特許第6402019号(P6402019)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6402019
(24)【登録日】2018年9月14日
(45)【発行日】2018年10月10日
(54)【発明の名称】エレクトロスプレー装置
(51)【国際特許分類】
   B05B 5/025 20060101AFI20181001BHJP
   B05B 1/02 20060101ALI20181001BHJP
【FI】
   B05B5/025 A
   B05B1/02
【請求項の数】1
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-253103(P2014-253103)
(22)【出願日】2014年12月15日
(65)【公開番号】特開2016-112504(P2016-112504A)
(43)【公開日】2016年6月23日
【審査請求日】2017年11月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】000219314
【氏名又は名称】東レエンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104433
【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 博一
(72)【発明者】
【氏名】橋本 靖典
(72)【発明者】
【氏名】本田 顕真
(72)【発明者】
【氏名】山本 清人
(72)【発明者】
【氏名】畠山 辰男
【審査官】 横島 隆裕
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−149274(JP,A)
【文献】 特許第4080893(JP,B2)
【文献】 米国特許第6032876(US,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0138714(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0034594(US,A1)
【文献】 特開2009−043561(JP,A)
【文献】 特開昭50−034641(JP,A)
【文献】 特開2009−262058(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05B 1/00−17/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属製のノズルに電圧を印加することにより、前記ノズルから噴霧された溶液材料を、基板に薄膜として堆積させるエレクトロスプレー装置であって、
前記溶液材料を噴霧する前記ノズルを備え、
前記ノズルの先端部は、先端に向かって前記ノズルの直径が小さくなる形状を有し、
前記ノズルの前記先端部の近傍には、前記溶液材料が吐出される吐出用穴部が設けられており、
前記吐出用穴部は、前記ノズルの側面に設けられている、エレクトロスプレー装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、エレクトロスプレー装置に関し、特に、ノズルから噴霧された溶液材料を、基板に薄膜として堆積させるエレクトロスプレー装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ノズルから噴霧された溶液材料を基板に薄膜として堆積させるエレクトロスプレー装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、基板が載置されるプレートと、電圧が印加された状態の溶液材料を基板に噴霧するノズルとを備えるエレクトロスプレー装置が開示されている。このエレクトロスプレー装置では、ノズルは、先端が平坦な円筒形状を有する。そして、基板とノズルとの間に生じた電界により、ノズルの先端から基板に溶液材料が飛行することによって、基板に溶液材料が薄膜として堆積される。
【0004】
一方、上記特許文献1に記載のような従来のエレクトロスプレー装置では、水のような表面張力の大きい溶媒を用いて塗布する場合、溶液材料の一部が表面張力によって小さな液滴にならずに、比較的大きな液滴が残存した状態でノズルの先端から基板に溶液材料が飛行し、薄膜の膜厚が不均一になるという不都合がある。この不都合を解消するために、従来では、直径の小さな円筒形状のノズルを用いることが提案されている。これにより、ノズルの先端に電界が集中するので、水のような表面張力の大きい溶媒を塗布する場合でも、比較的大きな液滴が残存することを抑制することが可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2014−147891号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、直径の小さな円筒形状のノズルが用いられるエレクトロスプレー装置では、比較的大きな液滴が残存することを抑制することが可能である一方、ノズルの直径が小さい分、溶媒の吐出量が少なくなるという問題点がある。
【0007】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、比較的大きな液滴が残存することを抑制しながら、溶液材料の吐出量が少なくなることを抑制して塗布することが可能なエレクトロスプレー装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、この発明の一の局面によるエレクトロスプレー装置は、金属製のノズルに電圧を印加することにより、ノズルから噴霧された溶液材料を、基板に薄膜として堆積させるエレクトロスプレー装置であって、溶液材料を噴霧するノズルを備え、ノズルの先端部は、先端に向かってノズルの直径が小さくなる形状を有し、ノズルの先端部の近傍には、溶液材料が吐出される吐出用穴部が設けられており、吐出用穴部は、ノズルの側面に設けられている
【0009】
この一の局面によるエレクトロスプレー装置では、上記のように、ノズルの先端部を、先端に向かってノズルの直径が小さくなる形状を有するように構成することによって、ノズルの先端において電界が集中するので、水のような表面張力の大きい溶媒を用いて塗布する場合でも、集中した電界により溶液材料を小さな液滴にすることができる。また、先端まで直径が均一なノズルの場合に比べ、比較的大きな穴径であっても所定の大きさの電界をノズルの先端に形成することができるため、溶液材料の吐出量が少なくなることを抑制することができる。これらにより、比較的大きな液滴が残存することを抑制しながら、溶液材料の吐出量が少なくなることを抑制して塗布することができる。
【0010】
また、ノズルの先端部の近傍には、溶液材料が吐出される吐出用穴部が設けられている。これにより、ノズルの先端部の近傍に設けられる吐出用穴部から吐出される溶液材料が、ノズルの先端部の電界によりノズルの先端部側に移動するので、溶液材料をノズルの先端部に連続して供給することができる。その結果、溶液材料を連続して飛行させることができる。
【0011】
また、吐出用穴部は、ノズルの側面に設けられている。これにより、ノズルの先端部が先端に向かって直径が小さくなる形状を有することに起因して、ノズルの先端部に吐出用穴部を形成することが困難な場合でも、容易に、吐出用穴部をノズルの側面に形成することができる。また、ノズルの先端部(先端)に吐出用穴部を形成する場合と異なり、ノズルの先端を尖らせることができるので、先端に電界をより集中させることができる。これにより、比較的大きな液滴が残存することをより抑制することができるとともに、電界がより集中する分、溶液材料の塗布範囲(スプレー径)を大きくすることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、上記のように、比較的大きな液滴が残存することを抑制しながら、溶液材料の吐出量が少なくなることを抑制して塗布することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施形態によるエレクトロスプレー装置の構成を示す図である。
図2】本発明の実施形態によるエレクトロスプレー装置のノズルの断面図である。
図3参考例によるエレクトロスプレー装置のノズルの断面図である。
図4】比較例によるエレクトロスプレー装置のノズルの断面図である。
図5】ノズルから噴霧された溶液材料のスプレー径の大きさについて行った実験の結果を示す図である。
図6】電気力線の広がりを説明するための図である。
図7】本発明の実施形態の第1変形例によるエレクトロスプレー装置のノズルの断面図である。
図8】本発明の実施形態の第2変形例によるエレクトロスプレー装置のノズルの断面図である。
図9】本発明の実施形態の第3変形例によるエレクトロスプレー装置のノズルの断面図である。
図10】本発明の実施形態の第4変形例によるエレクトロスプレー装置のノズルの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0015】
実施形態)
図1および図2を参照して、実施形態によるエレクトロスプレー装置100の構成について説明する。
【0016】
図1に示すように、エレクトロスプレー装置100は、ノズル1と、アースプレート2とを備えている。また、ノズル1とアースプレート2との間には、図示しないマスクが設けられている。また、アースプレート2の表面上(Z2方向側の表面上)には、基板200が配置されている。
【0017】
ノズル1は、金属製である。そして、金属製のノズル1に電圧を印加することにより、溶液材料に電圧が印加されて、溶液材料が下方(Z2方向)から上方(Z1方向)に向かって噴霧される。これにより、ノズル1から噴霧された溶液材料が、基板200に薄膜(図示せず)として堆積される。
【0018】
ここで、実施形態では、図2に示すように、ノズル1の先端部11は、先端12に向かってノズル1の直径D1が小さくなる形状を有する。具体的には、ノズル1は、先端部11と、先端部11以外の根元部13とを含む。ノズル1は、先端部11と根元部13とが溶接されることにより形成されている。
【0019】
先端部11は、直径D1が一定である第1部分11aと、先端12に向かって直径D1が小さくなる円錐形状を有する第2部分11bとを含む。また、先端部11には、溶液材料が流通する後述する流路14は設けられていない。また、円錐形状の先端部11を、先端12を通るX−Z平面に沿って切断した断面において、先端部11の角度θ1は、略60度である。
【0020】
また、根元部13は、円筒形状を有し、内部に、溶液材料が流通する流路14が設けられている。根元部13は、直径D2を有するとともに、流路14は、直径D3を有する。また、根元部13の直径D2および流路14の直径D3は、Z1方向側からZ2方向側にわたって一定である。たとえば、根元部13の直径D2は、0.51mmであり、流路14の直径D3は、0.25mmである。
【0021】
また、実施形態では、ノズル1の先端部11の近傍には、溶液材料が吐出される吐出用穴部15が設けられている。具体的には、吐出用穴部15は、X方向から見た吐出用穴部15の中心が先端部11の先端12からZ方向に沿って距離Lだけ隔てるように配置されている。たとえば、距離Lは、1.0mmである。また、吐出用穴部15は、流路14に連通するように設けられている。
【0022】
また、実施形態では、吐出用穴部15は、ノズル1(根元部13)の側面16に設けられている。また、吐出用穴部15は、流路14が延びる方向であるZ方向に直交するX方向に開口するように2つ設けられている。また、吐出用穴部15の直径D4は、流路14の直径D3と略等しい。そして、ノズル1に電圧が印加されることにより、先端部11(先端12)に電界が生じる。この電界により、図1に示すように、吐出用穴部15から溶液材料が先端部11(先端12)側に移動する(吐出される)。
【0023】
アースプレート2は、たとえば金属板から構成されており、平板形状を有する。アースプレート2は、薄膜の形成時に、基板200に接触して基板200を支持するとともに接地するように構成されている。
【0024】
次に、実施形態の効果について説明する。
【0025】
実施形態では、上記のように、ノズル1の先端部11を、先端12に向かってノズル1の直径D1が小さくなる形状を有するように構成することによって、ノズル1の先端12において電界が集中するので、水のような表面張力の大きい溶媒を用いて塗布する場合でも、集中した電界により溶液材料を小さな液滴にすることができる。また、先端まで直径が均一なノズルの場合に比べ、比較的大きな穴径であっても所定の大きさの電界をノズル1の先端12に形成することができるため、溶液材料の吐出量が少なくなることを抑制することができる。これらにより、比較的大きな液滴が残存することを抑制しながら、溶液材料の吐出量が少なくなることを抑制して塗布することができる。
【0026】
また、実施形態では、上記のように、ノズル1の先端部11の近傍に、溶液材料が吐出される吐出用穴部15を設ける。これにより、ノズル1の先端部11の近傍に設けられる吐出用穴部15から吐出される溶液材料が、ノズル1の先端部11の電界によりノズル1の先端部11側に移動するので、溶液材料をノズル1の先端部11に連続して供給することができる。その結果、溶液材料を連続して飛行させることができる。
【0027】
また、実施形態では、上記のように、吐出用穴部15を、ノズル1の側面16に設ける。これにより、ノズル1の先端部11が先端12に向かって直径D1が小さくなる形状を有することに起因して、ノズル1の先端部11に吐出用穴部15を形成することが困難な場合でも、容易に、吐出用穴部15をノズル1の側面16に形成することができる。また、ノズル1の先端部11(先端12)に吐出用穴部15を形成する場合と異なり、ノズル1の先端12を尖らせることができるので、先端12に電界をより集中させることができる。これにより、比較的大きな液滴が残存することをより抑制することができるとともに、電界がより集中する分、溶液材料の塗布範囲(スプレー径)を大きくすることができる。
【0028】
参考例
次に、図3を参照して、参考例によるエレクトロスプレー装置110の構成について説明する。参考例では、吐出用穴部15がノズル1の側面16に設けられていた上記実施形態と異なり、吐出用穴部35がノズル3の先端32に設けられている。
【0029】
参考例では、エレクトロスプレー装置110のノズル3の先端部31は、先端32に向かってノズル3の直径D5が小さくなる形状を有する。具体的には、ノズル3は、先端部31と、先端部31以外の根元部33とを含む。ノズル3は、円筒形状のノズル3の先端32側の部分を、テーパ状に加工することにより形成されている。これにより、根元部33の直径D6および流路34の直径D7は、Z1方向側からZ2方向側にわたって一定である一方、先端部31の直径D5は、先端32に向かって小さくなる。たとえば、根元部33の直径D6は、0.51mmであり、流路34の直径D7は、0.25mmである。また、先端部31は、Z方向に対して約6度の角度θ2で傾斜している。また、先端部31の先端32における直径D5(直径が最も小さくなった位置における直径D5)は、0.38mmである。
【0030】
そして、参考例では、吐出用穴部35は、ノズル3の先端32に設けられている。具体的には、吐出用穴部35は、流路34に連通するように、ノズル3のZ1方向側の端面に設けられている。これにより、先端部31は、円錐台形状を有する。
【0031】
なお、参考例のその他の構成は、上記実施形態と同様である。
【0032】
次に、参考例の効果について説明する。
【0033】
参考例では、上記のように、吐出用穴部35を、ノズル3の先端32に設ける。これにより、容易に、溶液材料を電界が集中するノズル3の先端32に供給することができる。
【0034】
なお、参考例のその他の効果は、上記実施形態と同様である。
【0035】
次に、図4図6を参照して、ノズルから噴霧された溶液材料のスプレー径の大きさについて行った実験を、比較例によるエレクトロスプレー装置300と比較しながら説明する。なお、ノズルから噴霧された溶液材料は、噴霧方向から見て、略円形状に基板に噴霧される。そして、スプレー径とは、基板に噴霧された略円形状の溶液材料の直径を意味する。
【0036】
図4に示すように、比較例によるエレクトロスプレー装置300では、ノズル301は、先端302が平坦な円筒形状を有する。そして、上記実施形態および参考例と同様に、ノズル301の直径D8は、0.51mmであり、流路303の直径D9は、0.25mmである。
【0037】
そして、実験では、ノズル(実施形態のノズル1、参考例のノズル3、比較例のノズル301)の基板200に対する高さh(図1参照)を変化させた場合における、スプレー径D10(図1参照)の大きさの変化を測定した。なお、ノズルに印加する電圧は、6.5kV〜12kVの範囲で調整した。図5に示すように、高さhがいずれの場合(30mm、40mm、50mm、60mm、70mm)においても、実施形態のノズル1、参考例のノズル3、比較例のノズル301の順にスプレー径D10が大きくなることが判明した。
【0038】
スプレー径D10が、実施形態のノズル1、参考例のノズル3、比較例のノズル301の順に大きくなる理由は、以下のように考えられる。実施形態のノズル1の先端部11は、先端12に向かってノズル1の直径D1が小さくなる形状を有するので、比較例のノズル301の先端302に比べて電界が集中すると考えられる。これにより、図6(a)および図6(b)に示すように、実施形態における電気力線の広がりが、比較例における電気力線の広がりよりも大きくなると考えられる。その結果、実施形態のスプレー径D10が、比較例のスプレー径D10よりも大きくなったと考えられる。また、参考例のノズル3の先端部31も、先端32に向かってノズル3の直径D5が小さくなる形状を有するので、参考例のスプレー径D10が、比較例のスプレー径D10よりも大きくなったと考えられる。
【0039】
また、実施形態のノズル1は、参考例のノズル3に比べて、ノズル1の先端部11が尖った形状を有する。すなわち。実施形態のノズル1は、円錐形状を有し、参考例のノズル3は、円錐台形状を有する。これにより、実施形態のノズル1の先端部11は、参考例のノズル3の先端部31に比べて電界がより集中すると考えられる。その結果、実施形態のスプレー径D10が、参考例のスプレー径D10よりも大きくなったと考えられる。
【0040】
なお、今回開示された実施形態および実施例は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態および実施例の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
【0041】
たとえば、上記実施形態では、吐出用穴部がノズルの側面にのみ設けられている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図7に示す実施形態の第1変形例によるエレクトロスプレー装置120のように、ノズル4の側面46の吐出用穴部45に加えて、ノズル4の先端部41に流路43に連通する吐出用穴部44を設けてもよい。これにより、吐出用穴部44からも溶液材料が吐出されるので、流路43の吐出用穴部45よりも先端42側(Z1方向側)の部分47に、溶液材料が滞留するのを抑制することが可能になる。
【0042】
また、上記実施形態では、先端部が円錐形状を有する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図8に示す実施形態の第2変形例によるエレクトロスプレー装置130のように、ノズル5の先端部51を、円錐形状(図8の点線参照)よりも直径D11が緩やかに小さくなる形状(Z方向に直交する方向に膨らんだ形状)にしてもよい。また、図9に示す実施形態の第3変形例によるエレクトロスプレー装置140のように、ノズル6の先端部61を、円錐形状(図9の点線参照)よりも直径D12が急激に小さくなる形状(Z方向に直交する方向に窪んだ形状)にしてもよい。
【0043】
また、上記実施形態では、吐出用穴部がノズルの側面に2つ設けられている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、吐出用穴部をノズルの側面に1つまたは3つ以上設けてもよい。
【0044】
また、上記実施形態および参考例では、溶液材料が流通する流路の直径と、吐出用穴部の直径とが略等しい例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、溶液材料が流通する流路の直径と、吐出用穴部の直径とを異ならせてもよい。
【0045】
また、上記実施形態では、吐出用穴部をノズルの根元部の側面に設けて、参考例では、吐出用穴部をノズルの先端に設ける例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図10に示す実施形態の第4変形例によるエレクトロスプレー装置150のように、吐出用穴部73を、ノズル7の先端部71(先端部71の直径D13が先端72に向かって小さくなる部分)に設けてもよい。
【0046】
また、上記実施形態および参考例では、溶液材料が下方から上方に向かって噴霧される例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、溶液材料を上方から下方に向かって噴霧してもよいし、側方に向かって噴霧するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0047】
1、3、4、5、6、7 ノズル
11、31、41、51、61、71 先端部
12、32、42、72 先端
15、35、45、73 吐出用穴部
16、46 側面
100、110、120、130、140、150 エレクトロスプレー装置
200 基板
D1、D5、D11、D12、D13 (ノズルの)直径
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10