特許第6402212号(P6402212)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6402212
(24)【登録日】2018年9月14日
(45)【発行日】2018年10月10日
(54)【発明の名称】拡張器
(51)【国際特許分類】
   A61C 19/00 20060101AFI20181001BHJP
【FI】
   A61C19/00 Z
【請求項の数】10
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-32152(P2017-32152)
(22)【出願日】2017年2月23日
(65)【公開番号】特開2017-176817(P2017-176817A)
(43)【公開日】2017年10月5日
【審査請求日】2017年2月24日
(31)【優先権主張番号】105109770
(32)【優先日】2016年3月28日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】508277542
【氏名又は名称】英濟股▲分▼有限公司
(73)【特許権者】
【識別番号】513176476
【氏名又は名称】台灣基督長老教會馬偕醫療財團法人馬偕紀念醫院
(74)【代理人】
【識別番号】100082418
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 朔生
(72)【発明者】
【氏名】呉文傑
(72)【発明者】
【氏名】陳淑芬
(72)【発明者】
【氏名】李佩怡
【審査官】 村上 勝見
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−176519(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3184163(JP,U)
【文献】 特表2002−512065(JP,A)
【文献】 特開平11−293787(JP,A)
【文献】 特開2005−027933(JP,A)
【文献】 特開2011−172827(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0296172(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0317928(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61C 19/00
A61B 17/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1把持部と第1枢着部と第1組立部と拡張スケールとを包括し、前記第1枢着部の一端は前記第1把持部に連結され、前記第1組立部が前記第1枢着部の他端から第1把持部に略平行となる延伸方向に向けて延出し、前記拡張スケールが第1把持部から延出する第1ハンドル部と、
第2把持部と第2枢着部と第2組立部とを包括し、前記第2把持部はスロットを含み、前記スロットが前記拡張スケールに対応し、前記拡張スケールを前記スロットに貫設させ、前記第2枢着部と前記第1枢着部は対応して枢着し、前記第2組立部と前記第2把持部は第2枢着部から各々互いに平行にならない方向に延伸する第2ハンドル部、
前記第1組立部に組み立てられた第1拡開部材と、
前記第2組立部に組み立てられた第2拡開部材と、を含む拡張器において、
前記第2把持部が力を受けて前記拡張スケールに沿って前記第1把持部に向かって一方向に移動する時、前記第2拡開部材を第1拡開部材から一方向に離れさせることを特徴とする拡張器。
【請求項2】
角度固定具を更に含み、前記角度固定具は、当接部と圧合部とを含み、前記当接部が圧合部から延出して前記スロットの壁面上の2つの枢着ブロックに枢着し、前記圧合部を移動して前記当接部を前記拡張スケールに当接させた時、前記第1拡開部材と前記第2拡開部材の間の角度を固定させることができることを特徴とする請求項1に記載の拡張器。
【請求項3】
前記拡張スケールは、複数の第1凹凸の刻みを含み、前記当接部上にも複数の第2凹凸の刻みを含み、前記第2凹凸の刻みが前記第1凹凸の刻みに対応し、前記当接部が前記拡張スケールに当接した時、一部の前記第2凹凸の刻みにある凹部及び凸部は各々対応部分の前記第1凹凸の刻みにある凸部及び凹部と互いに係合することを特徴とする請求項2に記載の拡張器。
【請求項4】
発光モジュールを更に含み、前記発光モジュールは、LEDランプとボタンアセンブリとを含み、前記LEDランプが前記第1枢着部に取り付けられ、また前記第1枢着部の外表面から突出し、かつ前記第1組立部及び前記第2組立部の間に位置し、前記ボタンアセンブリは前記第1枢着部材の貫通孔に取り付けられ、前記LEDランプと電気的に接続することを特徴とする請求項1に記載の拡張器。
【請求項5】
前記第1枢着部は、スリーブで、前記第2枢着部が中空リングとし、前記第1枢着部と嵌着することを特徴とする請求項1に記載の拡張器。
【請求項6】
蓋を更に含み、前記蓋が前記第2枢着部に組み立てられたことで前記第2枢着部の前記第1枢着部から離れる一側を封止することを特徴とする請求項5に記載の拡張器。
【請求項7】
前記第1拡開部材と前記第2拡開部材の形状は、互いにミラーリングすることを特徴とする請求項1に記載の拡張器。
【請求項8】
前記第1組立部は、第1固定軸を含み、前記第2組立部が第2固定軸を含み、前記第1拡開部材が第1貫通孔を含み、前記第2拡開部材が第2貫通孔を含み、前記第1固定軸及び前記第2固定軸が各々前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔を挿通した後、各々前記第1拡開部材及び前記第2拡開部材と係着することを特徴とする請求項1に記載の拡張器。
【請求項9】
前記第1固定軸の一端部は、第1係着段部を含み、前記第2固定軸の一端部が第2係着段部を含み、前記第1係着段部は前記第1固定軸より大きい他の部分の形状を有し、かつ前記第1係着段部の形状が前記第1貫通孔に対応し、前記第2係着段部が前記第2固定軸より大きい他の部分の形状を有し、かつ前記第2係着段部の形状が前記第2貫通孔に対応することを特徴とする請求項8に記載の拡張器。
【請求項10】
前記第1係着段部は、前記第1貫通孔を挿通し、かつ前記第2係着段部が前記第2貫通孔を挿通した後、前記第1拡開部材及び前記第2拡開部材が各々前記第1固定軸及び前記第2固定軸に対して1つの角度を回転して固定することを特徴とする請求項9に記載の拡張器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、拡張器に関し、特に、医療診断及びリハビリ分野で使用される拡張器に関する。
【背景技術】
【0002】
小児科、口腔外科、歯科、産婦人科、泌尿器科等において、検査や診断のため、よく舌圧子又は拡張器等の医療器具を用いて腔を拡張する必要がある。特に、口腔及び産婦人科の診療中において、拡張器が最もよく見られる医療診断ツールである。また、頭頸部腫瘍治療によりリハビリしなければならない患者又は寝たきり患者等にとっても拡張器はリハビリ或いは清潔補助ツールとしてよく利用されてきた。
【0003】
市場においてよく見られる拡張器は、はさみ状構造で、弾性枢着部材で2つの拡開体を枢着し、指による押圧又は握る方法を通じて、拡開体を拡開して、腔を拡張させる。この種の方法は過度な力を必要とし、かつ拡張角度の維持が難しい。他の構造の改良は、拡張器の把持部を鋏又は鉗子のハンドル部として設計され、省力を少なくしているが、拡張器の作動方向と常用の鋏又は鉗子の操作が逆となるため、人間工学の設計に適していない。
【0004】
これ以外に、リハビリしなければならない患者にとってリハビリ状態を長期記録して医療評価とする必要がある。現在市場上の拡張器は、拡張角度を測定できないため、データを記録して、長期的な追跡及び診療上の評価とすることができなかった。
また、口腔を例にすると、現在市場上の拡張器で拡張した時、同時に上顎及び下顎が拡張され、リハビリを必要とする患者に著しい不快感があり、その後のリハビリを継続する動機にも影響を及ぼしてしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、操作上も比較的人間工学に適し、かつ拡張角度を測定でき、また不快感も減らすことができるため、口腔外科、歯科、産婦人科、泌尿器科等の腔を拡張しなければならない検査や診断の使用に適すことができ、寝たきり患者の口腔ケア、或いは開口リハビリにも適している拡張器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施例における拡張器は、第1ハンドル部と第2ハンドル部と第1拡開部材と第2拡開部材とを含む。第1ハンドル部は、固定部材で、第1把持部と第1枢着部と第1組立部と拡張スケールとを包括する。第1枢着部の一端は第1把持部に連結され、第1組立部が第1枢着部の他端から延出し、第1把持部と第1組立部がほぼ同一方向に延伸する。拡張スケールは、第1把持部から延出する。第2ハンドル部は、可動部材で、第2把持部と第2枢着部と第2組立部とを包括する。第2把持部は、スロットを含み、スロットが拡張スケールに対応し、拡張スケールをスロットに貫設させる。第2枢着部と第1枢着部は対応して枢着する。第2組立部と第2把持部は、第2枢着部から各々互いに平行にならない方向に延伸する。第1拡開部材は、第1組立部に組み立てられ、第2拡開部材が第2組立部に組み立てられる。第2把持部が拡張スケールに沿って第1把持部に向かって移動する時、第2拡開部材を第1拡開部材から離れさせる。
【0007】
一実施例において、第1拡開部材と第2拡開部材の形状は互いにミラーリングする。
【0008】
一実施例において、拡張器は、角度固定具を更に含む。角度固定具は、当接部と圧合部とを含み、当接部が圧合部から延出してスロットの壁面上の2つの枢着ブロックに枢着する。圧合部を移動して当接部を拡張スケールに当接させた時、第1拡開部材と第2拡開部材の間の角度を固定させることができる。更に拡張スケールは、複数の第1凹凸の刻みを含み、当接部上にも複数の第2凹凸の刻みを含み、第2凹凸の刻みが第1凹凸の刻みに対応する。当接部が拡張スケールに当接した時、一部の第2凹凸の刻みにある凹部及び凸部は各々対応部分の第1凹凸の刻みにある凸部及び凹部と互いに係合する。
【0009】
一実施例において、拡張器は発光モジュールを更に含む。発光モジュールは、LEDランプとボタンアセンブリとを含み、LEDランプが第1枢着部に取り付けられ、また第1枢着部の外表面から突出し、かつ第1組立部及び第2組立部の間に位置する。ボタンアセンブリは第1枢着部材の貫通孔に取り付けられ、かつLEDランプと電気的に接続する。一般的に言うと、ボタンアセンブリが押圧されていない時、第1枢着部材から凸出し、押圧され後で局部が陷没してLEDランプをオンにして発光する。こうすると、直接検査を行う時、照明の機能を有する。
【0010】
一実施例において、第1枢着部は、円形スリーブで、第2枢着部が中空リングとし第1枢着部と嵌着する。好ましくは、拡張器は蓋を更に含み、蓋が第2枢着部に組み立てられたことで第2枢着部の第1枢着部から離れる一側を封止する。
【0011】
一実施例において、第1組立部は、第1固定軸を含み、第2組立部が第2固定軸を含み、第1拡開部材が第1貫通孔を含み、第2拡開部材が第2貫通孔を含む。第1固定軸及び第2固定軸が各々第1貫通孔及び第2貫通孔を挿通した後、各々第1拡開部材及び第2拡開部材と係着する。好ましくは、第1固定軸の一端部は、第1係着段部を含み、第2固定軸の一端部が第2係着段部を含む。第1係着段部は、第1固定軸より大きい他の部分の形状を有し、かつ第1係着段部の形状が第1貫通孔に対応し、第2係着段部が第2固定軸より大きい他の部分の形状を有し、かつ第2係着段部の形状が第2貫通孔に対応する。好ましくは、第1係着段部は第1貫通孔を挿通し、かつ第2係着段部が第2貫通孔を挿通した後、第1拡開部材及び第2拡開部材が各々第1固定軸及び第2固定軸に対して1つの角度を回転して固定する。
【発明の効果】
【0012】
上記の実施例において、人間工学に更に適した拡張器を提供でき、第2ハンドル部を押すだけで、第2拡開部材を拡張させることができるため、指1本で操作でき、かつ一方向の拡張は被検者又はリハビリテーション患者の不快感を減らすことができる。これ以外に、拡張器は、拡張角度を測定でき、リハビリテーション患者にとっても、これをもってリハビリの状況を監視できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施例に係る拡張器の立体図である。
図2】本発明の一実施例に係る拡張器の分解図である。
図3】本発明の一実施例に係る拡張器の動く状態の立体図である。
図4】本発明の一実施例に係る拡張器の固定状態の立体図である。
図5】本発明の一実施例に係る拡張器の固定状態の局部拡大図である。
図6A】本発明の一実施例に係る拡張器の連続組立状態の立体図である。
図6B】本発明の一実施例に係る拡張器の連続組立状態の立体図である。
図6C】本発明の一実施例に係る拡張器の連続組立状態の立体図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1及び図2は、各々本発明の一実施例に係る拡張器の立体図及び本発明の一実施例に係る拡張器の分解図である。
図1及び図2に示すように、本発明に係る拡張器100は、第1ハンドル部10と第2ハンドル部20と第1拡開部材31と第2拡開部材33とを含む。ここで、第1ハンドル部10は固定部材で、第2ハンドル部20が可動部材とし、二者が互いに組み立てられる。第1拡開部材31及び第2拡開部材33は、各々第1ハンドル部10及び第2ハンドル部20に組み立てられる。
【0015】
第1ハンドル部10は、第1把持部11と第1枢着部13と第1組立部15と拡張スケール17とを包括する。第1枢着部13が、略円形のスリーブで、一端が第1把持部11に連結し、第1組立部15が第1枢着部13の他端から延出する。第1把持部11と第1組立部15の延伸方向が略平行となる。拡張スケール17は、第1把持部11から延出し、円弧状クランクとなることができるが、これは例示したものであって、これに限られるものではない。拡張スケール17の一表面は、複数の第1凹凸の刻み171を含み、直接測定するため、拡張スケール17において拡張に対応する目盛を表示することもできる。
【0016】
第2ハンドル部20は、第2把持部21と第2枢着部23と第2組立部25とを包括する。第2把持部21にスロット211を開設し、スロット211が拡張スケール17に対応し、拡張スケール17がスロット211に貫設される。第2枢着部23は、中空リングとして第1枢着部13と対応するよう枢着することができる。第2組立部25と第2把持部21は、第2枢着部23から各々互いに平行にならない方向に延伸する。
図2に示すように、第2組立部25と第2把持部21の間に角度θで交わり、ここで角度θが約130°とするが、例示しただけであって、これに限られるものではない。角度θを0°<θ<180°とすることができ、好ましくは60°≦θ≦150°とする。第1拡開部材31は第1組立部15に組み立てられ、第2拡開部材33が第2組立部25に組み立てられる。第1拡開部材31と第2拡開部材33の形状が互いにミラーリングし、例えば互いにミラーリングして、上下に反転したアヒル口状を呈する。
【0017】
図1及び図3を参照する。図3は本発明の一実施例に係る拡張器が動く状態の立体図である。第2把持部21が力を受けて拡張スケール17に沿って第1把持部11に向かい移動した時、第2拡開部材33を第1拡開部材31から離れさせることで、第1拡開部材31と第2拡開部材33間の角度を拡張し、更に腔を拡張させる。ここで、拡張器100が作動した時第2ハンドル部20が第2拡開部材33を移動させ、腔を一方向に拡張させるだけである。
【0018】
更に図2、3及び図4を参照する。図4は本発明の一実施例に係る拡張器が固定状態の立体図である。
図2乃至図4に示すように、拡張器100は、角度固定具40を更に含み、角度固定具40が当接部41と圧合部43とを含み、当接部41が圧合部43から延出し、かつ圧合部43が当接部41と互いに平行にならない。当接部41がスロット211の壁面上の2つの枢着ブロック213に枢着し、例えば、当接部41上には、2つの枢着ブロック213上の枢着孔215を貫設する回転軸417を備えることで、当接部41が枢着ブロック213に基づいて回転できる。圧合部43が力を受けて当接部41を駆動して拡張スケール17に当接した時、第1把持部11と第2把持部21の間の角度を固定させることで、第1拡開部材31と第2拡開部材33の間の角度も固定させることができる。
【0019】
次に図5は、本発明の一実施例に係る拡張器の固定状態の局部拡大図である。
図5は、図4の局部拡大図で、図4及び図5に示すように、当接部41は複数の第2凹凸の刻み411を更に含む。当接部41が拡張スケール17に当接した時、一部の第2凹凸の刻み411にある凹部413及び凸部415は、各々対応部分の第1凹凸の刻み171にある凸部175及び凹部173と互いに係合することで、第1ハンドル部10と第2ハンドル部20とを互いに固定させることができる。拡張角度を調整しようとする時、圧合部43で当接部41を拡張スケール17から離れさせて図3のような状態に戻すと再度第2ハンドル部20を拡張スケール17に沿って移動させることができる。
【0020】
再度図1及び図2を参照する。拡張器100は発光モジュール50を更に含み、発光モジュール50がLEDランプ51とボタンアセンブリ53とを含む。LEDランプ51は第1枢着部13に取り付けられ、第1枢着部13の外表面から突出し、かつ第1組立部15及び第2組立部25の間に位置する。
ボタンアセンブリ53は、第1枢着部材13の一側表面131の貫通孔133に取り付けられ、かつLEDランプ51と電気的に接続する。一般的に言うと、ボタンアセンブリ53は押圧式スッチで、その中に電池(図示せず)を含む。押されなかった時、ボタンアセンブリ53が第1枢着部材13の側表面131から凸出し、ボタンアセンブリ53が押された後、電力を導通させてLEDランプ51をオンにして発光する。こうすると、直接検査を行う時の照明機能を備える。更にレンズの反射を通じて腔内の状況も検査できる。
これ以外に、拡張器100は、蓋27を更に含み、蓋27が第2枢着部23に組み立てられることで第2枢着部23の第1枢着部13から離れた一側を封止する。こうすると、ボタンアセンブリ53を遮蔽して、外力によるボタンアセンブリ53の脱落或いは損傷を避けることができる。
【0021】
再度図2及び図6A乃至図6Cを参照する。図6A乃至図6Cは本発明の一実施例に係る拡張器の連続組立状態の立体図である。
図2に示すように、第1組立部15は、第1固定軸151を含み、第2組立部25が第2固定軸251を含み、第1拡開部材31が第1貫通孔311を含み、第2拡開部材33が第2貫通孔331を含む。第1固定軸151は第1貫通孔311に対応し、かつ第1貫通孔311を挿通した後、第1拡開部材31に係着する。第2固定軸251は、第2貫通孔331に対応し、かつ第2貫通孔331を挿通した後、第2拡開部材33に係着する。
図5及び図6A乃至図6Cに示すように、第1固定軸151の一端部は第1係着段部153を含み、第2固定軸251の一端部が第2係着段部253を含み、第1係着段部153が第1固定軸151より大きい他の部分の形状を有し、かつ第1係着段部153の形状が第1貫通孔311に対応する。第2係着段部253は、第2固定軸251より大きい他の部分の形状を有し、かつ第2係着段部253の形状が第2貫通孔331に対応する。
【0022】
図6Aに示されるように、第1係着段部153及び第2係着段部253は中央部が比較的細く、両端が比較的広いという構造を有する。第1貫通孔311及び第2貫通孔331が、第1係着段部153及び第2係着段部253を対応するように挿通させることができるため、第1係着段部153及び第2係着段部253の形状に対応する貫通孔である。
図6Bに示すように、第1係着段部153は第1貫通孔311を挿通し、かつ第2係着段部253が第2貫通孔333を挿通し、最後に図6Cに示すように、第1拡開部材31及び第2拡開部材33を各々第1固定軸151及び第2固定軸251に対して1つの角度を回転し、第1係着段部153及び第2係着段部253を各々第1拡開部材31及び第2拡開部材33上の第1貫通孔311及び第2貫通孔331に近い壁面に係着することで固定させる。係着後、第1拡開部材31及び第2拡開部材33の延伸方向が各々第1組立部15及び第2組立部25の延伸方向と略平行になる。
こうすると、第1拡開部材31及び第2拡開部材33は、急速着脱装置とすることにできるため、異なる腔に対応でき、速やかに異なる形状の第1拡開部材31及び第2拡開部材33に交換できる。
【0023】
更に、第1拡開部材31及び第2拡開部材33は、アルミ合金、チタン合金、又は金属或いは合金材料を陽極処理してなる。従って取り外した後も高温高圧の消毒を通じて繰り返し利用でき、従来の一回限りの使用という無駄を避けることもできる。
【0024】
上記実施例の説明でも分かる通り、本発明は、拡張器を提供でき、第2ハンドル部を押すだけで、第2拡開部材を拡張させ、指1本で操作できるため、人間工学に適する。一方向の拡張は被検者又はリハビリテーション患者の不快感を減らすことができる。このほかに、拡張器は、拡張角度を測定でき、リハビリテーション患者にとって、これをもってリハビリ状況を長期監視できる。
【0025】
上述の説明は、単に本発明の最良の実施例を挙げたまでであり、本発明を限定しない。その他本発明の開示する要旨を逸脱することなく完成された同等効果の修飾または置換はいずれも後述の特許請求の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0026】
10 第1ハンドル部
11 第1把持部
13 第1枢着部
131 側表面
133 貫通孔
15 第1組立部
151 第1固定軸
153 第1係着段部
17 拡張スケール
171 第1凹凸の刻み
173 凹部
175 凸部
20 第2ハンドル部
21 第2把持部
211 スロット
213 枢着ブロック
215 枢着孔
23 第2枢着部
25 第2組立部
251 第2固定軸
253 第2係着段部
31 第1拡開部材
311 第1貫通孔
33 第2拡開部材
331 第2貫通孔
40 角度固定具
41 当接部
411 第2凹凸の刻み
413 凹部
415 凸部
417 回転軸
43 圧合部
50 発光モジュール
51 LEDランプ
53 ボタンアセンブリ
100 拡張器
Θ 角度
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図6C