特許第6403752号(P6403752)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6403752高充填、高弾性軟質発泡ポリエチレン材料及びその調製方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6403752
(24)【登録日】2018年9月21日
(45)【発行日】2018年10月10日
(54)【発明の名称】高充填、高弾性軟質発泡ポリエチレン材料及びその調製方法
(51)【国際特許分類】
   C08J 9/04 20060101AFI20181001BHJP
【FI】
   C08J9/04CES
【請求項の数】6
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2016-504485(P2016-504485)
(86)(22)【出願日】2014年12月28日
(65)【公表番号】特表2016-512860(P2016-512860A)
(43)【公表日】2016年5月9日
(86)【国際出願番号】CN2014095237
(87)【国際公開番号】WO2015101242
(87)【国際公開日】20150709
【審査請求日】2015年9月24日
【審判番号】不服2017-15029(P2017-15029/J1)
【審判請求日】2017年10月10日
(31)【優先権主張番号】201310746830.4
(32)【優先日】2013年12月30日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515266027
【氏名又は名称】広州石頭造環保科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100109449
【弁理士】
【氏名又は名称】毛受 隆典
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【弁理士】
【氏名又は名称】美恵 英樹
(72)【発明者】
【氏名】曽 聡
【合議体】
【審判長】 大島 祥吾
【審判官】 加藤 友也
【審判官】 阪▲崎▼ 裕美
(56)【参考文献】
【文献】 中国特許出願公開第103408823(CN,A)
【文献】 国際公開第2012/032991(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08J9/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
原料として、ポリエチレン15−20重量部、エラストマー5−20重量部、変性炭酸カルシウム60−80重量部、化学発泡剤1−10重量部、架橋剤0.5−1.5重量部、及び物理発泡剤1−5重量部を含有し、
前記化学発泡剤は、アゾジカーボンアミド、酸化亜鉛、ステアリン酸亜鉛を質量比1:1.3:1.5で混合してなり、
前記物理発泡剤は、膨張性微小球発泡剤であることを特徴とする高充填、高弾性軟質発泡ポリエチレン材料。
【請求項2】
前記ポリエチレンは、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンを、質量比1:(0−1.0):(0.5−2)で混合してなることを特徴とする請求項1に記載の高充填、高弾性軟質発泡ポリエチレン材料。
【請求項3】
前記エラストマーは、POE、EVA、SEBS、SBS、EPDM、EPRの中の少なくとも一種であることを特徴とする請求項1に記載の高充填、高弾性軟質発泡ポリエチレン材料。
【請求項4】
前記変性炭酸カルシウムは、カップリング剤で処理した変性炭酸カルシウムであり、前記変性炭酸カルシウムのメッシュ数は、500目以上であることを特徴とする請求項1に記載の高充填、高弾性軟質発泡ポリエチレン材料。
【請求項5】
前記架橋剤は、ジクミルペルオキシド、または、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンを含むことを特徴とする請求項1に記載の高充填、高弾性軟質発泡ポリエチレン材料。
【請求項6】
原料として、ポリエチレン15−20重量部、エラストマー5−20重量部、変性炭酸カルシウム60−80重量部、化学発泡剤1−10重量部、架橋剤0.5−1.5重量部、及び物理発泡剤1−5重量部を含有する高充填、高弾性軟質発泡ポリエチレン材料の調製方法であって、
1)変性炭酸カルシウムを水分質量含有量0.1%以下まで乾燥するステップと、
2)ポリエチレンとエラストマーをオープンミルにおいて、混練温度115〜120℃、混練時間4分間で混練するステップと、
3)変性炭酸カルシウム、物理発泡剤、化学発泡剤、架橋剤をその順で上記のステップに記載のシステムに入れて、混練温度125℃、混練時間13分間でさらに混練するステップと、
4)混練した混練物を金型内に入れ、該金型をプレート加硫機において、170℃、10MPaで10分間加圧発泡させて取り出し、軽くプレスして発泡ポリエチレン材料を獲得するステップ、または、混練した混練物を金型内に入れ、該金型をプレート加硫機において、155℃、10MPaで7分間加圧発泡させてから室温まで冷却して脱型し、脱型後の発泡物を175℃で8分間二次発泡して発泡ポリエチレン材料を獲得するステップのいずれかのステップと、
を含み、
前記物理発泡剤は、膨張性微小球発泡剤であることを特徴とする高充填、高弾性軟質発泡ポリエチレン材料の調製方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリエチレン材料に関し、特に、高充填、高弾性軟質発泡ポリエチレン材料及びその調製方法に関する。
【背景技術】
【0002】
発泡ポリエチレン材料は、滑らかな表面を有し、衝撃吸収性、アイソレーション特性及び反発性に優れ、引張強度が高く、優れた化学的安定性、環境老化性、耐候性、絶縁性、断熱性を有し、低価格であり、現在に最も広く使用されている発泡材料である。但し、現在のポリエチレン発泡材料は、曲げ強度、圧縮強度、及び耐熱性が貧しく、剛性及び硬さが低いなど不足な点があるため、その応用が制限されている。よって、発泡ポリエチレン材料の剛性、硬さおよびその他の機械的性能を向上しながら材料のコストを低減させるために、よく材料加工プロセスにおいて無機充填剤を添加させるが、実際に得られた製品性能は、依然として理想でない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、上記従来技術に存在する不足を鑑みてなされたものであり、剛性、硬さ、および圧縮強度が高く、コストの低い高充填、高弾性軟質発泡ポリエチレン材料及びその調製方法を提供することを目的とする。
【0004】
本発明の他の目的として、高充填、高弾性軟質発泡ポリエチレン材料の調製方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するために、本発明は、下記の技術案を用いる。
高充填、高弾性軟質発泡ポリエチレン材料であって、原料として、ポリエチレン 15−20重量部、エラストマー5−20重量部、変性炭酸カルシウム60−80重量部、化学発泡剤1−10重量部、架橋剤0.5−1.5重量部、及び物理発泡剤1−5重量部を含有する高充填、高弾性軟質発泡ポリエチレン材料。
【0006】
前記ポリエチレンは、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)の中の少なくとも一種であってもいい。
【0007】
前記エラストマーは、POE、EVA、SEBS、SBS、EPDM、EPRの中の少なくとも一種である。
【0008】
前記変性炭酸カルシウムは、カップリング剤で処理した変性炭酸カルシウムである。
【0009】
前記カップリング剤で処理した変性炭酸カルシウムの調製方法は、下記のステップを含む。
(1)メッシュ数は、500目以上である変性炭酸カルシウムを水分質量含有量0.1%以下までに乾燥するステップ。
(2)ステップ(1)で得られた変性炭酸カルシウム粉末とカップリング剤を質量比100:0.5〜3で高速攪拌ミルにおいて、5〜20分間混合するステップ。
【0010】
前記カップリング剤は、チタネートカップリング剤、シランカップリング剤、及びアルミニウム―ジルコニウムカップリング剤の中の一種、または多種の混合物である。
【0011】
前記変性炭酸カルシウムのメッシュ数は、500目以上であること。
【0012】
前記化学発泡剤は、アゾジカーボンアミド、酸化亜鉛、ステアリン酸亜鉛を質量比1:(1−1.5):(0.15−2)で混合してなる。
【0013】
前記架橋剤は、ジクミルペルオキシド、または2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンを含む。
【0014】
前記物理発泡剤は、膨張性微小球発泡剤であり、日本松本社製の新型特種発泡剤である。膨張性微小球発泡剤は、直径が、10〜30ミクロンである乳白色の微小球状プラスチック粒子である。一定の温度まで加熱されると、熱可塑性シェルが柔らかくなり、シェル中のガスが膨張し、シェルの構造を破壊することがなく、発泡剤の体積が自身体積の何十倍まで増大することができ、発泡効果を齎すことができる。
【0015】
上記技術案の何れか一項に記載の高充填、高弾性軟質発泡ポリエチレン材料の調製方法であって、下記のステップを含む。
1)変性炭酸カルシウムを水分質量含有量0.1%以下まで乾燥するステップ。
2)ポリエチレンとエラストマーをオープンミルにおいて、混練温度110〜120℃、混練時間2〜5分間で混練するステップ。
3)変性炭酸カルシウム、物理発泡剤、化学発泡剤、架橋剤をその順で上記のステップに記載のシステムに入れて、混練温度120〜130℃、混練時間10〜15分でさらに混練するステップ。
4)混練し得た混練物を金型内に入れ、該金型をプレート加硫機において、160〜180℃、5〜15MPaで5〜15分間加圧発泡させて取り出し、軽くプレスして発泡ポリエチレン材料を獲得するステップ、または、混練し得た混練物を金型内に入れ、該金型をプレート加硫機において、145〜165℃、5〜15MPaで3〜10分間加圧発泡させ、室温まで冷却して脱型し、脱型後の発泡物を170〜180℃で5〜10分間二次発泡して発泡ポリエチレン材料を獲得するステップ。
【0016】
従来技術と比較すると、本発明は、炭酸カルシウムの充填量を55〜75%まで高くする高充填炭酸カルシウムの高弾性軟質発泡ポリエチレン材料を調製することができ、発泡材料の弾性を維持しつつ、当該材料の剛性、硬さ及び圧縮強度を向上しながら、材料の密度を低減することができるという有益な効果を持っている。本発明は、生産プロセスが簡単であり、生産コストを極めて下げることができ、経済性、実用性に優れている。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、具体的な実施例を参考するとともに、本発明を詳細に説明する。
【0018】
(実施例1)
高充填、高弾性軟質発泡ポリエチレン材料であって、原料として、ポリエチレン16重量部、エラストマー6重量部、変性炭酸カルシウム61重量部、化学発泡剤2重量部、架橋剤0.6重量部、及び物理発泡剤2重量部を含有する。
【0019】
(実施例2)
高充填、高弾性軟質発泡ポリエチレン材料であって、原料として、ポリエチレン19重量部、エラストマー19重量部、変性炭酸カルシウム79重量部、化学発泡剤9重量部、架橋剤1.4重量部、及び物理発泡剤4重量部を含有する。
【0020】
(実施例3)
高充填、高弾性軟質発泡ポリエチレン材料であって、原料として、ポリエチレン15重量部、エラストマー13重量部、変性炭酸カルシウム71重量部、化学発泡剤6重量部、架橋剤1.1重量部、及び物理発泡剤3重量部を含有する。
【0021】
その中、前記ポリエチレン(PE)は、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)の中の少なくとも一種であり、または低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、及び直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を質量比1:(0−1.0):(0.5−2)で混合してなる。
【0022】
前記エラストマーは、POE、EVA、SEBS、EPDMの中の一種である。
【0023】
前記変性炭酸カルシウムは、カップリング剤で処理した変性炭酸カルシウムであり、前記変性炭酸カルシウムのメッシュ数は、500目以上である。
【0024】
前記化学発泡剤は、アゾジカーボンアミド、酸化亜鉛、及びステアリン酸亜鉛を質量比1:(1−1.5):(0.15−2)で混合してなる。好ましいのは、前記発泡剤が、アゾジカーボンアミド、酸化亜鉛、及びステアリン酸亜鉛を質量比1:1.3:1.5で混合してなり、当混合比で、混合物を160−180℃に快速に安定して発泡させることができる。前記架橋剤は、ジクミルペルオキシド、または、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンを含む。前記物理発泡剤は、膨張性微小球発泡剤であり、好ましいのは、日本松本社製のMSH−500膨張性微小球発泡剤である。膨張性微小球発泡剤は、直径が、10〜30ミクロンである乳白色の微小球状プラスチック粒子である。一定の温度まで加熱されると、熱可塑性シェルが柔らかくなり、シェル中のガスが膨張し、シェルの構造を破壊することがなく、発泡剤の体積が自身体積の何十倍まで増大することができ、発泡効果を奏することができる。
【0025】
上記高充填、高弾性軟質発泡ポリエチレン材料の調製方法であって、下記のステップを含む。
1)変性炭酸カルシウムを水分質量含有量0.1%以下まで乾燥するステップ。
2)ポリエチレンとエラストマーをオープンミルにおいて、混練温度110〜120℃、混練時間2〜5分間で混練するステップ。
3)変性炭酸カルシウム、物理発泡剤、化学発泡剤、架橋剤をその順で上記のステップに記載のシステムに入れて、混練温度120〜130℃、混練時間10〜15分間でさらに混練するステップ。
4)混練し得た混練物を金型内に入れ、該金型をプレート加硫機において、160〜180℃、5〜15MPaで5〜15分間加圧発泡させて取り出し、軽くプレスして発泡ポリエチレン材料を獲得するステップ、または、混練し得た混練物を金型内に入れ、該金型をプレート加硫機において、145〜165℃、5〜15MPaで3〜10分間加圧発泡させ、室温まで冷却して脱型し、脱型後の発泡物を170〜180℃で5〜10分間二次発泡して発泡ポリエチレン材料を獲得するステップ。
【0026】
好ましいのは、上記高充填、高弾性軟質発泡ポリエチレン材料の調製方法であって、下記のステップを含む。
1)変性炭酸カルシウムを水分質量含有量0.1%以下まで乾燥するステップ。
2)ポリエチレンとエラストマーをオープンミルにおいて、混練温度115〜120℃、混練時間4分間で混練するステップ。
3)変性炭酸カルシウム、物理発泡剤、化学発泡剤、架橋剤をその順で上記のステップに記載のシステムに入れて、混練温度125℃、混練時間13分間でさらに混練するステップ。
4)混練し得た混練物を金型内に入れ、該金型をプレート加硫機において、170℃、10MPaで10分間加圧発泡させて取り出し、軽くプレスして発泡ポリエチレン材料を獲得するステップ、または、混練し得た混練物を金型内に入れ、該金型をプレート加硫機において、155℃、10MPaで7分間加圧発泡させ、室温まで冷却して脱型し、脱型後の発泡物を175℃で8分間二次発泡して発泡ポリエチレン材料を獲得するステップ。
【0027】
(実施例4)
まずは、50gの低密度ポリエチレンと50gのPOEを均一に混合し、二軸オープンミルにおいて115℃で3分間混練し、そして、200gの500目チタネートで処理した変性炭酸カルシウム(チタネートカップリング剤の型番:AT2−311W)、5gの物理発泡剤、6gのアゾジカーボンアミド、4gの酸化亜鉛、1gのステアリン酸亜鉛、0.5gのジクミルペルオキシドをその順で入れて、130℃で15分間混練した。その後、混練し得た混練物を金型内に入れて、該金型をプレート加硫機において、165℃、10MPaで10分間加圧発泡させて取り出し、軽くプレスして発泡ポリエチレン材料を獲得した。
【0028】
以上、本発明の好ましい実施例を詳細に説明したが、当業者にとって、創造的な作業をせずに、本発明の教示に基づいて多くの修正及び変形を行うことができることが理解されるべきである。したがって、当業者が、当本発明概念の下で、論理的な分析に基づいて、ロジック分析、推論または限られた実験に基づいて得られる技術案は、全て本発明の請求範囲内に含むべきである。
(付記)
(付記1)
原料として、ポリエチレン15−20重量部、エラストマー5−20重量部、変性炭酸カルシウム60−80重量部、化学発泡剤1−10重量部、架橋剤0.5−1.5重量部、及び物理発泡剤1−5重量部を含有することを特徴とする高充填、高弾性軟質発泡ポリエチレン材料。
(付記2)
前記ポリエチレンは、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンの中の少なくとも一種であることを特徴とする付記1に記載の高充填、高弾性軟質発泡ポリエチレン材料。
(付記3)
前記エラストマーは、POE、EVA、SEBS、SBS、EPDM、EPRの中の少なくとも一種であることを特徴とする付記1に記載の高充填、高弾性軟質発泡ポリエチレン材料。
(付記4)
前記変性炭酸カルシウムは、カップリング剤で処理した変性炭酸カルシウムであり、前記変性炭酸カルシウムのメッシュ数は、500目以上であることを特徴とする付記1に記載の高充填、高弾性軟質発泡ポリエチレン材料。
(付記5)
前記化学発泡剤は、アゾジカーボンアミド、酸化亜鉛、ステアリン酸亜鉛を質量比1:(1−1.5):(0.15−2)で混合してなることを特徴とする付記1に記載の高充填、高弾性軟質発泡ポリエチレン材料。
(付記6)
前記架橋剤は、ジクミルペルオキシド、または、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンを含むことを特徴とする付記1に記載の高充填、高弾性軟質発泡ポリエチレン材料。
(付記7)
前記物理発泡剤は、膨張性微小球発泡剤であることを特徴とする付記1に記載の高充填、高弾性軟質発泡ポリエチレン材料。
(付記8)
1)変性炭酸カルシウムを水分質量含有量0.1%以下まで乾燥するステップと、
2)ポリエチレンとエラストマーをオープンミルにおいて、混練温度110〜120℃、混練時間2〜5分間で混練するステップと、
3)変性炭酸カルシウム、物理発泡剤、化学発泡剤、架橋剤をその順で上記のステップに記載のシステムに入れて、混練温度120〜130℃、混練時間10〜15分間でさらに混練するステップと、
4)混練した混練物を金型内に入れ、該金型をプレート加硫機において、160〜180℃、5〜15MPaで5〜15分間加圧発泡させて取り出し、軽くプレスして発泡ポリエチレン材料を獲得するステップ、または、混練した混練物を金型内に入れ、該金型をプレート加硫機において、145〜165℃、5〜15MPaで3〜10分間加圧発泡させてから室温まで冷却して脱型し、脱型後の発泡物を170〜180℃で5〜10分間二次発泡して発泡ポリエチレン材料を獲得するステップのいずれかのステップと、
を含むことを特徴とする付記1乃至7の何れか一つに記載の高充填、高弾性軟質発泡ポリエチレン材料の調製方法。