【実施例】
【0167】
鉱物(GCC又はカオリン)と、ミクロフィブリル化セルロースパルプ繊維の混合物の粒径分布を特徴付けるためにとる以下の手順。
【0168】
炭酸カルシウム。
3gの乾燥材料を得るのに十分な共粉砕スラリーのサンプルをビーカーに計量し、脱イオン水で60gにまで希釈し、有効成分が1.5w/v%のポリアクリル酸ナトリウムの溶液5cm
3と混合する。更に、最終スラリー質量が80gになるまで脱イオン水を撹拌しながら添加する。
【0169】
カオリン
5gの乾燥材料を得るのに十分な共粉砕スラリーのサンプルをビーカーに計量し、脱イオン水で60gにまで希釈し、1.0質量%の炭酸ナトリウム及び0.5質量%のヘキサメタリン酸ナトリウムの溶液5cm
3と混合する。更に、最終スラリー質量が80gになるまで脱イオン水を撹拌しながら添加する。
【0170】
次にこのスラリーを、最適レベルのオブスキュレーション(通常、10〜15%)になるまでMastersizer Sに取り付けられたサンプル調製ユニット内の水に1cm
3ずつ添加する。次に、光散乱分析手順を行う。選択された計器領域は300RF:0.05〜900であり、ビーム長は2.4mmに設定された。
【0171】
炭酸カルシウム及び繊維を含有する共粉砕サンプルに関して、炭酸カルシウムの屈折率(1.596)を採用した。カオリン及び繊維の共粉砕サンプルの場合、カオリンの屈折率(1.5295)を採用した。
【0172】
粒径分布はミー理論から計算され、体積差に基づいた分布として出力された。2つのはっきりとしたピークの存在は、鉱物(より微細なピーク)及び繊維(より粗いピーク)から生じるものと解釈された。
【0173】
より微細な鉱物ピークを測定されたデータポイントにフィットさせ、分布から数学的に減じることによって繊維ピークだけにし、この繊維ピークを累積分布に変換した。同様に、繊維ピークを元の分布から数学的に減じて鉱物ピークだけにし、この鉱物ピークも累積分布に変換した。次に、これらの両方の累積曲線を使用して平均粒径(d
50)及び分布の勾配(d
30/d
70×100)を計算した。示差曲線を使用して、鉱物及び繊維分の両方に関してのモード粒径を求めた。
【0174】
実施例1
400cm
3の水及び750gの大理石粉末(Sedigraphで10質量%<2μm粒径)を粉砕槽に導入し、1.5kgのセラミック粉砕媒体(Carbolite(登録商標)16/20、CARBO Ceramics Inc.から入手可能)を添加した。この混合物を950rpmで60分間にわたって撹拌した。媒体をスラリーから分離し、少量のサンプルを取り出して粒径を確認したところ(MicromeriticsのSedigraph(登録商標)を使用)、57質量%<2μmであった。
【0175】
同じ粉砕機を実施例のそれぞれに使用した。この粉砕機は、内径14.5cmを有する円筒形粉砕槽と、円形断面及び直径1.8cmを有する垂直インペラシャフトとを備えた縦型ミルである。この軸は、X状に位置決めされた4つのインペラを備える。インペラは円形断面及び直径1.8cmを有する。インペラは、垂直シャフトの中心からインペラ先端まで測定した場合に長さ6.5cmである。
【0176】
実施例2
400cm
3の水及び750gの大理石粉末(Sedigraphで11〜15質量%<2μm粒径)を粉砕槽に導入し、1.5kgのセラミック粉砕媒体(Carbolite(登録商標)16/20、CARBO Ceramics Inc.から入手可能)を添加した。この混合物を950rpmで30分間にわたって撹拌した。少量のサンプルを取り出して生成物の粒径を測定したところ(MicromeriticsのSedigraph(登録商標)を使用)、57質量%<2μmであった。バレービーターにおいてカナダ標準ろ水度(CSF)520cm
3にまで叩解された漂白針葉樹パルプのアリコートをスクリーンで濾過することによって、37.5乾燥gの繊維を含有する20質量%固形分のウェットシートを得た。このシートを粉砕機に加え、ミル粉砕を950rpmで更に30分間にわたって継続した。200cm
3の水を粉砕中に添加した。媒体をスラリーから分離し、38μmより大きい繊維を、メッシュ数400を有するBSS篩を使用して除去した。填料組成物の粒径を測定したところ(MicromeriticsのSedigraph(登録商標)を使用)、48質量%<2μmであった。
【0177】
実施例3
実施例2に記載の手順を繰り返した。今回は、第2ミル粉砕段階を60分間にわたって継続した。200cm
3の水を粉砕中に添加した。生成物の粒径分布を測定したところ、42質量%<2μmの値が得られた。
【0178】
実施例4
実施例2に記載の手順を繰り返した。今回は、第2ミル粉砕段階を120分間にわたって継続した。650cm
3の水を粉砕中に添加した。生成物の粒径分布を測定したところ、40質量%<2μmの値が得られた。
【0179】
実施例5
実施例2に記載の手順を繰り返した。今回は、第2ミル粉砕段階を260分間にわたって継続した。1270cm
3の水を粉砕中に添加した。生成物の粒径分布を測定したところ、40質量%<2μmの値が得られた。
【0180】
実施例6
実施例2に記載の手順を繰り返した。今回は、第2ミル粉砕段階を380分間にわたって継続した。1380cm
3の水を粉砕中に添加した。生成物の粒径分布を測定したところ、57質量%<2μmの値が得られた。
【0181】
実施例7:紙用填料としての生成物の評価
上記の実施例で調製された生成物の幾つかを、紙ハンドシート用填料として試験した。バレービーターでCSF520cm
3にまで叩解された漂白化学針葉樹パルプのバッチを使用した。解繊及び濃度2%の紙料にまで希釈した後、シート形成のために繊維を0.3質量%の稠度に希釈した。填料スラリーを歩留向上剤(Ciba Percol 292、完成紙料に対して0.02質量%)と共に添加した。ハンドシートを、標準的な方法(例えば、TAPPI T205、SCAN C26:76(M5:76))で英国製ハンドシート型枠を使用して坪量80gm
-2に形成した。
【0182】
填料のリテンション値を以下の表1に示す。この値は、共粉砕填料が対照填料より優れたリテンションを有することを示す。
表1.初回通過時のリテンション値
【表1】
【0183】
2つの別々のシート形成研究を行った。結果を以下の表2、3に示す。紙の性質を30質量%の配合で補間し、標準試験法(例えば、TAPPI T220、SCAN C28:76(M8:76))に準拠して測定した。
・破裂強度:Messemer Buchnelの破裂試験機。SCAN P24に準拠。
・引張強度:Testometricsの引張試験機。SCAN P16に準拠。
・ベントセン空隙率:SCAN P21、SCAN P60、BS4420及びTappi UM535に準拠してベントセンモデル5空隙率試験機を使用して測定した。
・バルク:SCAN P7に準拠して測定した見掛け密度の逆数である。
・ISO白色度:ハンドシートのISO白色度は、ISO 2470:1999Eに準拠して、No.8フィルタ(波長457nm)を取り付けたElrepho Datacolour 3300白色度測定機で測定された。
・不透明度:紙のサンプルの不透明度を、不透明度の測定に適した波長を使用してElrepho Datacolor 3300分光光度計で測定する。標準試験法はISO 2471である。まず、反射した入射光の割合の測定を、黒色の空洞上の少なくとも10枚のシートの束で行う(R無限大)。次に、このシート束を1枚のシートに置き換え、黒色のカバー上での1枚のシートのパーセント反射率の第2測定を行う(R)。次に、パーセント不透明度を式:パーセント不透明度=100xR/R無限大から計算する。
表2.
【表2】
表3.
【表3】
【0184】
実施例8
4乾燥kgのカオリン填料(Intramax(登録商標)57)を6000cm
3の水中に高エネルギー混合装置を使用して分散させた。pHは4.8であった。これを更なる実験のための紙料懸濁液として使用した。粒径分布を測定したところ(MicromeriticsのSedigraph(登録商標)を使用)、57質量%<2μm及び38質量%<1μmの値が得られた。
【0185】
実施例9
2kgの上記のカオリン紙料懸濁液をManton Gaulin(APV)ホモジナイザーに圧力500バールで5回通して加工した。得られた生成物を、更なる製紙試験における対照として使用した。粒径分布を測定したところ(MicromeriticsのSedigraph(登録商標)を使用)、62質量%<2μm及び43質量%<1μmの値が得られた。
【0186】
実施例10
別の2kgの紙料カオリン懸濁液を高エネルギー混合装置に装入した。漂白針葉樹パルプの懸濁液をバレービーターでCSF520cm
3まで叩解し、これを標準稠度試験機上で濾過して15%乾燥固形分のウェットシートを得た。133.5gのこのウェットパルプをカオリン懸濁液に添加し、繊維がカオリンと十分に混合されるまで撹拌することによって、乾燥カオリンに対して2.5質量%乾燥パルプのレベルを得た。また、440cm
3の水を添加することによって流動性を改善した。次に、33質量%固形分のこの懸濁液を実施例9と同じ条件下でGaulinホモジナイザーに通した。生成物の粒径分布を測定したところ(MicromeriticsのSedigraph(登録商標)を使用)、62質量%<2μm及び45質量%<1μmの値が得られた。
【0187】
実施例11
実施例10に記載の手順を繰り返した。今回は、267gのウェットパルプを2kgの紙料カオリン懸濁液に添加することによって乾燥カオリンに対して5質量%乾燥パルプのレベルを得た。また、懸濁液を440cm
3の水で約30質量%固形分に希釈し、懸濁液を、実施例9、10と同じ条件でホモジナイザーに通して加工した。粒径分布を測定したところ(MicromeriticsのSedigraph(登録商標)を使用)、58.5質量%<2μm及び42質量%<1μmの値が得られた。
【0188】
実施例12:紙用填料としての生成物の評価
上記の実施例で調製された生成物を、紙ハンドシート用填料として試験した。バレービーターでCSF520cm
3にまで叩解された漂白化学針葉樹パルプのバッチを使用した。解繊及び濃度2%の紙料に希釈した後、シート形成のために繊維を更に0.3質量%の稠度に希釈した。填料スラリーを歩留向上剤(Ciba Percol 292、完成紙料に対して0.02質量%)と共に添加した。ハンドシートを、英国製ハンドシート型枠を使用して坪量80gm
-2に形成した。
【0189】
填料のリテンション値を以下の表4に示す。この値は、共粉砕填料が対照填料より優れたリテンションを有することを示す。
表4.初回通過時のリテンション値
【表4】
【0190】
シート形成研究を行った。結果を以下の表5に示す。紙の性質を30質量%の配合で補間する。
表5.
【表5】
【0191】
実施例13
400gのリファイニングしていない漂白針葉樹クラフトパルプ(Botnia Pine RM90)を20リットルの水に6時間にわたって浸漬し、次に機械的混合装置でスラッシュ化した。次に、このようにして得られた紙料を実験室用バレービーター中に注ぎ、負荷下で28分間にわたってリファイニングすることによって、カナダ標準ろ水度(CSF)525cm
3にまで叩解されたリファイニング済みパルプのサンプルが得られた。第2サンプルはスラッシュ化はするが全くリファイニングすることなく調製された。ろ水度の結果及びリファイニング時間は以下の表6に示される。
表6.リファイニング条件
【表6】
【0192】
次に、これらのパルプのそれぞれを、稠度試験機(Testing Machines Inc.)を使用して脱水することによって、13〜18質量%固形分のウェットパルプのパッドを得た。次に、以下で詳細に説明するように、これを共粉砕実験で使用した。
【0193】
e.s.dで60%<2μmの粒径(Sedigraphで測定)を有する630gの粉砕大理石のスラリーを、粉砕槽に計量した。乾燥質量は233gであった。上記の脱水段階で得られたウェットパルプを添加して、11.6g(乾燥質量)のパルプを得た。このパルプを鉱物スラリーとしっかりと混合し、次に1485gのCarbolite(登録商標)16/20媒体及び必要量の水を添加することによって、媒体体積濃度(MVC)50%及びスラリー固形分含有量35質量%が得られた。サンプルを、サンプルに2500〜5000kWh/t(乾燥繊維で表される)の投入エネルギー量が付与されるまで1000RPMで粉砕した。次に、槽を粉砕機から取り外し、媒体を、600μmの開口サイズを有するスクリーンを使用して分離した。
【0194】
パルプサンプルA(リファイニングされていない)及びB(525cm
3にリファイニング済み)から調製された生成物を、フィルターペーパー破裂上昇(filter paper burst increase:FPBI)試験(下記の通り)を使用して比較した。結果を表7に示す。
表7.フィルターペーパー破裂上昇試験
【表7】
【0195】
フィルターペーパー破裂試験
この試験は、上記の実施例13に従って調製されたMFCを含有する共粉砕スラリーの繊維強化能力を予測するために開発された。
【0196】
直径15cmのフィルターペーパー(No.597、Schleicher&Schuell)を使用した。シートは、互いに0.02g内にあるように質量で選択された。1枚のシートの典型的な乾燥質量は1.4gであった。
【0197】
共粉砕鉱物及びパルプの懸濁液を、上記の実施例25〜29に記載のように調製し、固形分0.25%にまで水で希釈した。上で選択された1枚のフィルターペーパーを水で濡らし、標準稠度試験装置(TMI Testing Machines Inc.、Ronkonkoma、ニューヨーク州)のワイヤ上に置いた。150cm
3、200cm
3、250cm
3及び300cm
3の懸濁液のアリコートを、真空を印加しながらフィルターペーパーを通して慎重に濾過し、濾液が混濁している場合は、マットを再度通過させることによって有効成分の良好なリテンションを確保した。フィルターペーパー及びその保持された固形分を次に50%RH及び23℃、スチール製乾燥ディスク上で乾燥させ、プラスチック乾燥リング(Testing Machines Inc.)で分離した。
【0198】
乾燥させた紙を、Messemer Buchel自動破裂試験機を使用して破裂強度について試験した。各シートについて5回の測定を行い、平均をとった。次に、シートを100℃で1時間にわたって乾燥させ、封止して風袋差引き処理をした容器内に入れ、小数第3位まで計量した。シート質量の破裂圧力に対するプロットを構築し、そこから質量2.0gでの破裂圧力を補間した(a kPa)。フィルターペーパーそれ自体の平均破裂圧力(b kPa)も3枚の選択されたシートについて測定し、同じ温度及び湿度下で調湿された。次に、破裂圧力の上昇を以下の方程式によって計算した:
フィルターペーパーの破裂圧力上昇(FPBI)=(a−b)/b×100
【0199】
対照として、水だけをフィルターペーパーディスクに通した。これも破裂にプラス効果を及ぼしたが、MFCが存在する場合よりはるかに少なかった(表7を参照のこと)。
【0200】
上で調製されたサンプルを、Malvern Mastersizer(Malvern Instruments、英国)を使用し、その粒径について更に特徴づけした。結果をパルプ分の平均(d
50)サイズについて記録する。繊維分の粒径勾配も記録した。これらのデータも表7に示す。
【0201】
パルプA及びBから調製したサンプルを更にハンドシート研究で比較した。これらの填料のためのホストパルプは、サンプルBと同様に、CSF520cm
3にまで叩解された同じBotnia RM90バッチから調製された。歩留向上剤は、総完成紙料固形分に対して0.06質量%で添加されたPercol 292(Ciba)であった。ハンドシートは80gm
-2で調製され、破裂強度、引張強度、バルク、ベントセン空隙率、457nmでの反射率(ISO白色度)及び不透明度について試験された。3種類の配合を得て、結果を30質量%の配合レベルに補間した(表8を参照のこと)。填料の呼称については表7を参照のこと。
【0202】
表8の結果は、共粉砕填料によって、白色度に悪影響を及ぼすことなく強度が上昇し、空隙率が低下し、また不透明度が上昇することを示し、全てが望ましい性質である。強度の上昇は、填料の配合を、標準GCC填料を使用した25質量%から共粉砕填料での33質量%への上昇を可能にするに十分なものである。
表8.ハンドシートに関する結果
【表8】
【0203】
実施例14
400gのリファイニングしていない漂白針葉樹クラフトパルプ(Botnia Pine RM90)を20リットルの水に6時間にわたって浸漬し、次に機械的混合装置でスラッシュ化した。次に、このようにして得られた紙料を実験室用バレービーター中に注ぎ、負荷下で28分間にわたってリファイニングすることによって、カナダ標準ろ水度(CSF)525cm
3にまで叩解されたリファイニング済みパルプのサンプルが得られた。次に、パルプを稠度試験機(Testing Machines Inc.)を使用して脱水することによって、19.1質量%固形分のウェットパルプのパッドを得た。次に、以下で詳細に説明するように、これを共粉砕実験で使用した。
【0204】
651gのCarbital 60HS(登録商標)(固形分77.9質量%)のスラリーを粉砕ポットに計量した。次に、66.5gのウェットパルプを添加し、カーボネートと混合した。次に、1485gのCarbolite(登録商標)16/20粉砕媒体、続いて147gの水を添加することによって、媒体体積濃度50%を得た。この混合物を、10000kWh/t(繊維で表される)の投入エネルギー量が費やされるまで1000rpmで共に粉砕した。生成物を、600μmBSSスクリーンを使用して媒体から分離した。得られたスラリーの固形分含有量は59.4質量%であり、ブルックフィールド粘度(100rpm)は10000mPa.sであった。生成物の繊維含有量を450℃での灰化によって分析し、鉱物及びパルプ分のサイズをMalvern Mastersizerを使用して測定した。
【0205】
実施例15
352gのCarbital 60HS(登録商標)(固形分77.9質量%)のスラリーを粉砕ポットに計量した。次に、71.8gのウェットパルプを添加し、カーボネートと混合した。次に、1485gのCarbolite 16/20粉砕媒体、続いて296gの水を添加することによって、媒体体積濃度50%を得た。この混合物を、10000kWh/t(繊維で表される)の投入エネルギー量が費やされるまで1000rpmで共に粉砕した。生成物を、600μmBSSスクリーンを使用して媒体から分離した。得られたスラリーの固形分含有量は41.9質量%であり、ブルックフィールド100rpm粘度は5000mPa.sであった。生成物の繊維含有量を450℃での灰化によって分析し、鉱物及びパルプ分のサイズをMalvern Mastersizerを使用して測定した。
【0206】
実施例16
287gのCarbital 60HS(登録商標)(固形分77.9質量%)のスラリーを粉砕ポットに計量した。次に、87.9gのウェットパルプを添加し、カーボネートと混合した。次に、1485gのCarbolite 16/20粉砕媒体、続いて311gの水を添加することによって、媒体体積濃度50%を得た。この混合物を、10000kWh/t(繊維で表される)の投入エネルギー量が費やされるまで1000rpmで共に粉砕した。生成物を、600μmBSSスクリーンを使用して媒体から分離した。得られたスラリーの固形分含有量は36.0質量%であり、ブルックフィールド100rpm粘度は7000mPa.sであった。生成物の繊維含有量を450℃での灰化によって分析し、鉱物及びパルプ分のサイズをMalvern Mastersizerを使用して測定した。
表9.顔料の物理的性質
【表9】
【0207】
表9は、繊維を微粒子サイズに粉砕することに加え、GCCの微粉度及びpsd勾配も上昇してより微細な対照顔料(Carbital 90(登録商標)、Carbopaque 90
TM)の微粉度及びpsd勾配に匹敵したことを示す。
【0208】
上記の対照及び共粉砕顔料を塗工カラーに調製し、以下の実施例に従って塗工層を研究した。
【0209】
実施例17(対照)
129gのCarbital 60HS(=100g乾燥)をビーカーに計量し、実験室用撹拌装置を使用して混合し、14gの50%スチレン/ブタジエン/アクリロニトリルラテックス懸濁液(DL920、Dow Chemical)を添加することによって、炭酸カルシウム100部あたり7部(pph)のラテックスのバインダー量とした。次に、0.3乾燥gのカルボキシメチルセルロース(Finnfix 10、CP Kelco)を12%溶液として添加し、続いて0.5gの蛍光増白剤(Blankophor P、Kemira)の溶液を添加した。NaOHを使用して、pHを8.7に調節した。第2カラーを、ラテックスを9pphに増量して調製した。
【0210】
実施例18(対照)
129.7gのCarbital 90HS(=100g乾燥)をビーカーに計量し、実験室用撹拌装置を使用して混合し、16gの50%スチレン/ブタジエン/アクリロニトリルラテックス懸濁液(DL920、Dow Chemical)を添加することによって、炭酸カルシウム100部あたり8部(pph)のラテックスのバインダー量とした。次に、0.3乾燥gのカルボキシメチルセルロース(Finnfix 10、CP Kelco)を12%溶液として添加し、続いて0.5gの蛍光増白剤(Blankophor P、Kemira)の溶液を添加した。NaOHを使用して、pHを8.9に調節した。第2カラーを、ラテックスを10pphに増量して調製した。
【0211】
実施例19(対照)
139gのCarbopaque 90(=100g乾燥)をビーカーに計量し、実験室用撹拌装置を使用して混合し、16gの50%スチレン/ブタジエン/アクリロニトリルラテックス懸濁液(DL920、Dow Chemical)を添加することによって、炭酸カルシウム100部あたり8部(pph)のラテックスのバインダー量とした。次に、0.3乾燥gのカルボキシメチルセルロース(Finnfix 10、CP Kelco)を12%溶液として添加し、続いて0.5gの蛍光増白剤(Blankophor P、Kemira)の溶液を添加した。NaOHを使用して、pHを8.6に調節した。第2カラーを、ラテックスを10pphに増量して調製した。
【0212】
実施例20(対照)
129.7gのCarbital 90HS(=100g乾燥)をビーカーに計量し、紙塗工用の2.5gの平均粒径1000nm(製造者公表値)の市販の粉末セルロース(Arbocel MF40、J.Rettenmaier&Sohne、Holzmuhle、ドイツ)を、実験室用撹拌装置を使用して混合しながら添加した。粉末が完全に分散したら、15gの50%スチレン/ブタジエン/アクリロニトリルラテックス懸濁液(DL920、Dow Chemical)を添加することによって、炭酸カルシウム100部あたり7.5部(pph)のラテックスのバインダー量とした。次に、0.3乾燥gのカルボキシメチルセルロース(Finnfix 10、CP Kelco)を12%溶液として添加し、続いて0.5gの蛍光増白剤(Blankophor P、Kemira)の溶液を添加した。NaOHを使用して、pHを8.6に調節した。
【0213】
実施例21
実施例4に従って調製された173.4gの生成物(=103g乾燥)をビーカーに計量し、実験室用撹拌装置を使用して混合し、14gの50%スチレン/ブタジエン/アクリロニトリルラテックス懸濁液(DL920、Dow Chemical)を添加することによって、乾燥炭酸カルシウム100部あたり7部(pph)のラテックスのバインダー量とした。次に、0.3乾燥gのカルボキシメチルセルロース(Finnfix 10、CP Kelco)を10%溶液として添加し、続いて0.5gの蛍光増白剤(Blankophor P、Kemira)の溶液を添加した。NaOHを使用して、pHを8.8に調節した。第2カラーを、ラテックスを9pphに増量して調製した。
【0214】
実施例22
実施例15に従って調製された250.6gの生成物(=105g乾燥)をビーカーに計量し、実験室用撹拌装置を使用して混合し、14gの50%スチレン/ブタジエン/アクリロニトリルラテックス懸濁液(DL920、Dow Chemical)を添加することによって、乾燥炭酸カルシウム100部あたり7部(pph)のラテックスのバインダー量とした。次に、0.3乾燥gのカルボキシメチルセルロース(Finnfix 10、CP Kelco)を10%溶液として添加し、続いて0.375gの蛍光増白剤(Blankophor P、Kemira)の溶液を添加した。NaOHを使用して、pHを8.6に調節した。第2カラーを、ラテックスを9pphに増量して調製した。
【0215】
カラーを、坪量70gm
-2の機械的原紙に実験室用ウェブコーター(Dow coater)を使用してブレード計量しながら塗工した。塗工量は、最も多い塗工量が得られるまでカラーを希釈し、続いて塗工量を低減するためにブレード負荷を上昇させることによって調節された。塗工量約8gm
-2〜12gm
-2を有する紙のサンプルが作製された。速度は約10m分
-1であった。
【0216】
次に、塗工紙のサンプルを細長い紙片に切断し、24時間にわたって50%RH及び23℃で調湿してから、Datacolor Elrepho 3300分光光度計を使用して白色度を試験した。反射率の測定を457nmで、入射光ビーム中にUV成分がある場合とない場合で行った。UVがある場合とない場合での反射率の差を、蛍光として記録する。塗工紙の平滑度を空気漏洩法でパーカープリントサーフ機器を1000kPaで使用して測定した。各値を灰化で測定された塗工量に対してプロットした。次に、結果を一般的な塗工量10gm
-2に補間し、表11にした。
表10.塗工カラーの性質
【表10】
表11.10gm
-2での紙の性質
【表11】
【0217】
表11の結果は、本発明によって白色度、蛍光度及び平滑度が上昇することを示す。
【0218】
実施例23
e.s.dで60%<2μmの粒径(Sedigraphで測定)を有する630gの粉砕大理石のスラリーを、粉砕槽に計量した。乾燥質量は233gであった。CSF525cm
3にまで叩解されたユーカリのウェットパルプ54gを添加し(表12を参照のこと)、これは11.6g乾燥質量と同等であった。このパルプを鉱物スラリーとしっかりと混合し、次に1485gのCarbolite 16/20媒体及び16cm
3の水を添加した。これは媒体体積濃度(MVC)50%及びスラリー固形分含有量35質量%に等しい。サンプルを、サンプルに2500〜5000kWh/t(乾燥繊維で表される)の投入エネルギー量が付与されるまで1000RPMで粉砕した。温度は55℃に達した。次に、槽を粉砕機から取り外し、媒体を、600μmの開口サイズを有するスクリーンを使用して分離した。
【0219】
実施例24
実施例23に記載の手順を繰り返した。今回は、CSF520cm
3にまで叩解された漂白クラフト針葉樹パルプ(Botnia Pine RM90)を使用した。
【0220】
実施例25
実施例23に記載の手順を繰り返した。今回は、CSF700cm
3を有する解繊サーモメカニカルパルプのサンプルを使用した。
【0221】
実施例26
実施例23に記載の手順を繰り返した。今回は、CSF520cm
3にまで叩解されたアカシアパルプのサンプルを使用した。
【0222】
実施例27
実施例23に記載の手順を繰り返した。今回は、CSF520cm
3にまで叩解された広葉樹(バーチ)パルプのサンプルを使用した。
【0223】
上記の実施例23〜27に従って調製した、MFCを含有する共粉砕スラリーの繊維強化能力を、上記のフィルターペーパー破裂試験を利用して測定した。結果を以下の表12に示す。
【0224】
上で調製されたサンプルを、Malvern Mastersizer(Malvern Instruments、英国)を使用し、その粒径について更に特徴づけした。結果をGCC及びパルプ分の平均(d
50)サイズについて記録する。繊維分の粒径勾配も記録した。これらのデータも表12に示す。
【0225】
これらの結果は、GCCとの共粉砕に供することによって、全てのパルプタイプで強度が上昇することを示す。
表12.フィルターペーパー試験による生成物の評価
【表12】
【0226】
実施例28
400gのリファイニングしていない漂白針葉樹クラフトパルプ(Botnia Pine RM90)を20リットルの水に6時間にわたって浸漬し、次に機械的混合装置でスラッシュ化した。次に、このようにして得られた紙料を実験室用バレービーター中に注ぎ、負荷下で28分間にわたってリファイニングすることによって、カナダ標準ろ水度(CSF)525cm
3にまで叩解されたリファイニング済みパルプのサンプルが得られた。
【0227】
次に、パルプを稠度試験機(Testing Machines Inc.)を使用して脱水することによって、19.1質量%固形分のウェットパルプのパッドを得た。次に、以下で詳細に説明するように、これを粉砕実験で使用した。
【0228】
実施例29
e.s.dで60%<2μmの粒径(Sedigraphで測定)を有する584gの粉砕大理石のスラリーを、粉砕槽に計量した。乾燥質量は231gであった。上記の脱水段階で得られたウェットパルプ(実施例28)を添加することによって、11.6g(乾燥質量)のパルプを得た。このパルプを鉱物スラリーとしっかりと混合し、次に1485gのCarbolite 16/20媒体及び必要量の水を添加することによって、媒体体積濃度(MVC)50%及びスラリー固形分含有量35質量%を得た。サンプルを、サンプルに2500〜5000kWh/t(乾燥繊維で表される)の投入エネルギー量が付与されるまで1000RPMで粉砕した。次に、槽を粉砕機から取り外し、媒体を、600μmの開口サイズを有するスクリーンを使用して分離した。生成物の繊維含有量を、450℃での灰化によって分析し、鉱物及びパルプ分のサイズをMalvern Mastersizerを使用して測定した(表13を参照のこと)。
【0229】
実施例30
e.s.dで60%<2μmの粒径(Sedigraphで測定)を有する176gの粉砕大理石のスラリーを、粉砕槽に計量した。乾燥質量は65gであった。上記の脱水段階で得られたウェットパルプを添加することによって、8.5g(乾燥質量)のパルプを得た。このパルプを鉱物スラリーとしっかりと混合し、次に1485gのCarbolite 16/20媒体及び必要量の水を添加することによって、媒体体積濃度(MVC)50%及びスラリー固形分含有量12.5質量%を得た。サンプルを、サンプルに3750〜5000kWh/t(乾燥繊維で表される)の投入エネルギー量が付与されるまで1000RPMで粉砕した。次に、槽を粉砕機から取り外し、媒体を、600μmの開口サイズを有するスクリーンを使用して分離した。生成物の繊維含有量を、450℃での灰化によって分析し、鉱物及びパルプ分のサイズをMalvern Mastersizerを使用して測定した(表13を参照のこと)。
表13.
【表13】
【0230】
実施例31
ハンドシートの評価
実施例29及び30で調製したサンプルをハンドシート研究で比較した。対照填料は、粉砕実験で使用されたものと同じ60%<2μm粉砕大理石であった。これらの填料のためのホストパルプを、CSF520cm
3にまで叩解された同じBotnia RM90バッチから調製した。歩留向上剤は、総完成紙料固形分に対して0.06質量%で添加されたPercol 292(Ciba)であった。ハンドシートは80gm
-2で調製され、破裂強度、引張強度、バルク、ベントセン空隙率、457nmでの反射率(ISO白色度)及び不透明度について試験した。3種類の配合を得て、結果(表14)を30質量%の配合レベルに補間した。
表14.ハンドシートに関する結果
【表14】
【0231】
上記の結果は、共粉砕填料によって、白色度に悪影響を及ぼすことなく強度が上昇し、空隙率が低下し、また不透明度が上昇することを示し、全てが望ましい性質である。11.7%の共粉砕繊維を含有する実施例30の填料を使用することによって、強度の上昇は、填料の配合を、標準GCC填料を使用した25質量%から40質量%への上昇を破裂強度を失うことなく可能にするに十分なものとなる。
【0232】
実施例32
321gの填料カオリン(WP、Imerys)の72質量%スラリーを粉砕ポットに計量した。次に、105.9gの無漂白北米産ウェットクラフトパインパルプ(固形分10.9質量%)を、追加の266cm
3の水と共に混合した。1485gのCarbolite 16/20媒体を添加し、混合物を、乾燥鉱物+パルプで表される投入作業エネルギー量(work input)250kWh/tを使用して1000rpmで粉砕した。700μmスクリーンでの分離後の乾燥生成物の繊維含有量は、950℃での強熱によって測定したところ鉱物に対して3.9質量%であった。繊維の平均粒径(d
50)は、Malvern Mastersizerを使用して83μmと推定された。
【0233】
実施例33
206gの填料カオリン(WP、Imerys)の72質量%スラリーを粉砕ポットに計量した。次に、108.7gの無漂白北米産ウェットクラフトパインパルプ(固形分10.9質量%)を、追加の326cm
3の水と共に混合した。1485gのCarbolite 16/20媒体を添加し、混合物を、鉱物+パルプで表される投入作業エネルギー量400kWh/tを使用して1000rpmで粉砕した。700μmスクリーンでの分離後の乾燥生成物の繊維含有量は、6.2質量%であった。繊維の平均粒径(d
50)は、Malvern Mastersizerを使用して95μmと推定された。
【0234】
この研究のためのホストパルプは、実施例32、33で使用の無漂白北米産クラフトパインパルプの同じバッチであった。これは製造業者から入手した状態のまま、必要に応じて水で希釈して使用された。歩留向上剤は、総完成紙料固形分に対して0.14質量%で添加されたPercol 292(Ciba)であった。
【0235】
ハンドシートは、ターゲット坪量160gm
-2、ターゲット填料配合量5質量%で作製された。シートは2回プレスされ、加熱されたドラム乾燥機を使用して乾燥され、12時間にわたって50%RH、23℃で調湿された。WPカオリンスラリーのサンプルを対照として使用した。
【0236】
引張強度及び灰分によるクレイ含有量について、シートを試験した。結果を、以下の表15に示す。
表15.ライナに関する結果
【表15】
【0237】
上記の結果は、共粉砕カオリン填料が、無漂白クラフトパルプをベースとしたライナ完成紙料において、無処理のカオリンより著しく低い弱化作用を有することを示す。
【0238】
実施例34
400gのリファイニングしていない漂白針葉樹クラフトパルプを20リットルの水に6時間にわたって浸漬し、次に機械的混合装置でスラッシュ化した。次に、このようにして得られた紙料を実験室用バレービーター中に注ぎ、負荷下で28分間にわたってリファイニングすることによって、カナダ標準ろ水度(CSF)525cm
3にまで叩解されたリファイニング済みパルプのサンプルが得られた。
【0239】
次に、パルプを稠度試験機(Testing Machines Inc.)を使用して脱水することによって、13〜18質量%固形分のウェットパルプのパッドを得た。次に、以下で詳細に説明するように、次にこれを共粉砕実験で使用した。
【0240】
実施例35
750gの乾燥英国カオリン(Intramax 60)を、540cm
3の水及び1.9gのポリアクリレート分散剤の40%溶液(Accumer 9300、Rohm&Haas)と混合することによってスラリーにした。NaOHを使用してpHを7に調節し、最終固形分は57.2質量%であった。次に、スラリーを粉砕ポットに移し、上(実施例34)で調製した37.5乾燥gのウェットパルプと混合した。NaOHでpHを9に調節し、1500gのCarbolite 16/20粉砕媒体を添加した。混合物を、流動性を維持するために必要に応じて水を添加しながら60分間にわたって粉砕した。60分後、温度は55℃に達した。次に、粉砕された生成物を、開口部700μmのスクリーンを使用して媒体から分離した。投入エネルギー量は147kWh/tと測定され、最終固形分は45.8質量%、pHは9.2であった。また、乾燥生成物は、全生成物に対して4.95質量%の繊維含有量を有していた。繊維成分のモード粒径は、Malvern Mastersizerを使用して44μm(e.s.d)と測定された。
【0241】
実施例36
750乾燥gのIntramax 60を、上(実施例34)で調製したような57質量%のスラリーとして粉砕ポットに計量した。37.5乾燥gのウェットパルプを添加し、次にpHを、10%のオルトリン酸を使用して4.0に調節した。次に、1500gのCarbolite 16/20媒体を添加し、混合物を60分間にわたって粉砕し、その後、温度は54℃に達した。投入作業エネルギー量は140kWh/tであった。スラリーは前回と同様に分離され、最終固形分は42質量%であった。pHは5.3であった。生成物の繊維含有量は4.0質量%と測定された。驚くべきことに、繊維成分のモード粒径は、Malvern Mastersizerを使用して0.50μm(esd)と測定され、pH9の場合よりほぼ1桁細かい。この予期せぬ観察結果は、酸性条件下での粉砕が、アルカリ性条件下での粉砕よりはるかに効果的であることを示唆する。
【0242】
実施例37
750gの乾燥大理石粉末を400cm
3の水と共に粉砕ポットに入れ、57分間にわたって投入作業エネルギー量120kWh/tで粉砕した。生成物は、58質量%のe.s.dで<2μm(Sedigraphで測定)の粒子を有すると判明した。次に、37.5乾燥gのウェットパルプ(実施例34と同様に調製)を混合し、粉砕を、更に800cm
3の水を添加しながら、更に313kWh/tのエネルギーを費やして更に2時間にわたって継続した。最終温度は74℃、固形分は37.4質量%であり、700μmスクリーンでの分離後の乾燥生成物の繊維含有量は4.4質量%であった。繊維のモード粒径は、Malvern Mastersizerを使用して50μmであると推定された。
【0243】
実施例38
34%固形分のスラリーとしての750乾燥gのOptical HB(偏三角面体PCC)を37g(乾燥質量)のウェットパルプ(実施例34と同様に調製)及び200cm
3の水と混合し、1500gのCarbolite 16/20媒体を添加した。混合物を1時間にわたって154kWh/tのエネルギーを使用して粉砕した。最終温度は53℃であり、媒体の分離後、スラリーは固形分含有量41質量%を有し、乾燥生成物は繊維含有量5.3質量%を有した。繊維成分のモード粒径は、Malvern Mastersizerによって100〜200μmであった。
【0244】
実施例39
新聞用紙での研究
これらの填料を、ハンドシート研究において更に比較した。これらの填料のためのホストパルプは、北欧産サーモメカニカルパルプサンプルをスラッシュ化することによって調製された。そのままのパルプがCSF50cm
3を有していたことから、更なるリファイニングは行われなかった。歩留向上剤は、総完成紙料固形分に対して0.02質量%で添加されたPercol 292(Ciba)であった。ハンドシートは50gm
-2で調製され、破裂強度、引張強度、バルク、ベントセン空隙率、457nmでの反射率(ISO白色度)及び不透明度について試験した。3種類の配合を得て、結果(表16を参照のこと)を10質量%の配合レベルに補間する。
【0245】
これらの結果は、共粉砕填料、特にはIntramaxとの共粉砕填料によって、対照填料より高い強度及び低い空隙率が得られることを示し、全ての性質が望ましい。白色度及び不透明度は若干低下する。Intramaxとの共粉砕では、強度の上昇は、填料の配合量を、強度を失うことなく0質量%から共粉砕填料での少なくとも8質量%にまで増量可能にするに十分なものである。充填紙の空隙率はより低くなり、また白色度及び不透明度は上昇する。
表16.ハンドシートに関する結果:新聞用紙、10質量%填料配合
【表16】
【0246】
実施例40
スーパーカレンダリングされた雑誌用紙の研究
ハンドシート研究を、新聞用紙研究の場合と同じパルプを使用して行った。タイムシートを55gm
-2で作製し、填料配合量は30〜40質量%であった。配合量がより多いことから、歩留向上剤を0.07質量%(Percol 292)に増量した。ハンドシートを、破裂強度、引張強度、バルク、ベントセン空隙率、457nmでの反射率(ISO白色度)及び不透明度について試験した。3種類の配合を得て、結果(表17を参照のこと)を32質量%の配合レベルに補間する。
表17.ハンドシートに関する結果:SC雑誌用紙、32質量%填料配合
【表17】
【0247】
これらの結果は、強度の上昇、空隙率の低下並びに同様の白色度及び不透明度が共粉砕填料を使用して得られることを示す。Intramaxの場合、配合量を30質量%から少なくとも36質量%にまで、強度を失うことなく、空隙率を下げ、またより高い白色度及び不透明度でもって増量可能であった。
【0248】
実施例41
ハンドシートの研究
この研究のためのホストパルプは、2%稠度にまでスラッシュ化され且つバレービーターによってCSF520cm
3にまで叩解された漂白化学クラフト針葉樹パルプのバッチであった。歩留向上剤は、総完成紙料固形分に対して0.02質量%で添加されたPercol 292(Ciba)であった。
【0249】
2組のシートを、偏三角面体沈降炭酸カルシウム(Optical HB、Imerys)を使用して25質量%(A組)及び32質量%(B組)の配合レベルで作製した。更に別のシート組(C組)を、25質量%のOptical HB+7質量%の共粉砕GCC(実施例37)の配合量で作製し、すなわち総配合量は32質量%であった。対照組(D組)は、25質量%のOptical HB+7質量%の標準GCC(60%<2μm)の配合量で作製された。最後の組(E組)は、Optical HBと共粉砕GCC(実施例37)との50/50ブレンド物を使用して作製され、総配合量は31質量%であった。
【0250】
ハンドシートは80gm
-2で調製され、2回プレスされ、加熱されたドラム乾燥機を使用して乾燥され、12時間にわたって50%RH、23℃で調湿された。シートを、引張強度、バルク、ベントセン空隙率、457nmでの反射率(ISO白色度)及び不透明度について試験した。結果を以下の表16に示す。
【0251】
これらの結果は、PCCだけを使用した場合より少ない強度低下でもって、PCC充填シートの填料配合量を更に上昇させるために共粉砕GCC填料を使用可能であることを示す。より高い配合量でも、光学的性質は維持され、空隙率はバルクの深刻な低下を伴うことなく低下する。
表18.PCC注ぎ足し結果
【表18】
【0252】
実施例41
サンプルを、内径14.5cmの円筒形のバッフル無搭載粉砕槽を備えた実験室用縦型撹拌媒体ミルを使用して調製した。このミルは、直径1.8cmの円形断面軸を有する垂直インペラを備えていた。この軸は、軸の底部にX状に配置された4つのインペラアームを備えていた。インペラアームは円形断面及び直径1.8cmを有し、軸中心線からインペラ先端まで長さ6.5cmであった。
【0253】
粉砕媒体(Carbolite、Carbo Ceramics Inc.、米国)は、16/20メッシュサイズのものであり、比重2.7を有していた。
【0254】
粉砕炭酸カルシウム(GCC)(Intracarb 60、IMERYS Minerals、ベルギー)は、Sedigraphによる粒径60%<2μmを有していた。
【0255】
パルプは、CSF520cm
3にまで叩解された漂白クラフト針葉樹(Botnia Pine RM90)であった。
【0256】
実験室での粉砕は、1.5kgの粉砕媒体、50%の媒体体積濃度(MVC)、総固形分の5質量%のパルプレベル、投入エネルギー量2500kWh/t(パルプ)及びインペラ速度1000rpmをベースとした。粉砕は、様々な固形分レベルのバッチモードで行われた。
【0257】
各粉砕の最後に、粉砕チャンバをミルから取り外し、中身を取り出した。次に、粉砕媒体を、ミルの外側で生成物から分離した。
【0258】
各粉砕についての条件及び得られた生成物の性質を、以下の表17に示す。B100粘度は、ブルックフィールド粘度計(Brookfield Viscometers Ltd.、Brookfield Technical Centre、Stadium Way、Harlow、Essex CM19 5GX、英国)によって100rpmで測定された粘度である。
表19.
【表19】
【0259】
これらのデータは以下のことを示す。
・最高粉砕固形分で調製されたサンプルが最高粘度、最高パルプ含有量、最微細MFCサイズ及び最高(最良)フィルターペーパー破裂上昇試験結果を有する。
・より少ない粉砕固形分で調製されたサンプルは、より低い粘度、より低いパルプ含有量、より粗いMFCサイズ及びより低いフィルターペーパー破裂上昇試験結果を有する。
・全てのサンプルが、B100粘度<200mPasが典型的である典型的なGCC生成物より高い粘度を有する。
【0260】
実施例42
標準250μmスクリーンを備えた全規模SMD(www.metso.com)において共粉砕生成物を調製する試みがなされた。粉砕媒体、GCC及びパルプは実施例41と同じだが、パルプはリファイニングされなかった。粉砕媒体装入量は5トンであった。作業条件も実施例41で採用したものと同様であり、50%MVC、パルプレベルは総固形分の5質量%、投入エネルギー量は2500kWh/t(パルプ)であった。インペラのrpmは、実験室用ミルの先端速度と同様にするため様々であった。粉砕は、連続開回路モードで行われた。
【0261】
粉砕は当初、実施例41のように35質量%総固形分で試みられた。しかしながら、これらの条件下ではいずれの生成物の調製も不可能であった。高粘度生成物はどうしてもスクリーンを通過してミルから出てこなかった。その代わりに、材料はミル内に蓄積された。粉砕固形分を20質量%未満にまで低下させることによって、ミル内の流れを許容可能なものとした。これらの条件下で得られた生成物は、より高い固形分での粉砕で見られたものと同じ改善を紙の性能において示さなかった。
【0262】
例えば、実施例41のサンプル1は、実験室バッチ粉砕(50%MVC、総固形分の5%のパルプレベル、投入エネルギー量2500kWh/t(パルプ)、インペラ速度1000rpm)において35%固形分で調製された。サンプル6、7は、標準250μmスクリーンを備えた全規模SMDにおいて同様の条件下で調製された。ただし、ミル内で流れを得るために、固形分を<20%に低下させた。
表
【表20】
【0263】
これらのデータは以下のことを示す。
・実験室規模及び全規模で調製されたMFCの両方が、対照より高い填料配合量を可能にした。
・しかしながら、実験室バッチ粉砕において35%固形分で調製されたMFCはより微細な繊維ピーク最大値を有し、またミル内で流れを得るために固形分を低下させなくてはならなかったSMDで調製されたサンプルより高い填料配合を可能にした。
・注:高固形分条件下ではSMDを動作させることが不可能であった。
【0264】
実施例43
サンプルを、内径87cmの円筒形の粉砕槽を備えたパイロット規模縦型撹拌媒体ミルを使用して調製した。このミルは、円形断面軸を有する垂直インペラを備えていた。この軸は、軸の底部にX状に配置された4つのインペラアームを備えていた。インペラアームは円形断面を有し、軸中心線からインペラ先端まで長さ30cmであった。
【0265】
粉砕機はバッチモードで動作させた。GCC及びパルプは、実施例41と同じであった。試験は、MVC50%及び39%固形分(パルプレベルは総固形分の5%)で行われた。粉砕機のrpmは285であった。パルプは叩解されなかった。試験は2回行われた。1回目の試験では実施例41と同様に16/20粉砕媒体を利用した。2回目の試験では同じ密度の3mmの媒体を利用した。両方の試験に関する繊維d
50及びモード鉱物粒径を表Xに示す。
表
【表21】
【0266】
これらのデータは、繊維粉砕挙動が、より粗い媒体のものと特には低投入エネルギー量で同様であることを示す。しかしながら、鉱物の粉砕は、より粗い媒体の使用によって大幅に抑えられた。
【0267】
実施例44
これらの試験は、実施例43と同じパイロット粉砕機で行われた。GCC及びパルプは、実施例41、42と同じであった。
【0268】
サンプルは、バッチモードで以下の条件下、無叩解のパルプを使用して調製された。総固形分:10%、総固形分に対するパルプの割合:20%、MVC:50%、285rpm、3mm媒体、投入エネルギー量:3500kWh/t(パルプ)。得られたサンプル(サンプル8)は、102μmの繊維d
50を有していた。
【0269】
別の試験において同じ条件を採用したが、このケースにおいては粉砕機を再循環バッチモードで250μmスクリーンを使用して構成した。生成物の粘度が高いことから流量は許容範囲外となり、生成物は得られなかった。
【0270】
更に別の試験において、サンプルは、再循環バッチモードに構成された粉砕機で調製され、1mmスクリーンが使用され、また60l/分の高流量が得られた。得られたサンプル(サンプル9)は107μmの繊維d
50を有していた。
【0271】
2種類のサンプルをハンドシート評価で使用し、実施例42と同じ手順を踏んだ。結果を表Xに示す。
表X.
【表22】
【0272】
これらのデータは、より粗い媒体ひいてはより粗いスクリーンの使用によって、生成物の粘度が高いにも関わらず、商業的に実現可能な再循環バッチ(又は連続)構成での共粉砕生成物の調製が可能になることを示す。
【0273】
実施例45
試験を、パイロット規模タワーミル(Hosokawa Alpine model ANR 250)で行った。これは、円筒形のバッフル無搭載粉砕チャンバ、及びその長さ全体にわたって一連のインペラローターディスクを備えた垂直インペラシャフトを備えた縦型撹拌媒体ミルである。このミルの約2/3に粉砕媒体が充填される。運転中、供給原料は底部からミルに進入し、粉砕ゾーンを通過して静止ゾーンへと上昇し、ここで粉砕媒体は生成物から離れて沈降し始める。次に、生成物は、分級機ホイールを経由してミルの外に出る。分級機ホイールは、粉砕媒体をミル内に保持する役割を果たす。
【0274】
共粉砕生成物は、開回路連続構成において以下の条件下、無叩解のパルプを使用して調製された。総固形分:12.4質量%、総固形分に対するパルプの割合:20%、平均MVC:22%、500rpm、2〜2.5mm、比重約6の媒体、投入エネルギー量:3200kWh/t(パルプ)、ミルへの流量:1.7l/分。
【0275】
これらの条件下で動作させようとする当初の試みは不成功に終わったが、これは粉砕媒体の生成物中へのキャリーオーバーが生じたからである(1mm媒体を使用してのそれ以前の試みも、同じく媒体のキャリーオーバーにより失敗した)。
【0276】
続いて、分級機ホイールのすぐ手前で約1l/分の水が添加され、ミルから外に出る生成物の固形分が8.1質量%に低下した。これらの条件下では、全ての媒体がミル内に保持された。
【0277】
得られたサンプル(サンプル10)は、145μmの繊維d
50及び89μmのモード繊維粒径を有し、サンプルは、実施例42と同じ手順でハンドシート評価において評価された。結果を表Xに示す。
表X.
【表23】
【0278】
これらのデータは、粗高密度媒体を使用し、タワーミルの分級機ホイールのすぐ手前で水を添加することによって、生成物が高粘度であっても、商業的に実現可能な構成で共粉砕物の調製が可能であることを示す。
【0279】
実施例46
サンプルを、内径14.5cmの円筒形のバッフル無搭載粉砕槽を備えた実験室用縦型撹拌媒体ミルを使用して調製する。このミルは、直径1.8cmの円形断面軸を有する垂直インペラを備える。この軸は、軸の底部にX状に配置された4つのインペラアームを備える。インペラアームは円形断面及び直径1.8cmを有し、軸中心線からインペラ先端まで長さ6.5cmである。
【0280】
粉砕媒体(Carbolite、Carbo Ceramics Inc.、米国)は、16/20メッシュサイズであり、比重2.7を有する。
【0281】
パルプは、CSF520cm
3にまで叩解された漂白クラフト針葉樹(Botnia Pine RM90)である。
【0282】
実験室での粉砕は、1.5kgの粉砕媒体及び50%の媒体体積濃度(MVC)(変更の可能性あり)をベースとし、パルプレベルは最高10質量%まで稠度範囲をカバーする。最高20000kWh/t(パルプ)の投入エネルギー量を、インペラ速度1000rpmを採用して調査する。粉砕は、バッチモードで様々な固形分レベルで行われる。
【0283】
各粉砕の最後に、粉砕チャンバをミルから取り外し、中身を取り出す。粉砕媒体を、ミルの外側で生成物から分離する。
【0284】
MFC生成物を、Malvern光散乱装置を使用して粒径について、またブルックフィールド粘度計(Brookfield Viscometers Ltd.、Brookfield Technical Centre、Stadium Way、Harlow、Essex CM19 5GX、英国)を100rpmで使用してB100粘度について特徴づけし、紙の性能を、フィルターペーパー破裂上昇試験及び実施例7のハンドシート法を使用して評価する。ただし、填料は使用しない又は填料はIntracarb 60(Imerys、ベルギー)である。
【0285】
調製されたMFCによってフィルターペーパー破裂試験の結果が向上し、またハンドシートがより強靭になることが期待される。より高い稠度及びより高いエネルギーでの加工によってMFCがより微細となり、また紙強度性能に関しては最適MFCサイズがあるのではないかと予想される。最適性能は、おそらくは、高稠度で加工することによって最も効率的に得られる。
【0286】
実施例47
サンプルを、内径87cmの円筒形の粉砕槽を備えたパイロット規模縦型撹拌媒体ミルを使用して調製する。このミルは、円形断面軸を有する垂直インペラを備える。この軸は、軸の底部にX状に配置された4つのインペラアームを備える。インペラアームは円形断面を有し、軸中心線からインペラ先端まで長さ30cmである。
【0287】
粉砕機はバッチモードで動作させる。パルプは、実施例46と同じである。試験は、実施例46からの最適化された条件下で行われる。粉砕機のrpmは約285である。パルプは無叩解である。試験は2回行われる。1回目の試験では実施例46と同様に16/20粉砕媒体を利用する。2回目の試験では同じ密度の3mmの媒体を利用する。
【0288】
調製されたMFCを、実施例46の方法を使用して特徴づけ及び評価する。
【0289】
両方の粉砕媒体によって同様の粒径分布のMFCが得られ、またこれらのMFCサンプルによって、より高い強度のハンドシートの作製が可能になることが予想される。
【0290】
実施例48
試験は、実施例42で使用のものと同じパイロット粉砕機で行われる。パルプは、実施例45のものと同じである。粉砕媒体は3mmである。
【0291】
MFCサンプルは、バッチモードで実施例45からの最適化された条件下で調製される。得られたサンプルのMFC粒径分布特性が求められる。
【0292】
別の試験において同じ条件を採用するが、このケースにおいては粉砕機を再循環バッチモードで250μmスクリーンを使用して構成する。生成物の粘度が高いことから流量が許容範囲外となり、生成物は得られない可能性がある。
【0293】
更に別の試験において、サンプルは、再循環バッチモードに構成された粉砕機で調製され、1mmスクリーンが使用され、また高流量が期待される。
【0294】
調製されたMFCを、実施例45の方法を使用して特徴づけ及び評価する。
【0295】
より粗い媒体ひいてはより粗いスクリーンの使用によって、生成物の粘度が高いにも関わらず、商業的に実現可能な再循環バッチ(又は連続)構成における高稠度及び低エネルギー量での微細な粒径分布のMFCの調製が可能になることをデータは示すと期待される。
【0296】
実施例49
試験を、パイロット規模タワーミル(Hosokawa Alpine model ANR 250)で行う。これは、円筒形のバッフル無搭載粉砕チャンバ、及びその長さ全体にわたって一連のインペラローターディスクを備えた垂直インペラシャフトを備えた縦型撹拌媒体ミルである。このミルの約2/3に粉砕媒体が充填される。運転中、供給原料は底部からミルに進入し、粉砕ゾーンを通過して静止ゾーンへと上昇し、ここで粉砕媒体は生成物から離れて沈降し始める。次に、生成物は、分級機ホイールを経由してミルの外に出る。分級機ホイールは、粉砕媒体をミル内に保持する役割を果たす。
【0297】
MFCサンプルは、開回路連続構成において、実施例46からの最適化された条件下、無叩解のパルプを使用して調製される。2〜2.5mm、比重約6の粉砕媒体を使用する。2000〜15000kWht/t(パルプ)の範囲の投入エネルギー量が使用される。
【0298】
これらの条件下で動作させようとする当初の試みは不成功に終わると予測されるが、これはMFCの粘度が高いことから粉砕媒体の生成物中へのキャリーオーバーが生じるからである。
【0299】
続いて、分級機ホイールのすぐ手前で水が添加され、ミルから外に出る生成物の固形分が、媒体のキャリーオーバーが生じないレベルにまで低下する。これらの条件下では、全ての媒体がミル内に保持される。
【0300】
調製されたMFCを、実施例46の方法を使用して特徴づけ及び評価する。
【0301】
得られるサンプルは、微細な繊維粒径分布を有する。ハンドシートにおける評価は、調製されたMFCによってシートの破裂強度が上昇することを示す。
【0302】
これらのデータは、粗高密度媒体を使用し、タワーミルの分級機ホイールのすぐ手前で水を添加することによって、生成物が高粘度であっても、商業的に実現可能な構成でMFCの調製が可能であることを示す。
【0303】
本発明の態様として、例えば以下のものがある。
1.ミクロフィブリル化セルロース及び無機粒子材料を含む水性懸濁液を調製するための方法であって、
セルロースを含む繊維状基材を、無機粒子材料の存在下、水性環境においてミクロフィブリル化する工程を含むことを特徴とする方法。
2.前記ミクロフィブリル化工程が、前記セルロースを含む繊維状基材を、前記無機粒子材料の存在下で粉砕することを含む、上記1に記載の方法。
3.前記無機粒子材料を、セルロースを含む繊維状基材の不在下で粉砕し、望ましい粒径を有する無機粒子材料を得る最初の工程を更に含む、上記2に記載の方法。
4.前記ミクロフィブリル化工程が、ホモジナイザー又はリファイナーにおいて行われる、上記1に記載の方法。
5.(i)前記無機粒子材料を、セルロースを含む繊維状基材の不在下、前記ホモジナイザーにおいて加工する最初の工程、又は
(ii)前記無機粒子材料を、セルロースを含む繊維状基材の不在下で粉砕し、望ましい粒径分布を有する無機粒子材料を得る最初の工程、
をさらに含む、上記4に記載の方法。
6.前記セルロースを含む繊維状基材が、パルプ、例えば、化学パルプ、ケミサーモメカニカルパルプ、機械パルプ、再生パルプ、ブロークパルプ、製紙廃棄物流、製紙工場由来廃棄物又はこれらの組み合わせの形態である、上記1〜5のいずれか1項に記載の方法。
7.前記無機粒子材料が、アルカリ土類金属炭酸塩若しくは硫酸塩、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイト若しくは石膏、含水カンダイトクレイ、例えば、カオリン、ハロイサイト若しくはボールクレイ、無水(焼成)カンダイトクレイ、例えば、メタカオリン若しくは完全焼成カオリン、タルク、マイカ、パーライト、又は珪藻土、又はこれらの組み合わせである、上記1〜6のいずれか1項に記載の方法。
8.前記無機粒子材料が、アルカリ土類金属炭酸塩、例えば、炭酸カルシウムである、上記1〜7のいずれか1項に上記に記載の方法。
9.前記無機粒子材料がカオリンである、上記1〜7のいずれか1項に記載の方法。
10.前記粉砕が、1つ以上の粉砕槽において行われる、上記2〜3及び6〜9のいずれか1項に記載の方法。
11.前記粉砕槽がタワーミルである、上記10に記載の方法。
12.前記タワーミルが、1つ以上の粉砕ゾーン上に静止ゾーンを備える、上記11に記載の方法。
13.前記タワーミルが、1つ以上の粉砕ゾーン上に分級機を備え、任意に、該分級機が液体サイクロンである、上記11又は12に記載の方法。
14.前記タワーミルが、1つ以上の粉砕ゾーン上にスクリーンを備える、上記11〜13のいずれか1項に記載の方法。
15.前記粉砕が、プラグ流れ条件下で行われる、上記11〜14のいずれか1項に記載の方法。
16.前記ミルの最上部において、前記静止ゾーンに近接して水を添加し、ミクロフィブリル化セルロース及び無機粒子材料を含む前記水性懸濁液の粘度を低下させる、上記10〜15のいずれか1項に記載の方法。
17.水を、1つ以上の粉砕ゾーンに、前記タワーミルの長さに沿って位置決めされる1つ以上の注水点を経由して添加する、上記11〜16のいずれか1項に記載の方法。
18.前記タワーミルが、一連のインペラローターディスクを長さ全体にわたって備えた垂直インペラシャフトを備える、上記11〜17のいずれか1項に記載の方法。
19.前記インペラローターディスクが、粉砕中の装入物の通過を可能にする寸法の1つ以上の開口部を有する、上記18に記載の方法。
20.前記粉砕が、スクリーン粉砕機において行われる、上記10に記載の方法。
21.前記スクリーン粉砕機が、撹拌媒体デトライターである、上記20に記載の方法。
22.前記スクリーン粉砕機が、少なくとも約250μmの公称開口サイズを有する1つ以上のスクリーンを備える、上記20又は21に記載の方法。
23.前記スクリーン粉砕機が、少なくとも約500μmの公称開口サイズを有する1つ以上のスクリーンを備える、上記22に記載の方法。
24.スクリーン粉砕機が、少なくとも約1000μmの公称開口サイズを有する1つ以上のスクリーンを備える、上記23に記載の方法。
25.前記粉砕が、粉砕媒体の存在下で行われる、上記1〜24のいずれか1項に記載の方法。
26.粉砕媒体が、約0.5mm〜約6mmの範囲の平均直径を有する粒子を含む、上記20に記載の方法。
27.粒子が、少なくとも約3mmの平均直径を有する、上記21に記載の方法。
28.前記粉砕媒体が、少なくとも約2.5の比重を有する、上記25〜27のいずれか1項に記載の方法。
29.粒子が、少なくとも約3、少なくとも約4、少なくとも約5又は少なくとも約6の比重を有する、上記28に記載の方法。
30.粉砕媒体が、装入物の最高約70体積%の量で存在する、上記25〜29のいずれか1項に記載の方法。
31.粉砕媒体が、装入物の約50体積%の量で存在する、上記30に記載の方法。
32.前記セルロースを含む繊維状基材及び無機粒子材料が、水性環境において、少なくとも約4質量%の初期固形分含有量で存在し、このうちの少なくとも約2質量%がセルロースを含む繊維状基材である、上記1〜31のいずれか1項に記載の方法。
33.前記初期固形分含有量が、少なくとも約10質量%又は少なくとも約20質量%である、上記32に記載の方法。
34.前記初期固形分含有量が、少なくとも約30質量%である、上記33に記載の方法。
35.前記初期固形分含有量が、少なくとも40質量%である、上記34〜44に記載の方法。
36.前記初期固形分含有量の少なくとも約5質量%が、セルロースを含む繊維状基材である、上記32〜35のいずれか1項に記載の方法。
37.前記初期固形分含有量の少なくとも約10質量%が、セルロースを含む繊維状基材である、上記36に記載の方法。
38.前記初期固形分含有量の少なくとも約15質量%が、セルロースを含む繊維状基材である、上記37に記載の方法。
39.前記初期固形分含有量の少なくとも約20質量%が、セルロースを含む繊維状基材である、上記38に記載の方法。
40.前記粉砕が、2つ以上の粉砕槽のカスケードにおいて行われる、上記10〜39のいずれか1項に記載の方法。
41.前記粉砕が閉回路で行われる、上記10〜40のいずれか1項に記載の方法。
42.該方法が開回路で行われる、上記10〜40のいずれか1項に記載の方法。
43.使用されるエネルギーの総量が、前記セルロースを含む繊維状基材中の乾燥繊維1トンあたり約10000kWh未満であり、例えば、前記セルロースを含む繊維状基材中の乾燥繊維1トンあたり約5000kWh未満である、上記1〜42のいずれか1項に記載の方法。
44.前記セルロースを含む繊維状基材が、約10〜約700cm
3のカナダ標準ろ水度を有する、上記1〜43のいずれか1項に記載の方法。
45.前記セルロースを含む繊維状基材が、約300〜約700cm
3のカナダ標準ろ水度を有する、上記44に記載の方法。
46.前記セルロースを含む繊維状基材がリファイニングされない、上記1〜44のいずれか1項に記載の方法。
47.前記無機粒子材料の平均粒径(d
50)が大幅に低下しない、上記1〜46のいずれか1項に記載の方法。
48.前記水性懸濁液を処理して少なくとも水の一部を除去し、部分的に乾燥させた生成物を生成するか、又は前記水性懸濁液を処理して約100体積%の水を除去し、本質的に完全に乾燥させた生成物を生成する、上記1〜47のいずれか1項に記載の方法。
49.前記ミクロフィブリル化工程中の前記水性環境のpHが酸性である、上記1〜48のいずれか1項に記載の方法。
50.前記ミクロフィブリル化工程中の前記水性環境のpHがアルカリ性である、上記1〜49のいずれか1項に記載の方法。
51.製紙又は紙塗工の方法における使用に適した、上記1〜51のいずれか1項に記載の方法によって得られる水性懸濁液。
52.ミクロフィブリル化セルロース、無機粒子材料及び他の任意の添加剤から成る又は本質的に成る、製紙又は紙塗工の方法における使用に適した水性懸濁液。
53.前記無機粒子材料が、該無機粒子材料の乾燥質量に基づいて、粒子の少なくとも約10質量%が2μm未満のe.s.dを有するような粒径分布を有する、上記52又は53に記載の水性懸濁液。
54.前記無機粒子材料が、Malvern Mastersizer Sマシンで測定した場合に、該無機粒子材料の乾燥質量に基づいて、粒子の少なくとも約10体積%が2μm未満のe.s.dを有するような粒径分布を有する、上記52又は53に記載の水性懸濁液。
55.前記水性懸濁液が、無機粒子材料の総乾燥質量及びセルロースを含む繊維状基材の乾燥繊維含有量に基づいて、最高約50質量%のミクロフィブリル化セルロースを含む、上記52〜55のいずれか1項に記載の水性懸濁液。
56.前記無機粒子材料が、炭酸カルシウム、カオリン又はこれらの混合物である、上記52〜56のいずれか1項に記載の水性懸濁液。
57.前記炭酸カルシウムがGCC又はPCCである、上記56に記載の水性懸濁液。
58.前記ミクロフィブリル化セルロースが、約5μm〜約500μmのd
50を有する、上記52〜58のいずれか1項に記載の水性懸濁液。
59.上記52〜59のいずれか1項に記載の水性懸濁液を含む製紙用組成物。
60.前記ミクロフィブリル化セルロースが、約20〜約50の繊維勾配を有する、上記60に記載の製紙用組成物。
61.上記60又は61に記載の製紙用組成物から調製される紙製品。
62.上記52〜59のいずれか1項に記載の水性懸濁液及び他の任意の添加剤を含む紙塗工用組成物。
63.上記63に記載の紙塗工用組成物で塗工される紙製品、例えば、板紙。
64.紙製品を製造するプロセスであって、
(i)紙製品の形成に適したパルプの形態で、セルロースを含む繊維状基材を得る又は調製する工程、
(ii)工程(i)のパルプ、上記52〜59のいずれか1項に記載の水性懸濁液及び他の任意の添加剤から製紙用組成物を調製する工程、
(iii)前記製紙用組成物から紙製品を形成する工程
を含むことを特徴とするプロセス。
65.紙製品を製造するための総合プロセスであって、
(i)紙製品の形成に適したパルプの形態で、セルロースを含む繊維状基材を得る又は調製する工程、
(ii)上記1〜51のいずれか1項に記載の方法に従って、前記セルロースを含む繊維状基材の一部をミクロフィブリル化し、ミクロフィブリル化セルロース及び無機粒子材料を含む水性懸濁液を調製する工程、
(iii)工程(i)のパルプ、工程(ii)で調製された水性懸濁液及び他の任意の添加剤から製紙用組成物を調製する工程、
(iv)前記製紙用組成物から紙製品を形成する工程
を含むことを特徴とする総合プロセス。
67.紙製品を、上記30に記載の塗工用組成物であり得る紙塗工用組成物で塗工することを更に含む、上記65に記載のプロセス又は上記66に記載の統合プロセス。
68.上記49に記載の方法によって得られる、ミクロフィブリル化セルロース及び無機粒子材料を含む部分的に乾燥させた又は本質的に完全に乾燥させた生成物。
69.上記52〜59のいずれか1項に記載の水性懸濁液の、製紙用組成物における填料としての使用。
70.上記52〜59のいずれか1項に記載の水性懸濁液の、紙塗工用組成物における使用。
71.(i)ISO国際規格11475に準拠して測定した場合に、上記1〜51のいずれか1項に従って調製されたミクロフィブリル化セルロースを含まない塗工紙製品と比較して、少なくとも2単位高い白色度、又は
(ii)ISO国際規格8971−4(1992)に準拠して測定された、上記1〜51のいずれか1項に従って調製されたミクロフィブリル化セルロースを含まない塗工紙製品と比較して、少なくとも0.5μm滑らかなパーカープリントサーフ平滑度、又は(i)と(ii)の組み合わせを有する、上記64に記載の塗工紙製品。
72.ミクロフィブリル化セルロースを含む水性懸濁液を調製するための方法であって、
粉砕完了後に除去される粉砕媒体の存在下での粉砕によって、セルロースを含む繊維状基材を水性環境中でミクロフィブリル化する工程を含み、前記粉砕を、タワーミル又はスクリーン粉砕機で行い、かつ、前記粉砕を、粉砕可能な無機粒子材料の不在下で行うことを特徴とする方法。
73.前記粉砕をタワーミルで行う、上記72に記載の方法。
74.前記タワーミルが、1つ以上の粉砕ゾーン上に静止ゾーンを備える、上記73に記載の方法。
75.前記タワーミルが、1つ以上の粉砕ゾーン上に分級機を備え、任意に分級機が液体サイクロンである、上記73又は74に記載の方法。
76.前記タワーミルが、1つ以上の粉砕ゾーン上にスクリーンを備える、上記73〜75のいずれか1項に記載の方法。
77.前記粉砕が、プラグ流れ条件下で行われる、上記73〜76のいずれか1項に記載の方法。
78.1つ以上の粉砕ゾーンの上の静止ゾーン又は分級機又はスクリーンに近接させて水を添加し、ミクロフィブリル化セルロース及び無機粒子材料を含む前記水性懸濁液の粘度を低下させる、上記72〜77のいずれか1項に記載の方法。
79.水が、1つ以上の粉砕ゾーンに、前記タワーミルの長さに沿って位置決めされている1つ以上の注水点を経由して添加される、上記72〜78のいずれか1項に記載の方法。
80.前記タワーミルが、一連のインペラローターディスクを長さ全体にわたって備えた垂直インペラシャフトを備える、上記72〜79のいずれか1項に記載の方法。
81.インペラローターディスクが、粉砕中の装入物の通過を可能にする寸法の1つ以上の開口部を有する、上記80に記載の方法。
82.前記粉砕が、スクリーン粉砕機において行われる、上記72に記載の方法。
83.前記スクリーン粉砕機が、撹拌媒体デトライターである、上記82に記載の方法。
84.前記スクリーン粉砕機が、少なくとも約250μmの公称開口サイズを有する1つ以上のスクリーンを備える、上記82又は83に記載の方法。
85.前記スクリーン粉砕機が、少なくとも約500μmの公称開口サイズを有する1つ以上のスクリーンを備える、上記84に記載の方法。
86.前記スクリーン粉砕機が、少なくとも約1000μmの公称開口サイズを有する1つ以上のスクリーンを備える、上記85に記載の方法。
87.前記粉砕媒体が、約0.5mm〜約6mmの範囲の平均直径を有する粒子を含む、上記72〜86のいずれか1項に記載の方法。
88.粒子が、少なくとも約3mmの平均直径を有する、上記87に記載の方法。
89.前記粉砕媒体が、少なくとも約2.5の比重を有する粒子を含む、上記72〜88のいずれか1項に記載の方法。
90.粒子が、少なくとも約3、少なくとも約4、少なくとも約5又は少なくとも約6の比重を有する、上記89に記載の方法。
91.前記粉砕媒体が、装入物の最高約70体積%の量で存在する、上記72〜90のいずれかに記載の方法。
92.前記粉砕媒体が、装入物の約50体積%の量で存在する、上記91に記載の方法。
93.前記セルロースを含む繊維状基材が、水性環境において、少なくとも約5質量%の初期固形分含有量で存在する、上記72〜92のいずれか1項に記載の方法。
94.前記初期固形分含有量が、少なくとも約0.5質量%である、上記93に記載の方法。
95.前記初期固形分含有量が、少なくとも約1質量%である、上記33に記載の方法。
96.前記初期固形分含有量が、少なくとも約2質量%である、上記34〜44に記載の方法。
97.前記粉砕が、2つ以上の粉砕槽のカスケードにおいて行われる、上記72〜96のいずれか1項に記載の方法。
98.前記粉砕が閉回路で行われる、上記72〜97のいずれか1項に記載の方法。
99.該方法が開回路で行われる、上記72〜97のいずれか1項に記載の方法。
【0304】
本発明のまた別の態様は、以下のとおりであってもよい。
〔1〕ミクロフィブリル化セルロースを含む水性懸濁液を調製するための方法であって、
粉砕完了後に除去される粉砕媒体の存在下での粉砕によって、セルロースを含む繊維状基材を水性環境中でミクロフィブリル化する工程を含み、前記粉砕を、粉砕可能な無機粒子材料の不在下で行い、かつ
(i)前記ミクロフィブリル化セルロースが、約20〜約50の繊維勾配を有するか、
(ii)前記粉砕を、タワーミル又はスクリーン粉砕機で行うか、又は
(iii)前記ミクロフィブリル化セルロースが、約20〜約50の繊維勾配を有し、かつ前記粉砕を、タワーミル又はスクリーン粉砕機で行う、
ことを特徴とする方法。
〔2〕前記タワーミルが、1つ以上の粉砕ゾーン上に静止ゾーンを備える、前記〔1〕に記載の方法。
〔3〕前記タワーミルが、1つ以上の粉砕ゾーン上に分級機を備える、前記〔1〕又は〔2〕に記載の方法。
〔4〕前記分級機が液体サイクロンである、前記〔3〕に記載の方法。
〔5〕前記粉砕が、プラグ流れ条件下で行われる、前記〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の方法。
〔6〕前記タワーミルが、1つ以上の粉砕ゾーン上に静止ゾーン及び/又は分級機を備え、前記静止ゾーン又は前記分級機に近接させて水を添加し、ミクロフィブリル化セルロースを含む前記水性懸濁液の粘度を低下させる、前記〔2〕〜〔5〕のいずれか1項に記載の方法。
〔7〕水が、1つ以上の粉砕ゾーンに、前記タワーミルの長さに沿って位置決めされている1つ以上の注水点を経由して添加される、前記〔1〕〜〔6〕のいずれか1項に記載の方法。
〔8〕前記タワーミルが、一連のインペラローターディスクを長さ全体にわたって備えた垂直インペラシャフトを備える、前記〔1〕〜〔7〕のいずれか1項に記載の方法。
〔9〕前記粉砕が、スクリーン粉砕機において行われる、前記〔1〕に記載の方法。
〔10〕前記スクリーン粉砕機が、撹拌媒体デトライターである、前記〔9〕に記載の方法。
〔11〕前記スクリーン粉砕機が、少なくとも約250μmの公称開口サイズを有する1つ以上のスクリーンを備える、前記〔9〕又は〔10〕に記載の方法。
〔12〕前記粉砕媒体が、装入物の最高約70体積%の量で存在する、前記〔1〕〜〔11〕のいずれかに記載の方法。
〔13〕前記粉砕媒体が、約0.5mm〜約6mmの範囲の平均直径を有する粒子を含む、前記〔1〕〜〔12〕のいずれか1項に記載の方法。
〔14〕前記粉砕媒体が、少なくとも約2.5の比重を有する粒子を含む、前記〔1〕〜〔13〕のいずれか1項に記載の方法。
〔15〕前記セルロースを含む繊維状基材が、水性環境において、少なくとも約5質量%の初期固形分含有量で存在する、前記〔1〕〜〔14〕のいずれか1項に記載の方法。
〔16〕前記セルロースを含む繊維状基材が、水性環境において、少なくとも約0.5質量%の初期固形分含有量で存在する、前記〔1〕〜〔14〕のいずれか1項に記載の方法。
〔17〕前記粉砕が、2つ以上の粉砕槽のカスケードにおいて行われ、前記粉砕槽の少なくとも1つがホモジナイザーである、前記〔1〕〜〔16〕のいずれか1項に記載の方法。