(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項25に記載のコンピュータプログラム(51)と、前記コンピュータプログラム(51)が記憶されるコンピュータ可読手段とを備える、コンピュータプログラム製品(52)。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下の説明では、限定ではなく説明の目的で、完全に理解するために特定のアーキテクチャ、インターフェース、技法などの特定の細部が示されている。他のインスタンスでは、不必要な細部によって説明を曖昧にしないように、周知のデバイス、回路、および方法の詳細な説明は省略される。同一の参照番号は説明全体を通じて同一かまたは同様の要素を表す。
【0022】
図2は、本開示の実施形態が実装され得る環境を示す。最初に、本開示の実施形態は主にCGWとセルラーネットワーク(以下ではワイヤレスネットワークとも示される)との間のエアインターフェースを介する無線アクセス技術としてLTEを使用することにより、説明および例示されることに留意されたい。しかしながら本開示の教示は、たとえばGlobal System for Mobile Communications(GSM)またはUniversal Mobile Telecommunications System(UMTS)などの、他の無線アクセス技術にも適用され得る。
【0023】
したがって
図2は、本開示の実施形態が実装され得る通信システム10を示す。通信システム10は、1つまたは複数のキャピラリーネットワーク11(1つのみ図示)およびワイヤレスネットワーク16、および場合によっては外部パケットデータネットワーク(PDN)23を備える。PDN 23は、たとえば第三者サービスプロバイダのネットワーク(たとえばワイヤレスネットワーク16のオペレータ以外のサービスプロバイダによって所有される)を備えることが可能であり、すなわち、たとえばIPマルチメディアサブシステム(IMS)サービスを提供するための、オペレータ外部公衆または私設PDNあるいはイントラオペレータPDNであり得る。こうしたPDN 23は、たとえばインターネットであり得る。通信システム10は任意数のキャピラリーネットワークを備え得る(ただし
図2には1つのみ図示されている)ことに留意されたい。キャピラリーネットワークは、たとえばその様々な接続機能に基づき、様々な様式で規定され得る。キャピラリーネットワークは、(セルラーネットワークに比べて)たとえば無線アクセス技術を変更するセルラーネットワークの任意の種類の拡張(たとえば3GPPネットワーク)と見なされ得る。
【0024】
キャピラリーネットワーク11は、1つまたは複数のマシン型通信デバイス(MTCデバイス)を備え、以下ではマシンデバイス(MD)12
1、・・・、12
nで示される。キャピラリーネットワーク11は、1つまたは複数のキャピラリーネットワークゲートウェイ(CGW)14
1、14
2をさらに備える。MD 12
1、・・・、12
nは、CGW 14
1、14
2および/または他のMD 12
1、・・・、12
nと、第1のエアインターフェース13(破線13で概略的に示される)を介して通信することができる(たとえばそのように設定される)。第1のエアインターフェース13は、たとえばIEEE 802.15.4(たとえば上位層として6LoWPANまたはZigBeeを伴う)、Bluetooth Low EnergyまたはIEEE 802.11群の低エネルギーバージョン(すなわちワイヤレスローカルエリアネットワークまたはWiFi)などの、短距離無線技術を実装可能である。
図2では、この第1のエアインターフェース13を介した通信は、MD 12
1、・・・、12
nの間、およびMD 12
1、・・・、12
nとCGW 14
1、14
2との間の様々な矢印によって示される。MD 12
1、・・・、12
nは、たとえば計測デバイス、アクチュエータ、またはセンサ、たとえば電気メータを備えることができる。
【0025】
互いに直接接続されていない(たとえば互いに直接インターフェースしていない)2つのCGWは、異なるキャピラリーネットワークに属するものと見なされ得るか、または、たとえば同じパケットデータネットワークゲートウェイに接続される場合、同じキャピラリーネットワークに属するものと見なされ得る。本開示の態様は、CGWの選択が必要な様々なケースに適用可能である。こうしたケースの例は、各々が1つのCGWを備える2つまたはそれ以上のキャピラリーネットワーク、2つまたはそれ以上のCGWを備える1つのキャピラリーネットワーク、あるいはそれらの組み合わせを含む。以下では、本開示の態様を説明するために2つまたはそれ以上のCGWを備える単一のキャピラリーネットワークが使用されるが、他のセットアップが可能であり、本開示の範囲内にあることに留意されたい。
【0026】
図示されていないが、キャピラリーネットワーク11はマルチホップネットワークを備えることが可能であり、すなわちいくつかのMD 12
1、・・・、12
nは、CGW 14
1、14
2に到達するために1つまたは複数の他のMD 12
1、・・・、12
nを介して通信しなければならない可能性がある。これはしばしば、たとえばパーソナルエリアネットワーク(PAN)コントローラとして働くCGW 14
1、14
2を伴うIEEE 802.15.4+ZigBeeネットワークの場合などである。本開示の態様は、キャピラリーネットワーク11のこうしたセットアップの両方に適用可能である。マルチホップの場合、Routing Protocol for Low−Power and Lossy Networks(RPL)などのルーティングプロトコルが使用可能である。RPLは原則として、シングルホップネットワークでも使用可能であるが、典型的にはこうしたネットワークにはルーティングプロトコルは不要であることに留意されたい。
【0027】
次にCGW 14
1、14
2は、MD 12
1、・・・、12
nのみならず、第2のエアインターフェース17(破線17で示される)を介してワイヤレスネットワーク16の無線アクセスノード15
1、15
2とも通信することができる(たとえばそのように設定される)。ワイヤレスネットワーク16がLTEネットワークである場合、ノードはたとえばエボルブドノードB(eNB)であり得るため、第2のエアインターフェース17はLTE−Uu−インターフェースである。第2のエアインターフェース17を介した通信は、CGW 14
1、14
2とワイヤレスネットワーク16のノード15
1、15
2との間の矢印によって示される。したがってCGW 14
1、14
2は、MD 12
1、・・・、12
nおよびワイヤレスネットワーク16の両方とインターフェースしている。ワイヤレスネットワーク16はLTEネットワークを備え得るが、代替として前述のような別のタイプのネットワークであってもよい。
【0028】
ワイヤレスネットワーク16は、典型的には無線アクセスネットワーク(RAN)およびコアネットワークを備えるものと見なされ得、RANおよびコアネットワークは様々なネットワークノードを備える。RAN(Evolved Universal Terrestrial RANの場合、LTEではE−UTRANと示される)は、前述の無線アクセスノード、たとえばLTEの場合のeNBなどの、ノードを備えることができる。コアネットワーク(LTEの場合、エボルブドパケットコア、EPCとして知られる)は、たとえばモビリティ管理エンティティ(MME)およびパケットデータネットワークゲートウェイ(PDN−GWまたはP−GW)などのノードを備えることができる(ワイヤレスネットワーク16の例示的ノードについては
図3も参照のこと)。
【0029】
アプリケーションサーバ18は、
図2では1つまたは複数のアプリケーション19も備えるように示されている。アプリケーションサーバ18はワイヤレスネットワーク16の一部であるか、またはワイヤレスネットワーク16に接続されたPDN 23の一部であり得る。アプリケーションサーバ18は、たとえば読み取りを実行し読み取り値をそこへ送信するなどのあるアクションを実行するようにMD 12
1、・・・、12
nを設定可能な、アプリケーション19を備える。
【0030】
本開示の態様ではいくつかのメッセージボックス20
1、20
2が導入され、メッセージボックス20
1、20
2は特定のMD 12
1、・・・、12
nに対して選択可能である。MD 12
1、・・・、12
nによる使用のためのメッセージボックス20
1、20
2は、通信システム10内、たとえばキャピラリーネットワーク11内またはワイヤレスネットワーク16内に配置され得る。メッセージボックス20
1、20
2は、たとえば前述のミラーサーバ機能に対応する機能を備えることができる。メッセージボックスは、電子メールサーバと同様に、MD 12
1、・・・、12
nとの間で送信されるメッセージを記憶するサーバであり得る。メッセージボックスはサーバ、仮想マシン、あるいは単にサーバまたは仮想マシン上で実行するプロセスであり得る。メッセージボックスは、送信されたメッセージを記憶すること、および記憶しているメッセージを要求時に送信することも可能であり得る。メッセージボックスは、記憶しているメッセージを発見することも可能であり得る。メッセージを記憶するために、メッセージボックスは記憶容量、たとえばメモリを備えることができる。メッセージボックスは、たとえばワイヤレスネットワーク16との対話のための1つまたは複数のインターフェースを備える。
【0031】
したがって、簡潔に言えば、本開示では、特定のMD 12
1、・・・、12
nに対するメッセージボックス20
1、20
2の複数の潜在位置が存在することが想定される。こうした位置は、
図2の参照番号21で示されるキャピラリーネットワーク機能(CNF)で表される新しいエンティティ内、ワイヤレスネットワーク16のノード、たとえばPND−GW内、および/またはCGW 14
1、14
2のうちの1つまたは複数内であり得る。各MD 12
1、・・・、12
nについて、その特有の状況および挙動、たとえば静的であるか否か、またはCGW 14
1、14
2がしばしば変更されるか否かなどに応じて、メッセージボックスにとって最も好ましい位置は異なり得る。最も好ましい(ある意味で最適な)位置は、ラウンドトリップタイム(RTT)を最小にする位置であり得る。本開示の態様において、MD 12
1、・・・、12
nがいずれのメッセージボックスを使用すべきかの決定は、MD 12
1、・・・、12
nがCGWの再選択を実行する確率に基づくものであり得、本明細書で「CGW再選択確率」として表されるパラメータは、メッセージボックス20
1、20
2の位置を選択するために使用され得る。
【0032】
CGW再選択確率が算出されると、何らかのMD 12
1、・・・、12
n、たとえば静的なものは、キャピラリーネットワーク11内、たとえばCGW 14
1内のメッセージボックス20
2を使用することが可能であり、他のMD 12
1、・・・、12
n(たとえば静的でないもの)は、CNF 21内あるいはワイヤレスネットワーク16内の他の場所でメッセージボックス20
1を使用することが可能である。
【0033】
(高度な)モバイルMD 12
1、・・・、12
nの場合、メッセージボックス20
1は、本説明ではモビリティアンカーノードとも示されるモビリティアンカーポイント(MAP)に、またはその上方に配置可能である。こうしたモビリティアンカーポイントは、(モバイル)MD 12
1、・・・、12
nの現在のアドレスを追跡し、そのMD 12
1、・・・、12
nにデータパケットを転送する。MAPの例がサービングゲートウェイ(S−GW)である(
図3および関連資料も参照のこと)。モバイルMD 12
1、・・・、12
nと通信することを望む対応するホストは、そのMD 12
1、・・・、12
nの固定されたモビリティアンカーポイントにデータパケットを送信する。
【0034】
図3は、本開示の実施形態が実装可能なワイヤレスネットワーク16を例示する概略図を示す。
図3に示されるワイヤレスネットワーク16は、LTEベースネットワークである。「LTE」および「LTEベース」システムという用語は、本明細書では現在および将来の両方のLTEベースシステム、たとえばadvanced−LTEシステムなどを包含するように使用されることに留意されたい。前述のように、
図3はワイヤレスネットワーク16をLTEベースシステムの形で示しているが、本明細書で説明する例示の実施形態は、
図3のワイヤレスネットワーク16のノードおよび機能に対応するノードおよび機能を備える、たとえばGSMまたはUMTSなどの他のワイヤレス通信システムに関連して利用することも可能であることを理解されたい。
【0035】
ワイヤレスネットワーク16は、サービングゲートウェイ(SGW)26に動作可能に接続され、次にパケットデータネットワークゲートウェイ(PGW)/ゲートウェイ汎用パケットサービスサポートノード(GGSN)24に動作可能に接続される、eノードB 15
1、15
2の形の、1つまたは複数の基地局を備える。代替として、P−GWおよびGGSNは別のノードであり得ることに留意されたい。SGW 26は、eノードB間ハンドオーバ中のユーザプレーンに対するモビリティアンカーとして、および、LTEと他の第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)技術との間のモビリティに対するアンカーとしても働きながら(S4インターフェースを終端し、2G/3GシステムとPGWとの間でトラフィックをリレーする)、S1−Uインターフェースを介してユーザデータパケットをルーティングおよび転送する。とりわけSGW 26は、UEコンテキスト(CGWはワイヤレスネットワーク16に向かうUEとして働いている)、たとえばインターネットプロトコル(IP)ベアラサービスおよびネットワーク内部ルーティング情報を、管理および記憶する。さらにワイヤレスネットワーク16は、サービング汎用パケットサービスサポートノード(SGSN)27、サービス能力サーバ(SCS)25、マシン型通信インターワーキング機能(MTC−IWF)ノード28、ならびにMTC認証、認可、およびアカウンティング(AAA)ノード29を備えることができる。
【0036】
PGW 24は、CGWに対するトラフィックの出口および入口ポイントであることによって、外部パケットデータネットワーク(PDN、
図3には明示的に示されていないが、アプリケーションサーバ18は前述のようにこうしたPDNの一部であり得る)にCGWに対する接続性を提供する。CGWは、複数のPDNにアクセスするために複数のPGWとの同時接続性を有することができる。PGW 24は、ポリシー執行、各ユーザに対するパケットフィルタリング、チャージングサポート、合法的傍受、およびパケットスクリーニングを実行する。PGW 24の別の重要な役割は、WiMAXおよび3GPP2(CDMA1XおよびEvDO)などの3GPP技術と非3GPP技術との間で、モビリティに対するアンカーとして働くことである。PGW 24とパケットデータネットワークとの間のインターフェースは、たとえばインターフェースであり、SGiと呼ばれる。
【0037】
本開示の様々な実施形態において、モビリティアンカーポイントは典型的にはPGW 24を備えることができる。モビリティアンカーノード24またはその上方に常駐するメッセージボックス20
1、20
2は、SGiインターフェースまたはその上方に配置され得、たとえばPGW 26、SCS 25、MTC−IWF 28、またはMTC AAA 29内で実装され得る。したがってメッセージボックス20
1、20
2は、前述のノードあるいはその他のうちのいずれかと共同設置され得、すなわちノードと統合されるかまたはノードの一部とされ得る。他の実施形態において、メッセージボックス20
1、20
2は、前述のノードで見られるように階層状に配置されたスタンドアロンノードとして実装される。
【0038】
モビリティアンカーポイント24の下方にメッセージボックス20
1、20
2を提供する実施形態の場合、メッセージボックス20
1、20
2は、たとえばCGW 14
1、14
2内、または無線アクセスノード15
1、15
2内、またはSGSN 27内に配置され得る。モビリティアンカーノードの下方のノードを、低速移動または静的なMD 12
1、・・・、12
nに対するメッセージボックス位置として選択することができる。
【0039】
上記では、本開示の実施形態が実装され得る例示的なノードのみが提供されている。よく知られているように、ワイヤレスネットワーク16は、たとえばベアラ活動化/非活動化プロセスにおける様々なタスクに関与する、モビリティ管理エンティティ(MME)22などのいくつかの追加ノードを備え、初期アタッチ時およびコアネットワークノード再配置に関与するLTE内ハンドオーバ時に、CGW 14
1、14
2に対してSGW 26を選択することにも責務を負う。こうした追加ノードは
図3に示されているが、本明細書ではこれ以上説明しない。以下では、ワイヤレスネットワーク16のノードは集合的に参照番号30で表され、したがって前述のノードまたは他の通信システムの対応するノードのうちのいずれか1つを備えることができる。
【0040】
したがって本開示の態様では、特定のMD 12
1、・・・、12
nについて、モビリティアンカーポイントまたはその上方に配置された第1のメッセージボックス20
1が選択され得るか、または、モビリティアンカーポイントの下方に配置された第2のメッセージボックス20
2が選択され得る。第1のメッセージボックス20
1の位置はPGW内にあり、第2のメッセージボックス20
2の位置はCGW 14
1、14
2内にあって、それぞれこうした例を備える。より一般的には、メッセージボックス20
1、20
2の第1および第2の位置は、通信システム10内のいずれであってもよい。
【0041】
複数の潜在的なメッセージボックス20
1、20
2のケースでは、アプリケーション19とMD 12
1、・・・、12
nとの間の通信を可能にするために考慮すべき問題が以下のように2つある。
a)所与のMD 12
1、・・・、12
nに対して適切なメッセージボックス20
1、20
2がいかにして選択されるか、および、
b)メッセージボックス20
1、・・・、20
nの到達可能性情報に関してMD 12
1、・・・、12
nおよびアプリケーション19がいかにして更新されるかであり、到達可能性情報はたとえばIPアドレスを備える。
【0042】
メッセージボックス20
1、20
2の位置を選択する第1のステップは、「CGW再選択確率」(MD 12
1、・・・、12
nの各々当たり)を決定することである。この「CGW再選択確率」は、以下のパラメータのうちの1つまたは複数に基づいて算出可能である。
・MDのモビリティ
・CGWの選択の数;1つのCGWのみがMDによって到達可能な場合、再選択は存在しない
・ネットワークダイナミクスおよび/またはネットワーク負荷の変化
・以前のCGW再選択率の履歴
【0043】
MD 12
1、・・・、12
nのモビリティは、MD 12
1、・・・、12
nがその物理位置を変更する頻度および速度を反映する値であり得る。頻繁におよび/または高速で移動するMD 12
1、・・・、12
nは、より静的なものよりも最終的に別のCGW 14
1、14
2(すなわち、依然に通信していたもの以外)の範囲に入る可能性が高い。たとえば、建物の制限域内に配置されたMD 12
1、・・・、12
nは、低いモビリティ値を有する可能性があるが、建物全体の内部を移動するMD 12
1、・・・、12
nは、高いモビリティ値を有する可能性がある。同様に、固定的に配置されたMD 12
1、・・・、12
nがゼロモビリティを有する一方で、車両に取り付けられたMD 12
1、・・・、12
nは、車両がそれ自体のCGW 14
1、14
2を有さない場合、非常に高いモビリティ値、したがって高いCGW再選択確率を有することになる。
【0044】
CGW 14
1、14
2の選択の数は、MD 12
1、・・・、12
nが現在(その現在位置で)または一般的に到達可能なすべてのCGW 14
1、14
2を含む。潜在的なCGW 14
1、14
2の数が多い場合、別のCGW 14
1、14
2への変更の可能性が増加するため、結果としてこの「CGWの選択の数」メトリックについて高い値を生じさせることになるが、単一のCGW 14
1、14
2のみに到達するMDは、結果として低い値、たとえばゼロ、したがって低いCGW再選択確率を生じさせることになる。
【0045】
ネットワークダイナミクスおよび/または負荷の変化に関するパラメータまたはパラメータのセットは、通信システム10の特徴が変化する可能性がどの程度あるかを反映するため、別のCGW 14
1、14
2への変更は合理的であろう。かなり動的な通信システム10(たとえば信頼できないリンクを伴う)では、様々なCGW 14
1、14
2間で変更することは、最適なセットアップがみつかった場合に同じCGW 14
1、14
2が使用されるべきである静的なセットアップでの変更よりも、合理的であり得る。より動的な通信システム10には、このメトリックに対するより高い値、したがって高いCGW再選択確率が与えられることになる。
【0046】
以前のCGW再選択率の履歴は、将来の挙動を決定するのを支援するために、CGW選択の過去の挙動を捕捉する。MD 12
1、・・・、12
nが過去にCGW 14
1、14
2を頻繁に変更している場合、将来も同様に実行する可能性が高いため、メトリックに対するより高い値、したがって高いCGW再選択確率が与えられることになる。
【0047】
上記のメトリックおよび対応する値は、たとえば重み付け平均を使用して単一の値に組み合わせることが可能であり、その後これが設定可能なしきい値と比較される。各値にどのように重み付けするかはシナリオに依存し、CGW選択確率に影響を与える機会がより多いメトリックにより多くの重みが与えられるように、重み付けすることができる。特定の例として、CGWは短距離を有するが密に配置されている場合、MDモビリティパラメータに高い重み値を与えることは、その場合頻繁に動き回ることが多くのCGW変更を生じさせる確率を高くするため、合理的となる。
【0048】
本開示の態様において、MDがCGW 14
1、14
2を変化させるという事実とどのように適切に相関するか(すなわち、特定のMDに対してこのメトリックがどの程度「重要であるか」または「関連するか」)に応じて、1つまたは複数のパラメータに重みが与えられる。この重みは、たとえば1から10の間の値を含み得る。次いでパラメータ値に対応する重みが乗じられ、その結果を重みの合計で割ることで重み付け平均が与えられる。
【0049】
特定の例として、パラメータA、B、およびCは0.0から1.0の間の値を有し得る。パラメータAには重み2(すなわち、おそらく重要でないかまたは関連していない)が与えられ、パラメータBには重み6が与えられ、パラメータCには重み9(おそらく非常に重要であり関連している)が与えられる。その後、CGW再選択確率P
CGWは以下の計算によって決定することができる。
P
CGW=(2
*A+6
*B+9
*C)/(2+6+9)
【0050】
その後、この値P
CGWは、身近な特定のシナリオに鑑みて設定可能なしきい値と比較される。しきい値は、しきい値をメッセージボックス位置選択アルゴリズムの望ましい挙動と相関させる経験的データに基づいて設定可能である。別の例として、システムは異なるしきい値を用いて同時に実行可能であり、ある意味で性能を最適化する、たとえばMDの最大スリープ間隔に関して性能を最適化するしきい値が選択される。
【0051】
CGW再選択確率(MD当たり)が算出されると、第2のステップはメッセージボックス(MD当たり)を選択することである。これは、たとえば以下に沿って実行可能である。
・CGW再選択確率>しきい値の場合
・メッセージボックス20
1、20
2を第1の位置、たとえばワイヤレスネットワーク16内で選択する
・それ以外の場合
・メッセージボックス20
1、20
2を第2の位置、たとえばCGW 14
1、14
2内で選択する。
【0052】
上記ステップは、MD 12
1、・・・、12
nのモビリティパターンの初期仮定に応じて、1回または周期的に実施可能である。たとえばMD 12
1、・・・、12
nが静的であり(たとえば電気メータであり)、常時1つの同じCGW 14
1、14
2にのみ接続可能であることが既知の場合、MD 12
1、・・・、12
nはCGW 14
1、14
2上でメッセージボックス20
2を1回使用するように設定される。MD 12
1、・・・、12
nが潜在的にモバイルである場合、このMD 12
1、・・・、12
nにとって適切なメッセージボックス20
1、20
2は前述のパラメータに依存するため、選択は動的であり、周期的に実行するべきである。周期性は、たとえばアプリケーション19への/からのMD 12
1、・・・、12
nへの/からのトラフィックの特徴に依存する。たとえば再選択の必要性の何らかの指示がある場合、選択は要求に応じて代替的またはさらに実行することができる。
【0053】
動的なケースでは、モビリティ/CGWの変更統計値が連続的に収集される。こうした収集はCNF 21またはMD 12
1、・・・、12
nによって実行され、その後、CNF 21または本開示の態様に従った選択機構を実装する他のノードにプッシュされ得る。MD 12
1、・・・、12
n当たりのメッセージボックス位置の選択は、CNF 21によって実行可能である。
【0054】
適切なメッセージボックス20
1、20
2がCNF 21によって選択された後、CNF 21は、いかにしてメッセージボックスに到達するかに関する情報を、たとえばメッセージボックス20
1、20
2のユニフォームリソースロケータ/インターネットプロトコル(URL/IP)アドレス(「ウェブアドレス」)の形で、MD 12
1、・・・、12
nに送信することができるため、MD 12
1、・・・、12
nはこの到達可能性情報をできる限り迅速に更新し、選択されたメッセージボックスの使用を開始することができる。
【0055】
MD 12
1、・・・、12
nを使用することができる潜在的に複数の未知のアプリケーション19が存在するため、CNF 21は、すべてのMD 12
1、・・・、12
nについてのメッセージボックス20
1、20
2の到達可能性情報に関するこうしたアプリケーション19の未知のセットを更新することができない。このための管理可能ソリューションは、リソースディレクトリ、またはドメイン名システム(DNS)などの同様の機能を使用することである。リソースディレクトリは、MD 12
1、・・・、12
nの固有識別子が与えられたMD 12
1、・・・、12
nによって使用される、現在のメッセージボックス20
1、20
2の到達可能性情報を維持する。MD 12
1、・・・、12
nは典型的にはこうしたリソースディレクトリに登録可能である。MD 12
1、・・・、12
nを異なるメッセージボックス20
1、20
2に割り当てるべきである旨をCNF 21が決定した場合、それに応じてこのリソースディレクトリまたはDNSサーバが更新される。
【0056】
メッセージボックス20
1、20
2の動的選択において考慮すべき別の問題は、MD 12
1、・・・、12
nおよびアプリケーション19についての保留中メッセージをいかにして処理するかである。以下で、いくつかのオプションが提供される。
1)アプリケーション19が常時使用可能な場合、MD 12
1、・・・、12
nがアプリケーション19についてのメッセージを投入すると、メッセージは即時発送されるため、メッセージボックスはアプリケーションに向けてのいかなるメッセージも含まないことになる。MD 12
1、・・・、12
nに向けてのメッセージは、以下のように2つの方法で処理可能である。
a.MD 12
1、・・・、12
nが現在のメッセージボックスとは異なるメッセージボックスに関連付けられるものと(CNFによって)決定された場合、保留中のMDメッセージを新しいメッセージボックスに転送することが可能であり、MD 12
1、・・・、12
nは起動する時に新しい到達可能性情報で更新することができる。
b.代替方法は、MD 12
1、・・・、12
nについて、新旧両方のメッセージボックスの到達可能性情報を維持し、MD 12
1、・・・、12
nについて古いメッセージボックスのメッセージが空になるまで両方をチェックすることである。
2)アプリケーションが常時使用可能でない場合、メッセージボックスは、MDからアプリケーションへのMDメッセージ(MD−to−appメッセージ)およびアプリケーションからMDへのメッセージ(app−to−MDメッセージ)を有することができる。その後、app−to−MDメッセージは1aおよび1bのケースとして処理可能であり、MD−to−appメッセージは、以下のように同様の方法で処理可能である。
a.MD−to−appメッセージは新しいメッセージボックスに転送され、それに従って(MDの現在のメッセージボックスについての)ディレクトリ/DNS到達可能性情報が更新される。これはアプリケーション論理にとってより容易である。
b.MD−to−appメッセージは古いメッセージボックス内に残り、アプリケーションは、ディレクトリ/DNSサーバによって両方のメッセージボックスをチェックするように命じられる。アプリケーションも、いずれのメッセージボックスが古くいずれが新しいかに関して命じられるため、MD−to−appメッセージが古いメッセージボックスから取り出された場合、古い方は今後チェックされない。このためにアプリケーション論理は、リソースディレクトリ/DNSサーバによる複数のメッセージボックス到達可能性情報応答を処理する必要がある。
【0057】
図4および
図5は、本開示に従ったノード内の方法40のステップ全体にわたるフローチャートを示す。方法40は、通信システム10のノード14
1、14
2、および21内で、マシンデバイス12
1、・・・、12
nに対してメッセージボックス20
1、20
2を選択するために実行される。たとえば
図2に関して説明したような通信システム10は、1つまたは複数のキャピラリーネットワーク11およびワイヤレスネットワーク16を備え、1つまたは複数のキャピラリーネットワーク11は、1つまたは複数のマシンデバイス12
1、・・・、12
nおよび少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイ14
1、14
2を備える。すなわち、マシンデバイスが通信する少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイ14
1、14
2が存在し、キャピラリーネットワークゲートウェイ14
1、14
2は同じキャピラリーネットワーク内または異なるキャピラリーネットワーク内に常駐可能である。少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイ14
1、14
2は、マシンデバイス12
1、・・・、12
nとワイヤレスネットワーク16との間でデータを交換することができる。方法40は、マシンデバイス12
1、・・・、12
nに対して、マシンデバイス12
1、・・・、12
nによって実行される2つの連続するデータ送信イベント間で、マシンデバイス12
1、・・・、12
nがキャピラリーネットワークゲートウェイ14
1、14
2を変更する確率を反映する、第1の確率を決定すること42を含む。
【0058】
決定することは、ノード14
1、14
2、および21内で第1の確率を決定、たとえば計算すること、または、データベースから値を取り出すことを含み得る。決定することは、他の実施形態では、第1の確率を決定、たとえば計算した別のノードから、第1の確率を受信することまたは取り出すことを含み得る。
【0059】
第1の確率は、キャピラリーネットワークゲートウェイ14
1、14
2再選択確率を反映し、たとえばマシンデバイス12
1、・・・、12
nが2つのスリープモード期間の間でキャピラリーネットワークゲートウェイ14
1、14
2を変更する確率、すなわち、別のキャピラリーネットワークゲートウェイ14
1、14
2の方が通信にとってより好適な位置へと(スリープモード中に)移動した後に起動する確率を、反映することができる。そこで、2つの連続するデータ送信は、スリープモードに入る前に実行されたデータ送信と、スリープモードから起動した後で実行された後続のデータ送信とを含む。より一般的には、第1の確率は、マシンデバイス12
1、・・・、12
nが、第1のキャピラリーネットワークゲートウェイ14
1、14
2を使用するデータ送信と、第2のキャピラリーネットワークゲートウェイ14
1、14
2を使用する別の送信とを実行する、すなわち、2つの連続するデータ送信イベント間でキャピラリーネットワークゲートウェイ14
1、14
2を変更する、再選択確率を反映する。
【0060】
方法40は、第1の確率に基づいて、マシンデバイス12による使用のためにメッセージボックス20
1、20
2を選択すること44を含む。選択は、様々な実施形態において異なる方法で実行される。
【0061】
方法40は、可能な場合、そのメッセージボックス通信に関するラウンドトリップ遅延を削減することによって、マシンデバイス12
1、・・・、12
nをより長い持続時間、低電力モード(すなわち省エネルギーモード)で維持することができる。特に方法は、データ送信間でキャピラリーネットワークゲートウェイ14
1、14
2を再選択する確率に応じて、マシンデバイス12
1、・・・、12
nに対してメッセージボックスを選択し、同じキャピラリーネットワークゲートウェイを使用する可能性が高いマシンデバイスはそれに近いメッセージボックスを使用するが、高度にモバイルなマシンデバイスは通信システム10内でより上位層のメッセージボックスを使用する。これにより、マシンデバイスに近いメッセージボックスを有する(したがって、通信時間を削減することによってエネルギーを節約する)ように望むことと、マシンデバイスの到達可能性に関する情報を有する必要性との間に、良好なトレードオフが提供される。別の利点は、たとえば処理リソースに関して、通信の端部間でいくつかの「ホップ」を使用する場合、ネットワークリソースが節約されることである。
【0062】
実施形態において、決定すること42は、マシンデバイス12
1、・・・、12
nのモビリティの程度、マシンデバイス12
1、・・・、12
nの速度、マシンデバイス12
1、・・・、12
nのモビリティ頻度、マシンデバイス12
1、・・・、12
nにより到達可能なキャピラリーネットワークゲートウェイ14
1、14
2の数、少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイ14
1、14
2の負荷、マシンデバイス12
1、・・・、12
nと少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイ14
1、14
2との間のリンクでのリンク品質変化率、第1の確率に関する履歴データ、少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイ14
1、14
2とワイヤレスネットワーク16内のノードとの間のリンクのリンク品質という、パラメータのうちの1つまたは複数に基づいて、第1の確率を決定することを含む。例示のパラメータは、たとえばマシンデバイス12
1、・・・、12
nの特定の環境およびその特定の挙動に応じて、様々な方法で組み合わせることができる。たとえば、マシンデバイス12
1、・・・、12
nによって潜在的に到達可能なキャピラリーネットワークゲートウェイ14
1、14
2の数が多いほど、およびマシンデバイス12
1、・・・、12
nのモビリティ頻度が高い(すなわちマシンデバイスがより頻繁に移動するように設定される)ほど、第1の確率は高くなる。
【0063】
上記実施形態の変形において、決定すること42は、1つまたは複数のパラメータの各々にそれぞれのパラメータの重要度に対応する重みを提供すること、および、重み付けされた1つまたは複数のパラメータまたはそれらの重み付け平均に基づいて、第1の確率を決定することによって、第1の確率に対する値を算出することを含む。
【0064】
図5に示されるような実施形態では、選択すること44は、第1の確率をしきい値と比較すること43、およびその後、比較の結果に基づいてメッセージボックス20
1、20
2を選択すること44を含む。しきい値は、たとえば前述のように経験的データまたはシステムシミュレーションに基づいて、様々な方法で設定可能である。
【0065】
図5に示されるような実施形態では、選択すること44は、第1の確率をしきい値と比較すること43、および第1の確率がしきい値より高い場合、通信システム10内に第1の位置を有するメッセージボックス20
2を選択すること44、それ以外の場合、通信システム10内の第2の位置に配置されたメッセージボックス20
1を選択することを含む。
【0066】
上記実施形態の特定のケースである実施形態では、第1の位置および第2の位置はモビリティアンカーノードに関して選択される。次に選択すること44は、第1の確率をしきい値と比較すること43、および第1の確率がしきい値より高い場合、ワイヤレスネットワーク16のモビリティアンカーポイント24の下方に配置されたメッセージボックス20
2を選択すること44、それ以外の場合、モビリティアンカーポイント24位置またはその上方に配置されたメッセージボックス20
1を選択することを含む。しきい値がどのように規定および設定されるかに応じて、比較の逆の結果も等しく使用できることに留意されたい。すなわち、第1の確率がしきい値より低い場合、モビリティアンカーポイント24の下方の位置が選択され、それ以外の場合、モビリティアンカーポイント位置またはその上方の位置が選択される。
【0067】
モビリティアンカーノードの「下方」に配置されたメッセージボックス20
2は、アップリンク方向に見た場合、ワイヤレスネットワーク16のモビリティアンカーノード24の前のノード内に配置される。それに応じて、モビリティアンカーノード「の位置またはそれより上位」に配置されたメッセージボックス20
1は、モビリティアンカーノード24内、またはアップリンク方向に見た場合、モビリティアンカーノード24の先のノード内に配置される。この実施形態は、モビリティアンカーノードがモビリティ関連タスクを処理し、たとえば最も新しく知られたアタッチ先ノードの形でマシンデバイスの位置情報を有するため、マシンデバイスの到達可能性情報が常時存在することを保証する。
【0068】
実施形態において、選択すること44は、第1の確率をしきい値と比較すること43、および第1の確率がしきい値より高い場合、キャピラリーネットワークゲートウェイ14
1、14
2内に配置されたメッセージボックス20
2を選択すること44、それ以外の場合、ワイヤレスネットワーク16のノード21内に配置されたメッセージボックス20
1を選択することを含む。
【0069】
方法40は、様々な実施形態において、マシンデバイスおよびアプリケーション用に保留されているメッセージも処理する。したがって実施形態において方法40は、メッセージボックス20
1、20
2からのメッセージを、マシンデバイス12
1、・・・、12
nからの受信時にアプリケーションサーバ18のアプリケーションに送ることを含む。これは、たとえばアプリケーションが常に使用可能な場合に好適な実施形態である。マシンデバイスは、アプリケーションに対するメッセージ(たとえば、リソースデータ、たとえばアプリケーションサーバ18などのネットワークエンティティに向けてのメッセージ、または別のMDへのメッセージ)を投入し、メッセージは即時に送られるため、それによってメッセージボックスはアプリケーションに向けてのいずれのメッセージも含まず、とりわけメモリリソースを節約する。
【0070】
実施形態において(
図5を参照)、以前のメッセージボックス20
1を、その最新のデータ送信イベント以降、現在のメッセージボックス20
2に変更したマシンデバイス12
1、・・・、12
nについて、方法は、
− マシンデバイス12について保留中のメッセージを、以前のメッセージボックス20
1から現在のメッセージボックス20
2に転送すること45、および、
− マシンデバイス12
1、・・・、12
nに現在のメッセージボックス20
2の位置情報を提供すること46、
を含む。
【0071】
実施形態において(
図5を参照)、以前のメッセージボックス20
1を、その最新のデータ送信イベント以降、現在のメッセージボックス20
2に変更したマシンデバイス12
1、・・・、12
nについて、方法40は、現在のメッセージボックス20
2および以前のメッセージボックス20
1からメッセージを取り出すように、マシンデバイス12
1、・・・、12
nを設定すること49を含む。
【0072】
実施形態において、以前のメッセージボックス20
1を、その最新のデータ送信イベント以降、現在のメッセージボックス20
2に変更したマシンデバイス12
1、・・・、12
nからのデータを必要とする、たとえばアプリケーションサーバ18のアプリケーション19について、方法40は、
− アプリケーション19について保留中のメッセージを、以前のメッセージボックス20
1から現在のメッセージボックス20
2に転送すること45、および、
− アプリケーション19に現在のメッセージボックス20
2の位置情報を提供すること47、
を含む。
【0073】
実施形態において、以前のメッセージボックス20
1を、その最新のデータ送信イベント以降、現在のメッセージボックス20
2に変更したマシンデバイス12
1、・・・、12
nからのデータを必要とするアプリケーションについて、方法40は、現在のメッセージボックス20
2および以前のメッセージボックス20
1からメッセージを取り出すように、アプリケーション19に命じること48を含む。
【0074】
図6は、本開示の方法を実装するためのノード14
1、14
2、および21ならびに手段を概略的に示す。ノード14
1、14
2、および21は、コンピュータプログラム製品52であり得る、メモリ52に記憶されたソフトウェア命令を実行することが可能な、中央処理ユニット(CPU)、マルチプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路などのうちの1つまたは複数の任意の組み合わせを備える、プロセッサ50を備える。プロセッサ50は、たとえば
図4および
図5に関して前述した方法の様々な実施形態のうちのいずれか、または一般に、説明した機能のうちのいずれかを実行するように設定され得る。
【0075】
メモリ52は、読み取りおよび書き込みメモリ(RAM)ならびに読み取り専用メモリ(ROM)のいずれかの組み合わせであり得る。メモリ52は、たとえば磁気メモリ、光メモリ、ソリッドステートメモリ、あるいはリモート装着メモリのうちの任意の1つまたは組み合わせであり得る、永続型ストレージも備える。
【0076】
ノード14
1、14
2、および21は、プロセッサ50内のソフトウェア命令の実行中にデータを読み取りおよび/または記憶するためのデータメモリ53をさらに備えることができる。データメモリ53は、読み取りおよび書き込みメモリ(RAM)ならびに読み取り専用メモリ(ROM)の任意の組み合わせであり得る。
【0077】
ノード14
1、14
2、および21は、キャピラリーネットワーク11内部および/またはワイヤレスネットワーク16内部の他のエンティティと通信するための、1つまたは複数の入力/出力(I/O)デバイス54(1つのみ図示)をさらに備える。たとえばノードがCGW 14
1、14
2を備える場合、I/O 54は、MD 12
1、・・・、12
nとの通信のための第1のインターフェースデバイス(たとえばBluetoothインターフェース)およびワイヤレスネットワーク16との通信のための第2のインターフェースデバイス、ならびに特にそれらのアクセスノード、たとえばeNB 15
1、15
2を備えることが可能であり、第2のインターフェースはLTEインターフェースを備えることができる。
【0078】
ノードのタイプに応じて、たとえばノードがCGW 14
1、14
2またはアクセスノード(たとえばeNB 15
1、15
2)である場合、手段およびデバイス、たとえばアンテナ回路をさらに備えることができる。
【0079】
ノード14
1、14
2、および21は、たとえば
図4および
図5に関連して説明した方法の実施形態のうちのいずれかを実行するように設定可能である。したがって本開示は、マシンデバイス12
1、・・・、12
nに対してメッセージボックス20
1、20
1を選択するように設定された通信システム10のノード14
1、14
2、および21を提供する。通信システム10は1つまたは複数のキャピラリーネットワーク11およびワイヤレスネットワーク16を備え、1つまたは複数のキャピラリーネットワーク11は、1つまたは複数のマシンデバイス12
1、・・・、12
nおよび少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイ14
1、14
2を備える。少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイ14
1、14
2は、マシンデバイス12
1、・・・、12
nとワイヤレスネットワーク16との間でデータを交換することができる。ノード14
1、14
2、および21はプロセッサ50およびメモリ52を備え、メモリ52はプロセッサ50によって実行可能な命令を含み、それによってノード14
1、14
2、および21は、
− マシンデバイス12
1、・・・、12
nに対して、マシンデバイス12
1、・・・、12
nによって実行される2つの連続するデータ送信イベント間でマシンデバイス12
1、・・・、12
nがキャピラリーネットワークゲートウェイ14
1、14
2を変更する確率を反映する、第1の確率を決定すること、および、
− 第1の確率に基づき、マシンデバイス12
1、・・・、12
nによる使用のためにメッセージボックス20
1、20
1を選択すること、
を実行するように動作可能である。
【0080】
実施形態において、ノードは、マシンデバイス12
1、・・・、12
nのモビリティの程度、マシンデバイス12
1、・・・、12
nの速度、マシンデバイス12
1、・・・、12
nのモビリティ頻度、マシンデバイス12
1、・・・、12
nにより到達可能なキャピラリーネットワークゲートウェイ14
1、14
2の数、少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイ14
1、14
2の負荷、マシンデバイス12
1、・・・、12
nと少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイ14
1、14
2との間のリンクでのリンク品質変化率、第1の確率に関する履歴データ、少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイ14
1、14
2とワイヤレスネットワーク16内のノードとの間のリンクのリンク品質という、パラメータのうちの1つまたは複数に基づいて、第1の確率を決定することによって決定するように設定される。
【0081】
上記実施形態の変形において、ノードは、
− 1つまたは複数のパラメータのうちの各々に、それぞれのパラメータの重要度に対応する重みを提供すること、および、
− 重み付けされた1つまたは複数のパラメータに基づいて、第1の確率を決定すること、
によって、第1の確率についての値を算出することにより、決定するように設定される。
【0082】
実施形態において、ノードは、
− 第1の確率としきい値とを比較すること、および、比較の結果に基づいてメッセージボックス20
1、20
2を選択すること、
によって、選択するように設定される。
【0083】
実施形態において、ノードは、
− 第1の確率としきい値とを比較すること、および、
− 第1の確率がしきい値より高い場合、通信システム10内の第1の位置を有するメッセージボックス20
2を選択すること、およびそれ以外の場合、通信システム10内の第2の位置に配置されたメッセージボックス20
1を選択すること、
によって、選択するように設定される。
【0084】
実施形態において、ノードは、
− 第1の確率としきい値とを比較すること、および、
− 第1の確率がしきい値より高い場合、ワイヤレスネットワーク16のモビリティアンカーポイント24の下方に配置されたメッセージボックス20
2を選択すること、およびそれ以外の場合、モビリティアンカーポイント24位置またはその上方に配置されたメッセージボックス20
1を選択すること、
によって、選択するように設定される。
【0085】
実施形態において、ノードは、
− 第1の確率としきい値とを比較すること、および、
− 第1の確率がしきい値より高い場合、キャピラリーネットワークゲートウェイ14
1、14
2内に配置されたメッセージボックス20
2を選択すること、およびそれ以外の場合、ワイヤレスネットワーク16のノード21内に配置されたメッセージボックス20
1を選択すること、
によって、選択するように設定される。
【0086】
実施形態において、ノードは、メッセージボックス20
1、20
2からのメッセージを、マシンデバイス12
1、・・・、12
nからの受信時にアプリケーションサーバ18のアプリケーションに送るように設定される。
【0087】
実施形態において、ノードは、以前のメッセージボックス20
1を、その最新のデータ送信イベント以降、現在のメッセージボックス20
2に変更したマシンデバイス12
1、・・・、12
nについて、
− マシンデバイス12について保留中のメッセージを、以前のメッセージボックス20
1から現在のメッセージボックス20
2に転送すること、および、
− マシンデバイス12
1、・・・、12
nに現在のメッセージボックス20
2の位置情報を提供すること、
を実行するように設定される。
【0088】
実施形態において、ノードは、以前のメッセージボックス20
1を、その最新のデータ送信イベント以降、現在のメッセージボックス20
2に変更したマシンデバイス12
1、・・・、12
nについて、現在のメッセージボックス20
2および以前のメッセージボックス20
1からメッセージを取り出すように、マシンデバイス12
1、・・・、12
nを設定するように設定される。
【0089】
実施形態において、ノードは、以前のメッセージボックス20
1を、その最新のデータ送信イベント以降、現在のメッセージボックス20
2に変更したマシンデバイス12
1、・・・、12
nからのデータを必要とする、アプリケーションサーバ18のアプリケーション19について、
− アプリケーション19について保留中のメッセージを、以前のメッセージボックス20
1から現在のメッセージボックス20
2に転送すること、および、
− アプリケーション19に現在のメッセージボックス20
2の位置情報を提供すること、
を実行するように設定される。
【0090】
実施形態において、ノードは、以前のメッセージボックス20
1を、その最新のデータ送信イベント以降、現在のメッセージボックス20
2に変更したマシンデバイス12
1、・・・、12
nからのデータを必要とするアプリケーションについて、現在のメッセージボックス20
2および以前のメッセージボックス20
1からメッセージを取り出すように、アプリケーション19に命じるように設定される。
【0091】
本開示はさらに、マシンデバイス12
1、・・・、12
nに対してメッセージボックス20
1、20
1を選択するための通信システム10のノード14
1、14
2、および21に、コンピュータプログラム51を提供し、通信システム10は1つまたは複数のキャピラリーネットワーク11およびワイヤレスネットワーク16を備え、1つまたは複数のキャピラリーネットワーク11は、1つまたは複数のマシンデバイス12
1、・・・、12
nおよび少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイ14
1、14
2を備える。少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイ14
1、14
2は、マシンデバイス12
1、・・・、12
nとワイヤレスネットワーク16との間でデータを交換することができる。コンピュータプログラム51は、ノード14
1、14
2、および21上で実行された時に、
− マシンデバイス12
1、・・・、12
nに対して、マシンデバイス12
1、・・・、12
nによって実行される2つの連続するデータ送信イベント間でマシンデバイス12
1、・・・、12
nがキャピラリーネットワークゲートウェイ14
1、14
2を変更する確率を反映する、第1の確率を決定すること、および、
− 第1の確率に基づき、マシンデバイス12による使用のためにメッセージボックス20
1、20
1を選択すること、
を、ノード14
1、14
2、および21に実行させる、コンピュータプログラムコードを備える。
【0092】
本開示はさらに、上記のようなコンピュータプログラム51を備える前述のコンピュータプログラム製品52と、コンピュータプログラム51が記憶されるコンピュータ可読手段とを包含する。
【0093】
したがってコンピュータプログラム製品52またはメモリは、プロセッサによって実行可能な命令を備える。こうした命令は、コンピュータプログラム、あるいは1つまたは複数のソフトウェアモジュールまたは機能モジュールに含まれ得る。
【0094】
機能モジュールおよび/またはソフトウェアモジュールを使用する実装の例が
図7に示され、特に、説明する方法の実施形態を実装するためのこうした手段を備えるノードを示す。したがって
図7は、マシンデバイス12に対してメッセージボックス20
1、20
2を選択するための通信システム10のノード14
1、14
2、および21を示し、通信システム10は、少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイ14
1、14
2を備える1つまたは複数のキャピラリーネットワーク11を備える。ノード14
1、14
2、および21は、マシンデバイス12
1、・・・、12
nに対して、マシンデバイス12
1、・・・、12
nによって実行される2つの連続するデータ送信イベント間で、マシンデバイス12
1、・・・、12
nがキャピラリーネットワークゲートウェイ14
1、14
2を変更する確率を反映する、第1の確率を決定するための、第1の手段61を備える。
【0095】
ノード14
1、14
2、および21は、第1の確率に基づき、マシンデバイス12
1、・・・、12
nによる使用のためにメッセージボックス20
1、20
1を選択するための、第2の手段62を備える。
【0096】
第1および第2の手段61、62、たとえば機能モジュールは、プロセッサ内で実行するコンピュータプログラムなどのソフトウェア命令を使用して、および/または、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、離散論理構成要素などのハードウェアを使用して、実装可能である。
【0097】
ノード14
1、14
2、および21は、これまでに説明した方法の実施形態のうちのいずれかを実装するためのこうした手段を、さらに備えることができる。たとえば、第1の確率としきい値とを比較すること、ならびに、第1の確率がしきい値より高い場合、通信システム10内の第1の位置を有するメッセージボックス20
2を選択すること、およびそれ以外の場合、通信システム10内の第2の位置に配置されたメッセージボックス20
1を選択することによって選択するための、第3の手段(
図7には明示的に示されていない)が提供され得る。第1の位置は、たとえばモビリティアンカーポイントの下方に配置されたノードを備えることができ、第2の位置は、たとえばモビリティアンカーポイント位置またはその上方に配置されたノードを備えることができる。
【0098】
前述の説明および関連付けられた図面に提示された教示の恩恵を受ける当業者であれば、開示された実施形態および他の実施形態の修正を思い付くであろう。したがって、本開示は開示された特定の実施形態に限定されるものでないこと、ならびに、修正および他の実施形態は本開示の範囲内に含まれることが意図されることを理解されたい。本明細書では特定の用語が採用される場合があるが、それらは一般的および記述的な意味のみで使用され、限定の目的では使用されていない。