(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御部は、前記一面の画像データと前記他面の画像データに基づき、前記収容物を1個の6面体として認識するとともに前記6面体の横幅、奥行、高さを求め、前記6面体の前記横幅に予め定められた第1マージンを加えた長さを紙袋の横幅と決定し、前記6面体の前記奥行に予め定められた第2マージンを加えた長さを紙袋の奥行と決定し、前記6面体の前記高さに予め定められた第3マージンを加えた長さを紙袋の高さと決定し、決定した紙袋の横幅、奥行、高さに基づき前記紙袋画像データを生成し、前記印刷部に収容される用紙のうち生成した前記紙袋画像データが収まる用紙サイズを決定し、生成した前記紙袋画像データに基づく印刷であって、決定した前記用紙サイズに対応する用紙への印刷を前記印刷部に行わせることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の画像形成装置。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、
図1〜
図16を用いて、本発明を説明する。そして、本説明では、画像形成装置として複合機100を例に挙げて説明する。但し、本実施の形態に記載されている構成、配置等の各要素は、発明の範囲を限定するものではなく単なる説明例にすぎない。
【0012】
(複合機100)
図1を用い、実施形態に係る複合機100を説明する。
図1は、実施形態に係る複合機100の一例を示す図である。
【0013】
複合機100は、主制御部1(制御部に相当)と記憶部2を含む(
図2参照)。主制御部1は、CPU11、画像処理部12のような回路を含み、複合機100の動作を制御する。記憶部2は、ROM、HDDのような不揮発性の記憶装置と、RAMのような揮発性の記憶装置を組み合わせである。記憶部2は、制御用の各種のプログラムやデータ、設定データ、画像データのような各種データを記憶する。CPU11は、記憶部2に記憶されるプログラム、データに基づき複合機100の各部の制御や、各種の演算処理を行う。画像処理部12は、濃度変換、拡大、縮小、回転、データ形式変換のような印刷や送信に用いる画像データへの画像処理を施す。処理後の画像データは、画像形成部5cでのトナー像形成や、送信に用いられる。
【0014】
画像読取部3は、原稿台(コンタクトガラス)上にセットされた原稿のような読み取り対象に光を照射するランプ31を含む。また、画像読取部3は、読み取り対象からの反射光が入射され、反射光に基づいて読取対象を読み取るイメージセンサー32を含む。そして、画像読取部3はイメージセンサー32の出力に基づき画像データを生成する。画像読取部3は、コンタクトガラス上の原稿を上から抑える原稿カバーを含む。主制御部1は、画像読取部3とバスや信号線で接続される。そして、主制御部1は、スキャン、印刷、送信のようなジョブのとき、画像読取部3の動作を制御する。
【0015】
また、
図1に示すように、複合機100は、操作パネル4を含む。操作パネル4は、複合機100の状態、各種メッセージ、各種設定画面を表示する表示パネル41を備える。また、表示パネル41の上面にタッチパネル部42(受付部に相当)が設けられる。タッチパネル部42は、使用者のタッチ位置を検知するためのものであり、検知位置に応じた電圧(信号)を出力する。また、操作パネル4は、スタートキーやテンキーのような複数のハードキー43(受付部に相当)も含む。
【0016】
主制御部1は、表示パネル41の表示を制御する。また、主制御部1は、タッチパネル部42の出力に基づき、表示パネル41(タッチパネル部42)のうち、タッチされた位置、座標を認識し、操作された画像(ソフトキー、ボタン、タブ、チェックボックスのような画像)を認識する。そして、主制御部1は、操作に応じて表示パネル41の表示を切り替えさせる。主制御部1は、使用者の設定どおりに動作するように、ジョブ実行時、記憶部2、画像読取部3(入力部に相当)、印刷部5、通信部6a(入力部に相当)、無線通信部6b(入力部に相当)のような複合機100の各部分の動作を制御する。
【0017】
また、印刷部5(給紙部5a、搬送部5b、画像形成部5c、中間転写部5d、定着部5e、両面搬送部5f)は、トナーを用いて画像データに基づき用紙に印刷を行う。印刷部5の動作を制御するため、エンジン制御部50が設けられる。エンジン制御部50は、主制御部1の指示に基づき印刷部5の実際の動作制御を行う。
【0018】
給紙部5aは、複数の用紙を収容する。印刷ジョブのとき、エンジン制御部50は、用紙を1枚ずつ搬送部5bに向けて給紙部5aに給紙させる。また、エンジン制御部50は、給紙部5aから供給された用紙を搬送部5bに搬送させる。また、エンジン制御部50は、画像データに基づきトナー像を画像形成部5cに形成させる。
【0019】
印刷部5は、カラー印刷に対応している。そのため、画像形成部5cは、ブラックのトナー像を形成する画像形成ユニット51Bk、イエローのトナー像を形成する画像形成ユニット51Y、シアンのトナー像を形成する画像形成ユニット51C、マゼンタのトナー像を形成する画像形成ユニット51Mを含む。各画像形成ユニット51の構成はほぼ同じである。また、画像形成部5cは、露光装置(不図示)を含む。露光装置は、各画像形成ユニットに設けられた感光体ドラムを露光する。エンジン制御部50は、各感光体ドラム52で形成されたトナー像を、中間転写部5dの中間転写ベルトに一時転写させる。また、エンジン制御部50は、搬送される用紙に中間転写ベルト上のトナー像を中間転写部5dに転写させる(2次転写)。エンジン制御部50は、用紙に転写されたトナー像を定着部5eに定着させる。トナー定着後の用紙は、排出トレイに排出される。
【0020】
両面印刷を行うとき、片面印刷済の用紙は、排出トレイに排出される方向にいったん搬送され、排出されるまえにスイッチバックされ、画像形成部5cの上流側に再度送り込まれる。エンジン制御部50は、この片面印刷済の用紙のスイッチバックと、画像形成部5cの上流側の搬送部5bへの用紙の再合流を両面搬送部5fに行わせる。その結果、裏面への印刷がなされる。
【0021】
また、複合機100は、通信部6aを含む。通信部6aは、各種コネクタ、ソケット、通信制御用のチップを備える。通信部6aは、ネットワークや公衆回線やケーブルを介し、コンピューター200やファクシミリ装置300と通信可能に接続される。通信部6aは、コンピューター200やファクシミリ装置300と電子メールや画像データのやり取りを行える。主制御部1は、通信部6aとバスや信号線で接続される。そして、主制御部1は、データの送受信を伴うジョブのとき、通信部6aにデータの送受信を行わせる。
【0022】
また、複合機100は、無線通信部6bも含む。無線通信部6bは、スマートフォン400やタブレットコンピューター500のような機器と無線通信を行い、データを送受信する。
【0023】
(紙袋作成モード)
次に、
図2〜
図16を用いて、実施形態に係る複合機100に搭載される紙袋作成モードを説明する。
図2〜
図4は、実施形態に係る紙袋作成モードでの設定の流れの一例を示すフローチャートである。なお、
図2〜
図4は一連のフローチャートであるが、長いため、分割したものである。
【0024】
また、
図5は、実施形態に係る底面スキャン画面81の一例を示す図である。
図6は、実施形態に係る側面スキャン画面82の一例を示す図である。
図7は、実施形態に係る個数設定画面83の一例を示す図である。
図8は、実施形態に係る入れ方設定画面84の一例を示す図である。
図9は、実施形態に係るのりしろ91設定画面85の一例を示す図である。
図10は、実施形態に係る種類選択画面86の一例を示す図である。
図11は、実施形態に係る紙袋プレビュー画面87の一例を示す図である。
図12は、実施形態に係る変更面指定画面88の一例を示す図である。
図13は、実施形態に係るデザイン選択画面89の一例を示す図である。
図14は、実施形態に係る紙袋プレビュー画面87での移動操作の一例を示す図である。
図15は、実施形態に係る紙袋プレビュー画面87での移動操作の一例を示す図である。
図16は、実施形態に係る複合機100が印刷したのりしろ付き展開
図9の一例を示す図である。
【0025】
複合機100は、簡易に所望の紙袋を作成するための紙袋作成モードを有する。紙袋作成モードに移行するための所定の操作が操作パネル4になされたとき、主制御部1は複合機100を紙袋作成モードとする指示がなされたと認識する。紙袋作成モードでは、表示パネル41に表示される画面に各種設定を行う。その結果、主制御部1は、収容物に適したサイズであって、所望のデザインが施されたオリジナルののりしろ付き展開
図9(紙袋)を印刷部5に印刷させる。そこで、紙袋作成モードでの設定の流れを以下説明する。
【0026】
図2のスタートは、操作パネル4に紙袋作成モードに移行するための所定の操作がなされた時点である。
【0027】
まず、主制御部1は、底面スキャン画面81(
図5参照)を表示パネル41に表示させる(ステップ♯1)。底面スキャン画面81は、収容物の大きさを認識するために収容物の底面の読み取りを行うための画面である。
【0028】
ここで、
図5に示すように、底面スキャン画面81には、規定サイズ指定キーK1が設けられる。規定サイズ指定キーK1を操作すると、主制御部1は、複数種の規定サイズ(予め定められた横幅、奥行、高さのくみあわせ)の一覧を表示する(不図示)。各規定サイズでの横幅、奥行、高さは、適宜定められる。例えば、文庫本や映像ソフトのケースのような規格によってサイズが決まっている商品を参照して複数種の規定サイズが定められる。収容物のサイズに対応する規定サイズが一覧にあるとき、使用者は一覧の中から適切な規定サイズを指定することにより、収容物のサイズを設定すればよい。正確なサイズが不明なとき、スキャンにより収容物のサイズを設定することになる。
【0029】
そこで、主制御部1は、何れかの規定サイズが指定されたことにより、収容物のサイズが設定されたか否かを確認する(ステップ♯2)。そして、一覧中のいずれかの規定サイズを指定する操作がタッチパネル部42になされたとき(ステップ♯2のYes)、主制御部1は、指定された規定サイズを1つの収容物のサイズと認識する(ステップ♯3)。ハードキー43としてのスタートキー、又は、底面スキャン画面81に配されたスキャンキーK2が操作(タッチ)されたことにより、規定サイズが指定されなかったとき(ステップ♯2のNo)、主制御部1は、原稿台上の収容物の底面を画像読取部3に読み取らせ、底面の画像データを生成させる(ステップ♯4)。
【0030】
ステップ♯4に続いて、主制御部1は、側面スキャン画面82(
図6参照)を表示パネル41に表示させる(ステップ♯5)。側面スキャン画面82は、収容物の大きさを認識するために収容物の側面の読み取りを行うための画面である。
【0031】
ハードキー43としてのスタートキー、又は、側面スキャン画面82に配されたスキャンキーK3が操作(タッチ)されたとき、主制御部1は、画像読取部3に原稿台に載置された収容物の側面を読み取らせ、側面の画像データを生成させる(ステップ♯6)。このように、画像読取部3は、紙袋に収容する収容物の一面(底面)と一面とつながる他面(側面)を読み取り、一面の画像データと他面の画像データを生成する。なお、底面と側面のスキャンは、原稿カバーを開けた状態で行う。
【0032】
そして、主制御部1は、スキャンで得られた一面の画像データと他面の画像データに基づき収容物1つあたりのサイズ(横幅、奥行、高さ)を求める(ステップ♯7)。
【0033】
原稿カバーを開けた状態では、収容物が存在していない領域ではランプ31からの光が反射されない。そのため、画像データ中、収容物が存在していない部分に対応する画素は暗い(黒い、高濃度の)画素値となる。一方、収容物が存在している部分に対応する画素は、それらの画素よりも明るい(白い、低濃度の)画素値となる。
【0034】
具体的に、主制御部1(画像処理部12)は、予め定められた閾値と底面の画像データの各画素値を比較し、収容物に対応する部分と収容物が存在していない部分の境界線を定める。言い換えると、画像処理部12は、高濃度の画素が続くラインと低濃度の画素が続くラインとの境目を判定する。そして、画像処理部12は、境界線に囲まれた領域(閾値以下の画素値のブロック)を、収容物を読み取った画素の領域と定める。そして、画像処理部12は、底面の読み取りで得られた画像データのうち、収容物を読み取った画素の領域の副走査方向の画素数(ライン数)に、1画素当たりの長さを乗じて収容物の横幅を求める。また、画像処理部12は、収容物を読み取った画素の領域の主走査方向の画素数(ライン数)に、1画素当たりの長さを乗じて収容物の奥行を求める。
【0035】
続いて、画像処理部12は、側面の読み取りで得られた画像データのうち、収容物を読み取った画素の領域の副走査方向の画素数(ライン数)に、1画素当たりの長さを乗じて第1参照値を求める。また、画像処理部12は、底面の読み取りで得られた画像データのうち、収容物を読み取った画素の領域の主走査方向の画素数(ライン数)に、1画素当たりの長さを乗じて第2参照値を求める。
【0036】
側面を読み取るので、第1参照値と第2参照値のうち、何れか一方は収容物の横幅又は奥行であり、他方が収容物の高さである。そこで、画像処理部12は、第1参照値と先に求めた横幅との差の絶対値である第1差分と、奥行との差の絶対値である第2差分を求める。また、画像処理部12は、第2参照値と先に求めた横幅との差の絶対値である第3差分と、第2参照値と先に求めた奥行との差の絶対値である第4差分差を求める。画像処理部12は、第1差分又は第2差分が最も小さいとき、第2参照値が高さと判定する。一方、画像処理部12は、第3差分又は第4差分が最も小さいとき、第1参照値が高さと判定する。このように、収容物の横幅、奥行、高さを求めることができる。なお、上記以外の手法により、収容物のサイズ(横幅、奥行、高さ)を定めてもよい。
【0037】
ステップ♯3、ステップ♯7の次に、主制御部1は、個数設定画面83(
図7参照)を表示パネル41に表示させる(ステップ♯8)。個数設定画面83は、紙袋に入れる同じ収容物の個数を設定するための画面である。
図7に示すように、個数設定画面83には、個数入力欄C1が設けられる。使用者は個数入力欄C1の表示位置をタッチ(操作)した後、ハードキー43中のテンキーを用いて紙袋に入れたい同じ収容物の個数を入力する。
【0038】
タッチパネル部42やハードキー43は、収容物の個数設定を受け付ける(ステップ♯9)。そして、主制御部1は、設定個数が複数か否かを確認する(ステップ♯10)。言い換えると、次キーK4が操作されたときの個数入力欄C1の値を確認する。設定された個数が1つ(収容物が1つ)のとき(ステップ♯10のNo)、主制御部1は、求めた収容物の横幅、奥行、高さに基づき、紙袋のサイズ(横幅、奥行、高さ)を定める(ステップ♯11)。
【0039】
具体的に、主制御部1は、ステップ♯7にて、一面の画像データと他面の画像データに基づき、収容物を1個の6面体として認識するとともに6面体の横幅、奥行、高さを求めている。そこで、収容物が1つのとき(ステップ♯10のNo)、主制御部1は、認識した横幅に予め定められた第1マージンを加えた長さを紙袋の横幅とし、認識した奥行に予め定められた第2マージンを加えた長さを紙袋の奥行とし、認識した高さに予め定められた第3マージンを加えた長さを紙袋の高さと決定する。つまり、収容物がスムーズに入るようにするため、少し紙袋のサイズを収容物よりも大きくする。
【0040】
ここで、第1マージン、第2マージン、第3マージンは、同じ長さでもよいし、異なっていても良い。紙袋から落ちにくくするため、第3マージン(高さに付加するマージン)は、第1マージン、第2マージンよりも長くしてもよい。また、主制御部1が各マージンを設定するための画面を表示させてもよい。この場合、タッチパネル部42やハードキー43が各マージンを設定する操作を受け付ける。主制御部1は、設定された各マージンを記憶部2に記憶させる。そして、主制御部1は、記憶部2に記憶された各マージンを用いて紙袋のサイズを決定する。
【0041】
一方、設定された個数(収容物)が複数のとき(ステップ♯10のYes)、主制御部1は、入れ方設定画面84(
図8参照)を表示パネル41に表示させる(ステップ♯12)。入れ方設定画面84は、紙袋への収容物の入れ方を設定するための画面である。
図8の入れ方設定画面84は、収容物が4個のときの入れ方設定画面84の一例を示す。収容物の個数に応じた入れ方設定画面84が用意される。しかし、入れ方を設定する点で共通しているので、収容物が2個、3個、及び、5個以上の場合の各入れ方設定画面84の図示、説明は省略する。
【0042】
図8では、収容物が4つのとき、主制御部1が、入れ方を示す4種類の入れ方画像i1、i2、i3、i4を表示パネル41に表示させる例を示している。各入れ方画像i1、〜i4に、ラジオボタンR1、ラジオボタンR2、ラジオボタンR3、ラジオボタンR4が付される。タッチパネル部42は、何れかのラジオボタンへの操作を収容物の入れ方を指定する操作として受け付ける。主制御部1は、次キーK5が操作されたときにON状態のラジオボタンに対応する入れ方を、複数の同じ収容物の紙袋への入れ方と認識する(ステップ♯13)。
【0043】
そして、設定された個数(収容物)が複数であって(ステップ♯10のYes)、個数と入れ方が設定されたとき、主制御部1は、求めた1つの収容物の横幅、奥行、高さと個数と入れ方に基づき、収容物全体のサイズ(全幅、全体奥行、全高)を求め、紙袋のサイズ(横幅、奥行、高さ)を定める(ステップ♯14)。
【0044】
具体的に、主制御部1は、ステップ♯7にて、一面の画像データと他面の画像データに基づき、収容物を1個の6面体として認識するとともに6面体の横幅、奥行、高さを求めている。また、主制御部1は、紙袋に入れる同じ収容物の個数と入れ方も認識している(ステップ♯9、ステップ♯13)。そこで、紙袋に同じ収容物を複数入れるとき、主制御部1は、設定された収容物の個数と入れ方に基づき、収容物全体の全幅、全体奥行、全高を認識する。例えば、幅方向に2つ収容物を並べるとき、主制御部1は、求めた収容物の横幅を2倍して全幅を求める。奥行方向に2つ収容物を並べるとき、主制御部1は、求めた収容物の奥行を2倍して全体奥行を求める。高さ方向に2つ収容物を積むとき、主制御部1は、求めた収容物の高さを2倍して全高を求める。つまり、主制御部1は、並べる方向とその個数に応じて、1つの収容物の横幅、奥行、高さのうち何れか又は複数、並べる個数分だけ整数倍して、収容物全体の横幅、奥行、高さを認識する。
【0045】
さらに、主制御部1は、認識した全幅に第1マージンを加えた長さを紙袋の横幅と決定し、認識した全体奥行に第2マージンを加えた長さを紙袋の奥行と決定し、認識した全高に第3マージンを加えた長さを紙袋の高さと決定する。このように、主制御部1は、紙袋の横幅、奥行、高さを決定する。
【0046】
ステップ♯11、及び、ステップ♯14の後、主制御部1は、のりしろ91設定画面85(
図9参照)を表示パネル41に表示させる(ステップ♯15)。のりしろ91設定画面85は、収容物の重さに応じ、のりしろ91の幅を決定するための画面である。主制御部1は、収容物が重いほどのりしろ91の幅を広くする。具体的に、主制御部1は、収容物が重いほど、のりしろ91が取り付けられている辺に対して垂直な方向の幅を広くする。
【0047】
図9に示すように、のりしろ91設定画面85には、重さ入力欄C2が設けられる。収容物全体の重さがわかっているとき、使用者は重さ入力欄C2の表示位置をタッチ(操作)し、その後、ハードキー43中のテンキーを用いて重さを入力する。なお、紙袋に入れる収容物が複数のとき、収容物全体の重さを入力する。このように、タッチパネル部42、ハードキー43は、紙袋に入れるものの重さの設定を受け付ける。
【0048】
一方、
図9に示すように、のりしろ91設定画面85には、のりしろ91レベル設定画像i5が設けられる。
図9に示す例では、のりしろ91レベル設定画像i5は、矩形が列状に並べられた画像である。各矩形内には、1〜6の何れかのレベルを示す数字が含まれる。
図9では、のりしろ91レベルが4に設定されている状態を示す。紙袋に入れる収容物が複数のとき、収容物全体の重さを考慮してレベルを設定する必要がある。
【0049】
数字が小さいレベルほど、主制御部1は、展開
図9でののりしろ91の幅を狭くする。このように、タッチパネル部42、ハードキー43は、のりしろ91の幅の広さを定める設定を受け付ける。主制御部1は、操作に基づき、これから作成する展開
図9ののりしろ91の幅を作成する紙袋の種類を認識する。
【0050】
タッチパネル部42やハードキー43は、重さ入力欄C2やのりしろ91レベル設定画像i5への操作に基づきのりしろ91に関する設定を受け付ける。主制御部1は、設定内容(設定状態)を認識する(ステップ♯16)。のりしろ91設定画面85に配された次キーK6が操作されると、主制御部1は、種類選択画面86(
図10参照)を表示パネル41に表示させる(ステップ♯17)。種類選択画面86は、紙袋の種類(タイプ)を選択するための画面である。
【0051】
図10では、主制御部1は、紙袋の種類を示す画像を2つ、種類選択画面86に表示させる例を示している。左側の紙袋画像i6は手提げ紐無しの紙袋を示す。右側の紙袋画像i7は手提げ紐有りの紙袋を示す。左側の紙袋画像i6に対し、ラジオボタンR5が付される。右側の紙袋画像i7に対しラジオボタンR6が付される。タッチパネル部42は、ラジオボタンR5又はラジオボタンR6への操作を受け付ける。主制御部1は、操作されたラジオボタンに基づき展開
図9を作成する紙袋の種類を認識する(ステップ♯18)。
【0052】
種類選択画面86に配された次キーK7が操作されると、主制御部1は、紙袋プレビュー画面87(
図11参照)を表示パネル41に表示させる(ステップ♯19)。紙袋プレビュー画面87は、現在の設定に基づき、紙袋画像データに基づいて印刷した用紙を組み立てた場合(完成状態)の紙袋プレビュー画像i8を表示する画面である。
【0053】
図11に示すように、主制御部1は、選択された紙袋の種類に応じた紙袋プレビュー画像i8を表示パネル41に表示させる。また、主制御部1は、収容物の個数、入れ方に基づき定めた紙袋の実際の横幅、奥行、高さを付した紙袋プレビュー画像i8を表示パネル41に表示させる。
【0054】
ここで、
図11に示すように、紙袋プレビュー画面87には、設定変更キーK8と、デザイン変更キーK9と、印刷実行キーK10が設けられる。設定変更キーK8を操作することにより、紙袋作成に関する今までの設定を修正することができる。また、デザイン変更キーK9を操作することにより、紙袋の表面に付すデザインを設定、変更することができる。印刷実行キーK10を操作することにより、現在の設定で紙袋の展開
図9の印刷を行うことができる。
【0055】
そこで、主制御部1は、設定変更キーK8が操作(タッチ)されたか否かを確認する(ステップ♯20)。設定変更キーK8が操作されたとき(ステップ♯20のYes)、フローは、ステップ♯1に戻る。これにより、設定をやり直すことができる。
【0056】
設定変更キーK8が操作されていないとき(ステップ♯20のNo)、主制御部1はデザイン変更キーK9が操作(タッチ)されたか否かを確認する(ステップ♯21)。デザイン変更キーK9が操作されたとき(ステップ♯21のYes)、主制御部1は、変更面指定画面88(
図12参照)を表示パネル41に表示させる(ステップ♯22)。変更面指定画面88は、紙袋の表面のうちデザイン(模様)を変更する面を指定するための画面である。
【0057】
図12に示すように、変更面指定画面88には、デザインを変更する面を指定するための5つのキー(正面キーK11、右側面キーK12、左側面キーK13、背面キーK14、底面キーK15)が設けられる。正面キーK11を操作(タッチ)することにより、紙袋の正面部分に付すデザイン(模様)を設定することができる。右側面キーK12を操作(タッチ)することにより、紙袋の右側面部分に付すデザイン(模様)を設定することができる。左側面キーK13を操作(タッチ)することにより、紙袋の左側面部分に付すデザイン(模様)を設定することができる。背面キーK14を操作(タッチ)することにより、紙袋の背面部分に付すデザイン(模様)を設定することができる。底面キーK15を操作(タッチ)することにより、紙袋の底面部分に付すデザイン(模様)を設定することができる。このように、タッチパネル部42は、紙袋の表側の面ごとに画像情報i9を定める設定を受け付ける。
【0058】
主制御部1は、タッチパネル部42の出力に基づき、変更面指定画面88にてデザインの変更面として指定された面を認識する(ステップ♯23)。指定がなされたとき、主制御部1は、デザイン選択画面89(
図13参照)を表示パネル41に表示させる(ステップ♯24)。デザイン選択画面89は、指定された面のデザイン(模様)を選択するための画面である。
【0059】
図13では、主制御部1が、1画面内(デザイン選択画面89内)に3つの画像情報i9(模様画像)を表示させる例を示している。各画像情報i9のそれぞれに、ラジオボタンR7、ラジオボタンR8、ラジオボタンR9が付される。タッチパネル部42は、各ラジオボタンへの操作を、デザインを選択する操作として受け付ける。
【0060】
ここで、記憶部2は、紙袋表面に印刷するための画像情報i9を複数種類、記憶する。つまり、記憶部2は、紙袋の表面に印刷する模様の画像データを複数記憶する。しかし、1画面内に表示できる画像情報i9には限りがある。そこで、デザイン選択画面89内には、2つのページ切替キーK16が設けられる。ページ切替キーK16が操作されたとき、主制御部1は、別の画像情報i9への切り替えを表示パネル41に行わせる。
図13では、3×36ページ=108の画像情報i9が記憶部2に記憶されている例を示す。
【0061】
使用者が好みの画像情報i9を貼り付けできるように、記憶部2には画像情報i9を追加できるようになっている。言い換えると、複合機100は、画像情報i9が入力される入力部を含む。PCのようなコンピューター200から画像情報i9を入力するとき、通信部6aが入力部として機能する。スマートフォン400やタブレットコンピューター500からの送信により画像情報i9を入力するとき、無線通信部6bが入力部として機能する。原稿をスキャンして得られた画像データを画像情報i9として入力するとき、画像読取部3が入力部として機能する。記憶部2は、入力部に入力された画像情報i9を蓄積する。これにより、使用者は、所望の模様、文字、図形を紙袋に付すことができる。
【0062】
なお、原稿をスキャンして得られた画像データを画像情報i9として、指定された面に直接的に貼り付けることもできる。この貼り付けのため、デザイン選択画面89内にはスキャン貼り付けキーK17が設けられる。使用者は、原稿を画像読取部3の原稿台にセットしておく。そして、スキャン貼り付けキーK17が操作(タッチ)されたとき、主制御部1は、画像読取部3に読み取りを行わせる。主制御部1(画像処理部12)は、指定された面に収まるようするための画像処理(縮小、場合により拡大)、原稿の読み取りで得られた画像データに施す。そして、主制御部1は、画像処理後の画像データを貼り付ける画像情報i9として扱う。このように、使用者は、紙袋の好きな面に所望の文字、図形、記号を含む画像情報i9の貼り付けを簡易に行える。
【0063】
このように、各ラジオボタンの選択やスキャン貼り付けキーK17の操作によって、タッチパネル部42は、紙袋の面ごとに、紙袋の表面に印刷する画像情報i9を定める設定を受け付ける(ステップ♯25)。主制御部1は、この設定を、指定された面に選択された画像情報i9を付す指示と認識する。
【0064】
デザイン選択画面89で完了キーK18が操作され、設定が完了すると、主制御部1(画像処理部12)は、指定された面に選択された画像情報i9が付された紙袋プレビュー画像i8の画像データを生成する(ステップ♯26)。そして、主制御部1は、新たに生成した紙袋プレビュー画像i8の画像データを用いて、紙袋プレビュー画面87を表示パネル41に表示にさせる(ステップ♯27)。これにより、画像情報i9が選択されるごとに、その選択が反映されたプレビュー画像が表示される。そして、フローはステップ♯20に戻る。
【0065】
図14は、新たに生成された紙袋プレビュー画像i8に基づき、主制御部1が紙袋プレビュー画像i8を表示パネル41に更新表示させた例を示す。
図14は、紙袋の正面に6つの玉の模様が画像情報i9として貼り付けられた例を示す。
【0066】
ここで、紙袋プレビュー画面87でタッチパネル部42の模様の表示位置をタッチし、タッチしたままタッチ位置を移動させることにより、画像情報i9の配置を調整することができる。言い換えると、タッチパネル部42は、画像情報i9の配置を調整する設定を受け付ける。
図15は、
図14での画像情報i9の配置を調整する操作に基づき、6つの玉の模様(画像情報i9)の位置が、上方から下方に配置変更された後の状態を示す。
【0067】
そして、デザイン変更キーK9が操作されていないとき(ステップ♯21のNo)、主制御部1は、印刷実行キーK10が操作(タッチ)されたか否かを確認する(ステップ♯28)。印刷実行キーK10が操作されていないとき(ステップ♯28のNo)、フローは、ステップ♯20に戻る。一方、印刷実行キーK10が操作されたとき(ステップ♯28のYes)、主制御部1は、設定に基づき、収容物全体が収まる紙袋であって、組立のためののりしろ付き展開
図9の画像データである紙袋画像データを生成する(ステップ♯29)。つまり、主制御部1は、定めた紙袋の横幅と奥行と高さの辺を有する紙袋の展開
図9の画像データを生成する。
【0068】
主制御部1(画像処理部12)が生成する紙袋画像データ(展開
図9)では、正面、背面、右側面、左側面、底面、のりしろ91の位置関係は一定とすればよい。
【0069】
具体的に、収容物の重さ、のりしろ91の幅の広さの設定に基づき、主制御部1は、設定された収容物の重さが重いほど、のりしろ91の幅のレベル数が大きいほど、広い幅ののりしろ91が付された紙袋画像データを生成する。また、主制御部1は、設定された紙袋の種類に応じた紙袋画像データを生成する。例えば、主制御部1は、紐付き紙袋の場合、ひもの取り付け位置を印刷する。
【0070】
また、模様(画像情報i9)が付されたとき、模様と展開
図9を示す線が用紙の同じ面に印刷されないように、主制御部1は、設定された画像情報i9が付された一面画像データと、のりしろ付き展開
図9を含む他面画像データを紙袋画像データとして生成する。また、主制御部1は、画像情報i9の設定がなされた面に、設定された画像情報i9が印刷されるように画像情報i9を配した一面画像データを生成する。言い換えると、主制御部1は、画像情報i9が付された展開
図9の面の裏側に選択された画像情報i9が印刷されるように一面画像データと他面画像データを生成する。また、紙袋プレビュー画面87で画像情報i9の位置が調整されたとき、制御部は、調整後の位置に画像情報i9を配置した一面画像データ(紙袋画像データ)を生成する。
【0071】
そして、主制御部1は、生成した紙袋画像データに基づき、のりしろ付き展開
図9を印刷部5に印刷させる(ステップ♯30)。なお、画像情報i9が貼り付けられた(選択された)とき、主制御部1は、一面画像データと他面画像データに基づき、印刷部5に両面印刷を行わせる。
【0072】
このとき、主制御部1は、給紙部5aの収容用紙のうち、生成した紙袋画像データが収まる最小用紙に紙袋画像データを印刷させる。なお、操作パネル4(タッチパネル部42、ハードキー43)は、給紙部5aに収容される用紙のサイズの設定を受け付ける。
【0073】
また、給紙部5aに収容される用紙のうち最大の用紙に紙袋画像データが収まらないとき、主制御部1は用紙を交換すべき旨や1枚の用紙に印刷できない旨を表示パネル41に表示させる。あるいは、主制御部1は、複数枚にわけて紙袋画像データを印刷部5に印刷させてもよい。
【0074】
さらに、必要があれば、主制御部1は、予め定められた付加書類を印刷する(ステップ♯31→エンド)。付加書類は、適宜定めることができる。例えば、主制御部1は、紙袋の組み立て説明図を付加書類として印刷部5に印刷させてもよい。また、紐付き紙袋が選択されているとき、主制御部1は、紙ひも作成用の用紙を印刷部5に印刷させてもよい。また、表示パネル41に設定画面を表示させ、タッチパネル部42が説明図や紙ひも作成用の用紙の印刷が必要か否かを受け付けてもよい。操作パネル4(表示パネル41、タッチパネル部42)での設定に基づき付加書類の印刷が必要なとき、主制御部1は、ステップ♯31で付加書類を印刷部5に印刷させる。必要がないときは、ステップ♯31はスキップすればよい。
【0075】
図16は、印刷された紙袋の展開
図9の一例を示す。
図16のうち、外周の実線は、用紙の端辺である。用紙内の実線は、切り取り線である。破線は折り曲げ線である。網掛けの領域はのりしろ91である。のりしろ91の端部分は、貼り付けや組み立てをしやすくするため、切り欠いた状態で印刷される。また、
図16において、aは横幅、bは奥行、cは高さを示す。なお、
図16では、強度確保のため、紙袋の上縁を折り曲げるタイプの紙袋を印刷する例を示している。
【0076】
そして、複合機100は、のりや両面テープのような接着部材71を保持する保持部7を含む(
図1参照)。接着部材71を用いて直ちに展開
図9(紙袋)の組み立てを開始することができる。また、保持部7は、はさみやカッターのような用紙を切るための切断部材をあわせて保持してもよい。
【0077】
このようにして、実施形態に係る画像形成装置(複合機100)は、設定を受け付ける受付部(タッチパネル部42、ハードキー43)と、紙袋に収容する収容物の一面と一面とつながる他面を読み取り、一面の画像データと他面の画像データを生成する画像読取部3と、一面の画像データと他面の画像データに基づき収容物のサイズを認識し、収容物全体が収まる紙袋の展開
図9であって、組立のためののりしろ付き展開
図9の画像データである紙袋画像データを生成する制御部(主制御部1)と、紙袋画像データに基づき、のりしろ付き展開
図9を用紙に印刷する印刷部5と、を含む。
【0078】
これにより、展開
図9に基づき紙袋を作成することにより、収容物に適合する所望サイズの紙袋を得ることができる。しかも、たとえ少量でも、高コストとはならない。また、最適サイズの紙袋を得るうえで、収容物のサイズを細かく正確に測る手間や、測った結果を手入力する手間のような面倒な作業は不要である。つまり、収容物を画像読取部3(スキャナ)で読み取るだけで、収容物のサイズに最適な紙袋を簡易、迅速に得ることができる。例えば、モデルチェンジにより商品のサイズが変わっても直ちに変更後のサイズに適した紙袋を用意することができる。
【0079】
また、受付部(タッチパネル部42、ハードキー43)は、紙袋に入れるものの重さの設定を受け付ける。 制御部(主制御部1)は、設定された重さが重いほど、のりしろ91の幅が広い紙袋画像データを生成する。これにより、紙袋に入れるものが重いほどのりしろ91の幅を広げることによって紙袋の強度を高めることができる。従って、実際の使用に十分耐え、かつ、頑丈な紙袋とすることができる。
【0080】
また、受付部(タッチパネル部42、ハードキー43)は、のりしろ91の幅の広さを定める設定を受け付ける。制御部(主制御部1)は、設定に応じた幅ののりしろ91の紙袋画像データを生成する。これにより、はかりがなく収容物の正確な重さがわからない場合でも、収容物の重さを考慮してのりしろ91の幅を定めることができる。従って、実際の使用に十分耐え、かつ、頑丈な紙袋が得られるように、のりしろ91の幅を使用者が設定することができる。
【0081】
また、受付部(タッチパネル部42、ハードキー43)は、紙袋の種類を定める設定を受け付ける。制御部(主制御部1)は、設定された紙袋の種類に応じた紙袋画像データを生成する。これにより、作成する紙袋の種類を複数の中から選択することができる。従って、使用者は所望の種類の紙袋を得ることができる。
【0082】
また、紙袋の表面に印刷するための画像情報i9を複数種類、記憶する記憶部2を含む。受付部(タッチパネル部42、ハードキー43)は、紙袋の表面に印刷する画像情報i9を定める設定を受け付ける。制御部(主制御部1)は、設定された画像情報i9が付された一面画像データと、のりしろ付き展開
図9を含む他面画像データを紙袋画像データとして生成する。印刷部5は、一面画像データに基づいて用紙の一方の面の印刷を行い、他面画像データに基づいて用紙の他方の面の印刷を行う。
【0083】
これにより、使用者は、紙袋の表面に記される模様、図、文字のような所望のデザインを設定できる。従って、使用者は所望するデザインの紙袋を得ることができる。また、模様、図、文字のようなデザイン(画像情報i9)とのりしろ付き展開
図9が印刷される面が異なるので、のりしろ付き展開
図9によって外観は損なわれない。
【0084】
また、受付部(タッチパネル部42、ハードキー43)は、紙袋の表側の面ごとに画像情報i9を定める設定を受け付ける。制御部(主制御部1)は、画像情報i9の設定がなされた面に、設定された画像情報i9が印刷されるように画像情報i9を配した一面画像データを生成する。これにより、使用者は、紙袋の模様、図、文字のようなデザイン(画像情報i9)を詳細に定めることができる。
【0085】
また、画像形成装置(複合機100)は、画像情報i9が入力される入力部(通信部6a、無線通信部6b、画像読取部3)を含む。記憶部2は、入力部に入力された画像情報i9を蓄積する。これにより、使用者は、好きな(紙袋に付したい)模様、図、文字列のような画像情報i9(画像データ)を追加することができる。そして、追加したデータを用いた、思い通りの紙袋を得ることができる。
【0086】
また、受付部(タッチパネル部42、ハードキー43)は、画像情報i9の配置を調整する設定を受け付ける。制御部(主制御部1)は、調整後の位置に画像情報i9を配置した一面画像データを紙袋画像データとして生成する。これにより、所望の位置に、所望の模様、図、文字列を配することができる。従って、思い通りの紙袋を得ることができる。
【0087】
また、制御部(主制御部1)は、一面の画像データと他面の画像データに基づき、収容物を1個の6面体として認識するとともに6面体の横幅、奥行、高さを求め、6面体の横幅に予め定められた第1マージンを加えた長さを紙袋の横幅と決定し、6面体の奥行に予め定められた第2マージンを加えた長さを紙袋の奥行と決定し、6面体の高さに予め定められた第3マージンを加えた長さを紙袋の高さと決定し、決定した紙袋の横幅、奥行、高さに基づき紙袋画像データを生成し、印刷部5に収容される用紙のうち生成した紙袋画像データが収まる用紙サイズを決定し、生成した紙袋画像データに基づく印刷であって、決定した用紙サイズに対応する用紙への印刷を印刷部5に行わせる。これにより、収容物にぴったりではなく、ある程度余裕がありつつ収容物の収まりの良い展開
図9を自動的に作成することができる。従って、使い勝手のよい紙袋を得ることができる。
【0088】
また、受付部(タッチパネル部42、ハードキー43)は、紙袋に収容する収容物の個数と入れ方を受け付ける。制御部(主制御部1)は、一面の画像データと他面の画像データに基づき、収容物を6面体として認識するとともに6面体の横幅、奥行、高さを認識するとともに、設定された収容物の個数と入れ方に基づき、収容物の全幅、全体奥行、全高を認識し、収容物の全幅に予め定められた第1マージンを加えた長さを紙袋の横幅と決定し、収容物の全体奥行に予め定められた第2マージンを加えた長さを紙袋の奥行と決定し、収容物の全高に予め定められた第3マージンを加えた長さを紙袋の高さと決定し、決定した紙袋の横幅、奥行、高さに基づき紙袋画像データを生成し、印刷部5に収容される用紙のうち生成した紙袋画像データが収まる用紙サイズを決定し、生成した紙袋画像データに基づく印刷であって、決定した用紙サイズに対応する用紙への印刷を印刷部5に行わせる。これにより、紙袋に複数の収容物を一緒に入れるとき、ある程度余裕がありつつ複数の収容物の収まりの良い展開
図9を自動的に作成することができる。従って、複数の収容物をいれるのに適切な紙袋を容易に得ることができる。
【0089】
また、画像形成装置(複合機100)は、紙袋画像データに基づいて印刷した用紙を組み立てた場合の紙袋の完成プレビュー画像を表示する表示部を含む。これにより、紙袋画像データの印刷前に仕上がり予想図を確認することができる。また設定ミスがあることを紙袋画像データ(展開
図9)の印刷前に確認することができ、設定を適切に修正することもできる。また、無駄な印刷がなされることを防ぐこともできる。
【0090】
また、紙袋画像データに基づいて印刷した用紙に設けられたのりしろ91を接着するため接着部材71を保持する保持部7を含む。これにより、紙袋画像データを印刷して直ちに紙袋の作成(組み立て)を行うことができる。
【0091】
又、本発明の実施形態を説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。