(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1の椅子1は、本発明の実施形態に係る斜視図である。
なお、以下の説明で用いる方向の概念は、起立状態にある椅子1に着座した使用者から見たときの方向の概念と一致するものとし、左手側が「左」であり、右手側が「右」であり、頭部側が「上」であり、腰部側が「下」であり、その他の場合は適宜説明するものとする。
図1の椅子1は、使用者の背中を支持する背凭れ部2と、使用者が着座する座部3と、脹脛と足を支持するフットレスト4を有している。
図2の椅子1は、
図1の椅子1が有する第一マッサージ部6と第二マッサージ部7を露出させた図である。
図3の椅子1は、本発明の実施形態に係る椅子1を簡略化しエア施療部の配置を示すものである。
図4の椅子1は、本発明の実施形態に係る椅子1のブロック図である。
図1に示すとおり、本発明の椅子型マッサージ機1は、主として、使用者が着座する座部3と、座部3の後部に一体的に設けられた使用者が凭れる背凭れ部2と、座部3の前部に一体的に設けられた使用者の脚部を支持するフットレスト4と、座部3の両側面に設けられた肘掛け部5により構成される椅子本体11と、この椅子本体11を前後に揺動可能に支持するとともに床面に設置されるベース12と、椅子本体11をベース12に対して前後に揺り動かす揺動機構部13(
図31参照)と、椅子本体11に設けられた使用者の被施療部をマッサージする第一マッサージ部6、第二マッサージ部7、第三マッサージ部8、第四マッサージ部9、第五マッサージ部10と、を有している。
【0026】
図2に示すとおり、椅子本体11は、上側パネル21、下側パネル22、左側面パネル23、右側面パネル24、背面パネル25によって形成されており、上側パネル21、下側パネル22、左側面パネル23、右側面パネル24、背面パネル25を組み立てることで、前面2Aに開口部を有する椅子型となる。組み立てられた椅子本体11には、使用者が着座する座部3と、該座部3の後部に設けられた使用者が凭れる背凭れ部2と、該座部3の前部に設けられた使用者の脚部を支持するフットレスト4とが形成される。また、椅子本体11の左側面パネル23と右側面パネル24の夫々には、後述するガイドレール151が設けられる。この後述するガイドレール151に沿って第一マッサージ部6及び第二マッサージ部7が身長方向にそれぞれ移動可能である。
また、
図24に示す通り、後述するガイドレール151は、少なくとも前記背凭れ部2に対応する位置から前記座部3に対応する位置まで、湾曲部141aを介して連続的に延設され、少なくとも前記フットレスト4に対応する位置から前記座部3に対応する位置まで、湾曲部142aを介して連続的に延設されている。前記第一マッサージ部6は、第一昇降機構65を有し、前記第一昇降機構65の駆動により、後述するガイドレール151上を移動可能であり、前記第二マッサージ部7は、第二昇降機構204を有し、前記第二昇降機構204の駆動により、後述するガイドレール151上を移動可能である。
また、第一マッサージ部6は、椅子本体11から上側パネル21を取り外して載脱することが可能であり、第二マッサージ部7は、椅子本体11の下側パネル22を取り外して載脱することが可能であり、第一マッサージ部6及び第二マッサージ部7の交換やメンテナンスしやすいように構成されていることが好ましい。
【0027】
図5及び
図6は第一マッサージ部6を示す図である。
第一マッサージ部6は、左側マッサージユニット14と右側マッサージユニット15と、マッサージ動作を行わせる駆動源(揉みモータ)62,駆動源(叩きモータ)63と、前記駆動源62,63を収容している枠体100とを有している。
前記左側マッサージユニット14と前記右側マッサージユニット15は、夫々施療子81を有する第2アーム80、第2アーム80にマッサージ動作を伝達する第1アーム70とを有している。
【0028】
前記第一マッサージ部6の枠体100の中には、揉み動作を行なう駆動源(揉みモータ)62と、叩き動作を行なう駆動源(叩きモータ)63と、前記駆動源62,63からの駆動力を減速する減速機構(図示せず)と、前記減速機構(図示せず)に連結され、揉み動作を行なう揉軸71と、叩き動作を行なう叩軸76とが設けられている。
前記揉軸71は、軸の途中で所定の角度で曲げられた偏角部(図示せず)を有しており、前記偏角部(図示せず)に後述する第1アーム70が設けられており、揉軸71が回転することによって、偏角部(図示せず)に設けられた後述する第1アーム70に略円状の揉みマッサージ動作を伝達する。
また、揉み動作を行う駆動源(揉みモータ)62、前記駆動源(揉みモータ)62からの駆動力を減速する減速機構(図示せず)と、前記減速機構(図示せず)に連結され、揉み動作を行なう揉軸71と、前記揉軸71の途中で所定の角度で曲げられた偏角部(図示せず)により、左右対の施療子81の間隔を変更する幅変更機構69が構成されている。
この構成により、第一マッサージ部6は、左右対をなす施療子81によって、対をなす施療子81を近接離反させて使用者の胴体などに揉みマッサージを行うことが可能である。
前記叩軸76は、軸の途中で偏心されたクランク部(図示せず)を有しており、前記クランク部(図示せず)には、クランクロッド76aが設けられており、前記クランクロッド76aが後述する第1アーム70に連結されており、叩軸76が回転することによって、略円状の叩きマッサージ動作を、クランク部(図示せず)に設けられたクランクロッド76aより第1アーム70に伝達する。
第1アーム70と第2アーム80は、左右に夫々設けられており、第2アーム80は、施療子81(81a,81b)を有している。
なお、以降の第1アーム70及び第2アーム80の説明は、左右で同じ構成となっているので、左側の第1アーム70及び第2アーム80を基準に説明を行う。
【0029】
図7及び
図8は本発明の実施形態に係る第一マッサージ部6の第1アーム70と第2アーム80を示す図である。
図7aは、第2アーム80を示す図である。
図7bは、第1アーム70を示す図である。
図7cは、第1アーム70と第2アーム80を組合わせた状態の図である。
図8は本発明の実施形態に係る第一マッサージ部6の進退機構90を示す図である。
図8aは、第一マッサージ部6の第2アーム80に設けた進退機構90が動作していない状態を示す図である。
図8bは、第一マッサージ部6の第2アーム80に設けた進退機構90を動作させた状態を示す図である。
【0030】
前記第1アーム70には、第2アーム80を揺動可能に設けられるように第一揺動軸72と、第2アーム80の揺動を規制する規制手段73と、第2アーム80を揺動から復帰させる付勢手段74と、揉軸71に連結連動される揉軸連結部75と、叩軸76にクランクロッド76aの端部を取り付ける叩軸連結部77を有している。
また、第1アーム70は、後述する揺動検出手段(肩位置検出手段)64を有しており、第2アーム80の揺動動作を検出している。
【0031】
前記第1アーム70は、使用者側を前端部70aとし、使用者から最も離れた部分を後端部70bとしている。
前記前端部70aには、スリット78が設けられており、前記スリット78の間に第2アーム80が設けられており、前記スリット78と第2アーム80を貫通し、第2アーム80を揺動可能に支持する第一揺動軸72が設けられている。
また、前端側には、第2アーム80の揺動を規制する規制手段73が設けられており、第2アーム80が適切な揺動範囲で、揺動するようになっている。
また、前記第2アーム80を揺動状態から復帰させる付勢手段74が設けられており、揺動状態の第2アーム80を元の位置に復帰させることができる。
【0032】
また、スリット78には、揺動検出手段(肩位置検出手段)64が設けられており、第2アーム80の揺動を検出できるようになっている。揺動検出手段(肩位置検出手段)64は、光学式のセンサを用いており、センサのオンオフで第2アーム80の揺動状態を検出している。
前記揺動検出手段(肩位置検出手段)64は、第1アーム70のスリット78の内部で対向するように設けられている。第2アーム80が、前記スリット78内で揺動することによって、光センサの発光部と受光部の間を通り、オンとオフが切り替わり、第2アーム80の揺動を検出できるようになっている。
また、後述する第一昇降機構65の昇降動作によって身体の起伏に沿って第2アーム80を揺動させ、身体の起伏を検出するので、肩位置のみに限らず、臀部や腰、背中等の位置検出も行うことができる。
【0033】
前記第1アーム70の後端部70bには、球状の凹部が設けられており、叩軸76のクランク部(図示せず)に設けられたクランクロッド76aの端部が連結される球状座79が設けられている。
クランクロッド76aの端部は、球状となっており、第1アーム70の球状座79と嵌合することで、前記クランクロッド76aからの叩きマッサージ動作を伝達することが可能となっている。
叩きマッサージ動作を伝達するクランクロッド76aを第1アームの後端側に設けた球状座79に連結させることで、前端部70aに設けられた第2アーム80をてこの原理で大きく叩き動作することができるようになる。
【0034】
また、第1アーム70の揉軸連結部75は、前端部70aと後端部70bの間に設けられている。
第1アーム70は前述の通り、揉軸71の偏角部(図示せず)に設けられており、揉軸71の回転により揉みマッサージ動作を伝達できるようになっている。
前記揉軸連結部75は、偏角カム75aと、ベアリング75bとで構成されることで、揉軸71と連結され、揉み動作が可能となっている。
【0035】
前記第2アーム80は、第1アーム70に揺動可能に設けられ、上下一対の施療子81(81a,81b)と、進退機構90を有している。
具体的には、第2アーム80は、第一施療子支持体82と、進退機構90によって使用者に対して進退出する第二施療子支持体83を有している。
前記第一施療子支持体82は、前記第一揺動軸72を通す貫通孔84と、前記進退機構90を取付ける第一取付部85と、前記第二施療子支持体83と前記第一施療子81aを同軸上に設けた第二揺動軸86の貫通孔87とを有している。
第一施療子支持体82は、扁平な板材を組合わせて形成されており、前記第一取付部85と第二揺動軸86の貫通孔87は、第二施療子支持体83と対向する前面に設けられており、後面には、進退機構90の配管を通す孔と、前記第一揺動軸72を通す貫通孔84が設けられている。
前記第一取付部85は、第一施療子支持体82の前面に取り付けられており、第一取付部85よりも下方に第二施療子支持体83と第一施療子81aが第二揺動軸86によって取り付けられている。
【0036】
また、第二施療子支持体83は、第二揺動軸86の貫通孔87と、第二施療子81bの取付部である第二取付部88を有している。
第二施療子支持体83は、第二揺動軸86の貫通孔87と第二取付部88が前面に設けられており、前記第一施療子支持体82の前面と対向する後面には、前記進退機構90からの駆動力を受ける面が設けられている。
また、第二揺動軸86の貫通孔87は、前記第二施療子支持体83の前面の下方に設けられており、前記第二取付部88は、前記第二施療子支持体83の前面の上方に設けられている。
また、前記進退機構90からの駆動力を受ける面は、第二施療子81bに駆動力を伝達しやすいように、第二取付部88の後面に位置している。
また、第二揺動軸86には、第二施療子支持体83が前記進退機構90によって揺動した状態から復帰するための付勢手段(図示せず)が設けられており、前記進退機構90が動作しない状態では、第一施療子支持体82に沿った状態で保持されている。
【0037】
また、第二施療子支持体83は、カバー部89を有しており、前記カバー部89は、第二施療子支持体83に設けられており、第二施療子支持体83を覆うような大きさとなっている。また、前記カバー部89は、第2アーム80と背凭れ部2などの他部材との干渉を防ぐために設けられている。第2アームは、進退機構90を設けることで、左右方向の幅が増えており、背凭れ部2の開口と干渉し、進退機構90が擦れて損傷してしまう恐れがあるので、カバー部89を設けることで進退機構90の損傷を防いでいる。
【0038】
また、進退機構90を動作させた場合であっても、第一施療子81aと前記第二施療子81bの相対的距離は保持されたままとなっている。これは、第二施療子支持体83の下部が、第一施療子81aとともに第二揺動軸86上に設けられており、第二施療子支持体83の上部に第二施療子81bが設けられており、この状態のまま進退機構90が第二施療子支持体83の第二揺動軸86を支点に揺動させるので、第一施療子81aと第二施療子81bの距離が保持される。
例えば、第一施療子81aと第二施療子81bの距離が変更されてしまうと、第一施療子81aと第二施療子81bが接近した状態となり、掴み動作となるため、施療動作の変更となってしまい、施療中のマッサージ動作の強弱を調整することができない。
このように第一施療子81aと第二施療子81bの距離を保持することで、同一種類のマッサージ動作を強弱調整できるようになる。
【0039】
前記進退機構90は、蛇腹状のエアセル301a(301b)よりなり、第一施療子支持体82の第一取付部85に設けられている。
また、第一取付部85には、配管を通す孔があり、蛇腹状のエアセル301a(301b)の給排気口がそこから出されている。
【0040】
前記進退機構90は、前記第一施療子81a側に揺動支点を有しており、エアの給気によって、使用者側へ揺動を行う。
また、前記蛇腹状のエアセル301a(301b)は、施療用のエアセル(302a等)に比べて小さくなっていることが好ましい。エアセルを小さくすることで、少ないエア量で膨張状態とすることができ、応答速度の速い強弱調整が可能となっている。
【0041】
また、蛇腹状のエアセル301a(301b)の給排気口につながれているエア配管(図示せず)は、座部3の下方にある給排気装置32へと繋がっている。
前記エア配管の途中には、絞り37aが配置されており、進退機構90の蛇腹状のエアセル301a(301b)へのエアの流入流出量を抑制している。
進退機構90の蛇腹状のエアセル301a(301b)は、他のエアセルに比べて小さいサイズであるため、通常のエアセルと同じ様にエアを入れてしまうと反応速度が速すぎてしまうため、絞り37a(
図4参照)を設けてエアの流入流出を抑制している。
【0042】
前記絞り37a(37b,37c)は、エア配管とエア配管の途中に配置できるように、配管と配管を繋ぐ管状部材で形成されている。
また、絞り37a(37b,37c)は流路の途中で単に内径を縮小させた形状となっていてもいいし、内径を徐々に小さくしていくような形状となっていてもよい。
例えば、進退機構90側(エアの流出側)から見た絞り37a(37b,37c)の内径は、単に内径を縮小させた形状とし、給排気装置32側(エア流入側)から見た絞り37a(37b,37c)の内径は、進退機構90に向かって徐々に小さくしていくような形状とした場合は、エアの流入は、エアの流出に比べて早く、エアの流出は、エアの流入に比べて遅いといった変化を付けることができる。
【0043】
また、進退機構90はエアセルなので、エアセルのクッション性により、使用者に負担の少ない施療を可能としている。
このように、クッション性を持たせることで、強すぎる施療が適さない箇所に施療を施すことが可能である。
強すぎる施療が適さない箇所とは、肩甲骨の際であったり、背骨の際などをいい、骨の傍を施療する際に注意が必要だからである。
また、施療子81を進出させた場合、使用者の体重が施療子から伝わり、施療子81を支えるアーム80や第一マッサージ部6に負担がかかってしまう。
例えばクッション体を設けないマッサージ機であった場合は、マッサージ機に負担がかかりすぎてしまう。
このように進退機構90をエアセルとすることで使用者の体重を受けたとしても、進退機構90の負担をすくなくすることが可能である。
また、前記エアセルには、圧力センサ(図示せず)が設けられており、圧力がかかりすぎた場合、エアセル内部の空気を逃がす様に、所定量の空気を外部に放出する弁体が設けられていてもよい。
【0044】
また、前記第一マッサージ部6は、さらに第一昇降機構65を有しており、後述する第一ガイドレール151に沿って昇降動作を行なう。
第一昇降機構65は、前記枠体100内に設置されており、昇降用の駆動源(昇降モータ)61と、昇降動作伝達部66と、第一軸体67と、第二軸体68を有している。
前記第一軸体67は、前記昇降用の駆動源(昇降モータ)61の駆動力を昇降動作伝達部66より受け、駆動する軸である。
前記第一軸体67の両端部付近には、後述する一対の第一ガイドレール151に取付られるラック152に噛合うピニオン67aが設けられている。
また、両端部は、前記ピニオン67aの取付位置よりさらに延設されており、前記両端部の延設部67bは、後述する第一ガイドレール151の側壁部153の溝154に位置するようになっている。
このような構成となっているため、前記溝154に両端部の延設部67bが挿入され、片側のみのラック152であっても第一マッサージ部6の昇降を可能としている。
また、前記第二軸体68の両端部68aは、後述する一対の第二ガイドレール171の溝172に保持されるようになっており、後述する第二ガイドレール171の屈曲に沿うように動作する。
このように後述する第一ガイドレール151の溝154に前記第一軸体67の延設部67bが位置し、後述する第二ガイドレール171の溝172に前記第二軸体68の端部68aが位置することで、第一マッサージ部6の脱落を防止することが可能である。
【0045】
また、前記枠体100には、検出部101(
図6参照)が設けられている。前記検出部101は、第一ガイドレール151と第二ガイドレール171の近傍に設けられた被検出部155を検出することで、第一マッサージ部6の位置を制御することが可能となっている。
前記検出部101は、第一マッサージ部6の移動方向に2つ並んで設置されており、どちらの検出部101から、被検出部155を検出したかによって、第一マッサージ部6の進行方向を検知し、制御することが可能となっている。
【0046】
図9及び
図10は、第二マッサージ部7を示す図である。第二マッサージ部7は、左右対の施療部201を有しており、使用者の脚部などの外側面をマッサージすることが可能となっている。
第二マッサージ部7は、左右対の施療部201と、施療部201を駆動させる駆動源(揉みモータ)202と、前記駆動源(揉みモータ)202の駆動力を左右対の施療部201に伝達する駆動伝達機構(図示せず)と、第二マッサージ部7を昇降させる第二昇降機構204と、前記施療部201と駆動源(揉みモータ)202と駆動伝達機構(図示せず)と第二昇降機構204を保持する枠体205を有している。
前記枠体205は、底板206と対の側板207により形成されており、揺動板208と、進退機構209を有している。前記揺動板208は、枠体205の底板206に揺動可能に設けられており、前記揺動板208に、前記施療部201と駆動源(揉みモータ)202と駆動伝達機構(図示せず)と第二昇降機構204が固定されている。
また、前記揺動板208は、後述する第一軸体222を揺動軸として、揺動するようになっており、底板206に設けられた進退機構209によって、前記揺動板208を揺動させることが可能となっている。
この進退機構209により、第二マッサージ部7の左右対の施療部201は、使用者に向かって進退可能となっている。
前記進退機構209は、後述する進退エアセル310に吸排気させることによって揺動板208を使用者側へ進退させている。
【0047】
前記左右一対の施療部201の左側施療部201aは、対の施療板211を有しており、前記対の施療板211は、外側施療板211aと内側施療板211bを有しており、前記外側施療板211aと前記内側施療板211bの間に中間施療体212を有しており、前記右側施療部201bも左側施療部201aと同様に、対の施療板211を有しており、前記対の施療板211は、外側施療板211aと内側施療板211bを有しており、前記外側施療板211aと前記内側施療板211bの間に中間施療体212を有している。
前記対の施療板211は、施療子213を複数有しており、前記施療子213は、施療板211の縁部に設けられている。また、前記中間施療体212は、施療突起212aを有している。
また、左右一対の施療部201は、前記駆動源(揉みモータ)202,駆動伝達機構(図示せず)を介して駆動力を受けて回転する駆動軸214上に設けられており、前記駆動軸214には、左右一対の施療部201を取り付ける取付部(図示せず)が複数設けられている。
前記外側施療板211aは偏心偏角カム215を介して前記取付部(図示せず)に固定され、前記内側施療板211bは偏心偏角カム215を介して前記取付部(図示せず)に固定され、前記中間施療体212は偏心カム(図示せず)を介して取付部(図示せず)に固定される。
また、偏心偏角カム215と、偏心カム(図示せず)は、夫々軸受部を有している。
また、偏心偏角カム215によって外側施療板211aは所定角度傾き、偏心偏角カム215によって前記内側施療板211bは所定角度傾き、前記外側施療板211aの所定角度と前記内側施療板211bは180度位相が異なっている。
このような構成とすることで、使用者の身体を挟むような動作が可能である。
また、中間施療体212は偏心されており、楕円の軌跡を描いて動作を行なう。
このような構成とすることで、使用者の身体を押圧するような動作と擦るような動作が可能となっている。
また、中間施療体212の複数の施療突起212aの一部には、内部に磁石218が設けられている。前記揺動板208には、中間施療体212の施療突起212aに設けられた磁石218を検知する検出部219であるホールIC219が設けられている。
このような構成とすることで、前記検出部219が被検出部218である磁石218を検知する位置を左右一対の施療部201の停止位置とすることが可能である。
【0048】
また、第二昇降機構204は、前記第二マッサージ部7を昇降させることが可能である。
前記第二マッサージ部7の第二昇降機構204は、後述する第一ガイドレール151に沿って昇降動作を行なう。
第二昇降機構204は、前記枠体205内に設置されており、昇降用の駆動源(昇降モータ)220(
図4参照)と、昇降動作伝達部221と、第一軸体222と、第二軸体223を有している。
前記第一軸体222は、前記昇降用の駆動源(昇降モータ)220の駆動力を昇降動作伝達部221より受け、駆動する軸である。前記第一軸体222の両端部付近には、後述する一対の第一ガイドレール151に取付られるラック152に噛合うピニオン222aが設けられている。
また、両端部は前記ピニオン222aの取付位置よりさらに延設された延設部222bを有しており、前記両端部の延設部222bは、後述する第一ガイドレール151の側壁部153の溝154に位置するようになっている。
このような構成となっているため、前記溝154に延設部222bが挿入され、片側のみのラック152であっても第二マッサージ部7の昇降を可能としている。
また、前記第二軸体223の両端部223bは、後述する一対の第二ガイドレール171の溝172に保持されるようになっており、後述する第二ガイドレール171の屈曲に沿うように動作する。
このように、後述する第一ガイドレール151の溝154に前記第一軸体222の延設部222bが位置し、後述する第二ガイドレール171の溝172に前記第二軸体223の端部223bが位置することで、第二マッサージ部7の脱落を防止することが可能である。
【0049】
また、前記枠体205には、検出部224と初期位置検出部225が設けられている。 前記検出部224は、第一ガイドレール151及び第二ガイドレール171の近傍に設けられた被検出部155を検出することで、第二マッサージ部7の位置を制御することが可能となっている。
前記検出部224は、移動方向に2つ並んで設置されており、どちらの検出部224から検知されたかをみることで進行方向を検知、制御することが可能である。
また、初期位置検出部225は、後述する被検出部155dを検知する。初期位置検出部225により検知された位置は、第二マッサージ部7の停止位置であり、脹脛を施療する位置となっている。
【0050】
図3に示す椅子1の背凭れ部2には、第三マッサージ部8が設けられており、第三マッサージ部8は後述する座部3の下方にある給排気装置32によって動作するエア施療部であり、使用者の肩にあたる部分に左右一対設けられており、使用者の腰にあたる部分に左右一対設けられている。
肩部の左右一対の背裏エアセルL302a,背裏エアセルR302bと腰部の左右一対の腰エアセルL303a,腰エアセルR303bは、背凭れ部2の幅方向の中央側に回動支点を有していてもよい。
背凭れ部2には、使用者の頭部を支持する枕部を有していてもよい。
また、前記枕部は、第六マッサージ部としてもよい。
【0051】
前記座部3には、マッサージ動作の制御を行う制御部31と、各所に配置されたエア施療部にエアを給排気する給排気装置32と、椅子1の動作を操作する操作部33とが備えられている。
また、座部3の座面には、第四マッサージ部9が設けられている。
第四マッサージ部9は、エア施療部であり、使用者の臀部を左右から押圧又は押し上げることが可能な座エアセルL307,座エアセルR308を有しており、使用者の膝側には、膝寄りの大腿部を背面から押圧する座エアセルA309を有している。
また、座部3は、ベース12により固定されており、左右方向に所定距離を存して配置された床面に設置する対の脚フレーム12aと、左右方向を軸方向とする複数の枢軸12b〜12dと、を有している。
脚フレーム12aの後部には、床面を転動させるキャスター12eが設けられており、椅子1の前部を持ち上げて、椅子1を容易に移動させることができるようになっている。
ベース12には、椅子本体11をベース12に枢支する枢軸12bと、椅子本体11を前後に揺り動かすための後述する揺動機構部13の揺動駆動部131を固定する枢軸12c,枢軸12dを有している。
【0052】
図11及び
図12は、椅子型マッサージ機1の肘掛け部5を示す図である。
図11は、肘掛け部5の断面形状を示す図である。
図12は肘掛け部5を示す図である。
図12aは肘掛け部5の斜視図である。
図12bは肘掛け部5を上方から見た図である。
座部3の両側面には、肘掛け部5が設けられており、前記肘掛け部5は、座部3と背凭れ部2に渡って取り付けられており、使用者の手先部,前腕部までを支持できるようになっている。また、上腕部までを支持できるようなっていてもよい。
肘掛け部5は、肘掛本体105と肘掛支持体106を有している。
肘掛本体105の内部は、第一内部面251と、第二内部面252と、第三内部面253と、開口254により形成されており、手先部,前腕部を肘掛け部5の内部に保持できるようになっている。また、肘掛本体105の断面形状は、コノ字状となっており、開口254が斜め上方を向いている。
断面状態の第二内部面252は、一端に第一内部面251との第一接合部255と、他端に第三内部面253との第二接合部256を有しており、第一接合部255に第一内部面251の一端と取付け、第二接合部256に第三内部面253の一端を取付けることで、第一内部面251の他端を第三内部面253の他端が開口254側に位置するようになる。さらに、第三内部面253は、第一内部面251より上方へ位置するように第二接合部256に取付けられ、第一内部面251は、第三内部面253の下方へ位置するように、第一接合部255に取付けられ、コノ字状となる。
このような配置とするため、第二内部面252は所定角度もって固定されており、開口254を斜め上方へ向けることが可能となっている。
【0053】
また、肘掛本体105は、左右で対称の構造となっている。肘掛本体105は、座部3と背凭れ部2に渡って取り付けられた肘掛支持体106の上部に、設けられている。
肘掛支持体106は、肘掛本体105よりも幅が狭くなるように形成されている。
また、
図1に示す様に、肘掛支持体106の座部側部分は、下側へ凸を描く半円形状をしており、座部2の座面より高い位置まで、肘掛支持体106が設けられている。肘掛支持体106の背凭れ側部分は、使用者の肩位置に相当する部分で前方に隆起していてもよい。この隆起箇所は、肘掛本体105よりも上位置でかつ干渉しない位置に設けられてもよい。
また、肘掛支持体106は、肘掛本体105を支持する支持面107と、側壁部108を有しており、支持面107には、後述する角度変更部110が設けられ、後述する角度変更部110に前記肘掛本体105が取り付けられる。
なお、支持面107は、平らな面となっており、側壁部108は、座部3と背凭れ部2に渡って設けられている。
【0054】
また、前記肘掛本体105の外側は、肘掛本体105の側方を覆う外側面257と、前記外側面257の上方位置から座部側へ向かって延設された上側面258によって形成されている。前記肘掛け部5の内側は、使用者側であって、使用者側の面が内側面251,252,253となっている。
上側面258は使用者の手先側から肘側にかけて設けられており、手先側から肘側の間にある中途部258aが座部側へ最も延長されており、中途部258aを頂点に手先側及び肘側に向けて、上側面258の延設部分が短くなっていく(
図12b参照)。
言い換えれば、肘掛け部5の上側面258の手先側と肘側が切り欠かれているような形状となっている。
前記手先側の切り欠き部分261と肘側の切り欠き部分262に合わせて、第五マッサージ部10の第三内部面253も手先側と肘側が切り欠かれたような形状となっている。
この様に、肘掛本体105は、使用者の腕の長手方向において、前側と後側に切り欠き部分261,262を有している。
また、前記切り欠き部分262は、背凭れ部2の前後方向の傾斜及び背凭れ部2の左右方向の傾斜に合わせて切り欠かれていることが好ましい。
【0055】
図12に示す前記肘掛け部5は、第五マッサージ部10を有しており、第五マッサージ部10は、エア施療部よりなる。
使用者の手先部を施療する手エアセルLA305a,手エアセルLB305b,手エアセルRA306a,手エアセルRB306bと、使用者の前腕部を施療する前腕エアセルLA305c,前腕エアセルLB305d,前腕エアセルRA306c,前腕エアセルRB306dと、が設けられている。
ここでは、右側の肘掛け部5を例にとって説明するが、左側の肘掛け部5も同様の構成となっている。
前記手エアセルRA306aと前腕エアセルRA306cは、前記肘掛け部5の第一内部面251に位置し、前記手エアセルRB306b,前腕エアセルRB306dは、前記肘掛け部5の第三内部面253に位置するように設けられる。
また、手エアセルRA306a,手エアセルRB306b,前腕エアセルRA306c,前腕エアセルRB306dは、第二内部面252に止着されるようになっている。
よって第二内部面252には、前記手エアセルRA306a,手エアセルRB306b,前腕エアセルRA306c,前腕エアセルRB306dに対応した位置に止着穴259が設けられている。
また、
図4に示す様に、肘掛け部5に肩エアセルL304a,肩エアセルR304bを設けてもよい。肩エアセルL304a,肩エアセルR304bは、使用者の上腕や肩を横方向又は前方向からも押圧するエアセルであり、第三マッサージ部8の背凭れ部2に設けられた背裏エアセルL302a,背裏エアセルR302bとで、使用者の上腕や肩を挟むように押圧できるように設けられている。
また、上腕の肩エアセルL304a,肩エアセルR304bの取り付け位置は、前記肘掛け部5であってもいいし、背凭れ部2の側面に直接取付けて、背凭れ部2の側方から突出して設けられていてもよい。
【0056】
図13は肘掛け部5に設けた角度変更部110を示す図である。
図13aは、肘掛本体105に圧がかかっていない状態である。
図13bは、肘掛本体105に強い圧がかかった状態である。
角度変更部110は、肘掛本体105に所定力が加わった場合に、肘掛本体105の角度を変更する。
前記角度変更部110は、肘掛本体105の下部と肘掛支持体106の支持面107に取り付けられる。
図13に示す、角度変更部110は、肘掛本体105に強い圧がかかった際に、座部3の外側へ肘掛本体105の角度を変更して、圧を逃がすようになっている。
また、逃がす方向については、角度変更部110の取り付ける向きによって、肘掛本体105を座部3の内側又は座部3の外側へ向けて、肘掛本体105の角度を変えることが可能である。
このように、肘掛本体105の破損を防止することが可能となっている。
【0057】
角度変更部110は、ヒンジとなっており、第一取付片111と第二取付片112と、前記第一取付片111と前記第二取付片112を回動可能に枢支する軸体113を有している。
前記第一取付片111と第二取付片112は、P字状となっており、一端部に筒体を有しており、前記筒体は、間隔をあけて複数形成されている。前記第一取付片111と第二取付片112の筒体を合致させると、軸体113を挿入される穴が形成され、穴に軸体113が挿入されることで、回動可能となる。
また、第一取付片111の他端側と第二取付片112の他端側には、それぞれ、穴が設けられている。この穴には、棒状体116が挿入されている。棒状体116の端部には、操作部116aと抜け止116bがそれぞれ設けられており、棒状体116の中間部に付勢手段115が設けられている。前記付勢手段115は、バネであり、前記第一取付片111と第二取付片112を所定間隔あけて保持する。
このように構成することで、肘掛本体105に所定の圧力が作用した場合、肘掛本体105の角度を変更することが可能である。
【0058】
また、棒状態116の中間部は、ネジ山が形成されていてもよく、前記抜け止め116bは、ネジ溝が形成されたナット体となっていてもよい。
このような構成とすることで、前記操作部116aを操作することで、肘掛本体105の角度を変更又は調整することが可能である。
前記操作部116aを操作することで、前記抜け止め116bの位置が変更され、第一取付片111と第二取付片112の距離が変更される。第一取付片111と第二取付片112との距離間を広げると、肘掛本体105が座部3の内側へ角度変更され、第一取付片111と第二取付片112との距離間を狭めると、座部3の外側へ角度変更される。
このように、角度変更部110は、角度を調整することも可能であり、角度調整部としてもよい。また、角度変更部110は、角度を調整しつつも、肘掛本体105にかかった圧を逃がすことが可能である。
【0059】
図14は、肘掛本体105を旋廻させる旋廻機構117を示す図である。
図14aは、肘掛本体105を前方から示した図である。
図14bは、肘掛本体105を座部3の左右幅方向へ旋廻させた状態を示す図である。
肘掛け部5は、肘掛本体105を旋廻させる旋廻機構117を有している。
前記旋廻機構117は、前記角度変更部110の下方に設けられている。旋廻機構117は、筒体118を有している。
また、前記肘掛支持体106は、支持面107に穴109を有しており、前記旋廻機構117の筒体118が前記穴109に挿入される。
前記筒体118は、穴109内で旋廻可能であり、筒体118を旋廻させることで、肘掛本体105は、座部2から離れる方向及び近づく方向へと旋廻させることが可能である。
また、
図16に示す様に、穴109は肘掛支持体106の背凭れ部側に設けられている。このため、背凭れ部側の穴109を旋廻の支点にして、肘掛本体105は、座部3の左右幅方向に旋廻することとなる。
このような旋廻機構117を設けることで、肘掛本体105を旋廻させて、使用者が椅子型マッサージ機1に着座しやすくなる。また、椅子型マッサージ機1から降りる際も、肘掛本体105を旋廻させて降りることが可能であり、降りる際も容易に降りることが可能である。
また、角度変更部110と合わせることで、肘掛本体105を旋廻させた状態で、肘掛本体105に手をついて立ち上がったとしても、角度変更部110によって、旋廻機構117の破損、肘掛本体105の破損を防止することが可能である。
【0060】
また、
図15に示す様に、肘掛支持体106の穴109を、肘掛支持体106の隆起部分に設けてもよい。
肘掛支持体106の隆起部分に設ける場合、穴109は、側壁部108に設けられている。
このように構成することで、肘掛本体105は、前記穴109を支点として、座部3から離れる方向及び近づく方向へと旋廻させることが可能である。
この方法では、肘掛本体105は上下方向に旋廻することが可能である。
このような旋廻機構117を設けることで、肘掛本体105を旋廻させて、使用者が椅子型マッサージ機1に着座しやすくなる。また、椅子型マッサージ機1から降りる際も、肘掛本体105を旋廻させて降りることが可能であり、降りる際も容易に降りることが可能である。
【0061】
また、
図16に示す様に、前記旋廻機構117は、肘掛本体105の下部に直接取り付けてもよい。
図16は、肘掛本体105を旋廻させる旋廻機構117を示す図である。
図16aは、旋廻前の肘掛本体105を示す図である。
図16bは、旋廻機構117の第一ロック手段121を解除した図である。
図16cは、肘掛本体105を旋廻させて、第一ロック手段121により、旋廻させた状態で肘掛本体105を固定した状態を示している。
前記旋廻機構117は、L字型の筒体118と、取付部119を有している。
前記取付部119は、L字状の筒体118の一端を挿入する挿入穴120が設けられている。
L字状の筒体118は、取付部119の挿入穴120へ挿入される肘掛本体側の挿入端118Aと、肘掛支持体106の支持面107に形成された長穴109へ挿入される肘掛支持体側の挿入端118Bを有している。
また、取付部119の挿入穴120を利用するのではなく、肘掛本体105に挿入穴120を設けて、前記挿入端118Aの一端を挿入できるようしてもよい。その場合、前記肘掛本体105の挿入穴120は、肘掛本体105の下部であって、肘掛本体105の長手方向に設けられている。
このような構成とすることで、肘掛本体105は、座部3の左右幅方向であって、座部3から離れる方向及び近づく方向へと旋廻させることが可能である。
【0062】
また、旋廻機構117は、第一ロック手段121を有している。前記第一ロック手段121は、肘掛本体105を可動状態と固定状態とに切り替えることが可能である。
前記第一ロック手段121は、凹状の溝を複数配された第一環状体122Aと、凹状の溝を複数配された第二環状体122Bとで構成されている。
前記第一環状体122Aは、L字状の筒体118の肘掛本体側の挿入端118A側に設けられており、前記第二環状体122Bは、肘掛支持体106の穴109の開口端部に設けられており、前記第一環状体122Aの凹状の溝と前記第二環状体122Bの凹状の溝が合致することで、肘掛本体105を固定状態とし、合致を解除することで可動状態とすることが可能である。
この構成によって、第一ロック手段121は、可動状態と固定状態を切り替えることが可能である。また、肘掛本体105を可動状態と固定状態に切り替えることが可能であり、旋廻させた状態で固定させたり、肘掛本体105の幅を調整したりすることが可能であり、使用者の好み合わせて、肘掛本体105を旋廻させることが可能である。
また、前記第二環状体122Bは、内部に突起体(図示せず)を有しており、L字状の筒体118の肘掛支持体側の挿入端118Bは、前記突起体を保持する穴(図示せず)を有しており、肘掛本体105の高さ調整できるようにしてもよい。このような構成とすることで、使用者の好みにあった高さに肘掛本体105を設けることが可能である。
【0063】
また、
図17に示す様に、前記取付部119の挿入穴120と、旋廻機構117のL字状の筒体118を利用して、回動機構123とすることも可能である。
図17は、肘掛本体105を回動させて、肘掛本体105を角度変更している様子を示している。
図17aは、使用状態で固定された肘掛本体105である。
図17bは、肘掛本体105の固定を解除して、肘掛本体105を回動させている図である。
図17cは、肘掛本体105を収納状態で固定している図である。
前記L字状の筒体118の挿入端118Aは、前記取付部119の挿入穴120の内部で回動できるようになっている。
このため、肘掛本体105は、L字状の筒体108Aの挿入端118Aを中心として回動可能となる。
また回動機構123に第二ロック手段124を設けることで、肘掛本体105を使用状態と収納状態に切り替えることが可能である。
前記ロック手段124は、レバー部125と、前記レバー部125をL字状の筒体118の挿入端118Aの側へ付勢する付勢部材(図示せず)が設けられている。また、レバー部125の挿入端118Aへ接触する端部には、突起体126が設けられている。
挿入端118Aには、前記突起体126を挿入する穴127が設けられており、前記突起体126と穴127が合致することで、肘掛本体105が固定状態となる。
また、穴127は複数設けられており、どの穴で固定するかによって、肘掛本体105の角度が変更される(
図16a,
図16b参照)。前記レバー部125と前記穴127により、
図17bで示すような角度で肘掛本体105を固定することが可能である。
この様に、第二ロック手段124は、肘掛本体105を使用状態と収納状態で固定することが可能であり、固定する穴127の位置によって肘掛本体105の回動角度を調整することが可能である。
【0064】
図18及び
図19は、前記肘掛本体105が使用状態と収納状態を示す図である。
図18a及び
図19aは、前記肘掛本体105の使用状態を示す図である。
図19b及び
図18bは、前記肘掛本体105の収納状態を示す図である。
回動機構123は、肘掛本体105を使用状態と収納状態へと回動させることが可能である。使用状態の肘掛本体105は、肘掛本体5の開口254が斜め上方へ向いている状態となっている。収納状態の肘掛本体105は、座部3の座面に開口254が対向している状態となっている。
また、収納状態の肘掛本体105は、前記背凭れ部2の前面2Aに位置する状態となり、座部3の座面に開口254を対向させた状態で、背凭れ部2の前面2Aに位置することとなる。
収納状態をこの様にすることで、椅子型マッサージ機1の幅を少なくすることが可能であり、搬入時などに狭い扉や通路を通る際に便利である。
また、移動の際に座面3や肘掛本体105の第五マッサージ部10に埃や塵が溜まることを防止することが可能であり、さらに座面への埃や塵の付着を防ぐことが可能である。よって、搬入時や移動時に肘掛本体105を収納状態としておくことで埃や塵の付着を減らすことが可能である。
【0065】
図20は、回動機構123の第二実施形態を図示している図である。
図20aは、肘掛本体105が、使用状態となっているときの回動機構123を図示している。
図20bは、肘掛本体105が、収納状態となっているときの回動機構123を図示している。
前記回動機構123は、第一取付片111と、第二取付片112と、前記第一取付片111と、前記第二取付片112を回動可能に枢支する軸体113を有している。
前記第一取付片111は、「く」の字の板材であり、「く」の字の角付近には、前記軸体113を保持する筒体235が所定間隔で配置されている。前記「く」の字状の一片は、第二ロック手段124が設けられている。第一取付片111は、肘掛本体105に取り付けられる部分となっている。
前記第二取付片112も、「く」の字の板材であり、「く」の字の角付近には、前記軸体113を保持する筒体235が所定間隔で配置されている。「く」の字状の一片は、孔234を有している。第二取付片112は、肘掛支持体106に取り付けられる部分となっている。
前記第一取付片111の「く」の字の角付近に設けられた筒体235と前記第二取付片112の「く」の字の角付近に設けられた筒体235は、それぞれ凹凸となるように複数設けられており、第一取付片111の筒体235と記第二取付片112の筒体235は合致することで、前記軸体113が筒体235に挿入され、回動可能となる。
第一取付片111と第二取付片112は、前記軸体113を中心に回動し、「く」の字となっているため、第一取付片111の一片と第二取付片112の一片が接触すると回動が規制され、第一取付片111の他片と第二取付片112の他片が接触すると回動が規制されるようになる。
つまり、「く」の字状の第一取付片111と「く」の字状の第二取付片112とにより、回動を規制する回動規制部233となる。よって、回動機構123は、回動規制部233を含むものとなっている。
【0066】
また、回動機構123の第二ロック手段124は、前記第一取付片111の一片に設けられている。
第二ロック手段124は、円盤状部236と、前記円盤状部236の外縁部分に設けられたつまみ237と、前記円盤状部236を回動可能に枢支する係合突起238と、前記係合突起238に設けられた固定部239を有している。
つまみ237を操作することで、前記係合突起238が回動し、前記回動にともなって、前記円盤状部236と前記係合突起238の端部に設けられた固定部239が回動する。
また、前記固定部239は、長辺と短辺を有する略長方形形状となっている。
また、前記第二取付片112に設けられた孔234も長辺と短辺を有する略長方形形状となっている。
前記固定部239は、前記第二取付片112に設けられた孔234に挿入され、前記つまみ237を操作することで、固定状態と非固定状態を切り替えれるようになっている。
つまり、前記固定部239が孔234に挿入された状態でつまみ237を操作すると、前記第一取付片111と第二取付片112が回動できないように保持され、肘掛本体105は、使用状態で固定される。前記固定部239の長辺と孔234の長辺は、交差して十字になるため、肘掛本体105を使用状態で固定することが可能である。
また、非固定状態することで、肘掛本体105は、回動機構123の回動規制部233により回動を規制されない範囲で回動が可能となっており、肘掛本体105を収納状態とすることが可能である。
【0067】
また、回動機構123の回動規制部233は、回動機構123が所定角度以上に回動するのを規制している。
回動規制部233は、「く」の字状の第一取付片111の一片である第一規制片233aと、「く」の字状の第一取付片111の他片である第二規制片233bと、「く」の字状の第二取付片112の一片である第三規制片233cと、「く」の字状の第二取付片112の他片である第四規制片233dと、を有している。
回動規制部233は、肘掛本体105の座部内側への回動角度が所定角度以上となることを規制し、座部外側への回動角度が所定角度以上となることを規制する。
肘掛本体105が座部外側へ回動し、前記第一規制片233aと第三規制片233cが接触すると、回動が規制され、肘掛本体105は使用状態となる。前記使用状態は、前記開口254が斜め上方を向く状態である。肘掛本体105に使用者の腕を載置しやすい角度を肘掛本体105の使用状態としており、使用状態よりも回動すると快適な使用を妨げる場合があるため、回動規制部233は前記使用状態よりも肘掛本体105が座部外側への回動を規制している。
肘掛本体105が、座部内側へ回動し、第二規制片233bと第四規制片233dが接触すると、回動が規制され、肘掛本体105は収納状態となる。前記収納状態は、前記開口254が座面と対向する状態である。座面には、エアセルなどが設けられていた場合、前記エアセル等の破損する恐れがあるため、前記回動規制部233は、座部3の座面と肘掛本体105の開口254が対向した状態から、更に座部側へ回動することを規制してもよい。
このように回動規制部233を設けることにより、肘掛本体105の回動を規制して、肘掛本体105を収納状態に適切な角度、使用状態に適切な角度とすることが可能である。
また、前記角度変更部110は、前記回動機構123にも適用が可能であり、回動を規制された肘掛本体105に所定以上の力がかかった場合にも肘掛本体105の角度を変更することが可能である。肘掛け部5に、強い力がかかると、肘掛け部5に設けられた回動機構123にも強い力がかかってしまが、回動を規制された肘掛本体105に所定以上の力がかかった場合にも、肘掛本体105の角度変更し、肘掛本体105の破損を防ぐことが可能となっている。
【0068】
図21は、肘掛本体105の回動していく状態を示す図である。また、椅子型マッサージ機1を側面から見ており、背凭れ部2と肘掛本体105の関係が見えやすいように、肘掛支持体106を除いて図示している。また、図中の破線は、肘掛本体105の肘側にある凸部の後端の位置を示している。
図21aは、肘掛本体105が使用状態を示す図である。
図21bは、肘掛本体105が座部側へ回動していく中途状態を示す図である。
図21cは、肘掛本体105が座部側へ回動し、収納状態を示す図である。
図22は、肘掛本体105が収納状態となっている図である。背凭れ部2の前面2Aに肘掛本体105が位置し、背凭れ部2の前面2Aの左右方向の傾斜に合わせて、第二切り欠き部262Bが切り欠かれていることを示す図である。
図21aの肘掛本体105の肘側の切り欠き部分262は、背凭れ側に凸となるように切り欠かれている。また、この凸部分は、背凭れ部2の側部に位置し、側部と重なるようになっている。凸部分を背凭れ部2と重なる様に設けることで、手先部分から肘部分の長手方向にかけて肘掛本体105を長く設けることができ、使用者の前腕部を支持する範囲を拡大し、施療部を設ける箇所をたくさん確保することができる。
また、肘側の切り欠き部分262は、前記凸部分の頂点を中心に、上側の第一切り欠き部262Aと下側の第二切り欠き部262Bを有している。
前記第一切り欠き部262Aは、腕を肘掛本体105の開口254に入れやすいように設けられている。
また、第二切り欠き部262Bは、背凭れ部2の前後方向の傾斜に合わせて切り欠かれている。また、第二切り欠き部262Bは、背凭れ部2の左右方向の傾斜にも合わせて切り欠かれている。
図21aに示す様に、使用状態の肘掛本体105の切り欠き部分262の凸部分は、背凭れ部2と重なるっている。次に、
図21bに示す、使用状態から収納状態へと移り変わる中途状態の肘掛本体105の切り欠き部分262の凸部分は、背凭れ部2と重なっておらず、前記第二切り欠き部262Bの角度と背凭れ部2の前後方向における傾斜と略一致している。次に
図21c及び
図22に示す様に、収納状態の肘掛本体105は、背凭れ部2の前面2Aに位置し、前記第二切り欠き部262Bの角度と背凭れ部2の左右方向の傾斜が略一致している。
【0069】
このような構成となっているため、肘掛本体105を収納状態とすると、肘掛本体105が背凭れ部2の前面2Aに位置し、椅子型マッサージ機1の幅が小さくなり、扉の小さな家屋等にも搬入が容易となる。また、搬入時に肘掛本体105を破損することがない。
また、肘掛本体105の第二切り欠き部262Bは、背凭れ部2の前後方向と左右方向の傾斜に合わせて切り欠かれているので、背凭れ部2との干渉を避けながら、収納状態又は使用状態とすることが可能である。
また、背凭れ部2との干渉を避けて、肘掛本体105を回動させようと考えると、肘掛本体105を小さくすることが考えられるが、肘掛本体105を小さくせず、手先から肘までを支持する領域を十分確保したとしても、背凭れ部2に干渉することなく、肘掛本体105を使用状態又は収納状態とすることが可能である。
【0070】
フットレスト4は、座部3の前方に設けられており、第二マッサージ部7が配置されている。フットレスト4は、使用者の足部を保持する。
【0071】
前記座部3に設けられた制御部31は、操作部33からの信号を受け、各エアセルにエアを給排する給排気装置32を駆動させる。
また、
図4に示す様に給排気装置32は、電磁弁イ〜ルを有しており、各電磁弁は、ポートが開かれるとエアセルにエアを給排する。なお、給排気装置32と各電磁弁と各エアセルとは配管でつながれている。
【0072】
電磁弁イ36aは、前記第一マッサージ部6の左側マッサージユニット14の進退機構90の押出しエアセルL301aへエアを給排気する電磁弁である。電磁弁イ36aと進退機構90の押出しエアセルL301aの途中には、絞り37aが設けられている。また、押出しエアセルL301aは、後述する押出しエアセルR301bとは、別個に動作が可能であるが、同期させて同じタイミングで膨張収縮を行うことも可能である。
電磁弁ロ36bは、前記第一マッサージ部6の右側マッサージユニット15の進退機構90の押出しエアセルR301bへエアを給排気する電磁弁である。電磁弁ロ36bと進退機構90の押出しエアセルR301bの途中には、絞り37aが設けられている。また、押出しエアセルR301bは、押出しエアセルL301aとは、別個に動作が可能であるが、同期させて同じタイミングで膨張収縮を行うことも可能である。
【0073】
電磁弁ハ36cは、背凭れ部2の肩部分に設けられた背裏エアセルL302aと背裏エアセルR302bにエアを給排気する電磁弁である。背裏エアセルL302aと背裏エアセルR302bは同期しており、同じタイミングで膨張収縮を行う。また、背裏エアセルL302a,背裏エアセルR302bと後述する電磁弁ホ36eを駆動させて、肩エアセルL304a,肩エアセルR304bを膨張させると、使用者の上腕部と肩部を挟んで押圧することが可能である。
【0074】
電磁弁二36dは、背凭れ部2の腰部分に設けられた腰エアセルL303aと腰エアセルR303bにエアを給排気する電磁弁である。腰エアセルL303aと腰エアセルR303bは、同期しており、同じタイミングで膨張収縮を行う。また、前記腰エアセルL303aと腰エアセルR303bを膨張させることで、使用者の腰で固定保持することが可能である。
【0075】
電磁弁ホ36eは、肘掛け部5の上腕部分に設けられた肩エアセルL304aと肩エアセルR304bにエアを給排気する電磁弁である。肩エアセルL304aと肩エアセルR304bは同期しており、同じタイミングで膨張収縮を行う。
前述の通り、背裏エアセルL302a,背裏エアセルR302bと肩エアセルL304aと肩エアセルR304bを膨張させることで、使用者の上腕部と肩部を挟んで押圧することが可能である。
【0076】
電磁弁へ36f及び電磁弁ト36gについては、左右の配置の違いはあるが、同じ構成なので、電磁弁へ36fを例に説明を行う。
電磁弁へ36fは、肘掛け部5に設けられた手エアセルLA305a、手エアセルLB305bと前腕エアセルLA305cと前腕エアセルLB305dに給排気する電磁弁である。前腕エアセルLA305cと前腕エアセルLB305dとの途中には、絞り37bが設けられている。前腕エアセルに絞り37bが設けられているのは手エアセルLA305aと手エアセルLB305bよりも前腕エアセルLA305cと前腕エアセルLB305dの膨張を遅らせて施療のタイミングをずらすためである。
また、電磁弁へ36fと電磁弁ト36gを同時に膨張させずに片方ずつ膨張させている。これは、両手腕を同時に施療すると、緊急時に椅子1から脱出するのが困難になるため、片方ずつ電磁弁を操作している。
【0077】
電磁弁チ36h及び電磁弁リ36iについては、左右の配置の違いはあるが、同じ構成なので、電磁弁チ36hを例に説明を行う。
電磁弁チ36hは、座部3に設けられ、使用者の臀部側にある座エアセルL307にエアを給排気する電磁弁である。電磁弁チ36hと電磁弁リ36iは夫々独立して動作させることが可能であるため、臀部の左右を抑えて押圧したり、左右交互に膨張させてストレッチ動作が行える。
【0078】
電磁弁ヌ36jは、座部3に設けられ、使用者の膝寄りの大腿部を背面から押圧する座エアセルA309を給排気するための電磁弁である。座エアセルA309を膨張させることで、使用者の膝部分を押し上げることができる。
【0079】
電磁弁ル36kは、フットレスト4に設けられ、第二マッサージ部7を使用者に向かって進退させる進退エアセル310を給排気するための電磁弁である。進退エアセル310を膨張させることで、第二マッサージ部7を使用者側へ進出させることができる。
【0080】
なお、これらの電磁弁イ〜ルの複数の電磁弁を開閉させることで各エアセルを膨張収縮させることができ、複雑な施療を可能としている。
例えば、電磁弁イ36a,電磁弁ロ36bにより、押出しエアセルL301aと押出しエアセルR301bにエアを供給し、第一マッサージ部6を昇降させると、身体へ施療子81を突出させた状態で第一マッサージ部6が昇降するため、背筋を伸ばすようなマッサージが行える。
また、電磁弁二36d、電磁弁チ36h、電磁弁リ36iにより、腰エアセルL303aと、腰エアセルR303bと、座エアセルL307と、座エアセルR308にエアを供給し、腰部を固定し、臀部が浮いた状態とすることができる。この状態で揉みマッサージや叩きマッサージを行うことで、椅子1に座っていては施療できない臀部から腰にかけてマッサージすることができる。
【0081】
図23は、椅子1の第一ガイドレール151と第二ガイドレール171を示す図である。
図23aは、第一ガイドレール151と第二ガイドレール171を示す図である。
図23bは、第一ガイドレール151と第二ガイドレール171の断面形状を示す図である。
図24は、第一ガイドレール151を示す図である。
図25aは、第一ガイドレール151を示す図である。
図25bは、第二ガイドレール171を示す図である。
第一ガイドレール151と第二ガイドレール171は、左右一対設けられている。前記第一ガイドレール151と第二ガイドレール171は、左右で同じ形状となっている。
【0082】
第一ガイドレール151と第二ガイドレール171は、左右一対設けられており、前記第一ガイドレール151と第二ガイドレールは171、左右で同じ形状となっているので、左側の第一ガイドレール151と右側の第二ガイドレール171を例に説明を行う。
第一ガイドレール151は、使用者の身体長手方向に一体的に設けられており、頭部から脚部にかけて設けられている。
第一ガイドレール151は、前記背凭れ部2に対応する位置から前記座部3に対応する位置まで、湾曲部141aを介して連続的に延設された第一移動領域141と、前記フットレスト4に対応する位置から前記座部3に対応する位置まで、湾曲部142aを介して連続的に延設された第二移動領域142と、を有し、前記第一マッサージ部6は、第一昇降機構65を有し、前記第一昇降機構65の駆動により、前記第一移動領域141内を移動する。また、前記第一移動領域141から第二移動領域142までを移動可能としてもよい。前記第二マッサージ部7は、第二昇降機構204を有し、前記第二昇降機構204の駆動により、前記第二移動領域142内を移動する。また、前記第一移動領域141から第二移動領域142までを移動可能としてもよい。
この構成により、第一マッサージ部6は、第一移動領域141から第二移動領域142までを移動し、複数の施療箇所をマッサージすることが可能となっている。
第二マッサージ部7は、第二移動領域142から第一移動領域141までを移動し、マッサージを行うことが可能である。つまり、同時に同じ施療部位に対してマッサージを行うことも可能であるし、第一マッサージ部で胴体をマッサージし、第二マッサージ部で脚部をマッサージする等、身長方向における異なる部位に対して同時にマッサージすることもできる。
また、ガイドレールが背凭れ部に対応する位置からフットレストに対応する位置まで、湾曲部を介して形成されているため、腰部と臀部の境界部分や、大腿部とふくらはぎの境界部分に対して十分にマッサージすることができ、胴体から下半身までの部位を隈なくマッサージすることができる。
また、前記第一マッサージ部6が移動する第一移動領域141は、前記背凭れ部2から前記座部3の中途部の範囲内であり、前記第二マッサージ部7が移動する第二移動領域142は、前記フットレスト4から前記座部3の中途部の範囲内となっている。
【0083】
また、
図24には、衝突防止領域145が図示されている。
前記衝突防止領域145は、前記第一移動領域141の中途部から第二移動領域142の中途部に位置している。
前記衝突防止領域145には、衝突防止手段である後述する被検出部155bと被検出部155cが配置されている。また、後述する被検出部155bと被検出部155cとの間には、衝突防止手段であるストッパ159が位置しており、第一マッサージ部6と第二マッサージ部7がストッパ159を越えて移動できないようになっている。
また、後述する被検出部155bと被検出部155cの信号を検知して、第一マッサージ部6と第二マッサージ部7を制御する制御部31も衝突防止手段として機能している。
【0084】
図23bに示す第一ガイドレール151の断面図は、L字状になっており、底部156と側壁部153を有している。底部156と側壁部153には夫々溝を有している。側壁部153の溝154は、第一マッサージ部6の第一軸体67の延設部67bと、第二マッサージ部7の第一軸体222bを保持するようになっている。また、底部156の溝158は、第一マッサージ部6及び第二マッサージ部7の昇降用のラック152を.固定するためのものであり、溝158の解放端は鉤状となっている。前記鉤状部分にラック152の端部を固定できるようになっている。
また、
図23bに示す第二ガイドレール171の断面図は、コ字状になっている。コ字状の溝部172には、第一マッサージ部6の第二軸体68、第二マッサージ部7の第二軸体223が保持されるようになっている。
また、第一マッサージ部6の第一軸体67と第二軸体68は、線対称の位置に配置されており、第二マッサージ部7の第一軸体222bと第二軸体223も、線対称の位置に配置されている。このため、第一ガイドレール151は、使用者側に近い位置に配置され、第二ガイドレール171は、第一ガイドレール151の後方であり、第一ガイドレール151よりも使用者から遠い位置に配置されるため、線対称となった第一マッサージ部6の第一軸体67と第二軸体68と、第二マッサージ部7の第一軸体222bと第二軸体223を、第一ガイドレール151と第二ガイドレール171に保持させることが可能である。
【0085】
また、
図26〜
図28に示す様に、第一マッサージ部6の第一軸体67と第二マッサージ部7の第一軸体222が第一ガイドレール151に保持され、第一マッサージ部6の第二軸体68と第二マッサージ部7の第二軸体223が第二ガイドレール171に保持された状態で、この第一ガイドレール151と第二ガイドレール171の位置関係により、第一マッサージ部6と第二マッサージ部7の姿勢が変更される。例えば、第一ガイドレール151と第二ガイドレール171が近い位置にあると、第一マッサージ部6は使用者に対して略平行となり、第一ガイドレール151と第二ガイドレール171が遠い位置にあると、第一マッサージ部6は、使用者に対して斜傾状態となる。
このように、前記椅子1は、第一マッサージ部6と第二マッサージ部7の姿勢を変更する姿勢変更手段を有している。椅子本体11に設けられた第一ガイドレール151と第二ガイドレール171は、その位置関係により、第一マッサージ部6と第二マッサージ部7の姿勢を変更する姿勢変更体143aとなっている。前記姿勢変更体143aの第一ガイドレール151と第二ガイドレール171の位置関係の変化を第一マッサージ部6と第二マッサージ部7に伝えるのが、第一マッサージ部6の第二軸体68と第二マッサージ部7の第二軸体223であり、姿勢変更体143aの姿勢変更作用を受ける姿勢変更作用体68,223となっている。
このように椅子1は、姿勢変更手段を有しており、前記姿勢変更手段は、姿勢変更体143aと、姿勢変更作用体68,223を有していることとなり、姿勢変更体143aは、椅子本体11に設けられており、姿勢変更作用体68,223は、第一マッサージ部6と第二マッサージ部7に設けられていることになる。
【0086】
また、姿勢変更体143aは、第一マッサージ部6及び第二マッサージ部7の姿勢維持する姿勢維持領域と、第一マッサージ部6及び第二マッサージ部7の姿勢変更する姿勢変更領域を有している。
姿勢変更領域は、前記第一ガイドレール151と第二ガイドレール171との距離間が変更される領域である。前記距離間が変更されることで、第一マッサージ部6及び第二マッサージ部7は姿勢が変更される。
姿勢維持領域は、前記第一ガイドレール151と第二ガイドレール171の距離間に変更がない領域であり、該領域では、第一マッサージ部6及び第二マッサージ部7は同じ姿勢を維持する。
前記距離間は、第二ガイドレール171を第一ガイドレール151に対して近い距離に配置する場合、第一マッサージ部6及び第二マッサージ部7が使用者へ近づく方向へ姿勢変更し、第二ガイドレール171を第一ガイドレール151に対して遠い位置に配置する場合は、第一マッサージ部6及び第二マッサージ部7が使用者から離れる方向へ姿勢変更する。
【0087】
また、前記第一ガイドレール151は、使用者の頭部から腰部に対応する第一領域151aと、腰部から臀部に対応する第二領域151bと、臀部から大腿部に対応する第三領域151cと、膝部に対応する第四領域151dと、脚部に対応する第五領域151eがある。
前記第一ガイドレールの第一領域151aは、頭部付近と腰部に近づくにつれて、前記ガイドレールが使用者側へ接近していくようになっている。
前記第一ガイドレールの第二領域151bは、着座姿勢の使用者の腰部から臀部の屈曲に合わせて、屈曲している。
前記第一ガイドレールの第三領域151cは、起伏がなく略平坦状に形成されている。
前記第一ガイドレールの第四領域151dは、着座姿勢の使用者の膝部の屈曲に合わせて、屈曲している。
前記第一ガイドレールの第五領域151eは、起伏がなく略平坦状に形成されている。
【0088】
前記第二ガイドレール171は、前記第一領域151aに対応する第六領域171aと、前記第二領域151bに対応する第七領域171bと、前記第三領域151cに対応する第八領域171cと、前記第四領域151dに対応する第九領域171dと、前記第五領域151eに対応する第十領域171eがある。
前記第二ガイドレール171の第六領域171aは、中央部が使用者側へなだらかに隆起するような形状をしており、第一ガイドレール151と第二ガイドレール171の距離間を徐々に変更している。
前記第二ガイドレール171の第七領域171bは、第六領域171aと第八領域171cの境界付近に屈曲部分を有している。
第六領域171aと第七領域171bの境界付近にある屈曲部は、第一ガイドレール151と第二ガイドレール171の距離間を、第七領域171bの中央部に向かうにつれて、近い状態、遠い状態、近い状態となるような弧を描くような形状をしている。
第八領域171cと第七領域171bの境界付近にある屈曲部は、第一ガイドレール151と第二ガイドレール171の距離間を、第七領域171bの中央部に向かうにつれて、遠い状態から近い状態になるように屈曲している。
前記第二ガイドレール171の第八領域171cは、略直線状となっており、第一ガイドレール151と第二ガイドレール171の距離間が変更されないので第一マッサージ部6又は第二マッサージ部7の姿勢を維持する領域となっている。
前記第二ガイドレールの第九領域171dは、着座姿勢状態の使用者の膝部分にあわせてマッサージユニットが大きく姿勢を変更する部分である。第八領域171cに位置する第二マッサージ部7が第十領域171eまで移動する場合、使用者は着座姿勢状態であるため、膝部は90°程度に屈曲している。つまり、第二マッサージ部7は、姿勢を膝の屈曲に合わせて変更する必要がある。よって、該第九領域171dは第二マッサージ部7の姿勢を大きく変更する領域となっている。
前記第二ガイドレール171の第十領域171eは、第一ガイドレール151と第二ガイドレール171の距離間を、第九領域171dと第十領域171eの境界部を近い状態とし、第十領域171eの中央部付近になるにつれて遠い状態となり、中央部から離れるにつれて近い状態となるように弧を描くような形状をしている。
第一ガイドレール151と第二ガイドレール171は、上記のような構成となっているので、使用者の各身体部位に合わせて第一マッサージ部6及び第二マッサージ部7の姿勢を変更することが可能となっている。
【0089】
また、第一ガイドレール151と第二ガイドレール171の近傍には、被検出部155が複数設けられている。該被検出部155は、第一マッサージ部6の検出部101及び第二マッサージ部7の検出部224と初期位置検出部225により、検出される。
前記被検出部155は、第一領域151aの頭部側に第一被検出部155aと腰部側に第二被検出部155bと、第三領域151cの中途部に第三被検出部155cと、第四領域151dの膝裏側に第四被検出部155dと、第五領域151eの足部側に第五被検出部155eが設けられている。
また、第一被検出部155aと、第二被検出部155bと、第三被検出部155cと、第四被検出部155dと、第五被検出部155eは、磁石で形成されており、第一マッサージ部6の検出部101及び第二マッサージ部7の検出部224と初期位置検出部225は、ホールICである。
なお、検出部をホールICとし、被検出部を磁石としたが、他の検出手段を採用してもよい。
前記第一被検出部155aは、第一マッサージ部6の移動の上限位置のリミットセンサとなっており、前記第二被検出部155bは、第一マッサージ部6の移動の下限位置のリミットセンサとなっており、前記第三被検出部155cは、第二マッサージ部7の移動の上限位置のリミットセンサとなっており、前記第五被検出部155eは、第二マッサージ部7の移動の下限位置のリミットセンサとなっている。また、第四被検出部155dは、第二マッサージ部7の初期位置を決めており、第二マッサージ部7の初期位置検出部225により検知される。
また、第三領域151cには、ストッパ159が設けられている。前記ストッパ159は、第一ガイドレール151の溝154と、第一ガイドレール151のラック152に設けられる。
また第一ガイドレール151のラック152に設けられるストッパ159は、該ラック152に嵌入するように形成されるとともに、ラック152を第一ガイドレール151に固定できるようになっている。前記ストッパ159は、第一ガイドレール151の第二領域151bの中途部に設けられている。第一マッサージ部6の第一昇降機構65の第一軸体67の端部にある延設部67bは、前記ストッパ159により移動を制限され、前記第一マッサージ部6の第一昇降機構65のピニオン67aは、前記第一ガイドレール151のラック152に設けられたストッパ159により移動を制限されるようになる。
また、第二マッサージ部7の第二昇降機構204の第一軸体222の端部にある延設部222bは、前記ストッパ159により移動を制限され、前記第二マッサージ部7の第二昇降機構204のピニオン222aは、前記第一ガイドレール151のラック152に設けられたストッパ159により移動を制限されるようになる。また、第二ガイドレール171には、ストッパ等がもうけられていない。
【0090】
また第一マッサージ部6の第一軸体67に設けられたピニオン67aと端部にある延設部67bが、第一ガイドレール151の第一領域151aから第二領域151bのストッパ159近傍までの距離を移動し、第一マッサージ部6の第二軸体68の両端部は、第二ガイドレール171の第六領域171aから第八領域171cの中途部まで移動する。
このように構成されているため、第一マッサージ部6は、使用者の背部と腰部と臀部までをマッサージすることが可能である。よって、第一マッサージ部6は、座部2の中途部分までを移動し、施療が可能となっている。
また第二マッサージ部7の第一軸体222に設けられたピニオン222aと端部にある延設部222bは、第一ガイドレール151の第五領域151eから第二領域151bのストッパ159までの距離を移動し、第二マッサージ部7の第二軸体223の両端部223bは、第二ガイドレール171の第十領域171eから第八領域171cの中途部まで移動する。
このように構成されているため、第二マッサージ部7は、使用者の足首と脹脛と膝と大腿部と臀部までをマッサージすることが可能である。よって、第二マッサージ部6は、座部2の中途部分までを移動し、施療が可能となっている。
つまり、第一マッサージ部6は、背凭れ部2から座部3の中途部まで移動することが可能であり、第二マッサージ部7は、フットレスト4から座部3の中途部まで移動することが可能であり、前記座部3は、第一マッサージ部6と第二マッサージ部7がマッサージを行う共有領域となっている。
このように、第一マッサージ部6は、上半身を施療するのに適した構造であるので、背凭れ部2から座部3の中途部まで移動するようになっており、第二マッサージ部7は、下半身を施療するのに適した構造であるので、フットレスト4から座部3の中途部まで移動するようになっており、上半身と下半身に適したマッサージが施せるようなっている。
【0091】
また、第一マッサージ部6と第二マッサージ部7は、制御部31により、衝突しないように制御されている。
図27〜
図28には、前記衝突防止領域145に第一マッサージ部6と第二マッサージ部7の何れかが侵入した状態の図が示されている。
図27には、第一マッサージ部6が下限位置のリミットセンサを超えて移動した場合の第二マッサージ部7の位置を示しており、
図28には、第二マッサージ部7が上限位置のリミットセンサを超えて移動した場合の第一マッサージ部6の位置を示している。
前記制御部31は、第一マッサージ部6の下限位置のリミットセンサの信号を検知すると、第二マッサージ部7の移動を停止又は第二マッサージ部7を第一マッサージ部6から離れる方向へ移動させ、第二マッサージ部7の上限位置のリミットセンサの信号を検知すると、第一マッサージ部6の移動を停止又は第二マッサージ部7を第一マッサージ部6から離れる方向へ移動させる。
【0092】
このように第一マッサージ部6と第二マッサージ部7を制御することで、第一マッサージ部6と第二マッサージ部7の衝突をなくすことが可能である。また、この制御は前記衝突防止領域145内で行えばよく、常に第一マッサージ部6と第二マッサージ部7を監視する必要がない。このように衝突防止手段である前記第一マッサージ部6の下限位置のリミットセンサ(被検出部155b)と、前記第二マッサージ部7の上限位置のリミットセンサ(被検出部155c)と、制御部31により、第一マッサージ部6と第二マッサージ部7の衝突を防止することが可能となっている。
なお、第一マッサージ部6は、被検出部155bを検知したとしても、ストッパ159まで移動することが可能である。第二マッサージ部7は、被検出部155cを検出したとしても、ストッパ159まで移動することが可能となっている。
この被検出部155bからストッパ159までの領域と、被検出部155cからストッパ159までの領域は、第一マッサージ部6と第二マッサージ部7が衝突する可能性がある領域であるため、前記制御部31により、第一マッサージ部6と第二マッサージ部7のいずれかが、衝突する可能性ある所定領域に入ったことを検知し、所定領域に入っていないマッサージ部を停止又は所定領域から離れる方向へと移動するように制御を行っている。
また、前記制御部31は、第一マッサージ部6と第二マッサージ部7のいずれかが、衝突する可能性がある所定領域に入ったことを検知し、所定領域に入っていないマッサージ部を停止又は所定領域から離れる方向へと移動するように制御としたが、第一マッサージ部6の下限位置のリミットセンサの信号検知すると、第二マッサージ部7を上限位置のリミットセンサまで移動させてもよいし、第二マッサージ部7の上限位置のリミットセンサの信号を検知すると、第一マッサージ部6を上限位置にまで移動させてもよい。このように制御することで、例えば、第一マッサージ部6が被検出部155bからストッパ159までの領域に位置していたとしても、第二マッサージ部7の上限位置のリミットセンサからの信号を検知すれば、第一マッサージ部6が第二マッサージ部7と衝突することない第一マッサージ部6の下限位置まで移動することができる。第二マッサージ部7においても、第二マッサージ部7が被検出部155cからストッパ159までの領域に位置していたとしても、第一マッサージ部6の上限位置のリミットセンサからの信号を検知すれば、第二マッサージ部7が第一マッサージ部6と衝突することない第二マッサージ部7の上限位置まで移動することができる。
これらの制御によって、前記衝突防止領域145内で第一マッサージ部6と第二マッサージ部7が衝突することを防ぎ、個々のマッサージ部の位置制御が複雑化することを防止することが可能である。
【0093】
前記第一マッサージ部6の制御をより詳しく説明すると、制御部31は、第一マッサージ部6の下限位置のリミットセンサである被検出部155bからの信号を検知すると、第二マッサージ部7の移動を停止させるか、第二マッサージ部7を第一マッサージ部6から離れる方向へ移動するか、第二マッサージ部7の上限位置のリミットセンサまで移動するように制御されており、前記第一マッサージ部6を前記ストッパ159付近まで移動させることが可能となっている。
前記第一マッサージ部6をストッパ159付近まで移動させる場合、制御部31は、第一マッサージ部6の第一昇降機構65の駆動源(昇降モータ)61のパルスを回転センサで検知して第一マッサージ部6の位置を制御している。前記制御部31には、被検出部155bからストッパ159までのパルス数が記憶されており、前記第一マッサージ部6の下限位置のリミットセンサである被検出部155bを検知したら、所定パルス数を検知するまで、第一マッサージ部6をストッパ159に向けて移動させる。
このようにして、第一マッサージ部6が下限位置を超えて移動しても、第二マッサージ部7に衝突しないように制御されている。
【0094】
前記第二マッサージ部7の制御をより詳しく説明すると、前記制御部31は、第二マッサージ部7の上限位置のリミットセンサである被検出部155cからの信号を検知すると、第一マッサージ部6の移動を停止又は第一マッサージ部6を第二マッサージ部7から離れる方向へ移動するように制御されており、前記第二マッサージ部7を前記ストッパ159付近まで移動させることが可能となっている。
前記第二マッサージ部7をストッパ159付近まで移動させる場合、制御部31は、第二マッサージ部7の第二昇降機構204の駆動源(昇降モータ)220のパルスを回転センサで検知して、第二マッサージ部7の位置を制御している。前記制御部31には、被検出部155cからストッパ159までのパルス数が記憶されており、前記第二マッサージ部7の上限位置のリミットセンサである被検出部155cを検知したら、所定パルス数を検知するまで、第二マッサージ部7をストッパ159に向けて移動させる。
このようにして、第二マッサージ部6が上限位置を超えて移動しても、第一マッサージ部6に衝突しないように制御されている。
【0095】
また、
図29に示すように、被検出部155bと被検出部155cを前記第一ガイドレール151と第二ガイドレール171に沿うように延長して配置してもよい。
図29に示す被検出部155bと被検出部155cは、磁石部分をガイドレールに沿って設置してある。
第一マッサージ部6の検出部101のホールICが前記被検出部155bの磁石部分まで移動した場合、前記第一マッサージ部6の検出部101のホールICはオン状態となり、前記被検出部155bの磁石部分は、第一マッサージ部6の下限位置からストッパ159に至るまで設置されているので、この範囲内に検出部101のホールICが位置する場合は、オン状態が維持される。そして、前記制御部31は、第一マッサージ部6の検出部101がオン状態を維持している間、第二マッサージ部7を停止又は第一マッサージ部6から離れる方向へ移動させる。
また、第二マッサージ部7の検出部244のホールICが前記被検出部155cの磁石部分まで移動した場合、前記第二マッサージ部7の検出部244のホールICはオン状態となり、前記被検出部155cの磁石部分は、第二マッサージ部7の上限位置からストッパ159に至るまで設置されているので、この範囲内に検出部244のホールICが位置する場合は、オン状態が維持される。そして、前記制御部31は、第二マッサージ部7の検出部244がオン状態を維持している間、第一マッサージ部6の移動を停止又は第二マッサージ部7から離れる方向へ移動させる。
【0096】
また、
図30に示す様に、第一ガイドレール151の中途部から分割して第一移動領域141と第二移動領域142に分けてもよい。具体的には、第一ガイドレール151の第二領域151bのストッパ159を含む部分を取り除いて、第一ガイドレール151を第一移動領域141と第二移動領域142に分割している。
また、第二ガイドレール171も、中途部で分割されており、第七領域171bの一部を取り除いて、分割している。
この場合、第一マッサージ部6の上限位置のリミットセンサである被検出部155aの取り付け位置を第一移動領域141の頭部側の端部に設け、下限位置のリミットセンサである被検出部155bの取り付け位置を第一移動領域141の腰部側の端部に設ける。
このような構成とすることで、第一マッサージ部6は、被検出部155aと被検出部155bを検知することで、第一ガイドレール155の第一移動領域141から、脱落することを防ぐことが可能である。また、第二マッサージ部7の上限位置のリミットセンサである被検出部155cの取り付け位置を第二移動領域142の臀部側の端部に設け、下限位置のリミットセンサである被検出部155eの取り付け位置を第二移動領域142の足部側の端部に設ける。
また、第二ガイドレール171は、分断された第一移動領域141と分断された第二移動領域142に対応するように設けられている。
【0097】
図31は、本発明の実施形態に係る椅子の揺動手段13を示す図である。揺動手段13の揺動動作は、制御部31によって制御されている。前記揺動手段13は、主として、椅子本体11をベース12に対して前後揺動可能に連結するリンク部材40、及びリンク部材40を揺動させる揺動駆動部131により構成されている。リンク部材40は、椅子本体11の下部に取り付けられ、ベース12に第1枢軸12bによって、揺動可能に椅子本体11が枢支されている。
図32は、本発明の実施形態に係る椅子1の揺動駆動部131を示す図である。
揺動駆動部131は、駆動源(揺動モータ)132と、駆動源(揺動モータ)132の駆動により伸縮するシリンダ133と、を有する直動式のアクチュエータにより構成されている。この揺動駆動部131は、基部133aが第2枢軸12cを介して枢支され、先部133bがベース12に第3枢軸12dによって枢支されている。
椅子本体11は、ベース12の揺動支軸である第1枢軸12bによって支えられているので、揺動手段13が駆動すると椅子本体11は、前記揺動支軸(第1枢軸12b)を中心に傾き(椅子本体の姿勢)を変更する。この揺動手段13により、椅子本体11を最も起立した状態と椅子本体11を最も倒伏した状態の範囲で傾き(椅子本体の姿勢)を変更することが可能である。
【0098】
揺動駆動部131を駆動してシリンダ133を短縮させると、起立状態にある椅子本体11を倒伏状態へと移行させることができ、揺動駆動部131を駆動してシリンダ133を伸長させると、倒伏状態にある椅子本体11を起立状態へと移行させることができる。そして、駆動源(揺動モータ)132を停止することにより、椅子本体11は、起立状態と倒伏状態の間における任意の位置で位置決めされる。
また、駆動源(揺動モータ)132内部には、回転センサ134が設けられている。この回転センサ134は、ホールICであり、前記駆動源(揺動モータ)132の軸132aにマグネットホルダー134aにより磁石134bを固定し、駆動源(揺動モータ)132に設けたホールICによって、回転数を検知できるようになっている。
また、揺動駆動部131は、前記シリンダ133を最も伸長させた状態と、前記シリンダ133を最も短縮させた状態を検知できるように、第一センサ135aと第二センサ135bを有している。第一センサ135aを検知した位置は、椅子本体11が最も起立した状態となっており、第一センサ135aを検知する位置が椅子本体11の起限である。第二センサ135bを検知した位置は、椅子本体11が最も倒伏した状態となっており、第二センサ135bを検知する位置が椅子本体11の倒限となる。
また、シリンダ133は、ネジ棒133dと繋がっており、ネジ棒133dは、揺動モータ132の回転によって、シリンダ133を伸縮させる。
また、第一センサ135aと第二センサ135bは、リミットスイッチであり、外部からの負荷により信号を出す。
前記シリンダ133の端部には、突起体133cが設けられており、前記突起体133cがシリンダ133の伸縮と共に移動することにより、前記第一センサ135aと前記第二センサ135bに負荷が与えられて、第一センサ135aと第二センサ135bから信号が発せられる。
また、第一センサ135a又は第二センサ135bを検知すると、椅子本体11の揺動方向を反転させるべく駆動源(揺動モータ)132の回転方向を切り替えるように制御してもよい。
この制御を繰り返すことで、椅子本体11を前後に揺動させるロッキング動作が可能となる。また、回転方向の切り替えは、前記起限や倒限でなくてもよく、前記回転センサ134によって、パルスを検知して、あるパルス数を検知したら、回転方向の切り替えを行ってもよい。
【0099】
図33は、操作部33を示す図である。
図33aと
図33bは、操作部33を示すものである。
操作部33には、複数のボタン45が配置されており、椅子1の電源ボタン45aと、急停止ボタン45bと、マッサージコースボタン45cと、椅子本体11の傾きを変化させるリクライニングボタン45dと、ロッキングボタン45eと、肩位置調整用のボタン45fと、第一マッサージ部6の位置変更ボタン45gと、第二マッサージ部7の位置変更ボタン45hと、各施療部を個別にマッサージできる個別マッサージボタン45jが設けられている。
前記操作部33の電源ボタン45aは、椅子1の電源のオン/オフを切り替えるボタンである。オン状態であれば、マッサージコースボタン45c、個別マッサージボタン45jを受け付けるようになっている。また、オフ状態であっても、リクライニングボタン45dの受付は可能となっている。
前記操作部33の急停止ボタン45bは、椅子1の動作を強制的に中止するボタンである。急停止ボタン45bを操作することで、椅子1は、施療動作やリクライニング動作を中止する。
前記操作部33のマッサージコースボタン45cは、複数設けられており、例えば全身をマッサージする全身マッサージコース、擦り動作を主にした擦りマッサージコース、ウエストやお腹を重点的にマッサージするウエストお腹マッサージコース、背筋を伸ばすなど身体を伸ばすことを目的としたストレッチコース、骨盤を締め上げる骨盤コース等、様々なコースが用意されている。
前記操作部33のリクライニングボタン45dは、椅子本体11の角度を変更することが可能であり、使用者の好みの姿勢に椅子本体11の角度を変更できる。
前記操作部33のロッキングボタン45eは、椅子本体11をロッキングさせるものであり、椅子本体11を前後に連続揺動させることができる。
前記操作部33の肩位置調整用のボタン45fは、第一マッサージ部6の位置を変更するものであり、第一マッサージ部6が検出した肩位置を変更する場合に用いる。
前記操作部33の第一マッサージ部6の位置変更ボタン45gは、第一マッサージ部6の位置を変更させるボタンであり、使用者の好む位置に第一マッサージ部6を移動させることが可能である。
前記操作部33の第二マッサージ部7の位置変更ボタン45hは、第二マッサージ部7の位置を変更させるボタンであり、使用者の好む位置に第二マッサージ部7を移動させることが可能である。
前記操作部33の各施療部を個別にマッサージする個別マッサージボタン45jは、エアーのマッサージ部である第三マッサージ部8、第四マッサージ部9、第五マッサージ部10をそれぞれ駆動させるボタンである。
【0100】
また、操作部33の内部には、発光部46が設けられており、操作部33に設けられた透光部47より、発光部46の光が確認できるようになっている。
例えば、電源ボタン45aの付近には、オン状態とオフ状態が視認できるように、発光部が2つ設けられており、オン状態であれば緑色に発光し、オフ状態であれば、オレンジ色に発光するようになっている。また、マッサージコースボタン45cなどは、現在実施しているコースがわかる様にコース中は、マッサージコースボタン45cに対応する位置に設けられた発光部46が点灯するようになっており、リクライニングボタン45dや位置変更ボタン45g,45hを押している間中に、発光部46が点灯するようになっている。
【0101】
また、
図33aに示す通り、操作部33にはマッサージ機を模した図を印刷してもよい。印刷されたマッサージ機には、複数の透光部47が設けられている。
前記複数の透光部47は、第一ガイドレール151の形に配置されており、前記第一マッサージ部6と第二マッサージ部7の現在位置が点灯するようになっている。
この様にして、第一マッサージ部6と第二マッサージ部7の現在位置がわかる様になっている。
第一マッサージ部6の移動に伴い、点灯位置が移動していくようになっており、第一マッサージ部6の現在位置が視認できるようになっている。
また、第二マッサージ部7も同様であり、移動に伴い点灯位置が移動していくようになっており、第二マッサージ部7の現在位置が視認できるようになっている。
また、第一マッサージ部6と第二マッサージ部7を区別できるよう、それぞれ別の色の発光部46でその位置を示すようになっている。
また、マッサージ機の座部3においては、第一マッサージ部6と第二マッサージ部7が前記第一ガイドレール151を共有する部分であるので、2つの発光部が点灯するようになっていてもよい。
【0102】
また、
図33bに示す操作部33には、人体を模した人型が印刷されており、人型には、複数の透光部47が設けられている。
前記複数の透光部47は、人体の長手方向のツボ位置に沿って設けられており、現在施療している箇所が点灯するようになっている。
また、第一マッサージ部6と第二マッサージ部7の位置がわかる様になっている。
第一マッサージ部6が移動に伴い、点灯位置が移動していくようになっており、第一マッサージ部6の現在位置が視認できるようになっている。
また、第二マッサージ部7も同様であり、移動に伴い点灯位置が移動していくようになっており、第二マッサージ部7の現在位置が視認できるようになっている。
また、肩位置検出中も、第一マッサージ部6の現在位置を点灯させるので、使用者の肩位置を示すようになっている。このようにすることで使用者の肩位置を視認することが可能となっている。
【0103】
前記制御部31は、第一マッサージ部6の進退機構90を利用して、マッサージを行うことが可能である。
図34と
図35と
図36と
図37は、第一マッサージ部6の進退機構90を利用してマッサージを行っている図である。
図34aは、左右の施療子81を進出させた状態を示す図である。
図34bは、左側施療子81を進出させた状態を示す図である。
図35aは、第一マッサージ部6が臀部付近に位置している状態を示す図である。
図35bは、第一マッサージ部6が右側施療子81を進出させた状態を示す図である。
図35cは、第一マッサージ部6が右側施療子81を進出させ、臀部から肩付近まで上昇した状態を示す図である。
図36aと
図36bは、幅変更機構69により、進出させた状態の左側施療子81と進出させない状態の右側施療子81を幅方向に移動させた図である。
図37は、幅変更機構69によって移動する施療子81の軌跡を示す図である。
【0104】
図34及び
図35に示す様に、制御部31は第一マッサージ部6の左側マッサージユニット14の進退機構90と右側マッサージユニット15の進退機構90を制御し、左右いずれかのマッサージユニット14,15の施療子81を進出させた状態でマッサージすることが可能である。このような状態でマッサージを行うので、使用者は突出した施療子81によって、身体が傾けられる。使用者が傾いた状態となるため、使用者と施療子81の当接の仕方が変更される。
施療子81を進出させていない状態や、進出量が同じ状態となっている場合、使用者と施療子81の当接の仕方は、
図34aに示す通り、施療子81の外縁部分91のみが使用者へ当接している状態となる。一方の施療子81を進出させた状態では、
図34bに示す通り、使用者と施療子81の当接の仕方は、施療子81の外縁部分91と、施療子81の中心部92から外縁部分91の間にある中部分93が使用者へ当接する。
また、左側施療子81と右側施療子81は所定間隔94を設けて配置されており、前記左側施療子81と右側施療子81の間にある所定間隔94は、施療子81を進出させない状態や、進出量が同じ状態である場合は、施療子81が当接できず施療を行えない領域となっている。
しかし、一方の施療子81を進出させて使用者を傾いた状態とすることで、進出した施療子81の外縁部分91と中部分93が身体へ当接することになるので、前記所定間隔94の施療が行えない領域に施療子が届くこととなり、従来では施療できなかった箇所へ施療することが可能である。
また、前記所定間隔94には、背骨が位置しており、背骨の際にある筋肉をマッサージすることが可能である。
【0105】
また、前記制御部31は、左側マッサージユニット14又は右側マッサージユニット15のいずれか一方の施療子81を進出させた状態で、第一マッサージ部6を身体長手方向に移動させながらマッサージを行うことが可能である。
図35bでは、右側のマッサージユニット14の施療子81を進出させている。
図35cに示す通り、一方の施療子81を進出させた状態で第一マッサージ部6を身体長手方向へ移動させることで、身体を捻りながら、身体を伸ばすことが可能となる。
このような動作を行う場合、前記制御部31は、 前記進退機構90により、左右の施療子81のいずれかを進出させる第一ステップと、前記施療子81の進出状態を維持する第二ステップと、前記施療子81を身体の長手方向に移動させる第三ステップとにより、マッサージ動作を行なう。
前記第一ステップにより、左右の施療子81のいずれかが進出するので、使用者が傾いた状態となる。前記第二ステップにより、施療子81の進出状態が維持されるので、使用者が傾いた状態が維持される。前記第三ステップにより、施療子81が使用者の長手方向に移動するので、使用者は捻られながら身体が伸ばされる。このような動作により、使用者の身体を捻りながら伸ばすことが可能となっている。
また、制御部31は、第一マッサージ部6の第一昇降機構65を制御し、第一マッサージ部6を第一ガイドレール151と第二ガイドレール171に沿って動作させる。また、昇降動作は、臀部から頭部に向けて移動する動作であっても、頭部から臀部に向けて移動する動作であってもよく、一方の施療子81が突出した状態で、昇降動作を行うので、使用者の身体が捻られながら伸ばされる動作となる。
【0106】
また、前記制御部31は、第一マッサージ部6が有する幅変更機構69を制御することも可能である。
前記幅変更機構69(
図6参照)は、揉み動作を行う駆動源(揉みモータ)62、前記駆動源(揉みモータ)62からの駆動力を減速する減速機構(図示せず)と、前記減速機構(図示せず)に連結され、揉み動作を行なう揉軸71と、前記揉軸71の途中で所定の角度で曲げられた偏角部(図示せず)により、構成されている。
図37に示す様に、前記幅変更機構69は、左右の施療子81同士の所定間隔94を変更することが可能であり、同時に施療子81に揉み動作を行わせることが可能である。
幅変更機構69を駆動することで、使用者の部位の幅に合わせたマッサージが可能である。
例えば、肩部では左右の施療子81同士の間隔を広く、腰部では左右の施療子81同士の間隔を狭くすることが可能である。また、施療部位の大きさにかかわらず、左右の施療子81同士の間隔を狭くしたり、広くしたりすることも可能である。このように幅変更機構69により、施療子81を部位に合わせて幅変更し、適切なマッサージを行うことが可能である。
また、幅変更機構69は、駆動させ続けることで揉み動作を行うことが可能である。揉み動作は、使用者の背部の幅方向に楕円軌跡を描くように動作し、さらに、前記楕円軌跡は使用者の厚み方向に前後往復するように楕円軌跡を描く。つまり揉み動作中は、左右幅方向の動作と指圧のような動作が組み合わされておこなわれており、使用者は若干前後に揺り動かされながら揉み動作を受けることとなる。
このような揉み動作と前記施療子81の進出動作を組み合わせることで、使用者の傾き具合を変更しながら施療を行うことが可能となり、更に身体長手方向の移動を合わせると、使用者を傾けた状態としながら、揉み動作で使用者を揺り動かして、身体長手方向へ移動し、使用者の傾いた状態を変化させながら、身体を捻り、伸ばすことが可能である。
また、施療子81を進出させた状態で揉み動作を行うので、指圧した状態で揉みマッサージを行うことができ、揉みマッサージの体感を強くすることが可能である。
【0107】
また、制御部31は、幅変更機構69(揉み動作)を制御して駆動範囲を設定することが可能である。
図37に示す様に、前記施療子81の進出動作と幅変更機構69の駆動範囲の設定により、施療箇所を指圧し、指圧した状態から駆動範囲を設定した幅変更を行うことで、施療箇所を捻りこむような指圧が実現できる。
前記制御部31は、前記進退機構90により、左右の施療子81のいずれかを進出させる第一ステップと、前記施療子81の進出状態を維持する第二ステップと、前記第二ステップの後に、前記幅変更機構69により前記施療子81を接近させる第三ステップと、前記第三ステップの後に、前記施療子81の接近状態を維持する第四ステップとにより、マッサージ動作を行なう。
また、制御部31は、前記幅変更機構69の前記駆動範囲を制御しており、施療子81の幅を細かに設定することが可能である。
図37では、施療子81が揉みマッサージ(幅変更)している際の動作を示しており、施療子81は楕円形の移動軌跡を描いて動作を行う。前記移動軌跡上には、A位置とB位置とC位置とD位置が例示されている。左右対の施療子81がA位置にあるときを幅広、左右対の施療子81がB位置にあるときを幅狭、前記左右の施療子81がC位置とD位置にあるときが幅中となっている。
また、前記A位置は使用者の背骨から施療子81が最も離間した状態であり、前記B位置は使用者の背骨に施療子81が最も近接した状態の位置であり、前記C位置は前記A位置とB位置の中間位置であって、後述するD位置と最も離間した状態の位置であり、前記D位置は前記A位置とB位置の間であって、前記C位置と最も離間した状態の位置である。
前記捻り込み指圧を行う場合、前記C位置又はD位置からB位置に向かって幅変更機構69を駆動させることが必要となる。この前記C位置又はD位置からB位置に向かって幅変更機構69を駆動させる動作が前記第三ステップの動作となる。また、第三ステップは、施療子81を進出させる第二ステップの後に行われるので、使用者に施療子81が当接し、押圧された状態が維持されており、この状態で前記C位置又はD位置からB位置に向かって幅変更機構69を駆動させると、使用者の施療部に施療子81を捻り込むような指圧が可能となる。更に、幅変更機構を駆動させて捻り込んだ状態を維持するためより強い指圧を体感することが可能である。
また、使用者は傾けられた状態となっているので、施療子81の外縁部分91と中部分93が当接しており、当接状態を維持したまま施療子81を背骨側に動作させる。よって背骨付近の筋肉を施療子81の動作方向に捻るような動作となり、捻り込むような動作を行うことができる。
【0108】
また、
図34a,
図34bに示す様に、前記制御部31は、左右のマッサージユニット14,15の施療子81を進出させた状態から、左右のマッサージユニット14,15のうちいずれかの施療子81を退出させる動作を行うことが可能である。左右のマッサージユニット14,15の施療子81を進出させた状態から、一方のマッサージユニットの施療子81を退出させる動作を行うことで、使用者の身体を傾かせることが可能であり、施療子81の身体への食い込みが大きくなり、より施療感が増す。
この後、前述のマッサージ動作を行うことが可能である。
【0109】
また、
図39に示す様に、前記制御部31は、前記左側マッサージユニット14の進退機構90を制御し、左側施療子81を使用者側へ進出させ、前記右側マッサージユニット15の進退機構90を制御し、右側施療子81を使用者側へ進出させ、前記左側施療子81の進出量と前記右側施療子81の進出量を異ならせてマッサージを行うことが可能である。
図39では、検出位置A〜Gにおける左側施療子81と右側施療子81の進出量が示されており、左右で異なる進出量で施療を行っている。
被施療者の体は、左半身と右半身で凝り具合が異なり、同じ進出量でマッサージを行ったとしても施療が適切でない場合があり、左右の進出量を異ならせてマッサージを行うことで、左半身と右半身の凝りに合わせてマッサージを行うことができる。
前記第一マッサージ部6は施療箇所で左側マッサージユニット14の進退機構90と右側マッサージユニット15の進退機構90を駆動させ、施療子81を進出させる。前記進退機構90は、エアセルで形成されているので、使用者の荷重により、膨張状態のエアセル301が変形される。また、使用者の施療箇所が凝っている場合、左右で施療箇所の固さが異なってくる。このため、膨張状態のエアセル301の変形具合が左右で異なり、この変形具合により左右の施療子81の進出量が異なってくる。施療箇所が固い場合は、前記エアセル301の変形が大きく、施療箇所が柔らかい場合は、前記エアセル301の変形が小さい。
さらに、前記エアセル301には、圧力センサ(図示せず)が設けられているため、エアセル301に荷重がかかりすぎた場合、エアセル301内部の空気を逃がす様に、所定量の空気を外部に放出する弁体(図示せず)が設けられている。この弁体(図示せず)の作用によっても、左右の施療子81の進出量は変更される。
この様にして、左右の施療子81の進出量を左半身及び右半身の凝り具合にあわせてマッサージすることが可能である。
【0110】
また、
図38は、左側施療子81の進出量と右側施療子81の進出量を、検出する検出部95が示されている。左側施療子81の進出量と右側施療子81の進出量は、検出部95により検出されている。左側マッサージユニット14は、進退機構90により使用者側へ進出した左側施療子81の進出量を検出する左側検出部96を有しており、右側マッサージユニット15は、進退機構90により使用者側へ進出した右側施療子81の進出量を検出する右側検出部97を有している。
左側検出部96と右側検出部97は構成が同じなので、左側検出部96を例に説明を行う。
前記左側検出部96は第2アーム80の第一施療子支持体82に設けられ、被検出部98は第二施療子支持体83に設けられている。
前記左側検出部96は、光学式のセンサである。左側検出部96は、受光部96aと発光部96bを有している。前記左側検出部96は、前記受光部96aと発光部96bが対向するように設置されており、前記受光部96aと発光部96bの間を被検出部98である複数の孔99を有する長方形状の板が移動するようになっている。
前記被検出部98には、前記発光部96bからの光を遮る箇所と、発光部96bからの光が受光部96aまで届く孔99が所定間隔で設けられており、前記孔99の数を検出することで、前記左側施療子81の進出量と前記右側施療子81の進出量を知ることが可能となる。
【0111】
更に制御部31は、
図41に示す様に、検出された左側施療子81の進出量と右側施療子81の進出量を比較し、その差から左側施療子81の押圧力と右側施療子81の押圧力を設定することが可能となっている。
図41aは、検出された左側施療子81の進出量と右側施療子81の進出量とその差を示す図である。
図41bは、前記差から設定された押圧力を示す図である。
左右の押出しエアセル301a,301bに同じ量のエアを給気して、使用者の身体に当接させた状態の前記左側施療子81の進出量と右側施療子81の進出量を比べることで、使用者の左半身及び右半身の硬さや、左右の歪みを知ることが可能である。そして、進出量の少ない方はエアの給気量を多くするように設定し、凝りの大きい半身に対して強いマッサージを行う。
このようにして、左右の施療子81に適切な押圧力で、左半身及び右半身を押圧することが可能である。
また、前記左側施療子81の進出量と右側施療子81の進出量の検出結果は、記憶部48(
図4参照)に記憶されるようになっている。
【0112】
また、
図40に示す様に、前記制御部31は、検出した左側施療子81の進出量と右側施療子81の進出量を利用して、使用者の施療部位を特定することが可能である。
図40では、左右の施療子81の進出量から使用者の背中の凹凸状態を読み取り、凹凸状況から部位を特定している。前記第一マッサージ部6は、第一ガイドレール151に沿って臀部より肩に向けて上昇していく。
第一マッサージ部6の上昇する過程で、腰部のように大きく凹んでいる箇所では、進退機構90の進出量は大きくなり、肩部付近は、腰部に比べて突出しているので、進退機構90の進出量は小さくなる。また、肩の上部に位置した場合は、施療子81にかかる負荷がなくなるので、進出量は大きくなる。
このような凹凸状況を検出することで、使用者の部位を特定している。
【0113】
また
図42に示す様に、前記制御部31は、検出した左側施療子81の進出量と右側施療子81の進出量の差が所定値を超えた箇所を施療箇所とすることが可能である。
前記第一マッサージ部6は、進退機構90のエアセル301a,エアセル301bに所定量のエアを給気して、左右の施療子81の進出量を検出し、記憶部48に左右の施療子81の進出量を記憶させる。
記憶させた左右の施療子81の進出量を比較し、左右の施療子81の進出量の差が所定値を越える箇所は、凝っている箇所と判定する。
また、左右の施療子81の進出量の差で凝っている箇所を判定するので、使用者の個人差に合わせて施療が可能である。
このように凝りのある部位を特定し、マッサージを施すことが可能である。
また、凝っている部位の特定方法は、前記左右のマッサージユニット14,15の進退機構90を進出させた状態とし、前記第一マッサージ部6を昇降させ、検出部95によって検出された左右の施療子81ごとの進出量を記憶部48に記憶し、前記左側施療子81の進出量と右側施療子81の進出量を比較し、進出量に所定値を超える差がある箇所を施療箇所と判定部49が判断することにより、凝っている部位を特定している。この様にして、施療箇所を特定できる。
【0114】
図43,
図44は、本発明の実施形態に係る椅子本体を示す図である。
図43aは、椅子本体11が起限の位置にある状態を示す図である。
図43b,
図43cは、椅子本体11が傾きを変更した状態を示す図である。
図42dは、椅子本体11が倒限位置にある状態を示す図である。
図44は、椅子本体11の傾きの変更を示す図である。椅子本体11は、前記揺動支軸(第1枢軸12b)が下方向にあるため、上方向に凸状の弧を描くように揺動している。
図45は、本発明の実施形態に係る椅子本体の揺動動作を模式的に示した図である。連続揺動の揺動端部での第一停止時間と第二停止時間を模式的に示している。
図45に示す2点鎖線は、椅子本体11が起限側からと倒限側へ傾動する往路である。また、倒限側が往路端部となる。往路端部とは、往路から復路へ切り替わる位置である。
破線は、椅子本体11が倒限側からと起限側へ傾動する復路である。また、起限側が復路端部となる。復路端部とは、復路から往路へ切り替わる位置である。
また、実線は、停止時間を示しており、往路端部での第一停止時間と、復路端部での第二停止時間を示している。
図45aは、椅子本体11が不規則に揺動している状態を模式的に示している。
図45bは、椅子本体11が連続揺動する揺動端部での第一停止時間と第二停止時間を略同一にした状態を模式的に示している。
【0115】
椅子本体11に使用者が腰掛けた場合、椅子本体11の背凭れ部2側が重たくなり、背凭れ部2側の重さとフットレスト4側で重さに差ができる。この状態で、椅子本体11を揺動させた場合、揺動動作の一端で椅子本体11が停止する第一停止時間と揺動動作の他端で椅子本体が停止する第二停止時間が不規則となる。つまり、揺動動作により往復動を行う椅子本体11は、往路方向から復路方向へ動作が切り替わる端部での第一停止時間(慣性がなくなるまでの時間)と、復路方向から往路方向へ動作が切り替わる端部での第二停止時間(慣性がなくなるまでの時間)は、規則的でなくなり揺動動作が不規則となっており、第一停止時間は第二停止時間より長くなっている。
また、椅子本体11の背凭れ部2の揺動動作をみてみると、揺動動作により、重力に準ずる方向である往路と重力に抗する方向である復路で揺動する。よって、往路から復路へ切り替わる往路端部の第一停止時間は、復路から往路へ切り替わる復路端部の第二停止時間より長くなっている。
また
図45aに示すように、背凭れ部2は、使用者の体重や重力の影響を受けやすい箇所であり、揺動動作の一端で停止する第一停止時間と揺動動作の他端で停止する第二停止時間は不規則となっており、第一停止時間は第二停止時間より長くなっている。なお、フットレスト4も同様に使用者の体重や重力の影響を受けて、揺動動作の一端で停止する第一停止時間と揺動動作の他端で停止する第二停止時間が不規則なっており、第一停止時間は第二停止時間より長くなっている。このように前記第一停止時間と前記第二停止時間が規則的でなく不規則であることから、椅子本体11の揺動動作が先読みしづらくなっている。
そこで、
図45bに示す様に制御部31は、第一停止時間と第二停止時間を略同一とする制御を行っている。この様に制御することで、使用者が予測しやすい規則的な揺動動作となり、安心感を与えることが可能となっている。
【0116】
また、制御部31は、第一停止時間と第二停止時間を略同一とする制御を行う場合、第一停止時間と第二停止時間のうち停止期間の長いほうに、停止時間を合わせるように制御されている。
図45aに示す通り、重力や体重等の影響から椅子本体11の前記揺動動作は、復路から往路に切り替わる際の第二停止時間より、往路から復路に切り替わる際の第一停止時間のほうが長い。前記制御部31は、第一停止時間に合わせて、第二停止時間を第一停止時間と略同一となるように停止時間を延長する制御を行う。
このような構成とすることで、使用者が予測しやすい揺動動作となり、安心感を与えることが可能となっている。
【0117】
図46は、椅子本体11の揺動範囲136と傾動範囲137を示す図である。椅子本体11は、連続揺動を行う場合、傾動範囲内137で揺動を行っている。
図47は、本発明の実施形態に係る揺動手段13の制御を示す図である。制御部31が、前記揺動範囲136を変更している。
図47aは、揺動範囲136を徐々に縮小させていく制御を示す図である。
図47bは、揺動範囲136を徐々に拡大させていく制御を示す図である。
図48は、本発明の実施形態に係る椅子本体の傾動範囲137と揺動範囲136を示す図である。
図47に示す揺動範囲136を模式的に示した図である。
図48aは、
図47aの第一揺動範囲136aを示している。
図48bは、
図47aの第二揺動範囲136bを示している。
図48cは、
図47aの第三揺動範囲136cを示している。
図48dは、
図47bの第一揺動範囲136aを示している。
図48eは、
図47bの第二揺動範囲136bを示している。
図48fは、
図47bの第三揺動範囲136aを示している。
【0118】
制御部31は、椅子本体11を連続揺動させる場合、揺動駆動部131の回転センサ134により揺動モータ132の回転パルスを検知し、前記回転パルス数で、往路の移動範囲と復路の移動範囲を決定し、これを揺動範囲136としている。例えば、パルス数を「30」とした場合、回転センサ134が30回パルスをカウントするまで椅子本体11を倒伏させ、回転センサ134が30回パルスをカウントしたら、揺動モータ132の反対に回転させて、再び回転センサ134が30回パルスをカウントするまで椅子本体11を起立させる。
この様に、揺動モータ132の回転パルス数で椅子本体11の揺動範囲136を設定するため、椅子本体11が起きた状態となる起限と椅子本体11が倒れた状態となる倒限の傾動範囲137内で椅子本体11を揺動させることが可能である。
また、揺動範囲136の端部を起限と倒限としてもよいが、起限と倒限を揺動範囲136の端部とすると、揺動動作により起限まで椅子本体11が起き上がってしまうので、使用者を背凭れ部2に寝かせた状態で揺動させ続けることができないので、リラックスできない。また、揺動動作により倒限まで倒れる動作を行うと、起限から倒限までの距離が長く、長い距離の後傾は、使用者に不安感を与えやすい。よって、起限から倒限までの間で、椅子本体11を揺動動作させることが好ましい。
【0119】
また
図47aに示す様に、第一揺動範囲136aは往路と復路パルスカウントを「30」とし、第二揺動範囲136bは往路と復路パルスカウントを「28」とし、第三揺動範囲136cは往路と復路パルスカウントを「26」として、徐々に揺動範囲136を小さくしていくことも可能である。
この様に揺動範囲136を徐々に小さくしていき、最終的に揺動範囲136の往路と復路のパルスカウントを「0」になるように制御し、揺動動作の終わりを使用者に感じさせたり、使用者の睡眠を妨げないようにすることが可能である。
図47bに示す様に、第一揺動範囲136aは往路と復路パルスカウントを「30」とし、第二揺動範囲136bは往路と復路パルスカウントを「32」とし、第三揺動範囲136cは往路と復路パルスカウントを「34」として、徐々に揺動範囲136を大きくしている。
この様に揺動範囲136を徐々に大きくしていき、揺動動作の振幅の変化により、使用者をよりリラックスさせることが可能である。
この様に揺動範囲136を徐々に大きく又は徐々に小さくしていく様に制御することが可能である。
【0120】
図49は、本発明の実施形態に係る揺動手段の制御を示す図である。
図49aは、揺動位置を徐々に起限へ近づける制御を示す図である。
図49bは、揺動位置を徐々に倒限へ近づける制御を示す図である。
図50は、本発明の実施形態に係る椅子本体の傾動範囲137と揺動範囲136を示す図である。
図49に示す揺動位置を模式的に示した図である。
図50aは、
図49aの第一揺動範囲136aを示している。
図50bは、
図49aの第二揺動範囲136bを示している。
図50cは、
図49aの第三揺動範囲136cを示している。
図50dは、
図49bの第一揺動範囲136aを示している。
図50eは、
図49bの第二揺動範囲136bを示している。
図50fは、
図49bの第三揺動範囲136cを示している。
【0121】
制御部31は、連続揺動する位置が期限側又は倒限側へ近づいていく様に制御することが可能である。揺動位置の変更は、椅子本体11が移動する往路と復路のパルスカウントを変更することで、変更している。
図49aに示す様に、第一揺動範囲136aの往路のパルスカウント「30」、第一揺動範囲136aの復路のパルスカウントを「35」とし、第二揺動範囲136bの往路のパルスカウント「30」、第二揺動範囲136bの復路のパルスカウントを「35」とし、第三揺動範囲136cの往路のパルスカウント「30」、第三揺動範囲136cの復路のパルスカウントを「35」とすると、連続揺動の位置が徐々に起限に近づくことが可能である。
この様に徐々に起限に近づくことで、椅子本体11が起限へ接近していき、起立状態となっていくので、使用者を覚醒させることが可能である。
図49bに示す様に、第一揺動範囲136aの往路のパルスカウント「35」、第一揺動範囲136aの復路のパルスカウントを「30」とし、第二揺動範囲136bの往路のパルスカウント「35」、第二揺動範囲136bの復路のパルスカウントを「30」とし、第三揺動範囲136cの往路のパルスカウント「35」、第三揺動範囲136cの復路のパルスカウントを「30」とすると、連続揺動の位置が徐々に倒限に近づくことが可能である。
この様に徐々に倒限に近づくことで、使用者をより倒伏させた状態の椅子本体11に凭れかけさせることが可能となり、よりリラックスさせることが可能となる。
【0122】
図51は、本発明の実施形態に係る椅子本体の揺動動作のフローを示す図である。
図52は、本発明の実施形態に係る椅子本体の揺動動作を示す図である。また、揺動端部での前記第一マッサージ部6と第二マッサージ部7の位置が図示されいる。
図53は、制御部31が椅子本体11の揺動制御を行うためのパルスカウントが示されている。
マッサージ部6,7が椅子本体11の揺動に連動して昇降動作を行うことで、椅子本体11の重心が変化し、揺動端部で発生する衝撃を緩和させることが可能である。
【0123】
椅子本体11の揺動動作とマッサージ部6,7の昇降動作は制御部31によって制御されている。
図51には、制御部31が椅子本体11の揺動動作とマッサージ部6,7の昇降動作を制御するフローが図示されている。椅子本体11を揺動動作させるよう制御部31に操作部33から信号が送達されるSTEP1と、前記信号を受信するとマッサージ部6,7を下降させるSTEP2と、椅子本体11を倒限まで姿勢変更させるため、第二センサ135bを検知するまで揺動モータ132を正転させるSTEP3と、倒伏状態となった前記椅子本体11を起きた状態とするため、前記揺動モータ132の回転センサ134がA回のパルスをカウントするまで揺動モータ132を反転させるSTEP4と、前記回転センサ134がA回パルスをカウントした際に、マッサージ部6,7を上昇させるSTEP5と、前記揺動モータ132の回転センサ134がB回のパルスをカウントするまで揺動モータ132を反転させるSTEP6と、前記回転センサ134がB回のパルスをカウントした際に揺動モータ132を一時停止するSTEP7と、前記停止時間を延長するSTEP8と、前記揺動モータ132の回転センサ134がC回のパルスをカウントするまで揺動モータ132を正転させるSTEP9と、前記回転センサ134がC回パルスをカウントした際に、マッサージ部6,7を下降させるSTEP10と、前記揺動モータ132の回転センサ134がD回のパルスをカウントするまで揺動モータ132を正転させるSTEP11と、前記回転センサ132がD回のパルスをカウントした際に揺動モータ132を一時停止するSTEP12と、を有している。
また、制御部31は、所定時間経過した場合、椅子本体11の揺動を停止する。
また、制御部31は所定時間経過していない場合、STEP4からSTEP12の制御を繰り返す。
この様に制御することで、椅子本体11が規則的に連続揺動することが可能であり、連続揺動する椅子本体11の揺動端部で発生する衝撃を第一マッサージ部6と第二マッサージ部7の昇降によって、緩和することが可能である。
【0124】
また、
図52は、
図51の動作フローを模式的に示したものである。
図52aは、起立した状態の椅子本体11が図示されており、
図51のSTEP1の状態を示している。
図52bは、最も倒伏した状態の椅子本体11が図示されており、
図51のSTEP2からSTEP3の状態を示している。また、マッサージ部6,7の下降は、前記下限位置のリミットセンサ155d,155eまで下降させてもよい。
図52cは、最も倒伏した状態の椅子本体11が、
図53で示すパルスカウントAとなるまで起立した状態を示しており、
図51のSTEP4の状態を示している。また、パルスをA回カウントした時点で、マッサージ部6,7の上昇動作が開始され、
図51のSTEP5の状態を示している。また、マッサージ部6,7の上昇動作は、上限位置のリミットセンサ155a,155cに到達するまでの途中位置で停止してもよい。停止位置は、前記下限位置のリミットセンサ155d,155eからマッサージ部6,7が有する回転センサのパルスを検知して制御してもよいし、何秒たったか、時間で制御してもよい。
図52dは、椅子本体11が
図53で示すパルスカウントBとなるまで起立した状態を示しており、
図51のSTEP6の状態を示している。
図52eは、椅子本体11の揺動を一時停止するため、揺動モータ132の駆動を停止しており、揺動動作の揺動端部(復路端部)となる位置である。また、
図52eは、
図51のSTEP7とSTEP8の状態を示しており、STEP8により、停止時間が延長される。
図52fは、椅子本体11が揺動端部(復路端部)から
図53で示すパルスカウントCとなるまで倒伏した状態を示しており、
図51のSTEP9の状態を示している。また、パルスをC回カウントした時点で、マッサージ部6,7の下降動作が開始され、
図51のSTEP10の状態を示している。また、マッサージ部6,7の下降動作は、前記下限位置のリミットセンサ155d,155eまで下降させてもよいし、下限位置のリミットセンサ155d,155eに到達するまでの途中位置で停止してもよい。停止位置は、マッサージ部6,7が有する回転センサのパルスを検知して制御してもよいし、何秒たったか、時間で制御してもよい。
図52gは、椅子本体11が
図53で示すパルスカウントDとなるまで倒伏した状態を示しており、
図51のSTEP11の状態を示している。
図52hは、椅子本体11の揺動を停止するため、揺動モータ132の駆動を停止しており、揺動動作の揺動端部(往路端部)となる位置である。
【0125】
また
図53で示すパルスカウントA,パルスカウントB,パルスカウントC,パルスカウントDは、椅子本体11の揺動動作の一例を示すものであり、変更が可能なものである。
図53で示すパルスカウントAとパルスカウントCは、マッサージ部6,7と昇降させるトリガーとなっている。パルスカウントBとパルスカウントDは、椅子本体11の揺動範囲136を示すものである。パルスカウントA〜Dは、揺動モータ132の回転センサ134によって、検知されている。
この様に制御することで、椅子本体11が往路端部に到達する前に、第一マッサージ部6と第二マッサージ部7が移動し、椅子本体11が復路端部に到達する前に、第一マッサージ部6と第二マッサージ部7が移動させることが可能である。また、第一マッサージ部6と第二マッサージ部7は、椅子本体11が往路端部へ到達する前に使用者の足部側へ向かって移動し、椅子本体11が復路端部へ到達する前に使用者の頭部側へ向かって移動することとなる。この制御は、例えば
図53のパルスカウントA,パルスカウントCに示す様に、制御部31が回転センサ134からのパルスを25回受信した際に行われる。
この様に構成することで、椅子本体11を連続揺動させ、往路端部と復路端部において、復路から往路、往路から復路へと切り替わる時に衝撃が生じたとしても、この衝撃を緩和させることが可能である。
【0126】
図54は、本発明の肘掛本体105の角度変更動作を示している。
図54aは、肘掛本体105の開口254が座部3側へ向くように角度変更し、収納状態とした図を示している。
図54bは、肘掛本体105の開口254が横を向くように角度変更し、使用状態とした図を示している。
図54cは、肘掛本体105の開口254が斜めを向くように角度変更し、使用状態とした図を示している。
図54dは、肘掛本体105の開口254が
図54cに示した状態よりも、斜めを向くように角度変更し、使用状態とした図を示している。
図54eは、肘掛本体105の開口254が上を向くように角度変更し、使用状態とした図を示している。
肘掛け部5は、肘掛本体105と、肘掛支持体106と、角度変更部110を有している。肘掛本体105の構造は、前述の通りであるので、説明は省略する。
肘掛本体105は、使用者の腕部を挿入保持する開口254を有しており、前記開口254は、角度変更部110により、開口254の位置が変更されるようになっている。
開口254の位置は、開口254が少なくとも横を向く第一状態と、前記開口254が斜めを向く第二状態と、前記開口254が上を向く第三状態とに角度変更できるようになっている。
また、開口254が座部3側を向くように角度変更させてもよい。
このように少なくとも第一状態と第二状態と第三状態に肘掛本体105の開口254の位置が変更できるので、肘掛本体105を使用者の所望する姿勢,幅に変更ししてマッサージを受けることができる。
さらに、第一状態から第二状態、第二状態から第三状態へと変更することで、左右の肘掛本体105同士の距離が変わる。よって、左右の肘掛本体105を第一状態から第二状態,第二状態から第三状態とすることで、肘掛本体105との距離が大きくなり、肘掛本体105の幅を調整することが可能となる。
このように、肘掛本体105の角度を変更することで、使用者の所望する姿勢,幅にしてマッサージを受けることが可能となる。
【0127】
また、前記第一状態とは、
図54bに示すような状態であり、肘掛本体105の開口254が横方向を向き、左右の肘掛本体105の開口254が対向するような状態である。このような状態で使用者の腕部を横方向から挿入すると、腕部は第一内部面251(
図11参照)に載置されるようになる。
前記第二状態とは、
図54cや
図54dに示すような状態であり、肘掛本体105の開口254が斜め方向を向くようになる。開口254は、斜め上方向を向くので、使用者は、腕部を斜め上方から挿入することができる。また、腕部は、第一内部面251(
図11参照)と第二内部面252(
図11参照)に亘って載置され、第一接合部255付近に位置する。
前記第三状態では、
図54eに示すような状態であり、肘掛本体105の開口254が上方を向くようになる。開口254は、上方を向くので、使用者は腕部を上方向から挿入することができる。また、腕部は第二内部面252(
図11参照)に載置されることとなる。
このような第一状態と第二状態と第三状態では、腕部がそれぞれ異なる面に載置することとなる。載置する面が異なることで、腕部のマッサージ箇所が変更される。
腕部は手のひらを下にした状態で第一状態,第二状態,第三状態の肘掛本体105に載置され、手の甲側を上面、手のひら側を下面、親指側と小指側を側面とする。
第一状態では、腕が第一内部面251に載置されるので、第一内部面251(
図11参照)に設けられた空気袋305a(
図11参照)と第三内部面253(
図11参照)に設けられた空気袋305b(
図11参照)によって腕の上面と下面がマッサージされる。
また、第二状態では、腕が第一内部面251(
図11参照)と第二内部面252(
図11参照)に亘って腕が載置され、第一接合部255付近に位置するので、腕の下面から側面と、上面から側面がマッサージされる。
また、第三状態では、腕部は第二内部面252(
図11参照)に載置されるので、腕部の両側面がマッサージされることとなる。
この様に、第一状態と第二状態と第三状態で、腕部のマッサージの体感を変更することも可能である。
【0128】
図55や
図56は角度変更部110の抵抗部180を図示している。
また、
図55や
図56は、角度変更部110の抵抗部180の構造を示す図である。
図55の抵抗部180は、前側から後側に向けて切断した断面を示す図である。
図55で記載の前の概念は、
図1に示す椅子型マッサージ機1の前方向に一致し、後の概念は、
図1に示す椅子型マッサージ機1の後方向に一致する。角度変更部110は、肘掛本体105を取り付ける第一取付片111と、肘掛支持部106を取り付ける第二取付片112を有しており、前記第一取付片111と第二取付片112は、軸体113によって、前記軸周りに回動して、角度が変更できる様になっている。
この軸体113には、抵抗部180が設けられており、前記肘掛本体105が角度変更した姿勢を維持できるようになっている。
前記抵抗部180は、軸体113の軸上に設けられ、第一取付片111と第二取付片112の間に位置する。
前記抵抗部180は、第一カム182と第二カム183を有している。
第一カム182には、軸体113が挿通する穴184が設けられており、第一取付片111と共に回動するように取り付けられている。
第二カム183には、軸体113が挿通する穴184が設けられており、第二取付片112と共に回動できるように取り付けられている。また、第二カム183は、弾性体186を有しており、弾性体186によって、前記第一カム182側へ付勢されるようになっている。
この弾性体186によって、第二カム183は、第一カム182側へ付勢されて接触し、第一取付片111と第二取付片112の回動動作(肘掛本体105の角度変更動作)に抵抗を付与することとなる。
このように抵抗部180を設けることで、前記第一状態や第二状態や第三状態に角度変更させた状態の肘掛本体105の姿勢を維持させることが可能となる。
このため、肘掛本体105を使用者の所望する姿勢にしてマッサージを受けることが可能である。また、肘掛本体105の姿勢を変更することで、左右の肘掛本体105同士の距離が変更されるので、左右の肘掛本体105を所望する幅にしてマッサージを受けることも可能である。
【0129】
また、前記抵抗部180は、角度変更動作の所定の範囲において、抵抗を付与してもよい。
図56に示す様に、角度変更動作の所定の範囲において抵抗を付与する場合に一例を以下に示す。
第一カム182は、第二カム183と接触する面に溝185を有している。前記溝185は、第一カム182の周方向に設けられており、周の一部に設けられている。また、溝185は、溝185の端部は、なだらか坂状になっていてもよい。
第二カム183は、第一カム182と接する面に、突起187が設けられている。この突起187は、前記第一カムの溝185よりも小さくなっており、突起187は、前記第一カム182の溝185に嵌る程度の大きさとなっている。
このような形状の第一カム182と第二カム183は、第二カム183の突起187が第一カム182の溝185に嵌っている状態となる範囲と、第二カム183の突起187が第一カム182の溝185に嵌っていない状態となる範囲があることとなる。
そして、第二カム183の弾性体186を第二カム183の突起187が第一カム182の溝185に嵌っていない状態となったときに作用するようにしておけば、第二カム183の突起187が第一カム182の溝185に嵌っていない状態の範囲において、抵抗が発生する。
このため、この抵抗が発生している範囲において、肘掛本体105の姿勢を変更することが可能となる。
【0130】
また、角度変更動作における所定範囲と所定範囲で抵抗値を変えることも可能である。つまり、第一所定範囲と第二所定範囲において、抵抗値を異なるようにすることもできる。
第二カム183の突起187が第一カム182の溝185に嵌っていない状態となる第一所定範囲と、第二カム183の突起187が第一カム182の溝185に嵌っている状態となる第二所定範囲を設け、前記第一カム182と第二カム183を常に接した状態となるように付勢しておく。
このような状態であれば、第一所定範囲の抵抗値と、第二所定範囲の抵抗値が異なることとなる。
また、第二所定範囲においても、抵抗が発生しているため、第一所定範囲においては、突起により更に抵抗が発生する。第二カム183の突起187が第一カム182の溝185に嵌っていない状態の抵抗値は、第二カム183の突起187が第一カム182の溝185に嵌っている状態の抵抗値と比べて大きくなっている。
このように、第一所定範囲においては、抵抗値を大きく、第二所定範囲においては、抵抗値を小さくすることが可能であり、それぞれの範囲で抵抗値を異ならせることが可能である。
このように抵抗値を異なるようにすることで、例えば、抵抗値を高めに設定しておくことで、角度変更した肘掛本体の姿勢を維持することが可能となり、抵抗値を低めに設定しておくことで、肘掛本体を移動させやすくなる。このように目的に応じて抵抗値を設定することが可能となる。
【0131】
また、抵抗値を変更するには、前記溝185の深さを変更しても抵抗値を変更することが可能である。
図57は、第一カム182と第二カム183の断面図と、第一カム182の溝185の位置と第二カム183の突起187の位置を示した平面図である。また、溝185の深さを段階的に変更した第一カム182と、突起187を有する第二カム183と示す図である。前記第一カム182の溝185は、段階的に設けられており、溝185が深い部分においては、抵抗値が小さく、溝が浅い部分においては、抵抗値が深い部分に比べて大きくなっていく。
図57aは、突起187が溝185に嵌っておらず、抵抗値が高い状態となっている。
図57bは、突起187が浅い溝185に嵌っており、抵抗値が中程度の状態となっている。
図57cは、突起187が深い溝185に嵌っており、抵抗値が低い状態となっている。
このようにして、溝を段階的に設けることで、抵抗値に差をつけることが可能となる。このように段階的に抵抗値に差を設けることで、抵抗値が高い状態の部分は、肘掛本体105の位置決め位置、抵抗値が中程度の状態の部分は、肘掛本体105の移動位置、抵抗値が低い状態の部分は、肘掛本体105を使用しない位置など用途にあわせて、抵抗値を変更することが可能となる。
【0132】
また、
図58に示す様に、溝185を複数設けてもよい。
図58aは、溝185を複数設けた第一カム182を示す図である。
図58bは、溝185にかえて複数の切り欠きを有する第一カム182を示す図である。
溝185を複数設けることで、抵抗値が変化する部分を複数設けることが可能である。
例えば、抵抗値の小さい部分と大きい部分を交互に配置することで、肘掛本体105の移動範囲においては、抵抗値を小さくし、肘掛本体105を位置決めする範囲においては、抵抗値を大きくすることができ、移動のための範囲と施療を行う範囲を設定することが可能である。
また、溝185ではなくて、カムを部分的に切り欠いてもよい。
前記第二カム183の一部を切り欠くことで、切欠部分においては、溝185と同じ作用を有し、抵抗値の小さな部分とすることが可能である。
【0133】
図59〜
図60は、回動機構123を示す図である。
図59は、本発明の回動機構123を示しており、回動機構123が肘掛本体105を収納状態としている際の図である。
図59aは、前記肘掛本体105を収納状態とした際の回動機構123を上方から見た図である。
図59bは、前記肘掛本体105を収納状態とした際の回動機構123を下方から見た図である。
図60は、前記回動機構123を示しており、回動機構123が肘掛本体105を使用状態としている際の図である。
図60aは、前記肘掛本体105を使用状態とした際の回動機構123を上方から見た図である。
図60bは、前記肘掛本体105を使用状態とした際の回動機構123を下方から見た図である。
前記回動機構123は、第一取付片111と第二取付片112を有している。前記第一取付片111と第二取付片112とは、軸体113により回動可能に枢支されている。また、前記回動機構123は、ロック手段124を有している。
前記第一取付片111と前記第二取付片112の端部には、前記軸体113を保持する筒体235が所定間隔で配置されている。前記第一取付片111は、前記肘掛本体105に取り付けられる部分となっており、第二取付片112は、肘掛支持体106に取り付けられる部分となっている。また、前記第一取付片111に所定間隔で配置された筒体235と、前記第二取付片112に所定間隔で配置された筒体235は、前記軸体113が筒体235に挿入され、第一取付片111と第二取付片112がヒンジとなり回動可能となる。
【0134】
図61は、本発明の回動機構123の第一取付片111と第二取付片112を示す図である。
前記第一取付片111は、係合突起238を有しており、前記係合突起238は、その中途部分の全周に溝240を有している。前記係合突起238は、第二取付片112に向かって突出しており、後述する第二取付片112の孔234に挿入できるようになっている。
また、係合突起238は、複数あってもよく、係合突起238を複数設ける場合は、前記第二取付片112の孔234を、係合突起238にあう位置に設ければよい。
【0135】
前記第二取付片112は、ヒンジベース265と、レバーブラケット269と、レバー273と、取付ブラケット280により構成されている。
前記ヒンジベース265は、前記第一取付片111と軸体113によって、ヒンジとなる部分である。前記ヒンジベース265は、第一取付片111に接触する上面部266と、前記上面部266から立上り、上面部266の周方向に設けられた側面267を有している。前記上面部266には、前記第一取付片111の係合突起238が挿入される孔234が設けられており、前記上面部266の端部には、前記筒体235が所定間隔を空けて設けられている。前記側面267には、切り欠き部268が設けられている。
前記レバーブラケット269は、後述するレバー273に固定される。前記レバーブラケット269は、ヒンジベース265の内部に設けられる。前記レバーブラケット269は、レバー273に固定するための固定溝270を有している。
また、前記レバーブラケット269は、前記ヒンジベース265の孔234と略同一位置に孔271が設けられており、前記係合突起238は、前記ヒンジベース265の孔234を通って、レバーブラケット269の孔271に挿入される。
また前記レバーブラケット269の孔271は、前記ヒンジベース265の孔234より小径となっている。
また、このレバーブラケット269の孔271の外縁部には、切り欠き部272が設けられている。この切り欠き部272の縁は、円弧状となっており、前記係合突起238の溝240に合致するようになっている。
【0136】
前記レバー273は、その上面に前記レバーブラケット269を設けた状態で、前記ヒンジベース265の内部に位置する。前記レバー273は、前記レバーブラケット269の孔271よりも大径の孔275を有している。前記孔275は、楕円形状となっており、前記レバーブラケット269の孔271と切り欠き部272よりも大径となっている。
前記レバー273は、前記レバーブラケット269の固定溝270と前記レバー273が有する固定突起274を合致させて、レバー273とレバーブラケット269を固定する。
また、レバーブラケット269と前記レバー273を固定すると、前記レバーブラケット269の孔271と切り欠き部272により、前記レバー273の楕円形の孔275の一部が塞がれた状態となる。
また、前記レバー273には、持ち手276が設けられている。この持ち手276は、前記レバー273が、前記ヒンジベース265の内部に設けられた際に、前記ヒンジベース265の切り欠き部268より突出するようになっている。
前記レバー273の下面には、突起体277(
図59,60参照)が複数設けられている。前記突起体277は、後述する取付ブラケット280が有する溝279に挿入されるようになっている。
【0137】
前記取付ブラケット280は、肘掛支持体106にネジ止めされる部材である。
前記取付ブラケット280は、前記レバー273に設けられた突起体277が挿入される溝279を有している。この溝279は、取付ブラケット280の長手方向に長寸となっており、前記突起体277が挿入された状態で、前記突起体277が溝279内を移動できるようになっている。
また、前記取付ブラケット280には、ヒンジベース265が固定できるようになっており、ヒンジベース265と取付ブラケット280はネジ止めできる様になっている。この取付ブラケット280とヒンジベース265の固定については、ネジ止め以外の手法でもよく、取付ブラケット280とヒンジベース265が固定されればよい。
この第二取付片112は、このような部材により構成されており、前記取付ブラケット280を肘掛支持体106にネジ止めし、その上に前記レバー273を配置し、前記レバー273の突起体277を、前記取付ブラケット280の溝279に挿入する。さらにレバーブラケット269をレバー273に取付ける。この状態で、前記ヒンジベース265を取付ることで、第二取付片112が肘掛支持体106に設けられる。
【0138】
図62は、本発明の前記レバー273を移動させた図である。ロック手段124を示す図である。
図62aは、第二ロック手段124により回動機構123の回動がロックされた状態を示す図である。
図62bは、前記回動機構123の回動のロックが解除された状態を示す図である。
また、前記ヒンジベース265の切り欠き部268からレバー273が突出しており、前記切り欠き部268内をスライドする。このため、前記切り欠き部268は、レバー273より大きな切り欠きとなっている。
また、レバー273のスライド動作は、前記取付ブラケット280の溝279の長さによって、制限される。これを利用して、スライド量を設定している。
また、前記第一取付片111の係合突起238は、前記肘掛本体105の回動動作により、第一取付片111と第二取付片112同士が接触する状態となると、前記第二取付片112のヒンジベース265に設けられた孔234と、レバーブラケット269に設けられた孔271と、レバー273に設けられた楕円形の孔275を通ることとなる。
この状態で、レバー273をスライドさせると、前記レバーブラケット269の孔271の切り欠き部272の部分に前記第一取付片111の係合突起238が位置するようになる。そして係合突起238に設けられた溝240と、前記切り欠き部272が合致し、前記肘掛本体105が固定された状態となる。
このレバーブラケット269の切り欠き部272と係合突起238の溝240との合致を解消する場合は、前記レバー263をスライドさせて合致を解消すればよい。
この様に第一取付片111と第二取付片112は、肘掛本体105を使用状態で固定するためのロック手段124を有している。
【0139】
また、前記第一取付片111と第二取付片112のヒンジ部分に抵抗部180を設けてもよい。
このように構成することで、肘掛本体105を様々な角度にすることが可能であり、使用者の好むような幅や位置で施療をおこなうことが可能となる。
【0140】
また、
図63のように、前記レバーブラケット269の変わりに、孔271と切り欠き部272を設けた板290を前記レバー273に、設けてもよい。
図63は、第二取付片112の別実施形態であり、レバー273と板290を示す図である。
図63aは、レバー273を示しており、レバー273を突起体277が設けられている方向から見た図である。
図63bは、孔271と切り欠き部272を設けた板290を示している。
図63cは、前記板290を、レバー273の内部に設置した状態を示す図である。
前記レバー273は、内部に前記板290に合わせた凹部291を有しており、前記凹部291には、前記板290を固定する固定突起274が設けられている。
前記板290の孔271と切り欠き部分272は、前記レバー273の孔275よりも小さくなっており、前記レバー273の凹部291に前記板290を嵌合わせることで、
レバー273の孔275の一部が板290によって、塞がれた状態となる。
このような構成でも、前記レバー273をスライドさせた際に、第一取付片111の係合突起238に設けられた溝240と、前記切り欠き部272が合致し、前記肘掛本体105の回動を固定することが可能となる。
また、レバー273の孔275に、切り欠き部分272を設けてもよい。このように構成することで、板290を別途設ける必要がなくなり、部品点数を削減できる。