(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記先端部は、前記中間部から前記第1屈曲部の突出する側に湾曲し、前記第1係止部材が設けられる面に向かって屈曲することを特徴とする請求項1ないし2のいずれか1項に記載の照明器具。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお図中、同一または同等の部分には同一の符号を付す。
【0014】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る照明器具を示す平面図、正面図、側面図である。(A)が平面図、(B)が正面図、(C)が側面図である。
図1に示すように、実施の形態1に係る照明器具1は、取付部品2とLEDモジュール3とを備えている。取付部品2は天井などの照明器具1の設置場所に固定され、LEDモジュール3が取り付けられた後、これを保持する部品である。取付部品2は、照明器具本体、搭載器具等の名称で呼ばれる部品である。LEDモジュール3は、照明器具1の光源を構成する光源部品であり、光源モジュール、光源ユニット等の名称で呼ばれる部品である。
【0015】
取付部品2は、底面長方形かつ断面台形の形状に形成され、その中央にLEDモジュール3が配置されている。LEDモジュール3は、略直方体の形状に形成されている。以下、取付部品2とLEDモジュール3の構造について断面図を参照しながら説明する。
【0016】
図2は、
図1に示す照明器具のA−A線の断面図である。
図2は、照明器具1が天井9に設置された状態を示す。照明器具1が天井9に設置された状態で、鉛直方向(設置面に垂直な方向)をZ軸と定める。A−A線断面に直交する方向(
図1でLEDモジュール3の長辺方向)をX軸、A−A線断面内でZ軸に直交する方向(
図1でLEDモジュール3の短辺方向)をY軸と定める。照明器具1が天井9に設置された状態で、XY平面は水平面である。
図2に示す取付部品2は、板状部材(例えば、板金)が折り曲げられることにより形成されている。取付部品2は、端から、ベース部29、反射板28、LEDモジュール取付部21、反射板28、ベース部29の順で、各構造物が配置されている。取付部品2は、建物の天井9に器具取付具27によって固定されている。
【0017】
器具取付具27は、取付部品2を照明器具1の設置場所に取り付けるための部材である。器具取付具27は、締結具(ボルトおよびナット等)で構成される。
【0018】
ベース部29は、照明器具1の設置場所(天井9等)に設置可能な設置面を構成する部材である。ベース部29が設置場所に当接した状態で、取付部品2は器具取付具27によって設置場所に固定される。
【0019】
反射板28は、白色塗料等が塗装されて形成され、LEDモジュール3からの光を照明器具1正面側に反射する。反射板28は、LEDモジュール取付部21の両側の傾斜面に配置される。
【0020】
LEDモジュール取付部21は、LEDモジュール3が嵌め込まれる凹部構造である。LEDモジュール取付部21の底面とLEDモジュール3の本体背面31Aが、LEDモジュール3がLEDモジュール取付部21に嵌め込まれる際に対向する。
図2の例では、器具取付具27は、天井9に埋め込まれたボルトである。ボルトを通す孔がモジュール取付部21の底面に形成されている。ボルトを孔に通してナットで締め付けてLEDモジュール取付部21を天井9に固定する。LEDモジュール取付部21の内側には、LEDモジュール3に電力を供給するための電源端子台(図示せず)が収容される。電源端子台は、外部電源(商用電源)の電力線を接続する端子を備え、コネクタが接続されている。電源端子台に接続されているコネクタを、後述する電源回路36に接続されているコネクタに接続することにより、電源端子台は電源回路36に電力を供給する。
【0021】
LEDモジュール取付部21には、第1係止部材40および第2係止部材50が設けられている。第1係止部材40および第2係止部材50と、後述するLEDモジュール3が備える、第1係止部材40と対向する第1保持部材60および第2係止部材50と対向する第2保持部材70とがそれぞれ係合する。
【0022】
LEDモジュール3は、LED35と、電源回路36と、モジュールカバー37と、本体31とで構成されている。本体31は、LED35を正面側に保持する。LEDモジュール3の本体背面31Aには、第1保持部材60および第2保持部材70が設けられる。
【0023】
LED35は、白色LEDまたは赤色、青色、緑色の組み合わせからなるLEDで構成される。LEDモジュール3では、複数のLED35が用いられている。LED35は、平面略長方形状の基板351に、ほぼ等間隔に実装される。
【0024】
電源回路36は、LED35に印加する電圧を制御する回路であり、LED35の点灯を制御する。電源回路36の制御は、LEDモジュール3の調光、調色を可能とする。電源回路36は、例えば、昼白色、白色、電球色等の調色を行う。電源回路36は電源端子台から電力供給を受ける。
【0025】
モジュールカバー37は、LED35を覆うカバーであり、グローブ等の名称で呼ばれる部品である。モジュールカバー37は、例えば、透光性の樹脂材料(例えば、アクリル樹脂)によって中空でかつ、開口を有する略直方体状に形成される。モジュールカバー37は、開口側が本体正面31Bに向けられた状態で、本体31に固定される。モジュールカバー37の開口内にはLED35が実装された基板351が配置される。モジュールカバー37は、LED35を保護するとともにLED35からの光を拡散する。
【0026】
本体31は、モジュールカバー37を支持し、電源回路36を収容する筐体である。本体31は、開口を有する、正面略長方形の略直方体形状に形成されている。本体31は、本体背面31A側に開口が配置され、開口内部に電源回路36が収容される。本体31の開口と反対側には、LED35の基板351が配置される。第1保持部材60および第2保持部材70がそれぞれ、第1係止部材40および第2係止部材50と係合することで、本体31は、取付部品2に取り付けられる。
【0027】
第1係止部材40および第2係止部材50は、LEDモジュール3を取付部品2に取り付けるための接続具である。LEDモジュール3の本体背面31Aが取付部品2側に向けられた状態で、第1係止部材40および第2係止部材50がそれぞれ、後述する、第1保持部材60に形成された第1挿入孔および第2保持部材70に形成された第2挿入孔に挿入されて、LEDモジュール3が取付部品2に取り付けられる。以下に、取付部品2の第1係止部材40および第2係止部材50について説明する。
【0028】
図3は、実施の形態1に係る取付部品を示す斜視図である。取付部品2は、LEDモジュール取付部21の底面に、本体背面31Aに向かって突出する第1係止部材40および第2係止部材50を備えている。取付部品2全体では、2組の第1係止部材40および第2係止部材50が配置されている。
図3の例では、取付部品2の長手方向の中心から第1係止部材40および第2係止部材50の一方の組への距離と、該中心から第1係止部材40および第2係止部材50の他方の組への距離とが異なる。このことにより、作業者がLEDモジュール3を誤った方向に向けて取付部品2に取り付けることを防止することが可能となる。
【0029】
図4は、実施の形態1に係る取付部品の第1係止部材および第2係止部材を示す斜視図である。第1係止部材40および第2係止部材50の少なくとも一方は、第1係止部材40と第2係止部材50が対向する方向(
図2のY軸方向)からの押圧により弾性変形する。第1係止部材40は、LEDモジュール取付部21の底面の向きから本体背面31Aに向かって屈曲する第1屈曲部41と、第1屈曲部41に連続し本体背面31Aに向かって延びる中間部42と、先端に形成された、後述する第1保持部材60に係止する形状を有する先端部43とを有する形状に形成されている。先端部43は、中間部42から第1屈曲部41の突出する側に湾曲し、LEDモジュール取付部21の底面に向かって屈曲する。
【0030】
図4の例では、第1係止部材40はLEDモジュール取付部21の底面から本体背面31Aに向かって延び、第1屈曲部41において、LEDモジュール取付部21の底面の向きから第2係止部材50とは反対側に突出して本体背面31Aに向かって円弧状に屈曲する。第2係止部材50とは反対側に突出するというのは、第1屈曲部41の湾曲している部分が第2係止部材50とは反対側に凸になっていることを意味する。また第1係止部材40は、先端部43において、第2係止部材50とは反対側に湾曲し、LEDモジュール取付部21の底面に向かって円弧状に屈曲する。
【0031】
第2係止部材50は、LEDモジュール取付部21の底面の向きから本体背面31Aに向かって屈曲する第2屈曲部51を有する形状に形成されている。第2屈曲部51は、第1屈曲部41とは反対向きに突出する。
図4の例では、第1屈曲部41は第2係止部材50とは反対側に突出し、第2屈曲部51は第1係止部材40とは反対側に突出する。すなわち、第2屈曲部51の湾曲している部分は第1係止部材40とは反対側に凸になっている。また
図4の例では、第2係止部材50はLEDモジュール取付部21の底面から本体背面31Aに向かって延び、第2屈曲部51において、LEDモジュール取付部21の底面の向きから第1係止部材40とは反対側に突出して本体背面31Aに向かって円弧状に屈曲する。
【0032】
図5は、実施の形態1に係る第1係止部材および第2係止部材を示す斜視図である。
図6は、実施の形態1に係る第1係止部材および第2係止部材を示す平面図、正面図、底面図、左側面図、右側面図である。(A)が平面図、(B)が正面図、(C)が底面図、(D)が左側面図、(E)が右側面図である。
図3ないし
図6の例では、第1係止部材40および第2係止部材50は、一枚の板状部材(例えば、ステンレス、ばね鋼等の金属板)が折り曲げられて一体に成形されている。端から順に、第1係止部材40、係止連結部45、第2係止部材50が形成されており、第1係止部材40および第2係止部材50は、
図4に示すように係止連結部45において留め具46により取付部品2に固定される。一体成形されているため、第1係止部材40および第2係止部材50を取付部品2に取り付ける取付具の部品点数を少なくすることができ、照明器具1の部品点数の削減につながる。以下に、LEDモジュール3の第1保持部材60および第2保持部材70について説明する。
【0033】
図7は、実施の形態1に係るLEDモジュールを示す斜視図である。
図7に示すように、LEDモジュール3の本体背面31Aに、第1保持部材60および第2保持部材70が設けられている。第1保持部材60に第1挿入孔61、第2保持部材70に第2挿入孔71がそれぞれ形成されている。第1保持部材60および第2保持部材70は、本体背面31AからLEDモジュール取付部21の底面に向かって突出している。LEDモジュール3全体では、2組の第1保持部材60および第2保持部材70が配置されている。
【0034】
図8は、実施の形態1に係るLEDモジュールの第1保持部材および第2保持部材を示す斜視図である。
図8の例では、第1保持部材60に第1挿入孔61が形成され、第2保持部材70に第2挿入孔71が形成されている。第1保持部材60と第2保持部材70を連結する保持連結部65においては、第1保持部材60の近傍に第3挿入孔74が形成され、第2保持部材70の近傍に第4挿入孔75が形成されている。
【0035】
第1挿入孔61、第2挿入孔71、第3挿入孔74および第4挿入孔75は、略長方形状の開口を有する形状に形成されている。第1挿入孔61および第2挿入孔71の開口の各辺は、取付部品2を天井9に設置した
図2に示す状態で、Z方向またはX方向に向いている。また第1挿入孔61および第2挿入孔71のそれぞれの大きさは、第1屈曲部41および第2屈曲部51が挿入可能な大きさである。第3挿入孔74および第4挿入孔75の開口の各辺は、取付部品2を天井9に設置した
図2に示す状態で、Y方向またはZ方向に向いている。また第3挿入孔74の大きさは、先端部43、中間部42および第1屈曲部41が挿入可能な大きさである。第4挿入孔75の大きさは、第2屈曲部51が挿入可能な大きさである。
【0036】
図9は、実施の形態1に係る第1保持部材および第2保持部材を示す斜視図である。
図10は、実施の形態1に係る第1保持部材および第2保持部材を示す平面図、正面図、左側面図、右側面図である。(A)が平面図、(B)が正面図、(C)が左側面図、(D)が右側面図である。
図11は、
図10に示す第1保持部材および第2保持部材のB−B線の断面図である。
図7ないし
図11の例では、第1保持部材60および第2保持部材70は、一枚の板状部材(例えば、ステンレス、ばね鋼等の金属板)が折り曲げられて一体に成形されている。端から、第1保持部材60、保持連結部65、第2保持部材70が形成されている。一体成形することで、第1保持部材60および第2保持部材70の機械的強度を高めることが可能となる。
【0037】
図8の例では、第1保持部材60の先端係止部62および第2保持部材70の先端係止部72がそれぞれ、本体背面31Aに設けられた孔に挿入され、第1保持部材60および第2保持部材70はそれぞれ、留め具63、73によって、本体背面31Aに固定される。
【0038】
第1係止部材40および第2係止部材50の幅(
図4、
図5に示すD1)は、第1挿入孔61および第2挿入孔71のX軸方向の幅(
図8、
図9に示すD2)とほぼ同じであり、D2>D1が成り立つ。これにより、第1係止部材40が第1挿入孔61に係合し、第2係止部材50が第2挿入孔71に係合することが可能となる。
【0039】
図4、
図8を用いて、第1係止部材40が第1保持部材60と係合し、第2係止部材50が第2保持部材70と係合することについて説明する。第1係止部材40の先端部43は第3挿入孔74を経由して第1挿入孔61に挿入され、第1挿入孔61に係止する。また第1係止部材40の第1屈曲部41は、第3挿入孔74を経由して第1挿入孔61に挿入される。第1係止部材40は、弾性変形することにより、第1挿入孔61に挿入可能かつ嵌合可能である。第1係止部材40の第1屈曲部41が第1挿入孔61に挿入されると、第1係止部材40は、もとの形状に復元しようとする復元力によって第1挿入孔61の開口側面を押す。これにより、第1係止部材40は、第1挿入孔61に係止可能である。
【0040】
第2係止部材50の第2屈曲部51は第4挿入孔75を経由して第2挿入孔71に挿入される。第2係止部材50は、弾性変形することにより、第2挿入孔71に挿入可能かつ嵌合可能である。第2係止部材50の第2屈曲部51が第2挿入孔71に挿入されると、第2係止部材50は、もとの形状に復元しようとする復元力によって第2挿入孔71の開口側面を押す。これにより、第2係止部材50は、第2挿入孔71に係止可能である。
【0041】
第1係止部材40が第1挿入孔61に係合し、第2係止部材50が第2挿入孔71に係合して、LEDモジュール3が取付部品2に収容される。第1屈曲部41が第1挿入孔61と係合し、第2屈曲部51が第2挿入孔71と係合するので、取付部品2からのLEDモジュール3の脱落を防ぐことが可能である。
【0042】
図12は、実施の形態1に係る照明器具を示す斜視図である。上述の通り、第1係止部材40の先端部43を第3挿入孔74および第1挿入孔61に挿入する。先端部43は屈曲しているため、
図12に示すように、第1係止部材40が第1保持部材60に先端部43で係止し、LEDモジュール3は、取付部品2にぶら下がった状態となる。この状態で、LEDモジュール3の落下が防止される。
【0043】
以下に、取付部品2とLEDモジュール3とを用いて照明器具1を組み立てる方法について説明する。
【0044】
図13および
図14は、実施の形態1に係る照明器具の組立方法を示す断面図である。
図13(A)に示す状態から、第1係止部材40の先端部43を第1保持部材60の第3挿入孔74および第1挿入孔61に挿入する。先端部43は屈曲しているため、
図13(B)に示すように、第1係止部材40が第1保持部材60に先端部43で係止し、LEDモジュール3は、取付部品2にぶら下がった状態となる。この状態で、LEDモジュール3の落下が防止される。作業者はLEDモジュール3を手で支える必要がない。作業者は、電源端子台に接続されているコネクタと、電源回路36に接続されているコネクタとを接続する。
【0045】
次いで、
図13(C)に示すように、LEDモジュール3をLEDモジュール取付部21側に持ち上げ、第1係止部材40の第1屈曲部41を第3挿入孔74に挿入し、第2係止部材50の先端部分を第4挿入孔75に挿入する。
図13(C)に示すように第1係止部材40の一部は第1保持部材60と当接し、第1保持部材60から押圧され、弾性変形する。
【0046】
さらに、LEDモジュール3を持ち上げ、
図14(A)に示すように、第2係止部材50の第2屈曲部51を第4挿入孔75に挿入する。
図14(A)に示すように第2係止部材50の一部は第2保持部材70と当接し、第2保持部材70から押圧され、弾性変形する。
【0047】
さらに、LEDモジュール3を持ち上げると、第1係止部材40および第2係止部材50はそれぞれ、弾性変形した状態から解放され、
図14(B)に示すように、第1係止部材40は第1保持部材60に形成された第1挿入孔61と係合し、第2係止部材50は第2保持部材70に形成された第2挿入孔71と係合する。以上により、照明器具1の組立が完了する。
【0048】
以上のように、本実施の形態に係る照明器具1においては、第1係止部材40および第2係止部材50が取付部品2に、第1挿入孔61が形成された第1保持部材60および第2挿入孔71が形成された第2保持部材70がLEDモジュール3に、それぞれ設けられている。この照明器具1によれば、第1係止部材40および第2係止部材50を弾性変形させて、LEDモジュール取付部21にLEDモジュール3を取付可能である。
【0049】
この実施の形態によれば、取付部品2へのLEDモジュール3の取付構造が容易であり、部品点数が少ない照明器具1が提供可能である。例えば、第1係止部材40および第2係止部材50は、1つの板状部材が折り曲げられて成形されているので、照明器具1は部品点数が少ない。
【0050】
また第1係止部材40および第2係止部材50のZ軸方向の高さは、取付部品2の凹部のZ軸方向の高さより低いため、例えば輸送時などに破損する可能性が低くなり、取り扱いが容易である。
【0051】
図15は、実施の形態1に係る照明器具の他の構成を示す図である。実施の形態1に係る照明器具1の構成例は
図2に限られない。例えば
図15のようにLEDモジュール3の本体31の側面方向のスペースの少ない設置箇所に設置することも可能である。取付部品2の側面に反射板28が設けられない照明器具1についても、LEDモジュール3が取付部品2から落下することを防止できる。
【0052】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係る照明器具1においては、取付部品2が第1保持部材60および第2保持部材70を備え、LEDモジュール3が第1係止部材40および第2係止部材50を備える。以下に、実施の形態2に係る照明器具1の組立方法について説明する。
【0053】
図16および
図17は、本発明の実施の形態2に係る照明器具の組立方法を示す断面図である。
図16(A)に示す状態から、第1係止部材40の先端部43を第1保持部材60の第3挿入孔74および第1挿入孔61に挿入する。先端部43は屈曲しているため、
図16(B)に示すように、第1係止部材40が第1保持部材60に先端部43で係止し、LEDモジュール3は、取付部品2にぶら下がった状態となる。この状態で、LEDモジュール3の落下が防止される。
【0054】
次いで、
図16(C)に示すように、LEDモジュール3をLEDモジュール取付部21側に持ち上げ、第1係止部材40の第1屈曲部41を第3挿入孔74に挿入し、第2係止部材50の先端部分を第4挿入孔75に挿入する。
図16(C)に示すように第1係止部材40の一部は第1保持部材60と当接し、第1保持部材60から押圧され、弾性変形する。
【0055】
さらに、LEDモジュール3を持ち上げ、
図17(A)に示すように、第2係止部材50の第2屈曲部51を第4挿入孔75に挿入する。
図17(A)に示すように第2係止部材50の一部は第2保持部材70と当接し、第2保持部材70から押圧され、弾性変形する。
【0056】
さらに、LEDモジュール3を持ち上げると、第1係止部材40および第2係止部材50はそれぞれ、弾性変形した状態から解放され、
図17(B)に示すように、第1係止部材40は第1挿入孔61と係合し、第2係止部材50は第2挿入孔71と係合する。以上により、照明器具1の組立が完了する。
【0057】
以上のように、本実施の形態に係る照明器具1においては、第1挿入孔61が形成された第1保持部材60および第2挿入孔71が形成された第2保持部材70が取付部品2に、第1係止部材40および第2係止部材50がLEDモジュール3に、それぞれ設けられている。この照明器具1によれば、第1係止部材40および第2係止部材50を弾性変形させて、LEDモジュール取付部21にLEDモジュール3を取付可能である。
【0058】
この実施の形態によれば、取付部品2へのLEDモジュール3の取付構造が容易であり、部品点数が少ない照明器具1が提供可能である。
【0059】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3に係る照明器具1は、実施の形態1に係る照明器具1と異なる、第1係止部材40および第2係止部材50を備える。実施の形態3に係る第1係止部材40はLEDモジュール取付部21の底面から本体背面31Aに向かって延び、第1屈曲部41において、LEDモジュール取付部21の底面の向きから第2係止部材50側に突出して本体背面31Aに向かって円弧状に屈曲する。また第1係止部材40は、先端部43において、第2係止部材50側に湾曲し、LEDモジュール取付部21の底面に向かって円弧状に屈曲する。
【0060】
実施の形態3に係る第2係止部材50はLEDモジュール取付部21の底面から本体背面31Aに向かって延び、第2屈曲部51において、LEDモジュール取付部21の底面の向きから第1係止部材40側に突出して本体背面31Aに向かって円弧状に屈曲する。すなわち、実施の形態3に係る第1係止部材40および第2係止部材50はそれぞれ、実施の形態1に係る第1係止部材40および第2係止部材50をZ軸を基準にして反転させた形状である。以下に、照明器具1の組立方法について説明する。
【0061】
図18および
図19は、本発明の実施の形態3に係る照明器具の組立方法を示す断面図である。
図18(A)に示す状態から、第1係止部材40の先端部43を第1保持部材60の第1挿入孔61および第3挿入孔74に挿入する。実施の形態1においては、第1係止部材40を第2保持部材70側から第1挿入孔61に挿入したが、実施の形態3においては、逆の方向、すなわち第1保持部材60から第2保持部材70に向かう方向に、第1係止部材40を第1挿入孔61に挿入する。先端部43は屈曲しているため、
図18(B)に示すように、第1係止部材40が第1保持部材60に先端部43で係止し、LEDモジュール3は、取付部品2にぶら下がった状態となる。この状態で、LEDモジュール3の落下が防止される。
【0062】
次いで、
図18(C)に示すように、LEDモジュール3をLEDモジュール取付部21側に持ち上げ、第1係止部材40の第1屈曲部41を第1挿入孔61に挿入する。
図18(C)に示すように第1係止部材40の一部は第1保持部材60と当接し、第1保持部材60から押圧され、弾性変形する。
【0063】
さらに、LEDモジュール3を持ち上げ、
図19(A)に示すように、第2係止部材50の第2屈曲部51を第2挿入孔71に挿入する。
図19(A)に示すように第2係止部材50の一部は第2保持部材70と当接し、第2保持部材70から押圧され、弾性変形する。
【0064】
さらに、LEDモジュール3を持ち上げると、第1係止部材40および第2係止部材50はそれぞれ、弾性変形した状態から解放され、
図19(B)に示すように、第1係止部材40は第1挿入孔61と係合し、第2係止部材50は第2挿入孔71と係合する。以上により、照明器具1の組立が完了する。
【0065】
以上のように、本実施の形態に係る照明器具1においては、第1係止部材40および第2係止部材50が取付部品2に、第1挿入孔61が形成された第1保持部材60および第2挿入孔71が形成された第2保持部材70がLEDモジュール3に、それぞれ設けられている。この照明器具1によれば、第1係止部材40および第2係止部材50を弾性変形させて、LEDモジュール取付部21にLEDモジュール3を取付可能である。
【0066】
この実施の形態によれば、取付部品2へのLEDモジュール3の取付構造が容易であり、部品点数が少ない照明器具1が提供可能である。
【0067】
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4に係る照明器具1においては、実施の形態2と同様に、取付部品2が第1保持部材60および第2保持部材70を備え、LEDモジュール3が第1係止部材40および第2係止部材50を備える。ただし実施の形態4に係る照明器具1が備える第1係止部材40および第2係止部材50の形状は、実施の形態3に係る第1係止部材40および第2係止部材50の形状と同じである。以下に、照明器具1の組立方法について説明する。
【0068】
図20および
図21は、本発明の実施の形態4に係る照明器具の組立方法を示す断面図である。
図20(A)に示す状態から、第1係止部材40の先端部43を第1保持部材60の第1挿入孔61および第3挿入孔74に挿入する。実施の形態2においては、第1係止部材40を第2保持部材70側から第1挿入孔61に挿入したが、実施の形態4においては、逆の方向、すなわち第1保持部材60から第2保持部材70に向かう方向に、第1係止部材40を第1挿入孔61に挿入する。先端部43は屈曲しているため、
図20(B)に示すように、第1係止部材40が第1保持部材60に先端部43で係止し、LEDモジュール3は、取付部品2にぶら下がった状態となる。この状態で、LEDモジュール3の落下が防止される。
【0069】
次いで、
図20(C)に示すように、LEDモジュール3をLEDモジュール取付部21側に持ち上げ、第1係止部材40の第1屈曲部41を第1挿入孔61に挿入する。
図20(C)に示すように第1係止部材40の一部は第1保持部材60と当接し、第1保持部材60から押圧され、弾性変形する。
【0070】
さらに、LEDモジュール3を持ち上げ、
図21(A)に示すように、第2係止部材50の第2屈曲部51を第2挿入孔71に挿入する。
図21(A)に示すように第2係止部材50の一部は第2保持部材70と当接し、第2保持部材70から押圧され、弾性変形する。
【0071】
さらに、LEDモジュール3を持ち上げると、第1係止部材40および第2係止部材50はそれぞれ、弾性変形した状態から解放され、
図21(B)に示すように、第1係止部材40は第1挿入孔61と係合し、第2係止部材50は第2挿入孔71と係合する。以上により、照明器具1の組立が完了する。
【0072】
以上のように、本実施の形態に係る照明器具1においては、第1挿入孔61が形成された第1保持部材60および第2挿入孔71が形成された第2保持部材70が取付部品2に、第1係止部材40および第2係止部材50がLEDモジュール3に、それぞれ設けられている。この照明器具1によれば、第1係止部材40および第2係止部材50を弾性変形させて、LEDモジュール取付部21にLEDモジュール3を取付可能である。
【0073】
この実施の形態によれば、取付部品2へのLEDモジュール3の取付構造が容易であり、部品点数が少ない照明器具1が提供可能である。例えば、第1係止部材40および第2係止部材50は、1つの板状部材が折り曲げられて成形されているので、照明器具1は部品点数が少ない。
【0074】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の実施の形態に係る照明器具1は様々な変形が可能である。
【0075】
上記の実施の形態では、第1屈曲部41および第2屈曲部51は円弧状に屈曲していたが、第1屈曲部41および第2屈曲部51の形状はこれに限られない。第1屈曲部41および第2屈曲部51がそれぞれ、第1挿入孔61および第2挿入孔71に係合可能な形状であればよい。例えば第1係止部材40は、LEDモジュール取付部21の底面から本体背面31Aに向かって延び、第1屈曲部41において、第2係止部材50とは反対側に略直角に屈曲した後、LEDモジュール取付部21の底面に向かって略直角に屈曲し、再び第2係止部材50とは反対側に略直角に屈曲し、さらに本体背面31Aに向かって略直角に屈曲し、本体背面31Aに向かって延びるようにしてもよい。
【0076】
また第1係止部材40の先端部43の形状も、上記の実施の形態に限られず、第1挿入孔61に係止可能な形状であればよい。例えば先端部43の先端部分は他の部分より幅広であり、第1挿入孔61の上部開口部と比べて幅が狭い下部開口部に先端部43が係止するようにしてもよい。また先端部43に突起を設けて第1挿入孔61に係止するような形状としてもよい。
【0077】
上記の実施の形態では、第1係止部材40および第2係止部材50が係止連結部45を介して連続するように、一体成形されている形態を説明したが、係止連結部45は必須の構成要素ではない。例えば、第1係止部材40および第2係止部材50のそれぞれを、取付部品2またはLEDモジュール3に設けることができる。また第1係止部材40および第2係止部材50の幅は異なってもよい。上述の実施の形態では、第1保持部材60および第2保持部材70が保持連結部65を介して連続するように、一体成形されている形態を説明したが、保持連結部65は必須の構成要素ではない。例えば、第1保持部材60および第2保持部材70のそれぞれを、取付部品2またはLEDモジュール3に設けることができる。また第1係止部材40が第1挿入孔61に係合し、第2係止部材50が第2挿入孔71に係合することが可能であれば、第1挿入孔61の幅および第2挿入孔71の幅は異なってもよい。
【0078】
上記の実施の形態では、第1係止部材40および第2係止部材50が共に押圧により弾性変形する形態を説明したが、第1係止部材40および第2係止部材50の少なくとも一方が弾性変形すればよい。
【0079】
上記の実施の形態では、取付部品2が直方体形状に形成されていたが、取付部品2の形状は直方体形状に限定されない。例えば、取付部品2は断面略台形形状であってもよい。また、LEDモジュール3の形状も上記の実施の形態の形状に限定されない。例えば、正面正方形状や正面円形状のLEDモジュール3であってもよい。
【0080】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0081】
(付記1)
光源を正面側に支持する本体を有する光源部品と、
前記本体を収容可能な取付部品と、
を備え、
前記本体の背面および前記本体の背面に対向する面である前記取付部品の光源部品側の面のいずれか一方に第1保持部材および第2保持部材が設けられ、他方に前記第1保持部材と対向する第1係止部材および前記第2保持部材と対向する第2係止部材が設けられ、
前記第1係止部材および前記第2係止部材の少なくとも一方は、前記第1係止部材と前記第2係止部材が対向する方向からの押圧により弾性変形し、
前記第1係止部材は、前記第1係止部材が設けられる面の向きから前記第1保持部材が設けられる面に向かって屈曲する第1屈曲部、前記第1屈曲部に連続し前記第1保持部材が設けられる面に向かって延びる中間部、および、先端に形成された前記第1保持部材に係止する形状を有する先端部を有し、
前記第2係止部材は、前記第2係止部材が設けられる面の向きから前記第1屈曲部とは反対向きに突出して前記第2保持部材が設けられる面に向かって屈曲する第2屈曲部を有し、
前記第1保持部材には、前記第1係止部材の一部が挿入可能であって、前記第1屈曲部と係合し、前記中間部に連続する前記第1係止部材の先端部が係止する、第1挿入孔が形成され、
前記第2保持部材には、前記第2係止部材の一部が挿入可能であって、前記第2屈曲部と係合する、第2挿入孔が形成される、
ことを特徴とする照明器具。
【0082】
(付記2)
前記先端部は、前記中間部から前記第1屈曲部の突出する側に湾曲し、前記第1係止部材が設けられる面に向かって屈曲することを特徴とする付記1に記載の照明器具。
【0083】
(付記3)
前記第1保持部材および前記第2保持部材は前記本体の背面に設けられ、
前記第1係止部材および前記第2係止部材は前記取付部品の光源部品側の面に設けられる、
ことを特徴とする付記1または2に記載の照明器具。
【0084】
(付記4)
前記第1屈曲部は前記第2係止部材とは反対側に突出し、
前記第2屈曲部は前記第1係止部材とは反対側に突出する、
ことを特徴とする付記1ないし3のいずれかに記載の照明器具。
【0085】
(付記5)
前記光源部品および前記取付部品はそれぞれ、前記第1保持部材および前記第2保持部材または前記第1係止部材および前記第2係止部材を2組備え、
前記光源部品または前記取付部品の長手方向の中心から前記第1保持部材および前記第2保持部材または前記第1係止部材および前記第2係止部材の一方の組への距離と、該中心から前記第1保持部材および前記第2保持部材または前記第1係止部材および前記第2係止部材の他方の組への距離とが異なる、
ことを特徴とする付記1ないし4のいずれかに記載の照明器具。
【0086】
(付記6)
前記第1係止部材および前記第2係止部材は、1つの板状部材が折り曲げられて成形されることを特徴とする付記1ないし5のいずれかに記載の照明器具。
【0087】
(付記7)
前記第1保持部材および前記第2保持部材は、1つの板状部材が折り曲げられて成形されており、該板状部材の内、前記第1保持部材および前記第2保持部材を連結する連結保持部材において、前記第1係止部材の先端部が係止する孔が設けられることを特徴とする付記1ないし6のいずれかに記載の照明器具。
【0088】
(付記8)
付記1ないし7のいずれかに記載の照明器具の取付部品に取付可能な光源部品であって、
光源を正面に支持する本体と、
前記本体の背面に、
前記本体の背面の向きから前記本体の背面に対向する面である前記取付部品の光源部品側の面に向かって屈曲する第1屈曲部、前記第1屈曲部に連続し前記取付部品の光源部品側の面に向かって延びる中間部、および、先端に形成され、対向する第1保持部材に係止する形状を有する先端部を有する第1係止部材、および、前記本体の背面の向きから前記第1屈曲部とは反対向きに突出して前記取付部品の光源部品側の面に向かって屈曲する第2屈曲部を有する第2係止部材を備え、
前記第1係止部材および前記第2係止部材の少なくとも一方は、前記第1係止部材と前記第2係止部材が対向する方向からの押圧により弾性変形する、
あるいは、
前記第1係止部材の一部が挿入可能であって、前記第1屈曲部と係合し、前記中間部に連続する前記第1係止部材の先端部が係止する、第1挿入孔が形成される前記第1保持部材、および、前記第2係止部材の一部が挿入可能であって、前記第2屈曲部と係合する、第2挿入孔が形成される第2保持部材を備える、
ことを特徴とする光源部品。
【0089】
(付記9)
付記1ないし7のいずれかに記載の照明器具の光源部品が取付可能な取付部品であって、
光源を正面に支持する光源部品の本体の背面に対向する面である光源部品側の面に、
前記光源部品側の面の向きから前記本体の背面に向かって屈曲する第1屈曲部、前記第1屈曲部に連続し前記本体の背面に向かって延びる中間部、および、先端に形成され、対向する第1保持部材に係止する形状を有する先端部を有する第1係止部材、および、前記光源部品側の面の向きから前記第1屈曲部とは反対向きに突出して前記本体の背面に向かって屈曲する第2屈曲部を有する第2係止部材を備え、
前記第1係止部材および前記第2係止部材の少なくとも一方は、前記第1係止部材と前記第2係止部材が対向する方向からの押圧により弾性変形する、
あるいは、
前記第1係止部材の一部が挿入可能であって、前記第1屈曲部と係合し、前記中間部に連続する前記第1係止部材の先端部が係止する、第1挿入孔が形成される前記第1保持部材、および、前記第2係止部材の一部が挿入可能であって、前記第2屈曲部と係合する、第2挿入孔が形成される第2保持部材を備える、
ことを特徴とする取付部品。