(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第2の孔の下部直径は上部直径よりさらに小さく、前記第2の孔の前記上部直径と前記第2の孔の前記下部直径の間に段差が形成され、前記第2の孔に接触する前記透明窓の側面は、前記段差の形状と対応する段差を有する、請求項1に記載の発光パッケージ。
前記第1の面にはAuSn層が形成され、前記本体の上面にはAuパターンが形成され、前記AuSn層の幅は前記Auパターンの幅より小さく、前記本体と前記キャップの結着は、真空状態又は窒素(N2)ガスにてAu−Sn共晶接合による、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の発光パッケージ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、光損失を最小化して光出力を向上させることができる発光モジュールを提供することにある。
【0006】
また、本発明の他の目的は、共晶接合(Eutectic Bonding)を用いて工程差別化を具現することができる発光モジュールを提供することにある。
【0007】
また、本発明のさらに他の目的は、高放熱及び長寿命を具現することができる発光モジュールを提供することにある。
【0008】
また、本発明のさらに他の目的、280nm,365nm,385nm,395nm,405nmを同一のパッケージで具現することができて汎用設計が可能な発光モジュールを提供することにある。
【0009】
また、本発明のさらに他の目的は、コンパクト設計を通じて小型化が可能な発光モジュールを提供することにある。
【0010】
また、本発明のさらに他の目的は、界面剥離による変色、変質を防止できる発光モジュールを提供することにある。
【0011】
また、本発明のさらに他の目的は、外部の水分や空気が内部に浸透できないように構造を改善した発光モジュールを提供することにある。
【0012】
また、本発明のさらに他の目的は、製造工程及び費用を減らすことができる発光パッケージを提供することにある。
【0013】
本発明の解決課題は、以上に言及されたものに限定されず、言及されない他の解決課題は下の記載から当業者に明確に理解されるはずである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前述の技術的課題を解決するために、本発明の一実施形態による発光パッケージは、セラミック基板と、セラミック基板上に配置されて所定の大きさを有する第1の孔が形成され、第1の孔には高い全反射率を有する金属膜がコーティング又は蒸着される本体と、セラミック基板と本体の第1の孔によって形成されたキャビティの内部に配置される発光チップと、本体上に配置されて所定の大きさを有する第2の孔を有するキャップと、第2の孔に配置される透明窓とを含み、キャップの下部は、第1の面と第1の面より下部にさらに突出する第2の面に区分され、第1の面の少なくとも一部は本体と結着される。
【0015】
付加的に、第2の孔は、下部直径が直径よりさらに小さくて段差が形成され、第2の孔に接触する透明窓の側面は段差の形状と対応する段差を有する。
【0016】
付加的に、発光チップは、下部に結着するサブマウントをさらに含み、サブマウントはセラミック基板上に配置される。
【0017】
付加的に、セラミック基板は、第3の孔が形成されているセラミック本体と第3の孔に挿入されている放熱ブロックを含み、サブマウントは放熱ブロック上に配置される。
【0018】
付加的に、第2の面の突出した高さは、0.1mm以上0.3mm以下である。
【0019】
付加的に、本体と第1の面の結着は、真空状態又は窒素(N2)ガスにてAu−Sn共晶接合による。
【0020】
付加的に、発光チップはAuペーストを用いた接合又はAu−Sn共晶接合でセラミック基板に固定される。
【0021】
付加的に、発光チップと透明窓との間の間隔は、0.2mm以上0.3mm以下である。
【0022】
付加的に、セラミック基板はAINであり、本体はSiO
2,SixOy,Si
3Ny,SiOxNy,Al
2O
3,AlNのいずれか一つを含む。
【0023】
付加的に、セラミック基板及び本体は、SiO
2,SixOy,Si
3Ny,SiOxNy,Al
2O
3,AlNのいずれか一つを含む。
【0024】
付加的に、放熱ブロックは、Cu,M,W,Ag,Mo,CuMo,CuWのいずれか一つを含む。
【0025】
付加的に、発光チップを包囲するようにキャビティ内に形成されるモールディング部をさらに含む。
【0026】
本発明の他の一実施形態による発光パッケージは、セラミック基板と、セラミック基板上に配置されて所定の大きさを有する第1の孔が形成されている本体と、セラミック基板と本体の孔により形成されたキャビティの内部に配置される発光チップと、本体上に配置されて所定の大きさを有する第2の孔を有するキャップと、第2の孔に配置される透明窓と、を含み、第2の孔は、上部直径が下部直径よりさらに小さくて段差が形成され、透明窓は第2の孔の下部に配置される。
【0027】
付加的に、発光チップは、下部に結着するサブマウントをさらに含み、サブマウントはセラミック基板上に配置される。
【0028】
付加的に、セラミック基板は、孔が形成されているセラミック本体と孔に挿入されている放熱ブロックを含み、サブマウントは放熱ブロック上に配置される。
【0029】
付加的に、本体と第1の面の結着は、真空状態又は窒素(N
2)ガスにてAu−Sn共晶接合による。
【0030】
付加的に、発光チップは、Auペーストを用いた接合又はAu−Sn共晶接合で前記セラミック基板に固定される。
【0031】
付加的に、発光チップと透明窓との間の間隔は、0.2mm以上0.3mm以下である。
【0032】
付加的に、セラミック基板はAINであり、本体はSiO
2,SixOy,Si
3Ny,SiOxNy,Al
2O
3,AlNのいずれか一つを含む
付加的に、セラミック基板及び本体は、SiO
2,SixOy,Si
3Ny,SiOxNy,Al
2O
3,AlNのいずれか一つを含む。
【発明の効果】
【0033】
本発明の一実施形態によれば、光損失を最小化にして光出力を向上させることができる。
【0034】
また、共晶接合を用いて工程の差別化を具現することができ、高放熱及び長寿命を具現することができる。
【0035】
また、280nm,365nm,385nm,395nm,405nmを同一のパッケージで具現することができて汎用設計が可能であり、コンパクト設計を通じて小型化が可能である。
【0036】
また、界面剥離による変色、変質を防止することができる。
【0037】
また、外部の水分や空気が内部に浸透できないように構造を改善することができ、製造工程及び費用を減らすことができて、抵抗溶接時に発生する機械的衝撃がないので、パッケージ内外にひび(Crack)が発生するのを最小化にすることができる。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下、本発明の実施形態に対し、添付した図面を参照して詳細に説明することにする。ただし、添付された図面は本発明の内容をより簡単に開示するために説明されるということだけで、本発明の範囲が添付された図面の範囲で限定される訳ではないことは、この技術分野の通常の知識を持った者ならば容易に知ることができるであろう。
【0040】
また、各構成要素の上又は下に対する基準は図面を基準として説明する。図面において各層の厚さや大きさは、説明の便宜及び明確性のために誇張されるか、省略されるか、又は概略的に示された。また、各構成要素の大きさは、実際の大きさを全面的に反映するのではない。
【0041】
本発明による実施形態の説明において、各エレメント(element)の「上又は下(on or under)」に配置されるものと記載される場合において、上又は下(on or under)は、二つのエレメントが互いに直接(directly)接触するか、又は一つ以上の別のエレメントが前記二つのエレメントの間に配置されて(indirectly)形成されることを全て含む。また、上又は下(on or under)と表現される場合、一つのエレメントを基準として上側方向だけではなく下側方向の意味も含まれる。
【0042】
以下、本発明において実施しようとする具体的な技術内容に対し、添付図面を参照して詳しく説明することにする。
【0043】
第1実施形態の構成例
図1ないし
図7は、第1実施形態による発光パッケージの図面であって、
図1は、第1実施形態による発光パッケージの斜視図であり、
図2は、
図1に示された発光パッケージの分解斜視図であり、
図3は、
図1に示された発光パッケージのA−A’方向に切断した分解図であり、
図4は、
図1に示された発光パッケージのA−A’方向に切断した断面図であり、
図5ないし
図7は、発光パッケージの設計寸法の一例を示した断面図である。
【0044】
前記発光パッケージ100の第1実施形態は、
図1ないし
図4に示すように、セラミック基板110と、前記セラミック基板110上に配置されて貫通孔140aが形成されている本体140と、前記セラミック基板110と前記貫通孔140aにより形成されたキャビティ(cavity)150内に配置される少なくとも一つ以上の発光チップ170と、前記本体140上に配置され、貫通孔180aが形成されたキャップ(cap)180と、前記キャップ180の貫通孔180a内に配置される透明窓190を含む。また、前記セラミック基板110は貫通孔110aを含んでいてもよく、貫通孔110a内に配置される放熱ブロック120を含んでいてもよい。このような場合、セラミック基板110は、セラミックからなる本体と貫通孔110a内に挿入される放熱ブロック120に区分することができる。また、発光チップ170は、サブマウント(Sub mount)160とさらに結着されて前記セラミック基板110上に配置され、セラミック基板110に形成された貫通孔110a内に放熱ブロック120が配置されている場合、サブマウント160は放熱ブロック120上に配置される。ここで、貫通孔140a、貫通孔180a、貫通孔110aを区分するために、それぞれ第1の孔、第2の孔、第3の孔と呼ぶこともある。
【0045】
前記セラミック基板110は、単一層のセラミック基板又は多層のセラミック基板であってもよい。前記セラミック基板110が単一層のセラミック基板である場合、高温同時焼成セラミック(high temperature co−fired ceramic:HTCC)技術を用いて具現される。この時、前記高温同時焼成セラミックは、1200℃以上の高温でセラミックシートを同時焼成して形成される。
【0046】
前記セラミック基板110が多層のセラミック基板である場合、例えば、高温同時焼成セラミック又は低温同時焼成セラミック(Low Temperatue Cofired Ceramics:LTCC)で構成される。
【0047】
前記セラミック基板110が多層のセラミック基板である場合、各層の厚さは同一であってもよく、異なっていてもよく、これに対して制限を設けない。
【0048】
前記セラミック基板110はメタルに比べて熱伝導性が劣るため、放熱特性を補償するためにメタルスラッグ(metal slug)からなる前記放熱ブロック120を同時焼成(Co−fired)するか又はAgCuで接合して、熱処理後に結合又は挿入して使用することができる。
【0049】
前記セラミック基板110は、前記発光チップ170が位置する空間と分離した位置にツェナーダイオードが載置される。
【0050】
前記セラミック基板110の貫通孔110aは、
図4に示すように、貫通孔110aが段差状に形成されて、前記放熱ブロック120との接触面積を広げることによって放熱効果を増大させることができる。
【0051】
前記セラミック基板110は、窒化物又は酸化物の絶縁性材質からなり得る。例えば、SiO
2,SixOy,Si
3Ny,SiOxNy,Al
2O
3又はAlNを含む。セラミック基板110がAlNを含む場合、セラミック基板110は放熱ブロック120を備えないこともある。
【0052】
前記放熱ブロック120は、前記発光チップ170で発生した熱を放熱する役割をする。したがって、前記放熱ブロック120は熱伝導性に優れた金属を含む。例えば、CuW,CuMoのようにCuが含まれた合金、Cu単一金属、Mo,W,Au及びAgのうち少なくとも一つを含む。
【0053】
前記発光チップ170で発生した熱が、熱伝導性に優れた前記放熱ブロック120を介して外部に放出されて発光パッケージ100の放熱特性が改善され、信頼性が向上する。そして、前記放熱ブロック120は、同時焼成(Co−fired)するか又はAgCuで接合して、熱処理後に前記セラミック基板110の貫通孔110aに結合又は挿入して使用される。
【0054】
前記セラミック基板110と前記放熱ブロック120の熱膨張係数を考慮する時、例えば、前記セラミック基板110がHTCC技術を用いて具現される場合、CuWを含んだ放熱ブロック120を挿入して使用することが熱に安定的であり、前記セラミック基板110がLTCC技術を用いて具現される場合、Agを含んだ放熱ブロック120を結合又は挿入して使用することが熱に安定的である。
【0055】
前記セラミック基板110と前記放熱ブロック120は構成される物質が異なり、熱膨張係数に違いが生じるため、前記放熱ブロック120を前記セラミック基板110に挿入した後に同時−焼成加工を経るか、もしくは発光パッケージの使用中に前記発光チップ170で発生する熱によって前記放熱ブロック120が膨張しながら、前記発光チップ170が実装される前記放熱ブロック120の上面が凸に突出することもある。
【0056】
前記放熱ブロック120の上面が凸に突出すると、前記発光チップ170との接触不良が発生して信頼性に問題が発生し得る。
【0057】
したがって、前記発光チップ170と前記放熱ブロック120との間に第1突出防止層130を位置させて、前記放熱ブロック120の上面が前記発光チップ170方向に突出するのを防止することができる。
【0058】
前記第1突出防止層130は、前記セラミック基板110及び前記放熱ブロック120上に配置されるか、前記セラミック基板110と一体に形成されて前記セラミック基板110の一部を成していてもよい。
【0059】
また、前記セラミック基板110と前記放熱ブロック120の下部にも第2突出防止層131が配置される。これは、前記放熱ブロック120の上面だけでなく、前記放熱ブロック120の下面にも凸に突出することがあるために、前記セラミック基板110及び前記放熱ブロック120の下部にも前記第2突出防止層131を配置することができる。
【0060】
前記第1突出防止層130上にはキャビティ150が内側に形成された本体140が配置されている。前記本体140の側壁140aは傾斜面から成っていてもよい。又は、前記本体140の側壁140aは、階段型又は垂直面から成っていてもよい。
【0061】
前記本体140は、貫通孔140aによって形成された側壁において、前記発光チップ170で発生した光を反射させてオープン領域である前記キャビティ150に進めるようにし、前記発光パッケージ100の光抽出効率を向上させることができる。
【0062】
このような傾斜面又は階段状もしくは垂直面の前記貫通孔140aは、穿孔を通じて機械的に加工したり、前記本体140が多層のセラミック基板で構成された場合、長さが互いに異なる複数のセラミック層を積層して焼成することによって具現されるが、具現方法については制限を設けない。
【0063】
また、前記本体140の貫通孔140aにより形成された側壁と前記本体140の底面の少なくとも一部に反射層がコーティングされてもよい。
【0064】
前記本体140を構成するセラミックは、工程上、キャビティ150を形成することが容易であり、熱に強いという長所がある。
【0065】
前記第1突出防止層130上には、前記サブマウント160が配置される。
【0066】
前記サブマウント160は、導電性基板又は絶縁性基板であってもよく、例えば、Si,SiC又はAINなどの熱伝導率と熱膨張係数を考慮した物質を含んでいてもよい。
【0067】
前記サブマウント160上には導電性パターン(図示せず)が形成され、前記導電性パターンに前記発光チップ170を電気的に連結される。例えば、Auペーストを用いた接合又はAu−Sn共晶接合で固定される。この時、発光チップ170が熱による損傷を受けるのを防止するために、摂氏280度以下の熱をAuペーストに加えて接合することができる。
【0068】
前記発光チップ170で発生した熱が前記サブマウント160を経て前記放熱ブロック120を介して外部に放出されるので、前記サブマウント160は、熱伝導性に優れた材質から成り得る。
【0069】
前記サブマウント160が前記放熱ブロック120上に配置されるので、前記発光チップ170で発生した熱が、相対的に熱伝導率が落ちる前記セラミック基板110の代わりに熱伝導性に優れた前記放熱ブロック120を介して外部に放出されるので、前記発光パッケージ100の信頼性が向上する。
【0070】
また、前記放熱ブロック120に前記発光チップ170を直接実装する場合、前記発光チップ170が実装される前記放熱ブロック120の上面がフラット(flat)でない場合、前記発光チップ170が浮き上がったり不安定に接合されて放熱性が低下し得るが、前記サブマウント160上に前記発光チップ170を配置することによって、このような問題点を最小化にすることができる。
【0071】
前記放熱ブロック120は、前記発光チップ170から発生した熱を外部に放出して発光パッケージ100の信頼性を保持する役割をするので、前記放熱ブロック120と前記発光チップ170は、互いに垂直に重畳するように配置される。
【0072】
前記発光チップ170は、複数の化合物半導体層、例えばIII−V族元素の半導体層を用いたLED(Light Emitting Diode)を含み、LEDは、青色、緑色又は赤色などと同じ光を放出する有色LEDやUV LEDであってもよい。LEDの放出光は多様な半導体を用いて具現され、これに対して限定はしない。
【0073】
特に、前記セラミック基板110及び前記本体140は、無機材質のセラミックから成っているので、約200nm〜405nmの波長を有する深紫外線(Deep UV)LED、又は、近紫外線(Near UV)LEDを含む発光チップを使用しても、発光チップから放出された紫外線光によって前記上部及び下部本体が変色したり変質するおそれがなく、発光パッケージの信頼性を保持することができる。
【0074】
前記発光チップ170はフリップチップで接合される。又は、前記発光チップ170は、Auペーストを用いた接合又はAu−Sn共晶接合でセラミック基板110に固定される。この時、発光チップ170が熱による損傷を受けるのを防止するために、摂氏280度以下の熱をAuペーストに加えて接合することができる。
【0075】
引き続き、前記本体140上には、透明窓190が貫通孔180aに配置されたキャップ180が配置される。
【0076】
前記キャップ180の貫通孔180aは、段差面が形成される。この時、前記貫通孔180aの段差面は、
図4のように、前記貫通孔180aの上部直径が下部直径より大きく形成される。前記透明窓190は、前記貫通孔180aの段差面と対向するように外周面に段差が形成され、前記キャップ180の貫通孔180a内部に配置される。
【0077】
前記貫通孔180aは円形(circle)の孔であってもよい。ここで、貫通孔180aの形状が円形に限定される訳ではない。例えば、前記貫通孔180aは四角形(quadrangle)の孔であってもよい。もう少し具体的に、前記貫通孔180aは、正方形(square)の孔であってもよく、長方形(rectangle)の孔であってもよい。また、前記貫通孔180aは、円形と四角形だけでなく多角形の形状であってもよい。前記貫通孔180aの多様な形状に対応して透明窓190は前記貫通孔180aの形状に対応する形状を有する。
【0078】
また、前記キャップ180は、下部に段差面180bが形成される。すなわち、前記キャップの下部は、第1の面と前記第1の面より下部にさらに突出する第2の面に区分され、前記第1の面の少なくとも一部は前記本体と結着される。これによって、前記キャップ180が前記本体140の上面140bと結合する際に、前記段差面180bを有する下部の一部が前記キャビティ150内部に挿入されることになる。
【0079】
前記キャップ180と前記本体140は、真空状態又は窒素(N
2)ガスにて、Au−Sn共晶接合で封止(Sealing)処理して結合される。共晶接合は、AuSnのような接着物質に摂氏280度以上の熱を加えて接合するものであって、セラミックの場合、脆性(brittleness)が弱く、圧力を加えると砕ける恐れがあり、溶接を使わずに共晶接合を用いて本体140とキャップ180が結着されるようにする。
【0080】
前記構成を有する前記キャップ180は、コバール(Kovar)を含んだ金属材質のうちの一つを使って形成される。
【0081】
前記透明窓190は、前記発光チップ170から発生した光を吸収せず、外部に通過させることができるように透明な材質と非反射コーティング膜から成り得る。例えば、SiO
2(Quartz,UV Fused Silica),Al
2O
3(Sapphire),LiF,MgF
2,CaF
2,Low Iron Transparent Glass,B
2O
3を含んだガラス(Glass)材質のいずれか一つで構成される。
【0082】
前記透明窓190は、前記発光チップ170がUV LEDである場合、前記発光チップ170から放出された紫外線光が前記発光パッケージ100外部の有機物を破壊又は変質させるのを防止する役割をすることができる。また、透明窓190は、段差面180bと接触する側面が段差面180bと対応する形状を有する。これにより、前記キャップ180が前記本体140の上面140bと結合する際に、前記段差面180bを有する下部の一部が前記キャビティ150の内部に挿入されるため、透明窓190もやはり下部の一部が前記キャビティ150内部に挿入され、透明窓190の下部と発光チップ170との間の間隔が狭くなり得る。このように、透明窓190の下部と発光チップ170との間の間隔が狭ければ、光の排出が容易になる。
【0083】
前記透明窓190と前記キャビティ150との間の空間は真空状態であってもよく、窒素(N
2)ガス又はフォーミング・ガス(forming gas)で充填されてもよい。
【0084】
また、前記発光パッケージ100は、前記セラミック基板110と前記放熱ブロック120の下部に放熱パッド(図示せず)が配置される。
【0085】
前記発光チップ170から発生した熱が前記サブマウント160と前記放熱ブロック120を経て前記放熱パッドを介して外部に放出されるので、前記放熱パッドは熱伝導性に優れた物質であってもよい。例えば、Ag,Au又はCuのいずれか一つを含んだ金属であってもよい。
【0086】
また、前記放熱パッドと前記セラミック基板110との間、そして、前記放熱パッドと前記放熱ブロック120との間には、熱伝シート(thermal sheet)(図示せず)が配置されてもよい。前記熱伝シートは優れた熱伝導性と電気絶縁性及び難燃性を有し、発熱部位と放熱パッドを密着させることで熱伝達効果を極大化させることができる。
【0087】
また、前記発光パッケージ100は、前記発光チップ170を包囲するように前記キャビティ150内に形成されるモールディング部(図示せず)をさらに含んでもよい。この時、前記モールディング部は、蛍光体が混合した高屈折率又は低屈折率のSi系レジン又はハイブリッド系レジンの少なくとも一つを含む。
【0088】
第1実施形態の設計寸法の例
図5ないし
図7は、発光パッケージの設計寸法の例を示した断面図である。
【0089】
まず、
図5を参照すると、前記セラミック基板110と前記第1及び第2突出防止層130,131の高さaは0.2mm以上0.6mm以下であり、望ましくは0.4mmである。前記本体140の高さbは0.4mm以上1.0mm以下であり、望ましくは0.7mmである。前記第1及び第2突出防止層130,131を含む前記セラミック基板110と前記本体140の全高cは0.6mm以上1.6mm以下であり、望ましくは1.1mmに設計される。
【0090】
そして、前記サブマウント160と前記発光チップ170の高さdは0.2mm以上0.6mm以下であり、望ましくは0.4mmである。また、前記発光チップ170と前記本体140の最上部までの高さeは0.1mm以上0.5mm以下であり、望ましくは0.3mmに設計される。
【0091】
図6を参照すると、前記サブマウント160の厚さt1は0.05mm以上0.45mm以下であり、望ましくは0.25mmである。前記発光チップ170と前記透明窓190との間の間隔fは0.1mm以上0.3mm以下であり、望ましくは0.2mmである。前記透明窓190の上部直径gは1.7mm以上2.1mm以下であり、望ましくは1.9mmである。前記透明窓190の下部直径hは1.3mm以上1.7mm以下であり、望ましくは1.5mmである。前記透明窓190の厚さt2は0.3mm以上0.5mm以下であり、望ましくは0.4mmである。前記キャップ180の下面から段差面までの高さiは0.1mm以上0.3mm以下であり、望ましくは0.2mmである。前記透明窓190の上部と前記キャップ180の上部との間の間隔jは0.1mm以上0.3mm以下であり、望ましくは0.2mmである。前記キャップ180の下部に形成された段差面180bの高さkは0.05mm以上0.2mm以下であり、望ましくは0.1mmである。前記キャップ180の側面の高さlは0.2mm以上0.6mm以下であり、望ましくは0.4mmである。前記キャップ180の直径mは4.0mm以上4.4mm以下であり、望ましくは4.2mmである。前記第2突出防止層131から前記キャップ180の上部までの高さnは1.3mm以上1.7mm以下であり、望ましくは1.5mmである。前記セラミック基板110及び前記本体140の直径oは4.3mm以上4.7mm以下であり、望ましくは4.5mmに設計される。
【0092】
図7を参照すると、前記キャップ180の下部に形成された前記段差面180bには、AuSn層181が、厚さ5μm〜7μmと幅pが0.4mm以上0.7mm以下、望ましくは0.45mmに形成されており、前記キャップ180の段差面180bと結合する前記本体140の上面140bには、Auパターン141が、厚さ5μm以上と幅qが0.5mm以上0.8mm以下、望ましくは0.5mmに形成される。ここで、AuSn層181の幅pはAuパターン141の幅qより小さい。
【0093】
そして、前記キャップ180の下部に形成された前記段差面180bの幅rは0.5mm以上0.9mm以下であり、望ましくは0.7mmである。前記キャップ180の貫通孔に形成された段差面180aの幅sは0.1mm以上0.3mm以下であり、望ましくは0.2mmである。前記透明窓190の上部と前記キャップ180の上部との間の間隔zは0超過0.2mm以下であり、望ましくは0.1mmである。前記キャップ180の厚さxは0.3mm以上0.7mm以下であり、望ましく0.5mmである。前記本体140の幅uは0.6mm以上1.0mm以下であり、望ましく0.8mmである。前記キャップ180と前記本体140の結合の際に前記キャップ180と前記本体140との間の間隔vは0.03mm以上0.07mm以下であり、望ましくは0.05mmである。前記キャップ180の上部において段差面180bまでの高さy1は0.3mm以上0.5mm以下であり、望ましく0.4mmである。前記キャップ180の下部において段差面180aまでの高さy2は0.1mm以上0.3mm以下であり、望ましくは0.2mmである。前記本体140の上面140bに形成されたAuパターン141と前記本体140の縁との間の間隔wは0.1mm以上0.2mm以下であり、望ましくは0.15mmに設計される。
【0094】
第2実施形態の構成例
図8ないし
図10は第2実施形態による発光パッケージの図面であり、
図8は断面構成図であり、
図9及び
図10は発光パッケージの設計寸法の例を示した断面図である。
【0095】
前記発光パッケージ200の第2実施形態は、
図8に示すように、貫通孔110aが形成されたセラミック基板110と、前記貫通孔110a内に配置される放熱ブロック120と、前記セラミック基板110上に配置されて貫通孔140aを含む本体140と、前記放熱ブロック120上に配置されるサブマウント160と、前記サブマウント160上に配置される少なくとも一つ以上の発光チップ170と、前記本体140上に配置されて貫通孔280aが形成されたキャップ280と、前記キャップ280の貫通孔280a内に配置される透明窓290とを含む。
【0096】
前記発光パッケージ200は、前記放熱ブロック120の上面が前記発光チップ170方向に突出するのを防止するために、前記発光チップ170と前記放熱ブロック120の間と前記セラミック基板110上に第1突出防止層130が配置されている。また、前記セラミック基板110と前記放熱ブロック120の下部にも第2突出防止層131が配置されている。
【0097】
前記発光パッケージ200の第2実施形態は、前記第1実施形態(
図4)と比較する時、前記キャップ280と前記透明窓290の構成だけが異なり、残りの構成は同一である。
【0098】
前記キャップ280は中央に貫通孔280aが形成されており、前記貫通孔280aに前記透明窓290が配置されている。
【0099】
前記貫通孔280aは円形(circle)のホールであってもよい。ここで、貫通孔280aの形状が円形に限定される訳ではない。例えば、前記貫通孔280aは四角形(quadrangle)の孔であってもよい。もう少し具体的に、前記貫通孔280aは正方形(square)の孔でもよく、長方形(rectangle)の孔であってもよい。また、前記貫通孔280aは円形と四角形だけでなく多角形の形状であってもよい。前記貫通孔280aの多様な形状に対応し、透明窓290は前記貫通孔280aの形状に対応する形状を有し得る。
【0100】
前記キャップ280は段差面を有していてもよい。この時、前記キャップ280の段差面によって、
図8のように、前記貫通孔280aの上部直径が下部直径より小さく形成される。すなわち、前記段差面は、前記キャップ280の下部に形成されている。
【0101】
前記透明窓290は、前記キャップ280の段差面上に配置される。これに伴い、前記透明窓290は平板状に構成される。
【0102】
前記キャップ280と前記本体140は、真空状態又は窒素(N
2)ガスにて、Au−Sn共晶接合で封止(Sealing)処理して結合される。
【0103】
前記構成を有する前記キャップ280は、コバール(Kovar)を含んだ金属材質のうちの一つを使って形成される。
【0104】
前記透明窓290は、前記発光チップ170から発生した光を吸収せず、外部に通過させることができるように透明な材質と非反射コーティング膜からなる。例えば、SiO
2(Quartz,UV Fused Silica),Al
2O
3(Sapphire),LiF,MgF
2,CaF
2,Low Iron Transparent Glass,B
2O
3を含んだガラス(Glass)材質のいずれか一つで構成される。
【0105】
前記透明窓290は、前記発光チップ170がUV LEDである場合、前記発光チップ170から放出された紫外線光が前記発光パッケージ100外部の有機物を破壊又は変質させるのを防止する役割をすることができる。
【0106】
前記透明窓290と前記キャビティ150との間の空間は真空状態でもよく、窒素(N
2)ガス又はフォーミング・ガス(forming gas)で充填されてもよい。
【0107】
また、前記発光パッケージ200は、前記セラミック基板110と前記放熱ブロック120の下部に放熱パッド(図示せず)が配置される。
【0108】
前記発光チップ170から発生した熱が前記サブマウント160と前記放熱ブロック120を経て前記放熱パッドを介して外部に放出されるので、前記放熱パッドは熱伝導性に優れた物質であってもよい。例えば、Ag,Au又はCuのいずれか一つを含んだ金属であってもよい。
【0109】
また、前記放熱パッドと前記セラミック基板110との間、そして、前記放熱パッドと前記放熱ブロック120との間には、熱伝シート(thermal sheet)(図示せず)が配置されてもよい。前記熱伝シートは優れた熱伝導性と電気絶縁性及び難燃性を有して、発熱部位と放熱パッドを密着させることで熱伝達効果を極大化させることができる。
【0110】
また、前記発光パッケージ200は、前記発光チップ170を包囲するように前記キャビティ150内に形成されるモールディング部(図示せず)をさらに含んでもよい。この時、前記モールディング部は、蛍光体が混合した高屈折率又は低屈折率のSi系レジン又はハイブリッド系レジンの少なくとも一つを含んでもよい。
【0111】
第2実施形態の設計寸法の例
前記第2実施形態による発光パッケージ200において、セラミック基板110、第1及び第2突出防止層130,131、本体140、サブマウント160及び発光チップ170に関連した数値は、
図5に示された数値と同じである。
【0112】
図9を参照すると、前記発光チップ170と前記透明窓290との間の間隔f’は0.2mm以上0.4mm以下であり、望ましくは0.3mmである。前記透明窓290の最大直径g’は1.7mm以上2.1mm以下であり、望ましくは1.9mmである。前記透明窓290の厚さt2’は0.2mm以上0.4mm以下であり、望ましくは0.3mmである。前記キャップ280の下面で段差面までの高さi’は0.2mm以上0.4mm以下であり、望ましくは0.3mmである。前記透明窓290の上部と前記キャップ280の上部との間の間隔j’は0.1mm以上0.3mm以下であり、望ましくは0.2mmである。前記キャップ280の側面の高さl’は0.3mm以上0.7mm以下であり、望ましくは0.5mmである。前記キャップ280の直径m’は4.0mm以上4.4mm以下であり、望ましくは4.2mmである。前記第2突出防止層131において、前記キャップ280の上部までの高さn’は1.4mm以上1.8mm以下であり、望ましくは1.6mmである。前記透明窓290の上部直径h’は1.3mm以上1.7mm以下であり、望ましくは1.5mmである。前記セラミック基板110及び前記本体140の直径o’は4.3mm以上4.7mm以下であり、望ましくは4.5mmに設計される。
【0113】
図10を参照すると、前記本体140の上面140bと結合する前記キャップ280の下部にAuSn層281が、厚さ5μm〜7μmと幅p’が0.4mm以上0.7mm以下、望ましくは0.45mmに形成されており、前記キャップ280の下部と結合する前記本体140の上面140bにAuパターン141が、厚さ5μm以上と幅q’が0.5mm以上0.8mm以下、望ましくは0.5mmに形成されている。ここで、AuSn層281の幅pは、Auパターン141の幅より小さくてもよい。
【0114】
前記キャップ280の貫通孔280aに形成された段差面の幅s’は0.1mm以上0.3mm以下であり、望ましくは0.2mmである。
【0115】
前記透明窓290の上部と前記キャップ280の上部との間の間隔z’は0.1mm以上0.3mm以下であり、望ましくは0.2mmである。
【0116】
前記キャップ280の厚さx’は0.3mm以上0.7mm以下であり、望ましくは0.5mmである。前記本体140の幅u’は0.6mm以上1.0mm以下であり、望ましくは0.8mmである。前記本体140の上面140bに形成されたAuパターンと前記本体140の縁との間の間隔w’は0.1mm以上0.2mm以下であり、望ましくは0.15mmに設計される。
【0117】
このように構成された実施形態に伴う発光パッケージは、貫通孔を有するセラミック基板、前記貫通孔内に配置される放熱ブロック、前記セラミック基板上に配置されて側壁内部にキャビティを有する本体、前記放熱ブロック上に配置されるサブマウント、前記サブマウント上に配置される発光チップ、前記本体上に配置されて貫通孔が形成されたキャップ、及び前記キャップの貫通孔内に配置される透明窓を含んで構成することにより、前記透明窓と前記発光チップとの間の間隔を減らすことができ、光損失を最小化にすることができ、これによって光出力を向上させることができる。また、共晶接合を用いて工程の差別化を具現することができ、高放熱及び長寿命を具現することができる。そして、汎用設計が可能であり、コンパクト設計を通じて小型化が可能である。また、界面剥離による変色、変質を防止することができ、外部の水分や空気が内部に浸透できないように構造を改善することができ、製造工程及び費用を減らすことができ、抵抗溶接時に発生する機械的衝撃がないので、パッケージ内・外にひび(Crack)が発生するのを最小化にでき、本発明の技術的課題を解決することができる。
【0118】
以上において、本発明の実施形態に説明された特徴、構造、効果などは、本発明の少なくとも一つの実施形態に含まれ、必ずしも一つの実施形態にのみ限定される訳ではない。さらに、各実施形態において例示された特徴、構造、効果などは、実施形態が属する分野における通常の知識を持つ者によって、他の実施形態についても組み合わせ又は変形されて実施可能である。したがって、このような組み合わせと変形に関係した内容は、本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【0119】
また、以上において実施形態を中心に説明したが、これは単に例示であるだけであって、本発明を限定する訳ではなく、本発明が属する分野における通常の知識を有する者であれば、本実施形態の本質的な特性を外れない範囲で、以上において例示されない様々な変形と応用が可能であることが分かるはずである。例えば、実施形態に具体的に示された各構成要素は、変形して実施することができる。そして、このような変形と応用に係る相違点は、添付の特許請求の範囲において規定する本発明の技術的範囲に含まれるものと解釈されるべきである。