特許第6400721号(P6400721)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル)の特許一覧

特許6400721メッセージボックスを選択するための方法およびノード
<>
  • 特許6400721-メッセージボックスを選択するための方法およびノード 図000002
  • 特許6400721-メッセージボックスを選択するための方法およびノード 図000003
  • 特許6400721-メッセージボックスを選択するための方法およびノード 図000004
  • 特許6400721-メッセージボックスを選択するための方法およびノード 図000005
  • 特許6400721-メッセージボックスを選択するための方法およびノード 図000006
  • 特許6400721-メッセージボックスを選択するための方法およびノード 図000007
  • 特許6400721-メッセージボックスを選択するための方法およびノード 図000008
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6400721
(24)【登録日】2018年9月14日
(45)【発行日】2018年10月3日
(54)【発明の名称】メッセージボックスを選択するための方法およびノード
(51)【国際特許分類】
   H04W 4/70 20180101AFI20180920BHJP
   H04W 4/12 20090101ALI20180920BHJP
   H04W 28/14 20090101ALI20180920BHJP
   H04W 88/16 20090101ALI20180920BHJP
【FI】
   H04W4/70
   H04W4/12
   H04W28/14
   H04W88/16
【請求項の数】27
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2016-552890(P2016-552890)
(86)(22)【出願日】2014年2月21日
(65)【公表番号】特表2017-511630(P2017-511630A)
(43)【公表日】2017年4月20日
(86)【国際出願番号】SE2014050222
(87)【国際公開番号】WO2015126299
(87)【国際公開日】20150827
【審査請求日】2016年10月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【弁理士】
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100161470
【弁理士】
【氏名又は名称】冨樫 義孝
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【弁理士】
【氏名又は名称】石岡 利康
(74)【代理人】
【識別番号】100194320
【弁理士】
【氏名又は名称】藤井 亮
(72)【発明者】
【氏名】ケラネン, アリ
(72)【発明者】
【氏名】ベイジャール, ニコラス
(72)【発明者】
【氏名】エリクソン, アンデシュ イー
(72)【発明者】
【氏名】ミリターノ, フランチェスコ
(72)【発明者】
【氏名】ルーン, ヨハン
(72)【発明者】
【氏名】サックス, ヨアキム
(72)【発明者】
【氏名】ツィアツィス, ヴラシオス
【審査官】 青木 健
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2012/136005(WO,A1)
【文献】 特開平10−313361(JP,A)
【文献】 特表2005−526416(JP,A)
【文献】 特表2009−507441(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 − 99/00
H04B 7/24 − 7/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信システム(10)のノード(14、14、および21)内で、マシンデバイス(12、・・・、12)に対してメッセージボックス(20、20)を選択するために実行される方法(40)であって、前記通信システム(10)は、1つまたは複数のキャピラリーネットワーク(11)およびワイヤレスネットワーク(16)を備え、前記1つまたは複数のキャピラリーネットワーク(11)は、1つまたは複数のマシンデバイス(12、・・・、12)および少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイ(14、14)を備え、前記少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイ(14、14)は、前記マシンデバイス(12、・・・、12)と前記ワイヤレスネットワーク(16)との間でデータを交換することが可能であり、前記方法(40)は、
− 前記マシンデバイス(12、・・・、12)に対して、前記マシンデバイス(12、・・・、12)によって実行される2つの連続するデータ送信イベント間で、前記マシンデバイス(12、・・・、12)がキャピラリーネットワークゲートウェイ(14、14)を変更する確率を反映する、第1の確率を決定すること(42)、および、
− 前記第1の確率に基づいて、前記マシンデバイス(12、・・・、12)による使用のためにメッセージボックス(20、20)を選択すること(44)、
を含む、方法(40)。
【請求項2】
前記決定すること(42)は、前記マシンデバイス(12、・・・、12)のモビリティの程度、前記マシンデバイス(12、・・・、12)の速度、前記マシンデバイス(12、・・・、12)のモビリティ頻度、前記マシンデバイス(12、・・・、12)により到達可能なキャピラリーネットワークゲートウェイ(14、14)の数、前記少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイ(14、14)の負荷、前記マシンデバイス(12、・・・、12)と前記少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイ(14、14)との間のリンクでのリンク品質変化率、前記第1の確率に関する履歴データ、前記少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイ(14、14)と前記ワイヤレスネットワーク(16)内のノードとの間のリンクのリンク品質という、パラメータのうちの1つまたは複数に基づいて、前記第1の確率を決定することを含む、請求項1に記載の方法(40)。
【請求項3】
前記決定すること(42)は、
− 前記1つまたは複数のパラメータの各々に前記それぞれのパラメータの重要度に対応する重みを提供すること、および、
み付けされた前記1つまたは複数のパラメータに基づいて、前記第1の確率を決定すること、
によって、前記第1の確率に対する値を算出することを含む、請求項2に記載の方法(40)。
【請求項4】
前記選択すること(44)は、
− 前記第1の確率をしきい値と比較すること(43)、および、前記比較の結果に基づいてメッセージボックス(20、20)を選択すること(44)、
を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法(40)。
【請求項5】
前記選択すること(44)は、
− 前記第1の確率をしきい値と比較すること(43)、および、
− 前記第1の確率が前記しきい値より高い場合、前記通信システム(10)内に第1の位置を有するメッセージボックス(20)を選択すること(44)、およびそれ以外の場合、前記通信システム(10)内の第2の位置に配置されたメッセージボックス(20)を選択すること、
を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法(40)。
【請求項6】
前記選択すること(44)は、
− 前記第1の確率をしきい値と比較すること(43)、および、
− 前記第1の確率が前記しきい値より高い場合、前記ワイヤレスネットワーク(16)のモビリティアンカーポイント(24)の下方に配置されたメッセージボックス(20)を選択すること(44)、およびそれ以外の場合、前記モビリティアンカーポイント(24)位置またはその上方に配置されたメッセージボックス(20)を選択すること、
を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法(40)。
【請求項7】
前記選択すること(44)は、
− 前記第1の確率をしきい値と比較すること(43)、および、
− 前記第1の確率が前記しきい値より高い場合、前記キャピラリーネットワークゲートウェイ(14、14)内に配置されたメッセージボックス(20)を選択すること(44)、およびそれ以外の場合、前記ワイヤレスネットワーク(16)のノード(21)内に配置されたメッセージボックス(20)を選択すること、
を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法(40)。
【請求項8】
前記メッセージボックス(20、20)からのメッセージを、前記マシンデバイス(12、・・・、12)からの受信時にアプリケーションサーバ(18)のアプリケーションに送ることを含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法(40)。
【請求項9】
以前のメッセージボックス(20)を、その最新のデータ送信イベント以降、現在のメッセージボックス(20)に変更したマシンデバイス(12、・・・、12)について、
− 前記マシンデバイス(12、・・・、12)について保留中のメッセージを、前記以前のメッセージボックス(20)から前記現在のメッセージボックス(20)に転送すること(45)、および、
− 前記マシンデバイス(12、・・・、12)に前記現在のメッセージボックス(20)の位置情報を提供すること(46)、
を含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法(40)。
【請求項10】
以前のメッセージボックス(20)を、その最新のデータ送信イベント以降、現在のメッセージボックス(20)に変更したマシンデバイス(12、・・・、12)について、前記現在のメッセージボックス(20)および前記以前のメッセージボックス(20)からメッセージを取り出すように、前記マシンデバイス(12、・・・、12)を設定すること(49)を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法(40)。
【請求項11】
以前のメッセージボックス(20)を、その最新のデータ送信イベント以降、現在のメッセージボックス(20)に変更したマシンデバイス(12、・・・、12)からのデータを必要とする、アプリケーションサーバ(18)のアプリケーション(19)について、
− 前記アプリケーション(19)について保留中のメッセージを、前記以前のメッセージボックス(20)から前記現在のメッセージボックス(20)に転送すること(45)、および、
− 前記アプリケーション(19)に前記現在のメッセージボックス(20)の位置情報を提供すること(47)、
を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法(40)。
【請求項12】
以前のメッセージボックス(20)を、その最新のデータ送信イベント以降、現在のメッセージボックス(20)に変更したマシンデバイス(12、・・・、12)からのデータを必要とするアプリケーションについて、前記現在のメッセージボックス(20)および前記以前のメッセージボックス(20)からメッセージを取り出すように、前記アプリケーション(19)に命じること(48)を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法(40)。
【請求項13】
マシンデバイス(12、・・・、12)に対してメッセージボックス(20、20)を選択するように設定される通信システム(10)のノード(14、14、および21)であって、前記通信システム(10)は、1つまたは複数のキャピラリーネットワーク(11)およびワイヤレスネットワーク(16)を備え、前記1つまたは複数のキャピラリーネットワーク(11)は、1つまたは複数のマシンデバイス(12、・・・、12)および少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイ(14、14)を備え、前記少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイ(14、14)は、前記マシンデバイス(12、・・・、12)と前記ワイヤレスネットワーク(16)との間でデータを交換することが可能であり、前記ノード(14、14、および21)はプロセッサ(50)およびメモリ(52)を備え、前記メモリ(52)は前記プロセッサ(50)によって実行可能な命令を含み、これにより、前記ノード(14、14、および21)は、
− 前記マシンデバイス(12、・・・、12)に対して、前記マシンデバイス(12、・・・、12)によって実行される2つの連続するデータ送信イベント間で、前記マシンデバイス(12、・・・、12)がキャピラリーネットワークゲートウェイ(14、14)を変更する確率を反映する、第1の確率を決定すること、および、
− 前記第1の確率に基づいて、前記マシンデバイス(12、・・・、12)による使用のためにメッセージボックス(20、20)を選択すること、
を実行するように動作可能な、ノード(14、14、および21)。
【請求項14】
前記マシンデバイス(12、・・・、12)のモビリティの程度、前記マシンデバイス(12、・・・、12)の速度、前記マシンデバイス(12、・・・、12)のモビリティ頻度、前記マシンデバイス(12、・・・、12)により到達可能なキャピラリーネットワークゲートウェイ(14、14)の数、前記少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイ(14、14)の負荷、前記マシンデバイス(12、・・・、12)と前記少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイ(14、14)との間のリンクでのリンク品質変化率、前記第1の確率に関する履歴データ、前記少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイ(14、14)と前記ワイヤレスネットワーク(16)内のノードとの間のリンクのリンク品質という、パラメータのうちの1つまたは複数に基づいて、前記第1の確率を決定することによって決定するように設定される、請求項13に記載のノード(14、14、および21)。
【請求項15】
− 前記1つまたは複数のパラメータの各々に前記それぞれのパラメータの重要度に対応する重みを提供すること、および、
み付けされた前記1つまたは複数のパラメータに基づいて、前記第1の確率を決定すること、
によって、前記第1の確率に対する値を算出することによって決定するように設定される、請求項14に記載のノード(14、14、および21)。
【請求項16】
− 前記第1の確率をしきい値と比較すること、および、前記比較の結果に基づいてメッセージボックス(20、20)を選択すること、
によって選択するように設定される、請求項13から15のいずれか一項に記載のノード(14、14、および21)。
【請求項17】
− 前記第1の確率をしきい値と比較すること、および、
− 前記第1の確率が前記しきい値より高い場合、前記通信システム(10)内に第1の位置を有するメッセージボックス(20)を選択すること、およびそれ以外の場合、前記通信システム(10)内の第2の位置に配置されたメッセージボックス(20)を選択すること、
によって選択するように設定される、請求項13から16のいずれか一項に記載のノード(14、14、および21)。
【請求項18】
− 前記第1の確率をしきい値と比較すること、および、
− 前記第1の確率が前記しきい値より高い場合、前記ワイヤレスネットワーク(16)のモビリティアンカーポイント(24)の下方に配置されたメッセージボックス(20)を選択すること、およびそれ以外の場合、前記モビリティアンカーポイント(24)位置またはその上方に配置されたメッセージボックス(20)を選択すること、
によって選択するように設定される、請求項13から17のいずれか一項に記載のノード(14、14、および21)。
【請求項19】
− 前記第1の確率をしきい値と比較すること、および、
− 前記第1の確率が前記しきい値より高い場合、前記キャピラリーネットワークゲートウェイ(14、14)内に配置されたメッセージボックス(20)を選択すること、およびそれ以外の場合、前記ワイヤレスネットワーク(16)のノード(21)内に配置されたメッセージボックス(20)を選択すること、
によって選択するように設定される、請求項13から17のいずれか一項に記載のノード(14、14、および21)。
【請求項20】
前記メッセージボックス(20、20)からのメッセージを、前記マシンデバイス(12、・・・、12)からの受信時にアプリケーションサーバ(18)のアプリケーションに送るように設定される、請求項13から15のいずれか一項に記載のノード(14、14、および21)。
【請求項21】
以前のメッセージボックス(20)を、その最新のデータ送信イベント以降、現在のメッセージボックス(20)に変更したマシンデバイス(12、・・・、12)について、
− 前記マシンデバイス(12、・・・、12)について保留中のメッセージを、前記以前のメッセージボックス(20)から前記現在のメッセージボックス(20)に転送すること、および、
− 前記マシンデバイス(12、・・・、12)に前記現在のメッセージボックス(20)の位置情報を提供すること、
を実行するように設定される、請求項13から20のいずれか一項に記載のノード(14、14、および21)。
【請求項22】
以前のメッセージボックス(20)を、その最新のデータ送信イベント以降、現在のメッセージボックス(20)に変更したマシンデバイス(12、・・・、12)について、前記現在のメッセージボックス(20)および前記以前のメッセージボックス(20)からメッセージを取り出すように、前記マシンデバイス(12、・・・、12)を設定するように設定される、請求項13から19のいずれか一項に記載のノード(14、14、および21)。
【請求項23】
以前のメッセージボックス(20)を、その最新のデータ送信イベント以降、現在のメッセージボックス(20)に変更したマシンデバイス(12、・・・、12)からのデータを必要とする、アプリケーションサーバ(18)のアプリケーション(19)について、
− 前記アプリケーション(19)について保留中のメッセージを、前記以前のメッセージボックス(20)から前記現在のメッセージボックス(20)に転送すること、および、
− 前記アプリケーション(19)に前記現在のメッセージボックス(20)の位置情報を提供すること、
を実行するように設定される、請求項13から19のいずれか一項に記載のノード(14、14、および21)。
【請求項24】
以前のメッセージボックス(20)を、その最新のデータ送信イベント以降、現在のメッセージボックス(20)に変更したマシンデバイス(12、・・・、12)からのデータを必要とするアプリケーションについて、前記現在のメッセージボックス(20)および前記以前のメッセージボックス(20)からメッセージを取り出すように、前記アプリケーション(19)に命じるように設定される、請求項13から19のいずれか一項に記載のノード(14、14、および21)。
【請求項25】
マシンデバイス(12、・・・、12)に対してメッセージボックス(20、20)を選択するための通信システム(10)のノード(14、14、および21)のためのコンピュータプログラム(51)であって、前記通信システム(10)は、1つまたは複数のキャピラリーネットワーク(11)およびワイヤレスネットワーク(16)を備え、前記1つまたは複数のキャピラリーネットワーク(11)は、1つまたは複数のマシンデバイス(12、・・・、12)および少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイ(14、14)を備え、前記少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイ(14、14)は、前記マシンデバイス(12、・・・、12)と前記ワイヤレスネットワーク(16)との間でデータを交換することが可能であり、前記コンピュータプログラム(51)は、前記ノード(14、14、および21)上で実行された時に、
− 前記マシンデバイス(12、・・・、12)に対して、前記マシンデバイス(12、・・・、12)によって実行される2つの連続するデータ送信イベント間で前記マシンデバイス(12、・・・、12)がキャピラリーネットワークゲートウェイ(14、14)を変更する確率を反映する、第1の確率を決定すること、および、
− 前記第1の確率に基づき、前記マシンデバイス(12、・・・、12)による使用のためにメッセージボックス(20、20)を選択すること、
を、前記ノード(14、14、および21)に実行させる、コンピュータプログラムコードを備える、コンピュータプログラム(51)。
【請求項26】
請求項25に記載のコンピュータプログラム(51)と、前記コンピュータプログラム(51)が記憶されるコンピュータ可読手段とを備える、コンピュータプログラム製品(52)。
【請求項27】
マシンデバイス(12、・・・、12)に対してメッセージボックス(20、20)を選択するための通信システム(10)のノード(14、14、および21)であって、前記通信システム(10)は、少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイ(14、14)を備える1つまたは複数のキャピラリーネットワーク(11)を備え、前記ノード(14、14、および21)は、
− 前記マシンデバイス(12、・・・、12)に対して、前記マシンデバイス(12、・・・、12)によって実行される2つの連続するデータ送信イベント間で、前記マシンデバイス(12、・・・、12)がキャピラリーネットワークゲートウェイ(14、14)を変更する確率を反映する、第1の確率を決定するための手段(61)、および、
− 前記第1の確率に基づき、前記マシンデバイス(12、・・・、12)による使用のためにメッセージボックス(20、20)を選択するための手段(62)、
を備える、ノード(14、14、および21)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示される技術は、一般にキャピラリーネットワーク(capillary networks)の分野に関し、特にこうしたキャピラリーネットワークにおけるメッセージボックスに関する。
【背景技術】
【0002】
セルラーネットワークにおける通信の現在予見される発達は、時折、たとえば1週間に1回または1分毎に、少量のデータのみを送受信する(またはデータについてポーリングされる)、多数の小さな自律デバイスに関与する。これらのデバイスは、時にはマシン型通信(MTC)デバイス、マシンツーマシン(M2M)デバイス、または単にマシンデバイス(MD)と呼ばれ、人とは関連しないものと想定され、むしろセルラーネットワークの内側または外側のアプリケーションサーバと通信する異なる種類のセンサまたはアクチュエータである。アプリケーションサーバは、MTCデバイスからのデータを設定および受信する。したがってこのタイプの通信は、しばしばマシンツーマシン(M2M)通信と呼ばれる。
【0003】
これまで、セルラーネットワークの無線インターフェースを介してセルラーネットワークに直接接続されるMDに焦点が当てられてきた。しかしながら、より多く見られる可能性のあるシナリオは、MDがゲートウェイを介してセルラーネットワークに接続されるものである。こうしたシナリオでは、ゲートウェイは、典型的にはMDに向かう短距離無線技術に基づくローカルネットワークを維持しながら、セルラーネットワークに向かうUEとして働く。ある意味でセルラーネットワークの勢力範囲を(必ずしも無線カバレッジに関するものではないが他の無線技術まで)拡大するこうしたローカルネットワークは、キャピラリーネットワークを作り出し、キャピラリーネットワークをセルラーネットワークに接続するゲートウェイはキャピラリーネットワークゲートウェイ(CGW)と呼ばれる。
【0004】
図1は、典型的には短距離無線技術を実施する第1のエアインターフェース3を介してCGW 4、4と通信するいくつかのマシンデバイス2、2、2を備える、こうしたキャピラリーネットワーク1を示す。一方、CGW 4、4は、第2のエアインターフェース7を介してセルラーネットワーク6のノード5、5と通信する。アプリケーションサーバ8も示されている。MD 2、2、2は、典型的にはセルラーネットワーク6を介してこうしたアプリケーションサーバ8にリレーされ、それによってMD 2、2、2はアプリケーションサーバ8のアプリケーションとデータを交換することができる。
【0005】
ほとんどのケースでは、典型的には外部電源は使用不能であり、バッテリを頻繁に交換または再充電することは実質的にも経済的にも実現不可能であるため、MDは非常にエネルギー効率が良くなければならない。したがってMDはしばしば、低電力モード(スリープモードとも示される)に入るように設定される。
【0006】
このMD 2、2、2のスリープ性がそれらのモバイルでもある特徴とも組み合わされた場合、いくつかの問題が生じる可能性がある。特に、MD 2、2、2がスリープとモバイルの両方である場合、MD 2、2、2がそのスリープモードから起動される時にいくつかの可能なシナリオが存在する。最後にアタッチされたものと同じCGW 4、4に最終的にアタッチすること、または、前のCGW 4、4と同じノード5、5にアタッチされた異なるCGW 4、4にアタッチすること、または、異なるノード5、5にアタッチされたまったく異なるCGW 4、4にアタッチすることが可能である。したがってMD 2、2、2の到達可能性に関する情報は、予測できずに変わってしまいうる。
【0007】
MDがスリープ状態および移動している間、MDを使用するアプリケーションはコマンドまたは情報をMDに送信することが必要な場合があり、したがって、次の送信時にMDの到達可能性および可用性情報を知ることが必要となる。しかしながらMDは、たとえば新しいアプリケーションが追加される時に、MDに直接コンタクトするようにプログラミングされうるすべての可能なアプリケーションを追跡することができず、またMDは、たとえばアプリケーションはある時点で送信するように設定可能であり、現在位置まで待機できないため、起動する時に到達可能性情報を用いてこれらのアプリケーションを更新することもできない。
【0008】
上記から、たとえばMDの最新の既知の位置およびアタッチ先に関する情報を有する、到達可能性情報管理プロトコルは、特にMDがスリープおよびモバイルの両方である場合、効率的でない可能性があることが理解されよう。
【0009】
アプリケーションならびにMDに関するランデブー機能が、アーキテクチャに導入されてきた。特にInternet Engineering Task Force(IETF)は、スリープMD上でホストされているセンサおよび作動リソースに対するミラーとして働くミラーサーバ機能を導入している。MDはミラーサーバが起動された時にそのデータをミラーサーバに送信することができ、アプリケーションはこのデータをそれ自体の可用性で取り出すことができる。したがってミラーサーバ機能により、アプリケーションはスリープMD上でホストされているリソースの最新の既知の値を取り出すことができる。ミラーサーバ機能は、セルラーネットワーク6および任意の外部サービスプロバイダのネットワークを備えるクラウド内に配置される。
【発明の概要】
【0010】
アプリケーションに応じて、MDはモビリティが低から高までの範囲で静的またはモバイルであり得る。たとえMDが静的であっても、たとえばロードバランシング(load balancing)の理由で、またはチャネル特性を変更するために、そのアタッチ先CGWを変更することができる。MTCがエネルギー制約付きデバイスであることに鑑みて、できる限り効率的に通信する必要がある。通信を効率的にする方法の1つは、通信の末端部を互いにできる限り近くに配置することであり得る。たとえばノード内でMDの近くに配置されたメッセージボックスは、たとえばミラーサーバによって提供される機能に従って通信時間を削減するため、MDのスリープ時間を延長することになる。
【0011】
しかしながら、MDのモビリティおよび到達可能性情報の欠如に鑑みて、アプリケーションがメッセージボックスからデータを確実に取り出せるようにするために、ネットワークの上層、特にモビリティ情報を取り扱うモビリティアンカーノードより上位の位置が好ましい。したがって、MDのエネルギー使用量の削減を所望することと、モバイルのエネルギー制約付きMDからのデータの到達可能性を保証することとの間には、トレードオフが存在する。
【0012】
本開示の目的は、前述の問題のうちの少なくとも1つを解決すること、または少なくとも緩和することである。
【0013】
目的は、マシンデバイスに対してメッセージボックスを選択するために通信システムのノード内で実行される方法によって達成される第1の態様に合致し、通信システムは1つまたは複数のキャピラリーネットワークおよびワイヤレスネットワークを備える。1つまたは複数のキャピラリーネットワークは1つまたは複数のマシンデバイスおよび少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイを備え、少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイはマシンデバイスとワイヤレスネットワークとの間でデータを交換することができる。この方法は、
− マシンデバイスがマシンデバイスによって実行される2つの連続するデータ送信イベント間でキャピラリーネットワークゲートウェイを変更する確率を反映する第1の確率を、マシンデバイスに対して決定すること、および、
− 第1の確率に基づき、マシンデバイスによる使用のためにメッセージボックスを選択すること、
を含む。
【0014】
この方法はマシンデバイスに対するメッセージボックスの選択を可能にし、ここではマシンデバイスの特徴が考慮される。特に、マシンデバイスが高度にモバイルである場合、すなわちそのデータ送信が異なる時間インスタンスで異なるキャピラリーネットワークゲートウェイによって受信される可能性が高い場合、ワイヤレスネットワーク内でさらに上位層に配置されたメッセージボックスが選択され得る。それによって、たとえば無線アクセスネットワークノードが変更される場合であっても、アプリケーションがそこに、または少なくともそのデータに到達可能であることが保証される。他方で、それほど移動しないマシンデバイスの場合、そのデータ送信は毎回同じキャピラリーネットワークゲートウェイによって受信される可能性が高いため、その近くのメッセージボックスの位置が選択され得る。それによって最小限のラウンドトリップ遅延が与えられ、これによってマシンデバイスは低電力モードに入り、そのエネルギーリソースを節約することができる。したがって、この方法は、前述のエネルギー使用量対到達可能性のトレードオフに鑑み、各マシンデバイスに対してメッセージボックスの最良の可能な位置を提供する。
【0015】
目的は、マシンデバイスに対してメッセージボックスを選択するように設定された通信システムのノードによって達成される第2の態様に合致する。通信システムは1つまたは複数のキャピラリーネットワークおよびワイヤレスネットワークを備え、1つまたは複数のキャピラリーネットワークは1つまたは複数のマシンデバイスおよび少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイを備える。少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイは、マシンデバイスとワイヤレスネットワークとの間でデータを交換することができる。ノードはプロセッサおよびメモリを備え、メモリはプロセッサによって実行可能な命令を含み、それによってノードは、
− マシンデバイスがマシンデバイスによって実行される2つの連続するデータ送信イベント間でキャピラリーネットワークゲートウェイを変更する確率を反映する第1の確率を、マシンデバイスに対して決定すること、および、
− 第1の確率に基づき、マシンデバイスによる使用のためにメッセージボックスを選択すること、
を実行するように動作可能である。
【0016】
目的は、マシンデバイスに対してメッセージボックスを選択するために通信システムのノードに関するコンピュータプログラムによって達成される第3の態様に合致し、通信システムは1つまたは複数のキャピラリーネットワークおよびワイヤレスネットワークを備え、1つまたは複数のキャピラリーネットワークは1つまたは複数のマシンデバイスおよび少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイを備える。少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイはマシンデバイスとワイヤレスネットワークとの間でデータを交換することができる。コンピュータプログラムはコンピュータプログラムコードを備え、ノード上で実行された場合、ノードに、
− マシンデバイスがマシンデバイスによって実行される2つの連続するデータ送信イベント間でキャピラリーネットワークゲートウェイを変更する確率を反映する第1の確率を、マシンデバイスに対して決定すること、および、
− 第1の確率に基づき、マシンデバイスによる使用のためにメッセージボックスを選択すること、
を実行させる。
【0017】
目的は、前述のようなコンピュータプログラムおよびその上にコンピュータプログラムが記憶されるコンピュータ可読手段を備える、コンピュータプログラム製品によって達成される第4の態様に合致する。
【0018】
目的は、少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイを備えるキャピラリーネットワークのマシンデバイスに対してメッセージボックスを選択するために、通信システムのノードによって達成される第5の態様に従っている。ノードは、
− マシンデバイスがマシンデバイスによって実行される2つの連続するデータ送信イベント間でキャピラリーネットワークゲートウェイを変更する確率を反映する第1の確率を、マシンデバイスに対して決定するための手段、および、
− 第1の確率に基づき、マシンデバイスによる使用のためにメッセージボックスを選択するための手段、
を備える。
【0019】
本開示の他の特徴および利点は、以下の説明および添付の図面を読むことで明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】キャピラリーネットワークおよびセルラーネットワークを概略的に示す。
図2】本開示の実施形態が実装され得る環境を示す。
図3】本開示の実施形態が実装され得る通信システムを示す。
図4】本開示に従ったネットワークノード内の方法のステップ全体にわたるフローチャートを示す。
図5】本開示に従ったネットワークノード内の方法のステップ全体にわたるフローチャートを示す。
図6】本開示の方法を実装するためのノードおよび手段を概略的に示す。
図7】本開示の方法を実装するための機能モジュール/ソフトウェアモジュールを備えるネットワークノードを示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下の説明では、限定ではなく説明の目的で、完全に理解するために特定のアーキテクチャ、インターフェース、技法などの特定の細部が示されている。他のインスタンスでは、不必要な細部によって説明を曖昧にしないように、周知のデバイス、回路、および方法の詳細な説明は省略される。同一の参照番号は説明全体を通じて同一かまたは同様の要素を表す。
【0022】
図2は、本開示の実施形態が実装され得る環境を示す。最初に、本開示の実施形態は主にCGWとセルラーネットワーク(以下ではワイヤレスネットワークとも示される)との間のエアインターフェースを介する無線アクセス技術としてLTEを使用することにより、説明および例示されることに留意されたい。しかしながら本開示の教示は、たとえばGlobal System for Mobile Communications(GSM)またはUniversal Mobile Telecommunications System(UMTS)などの、他の無線アクセス技術にも適用され得る。
【0023】
したがって図2は、本開示の実施形態が実装され得る通信システム10を示す。通信システム10は、1つまたは複数のキャピラリーネットワーク11(1つのみ図示)およびワイヤレスネットワーク16、および場合によっては外部パケットデータネットワーク(PDN)23を備える。PDN 23は、たとえば第三者サービスプロバイダのネットワーク(たとえばワイヤレスネットワーク16のオペレータ以外のサービスプロバイダによって所有される)を備えることが可能であり、すなわち、たとえばIPマルチメディアサブシステム(IMS)サービスを提供するための、オペレータ外部公衆または私設PDNあるいはイントラオペレータPDNであり得る。こうしたPDN 23は、たとえばインターネットであり得る。通信システム10は任意数のキャピラリーネットワークを備え得る(ただし図2には1つのみ図示されている)ことに留意されたい。キャピラリーネットワークは、たとえばその様々な接続機能に基づき、様々な様式で規定され得る。キャピラリーネットワークは、(セルラーネットワークに比べて)たとえば無線アクセス技術を変更するセルラーネットワークの任意の種類の拡張(たとえば3GPPネットワーク)と見なされ得る。
【0024】
キャピラリーネットワーク11は、1つまたは複数のマシン型通信デバイス(MTCデバイス)を備え、以下ではマシンデバイス(MD)12、・・・、12で示される。キャピラリーネットワーク11は、1つまたは複数のキャピラリーネットワークゲートウェイ(CGW)14、14をさらに備える。MD 12、・・・、12は、CGW 14、14および/または他のMD 12、・・・、12と、第1のエアインターフェース13(破線13で概略的に示される)を介して通信することができる(たとえばそのように設定される)。第1のエアインターフェース13は、たとえばIEEE 802.15.4(たとえば上位層として6LoWPANまたはZigBeeを伴う)、Bluetooth Low EnergyまたはIEEE 802.11群の低エネルギーバージョン(すなわちワイヤレスローカルエリアネットワークまたはWiFi)などの、短距離無線技術を実装可能である。図2では、この第1のエアインターフェース13を介した通信は、MD 12、・・・、12の間、およびMD 12、・・・、12とCGW 14、14との間の様々な矢印によって示される。MD 12、・・・、12は、たとえば計測デバイス、アクチュエータ、またはセンサ、たとえば電気メータを備えることができる。
【0025】
互いに直接接続されていない(たとえば互いに直接インターフェースしていない)2つのCGWは、異なるキャピラリーネットワークに属するものと見なされ得るか、または、たとえば同じパケットデータネットワークゲートウェイに接続される場合、同じキャピラリーネットワークに属するものと見なされ得る。本開示の態様は、CGWの選択が必要な様々なケースに適用可能である。こうしたケースの例は、各々が1つのCGWを備える2つまたはそれ以上のキャピラリーネットワーク、2つまたはそれ以上のCGWを備える1つのキャピラリーネットワーク、あるいはそれらの組み合わせを含む。以下では、本開示の態様を説明するために2つまたはそれ以上のCGWを備える単一のキャピラリーネットワークが使用されるが、他のセットアップが可能であり、本開示の範囲内にあることに留意されたい。
【0026】
図示されていないが、キャピラリーネットワーク11はマルチホップネットワークを備えることが可能であり、すなわちいくつかのMD 12、・・・、12は、CGW 14、14に到達するために1つまたは複数の他のMD 12、・・・、12を介して通信しなければならない可能性がある。これはしばしば、たとえばパーソナルエリアネットワーク(PAN)コントローラとして働くCGW 14、14を伴うIEEE 802.15.4+ZigBeeネットワークの場合などである。本開示の態様は、キャピラリーネットワーク11のこうしたセットアップの両方に適用可能である。マルチホップの場合、Routing Protocol for Low−Power and Lossy Networks(RPL)などのルーティングプロトコルが使用可能である。RPLは原則として、シングルホップネットワークでも使用可能であるが、典型的にはこうしたネットワークにはルーティングプロトコルは不要であることに留意されたい。
【0027】
次にCGW 14、14は、MD 12、・・・、12のみならず、第2のエアインターフェース17(破線17で示される)を介してワイヤレスネットワーク16の無線アクセスノード15、15とも通信することができる(たとえばそのように設定される)。ワイヤレスネットワーク16がLTEネットワークである場合、ノードはたとえばエボルブドノードB(eNB)であり得るため、第2のエアインターフェース17はLTE−Uu−インターフェースである。第2のエアインターフェース17を介した通信は、CGW 14、14とワイヤレスネットワーク16のノード15、15との間の矢印によって示される。したがってCGW 14、14は、MD 12、・・・、12およびワイヤレスネットワーク16の両方とインターフェースしている。ワイヤレスネットワーク16はLTEネットワークを備え得るが、代替として前述のような別のタイプのネットワークであってもよい。
【0028】
ワイヤレスネットワーク16は、典型的には無線アクセスネットワーク(RAN)およびコアネットワークを備えるものと見なされ得、RANおよびコアネットワークは様々なネットワークノードを備える。RAN(Evolved Universal Terrestrial RANの場合、LTEではE−UTRANと示される)は、前述の無線アクセスノード、たとえばLTEの場合のeNBなどの、ノードを備えることができる。コアネットワーク(LTEの場合、エボルブドパケットコア、EPCとして知られる)は、たとえばモビリティ管理エンティティ(MME)およびパケットデータネットワークゲートウェイ(PDN−GWまたはP−GW)などのノードを備えることができる(ワイヤレスネットワーク16の例示的ノードについては図3も参照のこと)。
【0029】
アプリケーションサーバ18は、図2では1つまたは複数のアプリケーション19も備えるように示されている。アプリケーションサーバ18はワイヤレスネットワーク16の一部であるか、またはワイヤレスネットワーク16に接続されたPDN 23の一部であり得る。アプリケーションサーバ18は、たとえば読み取りを実行し読み取り値をそこへ送信するなどのあるアクションを実行するようにMD 12、・・・、12を設定可能な、アプリケーション19を備える。
【0030】
本開示の態様ではいくつかのメッセージボックス20、20が導入され、メッセージボックス20、20は特定のMD 12、・・・、12に対して選択可能である。MD 12、・・・、12による使用のためのメッセージボックス20、20は、通信システム10内、たとえばキャピラリーネットワーク11内またはワイヤレスネットワーク16内に配置され得る。メッセージボックス20、20は、たとえば前述のミラーサーバ機能に対応する機能を備えることができる。メッセージボックスは、電子メールサーバと同様に、MD 12、・・・、12との間で送信されるメッセージを記憶するサーバであり得る。メッセージボックスはサーバ、仮想マシン、あるいは単にサーバまたは仮想マシン上で実行するプロセスであり得る。メッセージボックスは、送信されたメッセージを記憶すること、および記憶しているメッセージを要求時に送信することも可能であり得る。メッセージボックスは、記憶しているメッセージを発見することも可能であり得る。メッセージを記憶するために、メッセージボックスは記憶容量、たとえばメモリを備えることができる。メッセージボックスは、たとえばワイヤレスネットワーク16との対話のための1つまたは複数のインターフェースを備える。
【0031】
したがって、簡潔に言えば、本開示では、特定のMD 12、・・・、12に対するメッセージボックス20、20の複数の潜在位置が存在することが想定される。こうした位置は、図2の参照番号21で示されるキャピラリーネットワーク機能(CNF)で表される新しいエンティティ内、ワイヤレスネットワーク16のノード、たとえばPND−GW内、および/またはCGW 14、14のうちの1つまたは複数内であり得る。各MD 12、・・・、12について、その特有の状況および挙動、たとえば静的であるか否か、またはCGW 14、14がしばしば変更されるか否かなどに応じて、メッセージボックスにとって最も好ましい位置は異なり得る。最も好ましい(ある意味で最適な)位置は、ラウンドトリップタイム(RTT)を最小にする位置であり得る。本開示の態様において、MD 12、・・・、12がいずれのメッセージボックスを使用すべきかの決定は、MD 12、・・・、12がCGWの再選択を実行する確率に基づくものであり得、本明細書で「CGW再選択確率」として表されるパラメータは、メッセージボックス20、20の位置を選択するために使用され得る。
【0032】
CGW再選択確率が算出されると、何らかのMD 12、・・・、12、たとえば静的なものは、キャピラリーネットワーク11内、たとえばCGW 14内のメッセージボックス20を使用することが可能であり、他のMD 12、・・・、12(たとえば静的でないもの)は、CNF 21内あるいはワイヤレスネットワーク16内の他の場所でメッセージボックス20を使用することが可能である。
【0033】
(高度な)モバイルMD 12、・・・、12の場合、メッセージボックス20は、本説明ではモビリティアンカーノードとも示されるモビリティアンカーポイント(MAP)に、またはその上方に配置可能である。こうしたモビリティアンカーポイントは、(モバイル)MD 12、・・・、12の現在のアドレスを追跡し、そのMD 12、・・・、12にデータパケットを転送する。MAPの例がサービングゲートウェイ(S−GW)である(図3および関連資料も参照のこと)。モバイルMD 12、・・・、12と通信することを望む対応するホストは、そのMD 12、・・・、12の固定されたモビリティアンカーポイントにデータパケットを送信する。
【0034】
図3は、本開示の実施形態が実装可能なワイヤレスネットワーク16を例示する概略図を示す。図3に示されるワイヤレスネットワーク16は、LTEベースネットワークである。「LTE」および「LTEベース」システムという用語は、本明細書では現在および将来の両方のLTEベースシステム、たとえばadvanced−LTEシステムなどを包含するように使用されることに留意されたい。前述のように、図3はワイヤレスネットワーク16をLTEベースシステムの形で示しているが、本明細書で説明する例示の実施形態は、図3のワイヤレスネットワーク16のノードおよび機能に対応するノードおよび機能を備える、たとえばGSMまたはUMTSなどの他のワイヤレス通信システムに関連して利用することも可能であることを理解されたい。
【0035】
ワイヤレスネットワーク16は、サービングゲートウェイ(SGW)26に動作可能に接続され、次にパケットデータネットワークゲートウェイ(PGW)/ゲートウェイ汎用パケットサービスサポートノード(GGSN)24に動作可能に接続される、eノードB 15、15の形の、1つまたは複数の基地局を備える。代替として、P−GWおよびGGSNは別のノードであり得ることに留意されたい。SGW 26は、eノードB間ハンドオーバ中のユーザプレーンに対するモビリティアンカーとして、および、LTEと他の第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)技術との間のモビリティに対するアンカーとしても働きながら(S4インターフェースを終端し、2G/3GシステムとPGWとの間でトラフィックをリレーする)、S1−Uインターフェースを介してユーザデータパケットをルーティングおよび転送する。とりわけSGW 26は、UEコンテキスト(CGWはワイヤレスネットワーク16に向かうUEとして働いている)、たとえばインターネットプロトコル(IP)ベアラサービスおよびネットワーク内部ルーティング情報を、管理および記憶する。さらにワイヤレスネットワーク16は、サービング汎用パケットサービスサポートノード(SGSN)27、サービス能力サーバ(SCS)25、マシン型通信インターワーキング機能(MTC−IWF)ノード28、ならびにMTC認証、認可、およびアカウンティング(AAA)ノード29を備えることができる。
【0036】
PGW 24は、CGWに対するトラフィックの出口および入口ポイントであることによって、外部パケットデータネットワーク(PDN、図3には明示的に示されていないが、アプリケーションサーバ18は前述のようにこうしたPDNの一部であり得る)にCGWに対する接続性を提供する。CGWは、複数のPDNにアクセスするために複数のPGWとの同時接続性を有することができる。PGW 24は、ポリシー執行、各ユーザに対するパケットフィルタリング、チャージングサポート、合法的傍受、およびパケットスクリーニングを実行する。PGW 24の別の重要な役割は、WiMAXおよび3GPP2(CDMA1XおよびEvDO)などの3GPP技術と非3GPP技術との間で、モビリティに対するアンカーとして働くことである。PGW 24とパケットデータネットワークとの間のインターフェースは、たとえばインターフェースであり、SGiと呼ばれる。
【0037】
本開示の様々な実施形態において、モビリティアンカーポイントは典型的にはPGW 24を備えることができる。モビリティアンカーノード24またはその上方に常駐するメッセージボックス20、20は、SGiインターフェースまたはその上方に配置され得、たとえばPGW 26、SCS 25、MTC−IWF 28、またはMTC AAA 29内で実装され得る。したがってメッセージボックス20、20は、前述のノードあるいはその他のうちのいずれかと共同設置され得、すなわちノードと統合されるかまたはノードの一部とされ得る。他の実施形態において、メッセージボックス20、20は、前述のノードで見られるように階層状に配置されたスタンドアロンノードとして実装される。
【0038】
モビリティアンカーポイント24の下方にメッセージボックス20、20を提供する実施形態の場合、メッセージボックス20、20は、たとえばCGW 14、14内、または無線アクセスノード15、15内、またはSGSN 27内に配置され得る。モビリティアンカーノードの下方のノードを、低速移動または静的なMD 12、・・・、12に対するメッセージボックス位置として選択することができる。
【0039】
上記では、本開示の実施形態が実装され得る例示的なノードのみが提供されている。よく知られているように、ワイヤレスネットワーク16は、たとえばベアラ活動化/非活動化プロセスにおける様々なタスクに関与する、モビリティ管理エンティティ(MME)22などのいくつかの追加ノードを備え、初期アタッチ時およびコアネットワークノード再配置に関与するLTE内ハンドオーバ時に、CGW 14、14に対してSGW 26を選択することにも責務を負う。こうした追加ノードは図3に示されているが、本明細書ではこれ以上説明しない。以下では、ワイヤレスネットワーク16のノードは集合的に参照番号30で表され、したがって前述のノードまたは他の通信システムの対応するノードのうちのいずれか1つを備えることができる。
【0040】
したがって本開示の態様では、特定のMD 12、・・・、12について、モビリティアンカーポイントまたはその上方に配置された第1のメッセージボックス20が選択され得るか、または、モビリティアンカーポイントの下方に配置された第2のメッセージボックス20が選択され得る。第1のメッセージボックス20の位置はPGW内にあり、第2のメッセージボックス20の位置はCGW 14、14内にあって、それぞれこうした例を備える。より一般的には、メッセージボックス20、20の第1および第2の位置は、通信システム10内のいずれであってもよい。
【0041】
複数の潜在的なメッセージボックス20、20のケースでは、アプリケーション19とMD 12、・・・、12との間の通信を可能にするために考慮すべき問題が以下のように2つある。
a)所与のMD 12、・・・、12に対して適切なメッセージボックス20、20がいかにして選択されるか、および、
b)メッセージボックス20、・・・、20の到達可能性情報に関してMD 12、・・・、12およびアプリケーション19がいかにして更新されるかであり、到達可能性情報はたとえばIPアドレスを備える。
【0042】
メッセージボックス20、20の位置を選択する第1のステップは、「CGW再選択確率」(MD 12、・・・、12の各々当たり)を決定することである。この「CGW再選択確率」は、以下のパラメータのうちの1つまたは複数に基づいて算出可能である。
・MDのモビリティ
・CGWの選択の数;1つのCGWのみがMDによって到達可能な場合、再選択は存在しない
・ネットワークダイナミクスおよび/またはネットワーク負荷の変化
・以前のCGW再選択率の履歴
【0043】
MD 12、・・・、12のモビリティは、MD 12、・・・、12がその物理位置を変更する頻度および速度を反映する値であり得る。頻繁におよび/または高速で移動するMD 12、・・・、12は、より静的なものよりも最終的に別のCGW 14、14(すなわち、依然に通信していたもの以外)の範囲に入る可能性が高い。たとえば、建物の制限域内に配置されたMD 12、・・・、12は、低いモビリティ値を有する可能性があるが、建物全体の内部を移動するMD 12、・・・、12は、高いモビリティ値を有する可能性がある。同様に、固定的に配置されたMD 12、・・・、12がゼロモビリティを有する一方で、車両に取り付けられたMD 12、・・・、12は、車両がそれ自体のCGW 14、14を有さない場合、非常に高いモビリティ値、したがって高いCGW再選択確率を有することになる。
【0044】
CGW 14、14の選択の数は、MD 12、・・・、12が現在(その現在位置で)または一般的に到達可能なすべてのCGW 14、14を含む。潜在的なCGW 14、14の数が多い場合、別のCGW 14、14への変更の可能性が増加するため、結果としてこの「CGWの選択の数」メトリックについて高い値を生じさせることになるが、単一のCGW 14、14のみに到達するMDは、結果として低い値、たとえばゼロ、したがって低いCGW再選択確率を生じさせることになる。
【0045】
ネットワークダイナミクスおよび/または負荷の変化に関するパラメータまたはパラメータのセットは、通信システム10の特徴が変化する可能性がどの程度あるかを反映するため、別のCGW 14、14への変更は合理的であろう。かなり動的な通信システム10(たとえば信頼できないリンクを伴う)では、様々なCGW 14、14間で変更することは、最適なセットアップがみつかった場合に同じCGW 14、14が使用されるべきである静的なセットアップでの変更よりも、合理的であり得る。より動的な通信システム10には、このメトリックに対するより高い値、したがって高いCGW再選択確率が与えられることになる。
【0046】
以前のCGW再選択率の履歴は、将来の挙動を決定するのを支援するために、CGW選択の過去の挙動を捕捉する。MD 12、・・・、12が過去にCGW 14、14を頻繁に変更している場合、将来も同様に実行する可能性が高いため、メトリックに対するより高い値、したがって高いCGW再選択確率が与えられることになる。
【0047】
上記のメトリックおよび対応する値は、たとえば重み付け平均を使用して単一の値に組み合わせることが可能であり、その後これが設定可能なしきい値と比較される。各値にどのように重み付けするかはシナリオに依存し、CGW選択確率に影響を与える機会がより多いメトリックにより多くの重みが与えられるように、重み付けすることができる。特定の例として、CGWは短距離を有するが密に配置されている場合、MDモビリティパラメータに高い重み値を与えることは、その場合頻繁に動き回ることが多くのCGW変更を生じさせる確率を高くするため、合理的となる。
【0048】
本開示の態様において、MDがCGW 14、14を変化させるという事実とどのように適切に相関するか(すなわち、特定のMDに対してこのメトリックがどの程度「重要であるか」または「関連するか」)に応じて、1つまたは複数のパラメータに重みが与えられる。この重みは、たとえば1から10の間の値を含み得る。次いでパラメータ値に対応する重みが乗じられ、その結果を重みの合計で割ることで重み付け平均が与えられる。
【0049】
特定の例として、パラメータA、B、およびCは0.0から1.0の間の値を有し得る。パラメータAには重み2(すなわち、おそらく重要でないかまたは関連していない)が与えられ、パラメータBには重み6が与えられ、パラメータCには重み9(おそらく非常に重要であり関連している)が与えられる。その後、CGW再選択確率PCGWは以下の計算によって決定することができる。
CGW=(2A+6B+9C)/(2+6+9)
【0050】
その後、この値PCGWは、身近な特定のシナリオに鑑みて設定可能なしきい値と比較される。しきい値は、しきい値をメッセージボックス位置選択アルゴリズムの望ましい挙動と相関させる経験的データに基づいて設定可能である。別の例として、システムは異なるしきい値を用いて同時に実行可能であり、ある意味で性能を最適化する、たとえばMDの最大スリープ間隔に関して性能を最適化するしきい値が選択される。
【0051】
CGW再選択確率(MD当たり)が算出されると、第2のステップはメッセージボックス(MD当たり)を選択することである。これは、たとえば以下に沿って実行可能である。
・CGW再選択確率>しきい値の場合
・メッセージボックス20、20を第1の位置、たとえばワイヤレスネットワーク16内で選択する
・それ以外の場合
・メッセージボックス20、20を第2の位置、たとえばCGW 14、14内で選択する。
【0052】
上記ステップは、MD 12、・・・、12のモビリティパターンの初期仮定に応じて、1回または周期的に実施可能である。たとえばMD 12、・・・、12が静的であり(たとえば電気メータであり)、常時1つの同じCGW 14、14にのみ接続可能であることが既知の場合、MD 12、・・・、12はCGW 14、14上でメッセージボックス20を1回使用するように設定される。MD 12、・・・、12が潜在的にモバイルである場合、このMD 12、・・・、12にとって適切なメッセージボックス20、20は前述のパラメータに依存するため、選択は動的であり、周期的に実行するべきである。周期性は、たとえばアプリケーション19への/からのMD 12、・・・、12への/からのトラフィックの特徴に依存する。たとえば再選択の必要性の何らかの指示がある場合、選択は要求に応じて代替的またはさらに実行することができる。
【0053】
動的なケースでは、モビリティ/CGWの変更統計値が連続的に収集される。こうした収集はCNF 21またはMD 12、・・・、12によって実行され、その後、CNF 21または本開示の態様に従った選択機構を実装する他のノードにプッシュされ得る。MD 12、・・・、12当たりのメッセージボックス位置の選択は、CNF 21によって実行可能である。
【0054】
適切なメッセージボックス20、20がCNF 21によって選択された後、CNF 21は、いかにしてメッセージボックスに到達するかに関する情報を、たとえばメッセージボックス20、20のユニフォームリソースロケータ/インターネットプロトコル(URL/IP)アドレス(「ウェブアドレス」)の形で、MD 12、・・・、12に送信することができるため、MD 12、・・・、12はこの到達可能性情報をできる限り迅速に更新し、選択されたメッセージボックスの使用を開始することができる。
【0055】
MD 12、・・・、12を使用することができる潜在的に複数の未知のアプリケーション19が存在するため、CNF 21は、すべてのMD 12、・・・、12についてのメッセージボックス20、20の到達可能性情報に関するこうしたアプリケーション19の未知のセットを更新することができない。このための管理可能ソリューションは、リソースディレクトリ、またはドメイン名システム(DNS)などの同様の機能を使用することである。リソースディレクトリは、MD 12、・・・、12の固有識別子が与えられたMD 12、・・・、12によって使用される、現在のメッセージボックス20、20の到達可能性情報を維持する。MD 12、・・・、12は典型的にはこうしたリソースディレクトリに登録可能である。MD 12、・・・、12を異なるメッセージボックス20、20に割り当てるべきである旨をCNF 21が決定した場合、それに応じてこのリソースディレクトリまたはDNSサーバが更新される。
【0056】
メッセージボックス20、20の動的選択において考慮すべき別の問題は、MD 12、・・・、12およびアプリケーション19についての保留中メッセージをいかにして処理するかである。以下で、いくつかのオプションが提供される。
1)アプリケーション19が常時使用可能な場合、MD 12、・・・、12がアプリケーション19についてのメッセージを投入すると、メッセージは即時発送されるため、メッセージボックスはアプリケーションに向けてのいかなるメッセージも含まないことになる。MD 12、・・・、12に向けてのメッセージは、以下のように2つの方法で処理可能である。
a.MD 12、・・・、12が現在のメッセージボックスとは異なるメッセージボックスに関連付けられるものと(CNFによって)決定された場合、保留中のMDメッセージを新しいメッセージボックスに転送することが可能であり、MD 12、・・・、12は起動する時に新しい到達可能性情報で更新することができる。
b.代替方法は、MD 12、・・・、12について、新旧両方のメッセージボックスの到達可能性情報を維持し、MD 12、・・・、12について古いメッセージボックスのメッセージが空になるまで両方をチェックすることである。
2)アプリケーションが常時使用可能でない場合、メッセージボックスは、MDからアプリケーションへのMDメッセージ(MD−to−appメッセージ)およびアプリケーションからMDへのメッセージ(app−to−MDメッセージ)を有することができる。その後、app−to−MDメッセージは1aおよび1bのケースとして処理可能であり、MD−to−appメッセージは、以下のように同様の方法で処理可能である。
a.MD−to−appメッセージは新しいメッセージボックスに転送され、それに従って(MDの現在のメッセージボックスについての)ディレクトリ/DNS到達可能性情報が更新される。これはアプリケーション論理にとってより容易である。
b.MD−to−appメッセージは古いメッセージボックス内に残り、アプリケーションは、ディレクトリ/DNSサーバによって両方のメッセージボックスをチェックするように命じられる。アプリケーションも、いずれのメッセージボックスが古くいずれが新しいかに関して命じられるため、MD−to−appメッセージが古いメッセージボックスから取り出された場合、古い方は今後チェックされない。このためにアプリケーション論理は、リソースディレクトリ/DNSサーバによる複数のメッセージボックス到達可能性情報応答を処理する必要がある。
【0057】
図4および図5は、本開示に従ったノード内の方法40のステップ全体にわたるフローチャートを示す。方法40は、通信システム10のノード14、14、および21内で、マシンデバイス12、・・・、12に対してメッセージボックス20、20を選択するために実行される。たとえば図2に関して説明したような通信システム10は、1つまたは複数のキャピラリーネットワーク11およびワイヤレスネットワーク16を備え、1つまたは複数のキャピラリーネットワーク11は、1つまたは複数のマシンデバイス12、・・・、12および少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイ14、14を備える。すなわち、マシンデバイスが通信する少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイ14、14が存在し、キャピラリーネットワークゲートウェイ14、14は同じキャピラリーネットワーク内または異なるキャピラリーネットワーク内に常駐可能である。少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイ14、14は、マシンデバイス12、・・・、12とワイヤレスネットワーク16との間でデータを交換することができる。方法40は、マシンデバイス12、・・・、12に対して、マシンデバイス12、・・・、12によって実行される2つの連続するデータ送信イベント間で、マシンデバイス12、・・・、12がキャピラリーネットワークゲートウェイ14、14を変更する確率を反映する、第1の確率を決定すること42を含む。
【0058】
決定することは、ノード14、14、および21内で第1の確率を決定、たとえば計算すること、または、データベースから値を取り出すことを含み得る。決定することは、他の実施形態では、第1の確率を決定、たとえば計算した別のノードから、第1の確率を受信することまたは取り出すことを含み得る。
【0059】
第1の確率は、キャピラリーネットワークゲートウェイ14、14再選択確率を反映し、たとえばマシンデバイス12、・・・、12が2つのスリープモード期間の間でキャピラリーネットワークゲートウェイ14、14を変更する確率、すなわち、別のキャピラリーネットワークゲートウェイ14、14の方が通信にとってより好適な位置へと(スリープモード中に)移動した後に起動する確率を、反映することができる。そこで、2つの連続するデータ送信は、スリープモードに入る前に実行されたデータ送信と、スリープモードから起動した後で実行された後続のデータ送信とを含む。より一般的には、第1の確率は、マシンデバイス12、・・・、12が、第1のキャピラリーネットワークゲートウェイ14、14を使用するデータ送信と、第2のキャピラリーネットワークゲートウェイ14、14を使用する別の送信とを実行する、すなわち、2つの連続するデータ送信イベント間でキャピラリーネットワークゲートウェイ14、14を変更する、再選択確率を反映する。
【0060】
方法40は、第1の確率に基づいて、マシンデバイス12による使用のためにメッセージボックス20、20を選択すること44を含む。選択は、様々な実施形態において異なる方法で実行される。
【0061】
方法40は、可能な場合、そのメッセージボックス通信に関するラウンドトリップ遅延を削減することによって、マシンデバイス12、・・・、12をより長い持続時間、低電力モード(すなわち省エネルギーモード)で維持することができる。特に方法は、データ送信間でキャピラリーネットワークゲートウェイ14、14を再選択する確率に応じて、マシンデバイス12、・・・、12に対してメッセージボックスを選択し、同じキャピラリーネットワークゲートウェイを使用する可能性が高いマシンデバイスはそれに近いメッセージボックスを使用するが、高度にモバイルなマシンデバイスは通信システム10内でより上位層のメッセージボックスを使用する。これにより、マシンデバイスに近いメッセージボックスを有する(したがって、通信時間を削減することによってエネルギーを節約する)ように望むことと、マシンデバイスの到達可能性に関する情報を有する必要性との間に、良好なトレードオフが提供される。別の利点は、たとえば処理リソースに関して、通信の端部間でいくつかの「ホップ」を使用する場合、ネットワークリソースが節約されることである。
【0062】
実施形態において、決定すること42は、マシンデバイス12、・・・、12のモビリティの程度、マシンデバイス12、・・・、12の速度、マシンデバイス12、・・・、12のモビリティ頻度、マシンデバイス12、・・・、12により到達可能なキャピラリーネットワークゲートウェイ14、14の数、少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイ14、14の負荷、マシンデバイス12、・・・、12と少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイ14、14との間のリンクでのリンク品質変化率、第1の確率に関する履歴データ、少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイ14、14とワイヤレスネットワーク16内のノードとの間のリンクのリンク品質という、パラメータのうちの1つまたは複数に基づいて、第1の確率を決定することを含む。例示のパラメータは、たとえばマシンデバイス12、・・・、12の特定の環境およびその特定の挙動に応じて、様々な方法で組み合わせることができる。たとえば、マシンデバイス12、・・・、12によって潜在的に到達可能なキャピラリーネットワークゲートウェイ14、14の数が多いほど、およびマシンデバイス12、・・・、12のモビリティ頻度が高い(すなわちマシンデバイスがより頻繁に移動するように設定される)ほど、第1の確率は高くなる。
【0063】
上記実施形態の変形において、決定すること42は、1つまたは複数のパラメータの各々にそれぞれのパラメータの重要度に対応する重みを提供すること、および、重み付けされた1つまたは複数のパラメータまたはそれらの重み付け平均に基づいて、第1の確率を決定することによって、第1の確率に対する値を算出することを含む。
【0064】
図5に示されるような実施形態では、選択すること44は、第1の確率をしきい値と比較すること43、およびその後、比較の結果に基づいてメッセージボックス20、20を選択すること44を含む。しきい値は、たとえば前述のように経験的データまたはシステムシミュレーションに基づいて、様々な方法で設定可能である。
【0065】
図5に示されるような実施形態では、選択すること44は、第1の確率をしきい値と比較すること43、および第1の確率がしきい値より高い場合、通信システム10内に第1の位置を有するメッセージボックス20を選択すること44、それ以外の場合、通信システム10内の第2の位置に配置されたメッセージボックス20を選択することを含む。
【0066】
上記実施形態の特定のケースである実施形態では、第1の位置および第2の位置はモビリティアンカーノードに関して選択される。次に選択すること44は、第1の確率をしきい値と比較すること43、および第1の確率がしきい値より高い場合、ワイヤレスネットワーク16のモビリティアンカーポイント24の下方に配置されたメッセージボックス20を選択すること44、それ以外の場合、モビリティアンカーポイント24位置またはその上方に配置されたメッセージボックス20を選択することを含む。しきい値がどのように規定および設定されるかに応じて、比較の逆の結果も等しく使用できることに留意されたい。すなわち、第1の確率がしきい値より低い場合、モビリティアンカーポイント24の下方の位置が選択され、それ以外の場合、モビリティアンカーポイント位置またはその上方の位置が選択される。
【0067】
モビリティアンカーノードの「下方」に配置されたメッセージボックス20は、アップリンク方向に見た場合、ワイヤレスネットワーク16のモビリティアンカーノード24の前のノード内に配置される。それに応じて、モビリティアンカーノード「の位置またはそれより上位」に配置されたメッセージボックス20は、モビリティアンカーノード24内、またはアップリンク方向に見た場合、モビリティアンカーノード24の先のノード内に配置される。この実施形態は、モビリティアンカーノードがモビリティ関連タスクを処理し、たとえば最も新しく知られたアタッチ先ノードの形でマシンデバイスの位置情報を有するため、マシンデバイスの到達可能性情報が常時存在することを保証する。
【0068】
実施形態において、選択すること44は、第1の確率をしきい値と比較すること43、および第1の確率がしきい値より高い場合、キャピラリーネットワークゲートウェイ14、14内に配置されたメッセージボックス20を選択すること44、それ以外の場合、ワイヤレスネットワーク16のノード21内に配置されたメッセージボックス20を選択することを含む。
【0069】
方法40は、様々な実施形態において、マシンデバイスおよびアプリケーション用に保留されているメッセージも処理する。したがって実施形態において方法40は、メッセージボックス20、20からのメッセージを、マシンデバイス12、・・・、12からの受信時にアプリケーションサーバ18のアプリケーションに送ることを含む。これは、たとえばアプリケーションが常に使用可能な場合に好適な実施形態である。マシンデバイスは、アプリケーションに対するメッセージ(たとえば、リソースデータ、たとえばアプリケーションサーバ18などのネットワークエンティティに向けてのメッセージ、または別のMDへのメッセージ)を投入し、メッセージは即時に送られるため、それによってメッセージボックスはアプリケーションに向けてのいずれのメッセージも含まず、とりわけメモリリソースを節約する。
【0070】
実施形態において(図5を参照)、以前のメッセージボックス20を、その最新のデータ送信イベント以降、現在のメッセージボックス20に変更したマシンデバイス12、・・・、12について、方法は、
− マシンデバイス12について保留中のメッセージを、以前のメッセージボックス20から現在のメッセージボックス20に転送すること45、および、
− マシンデバイス12、・・・、12に現在のメッセージボックス20の位置情報を提供すること46、
を含む。
【0071】
実施形態において(図5を参照)、以前のメッセージボックス20を、その最新のデータ送信イベント以降、現在のメッセージボックス20に変更したマシンデバイス12、・・・、12について、方法40は、現在のメッセージボックス20および以前のメッセージボックス20からメッセージを取り出すように、マシンデバイス12、・・・、12を設定すること49を含む。
【0072】
実施形態において、以前のメッセージボックス20を、その最新のデータ送信イベント以降、現在のメッセージボックス20に変更したマシンデバイス12、・・・、12からのデータを必要とする、たとえばアプリケーションサーバ18のアプリケーション19について、方法40は、
− アプリケーション19について保留中のメッセージを、以前のメッセージボックス20から現在のメッセージボックス20に転送すること45、および、
− アプリケーション19に現在のメッセージボックス20の位置情報を提供すること47、
を含む。
【0073】
実施形態において、以前のメッセージボックス20を、その最新のデータ送信イベント以降、現在のメッセージボックス20に変更したマシンデバイス12、・・・、12からのデータを必要とするアプリケーションについて、方法40は、現在のメッセージボックス20および以前のメッセージボックス20からメッセージを取り出すように、アプリケーション19に命じること48を含む。
【0074】
図6は、本開示の方法を実装するためのノード14、14、および21ならびに手段を概略的に示す。ノード14、14、および21は、コンピュータプログラム製品52であり得る、メモリ52に記憶されたソフトウェア命令を実行することが可能な、中央処理ユニット(CPU)、マルチプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路などのうちの1つまたは複数の任意の組み合わせを備える、プロセッサ50を備える。プロセッサ50は、たとえば図4および図5に関して前述した方法の様々な実施形態のうちのいずれか、または一般に、説明した機能のうちのいずれかを実行するように設定され得る。
【0075】
メモリ52は、読み取りおよび書き込みメモリ(RAM)ならびに読み取り専用メモリ(ROM)のいずれかの組み合わせであり得る。メモリ52は、たとえば磁気メモリ、光メモリ、ソリッドステートメモリ、あるいはリモート装着メモリのうちの任意の1つまたは組み合わせであり得る、永続型ストレージも備える。
【0076】
ノード14、14、および21は、プロセッサ50内のソフトウェア命令の実行中にデータを読み取りおよび/または記憶するためのデータメモリ53をさらに備えることができる。データメモリ53は、読み取りおよび書き込みメモリ(RAM)ならびに読み取り専用メモリ(ROM)の任意の組み合わせであり得る。
【0077】
ノード14、14、および21は、キャピラリーネットワーク11内部および/またはワイヤレスネットワーク16内部の他のエンティティと通信するための、1つまたは複数の入力/出力(I/O)デバイス54(1つのみ図示)をさらに備える。たとえばノードがCGW 14、14を備える場合、I/O 54は、MD 12、・・・、12との通信のための第1のインターフェースデバイス(たとえばBluetoothインターフェース)およびワイヤレスネットワーク16との通信のための第2のインターフェースデバイス、ならびに特にそれらのアクセスノード、たとえばeNB 15、15を備えることが可能であり、第2のインターフェースはLTEインターフェースを備えることができる。
【0078】
ノードのタイプに応じて、たとえばノードがCGW 14、14またはアクセスノード(たとえばeNB 15、15)である場合、手段およびデバイス、たとえばアンテナ回路をさらに備えることができる。
【0079】
ノード14、14、および21は、たとえば図4および図5に関連して説明した方法の実施形態のうちのいずれかを実行するように設定可能である。したがって本開示は、マシンデバイス12、・・・、12に対してメッセージボックス20、20を選択するように設定された通信システム10のノード14、14、および21を提供する。通信システム10は1つまたは複数のキャピラリーネットワーク11およびワイヤレスネットワーク16を備え、1つまたは複数のキャピラリーネットワーク11は、1つまたは複数のマシンデバイス12、・・・、12および少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイ14、14を備える。少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイ14、14は、マシンデバイス12、・・・、12とワイヤレスネットワーク16との間でデータを交換することができる。ノード14、14、および21はプロセッサ50およびメモリ52を備え、メモリ52はプロセッサ50によって実行可能な命令を含み、それによってノード14、14、および21は、
− マシンデバイス12、・・・、12に対して、マシンデバイス12、・・・、12によって実行される2つの連続するデータ送信イベント間でマシンデバイス12、・・・、12がキャピラリーネットワークゲートウェイ14、14を変更する確率を反映する、第1の確率を決定すること、および、
− 第1の確率に基づき、マシンデバイス12、・・・、12による使用のためにメッセージボックス20、20を選択すること、
を実行するように動作可能である。
【0080】
実施形態において、ノードは、マシンデバイス12、・・・、12のモビリティの程度、マシンデバイス12、・・・、12の速度、マシンデバイス12、・・・、12のモビリティ頻度、マシンデバイス12、・・・、12により到達可能なキャピラリーネットワークゲートウェイ14、14の数、少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイ14、14の負荷、マシンデバイス12、・・・、12と少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイ14、14との間のリンクでのリンク品質変化率、第1の確率に関する履歴データ、少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイ14、14とワイヤレスネットワーク16内のノードとの間のリンクのリンク品質という、パラメータのうちの1つまたは複数に基づいて、第1の確率を決定することによって決定するように設定される。
【0081】
上記実施形態の変形において、ノードは、
− 1つまたは複数のパラメータのうちの各々に、それぞれのパラメータの重要度に対応する重みを提供すること、および、
− 重み付けされた1つまたは複数のパラメータに基づいて、第1の確率を決定すること、
によって、第1の確率についての値を算出することにより、決定するように設定される。
【0082】
実施形態において、ノードは、
− 第1の確率としきい値とを比較すること、および、比較の結果に基づいてメッセージボックス20、20を選択すること、
によって、選択するように設定される。
【0083】
実施形態において、ノードは、
− 第1の確率としきい値とを比較すること、および、
− 第1の確率がしきい値より高い場合、通信システム10内の第1の位置を有するメッセージボックス20を選択すること、およびそれ以外の場合、通信システム10内の第2の位置に配置されたメッセージボックス20を選択すること、
によって、選択するように設定される。
【0084】
実施形態において、ノードは、
− 第1の確率としきい値とを比較すること、および、
− 第1の確率がしきい値より高い場合、ワイヤレスネットワーク16のモビリティアンカーポイント24の下方に配置されたメッセージボックス20を選択すること、およびそれ以外の場合、モビリティアンカーポイント24位置またはその上方に配置されたメッセージボックス20を選択すること、
によって、選択するように設定される。
【0085】
実施形態において、ノードは、
− 第1の確率としきい値とを比較すること、および、
− 第1の確率がしきい値より高い場合、キャピラリーネットワークゲートウェイ14、14内に配置されたメッセージボックス20を選択すること、およびそれ以外の場合、ワイヤレスネットワーク16のノード21内に配置されたメッセージボックス20を選択すること、
によって、選択するように設定される。
【0086】
実施形態において、ノードは、メッセージボックス20、20からのメッセージを、マシンデバイス12、・・・、12からの受信時にアプリケーションサーバ18のアプリケーションに送るように設定される。
【0087】
実施形態において、ノードは、以前のメッセージボックス20を、その最新のデータ送信イベント以降、現在のメッセージボックス20に変更したマシンデバイス12、・・・、12について、
− マシンデバイス12について保留中のメッセージを、以前のメッセージボックス20から現在のメッセージボックス20に転送すること、および、
− マシンデバイス12、・・・、12に現在のメッセージボックス20の位置情報を提供すること、
を実行するように設定される。
【0088】
実施形態において、ノードは、以前のメッセージボックス20を、その最新のデータ送信イベント以降、現在のメッセージボックス20に変更したマシンデバイス12、・・・、12について、現在のメッセージボックス20および以前のメッセージボックス20からメッセージを取り出すように、マシンデバイス12、・・・、12を設定するように設定される。
【0089】
実施形態において、ノードは、以前のメッセージボックス20を、その最新のデータ送信イベント以降、現在のメッセージボックス20に変更したマシンデバイス12、・・・、12からのデータを必要とする、アプリケーションサーバ18のアプリケーション19について、
− アプリケーション19について保留中のメッセージを、以前のメッセージボックス20から現在のメッセージボックス20に転送すること、および、
− アプリケーション19に現在のメッセージボックス20の位置情報を提供すること、
を実行するように設定される。
【0090】
実施形態において、ノードは、以前のメッセージボックス20を、その最新のデータ送信イベント以降、現在のメッセージボックス20に変更したマシンデバイス12、・・・、12からのデータを必要とするアプリケーションについて、現在のメッセージボックス20および以前のメッセージボックス20からメッセージを取り出すように、アプリケーション19に命じるように設定される。
【0091】
本開示はさらに、マシンデバイス12、・・・、12に対してメッセージボックス20、20を選択するための通信システム10のノード14、14、および21に、コンピュータプログラム51を提供し、通信システム10は1つまたは複数のキャピラリーネットワーク11およびワイヤレスネットワーク16を備え、1つまたは複数のキャピラリーネットワーク11は、1つまたは複数のマシンデバイス12、・・・、12および少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイ14、14を備える。少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイ14、14は、マシンデバイス12、・・・、12とワイヤレスネットワーク16との間でデータを交換することができる。コンピュータプログラム51は、ノード14、14、および21上で実行された時に、
− マシンデバイス12、・・・、12に対して、マシンデバイス12、・・・、12によって実行される2つの連続するデータ送信イベント間でマシンデバイス12、・・・、12がキャピラリーネットワークゲートウェイ14、14を変更する確率を反映する、第1の確率を決定すること、および、
− 第1の確率に基づき、マシンデバイス12による使用のためにメッセージボックス20、20を選択すること、
を、ノード14、14、および21に実行させる、コンピュータプログラムコードを備える。
【0092】
本開示はさらに、上記のようなコンピュータプログラム51を備える前述のコンピュータプログラム製品52と、コンピュータプログラム51が記憶されるコンピュータ可読手段とを包含する。
【0093】
したがってコンピュータプログラム製品52またはメモリは、プロセッサによって実行可能な命令を備える。こうした命令は、コンピュータプログラム、あるいは1つまたは複数のソフトウェアモジュールまたは機能モジュールに含まれ得る。
【0094】
機能モジュールおよび/またはソフトウェアモジュールを使用する実装の例が図7に示され、特に、説明する方法の実施形態を実装するためのこうした手段を備えるノードを示す。したがって図7は、マシンデバイス12に対してメッセージボックス20、20を選択するための通信システム10のノード14、14、および21を示し、通信システム10は、少なくとも2つのキャピラリーネットワークゲートウェイ14、14を備える1つまたは複数のキャピラリーネットワーク11を備える。ノード14、14、および21は、マシンデバイス12、・・・、12に対して、マシンデバイス12、・・・、12によって実行される2つの連続するデータ送信イベント間で、マシンデバイス12、・・・、12がキャピラリーネットワークゲートウェイ14、14を変更する確率を反映する、第1の確率を決定するための、第1の手段61を備える。
【0095】
ノード14、14、および21は、第1の確率に基づき、マシンデバイス12、・・・、12による使用のためにメッセージボックス20、20を選択するための、第2の手段62を備える。
【0096】
第1および第2の手段61、62、たとえば機能モジュールは、プロセッサ内で実行するコンピュータプログラムなどのソフトウェア命令を使用して、および/または、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、離散論理構成要素などのハードウェアを使用して、実装可能である。
【0097】
ノード14、14、および21は、これまでに説明した方法の実施形態のうちのいずれかを実装するためのこうした手段を、さらに備えることができる。たとえば、第1の確率としきい値とを比較すること、ならびに、第1の確率がしきい値より高い場合、通信システム10内の第1の位置を有するメッセージボックス20を選択すること、およびそれ以外の場合、通信システム10内の第2の位置に配置されたメッセージボックス20を選択することによって選択するための、第3の手段(図7には明示的に示されていない)が提供され得る。第1の位置は、たとえばモビリティアンカーポイントの下方に配置されたノードを備えることができ、第2の位置は、たとえばモビリティアンカーポイント位置またはその上方に配置されたノードを備えることができる。
【0098】
前述の説明および関連付けられた図面に提示された教示の恩恵を受ける当業者であれば、開示された実施形態および他の実施形態の修正を思い付くであろう。したがって、本開示は開示された特定の実施形態に限定されるものでないこと、ならびに、修正および他の実施形態は本開示の範囲内に含まれることが意図されることを理解されたい。本明細書では特定の用語が採用される場合があるが、それらは一般的および記述的な意味のみで使用され、限定の目的では使用されていない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7