(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
少なくとも1つのポリイソシアネートを含むイソシアネート成分と、少なくともポリオキシブチレン−ポリオキシプロピレンポリオールを含むイソシアネート反応性成分との反応生成物であるプレポリマーであって、前記ポリオールは、1.6〜3.5の官能価及び1000〜2200の数平均分子量を有し、前記ポリオキシブチレン−ポリオキシプロピレンポリオールは、80〜85重量パーセントのポリオキシブチレンを含有する、前記プレポリマーを含む湿気硬化型シーリング材系であって、
前記プレポリマーは、前記プレポリマーの1〜6重量パーセントの遊離イソシアネート含有量を有し、
前記プレポリマーは、25℃で25〜180未満Pa・sの粘度を有する、前記反応硬化型シーリング材系。
前記ポリイソシアネートは、モノマージフェニルメタンジイソシアネート、ポリカルボジイミド修飾ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリマージフェニルメタンジイソシアネート、またはそれらの組み合わせである、請求項2に記載の硬化型シーリング材系。
前記ポリイソシアネートは、ポリカルボジイミド修飾ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリマージフェニルメタンジイソシアネート、またはそれらの組み合わせである、請求項5に記載の方法。
a)少なくとも1つのポリイソシアネートを含むイソシアネート成分と、少なくともポリオキシブチレン−ポリオキシプロピレンポリオールを含むイソシアネート反応性成分との反応生成物であるプレポリマーであって、前記ポリオールは、1.6〜3.5の官能価及び1000〜2200の数平均分子量を有し、前記ポリオキシブチレン−ポリオキシプロピレンポリオールは、80〜85重量パーセントのポリオキシブチレンを含有する、プレポリマーと、
b)2個以上のイソシアネート反応基を有する鎖延長剤と
を含む反応硬化型シーリング材系であって、
前記プレポリマーは、前記プレポリマーの1〜6重量パーセントの遊離イソシアネート含有量を有し、
前記プレポリマーは、25℃で25〜180未満Pa・sの粘度を有する、前記反応硬化型シーリング材系。
前記ポリイソシアネートは、モノマージフェニルメタンジイソシアネート、ポリカルボジイミド修飾ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリマージフェニルメタンジイソシアネート、またはそれらの組み合わせである、請求項13に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0007】
疎水性ポリウレタンに基づく系は、種々のCASE(コーティング、接着剤、シーリング材、及びエラストマー)用途に使用される。例示的な耐湿性シーリング材用途は、ドア及び窓等の有窓アセンブリのための建築用シーリング材、商用または家庭用のスパ、タブ、プール、及びシャワーのためのシーリング材、ならびに雨樋、天窓、及び屋根通気口の周辺のシーリング材を含む。プロピレンオキシド(PO)系ポリオールは、ブチレンオキシド(BO)に基づくポリオールよりも疎水性が低いが、本発明のPO/BO系ポリオールによって生成されるエラストマー性シーリング材は、機械的性質及び紫外線劣化に対する抵抗性の低下を伴わずに、良好な耐吸水性を維持するということが予期せず発見された。PO/BOポリオールに基づくプレポリマーは、比較的低い粘度を有し、それらを噴霧用途に適したものにする。すなわち、プレポリマーは、通常、25℃で25〜300Pa・sの粘度を有する。さらなる実施形態において、プレポリマーは、25℃で250Pa・s未満、200Pa・s未満、または180Pa・s未満の粘度を有する。噴霧可能な配合物はまた、表面に噴霧されたときに高い反応性を示す。
【0008】
シーリング材は、1成分系または2成分系を使用して形成されてもよく、そのいずれもプレポリマー成分を含む。プレポリマーは、プレポリマーの総重量に基づいて、1重量%〜20重量%(例えば、2重量%〜10重量%、2重量%〜8重量%、2重量%〜6重量%等)の遊離イソシアネート基(NCO)含有量を有し得る。例えば、プレポリマーは、ワンポット手順において調製されてもよい。
【0009】
1成分系は、少なくとも1つのプレポリマーを含む単一成分を有する。プレポリマーは、イソシアネート成分とイソシアネート反応性成分との反応によって形成され、イソシアネート成分は、化学量論的に過剰な量で存在する。ポリオールが活性ヒドロキシル基を含有する場合、活性ヒドロキシル基とイソシアネート部分との反応は、ウレタン結合の形成をもたらす。したがって、プレポリマーは、ウレタン結合及びイソシアネート末端基の両方を含み得る。
【0010】
イソシアネート成分は、少なくとも1つのポリイソシアネートを含む。イソシアネート反応性成分は、ポリブタジエン以外の疎水性ポリオールを少なくとも含む。疎水性ポリオールは、ブチレンオキシド及びプロピレンオキシドに由来する(例えば、少なくともブチレンオキシド、プロピレンオキシド、及び当該技術分野で既知のポリウレタンの開始剤の反応生成物である)。疎水性ポリオールは、第1のBO/POコポリマーポリオールの総重量に基づいて少なくとも50重量%のポリオキシブチレン含有量を有するブチレンオキシド−プロピレンオキシド(BO/PO)コポリマーポリオールである。
【0011】
イソシアネート反応性成分は、他のポリエーテルまたはポリエステルポリオールを含んでもよい。例えば、イソシアネート反応性成分は、ブチレンオキシド−プロピレンオキシド(BO/PO)コポリマーポリオールに加えて、プロピレンオキシド及び/またはエチレンオキシド系ポリエーテルポリオールを含んでもよい。例えば、イソシアネート反応性成分は、例えば、1.6〜3.5の官能価、及び200〜10,000(例えば、1000〜5000、1500〜4000、2000〜3000等)の数平均分子量を有する一級ヒドロキシル含有アルコールを含んでもよい。一級ヒドロキシル含有アルコールは、平均1.8〜2.2個の末端ヒドロキシル基を有し得る。例えば、一級ヒドロキシル含有アルコールは、ポリブタジエン、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリオキシプロピレン、またはポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンである。
【0012】
単一成分は、シーリング材として表面に直接適用されてもよい。単一成分は、表面に適用された後で湿気硬化されてもよい。
【0013】
2成分系は、第1の成分及び第2の成分を含み、第1及び第2の成分のうちの一方は、イソシアネート成分と少なくとも疎水性ポリオール(すなわち、ブチレンオキシド−プロピレンオキシド(BO/PO)コポリマーポリオール)を含むイソシアネート反応性成分との反応によって形成されるイソシアネート終端プレポリマーである少なくとも1つのプレポリマーを含む。第1及び第2の成分のうちの他方は、疎水性ポリオールを(プレポリマーではなく、ポリオールとして)含んでもよい。例えば、第1及び第2の成分のうちの他方の疎水性ポリオールは、第2のBO/POコポリマーポリオールの総重量に基づいて少なくとも50重量%のポリオキシブチレン含有量を有するブチレンオキシド−プロピレンオキシド(BO/PO)コポリマーポリオールであってもよい。2成分系において使用される疎水性ポリオールは、2成分系のプレポリマーを形成するために使用される疎水性ポリオールと同じであってもよいか、または異なってもよい。第1及び第2の成分は、シーリング材として表面に適用される直前に混合されてもよく、例えば、複数の成分を直接衝突によって混合するスプレーガンが使用されてもよい。
【0014】
1成分系及び2成分の両方に関して、BO/POコポリマーポリオールは、ポリオキシプロピレンよりも高い重量パーセントのポリオキシブチレンを有する。例えば、第1のBO/POコポリマーポリオールは、少なくとも50重量%、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも75重量%、少なくとも80重量%、及び/または少なくとも85重量%のポリオキシブチレン単位を含み、合計100重量%に基づいて、その残りは、ポリオキシプロピレン単位が占める。第1のBO/POコポリマーポリオールは、500〜3,000(例えば、750〜2,500、1,000〜2,200等)の数平均分子量を有し得る。第1のBO/POコポリマーポリオールは、1.6〜3.5(例えば、1.8〜3.2、2〜3等)の公称平均ヒドロキシル官能価を有し得る。例示的な実施形態によれば、第1のBO/POコポリマーポリオールはジオールまたはトリオールであってもよく、ポリオキシプロピレン単位の総数平均分子量は350〜420であり、ポリオキシブチレン単位の総数平均分子量ブロックは1500〜1700である。ポリオール成分は、第1のBO/POコポリマーポリオール及び任意選択的な一級ヒドロキシル含有ポリオールに加えて、少なくとも1つの他のポリエーテルまたはポリエステルポリオールを含んでもよい。
【0015】
第1のBO/POコポリマーポリオールは、プロピレンオキシド及びブチレンオキシドを2〜8個(例えば、2〜6個、2〜4個等)の活性水素原子を有する開始剤に加えることを含む重合反応によって調製され得る。ポリオールは、混合オキシドコポリマーまたはブロックコポリマーであってもよい。一実施形態において、BO/POコポリマーは、外部BOブロックとともにPOの内部ブロックを有する。重合のための触媒は、アニオン性またはカチオン性であり得る。例示的な触媒は、例えば、KOH、CsOH、三フッ化ホウ素、及び複合金属シアン化物錯体(DMC)触媒、例えば、ヘキサシアノコバルト酸亜鉛または第四級ホスファゼニウム化合物等を含む。
【0016】
プレポリマーを形成するための(また任意選択的に、非プレポリマー形態の1成分系または2成分系において使用される)イソシアネート成分は、少なくとも1つのポリイソシアネート(例えば、ジイソシアネート)を含む。例示的なイソシアネートは、芳香族、脂環式、及び脂肪族イソシアネートを含む。例えば、当該技術分野で既知のイソシアネートが使用されてもよい。例示的なイソシアネートは、ジフェニルメタンジイソシアンテ(MDI)の4,4′−、2,4′、及び2,2′−異性体、それらのブレンド、ならびにポリマー及びモノマーMDIブレンド、トルエン−2,4−及び2,6−ジイソシアンテ(TDI)m−及びp−フェニレンジイソシアネート、クロロフェニレン−2,4−ジイソシアネート、ジフェニレン−4,4′−ジイソシアネート、4,4′−ジイソシアネート−3,3′−ジメチルジフェニル、3−メチルジフェニル−メタン−4,4′−ジイソシアネート、ジフェニルエーテルジイソシアネート、2,4,6−トリイソシアネートトルエン、2,4,4′−トリイソシアネートジフェニルエーテル、エチレンジイソシアネート、及び1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートを含む。例えば、ビウレット、尿素、カルボジイミド、アロホネート、及び/またはイソシアヌレート基を含有する上記ポリイソシアネート基のいずれかの誘導体が使用されてもよい。例示的な実施形態によれば、イソシアネート成分は、例えば、MDIの4,4′−異性体の40重量%〜99重量%のMDIを含む。
【0017】
プレポリマーを形成するための(また任意選択的に、成分のうちの一方を形成するための2成分系において使用される)イソシアネート反応性成分は、第2のBO/POコポリマーポリオールの総重量に基づいて少なくとも50重量%のポリオキシブチレン含有量を有するBO/POコポリマーポリオールを含む。イソシアネート反応性成分は、任意選択的に、触媒、硬化剤、pH中和剤、鎖延長剤、及び/または架橋剤成分を含んでもよい。
【0018】
任意選択的な触媒成分は、例えば、第2の成分の総重量の5重量%未満を占める、少なくとも1つのスズ及び/またはアミン系触媒を含んでもよい。例えば、市販の触媒が使用されてもよい。触媒は、少量で、例えば、0.0015重量%〜5重量%(例えば、0.01重量%〜1.0重量%等)で使用されてもよい。
【0019】
触媒の例は、三級アミン、カルボン酸スズ;有機スズ化合物;三級ホスフィン;種々の金属キレート;強酸の金属塩、例えば、塩化第二鉄、塩化第二スズ、塩化第一スズ、三塩化アンチモン、硝酸ビスマス、塩化ビスマス等を含む。三級アミン触媒及びスズ触媒が、一般的に好まれる。
【0020】
代表的な三級アミン触媒は、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N,N′,N′−テトラメチル−1,4−ブタンジアミン、N,N−ジメチルピペラジン、1,4−ジアゾビシクロ−2,2,2−オクタン、ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、モルホリン,4,4′−(オキシジ−2,1−エタンジイル)ビス、トリエチレンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、N−セチルN,N−ジメチルアミン、N−ココ−モルホリン、N,N−ジメチルアミノメチルN−メチルエタノールアミン、N,N,N′−トリメチル−N′−ヒドロキシエチルビス(アミノエチル)エーテル、N,N−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)N−イソプロパノールアミン、(N,N−ジメチル)アミノ−エトキシエタノール、N,N,N′,N′−テトラメチルヘキサンジアミン、1,8−ジアザビシクロ−5,4,0−ウンデセン−7、N,N−ジモルホリノジエチルエーテル、N−メチルイミダゾール、ジメチルアミノプロピルジプロパノールアミン、ビス(ジメチルアミノプロピル)アミノ−2−プロパノール、テトラメチルアミノビス(プロピルアミン)、(ジメチル(アミノエトキシエチル))((ジメチルアミン)エチル)エーテル、トリス(ジメチルアミノプロピル)アミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、ビス(N,N−ジメチル−3−アミノプロピル)アミン、1,2−エチレンピペリジン、及びメチル−ヒドロキシエチルピペラジンを含むと考えられる。
【0021】
例示的なスズ含有触媒は、オクタン酸第一スズ、ジ酢酸ジブチルスズ、ジラウリン酸ジブチルスズ、ジブチルスズジメルカプチド、ジアルキルスズジアルキルメルカプト酸、ジブチルスズオキシド、ジメチルスズジメルカプチド、ジイソオクチルメルカプト酢酸ジメチルスズ等を含むと考えられる。
【0022】
任意選択的な硬化剤成分は、少なくとも1つのアミン系硬化剤を含んでもよい。含まれる場合、任意選択的な硬化剤成分は、第2の成分の総重量の5重量%〜50重量%(例えば、10重量%〜45重量%、15重量%〜40重量%、20重量%〜35重量%等)を占めてもよい。例えば、アミン系硬化剤は、二官能性有機ジアミン化合物(トルエン系ジアミン、フェニル系ジアミン、アルキル系ジアニリン、ポリエーテル系ジアミン、もしくはイソホロン系ジアミン等)または三官能性有機ジアミン化合物(フェニル系トリアミン、アルキル系トラミン、もしくはプロピレン系トリアミン)であってもよい。例示的なアミン系硬化剤は、Albemarle CorporationからEthacureの商標名で入手可能である。
【0023】
任意選択的な鎖延長剤成分は、1分子当たり2個のイソシアネート反応基、例えば、ヒドロキシル基またはアミン基等を有する少なくとも1つの鎖延長剤を含んでもよく、またイソシアネート反応基当たり400未満の当量重量を有し得る。例えば、鎖延長剤は、第2のBO/POコポリマーポリオールとブレンドされてもよいか、または第1の成分の形成中に別個に提供されてもよい。含まれる場合、鎖延長剤成分は、第2の成分の総重量に基づいて0.1重量%〜15重量%(例えば、0.2重量%〜10重量%等)の量で存在してもよい。
【0024】
2成分系の場合、イソシアネート成分に加えて、他の成分は鎖延長剤である。鎖延長剤は、本明細書に記載される疎水性ポリオール含有BO/POであってもよく、その場合、ポリオールは最大1000の分子量を有する。本明細書に以前に記載され、また最大1000の分子量を有する他のポリオール、ジオール、またはトリオールが、鎖延長剤として使用されてもよい。さらなる実施形態において、2成分系において使用される鎖延長剤は、前述の鎖延長剤である。さらなる実施形態において、イソシアネート反応基はヒドロキシル基である。2成分系において使用される鎖延長剤の量は、一般的に、ポリイソシアネート及び鎖延長剤成分の総重量の1.5重量%〜15重量%の量で使用される。
【0025】
可塑剤が存在してもよい。存在する場合、可塑剤は、その粘度を低下させて、典型的にはるかに低い粘度を有するポリイソシアネートとの混合を容易にするために、好ましくはポリ(1,2−ブチレンオキシド)ポリマーと混合される。好適な可塑剤の例は、モノカルボン酸の液体エステル(25℃)、及び最大約300の分子量を有するジカルボン酸のジエステルを含む。これらの中でも、例えば、ジアルキルフタレートエステル、ジアルキルテレフタレートエステル、トリメリット酸トリアルキル、アジピン酸ジアルキルエステル、マレイン酸ジアルキルエステル、セバシン酸ジアルキルエステル、アルキレングリコールのアルカノール酸(alkanolic acid)ジエステル、ポリアルキレングリコールのアルカン酸ジエステル等である。
【0026】
使用される場合、可塑剤の量は、可塑剤と反応混合物に提供される全ての反応性材料(イソシアネート及びイソシアネート反応性材料)とを合わせた重量の1〜30%の範囲であり得る。例示的な量は、5〜25重量%であり、いくつかの実施形態では10〜25重量%、他の実施形態では15〜20重量%等である。また、シーリング材中の可塑剤の量がより少ないと、可塑剤の浸出に起因するくもりのリスク及び重大性が軽減される。
【0027】
充填剤は、所望のレオロジー特性を提供し、かつコストを削減するために存在してもよい。充填剤例は、無機粒状物質、例えば、タルク、二酸化チタン、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、雲母、珪灰石、フライアッシュ等;金属粒子;カーボンブラック;黒鉛;高融点有機ポリマー等を含む。これらの充填剤の粒径(スクリーニング法を使用して決定される)は最大50ミクロンであり得る。本発明の組成物中に存在する場合、充填剤は、好ましくは0.01〜30ミクロンの粒径を有する。充填剤は、硬化性反応混合物の最大90重量%(例えば、25重量%〜80重量%)を構成してもよい。
【0028】
例示的な実施形態によれば、プレポリマーを形成するための活性水素原子に対するイソシアネート基の当量の比は、100〜300(例えば、120〜250、160〜240等)である。当業者には理解されるように、イソシアネートインデックスは、イソシアネート(NCO)基のモル当量を、配合物中に存在するイソシアネート活性水素原子の総モル当量で除したものに100を乗じたものである。シーリング材を形成するための、2成分系中の活性水素原子に対するイソシアネート基の当量の比は、85〜150(例えば、85〜115、90〜110等)であり得る。
【0029】
シーリング材は、硬化性反応混合物を形成し、それを表面に適用し(前記ガラス及び前記基板の界面、及びそれらに接触する等)、次いで硬化性反応混合物を硬化させてエラストマーシールを形成することによって形成される。
【0030】
反応混合物は、前述の必要な成分及び(ある場合は)任意選択的な成分を混合することによって形成される。2成分系において、第1の成分は、BO/POコポリマーポリオール、いかなる任意選択的な鎖延長剤及びいかなる任意選択的な架橋剤も含む、イソシアネート反応性成分を含み得る。第2の成分は、ポリイソシアネート化合物(複数可)を含む。触媒(複数可)は、これらの成分のいずれかまたは両方に配合され得るが、通常は第1の成分中に配合される。可塑剤及び充填剤が提供される場合は、第1の成分に組み込まれてもよい。
【0031】
混合及び適用は、任意の好都合な様式で行われ得る。成分が2つの成分中に配合される場合、成分を単純に周囲温度または任意の望ましい昇温で組み合わせ、基板に堆積させ、反応させることができる。成分の混合は、特定の用途及び使用可能な設備に応じて、任意の好都合な方法で行われ得る。成分の混合は、手によって、または種々の種類のバッチ混合デバイスを使用することによってそれらを混合するバッチ法で行われてもよく、その後、刷毛塗り、鋳込み、ビーズの適用、及び/または他の好適な様式によって適用される。2つの成分は、別個のカートリッジに包装され、それらを混合し、典型的にはビーズとして界面に適用するための静的混合デバイスを通して同時に分注され得る。
【0032】
結果として得られるシーリング材の特性を調整するために、種々の他の添加剤が系に加えられてもよく、例えば、当業者に既知の添加剤が使用されてもよい。例えば、顔料(二酸化チタン及び/またはカーボンブラック等)が、色彩特性を付与するために使用されてもよい。顔料は、固体の形態であってもよいか、または樹脂担体中に固体を予め分散させてもよい。補強材(例えば、フレーク状もしくは粉砕したガラス及び/またはフュームドシリカ)が、特定の特性を付与するために使用されてもよい。他の添加剤は、例えば、紫外線安定剤、酸化防止剤、脱泡剤、及び接着促進剤を含み、これらは、保護コーティングの所望の特徴に応じて独立して使用され得る。
【0033】
別途指示のない限り、全ての部及び割合は重量によるものである。別途指示のない限り、全ての分子量の値は、数平均分子量に基づいている。
【実施例】
【0034】
実施例で使用される材料の詳細は以下の通りである。
【0035】
BO/POポリオール
平均公称ヒドロキシル官能価2、総数平均分子量約2000g/モル、ならびにコポリマーポリオールの総重量に基づくプロピレンオキシド含有量約20重量%及びポリブチレンオキシド含有量約80重量%を有する、ポリオキシプロピレン単位(約390の数平均分子量)及びポリオキシブチレン単位(約1600の数平均分子量)を含むポリエーテルポリオール。
【0036】
BOポリオール
平均公称ヒドロキシル官能価約2、及び数平均分子量約2000g/モルを有するポリオキシブチレン単位のポリオール(The Dow Chemical Companyから入手可能)。
【0037】
POポリオール
平均公称ヒドロキシル官能価約2、及び総数平均分子量約2000g/モルを有する、ポリプロピレン単位を含むポリオール(The Dow Chemical CompanyからVORANOL(商標)220−056Nとして入手可能)。
【0038】
PolyBd
数平均分子量約2100g/モルを有するヒドロキシル終端ポリブタジエン樹脂(Cray ValleyからKrasol(登録商標)LBH 2000として入手可能)。
【0039】
H−PolyBd
数平均分子量約2100g/モルを有する平均を有するヒドロキシル終端水素化ポリブタジエン樹脂(Cray ValleyからKrasol(登録商標)HLBH−P 2000として入手可能)。
【0040】
ISONATE(商標)143L
ポリカルボジイミド修飾ジフェニルメタンジイソシアネートである修飾MDI(The Dow Chemical Companyから入手可能)。
【0041】
PAPI(商標)27
ポリマーMDI(The Dow Chemical Companyから入手可能)。
【0042】
添加剤1
高分子量ベンジルフタレートを含む可塑剤(Santicizer(登録商標)278としてFerroから入手可能)。
【0043】
添加剤2
小さい粒径及び狭い粒度分布、中央粒径約0.7ミクロンの表面処理した沈降炭酸カルシウム(Super−Pflex(登録商標)100としてMinerals Technologiesから入手可能)。
【0044】
添加剤3
ほぼ球形の粒子形状及び中央粒径約70ナノメートルと合わせて非常に狭い粒度分布を有する、表面処理したナノサイズの高品質沈降炭酸カルシウム(Ultra−Pflex(登録商標)100としてMinerals Technologiesから入手可能)。
【0045】
DMDEE
2,2′−ジモルホリノジエチルエーテルを含む触媒(Niax(商標)触媒DMDEEとしてMomentiveから入手可能)。
【0046】
DBTDL
ジラウリン酸ジブチルスズを含む触媒(Dabco(登録商標)T−12としてAir Productsから入手可能)。
【0047】
以下に示すように、BO/POコポリマーポリオールは、1成分及び2成分シーリング材用途の両方に使用することができ、良好な疎水性及び紫外線安定性を有する樹脂の形成をもたらす。
【0048】
1成分系
下の表1を参照すると、BO/POポリオール、BOポリオール、及びPOポリオールを使用して1成分系の比較が行われる。実施例1は、BO/POコポリマーポリオールを含む。比較例AはBOポリオールを含み、比較例BはPOポリオールを含む。実施例1ならびに比較例A及びBでは、指定されたポリオール及びイソシアネートインデックス181のISONATE(商標)143Lを使用してプレポリマーが形成される。具体的には、160グラムの指定されたポリオール及び40グラムのISONATE(商標)143Lを、乾燥窒素でパージしながら三口丸底フラスコ内で混合する。オーバーヘッドスターラーを300rpmで使用して反応混合物を撹拌し、30分かけて80℃まで加熱してプレポリマーの形成を促進する。反応混合物をさらに6.5時間80℃に維持する。7時間後、反応混合物をガラスジャーに移し、真空チャンバ内で30分間脱気する。反応混合物中に得られたプレポリマーは、表1に示す遊離イソシアネート基(すなわち、NCO)含有量を有する。
【0049】
【表1】
【0050】
実施例1ならびに比較例A及びBのために指定されたプレポリマーを、FlackTek混合器を使用してDMDEE触媒(プレポリマー50g当たりDMDEE1滴)と混合する。次いで、全ての気泡が消えるまで、真空チャンバ内で混合物を脱気する。ポリプロピレン基板に膜を成膜し、周囲温度で7日間硬化させる。次いで7日後に、分析のために基板から膜を注意深く取り外す。硬化膜は約50ミルの厚さを有する。表1を参照すると、硬化膜が、不粘着時間(ASTM D5895に従う)、引張強度(ASTM D1708に従う)、伸び率(ASTM D1708に従う)、及び100%での応力(ASTM D1708に従う)について評価される。水処理試験(室温で7日間水に浸漬)もまた、実施例1ならびに比較例A及びBの硬化を用いて行われる。上の表1を参照すると、室温で7日間水に浸漬された後、硬化膜は、吸水率、引張強度、伸び率、及び100%での応力について評価される。水浸漬試験は、実施例1ならびに比較例A及びBの各々の2×2インチの硬化サンプルを、7日間の期間、室温(約25℃)で水中に配置することによって行われる。曝露期間後、ペーパータオルでサンプルの水を拭き取って乾燥させ、Ziplocバッグに保存する。複製した「ドッグボーン」は、分析のために各正方形サンプルから切り出した。実施例1は、比較例B(POポリオール)と比較すると、水に浸漬された後により低い吸水率及びより良好な機械的性質の保持が認められ、また比較例A(BOポリオール)と比較すると、水に浸漬された後に同等の機械的性質の保持が認められる湿気硬化型の膜の形成をもたらす。
【0051】
下の表2及び3を参照すると、湿気硬化型樹脂は、BO/POポリオール及びPolyBdを用いて調製される。実施例2はBO/POポリオールを含み、比較例CはPolyBdを含む。H−PolyBd系プレポリマーは粘度が高すぎるため、1成分シーリング材用途には適していないと考えられる。実施例2及び比較例Cでは、指定されたポリオール及びイソシアネートインデックス241のISONATE(商標)143Lを使用してプレポリマーが形成される。具体的には、150グラムの指定されたポリオール及び50グラムのISONATE(商標)143Lを、乾燥窒素でパージしながら三口丸底フラスコ内で混合する。オーバーヘッドスターラーを300rpmで使用して反応混合物を撹拌し、30分かけて80℃まで加熱してプレポリマーの形成を促進する。反応混合物をさらに6.5時間80℃に維持する。7時間後、反応混合物をガラスジャーに移し、真空チャンバ内で30分間脱気する。反応混合物中に得られたプレポリマーは、表2に示す遊離イソシアネート基(すなわち、NCO)含有量を有する。
【0052】
【表2】
【0053】
湿気硬化プロセスによって硬化フィルムを調製する。実施例2及び比較例Cのために指定されたプレポリマーを、FlackTek混合器を使用してDMDEE触媒(プレポリマー50g当たりDMDEE1滴)と混合する。次いで、全ての気泡が消えるまで、真空チャンバ内で混合物を脱気する。ポリプロピレン基板に膜を成膜し、周囲温度で7日間硬化させる。7日後に、分析のために基板から膜を注意深く取り外す。硬化膜は約50ミルの厚さを有する。表2を参照すると、硬化膜が、不粘着時間、引張強度、伸び率、及び100%での応力について評価される。
【0054】
【表3】
【0055】
水処理試験(室温で7日間水に浸漬)、ならびに紫外線及び湿気劣化試験は、実施例2及び比較例Cの硬化膜を用いて行われる。上の表3を参照すると、室温で7日間水に浸漬された後、硬化膜は、吸水率、引張強度、伸び率、及び100%での応力について評価される。紫外線及び湿気劣化後、硬化膜は、引張強度、伸び率、及び100%での応力について評価される。
【0056】
実施例2と比較例Cを比較すると、比較例の硬化膜は、より高い引張強度及び弾性率、そして同様の伸び率を示す。しかしながら、実施例2から調製された材料は、紫外線及び湿気劣化に関しては改善された安定性を示す。具体的には、160時間劣化させた後、実施例2の硬化膜は、元の引張強度の約65%及び約75%の伸び率を保持している。対照的に、比較例Cの硬化膜は非常に脆弱になり、伸び率が300%から30%に低下する(おそらくは紫外線抵抗性が低いことに起因する)。さらに、表2を参照すると、比較例Cは、著しくより高い粘度を有し、それによって1成分シーリング材としての用途が限定され得る。
【0057】
下の表4を参照すると、実施例3及び比較例Dは、湿気硬化された1成分配合シーリング材サンプルとして調製される。下に示すように、得られた硬化シーリング材の不粘着時間、ショアA硬度、引張強度、伸び率、及び100%での応力が測定される。BO/POポリオールを用いて形成される1成分シーリング材は、従来使用されているPOポリオールを用いた場合に見られるシーリング材と同等であるが、疎水性及び加水分解安定性の改善が予想される。したがって、BO/POポリオールもまた硬化シーリング材用途に使用可能である。
【0058】
【表4】
【0059】
2成分系
下の表5及び6を参照すると、1,4−ブタンジオール(BDO)または2−エチルヘキサンジオール(EHD)のいずれかを架橋剤/鎖延長剤として用いて、BO/POポリオール、BOポリオール、POポリオール、PolyBd、及びH−PolyBdを使用して、2成分系の比較が行われる。
【0060】
【表5】
【0061】
実施例4ならびに比較例E及びFでは、指定されたポリオール及びイソシアネートインデックス181のISONATE(商標)143Lを使用して、最初にプレポリマーが形成される。具体的には、160グラムの指定されたポリオール及び40グラムのISONATE(商標)143Lを、乾燥窒素でパージしながら三口丸底フラスコ内で混合する。オーバーヘッドスターラーを300rpmで使用して反応混合物を撹拌し、30分かけて80℃まで加熱して反応混合物中のプレポリマーの形成を促進する。反応混合物をさらに6.5時間80℃に維持する。7時間後、反応混合物をガラスジャーに移し、真空チャンバ内で30分間脱気する。得られたプレポリマーを、次いでBDOと混合する。得られた混合物を、厚さを設定するために25ミルの金属スペーサーを用いてTeflonコーティングしたシート間に配置し、50℃で30〜40分圧縮成形し、次いで80℃に設定したオーブン内で20時間、後硬化させる。硬化後、基板から硬化膜を注意深く剥がし、分析まで1週間室温で保存する。比較例G〜Jでは、ポリオールをEHD及びISONATE 143Lと直接混合する。次いで混合物を、厚さを設定するために25ミルの金属スペーサーを用いてTeflonコーティングしたシート間に配置し、50℃で30〜40分圧縮成形し、次いで80℃に設定したオーブン内で20時間、後硬化させる。硬化後、基板から硬化膜を注意深く剥がし、分析まで1週間室温で保存する。硬化膜は約25ミルの厚さを有する。表4を参照すると、硬化膜が、ショアA硬度(ASTM D−2240に従う)、不粘着時間(ASTM D−5895に従う)、引張強度、伸び率、及び100%での応力(ASTM D−1708に従う)について評価される。
【0062】
上の表5を参照すると、22〜23%の同様のハードセグメントの割合では、実施例4ならびに比較例E及びFでより低い硬度を有する硬化材料が得られる。これらの材料はまた、シーリング材用途に求められるより高い伸び率及びより低い弾性率を示す。比較例G〜Jを参照すると、より低い硬度を有する硬化材料は、配合物により少ないハードセグメントを導入することで得ることができるが、硬化生成物は<500%の低い伸び率を示した。
【0063】
下の表6を参照すると、実施例4及び比較例E〜Jの硬化膜を用いて水処理試験ならびに紫外線及び湿気劣化試験も行われる。
【0064】
【表6】
【0065】
水に浸漬した後、PO/BO、BO、及びpolyBD系材料に吸水の制限(<1%)及び機械的性質の喪失(〜10%)が観察されたことから、良好な疎水性が示唆される一方で、POポリオールに基づく硬化材料(比較例E)は、より高い吸水率(2.5%)及び引張特性の保持の低下(伸び率及び引張強度の25〜35%減少)を示した。
【0066】
硬化材料はまた、紫外線及び湿気の下で劣化させた後に非常に異なる特性を示した。上の表6を参照すると、実施例4は、元の引張強度の約43%及び100%を超える伸び率を保持している。比較例Eは、比較的より低い水分安定性を示す。比較例F〜Jは、伸び率の著しい低下(例えば、>70%)を示す。さらに、H−PolyBdポリオールは、室温で非常に粘度が高く(25℃で37Pa・s)、取り扱いが困難であり、コストがより高いというさらなる問題をもたらす。
【0067】
下の表7を参照すると、実施例5及び比較例K〜Mは、充填剤を含む2成分シーリング材として調製される。実施例5及び比較例Kでは、指定されたポリオール(BO/POポリオール及びPOポリオールのうちの一方)及びイソシアネートインデックス181のISONATE(商標)143Lを使用して、最初にプレポリマーが形成される。具体的には、160グラムの指定されたポリオール及び40グラムのISONATE(商標)143Lを、乾燥窒素でパージしながら三口丸底フラスコ内で混合する。オーバーヘッドスターラーを300rpmで使用して反応混合物を撹拌し、30分かけて80℃まで加熱して反応混合物中のプレポリマーの形成を促進する。反応混合物をさらに6.5時間80℃に維持する。7時間後、反応混合物をガラスジャーに移し、真空チャンバ内で30分間脱気する。得られたプレポリマーを、次いでPAP1(商標)27と混合して成分Aを形成すると同時に、BDO、T−12触媒、及び他の添加剤を混合することによって成分Bを調製する。次いで、FlackTek混合器を使用して成分Aを成分Bと混合し、ポリプロピレン基板に50ミルの厚さの膜を成膜し、60℃に設定したオーブン内で20時間硬化させる。硬化後、基板から膜を注意深く剥がす。比較実施例K及びMでは、ISONATE(商標)143LをPAP1(商標)27と混合して成分Aを形成すると同時に、指定されたポリオール(PolyBd及びH−PolyBdポリオール)を、EHD、添加剤、及びT−12と最初に混合して成分Bを形成し、得られた成分Aを、次いでFlackTek混合器を使用して、窒素保護下で成分Bと混合する。最後に、ポリプロピレン基板に50ミルの厚さの膜を成膜し、60℃に設定したオーブン内で20時間硬化させる。硬化後、基板から膜を注意深く剥がし、引張特性を測定した。
【0068】
【表7】
【0069】
2成分シーリング材用途の場合、実施例5は、800%という良好な伸び率及び82psiという100%での弾性率を有する、中程度の弾性率のシーリング材の形成を示す。BO/POポリオールを用いて形成される2成分シーリング材は、従来使用されているPOポリオール及びpolyBDを用いた場合に見られるシーリング材と同等である。したがって、BO/POポリオールもまた2成分シーリング材用途に使用可能である。
なお、本発明には以下が含まれることを付記する。
〔1〕
少なくとも1つのポリイソシアネートを含むイソシアネート成分と、少なくともポリオキシブチレン−ポリオキシプロピレンポリオールを含むイソシアネート反応性成分との反応生成物であるプレポリマーであって、前記ポリオールは、1.6〜3.5の官能価及び1500〜8000の数平均分子量を有し、前記ポリオキシブチレン−ポリオキシプロピレンポリオールは、50〜85重量パーセントのポリオキシブチレンを含有する、プレポリマーを含む、湿気硬化型シーリング材系。
〔2〕
前記プレポリマーは、前記プレポリマーの1〜6重量パーセントの遊離イソシアネート含有量を有する、〔1〕に記載の硬化型シーリング材系。
〔3〕
前記ポリオールは、1700〜6000の分子量を有する、〔1〕または〔2〕に記載の硬化型シーリング材系。
〔4〕
前記プレポリマーは、25℃で25〜300Pa・sの粘度を有する、〔1〕〜〔3〕のいずれか一項に記載の硬化型シーリング材系。
〔5〕
前記ポリイソシアネートは、モノマージフェニルメタンジイソシアネート、ポリカルボジイミド修飾ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリマージフェニルメタンジイソシアネート、またはそれらの組み合わせである、〔4〕に記載の硬化型シーリング材系。
〔6〕
シーリング材を形成する方法であって、
a)複数のオキシアルキレンに付着した開始剤の核を有するポリオキシアルキレンポリエーテルの第1のポリオール混合物を形成するステップであって、前記オキシアルキレンモノマーは、少なくとも50〜85重量パーセントのブチレンオキシドモノマーを含み、前記開始剤または開始剤の混合物は、2〜4の公称官能価を有し、最終ポリオールは、1500〜8000の分子量を有する、形成するステップと、
b)ステップa)の前記ポリオール混合物を化学量論的に過剰なポリイソシアネートまたはポリイソシアネートの混合物と混合して、前記プレポリマーの2〜5重量パーセントの遊離イソシアネート(NCO)含有量を有するプレポリマーを形成するステップと、
c)ステップb)の前記プレポリマーを基板に適用することによってシーリング材を形成するステップと、を含む、方法。
〔7〕
前記プレポリマーは、前記プレポリマーの2〜5重量パーセントの遊離イソシアネート含有量を有する、〔6〕に記載の方法。
〔8〕
前記ポリオールは、1700〜6000の分子量を有する、〔6〕または〔7〕に記載の方法。
〔9〕
前記プレポリマーは、25℃で25〜300Pa・sの粘度を有する、〔6〕〜〔8〕のいずれか一項に記載の方法。
〔10〕
前記ポリイソシアネートは、ポリカルボジイミド修飾ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリマージフェニルメタンジイソシアネート、またはそれらの組み合わせである、〔9〕に記載の硬化型シーリング材系。
〔11〕
反応硬化型シーリング材系であって、
a)少なくとも1つのポリイソシアネートを含むイソシアネート成分と、少なくともポリオキシブチレン−ポリオキシプロピレンポリオールを含むイソシアネート反応性成分との反応生成物であるプレポリマーであって、前記ポリオールは、1.6〜3.5の官能価及び1500〜8000の数平均分子量を有し、前記ポリオキシブチレン−ポリオキシプロピレンポリオールは、50〜85重量パーセントのポリオキシブチレンを含有する、プレポリマーと、
b)2個以上のイソシアネート反応基を有する鎖延長剤と、を含む、反応硬化型シーリング材系。
〔12〕
前記鎖延長剤の前記イソシアネート反応基は、ヒドロキシル基である、〔11〕に記載の系。
〔13〕
前記鎖延長剤は、500未満の当量重量を有する、〔11〕または〔12〕に記載の系。
〔14〕
前記鎖延長剤は、2個のイソシアネート反応基を有する、〔13〕に記載の系。
〔15〕
シーリング材を形成する方法であって、
a)複数のオキシアルキレンに付着した開始剤の核を有するポリオキシアルキレンポリエーテルの第1のポリオール混合物を形成するステップであって、前記オキシアルキレンモノマーは、少なくとも50〜85重量パーセントのブチレンオキシドモノマーを含み、前記開始剤または開始剤の混合物は、2〜4の公称官能価を有し、最終ポリオールは、1500〜8000の分子量を有する、形成するステップと、
b)ステップa)の前記ポリオール混合物を化学量論的に過剰なポリイソシアネートまたはポリイソシアネートの混合物と混合して、前記プレポリマーの1〜6重量パーセントの遊離イソシアネート(NCO)含有量を有するプレポリマーを形成するステップと、
c)ステップb)の前記プレポリマーを複数のイソシアネート反応性水素を有する鎖延長剤と反応させることによってシーリング材を形成するステップと、を含む、方法。
〔16〕
前記プレポリマーは、前記プレポリマーの2〜5重量パーセントの遊離イソシアネート含有量を有する、〔15〕に記載の方法。
〔17〕
前記ポリオールは、1700〜6000の分子量を有する、〔15〕または〔16〕に記載の方法。
〔18〕
前記プレポリマーは、25℃で25〜300Pa・sの粘度を有する、〔15〕〜〔17〕のいずれか一項に記載の方法。
〔19〕
前記ポリイソシアネートは、モノマージフェニルメタンジイソシアネート、ポリカルボジイミド修飾ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリマージフェニルメタンジイソシアネート、またはそれらの組み合わせである、〔18〕に記載の方法。