(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
回転出力軸の周囲の周方向へ所定間隔おきに配し、流通する流体の力が付与される複数のブレードを有するとともに、各ブレードの外端部を、前記回転出力軸の軸方向から見て、同一円上に位置させた流体作用部を設けたタービン用羽根車を備える発電装置であって、前記各ブレードを、前記軸方向から見て、曲線のみ,又は曲線と直線を組合わせた形状に選定し、かつ中間位置を回転方向前方に膨出させた曲線形状に選定するとともに、前記各ブレードを、対峙する一対の円形に形成した支持盤間に配して前記流体作用部を構成し、全ブレードを、三つ以上となる一定数量のブレードを含む四つ以上のブレードグループに区分し、かつ各ブレードグループのブレードを回転方向最後部に位置する主ブレードと他の副ブレードに選定し、各ブレードグループの構成条件として、各ブレードの外端部を通る法線に対して、対応する内端部を回転方向前側に位置させ、かつ各ブレードの弦線の延長線を回転方向前方に隣接する主ブレードに交差させること,各副ブレードの長さを主ブレードの長さよりも短く設定し、かつ各副ブレードの両端距離を回転方向前側に行くに従って漸次短く設定すること,主ブレードの弦線とこの主ブレードの外端部を通る前記円の法線間の角度を12〜22°の範囲に選定すること,各ブレードの内端部同士間の間隔を対応する外端部同士間の間隔よりも狭く設定するとともに、任意の副ブレードの弦線とこの副ブレードの外端部を通る前記法線間の角度を、主ブレードの外端部を通る前記法線とこの主ブレードの弦線間の角度よりも大きく設定すること,を満たすタービン用羽根車と、当該タービン用羽根車の回転力が付与される発電機と、放出ノズルから前記流体を放出して前記タービン用羽根車の流体作用部に流体の力を付与する流体付与手段とを備えることを特徴とする発電装置。
前記流体作用部は、単一で使用,又は流体作用部ユニットとして構成することにより複数の当該流体作用部ユニットを同軸上で結合して使用することを特徴とする請求項1記載の発電装置。
前記放出ノズルは、前記回転出力軸の軸方向から見た噴射口の先端形状を、前記タービン用羽根車における各ブレードの回転軌跡に沿わせた傾斜形状に選定することを特徴とする請求項1又は7記載の発電装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上述した従来の垂直軸駆動装置(発電装置)は、次のような解決すべき課題も残されていた。
【0006】
第一に、水車や風車等のタービンを用いて、水力や風力等を電力にエネルギ変換する発電システムでは、如何に効率良く変換を行うかが課題となるが、特に、小電力発電システムでは、小電力ゆえにこの点が重要な課題となる。この場合、水力又は風力を回転力に運動変換して出力する羽根車の幾何学構成は、運動変換効率を高める重要な技術的要素となるが、従来の小電力発電システムにおける羽根車は、必ずしも十分な幾何学的構成を考慮しているとは言えず、運動変換効率を高める観点からは、更なる改善の余地があった。
【0007】
第二に、この種の小電力発電システムにおける羽根車は、運動変換効率を確保する一方、羽根車を構成する際における小型化,軽量化及び低コスト化を如何に実現するかも、重要な課題となる。即ち、運動変換効率を確保すると同時に、小型化,軽量化及び低コスト化を確保し、これらの総合的なメリットを高める必要があるが、従来の小電力発電システムにおける羽根車は、構造が煩雑化する傾向があり、より小型化,軽量化及び低コスト化を図る観点からも更なる改善の余地があった。
【0008】
本発明は、このような背景技術に存在する課題を解決した発電装置の提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決するため、本発明は、回転出力軸2の周囲の周方向Ffへ所定間隔Lc…おきに配し、流通する流体Wの力が付与される複数のブレード3p…を有するとともに、各ブレード3p…の外端部3po…を、回転出力軸2の軸方向Fsから見て、同一円S上に位置させた流体作用部3を設けたタービン用羽根車1を備える発電装置Mを構成するに際し、各ブレード3p…を、軸方向Fsから見て、曲線のみ,又は曲線と直線を組合わせた形状に選定し、かつ中間位置を回転方向Fr前方に膨出させた曲線形状に選定するとともに、各ブレード3p…を、対峙する一対の円形に形成した支持盤21p,21q間に配して流体作用部3を構成し、全ブレード3p…を、三つ以上となる一定数量のブレード3p…を含む四つ以上のブレードグループG1,G2…に区分し、かつ各ブレードグループG1,G2…のブレード3p…を回転方向Fr最後部に位置する主ブレード3pmと他の副ブレード3pa,3pb…に選定し、各ブレードグループG1,G2…の構成条件として、各ブレード3p…の外端部3po…を通る法線Lvに対して、対応する内端部3pi…を回転方向Fr前側に位置させ、かつ各ブレード3p…の弦線Lgの延長線Lgeを回転方向Fr前方に隣接する主ブレード3pmに交差させること,各副ブレード3pa…の長さを主ブレード3pmの長さよりも短く設定し、かつ各副ブレード3pa…の長さを回転方向Fr前側に行くに従って漸次短く設定すること,主ブレード3pmの弦線Lgとこの主ブレード3pmの外端部3pmoを通る円Sの法線Lv間の角度Rmを12〜22°の範囲に選定すること,各ブレード3p…の内端部3pi…同士間の間隔を対応する外端部同士間の間隔よりも狭く設定するとともに、任意の副ブレード3pa…の弦線Lgとこの副ブレード3pa…の外端部3pao…を通る法線Lv間の角度Rsを、主ブレード3pmの外端部3pmoを通る法線Lvとこの主ブレード3pmの弦線Lg間の角度Rmよりも大きく設定すること,を満たすタービン用羽根車1と、当該タービン用羽根車1の回転力が付与される発電機10と、放出ノズル12から流体Wを放出してタービン用羽根車1の流体作用部3に流体Wの力を付与する流体付与手段11とを備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、好適な実施の態様により、流体Wの力には、風力,水力,の一方を含ませることができる。なお、ブレード3p…の外端部3po…の断面形状は、尖形形状又は丸み形状に選定することが望ましい。さらに、流体作用部3は、単一で使用,又は流体作用部ユニット31,32…として構成し、複数の当該流体作用部ユニット31,32…を同軸上で結合して使用することができるとともに、この際、複数の流体作用部ユニット31,32…は、回転方向Frの相対位相角度を異ならせて配することが望ましい。
【発明の効果】
【0011】
さらに、本発明は、好適な他の実施の態様により、支持盤21p,21qは、外周縁の断面を尖形形状又は丸み形状に形成することが望ましい。また、放出ノズル12は、噴射口12eを矩形形状に選定するとともに、より望ましくは、回転出力軸2の軸方向Fsから見た噴射口12eの先端形状を、タービン用羽根車1における各ブレード3p…の回転軌跡に沿わせた傾斜形状に選定する。
【0012】
このような構成を有する本発明に係る発電装置Mによれば、次のような顕著な効果を奏する。
【0013】
(1) 全ブレード3p…に対して、三つ以上となる一定数量のブレード3p…を含む四つ以上のブレードグループG1,G2…に区分することにより、各ブレードグループG1…における回転方向Fr最後部に位置するブレード3pを主ブレード3pm,残りのブレード3p…を副ブレード3pa,3pb…,にそれぞれ選定し、各副ブレード3pa,3pb…の長さを主ブレード3pmの長さよりも短く設定するとともに、各ブレード3p…の法線Lv…に対して、対応する内端部3pi…を回転方向Fr前側に位置させ、かつ各ブレード3p…の弦線Lg…の延長線Lge…が回転方向Fr前方に隣接する主ブレード3pmに対して交差させてなるため、流通する流体Wに臨ませた際は、当該流体Wの力を、無駄を生じることなく効率的に受けることができる。したがって、羽根車1の運動変換効率、更には小電力発電に係わる発電装置の総合的な発電効率をより高めることができる。
【0014】
(2) 羽根車1の運動変換効率を高めるに際し、基本的には各ブレード3p…の幾何学的構成により実現できるため、複数のブレード3p…を有する流体作用部3以外の他の部品の追加が不要になり、部品点数を増加させることなく実施できるなど、羽根車1を構成する際における小型化,軽量化及び低コスト化を実現できる。
【0015】
(3) ブレードグループG1…における各副ブレード3pa,3pb…の長さは、回転方向Fr前側に行くに従って漸次短く設定したため、特に、主ブレード3pmの形状やレイアウトに左右されることなく、各副ブレード3pa,3pb…に衝突した後の流体Wを円滑に排出できるとともに、他のブレード3pm,3pa,3pb…に衝突させて再利用する際の有効性を高めることができる。即ち、各副ブレード3pa,3pb…に衝突した後の流体Wを、各副ブレード3pa,3pb…に衝突させることなく、回転方向Fr前方に隣接する主ブレード3pmに直接衝突させることが可能になるため、更なる運動変換効率の向上に寄与できる。
【0016】
(4) 流体作用部3を構成するに際し、主ブレード3pmの外端部3pmoを通る法線Lvと当該主ブレード3pmの弦線Lg間の角度Rmを、12〜22°の範囲に選定したため、各ブレード3p…の角度Rmを選定する観点から当該角度Rmの最適化を図ることができ、運動変換効率をより高めることができる。
【0017】
(5) 各ブレード3p…の内端部3pi…同士間の間隔Li…を対応する外端部3po…同士間の間隔Lc…よりも狭く設定するとともに、当該ブレードグループG1…における任意の副ブレード3pa…の外端部3pao…を通る法線Lv…と当該任意の副ブレード3pa…の弦線Lg…間の角度Rs…を、当該ブレードグループG1…における主ブレード3pm…の外端部3pmo…を通る法線Lv…と当該主ブレード3pm…の弦線Lg…間の角度Rm…よりも大きく設定したため、最初に衝突したブレード3p…から排出される流体Wを再利用する観点からの有効性を高めることができる。即ち、最初に衝突したブレード3p…から排出される流体Wを回転方向Fr前方に隣接する主ブレード3pm…における回転力の発生が大きい位置に円滑かつ集中して衝突させることが可能となり、流体Wを効率的に再利用できるため、各ブレード3p…の位置及び角度を設定する側面から更なる運動変換効率の向上に寄与できる。
【0018】
(6) 放出ノズル12から流体Wを放出してタービン用羽根車1の流体作用部3に流体Wの力を付与する流体付与手段11を設けたため、タービン用羽根車1の目標位置に対して目的の流体Wを確実かつ効率的に付与することができる。
【0019】
(7) 各ブレード3p…を、軸方向Fsから見て、曲線のみ,又は曲線と直線を組合わせた形状に選定し、かつ中間位置を回転方向Fr前方に膨出させた曲線形状に選定したため、流通する流体Wが衝突した際の力を効率的に取り込む観点からの最適化を図ることができる。この結果、各ブレード3p…の形状を設定する側面から更なる運動変換効率の向上に寄与できる。
【0020】
(8) 各ブレード3p…を、対峙する一対の円形に形成した支持盤21p,21q間に配して構成したため、支持盤21p,21qは、ブレード3p…を支持する支持機能に加えて、流体Wが衝突した際の無用な飛散現象を図ることができ、運動変換効率の向上に寄与できる。
【0021】
(9) 好適な態様により、流体Wの力には、風力,水力,の一方を含ませることができるため、小電力発電システムを構築する際における多様な流体Wにより実施可能となり、汎用性及び実施の容易性に優れた小電力発電システムを提供できる。
【0022】
(10) 好適な態様により、ブレード3p…の外端部3po…の断面形状を、尖形形状又は丸み形状に選定すれば、流体Wの衝突時における無用な乱流現象や飛散現象を低減できるため、ブレード3p…の先端形状を設定する側面から更なる運動変換効率の向上に寄与できる。
【0023】
(11) 好適な態様により、流体作用部3を、単一で使用すれば、羽根車1を最もシンプルな形態として低コストに実施できるため、廉価な発電装置Mとして提供できる。
【0024】
(12) 好適な態様により、流体作用部3を、流体作用部ユニット31,32…として構成し、複数の流体作用部ユニット31,32…を同軸上で結合して使用すれば、標準的な流体作用部ユニット31…を複数用意し、任意の数量の組合わせが可能になるため、発電能力の大小による各種の発電装置M…を容易かつ低コストに得ることができる。
【0025】
(13) 好適な態様により、各流体作用部ユニット31,32…の、回転方向Frの相対位相角度を異ならせて配すれば、主ブレード3pm…の数量を実質的に増加させ、主ブレード3pm…に対して流体Wが与える一回の衝突当たりの力を小さくすることができるため、円滑な回転力を発生させることができる。これにより、運動変換効率の更なる向上を実現できるとともに、騒音/振動の低減に寄与できる。
【0026】
(14) 好適な態様により、流体作用部3の支持盤21p,21qにおける外周縁の断面を尖形形状又は丸み形状に形成すれば、流体Wが衝突した際の無用な乱流現象や飛散現象をより低減できるため、運動変換効率の無用な低下の防止に寄与できる。
【0027】
(15) 好適な態様により、放出ノズル12を、噴射口12eを矩形形状に選定すれば、流体Wがブレード3p…に衝突して羽根車1の回転運動に変換される際における運動変換効率の向上を図る観点から噴射口12eの形状を選定できるため、流体Wと羽根車1間における運動変換の観点から当該噴射口12e形状の最適化を図ることができる。
【0028】
(16) 好適な態様により、回転出力軸2の軸方向Fsから見た噴射口12eの先端形状を、タービン用羽根車1における各ブレード3p…の回転軌跡に沿わせた傾斜形状に選定すれば、噴射口12eの全開口面をタービン用羽根車1に対して近接させることができるため、放出ノズル12から放出した後における流体Wの空気抵抗等によるエネルギ損失を低減し、運動変換効率の更なる向上に寄与できる。
【発明を実施するための形態】
【0030】
次に、本発明に係る好適実施形態を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。
【0031】
まず、本実施形態に係る発電装置Mに用いるタービン用羽根車1の基本的な構成について、
図1及び
図2を参照して説明する。
【0032】
タービン用羽根車1は、
図1及び
図2に示すように、基本構成として、回転出力軸2と、この回転出力軸2に一体となる流体作用部3を備えて構成する。流体作用部3は、回転出力軸2の周囲の周方向Ffに、所定間隔(例示は一定間隔)Lc…おきに配した複数のブレード3p…と、このブレード3p…の軸方向Fsにおける両端辺を支持(固定)する円形に形成した対峙する一対の支持盤21p,21qを備える。したがって、各支持盤21p,21qは、回転出力軸2に対して直角となり、この回転出力軸2は各支持盤21p,21qの中心を貫通した状態で、各支持盤21p,21qに固定される。これにより、流体作用部3を、流通する流体Wに臨ませれば、ブレード3p…に流体Wの力が付与され、回転出力軸2を支点に旋回するため、回転出力軸2の回転力として出力可能となるタービン用羽根車1が構成される。この場合、流体作用部3は、対峙する一対の円形に形成した支持盤21p,21q間にブレード3p…を配して構成するため、支持盤21p,21qは、ブレード3p…を支持する支持機能に加えて、流体Wが衝突した際の無用な飛散現象を図れるため、運動変換効率の向上に寄与できる。
【0033】
このように構成するタービン用羽根車1は、基本的に各ブレード3p…の幾何学的構成により実現できるため、複数のブレード3p…を有する流体作用部3以外の他の部品の追加が不要になり、部品点数を増加させることなく実施できるなど、羽根車1を構成する際における小型化,軽量化及び低コスト化を実現できるとともに、後述するように、同時に羽根車1における運動変換効率をより高めることができる。
【0034】
次に、このような基本構成を有するタービン用羽根車1の細部の構成について、
図1〜
図11を参照して具体的に説明する。
【0035】
図1に示すように、例示するタービン用羽根車1は、全16枚のブレード3p…を使用する。この16枚のブレード3p…は、各ブレード3p…の外端部3po…を、回転出力軸2の軸方向Fsから見て、同一円S上、即ち、円形に形成した支持盤21p,21qの外周縁(又はその近傍)に位置させるとともに、周方向Ffに沿って所定間隔(一定間隔)Lc…おきに配する。また、全ブレード3p…(16枚)は、少なくとも三つ以上(例示は四つ)となる一定数量のブレード3p…を含む少なくとも四つ以上(例示は四つ)のブレードグループG1,G2,G3,G4に区分する。
【0036】
したがって、ブレードグループG1…のグループ数及び各ブレードグループG1…に含まれるブレード3p…の数量は、
図3に示すような各種態様により実施可能である。
図3(b)は、全12枚のブレード3p…を使用し、四つのブレードグループG1…G4と各グループG1…に三枚のブレード3p…を含ませた構成例を示す。
図3(c)は、全15枚のブレード3p…を使用し、五つのブレードグループG1…G5と各グループG1…に三枚のブレード3p…を含ませた構成例を示す。
図3(d)は、全18枚のブレード3p…を使用し、六つのブレードグループG1…G6と各グループG1…に三枚のブレード3p…を含ませた構成例を示す。なお、
図3(a)は、対比のために示したものであり、
図1と同一である。即ち、全16枚のブレード3p…を使用し、四つのブレードグループG1…G4と各グループG1…に四枚のブレード3p…を含ませた基本例となる。
【0037】
このような条件に従うことにより、ブレード3p…の全数量として、少なくとも12枚以上が確保されるため、流体Wを羽根車1の定位置に作用(衝突)させた際には、
図4(a)に示すように、運動変換に寄与しない無駄な流体Wrはほとんど発生しなくなる。なお、
図4(b)は、特許文献1における従来の羽根車100の場合を示しており、この場合、かなりの割合で運動変換に寄与しない無駄な流体Wrを生じてしまう。なお、
図4(b)中、3prはブレード、2rは回転出力軸を示す。
【0038】
図4(a),(b)のいずれの場合も、タービン用羽根車1に対して流体Wが衝突する位置を、回転出力軸2側に移動させた場合、運動変換に寄与しない無駄な流体Wrを無くすことができる反面、運動変換効率は低くなる。即ち、
図4(b)の場合、無駄な流体Wrをなくすために、羽根車1に対する流体Wが衝突する位置を、回転出力軸2側に移動させても運動変換効率は低くなる。したがって、流体Wの有するエネルギをできるだけ多く回転出力軸2の回転エネルギとして取り出すためには、運動変換に寄与しない無駄な流体Wrを無くす又はできるだけ少なくするとともに、羽根車1に対する流体Wが衝突する位置を外周に対して、より近い位置を選定する必要があり、このためには羽根車1におけるブレード3p…の枚数を多くすることが必要となる。
【0039】
図5は、タービン用羽根車1における全ブレード枚数とタービン用羽根車1を水車として用いた場合の総合効率(水車総合効率)の関係を示している。全ブレード枚数が8枚の場合、水車総合効率は概ね44%、全ブレード枚数が12枚の場合、水車総合効率は概ね61%、全ブレード枚数が15枚以上の場合、水車総合効率は概ね65〜69%である。これより明らかなように、全ブレード枚数が増えるに従って、水車総合効率は高くなる。なお、水車総合効率が高くなる度合は徐々に緩やかになり、特に、15枚以上では、その度合は僅かである。
【0040】
また、一つのブレード3pの基本的な形状は次のように形成する。
図1に例示するブレード3pは、回転出力軸2の軸方向Fsから見た形状を、曲線のみにより形成し、中間位置を回転方向Fr前方に膨出させた曲線形状に選定している。この場合、特に、曲線形状は、外側の曲率半径を小さくし、内側の曲率半径を大きく選定している。このように形成することにより、
図6(a)に示すように、流体Wを羽根車1の定位置に衝突させた際における外側に跳ね返る流体Woの流出角度Rrを小さくすることができる。この流出角度Rrは小さくなるほど、羽根車1に与える力は大きくなることが知られている。なお、
図6(b)は、曲率半径が一定となる円弧形状の場合を示しているが、例示の場合、外側に跳ね返る流体Woの流出角度Rrは、
図6(a)の場合に比べて大きくなる。
【0041】
図1に示すブレード3p…の形状は複合曲線タイプの一例となる。ブレード3p…の形状は、その他、
図8に示すような各種形状により実施可能である。
図8(b)は、外側を曲率半径が一定となる円弧形状Xoとし、内側を直線形状XiとしたJタイプを示す。
図8(c)は全体を直線形状Xsとした直線タイプを示す。
図8(d)は、全体の曲率半径が一定となる円弧形状Xrとした円弧タイプを示す。
図8(a)は、対比のために示したものであり、
図1と同じ条件により構成したブレード3p、即ち、外側を曲率半径の小さい円弧形状Xoとし、内側を曲率半径の大きい円弧形状Xiとした複合曲線タイプとなる。
図7に、ブレード3pの断面形状に対する羽根車変換効率の特性を示す。これより明らかなように、複合曲線タイプが最も良好な結果を得た。次にJタイプが良好な結果となり、次に円弧タイプが良好な結果となった。
【0042】
このように、回転出力軸2の軸方向Fsから見た各ブレード3p…の形状を、曲線のみ,又は曲線と直線の組合わせを含み、かつ中間位置を回転方向Fr前方に膨出させた曲線形状に選定すれば、流通する流体Wが衝突した際の力を効率的に取り込む観点からの最適化を図ることができるため、各ブレード3p…の形状を設定する側面から更なる運動変換効率の向上に寄与できる。なお、回転出力軸2の軸方向Fsから見た各ブレード3p…の形状を、直線形状に選定すれば、最もシンプルな形状により実施できるため、製造コストを削減する観点からのメリットを享受できる。
【0043】
また、ブレード3p…の外端部3po…の断面形状は、
図9の部分抽出拡大図に示すように、尖形形状に形成する。これにより、流体Wの衝突時における無用な乱流現象や飛散現象を低減でき、ブレード3p…の先端形状を設定する側面から更なる運動変換効率の向上に寄与できる利点がある。なお、ブレード3pの外端部3poの断面形状は、仮想線3poeで示すように、丸み形状に形成しても同様の効果を得ることができる。
【0044】
一方、ブレードグループG2(他のブレードグループG1,G3,G4も同じ)内おける各ブレード3p…は、
図1に示すように、回転方向Fr最後部に位置するブレード3pを、主ブレード3pmとし、残りの三つのブレード3p…を副ブレード3pa,3pb,3pcにそれぞれ選定する。この場合、各副ブレード3pa,3pb…の長さは、主ブレード3pmの長さよりも短く設定、望ましくは、ブレードグループG2における各副ブレード3pa,3pb,3pcの長さ(両端距離)を、回転方向Fr前側に行くに従って漸次短く設定する。即ち、
図9に示すように、主ブレード3pmの長さLsmに対して、副ブレード3paの長さLsaを短く設定し、また、副ブレード3paの長さLsaに対して、副ブレード3pbの長さLsbを短く設定し、さらに、副ブレード3pbの長さLsbに対して、副ブレード3pcの長さLscを短く設定する。このように設定することにより、特に、主ブレード3pmの形状やレイアウトに左右されることなく、各副ブレード3pa,3pb…に衝突した後の流体Wを円滑に排出できるとともに、他のブレード3pm,3pa,3pb…に衝突させて再利用する際の有効性を高めることができる。即ち、各副ブレード3pa,3pb…に衝突した後の流体Wを、各副ブレード3pa,3pb…に衝突させることなく、回転方向Fr前方に隣接する主ブレード3pmに直接衝突させることが可能になるため、更なる運動変換効率の向上に寄与できる利点がある。
【0045】
この場合、
図9に示すように、各ブレード3p…の外端部3po…を通る法線Lv…に対して、対応する内端部3pi…は、回転方向Fr前側に位置させ、かつ各ブレード3p…の外端部3po…と内端部3pi…を結ぶ弦線Lg…の延長線Lge…が回転方向Fr前方に隣接する主ブレード3pmに対して交差するように設定する。
【0046】
これにより、
図10に示すように、流体Wが主ブレード3pmに衝突した際は、当該主ブレード3pmに沿って流体Wが流れた後、この主ブレード3pmから流出する流体Wは、回転方向Fr前側に位置する次の主ブレード3pmに対して交差する方向から衝突する。この流体Wの衝突は羽根車1を回転させる二次的水力として作用し、流体Wの一部は主ブレード3pmに沿って外端部3pmo側に流れた後、外部に排出されるとともに、流体Wの残りは、さらに、回転方向Fr前側に位置する次の主ブレード3pmに対して交差する方向から衝突する作用を繰り返すことになる。また、
図11に示すように、流体Wが副ブレード3pa…(例示は3pb)に衝突した際も同様となり、流体Wが副ブレード3pbに衝突した際は、当該副ブレード3pbに沿って流体Wが流れるとともに、この副ブレード3pbから流出する流体Wは、回転方向Fr前側に位置する次の主ブレード3pmに対して交差する方向から衝突する。この流体Wの衝突は羽根車1を回転させる二次的水力として作用し、流体Wの一部は主ブレード3pmに沿って外端部3pmo側に流れた後、外部に排出されるとともに、流体Wの残りは、さらに、回転方向Fr前側に位置する次の主ブレード3pmに対して交差する方向から衝突する作用を繰り返すことになる。
【0047】
また、
図9に示すように、主ブレード3pmの外端部3pmoを通る法線Lvと当該主ブレード3pmの弦線Lgの角度Rmは、12〜22°の範囲、望ましくは17°前後に選定する。このように選定する理由について、
図12を参照して説明する。
図12は、羽根車1に備える主ブレード3pmの法線Lvと弦線Lg間の角度Rmに対する出力相対値の特性を示したものである。同図から明らかなように、角度Rmの大きさを変化させることにより、出力相対値も変化し、概ね12〜22°の範囲が良好な範囲になるとともに、17°付近が最も良好となる。したがって、主ブレード3pmの外端部3pmoを通る法線Lvと当該主ブレード3pmの弦線Lg間の角度Rmを、12〜22°の範囲に選定すれば、各ブレード3p…の角度Rmを選定する観点から当該角度Rmの最適化を図れるため、運動変換効率をより高めることができる利点がある。
【0048】
さらに、
図9に示すように、各ブレード3p…の内端部3pi…同士間の間隔Li…を対応する外端部3po…同士間の間隔Lc…よりも狭く設定する。また、各ブレードグループG1…における任意の副ブレード3pa…、例えば、副ブレード3pbの場合、この副ブレード3pbにおける法線Lvとこの副ブレード3pbの弦線Lg間の角度Rsを、当該ブレードグループG1における主ブレード3pmの外端部3pmoにおける法線Lvとこの主ブレード3pmの弦線Lg間の角度Rmよりも大きく設定する。
【0049】
このように設定すれば、最初に衝突したブレード3p…から排出される流体Wを再利用する観点からの有効性を高めることができる。即ち、最初に衝突したブレード3p…から排出される流体Wを回転方向Fr前方に隣接する主ブレード3pm…における回転力の発生が大きい位置に円滑かつ集中して衝突させることが可能となり、流体Wを効率的に再利用できるため、各ブレード3p…の位置及び角度を設定する側面から更なる運動変換効率の向上に寄与できる利点がある。
【0050】
よって、このようなタービン用羽根車1によれば、基本構成として、各ブレード3p…の外端部3po…を同一円S上に位置させ、かつ周方向Ffに沿って所定間隔Lc…おきに配するとともに、全ブレード3p…に対して、少なくとも三つ以上となる一定数量のブレード3p…を含む少なくとも四つ以上のブレードグループG1,G2…に区分することにより、各ブレードグループG1…における回転方向Fr最後部に位置するブレード3pを主ブレード3pm,残りのブレード3p…を副ブレード3pa,3pb…,にそれぞれ選定し、各副ブレード3pa,3pb…の長さを主ブレード3pmの長さよりも短く設定するとともに、各ブレード3p…の外端部3po…を通る法線Lv…に対して、対応する内端部3pi…を回転方向Fr前側に位置させ、かつ各ブレード3p…の外端部3po…と内端部3pi…を結ぶ弦線Lg…の延長線Lge…が回転方向Fr前方に隣接する主ブレード3pmに対して、交差するように設定してなるため、流通する流体Wに臨ませた際は、当該流体Wの力を、無駄を生じることなく効率的に受けることができる。したがって、羽根車1の運動変換効率、更には小電力発電に係わる発電装置の総合的な発電効率をより高めることができる。
【0051】
次に、タービン用羽根車1を用いた本実施形態に係る発電装置Mについて、
図13〜
図17を参照して説明する。
【0052】
本実施形態に係る発電装置Mは、
図14に示すように、上述したタービン用羽根車1と、当該タービン用羽根車1における回転出力軸2をカップリング25を介して回転入力シャフト10sに結合し、回転出力軸2の回転力が付与される発電機10と、タービン用羽根車1における流体作用部3の定位置に対して、流通する流体Wを作用させ、流体Wの力を付与する流体付与手段11とを備えて構成する。
【0053】
この場合、タービン用羽根車1は、後述する変更例のように、同軸上で結合した複数の流体作用部ユニット31,32…(
図18参照)の組合わせにより構成することも可能であるが、
図14に示すタービン用羽根車1は単一の流体作用部3を用いた場合を例示する。このように単一の流体作用部3を用いれば、羽根車1を最もシンプルな形態として低コストに実施できるため、廉価な発電装置Mとして提供できる利点がある。
【0054】
また、発電機10は、特定の発電機に限定されるものではなく、回転入力を電気出力に変換する機能を有するものであれば、公知の各種発電機を用いることができる。さらに、流体付与手段11には、
図15に示す放出ノズル12を使用することが望ましい。例示の場合、放出ノズル12は、流体Wとして水(河川水等)を放出する機能を有し、特に、放出ノズル12の噴射口12eは矩形形状に選定する。
図15中、(a)は放出ノズル12の一部断面平面図、(b)は同正面図、(c)は同一部断面側面図をそれぞれ示すとともに、(d)に噴射口12reが円形形状となる従来の放出ノズル12rを比較用として仮想線で示す。例示の放出ノズル12は、流体Wとして水(河川水等)を放出するが、流体Wとして、風(空気)を放出しても同様に実施可能である。このように、タービン用羽根車1には、流体Wとして水又は風を利用可能、即ち、流体Wの力には、風力又は水力のいずれも利用できるため、小電力発電システムを構築する際における多様な流体Wにより実施可能となり、汎用性及び実施の容易性に優れた小電力発電システムを提供できる。
【0055】
図16に、放出ノズル12,12rの噴射口12e,12reの形状(矩形,円形),噴射口12e,12reの断面積(153平方mm,313平方mm),流体作用部3におけるブレード3p…の数量(3枚,4枚),ブレードグループG1…のグループ数(4グループ,6グループ)の組合わせに対する羽根車1の変換効率の関係を実験により求めた結果を示す。なお、横軸における、例えば、「4枚−4G」の表示は、1グループ当たりのブレード3p…の数量(枚数)が4枚であって、ブレードグループG1…のグループ数が4グループであることを示している。この結果から明らかなように、放出ノズル12,12rの噴射口12e,12reの形状は、矩形形状が円形形状よりも良好な結果を得ている。
【0056】
このように、流体付与手段11に、流体Wを放出する放出ノズル12を使用すれば、タービン用羽根車1の目標位置に対して目的の流体Wを確実かつ効率的に付与することができる。この際、放出ノズル12における噴射口12eの形状を矩形形状に選定すれば、流体Wがブレード3p…に衝突して羽根車1の回転運動に変換される際における運動変換効率の向上を図る観点から噴射口12eの形状を選定できるため、流体Wと羽根車1間における運動変換の観点から当該噴射口12e形状の最適化を図ることができる。
【0057】
なお、回転出力軸2の軸方向Fsから見た噴射口12eの先端形状は、
図17に示すように形成することができる。即ち、前述した
図14及び
図15等で示した先端形状は、放出方向に対して、略直角にカットした形状に選定したが、
図17に示す先端形状は、各ブレード3p…の回転軌跡に沿わせた傾斜形状に選定したものである。この場合、
図17(a)に示すように、円形に形成した支持盤21q…の外周円に近接する円弧線Fmrに沿った傾斜形状であってもよいし、
図17(b)に示すように、円形に形成した支持盤21q…の外周円の法線に対して垂直となる直線Fmsに沿った傾斜形状であってもよい。このような傾斜形状に選定すれば、噴射口12eの全開口面をタービン用羽根車1に対して近接させることができるため、放出ノズル12から放出した後における流体Wの空気抵抗等によるエネルギ損失を低減し、運動変換効率の更なる向上に寄与できる。
【0058】
図13に、小水力発電装置として構成した本実施形態に係る発電装置Mと既存の羽根車を備えた発電装置を対比して示す総合効率特性を示す。図中、「□」と「〇」は本実施形態に係る発電装置1であり、「□」は「4枚−4G」の流体作用部3を使用し、「〇」は「3枚−6G」の流体作用部3を使用したものである。即ち、本実施形態に係る発電装置1は、点線楕円により囲った範囲に包含される。最大出力としては、概ね5〜50〔W〕程度となり、総合効率は、概ね70〔%〕程度の高い効率を得ている。一方、「△」と「▽」は従来の発電装置であり、「△」は一般既設例、「▽」は市販カタログ値を示している。従来の発電装置では、最大出力として、概ね10〜300〔W〕のものが含まれるとともに、総合効率は、ほとんどが60〔%〕未満である。このように、本実施形態に係る発電装置Mは高い総合効率を得ることができる。
【0059】
次に、タービン用羽根車1の変更例について、
図18〜
図20を参照して説明する。
【0060】
図18及び
図19に示す変更例に係るタービン用羽根車1は、流体作用部3を構成するに際し、同軸上で結合した複数の流体作用部ユニット31,32…の組合わせにより構成したものである。即ち、
図14に示した標準的な流体作用部3の軸方向Fsにおける厚さを薄く構成(例示は1/2に構成)した流体作用部ユニット31を複数(例示は二つ)用意し、一方を流体作用部ユニット31、他方を流体作用部ユニット32として回転出力軸2における同軸上で結合したものである。
【0061】
この場合、流体作用部ユニット31と32を結合するに際しては、回転方向Frの相対位置が一致するように配してもよいし、例示のように、回転方向Frの相対位相角度を異ならせて配してもよい。回転方向Frの相対位相角度を異ならせる場合、最大位相角度は、例示のように、45〔°〕となるが、設定する相対位相角度の大きさは任意に設定できる。なお、
図19中、3pm1は流体作用部ユニット31の主ブレードを示し、3pm2は流体作用部ユニット32の主ブレードを示す。
【0062】
このような変更例に係るタービン用羽根車1は、組合わせる流体作用部ユニット31,32…の数量を任意に選定できるとともに、各流体作用部ユニット31…の軸方向Fsにおける厚さも任意に設定できる。
図18及び
図19において、25…は、流体作用部ユニット31と32を結合するボルトナット、即ち、流体作用部ユニット31の支持盤21qと流体作用部ユニット32の支持盤21pを結合するボルトナットを示す。
【0063】
したがって、
図18及び
図19に示す変更例に係るタービン用羽根車1は、流体作用部3を、同軸上で結合した複数の流体作用部ユニット31,32…の組合わせにより構成するため、発電能力の大小による各種の発電装置M…を容易かつ低コストに得ることができる。また、この場合、各流体作用部ユニット31,32…は、回転方向Frの相対位相角度を異ならせて配することができるため、主ブレード3pm…の数量を実質的に増加させ、主ブレード3pm…に対して流体Wが与える一回の衝突当たりの力を小さくし、円滑な回転力を発生させることができる。これにより、運動変換効率の更なる向上を実現できるとともに、騒音/振動の低減に寄与できる。
【0064】
一方、
図20に示す変更例に係るタービン用羽根車1は、タービン用羽根車1を構成する支持盤21p,21qにおける外周縁の断面を尖形形状又は丸み形状に形成したものであり、
図20(a)は、タービン用羽根車1を単一使用する場合であって、支持盤21p,21qにおける外周縁の断面を丸み形状に形成した例を示すとともに、
図20(b)は、タービン用羽根車1を流体作用部ユニット31…として構成し、二つの流体作用部ユニット31,32を結合して使用する場合であって、支持盤21p,21qにおける外周縁の断面を尖形形状に形成した例を示す。支持盤21p,21qにおける外周縁の断面をこのような尖形形状又は丸み形状に形成すれば、流体Wが衝突した際の無用な乱流現象や飛散現象を低減できるため、運動変換効率の無用な低下防止に寄与できる利点がある。
【0065】
以上、変更例を含む好適実施形態について詳細に説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく、細部の構成,形状,素材,数量,数値等において、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更,追加,削除することができる。
【0066】
例えば、流体Wの力には、風力,水力をはじめ、蒸気やガス等の各種流体Wの力を利用可能である。また、数量に関して、ブレードグループG1…の数として4〜6、各グループG1…におけるブレード3p…の数として3〜5を例示したが、羽根車1の大きさ等に対応して最適となる任意の数量を選定できる。さらに、各ブレード3p…の外端部の周方向に沿った間隔Lc…を一定間隔に設定することが望ましいが、不等間隔に設定する場合を排除するものではない。他方、発電装置Mは、最もシンプルな構成を例示したが、様々な付属機器や付加機構を追加可能である。また、流体付与手段11として、流体Wを放出する放出ノズル12を使用した場合を例示したが、放出ノズル12における噴射口12eの形状は例示以外の各種形状、例えば、楕円形状などの各種形状を排除するものではない。なお、羽根車1の回転出力軸2と発電機10の回転入力シャフト10sは歯車等の増減速装置(機構)を介して結合することも可能である。