(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6400622
(24)【登録日】2018年9月14日
(45)【発行日】2018年10月3日
(54)【発明の名称】コンピューティングデバイスにおけるエッジ親指センサを使用し且つ促進するためのメカニズム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/041 20060101AFI20180920BHJP
G06F 3/044 20060101ALI20180920BHJP
【FI】
G06F3/041 550
G06F3/041 610
G06F3/044 120
【請求項の数】15
【外国語出願】
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2016-58233(P2016-58233)
(22)【出願日】2016年3月23日
(62)【分割の表示】特願2014-533277(P2014-533277)の分割
【原出願日】2011年9月30日
(65)【公開番号】特開2016-149145(P2016-149145A)
(43)【公開日】2016年8月18日
【審査請求日】2016年3月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】593096712
【氏名又は名称】インテル コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】グローマン,デイヴィッド エル.
【審査官】
塩屋 雅弘
(56)【参考文献】
【文献】
特開2007−072902(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2011/0157065(US,A1)
【文献】
特開2009−026290(JP,A)
【文献】
特開2010−262557(JP,A)
【文献】
特表2011−503756(JP,A)
【文献】
特開2007−264923(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F3/03
3/041−3/047
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサを製造する方法であって、
コンピューティングデバイスの統合タッチセンサを作成するために、前記コンピューティングデバイスのタッチパネルを、前記コンピューティングデバイスのエッジを表すフラップに拡張するステップであって、前記フラップは、フレキシブルなジョイント部を介して前記タッチパネルと結合される、ステップ
を含み、
前記タッチパネルは、前記フラップと連続しておらず、前記フレキシブルなジョイント部は、前記タッチパネルと前記フラップとを隔て、
前記タッチパネルを拡張することは、前記タッチパネル及び前記エッジを前記統合タッチセンサに統合することを含み、
前記統合することは、前記エッジに統合静電容量検出を提供することを含む、方法。
【請求項2】
前記統合タッチセンサは、
前記コンピューティングデバイスの1以上の側に設けられる1以上のサイドセンサ
を含み、
前記統合タッチセンサは、前記コンピューティングデバイスの前方にある前記タッチパネルから90度の角度をなして設けられる、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記統合タッチセンサは、
前記コンピューティングデバイスの1以上の側に設けられる1以上のサイドセンサ
を含み、
前記統合タッチセンサは、前記コンピューティングデバイスの前方にある前記タッチパネルから90度以外の角度をなして設けられる、請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記統合タッチセンサは、ユーザの親指又はユーザの1以上の指を介して提供されるユーザのタッチによりトリガされる親指センサを含む、請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記コンピューティングデバイスは、モバイルコンピューティングデバイス、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、及びセットトップボックスのうちの1以上を含み、前記モバイルコンピューティングデバイスは、スマートフォン、ハンドヘルドコンピューティングデバイス、携帯情報端末(PDA)、及びタブレットコンピュータのうちの1以上を含み、前記ラップトップコンピュータは、ノートブック又はネットブックを含む、請求項1記載の方法。
【請求項6】
フレキシブルなジョイント部を介してタッチパネルと結合されたフラップを有するコンピューティングデバイスのエッジに拡張されている前記タッチパネルを含む統合タッチセンサの使用を検出するステップであって、前記タッチパネルは、前記フラップと連続しておらず、前記フレキシブルなジョイント部は、前記タッチパネルと前記フラップとを隔て、前記使用は、ユーザによる前記統合タッチセンサのタッチを含み、前記統合タッチセンサの使用を検出することは、前記統合タッチセンサを通じた統合静電容量検出を提供するために、前記タッチパネルと前記エッジとの間を延びる導電線の複数の交点のうちの1以上の交点における変化を検出することを含む、ステップと、
前記統合タッチセンサの前記使用に応じて、アクションを促進するステップと、
を含む、コンピュータにより実施される方法。
【請求項7】
前記使用を分析して、前記ユーザによる前記使用の意図される目的を判定するステップと、
前記使用に応じて、且つ前記の判定された意図される目的に従って、アクションを選択するステップと、
をさらに含む、請求項6記載のコンピュータにより実施される方法。
【請求項8】
前記統合タッチセンサの使用を検出することは、前記複数の交点のうちの前記1以上の交点から、前記統合タッチセンサの前記使用に関連するメッセージを受信することをさらに含み、前記複数の交点は、前記タッチパネルに設けられた第1の導電線を、前記コンピューティングデバイスの前記エッジに設けられた第2の導電線に重ねて配置することにより形成される、請求項6記載のコンピュータにより実施される方法。
【請求項9】
エッジセンサメカニズムを促進するための命令を記憶しているメモリと、前記命令を実行する処理デバイスとを有するコンピューティングデバイスであって、前記命令は、前記処理デバイスに、
前記コンピューティングデバイスの統合タッチセンサを作成するために、前記コンピューティングデバイスのタッチパネルを、前記コンピューティングデバイスのエッジを表すフラップに拡張するステップであって、前記フラップは、フレキシブルなジョイント部を介して前記タッチパネルと結合され、前記タッチパネルは、前記フラップと連続しておらず、前記フレキシブルなジョイント部は、前記タッチパネルと前記フラップとを隔て、前記タッチパネルを拡張することは、前記タッチパネル及び前記エッジを前記統合タッチセンサに統合することを含み、前記統合することは、前記エッジに統合静電容量検出を提供することを含む、ステップと、
前記統合タッチセンサの使用を検出するステップであって、前記使用は、ユーザによる前記統合タッチセンサのタッチを含み、前記統合タッチセンサの使用を検出することは、前記統合タッチセンサを通じた前記統合静電容量検出を提供するために、前記タッチパネルと前記エッジとの間を延びる導電線の複数の交点のうちの1以上の交点における変化を検出することを含む、ステップと、
前記統合タッチセンサの前記使用に応じて、アクションを促進するステップと、
を実行させる、コンピューティングデバイス
を備えたシステム。
【請求項10】
前記処理デバイスは、さらに、前記使用を分析して、
前記ユーザによる前記使用の意図される目的を判定し、
前記使用に応じて、且つ前記の判定された意図される目的に従って、アクションを選択する、請求項9記載のシステム。
【請求項11】
前記統合タッチセンサの使用を検出することは、前記複数の交点のうちの前記1以上の交点から、前記統合タッチセンサの前記使用に関連するメッセージを受信することをさらに含み、前記複数の交点は、前記タッチパネルに設けられた第1の導電線を、前記エッジに設けられた第2の導電線に重ねて配置することにより形成される、請求項9記載のシステム。
【請求項12】
前記統合タッチセンサは、
前記コンピューティングデバイスの1以上の側に設けられた1以上のサイドセンサ
を含み、
前記統合タッチセンサは、前記コンピューティングデバイスの前方にある前記タッチパネルから90度の角度をなして設けられている、請求項9記載のシステム。
【請求項13】
前記統合タッチセンサは、
前記コンピューティングデバイスの1以上の側に設けられた1以上のサイドセンサ
を含み、
前記統合タッチセンサは、前記コンピューティングデバイスの前方にある前記タッチパネルから90度以外の角度をなして設けられている、請求項9記載のシステム。
【請求項14】
前記統合タッチセンサは、ユーザの親指又はユーザの1以上の指を介して提供されるユーザのタッチによりトリガされる親指センサを含む、請求項9記載のシステム。
【請求項15】
前記コンピューティングデバイスは、モバイルコンピューティングデバイス、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、及びセットトップボックスのうちの1以上を含み、前記モバイルコンピューティングデバイスは、スマートフォン、ハンドヘルドコンピューティングデバイス、携帯情報端末(PDA)、及びタブレットコンピュータのうちの1以上を含み、前記ラップトップコンピュータは、ノートブック又はネットブックを含む、請求項9記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本分野は、一般に、コンピューティングデバイスに関し、より詳細には、コンピューティングデバイスにおけるエッジ親指センサ(edge thumb sensor)を使用し且つ促進するためのメカニズムを使用することに関する。
【背景技術】
【0002】
モバイルデバイスの使用が増加するのに伴って、コスト、サイズ、又は複雑さを増大させることなく、且つ/又は、価値、効率性、又は既存の特徴を低減させることなく、(例えば、タッチパネルを使用するなどにより)モバイルデバイスを使用しやすくすることがますます重要になってきている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
現在の技術で、前述の基準を満たすものはない。例えば、タッチパネルの感度又は機能性を増大させる1つの方法は、(例えば、マイクロコントローラ、中央処理装置(CPU)ドライバ、ケーブル又はコネクタなどの)複数の別のコンポーネントをデバイスに追加することであるが、これは、コストの増大、サイズの増大、複雑さの増大などをもたらす。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の実施形態は、コンピューティングデバイスにおける親指センサを使用し且つ促進するためのメカニズムを提供する。本発明の実施形態に係る方法は、コンピューティングデバイスのタッチパネルを、前記コンピューティングデバイスのサイドセンサとして使用される前記タッチパネルのフラップに拡張するステップと、前記サイドセンサの使用を検出する検出ステップであって、前記使用は、ユーザによる前記サイドセンサのタッチを含み、前記検出ステップは、導電線の複数の交点のうち1以上の交点における変化を検出するステップを含む、検出ステップと、を含む。本方法は、前記サイドセンサの前記使用に応じて、アクションを促進するステップをさらに含むことができる。
【0005】
一実施形態において、(例えば、スマートフォンなどの)コンピューティングデバイスのタッチパネルハードウェアが使用され、その電気的ローリード線及びカラムリード線が、親指センサを形成するために拡張される。そのため、サイドセンサとして、追加のフルセンサは必要ない。この技術は、ハードウェアコスト、デバイス統合コスト、製造コスト、ユニットテストコストなどを低減させる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本発明の一実施形態に従った、親指センサメカニズムを使用し且つ促進するコンピューティングデバイスを示す図。
【
図2】本発明の一実施形態に従ったコンピューティングデバイスにおいて使用される親指メカニズムを示す図。
【
図3A】本発明の一実施形態に従った、親指センサメカニズムを用いる親指センサを使用し且つ促進するコンピューティングデバイスを示す図。
【
図3B】本発明の一実施形態に従った、親指センサメカニズムを用いる親指センサを使用し且つ促進するコンピューティングデバイスを示す図。
【
図3C】本発明の一実施形態に従った、親指センサメカニズムを用いる親指センサを使用し且つ促進するコンピューティングデバイスを示す図。
【
図4】本発明の一実施形態に従った、親指センサを使用し且つ促進する方法を示す図。
【
図5】本発明の一実施形態に従ったコンピューティングシステムを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の実施形態が、例として示されるが、添付の図面によって限定されるわけではない。図面において、同様の参照符号は、同様の要素を示す。
【0008】
図1は、本発明の一実施形態に従った、親指センサメカニズムを使用し且つ促進するコンピューティングデバイスを示している。一実施形態において、コンピューティングデバイス100は、親指センサを使用し且つ促進するための親指センサメカニズム(「親指メカニズム」)108を有するものとして示されている。コンピューティングデバイス100は、例えば、スマートフォン(例えば、iPhone(登録商標)、BlackBerry(登録商標)など)、ハンドヘルドコンピューティングデバイス、携帯情報端末(PDA)、タブレットコンピュータ(例えば、iPad(登録商標)、Samsung(登録商標)Galaxy Tab(登録商標)など)などのモバイルコンピューティングデバイスと、ラップトップコンピュータ(例えば、ノートブック、ネットブックなど)と、セットトップボックス(例えば、インターネットベースのケーブルテレビジョンセットトップボックスなど)と、デスクトップコンピュータと、サーバコンピュータなどを含む。コンピューティングデバイス100は、コンピューティングデバイス100の任意のハードウェア又は物理的リソースとユーザとの間のインターフェースとして機能するオペレーティングシステム106を含む。コンピューティングデバイス100は、プロセッサ102、メモリデバイス104、ネットワークデバイス、ドライバなどをさらに含むことができる。「マシン」、「デバイス」、「コンピューティングデバイス」、「コンピュータ」、「コンピューティングシステム」などといった用語は、本文書を通じて、互いに代替できる同意語として使用されることに留意されたい。
【0009】
一実施形態において、コンピューティングデバイス100は、必要なハードウェア及び/又は回路を提供し親指センサメカニズム108を用いて親指センサを使用し採用し且つ促進するために使用されるハードウェアエクステンション110をさらに含む。次に続く複数の図を参照してさらに説明されるように、例えば、一実施形態において、コンピューティングデバイス100のタッチパネルは、ハードウェアエクステンション110を用いる親指センサとして機能するフラップに拡張され得る。
【0010】
図2は、本発明の一実施形態に従ったコンピューティングデバイスにおいて使用される親指メカニズムを示している。一実施形態において、親指メカニズム108は、本文書を通じて説明されるように、親指センサの使用を促進するための様々なコンポーネント202〜208を含む。例えば、親指メカニズム108は、親指センサ拡張モジュール(「拡張モジュール」)202を含む。拡張モジュール202は、親指センサとして機能するコンピューティングデバイスのタッチパネルのフラップのようなエクステンションを使用するのに必要とされるハードウェア回路を理解して動作させるために、ハードウェアエクステンション110と協働する。拡張モジュール202は、タッチパネルハードウェアを用いるモバイルコンピューティングデバイスの一方の側(例えば、右側)にある親指センサを使用するのに必要とされるハードウェアの量を低減させるために、使用される。このように、親指センサを含むタッチパネルの静電容量検出能力を拡張することにより、親指センサのコスト、サイズ、パッケージなどを大幅に低減させることができる。例えば、右利きのユーザに関してタッチパネルの右上角まで延びる(又は、左利きのユーザに関してタッチパネルの左上角まで延びる)トレースをスキャンするために、例えば、X,Yの組として、スキャニングトレースを、(静電容量検出を投影する)タッチパネルに付加することができる。このことが、
図3を参照して例示され、さらに説明される。
【0011】
拡張モジュール202に加えて、信号/センサユニット204が、ユーザが親指センサにタッチするたびにユーザのタッチを検出して分析するために、使用される。同様に、例えば、信号/センサユニット204が、信号及びタッチがタッチパネルを介して認識される場合と同様に、親指センサを介して認識される信号及びタッチを検出し分析し算出することができるよう、統合モジュール206が、モバイルコンピューティングデバイスの既存のタッチパネルと、親指センサとして機能するフラップとを統合するために、使用される。さらに、タッチパネル及び親指センサを統合するために、例えば、タッチパネルと親指センサとの間を延びる複数の導電線を使用して統合静電容量検出を提供することにより、タッチパネル及び親指センサの両者は、協働するよう結合又は統合することができる。
【0012】
親指メカニズム108は、親指センサを介してユーザにより要求される任意のアクションを促進するアクションファシリテータ208をさらに含む。例えば、ユーザが、親指センサを用いて、スクリーンをスクロールダウン又はスクロールアップすることを望む場合、アクションファシリテータ208は、他のコンポーネント202〜206と協働して、スクリーンがユーザにより要求されたようにスクロールダウン又はスクロールアップされることを確実にする。前述したように、親指メカニズム108は、ハードウェアエクステンション110と協働して(例えば、タッチパネル及び親指センサ間の共通の導電線を提供することにより)、親指センサの機能及び操作性を容易にすることが意図されている。最後に、ユーザインターフェースモジュール210が、ハードウェアエクステンション110と協働して、意図される目的に従って親指センサを都合よく動作させるためのユーザインターフェースをユーザに提供する。
【0013】
本発明の実施形態は、親指センサの機能及び操作性を容易にするために、任意の数及び種類のコンポーネントを、親指メカニズム108において変更してもよいし、親指メカニズム108に追加してもよいし、又は、親指メカニズム108から削除してもよいことを提供する。簡潔さ、明瞭さ、及び理解のしやすさを目的として、且つ親指メカニズム108に焦点を当てるために、コンピューティングデバイスのデフォルトのコンポーネント又は既知のコンポーネントの多くが、図示されておらず、本明細書において説明されていない。例えば、コンピューティングデバイスのディスプレイは、親指センサを介したユーザ入力により伝達される変化する情報に基づいて、継続的に(再)調整又は(再)アラインすることができる。
【0014】
図3A〜
図3Cは、本発明の一実施形態に従った、親指センサメカニズムを用いる親指センサを使用し且つ促進するコンピューティングデバイスを示している。
図3Aは、
図1及び
図2に示されるハードウェアエクステンション110の実施形態を示している。一実施形態において、ハードウェアエクステンション110は、結合されるタッチパネル302及び親指センサ304のために、統合静電容量パッド・回路(unified capacitive pad and circuitry)を提供する。ハードウェアエクステンション110は、タッチパネル302を親指センサ304と結合して、例えば、図示されるカラムリード線322及びローリード線324を含む導電線を介した統合ハードウェアにするための、帯電・検出ハードウェア(charging and sensing hardware)312を含む。カラムリード線322及びローリード線324の数及び機能は、理解のしやすさのために、図において単に例として示されるに過ぎず、実際のコンピューティングデバイスにおいては、カラムリード線322及びローリード線324の数及び形態は、かなり複雑になり得ることが意図されている。図示され且つ前述されたように、親指センサ304は、モバイルコンピューティングデバイス100のタッチパネル302のフレキシブルなエクステンションであり得るフラップ(又は、フレキシブルなジョイント部306を介してモバイルコンピューティングデバイス100のタッチパネル302と結合され得るフラップ
であって、タッチパネル302と連続しておらず、フレキシブルなジョイント部306によりタッチパネル302と隔てられたフラップ)として提供される。
図3Bに示されるように、フラップ親指センサ(flap thumb sensor)は、(ジョイント部306において、)コンピューティングデバイス100の右側及び/又は左側に90度回すことができる。
図3Cは、コンピューティングデバイス100における配置とともに、タッチパネル302及び人間の親指332に対してどのように見えるかに関する親指センサ304の一実施形態を示している。実施形態は、これらの図の例示に限定されず、タッチパネル302及び親指センサ304のポジション、ロケーション、コネクション、サイズ、種類などは、変化する技術、並びに/又は、消費者の要望及び必要性に応じて、変化し得ることが意図されている。
【0015】
図3Aを再び参照すると、カラムリード線322及びローリード線324は、密接するように空間が空けられている導電線として機能する電線又は電子ワイヤであってよい。したがって、カラムリード線322及びローリード線324は、互いに接触しないが、そうではなくロー/カラムの交点326において密接するように空間が空けられることにより、複数の小さなキャパシタが形成される。例えば、一実施形態において、ローリード線324をカラムリード線322の上方に(又は、下方に)配置して、導体の静電容量結合を提供するために小さなキャパシタとして機能する上記のような密接するように空間が空けられている交点を形成することができる。
図2の信号/センサユニット204は、これら交点326に関連する複合信号を検出するために使用することができ、こうした複合信号の任意の変化が、ユーザによりタッチされる親指センサ304から受信されるユーザ入力又は信号として、解釈される。静電容量検出は、近接さ、ロケーション、ポジション、動き、湿度、加速度などを検出して測定するための多種多様なセンサにおいて使用される静電容量結合に基づくものである。
【0016】
例えば、ユーザが、特定の態様で親指センサ304にタッチする場合において、ユーザのタッチが、統合モジュールにより受信されて、次いで、分析のために(例えば、1以上の交点326において検出された変化の評価及び解釈のために)、信号/センサユニットに提供される。その分析に基づいて、アクションプランが、
図2のアクションファシリテータに送られ、適切なアクションが開始又は促進される。例えば、分析により、ユーザのタッチが単に偶発的なものであったか、又は、ユーザが意図して親指センサ304を押したかどうか、又は、ユーザがスクロールアップ及び/若しくはスクロールダウンすることを望んだかどうかを明らかにすることができる。適切なアクションは、コンピューティングデバイス100のディスプレイスクリーンにより、ディスプレイスクリーンにおいて表示することができる(例えば、新たなウェブサイトがスクリーンにおいて表示されるなど新たな情報のセットを提供する、詳細のためにアドレス帳の連絡先をクリックして開く、スクリーンをスクロールアップ及び/又はスクロールダウンする、エラーメッセージを表示するなど)。
【0017】
図4は、本発明の一実施形態に従った、親指センサを使用し且つ促進する方法を示している。方法400は、ハードウェア(例えば、回路、専用ロジック、プログラマブルロジックなど)、ソフトウェア(例えば、処理デバイスにおいて実行される命令など)、又はそれらの組合せを含み得る処理ロジックにより実行することができる。一実施形態において、方法400は、
図1の親指センサメカニズムにより実行することができる。
【0018】
方法400は、処理ブロック405において、親指センサの使用を検出することにより開始する。すなわち、一実施形態において、ユーザが、親指センサにタッチするたびに(又は、親指センサを押すたびに、又は、親指センサをロールするたびに)、前述したように、コンピューティングデバイスの親指センサ及びタッチパネルに関連付けられた交点を検出することにより、その使用が検出される。ブロック410において、親指センサの使用が分析され、その使用の意図される目的が判定される。例えば、第1に、それが偶発的であったか否かを判定し、第2に、それが偶発的でなかった場合、親指センサが押されたか又はロールされたか又はスクロールされたかなどを判定することで、意図される目的を判定することができる。ブロック415において、その使用の分析に基づいて、適切なアクションが決定される。ブロック420において、適切なアクションが促進される。
【0019】
図5は、本発明の一実施形態に従った、本文書を通じて参照される親指センサを使用し且つ促進するコンピューティングシステム500を示している。例示的なコンピューティングシステム500は、
図1のコンピューティングデバイス100と同一であってもよいし、又は、同様のものであってもよい。例示的なコンピューティングシステム500は、1)1以上のプロセッサ501であって、そのうちの少なくとも1つが、上述した機能を含み得る、1以上のプロセッサ501と、2)MCH502と、3)(DDR RAM、EDO RAMなどの様々な種類が存在する)システムメモリ503と、4)キャッシュ504と、5)ICH505と、6)グラフィックスプロセッサ506と、7)(CRT、TFT、LED、MOLED、LCD、DLPなどの様々な種類が存在する)ディスプレイ/スクリーン507と、8)1以上のI/Oデバイス508と、を含む。
【0020】
1以上のプロセッサ501は、コンピューティングシステムが実施するソフトウェアルーチンを実行するために、命令を実行する。命令は、データに対して実行される何らかの種類の操作を頻繁に伴う。データ及び命令の両方が、システムメモリ503及びキャッシュ504に記憶される。キャッシュ504は、通常、システムメモリ503よりも短い待ち時間を有するように設計されている。例えば、キャッシュ504は、1以上のプロセッサと同一の1以上のシリコンチップに一体化されてもよいし、且つ/又は、より高速のSRAMセルを用いて構成されてもよい。それに対し、システムメモリ503は、より低速のDRAMセルを用いて構成することができる。より頻繁に使用される命令及びデータを、システムメモリ503ではなくキャッシュ504に記憶しやすくすることにより、コンピューティングシステムの全体的なパフォーマンス効率が向上する。
【0021】
システムメモリ503は、コンピューティングシステム内の他のコンポーネントに意図的に利用可能となっている。例えば、様々なインターフェース(例えば、キーボード及びマウス、プリンタポート、LANポート、モデムポートなど)からコンピューティングシステムへと受信されるデータ、又はコンピューティングシステムの内部ストレージ要素(例えば、ハードディスクドライブ)から取得されるデータは、しばしば、ソフトウェアプログラムの実行において1以上のプロセッサ501により操作される前に、一時的にシステムメモリ503にキューされる。同様に、コンピューティングシステムからコンピューティングシステムのインターフェースの1つを介して外部エンティティに送信されるべきである、又は、内部ストレージ要素に記憶されるべきであるとソフトウェアプログラムが判定したデータは、しばしば、送信又は記憶される前に、一時的にシステムメモリ503にキューされる。
【0022】
ICH505は、そのようなデータが、システムメモリ503と適切な対応するコンピューティングシステムのインターフェース(及び、コンピューティングデバイスがそのように設計されている場合は、内部ストレージデバイス)との間で正しく渡されることを確実にする役割を担う。MCH502は、1以上のプロセッサ501とインターフェースと内部ストレージ要素との間の、お互い時間的に接近して発生し得る、様々な競合するシステムメモリ503に対するアクセス要求を管理する役割を担う。一実施形態において、MCH502及びICH505は、個別に使用されなくてもよい。そうではなく、MCH502及びICH505は、MCH502、ICH505、他のコントローラハブなどを含む1つのチップセットとして提供されてよい。
【0023】
1以上のI/Oデバイス508もまた、一般的なコンピュータシステムにおいて実装されている。I/Oデバイスは、一般に、コンピューティングシステム(例えば、ネットワーキングアダプタ)に、且つ/又は、コンピューティングシステム(例えば、ネットワーキングアダプタ)からデータを伝送する役割を担う。あるいは、I/Oデバイスは、コンピューティングシステム内の大規模不揮発性ストレージ(例えば、ハードディスクドライブなど)に用いられる。ICH505は、ICH505自身と、発見されたI/Oデバイス508との間の双方向ポイントツーポイントリンクを有する。
【0024】
本発明の様々な実施形態の諸部分は、コンピュータプログラム製品として提供され得る。コンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラム命令を記憶したコンピュータ読み取り可能な媒体を含み得る。コンピュータプログラム命令を使用して、コンピュータ(又は他の電子デバイス)に本発明の実施形態に従ったプロセスを実行させるよう、コンピュータ(又は他の電子デバイス)をプログラムすることができる。マシン読み取り可能な媒体は、フロッピディスク、光ディスク、CD−ROM、光磁気ディスク、ROM、RAM、EPROM、EEPROM、磁気カード若しくは光カード、フラッシュメモリ、又は、電子的命令を記憶するのに適した他の種類の媒体/マシン読み取り可能な媒体を含み得るが、これらに限定されるものではない。
【0025】
図に示された技術は、1以上の電子デバイス(例えば、エンドステーション、ネットワーク要素)において記憶され実行されるコード及びデータを用いて実施することができる。そのような電子デバイスは、コンピュータ読み取り可能な媒体を用いて、コード及びデータを記憶し、(内部的に、且つ/又は、ネットワークを介して他の電子デバイスと)通信する。そのようなコンピュータ読み取り可能な媒体として、例えば、非トランジトリなコンピュータ読み取り可能な記憶媒体(例えば、磁気ディスク、光ディスク、RAM、ROM、フラッシュメモリデバイス、相変化メモリ)と、トランジトリなコンピュータ読み取り可能な伝送媒体(例えば、電気信号、光信号、音響信号、又は他の形態の伝播信号(搬送波、赤外線信号、デジタル信号など))とがある。さらに、そのような電子デバイスは、通常、1以上のストレージデバイス(非トランジトリなマシン読み取り可能な記憶媒体)、ユーザ入力/出力デバイス(例えば、キーボード、タッチスクリーン、及び/又はディスプレイ)、及びネットワークコネクションなどの1以上の他のコンポーネントと接続された1以上のプロセッサのセットを含む。プロセッサのセットと他のコンポーネントとの接続は、通常、1以上のバス及びブリッジ(バスコントローラとも呼ばれる)を介する。したがって、所与の電子デバイスのストレージデバイスは、通常、電子デバイスの1以上のプロセッサのセットにおいて実行するためのコード及び/又はデータを記憶する。もちろん、本発明の実施形態の1以上の部分が、ソフトウェア、ファームウェア、及び/又はハードウェアの様々な組合せを用いて、実施されてもよい。
【0026】
前述の本明細書において、本発明の特定の例示的な実施形態を参照しながら、本発明について説明した。しかしながら、添付の特許請求の範囲に記載されるように、本発明の広範な精神及び範囲から逸脱することなく、本発明の特定の例示的な実施形態に変更及び変形が加えられ得ることは明らかであろう。したがって、本明細書及び図面は、限定的なものではなく、例示的なものとしてみなされるべきである。