【実施例】
【0081】
以下の実施例は説明の目的のみを意図しており、いかなる方法においても本発明の範囲を限定することを意図しない。
【0082】
以下の手順において、各出発物質の後に、説明についての言及を、例によって提供する。これを、単に、熟練化学者への補助のために提供する。この出発物質は、必ずしも、言及されるバッチから調製されたわけではない。
【0083】
本明細書で使用する、これらのプロセス、模式図および例において使用する記号および慣習は、現代の科学文献、例えば、the Journal of the American Chemical Societyまたはthe Journal of Biological Chemistryで用いられる記号および慣習と一致する。
【0084】
具体的には、以下の略語が、実施例および本明細書全体において使用され得る。
g(グラム) mg(ミリグラム)
L(リットル) mL(ミリリットル)
μL(マイクロリットル) psi(ポンド・平方インチ)
M(モル) mM(ミリモル)
N(通常) kg(キログラム)
i.v.(静脈内) Hz(ヘルツ)
MHz(メガヘルツ) mol(モル)
MIBK(メチルイソブチルケトン) w/w(重量/重量)
mmol(ミリモル) RT(室温)
min(分) hまたはhrs(時間)
mp(融点) TLC(薄層クロマトグラフィー)
Tr(保管期間) RP(逆相)
THF(テトラヒドロフラン) DMSO(ジメチルスルホキシド)
EtOAc(酢酸エチル) DME(1,2−ジメトキシエタン)
DCM(ジクロロメタン) DCE(ジクロロエタン)
DMF(N,N−ジメチルホルムアミド) HOAc(酢酸)
Psig(重量ポンド毎平方インチゲージ)
MTBE(メチルtert−ブチルエーテル)
IPAc(酢酸イソプロピル) Et
3N(トリエチルアミン)
wt/vol(重量/体積) IPA(イソプロピルアルコール)
乾燥減量(LOD) barg(棒ゲージ)
rpm(毎分回転数) q.s.(適量)
1−プロパンホスホン酸無水物(T3P)
BH
3−THF(ボラン−テトラヒドロフラン錯体)
HPLC(高速液体クロマトグラフィー)
【0085】
特に示さない限り、全ての温度を℃(摂氏温度)で表す。特に言及しない限り、全ての反応を不活性雰囲気下、室温で行った。
【0086】
特にはっきり記載しない限り、実施例において、陽子磁気共鳴(NMR)スペクトルを、Bruker社製装置で、400または700MHzにて記録し、化学シフトを、内部標準として残留溶媒線を用いてppm(δ)で報告する。分離パターンは、sを一重線、dを二重線、tを三重線、qを四重線、mを多重線、bを幅広と指定する。示差走査熱量測定(DSC)を、1分あたり10℃の走査速度にてTA Q1000熱量計で行った。アルミニウムパンに1〜2mgの試料サイズを測り入れ、パンの蓋を上部に置き、このパンを密封することなく軽く圧着させた。
【0087】
中間体1
(3R)−4−ベンジル−5−オキソモルホリン−3−カルボン酸
【0088】
【化5】
【0089】
300ガロンのハステロイ反応器に、N−ベンジル−D−セリン(50.0kg)を入れ、その後、テトラヒドロフラン(THF、271.2kg)を加えた。その後、この溶液を0℃まで冷却し、水中(152.5L)の炭酸カリウム(53.1kg)溶液を、−5℃〜5℃の間の温度を維持しながら一度に加えた。この温度を0℃まで再び調節した後、塩化クロロアセチル(40.2kg)を、4℃以下の温度を維持しながら、1時間かけて少量ずつ加えた。この混合物を、0〜4℃の間で30分間撹拌し、さらに別の塩化クロロアセチル(4.4kg)を一度に加えた。0〜4℃で、撹拌をさらに30分間続けた。10℃以下の反応温度を維持しながら、50%水酸化ナトリウム水溶液(82.0kg)を50分かけて加えた。最終pH終点は13〜13.5になるべきである。添加を完了した後、この溶液を3〜5℃まで冷却し、4時間、この温度で撹拌した。反応が完了したことを(HPLCで)決定した後、これを20〜22℃まで温め、ヘプタン(75.0kg)を加えて、激しく撹拌した。塩基性の水層を収集し、ヘプタンを除去し、この水層を再び反応器に戻し入れた。この塩基性の水溶液をもう一度ヘプタン(107.8kg)で洗浄し、この反応器に戻し入れ、これを3℃まで冷却した後、温度を<6℃を維持しながら、1〜1.5時間かけて12N HCl(193.8kg)を少量ずつ加えることによって、pHを<2.0まで下げて調整した。酸添加を完了した後、この白色固体の懸濁液を3〜5℃まで冷却し、さらに2時間撹拌した後、濾過した。その後、このケーキを冷水(3〜5℃、50.0L)ですすぎ、乾燥させた後、LODが<0.6%になるまで55〜60℃の真空下に置き、白色固体として表題化合物を得た(54.9kg、91.2%収率)。
1H NMR(DMSO−d6)δ7.37−7.24(m,5H),5.25(d,J=15.4Hz,1H),4.17(m,2H),4.12(m 1H),3.94(dd,J=5.6,3.2Hz,1H),3.92(dd,J=16.8,3.2Hz,1H),3.82(d,J=15.4Hz,1H)。
【0090】
中間体2
[(3S)−4−ベンジルモルホリン−3−イル]メタノール塩酸塩
【0091】
【化6】
【0092】
500ガロンのグラスライニング製反応器に、テトラヒドロフラン(401.2kg)、続いて、ボロン−ジメチルスルフィド錯体(10M,93.1kg)を入れた。この溶液を35℃まで加熱した後、テトラヒドロフラン(253.4kg)に溶解した中間体1(47.5kg)を、40℃以下の温度を維持しながら、1時間かけて加えた。添加後、この混合物を35℃でさらに4時間撹拌した。この反応が完了した時(HPLC)、温度を35〜45℃の間に維持しながら、アセトン(178.5kg)を1時間かけて加えた。その後、この溶液を35℃でさらに1時間撹拌した後、40℃まで温め、一晩撹拌した。次の日、この溶液を35℃まで冷却し、水(213.7L)を、1時間かけて制御した方法で加えた。添加を完了した後、この溶液を真空下に置き、THFを蒸留して取り除き、最終体積は238Lに達した。水(83.1L)および酢酸エチル(471.3kg)を加え、この溶液を40℃まで加熱した後、水酸化ナトリウム(2M,462L)を加えた。この混合物を2分間撹拌した後、静置させた。水層を取り除き、酢酸エチル(471.3kg)で再び洗浄した。2回の酢酸エチル洗浄液(942.6kg)をこの反応器に戻し入れ、20%ブライン溶液(199.9L)で洗浄した。下部のブライン層を取り除いて、廃棄した。この酢酸エチル溶液を真空下に置き、蒸留して、最終体積を333Lにした。この溶液を20℃まで冷却し、30ミクロンのPallフィルターに通してきれいな反応器に移した。この反応器を酢酸エチル(85.7kg)ですすいだ後、この酢酸エチルを移送ラインおよびPallフィルターに通過させた。濾過した酢酸エチル溶液にメタノール(172.8kg)を加えた。この反応を10℃まで冷却した後、15℃以下の温度を維持しながら、クロロトリメチルシラン(22.2kg)を15分かけて加えた。その後、この反応を5℃まで冷却し、少なくとも2時間撹拌した。スラリーをこの反応器から取り除き、濾過した。湿ったケーキを冷たい酢酸エチル(64.3kg)で洗浄し、乾燥させた後、50〜55℃で8時間、真空下に置き、白色固体として表題化合物を得た(43.1kg,87.6%収率)。
1H NMR(DMSO−d6)δ10.88(br s,1H),7.62(m,2H),7.45(m,3H),5.72(br s,1H),4.79(dd,J=12.9,2.6Hz,1H),4.19(dd,J=12.9,7.5Hz,1H),3.98(ddd,J=15.4,12.2,3.2Hz,1H),3.94−3.81(m,3H),3.78−3.66(m,2H),3.39−3.27(m,1H),3.11−2.97(m,1H),2.89(d,J=10.8Hz,1H)。
【0093】
中間体3
(7S,9aS)−7−[(ベンジルオキシ)メチル]オクタヒドロピラジノ[2,1−c][1,4]オキサジン二シュウ酸塩
【0094】
【化7】
【0095】
ステージ3a
200ガロンの高圧ハステロイ反応器に、中間体2(42.7kg)、続いて、20%水酸化パラジウム/炭素(4.3kg、約50%含水)を入れた。この反応器を密封し、窒素をパージした。その後、エタノール(200proof,336.9kg)を入れた。撹拌器を許容可能な最大スピードに設定し、この反応を20〜30℃の間まで加熱し、この反応器を水素ガスで30psigまで加圧した。反応完了までの間(約3時間)、水素の取り込みを監視した。この反応が完了した後(HPLC)、このエタノール混合物を、セライトを詰めたPallフィルターに通過させた。その後、このフィルターを追加量のエタノール(101.1kg)ですすいだ。これらのエタノール溶液を合わせて、次の反応に直接用いた。このエタノール溶液を蒸発させ、乾燥させることによって分析試料(S)−1−モルホリン−3−イル−メタノール塩酸塩を得て、その後、これをNMRによって分析した。
1H NMR(DMSO−d6)δ9.38(br s,1H),5.43(t,J=5.2Hz,1H),3.87(ddd,J=15.5,12.0,3.4Hz,2H),3.66(ddd,J=13.3,11.0,2.7Hz,1H),3.61−3.49(m,3H),3.27−3.17(m,1H),3.13(dt,J=13.0,2.5Hz,1H),3.02(ddd,J=14.4,10.7,3.7Hz,1H)。
【0096】
ステージ3b
300ガロンのグラスライニング製反応器に、(S)−1−モルホリン−3−イル−メタノール塩酸塩(ステージ3aにおける収率100%に基づいて579.5kg)を含むステージ3aのエタノール溶液を入れた。この溶液を真空下で蒸留して、339Lにした。温度を25℃に調節した後、この反応器に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(69.2kg)を入れ、10分間撹拌した。その後、エタノール(66.9kg)中N−Boc−O−ベンジル−D−セリン(42.4kg)溶液をこの反応器に入れ、25℃で1時間撹拌した。1時間撹拌した後、30℃以下の温度を維持しながら、1−T3P(酢酸エチル中約50%、114.8kg)を少なくとも30分かけて少量ずつ加えた。添加後、この反応を25℃で20分間撹拌した。この反応が完了した時(HPLC)、この反応器に水酸化ナトリウム(3N,229.4kg)を入れた。その後、この反応器を真空下に置き、エタノールを蒸留して取り除き、最終体積は339Lに達した。その後、MTBE(470.6kg)を加え、この混合物を10分間撹拌し、少なくとも15分間静置させた。下部の塩基性の水層を取り除いた後、このMTBEを、1N HCl(256.6L)、3N水酸化ナトリウム(256.6L)および20%ブライン溶液(213.5L)でそれぞれ洗浄した。このMTBE層を反応器から取り除き、次の反応に直接用いた。
【0097】
ステージ4
300ガロンのグラスライニング製反応器に、[(R)−1−ベンジルオキシメチル−2−((S)−3−ヒドロキシメチル−モルホリン−4−イル)−2−オキソ−エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(48.0kg)を含むステージ3bのMTBE溶液(503.6kg)を入れた。大気圧で、このMTBEを蒸留して取り除き、最終体積は144Lに達した。温度を25℃に調節した後、THF(426.7kg)を加えた。この溶液を大気圧で蒸留して取り除き、最終体積は192Lになった。再度、この溶液を25℃まで冷却し、THF(426.7kg)を加えた。この溶液を大気圧下で蒸留して144Lにし、25℃まで冷却し、さらにTHF(57.6kg)を加えて、最終溶液体積を193Lにした。カールフィッシャー分析を行い、溶液中に存在する水の量を決定した(追加のBH
3−THFを加え、溶液中に検出される全ての水を消費させた)。別の(きれいな、THFですすいだ)550ガロンのグラスライニング製反応器に、BH
3−THF(1.0M,327.4kg)を入れて、35℃まで加熱した。窒素圧下で、[(R)−1−ベンジルオキシメチル−2−((S)−3−ヒドロキシメチル−モルホリン−4−イル)−2−オキソ−エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステルを含むこのTHF溶液を、45℃以下の温度を維持しながら、ゆっくり(少なくとも2時間)BH
3−THF溶液に加えた。追加量のTHF(10.7kg)を用いて、これらを洗浄し、反応器に加えた。この反応を35℃で2.5時間維持し、試料を少しとって反応完了を確認した(HPLC)。この反応が完了した後、45℃以下の温度を維持しながら、アセトン(49.4kg)を1時間かけてゆっくり入れた。その後、この反応を少なくとも8時間撹拌した後、45℃以下の温度を維持しながら、メタノール(113.9kg)を1.5時間かけてゆっくり入れた。この溶液を35℃で3時間撹拌した後、真空下で、蒸留して216Lにした。温度を25℃に調節した後、MTBE(355.2kg)、続いて、15分間かけて水酸化ナトリウム(3N,259.6kg)を加えた。この溶液を10分間激しく撹拌した後、静置させた。塩基性の水層を取り除いた後、このMTBE層を20%ブライン溶液(240L)で洗浄した。このブライン溶液を取り除き、真空下で、このMTBEを蒸留して120Lにし、25℃まで冷却した後、酢酸イソプロピル(502.3kg)を反応器に入れた。真空下で、この溶液を蒸留して384Lにした後、この反応器から取り除き、10ミクロンのフィルターに通して、次の反応に直接用いた。
【0098】
ステージ5a
20Lのジャケット付きライニング製反応器に、ステージ4から得た[(S)−1−ベンジルオキシメチル−2−((S)−3−ヒドロキシメチル−モルホリン−4−イル)−エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(ステージ4の理論的収率を100%と仮定して0.916kg)を含む酢酸イソプロピル(3.7L)溶液を入れた。この溶液にDCM(9.2L)およびトリエチルアミン(0.940L)を入れた。この溶液を5℃まで冷却し、塩化メタンスルホニル(0.690g)を、15℃以下の温度を保つ速度で加えた。添加後、この反応を20℃まで温め、HPLCにより完了が確認されるまで(約20時間)撹拌した。この反応を水(4.6L)で急冷し、10分間撹拌した後、静置した。この水層を廃棄した後、有機層を1N HCl(4.6L)および5%NaHCO
3(4.6L)で連続して洗浄した。洗浄後、この有機層を真空下で蒸留して2.8Lにした。追加量の酢酸イソプロピル(1.8L)をこの反応器に入れ、この溶液を次の反応に直接用いた。
【0099】
ステージ5b
20Lのジャケット付きライニング製反応器に6N HCl(4.58L)を入れ、10℃まで冷却した。この酸溶液に、20℃以下の温度を維持する速度で、ステージ5aの[(S)−1−ベンジルオキシメチル−2−((R)−3−クロロメチル−モルホリン−4−イル)−エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル溶液を加えた。この反応を25℃まで温め、HPLCにより完了が確認されるまで(1時間)撹拌した。この撹拌を停止し、2層に分けた。下部の酸性の層を取り除き、上部の有機層を廃棄した。この酸性の水層を反応器に戻し入れ、IPAc(4.6L)で洗浄した。再び、水層を取り除き、有機層を廃棄した。その後、この反応器にこの水層、続いて、IPAc(4.6L)を入れた。この混合物を2℃まで冷却し、20℃以下の温度を維持する速度で、50% NaOH(1.154kg)を加えた。この添加後、この混合物を5分間撹拌し、水層のpHを調べた(約7.0でなければならない)。層を分離し、下部の水層を取り除いて、廃棄した。その後、上部のIPAc層を、真空下の蒸留により、3.0L(3.27vol)まで減らした。アセトニトリル(10.0L)をこの反応器に入れ、この溶液を、真空下の蒸留により、3.0Lまで減らした。最後に、追加量のアセトニトリル(4.5L)を入れ、この溶液を次の反応に直接用いた。
【0100】
ステージ5c
20Lのジャケット付きライニング製反応器にアセトニトリル(10.8L)およびEt
3N(1.22kg)を入れ、その後、60℃まで加熱した。反応温度を約60℃に保ちながら、ステージ5bの[(S)−1−ベンジルオキシメチル−2−((R)−3−クロロメチル−モルホリン−4−イル)−エチルアミンアセトニトリル溶液を1時間かけてこの反応器に加えた。その後、HPLCにより反応の完了が確認されるまで、この混合物を60℃で撹拌した。その後、この溶液を、真空下で3.0Lまで濃縮した。この蒸留後、酢酸エチル(2.0L)を加え、スラリー(Et
3N・HCl)を20℃まで冷却した。このスラリーをこの反応器から取り除き、濾過し、収集して、この生成溶液を保存した。Et
3N・HClケーキを酢酸エチル(2.8L)で洗浄した。(7S,9aS)−7−[(ベンジルオキシ)メチル]オクタヒドロピラジノ[2,1−c][1,4]オキサジンを含む濾液を合わせて、ステージ5dに直接用いた。(7S,9aS)−7−[(ベンジルオキシ)メチル]オクタヒドロピラジノ[2,1−c][1,4]オキサジンの量を、重量/重量HPLCアッセイにより決定した。
【0101】
ステージ5d
20Lのジャケット付きライニング製反応器に、シュウ酸(ステージ5cの(7S,9aS)−7−[(ベンジルオキシ)メチル]オクタヒドロピラジノ[2,1−c][1,4]オキサジン溶液のwt/wt HPLCアッセイに基づいて0.304kg、1.0eq)、エタノール(200proof、2.75L)および酢酸エチル(6.4L)を入れた。この混合物を60℃まで加熱し、50℃を超える温度を維持する速度で、ステージ5cの(7S,9aS)−7−[(ベンジルオキシ)メチル]オクタヒドロピラジノ[2,1−c][1,4]オキサジンの粗酢酸エチル溶液をこの反応器に加えた。この溶液を60℃で30分間撹拌し、20℃まで冷却した後、20℃で一晩撹拌した。固体を取り除き、濾過した後、酢酸エチル:エタノール(6:1、1.8L)溶液で洗浄した。その後、この固体を真空下、50℃のオーブンに入れ、乾燥させ、ベージュ色の結晶性固体として表題化合物を得た(0.306kg)。この表題化合物の第2の収穫物を母液から得た(0.133kg)。
1H NMR(DMSO−d6)δ9.5−8.5(br s,4H)7.41−7.36(m,3H),7.35−7.27(m,2H),4.57(d,J=2.0Hz,2H),3.94(t,J=8.3Hz,1H),3.76−3.61(m,4H),3.45(ddd,J=13.9,11.7,2.2Hz,1H),3.06(t,J=11.8Hz,1H),2.94(dd,J=12.7,2.9Hz,1H),2.79(d,J=12.4Hz,1H),2.67(t,J=12.5Hz,1H),2.56(d,J=11.4,1H),2.43(dd,J=12.7,3.4Hz,1H),2.39−2.29(m,1H),2.14(ddd,J=14.9,11.5,3.2Hz,1H)。
【0102】
中間体4
2−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]−N−{4−(4−フルオロ−2−メチルフェニル)−6−[(7S,9aS)−7−{[(フェニルメチル)オキシ]メチル}ヘキサヒドロピラジノ[2,1−c][1,4]オキサジン−8(1H)−イル]−3−ピリジニル}−N,2−ジメチルプロパンアミド二塩酸塩
【0103】
【化8】
【0104】
100ガロンのグラスライニング製反応器に、中間体3(10.5kg)、トルエン(173kg)および1N NaOH(200L)を入れた。この二相混合物を75℃まで加熱し、5分間撹拌した。撹拌を停止し、これらの層を30分間静置した。75℃で、下部の塩基性の水層を取り除いた。25℃まで冷却した後、水(100L)を加え、10分間撹拌した。この混合物を15分間静置し、下部の水層を取り除いた。トルエン層を真空下で40Lまで濃縮した後、新しいトルエン34.6kgを加えた。この溶液を、カールフィッシャー分析により、その水分含有量について調べた(<0.05wt/vol)。この溶液を水含有量について調べた後、さらにトルエン(77.9kg)を加え、最終溶液の体積は180Lになった。別の100ガロンのグラスライニング製反応器に、((2−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]−N−[6−クロロ−4−(4−フルオロ−2−メチルフェニル)−3−ピリジニル]−N,2−ジメチルプロパンアミド(10.0kg)を入れ、続いてナトリウムt−ブトキシド(3.2kg)およびパラジウム(0)ビス−トリ−t−ブチルホスフィン(0.957kg)を入れた。その後、中間体3のトルエン溶液をこれらの固体に加え、85℃まで加熱した。この反応を、HPLCにより反応が完了するまで(約2〜4時間)、85℃で撹拌した。この溶液を25℃まで冷却した後、20%NaHSO
3水溶液(100L)をこの反応器に入れた。この二相混合物を60℃まで加熱し、1時間撹拌し、25℃まで冷却して戻した。この二相混合物をこの反応器から取り除き、Celiteを詰めたPallフィルターでろ過した。この濾液をトルエン(8.7kg)ですすぎ、最初の濾液と合わせ、この反応器に戻し入れ、30分間静置した。静置後、下部の水層を取り除き、廃棄した。その後、この反応器に5%システイン水溶液(100L)を入れた。この混合物を60℃まで加熱し、1時間撹拌した後、25℃まで冷却した。再び、この二相の混合物をこの反応器から取り除き、Celiteを詰めたPallフィルターでろ過した。この濾液をトルエン(8.7kg)ですすぎ、合わせた濾液を反応器に戻し入れ、10%aq塩化ナトリウム(40kg)を加えた。この混合物を15分間撹拌し、30分間静置した。下の水層を取り除き、廃棄した。その後、この反応器に、5%システイン水溶液(100L)を入れた。この混合物を60℃まで加熱し、1時間撹拌した後、25℃まで冷却した。この二相の混合物をこの反応器から取り除き、Celiteを詰めたPallフィルターでろ過した。この濾液をトルエン(8.7kg)ですすぎ、合わせた濾液を反応器に戻し入れ、10%aq塩化ナトリウム(40kg)を加えた。この混合物を15分間撹拌し、30分間静置した。下の水層を取り除き、廃棄した。5%重炭酸ナトリウム水溶液(70L)をこのトルエン層に加え、10分間撹拌した。これらの層を30分間静置し、下の重炭酸層を取り除き、廃棄した。2%塩化ナトリウム水溶液(70L)を加え、15分間撹拌した。この混合物を30分間静置し、下の水層を取り除き、廃棄した。第2の2%塩化ナトリウム水溶液(70L)を加え、15分間撹拌した。この混合物を30分間静置し、下の水層を取り除き、廃棄した。上部のトルエン層を真空蒸留下で40Lまで濃縮した後、追加量のトルエン(60.6kg)を加えた。この溶液の水分含有量を、カールフィッシャー分析を用いて調べた(<1.0%wt/vol)。その後、この反応器に、ジオキサン中4N HCl(10.3kg)を入れ、25℃で30分間撹拌した。撹拌を終了した後、トルエン(77.9kg)を加え、溶液を真空下で蒸留し、最終体積は100Lになった。追加のトルエン(77.9kg)を入れ、再び、この溶液を真空下で減少させ、最終体積は100Lになった。試料をガスクロマトグラフィー分析のために取り、溶液中の1,4−ジオキサンの含有量を決定した(<0.55%1,4−ジオキサン)。溶液の温度を25℃に調節し、n−ヘプタン(47.9kg)を、この反応器に少なくとも30分かけてゆっくり加えた。このスラリーを25℃で少なくとも4時間撹拌した。この固体をこの反応器から取り除き、濾過した。濾過ケーキを27.4kgのn−ヘプタンで洗浄した。その後、この固体を40℃の真空オーブンに一晩入れ、黄褐色固体として表題化合物(12.3kg,78.8%収率)を得た。
1H NMR(DMSO−d6)δ8.02(s,1H),7.95(s,1H),7.73(br s,2H),7.27(m,5H),7.18(s,1H),7.16(s,1H),7.11(br s,1H),6.83(s,1H),5.12(br m,6H),4.64(d,J=12.5Hz,1H),4.50(d,J=11.7Hz,1H),4.41(m,1H),4.31−4.14(m,2H),4.05−3.76(m,4H),3.60(d,J=12.7Hz,1H),3.51−3.39(m,2H),3.35−3.12(m,2H),3.12−3.0(m,1H),2.55(m,1H),2.36−1.96(m,4H),1.56−1.15(m,4H)。
【0105】
中間体5
2−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]−N−{4−(4−フルオロ−2−メチルフェニル)−6−[(7S,9aS)−7−(ヒドロキシメチル)ヘキサヒドロピラジノ[2,1−c][1,4]オキサジン−8(1H)−イル]−3−ピリジニル}−N,2−ジメチルプロパンアミド二塩酸塩モノ−イソプロパノール溶媒和物
【0106】
【化9】
【0107】
20Lのジャケット付きライニング製反応器に、中間体4(1.12kg)、10%パラジウム炭素(約50%含水、0.225kg)、イソプロパノール(10.08L)、水(1.12L)および濃塩酸(0.140kg)を入れた。この混合物を激しく撹拌し、50℃まで加熱し、HPLCにより反応の完了が確認されるまで(約3.5〜5時間)、0.25 bargの水素圧下に置いた。この反応が完了した後、この反応器に窒素をパージし、25℃まで冷却した。この反応物をこの反応器から取り出し、Celiteを詰めたPallフィルターでろ過し、パラジウム触媒を除去した。イソプロパノール(10.1L)および水(1.12L)を反応器に加えた後、Pallフィルターに通過させた。濾液を合わせ、イソプロパノール溶液(約24.0L)中に表題化合物を得た。当量を用いて別の反応を行い、(前のと)合わせて、イソプロパノール溶液(約48.0L)中に表題化合物(2.16kg)を得た。これらの合わせた溶液を、0.45ミクロンフィルターを通して50Lのジャケット付きライニング製反応器に入れた。この溶液を真空下で蒸留して8.0Lにした後、追加のIPA(22.4L)をこの反応器に入れた。再び、この溶液を真空下で蒸留して8.0Lにし、追加のIPA(22.4L)を加えた。もう一度、この溶液を8.0Lまで減少させ、IPA(19.1L)を加えた。試料を取り、カールフィッシャー分析を用いて水分含有量を調べた(<0.4%wt/vol)。この溶液を25℃に調節し、ジオキサン中4N HCl(1.35L)を加えた。その後、この反応を65℃まで加熱し、30分間撹拌した。この溶液を25℃まで冷却し、2,2,4−トリメチルペンタン(11.2L)を加え、スラリーを一晩撹拌した。固体をこの反応器から取り除き、濾過した。濾過ケーキを、IPAと2,2,4−トリメチルペンタンの1:1溶液(5.0L)で洗浄した。固体を乾かし、30℃の真空オーブンに一晩入れ、パールホワイトの固体として表題化合物(1.914kg,88.6%収率)を得た。
1H NMR(DMSO−d6)δ11.42(br s,1H),8.01(s,1H),7.97(br s,1H),7.73(br s,2H),7.18(d,J=10.2Hz,1H),7.12(br m,2H),6.95(s,1H),5.78(br s,5H),4.77−4.65(m,1H),4.57−4.43(m,1H),4.21(dd,J=12.7,1.2Hz,1H),4.06−3.81(m,5H),3.77(sept,J=6.1Hz,IPA,1H),3.64(d,J=12.7Hz,1H),3.52−3.42(m,1H),3.42(d,J=11.7Hz,1H),3.29(dd,J=12.4,4.4Hz,1H),3.24−3.09(m,2H),2.65−2.54(m,1H),2.38−2.05(m,4H),1.56−1.11(m,4H),1.03(d,J=6.2Hz,IPA,6H)。
【0108】
実施例1
無水結晶形態1(Form1)の2−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]−N−{4−(4−フルオロ−2−メチルフェニル)−6−[(7S,9aS)−7−(ヒドロキシメチル)ヘキサヒドロピラジノ[2,1−c][1,4]オキサジン−8(1H)−イル]−3−ピリジニル}−N,2−ジメチルプロパンアミドの調製
方法A
8gの非結晶遊離塩基の2−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]−N−{4−(4−フルオロ−2−メチルフェニル)−6−[(7S,9aS)−7−(ヒドロキシメチル)ヘキサヒドロピラジノ[2,1−c][1,4]オキサジン−8(1H)−イル]−3−ピリジニル}−N,2−ジメチルプロパンアミドを、ホイルで覆った500mL容器に分注した。この固体を、350rpmのオーバーヘッド撹拌により、ポリブロックの中で、120mlのイソオクタンでスラリーにした。このスラリーを、5℃/分の速度で70℃まで加熱した。この流動性のあるスラリーは、15分以内に淡黄色からクリーム色に変わった。70℃で一晩置いた後、このスラリーを1℃/分の速度で25℃まで冷却した。porosity3フィルターを用いて、真空下での濾過により固体を単離した。淡黄色の湿気のある粉末を乾燥濾過し、クリーム色の粉末を得た(固体1)。
【0109】
この粉末はこの容器の中で丸い凝集体を形成したので、いくぶんかの物質は濾過できなかった。前に回収した濾液をこの容器に再び分注した。この凝集体物質を、70℃で7時間撹拌することによって、スラリーに分散させた。その後、この実験を1℃/分の速度で25℃まで冷却し、そのままで3夜置いた。濾過により、クリーム色の粉末を得た(固体2)。固体1および固体2を、40℃の真空下で19時間乾燥させ、表題化合物(7.087g)を得た。
【0110】
方法B
100ガロンのグラスライニング製反応器に、中間体5(10.1kg)、続いて、MTBE(112.1kg)を入れた。この混合物に、2.5N NaOH(50.5L)を加えた。この反応を40℃に達するまで撹拌した後、40℃で15分間静置した。下部の水層を取り除き、廃棄した。その後、この反応器に、10%L−システイン水溶液(50.5L)を入れた。この二相混合物を40℃まで加熱し、1時間撹拌した。この混合物を15分間静置し、下部の水層を取り除いて、廃棄した。その後、この反応器に水(50.5L)を入れた。この混合物を40℃で15分間撹拌し、60分間静置し、下部の水層を取り除いて、廃棄した。再び、水(50.5L)を入れ、この反応を40℃で15分間撹拌した後、60分間静置した。下層を取り除いて、廃棄した。MTBE層を大気圧下で蒸留し、約25Lにした。このMTBE溶液を55℃まで温めた後、50〜55℃の間に温度を維持しながら、2,2,4−トリメチルペンタン(58.3kg)を1時間かけてゆっくり加えた。その後、この溶液を大気圧下で加熱し、最終体積は約40Lになった。その後、この溶液を75℃まで冷却し、IPA(6.0kg)をこの反応器に加えた。この溶液を55℃まで冷却した後、カートリッジフィルターに通過させて、きれいな100ガロンのグラスライニング製反応器に入れた。カートリッジフィルターを通して、追加の2,2,4−トリメチルペンタン(31.1kg)をこの反応器に加えた。添加後、この溶液を70℃まで加熱し、30分間撹拌した後、50℃まで冷却して戻した。IPA(0.0657kg)および2,2,4−トリメチルペンタン(0.5222kg)中の無水結晶形態1(Form1)の2−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]−N−{4−(4−フルオロ−2−メチルフェニル)−6−[(7S,9aS)−7−(ヒドロキシメチル)ヘキサヒドロピラジノ[2,1−c][1,4]オキサジン−8(1H)−イル]−3−ピリジニル}−N,2−ジメチルプロパンアミドのシードスラリー(0.0838kg)を、カートリッジフィルターで濾過した溶媒を用いて調製した。その後、このシードスラリーを50℃の反応器に入れた。その後、このスラリーを、50℃で少なくとも3時間撹拌した。その後、2,2,4−トリメチルペンタン(29.2kg)を、定量ポンプにより、3時間かけて(カートリッジフィルターを通して)この反応器に加えた。この添加が完了した後、このスラリーを50℃で一晩置き、4.5時間かけて0℃まで冷却した後、0℃で少なくとも3時間置いた。その後、このスラリーを取り除いて、乾燥濾過機により濾過した。その後、この濾過ケーキを、カートリッジフィルターに通過させてこの反応器に入れた冷たい(0℃)2,2,4−トリメチルペンタン(2×23.3kg)で2回洗浄した。この固体を、真空下の50℃の乾燥濾過機の中で15時間乾燥させた(LOD<0.5%)。その後、この固体をこの乾燥機から取り出し、Quadro(登録商標)Comil(登録商標)、C−101によりふるいにかけ、ポリエチレンバッグで二重に裏打ちされたHDPE(高密度ポリエチレン)ドラムに回収し、白色固体として表題化合物(6.1kg、72.6%収率)を得た。DSCにより、分解を伴う開始融点=162℃であることが分かった。
1H NMR(DMSO−d6)δ8.01(s,1H),7.85(s,1H),7.73(br s,2H),7.15(d,J=10.0Hz,1H),7.11(br m,2H),6.60(s,1H),4.68(dd,J=6.4,1.7Hz,1H),4.27−4.16(m,1H),4.16−4.0(m,1H),3.81−3.69(m,3H),3.55(dd,J=11.7,2.0Hz,1H),3.45−3.36(m,1H),3.15(t,J=10.5Hz,1H),3.02(d,J=10.7Hz,1H),2.64(d,J=11.8Hz,1H),2.58−2.53(m,2H),2.32−2.01(m,8H),1.57−1.12(m,6H)。
【0111】
粉末X線回折(XRPD)
XRPDパターンを、モノクロメータ装備のX’Celerator検出器を用いるPANalytical社製X’−Pert Pro粉末回折計モデルPW3050/60で、銅KαX線照射を用いて取得した。取得条件は、照射:Cu Kα、発生電圧:45kV、発生電流:40mA、ステップサイズ:0.008°2θ、ステップあたりの時間:575秒、発散スリットの種類:固定、発散スリットのサイズ:0.4354°、測定温度:20〜25℃の範囲、角度計の半径:240mmである。試料を、実施例1の方法B数ミリグラムを0.7mmの毛細管に詰めることによって調製する。パターンを表1に示す。
【0112】
実施例1の方法Aの粉末X線回折(XRPD)パターンは、
図1に報告したパターンと一致する。
【0113】
熱分析
示差走査熱量測定(DSC)を、TA Q1000熱量計で行った。実施例1の方法Bの試料をアルミニウムパンに測り入れ、パンの蓋を上部に置き、このパンを密封することなく軽く圧着させた。走査速度10℃/分。試料サイズ1〜2mg。無水結晶形態1(Form1)の式(I)の化合物のサーモグラムを
図2に示す。
【0114】
実施例1方法Aの示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムは、
図2に報告するサーモグラムと一致する。
【0115】
DSCデータを報告する時、事象の開始温度またはピーク温度が報告され得る。電流充電中は、開始温度のみ報告される。この開始温度は、主要な事象の接線とベースラインとの交差点である。
【0116】
162℃の開始温度でのややシャープな非対称の融解級熱は分解を伴った。
【0117】
融解が分解を伴う時は、同じ物質の異なるバッチにおいて開始融点に小さな変動が観察される場合があることを当該技術者は理解するであろう。
【0118】
固体核磁気共鳴
実施例1の方法Bの
13C固体NMRスペクトルを
図3に示す。データを、399.87MHzの
1H周波数で作動するBruker社製Avance 400 triple−resonance spectrometerを用いて取得した。示した
13CのSSNMRスペクトルは、8kHzの回転周波数で、Bruker社製4mmの3重共鳴マジックアングルスピンプローブを用いる交差分極パルスシーケンスを用いて得られた。75〜90kHzの直線的な出力ランプ(linear power ramp)を、交差分極効率を高めるために
1Hチャネル上で用いた。5パルスの全サイドバンド抑圧パルスシーケンスにより、スピニングサイドバンド除去した。
1Hデカップリングは、Spinal−64 sequenceを用いて得たが、
19Fデカップリングは、回転周期あたり1πパルスを用いるπ−パルスデカップリングにより得た。特徴的な
13C NMRピーク位置を、0ppm(100万分の1)のテトラメチルシランに対して記録し、機器の変動および較正により、精度は±0.2ppmである。
【0119】
医薬組成物
無水結晶形態1(Form1)の式(I)の化合物は、通常、患者に投与される前に医薬組成物に処方されるが、必ずしもそうであるわけではない。一態様において、本発明は、無水結晶形態1(Form1)の式(I)の化合物を含んでなる医薬組成物を対象にする。
【0120】
無水結晶形態1の式(I)の化合物の錠剤は、無水結晶形態1(Form1)の式(I)の化合物を20mg、25mg、45mg、100mgおよび200mg含んでなり、有効成分の即時放出をもたらす茶褐色のフィルムでコーティングされた丸い(または200mg長の楕円形)錠剤として経口投与用に処方されている。
【0121】
賦形剤および錠剤の定量的組成のリストを以下の表2に報告する。
【0122】
【表2】
【0123】
無水結晶形態1(Form1)の式(I)の化合物の錠剤20mg、25mg、45mg、100mgおよび200mgを、湿式造粒プロセス、乾式混合プロセス、打錠プロセスおよびフィルムコーティングプロセスを用いて製造した。
【0124】
原体、ラクトース一水和物、結晶セルロースおよびクロスカルメロースナトリウムをふるいにかけ、約5分間、高剪断ミキサー造粒機の中で乾式混合した。この原体、ラクトース一水和物、結晶セルロースおよびクロスカルメロースナトリウムの乾燥混合物上に造粒水を噴霧した。湿った顆粒を、流動層乾燥機の中で、約40分間約65℃で乾燥させ(<2%LOD)、コニカルミル(ふるいサイズ813μm)を用いて粉砕し、ビン混合機の中でラクトース、結晶セルロースおよびクロスカルメロースナトリウムを約20分間混合した。ステアリン酸マグネシウムを潤滑のためにこのビン混合機に加え、この混合物を約3分間混合した。
【0125】
この混合物を適切な別の(一打)打錠機を用いて圧縮し、コーティングしていない錠剤を得た。Opadry(登録商標)黄色03B22133を、精製水および調製したフィルムコーティング懸濁液と共に撹拌しながら混合容器の中に入れた。これらの錠剤を、適切なパンコーティング機に入れてフィルムコーティングした(約3%重量増加)。