【文献】
Huawei, CMCC, RITT, CATT,Analysis on uplink/downlink time delay issue for distributed antenna system[online],3GPP TSG-RAN WG1#55 R1-084336,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_55/Docs/R1-084336.zip>,2008年11月14日,pp.1-8
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記スケジューリング情報は、サイクリックプレフィックスインジケータを含み、前記方法は、前記サイクリックプレフィックスインジケータに従って、前記第1サイクリックプレフィックスの前記第1の長さを設定するステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
前記スケジューリング情報は、サイクリックプレフィックスインジケータを含み、前記第1サイクリックプレフィックスの前記第1の長さは、前記サイクリックプレフィックスインジケータに従って設定される、請求項9に記載の方法。
前記第1サイクリックプレフィックスの前記第1の長さは、前記使用インジケータが、前記複数の多重接続技術のうちの少なくとも1つを使用すべきであることを示している場合に第1値に等しく、前記第1サイクリックプレフィックスの前記第1の長さは、前記使用インジケータが、前記複数の多重接続技術のいずれも使用すべきでないことを示している場合に第2値に等しい、請求項9に記載の方法。
前記スケジューリング情報は、第2送信において、前記第2値に設定された前記第2の長さを有する前記第2サイクリックプレフィックスと一緒に送信される、請求項12に記載の方法。
前記スケジューリング情報は、前記局にのみ送信され、前記第1サイクリックプレフィックスの前記第1の長さは、前記スケジューリング情報の前記送信に使用される前記第2サイクリックプレフィックスの前記第2の長さに等しい、請求項9に記載の方法。
前記スケジューリング情報は、前記局を含む複数の局に送信され、前記第1サイクリックプレフィックスの前記第1の長さは、前記スケジューリング情報の前記送信に使用される前記第2サイクリックプレフィックスの前記第2の長さよりも長い、請求項9に記載の方法。
前記スケジューリング情報は、サイクリックプレフィックスインジケータを含み、前記プロセッサは、前記サイクリックプレフィックスインジケータに従って、前記第1サイクリックプレフィックスの前記第1の長さを設定するように構成される、請求項16に記載の局。
前記プロセッサは、前記使用インジケータが、前記複数の多重接続技術のうちの少なくとも1つを使用すべきであることを示している場合に、前記第1サイクリックプレフィックスの前記第1の長さを第1値に設定し、前記使用インジケータが、前記複数の多重接続技術のいずれも使用すべきでないことを示している場合に、前記第1サイクリックプレフィックスの前記第1の長さを第2値に設定するように構成される、請求項16または19に記載の局。
前記プロセッサは、前記スケジューリング情報が、前記局のみでなくより多くの局宛の情報を含んでいるとの判断に応答して、前記第1サイクリックプレフィックスの前記第1の長さを第3値に設定し、前記スケジューリング情報が、前記局のみに宛てた情報を含んでいるとの判断に応答して、前記第1サイクリックプレフィックスの前記第1の長さを第4値に設定するように構成される、請求項16に記載の局。
前記スケジューリング情報は、サイクリックプレフィックスインジケータを含み、前記第1サイクリックプレフィックスの前記第1の長さは、前記サイクリックプレフィックスインジケータに従って設定される、請求項22に記載のアクセスポイント。
前記第1サイクリックプレフィックスの前記第1の長さは、前記使用インジケータが、前記複数の多重接続技術のうちの少なくとも1つを使用すべきであることを示している場合に第1値に等しく、前記第1サイクリックプレフィックスの前記第1の長さは、前記使用インジケータが、前記複数の多重接続技術のいずれも使用すべきでないことを示している場合に第2値に等しい、請求項22に記載のアクセスポイント。
前記スケジューリング情報は、前記局にのみ送信され、前記第1サイクリックプレフィックスの前記第1の長さは、前記スケジューリング情報の送信に使用される前記第2サイクリックプレフィックスの前記第2の長さに等しい、請求項22に記載のアクセスポイント。
前記スケジューリング情報は、前記局を含む複数の局に送信され、前記第1サイクリックプレフィックスの前記第1の長さは、前記スケジューリング情報の送信に使用される前記第2サイクリックプレフィックスの前記第2の長さよりも長い、請求項22に記載のアクセスポイント。
【発明を実施するための形態】
【0014】
例示的な本実施形態の動作、および本実施形態の構造について、以下に詳細に説明する。しかしながら、本開示は、多種多様な特定の状況で具体化することができる多くの適用可能
な発明概念を提供することを理解されたい。
説明されている特定
の実施形態は、本開示の特定の構造、および本開示を動作させる方法を例示しているに過ぎず、本開示の範囲を限定するものではない。
【0015】
本開示の1つの実施形態は、サイクリックプレフィックス長の設定に関する。例えば、局は、局に
対してスケジューリングされ
たアップリンク送信に関する情報を含むスケジューリング情報を受信して、送信のための第1サイクリックプレフィックスの第1の長さをスケジューリング情報に従って決定する。局は更に、送信を、第1サイクリックプレフィックスと一緒に送信する。
【0016】
本開示について、特定の状況における例示的な実施形態に関連して説明する、すなわち異なる長さのサイクリックプレフィックスを使用して信号の直交性を保持
するのに役立つ通信システムに関連して説明する。本開示は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)、IEEE 802.11などに準拠する通信システムのような規格準拠通信システム、および異なる長さのサイクリックプレフィックス長を使用して信号の直交性を保持
するのに役立ち、かつ規格に準拠しない通信システムに適用することができる。
【0017】
図1は、例示的な無線通信システム100を示している。無線通信システム100はアクセスポイント(AP)105を含み、AP105は、局(STA)110〜116のような1つ以上の局を、局から送出される通
信を受信し、次に、通
信をこれらの局の所望の宛先に転送することにより
機能し、または局宛の通
信を受信し、次に、通
信を通信の宛先の局に転送することにより
機能する。AP105経由の通信の他に、幾つかの局は、互いに直接通信することができる。図示の例として、局116は、局118への送信を直
接行うことができる。通信システムは、複数の局と通信できる複数のAPを用いてもよいことが理解されるが、1つのAPのみ、および複数の局が図を分かり易くするために図示されている。
【0018】
局への送信、および/または局からの送信は、共
用無線チャネル
で行われる。WLANでは、
搬送波感知多重アクセス/衝突回避(CSMA/CA)を利用
するが、ここで、送信を
行おうとする局は、局が送信を
行えるようになる前に、無線チャネルへのアクセス
のために競合する必要がある。局は
、ネットワーク・アロケーション・ベクトル(NAV)を使用して
、無線チャネルへのアクセスのために競合する必要がある。NAVを第1値に設定して、無線チャネルがビジー状態であること
を表すことができ、第2値に設定して、無線チャネルがアイドル状態であること
を表すことができる。NAVは
、局
により、他の局および/またはAPからの送信の
、物理的な
搬送は検知および/また
は受信に
従って設定することができる。従って、無線チャネルへのアクセス
のために競合するためには、局が多大な時間を消費する必要があるので、無線チャネル利用効率および全体効率が低下する。更に、無線チャネルへのアクセスのための競合は、アクセスのために競合する局の数が増大するのにつれて、不可能ではないにしても難しくなる。
【0019】
図2は、例示的なチャネル・アクセス・タイミング
を表す図200を示している。第1トレース205は、第1局(STA 1)
が行うチャネルアクセス
を表し、第2トレース207は、第2局(STA 2)
が行うチャネルアクセス
を表し、第3トレース209は、第3局(STA 3)
が行うチャネルアクセス
を表している。ショートフレーム間
隔(short inter−frame space:SIFS)が16マイクロ秒の
持続時
間を有し
、ポイント協調機能(point coordination function:PCF)のフレーム間
隔(inter−frame space:PIFS)が25マイクロ秒の
持続時
間を有しているのに対し、DIFSは、SIFSまたはPIFSのいずれ
かよりも長く継続することができる。バックオフ期間は、ランダムな持続時間とすることができる
。したがって、能動的なスキャニングは、非常に多くの局がAP/ネットワークの検出を実行しようとしているときには最善の解決策とはならない。
【0020】
携帯電話通信システ
ム、例えば3GPP LTE規格に準拠する通信システムでは、直交周波数分割多重接続(OFDMA)が
、高密度環境において
ロバスト性を示すことができることが分かっている。OFDMAでは、異なるユーザからのトラフィック
を通信システム帯域
の異なる部分で伝送することにより、複数のユーザを同時にサポートすることができる。一般的に、OFDMAでは、特に個々のユーザからのデータトラフィックが少ない場合に、非常に多くのユーザを更に効率的にサポートすることができる。詳細には、OFDMAでは、一人のユーザからのトラフィックが通信システム帯域の
全体を満たすことができない場合に
、未使用帯域を利用して他のユーザからの送信を伝送することにより
、周波数リソースの不要な消費を回避することができる。未使用帯域を利用できるということは、通信システム帯域がより広くなり続けるので重要になる。
【0021】
同様に、アップリンク・マルチユーザ・マルチ入力マルチ出力(UL MU−MIMO)技術が更に、携帯電話通信システ
ム、例えば3GPP LTE規格に準拠する通信システムに使用されて、通信システム性能を向上させている。UL MU−MIMOにより、複数のユーザは、同じ時間−周波数リソースを利用して、送信が空間分離された状態(すなわち、
異なる空間ストリーム
にある状態)で送信を同時
に行うことができる。
【0022】
OFDMAおよび/またはUL MU−MIMOをサポートするためには、普通、複数のユーザ(局)の送信
信号が受信機(AP)に略同時に到着する必要があり、そうでなければ、複数のユーザからの信号の直交性が損なわれる可能性がある
。これは、
ダウンリンク送信に対して容易に実現される。ダウンリンク送信
は、単一のAPか
ら(または、容易に協調することができる複数のAPか
ら)行われるためである。これは通常、
アップリンク送信に対してより難しくなる。送信
は複数のユーザから
行われ、かつ複数のユーザが、個別に動作して協調が困難になる
ためである。
【0023】
3GPP LTE規格に準拠する通信システムでは、アップリンク同期は、エボルブドNodeB(eNB)がタイミング・アドバンス・コマンド
をユーザ装置(UE)に送信することによ
り行われる。eNBは、NodeB、AP、基地局、コントローラ、通信コントローラなどとも
通常称される。UEは、局、ユーザ、加入者、移動局、移動体、端末などとも
通常称される。
【0024】
タイミングアドバンス値
が、アップリンク
におけるUE送信
のタイミングオフセットを制御する。eNBに
、より近
い(したがって、伝搬遅延がより短
い)UEに対して、より小さいタイミングアドバンス値を使用することができる。eNBからより遠
い(したがって、伝搬遅延がより長
い)UEに対して、より大きいタイミングアドバンス値を使用することができる。異なるUEのアップリンク送信タイミングを制御することにより、eNBは、複数のUEから送出される信号の到着時刻を確実に一致させることができる。
【0025】
しかしながら、高密度環境では、タイミング・アドバンス・コマンドを非常に多くの局に送信することは不可能になる虞がある。更に、IEEE 802.11規格に準拠する通信システムは、本質的に非同期で
あり、APが各局に必要なタイミングオフセットを推定することは、ランダムなバックオフ
期間の存在などの要素に起因して難しい。更に、タイミング・アドバンス・コマンドを非常に多くの局に送信すると、かなり大きいリソース量を通信システムにおいて消費することになり、通信システムのオーバーヘッドが増大する。
【0026】
例示的な実施形態によれば、OFDMAおよび/またはUL MU−MIMO
のアップリンク
における使用のインジケータを用いて、局に、OFDMAおよび/またはUL MU−MIMOが、アップリンク送信に使用されていることを通知
し、かつこれらの局のサイクリックプレフィックス(CP)を調整する。図示の例として、局は、アップリンクスケジューリング情報を、当該局のAPから受信する。アップリンクスケジューリング情報は、OFDMAおよび/またはUL MU−MIMOの使用のインジケータを含むことができる。インジケータを第1値(
例えばTRUEまたはON)に設定して、OFDMAおよび/またはUL MU−MIMOがこのアップリンク送信に使用されていることを示し、インジケータを第2値(
例えばFALSEまたはOFF)に設定して、OFDMAおよび/またはUL MU−MIMOがこのアップリンク送信に使用されていないことを示すことができる。別の表現をすると、インジケータが第1値に設定される場合、複数の局はアップリンクで同時に送信を
行っている状態になることができる。スケジューリング情報は、APから局に
、CP
DLのCP長(ダウンリンク信号のCP長値)と一緒に送信することができる。インジケータは明示的なインジケータとすることができ、これは、インジケータ
がアップリンクスケジューリング情報
内に存在し、アップリンクスケジューリング情報を受信する局が、アップリンクスケジューリング情報に含まれるインジケータの値を容易
に見つけられることを意味する。インジケータは暗示的なインジケータとすることができ、これは、アップリンクスケジューリング情報を受信する局が
、インジケータの値を、局宛のアップリンクスケジューリング情報、および/または他の局宛のアップリンクスケジューリング情報を
検査することにより推定することができることを意味する。
【0027】
局では、局がアップリンクスケジューリング情報を受信すると、局は、局が当該局のアップリンク送信に使用することになるアップリンクのCP長値(CP
UL)をアップリンクスケジューリング情報で通知された通りに決定する。アップリンクスケジューリング情報が第2値に設定されたインジケータを含んでいる場合(すなわち、OFDMAおよび/またはUL MU−MIMOが使用されていない場合)、局が、当該局のCP
ULを第1CP長値(CP1)に設定することができるのに対し、インジケータが第1値に設定される場合(すなわち、OFDMAおよび/またはUL MU−MIMOが使用されている場合)、局は、当該局のCP
ULを第2CP長値(CP2)に設定することができる。
【0028】
一般的に、CP1は、CP
DLと同じ値とすることができ
、OFDMAおよび/またはUL MU−MIMOが使用されている場合の様々な局とAPとの間の異なる伝搬遅延波を調整する
ことを助けるために、CP2はCPDL(したがって、CP1)よりも大きい。CP2は、技術規格、通信システムの運営者などによって指定されるデフォルト値とすることができ、局に伝える必要がないことに留意されたい。CP1およびCP2の他の値が適用可能であり、CP1<CP2
で表される関係は全ての状況において成り立つ訳ではないことに留意されたい。
【0029】
図3aは、APがアップリンクスケジューリング情報を局に送信するときにAP
で行われる例示的な動作300のフロー図を示している。APは、チェックを実施して、APがOFDMAおよび/またはUL MU−MIMOをスケジューリングされ
ているアップリンクに使用しているかどうかを判断することができる(ブロック305)。そうならば、APはアップリンクスケジューリング情報を、OFDMAおよび/またはUL MU−MIMOを、スケジューリングされたアップリンクに使用すべきであることを示すように設定され
たインジケータと一緒に送信することができる(ブロック310)。そうでなければ、APはアップリンクスケジューリング情報を、OFDMAおよび/またはUL MU−MIMOを、スケジューリングされたアップリンクに使用すべきではないことを示すように設定され
たインジケータと一緒に送信することができる(ブロック315)。
【0030】
図3bは、局が当該局のAPに対して送信
を行うときに局
で行われる例示的な動作350のフロー図を示している。局は、アップリンクスケジューリング情報を当該局のAPから受信することができる(ブロック355)。局は、チェックを実施して、OFDMAおよび/またはUL MU−MIMOがアップリンクに使用されようとしているかどうかを判断することができる(ブロック360)。OFDMAおよび/またはUL MU−MIMOがアップリンクに使用されようとしている場合、すなわちインジケータが第1値(TRUEまたはON)に設定される場合、局は、当該局のサイクリックプレフィックスをタイミング値CP2に調整して(ブロック365)、タイミング値CP2をAPに送信する(ブロック370)。OFDMAおよび/またはUL MU−MIMOがアップリンクに使用されようとしていない場合、すなわちインジケータが第2値(FALSEまたはOFF)に設定される場合、局は、当該局のサイクリックプレフィックスを調整せずに、サイクリックプレフィックスをCP1
すなわちCP
DLに保持して、当該サイクリックプレフィックスをAPに送信する(ブロック370)。
【0031】
受信したアップリンクスケジューリング情報の末尾の後のSIFS(ショートフレーム間
隔)では、局は、アップリンクスケジューリング情報で示された通りに、サイクリックプレフィックス長のCP
ULを有する当該局のアップリンク送信を開始することができる。この例示的な実施形態の使用により、アップリンクに使用されるCP長値であって、ダウンリンクに使用されるCP長値よりも大きいCP長値は、OFDMAおよび/またはUL MU−MIMOが使用されているときに用いられるので、様々な局とAPとの間の異なる伝搬遅延波を調整するのに役立つ
。したがって、様々な局からの信号の間の直交性が受信側(例えば、AP)で保持される。
【0032】
図示の例として、APのカバレッジが100メートルであると仮定すると、最大往復伝搬遅延時間は約0.67μ秒である。ガードインターバル(すなわち、CP長)は現在の802.11 WiFiシステムでは0.8μ秒であるので、チャネルの遅延広がり、および局のタイミングの不確定性を低減するために僅か0.13μ秒(0.8−0.67μ秒)しか残らず、この時間
は、おそらく不十分な長さ
であろう。しかしながら、CP長値がより大きくなって、例えば1.6μ秒になると、UL(アップリンク)にUL OFDMAおよび/またはUL MU−MIMOが使用される場合、0.67μ秒の最大往復伝搬遅延時間を差し引いた後には、チャネルの遅延広がり、およびSTAのタイミングの不確定性を低減するために約0.93μ秒も残っているので、この時間
は、おそらく殆どのシナリオにとって十分な長さとなる
だろう。
【0033】
例示的な実施形態によれば
、より長いCPが必要ではない場合に
は、より短いCPの使用に伴ってオーバーヘッドが小さい状態が保たれる。一例として、OFDMAおよび/またはUL MU−MIMOが使用されない場合、より長いCPは必要ではなく、より短いCPを用いることができるので、CPに起因するオーバーヘッドを低減することができる。しかしながら、OFDMAおよび/またはUL MU−MIMOが使用される場合、より長いCPを用いるが、より長いCPによる追加のオーバーヘッドは、OFDMAおよび/またはUL MU−MIMOを使用することによって補うことができる。実際、更
に追加的なゲインが、OFDMAおよび/またはUL MU−MIMOを使用することにより(例えば、複数の局による送信をサポートすることにより)得られる。
【0034】
図4は、APと2つの局(STA1およびSTA2)との間の相互作用400を示している。図を分かり易くするために、アップリンクおよびダウンリンクの両方について、OFDMシンボルが1つだけ図示されていることに留意されたい。実際には、実際のダウンリンク送信およびアップリンク送信は、複数のOFDMシンボルを利用し
て行われる。APは、アップリンクスケジューリング情報405をSTA1およびSTA2にダウンリンクで
、CP
DL407
のCP長と一緒に送信する。アップリンクスケジューリング情報は、OFDMAをスケジューリングされたアップリンク送信に使用すべきことを指定するインジケータを含む。伝搬遅延に起因して、T
Delay1が経過した後、STA1は、アップリンクスケジューリング情報を受信する(アップリンクスケジューリング情報409として図示される)。同様に、T
Delay2が経過した後、STA2は、アップリンクスケジューリング情報を受信する(アップリンクスケジューリング情報411として図示される)。この実施例では、STA2とAPとの間の距離は、STA1とAPとの間の距離よりも長いので、T
Delay2>T
Delay1が成り立つ。STA1およびSTA2は、これらの局のアップリンクスケジューリング情報をチェックし、これらの局のリソース割り当て情報を確認し、更にOFDMAおよび/またはUL MU−MIMOを、スケジューリングされたアップリンク送信に使用すべきことを確認するので、これらの局は、UL送信のCP長であるCP
ULをCP
DLよりも長いCP2に設定する。OFDMAおよび/またはUL MU−MIMOの使用は、暗示的なインジケータまたは明示的なインジケータに基づいて決定することができる。
【0035】
受信されたアップリンクスケジューリング情報の末尾の後の時間SIFSでは、STA1およびSTA2は、これらの局のアップリンクトラフィック(STA1のアップリンクトラフィック413、およびSTA2のアップリンクトラフィック415)を、これらの局に割り当てられるリソースを利用して、CP
DLよりも長いCP長のCP
UL=CP2と一緒にそれぞれ送信する。同様に、伝搬遅延に起因して、STA1およびSTA2のアップリンク送信はAPに、それぞれ遅延時間T
Delay1およびT
Delay2の経過後に到着する。往復伝搬遅
延(例えば、AP
から局への遅延、および局
からAP
への遅延)を考慮に入れると、STA1およびSTA2のアップリンク信号がAP受信機に到着する到着時刻の差は、2
*(T
Delay2−T
Delay1)である。アップリンクのCP長が
、2*(T
Delay2−T
Delay1)よりも十分余裕をもって長
いCPUL=CP2に設定されているので、STA2とSTA1との到着時刻差は、CP
ULで十
分調整することができ、APに到着するSTA1およびSTA2のアップリンク信号の間の直交性は保持される。APは、アップリンク送信をSTA1およびSTA2から受信し、それに応じて、追加の動作を実行する。
【0036】
図5は、局と当該局のAPとの間
で交換されるメッセージを強調したメッセー
ジ交換説明
図500を示しており、OFDMAおよび/またはUL MU−MIMOの使用のインジケータは、アップリンクスケジューリング情報に含まれている。
【0037】
APは、局に対するリソース割り当てを決定するだけでなく、OFDMAおよび/またはUL MU−MIMOを局
がリソース割り当てに
おける送信の際に、使用すべきかどうかを決定することができる(ブロック505)。APは、ULスケジューリング情報を送信することができる(イベント510として図示されている)。ULスケジューリング情報は
、CP
DLのCP長と一緒に送信される。局はULスケジューリング情報を受信する。ULスケジューリング情報から、局は、リソース割り当て情報を確認するだけでなく、OFDMAおよび/またはUL MU−MIMOをUL送信に使用しているかどうかのインジケータを確認することができる(ブロック515)。OFDMAおよび/またはUL MU−MIMOを使用している場合、局がCP
UL=CP2
と設定することができるのに対し、OFDMAおよび/またはUL MU−MIMOを使用していない場合、局はCP
UL=CP
DLと設定することができる。局はUL送信を、当該局に割り当てられ
たリソースにより送信することができる(イベント520として図示されている)。UL送信は
、CP
ULのCP長と一緒に送信される。
【0038】
例示的な実施形態によれば、CP長をOFDMAおよび/またはUL MU−MIMO送信のために設定する際のフレキシビリティを更に増すことを可能にするために、アップリンクスケジューリング情報は、OFDMAおよび/またはUL MU−MIMOを、スケジューリングされたアップリンク送信に使用すべきかどうかのインジケータではなく、アップリンクCP長のインジケータを含む。アップリンクCP長のインジケータは、可能な選択肢のセットの中のCP長値を示すインデックスとして作用する
複数のビッ
トの形式とすることができる。一例として、2ビット長のインジケータにより、合計4通りのCP長をアップリンク送信に使用することができる。
【0039】
アップリンクスケジューリング情報を受信すると、局は、当該局のアップリンク送信に使用されるCP長CP
ULを、アップリンクスケジューリング情報に含まれるアップリンクCP長のインジケータをチェックすることにより決定する。アップリンクCP長についてのより多くの選択は、様々なシナリオにおける様々なCP長の使用を可能にして、様々な局とAPとの間の距離
(または、伝搬遅延時間)の
差に一層良好に整合させることができる。一例として、カバレッジ領域がより大きい屋外環境では、より長いCP長を使用することができ、カバレッジ領域が小さい屋内環境では、より短いCP長を使用することができるので、CPの使用に伴うオーバーヘッドを低減することができる。
【0040】
図6aは、APがULスケジューリング情報を送信するときにAP
で行われる例示的な動作600のフロー図を示している。動作600は、APが、局に対するリソース割り当てを決定することから始まる。APは、CP長のインジケータを含むULスケジューリング情報を送信することができる(ブロック605)。
【0041】
図6bは、局が送信をアップリンク
で行うときに局
で行われる例示的な動作650のフロー図を示している。動作650は、局がULスケジューリング情報を受信することから始まる(ブロック655)。ULスケジューリング情報は、局に
対してスケジューリングされ
たリソースに関する情報だけでなく、局がUL送信に使用すべきCP長のインジケータを含むことができる。例示的な例として、インジケータは、複数の異なるCP長を指定するインデックスとすることができ、局は、示された通りのCP長を、当該局がUL送信
の際に使用することになる。局は、CP
ULを、CP長のインジケータに従って設定することができる(ブロック660)。局は、示された通りのCP値を有するUL送信
を行うことができる。
【0042】
例示的な実施形態によれば、OFDMAおよび/またはUL MU−MIMOの使用を示すインジケータ、またはCP長を一緒に示すインジケータの使用を排除することができる。インジケータを削除することにより、通信オーバーヘッドを更に低減することができる。局は、アップリンクスケジューリング情報を受信すると、チェックを
行って、アップリンクスケジューリング情報が2つ以上の局に関する情報であるかどうかについて判断することができる。アップリンクスケジューリング情報が2つ以上の局に関する情報である場合、局は、OFDMAおよび/またはUL MU−MIMOがアップリンクに使用されていると判断して、当該局のアップリンクのCP長(CP
UL)をCP2に設定することができる。アップリンクスケジューリング情報が2つ以上の局に関するものではない場合、局は、OFDMAおよび/またはUL MU−MIMOがアップリンクに使用されていないと判断して、
当該局のアップリンクのCP長を、CP2>CP1であるCP1に設定することができる。
【0043】
局は、APから受信される受信アップリンクスケジューリング情報
において、当該局固有
の他に、他の局に関するアップリンクスケジューリング情報をチェックする必要があることに留意されたい。
【0044】
図7aは、APがULスケジューリング情報を、OFDMAおよび/またはUL MU−MIMOのインジケータ、
およびCP長のインジケータを設定することなく送信するときにAP
で行われる例示的な動作700のフロー図を示している。動作700は、APが局に対するリソース割り当てを決定することから始まる。APは、OFDMAおよび/またはUL MU−MIMOの使用のインジケータ、
およびCP長のインジケータを含んでいないULスケジューリング情報を送信することができる(ブロック705)。
【0045】
図7bは、局がアップリンク送信を、OFDMAおよび/またはUL MU−MIMOのインジケータ、
およびCP長のインジケータを含んでいないULスケジューリング情報に基づい
て行うときに局
で行われる例示的な動作のフロー図を示している。動作750は、局がULスケジューリング情報を受信することから始まる(ブロック755)。ULスケジューリング情報が、OFDMAおよび/またはUL MU−MIMOの使用のインジケータ、
およびCP長のインジケータを含んでいないので、局はチェックを実施して、ULスケジューリング情報が2つ以上の局に関するスケジューリング情報を含んでいるかどうかについて判断することができる(ブロック760)。ULスケジューリング情報が2つ以上の局に関するスケジューリング情報を含んでいる場合、局は、当該局のUL送信のCP
ULを調整することができる(ブロック765)。ULスケジューリング情報が2つ以上の局に関するスケジューリング情報を含んでいない場合、局は、当該局のUL送信のCP
ULを調整しなくてもよい(例えば、CP
ULがデフォルト値CP1に設定されているとした場合)。局は、当該局のUL送信を、CP
ULと一緒に送信することができる(ブロック770)。別の構成として、局は、CP
ULをULスケジューリング情報に基づいて調整することができる。例示的な例として、ULスケジューリング情報が2つ以上の局に関するスケジューリング情報を含んでいる場合、局は、CP
ULを第1値に設定することができ、ULスケジューリング情報が2つ以上の局に関するスケジューリング情報を含んでいない場合、局は、CP
ULを第2値に設定することができる。
【0046】
本明細書において提示される例示的な実施形態により、OFDMAおよび/またはUL MU−MIMOの使用が可能になって、リソースを更に効率的に利用することができる。アップリンクのサイクリックプレフィックス(CP
UL)は、ダウンリンクのサイクリックプレフィックス(CP
DL)よりも長いので、様々な局とAPとの間の異なる伝搬遅延波を調整するのに役立ち、様々な局からの信号の間の直交性をAPで保持することができる。適応的なサイクリックプレフィックス長は更に、オーバーヘッドを低く
保持することに役立つ。OFDMAおよび/またはUL MU−MIMOが使用されない場合、サイクリックプレフィックスをより長くする必要がなく、より短いサイクリックプレフィックスを使用することができるので、オーバーヘッドを低減することができる。OFDMAおよび/またはUL MU−MIMOが使用される場合、より長いサイクリックプレフィックスが使用されるが、オーバーヘッドの増加は、OFDMAおよび/またはUL MU−MIMOの使用を通して得られる追加的なゲインによって補うことができる。
【0047】
図8は、本明細書において開示される装置および方法を実現するために使用することができる処理システムのブロック図である。特定の装置は、図示の構成要素の全てを利用することがで
き、または構成要素の一部のみを利用することができ、集積度は、装置ごとに変えることができる。更に、装置は、複数
の処理ユニット、プロセッサ、メモリ、送信機、受信機などのような構成要素の複数のインスタンスを含むことができる。処理システムは、スピーカ、マイクロホン、マウス、タッチスクリーン、キーパッド、キーボード、プリンタ、ディスプレイ、などのような1つ以上の
入出力装置を有す
る処理
ユニットを備えることができる
。処理
ユニットは、バスに接続される中
央処理
ユニット(CPU)、メモリ、大容量記憶装置、ビデオアダプタ、およびI/Oインターフェースを含むことができる。
【0048】
バスは、メモリバスまたはメモリコントローラ、ペリフェラルバス、ビデオバスなどを含む任意の数種類のバス構造のうちの1つ以上のバス構造とすることができる。CPUは、任意の種類の電子データプロセッサを含むことができる。メモリは、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、シンクロナスDRAM(SDRAM)、リードオンリメモリ(ROM)、
それらの組合せなどのような任意の種類のシステムメモリを含むことができる
。一実施形態では、メモリは、起動時に使用されるROM、およびプログラム実行中に使用されるプログラム/データを記憶するDRAMを含むことができる。
【0049】
大容量記憶装置は、データ、プログラム、および他の情報を格納して、データ、プログラム、および他の情報にバスを介してアクセスできるように構成される任意の種類の記憶装置を含むことができる。大容量記憶装置は、例え
ばソリッドステートドライブ、ハードディスクドライブ、磁気ディスクドライブ、光ディスクドライブなどのうちの1つ以
上を含むことができる。
【0050】
ビデオアダプタおよびI/Oインターフェースは、外
部入出力装置
を処理
ユニットに接続するインターフェースとなる。図示のように
、入出力装置の例として、ビデオアダプタに接続されるディスプレイ、およびI/Oインターフェースに接続されるマウス/キーボード/プリンタを挙げることができる。他の装置
を処理
ユニットに接続することができ、更に別のインターフェースカード、またはより少ないインターフェースカードを利用することができる。例えば、ユニバーサルシリアルバス(USB)(図示せず)のようなシリアルインターフェースを使用して、プリンタのインターフェースとすることができる。
【0051】
処理
ユニットは更に、1つ以上のネットワークインターフェースを含み、1つ以上のネットワークインターフェースは、イーサネット(登録商標)ケーブルなどのような有線リンク、および/またはアクセスノードまたは異なるネットワークへの無線リンクを含むことができる。ネットワークインターフェースによ
り処理
ユニットは、遠隔装置とネットワークを介して通信することができる。例えば、ネットワークインターフェースは、無線通信を、1つ以上の送信機/送信アンテナ、および1つ以上の受信機/受信アンテナを介し
て行うことができる
。一実施形態では
、処理
ユニットは、ローカルエリアネットワークまたはワイドエリアネットワークに接続されてデータ処理
を行い、他
の処理
ユニット、インターネット、遠隔記憶装置などのような遠隔装置と通信する。
【0052】
図9は、例示的な第1通信装置900を示している。通信装置900は、局の形態とすることができる。通信装置900を使用して、本明細書において説明されるこれらの実施形態のうちの種々の実施形態を実現することができる。
図9に示すように、送信機905は、パケットなどを送信するように構成される。通信装置900は更に、パケット、ULスケジューリング情報などを受信するように構成される受信機910を含む。
【0053】
情報処理
ユニット920は、ULスケジューリング情報を処理するように構成される。情報処理
ユニット920は、OFDMAおよび/またはUL MU−MIMOの使用のインジケータを処理するように構成される。情報処理
ユニット920は、CP長のインジケータを処理するように構成される。CP長設定
ユニット922は、送信のCP長を設定するように構成される。CP長設定
ユニット922は、CP長をOFDMAおよび/またはUL MU−MIMOの使用のインジケータに従って設定するように構成される。CP長設定
ユニット922は、CP値をCP長のインジケータに従って設定するように構成される。CP長設定
ユニット922は、CP値を、ULスケジューリング情報に含まれるスケジューリング情報を受信する
幾つかの局に従って設定するように構成される。局判断
ユニット924は、ULスケジューリング情報に含まれるスケジューリング情報を受信する
幾つかの局を確認するように構成される。メモリ930は、パケット、ULスケジューリング情報、リソース割り当て、インジケータ、CP、CP長などを格納するように構成される。
【0054】
通信装置900の構成要素は、特定のハードウェア論理ブロックとして実現することができる。別の構成では、通信装置900の構成要素は、プロセッサ、コントローラ、特定用途向け集積回路などで実行されるソフトウェアとして実現することができる。更に別の構成では、通信装置900の構成要素は、ソフトウェアおよび/またはハードウェア
の組合せと
して実現することができる。
【0055】
一例として、受信機910および送信機905が、特定のハードウェア論理ブロックとして実現することができるのに対し、情報処理
ユニット920、CP長設定
ユニット922、および局判断
ユニット924は、マイクロプロセッサ(プロセッサ915のような)
、もしくは専用回路
、、またはフィールド・プログラマブル・ロジック・アレイのカスタム・
コンパイルド・ロジック・アレイで実行されるソフトウェアモジュールとすることができる。情報処理
ユニット920、CP長設定
ユニット922、および局判断
ユニット924は、メモリ930に格納されるモジュールとすることができる。
【0056】
図10は、例示的な第2通信装置1000を示している。通信装置1000は、アクセスポイントの形態とすることができる。通信装置1000を使用して、本明細書において説明されるこれらの実施形態のうちの種々の実施形態を実現することができる。
図10に示すように、送信機1005は、パケット、ULスケジューリング情報などを送信するように構成される。通信装置1000は更に、パケット、UL送信などを受信するように構成される受信機1010を含む。
【0057】
ULスケジューリング情報生成
ユニット1020は、リソース割り当てを作成して、スケジューリング情報をリソース割り当てに基づいて生成するように構成される。インジケータ生成
ユニット1022は、OFDMAおよび/またはUL MU−MIMOの使用のインジケータ、またはスケジューリングされた送信のCP長のインジケータを生成するように構成される。メモリ1030は、パケット、ULスケジューリング情報、リソース割り当て、インジケータ、CP、CP長などを格納するように構成される。
【0058】
通信装置1000の構成要素は、特定のハードウェア論理ブロックとして実現することができる。別の構成では、通信装置1000の構成要素は、プロセッサ、コントローラ、特定用途向け集積回路などで実行されるソフトウェアとして実現することができる。更に別の構成では、通信装置1000の構成要素は、ソフトウェアおよび/またはハードウェアの組合せとすることができる。
【0059】
一例として、受信機1010および送信機1005が、特定のハードウェア論理ブロックとして実現することができるのに対し、スケジューリング情報生成
ユニット1020およびインジケータ生成
ユニット1022は、マイクロプロセッサ(プロセッサ1015のような)、または専用回路で実行される、或いはフィールド・プログラマブル・ロジック・アレイのカスタム・
コンパイルド・ロジック・アレイで実行されるソフトウェアモジュールとすることができる。スケジューリング情報生成
ユニット1020およびインジケータ生成
ユニット1022は、メモリ1030に格納されるモジュールとすることができる。
【0060】
本開示および本開示の利点について詳細に説明してきたが、種々の変更、置換、および改変を本明細書において、添付の特許請求の範囲により規定される本開示の趣旨および範囲から逸脱しない限
り行うことができることを理解されたい。