(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
対象ユーザの遺伝子検査結果を参照することによって算出された発症リスクの度合いであって、該対象ユーザに関する各疾患の発症リスクの度合いを示す軸を第1軸とし、該各疾患に関する統計学的な値を示す軸を第2軸として張られるフィールドに複数のオブジェクトが配置された画面に関し、該画面のデータを生成するデータ生成手段を備え、
該画面は、上記各疾患について、該対象ユーザに関する該疾患の発症リスクの度合いと該疾患に関する統計学的な値とを示す位置に該疾患に対応するオブジェクトが配置された画面であり、
該データ生成手段は、
該対象ユーザに対応するレコードを情報テーブルから読み出すことにより該対象ユーザに関する該各疾患の発症リスクの度合いを特定し、
該各疾患に関する統計学的な値を取得し、
上記各疾患について、該対象ユーザに関する該疾患の発症リスクの度合いと該疾患に関する統計学的な値とを示す位置に該疾患に対応するオブジェクトを配置する
ことによって該画面のデータを生成する、ことを特徴とするデータ生成装置。
上記フィールドは、上記フィールドの右上に向かって、上記発症リスクの度合い及び上記統計学的な値が大きくなるよう構成されたフィールドである、ことを特徴とする請求項1に記載のデータ生成装置。
上記画面は、上記フィールド内の規定の範囲に配置されたオブジェクトと該規定の範囲に配置されていないオブジェクトとを見分けることができるように構成された画面であり、
該規定の範囲は、第1軸の値が規定の閾値以上である範囲と、第2軸の値が規定の閾値以上である範囲との和集合によって規定される範囲である、ことを特徴とする請求項1に記載のデータ生成装置。
【発明を実施するための形態】
【0017】
〔実施形態1〕
以下、
図1〜
図9を参照して、本発明の一実施形態に係る健康管理システム(以下、本実施形態においては単に「健康管理システム」と呼称する)について説明する。
【0018】
(健康管理システムの概要)
健康管理システムの概要について、
図1〜
図3を参照しながら説明する。
図1は、健康管理システムの主要な装置の構成を示すブロック図である。
図2は、健康管理システムのシステム構成図である。
図3は、健康管理システムに含まれる健康情報管理サーバが保持している発症リスク情報テーブルを例示した図である。
【0019】
健康管理システムは、ユーザが遺伝子検査サービスを受けることができるように構成されたシステムであり、ユーザが自身の端末を用いて様々な疾患についての情報(自身の発症リスクの度合いや予防方法等の情報)を把握することができるように構成されている。
【0020】
ユーザの各疾患の発症リスクの度合いは以下のように算出される。即ち、
図2に示すように、ユーザが自身の検体(例えば、唾液、血液などの体液、口腔粘膜などの組織など)を所定の検査機関(例えば、病院や遺伝子の解析が可能な研究施設等)に送ると、検査機関は、検体と検査装置40とを用いて遺伝子検査を行う。そして、検査機関は、遺伝子検査の結果から該ユーザの各疾患の発症リスクの度合いを算出し、算出結果を示す新規レコードを健康情報管理サーバ20の発症リスク情報テーブル(
図3に例示されている発症リスク情報テーブル)に登録する。ここで、ユーザの各疾患の発症リスクの度合いは、例えば、統計や論文データ等に基づく、疾患の平均的な発症率を1とした場合の、ユーザの該疾患の発症率の平均的な発症率に対する相対値で示されてもよいし、ユーザが疾患を発症する可能性を10段階で評価した値で示されてもよいし、特に限定されない。
【0021】
遺伝子検査サービスのサイトの運営に用いられる健康情報提供サーバ10(データ生成装置)は、ユーザ端末30からの要求に従って、この発症リスク情報テーブルを参照して対象ユーザの各疾患の発症リスクの度合いを示す画面(以下、「疾患発症リスク画面」とも称する)のデータを生成し、生成したデータをユーザ端末30に送信するようになっている。
【0022】
本実施形態においては、この疾患発症リスク画面が、多種多様な疾患についての発病リスクの度合いをユーザに直観的に把握させることができるように構成されている点に特徴があるので、この特徴については、後に詳細に説明することにする。
【0023】
なお、以降の説明においては、実世界に存在する疾患のうち、互いに異なる疾患を「疾患A」、「疾患B」、「疾患C」、…のように記載するものとする。疾患A、疾患B、疾患Cなどの各具体例としては、例えば、肝臓がん、前立腺がん、乳がん、食道がん、関節リウマチ、骨粗しょう症、心筋梗塞、心不全、糖尿病、2型糖尿病、慢性肝臓病、子宮体がん(子宮内膜がん)、アルツハイマー病、クローン病、喘息、歯周病、膀胱がん、高血圧、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、胃がん、膵炎、膵臓がん、静脈血栓塞栓症、脳梗塞、肺がん、メタボリックシンドローム、循環器疾患、呼吸器疾患、及び、虚血性心疾患、などが挙げられるが、これらの具体例は、本実施形態を限定するものではない。
【0024】
(健康管理システムの構成)
健康管理システムの構成について更に
図4および
図5を参照しながら説明する。
【0025】
図4は、健康情報管理サーバ20が保持している、疾患に関する3種類の統計情報を例示した図である。
図4に示すように、該3種類の統計情報は、特定の疾患が原因となって死亡した者の数を疾患別に示した(a)欄の統計情報、特定の疾患が原因となって死亡した者の全死亡者数に占める割合を疾患別に示した(b)欄の統計情報、及び、特定の疾患の患者数を疾患別に示した(c)欄の統計情報から構成されている。
【0026】
図5は、健康管理システムに含まれるユーザ端末30に表示される画面の一例である疾患発症リスク画面を例示した図である。
【0027】
図2に示すように、健康管理システムは、健康情報提供サーバ10、健康情報管理サーバ20、各ユーザのユーザ端末30、及び、検査装置40を含んでいる。
【0028】
(健康情報管理サーバ20)
健康情報管理サーバ20は、遺伝子検査サービスの各ユーザの情報、及び、健康に関する様々な情報(例えば、
図3の発症リスク情報テーブル、
図4の(a)〜(c)のような統計情報等)をデータベースの形で管理するためのサーバである。
【0029】
(健康情報提供サーバ10)
健康情報提供サーバ10は、遺伝子検査サービスのサイトの運営に用いられるWEBサーバである。健康情報提供サーバ10は、ユーザ端末30からの要求に基づいて、対象ユーザに固有の様々な画面(例えば、疾患の予防方法を示す画面や、上述の疾患発症リスク画面等)のHTMLデータを生成し、生成したHTMLデータをユーザ端末30に送信する。
【0030】
図1に示すように、健康情報提供サーバ10は、記憶部110、制御部120、及び、通信部130を備えている。
【0031】
記憶部110は、上記様々な画面を構成する各種データ(例えば、画像データや、サーバサイドスクリプトが埋め込まれたデータ等)が格納されている記録媒体である。
【0032】
制御部120は、健康情報提供サーバ10全体を統括的に制御するCPUである。
【0033】
制御部120は、任意の画面のURLへのユーザ端末30からのアクセスをトリガとして該URLのデータに埋め込まれたサーバサイドスクリプトを読み込むことにより、ユーザ判定部121及び画面データ生成部122として機能する。
【0034】
ユーザ判定部121は、上記アクセスの際にユーザ端末30から送信されるHTTPリクエストの中からユーザIDを抽出し、ユーザIDを画面データ生成部122に供給する。
【0035】
画面データ生成部122は、上記アクセスを行ったユーザ端末30に送信すべきHTMLデータを生成する。例えば、上記アクセスが疾患発症リスク画面のURLへのアクセスである場合、画面データ生成部122は、以下のようにHTMLデータを生成する。
【0036】
即ち、画面データ生成部122は、
図3の発症リスク情報テーブルを参照して対象ユーザの各疾患の発症リスクの度合いを特定するとともに、
図4の(c)に示された統計情報(「各疾患の患者数」という「各疾患に関する統計学的な値」が示された統計情報)を参照して各疾患の患者数を特定する。
【0037】
これにより、画面データ生成部122は、対象ユーザの各疾患の発症リスクの度合いを示す軸を横軸とし、各疾患の患者数を示す軸を縦軸として張られるフィールドに疾患名を示すオブジェクトが疾患別に配置された画面のHTMLデータを生成する。より具体的には、対象の疾患を対象ユーザが発症するリスクの度合いと対象の疾患の患者数とを示す位置に各オブジェクトが配置されるような画面(例えば、
図5のような散布図の画面)のHTMLデータを生成する。
【0038】
通信部130は、健康情報提供サーバ10が他の機器とIP通信(ネットワーク通信)することを可能にするために設けられた通信インタフェースである。
【0039】
(ユーザ端末30)
ユーザ端末30は、ユーザが自身に関する各疾患の発症リスクの度合いを把握するために用いる端末である。
【0040】
図1に示すように、ユーザ端末30は、記憶部310、制御部320、通信部330、表示部340、及び、操作受付部350を備えている。
【0041】
記憶部310は、各種プログラム(例えば、ウェブブラウザプログラム)がインストールされている記録媒体である。
【0042】
制御部320は、ユーザ端末30全体を統括的に制御するCPUである。
【0043】
制御部320は、ウェブブラウザプログラムを実行することにより、データ取得処理部321及び画面表示処理部322として機能する。
【0044】
データ取得処理部321は、ウェブブラウザプログラムにURLへアクセスさせるための操作(例えば、ウェブブラウザにURLを入力する操作やURLへのリンクをクリックする操作等)を受け付けると、該URLの画面のデータ(HTMLデータや画像データ等)を取得する。
【0045】
画面表示処理部322は、データ取得処理部321が取得したデータを参照し、該URLの画面を表示部340に表示する。
【0046】
通信部330は、ユーザ端末30が他の機器とIP通信(ネットワーク通信)することを可能にするために設けられた通信インタフェースである。
【0047】
表示部340は、様々な画面(例えば、疾患発症リスク画面)が表示されるディスプレイである。
【0048】
操作受付部350は、ポインティングデバイス50を用いた各種操作(例えば、ウェブブラウザを起動させる操作や遺伝子検査サービスのサイトのURLにアクセスさせる操作)を受け付ける。なお、本実施形態におけるポインティングデバイス50はマウスであるが、ポインティングデバイス50は、トラックパッド等の他の種類のポインティングデバイスであってもよい。また、本実施形態では、ユーザ端末30がポインティングデバイスによる操作を受け付けるようになっているが、ユーザ端末30は、そのような構成に限定されない。例えば、ユーザ端末30として携帯情報端末、スマートフォンやタブレット端末等の端末を採用する場合には、ユーザ端末30は、ポインティングデバイスによる操作ではなく、ユーザ端末30に設けられているタッチパネルへのタッチ操作を受け付けるようになっていてもよい。
【0049】
(検査装置40)
上述したように、検査装置40は、対象ユーザの検体を用いて遺伝子検査を行い、遺伝子検査の結果から、対象ユーザに関する各疾患の発症リスクの度合いを算出する。
【0050】
以上、健康管理システムの構成について説明した。
【0051】
(遺伝子検査サービスのサイト内のマイページについて)
遺伝子検査サービスのサイト内のマイページにおける各画面には、タブ501〜504、対象ユーザのユーザ名505(
図5の例では、「日本太郎」)が含まれている。
【0052】
タブ501〜504について簡単に説明すれば、以下の通りである。なお、ユーザ端末30においてタブ501〜504の何れかのタブが選択された場合、健康情報提供サーバ10は、選択されたタブに対応する画面のデータを生成する。
・タブ501(「疾患発症リスク」タブ):疾患発症リスク画面を表示するためのタブ
・タブ502(「体質」タブ):ユーザの体質(例えば、髪質、血中カルシウム濃度など)に関する情報を含む画面を表示するためのタブ
・タブ503(「アドバイス」タブ):各疾患の予防(疾患の発症のリスク軽減)に関するアドバイスを含む画面を表示するためのタブ
・タブ504(「アンケート」タブ):アンケート(例えば、生活習慣に関するアンケートなど)に回答するためのアンケート画面、又は、アンケートに対して以前に回答した回答内容を含む画面などを表示するためのタブ
(健康管理システムの動作)
次に、疾患発症リスク画面のURLにアクセスさせる操作をユーザ端末30が受け付けた場合における健康管理システムの動作について、更に
図6を参照して説明する。
図6は、該動作を示すシーケンス図である。
【0053】
(ステップS101)
まず、ユーザ端末30のデータ取得処理部321は、通信部330を介して、ユーザIDを健康情報提供サーバ10に通知する。具体的には、データ取得処理部321は、疾患発症リスク画面のURLのHTTPリクエストであって、該ユーザIDを含むHTTPリクエストを健康情報提供サーバ10に通知する。
【0054】
なお、例えば、ユーザ端末30が遺伝子検査サービスのサイトにログインした際にユーザIDを含むクッキーが記憶部310に保存されるようになっている場合、データ取得処理部321は、該HTTPリクエストとして、このクッキーを含むHTTPリクエストを通知してもよい。
【0055】
(ステップS102、S103)
HTTPリクエストを受信した健康情報提供サーバ10では、ユーザ判定部121が、HTTPリクエストのデータの中からユーザIDを抽出し、ユーザIDを画面データ生成部122に供給する。ユーザIDの供給を受けた画面データ生成部122は、発症リスク情報テーブルを参照するためのコマンド(例えば、SQLコマンド)を健康情報管理サーバ20に送信する(ステップS102)。
【0056】
このコマンドを受信した健康情報管理サーバ20は、発症リスク情報テーブルのテーブル情報を健康情報提供サーバ10に送信する(ステップS103)。
【0057】
(ステップS104)
テーブル情報を受信した健康情報提供サーバ10では、画面データ生成部122が、ユーザ判定部121から供給されたユーザIDに対応するレコードを発症リスク情報テーブルから読み出すことにより、該ユーザIDに対応する対象ユーザの疾患別の発症リスクを特定する。
【0058】
例えば、ステップS101で通知されたユーザIDが“100001”である場合、画面データ生成部122は、
図3の発症リスク情報テーブルから先頭のレコードを読み出す。これにより、画面データ生成部122は、「対象ユーザが疾患Aにかかる可能性は日本人の平均の1.6倍であり、対象ユーザが疾患Bにかかる可能性は日本人の平均の0.9倍であり、対象ユーザが疾患Cにかかる可能性は日本人の平均の2倍であること等」を特定する。
【0059】
(ステップS105、S106)
ステップS104の後、画面データ生成部122が、
図4の(c)の統計情報を参照するためのコマンド(例えば、SQLコマンド)を健康情報管理サーバ20に送信する(ステップS105)。
【0060】
このコマンドを受信した健康情報管理サーバ20は、
図4の(c)の統計情報を健康情報提供サーバ10に送信する(ステップS106)。
【0061】
(ステップS107)
図4の(c)の統計情報を受信した健康情報提供サーバ10では、画面データ生成部122が、該統計情報を参照することにより、疾患毎の患者数を特定する。
【0062】
(ステップS108:データ生成ステップ)
ステップS107の後、画面データ生成部122は、疾患発症リスク画面(具体的には、
図5に示すような、「黒丸511と疾患名512とを含む各オブジェクト」が対象の疾患の患者数と対象ユーザが対象の疾患を発症するリスクの度合いと示す位置に配置された画面)のデータを生成する。
【0063】
ここで、上記疾患発症リスク画面のフィールドは、当該フィールドの右上に向かって、発症リスクの度合い、及び、統計学的な値である疾患の患者数が大きくなるよう構成されているフィールドである。
【0064】
なお、画面データ生成部122は、
図5に示すように、フィールド内の規定の範囲に配置されているオブジェクトと、フィールド内の該規定の範囲に配置されていないオブジェクトとを見分けることができるように構成された疾患発症リスク画面のデータを生成することが望ましい。
【0065】
疾患発症リスク画面は、例えば、
図5に示すように、フィールド内の規定の範囲(
図5に示すような「患者数が8000人以上である範囲と、対象ユーザの発症のし易さが日本人平均の2倍以上である範囲との和集合によって規定される範囲」)と該フィールド内のそれ以外の範囲とで背景部分の表示態様(例えば、背景色)が異なっていてもよい。なお、言うまでもなく、「8000人」という閾値、及び、「日本人平均の2倍」という閾値は、例示に過ぎない。
【0066】
また、画面データ生成部122は、上記規定の範囲を設定しない構成としてもよい。
【0067】
(ステップS109)
ステップS108の後、画面データ生成部122は、ステップS108にて生成したデータを対象ユーザのユーザ端末30に送信する。具体的には、画面データ生成部122は、ステップS108にて生成したHTMLデータを含むHTTPレスポンスを対象ユーザのユーザ端末30に送信する。
【0068】
(ステップS110)
ユーザ端末30のデータ取得処理部321はHTTPレスポンスを受信し、HTTPレスポンスに含まれているHTTPデータを画面表示処理部322に供給する。画面表示処理部322は、データ取得処理部321から供給されたHTTPデータを参照し、
図5に示すような疾患発症リスク画面を表示部340に表示する。
【0069】
以上、疾患発症リスク画面のURLにアクセスさせる操作をユーザ端末30が受け付けた場合における健康管理システムの動作について説明した。
【0070】
(疾患発症リスク画面内の各オブジェクトについて)
以下では、疾患発症リスク画面内の各オブジェクトについて、更に
図7及び
図8を参照しながら説明する。
図7は、ユーザ端末30の表示部340に表示される疾患発症リスク画面の別の一例を示した図である。また、
図8は、ユーザ端末30の表示部340に表示される別の画面の一例を示した図である。
【0071】
マウスカーソルがオブジェクト(具体的には、該オブジェクト内の黒丸511)を指し示すようにユーザがポインティングデバイス50を移動させると、画面表示処理部322は、
図7に示すように、吹き出しが描かれるように疾患発症リスク画面を更新する。この吹き出しは、
図7に示すような、マウスカーソルが指し示しているオブジェクトの位置が示す横軸の値(対象ユーザが対象の疾患を発症する可能性を、平均的な日本人が該疾患にかかる可能性との比較値として示した値)と該オブジェクトの位置が示す縦軸の値(該疾患の患者数を示す値)とを含むような吹き出しである。
【0072】
また、マウスカーソルがオブジェクト(具体的には、該オブジェクト内の疾患名512)を指し示す位置にある時にユーザがクリック(即ち、ポインティングデバイス50のボタンを指で押圧するという特定の操作)を行うと、データ取得処理部321は、
図8に示すような画面のURLのHTTPリクエストであって、対象ユーザのユーザIDを含むHTTPリクエストを健康情報提供サーバ10に通知する。その後、データ取得処理部321は、対応するHTTPレスポンスを取得し、HTTPレスポンスに含まれているHTMLデータを画面表示処理部322に供給する。なお、上記特定の操作は、クリック以外の操作であってもよい。
【0073】
その結果、画面表示処理部322は、表示部340に表示する画面を疾患発症リスク画面から
図8に示すような画面に切り替える。即ち、画面表示処理部322は、疾患発症リスク画面を消去して、対象の疾患(マウスカーソルが指し示していたオブジェクトに対応する疾患)の詳細を示す疾患詳細情報を表示する。
【0074】
以上の説明からわかるように、本実施形態における各オブジェクトはUIオブジェクトであるが、各オブジェクトは、UIオブジェクトでなくてもよい。即ち、各オブジェクトは、該オブジェクトがどの疾患に対応するオブジェクトであるのかをユーザ端末30のユーザが把握できるように構成されていれば、どのようなオブジェクトであってもよい。
【0075】
(実施形態1の付記事項1)
健康情報提供サーバ10は、ステップS108において、
図5のような疾患発症リスク画面のデータではなく、
図9のような疾患発症リスク画面のデータを生成してもよい。
【0076】
即ち、疾患発症リスク画面には、上述の複数のオブジェクトが配置されたフィールドに加え、対象ユーザが発症しやすい疾患のリストが含まれていてもよい。
【0077】
なお、
図9からわかるように、上記リストを構成する複数の要素の各々は、対象ユーザが発症しやすい疾患の名称を示す値(項目名)と対象ユーザの該疾患の発症リスクの度合いを示す値(平均と比較した発症のしやすさを示す値)とを含む要素である。また、
図9からわかるように、上記リストは、上記発症リスクの度合いの大きさの降順にソートされたリストである。
【0078】
(実施形態1の付記事項2)
実施形態1において、疾患発症リスク画面のデータを生成するために健康情報提供サーバ10が健康情報管理サーバ20から取得する統計情報は、各疾患の患者数を示す統計情報(
図4の(c)の統計情報)であった。
【0079】
しかしながら、本実施形態はこのような構成に限定されない。疾患発症リスク画面のデータを生成するために健康情報提供サーバ10が健康情報管理サーバ20から取得する統計情報は、
図4の(a)の統計情報であってもよいし、
図4の(b)の統計情報であってもよいし、その他の統計情報(例えば、各疾患の治療費の概算を示す情報)であってもよい。
【0080】
なお、疾患発症リスク画面のデータを生成するために、健康情報提供サーバ10は、健康情報管理サーバ20から、健康情報管理サーバ20が保持している全ての種類の統計情報(例えば、
図4の3つの統計情報)を取得してもよい。この場合、該疾患発症リスク画面は、縦軸に示す統計情報を、全ての種類の統計情報の中から対象ユーザが選択した統計情報に切り替えることができるように構成されていてもよい。例えば、該疾患発症リスク画面は、対象ユーザにそのような選択操作を行わせるためのUI部品(例えば、ボタン)を
図5の疾患発症リスク画面に設けたような画面であってもよい。
【0081】
(健康情報提供サーバ10の利点)
以上の説明から以下のことが言える。
【0082】
即ち、健康情報提供サーバ10は画面データ生成部122(データ生成手段)を備えている。
【0083】
画面データ生成部122は、対象ユーザの遺伝子検査結果を参照することによって算出された発症リスクの度合いであって、該対象ユーザに関する各疾患の発症リスクの度合いを示す軸を横軸(第1軸)とし、該各疾患の患者数(該各疾患に関する統計学的な値)を示す軸を縦軸(第2軸)として張られるフィールドに複数のオブジェクトが配置された疾患発症リスク画面に関し、疾患発症リスク画面のデータ(ユーザ端末30に送信されるHTMLデータ)を生成する。
【0084】
疾患発症リスク画面は、上記各疾患について、該対象ユーザに関する該疾患の発症リスクの度合いと該疾患に関する統計学的な値とを示す位置に該疾患に対応するオブジェクトが配置された画面(即ち、
図5に示すような画面)である。
【0085】
従って、健康情報提供サーバ10は、多種多様な疾患についての自身の発病リスクの度合いをユーザ端末30のユーザに直観的に把握させることが可能である、という効果を奏する。
【0086】
さらに、健康情報提供サーバ10は、各疾患について、該疾患を発症するリスクの度合いに加えて該疾患に関する統計情報(例えば、該疾患を治療するための費用の概算)をサービス利用者に把握させることができる。従って、健康情報提供サーバ10は、どの疾患の発症リスクに特に注意を払えばよいかを、疾患を発症するリスクの度合いだけを伝える場合よりも的確にサービス利用者に把握させることができる。
〔実施形態2〕
以下、更に
図10〜
図12を参照して、本発明の別の一実施形態に係る健康管理システムについて説明する。
図10は、上記健康管理システムの主要な装置の構成を示すブロック図である。
図11は、本実施形態および後述の実施形態3に係るユーザ端末がどのようなデータを保持しているかを示す図である。
図12は、疾患発症リスク画面を表示させる操作を本実施形態に係るユーザ端末が受け付けた場合における上記健康管理システムの動作を示すシーケンス図である。なお、説明の便宜上、実施形態1にて説明した部材と全く同じ機能又は略同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、基本的にその説明を省略する。
【0087】
(本実施形態に係る健康管理システムの概要)
本実施形態に係る健康管理システムも、実施形態1に係る健康管理システムと同様に、ユーザが遺伝子検査サービスを受けることができるように構成されたシステムであり、ユーザが自身の端末を用いて様々な疾患についての情報を把握することができるように構成されている。
【0088】
一方、本実施形態に係る健康管理システムは、以下の点で、実施形態1に係る健康管理システムと異なっている。
【0089】
本実施形態に係るユーザ端末30Aは、疾患発症リスク画面を生成する上で必要な画像データおよびテキストデータを予め保持している。
【0090】
また、本実施形態に係る健康情報提供サーバ10Aは、疾患発症リスク画面のデータを上記ユーザ端末に送信するのではなく、ユーザ端末30Aが疾患発症リスク画面を生成する上で必要なその他の情報(対象ユーザの各疾患の発症リスクの度合いを示す情報、及び、各疾患に関する統計情報)をユーザ端末30Aに送信するようになっている。
【0091】
(本実施形態に係る健康管理システムの構成)
本実施形態に係る健康管理システム(以下、本実施形態においては単に「健康管理システム」と呼称する)の構成について
図2及び
図10を参照しながら説明する。
【0092】
図2に示すように、健康管理システムは、健康情報提供サーバ10A、健康情報管理サーバ20、各ユーザのユーザ端末30A、及び、検査装置40を含んでいる。
【0093】
(健康情報提供サーバ10A)
健康情報提供サーバ10Aは、遺伝子検査サービスの運営に用いられるサーバである。健康情報提供サーバ10Aは、疾患発症リスク画面を表示させる操作を受け付けたユーザ端末30Aからリクエストを受け付けると、対象ユーザの各疾患の発症リスクの度合いを示す情報、及び、各疾患に関する統計情報をユーザ端末30Aに送信する。
【0094】
図10に示すように、健康情報提供サーバ10Aは、記憶部110、制御部120、及び、通信部130を備えている。
【0095】
記憶部110は、各種プログラムが格納されている記録媒体である。
【0096】
制御部120は、健康情報提供サーバ10A全体を統括的に制御するCPUである。
【0097】
制御部120は、特定のプログラムを読み出すことによりユーザ判定部121及び発症リスク情報送信処理部123Aとして機能する。
【0098】
ユーザ判定部121は、ユーザ端末30Aから送信される上記リクエストのデータの中からユーザIDを抽出し、抽出したユーザIDを発症リスク情報送信処理部123Aに供給する。
【0099】
発症リスク情報送信処理部123Aは、上記リクエストを行ったユーザ端末30Aに送信すべきデータを生成する。
【0100】
具体的には、発症リスク情報送信処理部123Aは、
図3の発症リスク情報テーブルおよび
図4の(c)に示された統計情報を参照し、上記リクエストを行ったユーザ端末30Aに向けて、対象ユーザの各疾患の発症リスクの度合いと各疾患の患者数とを示す情報を送信する。
【0101】
(ユーザ端末30A)
ユーザ端末30Aは、ユーザが自身に関する各疾患の発症リスクの度合いを把握するために用いる端末である。
【0102】
図10に示すように、ユーザ端末30Aは、記憶部310、制御部320、通信部330、表示部340、及び、操作受付部350を備えている。
【0103】
記憶部310は、各種プログラム(例えば、遺伝子検査サービスの運営者により提供されたプログラム)がインストールされている記録媒体である。記憶部310には、疾患発症リスク画面を生成する上で必要な画像データおよびテキストデータが格納されている。また、
図11の(a)に示すように、記憶部310には、ユーザID、及び、各疾患の詳細を示す疾患詳細情報も格納されている。
【0104】
制御部320は、ユーザ端末30A全体を統括的に制御するCPUである。
【0105】
制御部320は、遺伝子検査サービスの運営者により提供されたプログラムを実行することにより、データ取得処理部321A及び画面表示処理部322Aとして機能する。
【0106】
データ取得処理部321Aは、疾患発症リスク画面を表示させる操作を操作受付部350が受け付けると、対象ユーザの各疾患の発症リスクの度合いと各疾患の患者数とを示す情報の提供を健康情報提供サーバ10Aにリクエストする。
【0107】
画面表示処理部322Aは、疾患発症リスク画面を表示させる操作を操作受付部350が受け付けると、疾患発症リスク画面を生成する上で必要な画像データおよびテキストデータを記憶部310から読み出し、記憶部310から読み出したデータとデータ取得処理部321Aが取得した情報とを用いて、疾患発症リスク画面を生成する。画面表示処理部322Aは、生成した疾患発症リスク画面を表示部340に表示する。
【0108】
(健康管理システムの動作)
次に、疾患発症リスク画面を表示させる操作をユーザ端末30Aが受け付けた場合における健康管理システムの動作について
図12を参照して説明する。
【0109】
(ステップS201)
ユーザ端末30Aのデータ取得処理部321Aは、通信部330を介して、対象ユーザの各疾患の発症リスクの度合いと各疾患の患者数とを示す情報の提供を要求するためのリクエストデータを健康情報提供サーバ10Aに送信する。このリクエストデータにはユーザIDが含まれている。
【0110】
(ステップS202)
リクエストデータを受信した健康情報提供サーバ10Aでは、ユーザ判定部121が、リクエストデータの中からユーザIDを抽出し、ユーザIDを画面データ生成部122に供給する。ユーザIDの供給を受けた画面データ生成部122は、発症リスク情報テーブルを参照するためのコマンド(例えば、SQLコマンド)を健康情報管理サーバ20に送信する(ステップS202)。
【0111】
(ステップS203〜S207)
ステップS202の後、健康管理システムは、ステップS203からステップS207までの処理を行う。なお、ステップS203〜ステップS207は、それぞれ、実施形態1で説明したステップS103〜ステップS107と同じ工程であるため、ステップS203〜ステップS207の処理の内容の説明については省略する。
【0112】
(ステップS208)
ステップS207の後、発症リスク情報送信処理部123Aは、対象ユーザの各疾患の発症リスクの度合いと各疾患の患者数とを示す情報を対象ユーザのユーザ端末30Aに送信する。
【0113】
(ステップS209:表示処理ステップ)
ユーザ端末30Aのデータ取得処理部321Aが上記情報を受信すると、画面表示処理部322Aは、疾患発症リスク画面を表示部340に表示する。画面表示処理部322Aは、具体的には、以下の処理を行う。
【0114】
即ち、画面表示処理部322Aは、画像データおよびテキストデータを記憶部310から読み出し、該画像データが表す画像を表示するとともに該テキストデータが表す文章を表示し、更に、対象ユーザの各疾患の発症リスクの度合いを示す軸を横軸とし、各疾患の患者数を示す軸を縦軸として張られるフィールドを表示する。これに加えて、画面表示処理部322Aは、ステップS208にて送信された情報を参照し、各疾患について、該疾患に対応するオブジェクトを、対象ユーザに関する該疾患の発症リスクの度合いと該疾患の患者数とを示す位置に表示する。
【0115】
なお、画面表示処理部322Aは、
図5に示すように、フィールド内の規定の範囲に配置されているオブジェクトと、フィールド内の該規定の範囲に配置されていないオブジェクトとを見分けることができるように構成された疾患発症リスク画面を生成することが望ましい。例えば、
図5に示すように、疾患発症リスク画面は、フィールド内の規定の範囲(例えば、
図5に示すような「患者数が8000人以上であり、尚且つ、対象ユーザの発症のし易さが日本人平均の2倍以上であるような範囲」)と該フィールド内のそれ以外の範囲とで背景部分の表示態様(例えば、背景色)が異なっていてもよい。
【0116】
(疾患発症リスク画面内の各オブジェクトについて)
疾患発症リスク画面内の各オブジェクトは、実施形態1で説明した各オブジェクトと同様の役割を担っている。
【0117】
即ち、マウスカーソルがオブジェクト(具体的には、該オブジェクト内の黒丸511)を指し示すようにユーザがマウスを移動させると、画面表示処理部322Aは、
図7に示すように、実施形態1で説明した吹き出しが描かれるように疾患発症リスク画面を更新する。
【0118】
また、マウスカーソルがオブジェクト(具体的には、該オブジェクト内の疾患名512)を指し示す位置にある時にユーザがクリック(即ち、ポインティングデバイス50のボタンを指で押圧する操作)を行うと、画面表示処理部322Aは、記憶部310から対象となる疾患の詳細を示す疾患詳細情報を読み出し、
図8に示すような画面を表示する。
【0119】
以上の説明からわかるように、本実施形態における各オブジェクトもUIオブジェクトであるが、各オブジェクトは、UIオブジェクトでなくてもよい。即ち、各オブジェクトは、該オブジェクトがどの疾患に対応するオブジェクトであるのかをユーザ端末30Aのユーザが把握できるように構成されていれば、どのようなオブジェクトであってもよい。
【0120】
(実施形態2の付記事項1)
ユーザ端末30Aは、ステップS209において、
図5のような疾患発症リスク画面ではなく、
図9のような疾患発症リスク画面を表示してもよい。
【0121】
即ち、実施形態1と同様に、疾患発症リスク画面には、上述の複数のオブジェクトが配置されたフィールドに加え、対象ユーザが発症しやすい疾患のリスト(実施形態1で説明したリスト)が含まれていてもよい。
【0122】
なお、画面表示処理部322Aは、操作受付部350がボタン513をクリックする操作を受け付けた場合に、
図9の疾患発症リスク画面における上記リストの部分を消去してもよい。
【0123】
(実施形態2の付記事項2)
実施形態2において、健康情報提供サーバ10Aが健康情報管理サーバ20から取得する統計情報は、各疾患の患者数を示す統計情報(
図4の(c)の統計情報)であった。
【0124】
しかしながら、本実施形態はこのような構成に限定されない。健康情報提供サーバ10Aが健康情報管理サーバ20から取得する統計情報は、
図4の(a)の統計情報であってもよいし、
図4の(b)の統計情報であってもよいし、その他の統計情報(例えば、各疾患の治療費の概算を示す情報)であってもよい。
【0125】
なお、疾患発症リスク画面のデータを生成するために、健康情報提供サーバ10Aは、健康情報管理サーバ20から、健康情報管理サーバ20が保持している全ての種類の統計情報(例えば、
図4の3つの統計情報)を取得してもよい。この場合、該疾患発症リスク画面は、縦軸に示す統計情報を、全ての種類の統計情報の中から対象ユーザが選択した統計情報に切り替えることができるように構成されていてもよい。例えば、該疾患発症リスク画面は、対象ユーザにそのような選択操作を行わせるためのUI部品(例えば、ボタン)を
図5の疾患発症リスク画面に設けたような画面であってもよい。
【0126】
(ユーザ端末30Aの利点)
以上の説明から以下のことが言える。
【0127】
即ち、ユーザ端末30A(情報機器)は画面表示処理部322A(表示処理手段)を備えている。
【0128】
画面表示処理部322Aは、ユーザ端末30Aのユーザの遺伝子検査結果を参照することによって算出された発症リスクの度合いであって、該ユーザに関する各疾患の発症リスクの度合いを示す軸を横軸(第1軸)とし、該各疾患の患者数(該各疾患に関する統計学的な値)を示す軸を縦軸(第2軸)として張られるフィールドに複数のオブジェクトが配置された疾患発症リスク画面を表示部340に表示する。
【0129】
疾患発症リスク画面は、上記各疾患について、該ユーザに関する該疾患の発症リスクの度合いと該疾患に関する統計学的な値とを示す位置に該疾患に対応するオブジェクトが配置された画面(即ち、
図5に示すような画面)である。
【0130】
従って、ユーザ端末30Aは、多種多様な疾患についての自身の発病リスクの度合いをユーザ端末30Aのユーザに直観的に把握させることが可能である、という効果を奏する。
〔実施形態3〕
以下、更に
図13、
図14を参照して、本発明の更に別の一実施形態に係る健康管理システムについて説明する。
図13は、上記健康管理システムの主要な装置の構成を示すブロック図である。
図14は、疾患発症リスク画面を表示させる操作を本実施形態に係るユーザ端末が受け付けた場合における上記健康管理システムの動作を示すシーケンス図である。なお、説明の便宜上、実施形態2にて説明した部材と全く同じ機能又は略同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、基本的にその説明を省略する。
【0131】
(本実施形態に係る健康管理システムの概要)
本実施形態に係る健康管理システムも、実施形態2に係る健康管理システムと同様に、ユーザが遺伝子検査サービスを受けることができるように構成されたシステムであり、ユーザが自身の端末を用いて様々な疾患についての情報を把握することができるように構成されている。
【0132】
一方、本実施形態に係る健康管理システムは、以下の点で、実施形態2に係る健康管理システムと異なっている。
【0133】
本実施形態に係るユーザ端末30Bは、疾患発症リスク画面を生成する上で必要な画像データおよびテキストデータに加え、疾患発症リスク画面を生成する上で必要な
図4の(c)の統計情報を予め保持している。
【0134】
また、本実施形態に係る健康情報提供サーバ10Bは、ユーザ端末30Bが疾患発症リスク画面を生成する上で必要な情報として、対象ユーザの各疾患の発症リスクの度合いを示す情報のみをユーザ端末30Bに送信するようになっている。
【0135】
(本実施形態に係る健康管理システムの構成)
本実施形態に係る健康管理システム(以下、本実施形態においては単に「健康管理システム」と呼称する)の構成について
図2、
図11及び
図13を参照しながら説明する。
【0136】
図2に示すように、健康管理システムは、健康情報提供サーバ10B、健康情報管理サーバ20、各ユーザのユーザ端末30B、及び、検査装置40を含んでいる。
【0137】
(健康情報提供サーバ10B)
健康情報提供サーバ10Bは、遺伝子検査サービスの運営に用いられるサーバである。健康情報提供サーバ10Bは、疾患発症リスク画面を表示させる操作を受け付けたユーザ端末30Bからリクエストを受け付けると、対象ユーザの各疾患の発症リスクの度合いを示す情報をユーザ端末30Bに送信する。
【0138】
図13に示すように、健康情報提供サーバ10Bは、記憶部110、制御部120、及び、通信部130を備えている。
【0139】
制御部120は、健康情報提供サーバ10B全体を統括的に制御するCPUである。
【0140】
制御部120は、特定のプログラムを読み出すことによりユーザ判定部121及び発症リスク情報送信処理部123Bとして機能する。
【0141】
発症リスク情報送信処理部123Bは、上記リクエストを行ったユーザ端末30Bに送信すべきデータを生成する。
【0142】
具体的には、発症リスク情報送信処理部123Bは、
図3の発症リスク情報テーブルを参照し、上記リクエストを行ったユーザ端末30Bに向けて、対象ユーザの各疾患の発症リスクの度合いを示す情報を送信する。
【0143】
(ユーザ端末30B)
ユーザ端末30Bは、ユーザが自身に関する各疾患の発症リスクの度合いを把握するために用いる端末である。
【0144】
図13に示すように、ユーザ端末30Bは、記憶部310、制御部320、通信部330、及び、タッチパネル式表示部345を備えている。
【0145】
記憶部310は、各種プログラム(例えば、遺伝子検査サービスの運営者により提供されたプログラム)がインストールされている記録媒体である。記憶部310には、疾患発症リスク画面を生成する上で必要な画像データおよびテキストデータが格納されている。また、
図11の(b)に示すように、記憶部310には、ユーザID、及び、各疾患の詳細を示す疾患詳細情報に加えて、
図4の(a)〜(c)の統計情報も格納されている。
【0146】
制御部320は、ユーザ端末30B全体を統括的に制御するCPUである。
【0147】
制御部320は、遺伝子検査サービスの運営者により提供されたプログラムを実行することにより、データ取得処理部321B及び画面表示処理部322Bとして機能する。
【0148】
データ取得処理部321Bは、疾患発症リスク画面を表示させる操作をタッチパネル式表示部345が受け付けると、対象ユーザの各疾患の発症リスクの度合いを示す情報の提供を健康情報提供サーバ10Bにリクエストする。
【0149】
画面表示処理部322Bは、疾患発症リスク画面を表示させる操作をタッチパネル式表示部345が受け付けると、記憶部310から、疾患発症リスク画面を生成する上で必要な、画像データ、テキストデータおよび
図4の(c)の統計情報を読み出し、記憶部310から読み出したデータとデータ取得処理部321Bが取得した情報とを用いて、疾患発症リスク画面を生成する。画面表示処理部322Bは、生成した疾患発症リスク画面をタッチパネル式表示部345に表示する。
【0150】
タッチパネル式表示部345は、様々な画面(例えば、疾患発症リスク画面)が表示されるディスプレイである。タッチパネル式表示部345は、入力デバイスとしても機能する。
【0151】
(健康管理システムの動作)
次に、疾患発症リスク画面を表示させる操作をユーザ端末30Bが受け付けた場合における健康管理システムの動作について
図14を参照して説明する。
【0152】
(ステップS301)
ユーザ端末30Bのデータ取得処理部321Bは、通信部330を介して、対象ユーザの各疾患の発症リスクの度合いを示す情報の提供を要求するためのリクエストデータを健康情報提供サーバ10Bに送信する。このリクエストデータにはユーザIDが含まれている。
【0153】
(ステップS302〜S304)
疾患発症リスク画面を表示させる操作をユーザ端末30Bが受け付けると、健康管理システムは、ステップS302〜S304の処理を行う。なお、ステップS302〜ステップS304は、それぞれ、実施形態1(又は実施形態2)で説明したステップS202、S103、S104と同じ工程であるので、ステップS302〜ステップS304の処理の内容の説明については省略する。
【0154】
(ステップS305)
ステップS304の後、発症リスク情報送信処理部123Bは、対象ユーザの各疾患の発症リスクの度合いを示す情報を対象ユーザのユーザ端末30Bに送信する。
【0155】
(ステップS306)
ユーザ端末30Bのデータ取得処理部321Bが上記情報を受信すると、画面表示処理部322Bは、記憶部310にアクセスし、疾患発症リスク画面を生成する上で必要な画像データ及びテキストデータと共に、疾患発症リスク画面を生成する上で必要な
図4の(c)の統計情報を読み出す。
【0156】
(ステップS307:表示処理ステップ)
ステップS306の後、画面表示処理部322Bは、疾患発症リスク画面をタッチパネル式表示部345に表示する。画面表示処理部322Bは、具体的には、以下の処理を行う。
【0157】
即ち、画面表示処理部322Bは、ステップS306で読み出した画像データが表す画像を表示するとともに、ステップS306で読み出したテキストデータが表す文章を表示し、更に、対象ユーザの各疾患の発症リスクの度合いを示す軸を横軸とし、各疾患の患者数を示す軸を縦軸として張られるフィールドを表示する。これに加えて、画面表示処理部322Bは、ステップS305にて送信された情報とステップS306にて読み出した統計情報とを参照し、各疾患について、該疾患に対応するオブジェクトを、対象ユーザに関する該疾患の発症リスクの度合いと該疾患の患者数とを示す位置に表示する。
【0158】
(疾患発症リスク画面内の各オブジェクトについて)
疾患発症リスク画面内の各オブジェクトは、実施形態2で説明した各オブジェクトと同様の役割を担っている。
【0159】
即ち、オブジェクト(具体的には、該オブジェクト内の黒丸511)の表示領域にユーザが指を接触させると、画面表示処理部322Bは、
図7に示すように、実施形態1で説明した吹き出しが描かれるように疾患発症リスク画面を更新する。
【0160】
また、ユーザがオブジェクト(具体的には、該オブジェクト内の疾患名512)の表示領域をタップする(即ち、ユーザが、該表示領域に指を接触させた後、指を該表示領域からリリースさせるという、特定の操作を行う)と、画面表示処理部322Bは、
図8に示すような、対象の疾患の詳細を示す詳細情報を含む画面を表示する。
【0161】
以上の説明からわかるように、本実施形態における各オブジェクトもUIオブジェクトであるが、各オブジェクトは、UIオブジェクトでなくてもよい。即ち、各オブジェクトは、該オブジェクトがどの疾患に対応するオブジェクトであるのかをユーザ端末30Bのユーザが把握できるように構成されていれば、どのようなオブジェクトであってもよい。
【0162】
(実施形態3の付記事項1)
ユーザ端末30Bは、ステップS307において、
図5のような疾患発症リスク画面ではなく、
図9のような疾患発症リスク画面を表示してもよい。
【0163】
即ち、実施形態1、2と同様に、疾患発症リスク画面には、上述の複数のオブジェクトが配置されたフィールドに加え、対象ユーザが発症しやすい疾患のリスト(実施形態1で説明したリスト)が含まれていてもよい。
【0164】
なお、画面表示処理部322Bは、ボタン513の表示領域をタップする操作をタッチパネル式表示部345が受け付けた場合に、
図9の疾患発症リスク画面における上記リストの部分を消去してもよい。
【0165】
(実施形態3の付記事項2)
実施形態3において、疾患発症リスク画面を生成するためにユーザ端末30Bが記憶部310から読み出す統計情報は、各疾患の患者数を示す統計情報(
図4の(c)の統計情報)であった。
【0166】
しかしながら、本実施形態はこのような構成に限定されない。疾患発症リスク画面を生成するためにユーザ端末30Bが記憶部310から読み出す統計情報は、
図4の(a)の統計情報であってもよいし、
図4の(b)の統計情報であってもよいし、その他の統計情報(例えば、各疾患の治療費の概算を示す情報)であってもよい。
【0167】
なお、疾患発症リスク画面を生成するために、ユーザ端末30Bは、記憶部310から、記憶部310が保持している全ての種類の統計情報(例えば、
図4の3つの統計情報)を取得してもよい。この場合、ユーザ端末30Bが生成する疾患発症リスク画面は、縦軸に示す統計情報を、全ての種類の統計情報の中から対象ユーザが選択した統計情報に切り替えることができるように構成されていてもよい。例えば、ユーザ端末30Bが生成する疾患発症リスク画面は、対象ユーザにそのような選択操作を行わせるためのUI部品(例えば、ボタン)を
図5の疾患発症リスク画面に設けたような画面であってもよい。
【0168】
(その他の付記事項1)
実施形態1では、画面データ生成部122は、対象ユーザの各疾患の発症リスクの度合いを示す軸を横軸(第1軸)とし、各疾患の患者数を示す軸を縦軸(第2軸)として張られるフィールドに複数のオブジェクトが配置された疾患発症リスク画面のHTMLデータを生成するようになっている。しかしながら、本発明は、このような構成に限定されない。即ち、画面データ生成部122は、対象ユーザの各疾患の発症リスクの度合いを示す軸を縦軸(第1軸)とし、各疾患の患者数を示す軸を横軸(第2軸)として張られるフィールドに複数のオブジェクトが配置された疾患発症リスク画面のHTMLデータを生成してもよい。
【0169】
同様に、実施形態2、3では、画面表示処理部322A(322B)は、対象ユーザの各疾患の発症リスクの度合いを示す軸を横軸(第1軸)とし、各疾患の患者数を示す軸を縦軸(第2軸)として張られるフィールドに複数のオブジェクトが配置された疾患発症リスク画面を表示するようになっている。しかしながら、本発明は、このような構成に限定されない。即ち、画面表示処理部322A(322B)は、対象ユーザの各疾患の発症リスクの度合いを示す軸を縦軸(第1軸)とし、各疾患の患者数を示す軸を横軸(第2軸)として張られるフィールドに複数のオブジェクトが配置された疾患発症リスク画面を表示するようになっていてもよい。
【0170】
(その他の付記事項2)
図5からわかるように、実施形態1〜3の疾患発症リスク画面では、縦軸および横軸の目盛が共に線形目盛になっていた。しかしながら、疾患発症リスク画面は、
図5に示すような画面に限定されない。即ち、疾患発症リスク画面は、縦軸および横軸の一方又は両方の目盛が対数目盛であるような画面(即ち、片対数グラフまたは両対数グラフの画面)であってもよい。
【0171】
(その他の付記事項3)
図3からわかるように、発症リスク情報テーブルは、ユーザ毎に様々な疾患について、対象ユーザが対象の疾患を発症するリスクの度合いを示す値を保持している。
【0172】
疾患発症リスク画面は、該様々な疾患の全てについての情報を含むような画面であってもよいし、該様々な疾患のうちの一部の疾患の情報を含むような画面であってもよい。
【0173】
後者の場合、健康情報提供サーバ10は、該一部の疾患を、該様々な疾患の中から、対象ユーザによるアンケート(対象ユーザがタブ504を選択した場合に表示されるアンケート画面でのアンケート)の結果に基づいて選択してもよい。
【0174】
あるいは、健康情報提供サーバ10は、対象ユーザに該様々な疾患の中から該一部の疾患を選択させるための画面(選択画面)のデータをユーザ端末30に送信するようになっていてもよい。この場合、健康情報提供サーバ10は、対象ユーザがタブ501を選択すると、対象ユーザが選択画面を通じて選択した該一部の疾患の情報を含む疾患発症リスク画面のデータを対象ユーザのユーザ端末30に送信することになる。
【0175】
(その他の付記事項4)
実施形態1〜3に係るユーザ端末はディスプレイを備えていなくてもよい。この場合、各ユーザ端末の画面表示処理部は、該ユーザ端末の外部のディスプレイに各種画面を表示してもよい。
【0176】
〔ソフトウェアによる実現例〕
健康情報提供サーバおよびユーザ端末の制御ブロック(特に、画面データ生成部122、データ取得処理部321A(321B)、および、画面表示処理部322A(322B))は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0177】
後者の場合、健康情報提供サーバおよびユーザ端末は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0178】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。