(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
例えば、店頭に設置された受付端末以外に、ユーザの所有するスマートフォンやパーソナルコンピュータなどの端末装置(以下、「ユーザ端末」とする)を介して、順番待ち予約を受け付ける予約システムが提供されている。
【0007】
施設によっては順番待ちの組数が多くなり、長い待ち時間が発生する場合がある。そうした場合、ユーザは、ユーザ端末を介して順番待ち予約を行うことで、店舗に赴くことなく順番待ちに参加することができる。これにより、遠隔地にいるユーザが、待ち時間を利用して施設に赴くことが可能となり、効率的に順番待ち予約に参加することができる。
【0008】
順番待ちを行っているユーザが0組(以下、「0組待ち」とする)であり、新たに順番待ち受付を行ったユーザが先頭(1組目)となる形で、順番待ちが形成される場合がある。
【0009】
0組待ちの状態から、施設に設置された受付端末を介して順番待ち予約を受け付けた場合、空席があれば順番待ちのユーザをすぐに案内することができるし、満席であれば、空席ができるまで所定時間順番待ちのユーザに待ってもらうようなオペレーションが可能である。
【0010】
一方で、0組待ちの状態で、遠隔地にあるユーザ端末を介して順番待ち予約を受け付けた場合、現実にユーザが施設に来訪するタイミングが予測できないことや、先に施設に来訪した他のユーザが、行列の順番としては後ろに扱われる場合(遠隔地からユーザ端末を介した第1の順番待ち予約が行われ、そのユーザの到着前に、店頭にて受付端末を介した第2の順番待ち予約が行われた場合など)が発生するため、従来技術において、0組待ちの場合に、ユーザ端末等からの順番待ち予約を受け付ける構成が、好適に実現されていないのが現状である。
【0011】
本発明は、上記のような実状に鑑みてなされたものであり、0組待ちの状態でユーザ端末からの順番待ち予約を好適に受け付けるための予約システムを提供することを解決すべき課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために、本発明は、施設における順番待ち予約の管理を行う予約システムであって、
施設内に設置された端末及び、施設外にあるユーザ端末から入力された順番待ち予約を受け付け、予約の登録を行う受付手段と、
登録された予約に基づいて、順番待ち予約に関する処理を行う受付管理手段と、を備え、
前記受付手段は、待ち行列の順番待ち顧客がいない状況下で前記ユーザ端末を介して入力された第1の順番待ち予約を受け付け、予約の登録を行い、
前記受付管理手段は、前記第1の順番待ち予約が登録された場合、少なくとも他のユーザ端末を予約経路とした第2以降の順番待ち予約の受付抑止処理を行うことを特徴とする。
【0013】
このような構成とすることで、0組待ちの状態で、来訪の時間が予測できないユーザ端末を介した予約が可能となる。ユーザ側としては、順番待ちの先頭に並ぶことができ、店頭で順番を、全く/ほとんど待つ必要がないことから来訪意欲が高まる。施設側としても、閑散とした時間帯にユーザを呼び込むことが可能となる。受付抑止処理を行うことで、第1の順番待ち予約を行ったユーザが来訪するまで、順番待ちにおけるユーザの優位性を担保することができる。
【0014】
本発明の好ましい形態では、前記受付抑止処理は、前記第1の順番待ち予約を施設の開店時間前に受け付けた場合、行われないことを特徴とする。
【0015】
本発明の好ましい形態では、前記受付抑止処理は、所定時間の経過により解除され、
前記所定時間は、前記第1の順番待ち予約に際してユーザ端末を介して入力されることを特徴とする。
このような構成とすることで、所定の時間の経過をもって受付抑止処理を解除し、他のユーザからの受付に対する影響を減らすことができる。
【0016】
本発明の好ましい形態では、登録された予約情報に対して操作を行う為の変更手段を更に備え、
所定時間の経過に替えて/又は加えて、前記第1の順番待ち予約に関する予約情報に対して前記変更手段が行う所定の操作処理を転機として、前記受付抑止処理は解除されることを特徴とする。
このような構成とすることで、所定の操作処理をもって受付抑止処理を解除し、他のユーザからの受付に対する影響を減らすことができる。
【0017】
本発明の好ましい形態では、登録された予約情報に対して操作を行う為の変更手段を更に備え、
前記変更手段は、前記ユーザ端末を介した前記第1の順番待ち予約の登録後、前記第1の順番待ち予約の来訪処理前に、施設内に設置された端末を介して第2以降の順番待ち予約が登録された場合、前記第1の順番待ち予約に先駆けて前記第2以降の順番待ち予約に対する来訪処理が可能であることを特徴とする。
このような構成とすることで、遠隔地から第1の順番待ち予約を行ったユーザが来訪する前に、店頭にて順番待ち予約を受け付けた場合に、状況に応じて案内が可能となる。
【0018】
本発明は、施設における順番待ち予約の管理を行う予約システムにおける予約方法であって、
施設内に設置された端末及び、施設外にあるユーザ端末から入力された順番待ち予約を受け付け、予約の登録を行う受付手段が、待ち行列の順番待ち顧客がいない状況下で前記ユーザ端末を介して入力された第1の順番待ち予約を受け付け、予約の登録を行うステップと、
登録された予約に基づいて、順番待ち予約に関する処理を行う受付管理手段が、前記第1の順番待ち予約が登録された場合、少なくとも他のユーザ端末を予約経路とした第2以降の順番待ち予約の受付抑止処理を行うステップと、を有することを特徴とする。
【0019】
本発明は、施設における順番待ち予約の管理を行う予約プログラムであって、
コンピュータを、施設内に設置された端末及び、施設外にあるユーザ端末から入力された順番待ち予約を受け付け、予約の登録を行う受付手段と、
登録された予約に基づいて、順番待ち予約に関する処理を行う受付管理手段と、として機能させ、
前記受付手段は、待ち行列の順番待ち顧客がいない状況下で前記ユーザ端末を介して入力された第1の順番待ち予約を受け付け、予約の登録を行い、
前記受付管理手段は、前記第1の順番待ち予約が登録された場合、少なくとも他のユーザ端末を予約経路とした第2以降の順番待ち予約の受付抑止処理を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、0組待ちの状態でユーザ端末からの順番待ち予約を好適に受け付けるための予約システムを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を用いて、本発明に関する予約システムについて説明する。なお、以下に示す実施形態は本発明の一例であり、本発明を以下の実施形態に限定するものではなく、様々な構成を採用することもできる。
【0023】
例えば、本実施形態では予約システムの構成、動作等について説明するが、同様の構成の方法、サーバ装置、コンピュータプログラム、記録媒体等も、同様の作用効果を奏することができる。また、プログラムは、記録媒体に記憶させてもよい。この記録媒体を用いれば、例えばコンピュータに前記プログラムをインストールすることができる。ここで、前記プログラムを記憶した記録媒体は、例えばCD−ROM等の非一過性の記録媒体であっても良い。
【0024】
本実施形態では、飲食店の利用に際して、ユーザ(顧客)からの予約受付を行う場合について例示する。なお、本発明は、飲食店、理容院・美容院、商業施設、病院、診療所(クリニック)、公共施設、ゲームセンターや体験型アトラクションを提供するアミューズメント施設等の種々の施設において、ユーザからの予約を受け付ける場合に利用することが可能であり、利用される施設やサービスの形態には、特に制限はない。
【0025】
また、予約の受付については、施設内に設置された受付端末及び、施設外のユーザ端末から順番待ち予約を受け付ける場合について例示する。予約経路はこれらに限られず、施設外から予約が行われる場合、例えば、IVR(Interactive Voice Response)システムを経由した電話受付や、API(Application Programming Interface)を経由した外部サービス等、種々の経路より行われても構わない。
【0026】
本実施形態において、予約とは、ユーザが予め申し込みを行い、サービスの提供を予約するための処理を示す。本例では、ユーザが順番待ちの予約を行うことで順番待ちに参加し、順番が回ってきた際に、サービスの提供を受ける形式で、予約を受け付ける。本例における順番待ちは、ユーザが行列の最後尾に並び、順番が回ってきた際に、サービスの提供を受ける形式(以下、「順番待ち予約」とする)を含む。本例における順番待ちは、順番待ち予約に加えて、ユーザが当日又は翌日以降の未来の予約日時の指定を伴って順番に参加し、ユーザが指定した日時に、行列の先頭等の所定の順番にユーザが並ぶように順番を調整し、順番が回ってきた際に、サービスの提供を受ける時間指定を伴った順番待ち予約の形式(以下、「順番待ちの時間指定予約」とする)を含んでいてもよい。
【0027】
ユーザが順番の最後尾に並び順番待ちに参加する場合、予約完了後、ユーザに割り当てられた番号(案内番号)が提示される。順番待ちの時間指定予約の場合には、ユーザが指定した日時が予約時間となる。ユーザは、この番号もしくは予約時間(予約日時)に基づいて、店舗に赴き、サービスの提供を受ける。順番の最後尾に並ぶ順番待ち予約の形式で順番待ちに参加する場合、ユーザに割り当てられた番号に替えて、又は加えて、先に順番待ち予約を行っている待ち組数(人数又はグループ数)、サービスの提供を行う為のスタッフや座席、窓口等のサービス提供要素数、予め設定された1顧客(1グループ)当たりのサービス提供時間等に基づいて、案内予定時間を算出し、ユーザに提示する構成としてもよい。なお、必要に応じて、待ち行列の順番待ち顧客がいない場合を0組待ち、待ち行列の順番待ち顧客がいる場合をn組待ち(n>0)と呼称する。
【0028】
店舗に赴いたユーザは、自身の順番が回ってきた際に、店舗のスタッフ(従業員)や機械音声によって呼び出される。そして、その後、スタッフに案内されて座席やカウンターに移動して、現実のサービス提供を受ける。順番待ちの時間指定予約の形式で順番待ちに参加する場合には、予約時間(予約日時)の一定時間前等、所定のタイミングにて通常の順番待ちの順番に参加し、指定した時間に順番の先頭に並ぶように必要に応じて順番を調整される。
【0029】
図1は、本発明の実施形態における予約システムの概要を示す機能ブロック図である。予約システム1は、予約サーバ2と、予約に関する情報を記憶したデータベースDBと、飲食店の店舗に設置され、店頭での順番待ち予約の受付に利用される受付端末20と、受付端末20からの要求に基づいて、受付端末20で予約を行ったユーザに対して順番待ちの案内番号(受付番号、呼出番号)等を印字した印刷物を提供する為のプリンタ30と、ユーザが操作し、順番待ち予約の受付けに利用されるユーザ端末40と、店舗のスタッフが操作する店舗端末50(施設端末)と、を備えている。
【0030】
予約サーバ2並びに受付端末20、ユーザ端末40及び店舗端末50(施設端末)は、ネットワークNWを介して通信可能に構成されている。受付端末20及びプリンタ30は、有線又は無線によって、通信可能に構成されている。
【0031】
図2は、予約サーバ2のハードウェア構成を示す図である。予約サーバ2は、演算装置(CPU201)と、主記憶装置(RAM202)と、HDDやSSD、フラッシュメモリ等の補助記憶装置(記録装置203)と、外部の装置とネットワークNWを介して通信を行うためのインタフェースである通信装置204と、入力装置205と、出力装置206と、を備えている。また、記録装置203は、オペレーティングシステム207と、オペレーティングシステム207と協調してその機能を発揮する予約プログラム208等が記録されている。
【0032】
受付端末20、ユーザ端末40、店舗端末50(施設端末)は、CPU等の演算装置、RAM等の主記憶装置、HDDやSSD、フラッシュメモリ等の補助記憶装置、ネットワークNWへの接続手段を含む各種の入出力装置等を備えた、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末等の汎用的なコンピュータ装置を用いることができる。受付端末20は表示部を兼ねた入力部21(タッチパネル)を備え、ユーザ端末40は入力部41と表示部(図示せず)を備え、店舗端末50(施設端末)は入力部51と表示部(図示せず)を備えている。
【0033】
受付端末20は、予約用のウェブページを利用する為のウェブブラウザアプリケーションを記憶している。受付端末20は、ウェブブラウザアプリケーションに替えて、又は加えて、店舗の予約を行う為の予約アプリケーションを記憶していても構わない。
【0034】
プリンタ30は、受付端末20と有線又は無線によって接続されており、受付端末20からの印刷要求に基づいて、発券部31での紙面への印刷を行う。
【0035】
ユーザ端末40は、予約用のウェブページを利用する為のウェブブラウザアプリケーションを記憶している。ユーザ端末40は、ウェブブラウザアプリケーションに替えて、又は加えて、店舗の予約を行う為の予約アプリケーションを記憶していても構わない。
【0036】
ユーザは、施設内に設置された受付端末20や、ユーザが所有するスマートフォン、パーソナルコンピュータなどのユーザ端末40を介して、予約情報の登録や変更等を行う。予約情報の変更とは、例えば、ユーザによる予約の自発的なキャンセル(取り消し)を含む。ユーザは、ある端末(例えば、受付端末20やユーザ端末40)を介して登録された予約情報に対して、予約を行った端末とは異なる別の端末を介して、予約情報の変更等が可能であってもよい。
【0037】
店舗端末50は、管理用のウェブページを利用する為のウェブブラウザアプリケーションを記憶している。店舗端末50は、ウェブブラウザアプリケーションに替えて、又は加えて、店舗の管理を行う為の管理アプリケーションを記憶していても構わない。
【0038】
スタッフは、店舗端末50を介して、予約の確認や管理、予約情報の登録、変更等を行う。予約情報の変更とは、例えば、スタッフによる予約のキャンセル(取り消し)を含む。スタッフは、受付端末20や店舗端末50を操作して、ユーザの代わりに予約に関する情報の入力を行ってもよい。
【0039】
本実施形態では、受付端末20からは、順番の最後尾に並ぶ順番待ち予約の形式で受付を行い、ユーザ端末40からは、順番待ち予約及び順番待ちの時間指定予約の形式で受付を行う。なお、ユーザ端末40に替えて、または加えて、受付端末20や店舗端末50の少なくとも一方から、順番待ちの時間指定予約を受け付ける構成としてもかまわない。
【0040】
ユーザ端末40を介した事前の予約なしに店頭に来訪したユーザは、すでに順番待ちを行っているユーザの有無にかかわらず、受付端末20で順番待ち予約の受付を行い(順番の最後尾に並ぶ順番待ち予約)、サービス提供を受ける。
【0041】
予約システム1は、受付端末20、プリンタ30、ユーザ端末40及び店舗端末50を、それぞれ、1又は複数台備えている。また、受付端末20、プリンタ30及び店舗端末50は、必ずしも店舗ごとに1台である必要はなく、1店舗に対して、複数台が利用されてもよい。また、受付端末20から管理用のウェブページを利用可能にする等して、受付端末20が店舗端末50を兼ねるような構成としてもよい。
【0042】
予約サーバ2は、受付手段3と、変更手段4と、受付管理手段5と、を備えている。ここで、本実施形態において予約サーバ2に含まれる機能構成を実現する為の各処理手段は、必ずしも1台のサーバ装置に含まれる必要はなく、複数のコンピュータに備えられた構成であってもよい。例えば、受付手段3、変更手段4を備え、ユーザ端末40等から受け付けた予約の登録や変更、予約画面の設定等を行う為のサーバ装置と、その他の処理を実行するサーバ装置と、によって予約システム1が構成されてもよい。
【0043】
データベースDBは、予約システム1で利用される情報を記憶している。本実施形態では、データベースDBは、予約情報と、その他、ユーザ端末40を介して予約を行うユーザのユーザ情報や、店舗情報等を有している。
【0044】
図3は、本実施形態における予約情報の一例を示す図である。図示例に示すように、予約情報のレコードは、予約の受付IDと、予約を行ったユーザのユーザIDと、予約された店舗の店舗IDと、予約を受け付けた日時を示す受付日時と、順番待ちの時間指定予約の場合に予約された日時(受付日時に対して、当日又は翌日以降の未来の日時)を示す予約日時と、予約の人数と、予約された商品内容・サービス内容、サービス提供要素等を示す予約の待ち項目と、電話番号と、予約ステータス(「案内前」、「案内済」、「不在」、「キャンセル」)を示す予約状況と、受付端末20やユーザ端末40等、予約が行われた端末(予約の経路)を示す予約経路と、店舗にてユーザの呼出等に利用される受付番号と、を有する。
【0045】
予約情報には、予約の待ち項目が対応づけられていてもよい。本実施形態では、「テーブル」や「カウンター」といった、施設においてサービスを提供する為の要素に応じて、複数の待ち項目が設定されており、予約情報の受付時にユーザにより指定される。また、例えば、席の種類に替えて、又は加えて、「個別注文」、「コース」、「食べ放題」、「飲み放題」、「コース+飲み放題」、「食べ放題+飲み放題」といった、顧客が所望するサービスの内容に応じて、複数の待ち項目が設定されてよい。また、サービス提供要素と、サービス内容の組合せによって、待ち項目が設定されてもよい。待ち項目の設定の有無、並びに設定内容は、サービスの提供形態に応じて、適善選択することができる。
【0046】
受付手段3は、ユーザからの予約に関する入力を受け付け、予約を登録する。受付手段3は、施設内に設置された受付端末20及び、施設外にあるユーザ端末40等から順番待ち予約を受け付け、予約情報をデータベースDBに記憶することで、予約の登録を行う。
【0047】
本実施形態では、受付時に、受付端末20やユーザ端末40に表示された質問画面を介してユーザによる入力を受け付け、入力された情報(例えば、
図3における人数や待ち項目、電話番号、等)を含む予約情報を記録する。
【0048】
受付手段3は、順番待ちユーザがいる場合には、その行列の最後尾にユーザが並ぶように、順番待ち予約を受け付ける。ユーザは、順番待ちの組数や推定された待ち時間を加味して店頭に赴き、サービスの提供を受ける。
【0049】
また、受付手段3は、待ち行列の順番待ち顧客がいない状況下、すなわち0組待ちの状態において、ユーザ端末40を介して入力された順番待ち予約(以下、必要に応じて「第1の順番待ち予約」と呼称する)を受け付け、予約の登録を行う。
【0050】
受付手段3は、施設の開店時間前に、0組待ちの場合又は順番待ちのユーザがいる場合に、前記ユーザ端末を介して順番待ち予約を受け付け、予約の登録を行ってもよい。
【0051】
変更手段4は、登録された予約情報に対する操作要求を受け付けて、変更内容をデータベースDBに記憶する。予約情報に対する操作処理とは、例えば、ユーザ端末40や店舗端末50から行われるキャンセル(取り消し)処理、ステータスの変更処理、予約情報についての既読・未読の設定処理、予約日時や人数等の予約内容の変更処理、等である。ステータスの変更処理とは、例えば、予約情報のステータスを「案内済」とする来訪処理を含む。
【0052】
図4は、受付端末20における受付画面の画面表示例である。本実施形態における受付端末20は、店舗に赴いたユーザからの順番待ち予約の受付や、予約を行ったユーザの順番確認等に際して利用される。
【0053】
受付画面W1は、受付ボタンW11と、一覧表示部W12と、総組数表示部W13と、待ち時間表示部W14と、呼出表示部W15と、不在表示部W16と、を備えている。
【0054】
ユーザが店舗に赴き、受付ボタンW11を押下すると、受付手段3によって予約情報が登録され、予約が受け付けられる。予約を行ったユーザには案内番号が与えられ、一覧表示部W12に追加表示される。
【0055】
一覧表示部W12には、個々の予約の案内番号や待ち時間、人数(図示例における「ご来店人数」)、等が表示されている。総組数表示部W13には、順番待ちを行っているユーザの総組数が表示され、待ち時間表示部W14には、これから順番待ちを行うユーザに対する待ち時間が表示されている。
【0056】
ステータスが「案内済」となった最新の予約情報に係る案内番号は、呼出表示部W15に表示される。店舗端末50から変更手段4を介して予約情報のステータスを「案内済」に変更することで、呼出表示部W15に表示するユーザが決定する。
【0057】
不在表示部W16には、呼出を行ったが不在だった(呼び出しに応じなかった)ユーザの案内番号が表示される。店舗端末50から変更手段4を介して予約情報のステータスを「不在」に変更することで、不在表示部W16に表示するユーザが決定する。呼出済みのユーザ(不在ステータス)が来店した場合には、優先的に案内を行ったり、順番待ちの所定の順番に不在だったユーザを割りこませる等の設定が、店舗端末50から変更手段4を介して行われる。
【0058】
図5(a)〜(d)は、ユーザ端末40における受付画面の画面表示例である。本実施形態における受付端末20は、ユーザからの順番の最後尾に並ぶ順番待ち予約の受け付けや、順番待ち予約の時間指定予約の受け付けに際して利用される。
【0059】
図5(a)に示すように、受付画面W2は、待ち情報表示部W21と、順番の最後尾に並ぶ順番待ち予約を行うための予約ボタンW22及び順番待ちの時間指定予約を行うための予約ボタンW23と、を備えている。
【0060】
図5(b)は、予約ボタンW22(順番の最後尾に並ぶ順番待ち予約を行うための予約ボタン)を押下した際に表示される予約内容の受付画面である。予約内容の受付画面W2は、内容入力部W24と、進むボタンW25(図示例における「内容確認へ進む」)と、を備えている。
【0061】
順番待ち予約を受け付ける場合、ユーザは、内容入力部W24を介して所望する予約内容に関する情報を入力する。図示例では、予約内容に関する情報は、予約人数の入力(図示例における「ご来店人数」)を含む。ユーザが予約内容に関する情報を入力し、進むボタンW25を押下することで、確認用の受付画面に進む。
【0062】
図5(c)は、進むボタンW25を押下した際に表示される確認用の受付画面である。確認用の受付画面W2は、内容表示部W26と、進むボタンW27(図示例における「順番待ち受付する」)と、戻るボタンW28(図示例における「修正する」)と、を備えている。内容表示部W26には、内容入力部W24で入力された内容が確認可能に表示されている。ユーザは入力した内容を確認し、進むボタンW27を押下して、予約完了の受付画面に進む。
【0063】
図5(d)は、進むボタンW27を押下した際に表示される予約完了の受付画面である。予約完了の受付画面W2は、予約内容表示部W29を備えている。予約内容表示部W29には、案内番号と、内容入力部W24で入力した内容が表示されている。
【0064】
受付管理手段5は、登録された予約に基づいて、順番待ち予約に関する処理を行う。本実施形態では、受付管理手段5は、0組待ちの状態で、ユーザ端末40を介して入力された第1の順番待ち予約が登録された場合、少なくとも他のユーザ端末40を予約経路とした第2以降の順番待ち予約の受付抑止処理を行う。
【0065】
ユーザ端末40に限らず、遠隔地からのその他の経路で予約される場合には、第2以降の順番待ち予約の受付抑止処理を行っても構わない。また、受付抑止処理は、受付端末20やその他の端末を介した第2以降の順番待ち予約についても、受付を抑止する処理を含んでいても構わない。
【0066】
受付抑止処理は、所定時間の経過により解除され、順番待ち予約の受け付けが可能となる。本実施形態では、この所定時間は、第1の順番待ち予約に際してユーザ端末40を介して入力され、受け付けられる。所定時間は、必ずしも第1の順番待ち予約に際してユーザ端末40より入力される時間である必要はなく、あらかじめ定義された時間であってもよい。
【0067】
例えば、第1の順番待ち予約をユーザ端末40から受け付ける際に、「5分以内に来店しない場合は、キャンセル扱いとなります。」といった形で注意喚起を行い、予め定義された時間(5分)だけ、他のユーザ端末40等からの第2以降の順番待ち予約の受付を抑止する処理を行ってよい。
【0068】
また、施設の開店時間前の場合、0組待ちの状況下においてユーザ端末40を介して順番待ち予約を受け付けても、受付抑止処理は実行されない。
【0069】
図6(a)、
図6(b)は、ユーザ端末40における受付画面の画面表示例である。
図6は、
図6(a)の待ち情報表示部W21に示すように、0組待ちの状態で、ユーザ端末40から順番待ち予約を受付場合の画面表示例である。
【0070】
図6(b)は、0組待ちの状態で、予約ボタンW22(順番の最後尾に並ぶ順番待ち予約を行うための予約ボタン)を押下した際に表示される予約内容の受付画面である。内容入力部W24は、来店までの時間(所定時間)を入力するための項目を有している。
【0071】
ユーザは、内容入力部W24を介して、来店までの時間を入力する。ユーザが予約内容に関する情報を入力し、進むボタンW25を押下することで、確認用の受付画面に進む。受付管理手段5は、0組待ちの状態で予約(第1の順番待ち予約)が行われると、予約の際に入力された所定時間、他のユーザ端末40を介した第2以降の順番待ち予約について、受付抑止処理を行う。
【0072】
また、受付抑止処理は、所定時間の経過に替えて、又は加えて、前記第1の順番待ち予約に関する予約情報に対する所定の操作処理を転機として解除される。本実施形態では、所定時間の経過に加えて、例えば、第1の順番待ち予約が、変更手段4を介してキャンセル処理された場合や、来訪処理(例えば、ステータスを「案内済」に変更する処理など)された場合など、第1の順番待ち予約を行ったユーザの来訪が確定、又はユーザが来訪しないことが確定する操作処理が予約情報に行われることを転機として、受付抑止処理を解除している。
【0073】
また、ユーザ端末40を介した第1の順番待ち予約の登録後、予約情報(第1の順番待ち予約)に対する来訪処理前に、施設内に設置された受付端末20を介して第2以降の順番待ち予約が登録された場合、第1の順番待ち予約に先駆けて第2以降の順番待ち予約に対して来訪処理を実施し、ユーザ(第2以降の順番待ち予約)を案内可能に構成されている。
【0074】
これは、例えば、第1の順番待ち予約後に、受付端末20での順番待ち予約(第2以降の順番待ち予約)まで受付抑止してしまうと、遠隔地から予約を受け付けたタイミングで店頭に来訪した他のユーザを、不必要に待たせる場合が生じる為である。
【0075】
受付管理手段5は、受付抑止処理に加えて、又は替えて、上述の所定時間の間又は所定時間の経過時に、第1の順番待ち予約を、行列の先頭など、行列における所定の順番として扱う順番調整処理を実行してもよい。例えば、所定時間の間や、所定時間の経過時に、第1の順番待ち予約が先頭(1人目)になるように順番を調整することで、遠隔地から第1の順番待ち予約を行ったユーザの優位性を担保しつつ、第2以降の順番待ち予約を行ったユーザをケアすることが可能となる。
【0076】
図7は、順番待ちの形式の分岐を示すフローチャートである。将来の時間指定を伴って順番待ち予約を行う場合(ステップS1でYes(Y))、順番待ちの時間指定予約を受け付ける(ステップS2)。将来の時間指定を伴って順番待ち予約を行わない場合(ステップS1でNo(N))、ステップS3に進む。
【0077】
n組待ち(n>0)の場合(ステップS3でNo(N))、通常の順番の最後尾に並ぶ順番の待ち予約を受け付ける。0組待ちの場合(ステップS3でYes(Y))、0組待ちの順番待ち予約を受け付ける(ステップS5)。
【0078】
図8を用いて、本実施形態における0組待ちの状態での処理について説明する。
図8は、0組待ちの状態における順番待ち予約に関するフローチャートである。
【0079】
ステップS11において、0組待ちの状態で、ユーザ端末40からの順番待ち予約(第1の順番待ち予約)を受け付ける。ステップS12において、第1の順番待ち予約が登録されたことにより、受付管理手段5は、順番待ち予約の抑止処理を行う。
【0080】
順番待ち予約の抑止処理中、受付端末20から予約を受け付けた場合(ステップS13でYes(Y))、第2以降の順番待ち予約を受け付ける(ステップS14)。他のユーザ端末40等、順番待ち予約の抑止処理が行われる予約経路から予約を受け付けた場合(ステップS13でNo(N))、第2以降の順番待ち予約を受け付ける。
【0081】
順番待ち予約の抑止処理は、変更手段4を介して予約(第1の順番待ち予約)に対して、所定の操作処理が実施された場合(ステップS15でYes(Y))や、第1の順番待ち予約を行ったユーザが来訪せずに所定の時間が経過した場合(ステップS16でYes)、予約に対してキャンセル処理などが実施され(ステップS17)、解除される。
【0082】
順番待ち予約の抑止処理が解除されると、n組待ち(n>0)の状況下における受付端末20又はユーザ端末40を介した順番待ち予約が受付可能となる(ステップS18)。
【0083】
本発明によれば、0組待ちの状態で、来訪の時間が予測できないユーザ端末を介した予約が可能となる。これにより、ユーザ側としては、順番待ちの先頭に並ぶことができ、店頭で順番を、全く/ほとんど待つ必要がないことから来訪意欲が高まり、施設側としても、閑散とした時間帯にユーザを呼び込むことが可能となる。
【0084】
また、受付抑止処理を行うことで、第1の順番待ち予約を行ったユーザが来訪するまで、順番待ちにおけるユーザの優位性を担保することができ、所定の操作処理をもって受付抑止処理を解除することで、他のユーザからの受付に対する影響を減らすことができる。
【0085】
また、遠隔地から第1の順番待ち予約を行ったユーザが来訪する前に、店頭にて順番待ち予約を受け付けた場合に、状況に応じて案内が可能となり、直接店頭に来訪したユーザを必要以上に待たせることなく、案内を行うことが可能となる。
【解決手段】施設における順番待ち予約の管理を行う予約システムであって、施設内に設置された端末及び、施設外にあるユーザ端末から入力された順番待ち予約を受け付け、予約の登録を行う受付手段と、登録された予約に基づいて、順番待ち予約に関する処理を行う受付管理手段と、を備え、前記受付手段は、待ち行列の順番待ち顧客がいない状況下で前記ユーザ端末を介して入力された第1の順番待ち予約を受け付け、予約の登録を行い、前記受付管理手段は、前記第1の順番待ち予約が登録された場合、少なくとも他のユーザ端末を予約経路とした第2以降の順番待ち予約の受付抑止処理を行うことを特徴とする。