【文献】
Milad Masjedi et al.,Mathematical representation of the normal proximal human femur: Application in planning of cam hip surgery,Journal of Engineering in Medical,2012年,227(4),421-427
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記手術計画モジュールと前記メモリ回路とに結合され、前記一般正常骨モデル、前記異常骨表現、あるいは、前記手術計画の1以上を表す表示を生成し、前記手術計画を受け入れる、あるいは、変更するために、ユーザ入力を受信するように構成された通信インタフェースと、をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載のシステム。
前記セグメンテーションモジュールは、同じラベルを有するセグメントが、特定の特徴を共有するように、ラベルを前記セグメントのそれぞれに割り当てるように構成されている、ことを特徴とする請求項4に記載のシステム。
前記異常検出モジュールは、前記登録された一般モデル(Rmodel(k))のセグメントとRabnormal(k)の体積差が特定の基準を満たすことに応答して、前記異常な骨(Rabnormal(k))のセグメントを、異常領域として決定し、前記登録された一般モデルRmodel(k)は、Rabnormal(k)に比較可能な解剖学的領域に対応するように構成されていることを特徴とする請求項6に記載のシステム。
前記モデル受信モジュールは、正常な骨の解剖学的構造を有する被検者のグループからの、比較可能な解剖学的起源の正常な骨の複数の画像を用いて生成された、統計学的形状(SS)モデルを受信するように構成されている、ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のシステム。
前記モデル受信モジュールは、前記正常な骨の解剖学的構造を特徴付ける1以上のパラメータを備えるパラメータモデルを受信するように構成されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のシステム。
前記マシンに、前記一般正常骨モデル、前記異常骨表現、あるいは、前記手術計画の1以上を表すグラフィカル表現を生成させ、前記手術計画を受け入れ、あるいは、変更する
ために、システムユーザからコマンドを受信させる命令をさらに備えることを特徴とする請求項10に記載のマシン読み取り可能な格納媒体。
【発明の概要】
【0005】
関節鏡検査、あるいは、開腹手術インターベンション(intervention)は、FAIを治療するために開発された。手術インターベンション(intervention)の目的は、屈曲あるいは、他の動作のときのヒップクリアランスを増加し、関連した上唇及び軟骨の病理を解決することにより、衝突を緩和することである。例えば、CIの手術的治療は、大腿骨骨首から余分な骨を除去し、大腿骨骨頭の形態学的球面を再生成し、前唇と寛骨臼に当接する大腿骨骨首の突出を減少することを含む。近位大腿骨上の余分な骨は、高速バーあるいは、関節鏡シェーバなどの手術器具を用いて、執刀医により除去されることが出来る。
【0006】
目的の病的骨の手術による回復を計画するために、CIにおける突出した大腿骨骨頭−骨首領域のような骨の変形が、特定され、画定されなくてはならない。変形は、磁気共鳴(MR)関節撮影あるいは、コンピュータ断層撮影(CT)スキャンからの出力上に特定することが出来る。多くの場合、執刀医は、心の中で、変形領域を、手術対象の骨にマッピングすることが要求される。コンピュータ支援器具は、シミュレーションされた腰の動き及び、結果の衝突領域を見ることによって、あるいは、理想的軸対称面を大腿骨骨首にフィッティングさせることによって、骨の除去体積を確定するために、より多くの高度な術に使用されることが出来る。しかし、これらの方法は、実行することが難しく、信頼性や確実性の欠如をこうむることがある。例えば、衝突領域は、特に、最小限に侵襲的な手術及び、関節鏡技術の間、可視化およびアクセスが制限されることがある。衝突領域の特定は、例えば、腰の関節の屈曲と、周囲の軟組織の干渉により、問題があることがある。除去されるべき骨の正しい量を決定し、可視化することは、骨をたくさん除去しすぎることなしには、実際上難しいことがある。したがって、本発明者は、効果的かつ信頼性高く、病的骨の異常性を特定し、除去されるべき骨の形状と体積を決定し、したがって、手術計画を生成することができ、計画された術を実行するために、ロボット手術切削器具内で使用されることができるシステムと方法に対するかなりのニーズが残っていることを認識した。
【0007】
ここに説明される様々な実施形態は、骨形成計画における有効性と信頼性を改善する助けとなることが出来る。
【0008】
例1は、異常な骨への手術を計画するシステムの主題が、一般的正常骨モデルを受信するように構成されることができるモデル受信モジュールを含むことが出来る。統計学的形状モデルなどの一般的正常骨モデルは、異常な骨と比較可能な生態学的起源を有する正常な骨を表すデータセットを含むことが出来る。入力インタフェースは、異常な骨を表すデータセットを含む異常骨表現を受信するように構成されることが出来る。手術計画モジュールは、登録された一般モデルを生成することにより、一般正常骨モデルを異常骨表現に登録するように構成された登録モジュールを含むことが出来る。手術計画形成モジュールは、登録された一般モデルを用いて、異常な骨の1以上の異常領域を特定するように構成されることが出来る。
【0009】
例2においては、例1の主題は、オプションとして、メモリ回路とコントローラ回路を備える。メモリ回路は、一般正常骨モデル、異常骨表現、及び、システムの動作を制御する命令のセットを格納することが出来る。コントローラ回路は、手術計画モジュールとメモリ回路に結合され、手術計画モジュールに、1以上の異常領域からの異常な骨の一部を変化させるために、手術計画を生成させるための命令のセットを実行するように構成されることが出来る。
【0010】
例3においては、例1−2の一つ、あるいは、任意の組み合わせの主題は、オプションとして、手術計画モジュールとメモリ回路に結合された通信インタフェースを備える。通信インタフェースは、一般正常骨モデル、異常骨表現、あるいは、手術計画の1以上を示す表現を生成し、手術計画を受け入れ、あるいは、変更するために、ユーザ入力を受信するように構成されることが出来る。
【0011】
例4においては、例1−3の一つ、あるいは、任意の組み合わせの主題は、オプションとして、一般正常骨モデルと異常骨表現の一つ、あるいは、両方を、それぞれ、複数のセグメントに分割し、異常な骨のセグメントから、異常なし登録領域を特定するように構成されたセグメンテーションモジュールと、一般正常骨モデルを変換し、異常な骨の異常なし登録領域と、一般正常骨モデルの対応するセグメントとの比較を用いて、登録された一般モデルを生成するように構成されたモデル変換モジュールと、異常な骨の異常なし登録領域を特定したことに応答して、異常な骨の異常なし登録領域を、登録一般モデルの対応するセグメントと照合させるように構成された照合モジュールと、照合に少なくとも部分的に基づいて、登録一般モデルの残りのセグメントを、異常な骨の残りのセグメントと整列するように構成された整列モジュールとを備える登録モジュールを含むことが出来る。
【0012】
例5においては、例4の主題は、オプションとして、セグメンテーションモジュールが、同じラベルのセグメントが特定の特徴を共有するように、各セグメントにラベルを割り当てるように構成されることが出来る。
【0013】
例6においては、例1−5の一つ、あるいは、任意の組み合わせの主題は、オプションとして、手術計画形成モジュールが、登録一般モデルから複数のモデルの特徴を、異常な骨から複数の異常な骨の特徴を抽出するように構成された特徴抽出モジュールと、モデルの特徴と異常な骨の特徴との比較を用いて、異常な骨の1以上の異常領域を特定するように構成された異常検出モジュールと、1以上の異常領域のそれぞれについて、異常な骨のセグメントの体積パラメータ(X
abnormal(k))から、登録された一般モデルのセグメントの体積パラメータ(X
model(k))を減算するように構成され、体積パラメータX
model(k) と X
abnormal(k)のそれぞれは、それぞれのセグメントの形状あるいは体積を表し、1以上の異常領域のそれぞれの減算された体積パラメータを用いて、変更部分を決定するように構成された変更決定モジュールとを備えるように構成されることが出来る。
【0014】
例7においては、例6の主題は、オプションとして、異常検出モジュールが、登録された一般モデル(R
model(k))のセグメントと、特定の基準に合致するR
abnormal(k)との間の体積差に応答して、異常領域として、異常な骨のセグメント(R
abnormal(k))を決定し、登録一般モデルのセグメントR
model(k)は、R
abnormal(k)に比較可能な解剖学的領域に対応するように、構成されることが出来る。
【0015】
例8においては、例1−7の一つ、あるいは、任意の組み合わせの主題は、オプションとして、モデル受信モジュールが、正常な骨の解剖学的構造を有する被検者のグループからの、比較可能な解剖学的起源の正常な骨の複数の画像を用いて生成された、統計学的形状(SS)モデルを受信するように構成されることが出来る。
【0016】
例9においては、例1−8の一つ、あるいは、任意の組み合わせの主題は、オプションとして、モデル受信モジュールが、正常な骨の解剖学的構造を特徴付ける1以上のパラメータからなるパラメータモデルを受信するように構成されることが出来る。
【0017】
例10は、マシンに実行されたとき、マシンに、異常骨表現と一般正常骨モデルを受信させる命令を含む、マシン読み取り可能な格納媒体の主題を含む。異常骨表現は、異常な骨を表すデータセットを含むことができ、一方、一般正常骨モデルは、異常な骨と比較可能な解剖学的起源を有する正常な骨を表すデータセットを含む。マシンは、登録された一般モデルを生成するために、一般正常骨モデルを異常骨表現に登録するようにされることができる。異常な骨の1以上の異常領域は、登録された一般モデルと異常骨表現との比較を用いて特定されることが出来る。命令は、そして、マシンに、1以上の異常領域からの異常な骨の一部を変化させる手術計画を生成させることが出来る。
【0018】
例11においては、例10の主題は、オプションとして、マシンに、異常な骨の1以上の異常領域と一般正常骨モデルとの間の相対的測度を計算させ、相対的測度が、異常な骨の一部の、形状、位置、方向、あるいは、体積の少なくとも一つを表し、異常な骨の一部を変化させる場合に、手術器具を誘導するための命令を生成させる命令を備えることが出来る。
【0019】
例12においては、例10−11の一つ、あるいは、任意の組み合わせの主題は、オプションとして、マシンに、一般正常骨モデル、異常骨表現、あるいは、手術計画の1以上の示すグラフィカル表現を生成させ、手術計画を受け入れ、あるいは、変更するために、システムユーザからのコマンドを受信させる命令を備えることが出来る。
【0020】
例13は、異常な骨に対する手術を計画する方法の主題を含む。この方法は、異常骨表現と一般正常骨モデルを受信する動作を備える。異常骨表現は、罹患した大腿骨の医学的画像などの異常な骨を表すデータセットを含むことが出来る。正常骨モデルは、被検者のグループからの正常大腿骨の複数の医学的画像から導出される正常大腿骨の統計学的形状モデルなどの一般的正常骨モデルを含むことが出来る。一般正常骨モデルは、異常骨表現に登録されることが出来る。異常な骨の1以上の異常領域は、登録された一般モデルと異常骨表現との比較を用いて、検出されることが出来る。手術計画は、そして、1以上の異常領域からの異常な骨の一部を変化させるために生成されることが出来る。
【0021】
例14においては、例13の主題は、オプションとして、一般正常骨モデルを異常骨表現に登録することが、一般正常骨モデルと異常骨表現の一つ、あるいは、両方を、それぞれ、複数のセグメントに分割し、異常な骨のセグメントから、解剖学的に異常なしの登録領域を特定し、異常なし登録領域と、登録一般モデルの対応セグメントの比較を用いて、登録一般モデルを生成するために、一般正常骨モデルを変換し、異常な骨の異常なし登録領域を、登録一般モデルの対応するセグメントに照合させ、照合に、少なくとも部分的に基づいて、登録された一般モデルの残りのセグメントを、異常な骨の残りのセグメントと整列する、動作を備えるように構成されることが出来る。
【0022】
例15においては、例13−14の一つ、あるいは、任意の組み合わせの主題は、オプションとして、異常な骨の1以上の異常領域を検出することが、登録された一般モデルから複数のモデルの特徴を、異常な骨から複数の異常な骨の特徴を抽出し、抽出されたモデルの特徴と、異常な骨の特徴を用いて、登録された一般モデルのセグメントと、異常な骨のセグメントとの間の非整合度を計算し、登録された一般モデルのセグメントは、異常な骨のセグメントに比較可能な解剖学的領域を有し、特定の基準に合致する非整合度に応答して、異常な骨のセグメントを異常と決定する動作を備えるように、構成されることが出来る。
【0023】
例16においては、例15の主題は、非整合度を計算することは、ノルムベクトル空間内の体積差を計算することを含むように構成されることが出来る。
【0024】
例17においては、例15の主題は、非整合度を計算することが、登録された一般モデルのセグメントから複数のモデルの特徴を、異常な骨のセグメントから複数の異常な骨の特徴を抽出し、一般正常骨が導出される、正常な骨のデータを用いて、モデルの特徴の統計学的分布を計算し、モデルの特徴の統計学的分布を用いて、モデルの特徴と異常な骨の特徴の間の統計学的距離を計算する動作を備えるように、構成されることが出来る。
【0025】
例18においては、例13−17の一つ、あるいは、任意の組み合わせの主題は、手術計画を生成することが、1以上の異常領域のそれぞれに対し、異常な骨のセグメントの体積パラメータから、登録された一般モデルのセグメントの体積パラメータを減算し、1以上の異常領域のそれぞれに対し、減算された体積パラメータを用いて、変更部分を決定する動作を備えるように、構成されることが出来る。
【0026】
例19においては、例18の主題は、体積パラメータが、体積、形状、位置、あるいは、方向の1以上を含むように構成されることが出来る。
【0027】
例20においては、例13−19の一つ、あるいは、任意の組み合わせの主題は、一般正常骨モデルを受信することが、正常な骨の解剖学的構造を有する被検者のグループからの比較可能な解剖学的起源の正常な骨の複数の画像を用いて、統計学的形状(SS)モデルを生成することを含むように構成されることが出来る。
【0028】
例21においては、例13−20の一つ、あるいは、任意の組み合わせの主題は、一般正常骨モデルを受信することが、正常な骨の解剖学的構造を特徴付ける1以上のパラメータを備えるパラメータモデルを生成することを含むように、構成されることが出来る。
【0029】
例22においては、例13−21の一つ、あるいは、任意の組み合わせの主題は、更に、一般正常骨モデル、異常骨表現、あるいは、手術計画の1以上を示すグラフィカル表現を生成することを備え、グラフィカル表現は、手術計画を受け入れ、あるいは、変更することがシステムユーザに可能となるように、フィードバックを提供することを備えることが出来る。
【0030】
例23は、罹患した大腿骨の一部の手術的変更を計画する方法の主題を含む。この方法は、罹患した大腿骨の1以上の医学的画像と、被検者のグループからの正常な大腿骨の医学的画像を用いた、正常な大腿骨の統計学的形状(SS)モデルとを受信し、正常な大腿骨の医学的画像は、罹患した大腿骨の1以上の画像と比較可能な様相を有する、動作を備えることが出来る。SSモデルは、罹患した大腿骨の1以上の画像に登録されることが出来る。この方法は、登録されたSSモデルと、特定の閾値を超える、罹患した大腿骨の1以上の画像との体積差に応答して、罹患した大腿骨の1以上の異常領域を特定し、罹患した大腿骨の一部を変化させる手術計画を生成し、手術計画は、登録されたSSモデルを参照して、1以上の異常領域の体積、形状、位置、あるいは、方向の1以上を表すデータと、異常な骨の一部を変化させることにおける手術器具を誘導する命令を含むことが出来る。
【0031】
例24においては、例23の主題は、オプションとして、手術計画を生成することが、罹患した大腿骨の第1のシミュレーションと、手術によって変化させられた大腿骨の第2のシミュレーションとを行う動作を含み、第1と第2のシミュレーションのそれぞれは、それぞれの大腿骨の動きの範囲を評価する生体機械的シミュレーションを含み、第1のシミュレーションと第2のシミュレーションとの比較を用いて、1以上の異常領域を決定することを含むように構成されることが出来る。
【0032】
これらの例は、任意の置換あるいは組み合わせにおいて、組み合わされることが出来る。この要約は、本出願の教示の幾つかの概要であり、本主題の排他的、あるいは、網羅的扱いであることを意図していない。本主題についての更なる詳細は、詳細な説明及び添付の請求項に見られる。本発明の他の側面は、以下の詳細な説明を読み、理解し、その一部をなす図面を見れば、当業者には、明らかであろうし、それぞれは、限定的な意味には取られるべきではない。本発明の範囲は、添付の請求項及び、これらの法的均等物により定義される。
【発明を実施するための形態】
【0035】
ここに開示されるのは、一般正常骨モデルを用いた、異常な骨を変化させる手術計画を生成するためのシステム、装置、及び、方法である。ここに説明される様々な実施形態は、カム衝突における大腿骨骨首から余分な骨を除去するような、骨形成計画における、有効性と信頼性を改善することを助けることが出来る。ここに説明される方法及び装置は、また、さまざまな他の状態にある病的な骨の手術を計画するために適用されることが出来る。
【0036】
図1は、異常な骨に対する手術を計画するためのシステム100の例を図示するブロック図である。システム100は、モデル受信モジュール110、入力インタフェース120、及び、手術計画モジュール130を含むことが出来る。システム100は、また、メモリ回路140とコントローラ回路150を含むことが出来る。オプションとして、システム100は、通信インタフェース160を含むことが出来る。一例においては、システム100は、異常な骨から余分な部分を手術で除去するなどの、異常な骨を変化させるために、手術器具(手術ナビゲーションシステムあるいは、医学的ロボットなど)を操作する命令を生成することが出来る。
【0037】
モデル受信モジュール110は、一般正常骨モデルを受信するように構成されることが出来る。正常な骨の例は、大腿骨、寛骨臼、あるいは、任意の他の身体の骨を含むことが出来る。一般正常骨モデルは、システム100によって変化させられるべき異常な骨と比較可能な解剖学的起源を有する正常な骨を表すデータセットを含むことが出来る。ある例においては、一般正常骨モデルは、正常な骨の解剖学的構造の形状、あるいは、見かけを表すことが出来る。一般正常骨モデルは、パラメータモデル、統計学的モデル、形状ベースモデル、あるいは、体積モデルの形態とすることが出来る。一般正常骨モデルは、また、弾性体モデル、幾何的脊柱モデル、あるいは、有限要素モデルなどの、正常な骨の物理的特性に基づくことが出来る。特定の例において、一般正常骨モデルは、正常な骨の解剖学的構造を有すると知られている被検者のグループからの、比較可能な解剖学的起源の正常な骨の複数の画像から導出される、統計学的形状(SS)モデルを含むことが出来る。SSモデルは、被検者のグループからの正常な骨の解剖学的構造の統計学的表現を備える。ある実施形態においては、一般正常骨モデルは、正常な骨の、所望の術後形状あるいは、見かけを表すことが出来る。正常な骨の所望の術後形状あるいは見かけは、正常骨モデルの3次元操作のために構成されたコンピュータソフトウェアを用いた、(パラメータモデル、統計学的モデル、形状ベースモデルあるいは体積モデルなどの)正常骨モデルを変更することにより得ることが出来る。
【0038】
ある実施形態においては、一般正常骨モデルは、システム100の外部のシステムを用いて生成されることができ、一般正常骨モデルは、メモリ装置などのマシン読み取り可能な媒体に格納されることが出来る。モデル受信モジュール110は、メモリ装置から、異常な骨の解剖学的起源と比較可能なそれを表す一般正常骨モデルを検索することが出来る。ある実施形態においては、システム100は、モデル受信モジュール110と結合するように構成された一般正常骨モデル生成器を含むことが出来る。正常骨モデル生成器は、形状データあるいは見かけデータを用いるなどして、一般正常骨モデルを生成することが出来る。形状データは、3次元画像オブジェクトの目印、表面、境界などの、骨の幾何学的特徴を含むことが出来る。見かけデータは、骨の、幾何学的特徴及び強度情報の両方を含むことができる。
【0039】
ある例においては、形状データあるいは見かけデータは、被検者のグループからの比較可能な解剖学的起源の正常な骨の複数の医学的画像から構成されることが出来る。医学的画像は、2次元(2D)あるいは、3次元(3D)画像を含むことが出来る。医学的画像の例は、X線、超音波画像、コンピュータ断層撮影(CT)スキャン、磁気共鳴(MR)画像、陽電子放射型断層撮影(PET)画像、単光子放射型コンピュータ断層撮影(SPECT)画像、あるいは、関節撮影を含む。他の例においては、形状データあるいは見かけデータは、(1以上の追跡プローブなどの)座標軸測定システムを用いた被検者のグループからの、比較可能な解剖学的起源の正常な骨から得られる複数の点群から構成されることが出来る。
【0040】
ある実施形態においては、形状データあるいは見かけデータは、比較可能な年齢、性別、民族性、体格、あるいは、他の物理的、あるいは、人口統計学上のデータを有する被検者のグループからの正常な骨の医学的画像あるいは点群から構成されることが出来る。例えば、形状データあるいは見かけデータは、物理的あるいは人口統計学上のデータが、システム100によって解析される異常な骨のホスト(患者)と比較可能な被検者からの正常な骨の医学的画像あるいは、点群を含むことが出来る。これは、一般骨モデルが、解析を受ける異常な骨を特に表すようにすることが可能であろう。
【0041】
入力インタフェース120は、異常な骨の形状、見かけ、あるいは、他の形態学的特徴を表すデータセットを含む異常骨表現を受信するように構成されることが出来る。異常骨表現は、異常領域を特定するために、システム100によって解析されることが出来る。入力インタフェース120は、患者データベースから異常骨表現を受信することが出来る。異常骨表現は、異常な骨の医学的画像、点群、パラメータモデル、あるいは、他の形態学的記述の1以上を含むことが出来る。ある実施形態においては、入力インタフェース120は、システム100内で、あるいは、システム100の外部で、画像システムあるいは他の画像取得モジュールに結合されるように構成されることが出来る。画像システムあるいは画像取得システムは、入力インタフェース120を介して、システム100へ、異常骨表現(例えば、1以上の画像あるいは点群)を供給することが出来る。ある実施形態においては、モデル受信モジュール110から受信される一般正常骨モデルは、入力インタフェース120から受信される異常骨表現に比較可能なデータフォーマットあるいは様相を有する。例えば、入力インタフェース120は、患者からの病的大腿骨のCTスキャン画像を受信するなら、モジュール受信モジュール110は、患者のグループからの、比較可能な解剖学的起源の正常大腿骨のCTスキャンから導出されるSSモデルを受信するように構成されることが出来る。他の例においては、入力インタフェース120は、患者からの病的寛骨臼のCTスキャン画像を受信することができ、モデル受信モジュール110は、患者のグループからの、比較可能な解剖学的起源の正常寛骨臼のCTスキャンから導出されるSSモデルを受信するように構成されることが出来る。
【0042】
手術計画モジュール130は、異常な骨の一部を変化させるための手術計画を生成するように構成されることが出来る。
図1に示されるように、手術計画モジュールは、登録モジュール131と手術計画形成モジュール132を含むことが出来る。登録モジュール131は、一般正常骨モデルを異常骨表現に登録するように構成されることが出来る。被検者に渡る解剖学的偏差、及び/あるいは、異なるデータ取得処理(例えば、画像システム及び画像取得処理)に起因する外来的な差により、一般正常骨モデルと異常骨表現は、構造的矛盾を有し、対応性を減少させる原因を有することがある。登録モジュール131は、登録された正常骨モデルを、解析される異常な骨に特徴的な登録一般モデルに変換することが出来る。登録された一般モデルは、異常骨表現の座標系と同様な座標系にあるとすることが出来る。登録モジュール131の例が、
図2を参照するなどして、以下に説明される。
【0043】
手術計画形成モジュール132は、登録された一般モデルと異常骨表現の比較を用いて、異常な骨の1以上の異常領域を特定するように構成されることが出来る。一例においては、手術計画形成モジュール132は、登録された一般モデルと異常骨表現との間の非整合のレベルを計算することが出来る。非整合は、手術計画の基礎として用いられることが出来る。手術計画形成モジュール132の例は、
図3を参照するなどして、以下に説明される。
【0044】
メモリ回路140は、モデル受信モジュール110から受信されるような一般正常骨モデルと、入力インタフェース120から受信されるような異常骨表現と、システム100の個別のモジュールの動作とモジュール間データ通信を制御する命令のセットとを格納するように構成されることが出来る。ある例においては、登録モジュール131によって生成される登録された一般モデルは、メモリ回路140に格納されることが出来る。
【0045】
コントローラ回路150は、手術計画モジュール130とメモリ回路140に結合されることが出来る。コントローラ回路は、手術計画モジュール130に、1以上の異常領域からの異常な骨の部分を変化させるための手術計画を生成させる命令のセットを実行するように構成される。
【0046】
手術計画モジュール130と結合された通信インタフェース160とメモリ回路140は、一般正常骨モデル、登録された一般モデル、異常骨表現、及び、手術計画の1以上を示す表現を生成するように構成されることが出来る。通信インタフェース160は、手術計画を生成し、評価する処理の間、執刀医をアシストするために、音声、視覚、あるいは、他のマルチメディアフォーマットで、情報を提示するように構成されたディスプレイ装置を含むことが出来る。提示フォーマットの例は、音声、ダイアログ、テキスト、あるいは、2D又は3Dグラフを含む。提示は、また、他のことの中でも、一般正常骨モデル、異常骨表現、登録された一般モデル、及び、手術計画のリアルタイム3D表現などの視覚的アニメーションを含むかもしれない。ある例においては、視覚的アニメーションは、執刀医が、手術計画によって変化させられる必要のある異常な骨上の1以上の領域を視覚化するのを更にアシストするために、色符号化される。様々な例においては、通信インタフェース160は、また、手術計画モジュール130によって生成される手術計画を受け入れ、あるいは、変更するために、ユーザ入力を受信するように構成されたユーザ入力装置を含むことが出来る。
【0047】
通信インタフェース160は、内部バスを介して、システム100内の他のモジュールと通信することが出来る。ある例においては、通信インタフェース160は、例えば、追跡装置、配置装置、手術ナビゲーションシステムあるいは、医学的ロボットシステムを含む、1以上の外部装置と通信するように構成されることが出来る。通信インタフェース160は、有線インタフェース(通信インタフェース160上の通信ポートに結合されたケーブルなど)及び、他の中でも、イーサネット、IEEE 802.11無線、あるいは、ブルートゥースなどの無線接続の両方を含むことが出来る。
【0048】
図2は、登録モジュール131の例を図示するブロック図である。登録モジュール131は、セグメンテーションモジュール210、モデル変換モジュール220、照合モジュール230及び、整列モジュール240を含むことが出来る。
図1に図示されているように、登録モジュール131は、入力として、一般正常骨モデルと異常骨表現を取得することができ、登録された一般モデルと、登録された一般モデルと異常骨表現との間の整列を生成することが出来る。
【0049】
セグメンテーションモジュール210は、一般正常骨モデルを複数のセグメントに分割するように構成されることが出来る。例えば、一般正常骨モデルが、医学的画像あるいは点群を構成するとき、セグメンテーションモジュール210は、画像あるいは点群を、様々な解剖学的構造を表すセグメントに分割することが出来る。ある例においては、セグメンテーションモジュール210は、同じラベルのセグメントが、形状、解剖学的構造あるいは強度などの特定の特徴を共有するように、セグメントのそれぞれにラベルを割り当てるように構成されることが出来る。セグメンテーションモジュール210は、また、異常骨表現を複数のセグメントに分割することが出来る。例えば、セグメンテーションモジュールは、異常骨表現上の正常部分から病的な部分を差別化し、異常骨表現のセグメントから、解剖学的異常なしの登録領域を特定することが出来る。ある実施形態においては、セグメンテーションモジュール210は、オプションとすることが出来る。例えば、セグメンテーションモジュール210は、システム100によって受信されたとき、一般正常骨モデルと異常骨表現の両方が、それぞれの解剖学的構成によって割り当てられるラベルを有する画像に分割されるとき、登録モジュール131から排除されることが出来る。
【0050】
モデル変換モジュール220は、解剖学的異常のない異常な骨の領域と、一般正常骨モデルの対応するセグメントとの比較を用いるなどして、登録された一般モデルを生成するために、一般正常骨モデルを変換することが出来る。変換は、スケーリング、回転、並進、拡大、ディレーション、あるいは、他のアフィン変換などの線形あるいは非線形演算を含むことが出来る。変換は、距離を保存する(並進、回転、反転などの)堅固な変換、あるいは、引き伸ばし、押し縮めなどの非堅固な変換、あるいは、放射基底関数、スプラインなどのモデルベースの変換、あるいは、有限要素モデルを含むことが出来る。ある実施形態においては、モデル変換モジュール220は、一般正常骨モデルを、異常骨表現のサイズと方向に大域的に整列させるための堅固な変換と、一般正常骨モデルを異常骨表現と整列することによって、局所幾何学的矛盾を減少するための非堅固な変換の両方を用いることが出来る。ある実施形態では、モデル変換モジュール220は、異常骨表現S
abnormal(x,y,z)の特定された異常なしセグメントと、一般正常骨モデルS
model(x,y,z)の対応するセグメントとの差を最小化する所望の変換Θを決定することが出来、一般正常骨モデルは、変換Θを受ける。つまり、所望の変換Θ
opt は、ユークリッド距離|| Θ
opt(S
model(x,y,z)) - S
abnormal(x,y,z)||が最小となるように選択される。モデル変換モジュール220は、そして、一般正常骨モデルに、所望の変換Θ
optを適用し、登録された一般モデルΘ
opt(S
model)を生成することが出来る。
【0051】
照合モジュール230は、登録された一般モデルを異常骨表現に照合させることが出来る。ある実施形態では、照合モジュール230は、異常な骨の登録領域を特定することに応答して、登録された一般モデルの1以上のセグメントを、異常な骨の対応する登録領域に照合させることが出来る。整列モジュール240は、照合に少なくとも部分的に基づいて、登録された一般モデルの残りのセグメントを、異常骨表現の残りのセグメントと整列するように構成されることが出来る。
【0052】
図3は、手術計画形成モジュール132の実施形態を図示する。手術計画形成モジュール132は、異常な骨の1以上の異常領域を特定し、特定された異常領域を変更するための手術計画を生成するように構成される。手術計画形成モジュール132は、特徴抽出モジュール310、異常検出モジュール320、及び、変更決定モジュール330を備える。
【0053】
特徴抽出モジュール310は、登録された一般モデルから複数のモデルの特徴を、異常骨表現から複数の異常な骨の特徴を抽出するように構成される。ある例においては、抽出される特徴の種類は、位置、方向、曲率、輪郭、形状、面積、体積、あるいは、他の体積パラメータなどの1以上の幾何学的パラメータを含むことが出来る。他の例においては、抽出される特徴は、1以上の強度ベースのパラメータを含むことが出来る。特徴は、空間領域、周波数領域、あるいは、空間−周波数領域において抽出されることが出来る。様々な例においては、特徴は、平均、中央値、最頻値、分散、共分散、及び、他の2次、あるいは、それより高次の統計量などの、幾何学的、あるいは、強度ベースのパラメータから導出される、統計学的測定値を含むかもしれない。
【0054】
異常検出モジュール320は、モデルの特徴と異常な骨の特徴の比較を用いて、異常な骨の1以上の異常領域を特定するように構成される。比較は、登録された一般モデルからと、異常骨表現からのすべての、あるいは、選択されたセグメントについて実行されることが出来る。一実施形態においては、比較は、登録モジュール131が、登録された一般モデルのセグメントを、異常な骨の登録された領域と照合させた後のみに、実行されることが出来る。
【0055】
異常検出モジュール320は、セグメント(R
abnormal(k))の異常な骨の特徴と、登録された一般モデル(R
model(k))の対応するセグメントのモデルの特徴との間の類似度値が、特定の基準に合致したならば、異常な骨のセグメントからの異常領域を検出することが出来る。例えば、異常領域は、R
abnormal(k) と R
model(k)との体積差が特定の閾値を超えたなら、検出されることが出来る。様々な例においては、異常検出モジュール320は、特徴の種類によって、異なる類似度値を用いることが出来る。異常検出モジュール320は、また、異常骨表現と一般正常骨モデルのデータフォーマット(画像様相あるいは画像の種類など)によって、類似度値を選択することが出来る。例えば、310からの抽出された特徴が幾何学的特徴であるならば、異常検出モジュール320は、モデルの特徴と異常な骨の特徴の間の二乗距離の合計を計算することができ、この距離は、L1ノルム、L2ノルム(ユークリッド距離)、無限ノルム、あるいは、ノルムベクトル空間の他のノルムとして計算されることが出来る。他の例においては、抽出された特徴が、強度ベースの特徴ならば、異常検出モジュール320は、相関係数、相互情報、あるいは、比画像均一性(ratio image uniformity)などの測度の一つを用いて、モデルの特徴と異常な骨の特徴との間の類似度を計算することが出来る。
【0056】
変更決定モジュール330は、検出された異常領域について、登録された一般モデルのセグメントの体積パラメータ(X
model(k))を、異常な骨のセグメントの体積パラメータ(X
abnormal(k))から減算するように構成されることが出来る。体積パラメータX
model(k) と X
abnormal(k)それぞれは、対応する骨表現の形状あるいは体積を表す。1以上の異常領域のそれぞれにおいて、減算された体積パラメータは、変更の一部として、決定されることが出来る。ある実施形態においては、減算は、モデルの特徴R
model(k)と異常な骨の特徴R
abnormal(k)との間において実行されることが出来る。例えば、R
model(k) と R
abnormal(k)の両方は、対応する骨表現の形状あるいは体積の直接測定値を表さないかもしれない。むしろ、R
model(k)は、体積パラメータX
model(k)の写像Φを介して、体積を間接的に表す(すなわち、 R
model(k) = Φ(X
model(k))モデルの特徴であり、異常な骨の特徴R
abnormal(k)は、体積パラメータX
abnormal(k) の写像Φを介して、体積を間接的に表す(すなわち、 R
abnormal(k) = Φ(X
abnormal(k))かもしれない。手術計画の一部として、体積差は、それぞれの特徴に逆写像Φ
-1を適用することにより、決定されることが出来る、すなわち、Φ
-1(R
abnormal(k)) - Φ
-1(R
model(k))。
【0057】
一例では、変更決定モジュール330は、異常な骨(罹患した大腿骨、罹患した寛骨臼、あるいは、身体の他の罹患した骨など)の第1のシミュレーションと、特定された余分な骨組織が除去された、術後の異常な骨のシミュレーションされたモデルなどの、手術により変化させられた異常な骨の第2のシミュレーションとを実行する命令を含むことが出来る。第1と第2のシミュレーションの一つ、あるいは、両方のそれぞれは、例えば、それぞれの骨の動きの範囲を含む、1以上の生体機械的パラメータを評価するための、生体機械的シミュレーションを含むことが出来る。変更決定モジュール330は、第1のシミュレーションと第2のシミュレーションとの比較を用いて、異常な骨の1以上の異常領域を決定することが出来る。ある例においては、変更決定モジュール330は、予め指定された処理に従うなどして、異常な骨から特定された余分な骨組織を徐々に除去することにより、異常な骨の1以上の以上領域を徐々に変化させるための命令を含むことが出来る。
【0058】
図4A-Eは、一般正常大腿骨モデルを用いて検出された、病的大腿骨の変形の例を図示する。
図4A-Bは、システム100あるいは、この文書で説明する、その様々な実施形態を用いて生成及び提示されることが出来る、3D一般正常近位大腿骨モデル420(
図4Bに示されるように)を用いて検出された変形領域を有する、3次元(3D)病的近位大腿骨画像410(
図4Aに示されるような)の例を図示する。一般正常近位大腿骨モデル420は、被検者のグループからの比較可能な解剖学的起源の正常近位大腿骨の複数のCTスキャンから構成される統計学的形状データから導出されることが出来る。病的近位大腿骨画像410は、大腿骨寛骨臼衝突(impingement)(FAI)の患者から取得された近位大腿骨のCTスキャンを表す。正常近位大腿骨統計学的形状(SS)モデル420は、病的に衝突した近位大腿骨画像410上に登録されることが出来る。SSモデル420と衝突近位大腿骨画像410の両方は、分割され、ラベル付けされることが出来る。大腿骨骨頭411のような、異常のない、衝突した近位大腿骨画像410のセグメントは、特定され、SSモデル420の対応する大腿骨骨頭421に照合されることが出来る。衝突した近位大腿骨画像410の残りのセグメントは、そして、SSモデル420のそれぞれの残りのセグメントに整列されることが出来る。SSモデル420と衝突した近位大腿骨画像410からのセグメントの比較は、衝突する近位大腿骨画像410の大腿骨骨首412の変形領域をあらわにする。検出された変形領域412の余分な骨は、検出された変形領域412と、SSモデル420の対応する大腿骨骨首セグメント422との間の体積差として定義されることが出来る。手術計画の一部として、体積差は、手術で除去される必要のある病的大腿骨410の形状及び体積を定義する。
【0059】
図4C-Eは、2D一般正常大腿骨モデル440(
図4Dに示されている)を用いて検出された変形領域を有する、2次元(2D)病的大腿骨表現430(
図4Cに示されるように)の例を図示する。一般正常大腿骨モデル440は、システム100、あるいは、この文書で説明される、その様々な実施形態を用いて、生成され、提示されることが出来る。一般正常大腿骨モデル440は、比較可能な解剖学的起源の正常大腿骨の複数の画像から構成される、統計学的モデル、幾何学的モデル、あるいは、パラメータモデルとすることが出来る。一般正常大腿骨モデル440の病的大腿骨表現430への登録に続いて、登録された大腿骨モデル450が、生成されることが出来る(
図4Eに示されるように)。登録された大腿骨モデル450を病的大腿骨表現430に照合させることにより、異常なし領域451(1以上の異常なしセグメントを含むことが出来る)が、特定されることが出来る。登録された大腿骨モデル450の残りのセグメントを、病的大腿骨表現430の対応するセグメントに整列することにより、変形領域452が、検出されることが出来る。
図4Eに図示されるように、変形領域452は、手術的に除去されることができる、病的大腿骨表現430の余分な骨組織の形状を定義する。
図4C-Eに図示される2D例は、セグメンテーションと、一般モデルを病的モデルにフィッティングさせることの概念を図示することを主な目的として提供されている。2D例によって図示されるセグメンテーションと相関の方法は、
図4A-Bを参照して、上記した3Dモデルに、直接的に適用可能である。
【0060】
図5は、異常な骨への手術を計画するための方法の例を図示するフローチャートである。実施形態においては、この文書において説明される様々な実施形態を含むシステム100は、この文書で説明される様々な実施形態を含む方法500を実行するためにプログラムされる。
【0061】
異常な骨の表現あるいは、異常な骨の一部が510において受信される。異常な骨は、変更、再生、あるいは、除去のための手術計画を受ける病的な骨とすることが出来る。異常骨表現は、異常な骨を特徴付けるデータセットを含むことが出来る。一例では、データセットは、解剖学区的構造の位置、形状、輪郭あるいは見かけを含む幾何学的特徴を含む。他の例においては、データセットは、強度情報を含むことが出来る。様々な例においては、異常骨表現は、他の2Dあるいは3D画像の中でも、X線、超音波画像、コンピュータ断層撮影(CT)スキャン、磁気共鳴(MR)画像、陽電子放射型断層撮影(PET)画像、単光子放射型コンピュータ断層撮影(SPECT)画像、あるいは、関節撮影などの少なくとも一つの医学的画像を含むことが出来る。異常骨表現は、また、1以上の点群を含むことが出来る。ある例においては、異常骨表現は、異常な骨を特徴付けるデータセットを格納するデータベースから、あるいは、他の物の中でも、X線マシン、CTスキャナ、MRIマシン、PETスキャナを含む、画像システムあるいは、画像取得モジュールから受信されることが出来る。
【0062】
520において、一般正常骨モデルが受信されることが出来る。一般正常骨モデルは、510で受信された異常な骨と比較可能な解剖学的起源を有する、正常な骨あるいは、正常な骨の一部を表すデータセットを含む。一般正常骨モデルは、正常な骨の解剖学的構造の形状あるいは見かけを表すことが出来る。一般正常骨モデルは、パラメータモデル、統計学的モデル、形状ベースモデル、体積モデル、あるいは、他の幾何学的モデルを含む形態の一つであるかもしれない。一般正常骨モデルは、また、例えば、弾性体モデル、脊椎モデル、あるいは、有限要素モデルを含む、正常な骨の物理的特性に基づくことが出来る。ある例においては、一般正常骨モデルは、正常な骨の望ましい術後形状あるいは見かけを表すことが出来る。正常な骨の望ましい術後形状あるいは見かけは、正常骨モデルの3次元操作のために構成されたコンピュータソフトウェアを用いて、(パラメータモデル、統計学的モデル、形状ベースモデル、あるいは、体積モデルなどの)正常骨モデルを変形することによって取得することが出来る。
【0063】
様々な例においては、一般正常骨モデルは、被検者のグループからの、比較可能な解剖学的起源の正常な骨からの、複数の画像あるいは点群から生成される統計学的モデルを含むことが出来る。一般正常骨モデルを生成するために使用されるデータは、形状データあるいは見かけデータを含むことが出来る。形状データは、目印、表面あるいは境界などの幾何学的特徴を含むことが出来、一方、見かけデータは、幾何学的特徴と強度情報の両方を含むことができる。一例では、一般正常骨モデルは、統計学的形状(SS)モデルを含む。SSモデルは、正常な骨の解剖学的構造を有すると知られている被検者のグループからの比較可能な解剖学的起源の正常な骨から取得された複数の医学的画像から導出されることが出来る。医学的画像の例は、他の2D及び3D画像の中でも、X線、超音波画像、CTスキャン、MR画像、PET画像、SPECT画像、あるいは、関節撮影を含む。様々な実施形態において、形状データあるいは見かけデータは、同様な年齢、性別、民族性、体格、あるいは、他の物理的あるいは人口統計学的データを有する被検者のグループからの、比較可能な解剖学的起源の正常な骨の医学的画像あるいは点群から構成されることが出来る。ある実施形態においては、一般正常骨モデルは、異常骨表現と比較可能なデータフォーマットあるいは様相を有している。例えば、患者からの病的近位大腿骨のCTスキャンが、510において受信されると、520で受信されたSSモデルは、複数の被検者からの正常な解剖学的構造を有する近位大腿骨のCTスキャンから構成されることが出来る。他の例においては、患者からの病的寛骨臼のCTスキャンは、510において受信され、520で受信されたSSモデルは、複数の被検者からの正常な解剖学的構造を有する正常寛骨臼のCTスキャンから構成されることが出来る。
【0064】
530において、一般正常骨モデルは、異常骨表現に登録されることが出来る。一般正常骨モデルと異常骨表現は、それぞれ、それぞれの画像において、様々な解剖学的構造を表す複数のセグメントに分割されることが出来る。セグメントは、同じラベルのセグメントが、形状、解剖学的構造、あるいは、強度などの特定の特徴を共有するように、ラベル付けられることが出来る。異常骨表現の分割においては、病的部分は、異常骨表現の正常部分から差別化され、解剖学的異常なしの登録領域は、異常骨表現から、特定されることが出来る。
【0065】
一般正常骨モデルを異常骨表現に登録するために、一般正常骨モデルは、登録された一般モデルを生成するために変換されることが出来る。変換は、一般正常骨モデルを、異常骨表現のサイズと方向に大域的に整列させる堅固な変換を含むことが出来る。堅固な変換の例は、並進、回転、あるいは、反転を含む。変換は、また、一般正常骨モデルを異常骨表現に整列させることにより、局所幾何学的矛盾を減少する、非堅固な変換を含むことが出来る。非堅固な変換の例は、引き伸ばし、押し縮め、あるいは、放射基底関数、スプラインあるいは有限要素モデルを含むモデルベース変換を含む。一例では、堅固な、及び、非堅固な変換の両方は、一般正常骨モデルに適用されることが出来る。
【0066】
ある実施形態においては、望まれる変換Θ
opt は、異常骨表現S
abnormal(x,y,z)の特定された異常なしセグメントと、一般正常骨モデルS
model(x,y,z)の対応するセグメントとの間の差を最小化するようなものとして、決定されることが出来、一般正常骨モデルは、変換Θを受ける。つまり、望ましい変換Θ
opt は、ユークリッド距離|| Θ(S
model(x,y,z)) - S
abnormal(x,y,z)||が最小化されるように選択される。望ましい変換は、そして、一般正常骨モデルに適用されて、登録された一般モデルを生成する。そして、異常な骨の登録領域を特定することに応答して、登録された一般モデルの1以上のセグメントは、異常な骨の対応する登録された領域と照合されることが出来る。登録された一般モデルの残りのセグメントは、照合に少なくとも部分的に基づいて、異常骨表現の残りのセグメントと整列されることが出来る。
【0067】
540において、異常な骨の1以上の異常領域は、検出されることが出来る。異常は、登録された一般モデルと異常骨表現との比較を用いて、検出されることが出来る。一例においては、複数のモデルの特徴は、登録された一般モデルから抽出され、複数の異常な骨の特徴は、異常骨表現から抽出されることが出来る。抽出された特徴の例は、位置、方向、曲率、輪郭、形状、面積、体積、あるいは、他の幾何学的パラメータなどの1以上の幾何学的パラメータを含む。抽出された特徴は、また、1以上の強度ベースパラメータを含むことができる。
【0068】
登録された一般モデルのセグメントと、異常骨表現の照合されたセグメントとの間の非整合度が計算されることが出来る。例えば、セグメント(R
abnormal(k))の異常な骨の特徴と、登録された一般モデル(R
model(k))の対応するセグメントのモデルの特徴との間の類似度が、特定の基準を満たすならば、異常な骨のセグメントは、異常であると宣言される。類似度の例は、他の中でも、ノルムベクトル空間の距離(L1ノルム、L2ノルムあるいはユークリッド距離、及び、無限ノルムなど)、相関係数、相互情報、あるいは、比画像均一性を含む。実施形態においては、類似度は、特徴の種類あるいは、画像の様相によって決定されることが出来る。例えば、幾何学的特徴は、異常な骨の3D画像から、及び、比較可能な骨の解剖学的構造の3D医学的画像から導出されるSSモデルから、抽出されるならば、3Dノルムベクトル空間内の二乗距離の合計のような、体積差は、モデルの特徴と異常な骨の特徴との間で計算されることが出来る。
【0069】
ある実施形態においては、モデルの特徴の統計学的分布は、非整合度の計算に用いられる。例えば、一般正常骨モデルは、M人の被検者(M?2)からの、比較可能な解剖学的起源の骨の画像から導出されることが出来る。N次元異常な骨の特徴ベクトルY= [y(1), y(2), …, y(N)]と、N次元モデルの特徴ベクトルX= [x(1), x(2), …, x(N)]との間の統計学的距離を決定するにおいては、M人の被検者X
m=[x
m(1), x
m (2), …, x
m (N)] (m = 1, 2, …,M)からの特徴データは、式(1)に示されるように、モデルの特徴ベクトルXの共分散行列C
xxを評価するために用いられることが出来る。
【数1】
そして、異常な骨の特徴ベクトルYとモデルの特徴ベクトルXの間の統計学的距離は、式(2)に与えられる、マハラノビス距離として、計算されることが出来る。
【数2】
【0070】
550において、手術計画が生成される。手術計画は、変化させられる必要のある1以上の異常領域からの異常な骨の部分の位置、形状、及び体積を定義することが出来る。一例では、検出された異常領域のセグメントに対し、体積パラメータX
abnormal(k)は、異常骨表現のセグメントの形状あるいは体積を表し、体積パラメータX
model(k)は、登録された一般モデルの対応するセグメントの形状あるいは体積を表す。そして、体積パラメータX
model(k)は、体積パラメータX
abnormal(k)から減算されることができ、結果の減算された体積パラメータは、変更の一部として決定されることが出来る。一例においては、手術計画は、異常な骨の第1のシミュレーションと、特定された余分な骨組織が除去された、術後の異常な骨のシミュレーションされたモデルのように、手術で変化させられた異常な骨の第2のシミュレーションを実行するための命令を含むことが出来る。第1及び第2のシミュレーションの一つ、あるいは、両方は、それぞれ、例えば、それぞれの骨の動きの範囲を含む、1以上の生体機械的パラメータを評価するための生体機械シミュレーションを含むことが出来る。異常な骨の1以上の異常領域は、第1のシミュレーションと第2のシミュレーションとの比較を用いて、検出されることが出来る。ある実施形態においては、グラフィカル表現は、一般正常骨モデル、異常骨表現、及び、手術計画の1以上を図示するために、生成されることが出来る。グラフィカル表現は、手術計画をシステムユーザが受け入れ、あるいは、変更することが出来るように、フィードバックを提供する。ある実施形態においては、手術計画は、予め指定された処理を行うなどの、異常な骨の特定された余分な骨組織を徐々に除去することにより、異常な骨の1以上の異常領域を徐々に変化させるための命令を含むことが出来る。
【0071】
図6は、罹患した大腿骨、罹患した寛骨臼あるいは、身体の他の罹患した骨などの罹患した骨の部分の手術的変更を計画するための方法600の例を図示するフローチャートである。変更手術の一例は、大腿骨寛骨臼衝突(impingement)(FAI)の治療である。FAIの手術による治療は、例えば、高速バー、あるいは、関節鏡シェーバを用いて、大腿骨骨首から余分な骨を除去することを含む。方法600は、衝突の異常領域を特定するために用いられることができ、骨除去の形状と体積を含む手術計画を生成し、したがって、手術において、手術器具を誘導する命令を提供することが出来る。一実施形態においては、この文書で説明される、その様々な実施形態を含む、システム100は、この文書で説明される、その様々な実施形態を含む、方法600を実行するようにプログラムされる。
【0072】
異常な骨の表現は、601において受信される。表現は、異常な骨を特徴付けるデータセットを含むことが出来る。一例では、表現は、他の2D及び3D画像の中でも、X線、超音波画像、CTスキャン、MR画像、PET画像、SPECT画像、あるいは、関節撮影などの、罹患した大腿骨の1以上の医学的画像とすることが出来る。他の例においては、表現は、罹患した大腿骨の1以上の点群を含むことが出来る。
【0073】
602において、一般正常モデルの利用可能性がチェックされる。一般正常骨モデルは、問題の異常な骨に比較可能な解剖学的起源を有する正常な骨を表すデータセットを含むことが出来る。一般モデルの一例は、正常大腿骨の統計学的形状(SS)モデルを含む。正常大腿骨SSモデルは、被検者のグループからの比較可能な解剖学的起源からの正常な骨の複数の医学的画像から構成される統計学的形状データから導出されることが出来る。一般正常骨モデルは、601で受信された異常骨表現として、比較可能なデータフォーマットあるいは画像様相を有することが出来る。例えば、病的な大腿骨のCTスキャン画像は、601で受信され、そして、602において、比較可能な解剖学的起源の正常大腿骨のCTスキャンから導出される統計学的形状(SS)モデルは、後の利用のために検索されることが出来る。
【0074】
602において、一般正常骨モデルが利用可能ならば(例えば、SSモデルデータベースに見つけられる)、603において、一般正常骨モデルは、更なる利用のために検索されることが出来る。モデルが利用できないならば、一般正常骨モデルが生成されることが出来る。
図6に図示されるように、604において、受信された異常な骨に比較可能な解剖学的起源を有する正常な骨の複数の画像が、画像データベースあるいは他の格納装置から検索されることが出来る。一例では、画像は、受信された異常骨表現と比較可能なデータフォーマットあるいは画像様相を有することが出来、解析されるべき、異常な骨のホスト(患者)と同様な物理的あるいは人口統計学上のデータを有する被検者のグループから取得されることが出来る。ある例においては、SSモデルが、602において利用可能でも、異常な骨のホストと比較可能な人口統計学上のデータを有するなど、被検者の特定のグループからの正常な骨のデータを用いたSSモデルを再生成することが望ましいかもしれない。
【0075】
604で受信された画像は、統計学的形状データを備えている。統計学的形状データは、そして、605において、複数のセグメントに分割されることが出来る。統計学的形状データにおける各画像は、正常な骨の様々な解剖学的構造によって、分割されることが出来る。例えば、近位大腿骨の画像は、他の中でも、大腿骨骨頭、大腿骨骨首、頭部の中心窩 、大転子、及び、小転子の画像セグメントに分割されることが出来る。分割されたセグメントのそれぞれは、同じラベルのセグメントが、形状、解剖学的構造、あるいは、強度などの特定の特徴を共有するようにラベルが割り当てられることが出来る。
【0076】
分割統計学的形状データは、そして、606において、SSモデルを生成するために使用されることが出来る。ある実施形態においては、SSモデルは、形状データあるいは見かけデータからのセグメントの形状及び/あるいは強度の統計学的分布を計算することによって、生成されることが出来る。主成分解析、回帰解析、パラメータモデリングなどの他の方法が、SSモデルを生成するために用いられることが出来る。
【0077】
607において、異常な骨は、異なるセグメントに分割されることが出来る。SSモデルは、また、セグメントが利用できない場合には(例えば、603において、データベースから直接検索されたSSモデル)、SSモデルも分割されることが出来る。一例においては、異常な骨の分割は、統計学的形状データの画像を分割するのと同様の方法を用いて、実行されることが出来る。結果として、対応が、SSモデルのセグメントと異常骨表現のセグメントとの間に確立されることが出来る。異常な骨の分割セグメントから、解剖学的に異常なしの登録領域が特定されることが出来る。
【0078】
SSモデルは、登録されたSSモデルを生成するために、608において、変換されることが出来る。登録されたSSモデルは、異常骨表現の座標系と同様なそれにあることが出来る。変換の例は、スケーリング、回転、並進、拡大、ディレーション、あるいは、他のアフィン変換を含むことが出来る。そして、解剖学的に異常なしの異常な骨の登録領域を特定することに応答して、登録されたSSモデルの1以上のセグメントは、609において、異常な骨の対応する登録領域に照合されることが出来る。登録されたSSモデルの残りのセグメントは、そして、609からの照合結果に少なくとも部分的に基づいて、610において、異常骨表現の残りのセグメントと整列されることが出来る。
【0079】
異常骨セグメントは、そして、選択され、611において、登録されたSSモデルの対応するセグメントと比較されることが出来る。一実施形態においては、変形が疑われる異常な骨のセグメントの集まりは、執刀医によってなどで予め選択されることができ、変形の疑いのあるセグメントのそれぞれは、登録されたSSモデルの対応するセグメントと比較することが出来る。異常骨セグメントと対応する登録されたSSモデルセグメントとの間の非整合度は、612において、計算されることが出来る。非整合度は、例えば、異常骨セグメントから抽出された1以上の特徴と、対応するSSモデルセグメントから抽出された1以上の特徴との間の統計学的距離として、計算されることが出来る。抽出された特徴の例は、面積、形状、あるいは、体積などの体積パラメータを含む。統計学的距離の例は、他の中でも、L1ノルム、L2ノルム(すなわち、ユークリッド距離)、無限ノルム、あるいは、ノルムベクトル空間における他のノルム、相関係数、あるいは、相互情報を含む。
【0080】
非整合度は、そして、613における閾値などの特定の基準と比較されることが出来る。非整合度が閾値より下である場合には、現在の異常な骨には、変形は検出されない。異なる異常骨セグメントは、614において、変形の疑われるセグメントの集まりなどから、選択されることが出来る。登録されたSSモデルの対応するセグメントは、また、選択され、非整合度は、612において、疑わしきセグメントについて計算されることができる。613において、非整合度が、特定の基準に合致する場合(例えば、閾値を超える)、変形は、現在の異常骨セグメントについて検出される。そして、異常骨セグメントと、登録されたSSモデルの対応するセグメントとの間の体積差は、615において計算されることが出来る。一例では、登録されたSSモデルのセグメントの体積パラメータは、異常骨セグメントの対応する体積パラメータから減算されることが出来る。手術計画は、616において、異常骨の減算された体積の変更、回復、あるいは、除去を推薦することを含んで、生成される。手術計画は、また、罹患した大腿骨の第1のシミュレーションと、手術で変化させられた罹患した大腿骨のモデルの第2のシミュレーションとの比較を含む。シミュレーションは、例えば、それぞれの骨の動きの範囲を含む、1以上の生体機械的パラメータを評価するために用いられることが出来る。
【0081】
変形の疑われるセグメントの集まりは、そして、617においてチェックされる。変形の疑われるセグメントが残っている場合には、異常骨セグメントは、614において、その集まりから選択されることができ、非整合計算が、612において再開される。変形のすべての疑われるセグメントが処理されると、618において、複合手術計画が生成されることが出来る。一例においては、複合手術計画は、すべての異常骨セグメントへの推薦される変更からなる。
【0082】
図7は、コンピュータシステムに、ここに説明した任意の1以上の方法を実行させる命令が実行されるコンピュータシステム700の形態のマシンの例を図示するブロック図である。様々な実施形態においては、マシンは、スタンドアロン装置として動作することが出来、あるいは、他のマシンへと接続される(例えば、ネットワーク化される)ことが出来る。ネットワーク化された展開においては、マシンは、サーバ−クライアントネットワーク環境においては、サーバあるいはクライアントの能力で、ピアーツーピアー(あるいは、分散)ネットワーク環境においては、ピアーマシンとして動作することができる。マシンは、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレットPC、セットトップボックス(STB)、PDA、携帯電話、ウェブ装置、ネットワークルータ、スイッチあるいはブリッジ、あるいは、マシンによって取られるべき動作を特定する命令(シーケンシャル、あるいは、他の方法)を実行する能力のある任意のマシンとすることが出来る。更に、単一のマシンが図示されているが、語句「マシン」は、また、ここに説明した方法の任意の1以上を実行するための命令のセット(あるいは、複数のセット)を、単独で、あるいは、共同して、実行するマシンの任意の集まりを含むように取られるべきである。
【0083】
例示的コンピュータシステム700は、プロセッサ702(中央演算装置(CPU)、グラフィック処理装置(GPU)、あるいは、その両方)、主メモリ704、及び、静的メモリ706を含み、互いに、バス708を介して通信する。コンピュータシステム700は、更に、ビデオディスプレイユニット710(液晶ディスプレイ(LCD)あるいは、陰極線管(CRT)など)、英数字入力装置712(キーボードなど)、ユーザインタフェース(UI)ナビゲーション装置(あるいは、カーソル制御装置)714(マウスなど)、ディスクドライブユニット716、信号生成装置718(例えば、スピーカ)及び、ネットワークインタフェース装置720を含む。
【0084】
ディスクドライブユニット716は、ここに説明された1以上の方法あるいは機能を実装する、あるいは、によって用いられる、命令及びデータ構造(例えば、ソフトウェエア)724の1以上のセットを格納する、マシン読み取り可能な格納媒体722を含む。命令724は、また、マシン読み取り可能な媒体を構成するコンピュータシステム700、主メモリ704、及び、プロセッサ702による実行中に、主メモリ704、静的メモリ706内、及び/あるいは、プロセッサ702内に完全に、あるいは、少なくとも部分的に存在することが出来る。一例では、マシン読み取り可能な格納媒体に格納される命令724は、コンピュータシステム700に、異常な骨を表すデータセットを含む異常骨表現を受信すること、異常な骨と比較可能な解剖学的起源を有する正常な骨を表すデータセットを含む一般正常骨モデルを受信すること、登録された一般モデルを生成するための異常骨表現に、一般正常骨モデルを登録すること、登録された一般モデルと異常骨表現との比較を用いて、異常な骨の1以上の異常領域を特定すること、1以上の異常領域からの異常な骨の一部を変化させるための手術計画を生成すること、を実行させる命令を含む。
【0085】
コンピュータシステム700に手術計画を生成させるために、マシン読み取り可能な格納媒体722は、更に、コンピュータシステム700に、一般正常骨モデルを参照して、1以上の異常領域の体積、形状、位置、あるいは、方向の1以上を表すデータを生成させ、異常な骨の一部を変化させるのに、手術器具あるいは手術システム(手術ナビゲーション及び/あるいは医学的ロボットなど)を誘導させる命令を格納する。マシン読み取り可能な格納媒体722内の命令は、また、コンピュータシステム700に、一般正常骨モデル、異常骨表現、及び、手術計画の1以上を示すグラフィカル表現を生成させ、手術計画を変更するためのシステムユーザからのコマンドを受信させる。
【0086】
マシン読み取り可能な媒体722が、単一の媒体である例示的実施形態が示されているが、語句「マシン読み取り可能な媒体」は、1以上の命令あるいはデータ構造を格納する、単一の媒体、あるいは、複数の媒体(例えば、集中型、あるいは、分散型データベース、及び/あるいは、関連したキャッシュ及びサーバ)を含むことが出来る。語句「マシン読み取り可能な格納媒体」は、また、マシンによって実行され、マシンに、本発明の方法の任意の1以上を実行させる命令を格納し、符号化し、あるいは、担持することが出来る、あるいは、そのような命令によって、あるいは、に関連した、データ構造を格納し、符号化し、あるいは、担持することが出来る任意の有形な媒体を含むように取られるべきである。語句「マシン読み取り可能な格納媒体」は、したがって、固体メモリ、及び、光及び磁気媒体を含むが、これらには限定されないように取られるべきである。マシン読み取り可能な媒体の特定の例は、半導体メモリ装置(例えば、消去可能なプログラマブルリードオンリメモリ(EPROM)、電気的に消去可能なプログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)及び、フラッシュメモリ装置、内部ハードディスク及び、取り外し可能なディスクなどの磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、及び、DVD-ROMディスクなどを例えば含む、非揮発性メモリを含む。「マシン読み取り可能な格納媒体」は、また、他の中でも、レジスタメモリ、プロセッサキャッシュ、及びRAMなどの一時的と解釈できる装置を含む。マシン読み取り可能な媒体及びマシン読み取り可能な格納媒体のここに提供する定義は、マシン読み取り可能な媒体が、更に、「非一時的」と特徴付けられたとしても、適用可能である。例えば、非一時的マシン読み取り可能な格納媒体などの「非一時的」の任意の追加は、他のメモリ装置の中でも、レジスタメモリ、プロセッサキャッシュ、及び、RAMを含み続けることが意図されている。
【0087】
様々な例において、命令724は、さらに、伝送媒体を用いて、通信ネットワーク726上を伝送され、あるいは、受信されることが出来る。命令724は、ネットワーックインタフェース装置720及び、幾つかの既知の転送プロトコルの任意の一つ(例えば、HTTP)を用いて、伝送されることが出来る。通信ネットワークの例は、LAN、WAN、インターネット、携帯電話ネットワーク、プレインオールド電話(POTS)ネットワーク、及び、無線データネットワーク(例えば、WiFi及びWiMaxネットワーク)を含む。語句「伝送媒体」は、マシンによって実行されるための命令を格納し、符号化し、あるいは、担持することができる任意の非有形な媒体を含み、そのようなソフトウェアの通信を利用可能にする、デジタルあるいはアナログ通信信号あるいは、他の非有形な媒体を含む。
【0088】
上記詳細な説明は、詳細な説明の一部をなす添付の図面への参照を含む。図は、例示として、本発明が実装される特定の実施形態を示す。これらの実施形態は、また、ここでは、「例」と参照される。そのような例は、図示され、説明されたものに加えられた要素を含むことが出来る。しかし、本発明者は、また、図示され、あるいは、説明されたこれらの要素のみが提供される例も考える。さらに、本発明者は、また、ここに図示し、あるいは、説明された、特定の例(あるいは、1以上のそれらの側面)について、あるいは、他の例(あるいは、1以上のそれらの側面)について、図示され、あるいは、説明されたそれらの要素(あるいは、1以上のそれらの側面)の任意の組み合わせ、あるいは置換を用いた例も考える。
【0089】
この文書と、参照によって組み込まれた任意の文書の間に語法の不整合がある場合、この文書の語法が優先する。
【0090】
この文書においては、任意の他の例あるいは、「at least one」あるいは「one or more」の語法とは独立に、一つ、あるいは、一つより多いことを含むように、語句「a」あるいは「an」が、特許文書においてよくあるように用いられる。この文書においては、語句「or」は、非排他的に、あるいは、「A or B」が、ほかに示されない限り、「AであってBでない」、「BであってAでない」、及び、「A及びB]を含むなどを参照するために用いられる。この文書においては、語句「including」及び「in which」は、それぞれの語句「comprising」及び「wherein」の普通の英語において等価なものとして使用される。また、以下の請求項においては、語句「including」及び「comprising」は、開かれた語句で、つまり、請求項において、そのような語句の後に列挙されるものに加えた要素を含むシステム、装置、製品、化合物、製剤あるいは処理が、依然、その請求項の範囲に入ると考えられる。さらに、以下の請求項においては、語句「first」、「second」及び「third」などは、ラベルとして用いられるのみであり、それらの物体に、数字的要求を課すことを意図するものではない。
【0091】
ここに説明された方法の例は、少なくとも部分的に、マシンあるいはコンピュータによって実装されることが出来る。ある例は、上記例において説明された方法を実行する電子装置を構成するために動作可能な命令が符号化された、コンピュータ読み取り可能な媒体あるいは、マシン読み取り可能な媒体を含むことが出来る。そのような方法の実装は、マイクロコード、アセンブリ言語コード、高級言語コードなどのコードを含むことが出来る。そのようなコードは、さまざまな方法を実行するためのコンピュータ読み取り可能な命令を含むことが出来る。コードは、コンピュータプログラム製品の一部を形成することが出来る。さらに、一例では、コードは、実行中、あるいは、他のときなどに、1以上の揮発性、非一時的、あるいは、非揮発性、有形なコンピュータ読み取り可能な媒体に、有形に格納されることが出来る。そのような有形のコンピュータ読み取り可能な媒体の例は、ハードディスク、取り外し可能な磁気ディスク、取り外し可能な光ディスク(例えば、コンパクトディスク、及び、デジタルビデオディスク)、磁気カセット、メモリカードあるいはスティック、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)などを含むことが出来るが、これらには限定されない。
【0092】
上記説明は、例示目的であることを意図し、限定的であることを意図しない。例えば、上記例(あるいは、1以上のそれらの側面)は、互いに組み合わせて使用されることが出来る。他の実施形態は、上記説明を読んだ当業者によるなどして、使用可能である。要約書は、読者が、技術開示の性質を素早く確認することが出来るように、37 C.F.R. §1.72(b)に従って、提供される。それは、請求項の範囲や意味を解釈したり、限定するために用いられないという理解を申し上げる。また、上記詳細な説明においては、様々な特徴が、開示を滑らかにするために、まとめてグループ化されるかも知れない。これは、請求されていない開示の特徴が、任意の請求項に本質的であることを意図するように解釈されるべきではない。むしろ、発明の主題は、特定の開示の実施形態のすべての特徴より少ないものの中にあるかもしれない。したがって、以下の請求項は、例あるいは実施形態として、詳細な説明に組み込まれ、各請求項は、別個の実施形態として、それ自体で成り立ち、そのような実施形態は、様々な組み合わせ、あるいは、置換において、相互に組み合わされることが出来ると考えられる。本発明の範囲は、請求項が許される均等物の全範囲と共に、添付の請求項を参照して、決定されるべきである。