(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6400710
(24)【登録日】2018年9月14日
(45)【発行日】2018年10月3日
(54)【発明の名称】高圧巻線を担持するためのコイルボビンを含む高圧変圧器
(51)【国際特許分類】
H01F 30/10 20060101AFI20180920BHJP
H05G 1/08 20060101ALI20180920BHJP
H01F 41/12 20060101ALI20180920BHJP
H01F 5/06 20060101ALI20180920BHJP
【FI】
H01F30/10 H
H05G1/08 T
H01F30/10 E
H01F41/12 F
H01F5/06 J
【請求項の数】13
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-539948(P2016-539948)
(86)(22)【出願日】2014年12月11日
(65)【公表番号】特表2017-508274(P2017-508274A)
(43)【公表日】2017年3月23日
(86)【国際出願番号】EP2014077373
(87)【国際公開番号】WO2015091202
(87)【国際公開日】20150625
【審査請求日】2017年12月8日
(31)【優先権主張番号】13198581.4
(32)【優先日】2013年12月19日
(33)【優先権主張国】EP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】KONINKLIJKE PHILIPS N.V.
(74)【代理人】
【識別番号】110001690
【氏名又は名称】特許業務法人M&Sパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】アッカーマン ベルンド
(72)【発明者】
【氏名】エフティンジュ ウォルフガング
(72)【発明者】
【氏名】ガルシア トルモ アルベルト
(72)【発明者】
【氏名】ハットルプ クリスチャン
(72)【発明者】
【氏名】クローガー ラルフ
(72)【発明者】
【氏名】シェール トーマス
(72)【発明者】
【氏名】ルーケンス ペーター
(72)【発明者】
【氏名】ワイスマンズ アントニウス ヨハネス ジョセフ
【審査官】
田中 崇大
(56)【参考文献】
【文献】
特開2000−357617(JP,A)
【文献】
実公昭62−2738(JP,Y2)
【文献】
特開平4−233206(JP,A)
【文献】
独国特許出願公開第4204092(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01F 5/00−5/06
27/28
27/32
30/00−38/12
38/16
41/12
H05G 1/00−2/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気コアと、
低圧巻線と、
高圧巻線と、
第1の密閉ボリュームを規定する密閉インナースリーブと、
第2の密閉ボリュームを規定し、当該第2の密閉ボリューム内で前記密閉インナースリーブを囲む密閉アウタースリーブと、
前記高圧巻線を担持するコイルボビンであって、前記第1の密閉ボリューム内で前記密閉インナースリーブの内部に配置され、前記密閉インナースリーブの外周部において前記密閉インナースリーブに取り付けられる、コイルボビンと、
を含み、
前記コイルボビンが、前記高圧巻線によって発生した電界を形成する少なくとも1つの電界制御電極を含む、高圧変圧器。
【請求項2】
前記コイルボビンを、前記密閉インナースリーブに対して離間された関係で取り付けるフランジを更に含む、請求項1に記載の高圧変圧器。
【請求項3】
前記低圧巻線と前記高圧巻線との間隔を維持するために、前記密閉アウタースリーブと前記低圧巻線との離間された関係を維持するように、前記低圧巻線又は前記磁気コアと、前記密閉アウタースリーブとの間に取り付けられる、少なくとも2つの絶縁スプリングワッシャーを更に含む、請求項1に記載の高圧変圧器。
【請求項4】
前記密閉インナースリーブの内部で前記高圧巻線を保持するための前記密閉インナースリーブの外周部に接続されたフランジを更に含む、請求項3に記載の高圧変圧器。
【請求項5】
前記少なくとも1つの電界制御電極は前記コイルボビンの面に配置されている、請求項1に記載の高圧変圧器。
【請求項6】
前記密閉インナースリーブを、離間された関係で前記密閉アウタースリーブの内部に取り付ける留め具を更に含む、請求項5に記載の高圧変圧器。
【請求項7】
少なくとも1つの絶縁高圧ワイヤパイプを更に含む、請求項1に記載の高圧変圧器。
【請求項8】
第1の内側ボリュームを規定する第1の密閉スリーブと、
前記第1の密閉スリーブの外周部において前記第1の密閉スリーブに取り付けられることによって前記第1の内側ボリューム内に取り付けられる、コイルボビンと、
を含む、高圧変圧器のためのコイルボビンアセンブリ。
【請求項9】
高圧巻線によって発生する電界を形成する少なくとも1つの電界制御電極を更に含む、請求項8に記載のコイルボビンアセンブリ。
【請求項10】
第2の内側ボリュームを規定する第2の密閉スリーブであって、前記第1の密閉スリーブを、当該第2の密閉スリーブに対して離間された関係で前記第2の内側ボリュームの内部に取り付けるように、前記第1の密閉スリーブの外縁が当該第2の密閉スリーブに取り付けられる、第2の密閉スリーブ
を更に含む、請求項8に記載のコイルボビンアセンブリ。
【請求項11】
X線管と、請求項1に記載の高圧変圧器と、を含む、X線システム。
【請求項12】
請求項1に記載の高圧変圧器を含む、高電圧試験システム。
【請求項13】
磁気コアと、
前記磁気コアの一部分の周りに配置される低圧巻線と、
前記低圧巻線の周りに配置され、外側の環状内側ボリュームを規定する、管状密閉アウタースリーブと、
前記管状密閉アウタースリーブの前記外側の環状内側ボリュームの内部に配置され、内側の環状内側ボリュームを規定する、管状密閉インナースリーブと、
前記管状密閉インナースリーブの外縁を、離間された関係で前記管状密閉アウタースリーブに取り付ける留め具と、
前記内側の環状内側ボリューム内に配置されるコイルボビンであって、当該コイルボビンを前記内側の環状内側ボリューム内で支持するために、前記管状密閉インナースリーブの外周部に接続されたフランジを含む、コイルボビンと、
前記コイルボビンによって担持される高圧巻線と、
前記コイルボビンによって担持され、前記高圧巻線によって発生した電界を形成する少なくとも1つの電界制御電極と、
を含む、高圧変圧器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高圧巻線を担持するためのコイルボビン、及び対応するコイルボビンを含む高圧変圧器に関する。
【背景技術】
【0002】
X線管から生じるX線のスペクトル成分は電子ビームの加速電圧に依存する。生体内の異なる種類の組織はX線のエネルギーによって異なる吸収特性を有することから、この効果は様々な組織構成物を区別するために使用され得る。このため、種々の病的状況のより特定的な診断が可能になる。理想的には、コンピュータ断層撮影法において、標準的な3D画像に加え、異なるエネルギーレベルを用いてフレームが1つおきに撮影され得ると共に、組織の種類が調べられ得る。
【0003】
国際公開第2012 080 899A1号では、X線管を動作するための基本電流(basic current)を供給するための高圧発生器と、波形発生器と、重畳可能な電圧ピークを提供するためのパルス変圧器と、飽和効果を防ぐためにパルス変圧器の入カにおいてカウンタバランスを発生させるための制御ユニットと、を含む、X線放射線源用電源ユニットを記載する。異なる基準波形パターンを提供することで、オーバーシュート及びリンギングの予防に繋がる。
【0004】
記載された解決策では、電子ビームの加速電圧は、主要高圧発生器によって生成された直流電圧と、パルス変圧器と共に制御ユニット及び波形発生器によって生成された高圧パルスパターンとを重畳したものである。波形発生器は、低電圧及び高電流のパルスパターンを形成する。パルス変圧器は、これを高電圧及び低電流のパルスパターンに変換し、変換されたパルスパターンを主要発生器の高直流電圧と重畳する。
【0005】
独国特許出願公開第42 04 092A1号は、コイル製品、例えば、高圧変圧器のためのコイルチャンバと共に使用されるスプール本体を記載する。同明細書中で記載されている、少なくとも1つのコイルチャンバを備えるスプール本体は、コイル製品、特に、高圧変圧器用に使用される。同明細書で記載されている、チャンバ内壁とチャンバの底部との間の通路は、コイルの幾何学的形状に適合されている。
【0006】
パルス変圧器は、波形発生器の低電圧回路に接続された一次巻線と、主要発生器の高電圧回路に接続された二次巻線との間の大きな電圧差を分離する必要がある。パルス変圧器の動作周波数は、上で説明した印加要件によって画定されるパルスパターンの継続時間によって決定される。従って、例えば、主要発生器内の高圧変圧器において行われ得るように、その動作周波数を増加することによってパルス変圧器の大きさを低減することは不可能である。従って、パルス変圧器の高圧分離は、その寸法のあらゆる不必要な増加を避けるために特別な注意を払って設計される必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
高圧発生器の構成を向上させるニーズがあり得る。
【0008】
これらニーズは独立請求項の対象によって満たされる。更なる例示的実施形態は従属請求項及び以下の説明から明らかになる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様は、磁気コアと、低圧巻線と、高圧巻線と、少なくとも1つのインナースリーブと、高圧巻線を担持するためのコイルボビンと、を含み、コイルボビンが、少なくとも1つのインナースリーブの内部に配置されるように構成され、少なくとも1つのインナースリーブの外周部において少なくとも1つのインナースリーブに取り付けられるように構成されており、コイルボビンが、高圧巻線によって発生した電界を形成するように適合された少なくとも1つの電界制御電極を含む、高圧変圧器に関する。
【0010】
本発明の更なる態様は、高圧巻線を担持するためのコイルボビンに関する。コイルボビンは、少なくとも1つのインナースリーブの内部に配置されるように構成され、少なくとも1つのインナースリーブの外周部において少なくとも1つのインナースリーブに取り付けられるように構成されている。
【0011】
本発明の更なる態様は、X線管と、X線管に給電するための高圧変圧器と、を含むX線システムに関する。
【0012】
本発明の更なる態様は、高圧変圧器を含む高電圧試験システムに関する。
【0013】
高圧巻線を担持するボビンは、少なくとも1つの密閉スリーブの内部に配置されている。ボビンはその外周部においてスリーブに取り付けられている。1つより多いスリーブがある場合、隣り合うスリーブは大きい方のスリーブの内側に配置された小さい方のスリーブの外周部において互いに取り付けられている。
【0014】
本発明は、全てのプラスチックホルダ及び一次巻線と二次巻線との間のスペーサを取り除くことによって、並びにスリーブの上半分と下半分とを接続する接合部に迷路様の構造を用いて表面距離を最大にすることによって変圧器の体積を最小にすることを可能にする。
【0015】
更に、電界制御電極は、ピーク振幅が低くなるように電界を形成することにより、プラスチック部品の厚さの低減を可能にする。
【0016】
本発明の例示的実施形態によれば、高圧変圧器は、互いに対向して配置された少なくとも2つのラビリンスシールを更に含む。
【0017】
本発明の例示的実施形態によれば、高圧変圧器は、高圧巻線を担持するスリーブを保持するための少なくとも2つの絶縁スプリングワッシャーを更に含む。
【0018】
本発明の例示的実施形態によれば、高圧変圧器は、高圧巻線を担持する二次コイルボビンを保持するための少なくとも1つのインナースリーブの外周部に接続されたフランジを更に含む。
【0019】
本発明の例示的実施形態によれば、高圧変圧器は、二次コイルボビンを更に含み、少なくとも1つの電界制御電極は二次コイルボビンの面に配置されている。
【0020】
本発明の例示的実施形態によれば、高圧変圧器はコアエッジ部を更に含み、少なくとも1つの電界制御電極はコアエッジ部に配置されている。
【0021】
本発明の例示的実施形態によれば、高圧変圧器は少なくとも1つの絶縁高圧ワイヤパイプを更に含む。
【0022】
本発明の例示的実施形態によれば、コイルボビンは、高圧巻線によって発生する電界を形成するように適合された少なくとも1つの電界制御電極を更に含む。
【0023】
本発明の例示的実施形態によれば、コイルボビンは高圧変圧器での使用に適合されている。
【0024】
本発明及びその付帯的な利点のより完全な認識は、一定の縮尺というわけではない以下の概略図を参照することによってより明確に理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本発明の例示的実施形態による高圧変圧器の概略斜視3次元投影図を示す。
【
図2】本発明の更なる例示的実施形態による高圧変圧器の概略斜視3次元投影図を示す。
【
図3】本発明の例示的実施形態による高圧変圧器のコアに平行な概略断面図を示す。
【
図4】本発明の例示的実施形態による高圧変圧器のコアに垂直な概略断面図を示す。
【
図5】本発明の例示的実施形態によるX線システム又は高圧システムを示す。
【
図6】本発明の更なる例示的実施形態による高圧変圧器の概略斜視3次元投影図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図面内の図は概略図であり、一定の縮尺ではない。異なる図面において、類似又は同一の要素には同じ参照符号が付与される。
【0027】
概して、図において、同一の部品、ユニット、実体又はステップには同じ参照符号が付与される。
【0028】
図1は、本発明の例示的実施形態による高圧変圧器の概略斜視3次元投影図を示す。
【0029】
図1は、パルス変圧器又は高圧変圧器を示す。
図1は、
図4に示される本発明の例示的実施形態による高圧変圧器の、そのコアに対する垂直断面を画定する。電界制御電極22として機能するアルミニウムシェルが高圧変圧器の磁気コアを覆ってもよい。アウタースリーブ40はインナースリーブ及び高圧巻線を囲む。高圧ワイヤパイプ45は、磁気コアを覆う電界制御電極22から離れる方に高圧巻線の接続部を案内する。
【0030】
図2は、本発明の更なる例示的実施形態による高圧変圧器の概略斜視3次元投影図を示す。
【0031】
図2は、パルス変圧器又は高圧変圧器を示す。
図2は、
図3に示される本発明の例示的実施形態による高圧変圧器の、そのコアに対する平行断面を画定する。電界制御電極22として機能するアルミニウムシェルが高圧変圧器の磁気コアを覆ってもよい。アウタースリーブ40はインナースリーブ及び高圧巻線を囲んでもよい。高圧ワイヤパイプ45は、磁気コアを覆う電界制御電極22から離れる方に高圧巻線の接続部を案内する。
【0032】
図3は、本発明の例示的実施形態による高圧変圧器のコアに平行な概略断面図を示す。
【0033】
図3は、インナースリーブへの高圧巻線のボビンの取り付け、及びアウタースリーブへのインナースリーブの取り付けを平行2次元断面図において示す。簡略化のため、高圧変圧器の2分の1のみが示される。高圧変圧器は、磁気コア5と、低圧巻線10と、高圧巻線20と、少なくとも1つのインナースリーブ30と、高圧巻線20を担持するためのコイルボビン24とを含む。
【0034】
任意選択的に、磁気コア5は、軟質磁性材料、例えば、強磁性体及び/又はフェリ磁性体で作製される。磁気コア5は、鉄若しくはニッケル、又は鉄若しくはニッケルの合金、又は金属のセラミック酸化物を含む。
【0035】
インナースリーブ30は、プラスチック材料又は任意の他の非導電合成若しくは半合成固体材料から作製される。
【0036】
任意選択的に、低圧巻線10及び/又は高圧巻線20の巻線ワイヤは、銅若しくは銅合金、又はアルミニウム若しくはアルミニウム合金で作製され、巻線ワイヤは非常に薄い絶縁層でコーティングされる。
【0037】
任意選択的に、本発明の一実施形態においては、コイルボビン24は、各スロット内の電圧差が高圧巻線の終端部間の電圧差の僅か何分の1になるように複数のスロット26に分割される。巻線スロット間の薄い絶縁スロット28により、ボビン表面を越える放電を回避する。これら絶縁スロットは、また、1つのスロットの頂部から次のスロットの底部へと巻線ワイヤを戻すために使用されてもよい。
【0038】
コイルボビン24は、少なくとも1つのインナースリーブ30の内部に配置されるように構成され、少なくとも1つのインナースリーブ30の外周部において少なくとも1つのインナースリーブ30に取り付けられるように構成される。
【0039】
コイルボビン24は、プラスチック材料又は任意の他の非導電合成若しくは半合成固体材料から作製される。
【0040】
コイルボビン24は、高圧巻線20によって発生する電界を形成するように適合された少なくとも1つの電界制御電極22を含む。
【0042】
高圧変圧器は少なくとも1つのアウタースリーブ40を更に含む。
【0043】
高圧変圧器は、少なくとも1つのアウタースリーブ40への少なくとも1つのインナースリーブ30の留め具35と、少なくとも1つのインナースリーブ30への高圧巻線20の留め具又はフランジ36と、を更に含む。
【0044】
高圧変圧器は、少なくとも1つの絶縁高圧ワイヤパイプ45を更に含む。高圧ワイヤパイプ45は、プラスチック材料又は任意の他の非導電合成若しくは半合成固体材料から作製される。高圧変圧器は、更に、高圧変圧器アセンブリにプレス式取付具(press−fixture)を取り付けることによって作製される。
【0045】
高圧変圧器50は、互いに対向して配置された少なくとも2つのラビリンスシール60を更に含む。ラビリンスシール60は、インナースリーブ30の上半分及び下半分にある構造として、又はアウタースリーブ40の上半分及び下半分にある構造として作製される。アウタースリーブ40は、プラスチック材料又は任意の他の非導電合成若しくは半合成固体材料から作製される。
【0046】
高圧変圧器50は、高圧巻線20を保持するための少なくとも2つの絶縁スプリングワッシャー70を更に含む。絶縁スプリングワッシャー70は、プラスチック材料又は任意の他の非導電合成若しくは半合成固体材料から作製される。
【0047】
図4は、本発明の例示的実施形態による高圧変圧器のコアに垂直な概略断面図を示す。
【0048】
図4は、インナースリーブへの高圧巻線のボビンの取り付け及びアウタースリーブへのインナースリーブの取り付けを垂直2次元断面図で示す。簡略化のため、高圧変圧器の2分の1のみが示される。
【0049】
図5は、本発明の例示的実施形態によるX線システムを示す。
【0050】
X線システム100は、X線管110と、X線管110に給電するように構成された高圧変圧器50とを含む。
【0051】
高電圧試験システム200は、高圧消費者210に給電するように構成された高圧変圧器50を含む。
【0052】
図6は、本発明の更なる例示的実施形態による高圧変圧器の概略斜視3次元投影図を示す。
【0053】
図6に示されるような高圧変圧器は、コアエッジ部80上の電界制御電極22と、磁気コア5を覆うアルミニウムシェルと、を含み、電界制御電極22はコアエッジ部80上に配置されている。
【0054】
本発明は図面及び前述の明細書内で詳細に図示され、記載されてきたが、こうした図示及び記載は説明的又は例示的であり、限定ではないと考えられる。本発明は、開示される実施形態に限定されない。当業者には、開示される実施形態以外の変形形態が理解され、実施され得ると共に、図面、開示及び添付の特許請求の範囲の研究から、請求される発明が実施され得る。
【0055】
特許請求の範囲において、「含む(comprising)」という語は他の要素又はステップを排除するものではなく、不定冠詞「a」又は「an」は複数を排除するものではない。単一のプロセッサ、コントローラ又は他のユニットが特許請求の範囲で列挙した幾つかの物品の機能を満たしてもよい。特定の施策が相互に異なる従属請求項に列挙されるという単なる事実はこれら施策の組み合わせが効果的に使用され得ないことを示すものではない。特許請求の範囲のいかなる参照符号も範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
【符号の説明】
【0056】
5 磁気コア
10 低圧巻線
20 高圧巻線
22 電界制御電極
24 コイルボビン
26 スロット
28 絶縁スロット
30 インナースリーブ
35 留め具
36 留め具(フランジ)
40 アウタースリーブ
45 高圧ワイヤパイプ
50 高圧変圧器
60 ラビリンスシール
70 絶縁スプリングワッシャー
80 コアエッジ部
100 X線システム
110 X線管
200 高電圧試験システム
210 高圧消費者