(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る給湯システム100について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
【0030】
(1)給湯システム100
図1は、本発明の一実施形態に係る給湯システム100の概略構成図である。
【0031】
給湯システム100は、冷水を加熱して温水を生成する装置である。給湯システム100の運転状態は、制御部50(後述)によって制御される。
【0032】
給湯システム100の制御部50は、加熱運転モード及びデフロスト運転モード等の運転モードを有している。
【0033】
給湯システム100では、制御部50が加熱運転モードに遷移すると、第1熱交換器13(後述)において水と高圧の冷媒とを熱交換させて冷水を加熱し温水を生成する加熱運転が行われる。加熱運転モードには、ユーザによって運転開始指示が入力された場合に遷移する。
【0034】
また、給湯システム100では、制御部50がデフロスト運転モードに遷移すると、第2熱交換器18(後述)に高圧の冷媒(ホットガス)を送って第2熱交換器18に付着した霜を除霜するデフロスト運転が行われる。デフロスト運転モードには、制御部50が、加熱運転モード時において、熱源側熱交換器(蒸発器)として機能する第2熱交換器18に着霜が生じている、と判断した際に遷移する。
【0035】
給湯システム100は、主として、冷媒回路RCを含むヒートポンプユニット10と、冷水及び温水を溜める貯水タンク21を含む貯水ユニット20と、ユーザが指示を入力する入力装置としてのリモコン40と、を有している。ヒートポンプユニット10と、貯水ユニット20と、は第1水配管WP1(後述)及び第2水配管WP2(後述)によって接続されている。
【0036】
(1−1)ヒートポンプユニット10
ヒートポンプユニット10は、屋上やベランダ等の屋外や、地下室等に設置される。
【0037】
ヒートポンプユニット10は、外郭を構成するヒートポンプユニットケーシング(図示省略)内に、主として、複数の冷媒配管(第1冷媒配管P1〜第11冷媒配管P11)と、圧縮機11と、四路切換弁12(特許請求の範囲記載の「流路切換弁」に相当)と、第1熱交換器13と、過冷却熱交換器14と、第1膨張弁15と、第2膨張弁16(特許請求の範囲記載の「第1電動弁」に相当)と、第3膨張弁17(特許請求の範囲記載の「第2電動弁」に相当)と、第2熱交換器18と、ファン19と、複数の温度センサ(第1温度センサ31〜第7温度センサ37)と、制御部50と、を有している。
【0038】
ヒートポンプユニット10においては、圧縮機11、四路切換弁12、第1熱交換器13、過冷却熱交換器14、第1膨張弁15、第2膨張弁16、第3膨張弁17、及び第2熱交換器18が、冷媒配管(P1〜P11)によって接続されることで冷媒回路RCが構成されている。また、ヒートポンプユニット10は、ヒートポンプユニットケーシング内に、貯水ユニット20から延びる第1水配管WP1及び第2水配管WP2の一部を収容している。
【0039】
(1−1−1)冷媒配管(P1〜P11)
第1冷媒配管P1は、一端が四路切換弁12に接続され、他端が圧縮機11の吸入口に接続されている。第1冷媒配管P1は、運転中、圧縮機11の吸入配管として機能する。
【0040】
第2冷媒配管P2は、一端が圧縮機11の吐出口に接続され、他端が四路切換弁12に接続されている。第2冷媒配管P2は、運転中、圧縮機11の吐出配管として機能する。
【0041】
第3冷媒配管P3は、一端が四路切換弁12に接続され、他端が第1熱交換器13に接続されている。第3冷媒配管P3には、第3冷媒配管P3内の冷媒の温度(利用側ガス冷媒温度T
GU)を検出する第4温度センサ34が、熱的に接続されている。
【0042】
第4冷媒配管P4は、一端が第1熱交換器13に接続され、他端が第1膨張弁15に接続されている。第4冷媒配管P4には、第4冷媒配管P4内の冷媒の温度(利用側液冷媒温度T
LU)を検出する第5温度センサ35が、熱的に接続されている。
【0043】
第5冷媒配管P5は、一端が第1膨張弁15に接続され、他端が過冷却熱交換器14の第1流路141に接続されている。
【0044】
第6冷媒配管P6は、一端が過冷却熱交換器14の第1流路141に接続され、他端が第2膨張弁16に接続されている。
【0045】
第7冷媒配管P7は、一端が第2膨張弁16に接続され、他端が第2熱交換器18に接続されている。第7冷媒配管P7には、第7冷媒配管P7内の冷媒の温度(熱源側液冷媒温度T
LH)を検出する第2温度センサ32が、熱的に接続されている。
【0046】
第8冷媒配管P8は、一端が第2熱交換器18に接続され、他端が四路切換弁12に接続されている。第8冷媒配管P8には、第8冷媒配管P8内の冷媒の温度(熱源側ガス冷媒温度T
GH)を検出する第3温度センサ33が、熱的に接続されている。
【0047】
第9冷媒配管P9は、一端が第5冷媒配管P5の両端間に接続され、他端が第3膨張弁17に接続されている。
【0048】
第10冷媒配管P10は、一端が第3膨張弁17に接続され、他端が過冷却熱交換器14の第2流路142に接続されている。
【0049】
第11冷媒配管P11は、一端が過冷却熱交換器14の第2流路142に接続され、他端が第1冷媒配管P1(吸入配管)の両端間に接続されている。
【0050】
ヒートポンプユニット10においては、これらの冷媒配管によって複数の冷媒流路が構成されている。具体的に、ヒートポンプユニット10においては、ガス冷媒流路GP、液冷媒流路LP(特許請求の範囲記載の「第1冷媒流路」に相当)、及びバイパス流路BP(特許請求の範囲記載の「第2冷媒流路」に相当)が構成されている。
【0051】
ガス冷媒流路GPは、主としてガス冷媒が流れる冷媒流路であって、第1熱交換器13及び第2熱交換器18の間で延びている。ガス冷媒流路GPは、主として、第8冷媒配管P8、第1冷媒配管P1、第2冷媒配管P2、及び第3冷媒配管P3等で構成されている。
【0052】
液冷媒流路LPは、主として液冷媒が流れる冷媒流路であって、第1熱交換器13及び第2熱交換器18の間で延びている。液冷媒流路LPは、主として、第4冷媒配管P4、第5冷媒配管P5、過冷却熱交換器14の第1流路141(後述)、第6冷媒配管P6、及び第7冷媒配管P7等で構成されている。
【0053】
バイパス流路BPは、液冷媒流路LPを流れる冷媒を圧縮機11の吸入側へバイパスさせるための冷媒流路である。バイパス流路BPは、液冷媒流路LP(より詳細には第5冷媒配管P5の両端間)から分岐してガス冷媒流路GP(より詳細には第1冷媒配管P1の両端間、すなわち圧縮機11の吸入側)まで延びる流路である。バイパス流路BPは、主として第9冷媒配管P9、第10冷媒配管P10、過冷却熱交換器14の第2流路142、及び第11冷媒配管P11等で構成されている。
【0054】
(1−1−2)冷媒回路RCの要素(11〜18)
圧縮機11は、低圧のガス冷媒を吸入し、圧縮して吐出する機構である。圧縮機11は、圧縮機モータ11aを内蔵された密閉式の構造を有している。圧縮機11では、ケーシング(図示省略)内に収容されたロータリ式やスクロール式等の圧縮要素(図示省略)が、圧縮機モータ11aを駆動源として駆動される。圧縮機11(圧縮機モータ11a)は、運転中、制御部50によって、インバータ制御され、状況に応じて回転数を調整される。すなわち、圧縮機11は、容量可変である。圧縮機11は、駆動時に、吸入口から低圧冷媒を吸入し、圧縮して高圧のガス冷媒とした後、吐出口から吐出する。
【0055】
四路切換弁12は、運転状況に応じて、冷媒の流れる方向を切り換えるための切換弁である。四路切換弁12は、制御部50によって駆動電圧を供給されることで冷媒流路を切り換える。具体的に、四路切換弁12は、第1冷媒配管P1(吸入配管)と第8冷媒配管P8とを接続するとともに第2冷媒配管P2(吐出配管)と第3冷媒配管P3とを接続する第1状態(
図1の四路切換弁12の実線を参照)と、第1冷媒配管P1と第3冷媒配管P3とを接続するとともに第2冷媒配管P2と第8冷媒配管P8とを接続する第2状態(
図1の四路切換弁12の破線を参照)と、を切り換える。
【0056】
第1熱交換器13は、冷媒回路RC内の冷媒と、貯水ユニット20から供給される冷水と、を熱交換させる熱交換器である。第1熱交換器13は、加熱運転モード(すなわち加熱運転)時には冷媒の凝縮器又は放熱器(すなわち冷水の加熱器)として機能し、デフロスト運転モード(デフロスト運転)時には冷媒の蒸発器として機能する。第1熱交換器13は、プレス加工した金属板を重ね合わせて構成された、いわゆるプレート式熱交換器である。第1熱交換器13は、冷媒が通過する第1熱交換器冷媒流路131と、水が通過する第1熱交換器水流路132と、を含んでおり、第1熱交換器冷媒流路131を通過する冷媒と、第1熱交換器水流路132を通過する水と、が熱交換しうる構造を有している。第1熱交換器冷媒流路131は、ガス側端部が第3冷媒配管P3に接続されており、液側端部が第4冷媒配管P4に接続されている。第1熱交換器水流路132は、冷水側端部が第1水配管WP1に接続されており、温水側端部が第2水配管WP2に接続されている。
【0057】
過冷却熱交換器14は、液冷媒流路LPを流れる冷媒と、バイパス流路BPを流れる冷媒と、を熱交換させる熱交換器である。より詳細には、過冷却熱交換器14は、加熱運転時に、液冷媒流路LPを流れる冷媒を過冷却状態とするための熱交換器である。過冷却熱交換器14は、例えば二重管式熱交換器である。過冷却熱交換器14は、液冷媒流路LP及びバイパス流路BP上に配置されている。より詳細には、過冷却熱交換器14は、液冷媒流路LPの一部を構成する第1流路141と、バイパス流路BPの一部を構成する第2流路142と、を含んでおり、第1流路141を流れる冷媒と第2流路142を流れる冷媒とが熱交換しうる構造を有している。第1流路141は、一端が第5冷媒配管P5に接続され、他端が第6冷媒配管P6に接続されている。第2流路142は、一端が第10冷媒配管P10に接続され、他端が第11冷媒配管P11に接続されている。
【0058】
第1膨張弁15、第2膨張弁16、及び第3膨張弁17は、駆動電圧を供給されることで開度が変化する電動弁である。
【0059】
第1膨張弁15は、一端が第4冷媒配管P4に接続され、他端が第5冷媒配管P5に接続されている。すなわち、第1膨張弁15は、液冷媒流路LP上において、第1熱交換器13及び過冷却熱交換器14の間に配置されている。
【0060】
第2膨張弁16は、一端が第6冷媒配管P6に接続され、他端が第7冷媒配管P7に接続されている。すなわち、第2膨張弁16は、液冷媒流路LP上において、過冷却熱交換器14及び第2熱交換器18の間に配置されている。
【0061】
第3膨張弁17は、一端が第9冷媒配管P9に接続され、他端が第10冷媒配管P10に接続されている。すなわち、第3膨張弁17は、バイパス流路BP上において、過冷却熱交換器14の上流側に配置されている。
【0062】
第1膨張弁15、第2膨張弁16、及び第3膨張弁17は、開度に応じて、流入する冷媒を減圧する膨張弁として機能する。また、第1膨張弁15、第2膨張弁16、及び第3膨張弁17は、最小開度に制御されると全閉状態となり、冷媒流路を遮断する流路遮断弁として機能する。第1膨張弁15、第2膨張弁16、及び第3膨張弁17は、制御部50によって個別に開度を制御(PI制御又はPID制御)され、運転状況に応じて開度を適宜調整される。
【0063】
具体的に、第2膨張弁16は、加熱運転モード(加熱運転)時には、蒸発器(すなわち第2熱交換器18)から流出する冷媒の過熱度の目標値T
SHに応じて開度が決定される。例えば、第2膨張弁16は、過熱度の目標値T
SHが大きく設定されることに応じて、開度が小さくなる(絞られる)ように制御される。また、第3膨張弁17は、加熱運転モード(加熱運転)時には、過冷却熱交換器14の第1流路141から流出する冷媒の過冷却度の目標値T
SCに応じて、開度が決定される。
【0064】
第2熱交換器18は、冷媒回路RC内の冷媒と、ファン19によって生成される空気流と、を熱交換させる熱交換器である。第2熱交換器18は、加熱運転モード(すなわち加熱運転)時には冷媒の蒸発器として機能し、デフロスト運転モード(デフロスト運転)時には冷媒の凝縮器(放熱器)として機能する。第2熱交換器18は、例えばクロス・フィン・チューブ型式の熱交換器であり、複数の伝熱管と、複数のフィンと、を含んでいる(図示省略)。第2熱交換器18は、伝熱管を通過する冷媒と、ファン19によって生成される空気流と、が熱交換しうる構造を有している。第2熱交換器18の伝熱管には、伝熱管温度(伝熱管温度T
H)を検出する第1温度センサ31が、熱的に接続されている。
【0065】
(1−1−3)ファン19
ファン19は、外部からヒートポンプユニット10内に流入し第2熱交換器18を通過してからヒートポンプユニット10外へ流出する空気流を生成する送風機である。ファン19は、例えばプロペラファンである。ファン19は、ファンモータ19aに連動して駆動する。ファン19(ファンモータ19a)は、制御部50によって、駆動を制御され、回転数を適宜調整される。
【0066】
(1−1−4)温度センサ(31〜37)
ヒートポンプユニット10は、温度センサとして、第1温度センサ31、第2温度センサ32、・・・及び第7温度センサ37を有している。各温度センサ(31〜37)は、例えばサーミスタ若しくは熱電対等で構成される。各温度センサは、制御部50と電気的に接続されており、検出値に相当する信号を制御部50に出力している。
【0067】
第1温度センサ31は、第2熱交換器18内の伝熱管に熱的に接続されており、第2熱交換器18の伝熱管温度である伝熱管温度T
Hを検出する。
【0068】
第2温度センサ32は、第7冷媒配管P7に熱的に接続されており、第7冷媒配管P7を通過するガス冷媒(すなわち、加熱運転時に第2熱交換器18に流入する冷媒)の温度である熱源側液冷媒温度T
LHを検出する。
【0069】
第3温度センサ33は、第8冷媒配管P8に熱的に接続されており、第8冷媒配管P8を通過する冷媒(すなわち、加熱運転時に第2熱交換器18から流出する冷媒)の温度である熱源側ガス冷媒温度T
GHを検出する。
【0070】
第4温度センサ34は、第3冷媒配管P3に熱的に接続されており、第3冷媒配管P3を通過する冷媒(すなわち、加熱運転時に第1熱交換器冷媒流路131に流入する冷媒)の温度である利用側ガス冷媒温度T
GUを検出する。
【0071】
第5温度センサ35は、第4冷媒配管P4に熱的に接続されており、第4冷媒配管P4を通過する冷媒(すなわち、加熱運転時に第1熱交換器冷媒流路131から流出する冷媒)の温度である利用側液冷媒温度T
LUを検出する。
【0072】
第6温度センサ36は、第1水配管WP1に熱的に接続されており、第1水配管WP1を通過する冷水(すなわち、加熱運転時に第1熱交換器水流路132に流入する冷水)の温度である冷水温度T
CWを検出する。
【0073】
第7温度センサ37は、第2水配管WP2に熱的に接続されており、第2水配管WP2を通過する温水(すなわち、加熱運転時に第1熱交換器水流路132から流出する温水)の温度である温水温度T
HWを検出する。
【0074】
(1−1−5)制御部50
制御部50は、給湯システム100に含まれる各アクチュエータの動作を制御する機能部である。制御部50は、CPUやメモリ等で構成されるマイクロコンピュータを含む。制御部50は、電源供給部(図示省略)から電源を供給されることで起動する。制御部50は、給湯システム100に含まれる各アクチュエータ、各温度センサ(31〜37)、及び貯湯量検知センサ24(後述)と電気的に接続されている。制御部50の詳細については、後述の「(2)制御部50の詳細」において説明する。
【0075】
(1−2)貯水ユニット20
貯水ユニット20は、屋上やベランダ等の屋外や、地下室等に設置される。貯水ユニット20は、外郭を構成する貯水ユニットケーシング(図示省略)内に、主として、複数の水配管(第1水配管WP1〜第5水配管WP5)の一部を収容している。また、貯水ユニット20は、貯水ユニットケーシング内に、貯水タンク21と、ポンプ22と、開閉弁23と、貯湯量検知センサ24と、を有している。
【0076】
第1水配管WP1は、貯水タンク21からヒートポンプユニット10(第1熱交換器水流路132)に冷水を送るための配管であり、貯水ユニット20とヒートポンプユニット10との間で延びている。具体的には、第1水配管WP1は、一端が貯水タンク21の下部に形成された冷水送出ポート(図示省略)に接続されており、他端が第1熱交換器水流路132の流入側に接続されている。
【0077】
第2水配管WP2は、ヒートポンプユニット10(第1熱交換器水流路132)から貯水タンク21へ温水を送るための配管であり、貯水ユニット20とヒートポンプユニット10との間で延びている。具体的には、第2水配管WP2は、一端が貯水タンク21の上部に形成された温水流入ポート(図示省略)に接続されており、他端が第1熱交換器水流路132の流出側に接続されている。
【0078】
第3水配管WP3は、貯水タンク21から利用者に冷水を供給するための配管である。第3水配管WP3は、貯水タンク21の下部に形成された冷水供給ポート(図示省略)に接続されている。
【0079】
第4水配管WP4は、貯水タンク21から利用者に温水を供給するための配管である。第4水配管WP4は、貯水タンク21の上部に形成された温水供給ポート(図示省略)に接続されている。
【0080】
第5水配管WP5は、商用の水道管等から、貯水タンク21へ冷水を供給するための配管である。第5水配管WP5は、貯水タンク21の下部に形成された冷水流入ポート(図示省略)に接続されている。
【0081】
貯水タンク21は、冷水及び温水を貯水するためのタンクである。貯水タンク21内の空間においては、下方空間に冷水が貯留され、上方空間に温水が貯留されるようになっている。
【0082】
ポンプ22は、貯水タンク21内の冷水を第1熱交換器水流路132に送るためのポンプである。ポンプ22は、制御部50と電気的に接続されており、制御部50から駆動信号を供給されることで駆動する。ポンプ22が駆動すると、貯水タンク21内の冷水が、第1熱交換器水流路132へ送られる。
【0083】
開閉弁23は、第5水配管WP5上に配置されている。開閉弁23は、全開状態と全閉状態とを切換可能な電磁弁である。開閉弁23が全開状態にある時には第5水配管WP5から貯水タンク21へ水が供給され、全閉状態にある時には第5水配管WP5から貯水タンク21への水の供給が遮断される。開閉弁23は、制御部50と電気的に接続されており、制御部50により貯湯量等に応じて開閉を制御される。
【0084】
貯湯量検知センサ24は、貯水タンク21内の温水量(貯湯量)を検出するセンサである。貯湯量検知センサ24は、貯水タンク21の所定位置に配置されている。貯湯量検知センサ24は、制御部50と電気的に接続されており、所定のタイミングで、貯湯量に応じた信号を制御部50に適宜出力している。
【0085】
(1−3)リモコン40
リモコン40は、給湯システム100の(加熱)運転開始や運転停止、設定温度、目標貯湯量等を設定するための各種指示を、給湯システム100に入力するための入力装置である。リモコン40は、各種指示を入力するための物理キーやタッチパネルを含む。
【0086】
リモコン40は、いわゆる有線式のリモートコントロール装置であって、ケーブルを介して制御部50と電気的に接続されている。リモコン40は、状況に応じて、制御部50と信号の送受信を行う。
【0087】
(2)制御部50の詳細
図2は、制御部50と、制御部50に接続される各部と、を示したブロック図である。
【0088】
給湯システム100では、制御部50は、通信ケーブルを介して、リモコン40と電気的に接続されている。また、制御部50は、所定の配線を介して、複数のアクチュエータ及び複数のセンサと電気的に接続されている。
【0089】
具体的に、制御部50は、圧縮機11(圧縮機モータ11a)、四路切換弁12、第1膨張弁15、第2膨張弁16、第3膨張弁17、ファン19(ファンモータ19a)、ポンプ22、及び開閉弁23等のアクチュエータと電気的に接続され、状況に応じて各アクチュエータの制御を個別に行っている。また、制御部50は、貯湯量検知センサ24、第1温度センサ31、第2温度センサ32、・・・第7温度センサ37等のセンサと電気的に接続され、所定のタイミングで各センサから出力された信号を受信して保持している。
【0090】
制御部50は、ROM等で構成される記憶領域(図示省略)を含んでいる。当該記憶領域には、各運転モードにおける制御内容が記述された制御プログラムが格納されている。制御部50は、電源を投入されると制御プログラムに基づいて制御を行う。以下、各運転モードの制御内容について説明する。
【0091】
(2−1)待機モード
制御部50は、電源を投入されると、制御プログラムに沿って待機モードとなる。制御部50は、待機モード時には、リモコン40を介して運転開始指示が入力されるまで待機状態となる。制御部50は、待機モード時に、リモコン40を介してユーザにより運転開始指示が入力されると、加熱運転モードに遷移する。
【0092】
(2−2)加熱運転モード
制御部50は、加熱運転モード時には、設定温度や貯湯量等に応じて、以下のように、各アクチュエータを制御する。これにより、給湯システム100では、温水を生成して貯湯する加熱運転が行われる。
【0093】
具体的に、制御部50は、第1熱交換器13が冷媒の凝縮器(放熱器)として機能するとともに第2熱交換器18が冷媒の蒸発器として機能するように、四路切換弁12を第1状態(
図1の四路切換弁12の実線で示される状態)に制御する。
【0094】
制御部50は、圧縮機11を、制御プログラムに基づいて算出された回転数で駆動させる。なお、圧縮機11の回転数は、設定温度、利用側ガス冷媒温度T
GU、利用側液冷媒温度T
LU、冷水温度T
CW、及び温水温度T
HW等に基づいて、適宜算出される。
【0095】
制御部50は、第1膨張弁15を、開度が最大開度(全開状態)となるように制御する。
【0096】
制御部50は、第2膨張弁16を、液冷媒流路LPを通過する冷媒を減圧するための膨張弁として機能させるべく、その開度を適宜調整する。より詳細には、制御部50は、第2膨張弁16の開度を、過熱度の目標値T
SH等に応じて適宜調整する。なお、加熱運転モードにおける過熱度の目標値T
SHは、設定温度、冷水温度T
CW、熱源側ガス冷媒温度T
GH、熱源側液冷媒温度T
LH等に応じて予め定義された値が、制御プログラムにおいて記述されている。
【0097】
制御部50は、第3膨張弁17を、バイパス流路BPを流れる冷媒を減圧する膨張弁として機能させるべく、その開度を過冷却度の目標値T
SC等に応じて適宜調整する。なお、過冷却度の目標値T
SCは、設定温度、冷水温度T
CW、利用側ガス冷媒温度T
GU、利用側液冷媒温度T
LU等に応じて予め定義された値が、制御プログラムにおいて記述されている。
【0098】
制御部50は、ファン19を、制御プログラムに沿って定義された回転数で駆動させる。なお、ファン19の回転数は、過熱度の目標値T
SH等に応じて定義されている。
【0099】
制御部50は、貯湯量、冷水温度T
CW、及び温水温度T
HW等に応じて、ポンプ22の発停及び回転数を制御する。
【0100】
制御部50は、加熱運転モード時には、貯湯量等に応じて、開閉弁23の開閉、を制御する。
【0101】
制御部50は、加熱運転モード(加熱運転)時に第2熱交換器18に着霜が生じていると判断した場合には、デフロスト運転モードに遷移する。なお、第2熱交換器18に着霜が生じているか否かは、例えば、第2熱交換器18の伝熱管温度である伝熱管温度T
Hが所定の閾値以上であるか否かによって検知される。但し、第2熱交換器18に着霜が生じているか否かを判定する方法については、必ずしもこれに限定されず、他の公知の方法を採用してもよい。
【0102】
(2−3)デフロスト運転モード
制御部50は、デフロスト運転モードに遷移すると、まずデフロスト準備制御を実行し、デフロスト準備制御の完了後、デフロスト制御を実行する。
【0103】
(2−3−1)デフロスト準備制御
デフロスト準備制御の実行時には、制御部50は、制御プログラムに沿って、過熱度の目標値T
SHを、加熱運転モード時よりも大きく設定する。具体的に、デフロスト準備制御においては、過熱度の目標値T
SHが、加熱運転モード時の2倍に設定される。例えば、加熱運転モード時の過熱度の目標値T
SHが2(℃)に設定されている場合には、デフロスト準備制御においては過熱度の目標値T
SHが4(℃)に設定される。
【0104】
制御部50は、デフロスト準備制御においては、以下のように、各アクチュエータの制御を行う。
【0105】
制御部50は、四路切換弁12を、加熱運転モード時と同様、第1熱交換器13が冷媒の凝縮器(放熱器)として機能するとともに第2熱交換器18が冷媒の蒸発器として機能するように、第1状態(
図1の四路切換弁12の実線で示される状態)に制御する。
【0106】
制御部50は、圧縮機11を、デフロスト準備制御の実行開始後、所定時間t1が経過するまでは、制御プログラムに定義された上限回転数(最大回転数)で駆動させる。すなわち、圧縮機11の回転数は、場合によっては、加熱運転モード時よりも大きくなるように切り換えられる。このように、デフロスト準備制御において、圧縮機11の回転数を上限回転数に制御するのは、デフロスト運転の開始前に、第2熱交換器18及びガス冷媒流路GPから第1熱交換器13に送られる冷媒流量を大きく確保するためである。
【0107】
制御部50は、デフロスト準備制御の実行開始後、所定時間t1が経過したと判断すると、圧縮機11の回転数を低下させる。具体的に、制御部50は、係る制御において、制御プログラムに定義された上限回転数(最大回転数)の30パーセントに相当する回転数で駆動させる。このように、デフロスト準備制御の実行開始後、所定時間t1が経過してから圧縮機11の回転数を低減させるのは、デフロスト運転の開始時に、圧縮機11に液冷媒が吸入される液バック現象が生じるのを抑制するためである。
【0108】
なお、所定時間t1は、設計仕様や設置環境等に応じて予め制御プログラムにおいて定義されている。本実施形態では、所定時間t1は2minに設定されている。
【0109】
制御部50は、第1膨張弁15を、加熱運転モード時と同様、開度が最大開度(全開状態)となるように制御する。
【0110】
制御部50は、第2膨張弁16の開度を、過熱度の目標値T
SH等に応じて適宜調整する。ここで、デフロスト準備制御の実行時には、上述のように、過熱度の目標値T
SHが加熱運転モード時よりも大きく設定されることに伴い、第2膨張弁16は、その開度が加熱運転モード時よりも絞られるように制御される。すなわち、制御部50は、デフロスト準備制御において、第2膨張弁16の開度を加熱運転モード時よりも絞るように制御する。その結果、デフロスト準備制御の実行時には、第1熱交換器13(第1熱交換器冷媒流路131)内に冷媒が送られやすくなり、第1熱交換器13内に充填される冷媒量が加熱運転モード時よりも大きくなる。
【0111】
このように、デフロスト準備制御において、過熱度の目標値T
SHが加熱運転モード時よりも大きく設定され、第2膨張弁16の開度が絞られるのは、デフロスト運転の開始前に、液冷媒流路LPを流れる冷媒流量を低減させて、第1熱交換器13(第1熱交換器冷媒流路131)内に充填される冷媒量を加熱運転モード時よりも大きくするためである。
【0112】
なお、デフロスト準備制御の実行時には、第2膨張弁16の開度制御(PI制御又はPID制御)において、操作量を決定するうえで用いられる計算式における制御定数(積分ゲイン)が大きくなるように変更される。これは、デフロスト準備制御においては、制御部50からの指令に対する第2膨張弁16の敏捷性(応答性)を加熱運転モード時よりも高め、第1熱交換器13に冷媒が充填されるのに要する時間を短縮するためである。すなわち、制御部50は、デフロスト準備制御においては、第2膨張弁16の制御に用いる制御定数を変更することで、加熱運転モード時よりも第2膨張弁16の敏捷性を高めている。
【0113】
制御部50は、第3膨張弁17を、開度が最小開度にとなるように制御する。すなわち、第3膨張弁17を、全閉状態に制御する。その結果、デフロスト準備制御の実行時には、加熱運転モード時とは異なり、バイパス流路BPが遮断される。このように、デフロスト準備制御において、第3膨張弁17が最小開度に制御されるのは、デフロスト運転の開始前に、バイパス流路BPを流れる冷媒流量を低減させて、第1熱交換器13(第1熱交換器冷媒流路131)内に充填される冷媒量を加熱運転モード時よりも大きくするためである。
【0114】
制御部50は、ファン19を、制御プログラムに沿って定義された上限回転数(最大回転数)で駆動させる。すなわち、ファン19の回転数は、場合によっては、加熱運転モード時よりも大きくなるように切り換えられる。このように、デフロスト準備制御において、ファン19の回転数を上限回転数に制御するのは、デフロスト運転の開始前に、第2熱交換器18から流出する冷媒の過熱度を大きくして、第2熱交換器18及びガス冷媒流路GPから第1熱交換器13に送られる冷媒流量を大きく確保するためである。
【0115】
制御部50は、ポンプ22の回転数を、所定の回転数に制御する。制御部50は、貯湯量等に応じて、開閉弁23の開閉を制御する。
【0116】
制御部50は、デフロスト準備制御実行開始後、所定時間t2が経過した場合には、デフロスト準備制御が完了したと判断して、デフロスト制御を実行する。なお、所定時間t2は、設計仕様や設置環境等に応じて予め制御プログラムにおいて定義されている。本実施形態では、所定時間t2は3minに設定されている。
【0117】
(2−3−2)デフロスト制御
制御部50は、デフロスト制御においては、以下のように、各アクチュエータの制御を行う。
【0118】
制御部50は、四路切換弁12を、第1熱交換器13が冷媒の蒸発器として機能するとともに第2熱交換器18が冷媒の凝縮器(放熱器)として機能するように、第2状態(
図1の四路切換弁12の破線で示される状態)に制御する。その結果、デフロスト制御の実行時には、冷媒回路RC内における冷媒の流れる方向が、加熱運転モード時と逆になる。
【0119】
制御部50は、圧縮機11を、デフロスト準備制御完了時と同一の回転数(すなわち、上限回転数の30パーセントに相当する回転数)で駆動させる。
【0120】
制御部50は、第1膨張弁15を、液冷媒流路LPを通過する冷媒を減圧するための膨張弁として機能させるべく、その開度を、(第1熱交換器13から流出する冷媒の)過熱度の目標値T
SH等に応じて適宜調整する。なお、デフロスト制御の実行時における過熱度の目標値T
SHは、伝熱管温度T
H、利用側ガス冷媒温度T
GU、及び利用側液冷媒温度T
LU等に応じて予め定義された値が制御プログラムにおいて記述されている。
【0121】
制御部50は、第2膨張弁16及び第3膨張弁17の開度を、最大開度に制御する。制御部50は、ファン19の駆動を停止する。制御部50は、ポンプ22の回転数を、所定の回転数に制御する。制御部50は、貯湯量等に応じて、開閉弁23の開閉を制御する。
【0122】
制御部50は、デフロスト制御の実行開始後(すなわちデフロスト運転の開始後)、第2熱交換器18の除霜が完了したと判断した時には、デフロスト制御を完了して加熱運転モードに遷移する。なお、第2熱交換器18の除霜が完了したか否かは、例えば、第2熱交換器18の伝熱管温度である伝熱管温度T
Hが、所定の閾値以上となったか否かによって検知される。但し、第2熱交換器18の除霜が完了したか否かを判定する方法については、必ずしもこれに限定されず、他の公知の方法を採用してもよい。
【0123】
(3)制御部50による制御の流れ
以下、
図3を参照して、制御部50による制御の流れの一例を説明する。
図3は、制御部50による制御の流れの一例を示したフローチャートである。
【0124】
制御部50は、電源を投入されると以下のような流れで制御を実行する。
【0125】
ステップS101において、制御部50は、待機モードに遷移(又は待機モードを継続)する。その後、ステップS102へ進む。
【0126】
ステップS102において、制御部50は、運転開始指示が入力されたか否かを判定する。当該判定の結果がNOの場合(すなわち、運転開始指示が入力されていない場合)には、ステップS101に戻り、待機モードを継続する。一方、当該判定の結果がYESの場合(すなわち、運転開始指示が入力された場合)には、ステップS103へ進む。
【0127】
ステップS103において、制御部50は、加熱運転モードに遷移(又は加熱運転モードを継続)する。その後、ステップS104へ進む。
【0128】
ステップS104において、制御部50は、運転停止指示が入力されていないか否かを判定する。当該判定の結果がNOの場合(すなわち、運転停止指示が入力された場合)には、ステップS101に戻り、待機モードに遷移する。一方、当該判定の結果がYESの場合(すなわち、運転停止指示が入力されていない場合)には、ステップS105へ進む。
【0129】
ステップS105において、制御部50は、第2熱交換器18に着霜が生じていないか否かを判定する。当該判定の結果がNOの場合(すなわち、第2熱交換器18に着霜が生じていると判定した場合)には、ステップS107へ進む。一方、当該判定の結果がYESの場合(すなわち、第2熱交換器18に着霜が生じていないと判定した場合)には、ステップS106へ進む。
【0130】
ステップS106において、制御部50は、制御プログラムに沿って、加熱運転モードに係る各種制御を実行する。その後、ステップS103に戻り、加熱運転モードを継続する。
【0131】
ステップS107において、制御部50は、デフロスト運転モードに遷移する。その後、ステップS108へ進む。
【0132】
ステップS108において、制御部50は、制御プログラムに沿って、デフロスト準備制御に係る各種制御を実行する。その後、ステップS109へ進む。
【0133】
ステップS109において、制御部50は、デフロスト準備制御を実行開始後、所定時間t2が経過したか否かを判定する。当該判定の結果がNOの場合(すなわち、所定時間t2が経過していないと判定した場合)には、ステップS108に戻り、各種制御の実行を継続する。一方、当該判定の結果がYESの場合(すなわち、所定時間t2が経過したと判定した場合)には、デフロスト準備制御を完了してステップS110へ進む。
【0134】
ステップS110において、制御部50は、制御プログラムに沿って、デフロスト制御に係る各種制御を実行する。その後、ステップS111へ進む。
【0135】
ステップS111において、第2熱交換器18の除霜が完了したか否かを判定する。当該判定の結果がNOの場合(すなわち、除霜が完了していないと判定した場合)には、ステップS110に戻り、各種制御の実行を継続する。一方、当該判定の結果がYESの場合(すなわち、除霜が完了したと判定した場合)には、デフロスト制御を完了してステップS103に戻り、加熱運転モードに遷移する。
【0136】
(4)各アクチュエータの動作
以下、
図4を参照して、運転状態に応じた各アクチュエータの動作について説明する。
図4は、運転開始指示が入力された場合の各アクチュエータの制御例を示すタイミングチャートである。
【0137】
給湯システム100に運転開始指示が入力されると、例えば、以下のように各アクチュエータが制御される。
【0138】
(4−1)期間S1
期間S1(
図4)においては、運転開始指示が入力されたことに応じて、制御部50の運転モードが加熱運転モードに遷移している。その結果、給湯システム100では、加熱運転が行われている。
【0139】
具体的に、四路切換弁12は、第1状態(
図1の四路切換弁12の実線で示す状態)に制御されている。
【0140】
第1膨張弁15は、開状態(冷媒流路を開通する状態)に制御され、最大開度に制御されている。
【0141】
第2膨張弁16は、開状態に制御され、過熱度の目標値T
SH等に応じて開度制御されている。
【0142】
第3膨張弁17は、開状態に制御され、過冷却度の目標値T
SC等に応じて開度制御されている。
【0143】
圧縮機11は、駆動状態に制御され、設定温度、利用側ガス冷媒温度T
GU、利用側液冷媒温度T
LU、冷水温度T
CW、及び温水温度T
HW等に基づいて、回転数を調整されている。
【0144】
ファン19は、駆動状態に制御され、過熱度の目標値T
SH等に応じて回転数を調整されている。
【0145】
ポンプ22は、貯湯量、冷水温度T
CW、及び温水温度T
HW等に応じて、発停を制御され、回転数を調整されている。
【0146】
開閉弁23は、貯湯量等に応じて、開閉を制御されている。
【0147】
(4−2)期間S2
期間S2(
図4)においては、第2熱交換器18に着霜が生じていると判断されたことに応じて、制御部50の運転モードがデフロスト運転モードに遷移している。その結果、デフロスト準備制御が実行されている。
【0148】
具体的に、デフロスト準備制御に係る制御として、過熱度の目標値T
SHが加熱運転モード時よりも大きく設定されている。
【0149】
四路切換弁12は、期間S1と同様、第1状態に制御されている。
【0150】
第1膨張弁15は、開状態に制御され、期間S1と同様、最大開度に制御されている。
【0151】
第2膨張弁16は、開状態に制御され、過熱度の目標値T
SH等に応じて開度制御されている。より詳細には、第2膨張弁16は、過熱度の目標値T
SHが加熱運転モード時よりも大きく設定されていることに伴って、その開度が加熱運転モード時よりも絞られるように制御されている。
【0152】
第3膨張弁17は、閉状態(冷媒流路を遮断する状態)に制御されている。すなわち、第3膨張弁17は、最小開度に制御されている。
【0153】
圧縮機11は、駆動状態に制御され、回転数が上限回転数(回転数最大)に制御されている。また、デフロスト準備制御が開始されてから所定時間t1の経過後には、圧縮機11の回転数は、上限回転数から低下する(より詳細には上限回転数の30パーセントに相当する回転数となる)ように調整されている。
【0154】
ファン19は、駆動状態に制御され、過熱度の目標値T
SH等に応じて回転数を調整されている。より詳細には、ファン19は、過熱度の目標値T
SHが加熱運転モード時よりも大きく設定されていることに伴って、回転数が上限回転数(回転数最大)に制御されている。
【0155】
ポンプ22は、期間S1と同様、貯湯量、冷水温度T
CW、及び温水温度T
HW等に応じて、発停を制御され、回転数を調整されている。
【0156】
開閉弁23は、期間S1と同様、貯湯量等に応じて、開閉を制御されている。
【0157】
(4−3)期間S3
期間S3(
図4)においては、デフロスト準備制御の実行開始から所定時間t2が経過したことに応じて、デフロスト準備制御が完了し、デフロスト制御が実行されている。その結果、給湯システム100では、デフロスト運転が行われている。
【0158】
具体的に、デフロスト制御に係る制御として、四路切換弁12は、第2状態(
図1の四路切換弁12の破線で示す状態)に制御されている。
【0159】
第1膨張弁15は、開状態に制御され、過熱度の目標値T
SH等に応じて開度制御されている。
【0160】
第2膨張弁16は、開状態に制御され、最大開度に制御されている。
【0161】
第3膨張弁17は、開状態に制御され、最大開度に制御されている。
【0162】
圧縮機11は、駆動状態に制御され、回転数を適宜調整されている。
【0163】
ファン19は、停止状態に制御されている。
【0164】
ポンプ22は、適宜、発停を制御され、回転数を調整されている。
【0165】
開閉弁23は、適宜、開閉を制御されている。
【0166】
(4−4)期間S4
期間S4(
図4)においては、第2熱交換器18の除霜が完了したと判断されたことに応じて、デフロスト制御(デフロスト運転)が完了し、制御部50の運転モードが加熱運転モードに遷移している。これにより、所定の復帰制御(図示省略)が実行された後、各アクチュエータは、期間S1と同様の状態に制御されている。その結果、給湯システム100では、加熱運転が行われている。
【0167】
(5)給湯システム100における冷媒及び水の流れ
(5−1)加熱運転モード(加熱運転)時における冷媒及び水の流れ
加熱運転モード(加熱運転)時には、四路切換弁12が第1状態(
図1の四路切換弁12の実線で示される状態)に制御される。これにより、圧縮機11の吐出口が第2冷媒配管P2及び第3冷媒配管P3を介して第1熱交換器冷媒流路131のガス側に接続され、かつ、圧縮機11の吸入口が第1冷媒配管P1及び第8冷媒配管P8を介して第2熱交換器18のガス側と接続される。
【0168】
第1膨張弁15は、最大開度(全開状態)に制御される。第2膨張弁16は、過熱度の目標値T
SH等に応じて適宜開度調整され、液冷媒流路LPを流れる冷媒を減圧する膨張弁として機能する。第3膨張弁17は、過冷却度の目標値T
SC等に応じて適宜開度調整され、バイパス流路BPを流れる冷媒を減圧する膨張弁として機能する。開閉弁23は、貯湯量等に応じて開閉を制御される。
【0169】
圧縮機11、ファン19及びポンプ22が駆動状態となると、冷媒回路RC内において冷媒が循環するとともに、貯水タンク21から第1熱交換器水流路132に冷水が送られる。
【0170】
具体的には、冷媒回路RC内の冷媒は、以下のように循環する。
【0171】
圧縮機11が駆動状態となることによって、第1冷媒配管P1内の低圧の冷媒は吸入口を介して圧縮機11に吸入され、圧縮されて高圧のガス冷媒とされた後、吐出口を介して圧縮機11から吐出される。圧縮機11から吐出された冷媒は、第2冷媒配管P2、四路切換弁12及び第3冷媒配管P3(すなわち、ガス冷媒流路GP)を経由して、第1熱交換器冷媒流路131に送られる。
【0172】
第1熱交換器冷媒流路131に送られた冷媒は、第1熱交換器冷媒流路131を流れる際に第1熱交換器水流路132を流れる冷水と熱交換を行い、凝縮して高圧の液冷媒となる。この際、冷媒の比エンタルピが低下する。
【0173】
第1熱交換器冷媒流路131から流出した高圧の液冷媒は、第4冷媒配管P4及び第1膨張弁15を経由して、第5冷媒配管P5に送られる。第5冷媒配管P5を流れる冷媒は、途中で二手に分岐する。
【0174】
二手に分岐した冷媒の一方は、バイパス流路BPに流入し、第9冷媒配管P9を流れて第3膨張弁17に送られ、開度に応じて減圧される。第3膨張弁17を通過した冷媒は、第10冷媒配管P10を経由して過冷却熱交換器14の第2流路142に送られる。第2流路142に送られた冷媒は、第2流路142を流れる際、第1流路141を流れる冷媒と熱交換して加熱される。第2流路142を通過した冷媒は、第11冷媒配管P11を経由して第1冷媒配管P1を流れる低圧のガス冷媒に合流する。
【0175】
二手に分岐した冷媒の他方は、過冷却熱交換器14の第1流路141に送られる。第1流路141に送られた冷媒は、第1流路141を流れる際、第2流路142を流れる冷媒と熱交換して過冷却状態となり、第6冷媒配管P6を経由して第2膨張弁16に送られる。
【0176】
第2膨張弁16に送られた冷媒は、第2膨張弁16の開度に応じて減圧され、低圧の気液二相冷媒となる。第2膨張弁16を通過した冷媒は、第7冷媒配管P7を経由して第2熱交換器18に送られる。第2熱交換器18に送られた冷媒は、第2熱交換器18を流れる際、ファン19が生成する空気流と熱交換して蒸発し、低圧のガス冷媒となる。この際、冷媒の比エンタルピが増大する。第2熱交換器18を通過したガス冷媒は、第8冷媒配管P8、四路切換弁12、及び第1冷媒配管P1を経由して圧縮機11に吸入される。
【0177】
なお、加熱運転モード時においては、第2膨張弁16及び第3膨張弁17の開度、及び圧縮機11の回転数が適宜調整されており、冷媒回路RCを流れる冷媒が高循環量になる場合と、低循環量になる場合がある。
【0178】
貯水タンク21内の冷水は、ポンプ22が駆動されることにより、第1水配管WP1を介して、第1熱交換器水流路132に送られる。第1熱交換器水流路132に送られた冷水は、第1熱交換器水流路132を流れる際、第1熱交換器冷媒流路131を流れる冷媒によって加熱され、温水となる。第1熱交換器13から流出した温水は、第2水配管WP2を経由して貯水タンク21に送られる。
【0179】
なお、ポンプ22の発停や回転数は、貯湯量等に応じて、制御部50によって適宜調整されている。
【0180】
(5−2)デフロスト運転モードにおけるデフロスト準備制御実行時の冷媒及び水の流れ
運転モードが加熱運転モードからデフロスト運転モードに遷移し、制御部50によってデフロスト準備制御が実行されると、四路切換弁12は第1状態(
図1の四路切換弁12の実線で示される状態)を継続するように制御される。このため、冷媒回路RC内における冷媒の流れる方向は、加熱運転モード(加熱運転)時と同一に保たれる。
【0181】
また、デフロスト準備制御が実行されると、第1膨張弁15は最大開度に制御される。第2膨張弁16は、開度が絞られるように制御される。第3膨張弁17は、最小開度(全閉状態)に制御される。
【0182】
圧縮機11は、所定時間t1が経過するまでは上限回転数に制御され、所定時間t1の経過後には上限回転数の30パーセントに相当する回転数に制御される。ファン19は、上限回転数に制御される。ポンプ22は、所定の回転数に制御される。
【0183】
デフロスト準備制御によって、各アクチュエータが上述のように制御されると、冷媒回路RC内の冷媒は以下のような状態となる。
【0184】
すなわち、圧縮機11の回転数が上限回転数(最大回転数)に設定されることによって、ガス冷媒流路GPから第1熱交換器13に送られる冷媒流量が大きく確保される。すなわち、加熱運転モード時よりも第1熱交換器13に送られる冷媒流量が大きくなりやすい。
【0185】
また、ファン19の回転数が上限回転数に設定されることによって、第2熱交換器18からガス冷媒流路GPに送られるガス冷媒流量が大きく確保される。すなわち、加熱運転モード時よりも第1熱交換器13に送られる冷媒流量が大きくなりやすい。
【0186】
また、過熱度の目標値T
SHが加熱運転モード時よりも大きく設定され、これに応じて第2膨張弁16の開度が加熱運転モード時よりも絞られることに伴い、第2熱交換器18及びガス冷媒流路GPから第1熱交換器13に冷媒が送られやすくなるとともに、液冷媒流路LPのうち第2膨張弁16よりも第1熱交換器13側に冷媒が滞留しやすい状態となる。その結果、加熱運転モード時よりも、第1熱交換器13(第1熱交換器冷媒流路131)において充填される冷媒量が大きく確保される。
【0187】
また、第3膨張弁17が最小開度(全閉状態)に制御されることによって、バイパス流路BPにおける(具体的には、第9冷媒配管P9から第10冷媒配管P10へ送られる)冷媒の流れが遮断される。これに伴い、液冷媒流路LP及び第1熱交換器13に、冷媒が滞留しやすい状態となる。その結果、加熱運転モード時よりも、第1熱交換器13(第1熱交換器冷媒流路131)において充填される冷媒量が大きく確保される。
【0188】
(5−3)デフロスト運転モードにおけるデフロスト制御の実行時(デフロスト運転時)の冷媒及び水の流れ
制御部50によってデフロスト制御が実行されると、四路切換弁12は、第2状態(
図1の四路切換弁12の破線で示される状態)に切り換わるように制御される。このため、冷媒回路RC内における冷媒の流れる方向は、加熱運転モード(加熱運転)時と逆になる。すなわち、デフロスト制御の実行時には、加熱運転モード時とは異なり、第1熱交換器13が冷媒の蒸発器として機能し、第2熱交換器18が冷媒の凝縮器(放熱器)として機能する。
【0189】
第1膨張弁15は、開度制御され、開度を適宜調整される。すなわち、第1膨張弁15は、ガス冷媒流路GPを経由して第2熱交換器18にガス冷媒(ホットガス)が適正に送られるように、(第1熱交換器13における冷媒の)過熱度の目標値T
SHに応じて、適宜開度を調整される。
【0190】
第2膨張弁16は、最大開度に制御される。すなわち、第2膨張弁16は、デフロスト準備制御の実行時よりも開度が大きくなるように制御される。第3膨張弁17は、過冷却度の目標値T
SCに応じて、適宜開度を調整される。
【0191】
圧縮機11の回転数は、上限回転数の30パーセントに相当する回転数に制御されている。すなわち、圧縮機11は、デフロスト準備制御の実行開始時(すなわち、デフロスト運転モード遷移時)よりも小さい回転数で駆動するように制御されている。
【0192】
ファン19は、駆動を停止される。その他のアクチュエータは、デフロスト準備制御完了時と略同一の状態を維持するように制御される。
【0193】
各アクチュエータが係る状態に制御される(すなわち、デフロスト運転が開始される)と、冷媒回路RC内の冷媒は、以下のように循環する。
【0194】
第1熱交換器13内に充填されていた冷媒が第3冷媒配管P3、四路切換弁12、及び第1冷媒配管P1を経由して圧縮機11に吸入される。この際、圧縮機11の回転数は、上限回転数よりも小さい回転数に制御されていることから、圧縮機11に液冷媒が吸入される液バック現象が抑制されるようになっている。
【0195】
圧縮機11に吸入された冷媒は、圧縮されて高圧のガス冷媒とされた後、吐出口を介して圧縮機11から吐出される。圧縮機11から吐出された冷媒は、第2冷媒配管P2、四路切換弁12及び第8冷媒配管P8(すなわち、ガス冷媒流路GP)を経由して、第2熱交換器18に送られる。
【0196】
第2熱交換器18に送られた冷媒は、第2熱交換器18に付着した霜と熱交換を行い、凝縮して高圧の液冷媒となる。なお、この際、第2熱交換器18に付着した霜は、ガス冷媒と熱交換することで加熱され、融点に達すると融解して蒸発する。
【0197】
第2熱交換器18から流出した高圧の液冷媒は、第7冷媒配管P7、第2膨張弁16、及び第6冷媒配管P6を経由して、過冷却熱交換器14の第1流路141に送られる。第1流路141に送られた冷媒は、第1流路141を流れる際、第2流路142を流れる冷媒と熱交換して過冷却状態となり、第5冷媒配管P5に送られる。第5冷媒配管P5を流れる冷媒は、途中で二手に分岐する。
【0198】
二手に分岐した冷媒の一方は、バイパス流路BPに流入し、第9冷媒配管P9を流れて第3膨張弁17に送られ、開度に応じて減圧される。第3膨張弁17を通過した冷媒は、第10冷媒配管P10を経由して過冷却熱交換器14の第2流路142に送られる。第2流路142に送られた冷媒は、第2流路142を流れる際、第1流路141を流れる冷媒と熱交換して加熱され、第11冷媒配管P11を経由して第1冷媒配管P1を流れる低圧のガス冷媒に合流する。
【0199】
二手に分岐した冷媒の他方は、第1膨張弁15に送られる。第1膨張弁15に送られた冷媒は、第1膨張弁15の開度に応じて減圧され、低圧の気液二相冷媒となる。第1膨張弁15を通過した冷媒は、第4冷媒配管P4を経由して第1熱交換器冷媒流路131に送られる。第1熱交換器冷媒流路131に送られた冷媒は、第1熱交換器冷媒流路131を流れる際、第1熱交換器水流路132内の水と熱交換して蒸発し、低圧のガス冷媒となる。
【0200】
なお、デフロスト制御の実行開始前に、デフロスト準備制御が実行されていることによって、第1熱交換器13(第1熱交換器冷媒流路131)内に充填されている冷媒量は、加熱運転時よりも大きくなっている。このため、デフロスト運転時には、加熱運転時よりも冷媒の蒸発圧力が大きくなるようになっている。
【0201】
第1熱交換器13を通過したガス冷媒は、第3冷媒配管P3、四路切換弁12、及び第1冷媒配管P1を経由して圧縮機11に吸入される。
【0202】
(6)給湯システム100の機能
給湯システム100では、デフロスト制御の実行(デフロスト運転開始)前にデフロスト準備制御が実行されるように構成されている。具体的には、デフロスト運転開始前に、第2膨張弁16の開度が絞られるとともに第3膨張弁17の開度が最小開度に制御されている。すなわち、第1熱交換器13が蒸発器として機能するように四路切換弁12の状態が切り換えられる前に、第1熱交換器13と第2熱交換器18の間で延びる液冷媒流路LP上に配置された第2膨張弁16の開度が絞られ、また、液冷媒流路LPから分岐して延びるバイパス流路BP上に配置された第3膨張弁17の開度が最小開度に制御されている。
【0203】
これにより、デフロスト制御の実行前(すなわち、第1熱交換器13が蒸発器として機能するデフロスト運転の開始前)に、冷媒が第1熱交換器13に送られやすくなるとともに滞留しやすくなっている。その結果、デフロスト制御の実行時(デフロスト運転開始時)に、蒸発器として機能する第1熱交換器13に充填される冷媒量が、適正値(第1熱交換器冷媒流路131内における冷媒の蒸発圧力が低下して第1熱交換器水流路132内の水が凍結するおそれがない冷媒量)を下回ることが抑制されている。
【0204】
また、設置環境(外気温等)によっては、圧縮機11の吸入配管(すなわち、第1冷媒配管P1)に着霜することも考えられる。圧縮機11の吸入配管は、加熱運転及びデフロスト運転のいずれにおいても冷凍サイクルの低圧側に該当するため、吸入配管に付着した霜は、通常、除霜されにくい。しかし、給湯システム100では、デフロスト準備制御が行われることで、デフロスト運転時に、冷媒の蒸発圧力(すなわち、低圧側の冷媒圧力)が加熱運転時よりも上昇するようになっている。その結果、吸入配管の除霜が促進されるようになっている。
【0205】
よって、給湯システム100では、デフロスト運転において冷凍サイクルが良好に実現されるようになっており、デフロスト運転(除霜)に係る時間の短縮が促進されている。
【0206】
すなわち、デフロスト運転モードにおいてデフロスト準備制御が行われない場合(つまり、デフロスト運転モードに遷移すると同時にデフロスト制御が実行される場合)には、デフロスト運転開始時に、第1熱交換器13に充填される冷媒量が適正値を下回る事態が生じうる。係る事態が生じると、デフロスト運転時に、第1熱交換器13内において冷媒の蒸発圧力が低下することに伴い、第1熱交換器水流路132内の水が凍結する。その結果、デフロスト運転時に冷凍サイクルが良好に実現されなくなり、除霜が円滑に行われずに、デフロスト運転(除霜)に係る時間が増大しやすい。
【0207】
給湯システム100では、係る事態の発生が高精度に抑制されることで、デフロスト運転(除霜)に係る時間の短縮が促進されている。具体的に、給湯システム100では、デフロスト運転開始前にデフロスト準備制御が実行されることにより、デフロスト制御が実行されない場合と比較して、デフロスト運転(除霜)に係る時間が略2分の1に短縮されるようになっている。
【0208】
(7)特徴
(7−1)
上記実施形態では、制御部50が、加熱運転モード(加熱運転)時に、第2熱交換器18に着霜が生じていると判断した際には、デフロスト運転モードに遷移している。デフロスト運転モードにおいては、四路切換弁12の状態を切り換えるデフロスト制御を実行される前に、デフロスト準備制御が実行されている。デフロスト準備制御においては、第2膨張弁16の開度が絞られるとともに第3膨張弁17の開度が最小開度に制御されている。すなわち、第1熱交換器13が蒸発器として機能するように四路切換弁12の状態が切り換えられるデフロスト運転の開始前に、第1熱交換器13と第2熱交換器18の間で延びる液冷媒流路LP上に配置された第2膨張弁16の開度が絞られ、また、液冷媒流路LPから分岐して延びるバイパス流路BP上に配置された第3膨張弁17の開度が最小開度に制御されている。
【0209】
これにより、第2熱交換器18に着霜が生じていると判断された場合には、デフロスト制御が実行される前(すなわち、第1熱交換器13が蒸発器として機能するデフロスト運転の開始前)に、冷媒が第1熱交換器13に送られやすくなるとともに滞留しやすくなっている。その結果、デフロスト制御の実行時(デフロスト運転開始時)に、蒸発器として機能する第1熱交換器13内に充填される冷媒量が、適正値を下回ることが抑制されている。このため、デフロスト運転中、第1熱交換器13において、冷媒の蒸発圧力の低下が抑制されている。これに伴い、第1熱交換器13において、冷媒の蒸発圧力の低下に伴って水が凍結することが抑制されている。よって、デフロスト運転中、冷凍サイクルが良好に実現されやすく、デフロスト運転に係る時間短縮が促進されるようになっている。
【0210】
(7−2)
上記実施形態では、制御部50は、デフロスト準備制御においては、第2熱交換器18から流出する冷媒(すなわち、圧縮機11に吸入される冷媒)の過熱度の目標値T
SHを加熱運転時よりも大きく設定することによって、第2膨張弁16の開度を絞っている。
【0211】
これにより、第2膨張弁16の開度が、冷媒の過熱度に応じて(すなわち冷媒回路RC内の冷媒の状態に応じて)、第1熱交換器13に冷媒を充填するうえで最適な開度に、高精度に制御されている。その結果、デフロスト制御の実行前(デフロスト運転開始前)に、第2熱交換器18やガス冷媒流路GPから第1熱交換器13へ冷媒が送られやすくなっており、第1熱交換器13内に冷媒が滞留しやすくなっている。よって、デフロスト運転開始時に、蒸発器として機能する第1熱交換器13内に充填される冷媒量が、適正値を下回ることが高精度に抑制されている。
【0212】
(7−3)
上記実施形態では、制御部50は、デフロスト準備制御においては、第2膨張弁16の制御に用いる制御定数を、変更することで、制御部50からの指令に対する第2膨張弁16の敏捷性(応答性)を加熱運転モード時よりも高めている。
【0213】
これにより、デフロスト準備制御の実行時に、第2膨張弁16の開度が、第1熱交換器13に冷媒を充填するうえで最適な開度に、迅速に制御されるようになっている。その結果、デフロスト制御の実行前(デフロスト運転開始前)に、適正値に相当する冷媒量が、第1熱交換器13内に迅速に充填されやすくなっている。よって、デフロスト準備制御の完了に係る時間が短縮され、デフロスト運転モードにおける処理(すなわちデフロスト運転)の完了に係る時間が短縮されている。
【0214】
(7−4)
上記実施形態では、制御部50は、デフロスト準備制御においては、圧縮機11を、上限回転数(最大回転数)で駆動させている。これにより、デフロスト制御の実行前(デフロスト運転開始前)に第1熱交換器13へ冷媒が送られやすくなっており、第1熱交換器13内に、適正値に相当する冷媒量が充填されやすくなっている。
【0215】
(7−5)
上記実施形態では、制御部50は、デフロスト準備制御においては、ファン19を、上限回転数(最大回転数)で駆動させている。これにより、デフロスト制御の実行前(デフロスト運転開始前)に第1熱交換器13へ冷媒が送られやすくなっており、第1熱交換器13内に、適正値に相当する冷媒量が充填されやすくなっている。
【0216】
また、上記実施形態では、制御部50がデフロスト制御においてファン19を停止させている。これにより、デフロスト運転中、第2熱交換器18の除霜が促進されている。
【0217】
(7−6)
上記実施形態では、制御部50は、デフロスト制御の実行開始時(デフロスト運転開始時)において、圧縮機11を最大回転数よりも小さい回転数で駆動させている。これにより、デフロスト運転開始時に、四路切換弁12が第1状態から第2状態に切り換わることによって、冷媒の流れる方向が切り換わっても、圧縮機11に液冷媒が吸引される液バック現象が抑制されている。
【0218】
(8)変形例
(8−1)変形例A
上記実施形態では、本発明が給湯システム100に適用されていた。しかし、これに限定されず、本発明は、冷媒回路を有する他の冷凍装置に適用されてもよい。例えば、本発明は、空調システム等の冷凍装置に適用されてもよい。
【0219】
(8−2)変形例B
上記実施形態では、第1熱交換器13は、いわゆるプレート式熱交換器が採用されが、必ずしもこれに限定されず、他の型式の熱交換器でもよい。例えば、第1熱交換器13は、いわゆる二重管式熱交換器や多管円筒式熱交換器であってもよい。
【0220】
(8−3)変形例C
上記実施形態では、冷媒回路RCにおける流路切換弁として四路切換弁12が採用された。しかし、流路切換弁は、必ずしも四路切換弁12には限定されない。流路切換弁は、例えば、五方弁で構成されてもよい。また、流路切換弁は、複数の電磁弁を組みあせて構成されてもよい。
【0221】
(8−4)変形例D
上記実施形態では、第1膨張弁15、第2膨張弁16、及び第3膨張弁17は、最小開度となった場合に、全閉状態(すなわち冷媒流路を遮断する状態)となるものが採用された。しかし、必ずしもこれに限定されず、第1膨張弁15、第2膨張弁16、又は第3膨張弁17は、最小開度となった場合に、微小開度を形成する状態(すなわち微小な冷媒流路を形成する状態)となるものを採用してもよい。
【0222】
(8−5)変形例E
上記実施形態では、デフロスト準備制御の実行開始時において、圧縮機11は、上限回転数で駆動するように制御されていた。しかし、圧縮機11は、デフロスト準備制御の実行開始時において、必ずしも上限回転数で駆動するように制御される必要はなく、上限回転数よりも小さい回転数で駆動するように制御されてもよい。
【0223】
(8−6)変形例F
上記実施形態では、デフロスト準備制御において、所定時間t1は2minに設定され、所定時間t2は3minに設定されていた。しかし、所定時間t1及びt2は、必ずしも当該数値に限定されず、設計仕様や設置環境に応じて適宜変更が可能である。例えば、所定時間t1は1min又は3minに設定されてもよい。また、所定時間t2は2min又は4minに設定されてもよい。なお、所定時間t1及びt2は、必ずしも「t1<t2」という関係に設定される必要はなく、「t1=t2」という関係で設定されてもよい。
【0224】
(8−7)変形例G
上記実施形態では、制御部50は、デフロスト準備制御の実行開始時から所定時間t2が経過することにより、デフロスト準備制御が完了したと判断していた。すなわち、制御部50は、デフロスト準備制御の実行開始時から経過した時間に基づいて、デフロスト準備制御が完了したか否かを判定していた。しかし、デフロスト準備制御が完了したか否かを判定する方法については、必ずしもこれに限定されず、適宜変更が可能である。
【0225】
例えば、デフロスト準備制御の実行時における高圧側の冷媒圧力(すなわち、第1熱交換器冷媒流路131に流入する冷媒圧力)を検出する圧力センサを新たに配置し、制御部50が、当該圧力センサの検出値に基づいて(例えば、検出値が所定の閾値以上となったこと等に基づいて)、デフロスト準備制御が完了したか否かを判定するように構成してもよい。
【0226】
または、デフロスト準備制御の実行時における低圧側の冷媒圧力(すなわち、第2熱交換器18に流入する冷媒圧力)を検出する圧力センサを新たに配置し、制御部50が、当該圧力センサの検出値に基づいて(例えば、検出値が所定の閾値未満となったこと等に基づいて)、デフロスト準備制御が完了したか否かを判定するように構成してもよい。
【0227】
(8−8)変形例H
上記実施形態では、デフロスト準備制御においては、第2熱交換器18から流出する冷媒の過熱度の目標値T
SHが、加熱運転モード時よりも大きく設定されていた。具体的に、デフロスト準備制御においては、過熱度の目標値T
SHが加熱運転モード時の2倍の値に設定されていた。しかし、デフロスト準備制御の実行時における過熱度の目標値T
SHは、必ずしも加熱運転モード時の2倍の値に設定される必要はない。例えば、デフロスト準備制御の実行時における過熱度の目標値T
SHは、加熱運転モード時の1.5倍あるいは3倍の値に設定されてもよい。
【0228】
(8−9)変形例I
上記実施形態では、また、デフロスト準備制御においては、適正値に相当する冷媒量が第1熱交換器13に充填されやすい状態を確立するべく、第2膨張弁16の開度が絞られるように制御されていた。しかし、デフロスト準備制御においては、第2膨張弁16の開度が絞られるように制御するのに代えて、第1膨張弁15の開度が絞られるように制御してもよい。これによっても、適正値に相当する冷媒量が第1熱交換器13に充填されやすい状態を確立することは可能である。係る場合には、第1膨張弁15が、特許請求の範囲記載の「第1電動弁」に相当する。
【0229】
また、デフロスト準備制御においては、第1膨張弁15及び第2膨張弁16の双方の開度が絞られるように制御してもよい。これによっても、適正値に相当する冷媒量が第1熱交換器13に充填されやすい状態を確立することは可能である。係る場合には、第1膨張弁15及び第2膨張弁16の双方が、特許請求の範囲記載の「第1電動弁」に相当する。
【0230】
(8−10)変形例J
上記実施形態では、制御部50は、デフロスト準備制御の実行開始後、所定時間t1が経過したと判断すると、圧縮機11の回転数を低減させていた。具体的に、制御部50は、デフロスト準備制御の実行開始後、所定時間t1が経過したと判断すると、圧縮機11の回転数を、上限回転数(最大回転数)の30パーセントに相当する回転数に低下させていた。しかし、係る制御における圧縮機11の回転数は、必ずしも上限回転数の30パーセントに相当する回転数には限定されない。例えば、係る制御において、圧縮機11の回転数は、上限回転数の20パーセント又は40パーセントに相当する回転数に制御されてもよい。また、デフロスト準備制御において、係る制御は必ずしも必要ではなく、適宜省略が可能である。
【0231】
(8−11)変形例K
上記実施形態では、デフロスト準備制御に係る制御として、以下の(I)から(III)に係る制御が実行された。
(I)圧縮機11を上限回転数(最大回転数)で駆動するように制御する。
(II)ファン19を上限回転数(最大回転数)で駆動するように制御する。
(III)過熱度の目標値T
SHを加熱運転モード時よりも大きく設定する。
【0232】
しかし、デフロスト準備制御に係る制御として、必ずしもこれら(I)から(III)の全てを実行する必要はなく、適宜省略が可能である。すなわち、適正値に相当する冷媒量が第1熱交換器13に充填されやすい状態を確立する、という効果が実現される限り、デフロスト準備制御に係る制御として、(I)から(III)のいずれかのみが実行されてもよく、いずれかが組み合わされて実行されてもよい。
【0233】
(8−12)変形例L
上記実施形態では、制御部50は、ヒートポンプユニット10内に配置されていた。しかし、制御部50は、必ずしも係る態様で配置される必要はない。例えば、制御部50は、貯水ユニット20内に配置されていてもよい。また、制御部50は、分割されて、一部がヒートポンプユニット10内に配置され、他の一部が貯水ユニット20内に配置されてもよい。また、制御部50は、その一部又は全部が、LANやWANなどのネットワークで接続された他のユニット内に配置されてもよい。