハンダペーストは、携帯電話やパソコン等の情報電子機器や車載等の製造に際し、電子部品の実装、その他部品の接合等に広く使用されている。ハンダペーストに求められる特性は、製造する機器の用途、使用環境等に応じて様々である。例えば、携帯電話等の情報電子機器では携帯性を重視させた薄型化、軽量化が要求されることから、実装部品の小型化とともに、実装に用いられるハンダペーストについても、接合部品のファインピッチ(狭ピッチ)化や高密度実装に適した特性等が求められる。一方、車載用途等では、実装部品が比較的高温下に晒されることから、実装後のハンダが高温雰囲気で再溶融し、接合強度が低下するのを防止する必要がある。そのため、使用されるハンダペーストには、リフロー(溶融)後のハンダに対して高い耐熱性等を付与する特性が求められる。
【0003】
このような電子部品の実装等に用いられるハンダペーストは、ハンダ粉末とフラックスを混合することによってペースト状に調製される。フラックスには、一般に樹脂成分や溶剤成分の他、活性剤やその他の成分が含まれ、樹脂成分には、電気絶縁性や耐湿性、溶融時のハンダ付性能等に優れたロジンが一般的に広く使用されている。ハンダペーストを用いた実装では、通常、リフロー後のハンダ表面に付着する活性成分等を除去するために洗浄を行うが、ロジンを主成分として含むフラックスを用いて調製されたハンダペーストの場合、この洗浄を水だけで行うことはできず、有機溶剤による洗浄が必要となる。しかし、有機溶剤を用いて洗浄を行うと、有機溶剤が大気中に揮発することで火災を引き起こしたり、大気や排水を汚染する原因となることから、実装中の安全衛生面や環境面等で問題があった。
【0004】
このような問題を解消するため、回路基板に電子部品をハンダ付するのに用いられるフラックスであって、樹脂成分と溶剤成分を少なくとも含有し、樹脂成分として、該フラックスの残さ膜を水により洗浄できる水洗浄性樹脂を含有する回路基板ハンダ付用フラックスが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。このフラックスでは、樹脂成分としてロジンの代わりに非イオン性の樹脂が用いられており、非イオン性の樹脂には、ポリグリセリンエステル化合物、及びポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとをそれぞれ交互に少なくとも1つ繰り返すブロックポリマーであってその分子の少なくとも一方の末端にアセチル基を有するアセチル化EO・POブロックポリマーの少なくとも1種が使用される。これにより、リフロー後の残さ膜を水で洗浄でき、その洗浄をした後のその回路基板の回路パターンの導電体間の絶縁性を損なわず、電子部品をハンダ付した回路基板の長期信頼性を高めることができるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−158728号公報(請求項1〜3、段落[0037]等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来の特許文献1に示されるフラックスは、主として、電子部品の回路基板等への実装を、いわゆるSMT(Surface mount technology、表面実装技術)により行うハンダペースト向けのフラックスであり、他の実装技術で使用されるペースト向けには十分に対応していない。また、上記特許文献1に示されるフラックスでは、ハンダペーストの保存安定性(ペースト粘度の経時安定性等)について、ほとんど考慮されていない。そのため、このフラックスを用いたハンダペーストでは、保管中にペースト粘度の経時的変化が起こりやすく、増粘することで良好な印刷性が安定して得られない場合がある。このため、作業中の取扱い性が良いとはいえず、また品質保証の面や経済的な面等からも十分に優れているとはいえない。そこで、溶融性等の実装技術で要求されるハンダペーストの一般的特性を悪化させることなく、リフロー後、水のみで洗浄可能なペーストであって、粘度の経時安定性に優れたペーストを調製できるハンダペースト用フラックスの開発が求められていた。
【0007】
本発明の目的は、溶融性に優れるとともに、リフロー後、水のみで洗浄可能なペーストであって、しかも粘度の経時安定性に優れたペーストを調製できるハンダペースト用水溶性フラックス及び該フラックスを用いて調製されたハンダペーストを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の観点は、ロジンの代替としての有機酸ポリグリセロールエステルと、チキソ剤と、溶剤とを含むハンダペースト用水溶性フラックスにおいて、溶剤のSP値が10〜20であって、前記チキソ剤がベンジリデンソルビトール、ベンジリデンソルビトール誘導体又はN,N‘−エチレンビス−12−ヒドロキシステアリルアミドであることを特徴とする。
【0009】
本発明の第2の観点は、第1の観点に基づく発明であって、更に有機酸ポリグリセロールエステルのHLB値が10〜19であることを特徴とする。
【0010】
本発明の第3の観点は、第1又は第2の観点に基づく発明であって、更に有機酸ポリグリセロールエステルがラウリン酸ポリグリセロールエステル、ステアリン酸ポリグリセロールエステル、イソステアリン酸ポリグリセロールエステル、セスキステアリン酸ポリグリセロールエステル、ジイソステアリン酸ポリグリセロールエステル、ミリスチン酸ポリグリセロールエステル、パルミチン酸ポリグリセロールエステル、オレイン酸ポリグリセロールエステル及びベヘニン酸ポリグリセロールエステルからなる群より選ばれた1種又は2種以上であることを特徴とする。
【0011】
本発明の第4の観点は、第1ないし第3の観点のハンダペースト用水溶性フラックスとハンダ粉末とを撹拌、混合して得られたハンダペーストである。
【発明の効果】
【0012】
本発明の第1の観点のハンダペースト用水溶性フラックスは、ロジンの代替としての有機酸ポリグリセロールエステルと、チキソ剤と、溶剤とを含み、溶剤のSP値が10〜20である。これにより、溶融性等のハンダペーストに要求される一般的特性は維持しつつも、リフロー後、有機溶剤等を使用せずに、水(温水も含む、以下同様)のみで洗浄可能な、実装中の安全衛生面や環境面等に優れたハンダペーストを調製することができる。また、粘度の経時的変化が少なく、良好な印刷性が安定して得られるペーストを調製できる。また、粘度の経時安定性に優れることから、ペーストの製造過程における取扱い性の面にも優れ、また比較的長期保存が可能になるため品質保証の面や経済的な面からも優れる。チキソ剤として、ベンジリデンソルビトール、ベンジリデンソルビトール誘導体又はN,N‘−エチレンビス−12−ヒドロキシステアリルアミドを用いると、良好な印刷性や印刷後の形状保持性等が得られる。
【0013】
本発明の第2の観点のハンダペースト用水溶性フラックスは、有機酸ポリグリセロールエステルのHLB値が10〜19である。これにより、リフロー後の水による洗浄性をより高めることができる。
【0014】
本発明の第3の観点のハンダペースト用水溶性フラックスは、有機酸ポリグリセロールエステルがラウリン酸ポリグリセロールエステル、ステアリン酸ポリグリセロールエステル、イソステアリン酸ポリグリセロールエステル、セスキステアリン酸ポリグリセロールエステル、ジイソステアリン酸ポリグリセロールエステル、ミリスチン酸ポリグリセロールエステル及びパルミチン酸ポリグリセロールエステル、オレイン酸ポリグリセロールエステル及びベヘニン酸ポリグリセロールエステルからなる群より選ばれた1種又は2種以上である。これにより、バンプ等を形成するときの印刷性、或いはリフロー後の水による洗浄性をより高めることができる。
【0015】
本発明の第4の観点のハンダペーストは、本発明のハンダペースト用水溶性フラックスを使用しているため、溶融性等のハンダペーストに要求される一般的特性は維持しつつも、リフロー後の洗浄を水だけで行うことができ、実装中の安全衛生面や環境面等で優れる。また、粘度の経時的変化が少なく、良好な印刷性が安定して得られる。更に、粘度の経時安定性に優れることから、実装中の取扱い性の面にも優れ、また比較的長期保存が可能になるため品質保証の面や経済的な面からも優れる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に本発明を実施するための形態を説明する。
【0017】
本発明のハンダペースト用水溶性フラックスは、ロジンの代替としての有機酸ポリグリセロールエステルと、チキソ剤と、溶剤とを含むハンダペースト用水溶性フラックスの改良であり、その特徴ある構成は、チキソ剤がベンジリデンソルビトール又はベンジリデンソルビトール誘導体であることにある。
【0018】
本発明のハンダペースト用水溶性フラックスにおいて、有機酸ポリグリセロールエステルは、フラックスの主成分として一般的に使用されているガムロジン、水添ロジン、重合ロジン、エステルロジン等のロジンの代替として含まれる。即ち、このフラックスは、ロジンや他の樹脂成分を含まない。また、有機酸ポリグリセロールエステルは一般的なハンダペーストに用いられていたロジン(樹脂成分)の代替として含まれるため、クリームハンダのフラックスに、粘度調整剤等の副成分として極少量添加されるものではない。
【0019】
有機酸ポリグリセロールエステルは、グリセリンを脱水縮合して得られるポリグリセリンと有機酸とをエステル化反応させることにより得られる。具体的には、ラウリン酸ポリグリセロールエステル、ステアリン酸ポリグリセロールエステル、イソステアリン酸ポリグリセロールエステル、セスキステアリン酸ポリグリセロールエステル、ジイソステアリン酸ポリグリセロールエステル、ミリスチン酸ポリグリセロールエステル、パルミチン酸ポリグリセロールエステル、オレイン酸ポリグリセロールエステル又はベヘニン酸ポリグリセロールエステル等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を併用してもよい。この他、有機酸ポリグリセロールエステルには、天然物油脂から得られたヤシ油脂肪酸等も使用することができる。
【0020】
また、本発明で使用する有機酸ポリグリセロールエステルは、HLB(Hydrophile-Lipophile Balance)値が10〜19であることが好ましい。HLB値とは、水溶性を示す指標であり、有機酸の種類やポリグリセリンの重合の数等により変動し、数値が大きい程、水溶性が高いことを示す。有機酸ポリグリセロールエステルのHLB値が下限値未満ではフラックス又はペーストに十分な水溶性が付与されず、リフロー後の洗浄を水のみで行った際に残渣が生じる場合がある。一方、上限値を超えると、有機酸ポリグリセロールエステルの水への親和性が高くなりすぎて、これを十分に溶解させる適切な有機溶剤が無くなり、フラックスの作製が困難になる。或いは溶解できる有機溶剤であっても、非常に極性が高い有機溶剤になるため、フラックスの溶剤としては適さない。このうち、HLB値は11〜18の範囲であることが特に好ましい。
【0021】
チキソ剤には、ベンジリデンソルビトール又はベンジリデンソルビトール誘導体、N,N‘−エチレンビス−12−ヒドロキシステアリルアミド、硬化ひまし油、脂肪酸アマイド、天然油脂、合成油脂、12−ヒドロキシステアリン酸等が挙げられるが、このうち、ベンジリデンソルビトール又はその誘導体、N,N‘−エチレンビス−12−ヒドロキシステアリルアミドを使用するのが好ましい。これは、例えばFC(Flip-Chip)ボンディング技術のようにバンプ形成や狭ピッチ印刷等が必要な実装方法で使用されるハンダペーストにおいて、樹脂成分に有機酸ポリグリセロールエステルを使用したときに、これらのチキソ剤を使用すると、良好な印刷性や印刷後の形状保持性等が得られやすいからである。ベンジリデンソルビトール又はその誘導体としては、1,3:2,4−ビス−O−(ベンジリデン)ソルビトール、1,3:2,4−ビス−O−(4−メチルベンジリデン)ソルビトール、1,3:2,4−ビス−O−(3,4−ジメチルベンジリデン)ソルビトールが挙げられる。
【0022】
溶剤には、ペースト粘度の経時的安定性の面から、SP値が10〜20の範囲にあるものを使用する。使用する溶剤のSP値を限定する理由は、ロジン等の代わりに有機酸ポリグリセロールエステルを使用すると、経時的な粘度変化が著しく、短時間の間に粘度が高くなりやすいが、有機酸ポリグリセロールエステルを用いた場合に所定のSP値を満たす溶剤を使用すると、ペースト粘度の経時安定性が大幅に改善されるからである。SP値とは溶剤の溶解性を表す指標としてHildebrandにより提唱され、正則溶液論で定義された溶解度パラメーター(Solubility Parameter;SP)である。なお、本明細書に示すSP値は、Fedorsの式に基づいて算出するSP値(単位:(cal/cm31/2)である。使用する溶剤のSP値が下限値未満では、有機酸ポリグリセロールエステルが十分に溶解されず、フラックスの粘度やペースト粘度の経時安定性が悪くなり、経時的な増粘が著しくなる。一方、上限値を超えるとフラックス中の一成分として含まれる活性剤の反応性が高くなり、ペースト中に含まれるハンダ粉末と反応を起こすことによって、ペーストの経時的な増粘が著しくなったり、ペーストの溶融性が低下する。このうち、使用する溶剤のSP値は10〜17の範囲であることが特に好ましい。このような、所望のSP値を有する溶剤としては、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール又はα−テルピネオール等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を併用してもよい。
【0023】
また、フラックスには、上述の有機酸ポリグリセロールエステル、チキソ剤、溶剤以外に、活性剤や酸化防止剤等を含ませることができる。活性剤には、アミン、有機酸、ハロゲン化水素酸アミン塩、有機酸アンモニウム塩、有機酸アミン塩、ハロゲン化アンモニウム、有機ハロゲン化合物等を使用することができる。
【0024】
アミンとしては、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、3,4−ジヒドロキシベンジルアミン、メチルジエタノールアミン、ジフェニルグアニジン、アミノプロパノール、ポリオキシエチレンオレイルアミン、ポリオキシエチレンラウレルアミン、ポリオキシエチレンステアリルアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、ジプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、tert−ブチルアミン、ジ−n−ブチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、n−ヘキシルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、オクチルアミン、ドデシルアミン、ステアリルアミン、メトキシプロピルアミン、ジメチルヘキシルアミン、アリルアミン、ジアリルアミン、2−ブロモエチルアミン、1,3−ジ−o−トリグアニジン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジブチルアミノプロピルアミン、エチルヘキシルアミン、エトキシプロピルアミン、エチルヘキシルオキシプロピルアミン、ピリジン、4−ブロモピリジン、ピペリジン、2,6−ジメチルピペリジン、ピペコリン、アニリン、ジメチルアミン、エチルアニリン、2,4,6−トリメチルアニリン、モルホリン、メチルモルホリン、エチルモルホリン、エチルナフチルアミン、3−アミノ−1−プロペン、シクロヘキシルアミン、ジシロヘキシルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、シクロヘキシルジエチレンアミン、シクロヘキシルメチルエチルアミン、シクロヘキシルジ−n−プロピルアミン、シクロヘキシルジイソプロピルアミン、シクロヘキシルジ−n−ブチルアミン、シクロヘキシルジイソブチルアミン、シクロヘキシルジペンチルアミン、シクロヘキシルジヘキシルアミン又はジシクロヘキシルメチルアミン等が挙げられる。
【0025】
また、有機酸としては、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ツベルクロステアリン酸、アラキジン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、ベヘン酸、ドコサヘキサエン酸、リグノセリン酸、アゼライン酸、スベリン酸、セバシン酸、フタル酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸、サリチル酸、没食子酸、安息香酸、フタル酸、ケイ(桂)皮酸、メリト酸、シュウ酸、乳酸、酒石酸、マレイン酸、フマル酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、クエン酸、アコニット酸、グルタル酸、アジピン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等が挙げられる。
【0026】
また、ハロゲン化水素酸アミン塩としては、上記アミンの塩化水素酸塩又は臭化水素酸塩が挙げられ、有機酸アンモニウム塩としては、アンモニアと上記有機酸との塩が挙げられ、有機酸アミン塩としては、上記アミンと上記有機酸との塩が挙げられる。
【0027】
また、有機ハロゲン化合物としては、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アルコール、ハロゲン化エステル、ハロゲン化カルボン酸、ハロゲン化ケトン、ハロゲン化アミド、ハロゲン化エーテル等が挙げられる。ハロゲン化アルキルの具体例としては、1−ブロモ−3−メチル−1−ブテン、1,4−ジブロモブテン、1−ブロモ−1−プロペン、2,3−ジブロモプロペン、1,1−ジブロモテトラクロロエタン、1,2−ジブロモ−1−フェニルエタン、1,2−ジブロモスチレン、1,2,5,6,9,10−ヘキサブロモシクロドデカン、2,2−ビス[4−(2,3−ジブロモプロピル)−3,5−ジブロモフェルニ]プロパン、α,β−ジブロモエチルベンゼン等が挙げられる。ハロゲン化アルコールの具体例としては、1−ブロモ−2−プロパノール、3−ブロモ−1−プロパノール、3−ブロモ−1,2−プロパンジオール、1,3−ジブロモ−2−プロパノール、1,4−ジブロモ−2,3−ブタンジオール、2,3−ジブロモ−1−プロパノール、1−ブロモ−2−ブタノール、1,4−ジブロモ−2−ブタノール、2,3−ジブロモ−2−プロパノール、1,4−ジブロモ−2−ブタンジオール、2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオール、9,10,12,13,15,16−へキサブロモステアリルアルコール、9,10,12,13−テトラブロモステアリルアルコール等が挙げられる。ハロゲン化エステルの具体例としては、ブロモ酢酸エチル、α−ブロモカプリル酸エチル、α−ブロモプロピオン酸エチル、β−ブロモプロピオン酸エチル、α−ブロモ−酢酸エチル、9,10,12,13,15,16−へキサブロモステアリン酸メチルエステル、同エチルエステル、9,10,12,13−テトラブロモステアリン酸、同メチルエステル、同エチルエステル等が挙げられる。またハロゲン化カルボン酸の具体例としては、2,3−ジブロモコハク酸、2−ブロモコハク酸、2,2−ジブロモアジピン酸、9,10,12,13,15,16−ヘキサブロモステアリン酸、ビス(2,3−ジブロモプロピル)スクシネート、ビス(2,3−ジブロモプロピル)o−フタレート、ビス(2,3−ジブロモプロピル)p−フタレート、ビス(2,3−ジブロモプロピル)p−フタルアミド、トリス(2,3−ジブロモプロピル)トリメリテート、4−ブロモメチルベンジルステアレート、2,4−ビスブロモメチルベンジルステアレート、テトラ(2,3−ジブロモプロピル)ピロメリテート等が挙げられる。ハロゲン化ケトンの具体例としては、2,4−ジブロモアセトフェノン等が挙げられる。ハロゲン化アミドの具体例としては、ビス(2,3−ジブロモプロピル)o−フタルアミド、トリス(2,3−ジブロモプロピル)トリメリトアミド、テトラ(2,3−ジブロモプロピル)ピロメリトアミド、ビス(2,3−ジブロモプロピル)タータミド、N,N‘−ビス(2,3−ジブロモプロピル)スクシアミド、N,N,N’,N’−テトラ(2,3−ジブロモプロピル)スクシアミド等が挙げられる。更にハロゲン化エーテルの具体例としては、トリメチロールプロパンビス(2,3−ジブロモプロピル)エーテル、4−パルミトイルオキシベンジルブロマイド、4−ミリストイルオキシベンジルブロマイド、4−ラウロイルオキシベンジルブロマイド、4−ウンデカノイルオキシベンジルブロマイド等が挙げられる。
【0028】
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤又はアミン系酸化防止剤等が挙げられる。
【0029】
フラックス全体量100質量%中に占める有機酸ポリグリセロールエステルの割合は10質量%以上50質量%未満とするのが好ましく、15〜45質量%とするのが特に好ましい。また、溶剤の割合は30〜60質量%、チキソ剤の割合は1〜10質量%、活性剤の割合は0.1〜10質量%、酸化防止剤の割合は1〜10質量%とするのが好ましい。有機酸ポリグリセロールエステルの割合が下限値未満では、ペーストの流動性、基板へのタッキング性等が低下するため、印刷後のバンプに形状不良等の不具合が生じる場合がある。一方、上限値を越えると、フラックスの粘度が高くなり過ぎ、これに応じてペースト粘度も高くなることで、印刷後のバンプに形状不良が生じたり、ペーストがマスク開口部から吐出されずにバンプが形成されない、いわゆるミッシング等の不具合が生じる場合がある。また、溶剤の割合が下限値未満では、フラックスの粘度が高くなり、これに応じてペースト粘度が高くなりすぎることで、上述のバンプの形状不良やミッシング等の不具合が生じる場合がある。一方、上限値を越えると、フラックスの粘度が低くなり、これに応じてペーストの粘度が低くなり過ぎることで、ペースト中のハンダ粉末が沈降分離する等の不具合が生じる場合がある。
【0030】
また、チキソ剤の割合が下限値未満では、ハンダペーストとしての形状保持性が低下し、隣接したバンプ同士が繋がってしまう、いわゆるブリッジ等の不具合が生じる場合がある。一方、上限値を越えると、フラックスの粘度が高くなり、これに応じてペースト粘度が高くなりすぎることで、上述のバンプの形状不良やミッシング等の不具合が生じる場合がある。また、活性剤の割合が下限値未満では、ハンダ粉末が溶融せず、十分な接合強度が得られない場合があり、一方、上限値を越えると、保管中に活性剤がハンダ粉末と反応しやすくなるため、ハンダペーストの保存安定性が低下する場合がある。また、酸化防止剤の割合が下限値未満では、ハンダ粉末とフラックス成分が反応しやすくなるため、ハンダペーストの保存安定性が低下する場合がある。一方、上限値を越えると、ハンダ粉末の溶融性が低下する場合がある。
【0031】
このようにして得られたフラックスを用いてハンダペーストを調製するには、フラックスとハンダ粉末を所望の割合で混合する。使用するハンダ粉末については、特に限定されず、一般的な錫を主成分とするハンダ粉末等を使用することができる。例えば、Sn−Pb系ハンダ(共晶組成 Sn:Pb=63:37質量%等)、Sn−Pb−Ag系ハンダ、Sn−Pb−Bi系ハンダ、Sn−Pb−Sb系ハンダ、Sn−Ag系ハンダ、Sn−Cu系ハンダ、Sn−Ag−Cu系ハンダ、Au−Sn系の高温ハンダ(共晶組成Sn:Au=20:80質量%等)、Au−Si系の高温ハンダ、Au−Ge系の高温ハンダ、Sn−Pb系の高温ハンダ(組成 Sn:Pb=5:95質量%等)、その他、Zn−Sn系ハンダ、In−Sn系ハンダ、Bi−Sn系ハンダ、Sb−Sn系ハンダ、Al−Zn系ハンダ等が挙げられる。また、ハンダ粉末の平均粒径については、一般的なハンダペーストに用いられる範囲内のものであれば特に限定されないが、例えば0.1μm〜1mmの範囲のものを好適に使用できる。なお、狭ピッチ印刷等を考慮すると、ハンダ粉末の平均粒径は0.1μm〜50μmの範囲内であることが好ましく、更に微細なバンプ形成等を考慮すると、1μm〜20μmの範囲内であることがより好ましい。本明細書において、平均粒径とは、レーザ回折散乱式粒子径分布測定装置(堀場製作所社製、型式名:Partica LA-950)を用いて測定された体積基準の平均粒径D50をいう。
【0032】
ハンダペーストを調製する際のフラックスの混合量は、調製後のペースト100質量%中に占める該フラックスの割合が3〜60質量%となる量に調整するのが好ましい。下限値未満では、フラックスの量が少ないため、ペースト化が困難になる、或いはハンダ粉末が溶融しない等の不具合が生じる場合がある。一方、上限値を越えると、ペースト中に含まれるハンダ粉末の量が少なくなり、溶融後に必要なハンダ量が得られない場合がある。
【0033】
このように調製されたハンダペーストでは、本発明のハンダペースト用水溶性フラックスを使用しているため、溶融性等のハンダペーストに要求される一般的特性は維持しつつも、リフロー後の洗浄を水だけで行うことができ、実装中の安全衛生面や環境面等で優れる。また、粘度の経時的変化が少なく、良好な印刷性が安定して得られる。更に、粘度の経時安定性に優れることから、実装中の取扱い性の面にも優れ、また比較的長期保存が可能になるため品質保証の面や経済的な面からも優れる。
【実施例】
【0034】
次に本発明の実施例を比較例とともに詳しく説明する。
【0035】
<実施例1>
有機酸ポリグリセロールエステルと、チキソ剤と、溶剤と、活性剤と、酸化防止剤としてフェノール系酸化防止剤(BASF社製 商品名:Irganox1010)をそれぞれ用意した。これらを、以下の表2に示す割合で配合し、混合、撹拌することによりフラックスを得た。なお、表2中、分類A〜Eで示される有機酸ポリグリセロールエステル、分類A〜Dで示される溶剤、分類A,Bで示されるチキソ剤及び活性剤の具体的な物質名等は以下の表1に示す。また、表1中、有機酸ポリグリセロールエステルの名称の末尾に記載された数字はポリグリセロールの重合数を示す。
【0036】
<実施例2〜30,比較例1〜8>
有機酸ポリグリセロールエステル、チキソ剤、溶剤、活性剤及び酸化防止剤を、以下の表2に示す割合で配合したこと以外は、実施例1と同様にしてフラックスを得た。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
<比較試験及び評価>
実施例1〜30及び比較例1〜8で得られたフラックスを用いて、以下の(i)〜(vi)の評価を行った。これらの結果を以下の表3に示す。
【0040】
(i) ハンダ溶融性(銅箔):先ず、平均粒径が8μmのSn−Ag−Cu系ハンダ粉末(組成:Sn96.5質量%、Ag3.0質量%、Cu0.5質量%)を用意し、このハンダ粉末89.0質量部と、実施例1等で得られたフラックス11.0質量部とを室温にて撹拌、混合することによりハンダペーストを調製した。なお、ハンダ粉末の平均粒径は、レーザ回折散乱式粒子径分布測定装置(堀場製作所社製、型式名:Partica LA-950)を用いて測定した体積基準の平均粒径D50ある。
【0041】
また、耐水研磨紙(♯400)にて表面を研磨した、純度99.9%以上(3N)のリン脱酸銅箔(寸法:縦40mm×横20mm×厚さ0.3mm)を用意した。次いで、開口部が2箇所設けられたSUS製メタルマスク(開口径φ6.5mm、厚さ0.2mm)を用いて、上記調製したハンダペーストを上記銅箔上に印刷した。そして、ペーストが印刷された銅箔を、リフロー炉(マルコム社製、型式名:SRS-1C)を用いて、窒素雰囲気中、室温から150℃まで1.5℃/sの昇温速度で昇温し、150℃で2分間予備乾燥した後、150℃から240℃の温度まで1.5℃/sの昇温速度で昇温し、240℃で20秒間加熱することにより、銅箔上のハンダを溶融させた。リフロー後の外観を目視にて観察し、ハンダ粉末の溶け残りが確認されなかった場合を「良好」、溶け残りが確認された場合を「不良」と評価した。
【0042】
(ii) フラックス洗浄性(銅箔):100mlのガラス製ビーカーに入れた50mlのイオン交換水を、ホットプレートを用いて60℃になるまで加熱した。この60℃のイオン交換水が入ったビーカーに、上述の溶融性試験を行った後の銅箔を投入し、更に超音波洗浄器内にビーカーごと投入して5分間超音波をかけた。その後、銅箔をビーカーから取り出し、エアブローにて水を除去した後に、乾燥器を用いて、50℃の温度で5分間乾燥させた。乾燥後の銅箔について、ハンダ溶融部分を目視及び走査型電子顕微鏡(SEM;日本電子社製 型式名:JSM-6510LV)の反射電子像にて観察し、有機成分の残渣の有無を確認した。このとき、有機成分の残渣が確認されなかった場合を「良好」、有機成分の残渣が確認された場合を「不良」と評価した。
【0043】
(iii) バンプ印刷性(基板):複数の開口部が設けられたNiメッキ製のメタルマスク版(外形寸法:縦300mm×横300mm×厚さ20μm、開口径φ:120μm、開口部ピッチ:150μm)を備える小型半自動スクリーン印刷機を用い、上述の溶融性試験で調製したハンダペーストを基板(寸法:縦60mm×横60mm×厚さ0.8mm)上に印刷することにより、基板上にハンダバンプを形成した。なお、上記基板は、基板の一方の面に設けられた厚さが約50μmの銅箔と、この銅箔上に設けられ、銅箔まで貫通する複数の開口部が形成されたレジスト膜(膜厚15μm、開口径φ70μm、開口部ピッチ150μm)を備える。上記基板上に形成されたハンダバンプの形状等から印刷性を評価した。具体的には、隣接するバンプ同士が繋がるブリッジや、ペーストがマスク開口部から吐出されずにバンプが形成されないミッシングといった印刷不良の有無、或いはその程度や頻度から、4段階で評価した。なお、表3に示す数値は、数値が高い程、印刷性の評価が高かったことを示しており、3以上を合格とした。
【0044】
(iv) バンプ溶融性(基板):上述の印刷性試験でハンダバンプを形成した基板を、リフロー炉(マルコム社製、型式名:SRS-1C)を用いて、窒素雰囲気中、室温から150℃まで1.5℃/sの昇温速度で昇温し、150℃で2分間予備乾燥した後、150℃から230℃の温度まで1.5℃/sの昇温速度で昇温し、230℃の温度で5秒間加熱することにより、基板上のハンダバンプを溶融させた。リフロー後の外観を目視にて観察し、バンプ周辺に未凝集のハンダが確認されなかった場合を「良好」、未凝集のハンダが確認された場合を「不良」と評価した。
【0045】
(v) フラックス洗浄性(基板):上述のバンプ溶融性試験を行った後の基板に、上述の洗浄性試験と同様、60℃のイオン交換水中にて5分間超音波をかけた後に、エアブローにて水を除去し、更に50℃の温度で5分間乾燥させた。リフロー及び洗浄後のバンプ部分を、上記SEMの反射電子像にて観察し、有機成分の残渣の有無及びその程度を確認した。このときの有機成分の残渣の有無又はその程度から、残渣がほぼ皆無の場合を「優良」、バンプ表面積100%に対して5%未満の残渣が確認された場合を「良好」、バンプ表面積100%に対して5%以上の残渣が確認された場合を「不良」とし、3段階にて評価した。
【0046】
(vi) ペースト粘度の経時安定性:上述の溶融性試験で調製したハンダペーストについて、スパイラル方式粘度計(マルコム社製 型式名:PCU-205)を用い、JIS Z3284附属書6で定める流動特性試験に準じてペースト粘度の測定を行った。具体的には、調製後24時間以内のペーストについて、10rpmでのペースト粘度値を上記粘度計及び方法により測定し、このペースト粘度値をη1とした。また、調製後、10℃以下の温度で7日間冷蔵保管したペーストについて、上記と同様にペースト粘度値を測定し、測定された10rpmでのペースト粘度値をη2とした。測定されたペースト粘度値η1,η2及びΔη(%)=(η2−η1)/η1×100の式から、粘度変化率Δηを算出し、Δηが50%未満であった場合を「良好」、50%以上であった場合を「不良」と評価した。
【0047】
【表3】
【0048】
表3から明らかなように、実施例1〜30と比較例1〜8とを比較すると、溶剤のSP値が10に満たない比較例1〜8においても、溶融性、銅箔におけるフラックス洗浄性、バンプ印刷性、バンプ溶融性及び基板におけるフラックス洗浄性の評価では、実施例1〜30と同程度の高い評価が得られた。一方、ペースト粘度の経時安定性の評価では、比較例1〜8の全てにおいて「不良」の結果となった。これに対して、実施例1〜30では、経時安定性の評価も含めた全ての評価項目において高い評価が得られた。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明のハンダペースト用水溶性フラックスは、電子部品の実装、その他部品の接合等に広く利用することができる。