【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の配線巻取具は、電子機器に装着されて、該電子機器に関連する配線を巻取る配線巻取具において、前記電子機器に貼付けられる第1の係合シートと、前記配線が巻回される巻取り軸と、前記巻取り軸の一端部に貼付けられて前記第1の係合シートと係合する第2の係合シートとを含むことを特徴とする。
【0008】
上記の構成によれば、電子機器に装着されて、該電子機器に関連する配線、たとえばスマートフォンや携帯音楽プレーヤなどの電子機器に使用されるイヤフォンのコードを巻取る配線巻取具において、実際に配線が巻回される巻取り軸を、電子機器に貼付けられる第1の係合シートと、該巻取り軸の一端部に貼付けられる第2の係合シートとの係合によって、着脱自在に取付ける。
【0009】
したがって、必要に応じて該配線巻取具を用い、配線を絡まないように巻付けて、電子機器に一体にコンパクトに収納することができる。
【0010】
また、本発明の配線巻取具では、前記巻取り軸は、蛇腹状または望遠鏡状に、軸方向に伸縮可能であることを特徴とする。
【0011】
上記の構成によれば、巻取り軸が伸縮可能であるので、任意の巻数、すなわち配線の引出し長さに応じて、巻取り軸の高さ、したがって該配線巻取具が装着される電子機器の厚さを最小限にすることができる。或いは、対応可能な配線の太さの範囲を広くすることができ、複数の配線に該配線巻取具を共用し、製造コストを削減することができる。適宜引出して、その状態で自己保持することができる蛇腹は、ポリプロピレン成形品などで実現することができる。
【0012】
さらにまた、本発明の配線巻取具では、前記第1および第2の係合シートは、一対の面ファスナーで構成されることを特徴とする。
【0013】
上記の構成によれば、第1の係合シートを電子機器に貼付けておけば、巻取り軸は適宜着脱自在となる。
【0014】
したがって、たとえばイヤフォンコードなどの配線を、電子機器に接続しない場合には、巻取り軸自体を外しておくことができ、好適である。
【0015】
また、本発明の配線巻取具では、前記巻取り軸は、2本が相互に間隔を開けて配置されて、その巻取り軸間に前記配線が巻掛けられることを特徴とする。
【0016】
上記の構成によれば、2本の巻取り軸が間隔を開けて配置されるので、配線を同じ巻取り軸に巻付けるのではなく、巻取り軸間に巻掛けることで、巻取り軸の径が細くても、その間隔が広くなる程、1回の巻付けで巻取れる配線の長さを長くすることができる。
したがって、2本の巻取り軸を用いることで、巻付け回数を少なくし、軸の高さを低く、したがって該配線巻取具を装着した電子機器の厚さを薄くすることができる。
【0017】
さらにまた、本発明の配線巻取具では、前記2本の巻取り軸は、他端部が共通の基板に固着されており、この基板には、前記(巻回された配線が解けないように該)配線の少なくとも一方の端部付近を係止する係止部が設けられることを特徴とする。
【0018】
上記の構成によれば、基板に2本の巻取り軸を立設して該配線巻取具を構成することで、前記2本の巻取り軸を一体で電子機器に着脱することができる。そして、基板に、スリットや、フックなどで、巻回された配線の少なくとも一方の端部付近を係止する適宜の係止部を設けておくことで、前記2本の巻取り軸に巻付けた配線の端部付近を、解けないように容易に保持することができる。
【0019】
また、本発明の配線巻取具では、前記電子機器は板状で、前記基板は、前記電子機器と略等しい大きさ(投影面積)に形成されることを特徴とする。
【0020】
上記の構成によれば、電子機器と基板とのほぼ同じ大きさの2枚の板の間に、前記2本の巻取り軸と、それに巻掛けられた配線やイヤフォンなどが挟み込まれることになる。
【0021】
したがって、見場がすっきりするとともに、配線を解け難くすることもできる。
【0022】
さらにまた、本発明の配線巻取具では、前記電子機器はスマートフォンまたは携帯音楽プレーヤであり、前記配線はイヤフォンのコードであり、前記配線の他方の端部はイヤフォンプラグが前記電子機器のイヤフォンジャックに差込まれて係止されていることを特徴とする。
【0023】
上記の構成によれば、電子機器としてスマートフォンまたは携帯音楽プレーヤの場合、薄い板状に形成されるので、配線を薄く収納できる本発明が好適である。さらに、イヤフォンコードは細く、長く、絡まり易くて、本発明が好適である。また、そのイヤフォンコードは、イヤフォンが取付けられている一端がフリーで、他端はジャックとプラグとで係止できており、イヤフォンコードを巻取って前記一端を係止するだけで、解けないようにコンパクトに収納することができる。
【0024】
また、本発明の配線巻取具では、ブックカバー式に形成され、前記ブックカバーが閉じた状態で、前記配線および巻取り軸を収容することを特徴とする。
【0025】
上記の構成によれば、電子機器の裏面にブックカバー式の該配線巻取具を取付け、カバーを開けて配線の巻取りや引出しを行い、カバーを閉じることで、配線をその状態で容易に固定することができる。
【0026】
さらにまた、本発明の配線巻取具では、前記基板には、車両へ取付けるためのブラケットが設けられており、前記電子機器はスマートフォンであり、前記車両取付け時にナビゲーション機能が使用されることを特徴とする。
【0027】
上記の構成によれば、配線や電子機器と一体化した基板に、さらに車両への取付けを可能にするブラケットを装着可能にする。そして、該配線巻取具および電子機器を車両に取付けた状態で、電子機器は、そのナビゲーション機能が使用されるようにする。
【0028】
したがって、スマートフォンをカーナビなどとして使用するにあたって、自動車などの車両への取付けのために、わざわざホルダを用意する必要はなく、該配線巻取具を共用することができる。
【0029】
また、本発明の配線巻取具は、電子機器に関連する配線を巻取る配線巻取具において、板状に形成される基板と、前記基板に、2本が相互に間隔を開けて配置されて、その間に前記配線が巻掛けられる巻取り軸と、前記基板に沿う板状に形成される押えカバーと、前記押えカバーに貼付けられる第1の係合シートと、前記巻取り軸の一端部に貼付けられて前記第1の係合シートと係合する第2の係合シートとを含むことを特徴とする。
【0030】
上記の構成によれば、電子機器に装着されて、該電子機器に関連する配線、たとえばスマートフォンや携帯音楽プレーヤなどの電子機器に使用されるイヤフォンのコードを巻取る配線巻取具において、実際に配線が巻回される巻取り軸を、2本の一対で基板に設けて、その巻取り軸の上に押えカバーを被せるにあたって、押えカバーの側には第1の係合シートを貼付け、巻取り軸の一端部には前記第1の係合シートと係合する第2の係合シートを貼付け、第1および第2の係合シートを剥がした状態で、配線の着脱、すなわち巻取り軸に配線を巻付けたり解いたりし、第1および第2の係合シートの係合によって、押えカバーと基板との間に配線を挟み込むことができる。
【0031】
したがって、必要に応じて該配線巻取具を用い、配線を絡まないように巻付けて、コンパクトに、かつ電子機器とは切離して、つまり別体で収納することができる。また、2本の巻取り軸が間隔を開けて配置されるので、巻付け回数を少なくし、軸の高さを低く、したがって該配線巻取具を装着した電子機器の厚さを薄くすることもできる。
【0032】
さらにまた、本発明の配線巻取具では、前記電子機器は板状に形成され、前記基板および押えカバーはその板に沿う板状に形成され、前記基板と押えカバーとにおいて、前記2本の巻取り軸の配列方向の端部付近を相互に連結する連結部材とを含み、前記連結部材の連結によって、前記基板と押えカバーとの間に前記板状の電子機器が挟込み可能となることを特徴とする。
【0033】
上記の構成によれば、電子機器が板状に形成されることから、前記基板および押えカバーはその板に沿う板状に形成され、それらの両端が連結部材で連結されることで、第1および第2の係合シートは、相互に係合できなくなるが、基板と押えカバーとの間に電子機器を挟み込み、配線は、その電子機器と基板との間に挟み込むこになる。
【0034】
こうして、配線を巻取った該配線巻取具を、上述のように電子機器とは別体とするだけでなく、一体とすることもできる。
【0035】
また、本発明の配線巻取具では、前記連結部材はゴム紐から成ることを特徴とする。
【0036】
上記の構成によれば、第1および第2の係合シートの係合を解除し、かつゴム紐を伸ばして押えカバーを基板から離した状態で、巻取り軸に配線を、巻付けたり、解いたりすることができる。そして、ゴム紐を縮めると、基板に押えカバーが被さり、第1および第2の係合シートが係合し、該配線巻取具(巻取った配線も含めて)を、電子機器と別体で保管することができる。一方、巻取り軸に配線を、巻付け、或いは解いた状態で、基板と押えカバーとの間に、板状の電子機器や、そのカバーを差込み、ゴム紐を縮めると、該配線巻取具(巻取った配線も含めて)を、電子機器と一体で保管することができる。
【0037】
こうして、ゴム紐で基板と押えカバーとを連結するだけで、該配線巻取具を、電子機器と容易に一体化或いは別体化することができる。
【0038】
さらにまた、本発明の配線巻取具は、電子機器に関連する配線を巻取る配線巻取具において、相対的に径の太い筒状部と、前記筒状部の一端を閉止するように該一端から延び、2股に割れて形成され、相対的に径の細い巻取り軸とを含み、前記筒状部から前記巻取り軸が延びた状態で前記巻取り軸の周囲に前記配線が交互に巻掛けられ、前記筒状部を前記巻取り軸との境界付近で折返した状態で、前記配線が巻掛けられた前記巻取り軸を該筒状部内に収容することを特徴とする。
【0039】
上記の構成によれば、電子機器に関連する配線、たとえばスマートフォンや携帯音楽プレーヤなどの電子機器に使用されるイヤフォンのコードを巻取る配線巻取具において、実際に配線が巻回される巻取り軸を、太い筒状部から2股に割れて形成する。そして、筒状部から巻取り軸が延びた状態で巻取り軸の周囲に配線を交互に巻掛けることで巻取り、その後、筒状部を巻取り軸との境界付近で折返すことで、配線を巻取った巻取り軸を該筒状部内に収容して、解けないようにして保持する。
【0040】
したがって、配線を絡まないように巻付けて、簡単かつコンパクトに収納することができる。
【0041】
また、本発明の配線巻取具では、前記筒状部および巻取り軸は、ニット素材から成り、前記巻取り軸は、手袋状に使用者の2本の指が通った状態で前記配線が巻掛けられることを特徴とする。
【0042】
上記の構成によれば、前記筒状部および巻取り軸をニット素材で形成することで、不使用時は平らに潰して、適宜折畳んだりして、コンパクトに保管することができる。そして、使用時は、自己支持(形状保持)性の乏しいニット素材につき、手袋のように、使用者の2本の指を筒状部から巻取り軸に通した状態で、配線を巻掛けることができるようになる。
【0043】
さらにまた、本発明の配線巻取具では、前記筒状部は、リブ編みで形成されることを特徴とする。
【0044】
上記の構成によれば、ニットから成る筒状部に、袖口などで見られるリブ編みを採用することで、前記配線が巻掛けられた巻取り軸を、該筒状部が収縮して、前記配線が解けないように収容することができ、好適である。
【0045】
また、本発明の配線巻取具では、前記ニット素材は、ポリエステル繊維を含有することを特徴とする。
【0046】
上記の構成によれば、前記のニット素材にポリエステル繊維を含有することで、前記自己支持(形状保持)性を増加することができる。また、或る程度の導電性を持たせることも可能であり、前記配線としてはイヤフォンコード、電子機器としてはスマートフォンの組合わせの場合、手袋状の該配線巻取具を着用したまま、スマートフォンの操作が可能になる。
【0047】
さらにまた、本発明の紐体の巻取具は、余剰の紐体を巻取るための巻取具において、基板と、前記基板に相互に間隔を開けて立設され、その周囲に前記紐体が巻き掛けられる2本の巻取り軸と、前記基板に形成され、巻き掛けられた前記紐体の端部付近を係止する係止部とを含むことを特徴とする。
【0048】
上記の構成によれば、比較的細手の紐、たとえば巾着袋の口を締め上げる紐などで、余剰の部分を巻取っておくための巻取具において、巻取りの軸だけでなく、基板を設けるとともに、前記巻取りの軸も一対の2本を、前記基板に相互に間隔を開けて立設する。さらに、前記基板には、巻き掛けられた紐体の端部付近を係止する係止部を設けておく。
【0049】
したがって、紐体は、2本の巻取り軸に、楕円や8の字に、幅を持って巻き掛けられるので、比較的長くの紐体を、薄く巻取ることができる。また、クリップや、基板に形成したスリットなどから成る係止部で紐体の端部付近を係止することで、不所望に解けてしまうことも防止することができる。こうして、余剰な紐体の長さ調整を行うことで、たとえば前記巾着袋の場合、口を縛って長く伸びた紐を適宜巻き取っておくことができ、ぶら下げ高さを調整することができる。
【発明の効果】
【0050】
本発明の配線巻取具は、以上のように、スマートフォンや携帯音楽プレーヤなどの電子機器に装着されて、イヤフォンコードなどの関連する配線を巻取る配線巻取具において、実際に配線が巻回される巻取り軸を、電子機器に貼付けられる第1の係合シートと、該巻取り軸の一端部に貼付けられる第2の係合シートとの係合によって着脱自在に取付ける。
【0051】
それゆえ、必要に応じて、配線を絡まないように巻付けて、電子機器に一体にコンパクトに収納することができる。
【0052】
また、本発明の配線巻取具は、以上のように、スマートフォンや携帯音楽プレーヤなどの電子機器に使用されるイヤフォンコードなどの関連する配線を巻取る配線巻取具において、実際に配線が巻回される巻取り軸を、2本の一対で基板に設けて、その巻取り軸の上に押えカバーを被せ、その押えカバーに貼付けられる第1の係合シートと、前記巻取り軸の一端部に貼付けられる第2の係合シートとの係合によって、押えカバーと基板との間に配線を挟み込むようにする。
【0053】
それゆえ、必要に応じて該配線巻取具を用い、配線を絡まないように巻付けて、コンパクトに、かつ電子機器とは切離して、つまり別体で収納することができる。
【0054】
さらにまた、本発明の配線巻取具は、以上のように、スマートフォンや携帯音楽プレーヤなどの電子機器に使用されるイヤフォンなどの関連する配線を巻取る配線巻取具において、太い筒状部から2股に割れて巻取り軸を形成し、筒状部から巻取り軸が延びた状態で巻取り軸の周囲に配線を交互に巻掛けることで巻取り、その後、筒状部を巻取り軸との境界付近で折返すことで、配線を巻取った巻取り軸を該筒状部内に収容して、解けないようにして保持する。
【0055】
それゆえ、配線を絡まないように巻付けて、簡単かつコンパクトに収納することができる。
【0056】
さらにまた、本発明の紐体の巻取具は、以上のように、比較的細手の紐、たとえば巾着袋の口を締め上げる紐などで、余剰の部分を巻取っておくための巻取具において、巻取りの軸だけでなく、基板を設けるとともに、前記巻取りの軸も一対の2本を、前記基板に相互に間隔を開けて立設し、さらに前記基板には、巻き掛けられた紐体の端部付近を係止する係止部を設けておく。
【0057】
それゆえ、紐体は、2本の巻取り軸に、楕円や8の字に、幅を持って巻き掛けられるので、比較的長くの紐体を、薄く巻取ることができる。また、クリップや、基板に形成したスリットなどから成る係止部で紐体の端部付近を係止することで、不所望に解けてしまうことも防止することができる。こうして、余剰な紐体の長さ調整を行うことで、たとえば前記巾着袋の場合、口を縛って長く伸びた紐を適宜巻き取っておくことができ、ぶら下げ高さを調整することができる。