(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
たとえば、上記放射線検査装置内ではDICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)情報が記憶されており、その中の一部に検査機器を示すテキストがある。CT検査であれば、上記放射線検査装置はCT装置であるため「CT」とのテキストが表示される。具体例を挙げると、「Modality (0008,0060) CT」などである。
【0005】
しかしながら、実際には医療機関ごとの様々な事情(ネットワーク上、あるいは関連した他社のシステムとの接続の関係上)により、上記放射線検査装置を示すテキストが異なることが多い。また、医療機関ごとまたは部署ごとに、各検査の名称が異なることがある。これらのような医療現場において、検査内容が同一の検査の結果をグループ化したい場合、検査内容が同一であるかどうかわからず、情報処理上、検査の結果の分類作業に支障が出ることがあった。
【0006】
そこで、本発明は、上記の問題に鑑みなされたものであり、検査機器の種類または検査の独自種類名が異なったとしても、同じ種類の検査の結果を抽出して閲覧可能なプログラム及び閲覧システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1) 本発明に係るプログラムは、コンピュータを、情報の入力操作が可能な操作手段
、検査の種類それぞれに対応しており、あらかじめ設定された検査種別コードの情報を記憶する検査種別コード記憶手段、
医療機関ごとまたは部署ごとに各ユーザによる前記操作手段の操作によって、前記検査の種類それぞれを
前記各ユーザが独自に特定した情報(以下、検査種類特定情報)に、前記検査種類特定情報に対応する前記検査種別コードの情報
を紐付けて
、合成情報を生成する合成情報生成手段、前記合成情報を記憶する合成情報記憶手段、前記検査それぞれによって得られた各検査結果の情報(以下、検査結果情報)に、前記
各ユーザによる前記操作手段の操作によって対応する前記合成情報を付加する情報付加手段、前記情報付加手段によって前記検査種類特定情報が付加された前記検査結果情報(以下、付加情報)を記憶する付加情報記憶手段、前記付加情報記憶手段と通信可能に接続され、前記付加情報に含まれる情報のうちいずれか1つ以上を表示するWebサイトを構築可能なWebサイト構築手段、閲覧が許可された所定のユーザによる閲覧用外部端末の所定の操作の信号を受信した場合、前記閲覧用外部端末において前記Webサイトを閲覧可能にするとともに、前記Webサイトにおいて前記付加情報に含まれる前記検査種別コード
または前記検査種類特定情報を介して前記検査結果情報を閲覧可能な閲覧手段、として機能させるものである。
【0008】
上記(1)の構成のプログラムを備えた閲覧システムのWebサイトに通信可能な端末を有した医療機関などにおける所定のユーザは、検査種別コードを閲覧手段において選択するだけで、検査機器名、検査の独自種類名(たとえば、称呼または略語)などが医療機関ごと又は部署ごとに異なっていても、同じ種類の検査の結果を抽出して閲覧することができる。すなわち、上記所定のユーザは、検査種別コードを閲覧手段において選択するだけで、検査機器の種類および検査の各自の種類名に依存しないで、検査内容が同一の検査の結果を抽出し、分類することができる。また、上記(1)の構成のプログラム備えた閲覧システムによれば、上記所定のユーザが用いている検査の独自種類名からも、検査内容が同一の検査の結果を抽出し、分類することができる。すなわち、複数の医療施設などが上記(1)の構成のプログラム備えた閲覧システムを利用している場合、各ユーザが用いている検査の独自種類名のそれぞれから、検査内容が同一の検査の結果の情報を抽出し、分類することができる。したがって、各ユーザは、他の医療施設などの検査の結果の情報を分析することなどが可能である。
【0009】
(2) 上記(1)のプログラムにおいて、前記検査結果情報のそれぞれには、被検査者の固有IDの情報(以下、固有ID情報)と、前記固有ID情報に紐付けられ、前記被検査者が検査時に被爆した放射線量の情報(以下、放射線量情報)と、が含まれており、前記閲覧手段は、前記固有ID情報を介して前記検査結果情報に含まれる前記被検査者の放射線量の情報を閲覧可能なものであってもよい。
【0010】
上記(2)の構成のプログラムを備えた閲覧システムによれば、記憶された被検査者の放射線量の情報を管理することができる。すなわち、仮に、検査した病院などが廃業をして、別の病院で診療を受けることになったとしても、被検査者の放射線量の情報を残すことが可能であり、一生を通じた被検査者の放射線量の情報の管理が可能となる。
【0011】
(3) 上記(1)または(2)のプログラムにおいて、前記合成情報生成手段は、前記検査を行う検査機器の種類の情報をさらに合成情報に合成可能なものであってもよい。
【0012】
上記(3)の構成のプログラムを備えた閲覧システムによれば、検査機器の種類ごとに検査結果を分類することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の実施形態に係る閲覧システムの概略構成図である。
【
図2】
図1の閲覧システムの情報付加用端末におけるWebブラウザに表示される画像の一例を示す写真である。
【
図3】
図1の閲覧システムの情報付加用端末におけるWebブラウザに表示される画像の一例を示す写真である。
【
図4】
図1の閲覧システムの情報付加用端末におけるWebブラウザに表示される画像の一例を示す写真である。
【
図5】
図1の閲覧システムの情報付加用端末におけるWebブラウザに表示される画像の一例を示す写真である。
【
図6】
図1の閲覧システムの情報付加用端末におけるWebブラウザに表示される画像の一例を示す写真である。
【
図7】
図1の閲覧システムの情報付加用端末におけるWebブラウザに表示される画像の一例を示す写真である。
【
図8】
図1の閲覧システムの情報付加用端末におけるWebブラウザに表示される画像の一例を示す写真である。
【
図9】
図1の閲覧システムの情報付加用端末におけるWebブラウザに表示される画像の一例を示す写真である。
【
図10】
図1の閲覧システムの情報付加用端末におけるWebブラウザに表示される画像の一例を示す写真である。
【
図11】
図1の閲覧システムの情報付加用端末におけるWebブラウザに表示される画像の一例を示す写真である。
【
図12】
図1の閲覧システムの情報付加用端末におけるWebブラウザに表示される画像の一例を示す写真である。
【
図13】
図1の閲覧システムの情報付加用端末におけるWebブラウザに表示される画像の一例を示す写真である。
【
図14】
図1の閲覧システムの情報付加用端末におけるWebブラウザに表示される画像の一例を示す写真である。
【
図15】
図1の閲覧システムの閲覧用端末におけるWebブラウザに表示される画像の一例を示す写真である。
【
図16】
図1の閲覧システムの閲覧用端末におけるWebブラウザに表示される画像の一例を示す写真である。
【
図17】
図1の閲覧システムの閲覧用端末におけるWebブラウザに表示される画像の一例を示す写真である。
【
図18】
図1の閲覧システムの閲覧用端末におけるWebブラウザに表示される画像の一例を示す写真である。
【
図19】
図1の閲覧システムの閲覧用端末におけるWebブラウザに表示される画像の一例を示す写真である。
【
図20】
図1の閲覧システムの閲覧用端末におけるWebブラウザに表示される画像の一例を示す写真である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態に係る閲覧システム100について図面に基づいて説明する。
【0015】
(閲覧システム100の構成)
図1に示したように、本発明の実施の形態に係る閲覧システム100は、CTスキャン装置10と、情報提供用端末20と、閲覧用端末30と、情報付加用端末40と、サーバ50とを備えている。なお、CTスキャン装置10と情報提供用端末20は、有線LAN又は無線LANなどのネットワークを介して通信可能に接続されている。また、情報提供用端末20、閲覧用端末30、情報付加用端末40は、サーバ50と有線LAN又は無線LANなどのネットワークを介して通信可能に接続されている。なお、図示していないが、CTスキャン装置10、情報提供用端末20、および情報付加用端末40の組み合わせは、各医療施設などにそれぞれ設けられているものであり、該医療施設に複数設けられている場合もある。また、閲覧用端末30は、情報提供用端末20と対応するように、各医療施設などに設けられている。
【0016】
CTスキャン装置10は、X線又は放射線などを利用して物体を走査し、コンピュータを用いて処理することで、物体の内部画像を構成することができるものである。CTスキャン装置10において撮影された画像データ、画像データに付帯されるテキストデータ、撮影時のCTスキャン装置10の設定条件、被曝線量値などのデータ、被検査者の固有IDは、検査それぞれによって得られた各検査結果の情報(以下、検査結果情報)として、CTスキャン装置10から情報提供用端末20に送信される。なお、本実施形態で扱う情報としては、例えば、DICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)規格の情報が挙げられるが、これに限られない。なお、CTスキャン装置10の代わりに、他の医療用検査装置を用いてもよい。
【0017】
情報提供用端末20は、CTスキャン装置10に接続されており、CTスキャン装置10から送信されたデータを保管(記憶)可能な情報保管部21と、情報保管部21から上記検査結果情報を取得可能な検査結果情報取得部22とを備えている。検査結果情報取得部22は、上記検査結果情報として、画像データ及び画像データに付帯するテキストデータを抽出・取得する機能を有したものであるが、各種データの変更処理機能(図示せず)も有している。また、検査結果情報取得部22は、サーバ50内の記憶部51に各種情報を送信可能なものでもある。
【0018】
なお、情報提供用端末20は、CPUと、主記憶装置と、情報保管部21を含む補助記憶装置と、通信I/Fと、入力装置(キーボード、マウス(ポインティングデバイス)、タッチパネルなど)と、ディスプレイ装置(いずれも図示せず)を備えており、補助記憶装置に記憶(インストール)された情報取得用プログラムと情報送信用プログラムとを、CPUが主記憶装置にロードして実行することによって、検査結果情報取得部22の情報取得機能及び情報送信機能を実現する。
【0019】
閲覧用端末30は、クライアントアプリケーションとして、例えば、ビューワ機能を司るWebブラウザ31を備えている。Webブラウザ31は、サーバ50へHTTP GETに基づく通信(例えば、HTTP通信)を行い、サーバ50に対して閲覧用端末30のユーザが閲覧を所望する情報の提供要求を送信する。また、Webブラウザ31は情報の提供要求に応じてサーバ50にて生成された情報を含むファイルを受信し、ファイルに基づく画像をディスプレイに表示する。この情報を含むファイルは、例えば、JSON(JavaScript(登録商標) Object Notation)ファイルとして提供される。
【0020】
なお、閲覧用端末30は、CPUと、主記憶装置と、補助記憶装置と、通信I/Fと、入力装置(キーボード、マウス(ポインティングデバイス)、タッチパネルなど)と、ディスプレイ装置(いずれも図示せず)を備えており、補助記憶装置に記憶(インストール)されたWebブラウザ31に対応するプログラムをCPUが主記憶装置にロードして実行することによって、Webブラウザ31(クライアントアプリケーション)のWebサイト閲覧機能を実現する。これにより、閲覧用端末30は、ネットワークを介してサーバ50が構築して提供するWebサイトにアクセスすることによって、目的の情報の閲覧を行うWebページをディスプレイ装置に表示することができる。
【0021】
情報付加用端末40は、クライアントアプリケーションとして、例えば、ビューワ機能(閲覧機能)及びデータ入力機能を司るWebブラウザ41を備えている。また、Webブラウザ41においては、ビューワ機能(閲覧機能)及びデータ入力機能を実行できるように構成しているが、ビューワ機能(閲覧機能)又はデータ入力機能のどちらか一方の機能を実行し、他のWebブラウザなどにおいて他方を実行可能に構成してもよい。
【0022】
なお、情報付加用端末40は、CPUと、主記憶装置と、補助記憶装置と、通信I/Fと、入力装置(キーボード、マウス(ポインティングデバイス)、タッチパネルなど)と、ディスプレイ装置(いずれも図示せず)を備えており、補助記憶装置に記憶(インストール)されたWebブラウザ41に対応するプログラムをCPUが主記憶装置にロードして実行することによって、Webブラウザ41(クライアントアプリケーション)の各種データ参照機能を実現する。これにより、情報付加用端末40のWebブラウザ41においては、ネットワークを介してサーバ50が構築して提供するWebサイトにアクセスすることによって、各種の操作(例えば、各データへの他情報の追加)を行うWebサイト(Webページ)をディスプレイ装置に表示することができる。また、情報付加用端末40は、いわゆるデスクトップ型又はノート型のパーソナルコンピュータでもよいし、携帯型端末(スマートフォン、タブレット型PCなど)でもよい。
【0023】
サーバ50は、検査結果情報など各種情報を記憶する記憶部51と、記憶部51に保管されている各種情報を処理する情報処理部52と、記憶部51から送信された情報を基にWebサイトを構築するWebサイト構築部53と、を備えている。
【0024】
記憶部51は、検査種別コード記憶部51aと、合成情報記憶部51bと、検査結果情報記憶部51cと、付加情報記憶部51dと、を備えている。
【0025】
検査種別コード記憶部51aには、あらかじめ設定された検査種別コードの情報が記憶されている。この検査種別コードは、検査機器名などに依存したものではなく、検査の種類それぞれに対応したコードであり、たとえば、6桁の数字を用いて表されるが、これに限られず、アルファベットまたは各種記号を用いたものであってもよい。また、検査種別コードは、検査の種類の情報を共通化することに用いることが可能である。
【0026】
合成情報記憶部51bは、後述する合成情報生成部52aから送信された合成情報を受信し記憶する。ここで、合成情報とは、検査の種類それぞれをユーザが独自に特定した情報(以下、検査種類特定情報)に、この検査種類特定情報に対応する上記検査種別コードを、該ユーザによる入力装置(操作手段)の操作により紐付けることによって得た情報である。また、上記検査種類特定情報は、具体的には、たとえば、各医療機関などによって独自に名付けられた検査の種類それぞれの名称または略語のことである。したがって、上記検査種類特定情報は、各医療機関などで異なっていることがある。
【0027】
検査結果情報記憶部51cは、検査結果情報取得部22から検査結果情報を受信し、記憶する。また、図示しないが、検査結果情報記憶部51cは、情報提供用端末20が複数ある場合、すべての情報提供用端末20の検査結果情報取得部22から各種情報を受信し、保管(記憶)できるようになっている。
【0028】
付加情報記憶部51dは、上記検査種類特定情報が付加された検査結果情報(以下、付加情報)を受信し、記憶する。
【0029】
情報処理部52は、合成情報生成部52aと、情報付加部52bと、を備えている。合成情報生成部52aは、上記検査種類特定情報に、上記検査種類特定情報に対応する上記検査種別コードを、ユーザによる情報端末における入力装置(操作手段)の操作によって紐付けて合成情報を生成する処理を実行させるものである。情報付加部52bは、上記検査結果情報に、ユーザによる入力装置(操作手段)の操作によって対応する上記合成情報を付加する処理を実行させるものである。
【0030】
Webサイト構築部53は、情報処理部52から送信されたデータを基にWebサイトを構築する処理を実行させるものである。また、Webサイト構築部53は、情報処理部52を介して記憶部51と情報の送受信が可能であるが、直接、記憶部51と情報の送受信ができる構成であってもよい。
【0031】
なお、サーバ50は、CPUと、主記憶装置と、記憶部51を含む補助記憶装置と、通信I/Fと、入力装置(キーボード、マウス(ポインティングデバイス)、タッチパネルなど)と、ディスプレイ装置(いずれも図示せず)を備えており、補助記憶装置に記憶(インストール)されたWebサイト構築用プログラム、及び、情報処理プログラムをCPUが主記憶装置にロードして実行することによって、Webサイト構築部53のWebサイト構築機能と、情報処理部52の情報処理機能と、を実現する。また、後に詳述するが、情報処理部52における情報処理は、記憶部51から受信して読み取った各種情報を、Webサイト構築部53でのWebサイト構築に使用できるデータに変換する処理を含む。また、サーバ50は、補助記憶装置に記憶(インストール)された閲覧プログラム、データ閲覧・付加プログラムをCPUが主記憶装置にロードして実行することによって、閲覧が許可された所定のユーザによる閲覧用端末30における所定の操作によって、閲覧用端末30においてWebサイトを閲覧可能とする閲覧機能と、所定のユーザによる閲覧用端末30における所定の操作によって、上記検査結果情報を閲覧可能とし、且つ、上記検査結果情報に上記合成情報を付加可能とするデータ閲覧・付加機能と、を実現させる。
【0032】
(閲覧システム100の各部位の処理動作)
次に、閲覧システム100における各部位の処理動作について図を用いて説明する。なお、ここでは、CTスキャン装置10から得られるデータは、上記検査結果情報のみとして説明するが、CTスキャン装置10から得られるデータはこれらに限られず、他のデータ(例えば、CTスキャン装置10のメーカー名、型番、CTスキャン装置10で使用されているソフトウェア名、該ソフトウェアのバージョンなど様々なデータ)を付帯させてもよい。また、CTスキャン装置10から得られたデータには、情報提供用端末20、情報付加用端末40において、権限を有した各ユーザにより、必要に応じて、情報の追記を行ってもよい。また、CTスキャン装置10から得られたデータのうち、個人情報に当たるデータなどを、権限を有したユーザにより、必要に応じて情報提供用端末20において削除してもよい。
【0033】
(情報提供用端末20の処理動作、及び、サーバ50の情報取得処理動作)
情報保管部21は、CTスキャン装置10で得られた情報をCTスキャン装置10から受信し、保管(記憶)する。次に、検査結果情報取得部22は、情報保管部21に保管されている検査結果情報を取得する。その後、得られた検査結果情報をサーバ50内の検査結果情報記憶部51cに送信する。
【0034】
なお、検査結果情報取得部22においてサーバ50の管理者が発行するSDカードなどの記録媒体に検査結果情報を書き込み、該記録媒体をサーバ50の管理者に送付し、サーバ50の管理者が該記録媒体から検査結果情報記憶部51cに読み込みさせることとしてもよい。ここで、検査結果情報取得部22において実行するためのプログラム及び該記録媒体にはシリアルナンバーデータが含まれており、該シリアルナンバーデータが合致していないと該記録媒体に得られたデータを書き込みすることができないようになっている。これにより、該記録媒体を用いた場合でも、情報の流出を防止することができる。
【0035】
(サーバ50の情報処理動作及び記憶処理動作)
まず、合成情報生成部52aは、検査種別コード記憶部51aから検査種別コードの情報を読み取る。そして、合成情報生成部52aは、ユーザによる入力装置の操作に基づいて、各検査種類特定情報に、対応する上記検査種別コードの情報をそれぞれ紐付け、合成情報を生成する。続いて、合成情報生成部52aは、生成した合成情報を合成情報記憶部51bに送信する。合成情報を受信した合成情報記憶部51bは、この合成情報を記憶する。
【0036】
次に、情報付加部52bは、検査結果情報記憶部51cから検査結果情報を読み取るとともに、合成情報記憶部51bから合成情報を読み取る。そして、ユーザによる入力装置の操作に基づいて、各検査結果情報に、対応する合成情報を付加して、付加情報を生成する。続いて、情報付加部52bは、生成した付加情報を付加情報記憶部51dに送信する。付加情報を受信した付加情報記憶部51dは、上記検査種類特定情報が付加された付加情報を受信し、記憶する。
【0037】
次に、Webサイト構築部53は、付加情報記憶部51dから付加情報を取得して、閲覧用端末30のWebブラウザ31で閲覧可能なWebサイト、または、情報付加用端末40のWebブラウザ41で閲覧及び各種情報の付加が可能なWebサイトを構築し、終了する。なお、構築されたWebサイトのデータは、サーバ50内の補助記憶装置に記憶される。
【0038】
(情報付加用端末40の処理動作とサーバ50の情報処理動作)
情報付加用端末40において、ID及びパスワードによって認証されたユーザ(例えば、画像診断医、専門知識を有した又は認定資格試験に合格した医療従事者(エキスパート)など)が入力装置を用いて操作することにより、Webブラウザ41は、サーバ50内の検査種別コード記憶部51aから検査種別コードの情報を取得し、情報付加用端末40のディスプレイ装置に検査種別コードを表示する(たとえば、
図2〜
図5参照)。ここで、
図2は、CR(Computed Radiography)装置を用いた検査の場合における検査種別コードを、情報付加用端末40のディスプレイ装置に表示した状態を示した写真である。同様に、
図3においてはDR(Digital Ragiography)装置を用いた検査の場合、
図4においてはDX(Digital X-Ray)装置を用いた検査の場合、
図5においてはRF(Radio Fluoroscopy)装置を用いた検査の場合、における検査種別コードを、情報付加用端末40のディスプレイ装置に表示した状態を示した写真である。
【0039】
なお、
図2における「CR400332」のうち下6桁「400332」の検査内容(=検査名)は、「X線透視・造影検査アルトログラフィ(関節腔造影検査)右足関節側面(指定なし)」ということになる。同様に、
図3における「DR400332」のうち下6桁「400332」の検査内容(=検査名)は、「X線透視・造影検査アルトログラフィ(関節腔造影検査)右足関節側面(指定なし)」ということになる。また、
図4における「DX400332」のうち下6桁「400332」の検査内容(=検査名)は、「X線透視・造影検査アルトログラフィ(関節腔造影検査)右足関節側面(指定なし)」ということになる。また、
図5における「RF400332」のうち下6桁「400332」の検査内容(=検査名)は、「X線透視・造影検査アルトログラフィ(関節腔造影検査)右足関節側面(指定なし)」ということになる。すなわち、別々の検査機器による検査の情報であるが同じ種類の検査について、標準化されている検査種別コードを一部に使用している。
【0040】
次に、ユーザは、検査結果情報およびディスプレイ装置に表示された検査種別コードを参照して、検査種類特定情報(独自の検査の種類の名称等の情報)のいずれと対応するか検討した後、入力装置を用いて、Webブラウザ41のWebサイトの該当入力欄における検査種別コードを検査種類特定情報に紐付ける操作を行う。以下、具体例を用いて説明する。
【0041】
まず、ユーザが入力装置を用いて情報付加用端末40を操作することにより、Webブラウザ41は、サーバ50内の補助記憶装置からWebサイト構築部53を介してWebサイトの情報を取得し、
図6に示した画像をWebサイトとして情報付加用端末40のディスプレイ装置において表示する。なお、以下では、特に示さない場合でも、ユーザが入力装置を用いて、情報を入力することによって、Webブラウザ41がサーバ50と協同して、各動作の処理をしていることは言うまでもない。
【0042】
ここで、
図6においては、CT検査を選択する様子を示している。また、ユーザは、検査結果情報のうち、たとえば、DICOM情報を検査後に閲覧することができ、このDICOM情報から、いずれの検査を行ったかを判断する。ここでのDICOM情報には、
図6に示したように、Study Description,Protocol Name,Acquisition Protocol,Acquisition Device Processing Description,Image Comments,Series Description,View Position、の7つの項目が含まれる。また、
図6の例では、「Protocol Name」の欄に、「TEST CHEST/Thorax」と表示されているが、この「TEST CHEST/Thorax」は、その医療機関などの独自の呼称又は略語の例である。
【0043】
次に、ユーザが入力装置を用いて情報付加用端末40を操作することにより、「TEST CHEST/Thorax」をキーワードとして選択し、登録すると、
図7のWebサイト画面の写真に示したように、「Protocol Name」の欄において、「TEST CHEST/Thorax」の前に「key」の文字が表示される。そして、ユーザが入力装置を用いて情報付加用端末40を操作することにより、「key」の文字が表示されているものだけ(「Protocol Name」に「TEST CHEST/Thorax」と表示されているものだけ)を検索すると、
図8のWebサイト画面の写真に示したように、「key」の文字が表示されているものだけがリスト表示される。
【0044】
次に、ユーザは、
図8のリストから、検査種別コードを付加したい検査結果情報の欄を選択した後、その選択した欄の「Protocol Name」の「TEST CHEST/Thorax」を見て、どのような検査内容(検査名)だったか、すなわち、どのような検査種類特定情報(独自の検査の種類の名称等の情報)だったかを思い出して、入力装置を用いて検査種類特定情報を入力する。なお、
図9の画像の写真において、「Part」(部位)のプルダウンリストから検査部位を選択する様子(ここでは、「Lung」(肺)を最終的に選択する直前の状態)を示している。
【0045】
また、
図10の画像の写真においては、「Part」(部位)において「Lung」(肺)を選択した様子を示している。これにより、自動的に
図10下部のプルダウンリストの表示内容は、検索における絞り込み結果が表示される。この検索の絞り込みの条件は、モダリティ(検査機器の分類)がCT(Computed Tomography)であること、「Part」(部位)が「Lung」(肺)であることで、Part(部位)を選択した直後に自動的に検索表示されるようになっている。
【0046】
ここで、
図10下部のプルダウンリストから「X線CT検査胸部CT Chest」を選択した状態の画像の写真を
図11に示す。ちなみに、
図10下部のプルダウンリストは、たとえば、「X線CT検査胸部CT Chest」のように、日本語表記が左、英語表記が右となるように構成されている。このようにして
図10下部のプルダウンリストから適切な検査種類を選択後、自動的にM code(検査種別コード)欄に、たとえば緑文字色で「CT100021」と表示される。その後、自施設の呼称又は略語の検査内容(=検査名)と、標準化した検査種別コード(M code)とを紐付ける処理(関連性を持たす処理)が実行されれば.
図12の画像の写真に示したように、メッセージ(「Tagged OK」の文字)が画面に表示される処理がWebサイト構築部53によって実行される。このとき、合成情報生成部52aは、Webサイト構築部53を介して、入力された検査種類特定情報を取得して、検査種類特定情報と検査種別コードとを用いて合成情報を生成する。そして、情報付加部52bは、検査結果情報にこの合成情報を付加し、付加情報を生成する。
【0047】
続いて、該メッセージ表示後には、Tagging結果が示される。たとえば、
図13の画像の写真に示したように、各該当欄の横バーに各M code(検査種別コード)が示される。
図13及び
図14の画像の写真の左側には短冊状の縦長バーが検査結果情報ごとに設けられているが、この短冊状の縦長バーにはTagging結果を示す色が付されている。たとえば、この短冊状の縦長バーの色が「青色」なら「Tagging済み(M codeあり)」、すなわち、情報付加部52bによって付加情報が生成されたことを示す。また、たとえば、この短冊状の縦長バーの色が「赤色」なら「taggingできない(上記7つの項目が空)」、すなわち、情報付加部52bによって付加情報が生成されなかったことを示す。また、この短冊状の縦長バーの色が「黄色」なら「Taggingが未完成(M codeなし)」、すなわち、情報付加部52bはまだ処理動作を行っていないことを示す。このように、Webサイト構築部53によれば、Tagging結果(情報付加部52bが付加情報を生成したか否か、まだ処理を行っていないかなど)を場合分けして表示したWebサイトを構築することができる。
【0048】
(閲覧用端末30の処理動作)
閲覧用端末30において、ID及びパスワードによって認証されたユーザ(例えば、CTスキャン装置10の管理者、情報提供用端末20の管理者など)が入力装置を用いて操作することによって、サーバ50内の補助記憶装置からWebサイト構築部53を介してWebサイトのデータを取得し、Webブラウザ31によりWebサイトをディスプレイ装置に表示する。これにより、閲覧用端末30において、サーバ50の付加情報記憶部51dから得られる情報を、Webサイトを介して閲覧可能となる。したがって、各閲覧用端末30において、例えば、所定の被検査者の検査結果情報(被検査者固有のIDも含む)、または、他施設から提供された被検査者ごとのCTスキャン装置10の被爆量データ(CTスキャン装置10のメーカー名、型番、CTスキャン装置10で使用されているソフトウェア名、該ソフトウェアのバージョンなどのデータが含まれる場合もある。)を、標準化した検査種別コードを用いて検索し、閲覧することができる。
【0049】
(閲覧システム100の特徴)
CTスキャン装置10、情報提供用端末20及び閲覧用端末30を有した医療施設などにおける所定のユーザは、閲覧システム100により、検査種別コードを閲覧用端末30において選択するだけで、検査機器名、検査の独自種類名(たとえば、称呼または略語)などが異なっていても、同じ種類の検査の結果を抽出して閲覧することができる。すなわち、所定のユーザは、検査種別コードを閲覧用端末30において選択するだけで、検査機器の種類および検査の独自種類名に依存しないで、検査内容が同一の検査の結果を抽出し、分類することができる。
【0050】
また、閲覧システム100によれば、上記所定のユーザが用いている検査の独自種類名からも、検査内容が同一の検査の結果を抽出し、分類することができる。すなわち、複数の医療施設などがそれぞれ閲覧システム100を利用している場合、各ユーザが用いている検査の独自種類名のそれぞれから、検査内容が同一の検査の結果の情報を抽出し、分類することができる。したがって、各ユーザは、他の医療施設などの検査の結果の情報を分析することなどが可能である。
【0051】
また、閲覧システム100によれば、検査機器の種類ごとに検査結果を分類することも可能である。
【0052】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、具体的構成などは、適宜設計変更可能である。また、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0053】
例えば、閲覧システム100を生まれた時から用いる場合、又は、閲覧システム100を途中からでも続けて用いる場合には、様々な医療機関などから上記被検査者の検査時の被曝量の情報を取得し続けることで、一生を通じた被検査者の放射線量の情報の管理が可能となる。以下、具体例を用いて説明する。
【0054】
上述した検査結果情報には、被検査者固有のID、および、その被検査者の過去の被爆を伴う放射線検査履歴情報が含まれていてもよい。なお、被検査者固有のIDとしては、たとえば、被検査者(Patient)のID(Patient ID)、PUID(Patient Unique Identification)などのことであり、複数割り当てられていてもよい。また、PUIDは、撮影方法(シリーズ)ごとに発行されている。
【0055】
また、情報処理部52において、検査結果情報記憶部51cから検査結果情報のうち放射線検査履歴情報(各種の検査(スタディ)の回数の情報、および、撮影方法(シリーズ)の情報を含む)を読み取り、PUID(Patient Unique Identification)を割り当てた後、記憶部51において記憶する。このPUIDは、Webサイト構築部53において構築されたWebサイトで表示可能であり、閲覧用端末30のWebブラウザ31を介して医療機関、患者も参照できる。たとえば、
図15に示した画像の写真のように、被検査者(Patient)のID(Patient ID)、または、PUIDから、放射線検査履歴情報を検索する。
【0056】
次に、被検査者(Patient)のID(Patient ID)で検索した場合のWebブラウザ31に表示された画像の写真を、
図16に示す。なお、
図16中の「ABDO_TO_PELVIS」は撮影範囲を示している。この
図16の写真では、検索結果として、その被検査者のこれまでの被爆を伴う放射線検査履歴が全てリスト表示されている。
【0057】
また、PUIDで検索した場合のWebブラウザ31に表示された画像の写真を、
図17に示す。この
図17の写真では、検索結果は、検査(スタディ)ごとに、撮影回数、検査日、検査名(Acquisition Protocol)、撮影方法(シリーズ)が表示されている。また、撮影方法(シリーズ)は、撮影方法(シリーズ)ごとにカンマ区切りして数値で表示されている(「Each_DLP」、「Each Mean CTDlvol」)。
【0058】
次に、Webブラウザ31において、PUIDからピンポイント表示(シリーズのみ)させた場合の画像の写真を、
図18に示す。
【0059】
また、PUIDで検索した場合の検索結果を紙媒体に印刷した例を、
図19に示す。また、PUIDで検索した場合のWebブラウザ31に表示された画像の写真を、
図20に示す。
図20では、「Index」欄に被曝量が表示されている。
【0060】
このようにして、一生を通じた被検査者の放射線量の情報の管理が可能となる。
【解決手段】閲覧システム100は、CTスキャン装置10と、CTスキャン装置10から検査結果情報を取得する情報提供用端末20と、検査の種類それぞれを独自に特定した情報に検査種別コードを合成する処理を実行するとともに検査結果情報に付加する処理を実行した後に記憶しWebサイトを構築可能なサーバ50と、検査結果情報に付加したい情報をサーバ50に送信することが可能な情報付加用端末40と、サーバ50内の各種データを表示するWebサイトを閲覧可能な閲覧用端末30と、を備えている。