特許第6403849号(P6403849)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 三協立山株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6403849-フェンス 図000002
  • 特許6403849-フェンス 図000003
  • 特許6403849-フェンス 図000004
  • 特許6403849-フェンス 図000005
  • 特許6403849-フェンス 図000006
  • 特許6403849-フェンス 図000007
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6403849
(24)【登録日】2018年9月21日
(45)【発行日】2018年10月10日
(54)【発明の名称】フェンス
(51)【国際特許分類】
   E04H 17/16 20060101AFI20181001BHJP
【FI】
   E04H17/16 104
   E04H17/16 103
【請求項の数】3
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-165471(P2017-165471)
(22)【出願日】2017年8月30日
【審査請求日】2017年9月27日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成29年3月1日掲載日、インターネットアドレス〔http://apps.st−grp.co.jp/iportal/ItemSearchResult.do?method=itemDetail&type=c&volumeID=EX000003&categoryID=2257800000&itemID=10784390000&sortKey=ItemMain11240000&sortOrder=ASC&position=7&designID=SEKOD001〕でダウンロード可能となったPDFファイル「形材フェンス下桟すき間カバー 施工要領書」
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000175560
【氏名又は名称】三協立山株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001151
【氏名又は名称】あいわ特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】北村 圭
【審査官】 兼丸 弘道
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−155830(JP,A)
【文献】 特開2001−012112(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3000235(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04H 17/00−17/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
見付方向一方側パネル体と、見付方向他方側パネル体と、見付方向一方側下カバーと、見付方向他方側下カバーと、連結材と、コーナーカバーを備え、
見付方向一方側パネル体と見付方向他方側パネル体は、左右に間隔をあけて連結材で互いに回動自在に連結されており、
見付方向一方側下カバーは、見付方向一方側パネル体の下端部に取り付けられており、
見付方向他方側下カバーは、見付方向他方側パネル体の下端部に取り付けられており、
コーナーカバーは、見付方向一方側下カバーにのみ取り付けられており、見付方向他方側下カバーに向けて延出する延出部を有し、
延出部で見付方向一方側下カバーと見付方向他方側下カバーとの間の隙間を塞いでいることを特徴とするフェンス。
【請求項2】
見付方向一方側パネル体と、見付方向他方側パネル体と、見付方向一方側下カバーと、見付方向他方側下カバーと、連結材と、コーナーカバーを備え、
見付方向一方側パネル体と見付方向他方側パネル体は、左右に間隔をあけて連結材で互いに回動自在に連結されており、
見付方向一方側下カバーは、見付方向一方側パネル体の下端部に取り付けられており、
見付方向他方側下カバーは、見付方向他方側パネル体の下端部に取り付けられており、
コーナーカバーは、見付方向一方側下カバーにのみ取り付けられており、見付方向他方側下カバーに向けて延出する延出部を有し、
延出部で見付方向一方側下カバーと見付方向他方側下カバーとの間の隙間を塞いでおり、
コーナーカバーの延出部の先端は、見付方向他方側下カバーの見込方向一方側側端部よりも見込方向他方側に位置し、見込方向一方側から見た場合、見付方向他方側下カバーで隠されていることを特徴とするフェンス。
【請求項3】
見付方向一方側パネル体と、見付方向他方側パネル体と、見付方向一方側下カバーと、見付方向他方側下カバーと、連結材と、コーナーカバーを備え、
見付方向一方側パネル体と見付方向他方側パネル体は、左右に間隔をあけて連結材で互いに回動自在に連結されており、
見付方向一方側下カバーは、見付方向一方側パネル体の下端部に取り付けられており、
見付方向他方側下カバーは、見付方向他方側パネル体の下端部に取り付けられており、
コーナーカバーは、見付方向一方側下カバーにのみ取り付けられており、見付方向他方側下カバーに向けて延出する延出部を有し、
延出部で見付方向一方側下カバーと見付方向他方側下カバーとの間の隙間を塞いでおり、
コーナーカバーの延出部の先端は、見付方向他方側下カバーに当接していることを特徴とするフェンス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フェンスに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、非特許文献1に示すような、パネルを支柱で支持する構造のフェンスにおいては、パネルと設置面の間に隙間が形成されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】「エクステリア総合カタログ2016−2017」、三協立山株式会社、2016年3月発行、カタログNo.STX1013A、p.766
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような従来のフェンスにおいて、パネルと設置面の間の隙間を隠したいという要望があり、特に、パネルの連結部においてもその下方の隙間を隠すことができるものが求められていた。
【0005】
本発明は、上記事情を鑑みたものであり、立設したパネルを備え、パネルと設置面の間の隙間及びパネルの連結部の下方の隙間を隠すことができる構造体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願請求項1に係る発明は、見付方向一方側パネル体と、見付方向他方側パネル体と、見付方向一方側下カバーと、見付方向他方側下カバーと、連結材と、コーナーカバーを備え、見付方向一方側パネル体と見付方向他方側パネル体は、左右に間隔をあけて連結材で互いに回動自在に連結されており、見付方向一方側下カバーは、見付方向一方側パネル体の下端部に取り付けられており、見付方向他方側下カバーは、見付方向他方側パネル体の下端部に取り付けられており、コーナーカバーは、見付方向一方側下カバーにのみ取り付けられており、見付方向他方側下カバーに向けて延出する延出部を有し、延出部で見付方向一方側下カバーと見付方向他方側下カバーとの間の隙間を塞いでいることを特徴とするフェンスである。
本願請求項2に係る発明は、見付方向一方側パネル体と、見付方向他方側パネル体と、見付方向一方側下カバーと、見付方向他方側下カバーと、連結材と、コーナーカバーを備え、見付方向一方側パネル体と見付方向他方側パネル体は、左右に間隔をあけて連結材で互いに回動自在に連結されており、見付方向一方側下カバーは、見付方向一方側パネル体の下端部に取り付けられており、見付方向他方側下カバーは、見付方向他方側パネル体の下端部に取り付けられており、コーナーカバーは、見付方向一方側下カバーにのみ取り付けられており、見付方向他方側下カバーに向けて延出する延出部を有し、延出部で見付方向一方側下カバーと見付方向他方側下カバーとの間の隙間を塞いでおり、コーナーカバーの延出部の先端は、見付方向他方側下カバーの見込方向一方側側端部よりも見込方向他方側に位置し、見込方向一方側から見た場合、見付方向他方側下カバーで隠されていることを特徴とするフェンスである。
本願請求項3に係る発明は、見付方向一方側パネル体と、見付方向他方側パネル体と、見付方向一方側下カバーと、見付方向他方側下カバーと、連結材と、コーナーカバーを備え、見付方向一方側パネル体と見付方向他方側パネル体は、左右に間隔をあけて連結材で互いに回動自在に連結されており、見付方向一方側下カバーは、見付方向一方側パネル体の下端部に取り付けられており、見付方向他方側下カバーは、見付方向他方側パネル体の下端部に取り付けられており、コーナーカバーは、見付方向一方側下カバーにのみ取り付けられており、見付方向他方側下カバーに向けて延出する延出部を有し、延出部で見付方向一方側下カバーと見付方向他方側下カバーとの間の隙間を塞いでおり、コーナーカバーの延出部の先端は、見付方向他方側下カバーに当接していることを特徴とするフェンスである。
【発明の効果】
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、コーナー下空隙を覆うコーナーカバーの部品数を少なくでき、取り付け作業を簡単にして、隙間が生じたとしてもその隙間が目立つことがないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の第1実施の形態に係るフェンスであって、(a)は平面図、(b)は(a)に示すフェンスの道路側から見た正面図である。
図2】本発明の第1実施の形態に係るフェンスの下カバーとコーナーカバーとを斜め上から見た斜視図である。
図3図1(b)に示すA−A断面図である。
図4図1(b)に示すB−B断面図である。
図5】本発明の第2実施の形態に係るフェンスであって、図1(b)のA−Aと同じ位置で切断して示す断面図である。
図6】本発明の第3実施の形態に係るフェンスであって、図1(b)のA−Aと同じ位置で切断して示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
〔第1の実施形態〕
以下、本発明の第1の実施形態について図面の図1乃至図4と共に説明する。なお、本発明は、実施形態の場合に限定されない。
図1に示すように、第1の実施形態に係るフェンス1は、家側と道路側との境界部であって、入隅となる部分に設けられたものである。入隅の角度は約120°である。フェンス1は、パネル体2と連結材3とを備えており、入隅部分は、連結材3によって左側のパネル体2と右側のパネル体2が屈曲して連結されている。
【0010】
本実施形態において、左側とは道路側からフェンス1を見たときの左側で、本願発明の見付方向一方側に相当し、同様に右側とは道路側からフェンス1を見たときの右側で、本願発明の見付方向他方側に相当する。
また、本実施形態において、道路側は本願発明の見込方向一方側に相当し、家側は本願発明の見込方向他方側に相当する。
【0011】
左側のパネル体2及び右側のパネル体2は、いずれも同一構成であるので左側のパネル体2について説明する。パネル体2は、上桟2a、下桟2b及び一対(左側は図示せず)の縦桟2c、目隠し板2d、柱体2eを備えている。上桟2a、下桟2b及び縦桟2cで組み立てられた枠内に複数の目隠し板2dが隙間なく並設されている。上桟2a及び下桟2bは、基礎5から立設された柱体2eに連結されている。
【0012】
連結材3は、左側のパネル体2と右側のパネル体2とを間隔を空けて互いに回動自在に連結するものであり、隅部の角度に合わせて設置することが可能なものである。連結材3は、上連結具3a、下連結具3b及び目隠し体3cを備えている。上連結具3a及び下連結具3bは、回動可能に連結された両接続端部が中空部を備える上桟2a及び下桟2bの端部に挿入されビス留めされている。目隠し体3cは、上連結具3aと下連結具3bとの間に設けられて、上連結具3a、下連結具3b、左右側のパネル体2の縦桟2cとで形成される隙間を遮蔽するものである。
【0013】
パネル体2の下桟2bと基礎5との間には隙間が生じるが、道路側からこの隙間を介して家側が見られないようにするために、この隙間は下カバー10によって塞がれている。下カバー10は、下桟2bの道路側に下カバー取付ネジ4によって、左側のパネル体2と右側のパネル体2の下端部に各々取り付けられている。
下連結具3b、基礎5、左側の下カバー10及び右側の下カバー10とで形成される隙間は、コーナーカバー20によって遮蔽されている。コーナーカバー20は、左側の下カバー10に取り付けられており、右側の下カバー10には連結されていない。
【0014】
図2は、左側の下カバー10とコーナーカバー20の取付構造を示したものである。
下カバー10は、下カバー本体11と端部キャップ12とを有している。下カバー本体11は、押し出し成形された板状の部材であって、遮蔽部11a、取付片11b、補強部11c、弾性材取付部11d及び端部キャップ取付部11eを有している。
遮蔽部11aは、下桟2bと基礎5との隙間を遮蔽する平板状の部分である。取付片11bは、遮蔽部11aの上端より家側に屈曲されさらに上方に屈曲された部分である。取付片11bが、下カバー取付ネジ4によって下桟2bに固定されることで、下カバー10がパネル体2に取り付けられる。補強部11cは、中空部を備え遮蔽部11aの家側面に左右方向全長にわたってほぼ中央の高さの位置に設けられる。弾性材取付部11dは、遮蔽部11aの下端の家側に設けられる溝であって、図3に示す弾性材13が取り付けられる。端部キャップ取付部11eは、端部キャップ12を取り付けるためのネジ孔であって、遮蔽部11aの家側面で取付片11bより下方であって補強部11cより上方の位置と、補強部11cの家側下部との二箇所に設けられている。
【0015】
端部キャップ12は、下カバー本体11の端部を隠すため平板状に形成されている。端部キャップ12は、開口12aを二箇所備えており、この開口12aにネジ12bを通して下カバー本体11の端部キャップ取付部11eに螺合させることで下カバー本体11の端部に取り付けられる。端部キャップ12は、コーナーカバー20を取り付けるためのネジ孔12cを上下二箇所に備えている。
【0016】
コーナーカバー20は、端部キャップ12に取り付けられる取付部21と、取付部21の道路側端部から右側の下カバー10に向けて延出した延出部22とを備え、L字状の形状をしている。取付部21は、端部キャップ12のネジ孔12cに対応する位置に円形の開口21aを備えており、開口21aにネジ21bが通されて、端部キャップ12に取り付けられる。
【0017】
図3は、下桟2bに取り付けられた下カバー10にコーナーカバー20を設けた状態を示したものである。
下桟2bの道路側には、取付片11bによって下カバー本体11が設けられている。弾性材取付部11dには、弾性材13が取り付けられている。弾性材13は、基礎5と下カバー10との間に隙間が生じた際に塞ぐことが可能なもので、特に基礎に不陸がある際に不陸に応じて変形して隙間を塞ぐことができるものである。
【0018】
下カバー本体11には、ネジ12bによって端部キャップ12が取り付けられている。端部キャップ12の道路側の端部は、下カバー本体11の道路側面に沿った形状となっている。端部キャップ12の家側の端部は、下桟2bの家側の端部から下方に向って降ろした線に合わせた形状となっている。端部キャップ12の上部は、下桟2bの断面部に対応して切欠かれており、下桟2bに取り付けられた下連結具3bと干渉しないようになっている。端部キャップ12の下部は、基礎5と接する程度に位置するようになっている。
【0019】
コーナーカバー20は、取付部21がネジ21bによって端部キャップ12に固定されている。取付部21の家側の端部は、下桟2bの見込方向の長さの略半分程度の位置となるように設定されている。
コーナーカバー20は、延出部22が下カバー本体11の遮蔽部11aの道路側の面に略面一となるように取り付けられている。コーナーカバー20の取付部21と延出部22の上下方向の長さは同じであり、下桟2bに取り付けられる下連結具3bの下方から基礎5までの隙間を塞ぐのに必要な長さとなっている。
【0020】
図4は、下連結具3bの下方に設けられ、左側の下カバー10に取り付けられたコーナーカバー20が左側の下カバー10と右側の下カバー10との隙間に塞いだ状態を示したものである。
同図において、左右側の下カバー10及びコーナーカバー20の上方に位置する下桟2bの端部及び中空部並びに下連結具3bは、二点破線で示している。下連結具3bの左右両側の接続端部3b1は、左右の下桟2bの端部の中空部に挿入され、家側からネジ3b2によって左右の下桟2bに固定されている。
【0021】
コーナーカバー20は、左側の下カバー10にだけ取り付けられ、右側の下カバー10には取り付けられない。
延出部22の先端22aは、見込方向においては、右側の下カバー10の道路側の左側端部10aよりも家側に位置しているとともに、見付方向においては、右側の下カバー10の道路側の左側端部10aよりも右側に位置しており、右側の下カバー10で延出部22の先端22aが隠されている。すなわち、コーナーカバー20の延出部22の少なくとも先端22aと右側の下カバー10とが道路側から見ると重なっている。
また、延出部22の先端22aは、右側の下カバー10の端部キャップ12に当接するように設けられている。
コーナーカバー20は、延出部22の道路側の面が、下カバー本体11の遮蔽部11aの道路側の面及び端部キャップ12の道路側端部と略面一になるように取り付けられる。
【0022】
左側のパネル体2と右側のパネル体2とは連結材3によって回動自在に連結されるので、入隅の角度が変化すると左側のパネル体2と右側のパネル体2との距離も変化することになる。これに対して、本実施形態では、コーナーカバー20の延出部22の左右方向の長さを一定としているので、左側の下カバー本体11、右側の下カバー本体11のいずれかまたは両者の左右方向の長さを切断するなどして調節している。すなわち、入隅の角度が180°で直線であるときには、通常、パネル体2の連結材3側の面と下カバー10の連結材3側の面とは略面一とできるが、入隅の角度によっては下カバー10の連結材3側の面がパネル体2の連結材3側の面に対して出入することがある。
本実施形態では、左右の下カバー本体11が若干切断され、それらの端面が左右の下桟2bの端面より入った位置となっている。
【0023】
第1の実施形態の作用効果を述べる。
コーナーカバー20は、左側の下カバー10に取り付けられるだけなので、部品数が少なくて済み、取り付け作業を簡単にできる。
延出部22の先端22aは、見込方向においては、右側の下カバー10の道路側の左側端部10aよりも家側に位置しているとともに、見付方向においては、右側の下カバー10の道路側の左側端部10aよりも右側に位置しており、右側の下カバー10で延出部22の先端22aが隠されているので、延出部22の先端22aと右側の下カバー10(端部キャップ12)とが接しなくて隙間が発生したとしても、その隙間が隠れることになり、見栄えもよく、その隙間から家側が見られることがない。また、延出部22の先端22aと右側の下カバー10とを連結しないので、施工を容易にできる。
また、延出部22の先端22aと右側の下カバー10との隙間が発生した際の家側が見られることがないという効果について、見る方向によっては隙間の存在が確認できその隙間から家側が見えることもあるが、このような厳密なものでなく、見える可能性が低下するという意味での効果である。
【0024】
延出部22の先端22aを右側の下カバー10(端部キャップ12)に当接させるので、延出部22の先端22aと右側の下カバー10との間に隙間が生じず、見栄えもよくすることができる。また、延出部22の先端22aを右側の下カバー10(端部キャップ12)に当接させるだけであるので、例えば、先端22aを右側の下カバー10の端部キャップ12に当接させて左側の下カバー10の端部キャップ12にネジ21bを螺着するだけで済み、施工を容易にできる。
コーナーカバー20の延出部22の道路側の面が、下カバー本体11の遮蔽部11aの道路側の面及び端部キャップ12の道路側端部と略面一になるように取り付けられるので、意匠性を良くすることができる。
【0025】
本実施形態では、延出部22の先端22aが右側の下カバー10の端部キャップ12に当接して、左側の下カバー10と右側の下カバー10との隙間を塞ぐものであるが、本発明はこれに限定されず、当接させずに右側の下カバー10で延出部22の先端22aが隠されているものであれば、左側の下カバー10と右側の下カバー10との隙間を塞ぐことになり、本発明に含まれる。
【0026】
〔第2の実施形態〕
本発明の第2の実施形態を図5と共に説明する。なお、第1の実施形態と同様の事項については説明を省略し、異なる点を中心に説明する。
第2の実施形態は、入隅の角度を150°にしたものである。
この場合も、延出部22の先端22aは、見込方向においては、右側の下カバー10の道路側の左側端部10aよりも家側に位置しているとともに、見付方向においては、右側の下カバー10の道路側の左側端部10aよりも右側に位置しており、右側の下カバー10で延出部22の先端22aが隠されている。すなわち、コーナーカバー20の延出部22の少なくとも先端22aと右側の下カバー10とが道路側から見ると重なっている。また、延出部22の先端22aは、右側の下カバー10の端部キャップ12に当接するように設けられている。
【0027】
本実施形態のコーナーカバー20の延出部22の左右方向の長さは、第1の実施形態のものと同じであるので、第1の実施形態と同様に、左右の下カバー10の左右方向の長さを調節して、コーナーカバー20が取り付けられている。本実施形態では、左右の下カバー本体11が若干切断され、それらの端面が左右の下桟2bの端面より入った位置となっている。
【0028】
〔第3の実施形態〕
本発明の第3の実施形態を図6と共に説明する。なお、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様の事項については説明を省略し、異なる点を中心に説明する。
第3の実施形態は、第1の実施形態や第2の実施形態とは異なり、入隅の角度を鋭角の80°にしたものである。
この場合も、延出部22の先端22aは、見込方向においては、右側の下カバー10の道路側の左側端部10aよりも家側に位置しているとともに、見付方向においては、右側の下カバー10の道路側の左側端部10aよりも右側に位置しており、右側の下カバー10で延出部22の先端22aが隠されている。すなわち、コーナーカバー20の延出部22の少なくとも先端22aと右側の下カバー10とが道路側から見ると重なっている。
また、延出部22の先端22aは、右側の下カバー10の端部キャップ12に当接しておらず、右側の下カバー10の道路側の左側端部10aがコーナーカバー20の延出部22の道路側面に当接するように設けられている。
【0029】
本実施形態のコーナーカバー20の延出部22の左右方向の長さは、第1の実施形態のものと同じであるので、第1の実施形態と同様に、左右の下カバー10の左右方向の長さを調節して、コーナーカバー20が取り付けられている。本実施形態では、左側の下カバー本体11が大きく切断され、その端面が左側の下桟2bの端面より入った位置となっており、右側の下カバー本体11が若干延長され、その端面が右側の下桟2bの端面より出た位置となっている。
【0030】
本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。例えば以下のようなものも含まれる。
本実施形態では、道路側を見込方向一方側とし、家側を見込方向他方側としたが、これに限られず、家側を見込方向一方側とし、道路側を見込方向他方側としてもよい。すなわち、出隅となる部分に設けるようにしてもよい。
本実施形態では、コーナーカバー20について取付部21と延出部22とがL字状の形状であったが、これに限られず、例えば取付部21の見込方向端部ではない部分から延出する延出部とするT字状であってもよい。
【0031】
本実施形態では、コーナーカバー20を取り付ける際にネジ21bが通される取付部21の開口21aは、円形となっているが、見込方向に長い長孔としてもよい。このようにすると、コーナーカバー20を取り付ける際に、長孔を通したネジ21bを仮留めして長孔に沿って見込方向にコーナーカバー20をスライドさせることで、容易に延出部22の先端22aを右側の端部キャップ12に当接することができたりと、位置合わせが行い易くすることができる。
【0032】
本実施形態では、コーナーカバー20は、下カバー本体11の遮蔽部11aの道路側の面に略面一となるように取り付けられているが、段差が生じるようになっても構わない。
本実施の形態では、コーナーカバー20の取付部21の上下方向の長さは、延出部22の上下方向の長さと同じであったが、これに限られず、延出部22の長さより短くてもよい。
本実施形態では、下カバー本体11の下部に弾性材を設けているが、設けないようにしてもよい。
本実施形態では、弾性材を下カバー本体11の下部に設け、端部キャップ12やコーナーカバー20の延出部22の下部に弾性材を設けていないが、設けるようにしてもよい。
【0033】
本実施形態では、隅部の角度変化に対応させるために、下カバーの長さを調整してコーナーカバーを取り付けるものであったが、これに限られず、コーナーカバーやパネル体などの長さを調整したりしてもよい。
【0034】
実施形態における各技術的事項を組合せて適用して実施形態としても良い。
【符号の説明】
【0035】
1 フェンス
2 パネル体
3 連結材
4 下カバー取付ネジ
5 基礎
10 下カバー
11 下カバー本体
12 端部キャップ
13 弾性材
20 コーナーカバー
21 取付部
22 延出部
【要約】
【課題】コーナー下空隙を覆うコーナーカバーを簡単に設置でき、隙間が発生したとしてもその隙間が目立たないフェンスを提供する。
【解決手段】左側のパネル体2と、右側のパネル体2と、左側の下カバー10と、右側の下カバー10と、連結材3と、コーナーカバー20を備え、左側のパネル体2と右側のパネル体2は、左右に間隔をあけて連結材3で互いに回動自在に連結されており、左側の下カバー10は、左側のパネル体2の下桟2bに取り付けられており、右側の下カバー10は、右側のパネル体2の下桟2bに取り付けられており、コーナーカバー20は、左側の下カバー10に取り付けられており、右側の下カバー10に向けて延出する延出部22を有し、延出部22で左側の下カバー10と右側の下カバー10との間の隙間を塞いでいる。
【選択図】図4
図1
図2
図3
図4
図5
図6