(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0005】
本明細書に開示する装置及び方法の構造、機能、製造、及び用途の原理が総括的に理解されるように、特定の例示的な実施形態について、これから説明することにする。これらの実施形態の1つ以上の例が、添付の図面に示される。本明細書で詳細に説明され、添付の図面に示される装置及び方法は、非限定的な例示的実施形態である点、並びに、本発明の各種の実施形態の範囲は、特許請求の範囲によってのみ定義されるものである点は、当業者であれば理解されるところであろう。1つの例示的な実施形態との関連において例示又は説明される特徴は、他の実施形態の特徴と組み合わせることができる。かかる修正及び変形は本発明の範囲内に含まれるものとする。
【0006】
本明細書の全体を通じて、「異なる実施形態」、「特定の実施形態」、「一実施形態」、又は「実施形態」などと言う場合、その実施形態との関連において述べられる特定の特徴、構造、又は特性が、少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書の全体を通じた各所で、「様々な実施形態において」、「いくつかの実施形態において」、「一実施形態において」、又は「ある実施形態において」などの語句が出現するが、これらは必ずしもすべてが同じ実施形態を指すわけではない。更に、特定の機構、構造、又は特徴が、1つ又は2つ以上の実施形態において任意の好適な方式で組み合わされてもよい。故に、一実施形態に関して図示又は説明される特定の特徴、構造、又は特性は、1つ以上の他の実施形態の特徴、構造、又は特性と、全体として又は部分的に、制限なしに組み合わせることができる。かかる修正及び変形は本発明の範囲内に含まれるものとする。
【0007】
「近位」及び「遠位」なる用語は、本明細書において、外科用器具のハンドル部分を操作する医師を基準として用いられる。「近位」なる用語は、医師に最も近い部分を指し、「遠位」という用語は、医師から離れた位置にある部分を指す。便宜上、また分かりやすさのため、「垂直」、「水平」、「上」、「下」といった空間的用語は、本明細書では、図面に対して使用される場合がある点は更に理解されるであろう。しかしながら、外科用器具は、多くの向き及び位置で使用されるものであり、これらの用語は、限定的及び/又は絶対的なものであることを意図するものではない。
【0008】
腹腔鏡下及び低侵襲の外科手術を行うための様々な例示的な装置及び方法が提供される。しかしながら、本明細書で開示する様々な方法及び装置が、例えば、開放的な外科手技を含めて、多数の外科手技及び用途で用いられうることが、当業者には容易に理解されよう。本明細書の「発明を実施するための形態」を読むにつれ、本明細書に開示される様々な器具を、例えば、天然のオリフィスから、又は組織に形成された切開口若しくは穿刺穴から、といったように任意の方法で体内に挿入することが可能である点は当業者には更に認識されるところであろう。これらの器具の作動部分すなわちエンドエフェクタ部分は、患者の体内に直接に挿入されてもよく、又は、外科用器具のエンドエフェクタ及び細長いシャフトを進めることが可能な作業通路を有するアクセス装置を介して挿入されてもよい。
【0009】
図1は、外科用装置との使用に構成可能な発電機102を含む外科手術システム100の一実施形態を例示する。例えば、発電機102は、超音波外科用装置104を含む、異なる形式の外科用装置との使用に構成可能であり得る。
図1の実施形態では発電機102は、外科用装置104とは別個と図示されているが、特定の実施形態では、発電機102は、単体外科手術システムを形成するために外科用装置104のどちらかと一体に形成され得る。好適な発電機の実施例が、現在は米国特許出願公開第2011/0087212 A1号である、2010年10月1日出願の「SURGICAL GENERATOR FOR ULTRASONIC AND ELECTROSURGICAL DEVICES」という名称の米国特許出願第12/896,345号で説明されており、この開示内容全体は、参照により本明細書に組み入れられる。
【0010】
図2は、離断及び/又は封着に使用され得る例示的な超音波装置104の一実施形態を例示する。装置104はハンドピース116を含んでもよく、これはひいては超音波変換器114を含んでもよい。変換器114は、例えば、ケーブル122(例えば、多導体ケーブル)によって、発生器102と電気的に導通していてもよい。変換器114は、圧電素子、又は駆動信号の電気エネルギーを機械的振動に変換するために好適な他の素子若しくは構成要素を含み得る。発生器102によって活性化されるとき、超音波変換器114は、長手方向の振動を生じ得る。振動は、装置104の器具部分124(例えば、外側シース内に埋め込まれた導波管を介して)を通じて、器具部分124のエンドエフェクタ126に伝達され得る。
【0011】
図3は、例示的な超音波装置104のエンドエフェクタ126の一実施形態を例示する。エンドエフェクタ126は、導波管(図示されない)を介して超音波変換器114に連結され得るブレード151を含み得る。本明細書に教示されるように、変換器114によって駆動される際、ブレード151は振動することがあり、組織と接触する際に、組織を切断及び/又は凝固し得る。様々な実施形態により、及び、
図3に例示するように、エンドエフェクタ126は、また、エンドエフェクタ126のブレード151との協働作用に構成され得る捕捉アーム155を含み得る。ブレード151と共に、捕捉アーム155は、1組の顎部140を含み得る。捕捉アーム155は、器具部分124のシャフト153の遠位端に枢動可能に枢結され得る。捕捉アーム155は、捕捉アーム組織パッド163を含み得、該捕捉アーム組織パッドは、TEFLON(登録商標)又は他の好適な低摩擦材料で形成され得る。パッド163は、ブレード151と協働するように取り付けられてもよく、捕捉アーム155の枢動運動は、クランプパッド163をブレード151と実質的に平行な関係で、及びこれと接触するように位置付ける。この構成により、クランプされる組織片は、組織パッド163とブレード151との間に把持され得る。組織パッド163は、ブレード151と協働して組織の把持を高めるために、軸方向に間隔をあけ近位に延在する複数個の把持歯161含む、鋸歯様の構成を備えてもよい。捕捉アーム155は、
図3に示す開放位置から(捕捉アーム155はブレード151と接触するか又は、該ブレードの近位にある)閉鎖位置に任意の好適な方法で遷移し得る。例えば、ハンドピース116は、ジョークロージャトリガー138を含み得る。医師によって起動されたとき、顎部閉鎖トリガ138は、任意の好適な方法で捕捉アーム155を枢動させ得る。
【0012】
発電機102は、駆動信号を任意の好適な方法でトランスデューサ114に提供するように起動され得る。例えば、発電機102は、踏みスイッチケーブル122(
図2)を介して発電機102に連結されたフットスイッチを含み得る医者は、フットスイッチ120を押圧することにより、変換器114を、それによって変換器114及びブレード151を起動し得る。更に、又は、足踏みスイッチ120の代わりに、装置104の一部の実施形態は、例えば、ハンドピース116上に位置決めすることができ、起動されたとき、発電機102にトランスデューサ114を起動させ得るスイッチ136a−cなど、1つ以上のスイッチを利用し得る。
【0013】
図4を参照すると、外科手術システム100は、その遠位部分にて取り外し可能に位置決めすることができる組織挟持手段、又は、クリップ10を含み得る。更に詳しくは、クリップ10は、ブレード151と捕捉アーム155との間に取り外し可能に位置決めされ得る。クリップ10は、特定の状況では弾性部材であり得る接続部材によって連結することができる複数の挟持部分を含み得る。例えば、
図7に例示するように、クリップ10は、接続部材16によって接続され得る第1の挟持部分12及び第2の挟持部分14を含み得る。更に、部分12及び14は、
図7に例示するように、接続部材16によって掛けられた付勢力によって、クリップ10の開放構成で、互いから離れた状態に保たれ得る自由端18及び20を含み得る。更に、クリップ10は付勢部材16の付勢力を克服するために十分な力で他方に対して自由端18及び20の少なくとも1つを移動させることによって開放構成から閉鎖構成に遷移され得、その結果、クリップ10は、
図5の横断面図に例示する閉鎖構成になる。
【0014】
図5を参照すると、第1の挟持部分12が部分12の外壁24を通って長手方向に延在し得るクレードル部、つまり、スロット22を含み得る。スロット22は、クリップ10が捕捉アーム155とブレード151との間に位置決めされたときに捕捉アーム155の少なくとも一部を受容するようにサイズ設定することができる。同様に、第2の挟持部分14は、部分14の外壁28を通って長手方向に延在し得るクレードル部、つまり、スロット26を含み得る。スロット26は、クリップ10が捕捉アーム155とブレード151との間に位置決めされたときにブレード151の少なくとも一部を受容するようにサイズ設定することができる。スロット22及び26は、捕捉アーム155及びブレード151が、それぞれ、スロット22及び26内に余裕をもって存在することを可能にし、かつ、クリップ10を捕捉アーム155及びブレード155から容易に分離させることができるように十分な隙間を提供するようにサイズ設定することができる。更に、スロット22及び/又は26は、クリップ10が捕捉アーム155とブレード151との間に位置決めされている間にエンドエフェクタ126が閉鎖されたときに、例えば、エンドエフェクタ126に対するクリップ10の前ずれを制限するずれ制限特徴部を含み得る。更に、部分12及び/又は14は、組織が部分12及び14間に挟持されたときに、組織ずれを制限するように構成することができる、例えば、掴み歯25などの複数の突出部を含み得る。
【0015】
更に、上記に関して、
図7を再び参照すると、クリップに関して10は、それぞれ、部分12及び14の自由端18及び20にて、例えば、連動部材30及び32などの連動部材を含み得るロック機構28を含み得る。連動部材30及び32は、クリップ10が閉鎖構成に移動されたときにパチンとロック係合するように構成することができる。
【0016】
外科手術システム100のオペレータは、組織、例えば、血管を封着及び/又は切断するためにシステム100を組み付け得る。先述したように、クリップ10は、ブレード151と捕捉アーム155の間に開放構成で位置決めすることができる。オペレータは、その後、血管をクリップ10の挟持部分12及び14間に位置決めするようにエンドエフェクタ126を配向し得る。オペレータは、その後、接続部材16の付勢力を克服し、かつ、クリップ10の部分14で閉鎖構成の方へ部分12を移動させるように捕捉アーム155を起動させ得る。
図8に例示するように、オペレータは、連動部材30及び32間のロック係合の直前にクリップを可逆的な中間構成にするように捕捉アーム155を起動させることができ、これは、オペレータに、血管周りの最適挟持位置が閉鎖構成でクリップ10をロックすることを従事する前に判定されるまでクリップ10を再開して捕捉アーム155の起動を繰り返す自由を可能にし得る。
【0017】
血管周りの最適挟持位置を判定すると、オペレータは、連動部材30及び32を捕捉された血管周りにロック係合させるように捕捉アーム155を起動させ得る。ブレード151は、クリップ10の部分12及び14まで融解させて、血管を封着する及び/又は切り開くために通電されることができる。クリップ10からの溶解した材料は、封着された組織周りで及び/又は該組織を通って再び固まることによって封着を向上させることができる。特定の実施形態では、通電されたブレード151は、また、例えば、少なくとも連動部材30及び32の部分を溶解させて、ロック係合の間に該部分が再び固まることを可能にすることによって連動部材30及び32間のロック係合を向上させ得る。特定の状況では、クリップ10は、連動部材30及び32と間のロック係合を弱体化することを回避するのに十分に迅速な再固化特性を有する材料で構成され得る。あるいは、連動部材30及び32は、通電されたブレード151が連動部材30及び対応する連動部材32の全てというわけではないが一部を溶解させるか、又は、ある程度を溶解させることができるように位置決めすることができ、その結果、溶解プロセスを通じて無傷のロック係合が維持される。
【0018】
上記に関して、通電されたブレード151は、例えば、クリップ10によって捕捉された血管を完全に切断するように構成することができる。そのような状況では、通電されたブレード151は、
図6に例示するように、クリップ10を2つの異なり、つ、別個のクリップ34及び36に長手方向に切断し得、クリップ34及び36は、例えば、切断された血管の反対端を保持し得る。あるいは、通電されたブレード151は、自由端18及び20を含む最も遠位の領域以外は閉鎖されたクリップ10の部分12及び14を切断するように構成することができ、その結果、切断されたクリップ34及び36間のつなぎ具が維持される。
【0019】
図9に主として参照して、クリップ10’が、クリップ10と同様に、外科手術システム100と共に利用され得る。更に、クリップ10’は、多くの点においてクリップ10と類似のものである。例えば、クリップ10’は例えば、部分12’などの第1の挟持部分、及び、例えば、部分14’などの第2の挟持部分を含み得、該挟持部分は、例えば、接続部材16’などの接続部材によってその一端にて共に連結することができる。また、クリップ10と同様に、クリップ10’の部分12’及び14’は、自由端18’及び20’を含み得る。更に、
図9に例示するように、部分12’及び14’は、例えば、自由端18’及び20’周りに位置決めすることができる一体丁番38などの可撓部材を含み得る。特定の実施形態では、一体丁番38は、部分12’及び14’の残りより可撓であり得る。クリップ10と同様に、通電されたブレード151は、閉鎖されたクリップ10’の部分12’及び14’を切断するように構成することができ、その結果、クリップ10’は、2つのクリップに切断される。しかしながら、通電されたブレード151は、一体丁番38の位置に近位の部分12’及び14’を通過することによって一体丁番38を切断しないように構成することができ、その結果、一体丁番38は、溶解プロセスを耐えて、切断された部分的なクリップ間の可撓つなぎ具の役目をすることができる。あるいは、丁番38は、通電されたブレード151に晒されても溶解しない材料で構成することができる。
【0020】
図9を再び参照すると、クリップ10’の部分12’及び14’は、クリップ10’が閉鎖構成であるときに、その間の間隙を形成するように構成され得る。特定の実施形態では、部分12’及び14’の少なくとも1つは、凹状内壁を含み得る。例えば、
図9に例示するように、部分12’は、凹状内壁54を含み得、部分14’は、凹状内壁56を含み得る。間隙52が、クリップ10’が閉鎖構成にあるときに凹状壁部54及び56間に形成され得、かつ、例えば、大きい血管などの大きい組織に対応するのに十分な空間をクリップ10’に提供することができる。
【0021】
図10を参照すると、外科手術システム200は、シャフト253から延在し得るエンドエフェクタ226と、例えば、クリップ10又はクリップ10’などの挟持手段又はクリップとを含み得る。外科手術システム200は、多くの点において外科手術システム100と類似している。例えば、外科手術システム200には、発電機102によって電力を与えることができる。更に、外科手術システム200のエンドエフェクタ226は、第1の捕捉アーム255と第2の捕捉アーム256とを含み得、第1及び第2の捕捉アーム255及び256は、多くの点において外科手術システム100の捕捉アーム155と類似のものであり得る。特定の状況では、アーム255は、シャフト253に対して一定の位置に保持することができ、一方、アーム256は、開放位置と閉鎖位置と間でアーム255に対して移動可能であり得る。他の実施形態では、エンドエフェクタ226のアーム255及び256は、シャフト253を介して印加された起動動作に応答して、開放位置と閉鎖位置との間で互いに対して移動可能であり得る。更に、エンドエフェクタ126と同様に、クリップ10又は10’は、エンドエフェクタ226のアーム255及び256間に取り外し可能に位置決めすることができる。更に、外科手術システム200は、外科手術システム100の超音波ブレード151と同様に通電することができる超音波ブレード251を含み得る。
図10に例示するように、超音波ブレード251はシャフト253の遠位部分にてシャフト253に対して摺動可能に移動可能、かつ、開口部を通って延在可能であり得る。例えば、シャフト253は、
図10に例示するように、ブレード251を摺動可能に支持し得る該シャフトを通って延在する管腔259を含み得る。更に、管腔259は、ブレード251を捕捉アーム255及び256間に延在させることを可能し得る開口部で終端し得る。
【0022】
使用時、クリップ10は、例えば、
図10に例示するように、アーム255及び256間に開放構成で位置決めすることができる。オペレータは、その後、血管をクリップ10の挟持部分12及び14間に位置決めするようにエンドエフェクタ226を配向し得る。オペレータは、その後、クリップ10の部分12及び14を捕捉された血管周りの閉鎖構成の方に促すために接続部材16の付勢力を克服するように捕捉アーム255及び256を起動させ得る。血管周りの最適挟持位置を判定すると、オペレータは、連動部材30及び32を捕捉された血管周りにロック係合させるように捕捉アーム255及び256を起動させ得る。ブレード251は、ブレードが接続部材16と接触するまで管腔259を通って遠位に延在させることができる。ブレードは、接続部材16及び/又はクリップ10の部分12及び14を介して捕捉された血管を溶解、又は、少なくともある程度溶解させて封着及び/又は切断するために通電され得る。
【0023】
上記に関して、クリップ10及び/又は10’又はその部分は、例えば、ブレード151及び/又は251などの超音波ブレードからの超音波エネルギーに晒されて溶解又は少なくともある程度溶解され得る埋め込み型生体適合材料で構成することができる。特定の実施形態では、クリップ10及び/又は10’又はその部分は、生体吸収性材料で構成及び/又は覆われ得る。特定の状況では、クリップ10及び/又は10’は、例えば、ブレード151などの通電されたブレードに晒されると溶解する1つ以上の材料、及び、ブレード151に晒されても溶解し得ない1つ以上の材料の組合せで構成することができる。特定の状況では、クリップ10及び/又は10’は、1つ以上の吸収性材料及び1つ以上の非吸収性材料の組合せで構成され得る。
【0024】
例えば、クリップ10及び/又は10’などの本開示のクリップつまり挟持手段と共に使用される好適な材料の実施例は、血小板乏血漿(PPP)、多血小板血漿(PRP)、でん粉、キトサン、アルギネート、フィブリン、トロンビン、多糖類、セルロース、コラーゲン、ウシコラーゲン、ゼラチン−レゾルシン−ホルマリン接着剤、酸化セルロース、ムラサキガイ系接着剤、ポリ(アミノ酸)、アガロース、アミロース、ヒアルロナン、ポリヒドロキシン酪酸(PHB)、ヒアルロン酸、ポリ(ビニルピロリドン)(PVP)、ポリ(ビニルアルコール)(PVA)、ポリラクチド(PLA)、ポリグリコリド(PGA)、ポリカプロラクタン(PCL)、及びそれらのコポリマー、VICRYL(登録商標)(Ethicon,Inc.,Somerville,N.J.)、MONOCRYL material、PANACRYL(Ethicon,Inc.,Somerville,N.J.)などの薬液及び/又はバットレス構成成分、及び/又は各材料の組み合わせを含む、生物学的材料と混合されかつ創傷又は欠陥部位へ導入されるのが好適な任意の他の材料を、更に含み得るが、これらに限定されない。特定の状況では、クリップ10及び/又は10’又はその部分は、次の材料:イプシロン−カプロラクトングリコリド、ウシ囲心嚢、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリグラクチン、ポリジオキサノン、ポリグリコネート、乳清蛋白質、セルロースガム、でん粉、ゼラチン、シルク、ナイロン、ポリプロピレン、編組ポリエステル、ポリブテステル、ポリエチレン、及び/又はポリエーテルエーテルケトン類から選択された材料を含み得る。特定の状況では、クリップ10及び/又は10’は、例えば、チタンなどの、例えば、金属材料などの、非吸収性材料である程度構成され得る。
【0025】
図11を参照すると、外科手術システム100が、ブロック、又は、例えば、ブレード151に取り外し可能に連結することができる血圧バンド50などの血圧バンドの形状であり得る封着部材を含み得る。血圧バンド50は、ブレード151を受容するように構成されたクレードル部つまりスロット52を含み得る。更に、血圧バンド50は、組織接触面51とブレード接触面53とを含み得る。使用時、ブレード151は、ブレード151がブレード接触面53接触することができるように血圧バンド50のスロット52内に少なくとも部分的に位置決めすることができる。先述したように、エンドエフェクタ126は、例えば、血管などの組織を捕捉アーム155とブレード151との間に位置決めするように配向することができる。捕捉アーム155は、その後、血管を捕捉するように起動させることができる。ブレード151は、捕捉アーム155が起動されるときに通電することができ、その結果、超音波エネルギーが、血圧バンド50及び捕捉された血管に伝達される。通電されたブレード151からの超音波エネルギーは、血圧バンド50を介して、溶解、又は、少なくともある程度溶解し得る。血圧バンド50からの融解した材料は、封着された血管周りで及び/又は該血管を通って再び固まることによって捕捉された血管の封着を向上させることができる。特定の状況では、ブレード151は、捕捉アーム155が起動するまで通電されない。
【0026】
クリップ10と同様に、血圧バンド50、又は、その部分は、例えば、ブレード151及び251などの超音波ブレードからの超音波エネルギーに晒されると溶解、少なくともある程度溶解され得る生体適合材料で構成することができる。特定の実施形態では、血圧バンド50又はその部分は、生体吸収性材料で構成及び/又は覆うことができる。好適な材料の実施例には乏血小板血漿(PPP)、多血小板血漿(PRP)、デンプン、キトサン、アルギネート、フィブリン、トロンビン、多糖類、セルロース、コラーゲン、ウシコラーゲン、ゼラチン−レゾルシン−ホルマリン粘着物、酸化セルロース、ムラサキガイ系粘着物、ポリ(アミノ酸)、アガロース、アミロース、ヒアルロナン、ポリヒドロキシブチレート(PHB)、ヒアルロン酸、ポリ(ビニールピロリドン)(PVP)、ポリ(ビニルアルコール)(PVA)、ポリラクチド(PLA)、ポリグリコリド(PGA)、ポリカプロラクトン(PCL)、及びそれらのコポリマー、VICRYL(登録商標)(Ethicon,Inc.,Somerville,N.J.)、MONOCRYL材料、PANACRYL(Ethicon,Inc.,Somerville,N.J.)、及び/又は生体物質との混合、及び、創傷又は欠陥部位に導入するためにこの材料の組み合わせも含め、好適な任意の他の物質が挙げられるが、これらに限定されない。特定の実施形態では、血圧バンド50又はその部分は、以下の材料:イプシロン−カプロラクトングリコリド、ウシ囲心嚢、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリグラクチン、ポリジオキサノン、ポリグリコネート、乳清蛋白質、セルロースガム、でん粉、ゼラチン、シルク、ナイロン、ポリプロピレン、編組ポリエステル、ポリブテステル、ポリエチレン、及び/又はポリエーテルエーテルケトン類から選択された材料を含み得る。更に、血圧バンド50は、組織が捕捉アーム155と血圧バンド50との間で捕捉されたときに組織ずれを制限するために、例えば、組織接触面51上の掴み歯などの複数の突出部を更に含むことができる。更に、血圧バンド50は、また、ブレード151に対する血圧バンド50のずれを制限するためにブレード接触面53上の掴み歯を含み得る。
【0027】
特定の状況では、封着部材は、1つ以上の埋め込み型材料で構成することができる。例えば、封着部材は、1つ以上の吸収性材料及び1つ以上の非吸収性材料の組合せで構成することができる。更に、封着部材は、通電されたブレード151に晒されると溶解し得る1つ以上の材料と、通電されたブレード151に晒されても溶解され得ない1つ以上の材料の組合せで構成することができる。
【0028】
図11Aをここで参照すると、封着部材は、例えば、1つ以上の埋め込み型材料で構成され得るメッシュ157などのメッシュの形状と取ることができる。特定の状況では、メッシュ157は、非吸収性材料、例えば、先述した吸収性材料の1つ以上で被覆することができるチタンなどの、例えば、金属で構成され得る。吸収性材料を金属メッシュと連結する他の手段が、本開示によって企図される。通電されたブレードは、組織上へ吸収性材料を溶解させ得、一方、メッシュ157の金属コアは、封着された組織の構造的支持を提供するために、無傷か又は少なくとも実質的に無傷のままであり得る。更に、溶解した材料は、封着された組織の周りで及び/又は該組織を通って及び/又はメッシュ157の金属部分の周りで再び固まることによって封着された組織とメッシュ157の金属部分との付着を向上させ得る。
図11Aに例示するように、メッシュ157は、捕捉アーム155と外科手術システム100のブレード151との間に位置決めすることができる。先述したように、捕捉アーム155は、組織をブレード151に当接して捕捉するように起動させることができる。特定の状況では、メッシュ157は、組織をメッシュ157と捕捉アーム155との間で捕捉することができるようにブレード151に当接して位置決めすることができる。他の状況では、メッシュ157は、組織をメッシュ157とブレード151との間で捕捉することができるように捕捉アーム155に当接して位置決めすることができる。他の状況では、
図11Aに例示するように、メッシュ157は、捕捉アーム155が組織を捕捉するように起動されたときにメッシュ157が捕捉された組織に巻回することを許容するために捕捉アーム155に当接して位置決めされ、かつ、ブレード151に当接して位置決めすることができる。更に、ブレード151は、先述したように、メッシュ157の吸収性部分を捕捉された組織上へ溶解させるために通電することができる。更に、メッシュ157の非吸収性部分は、封着された組織の更なる構造的支持を提供するために封着された組織に巻回することができる。
【0029】
図11Bをここで参照すると、封着部材は、例えば、1つ以上の埋め込み型材料で構成され得る管状部材171などの管状部材の形状と取ることができる。管状部材171は、
図11Bに例示するように、管状部材171の長さに沿って長手方向に延在し得るスリット173を含み得る。管状部材171は、捕捉アーム155及び/又はブレード151に巻回され得る。管状部材171は、
図11Bに例示するように、捕捉アーム155及びブレード151に巻回するのに十分に可撓であり得る。特定の状況では、管状部材171は、メッシュ又は織り構造体の形を取り得る。
【0030】
使用時、管状部材171は、
図11Bに例示するように、管状部材171の内側で、又は、該管状部材の少なくとも実質的に内側で捕捉アーム155及びブレード151に対応するために屈曲させることができる。捕捉アーム155及びブレード151は、スリット173を介して管状部材171に挿入することができる。特定の状況では、管状部材171は、捕捉アーム155及びブレード151の1つの周りに位置決めすることができる。これらの状況では、管状部材171は、スリット及び捕捉アーム155を含み得ないか、又は、ブレード151は、管状部材171の遠位開口部を介して管状部材171に挿入され得る。いずれにしても、捕捉アーム155及び/又はブレード151の周りに管状部材171を位置決めすると、捕捉アーム155は、先述したように、組織を捕捉するように起動することができ、ブレード151は、管状部材171を介して溶解するよう通電することができ、その結果、管状部材171の溶解した材料は、封着された組織の周りで及び/又は該組織を通って再び固まることができる。
【0031】
図12及び13をここで参照すると、外科手術システム300が、シャフト353から延在するエンドエフェクタ326と、挟持部材、つまり、例えば、クリップ10又はクリップ10’などのクリップとを含み得る。外科手術システム300は、多くの点において外科手術システム100と類似している。例えば、外科手術システム300には、発電機102によって電力を与えることができる。更に、外科手術システム300は、超音波ブレード151と多くの点において類似の超音波ブレード351を含み得る。しかしながら、
図12に例示するように、外科手術システム300のエンドエフェクタ326は、外科手術システム100のエンドエフェクタ126と異なり、捕捉アームを含み得ない。エンドエフェクタ326のそのブレード351は、カム部材304を遠位部分にて含み得る管状部材302を介して摺動可能に配置され得る。
図12に例示するように、ブレード351は、長手軸L−Lに沿って管状部材302の遠位開口部を通って延長及び収縮させることができる。更に、例えば、クリップ10などのクリップは、
図14に例示するように、ブレード351を挟持部分14のスロット26内で少なくともある程度受容することができるように、ブレード351上へ位置決めすることができる。
【0032】
使用時、外科手術システム300は、例えば、血管などの組織を外科用クリップ10の挟持部分12及び14間に位置決めするように配向することができる。管状部材302は、その後、矢印B1の方向にブレード351に対して前進させることができ、及び/又は、ブレード351は、
図12に例示するように、矢印B2の方向に管状部材302に対して退避させることができ、これは、カム部材304が挟持部分12に圧縮力を掛けることを許容し得、その結果、挟持部分12は、挟持部分14との閉鎖構成に向かって移動される。ブレード151に関して先述したように、ブレード351は、捕捉された血管を封着及び/又は切断し、かつ、
図15に例示するように、クリップ10を溶解又は少なくともある程度溶解させるために通電され得る。特定の実施形態では、ブレード351は、挟持部分12が挟持部分14とのロック係合に向かって動作中である間に通電することができ、及び/又は、その後、血管が封着されるまで通電されて続くことができる。あるいは、ブレード351は、挟持部分12が挟持部分14とのロック係合に至った後に通電することができる。挟持部分14及び/又はブレード351は、カム部材304が挟持部分12を挟持部分14の方に移動させるために必要とされる圧縮力を適用するときに、例えば、クリップ10の前ずれを防止するために滑り制限特徴部を含み得る。
【0033】
特定の実施形態では、
図16をここで主として参照すると、管状部材302は、可撓遠位部分306を含み得る。例えば、遠位部分306は、管状部材302を通るブレード351の平滑な並進を確保するために遠位部分306の可撓性を増大させ得る複数のスリット308を含み得る。
【0034】
外科手術システム100は、1つ以上の挟持部材又はクリップをエンドエフェクタ126上へ取り付ける取り付け機構部を含み得る。
図17に例示するように、取り付け機構部は、それぞれ、捕捉アーム155及びブレード151上に取り付けることができる取り付けアーム402及び404を含み得る取り付け部材401を含み得ること。取り付けアーム402及び404は、例えば、摩擦嵌合によって捕捉アーム155及びブレード151に解放可能に連結され得る。特定の状況では、取り付けアーム402及び404は、それぞれ、捕捉アーム155及びブレード151における対応するロック部材との解放可能なロック係合のために連動部材を含み得る。
【0035】
上記に関して、取り付けアーム402及び404は、ピボット、又は、例えば、ピン419(
図18を参照されたい)などのピン周りに枢動可能であり得る。特定の状況では、取り付けアーム402及び404は、起動部414及び416を同時に推し進めることによって互いに向かって移動させることができる。他の状況では、取り付けアーム402及び404は、ピン419に近位の独立した起動機構部(図示せず)を使用して起動させることができる。他の状況では、例えば、取り付けアーム402は、先述したように、捕捉アーム155を起動させると、次に、取り付けアーム402を取り付けアーム404に向かって移動させることができるように、捕捉アーム155に移動可能に連結することができる。
【0036】
いずれにしても、取り付け部材401は、例えば、
図17に例示するように、第1のクリップ418をエンドエフェクタ126の片側に、第2のクリップ420をエンドエフェクタ126の反対側に位置決めするように構成することができる。クリップ418及び420は、取り付けアーム402及び404において、対応するドッキング部材によって支持することができる。例えば、
図17に例示するように、クリップ418は、ドッキング部材406及び410によって支持することができ、クリップ420は、ドッキング部材408及び412によって支持することができる。更に、クリップ418及び420は、クリップ10と同様に、連動部材430及び432を含み得る。更に、クリップ418及び420は、開放構成(
図17を参照されたい)と閉鎖構成(
図419を参照されたい)の間で取り付けアーム402及び404によって移動させることができ、連動部材430及び432は、クリップ418及び420が閉鎖構成に移動されるときにパチンとロック係合するように構成することができる。読者は、取り付け部材401及び/又はクリップ418及び420は、外科手術システム100とは別々に製造及び滅菌され得、かつ、使用時にオペレータによって組み付けられ得ると認識するであろう。あるいは、取り付け部材401及び/又はクリップ418及び420は、滅菌前に、製造されて外科手術システム100と組み付けることができる。更に、オペレータは、クリップ418及び420を配置した後に、外科手術システム100で再使用するために新しいクリップと共に取り付け部材401を改めて載置することができる。特定の状況では、取り付け部材401は、配置機構部(図示せず)を介して連続して配置することができる複数のクリップを含み得るクリップカートリッジ(図示せず)を含むことができる。
【0037】
使用時、取り付け部材401は、先述したように、エンドエフェクタ126に連結することができる。更に、エンドエフェクタ126は、組織、例えば、大きい血管の周りに位置決めすることができる。オペレータは、その後、クリップ418及び420によって血管を捕捉するために、取り付けアーム402及び404の少なくとも一方をアーム402及び404の他方のアームに向かって移動させ得る。オペレータは、連動部材430及び432間のロック係合の直前にクリップ402及び404を逆転可能な中間構成にするように取り付け部材を起動させ得、該中間構成は、閉鎖構成でクリップ402及び404をロックすることに従事する前に血管周りの最適挟持位置が判定されるまでクリップ418及び420を再開して取り付け部材401の起動を繰り返す自由をオペレータに可能にし得る。
【0038】
血管周りの最適挟持位置を判定すると、オペレータは、クリップ418及び420の連動部材430及び432を捕捉された血管周りでロック係合させるために取り付け部材401を起動させ得る。ブレード151は、その後、クリップ418及び420によって挟持された血管を封着及び/又は切断するために通電することができる。通電されたブレード151が閉鎖されたクリップ418及び420間に通されるとき、ブレード151は、クリップ418及び420の部分を溶解させ得、該部分は、再び固まると、クリップ418及び420の連動部材430及び432間のロック係合を向上させ得る。更に、クリップ418及び420の溶解した材料は、封着された組織の周りで及び/又は該組織を通って再び固まることによって、組織封着を向上させることができる。
図19に例示するように、血管「BV」は、クリップ418及び420間で通電されたブレード151によって切断され得る。更に、クリップ418及び420は、血管「BV」の切断された端部部分を挟持し得る。
【0039】
全体又は部分において、本明細書に参照により援用されるものとされるいずれの特許公報又は他の開示物も、援用される内容が現行の定義、記載、又は本開示に記載されている他の開示物と矛盾しない範囲でのみ本明細書に援用するものとする。このように及び必要な範囲で、本明細書に明瞭に記載されている開示は、参照により本明細書に援用される任意の矛盾する事物に取って代わるものとする。本明細書に参照により援用するものとされているが、既存の定義、見解、又は本明細書に記載された他の開示内容と矛盾する全ての内容、又はそれらの部分は、援用された内容と既存の開示内容との間にあくまで矛盾が生じない範囲でのみ援用するものとする。
【0040】
以上、本発明を例示的な設計を有するものとして説明したが、本発明は、本開示の趣旨及び範囲内で更に改変することができる。したがって、本出願はその一般的原理を利用した本発明のあらゆる変形、使用、又は適応を網羅するものとする。更に、本出願は、本発明が関連する技術分野における既知の又は従来の実施に含まれるところの本開示からの発展形を網羅するものとする。
【0041】
〔実施の態様〕
(1) 外科手術システムであって、
エンドエフェクタであって、
超音波ブレードと、
組織を前記超音波ブレードに当接して捕捉するように移動可能である捕捉アームと、を含む、エンドエフェクタと、
前記超音波ブレードへの伝達のために超音波エネルギーを生成するように構成されたトランスデューサと、
前記エンドエフェクタに取り外し可能に連結され、前記超音波ブレードに当接して前記捕捉アームによって捕捉された前記組織を挟持するように構成された挟持部材と、を備える、外科手術システム。
(2) 前記挟持部材が、前記捕捉アームと前記超音波ブレードとの間に位置決めされるように構成される、実施態様1に記載の外科手術システム。
(3) 前記超音波ブレードが、前記挟持部材の少なくとも一部を溶解させるように構成される、実施態様1に記載の外科手術システム。
(4) 前記超音波ブレードが、前記挟持部材の少なくとも一部を通過することによって前記捕捉された組織を封着するように構成される、実施態様1に記載の外科手術システム。
(5) 前記挟持部材が、生体吸収性材料を含む、実施態様1に記載の外科手術システム。
【0042】
(6) 前記挟持部材が、
前記超音波ブレードに取り外し可能に連結された第1の部分と、
前記捕捉アームに取り外し可能に連結された第2の部分と、を含み、前記第1の部分及び前記第2の部分の少なくとも1つが、前記捕捉された組織を挟持するように移動可能である、実施態様1に記載の外科手術システム。
(7) 前記挟持部材が、挟持後の構成で前記第1の部分を前記第2の部分にロックするように構成されたロック機構を更に含む、実施態様6に記載の外科手術システム。
(8) 前記挟持部材は、前記挟持部材が前記挟持後の構成にあるときに前記第1の部分と前記第2の部分との間の間隙を含む、実施態様7に記載の外科手術システム。
(9) 前記第1の部分及び前記第2の部分の少なくとも1つが、その遠位部分にて一体丁番(living hinge)を含む、実施態様6に記載の外科手術システム。
(10) 外科手術システムであって、
エンドエフェクタであって、
超音波ブレードと、
組織を前記超音波ブレードに当接して捕捉するように移動可能である捕捉アームと、を含む、エンドエフェクタと、
前記超音波ブレードへの伝達のために超音波エネルギーを生成するように構成されたトランスデューサと、
前記超音波ブレードに当接して前記捕捉アームによって捕捉された前記組織を挟持する挟持手段と、
前記エンドエフェクタに取り外し可能に連結された取付け手段と、を備え、前記取付け手段が、前記挟持手段を前記エンドエフェクタに取り付けるように構成される、外科手術システム。
【0043】
(11) 前記挟持手段が、前記取付け手段に取り外し可能に連結される、実施態様10に記載の外科手術システム。
(12) 前記超音波ブレードが、前記挟持手段の少なくとも一部を溶解させるように構成される、実施態様10に記載の外科手術システム。
(13) 前記超音波ブレードが、前記挟持手段の少なくとも一部を通過することによって前記捕捉された組織を封着するように構成される、実施態様10に記載の外科手術システム。
(14) 前記挟持手段が、生体吸収性材料を含む、実施態様10に記載の外科手術システム。
(15) 外科手術システムであって、
細長い部材であって、カム部材を前記細長い部材の遠位部分にて含む、細長い部材と、
前記細長い部材に対して摺動可能に移動可能であり、かつ、前記細長い部材の前記遠位部分を越えて延在可能な、超音波ブレードと、
前記超音波ブレードへの伝達のために超音波エネルギーを生成するように構成された、トランスデューサと、
前記超音波ブレードに取り外し可能に連結された、外科用クリップと、を備え、前記カム部材が、組織を挟持するために前記外科用クリップを促すように構成される、外科手術システム。
【0044】
(16) 前記超音波ブレードが、前記外科用クリップの少なくとも一部を溶解させるように構成される、実施態様15に記載の外科手術システム。
(17) 前記外科用クリップが、生体吸収性材料を含む、実施態様15に記載の外科手術システム。
(18) 前記外科用クリップが、
前記超音波ブレードに取り外し可能に連結された、第1の挟持部分と、
第2の挟持部分であって、前記組織を前記第1の挟持部分と前記第2の挟持部分との間に挟持するように前記カム部材によって移動可能に支持された、第2の挟持部分と、を含む、実施態様15に記載の外科手術システム。
(19) 前記外科用クリップが、挟持後の構成で前記第1の挟持部分を前記第2の挟持部分にロックするように構成されたロック機構を更に含む、実施態様18に記載の外科手術システム。
(20) 前記外科用クリップは、前記外科用クリップが前記挟持後の構成にあるときに前記第1の挟持部分と前記第2の挟持部分との間の間隙を含む、実施態様19に記載の外科手術システム。
【0045】
(21) 外科手術システムであって、
エンドエフェクタであって、
超音波ブレードと、
組織を前記超音波ブレードに当接して捕捉するように移動可能である捕捉アームと、を含む、エンドエフェクタと、
前記超音波ブレードへの伝達のために超音波エネルギーを生成するように構成された、トランスデューサと、
前記エンドエフェクタに取り外し可能に連結された封着部材と、を備え、前記封着部材が、前記捕捉アームによって捕捉された前記組織上へ少なくとも部分的に溶解することによって、前記超音波ブレードに当接して前記捕捉アームによって捕捉された前記組織を封着するように構成される、外科手術システム。