(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
箱型であり、前面に開口部と、前記開口部に連通する挿入部とが設けられ、ランプの給電ピンが前記挿入部を通じて前記開口部内の挿入位置に挿入され、前記開口部内で前記給電ピンが前記挿入位置から接触位置を経由して装着位置に回転されるソケット筐体と、
前記ソケット筐体内部に配置され、外部から電力の給電を受ける端子部と、前記給電ピンと当接するばね部と、をそれぞれ有する一対の通電金具と、を具備し、
前記一対の通電金具の前記ばね部は、前記給電ピンが前記装着位置にある場合及び前記接触位置にある場合に前記給電ピンを挟持し、
前記ばね部のうち前記給電ピンが前記装着位置にある場合に前記給電ピンと当接する箇所は、前記端子部と電気的に接続された導電材料で形成されており、
前記ばね部のうち前記給電ピンが前記接触位置にある場合に前記給電ピンと当接する箇所の少なくとも一部は、絶縁材料で形成されているランプソケット。
前記ばね部と前記端子部は、一体で形成されており、前記ばね部のうち前記給電ピンが前記接触位置にある場合に前記給電ピンと当接する箇所の一部は前記絶縁材料の層である絶縁層が形成されている請求項1に記載のランプソケット。
【発明を実施するための形態】
【0013】
実施の形態1
図1は、実施の形態1に係る照明装置の斜視図である。照明装置1は、直方体の照明器具10と、照明器具10に対して装着可能な細長の直管形ランプ20を備えている。照明器具10のある一面には、長手方向の一端側に給電側ソケット30が立設され、他端側には保持側ソケット40が立設されている。直管形ランプ20は、給電側ソケット30及び保持側ソケット40に保持されることによって、照明器具10に装着される。また、照明器具10の給電側ソケット30及び保持側ソケット40が立設される面には、直管形ランプ20から照射される光を反射する反射板11が設けられている。照明器具10の内部には、商用電源等の電源に電気的に接続されており、電源から入力される交流電力を直管形ランプ20の点灯に適した直流電力に変換して出力する点灯装置(図示省略)が備えられている。点灯装置は給電側ソケット30に電気的に接続されており、点灯装置の出力は給電側ソケット30を介して直管形ランプ20に供給され、直管形ランプ20は点灯する。なお、保持側ソケット40は、給電側ソケット30と異なり点灯装置とは電気的に接続されていない。
【0014】
図2は、実施の形態1に係る直管形ランプの斜視図である。直管形ランプ20は、長手方向の一端側に給電側口金21を備え、他端側に保持側口金22を備えている。給電側口金21及び保持側口金22の形状は、日本工業規格(以下、JISと称する)のJISC7709−1で定められているGX16t−5口金に準じた形状である。
【0015】
また、直管形ランプ20は、透光性を有するランプカバー23と、金属製のヒートシンク24と、ランプカバー23とヒートシンク24との外枠で形成された内部空間に備えられヒートシンク24の内部空間側の面に設けられた基板25と、基板25に実装された複数の発光素子26とを有している。発光素子26は、発光ダイオードであり、電力が供給されることによって発光する。基板25には発光素子26に電力を供給するための回路配線が構成されており、基板25の回路配線は後述する給電側口金21の給電ピン27と電気的に接続されている。給電側口金21の給電ピン27は給電側ソケット30と電気的に接続されるため、発光素子26は給電側ソケット30,給電側口金21及び基板25の回路配線を介して点灯装置より電力が供給され、発光する。また、ヒートシンク24は、発光素子26の発光によって発生する熱を放熱する役割を有しているため、熱伝導性の高い金属材料が用いられる。
【0016】
図3は、実施の形態1に係る直管形ランプの給電側口金の拡大図である。給電側口金21は、一対の略L字型形状の給電ピン27を備える。それぞれの給電ピン27は、直管形ランプ20の軸方向に突出したピン軸部27aと、ピン軸部27aの先端から直管形ランプ20の軸方向に対して略垂直な外方向に設けられたピン端部27bから成る。
【0017】
図4は、実施の形態1に係る給電側ソケットの斜視図である。
図5は、実施の形態1に係る給電側ソケットの分解斜視図である。なお、
図5において、絶縁層64の厚さは、誇張して図示している。給電側ソケット30は、箱型のソケット筐体31と、回転子50と、一対の通電金具60と、を有している。なお、給電側ソケット30において、照明器具10に取り付ける側を底部側、底部側の反対側を先端側と称する。また、給電側ソケット30において、直管形ランプ20を装着した際に直管形ランプ20の給電側口金21に対向する面を前面、前面の反対側の面を背面と称する。
【0018】
ソケット筐体31は、背面が開口されたソケットボディ32と、ソケットボディ32の背面に取り付けられるソケットカバー33と、を有している。ソケットカバー33には爪部33aが設けられており、爪部33aがソケットボディ32と掛止することによって、ソケットカバー33はソケットボディ32の背面に取り付けられる。また、ソケットボディ32及びソケットカバー33は、例えば熱可塑性樹脂のポリカーボネイドやポリブチレンテレフタレート等の絶縁材料で形成されている。
【0019】
給電側ソケット30の前面に当たるソケットボディ32の前面板32aには、円形の開口部34が形成されている。また、ソケットボディ32の前面板には、先端側より開口部34へ給電ピン27が挿入できるように、溝状に形成された筐体側ピン挿入部35が形成されている。
【0020】
図6は、実施の形態1に係る給電側ソケットの背面図である。なお、
図6では、説明のため、ソケットカバー33を図示せず給電側ソケット30の内部を図示している。また、
図6において、絶縁層64の厚さは、誇張して図示している。
図6で示すように、前面板32aの背面側の面には、先端側金具保持部36と、中間金具当接部37と、底部側金具保持部38とが、それぞれ先端側から順番に一対ずつ立設されている。さらに、開口部34と同心円状に略円形の位置決めリブ39が回転子50の位置決め用として立設されている。なお、位置決めリブ39の直径は開口部34の直径よりも大きい。また、図示を省略しているが、ソケットボディ32の底部側の面と底部側金具保持部38に連通する電線挿入孔が形成されている。
【0021】
回転子50は、開口部34よりも直径が大きく位置決めリブ39よりも直径が小さい略円盤形状の口金対向部51と、口金対向部51の一方の面から立設する円筒部52を有している。円筒部52には、口金対向部51から円筒部52の途中まで溝状に形成された回転子側ピン挿入部53が形成されている。また、回転子50は、例えば熱可塑性樹脂のポリカーボネイドやポリブチレンテレフタレート等の絶縁材料で形成されている。
【0022】
回転子50は、口金対向部51の円筒部52が立設されていない他方の面が前面板32aの背面側の面に当接し、口金対向部51が位置決めリブ39よりも開口部34側に位置するようソケット筐体31内部に配置される。このように配置することによって、回転子50は給電側ソケット30の前面に対して平行な動きは位置決めリブ39により規制されている。さらに、回転子50は前面板32aに対して略垂直であり開口部34の中心点を通過する直線を中心軸として回転可能であり、筐体側ピン挿入部35と回転子側ピン挿入部53が一直線上に揃えることができる。
【0023】
図7は、実施の形態1に係る通電金具の斜視図である。なお、
図7において、絶縁層64の厚さは、説明のために誇張して記載している。通電金具60は、導電性を有する板ばねであり、端子部61と、ばね部62と、ピン受け部63がそれぞれ形成されている。実施の形態1では通電金具60は銅製の板ばねを用いている。端子部61は、通電金具60の底部側端部に設けられており、電線を取り付けられる構造になっている。ばね部62は、端子部61より先端側へ伸びる板状の部材である。ピン受け部63は、ばね部62に形成されており、凹型形状に窪んでいる。ピン受け部63のうち、窪みの底部の面を給電面63aと、給電面63aより先端側の傾斜面を第1の傾斜面63bと、給電面63aより底部側の傾斜面を第2の傾斜面63cと称する。
【0024】
また、それぞれの通電金具60の第1の傾斜面63bと、第2の傾斜面63cとには、絶縁層64が形成されている。実施の形態1では絶縁層64は、酸化銅(Cu
2O)等によって形成されている。
【0025】
通電金具60は、
図6で示すように、端子部61が底部側金具保持部38に保持され、ばね部62の先端側の端部が先端側金具保持部36に保持されることによって、回転子50の円筒部52を挟んで、それぞれの給電面63a,第1の傾斜面63bと、第2の傾斜面63cとが対向するようにソケット筐体31内部に配置される。また、中間金具当接部37は、ピン受け部63よりも底部側の位置でばね部62に当接している。端子部61は、ソケットボディ32の電線挿入孔より挿入された電線を介して点灯装置と電気的に接続されている。
【0026】
次に、直管形ランプ20の給電側ソケット30の着脱方法について説明する。
図8は、直管形ランプの給電ピンが挿入され、給電ピンが挿入位置にある状態における、実施の形態1の給電側ソケットの背面図である。
図9は、直管形ランプの給電ピンが挿入され、給電ピンが接触位置にある状態における、実施の形態1に係る給電側ソケットの背面図である。
図10は、直管形ランプの給電ピンが挿入され、給電ピンが装着位置にある状態における、実施の形態1に係る給電側ソケットの背面図である。なお、
図8、
図9及び
図10では、ソケットカバー33を図示せず給電側ソケット30の内部を図示しており、また絶縁層64の厚さは説明のために誇張して図示している。
【0027】
まず、給電側ソケット30の筐体側ピン挿入部35と回転子側ピン挿入部53は一直線上に揃えられる。筐体側ピン挿入部35と回転子側ピン挿入部53を一直線上に揃えられた後、給電側ソケット30には、給電ピン27が筐体側ピン挿入部35を通じて開口部34内の回転子側ピン挿入部53に挿入される(
図8参照)。このように、給電側ソケット30に給電ピン27を挿入した直後の給電ピン27の位置を挿入位置と称する。回転子側ピン挿入部53に給電ピン27が挿入された後、直管形ランプ20の長手方向に略平行な軸を中心軸として直管形ランプ20を回転させる。直管形ランプ20が回転することで給電ピン27は開口部34内を回転し、回転子50も給電ピン27と同様に開口部34内を回転する。
【0028】
挿入位置から直管形ランプ20を回転させると、片方の給電ピン27は一方の通電金具60の第1の傾斜面63bに当接し、もう片方の給電ピン27のピン軸部27aはもう一方の通電金具60の第2の傾斜面63cに当接する。給電ピン27が通電金具60の第1の傾斜面63b及び第2の傾斜面63cに当接した状態から更に直管形ランプ20を回転させると、給電ピン27のピン軸部27aはばね部62を弾性変形させながら、第1の傾斜面63bと第2の傾斜面63cを摺動して回転する(
図9参照)。このように、直管形ランプ10を挿入位置から回転させ、第1の傾斜面63b又は第2の傾斜面63cに給電ピン27が当接するような位置を接触位置と称する。接触位置では、ピン軸部27aが第1の傾斜面63bと第2の傾斜面63cによって挟持されており、第1の傾斜面63bと第2の傾斜面63cには絶縁層64が形成されているため、通電金具60と給電ピン27は電気的に接続されておらず、直管形ランプ20に電力は供給されない。
【0029】
接触位置において、給電ピン27はばね部62に挟持されており、直管形ランプ20は、給電ピン27とばね部62との間に生じる摩擦力によって保持されている。しかしながら、この状態において、一方の通電金具60の第1の傾斜面63bより給電ピン27に加えられる第1の挟持力F1の作用線と、もう一方の通電金具60の第2の傾斜面63cより給電ピン27に加えられる第2の挟持力F2の作用線とは、同一直線上には無い。そのため、第1の挟持力F1と第2の挟持力F2とによって、直管形ランプ20を回転させる力のモーメントが生じてしまっている。以上より、
図9のように接触位置に給電ピン27が位置する場合では、通電金具60の挟持力によって直管形ランプ20を回転させる力のモーメントが生じているため、容易に直管形ランプ20は回転してしまい、
図8のような通電金具60によって保持されない状態になってしまう。
【0030】
接触位置から、更に直管形ランプ20を回転させ、直管形ランプ10を挿入位置から90度回転させると、給電ピン27のピン軸部27aは、給電面63aに当接する(
図10参照)。給電面63aは、ピン受け部63の窪みの底面であるため、ばね部62の挟持力によってピン軸部27aをピン受け部63の窪みへ嵌まり込ませ、ピン軸部27aが給電面63aに当接するように力が働く。また、この嵌め込みの際に、給電側ソケット30は、作業者へ装着感を与えることができる。このように、直管形ランプ10を挿入位置から90度回転させ、ピン受け部63の窪みにピン軸部27aが嵌まり込み、ピン軸部27aが給電面63aに当接するような給電ピン27の位置を装着位置と称する。また、装着位置では、給電ピン27は給電面63aと当接しているため、通電金具60と給電ピン27は電気的に接続される。通電金具60と給電ピン27が電気的に接続されることによって、点灯装置、片方の通電金具60の端子部61、一方の通電金具60の給電面63a、一方の給電ピン27、基板25の回路配線、発光素子26、基板25の回路配線、他方の給電ピン27、他方の通電金具60の給電面63a、他方の通電金具60の端子部61、点灯装置の順に電流が流れる回路が形成され、点灯装置が当該回路を介して発光素子26に電力を供給することによって、直管形ランプ20は点灯する。
【0031】
装着位置では、ピン受け部63の窪みにピン軸部27aが嵌まり込んだ状態で、給電ピン27はばね部62に挟持されているため、外的要因が加わってもばね部62の挟持力によってピン軸部27aを装着位置へ導くように力が働き、直管形ランプ20は容易に回転しなくなる。また、装着位置は給電ピン27を挿入位置より90度回転させた位置であるため、一方の通電金具60より給電ピン27に加えられる第1の挟持力F1の作用線と、もう一方の通電金具60より給電ピン27に加えられる第2の挟持力の作用線とは同一直線状に存在する。そのため、第1の挟持力F1と第2の挟持力F2とによって直管形ランプ20を回転させる力のモーメントは生じない。以上より、装着位置に給電ピン27が位置する場合では、
図9のような接触位置に給電ピン27が位置する場合に比べて、直管形ランプ20が回転し難く、直管形ランプ20をより強固に保持することができる。
【0032】
また、直管形ランプ20を給電側ソケット30より取り外す場合は、直管形ランプ20を90度回転させて、給電ピン27の位置を装着位置より挿入位置に戻し、筐体側ピン挿入部35を経由させて給電ピン27を取り外せば良い。
【0033】
実施の形態1の給電側ソケット30は、第1の傾斜面63bと第2の傾斜面63cに絶縁層64が設けられているため、接触位置に給電ピン27が位置する場合には直管形ランプ20に電力は供給されず、直管形ランプ20は点灯しない。このため、実施の形態1の給電側ソケット30は、給電ピン27が装着位置にあるか否かを、直管形ランプ20が点灯するか否かによって判断することができるので、給電ピン27が装着位置にあるか否かを作業者は誤認し難くなっている。さらに、直管形ランプ20の点灯は、作業者以外の人物にも一目でわかるため、給電ピン27が装着位置にあるか否かを作業者以外の人物も判断することができ、より確実に給電ピン27を装着位置にあるか否かを確認することができる。
【0034】
また、給電ピン27が装着位置に位置する状態から、直管形ランプ20が回転するほどの強い外的要因が印可された場合でも、通電金具60が直管形ランプ20を保持できなくなる挿入位置に位置する前に、給電ピン27は接触位置を経由する。接触位置では前述のように通電金具60が直管形ランプを保持しているが、直管形ランプ20は点灯しない状態である。このため、通電金具60が直管形ランプ20を保持できなくなる状態になる前に、直管形ランプ20の不点灯によって、給電ピン27が装着位置からずれていることを確認することができる。
【0035】
なお、実施の形態1において通電金具60は銅製であり、絶縁層64は酸化銅(Cu
2O)であるが、これには限らない。通電金具60は、例えば、銀,金又はアルミニウム等の給電ピンを挟持できるほどの弾性力と点灯装置から供給される電力によって直管形ランプ20を点灯させられるような電気伝導性を持った導電材料であれば良い。また、絶縁層64は、点灯装置から加えられる電圧によって電流が流れないような絶縁材料であれば良く、例えば、樹脂系の絶縁塗料又は絶縁シートが挙げられる。また、給電ピンを挟持できるほどの弾性力を有する絶縁性材料から通電金具60と同様の形状の部材を形成し、当該部材の通電金具60における端子部61及び給電面63aに相当する箇所にアルミシート等の導電性を有する導電層を形成し、端子部61に相当する箇所に形成された導電層と給電面63aに相当する箇所に形成された導電層を電気的に接続しても良い。
【0036】
また、実施の形態1において、両方の通電金具60の第1の傾斜面63bと第2の傾斜面63cとに絶縁層64が形成されているが、これに限らない。例えば、片方の通電金具60の第1の傾斜面63bと第2の傾斜面63cのみに絶縁層が形成されている場合でも、給電ピン27が装着位置に無い時には給電ピン27のいずれか片方は通電金具60と電気的に接続していないため、給電ピン27が接触位置に位置する場合には給電ピン27に電力は供給されず、直管形ランプ20は点灯しないので、実施の形態1と同様の効果を奏することができる。また、両方の通電金具60の第1の傾斜面63bのみに絶縁層64が形成されている場合、又は両方の通電金具60の第2の傾斜面63cのみに絶縁層64が形成されている場合についても、実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
【0037】
また、実施の形態1において、給電ピン27は、接触位置において第1の傾斜面63bと、第2の傾斜面63cに当接するが、これに限らず、給電面63aを除くばね部62と当接しても構わない。つまり、接触位置は、給電ピン27が装着位置に位置する状態を除く、給電ピン27がばね部62に当接する位置である。ただし、接触位置において給電ピン27が当接するばね部62については、例えば絶縁層64が形成されるなど、給電ピン27と通電金具60が電気的に接続しないようにする必要がある。
【0038】
また、実施の形態1において、給電側ソケット30は、回転子50と、ソケットボディ32に位置決めリブ39が形成されているが、これに限らず、給電ピンが挿入位置から装着位置まで回転が可能であり、更に接触位置においては、給電ピン27と通電金具60が電気的に接続されなければ、回転子50及び位置決めリブ39は無くても構わない。
【0039】
また、実施の形態1において、装着位置は、直管形ランプ20を挿入位置から90度回転させ、ピン受け部63の窪みにピン軸部27aが嵌まり込み、ピン軸部27aが給電面63aに当接するような給電ピン27の位置であるが、これに限らない。例えば、ピン受け部63に給電ピン27が嵌り込むような給電ピン27の位置において、第1の挟持力F1の作用線と、第2の挟持力の作用線とが同一直線状に無くとも、上述のように給電ピンがピン受け部63に嵌まり込みピン軸部27aが給電面63aに当接するように力が働き、直管形ランプ20を強固に保持することができる。そのため、ピン軸部がピン受け部63のような窪みに嵌まり込み、通電金具60と給電ピン27が電気的に接続されるような給電ピン27の位置を装着位置としても良い。
【0040】
さらに、例えば、ピン受け部63のような窪みが無いばね部においても、一方の通電金具60より給電ピン27に加えられる第1の挟持力の作用線と、もう一方の通電金具60より給電ピン27に加えられる第2の挟持力の作用線とは同一直線状に存在するような位置では、他の給電ピン27の位置に比べて、ばね部は直管形ランプ20をより強固に保持することができる。そのため、ばね部62にピン受け部63のような窪みが無い場合には、第1及び第2の挟持力の作用線と、が同一直線状に存在する場合の給電ピン27の位置を装着位置としても良い。この場合、絶縁層64はばね部62の装着位置(つまり第1及び第2の挟持力の作用線と、が同一直線状に存在する場合の給電ピン27の位置)を除いた、直管形ランプ20を着脱する際にピン軸部が当接する箇所に設ければ良い。
【0041】
また、実施の形態1において、給電側口金21及び保持側金具22の形状は、JISのJISC7709−1で定められているGX16t−5口金に準じた形状であるが、これに限らず、同じくJISのJISC7709−1で定められているG13口金及びG5口金等の他の口金の形状でも良い。
【0042】
また、実施の形態1において、直管形ランプ20は、発光ダイオードである発光素子26と、基板25と、ヒートシンク24と、を有しているが、これには限らない。例えば、発光素子は有機エレクトロルミネッセンス(以下、有機ELと称する)を用いた有機EL素子でも良い。また、直管形ランプ20は、従来直管形ランプに用いられていた蛍光灯であっても良い。
【0043】
実施の形態1の給電側ソケット30のように、通電金具60の挟持力によって直管形ランプ20を保持するようなランプソケットの場合、直管形ランプ20の重量が重い方が、給電ピンが装着位置に無い場合に給電側ソケット30から直管形ランプ20が脱落してしまう可能性が高くなる。そのため、実施の形態1の給電側ソケット30が有する、給電ピン27が装着位置にあるかを誤認し難くなる効果は、直管形ランプ20の重量が重いほど有益である。実施の形態1の直管形ランプ20は金属材料のヒートシンク24を有しているため、従来直管形ランプに用いられていた蛍光灯よりも重量が重い。そのため、直管形ランプ20がヒートシンク24を有している場合は、従来の直管形ランプが蛍光灯の場合に比べて、より有益である。