特許第6402811号(P6402811)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6402811
(24)【登録日】2018年9月21日
(45)【発行日】2018年10月10日
(54)【発明の名称】表示装置及び導光板
(51)【国際特許分類】
   G09F 13/18 20060101AFI20181001BHJP
   A63F 7/02 20060101ALI20181001BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20181001BHJP
   G09F 13/00 20060101ALI20181001BHJP
   G02B 6/00 20060101ALI20181001BHJP
   F21Y 101/00 20160101ALN20181001BHJP
   F21Y 103/00 20160101ALN20181001BHJP
   F21Y 113/10 20160101ALN20181001BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20181001BHJP
【FI】
   G09F13/18 N
   A63F7/02 320
   F21S2/00 435
   F21S2/00 441
   G09F13/00 W
   G02B6/00 D
   F21Y101:00 100
   F21Y103:00
   F21Y113:10
   F21Y115:10
【請求項の数】3
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2017-155659(P2017-155659)
(22)【出願日】2017年8月10日
【審査請求日】2018年4月11日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100180806
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100133835
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 努
(72)【発明者】
【氏名】久木 ▲祥▼平
(72)【発明者】
【氏名】藤田 純也
(72)【発明者】
【氏名】岸本 潤
(72)【発明者】
【氏名】森 正徳
(72)【発明者】
【氏名】池田 翔伍
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼木 佳彦
【審査官】 大澤 元成
(56)【参考文献】
【文献】 特公昭48−010920(JP,B1)
【文献】 特表2003−519810(JP,A)
【文献】 特開2016−018194(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0254158(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0104885(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 13/18−13/20
F21S 2/00
G02B 6/00
A63F 7/02
A63F 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
透明な板状の部材で形成され、複数のパターンを表示可能であり、前記複数のパターンのうちの何れか一つ以上が表示されることで数字または記号が表され、かつ、入射面を有する導光板と、
前記入射面と対向するように配置され、かつ、前記複数のパターンのそれぞれに対応する複数の光源と、
表示する記号または数字を表す表示制御情報に従って、前記複数の光源の点灯及び消灯を制御する制御部と、
を有し、
前記導光板は、
前記導光板の一方の面に、前記複数のパターンのそれぞれについて、当該パターンに沿って配列され、前記複数の光源のうち、当該パターンに対応する光源から発して前記入射面から前記導光板内に入射した光を前記導光板の他方の面の法線方向を基準とする所定の角度範囲内の方向へ向けて反射する複数のプリズムを有し、
前記複数のプリズムのそれぞれは、前記導光板の一方の面において三角錐状の溝として形成され、当該三角錐状の溝の一つの斜面が、前記複数のパターンのうちの当該プリズムが配列されるパターンに対応する前記光源から発して前記導光板内に入射した光を前記所定の角度範囲内の方向へ向けて反射する反射面として形成され、
前記導光板の側面のそれぞれは前記入射面として形成され、
前記複数の光源のうちの第1の光源は、前記導光板の一つの側面と対向するように配置され、
前記複数の光源のうちの第2の光源は、前記導光板の前記一つの側面と直交する他の側面と対向するように配置され、
前記複数のパターンのうち、前記第1の光源に対応する第1のパターンに沿って配列される前記プリズムのそれぞれは、当該プリズムの前記反射面が前記第1の光源に対して凸となる曲面状に形成され、
前記複数のパターンのうち、前記第2の光源に対応する第2のパターンに沿って配列される前記プリズムのそれぞれは、当該プリズムの前記反射面が平面状に形成される、

表示装置。
【請求項2】
前記複数のプリズムのそれぞれにおいて、前記三角錐状の溝の他の斜面が、前記複数のパターンのうちの当該プリズムが配列されるパターンに対応する前記光源とは異なる光源から発して前記導光板内に入射した光を前記所定の角度範囲外へ向けて反射する拡散面として形成される、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
透明な板状の部材で形成され、複数のパターンを表示可能であり、前記複数のパターンのうちの何れか一つ以上が表示されることで数字または記号が表され、かつ、入射面を有する導光板であって、
前記導光板の一方の面に、前記複数のパターンのそれぞれについて、当該パターンに沿って配列され、前記入射面と対向するように配置される複数の光源のうち、当該パターンに対応する光源から発して前記入射面から前記導光板内に入射した光を前記導光板の他方の面の法線方向を基準とする所定の角度範囲内の方向へ向けて反射する複数のプリズムを有し、
前記複数のプリズムのそれぞれは、前記導光板の一方の面において三角錐状の溝として形成され、当該三角錐状の溝の一つの斜面が、前記複数のパターンのうちの当該プリズムが配列されるパターンに対応する前記光源から発して前記導光板内に入射した光を前記所定の角度範囲内の方向へ向けて反射する反射面として形成され、
前記導光板の側面のそれぞれは前記入射面として形成され、
前記複数の光源のうちの第1の光源は、前記導光板の一つの側面と対向するように配置され、
前記複数の光源のうちの第2の光源は、前記導光板の前記一つの側面と直交する他の側面と対向するように配置され、
前記複数のパターンのうち、前記第1の光源に対応する第1のパターンに沿って配列される前記プリズムのそれぞれは、当該プリズムの前記反射面が前記第1の光源に対して凸となる曲面状に形成され、
前記複数のパターンのうち、前記第2の光源に対応する第2のパターンに沿って配列される前記プリズムのそれぞれは、当該プリズムの前記反射面が平面状に形成される、
導光板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示されるパターンを切り替え可能な表示装置、及び、そのような表示装置に用いられる導光板に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、板状に形成された光透過性を有する導光板を用いて、いわゆる7セグメント表示器を実現する技術が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
例えば、特許文献1に開示された遊技機では、端面より入射される光を前方へ反射することで表示情報を発光表示する異方性反射パターンがそれぞれ形成された平面部を有する複数の導光板が、表示装置の前面側に、各平面部が表示装置の表示面と略平行となるように配置される。そして複数の導光板の各端面より、平面部に沿って出射光をそれぞれ入光させ、その入光を異方性反射パターンで前方へ反射させて表示情報を遊技者に視認可能とする照射手段が設けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−239800号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示された技術では、7セグメント表示器を実現するために、光の出射方向に沿って複数の導光板が重ねて配置され、導光板ごとに照射手段が設けられる。そのため、この技術では、光の出射方向において、7セグメント表示器を薄型化することは困難である。また、この技術において、一つの導光板に全てのパターンを設けると、複数のパターンが同じ方向からの光によって発光表示されてしまうので、発光表示させたいパターンに対応する照射手段を発光させることで、そのパターンだけでなく、他のパターンも発光表示されてしまうこととなる。
【0006】
そこで、本発明は、光の出射方向に沿って薄型化できるとともに、複数のパターンのうち、発光する光源に対応するパターン以外のパターンの視認性を低下させることが可能な表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一つの形態として、表示装置が提供される。この表示装置は、透明な板状の部材で形成され、複数のパターンを表示可能であり、複数のパターンのうちの何れか一つ以上が表示されることで数字または記号が表され、かつ、入射面を有する導光板と、入射面と対向するように配置され、かつ、複数のパターンのそれぞれに対応する複数の光源と、表示する記号または数字を表す表示制御情報に従って、複数の光源の点灯及び消灯を制御する制御部とを有する。そして導光板は、導光板の一方の面に、複数のパターンのそれぞれについて、そのパターンに沿って配列され、複数の光源のうち、そのパターンに対応する光源から発して入射面から導光板内に入射した光を導光板の他方の面の法線方向を基準とする所定の角度範囲内の方向へ向けて反射する複数のプリズムを有し、複数のプリズムのそれぞれは、導光板の一方の面において三角錐状の溝として形成され、三角錐状の溝の一つの斜面が、複数のパターンのうちのそのプリズムが配列されるパターンに対応する光源から発して導光板内に入射した光を所定の角度範囲内の方向へ向けて反射する反射面として形成される。
【0008】
この表示装置において、導光板の複数のプリズムのそれぞれについて、三角錐状の溝の他の斜面が、複数のパターンのうちのそのプリズムが配列されるパターンに対応する光源とは異なる光源から発して導光板内に入射した光を所定の角度範囲外へ向けて反射する拡散面として形成されることが好ましい。
【0009】
またこの表示装置において、導光板の側面のそれぞれは入射面として形成され、複数の光源のうちの第1の光源は、導光板の一つの側面と対向するように配置され、複数の光源のうちの第2の光源は、導光板のその一つの側面と直交する他の側面と対向するように配置され、複数のパターンのうち、第1の光源に対応する第1のパターンに沿って配列されるプリズムのそれぞれは、そのプリズムの反射面が第1の光源に対して凸となる曲面状に形成され、複数のパターンのうち、第2の光源に対応する第2のパターンに沿って配列されるプリズムのそれぞれは、そのプリズムの反射面が平面状に形成されることが好ましい。
【0010】
さらに、この表示装置において、導光板の側面のそれぞれは入射面として形成され、複数の光源のうちの第1の光源は、導光板の一つの側面と対向するように配置され、複数の光源のうちの第2の光源は、導光板の一つの側面と直交する他の側面と対向するように配置され、複数のパターンのうち、第1の光源に対応する第1のパターンに沿って配列されるプリズムのそれぞれは、そのプリズムの反射面が第1の光源に対して正対する向きから第2の所定の角度範囲内の任意の角度だけずらした方向を向くように配列され、複数のパターンのうち、第2の光源に対応する第2のパターンに沿って配列されるプリズムのそれぞれは、そのプリズムの反射面が第2の光源に対して正対するように配列されることが好ましい。
【0011】
本発明の他の側面によれば、透明な板状の部材で形成され、複数のパターンを表示可能であり、複数のパターンのうちの何れか一つ以上が表示されることで数字または記号が表され、かつ、入射面を有する導光板が提供される。この導光板は、導光板の一方の面に、複数のパターンのそれぞれについて、そのパターンに沿って配列され、入射面と対向するように配置される複数の光源のうち、そのパターンに対応する光源から発して入射面から導光板内に入射した光を導光板の他方の面の法線方向を基準とする所定の角度範囲内の方向へ向けて反射する複数のプリズムを有し、複数のプリズムのそれぞれは、導光板の一方の面において三角錐状の溝として形成され、三角錐状の溝の一つの斜面が、複数のパターンのうちのそのプリズムが配列されるパターンに対応する光源から発して導光板内に入射した光を所定の角度範囲内の方向へ向けて反射する反射面として形成される。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る表示装置は、光の出射方向に沿って薄型化できるとともに、複数のパターンのうち、発光する光源に対応するパターン以外のパターンの視認性を低下させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一つの実施形態に係る表示装置の概略構成図である。
図2】表示装置が有する導光板の概略正面図である。
図3図2の矢印AA’で示される線における導光板の概略側面断面図である。
図4】(a)は、プリズムの概略正面図であり、(b)は、プリズムの概略斜視図であり、(c)は、プリズムの概略側面図であり、(d)は、(a)における線BB’に沿った、プリズムの概略断面図である。
図5】変形例による、プリズムの形状の一例を示す図である。
図6】変形例による、図5に示されたプリズムが一部のパターンにおいて用いられる導光板の平面図である。
図7】変形例による表示装置の概略正面図である。
図8】上記の実施形態または変形例による表示装置を有する弾球遊技機を遊技者側から見た、その弾球遊技機の概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態による表示装置を、図を参照しつつ説明する。この表示装置は、複数の光源が発する光に対して透明な材料を板状に形成した導光板を有し、その導光板に、数字または記号を表す7セグメント表示を実現するための複数のパターンが設けられる。この表示装置において、導光板の一方の面が観察者に面する出射面として形成される。さらに、導光板の出射面を囲う周囲の側面が、複数のパターンのそれぞれと1対1に対応する複数の光源と対向する入射面として形成される。そして出射面と対向する導光板の他方の面には、複数のパターンのそれぞれごとに、複数の光源のうちの対応する光源から発し、導光板内に入射した光を出射面へ向けて反射する複数のプリズムがそのパターンに沿って配列される。各パターンのプリズムは、三角錐状に形成され、底面以外の3個の側面のうちの一つが反射面となり、その反射面がそのパターンに対応する光源と対向するように配置される。これにより、各パターンのプリズムは、そのパターンに対応する光源以外の光源からの光を、反射面以外の側面にて反射して、出射面と対向する位置にいる観察者へ向かう方向とは異なる方向へ向ける。これにより、この表示装置は、薄型化することを可能とし、かつ、複数のパターンのうち、発光する光源に対応するパターン以外のパターンの視認性を低下させる。
なお、以下では、説明の便宜上、観察者と対向する側を正面とし、その反対側を背面とする。
【0015】
図1は、本発明の一つの実施形態に係る表示装置の概略構成図である。表示装置1は、導光板2と、光源3−1〜3−14と、コリメートレンズ4−1〜4−14と、記憶部5と、制御部6とを有する。
【0016】
導光板2は、各光源3−1〜3−14から発する光に対して透明な板状に形成された部材である。導光板2は、例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマーといった、可視光に対して透明な樹脂を成型することで形成される。そして導光板2には、光源3−1〜3−14の点灯によって表示可能な14個のパターン21−1〜21−14が設けられる。この例では、パターン21−1〜21−2、21−5〜21−9により、一つの7セグメント表示が実現され、パターン21−3〜21−4、21−10〜21−14により、もう一つの7セグメント表示が実現される。すなわち、導光板2は、光源3−k(k=1、2、・・・、14)が点灯している間、光源3−kからの光をその内部で伝搬させるとともに、背面側に形成された、光源3−kに対応し、パターン21−kを形成するように配列された複数のプリズム(詳細は後述)により正面側において出射面の法線方向を基準とする所定の角度範囲内に位置する観察者へ向けて反射させることで、観察者が発光するパターン21−kを視認できるようにする。
なお、導光板2の詳細については後述する。
【0017】
複数の光源3−1〜3−14は、それぞれ、可視光を発する少なくとも一つの発光素子を有する。本実施形態では、光源3−1〜3−4は、それぞれ、導光板2の側面のうちの一つである入射面2a−1の長手方向に沿って、その長手方向における対応するパターンの位置と略同じ位置に配置される。そして光源3−1〜3−4のそれぞれが有する各発光素子は、その発光面が入射面2a−1と対向するように配置される。
【0018】
同様に、光源3−5〜3−7は、それぞれ、導光板2の側面のうち、入射面2a−1と隣接する側面に形成される入射面2a−2の長手方向に沿って、その長手方向における対応するパターンの位置と略同じ位置に配置される。そして光源3−5〜3−7のそれぞれが有する各発光素子は、その発光面が入射面2a−2と対向するように配置される。
また、光源3−8〜3−11は、それぞれ、導光板2の側面のうち、入射面2a−1と反対側の側面に形成される入射面2a−3の長手方向に沿って、その長手方向における対応するパターンの位置と略同じ位置に配置される。そして光源3−8〜3−11のそれぞれが有する各発光素子は、その発光面が入射面2a−3と対向するように配置される。
そして光源3−12〜3−14は、それぞれ、導光板2の側面のうち、入射面2a−2と反対側の側面に形成される入射面2a−4の長手方向に沿って、その長手方向における対応するパターンの位置と略同じ位置に配置される。そして光源3−12〜3−14のそれぞれが有する各発光素子は、その発光面が入射面2a−4と対向するように配置される。
【0019】
光源3−1〜3−14は、それぞれ、制御部6からの制御信号に応じて点灯または消灯する。そして制御部6が光源3−k(k=1、2、・・・、14)を点灯させている間、光源3−kから発した光は、コリメートレンズ4−kにより平行光化された後、入射面2a−1〜2a−4のうちの対応する入射面を介して導光板2内に入射する。その光は、入射した入射面と略直交する方向に沿って伝播し、導光板2内を伝搬した後に導光板2の背面側の拡散面に設けられた、パターン21−kを形成する複数のプリズムで反射されて正面側の出射面から出射する。
【0020】
なお、光源3−1〜3−14が有する発光素子は、例えば、発光ダイオード、白熱灯あるいは蛍光灯である。そして各光源の発光色は同じであってもよく、あるいは、互いに異なっていてもよい。
【0021】
コリメートレンズ4−1〜4−14は、それぞれ、光源3−1〜3−14のうちの対応する光源と導光板2の対応する入射面との間に配置され、対応する光源から発した光を平行光化する。すなわち、コリメートレンズ4−1は、光源3−1と入射面2a−1の間に配置され、光源3−1が有する発光素子から発した光を平行光化する。同様に、コリメートレンズ4−2〜4−4は、それぞれ、光源3−2〜3−4と入射面2a−1の間に配置され、光源3−2〜3−4が有する発光素子から発した光を平行光化する。
【0022】
また、コリメートレンズ4−5は、光源3−5と入射面2a−2の間に配置され、光源3−5が有する発光素子から発した光を平行光化する。同様に、コリメートレンズ4−6〜4−7は、それぞれ、光源3−6〜3−7と入射面2a−2の間に配置され、光源3−6〜3−7が有する発光素子から発した光を平行光化する。
【0023】
さらに、コリメートレンズ4−8は、光源3−8と入射面2a−3の間に配置され、光源3−8が有する発光素子から発した光を平行光化する。同様に、コリメートレンズ4−9〜4−11は、それぞれ、光源3−9〜3−11と入射面2a−3の間に配置され、光源3−9〜3−11が有する発光素子から発した光を平行光化する。
【0024】
そしてコリメートレンズ4−12は、光源3−12と入射面2a−4の間に配置され、光源3−12が有する発光素子から発した光を平行光化する。同様に、コリメートレンズ4−13〜4−14は、それぞれ、光源3−13〜3−14と入射面2a−4の間に配置され、光源3−13〜3−14が有する発光素子から発した光を平行光化する。
【0025】
これにより、各光源からの光が、同一の入射面に沿ってその光源と並べて配置される他の光源に対応するパターンを照射することが抑制される。例えば、光源3−1から発した光が、光源3−2〜3−4に対応するパターン21−2〜21−4を照射することが抑制される。
なお、コリメートレンズ4−1〜4−14は、屈折レンズとして構成されてもよく、あるいは、フレネルゾーンプレートといった回折レンズとして構成されてもよい。また、コリメートレンズ4−1〜4−14は、それぞれ、対応する光源からの光を、対応する入射面の長手方向についてのみ平行光化するシリンドリカルレンズであってもよい。
【0026】
記憶部5は、例えば、揮発性あるいは不揮発性のメモリ回路を有する。そして記憶部5は、7セグメント表示される数字または記号と対応する光源の識別番号との対応関係を表す参照テーブルなどを記憶する。
【0027】
制御部6は、例えば、プロセッサと、光源3−1〜3−14の駆動回路とを有する。そして制御部6は、例えば、表示装置1が組み込まれる装置の制御部から、表示させる数字または記号を指定する表示制御情報を受信する度に、その表示制御情報と、記憶部5に記憶されている参照テーブルとを参照して、光源3−1〜3−14のうち、点灯させる光源を決定する。そして制御部6は、光源3−1〜3−14のうち、点灯させることを決定した光源を点灯し、他の光源を消灯する。これにより、制御部6は、表示制御情報で指定された記号または数字を、表示装置1に発光表示させることができる。例えば、表示装置1に'12'と表示させるためには、パターン21−2、21−9、21−4、21−10、21−12〜21−14が表示されればよいので、制御部6は、光源3−2、3−9、3−4、3−10、3−12〜3−14を点灯させ、その他の光源を消灯する。また、例えば、表示装置1に'79'と表示させるためには、パターン21−2、21−5、21−9、21−3〜21−4、21−11〜21−14が表示されればよいので、制御部6は、光源3−2、3−5、3−9、3−3〜3−4、3−11〜3−14を点灯させ、その他の光源を消灯する。
【0028】
以下、導光板2の詳細について説明する。
【0029】
図2は、導光板2の概略正面図である。また図3は、図2の矢印AA’で示される線における、導光板2の概略側面断面図である。図2及び図3に示されるように、導光板2に設けられた複数のパターンのうち、パターン21−1〜21−2、21−5〜21−9により一つの7セグメント表示が実現される。すなわち、パターン21−1〜21−2、21−5〜21−9は、それぞれ、略長方形状のパターンであり、'8'の字状に配列されている。具体的には、パターン21−1とパターン21−8とが直線状に配置されて、7セグメント表示の左側の線を形成するとともに、パターン21−2とパターン21−9とが直線状に配置されて、7セグメント表示の右側の線を形成する。そしてパターン21−1とパターン21−8の組と、パターン21−2とパターン21−9の組とが、略平行に配置される。また、それら二つのパターンの組に対して略直交するように、パターン21−5〜21−7が配置される。そしてパターン21−5〜21−7は、互いに略平行に配置される。すなわち、パターン21−5は、7セグメント表示の上側の線を形成し、パターン21−6は、7セグメント表示の中央の線を形成し、パターン21−7は、7セグメント表示の下側の線を形成する。
【0030】
同様に、導光板2に設けられた複数のパターンのうち、パターン21−3〜21−4、21−10〜21−14により他の一つの7セグメント表示が実現される。すなわち、パターン21−3〜21−4、21−10〜21−14は、それぞれ、略長方形状のパターンであり、'8'の字状に配列されている。具体的には、パターン21−3とパターン21−10とが直線状に配置されて、7セグメント表示の左側の線を形成するとともに、パターン21−4とパターン21−11とが直線状に配置されて、7セグメント表示の右側の線を形成する。そしてパターン21−3とパターン21−10の組と、パターン21−4とパターン21−11の組とが、略平行に配置される。また、それら二つのパターンの組に対して略直交するように、パターン21−12〜21−14が配置される。そしてパターン21−12〜21−14は、互いに略平行に配置される。すなわち、パターン21−12は、7セグメント表示の上側の線を形成し、パターン21−13は、7セグメント表示の中央の線を形成し、パターン21−14は、7セグメント表示の下側の線を形成する。
【0031】
また、各パターンは、対応する光源からの光の伝搬方向とそのパターンの長手方向とが略平行となり、かつ、対応する光源からの光が達する複数のパターンのうちで、対応する光源の最も近くに位置するように配置される。例えば、パターン21−1は、その長手方向が光源3−1から発して導光板2内に入射する光の伝搬方向と略平行となるように設けられる。また、光源3−1からの光の伝搬方向に沿って並ぶパターン21−1とパターン21−8のうち、光源3−1に対応するパターン21−1の方が光源3−1の近くに配置される。これにより、各パターンについて、そのパターンを照射する光源からの光の幅は、そのパターンの短手方向のサイズよりも広ければよいので、各光源が有する発光素子の数を少なくすることができる。また、各光源から対応するパターンまでの距離が短くなるので、各光源からの光の損失が抑制される。
【0032】
導光板2の側面のそれぞれは、入射面2a−1〜2a−4として形成される。上記のように、光源3−1〜3−4から発した光は入射面2a−1から導光板2の内部に入射する。また、光源3−5〜3−7から発した光は入射面2a−2から導光板2の内部に入射する。さらに、光源3−8〜3−11から発した光は入射面2a−3から導光板2の内部に入射する。そして、光源3−12〜3−14から発した光は入射面2a−4から導光板2の内部に入射する。
【0033】
パターン21−1〜21−14のそれぞれについて、対応する光源から発して導光板2内を伝搬する光を観察者側へ向けて反射する複数のプリズム11が、そのパターンに沿って配列され、各プリズムは、導光板2の背面側に位置する拡散面2bに形成される。すなわち、導光板2の内部を伝搬した、光源3−kからの光は、複数のプリズム11のうち、パターン21−kに沿って配列される各プリズムにて全反射された後、導光板2の正面側に位置し、かつ、拡散面2bと対向する出射面2cから出射する。その際、パターン21−kに沿って配列される各プリズムは、光源3−kからの光を、導光板2の出射面2cの法線方向を基準とする所定の角度範囲内の方向に向けて反射する。したがって、観察者は、光源3−kが点灯している間、導光板2の表面において発光して見えるパターン21−kを観察できる。なお、図2及び図3において、図の見易さの向上のために、各プリズムのサイズ及び導光板2の厚さは誇張されている点に留意されたい。
【0034】
パターン21−1〜21−14のそれぞれについて、そのパターンを形成する各プリズム11は、例えば、そのパターン内において千鳥足状、格子状あるいは、プリズムの配置密度がそのパターン内で一定となるようにランダムに配置される。
【0035】
なお、各パターンに配列されるプリズム11は、パターンごとに向き及び配置が異なるだけで同じ構成とすることができる。
【0036】
図4(a)は、プリズム11の概略正面図であり、図4(b)は、プリズム11の概略斜視図である。そして図4(c)は、プリズム11の概略側面図である。また、図4(d)は、図4(a)における線BB’に沿った、プリズム11の概略断面図である。プリズム11は、例えば、拡散面2bを底面とする三角錐状の溝として形成される。そしてプリズム11の3個の斜面のうちの一つは、拡散面2bに対して所定の角度をなす反射面11aとして形成される。なお、所定の角度は、導光板2へ入射した、対応する光源(例えば、パターン21−1を形成するプリズムの場合、光源3−1)からの光を全反射させて、出射面2cの法線方向を基準とする所定の角度範囲内の方向へ向けるように設定される。また、プリズム11の3個の斜面のうちの他の二つは、対応する光源以外からの光(例えば、パターン21−1を形成するプリズムの場合、入射面2a−1以外の入射面から入射し、かつ、パターン21−1に達する、光源3−5、3−8、3−12からの光)を観察者が視認できないように、出射面2cの法線方向を基準とする所定の角度範囲外の方向へ向けて反射させる拡散面11b、11cとして形成される。
【0037】
再度図2を参照すると、パターン21−kを形成する各プリズム11は、反射面11aが光源3−kと正対するように、すなわち、拡散面2bと平行な面において、光源3−kからの光が入射する入射面と反射面11aとが略平行となるように配置される。例えば、パターン21−1を形成する各プリズムは、その反射面11aが光源3−1と正対するように(すなわち、反射面11aが入射面2a−1と略平行となるように)配置される。
【0038】
これにより、光源3−kから発して導光板2内に入射し、パターン21−kを形成する何れかのプリズムへ向かう光は、そのプリズムの反射面11aにより反射され、導光板2の正面側に位置する観察者へ向けて出射面2cから導光板2を出射する。一方、光源3−k以外の光源から発して導光板2内に入射し、パターン21−kを形成する何れかのプリズムへ向かう光は、そのプリズムの拡散面11bまたは11cにより、観察者に視認されないように、導光板2の出射面2cの法線方向を基準とする所定の角度範囲外の方向へ向けて反射される。
【0039】
ここで、光源3−k以外の光源から発して導光板2内に入射した光が、光源3−kに対応するパターンを形成するプリズムの拡散面11bまたは11cにより反射される方向は、光源3−kからの光の伝搬方向と直交する方向(例えば、パターン21−1を形成するプリズムについては、光源3−1からの光の伝搬方向と直交する、入射面2a−1と平行な方向)とプリズムの拡散面11bまたは11cとがなす角(以下、便宜上、回転角と呼ぶ)θと、導光板2の拡散面2bとプリズムの拡散面11bまたは11cとがなす角度(以下、便宜上、傾斜角と呼ぶ)αの組み合わせで決定される。さらに、その反射された光が導光板2から出射する際の出射面2cの法線方向に対してなす角度は、導光板2を形成する材料の屈折率により影響される。
【0040】
例えば、観察者が位置する方向、すなわち、導光板2の出射面2cの法線方向を基準とする所定の角度範囲が導光板2の出射面2cの法線方向から30°以内であるとする。この場合において、導光板2がポリカーボネート(屈折率1.59)またはPMMA(屈折率1.49)で形成される場合、対応する光源以外の光源から発してプリズム11により反射された光が観察者へ向かわないように、その反射光を所定の角度範囲外の方向へ向けるためには、回転角θは25°〜65°の範囲内となり、かつ、傾斜角αは25°〜55°の範囲内となるように、各プリズム11は形成されることが好ましい。
【0041】
また、導光板2の出射面2cの法線方向を基準とする所定の角度範囲が導光板2の出射面2cの法線方向から45°以内であるとする。この場合において、導光板2がポリカーボネートまたはPMMAで形成される場合、対応する光源以外の光源から発してプリズム11により反射された光を所定の角度範囲外の方向へ向けるためには、回転角θは35°〜55°の範囲内となり、かつ、傾斜角αは25°〜55°の範囲内となるように、各プリズム11は形成されることが好ましい。
【0042】
さらに、導光板2の出射面2cの法線方向を基準とする所定の角度範囲が導光板2の出射面2cの法線方向から60°以内であるとする。この場合において、導光板2がポリカーボネートまたはPMMAで形成される場合、対応する光源以外の光源から発してプリズム11により反射された光を所定の角度範囲外の方向へ向けるためには、回転角θは40°〜50°の範囲内となり、かつ、傾斜角αは25°〜55°の範囲内となるように、各プリズム11は形成されることが好ましい。
【0043】
なお、何れのパターン内の各プリズム11の各拡散面の回転角及び傾斜角についても、同様に設定されればよい。
【0044】
以上に説明してきたように、この表示装置では、導光板に設けられる、7セグメント表示用の複数のパターンのそれぞれごとに、そのパターンに沿って複数のプリズムが配列される。そして各プリズムは、三角錐状に形成され、3個の斜面のうちの一つが対応する光源から発して導光板内を伝搬する光を導光板の正面側に位置する観察者へ向けて反射する反射面として形成され、残りの二つの斜面が他の光源からの光を観察者が位置する方向と異なる方向へ向けて反射する。そのため、この表示装置は、一つの導光板に7セグメント表示用の複数のパターンを設けることで薄型化するととともに、複数のパターンのうち、発光する光源に対応する、表示するパターン以外のパターンの視認性を低下させることができる。
【0045】
変形例によれば、コリメートレンズは省略されてもよい。この変形例では、各光源は、一つの発光素子を有する。そして各光源から発した光は、それぞれ、その光源と対向する入射面を介して導光板2内に入射する。入射した光は、導光板2内を伝搬するにつれて、入射した入射面に平行な方向において拡がる。
【0046】
したがって、この変形例では、各パターンについて、そのパターンを形成する各プリズム11は、反射面11aが対応する光源と正対するように、すなわち、導光板2の拡散面2bに平行な面上で、対応する光源を中心とする円弧に沿って反射面11aが位置するように形成されることが好ましい。これにより、各プリズム11は、対応する光源から発して導光板2内に入射した光を、導光板2の正面側において、出射面2cの法線方向を基準とする所定の角度範囲内に位置する観察者の方へ向けて反射することができる。一方、対応する光源以外の光源から発して導光板2内に入射した光については、各プリズム11の拡散面11bまたは11cにより反射され、観察者が位置する方向とは異なる方向、すなわち、出射面2cの法線方向を基準とする所定の角度範囲外の方向へ向けられる。
【0047】
図5は、他の変形例による、導光板に形成されるプリズムの形状の一例を示す図である。この変形例によるプリズム12は、上記の実施形態によるプリズム11と比較して、プリズム12の反射面12aが凸面となる曲面状に形成される点で相違する。これにより、光源から発して導光板内を伝搬する光が反射面12aに入射する位置により、反射方向が変わるので、特に、反射面12aと正対する方向に対して直交する方向において観察者が導光板2から出射する光を視認できる範囲が広くなる。したがって、点灯している光源に対応するパターンを視認可能な視野角が広くなる。
【0048】
したがって、プリズム12は、対応する光源からの光が、導光板2内において、観察者の視点の位置が相対的に大きく変化する可能性の有る方向と直交する方向に沿って伝播するパターンにおいて用いられることが好ましい。例えば、7セグメント表示に対する縦方向よりも、横方向の方が、観察者の視点の位置が大きく変化する可能性がある。そこで、プリズム12は、7セグメント表示における縦方向に沿って導光板2内を光が伝搬する、光源3−1〜3−4及び3−8〜3−11に対応する、パターン21−1〜21−4及び21−8〜21−11において用いられることが好ましい。
【0049】
図6は、変形例による、図5に示されたプリズム12が一部のパターンにおいて用いられる導光板の平面図である。この例では、7セグメント表示における縦方向に沿って導光板2内を光が伝搬する、光源3−1〜3−4及び3−8〜3−11に対応する、パターン21−1〜21−4及び21−8〜21−11のそれぞれにおいて、プリズム12が配列される。そして各プリズム12は、その反射面12aが、対応する光源と正対するように配置される。
【0050】
一方、7セグメント表示における横方向に沿って導光板2内を光が伝搬する、光源3−5〜3−7及び3−12〜3−14に対応する、パターン21−5〜21−7及び21−12〜21−14のそれぞれにおいて、上記の実施形態と同様に、図4に示される、反射面11aが平面として形成されるプリズム11が配列される。これにより、縦方向に関しては、プリズム11、12で反射される光の拡散範囲が制限されるので、各パターンの明るさの低下が抑制される。
【0051】
なお、パターン21−5〜21−7及び21−12〜21−14に関して、横方向について視認可能な範囲を広くするためには、光源3−5〜3−7及び3−12〜3−14に対応する、コリメートレンズ4−5〜4−7及び4−12〜4−14は、導光板2の厚さ方向にはパワーを持たないシリンドリカルレンズとすることが好ましい。
【0052】
他の変形例によれば、7セグメント表示における縦方向に沿って導光板2内を光が伝搬する、光源3−1〜3−4及び3−8〜3−11に対応する、パターン21−1〜21−4及び21−8〜21−11に関して、横方向について視認可能な範囲を広くするために、そのパターンの各プリズムは、その反射面が対応する光源に対する正対方向から所定の角度範囲内でランダムに任意の角度だけずれるように配置されてもよい。なお、角度のずれ量は、プリズムごとに設定され、プリズムごとに異なっていてもよい。その際、プリズムごと回転されてもよく、あるいは、反射面だけ回転するようにプリズムが形成されてもよい。なお、所定の角度範囲は、導光板の出射面の法線方向を基準として、観察者がパターンを視認可能な角度範囲に応じて設定されればよく、例えば、±5°〜±10°程度に設定されればよい。
この場合も、他のパターンに沿って配列される各プリズムについては、上記の実施形態と同様に、対応する光源と反射面とが正対するように配置されることが好ましい。
【0053】
また他の変形例によれば、導光板には、7セグメント表示を実現する各パターンとともに、他のパターンが設けられてもよい。
【0054】
図7は、この変形例による表示装置51の概略正面図である。なお、図7において、記憶部及び制御部の図示は省略される。この変形例による表示装置51と、図1に示される表示装置1とは、導光板に設けられるパターンの種類及び光源の数について相違する。
【0055】
表示装置51では、二つの7セグメント表示を実現するパターン21−1〜21−14に加えて、直線状に配列された二つのパターン21−15〜21−16と、アルファベット'G'を表すパターン21−17が設けられる。そして各パターンには、上記の実施形態と同様に、そのパターンに沿って、反射面がそのパターンを照明する光源に対して正対するように、複数のプリズムが配列される。
【0056】
導光板2の外周を囲うように、光源3−1〜3−18が配置される。このうち、光源3−1〜3−4及び3−15は、導光板2の側面のうちの一つである入射面2a−1と対向するように配置される。また、光源3−5〜3−7は、それぞれ、上記の実施形態と同様に、導光板2の入射面2a−2と対向するように配置される。さらに、光源3−12〜3−14も、それぞれ、上記の実施形態と同様に、導光板2の入射面2a−4と対向するように配置される。そして光源3−8〜3−11及び3−16〜3−18は、導光板2の入射面2a−3と対向するように配置される。また、コリメートレンズ4−k(k=1、2、・・・、18)が、対応する光源と入射面の間に配置され、対応する光源から発した光を平行光化する。そして平行光化された光が、対応する入射面を介して導光板2内に入射する。
【0057】
この変形例においても、光源3−m(m=1、2、・・・、14)は、それぞれ、上記の実施形態と同様に、対応するパターン21−mを照明する。また、光源3−15は、パターン21−15を照明し、光源3−16は、パターン21−16を照明する。そして光源3−17〜3−18は、パターン21−17を照明する。したがって、制御部6は、上記の実施形態と同様に、パターン21−1〜21−17のそれぞれについて、そのパターンに対応する光源を点灯させることで、そのパターンを表示することができる。
【0058】
さらに他の変形例によれば、導光板の各入射面には、その入射面に対応する光源からの光が入射しない範囲について、光を吸収する材料が塗布された吸収層、または、反射防止コート層が形成されてもよい。このような吸収層または反射防止コート層は、導光板2内を伝搬する光の反射を抑制する層の一例である。これにより、何れかの光源からの光が、導光板2内に入射した入射面と反対側の入射面で反射された後、その光源と対応するパターン以外のパターンに沿って配列される何れかのプリズムで反射されて観察者へ向かうことが抑制される。例えば、パターン21−1を照明する光源3−1から発して入射面2a−1から導光板2内へ入射した光が、入射面2a−1と反対側の入射面2a−3にて反射されて、パターン21−8を形成するプリズム似て観察者へ向けて反射することが抑制される。
【0059】
上記の実施形態または変形例による表示装置は、弾球遊技機または回胴遊技機といった遊技機に搭載されてもよい。
図8は、上記の実施形態または変形例による表示装置を有する弾球遊技機を遊技者側から見た、その弾球遊技機の概略斜視図である。図8に示すように、弾球遊技機100は、上部から中央部の大部分の領域に設けられ、遊技機本体である遊技盤101と、遊技盤101の下方に配設された球受け部102と、ハンドルを備えた操作部103と、遊技盤101の略中央に設けられた液晶ディスプレイ104と、液晶ディスプレイ104の前面に配置された、表示装置105とを有する。
【0060】
また弾球遊技機100は、遊技の演出のために、遊技盤101の前面において遊技盤101の下方または表示装置105の周囲に配置された役物106を有する。また遊技盤101の側方にはレール107が配設されている。また遊技盤101上には多数の障害釘(図示せず)及び少なくとも一つの入賞装置108が設けられている。
【0061】
操作部103は、遊技者の操作によるハンドルの回動量に応じて図示しない発射装置より所定の力で遊技球を発射する。発射された遊技球は、レール107に沿って上方へ移動し、多数の障害釘の間を落下する。そして遊技球が何れかの入賞装置108に入ったことを、図示しないセンサにより検知すると、遊技盤101の背面に設けられた主制御回路(図示せず)は、遊技球が入った入賞装置108に応じた所定個の遊技球を玉払い出し装置(図示せず)を介して球受け部102へ払い出す。さらに主制御回路は、遊技盤101の背面に設けられた演出用CPU(図示せず)を介して液晶ディスプレイ104及び表示装置105を駆動する。そして演出用CPUは、遊技の状態に応じた表示制御情報を含む制御信号を表示装置105へ送信する。
【0062】
表示装置105は、上記の実施形態または変形例による表示装置の一例であり、導光板の出射面が遊技者へ向くように遊技盤101に取り付けられる。そして表示装置105の制御部は、導光板に設けられる複数のパターンのうち、演出用CPUからの制御信号に含まれる表示制御情報にて指定された数字または記号を表すパターンに対応する光源を点灯させることで、遊技者が、液晶ディスプレイ104に表示された映像とともに、点灯する光源に応じて7セグメント表示される記号または数字を視認できるようにする。あるいは、制御部は、全ての光源を消灯して、遊技者が、導光板を介して液晶ディスプレイ104に表示された映像のみを観察できるようにしてもよい。
【0063】
このように、当業者は、本発明の範囲内で、実施される形態に合わせて様々な変更を行うことができる。
【符号の説明】
【0064】
1、51 表示装置
2 導光板
2a−1〜2a−4 入射面
2b 拡散面
2c 出射面
3−1〜3−18 光源
11、12 プリズム
11a、12a 反射面
11b、11c 拡散面
21−1〜21−17 パターン
4−1〜4−18 コリメートレンズ
5 記憶部
6 制御部
100 弾球遊技機
101 遊技盤
102 球受け部
103 操作部
104 液晶ディスプレイ
105 表示装置
106 役物
107 レール
108 入賞装置
【要約】
【課題】光の出射方向に沿って薄型化できるとともに、発光する光源に対応するパターン以外のパターンの視認性を低下させることが可能な表示装置を提供する。
【解決手段】表示装置は、透明な板状の部材で形成され、数字または記号を表す複数のパターン(21−1〜21−14)を表示可能な導光板2と、導光板2の入射面(2a−1〜2a−4)と対向するように配置され、かつ、各パターンに対応する複数の光源(3−1〜3−14)と、表示する記号または数字を表す表示制御情報に従って、各光源の点灯及び消灯を制御する制御部6とを有する。導光板2は、その一方の面2bに、各パターンに沿って配列される複数のプリズム11を有し、各プリズムは三角錐状の溝として形成され、三角錐状の溝の一つの斜面が、そのプリズムが配列されるパターンに対応する光源から発して導光板内に入射した光を所定の角度範囲内の方向へ向けて反射する反射面として形成される。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8