【文献】
フリースタイル野球−Wannabat EX,アプリゲット[online],2013年 5月23日,[2018年 8月13日検索],URL,https://appget.com/appli/view/62501/
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
タッチパネルを備えた端末で実行されるゲームであってユーザによる前記タッチパネルに対する操作に応じて仮想空間内における飛翔体の移動が制御されるゲームプログラムであって、
前記端末を、
前記タッチパネルの目標点に対して、長押し操作がされた場合に、当該長押し操作がされている間、当該目標点の周囲に複数の操作キーを表示する操作キー表示部、
前記操作キーが表示されている際に、前記長押し操作に伴う前記タッチパネルとの接触状態を維持しつつ、当該複数の操作キーのいずれかに対して接触操作が行われたか否かを判定する操作キー判定部、
前記操作キー判定部によって、前記接触操作が行われたと判定された前記操作キー内に、反復移動するカーソルを表示するカーソル表示部、及び
前記飛翔体を、
i)前記目標点に向かって、
ii)前記接触操作が行われたと判定された前記操作キーに予め割当てられた移動経路に沿って、
iii)前記接触操作が終了したときにおける前記カーソルの位置に応じた速さで、
前記仮想空間内を移動させる飛翔体制御部、
として機能させる
ゲームプログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したゲームのジャンルのひとつとして、ゲームの仮想空間内において野球ゲーム等の球技ゲームが提案されている。例えば、野球ゲームにおいては、ピッチャーは、投球目標点、球種及び速度の2つのパラメータを操作するものが一般的であり、これらの操作は、タッチパネル上に予め表示されるボタン(球種選択用のボタン等)や、画面の両端に設けられ選択した時にだけ開くメニュー等を組み合わせて操作する物が一般的であった。
【0006】
一方、近年、スマートフォン等に代表される小型の携帯端末の普及が急速に進み、このような携帯端末上で実行されるゲームも数多くリリースされている。多くのスマートフォンは、縦方向に保持した際に片手で操作できる大きさに設計されているため、ユーザは、片手で縦型の筐体を保持しつつ当該保持している手の親指のみでタッチパネルを操作することが通常である。
【0007】
このようなスマートフォンにおいて上記の投球操作を簡単に行えるようにする場合、従来のように、球種選択用のボタンは画面内に配置しなければならず、ゲーム進行の邪魔とならずに恒常的に表示させておくためにはその表示位置は必然的に画面の端としなければならない。この場合、操作用のボタンの位置によっては、その都度親指を大きく移動させたり、スマートフォンの持ち替えが必要となったりして不便である。また、ユーザの手の大きさによる親指の可動範囲の大小がゲームプレイにおける有利・不利を左右してしまうという問題が生まれる。
【0008】
そこで、本発明は、片手で操作可能であるというスマートフォンの利点を維持することを前提に、特に、野球ゲームにおける投球時の操作を一本の指(親指)のみで容易に且つスピーディーに行うことのできるゲームプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、第1のゲームプログラムとして、
タッチパネルを備えた端末で実行されるゲームであってユーザによる前記タッチパネルに対する操作に応じて仮想空間内における飛翔体の移動が制御されるゲームプログラムであって、
前記端末を、
前記タッチパネルの目標点に対して、長押し操作がされた場合に、当該長押し操作がされている間、当該目標点の周囲に複数の操作キーを表示する操作キー表示部、
前記操作キーが表示されている際に、前記長押し操作に伴う前記タッチパネルとの接触状態を維持しつつ、当該複数の操作キーのいずれかに対して接触操作が行われたか否かを判定する操作キー判定部、
前記操作キー判定部によって、前記接触操作が行われたと判定された前記操作キー内に、反復移動するカーソルを表示するカーソル表示部、及び
前記飛翔体を、
i)前記目標点に向かって、
ii)前記接触操作が行われたと判定された前記操作キーに予め割当てられた移動経路に沿って、
iii)前記接触操作が終了したときにおける前記カーソルの位置に応じた速さで、
前記仮想空間内を移動させる飛翔体制御部、
として機能させる
ゲームプログラムが得られる。
【0010】
本発明によれば、第2のゲームプログラムとして、第1のゲームプログラムであって、
前記カーソル表示部は、前記カーソルを、当該操作キーの一端から他端に向かう基本移動を反復して行うように表示する
ゲームプログラムが得られる。
【0011】
本発明によれば、第3のゲームプログラムとして、第1又は第2のゲームプログラムであって、
前記ゲームは相手バッターに対して投球動作を行う要素を含む野球ゲームであり、
前記操作キーに予め割当てられた前記移動経路は、前記投球動作の球種に対応し、
前記操作キーの当該目標点の周囲における表示位置は、前記相手バッターの立ち位置によって変化する、
ゲームプログラムが得られる。
【発明の効果】
【0012】
本実施の形態によれば、特に、野球ゲームのような投球操作を有するゲームにおいて、投球の目標点、球種、速度の3つの要素を親指一つの操作で行うことができる。
【0013】
また、当該操作キーを長押し操作がされた長押し点の周囲に配置されるように表示したことから切替え操作に伴う指の移動負担を最小限に抑えることができる。
【0014】
更に、目標点の設定、球種の選択及び速度の操作までの一連の操作を親指を離すことなく行うことができるため、スピーディな操作が可能になると共に、操作性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の第1の実施の形態によるゲームプログラムが実行される携帯端末の外観図である。
【
図2】
図1の携帯端末の構成を模式的に示すブロック図である。
【
図3】
図1の携帯端末における、ユーザの操作の検出、検出に基づく制御、制御の結果の表示の流れを示すブロック図である。
【
図4】第1の実施の形態によるゲームプログラムにより実行されるゲームの投球操作の開始時の画面例である。
【
図5】
図4に続いて、ユーザが目標設定エリア内で長押し操作を行ったときの画面例である。
【
図6】
図5に続いて、表示された操作キーの「カーブ」に対して接触操作を行ったときの画面例である。
【
図8】
図6の操作キーが表示される際の演出を表した図である。なお、他の操作キーは図示していない。
【
図9】ユーザにより選択された操作キー内に反復移動するカーソルが表示されていることを示す図である。
【
図10】ユーザにより選択された操作キー内に反復移動するカーソルが表示されていることを示す他の図である。
【
図11】選択された操作キーに割当てられた経路に沿って移動するボールが目標点に向かって移動する様子を表す図である。
【
図12】選択された操他の作キーに割当てられた経路に沿って移動するボールが目標点に向かって移動する様子を表す図である。
【
図13】選択された他の操作キーに割当てられた経路に沿って移動するボールが目標点に向かって移動する様子を表す図である。
【
図14】本発明の第2の実施の形態によるゲームプログラムにより実行されるゲームの投球操作において、操作キー「カーブ」に向けて接触点を移動させた状態を示す図である。
【
図15】
図14の操作キー及び弾性オブジェクトの詳細わ示す図である。
【
図16】本発明の第2の実施の形態によるゲームプログラムにより実行されるゲームの画面例である。
【
図17】本発明の第2の実施の形態によるゲームプログラムにより実行されるゲームの他の画面例である。
【
図18】本発明の第2の実施の形態によるゲームプログラムにより実行されるゲームの他の画面例である。
【
図19】本発明の第2の実施の形態によるゲームプログラムにより実行されるゲームの他の画面例である。
【
図20】ユーザの指とタッチパネルとの接触点の位置、及び、ゲームプログラムにより実行されるイベントの内容を経時てきに表したチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態によるゲームプログラムは、タッチパネルを備えた端末で実行されるゲームである。当該ゲームは、ユーザによるタッチパネルに対する操作に応じて仮想空間内における飛翔体(ボール、シャトル、羽等)の移動が制御され、これによりゲームが進行する。以下の説明においては、野球ゲームの投球操作を例に取って説明するが、本発明の適用可能なゲームは野球のみならず、ゴルフ、テニス、バスケットボール、サッカー、バドミントン等飛翔体を相手側に向かって飛ばすことをゲーム進行の一要素としているゲーム(主に球技)全般に適用可能である。
【0017】
図1に示されるように、スマートフォン1は、タッチパネル2を備えており、ユーザは当該タッチパネル2を介してゲームキャラを操作することができる。なお、本実施の形態によるユーザインターフェースプログラムが実行される端末は、スマートフォン1に限られず、例えば、PDA、タブレット型コンピュータ等のデバイス等タッチパネルを備える端末であれば実行可能である。
【0018】
図2に示されるように、スマートフォン1は、互いにバス接続されたCPU3、主記憶4、補助記憶5、送受信部6、表示部7及び入力部8を備えている。このうち主記憶3は例えばDRAMなどで構成されており、補助記憶4は例えばHDDなどで構成されている。補助記憶4には、本実施の形態によるユーザインターフェースプログラムが格納されている。ユーザインターフェースプログラムは、主記憶3上に展開されCPU2によって実行される。なお、主記記憶3上には、CPU3がユーザインターフェースプログラムに従って動作している間に生成したデータやCPU3によって利用されるデータも一時的に格納される。送受信部5はCPU3の制御によりスマートフォン1とネットワークとの接続を確立する。入力部8は、ユーザのタッチパル2に対する操作を検知して、端末に対して何らかの操作があったことを検知する。
【0019】
本実施の形態における表示部6及び入力部8は上述したタッチパネル2に相当し、
図3に示されるように、入力部8に相当するタッチセンシング部301と表示部6に相当する液晶表示部302とを有している。タッチパネル2は、CPU2の制御の下、画像を表示して、プレイヤによるインタラクティブなタッチ操作(タッチパネル2における物理的接触操作等)を受け付け、制御部303の制御に基づいてそれに対応するグラフィックを液晶表示部302に表示する。具体的には、上記タッチセンシング部301はプレイヤによるタッチ操作に応じた操作信号を制御部303へ出力する。プレイヤのタッチ操作は、プレイヤの指によりなされても良いし、スタイラス等でも良い。タッチセンシング部は、例えば、静電容量タイプのものを採用することができるが、これに限定されるものではない。制御部303は、タッチセンシング部301からの操作信号を検出すると、ユーザキャラへの操作指示として判断し、当該指示操作に応じた画像(図示せず)を液晶表示部へ表示信号として送信する制御を行う(詳しくは後述する)。液晶表示部302は、表示信号に応じたグラフィックを表示する。
【0020】
以下、
図4乃至
図11を参照して、本実施の形態によるゲームプログラムがスマートフォン1をどのように機能させることによって、野球ゲームを実行するかについて説明する。
【0021】
<目標点設定部>
図4に示されるように、投球操作時においては、タッチパネル2に、相手バッター10と、目標点設定エリア400が表示される。ユーザは、目標点設定エリアのいずれかの場所に接触操作することにより当該接触点が目標点450として設定される。本実施の形態においては、目標点450として十字のマーカーが表示されるが形状はこれに限られない。なお、後述するように、目標点450は、投球したボールの到着地点である。
図5以降
図11までにおいては、図示を明確にするため、タッチパネル2を省略する。
【0022】
<操作キー表示部>
ユーザが目標点450を設定するための接触操作を所定時間行った場合(即ち、目標点設定エリア400内で長押し操作を行った場合)、
図5に示されるように、当該長押し操作がされている間(即ち、長押し操作に伴う接触状態がが維持されている間)だけ、目標点450の周囲に複数の操作キー500が表示される(図においては、ユーザの指は図示を省略されている。)。なお、長押し操作を行い、いずれの操作キー500にも接触せずに長押し操作を終了した場合、操作キー500は、タッチパネル2から消える。
【0023】
本実施の形態においては、「カーブ」、「シュート」及び「フォーク」という球種が表示された各操作キー500が略120度の等間隔で表示される。なお、例えば、「フォークボールは下に落ちる」、「カーブは(右打者(三塁側のバッターボックスに建ってバッティングを行う者)にとっては)右方向から左にかけて落ちていく」等の直感的に球種を判断させるために、球種が表示される各操作キー500の位置を変更しても良い。本実施の形態においては、目標点450の右上に表示される操作キー500に「カーブ」、目標点の左上に表示される操作キーに「シュート」、目標点の下に表示される操作キーに「フォーク」と表示されている。本実施の形態によるバッター10は右打者であるため、「カーブ」と「シュート」の操作キー500の位置を図のように配置したが、左打者の場合には、逆にしてもよい。
【0024】
<操作キー判定部>
図6に示されるように、長押し操作によって操作キー500が表示されている際に、当該長押し操作に伴うタッチパネルとの接触状態を維持したまま、タッチパネル2状で指を滑らせて、複数の操作キー500のいずれかに対して接触操作が行われた場合、当該接触操作が行われた操作キー500がユーザによって選択された選択操作キー(球種)として判定される。図に示される例では、「カーブ」が表示された操作キーが選択された場合の例を示している。
【0025】
本実施の形態においては、
図7に示されるように、操作キー500は、操作キー510、520、530で構成されている。選択された操作キーの判定方法は、操作キーに現に接触している場合(
図7のP1の経路で指が移動したとき)はその接触している(即ち、指の下に表示される)操作キーが選択されたと判定し、操作キーに接触していない場合(例えば、カーブの操作キー520に接触しつつ通り越して操作キー520外の部分に接触操作を続けている場合:
図7のP2の経路で指が移動したとき)にも、一度接触した操作キーである操作キー520が選択されたものとして判定される。なお、複数の操作キーに接触した場合(例えば、長押し操作後、接触操作を維持したまま、シュートの操作キー510、続いてカーブの操作キー520に接触して接触操作を続けている場合:
図7のP3の経路で指が移動したとき)最後に接触した操作キーである操作キー520が選択されたものとして判定される。
【0026】
本実施の形態による操作キー500は、当該操作キーが表示される際に、
図8に示されるように弾性を有する物体として挙動するように表示され、目標点450に近い方から弾性的変形しつつ表示される。詳しくは、ユーザによる長押し操作が行われると、操作キー510(図示しない操作キー520、530も同様である)は、形状610−1、形状610−2及び形状610−3を経て操作キー510の形状に変形する。このようなポップアップ感を出す表示を行うことにより、操作の特別感を演出することができる。なお、弾性の挙動を付与する方法としては、例えば、操作キー510を分割された複数の板状ポリゴン等により構成し、各頂点の座標をシミュレートすることによって弾性変形を表現すればよい。
【0027】
<カーソル表示部>
図9及び
図10に示されるように、接触操作が行われたと判定された操作キー内には、目標点450に近い側の一端512から逆の他端514に向けて当該操作キー内を反復移動するカーソル516が表示される。カーソル516は、一端512から逆の他端514に向けた移動を基本移動とし、ユーザの指が接触状態にある間、当該基本移動を繰り返す。カーソルの移動方向後方は操作キーとは別の色で塗りつぶされている(図のハッチングの部分)。本実施の形態においては、当該グラフィックの境界部分(最先の部分)移動するカーソルとして機能する。なお、塗りつぶしをせずに単に棒状のカーソル516を移動させることを繰り返してもよい。また、カーソル516の移動方向は、一端512から逆の他端514に向けた一方向であったが、一端512と逆の他端514との間を行ったり来たりするように移動することとしてもよい。カーソル516が表示されている間に接触状態を解除すると投球が開始される。このとき、カーソル516の位置が他端514に近ければ近いほど球速が相対的に早くなるように設定されている。従って、早い球を投げたい場合、ユーザは、カーソル516が他端514に近くなったタイミングで接触状態を解除すれば(指を離せば)よい。
【0028】
<飛翔体制御部>
以上の操作によって、投球ボールのi)目標点が設定され、ii)球種(カーブ)が選択され、iii)球速が設定される。この3つの情報に基づいて、ゲームプログラムは、仮想空間内に投球されたボールを描画する。即ち、
図11に示されるように、目標点450に向かって、球種「カーブ」に割当てられた移動経路C1に沿って、ボールが移動するように描画される。なお、経路C1はタッチパネル2上に表示してもしなくてもよい。
【0029】
上述した実施の形態は、操作キー選択時において、「カーブ」が選択された場合を説明したが、例えば、「フォーク」及び「シュート」が選択された場合には夫々
図12図及び13のような軌跡を描いて目標点に到達する。
【0030】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態は、上述した第1の実施の形態によるゲームプログラムの変形例であり、具体的には、球速を設定する表示(第1の実施の形態において、カーソル516の表示:
図9及び
図10)の構成が異なる。
【0031】
<目標点設定部>
第2の実施の形態によるゲームプログラムも、上述した第1の実施の形態によるゲームプログラムと同様に、
図4に示されるように、投球操作時においては、タッチパネル2に、相手バッター10と、目標点設定エリア400が表示される。ユーザは、目標点設定エリアのいずれかの場所に接触操作することにより当該接触点が目標点450として設定される。本実施の形態においては、目標点450として十字のマーカーが表示されるが形状はこれに限られない。なお、後述するように、目標点450は、投球したボールの到着地点である。
図5以降
図11までにおいては、図示を明確にするため、タッチパネル2を省略する。
【0032】
<操作キー表示部>
また、ユーザが目標点450を設定するための接触操作を所定時間行った場合(即ち、目標点設定エリア400内で長押し操作を行った場合)、
図5に示されるように、当該長押し操作がされている間(即ち、長押し操作に伴う接触状態がが維持されている間)だけ、目標点450の周囲に複数の操作キー500が表示される(図においては、ユーザの指は図示を省略されている。)。なお、長押し操作を行い、いずれの操作キー500にも接触せずに長押し操作を終了した場合、操作キー500は、タッチパネル2から消える。
【0033】
本実施の形態においては、「カーブ」、「シュート」及び「フォーク」という球種が表示された各操作キー500が略120度の等間隔で表示される。なお、例えば、「フォークボールは下に落ちる」、「カーブは(右打者(三塁側のバッターボックスに建ってバッティングを行う者)にとっては)右方向から左にかけて落ちていく」等の直感的に球種を判断させるために、球種が表示される各操作キー500の位置を変更しても良い。本実施の形態においては、目標点450の右上に表示される操作キー500に「カーブ」、目標点の左上に表示される操作キーに「シュート」、目標点の下に表示される操作キーに「フォーク」と表示されている。本実施の形態によるバッター10は右打者であるため、「カーブ」と「シュート」の操作キー500の位置を図のように配置したが、左打者の場合には、逆にしてもよい。
【0034】
<操作キー判定部>
図6に示されるように、長押し操作によって操作キー500が表示されている際に、当該長押し操作に伴うタッチパネルとの接触状態を維持したまま、タッチパネル2上で指を滑らせて、複数の操作キー500のいずれかに対して接触操作が行われた場合、当該接触操作が行われた操作キー500がユーザによって選択された選択操作キー(球種)として判定される。図に示される例では、「カーブ」が表示された操作キーが選択された場合の例を示している。
【0035】
本実施の形態においては、
図7に示されるように、操作キー500は、操作キー510、520、530で構成されている。選択された操作キーの判定方法は、操作キーに現に接触している場合(
図7のP1の経路で指が移動したとき)はその接触している(即ち、指の下に表示される)操作キーが選択されたと判定し、操作キーに接触していない場合(例えば、カーブの操作キー520に接触しつつ通り越して操作キー520外の部分に接触操作を続けている場合:
図7のP2の経路で指が移動したとき)にも、一度接触した操作キーである操作キー520が選択されたものとして判定される。なお、複数の操作キーに接触した場合(例えば、長押し操作後、接触操作を維持したまま、シュートの操作キー510、続いてカーブの操作キー520に接触して接触操作を続けている場合:
図7のP3の経路で指が移動したとき)最後に接触した操作キーである操作キー520が選択されたものとして判定される。
【0036】
<弾性体表示部>
第2の実施の形態においては、
図6及び
図7に示されるように操作キーを選択した場合、タッチパネル2上に、
図14に示されるような、弾性体オブジェクト550が表示される。弾性体オブジェクトは、目標点450からユーザの接触点に向けて伸びるように表示され、先端に向けて細い。弾性体オブジェクト550の先端は、ユーザの指(指とタッチパネル2の接触点)の動きに追従するように変位・変形する。本実施の形態においては、ユーザの接触操作が終了したときにおける目標点450から接触操作が終了した点(指とタッチパネル2との接触が解除された点)までの距離L(
図5参照)に応じた速さで球速が決定される。従って、第1の実施の形態とは異なり、投球するボールに緩急をつけやすい。なお、操作キー500のポップアップと同様に、弾性体オブジェクト550の弾性の挙動を付与する方法としては、例えば、操作キー510を分割された複数の板状ポリゴン等により構成し、各頂点の座標をシミュレートすることによって弾性変形を表現すればよい。
【0037】
<飛翔体制御部>
以上の操作によって、投球ボールのi)目標点が設定され、ii)球種(カーブ)が選択され、iii)上述したLに応じた球速が設定される。この3つの情報に基づいて、ゲームプログラムは、仮想空間内に投球されたボールを描画する。即ち、第1の実施の形態と同様に、
図11に示されるように、目標点450に向かって、球種「カーブ」に割当てられた移動経路C1に沿って、ボールが移動するように描画される。なお、経路C1はタッチパネル2上に表示してもしなくてもよい。
【0038】
図16乃至
図19を参照して、実際の画面例を説明する。なお、
図16乃至
図19に示される画面例は、本発明の第2の実施によるゲームプログラムにより実行されるゲームの画面例である。
図16に示されるように、投球操作時においては、バッター10と、目標設定エリア400が表示される。ユーザが目標設定エリア400のいずれかの点で接触した後にそのまま長押し操作をおこなうと、
図17に示されるような操作キー500が表示される。図示される画面例においては、目標点に円形オブジェクト505が表示され、円形オブジェクト505から、真上、右、右下、真下、左下、左の6つの操作キーが表示されている。なお、
図15のように、各操作キーに球種の表示をしてもよい。続いて、
図18に示されるように、ユーザが右の操作キーに向けて接触位置を移動すると、弾性体オブジェクト550が接触点に追従するように伸び、更に、操作キー500´が選択されたことをユーザに可視化するように操作キーが点滅する。更に、ユーザが接触位置を更に移動させ、
図19の状態の時にタッチパネルから指を離した際に、目標点から接触点までの距離Lに応じた球速で投球操作が開始される(投球の様子は図示せず)。本実施の形態においては、
図18及び
図19に示されるように、目標点から接触点までの距離Lによって、「シュートLv2」から「シュートLv3」へと表示が切り替わっており、球種の表示に加えて投球されるボールの速さをレベル別にしたものを表示している。
【0039】
図20に示されるように、上述した第1及び第2の形態においては、目標点の設定から投球描画が開始されるまでの間、ユーザの指とタッチパネルとは接触状態を維持している。即ち、長押し操作を開始するために座標P
0に接触があったとき、当該座標P
0を目標点として設定する(S101)。所定時間座標P
0で接触点が移動しない場合(即ち、長押し操作がされた場合)、設定された目標点の周囲に複数の操作キーを表示する(S102)。続いて、ユーザが接触点を座標P
0から操作キーが表示されているP
1へ移動(この操作をスワイプ操作と呼ぶこともある。)して操作キーと接触すると、操作キー内にカーソルを表示する(S103)。この時、他の操作キーに触れず且つ接触状態を維持している限り、接触点はP
1以外に移動していてもよい。これにより、ユーザは、カーソルを見やすい位置に指を移動し、タイミングを合わせることができる。そして、ユーザがカーソルのタイミングに合わせて接触状態を解除すると(即ち、タッチパネルから指を離すと)、投球描画が開始される(S104)
【0040】
上述した実施形態は、本発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良することができると共に、本発明にはその均等物が含まれることは言うまでもない。