(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の物々交換支援システムでは、各々の物品の登録者が交換を希望する物品の目利きをして物々交換をする為、市場価格が等価交換ではない物々交換が発生してしまうことがあった。
【0005】
そこで、本発明の目的は、物々交換する物品の市場価格を自動的に算出し、物品と市場価格とを関連付けて表示することで、市場価格が等価交換に近い形での物々交換が出来るシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態に係る物々交換支援システムは、
複数の物品と市場価格とが登録されているデータベースと、
物品交換用に登録された物品である登録物品の市場価格を、
複数のWEBコンテンツから収集し、当該収集した市場価格に基づいて、前記物品の所有者による価格設定を要することなく算出する市場価格算出手段と、
前記市場価格算出手段によって算出された登録物品の市場価格との差分が所定の閾値以下の市場価格を有する物品を、前記データベースから検索する検索手段と、
登録物品と、前記検索手段によって検索された物品である検索物品と、を関連つけて表示する表示手段と、
登録物品の登録者から、当該登録物品と交換したい検索物品の選択を受け付ける物品選択手段と、
物品選択手段によって選択された検索物品の所有者に、登録物品との交換要求を通知する交換通知手段と、
を備えることを特徴とする。
【0007】
当該物々交換支援システムは、登録者に、登録物品の市場価格を
、複数のWEBコンテンツから収集し、当該収集した市場価格に基づいて、物品の所有者による価格設定を要することなく算出し、算出された登録物品の市場価格との差分が所定の閾値以下の市場価格を有する登録物品と交換したい物品を検索させることができる。また、当該物々交換支援システムは、登録者が登録物品と交換したい検索物品の所有者に、登録物品との交換要求を通知することができる。
【0008】
表示手段は、登録物品の市場価格と、検索物品の市場価格と、を関連付けて表示してもよい。
【0009】
データベースには、各物品のカテゴリが登録されており、物々交換支援システムは、表示手段に表示させる選択物品のカテゴリの選択を受け付ける表示選択手段、をさらに備えてもよい。
【0012】
物々交換支援システムは、交換要求された検索物品の市場価格と、登録物品の市場価格との差分が所定の閾値以上の場合に、当該差分を金銭又はポイントで補填可能とする補填手段、をさらに備えてもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、物々交換する物品の市場価格を自動的に算出し、物品と市場価格とを関連付けて表示することで、市場価格が等価交換に近い形での物々交換が可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、これはあくまでも一例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。
【0016】
図1は、本実施形態に係る物々交換支援システム10を含む全体の構成の概要を示す。
【0017】
物々交換支援システム10は、当該システムの利用者の間での物品の交換を支援するための計算機システムである。物々交換支援システム10及び複数のユーザ端末12は、インターネット等の通信ネットワーク18を介して、双方向に通信可能に接続されている。
【0018】
また、物々交換支援システム10は、通信ネットワーク18を介して、様々なWEBコンテンツ16にアクセス可能である。
【0019】
ユーザ端末12は、物々交換支援システム10の利用者の端末である。ユーザ端末12の例は、PC、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末等である。
【0020】
図2は、物々交換支援システム10の構成の一例を示す。
【0021】
物々交換支援システム10は、物理デバイスとして、CPU(Central Processing Unit)30、メモリ32、NIC(Network Interface Card)34、記憶ドライブ36を有してよい。これらの構成要素は、内部バス38で接続されてよい。
【0022】
メモリ32は、データを記憶可能なデバイスである。メモリ32には、物々交換支援システム10の機能を実現するためのプログラムやデータ等が格納されてよい。メモリ32の例は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)である。
【0023】
CPU30は、論理演算可能なデバイスである。CPU30は、メモリ32から読み出したプログラムを実行することにより、物々交換支援システム10の機能を実現してよい。
【0024】
NIC34は、物々交換支援システム10をネットワーク18に接続するためのI/Fデバイスである。NIC34の例は、Ethernet(登録商標)カードである。
【0025】
記憶ドライブ36は、大量のデータを記憶可能なデバイスである。記憶ドライブ36の例は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等である。
【0026】
物々交換支援システム10は、情報として、データベース100を有してよい。データベース100は、記憶ドライブ36及び/又はメモリ32に保持されてよい。次に、データベース100について説明する。
【0027】
図3は、データベース100の構成の一例を示す。
【0028】
データベース100は、各ユーザが物々交換用に登録した物品を管理する。データベース100は、フィールド値として、ユーザID102、物品ID104、カテゴリID106、市場価格108を有してよい。
【0029】
ユーザID102は、ユーザ12の識別子である。ユーザID102は、ユーザ12の氏名、電話番号、ログインID等であってもよい。
【0030】
物品ID104は、ユーザID102のユーザ12が所有する物々交換用の物品(つまり、ユーザID102のユーザ12の登録物品)の識別子である。物品ID104は、物品名、物品品番等であってもよい。
【0031】
カテゴリID106は、物品ID104の物品のカテゴリを示す識別子である。カテゴリID106は、物品のカテゴリ名、ジャンル名等であってもよい。
【0032】
市場価格108は、物品ID104の物品の市場における価格である。市場価格108は、後述するように、インターネット上の様々なWEBコンテンツ16から収集した価格に基づいて算出されてよい。
【0033】
図4のデータベース100の例において、ユーザID102「A」に係るレコードは、ユーザA(102)の登録物品(104)が「腕時計X」であり、その腕時計Xのカテゴリ(106)が「腕時計」であり、その腕時計Xの市場価格(108)が「10000」であることを示す。同様に、ユーザID102「C」に係るレコードは、ユーザC(102)の登録物品(104)が「バイオリンZ」であり、そのバイオリンZのカテゴリ(106)が「楽器」であり、そのバイオリンZの市場価格(108)が「10200」であることを示す。
【0035】
物々交換支援システム10は、機能として、登録受付手段200、市場価格算出手段202、検索手段204、表示手段206、表示方法選択手段208、物品選択手段210、交換通知手段212、補填手段214を有してよい。これらの機能は、記憶ドライブ36及び/又はメモリ32に保持されているプログラムを、CPU30が実行することにより実現されてよい。
【0036】
登録受付手段200は、ユーザ(登録者)端末12から、物々交換用の物品の登録を要求する登録要求を受け付ける。この登録要求された物品を「登録物品」という。登録要求には、登録者に関する情報(ユーザ名等)、及び、登録物品に係る情報(物品名、カテゴリ名等)が含まれてよい。登録受付手段200は、登録要求に含まれる情報を1レコードとして、データベース100に登録してよい。
【0037】
市場価格算出手段202は、登録物品の市場価格を算出する。市場価格算出手段202は、インターネット上の様々なWEBコンテンツ16から価格を収集し、その収集した価格に基づいて、登録物品の市場価格を算出してよい。この市場価格は、収集した価格の平均値であっても良いし、収集した価格の最安値又は最高値であっても良いし、それ以外であってもよい。WEBコンテンツ16の例は、ECサイト、価格比較サイト、オークションサイト、農業協同組合のサイト、漁協共同組合のサイト等である。市場価格算出手段202は、登録物品のカテゴリに応じたWEBコンテンツ16を選択して登録物品の市場価格を算出してもよい。
【0038】
検索手段204は、データベース100から、市場価格算出手段202によって算出された登録物品の市場価格と適合する(比較的近い)市場価格を有する物品を検索する。例えば、検索手段204は、データベース100から、登録物品の市場価格との差分が所定の閾値以下の市場価格を有する物品を検索してよい。この閾値は、システム側が予め定義しても良いし、登録者が任意に設定できてもよい。本実施形態において、検索手段204によって検索された物品を「検索物品」と呼ぶことがある。
【0039】
表示手段206は、登録物品と検索物品とを関連付けて表示してもよい。表示手段206は、
図4の例のように、登録物品の市場価格と、検索物品の市場価格とを関連付けて表示してもよい。表示手段206は、複数の検索物品をカテゴリ別に整理して表示してもよいし、登録者が指定したカテゴリに属する検索物品のみを表示してもよい。
【0040】
表示方法選択手段208は、表示手段206における検索物品の表示方法の選択を受け付ける。選択可能な表示方法の例は、カテゴリ別の表示、物品の名称順の表示、市場価格の高い(又は低い)順の表示等である。
【0041】
物品選択手段210は、登録者から、登録物品と交換したい検索物品の選択を受け付ける。登録者によって選択された検索物品を「選択物品」と呼ぶことがある。物品選択手段210は、
図4の例のように、表示された検索物品の中から少なくとも1つを選択するためのGUIであってもよい。
【0042】
補填手段214は、登録物品の市場価格と、選択物品の市場価格との間の差分の補填を受け付ける。例えば、選択物品の市場価格が登録物品の市場価格よりも高い場合、補填手段214は、登録者から、その差分を補填する分の金銭又はポイント等を受け付けてよい。
【0043】
交換通知手段212は、選択物品の所有者へ、交換要求を通知する。交換要求には、登録者に関する情報(ユーザ名等)、登録物品に関する情報(物品名、カテゴリ名及び市場価格等)、及び、必要に応じて補填に関する情報(補填用の金銭又はポイント等)が含まれてよい。
【0044】
図4は、物々交換支援システム10の表示手段206が生成するGUIの一例を示す。
【0045】
図4のGUI300は、登録者が、登録物品「腕時計X」を物々交換する場合の例である。GUI300は、物々交換支援システム10のWEBサーバで生成されて、ユーザ端末12のWEBブラウザに表示されたものであってもよいし、ユーザ端末12で実行する所定のアプリケーションが生成及び表示したものであってもよい。
【0046】
GUI300には、登録物品である腕時計X(304)の市場価格「10000」(310)と、その腕時計X(304)に係る検索物品であるサックスY(306A)の市場価格「10000」(312A)、及び、バイオリンZ(306B)の市場価格「10200」(312B)と、が関連付けて表示されている。
【0047】
また、GUI300には、複数の検索物品が、カテゴリ「楽器」(302)で整理されて表示されている。
【0048】
また、GUI300には、複数の検索物品の中から、登録者が交換したい物品を選択するためのチェックボックス(314A、314B)が表示されている。
【0049】
登録者は、自分の腕時計Xと他人のバイオリンZを交換したい場合、そのバイオリンZのチェックボックス(314B)を選択すればよい。このチェックボックスが選択されたとき、腕時計Xの市場価格「10000」とバイオリンZの市場価格「10200」との間の「200」を、現金又はポイント等で補填するためのGUI(不図示)が表示されてもよい。
【0050】
図5は、物々交換支援システム10における処理の一例を示すフローチャートである。
【0051】
(S100)登録受付手段200は、ユーザ(登録者)端末12から、物々交換用の物品(登録物品)の登録要求を受領すると、S102へ進む。
【0052】
(S102)市場価格算出手段202は、その登録要求された物品(登録物品)の市場価格を、WEBコンテンツ16等に基づいて算出する。なお、登録受付手段200は、S100で受領した登録要求に含まれる各種情報と、S102で算出された価格情報とを関連付けて、データベース100に登録してよい。
【0053】
(S104)検索手段204は、データベース100から、登録物品の市場価格との差分が所定の閾値以下の市場価格を有する物品を検索する。
【0054】
(S106)表示手段206は、登録物品の市場価格と、各検索物品の市場価格とを関連付けたGUIを、登録者の端末12に表示する。なお、登録者が、表示方法選択手段208を通じて、カテゴリを選択すると、表示手段206は、その選択されたカテゴリに適合する検索物品のみを表示してもよい。
【0055】
(S108)物品選択手段210が、検索物品の中から交換したい物品が選択されたことを検知すると、S110へ進む。
【0056】
(S110)補填手段214は、登録物品の市場価格と選択物品の市場価格との差分が所定の閾値以上であるか否かを判定する。補填手段214は、当該判定の結果が肯定的な場合(YES)、S112へ進み、否定的な場合(NO)、S120へ進む。
【0057】
(S112)補填手段214は、登録者から、その差分の補填内容を受け付けた後、S120へ進む。
【0058】
(S120)交換通知手段212は、選択物品の所有者へ交換要求を通知する。交換要求には、上述のとおり、登録物品に関する情報や、S112の補填内容等が含まれてよい。
【0059】
本実施形態によれば、登録物品と市場価格とが関連付けて表示されるので、登録者は、登録物品と市場価格が等価交換に近い他人の物品を、容易に見つけることができる。
また、複数の検索物品をカテゴリ別に整理して表示することができるので、登録者は、交換したい物品を、さらに容易に見つけることができる。
また、登録物品の市場価格と、選択物品の市場価格との差分を補填する手段が提供されるので、登録者は、より多くの他人の物品と交換できるようになる。
【0060】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述したこれらの実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。