特許第6404421号(P6404421)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6404421ゲームプログラム、方法、および情報処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6404421
(24)【登録日】2018年9月21日
(45)【発行日】2018年10月10日
(54)【発明の名称】ゲームプログラム、方法、および情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/69 20140101AFI20181001BHJP
   A63F 13/792 20140101ALI20181001BHJP
   A63F 13/80 20140101ALI20181001BHJP
   G06Q 30/02 20120101ALI20181001BHJP
【FI】
   A63F13/69 510
   A63F13/792
   A63F13/80 B
   G06Q30/02 324
【請求項の数】15
【全頁数】39
(21)【出願番号】特願2017-164679(P2017-164679)
(22)【出願日】2017年8月29日
【審査請求日】2017年12月1日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 以下のウェブサイトにて掲載した。 http://colopl.co.jp/news/pressrelease/2017032301.php http://colopl.co.jp/pbvs/ http://colopl.co.jp/pressrelease/2017052301.php https://www.youtube.com/watch?v=Myx8AvlfxPk https://itunes.apple.com/jp/app/プロ野球バーサス/id1072305339?mt=8 https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.colopl.bhnext&hl=ja
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】509070463
【氏名又は名称】株式会社コロプラ
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】福重 潤哉
【審査官】 目黒 大地
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−233385(JP,A)
【文献】 特開2014−237040(JP,A)
【文献】 特開2014−068731(JP,A)
【文献】 特開2015−104522(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F9/24
13/00−13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームプログラムであって、
前記ゲームプログラムは、プロセッサ、メモリ、操作部および表示部を備えるコンピュータにより実行されるものであり、
前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、
前記ゲームプログラムに基づくゲームで利用できる1以上のゲーム媒体を獲得するために使用されるデジタルコンテンツである第1の権利を、ユーザに保有させるステップと、
前記ユーザが前記ゲームをプレイすることによって第1の条件が満たされることにより、前記第1の権利を使用可能にするステップと、
前記第1の権利が前記ユーザによって使用された場合に、該第1の権利に基づいて定められる1以上のゲーム媒体を前記ユーザに獲得させるステップと、
前記第1の権利よりも多くの数のゲーム媒体を獲得可能な第2の権利を、前記ユーザに保有させるステップと、
前記第2の権利を使用可能とする第2の条件を満たすための前記ユーザの操作を受け付けるステップと、
前記操作が受け付けられたことに基づいて、前記多くの数のゲーム媒体を前記ユーザに獲得させるステップと、を実行させ、
前記受け付けるステップでは、前記第2の権利を消費することおよび第1対価を支払うことを許可する購入操作を、前記第2の条件を満たす前記操作として受け付け、
前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、
前記購入操作が受け付けられた場合に、複数の第1の権利が獲得されたことを演出する第1画面を前記表示部に表示するステップと、
前記複数の第1の権利のそれぞれが、前記第1の条件が満たされるのを待たずに使用されたことを演出する第2画面を前記表示部に表示するステップと、を実行させ、
前記多くの数のゲーム媒体を獲得させるステップでは、前記複数の第1の権利に基づいて定められるゲーム媒体を前記ユーザに獲得させる、ゲームプログラム。
【請求項2】
前記第2の権利と引き換えられるのは、複数の前記第1の権利を含む梱包媒体であり、
前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、
購入対象の前記梱包媒体に関連する情報を含む第3画面を前記表示部に表示するステップを実行させる、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記第3画面を表示するステップでは、前記梱包媒体に含まれる前記第1の権利のそれぞれのランクは一定以上であることが確定しているということを明示する、請求項2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記第3画面を表示するステップでは、前記梱包媒体において、所定ランク以上が設定されている前記第1の権利が所定数以上含まれていることが確定しているということを明示する、請求項2または3に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記第3画面を表示するステップでは、前記梱包媒体に含まれる前記第1の権利に限って当選する可能性があるゲーム媒体があることを明示する、請求項2から4のいずれか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記第2の権利を保有させるステップでは、前記ユーザが前記ゲームをプレイすることによって第3の条件が満たされた場合に、前記第2の権利を前記ユーザに保有させる、請求項1から5のいずれか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項7】
前記第2の権利を保有させるステップでは、前記第3の条件として、前記ユーザのプレイ回数が所定の回数に到達した場合に、前記第2の権利を前記ユーザに保有させる、請求項6に記載のゲームプログラム。
【請求項8】
ゲームプログラムであって、
前記ゲームプログラムは、プロセッサ、メモリ、操作部および表示部を備えるコンピュータにより実行されるものであり、
前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、
前記ゲームプログラムに基づくゲームで利用できる1以上のゲーム媒体を獲得するために使用されるデジタルコンテンツである第1の権利を、ユーザに保有させるステップと、
前記ユーザが前記ゲームをプレイすることによって第1の条件が満たされることにより、前記第1の権利を使用可能にするステップと、
前記第1の権利が前記ユーザによって使用された場合に、該第1の権利に基づいて定められる1以上のゲーム媒体を前記ユーザに獲得させるステップと、
前記第1の権利よりも多くの数のゲーム媒体を獲得可能な第2の権利を、前記ユーザに保有させるステップと、
前記第2の権利を使用可能とする第2の条件を満たすための前記ユーザの操作を受け付けるステップと、
前記操作が受け付けられたことに基づいて、前記多くの数のゲーム媒体を前記ユーザに獲得させるステップと、
前記受け付けるステップにて前記操作が受け付けられた場合に、複数の第1の権利が獲得されたことを演出する第1画面を前記表示部に表示するステップと、
前記複数の第1の権利のそれぞれが、前記第1の条件が満たされるのを待たずに使用されたことを演出する第2画面を前記表示部に表示するステップと、を実行させ、
前記多くの数のゲーム媒体を獲得させるステップでは、前記複数の第1の権利に基づいて定められるゲーム媒体を前記ユーザに獲得させる、ゲームプログラム。
【請求項9】
前記ゲーム媒体には、前記ゲームでの価値の高さを示す希少度が設定されており、前記第1の権利には、ランクが設定されており、いずれの希少度が設定されたゲーム媒体をユーザに獲得させるのかは、使用された前記第1の権利に設定されている前記ランクに基づいて決定される、請求項8に記載のゲームプログラム。
【請求項10】
前記第1の権利に基づいてユーザに獲得させるゲーム媒体は、該第1の権利に設定されている前記ランクに基づいて抽選で決定されるものであり、前記第1の権利の前記ランクが高いほど、前記希少度の高いゲーム媒体が当選する確率が高い、請求項9に記載のゲームプログラム。
【請求項11】
前記第2の権利と引き換えられるのは、複数の前記第1の権利を含む梱包媒体であり、該梱包媒体に含まれる前記第1の権利のぞれぞれのランクは抽選で決定される、請求項10に記載のゲームプログラム。
【請求項12】
ゲームプログラムであって、
前記ゲームプログラムは、プロセッサ、メモリ、操作部および表示部を備えるコンピュータにより実行されるものであり、
前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、
前記ゲームプログラムに基づくゲームで利用できる1以上のゲーム媒体を獲得するために使用されるデジタルコンテンツである第1の権利を、ユーザに保有させるステップと、
前記ユーザが前記ゲームをプレイすることによって第1の条件が満たされることにより、前記第1の権利を使用可能にするステップと、
前記第1の権利が前記ユーザによって使用された場合に、該第1の権利に基づいて定められる1以上のゲーム媒体を前記ユーザに獲得させるステップと、
前記第1の権利よりも多くの数のゲーム媒体を獲得可能な第2の権利を、前記ユーザに保有させるステップと、
前記第2の権利を使用可能とする第2の条件を満たすための前記ユーザの操作を受け付けるステップと、
前記操作が受け付けられたことに基づいて、前記多くの数のゲーム媒体を前記ユーザに獲得させるステップと、を実行させ、
前記受け付けるステップでは、前記第2の権利を消費することおよび第1対価を支払うことを許可する購入操作を、前記第2の条件を満たす前記操作として受け付け、
前記ユーザに保有されている前記第1の権利は、該ユーザが第2対価を支払うことにより、前記第1の条件が満たされるのを待たずに使用可能となり、
前記第2対価に基づく前記ゲーム媒体の単価は、前記第1対価に基づく前記ゲーム媒体の単価よりも高い、ゲームプログラム。
【請求項13】
ゲームプログラムであって、
前記ゲームプログラムは、プロセッサ、メモリ、操作部および表示部を備えるコンピュータにより実行されるものであり、
前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、
前記ゲームプログラムに基づくゲームで利用できる1以上のゲーム媒体を獲得するために使用されるデジタルコンテンツである第1の権利を、ユーザに保有させるステップと、
前記ユーザが前記ゲームをプレイすることによって第1の条件が満たされることにより、前記第1の権利を使用可能にするステップと、
前記第1の権利が前記ユーザによって使用された場合に、該第1の権利に基づいて定められる1以上のゲーム媒体を前記ユーザに獲得させるステップと、
前記第1の権利よりも多くの数のゲーム媒体を獲得可能な第2の権利を、前記ユーザに保有させるステップと、
前記第2の権利を使用可能とする第2の条件を満たすための前記ユーザの操作を受け付けるステップと、
前記操作が受け付けられたことに基づいて、前記多くの数のゲーム媒体を前記ユーザに獲得させるステップと、を実行させ、
前記受け付けるステップでは、前記第2の権利を消費することおよび第1対価を支払うことを許可する購入操作を、前記第2の条件を満たす前記操作として受け付け、
前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、
前記ユーザがプレイの開始を指示するための画面を前記表示部に表示するステップを実行させ、
前記画面を表示するステップでは、前記購入操作を実施するための他の画面へと前記ユーザを誘導するためのユーザインターフェースを、前記プレイの開始を指示するための画面に配置する、ゲームプログラム。
【請求項14】
ゲームプログラムを実行する方法であって、
前記ゲームプログラムは、プロセッサ、メモリ、操作部および表示部を備えるコンピュータにより実行されるものであり、
前記方法は、前記プロセッサが、
前記ゲームプログラムに基づくゲームで利用できる1以上のゲーム媒体を獲得するために使用されるデジタルコンテンツである第1の権利を、ユーザに保有させるステップと、
前記ユーザが前記ゲームをプレイすることによって第1の条件が満たされることにより、前記第1の権利を使用可能にするステップと、
前記第1の権利が前記ユーザによって使用された場合に、該第1の権利に基づいて定められる1以上のゲーム媒体を前記ユーザに獲得させるステップと、
前記第1の権利よりも多くの数のゲーム媒体を獲得可能な第2の権利を、前記ユーザに保有させるステップと、
前記第2の権利を使用可能とする第2の条件を満たすための前記ユーザの操作を受け付けるステップと、
前記操作が受け付けられたことに基づいて、前記多くの数のゲーム媒体を前記ユーザに獲得させるステップと、を含み、
前記受け付けるステップでは、前記第2の権利を消費することおよび第1対価を支払うことを許可する購入操作を、前記第2の条件を満たす前記操作として受け付け、
前記方法は、前記プロセッサが、
前記購入操作が受け付けられた場合に、複数の第1の権利が獲得されたことを演出する第1画面を前記表示部に表示するステップと、
前記複数の第1の権利のそれぞれが、前記第1の条件が満たされるのを待たずに使用されたことを演出する第2画面を前記表示部に表示するステップと、をさらに含み、
前記多くの数のゲーム媒体を獲得させるステップでは、前記複数の第1の権利に基づいて定められるゲーム媒体を前記ユーザに獲得させる、方法。
【請求項15】
情報処理装置であって、
前記情報処理装置は、
ゲームプログラムを記憶する記憶部と、
前記ゲームプログラムを実行することにより、前記情報処理装置の動作を制御する制御部と、
操作部と、
表示部とを備え、
前記制御部は、
前記ゲームプログラムに基づくゲームで利用できる1以上のゲーム媒体を獲得するために使用されるデジタルコンテンツである第1の権利を、ユーザに保有させ、
前記ユーザが前記ゲームをプレイすることによって第1の条件が満たされることにより、前記第1の権利を使用可能にし、
前記第1の権利が前記ユーザによって使用された場合に、該第1の権利に基づいて定められる1以上のゲーム媒体を前記ユーザに獲得させ、
前記第1の権利よりも多くの数のゲーム媒体を獲得可能な第2の権利を、前記ユーザに保有させ、
前記第2の権利を使用可能とする第2の条件を満たすための前記ユーザの操作を受け付け、
前記操作が受け付けられたことに基づいて、前記多くの数のゲーム媒体を前記ユーザに獲得させ、
前記制御部は、前記第2の権利を消費することおよび第1対価を支払うことを許可する購入操作を、前記第2の条件を満たす前記操作として受け付け、
前記制御部は、さらに、
前記購入操作を受け付けた場合に、複数の第1の権利が獲得されたことを演出する第1画面を前記表示部に表示し、
前記複数の第1の権利のそれぞれが、前記第1の条件が満たされるのを待たずに使用されたことを演出する第2画面を前記表示部に表示し、
前記制御部は、前記多くの数のゲーム媒体を獲得させる際、前記複数の第1の権利に基づいて定められるゲーム媒体を前記ユーザに獲得させる、情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示はゲームプログラム、ゲームプログラムを実行する方法および情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、キャラクタカードなどのゲーム媒体を用いてユーザがプレイするゲームをコンピュータに実行させるゲームプログラムが知られている。ゲーム媒体とは、該ゲームプログラムが実行されている間、該ゲーム上で利用されるデジタルコンテンツのことである。具体的には、上述したキャラクタカード、ゲームを有利に進めるためのアイテム、もしくは、ゲーム上のその他サービスと交換できるポイントなどである。
【0003】
このようなゲームでは、該ゲーム媒体が、以下のように有償または無償でユーザに提供される。
【0004】
例えば、ゲーム上で金銭的な価値を有するゲーム内価値(例えば、仮想通貨、コイン、宝石、クリスタル、ポイントなどの有価媒体)をユーザに販売することが広く行われている。そして、該有価媒体をユーザに保有させ、該価値が消費されることにより、ゲーム上で利用される各種サービス(ゲーム媒体の付与など)を該ユーザに提供することが行われている。特許文献1には、ユーザによって保有されている仮想通貨と引き換えに、キャラクタカードをユーザに保有させるための抽選ゲームのサービスを行うことができる技術が開示されている。
【0005】
また、例えば、ユーザがゲームをプレイした場合(一例として、所定の課題をクリアした場合など)に、その報酬として、ゲーム媒体をユーザに無償で獲得させることが広く行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2013−202322号公報(2013年10月7日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述のような従来技術においては、ユーザがゲーム媒体を獲得するための工程が煩雑で利便性に乏しいという問題があった。上述の従来技術においては、例えば、ユーザは、目的のサービスを受けるために、価値の購入操作と、サービスを受け取るためのサービス要求操作とを別々に実施しなければならず、操作が煩雑であるという問題がある。ユーザがゲーム媒体を獲得するために行う上述の操作は、多くの場合、ゲームの本質的な部分ではなく、ゲームを有利に進めるための「作業」の部分に該当する。「作業」が増えると、ゲームをプレイすることに対するユーザの動機付けを強化することが困難になる。
【0008】
したがって、ユーザに、ゲームの本質的な部分のプレイに時間を割いて、ゲームを楽しんでもらうために、「作業」をいかに簡素化し、利便性を高めるかは非常に重要な問題である。また、ユーザがゲームに飽きるという問題に対してどのような仕組みにより対処するかも非常に重要である。
【0009】
これらの問題は、特定のジャンルに限らず、あらゆるジャンルのゲーム(例えば、テニス、卓球、ドッジボール、野球、サッカー、ホッケー等のスポーツを題材としたゲーム、パズルゲーム、クイズゲーム、RPG、アドベンチャーゲーム、シューティングゲーム、シミュレーションゲーム、育成ゲーム、アクションゲームなど)において共通に生じる問題である。また、この問題は、特定のプレイ形態に限らず、あらゆるプレイ形態のゲームにおいて共通に生じる問題である。あらゆるプレイ形態のゲームとしては、例えば、単一のユーザによるシングルプレイゲーム、および、複数のユーザによるマルチプレイゲーム等が含まれる。また、マルチプレイゲームには、複数のユーザ同士が対戦する対戦ゲーム、および、複数のユーザが協力する協力プレイゲームなどが含まれる。
【0010】
本開示の一態様は、ゲームをプレイするユーザの利便性を高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本開示に係るゲームプログラムは、プロセッサ、メモリ、操作部および表示部を備えるコンピュータにより実行される。ゲームプログラムは、プロセッサに、ゲームプログラムに基づくゲームで利用できる1以上のゲーム媒体を獲得するために使用されるデジタルコンテンツである第1の権利を、ユーザに保有させるステップと、ユーザがゲームをプレイすることによって第1の条件が満たされることにより、第1の権利を使用可能にするステップと、第1の権利がユーザによって使用された場合に、該第1の権利に基づいて定められる1以上のゲーム媒体をユーザに獲得させるステップと、第1の権利よりも多くの数のゲーム媒体を獲得可能な第2の権利を、ユーザに保有させるステップと、第2の権利を使用可能とする第2の条件を満たすためのユーザの操作を受け付けるステップと、操作が受け付けられたことに基づいて、多くの数のゲーム媒体をユーザに獲得させるステップと、を実行させる。
【0012】
本開示に係る方法は、プロセッサ、メモリ、操作部および表示部を備えるコンピュータがゲームプログラムを実行する方法である。該方法は、プロセッサが、ゲームプログラムに基づくゲームで利用できる1以上のゲーム媒体を獲得するために使用されるデジタルコンテンツである第1の権利を、ユーザに保有させるステップと、プロセッサが、ユーザがゲームをプレイすることによって第1の条件が満たされることにより、第1の権利を使用可能にするステップと、プロセッサが、第1の権利がユーザによって使用された場合に、該第1の権利に基づいて定められる1以上のゲーム媒体をユーザに獲得させるステップと、プロセッサが、第1の権利よりも多くの数のゲーム媒体を獲得可能な第2の権利を、ユーザに保有させるステップと、プロセッサが、第2の権利を使用可能とする第2の条件を満たすためのユーザの操作を受け付けるステップと、プロセッサが、操作が受け付けられたことに基づいて、多くの数のゲーム媒体をユーザに獲得させるステップと、を含む。
【0013】
本開示に係る情報処理装置は、ゲームプログラムを記憶する記憶部と、ゲームプログラムを実行することにより、情報処理装置の動作を制御する制御部と、操作部と、表示部とを備える。制御部は、ゲームプログラムに基づくゲームで利用できる1以上のゲーム媒体を獲得するために使用されるデジタルコンテンツである第1の権利を、ユーザに保有させ、ユーザがゲームをプレイすることによって第1の条件が満たされることにより、第1の権利を使用可能にし、第1の権利がユーザによって使用された場合に、該第1の権利に基づいて定められる1以上のゲーム媒体をユーザに獲得させ、第1の権利よりも多くの数のゲーム媒体を獲得可能な第2の権利を、ユーザに保有させ、第2の権利を使用可能とする第2の条件を満たすためのユーザの操作を受け付け、操作が受け付けられたことに基づいて、多くの数のゲーム媒体をユーザに獲得させる。
【発明の効果】
【0014】
本開示の一態様によれば、ゲームをプレイするユーザの利便性を高める効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】ゲームシステムのハードウェア構成を示す図である。
図2】ユーザ端末およびサーバの機能的構成を示すブロック図である。
図3】対戦が終了したときに表示される報酬獲得画面の具体例を示す図である。
図4】パックが獲得されたことをユーザに通知するパック獲得画面の具体例を示す図である。
図5】パックを開封可能な状態に遷移させるための開封準備画面の具体例を示す図である。
図6】開封準備画面の他の例を示す図である。
図7】パックの開封を演出する開封演出画面の具体例を示す図である。
図8】パックの開封結果を提示する開封結果画面の具体例を示す図である。
図9】ランク別にデザインされたパックの外観の具体例を示す図である。
図10】ボックスを購入してカードを獲得する仕組みを説明する図である。
図11】管理データのデータ構造の一例を示す図である。
図12】チケットが獲得されたことをユーザに通知するチケット獲得画面の具体例を示す図である。
図13】マッチングをサーバに対して要求する操作をユーザが行うためのマッチング要求画面の具体例を示す図である。
図14】ボックスを購入するための購入操作をユーザが行うためのボックス購入画面の具体例を示す図である。
図15】ボックスを開梱するシーンを演出する開梱演出画面の具体例を示す図である。
図16】ボックスの開梱結果を提示する開梱結果画面の具体例を示す図である。
図17】ボックスに梱包されていたすべてのパックのそれぞれの開封結果を一覧表示する最終結果画面の具体例を示す図である。
図18】ゲームシステムに含まれる各装置がゲームプログラムに基づいて実行する処理の流れを示すフローチャートである。
図19】ゲームシステムに含まれる各装置がゲームプログラムに基づいて実行する処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
〔実施形態1〕
本開示に係るゲームシステムは、複数のユーザにゲームを提供するためのシステムである。以下、ゲームシステムについて図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が本発明に含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を繰り返さない。
【0017】
<ゲームシステム1のハードウェア構成>
図1は、ゲームシステム1のハードウェア構成を示す図である。ゲームシステム1は図示の通り、複数のユーザ端末100と、サーバ200とを含む。各ユーザ端末100は、サーバ200とネットワーク2を介して接続する。ネットワーク2は、インターネットおよび図示しない無線基地局によって構築される各種移動通信システム等で構成される。この移動通信システムとしては、例えば、所謂3G、4G移動通信システム、LTE(Long Term Evolution)、および所定のアクセスポイントによってインターネットに接続可能な無線ネットワーク(例えばWi-Fi(登録商標))等が挙げられる。
【0018】
サーバ200(コンピュータ、情報処理装置)は、ワークステーションまたはパーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータであってよい。サーバ200は、プロセッサ20と、メモリ21と、ストレージ22と、通信IF23と、入出力IF24とを備える。サーバ200が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに電気的に接続される。
【0019】
ユーザ端末100(コンピュータ、情報処理装置)は、スマートフォン、フィーチャーフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、またはタブレット型コンピュータ等の携帯端末であってよい。ユーザ端末100は、ゲームプレイに適したゲーム装置であってもよい。ユーザ端末100は図示の通り、プロセッサ10と、メモリ11と、ストレージ12と、通信インターフェース(IF)13と、入出力IF14と、タッチスクリーン15(表示部)と、カメラ17と、測距センサ18とを備える。ユーザ端末100が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに電気的に接続される。また、図1に示すように、ユーザ端末100は、1つ以上のコントローラ1020と通信可能に構成されることとしてもよい。コントローラ1020は、例えば、Bluetooth(登録商標)等の通信規格に従って、ユーザ端末100と通信を確立する。コントローラ1020は、1つ以上のボタン等を有していてもよく、該ボタン等に対するユーザの入力操作に基づく出力値をユーザ端末100へ送信する。また、コントローラ1020は、加速度センサ、および、角速度センサ等の各種センサを有していてもよく、該各種センサの出力値をユーザ端末100へ送信する。
【0020】
なお、ユーザ端末100がカメラ17および測距センサ18を備えることに代えて、または、加えて、コントローラ1020がカメラ17および測距センサ18を有していてもよい。
【0021】
ユーザ端末100は、例えばゲーム開始時に、コントローラ1020を使用するユーザに、該ユーザの名前またはログインID等のユーザ識別情報を、該コントローラ1020を介して入力させることが望ましい。これにより、ユーザ端末100は、コントローラ1020とユーザとを紐付けることが可能となり、受信した出力値の送信元(コントローラ1020)に基づいて、該出力値がどのユーザのものであるかを特定することができる。
【0022】
ユーザ端末100が複数のコントローラ1020と通信する場合、各コントローラ1020を各ユーザが把持することで、ネットワーク2を介してサーバ200などの他の装置と通信せずに、該1台のユーザ端末100でマルチプレイを実現することができる。また、各ユーザ端末100が無線LAN(Local Area Network)規格等の無線規格により互いに通信接続する(サーバ200を介さずに通信接続する)ことで、複数台のユーザ端末100によりローカルでマルチプレイを実現することもできる。1台のユーザ端末100によりローカルで上述のマルチプレイを実現する場合、ユーザ端末100は、さらに、サーバ200が備える後述する種々の機能の少なくとも一部を備えていてもよい。また、複数のユーザ端末100によりローカルで上述のマルチプレイを実現する場合、複数のユーザ端末100は、サーバ200が備える後述する種々の機能を分散して備えていてもよい。
【0023】
なお、ローカルで上述のマルチプレイを実現する場合であっても、ユーザ端末100はサーバ200と通信を行ってもよい。例えば、あるゲームにおける成績または勝敗等のプレイ結果を示す情報と、ユーザ識別情報とを対応付けてサーバ200に送信してもよい。
【0024】
また、コントローラ1020は、ユーザ端末100に着脱可能な構成であるとしてもよい。この場合、ユーザ端末100の筐体における少なくともいずれかの面に、コントローラ1020との結合部が設けられていてもよい。該結合部を介して有線によりユーザ端末100とコントローラ1020とが結合している場合は、ユーザ端末100とコントローラ1020とは、有線を介して信号を送受信する。
【0025】
図1に示すように、ユーザ端末100は、外部のメモリカード等の記憶媒体1030の装着を、入出力IF14を介して受け付けてもよい。これにより、ユーザ端末100は、記憶媒体1030に記録されるプログラム及びデータを読み込むことができる。記憶媒体1030に記録されるプログラムは、例えばゲームプログラムである。
【0026】
ユーザ端末100は、サーバ200等の外部の装置と通信することにより取得したゲームプログラムをユーザ端末100のメモリ11に記憶してもよいし、記憶媒体1030から読み込むことにより取得したゲームプログラムをメモリ11に記憶してもよい。
【0027】
以上で説明したとおり、ユーザ端末100は、該ユーザ端末100に対して情報を入力する機構の一例として、通信IF13、入出力IF14、タッチスクリーン15、カメラ17、および、測距センサ18を備える。入力する機構としての上述の各部は、ユーザの入力操作を受け付けるように構成された操作部と捉えることができる。
【0028】
例えば、操作部が、カメラ17および測距センサ18の少なくともいずれか一方で構成される場合、該操作部が、ユーザ端末100の近傍の物体1010を検出し、当該物体の検出結果から入力操作を特定する。一例として、物体1010としてのユーザの手、予め定められた形状のマーカーなどが検出され、検出結果として得られた物体1010の色、形状、動き、または、種類などに基づいて入力操作が特定される。より具体的には、ユーザ端末100は、カメラ17の撮影画像からユーザの手が検出された場合、該撮影画像に基づき検出されるジェスチャ(ユーザの手の一連の動き)を、ユーザの入力操作として特定し、受け付ける。なお、撮影画像は静止画であっても動画であってもよい。
【0029】
あるいは、操作部がタッチスクリーン15で構成される場合、ユーザ端末100は、タッチスクリーン15の入力部151に対して実施されたユーザの操作をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。あるいは、操作部が通信IF13で構成される場合、ユーザ端末100は、コントローラ1020から送信される信号(例えば、出力値)をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。あるいは、操作部が入出力IF14で構成される場合、該入出力IF14と接続されるコントローラ1020とは異なる入力装置(図示せず)から出力される信号をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。
【0030】
<ゲーム概要>
ゲームシステム1は、特定のジャンルに限らず、あらゆるジャンルのゲームを実行するためのシステムであってもよい。また、ゲームシステム1は、特定のプレイ形態に限らず、あらゆるプレイ形態のゲームを実行するためのシステムであってもよい。
【0031】
ゲームシステム1は、一例として、対戦ゲームを実行するためのシステムである。例えば、該対戦ゲームは、一方のコンピュータを用いてユーザが操作する1以上のキャラクタから成るチームが、他方のコンピュータを用いて相手ユーザが操作する1以上のキャラクタから成るチームと対戦する対人対戦ゲームである。例えば、該対戦ゲームは、対戦野球ゲームであってもよい。対戦野球ゲームは、一例として、サーバ200を介して通信する第1のユーザ端末100と第2のユーザ端末100とにおいて、対戦が、野球の試合として進行する通信対戦野球ゲームである。
【0032】
本実施形態に係るゲームシステム1によって実行される通信対戦野球ゲームでは、一例として、第1のユーザ端末100と第2のユーザ端末100とによって、それぞれのチームが操作される。1イニングにつき、表と裏でチームの攻守が入れ替わりつつ試合が進行する。試合が終了すると、試合の結果(勝利または敗北、あるいは、場合によっては引き分け)が確定し、これが対戦成績として記録される。
【0033】
本実施形態では、対戦の終了後、対戦をプレイしたことに対する報酬として、対戦成績に応じたゲーム媒体が、ユーザに提供される。
【0034】
本実施形態に係る通信対戦野球ゲームにおいて、ユーザは、自身で、キャラクタである野球選手を制御することを希望しない場合に、ユーザ端末100を操作して、サーバ200に対してその旨を通知することができる。サーバ200は、該通知をユーザ端末100から受信すると、進行している対戦に関わる各種情報を参照し、キャラクタの動作結果(投球結果または打撃結果)を、ユーザの操作にかかわらずに、すなわち、ゲームプログラムに基づき自動で決定する。そして、決定した動作結果を対戦相手のユーザ端末100に送信する。すなわち、サーバ200は、ユーザ端末100に代わり、該キャラクタを制御する。以下では、ユーザが自分自身でキャラクタを制御することをマニュアル制御、サーバ200がユーザに代わってキャラクタを制御することをオート制御と称する。
【0035】
<各装置のハードウェア構成要素>
プロセッサ10は、ユーザ端末100全体の動作を制御する。プロセッサ20は、サーバ200全体の動作を制御する。プロセッサ10および20は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、およびGPU(Graphics Processing Unit)を含む。
【0036】
プロセッサ10は後述するストレージ12からプログラムを読み出し、後述するメモリ11に展開する。プロセッサ20は後述するストレージ22からプログラムを読み出し、後述するメモリ21に展開する。プロセッサ10およびプロセッサ20は展開したプログラムを実行する。
【0037】
メモリ11および21は主記憶装置である。メモリ11および21は、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等の記憶装置で構成される。メモリ11は、プロセッサ10が後述するストレージ12から読み出したプログラムおよび各種データを一時的に記憶することにより、プロセッサ10に作業領域を提供する。メモリ11は、プロセッサ10がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。メモリ21は、プロセッサ20が後述するストレージ22から読み出した各種プログラムおよびデータを一時的に記憶することにより、プロセッサ20に作業領域を提供する。メモリ21は、プロセッサ20がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。
【0038】
本実施形態においてプログラムとは、ゲームをユーザ端末100により実現するためのゲームプログラムであってもよい。あるいは、該プログラムは、該ゲームをユーザ端末100とサーバ200との協働により実現するためのゲームプログラムであってもよい。あるいは、該プログラムは、該ゲームを複数のユーザ端末100の協働により実現するためのゲームプログラムであってもよい。また、各種データとは、ユーザ情報およびゲーム情報などのゲームに関するデータ、ならびに、ユーザ端末100とサーバ200との間または複数のユーザ端末100間で送受信する指示または通知を含んでいる。
【0039】
ストレージ12および22は補助記憶装置である。ストレージ12および22は、フラッシュメモリまたはHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置で構成される。ストレージ12およびストレージ22には、ゲームに関する各種データが格納される。
【0040】
通信IF13は、ユーザ端末100における各種データの送受信を制御する。通信IF23は、サーバ200における各種データの送受信を制御する。通信IF13および23は例えば、無線LAN(Local Area Network)を介する通信、有線LAN、無線LAN、または携帯電話回線網を介したインターネット通信、ならびに近距離無線通信等を用いた通信を制御する。
【0041】
入出力IF14は、ユーザ端末100がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであり、またユーザ端末100がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF14は、USB(Universal Serial Bus)等を介してデータの入出力を行ってもよい。入出力IF14は、例えば、ユーザ端末100の物理ボタン、カメラ、マイク、または、スピーカ等を含み得る。サーバ200の入出力IF24は、サーバ200がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであり、またサーバ200がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF24は、例えば、マウスまたはキーボード等の情報入力機器である入力部と、画像を表示出力する機器である表示部とを含み得る。
【0042】
ユーザ端末100のタッチスクリーン15は、入力部151と表示部152とを組み合わせた電子部品である。入力部151は、例えばタッチセンシティブなデバイスであり、例えばタッチパッドによって構成される。表示部152は、例えば液晶ディスプレイ、または有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって構成される。
【0043】
入力部151は、入力面に対しユーザの操作(主にタッチ操作、スライド操作、スワイプ操作、およびタップ操作等の物理的接触操作)が入力された位置を検知して、位置を示す情報を入力信号として送信する機能を備える。入力部151は、図示しないタッチセンシング部を備えていればよい。タッチセンシング部は、静電容量方式または抵抗膜方式等のどのような方式を採用したものであってもよい。
【0044】
図示していないが、ユーザ端末100は、該ユーザ端末100の保持姿勢を特定するための1以上のセンサを備えていてもよい。このセンサは、例えば、加速度センサ、または、角速度センサ等であってもよい。ユーザ端末100がセンサを備えている場合、プロセッサ10は、センサの出力からユーザ端末100の保持姿勢を特定して、保持姿勢に応じた処理を行うことも可能になる。例えば、プロセッサ10は、ユーザ端末100が縦向きに保持されているときには、縦長の画像を表示部152に表示させる縦画面表示としてもよい。一方、ユーザ端末100が横向きに保持されているときには、横長の画像を表示部に表示させる横画面表示としてもよい。このように、プロセッサ10は、ユーザ端末100の保持姿勢に応じて縦画面表示と横画面表示とを切り替え可能であってもよい。
【0045】
カメラ17は、イメージセンサ等を含み、レンズから入射する入射光を電気信号に変換することで撮影画像を生成する。
【0046】
測距センサ18は、測定対象物までの距離を測定するセンサである。測距センサ18は、例えば、パルス変換した光を発する光源と、光を受ける受光素子とを含む。測距センサ18は、光源からの発光タイミングと、該光源から発せられた光が測定対象物にあたって反射されて生じる反射光の受光タイミングとにより、測定対象物までの距離を測定する。測距センサ18は、指向性を有する光を発する光源を有することとしてもよい。
【0047】
ここで、ユーザ端末100が、カメラ17と測距センサ18とを用いて、ユーザ端末100の近傍の物体1010を検出した検出結果を、ユーザの入力操作として受け付ける例をさらに説明する。カメラ17および測距センサ18は、例えば、ユーザ端末100の筐体の側面に設けられてもよい。カメラ17の近傍に測距センサ18が設けられてもよい。カメラ17としては、例えば赤外線カメラを用いることができる。この場合、赤外線を照射する照明装置および可視光を遮断するフィルタ等が、カメラ17に設けられてもよい。これにより、屋外か屋内かにかかわらず、カメラ17の撮影画像に基づく物体の検出精度をいっそう向上させることができる。
【0048】
プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対して、例えば以下の(1)〜(5)に示す処理のうち1つ以上の処理を行ってもよい。(1)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対し画像認識処理を行うことで、該撮影画像にユーザの手が含まれているか否かを特定する。プロセッサ10は、上述の画像認識処理において採用する解析技術として、例えばパターンマッチング等の技術を用いてよい。(2)また、プロセッサ10は、ユーザの手の形状から、ユーザのジェスチャを検出する。プロセッサ10は、例えば、撮影画像から検出されるユーザの手の形状から、ユーザの指の本数(伸びている指の本数)を特定する。プロセッサ10はさらに、特定した指の本数から、ユーザが行ったジェスチャを特定する。例えば、プロセッサ10は、指の本数が5本である場合、ユーザが「パー」のジェスチャを行ったと判定する。また、プロセッサ10は、指の本数が0本である(指が検出されなかった)場合、ユーザが「グー」のジェスチャを行ったと判定する。また、プロセッサ10は、指の本数が2本である場合、ユーザが「チョキ」のジェスチャを行ったと判定する。(3)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対し、画像認識処理を行うことにより、ユーザの指が人差し指のみ立てた状態であるか、ユーザの指がはじくような動きをしたかを検出する。(4)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像の画像認識結果、および、測距センサ18の出力値等の少なくともいずれか1つに基づいて、ユーザ端末100の近傍の物体1010(ユーザの手など)とユーザ端末100との距離を検出する。例えば、プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像から特定されるユーザの手の形状の大小により、ユーザの手がユーザ端末100の近傍(例えば所定値未満の距離)にあるのか、遠く(例えば所定値以上の距離)にあるのかを検出する。なお、撮影画像が動画の場合、プロセッサ10は、ユーザの手がユーザ端末100に接近しているのか遠ざかっているのかを検出してもよい。(5)カメラ17の撮影画像の画像認識結果等に基づいて、ユーザの手が検出されている状態で、ユーザ端末100とユーザの手との距離が変化していることが判明した場合、プロセッサ10は、ユーザが手をカメラ17の撮影方向において振っていると認識する。カメラ17の撮影範囲よりも指向性が強い測距センサ18において、物体が検出されたりされなかったりする場合に、プロセッサ10は、ユーザが手をカメラの撮影方向に直交する方向に振っていると認識する。
【0049】
このように、プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対する画像認識により、ユーザが手を握りこんでいるか否か(「グー」のジェスチャであるか、それ以外のジェスチャ(例えば「パー」)であるか)を検出する。また、プロセッサ10は、ユーザの手の形状とともに、ユーザがこの手をどのように移動させているかを検出する。また、プロセッサ10は、ユーザがこの手をユーザ端末100に対して接近させているのか遠ざけているのかを検出する。このような操作は、例えば、マウスまたはタッチパネルなどのポインティングデバイスを用いた操作に対応させることができる。ユーザ端末100は、例えば、ユーザの手の移動に応じて、タッチスクリーン15においてポインタを移動させ、ユーザのジェスチャ「グー」を検出する。この場合、ユーザ端末100は、ユーザが選択操作を継続中であると認識する。選択操作の継続とは、例えば、マウスがクリックされて押し込まれた状態が維持されること、または、タッチパネルに対してタッチダウン操作がなされた後タッチされた状態が維持されることに対応する。また、ユーザ端末100は、ユーザのジェスチャ「グー」が検出されている状態で、さらにユーザが手を移動させると、このような一連のジェスチャを、スワイプ操作(またはドラッグ操作)に対応する操作として認識することもできる。また、ユーザ端末100は、カメラ17の撮影画像によるユーザの手の検出結果に基づいて、ユーザが指をはじくようなジェスチャを検出した場合に、当該ジェスチャを、マウスのクリックまたはタッチパネルへのタップ操作に対応する操作として認識してもよい。
【0050】
<ゲームシステム1の機能的構成>
図2は、ゲームシステム1に含まれるサーバ200およびユーザ端末100の機能的構成を示すブロック図である。サーバ200およびユーザ端末100のそれぞれは、図示しない、一般的なコンピュータとして機能する場合に必要な機能的構成、および、ゲームにおける公知の機能を実現するために必要な機能的構成を含み得る。
【0051】
ユーザ端末100は、ユーザの入力操作を受け付ける入力装置としての機能と、ゲームの画像や音声を出力する出力装置としての機能を有する。ユーザ端末100は、プロセッサ10、メモリ11、ストレージ12、通信IF13、および入出力IF14等の協働によって、制御部110および記憶部120として機能する。
【0052】
サーバ200は、各ユーザ端末100と通信して、ユーザ端末100がゲームを進行させるのを支援する機能を有する。例えば、有価媒体の販売、サービスの提供などを実行する。ゲームがマルチプレイゲームである場合には、サーバ200は、ゲームに参加する各ユーザ端末100と通信して、ユーザ端末100同士のやりとりを仲介する機能を有していてもよい。サーバ200は、プロセッサ20、メモリ21、ストレージ22、通信IF23、および入出力IF24等の協働によって、制御部210および記憶部220として機能する。
【0053】
記憶部120および記憶部220は、ゲームプログラム131、ゲーム情報132およびユーザ情報133を格納する。ゲームプログラム131は、ユーザ端末100およびサーバ200で実行するゲームプログラムである。ゲーム情報132は、制御部110および制御部210がゲームプログラム131を実行する際に参照するデータである。ユーザ情報133は、ユーザのアカウントに関するデータである。記憶部220において、ゲーム情報132およびユーザ情報133は、ユーザ端末100ごとに格納されている。
【0054】
(サーバ200の機能的構成)
制御部210は、記憶部220に格納されたゲームプログラム131を実行することにより、サーバ200を統括的に制御する。例えば、制御部210は、ユーザ端末100に各種データおよびプログラム等を送信する。制御部210は、ゲーム情報もしくはユーザ情報の一部または全部をユーザ端末100から受信する。ゲームがマルチプレイゲームである場合には、制御部210は、ユーザ端末100からマルチプレイの同期の要求を受信して、同期のためのデータをユーザ端末100に送信してもよい。
【0055】
制御部210は、ゲームプログラム131の記述に応じて、対戦支援部211、課金処理部212、ボックス処理部213、および、カード提供部214として機能する。制御部210は、実行するゲームの性質に応じて、ユーザ端末100におけるゲームの進行を支援するために、図示しないその他の機能ブロックとしても機能することができる。
【0056】
対戦支援部211は、各ユーザ端末100による対戦の進行を支援する。具体的には、各ユーザ端末100のリクエストに基づいて、対戦相手のマッチングを行ったり、必要なタイミングで、各ユーザ端末100における対戦の進行状況の同期をとったりする。
【0057】
課金処理部212は、ユーザ端末100からのサービス要求に応答して、要求されたサービスを提供することの見返りとして、課金処理を実行する。一例として、課金処理部212は、ユーザ識別情報に紐付けて、該ユーザ識別情報が紐付けられているユーザに対して金銭を請求するための請求額を、記憶部220に格納する。
【0058】
本実施形態では、一例として、課金処理部212による課金の対象となるサービスは、本ゲームで利用できる1以上のゲーム媒体をユーザに獲得させるサービスである。ゲーム媒体は、一例として、ユーザの操作にしたがって対戦を行うキャラクタである。さらに、ゲーム媒体としてのキャラクタは、本実施形態では、カードに見立てたデジタルコンテンツとしてユーザに獲得される。該カードがユーザに獲得されることにより、ユーザは、該カードに対応するキャラクタをチームに編成し、対戦で利用することが可能となる。
【0059】
具体的には、本実施形態では、1以上のカードを封入したパック(第1の権利)をユーザに保有させる。パックは、本実施形態では、1以上の所定枚数のカードを封入した包袋に見立てたデジタルコンテンツであり、1以上の所定枚数のカードをユーザが獲得する権利である。本実施形態では、ユーザが本ゲームをプレイすることによって、所定の第1の条件が満たされることにより、保有された該パックが開封されて、所定枚数のカードが該ユーザに獲得される。第1の条件は、ユーザがゲームをプレイしたことに対して付与される報酬が所定以上蓄積されることによって満たされてもよい。これにより、報酬を得てパックを開封することをインセンティブとして、ユーザにプレイを動機付けることが可能となる。
【0060】
これに対して、第1の条件が満たされることを待たずに該パックを開封し、ユーザの所望のタイミングでパックに紐付いたカードを該ユーザに獲得させるサービスが、課金対象であってもよい。
【0061】
さらに、本実施形態では、上述のパックを複数梱包したボックス(梱包媒体)を開梱し、各パックを開封して得られたカードをユーザに獲得させるサービスが、課金対象であってもよい。すなわち、ボックスは、所定数の複数のパックを梱包した箱に見立てたデジタルコンテンツである。本実施形態では、ボックスは、第2の条件が満たされさえすれば開梱される。第2の条件は、一例として、ボックスに見合う対価(有価媒体)を、所定数消費することであり、ユーザが、その消費を許可する購入操作を行うことである。すなわち、ユーザがボックスを購入するための購入操作を行うと、第2の条件が満たされて、ボックスが開梱される。これにより、ユーザは、第1の条件が満たされるのを待つことなく、パック1つよりも多くの枚数のカードをまとめて獲得することができる。なお、本実施形態では、ボックスの購入にも制約が設けられていても構わない。例えば、ユーザがボックスを購入するためのボックス購入チケット(以下、チケット)を保有していなければ、上述の購入操作を行えないこととしてもよい。この場合、購入操作は、保有するチケットを消費すること、かつ、ボックスの対価である有価媒体を消費することを許可する操作であり、該購入操作がユーザによって実施されることにより、第2の条件が満たされる。
【0062】
カード提供部214は、パックを開封する処理を実行して、該パックに封入されていたカードを、該パックの保有者であるユーザに提供する。本実施形態では、一例として、「パックを開封する処理」は、さまざまな種類のキャラクタに対応するさまざまなカードの母集団から、ユーザに提供するカードを特定する処理である。カード提供部214は、抽選を実行することにより、提供するカードを特定してもよい。各カードの当選確率は、例えば、当選確率テーブルにおいて予め定義されていてもよい。カード提供部214は、この当選確率テーブルを参照し、定義された当選確率に基づいて上述の抽選を実行してもよい。当選確率テーブルにおいて、母集団に属するカードごとに当選確率が設定されていてもよい。あるいは、カードには、キャラクタの能力などに応じて希少度が設定されており、当選確率テーブルは、どの希少度のカードがどのような確率で当選するのかを定義した情報であってもよい。希少度は、カードに対応付けられているキャラクタの、ゲーム上の価値の高さを表す尺度であり、対戦におけるキャラクタの強さが強いほど、また、能力が高いほど、高い希少度が、該キャラクタのカードに設定される。したがって、カードに設定されている希少度は、対応付けられているキャラクタの強さまたは能力の高さの指標となる。
【0063】
さらに、本実施形態では、パックにランクが設定されており、パックのランク別に当選確率テーブルが予め生成されていてもよい。ランク別の当選確率テーブルにおいては、パックのランクが高いほど、希少度の高いキャラクタのカードが当選する確率が高くなるように当選確率が設定されていることが好ましい。
【0064】
ボックス処理部213は、ボックスを開梱する処理を実行して、該ボックスに梱包されていた各パックを、開封するように、カード提供部214に指示する。
【0065】
本実施形態では、一例として、「ボックスを開梱する処理」は、ボックスに紐付ける所定数の複数のパックのランクを決定し、パックごとに決定された各ランクをカード提供部214に伝達する処理である。ボックス処理部213は、パックのランクを抽選により決定してもよい。
【0066】
本実施形態では、ボックスの開梱は、ユーザが、チケットを保有している場合かつ第2の条件を満たすための上述の購入操作を行った場合に実行される。チケット(第2の権利)は、ボックスを購入するための引換券に見立てたデジタルコンテンツであり、ボックスを開梱してパック1つ分よりも多くの枚数のカードをまとめてユーザが獲得する権利である。
【0067】
本実施形態では、ユーザがゲームをプレイすることにより、所定の第3の条件が満たされることにより、チケットが該ユーザに付与される。一例として、第3の条件は、本ゲームにおける対戦のプレイ回数が所定の回数に達することである。例えば、ユーザが、対戦を10回プレイするごとに、チケットが1枚該ユーザに付与されてもよい。これにより、多くのカードをまとめて獲得できるチケットをインセンティブとして、ユーザに、ゲームをプレイすることを動機付けることができる。
【0068】
(ユーザ端末100の機能的構成)
制御部110は、記憶部120に格納されたゲームプログラム131を実行することにより、ユーザ端末100を統括的に制御する。例えば、制御部110は、ゲームプログラム131およびユーザの操作にしたがって、ゲームを進行させる。また、制御部110は、ゲームを進行させている間、必要に応じて、サーバ200と通信して、情報の送受信を行う。
【0069】
制御部110は、ゲームプログラム131の記述に応じて、操作受付部111、表示制御部112、ユーザインターフェース(以下、UI)制御部113、アニメーション生成部114、対戦進行部115、獲得準備部116、および、獲得実行部117として機能する。制御部110は、実行するゲームの性質に応じて、ゲームを進行させるために、図示しないその他の機能ブロックとしても機能することができる。
【0070】
操作受付部111は、入力部151に対するユーザの入力操作を検知し受け付ける。操作受付部111は、タッチスクリーン15およびその他の入出力IF14を介したコンソールに対してユーザが及ぼした作用から、いかなる入力操作がなされたかを判別し、その結果を制御部110の各要素に出力する。
【0071】
例えば、操作受付部111は、入力部151に対する入力操作を受け付け、該入力操作の入力位置の座標を検出し、該入力操作の種類を特定する。操作受付部111は、入力操作の種類として、例えばタッチ操作、スライド操作、スワイプ操作、およびタップ操作等を特定する。また、操作受付部111は、連続して検知されていた入力が途切れると、タッチスクリーン15から接触入力が解除されたことを検知する。
【0072】
UI制御部113は、UIを構築するために表示部152に表示させるUIオブジェクトを制御する。UIオブジェクトは、ユーザが、ゲームの進行上必要な入力をユーザ端末100に対して行うためのツール、または、ゲームの進行中に出力される情報をユーザ端末100から得るためのツールである。UIオブジェクトは、これには限定されないが、例えば、アイコン、ボタン、リスト、メニュー画面などである。
【0073】
アニメーション生成部114は、各種オブジェクトの制御態様に基づいて、各種オブジェクトのモーションを示すアニメーションを生成する。例えば、抽選が実行されている様子を表現したアニメーション等を生成してもよい。
【0074】
表示制御部112は、タッチスクリーン15の表示部152に対して、上述の各要素によって実行された処理結果が反映されたゲーム画面を出力する。表示制御部112は、アニメーション生成部114によって生成されたアニメーションを含むゲーム画面を表示部152に表示してもよい。また、表示制御部112は、上述のUIオブジェクトを、該ゲーム画面に重畳して描画してもよい。
【0075】
対戦進行部115は、サーバ200と通信して、対戦を進行させる。また、対戦が終了したときに、対戦成績に応じた報酬をユーザに付与する。報酬は、一例として、パックである。また、報酬は、パックを開封可能にするための第1の条件を満たすためのポイントである。また、報酬は、ボックスを購入するために必要なチケットである。
【0076】
獲得準備部116は、ユーザが保有するパックを、ユーザがカードを獲得できる状態に遷移させる。換言すれば、パックを開封可能な状態に遷移させる。つまり、獲得準備部116は、開封条件である第1の条件を満たすように必要な処理を実行する。
【0077】
本実施形態では、一例として、対戦の報酬として付与されるポイントが、パックについて所定数蓄積された場合に、該パックが開封可能となる。本実施形態では、ポイントは、パックがスロットに配置された状態でなければ蓄積されないこととしてもよい。さらに、該スロットに、蓄積の主体となるゲーム媒体が設定されていなければ、ポイントは蓄積されないこととしてもよい。獲得準備部116は、パックをスロットに配置したり、スロットにスカウトマンを設定したりするとともに、付与されたポイントをパックにつき蓄積する。つまり、対戦終了後に付与されたポイントを、スロットに配置されたパックに紐付けられている蓄積ポイントに加算する。
【0078】
本実施形態では、スロットは、ユーザに対して所定数提供される。例えば、デフォルトで、3つのスロットがユーザに関連付けてゲーム情報132において定義されている。獲得準備部116は、スロットにパックを配置することにより、パックに対応付けてポイントを加算することができる。獲得準備部116によって、ポイントが加算されていくことによって、パックに割り当てられている第1の条件が満足されると、すなわち、ポイントの合計が、第1の条件である所定数に到達すると、獲得準備部116は、パックを、開封可能な状態へと遷移させる。これにより、後述の獲得実行部117が、パックに基づいてキャラクタのカードを獲得できる。
【0079】
獲得実行部117は、キャラクタのカードを対戦で使えるように、該カードをユーザに獲得させる。本実施形態では、一例として、ユーザがカードを獲得する方法は2つある。第1の方法は、獲得準備部116によってカードを獲得可能な状態に遷移したパックを消費して、パックをサーバ200に開封させる方法である。第2の方法は、ユーザの購入操作を受け付けてチケットを消費し、ボックスの購入をサーバ200に要求して、ボックスをサーバ200に開梱させる方法である。
【0080】
第1の方法では、獲得実行部117は、使用可能になったパックと引き換えに、該パックに紐付けられた所定枚数のカードをユーザに獲得させてもよい。より具体的には、獲得実行部117は、開封する対象のパックのランクを指定したパック開封要求を、サーバ200に送信する。サーバ200のカード提供部214は、パックを開封し、パックのランクに応じて、ユーザに獲得させる所定枚数のカードを決定する。カード提供部214は、上述の要求に対する応答として、決定したカードを獲得実行部117に通知する。これにより、獲得実行部117は、カードをユーザに獲得させることができる。
【0081】
第2の方法では、獲得実行部117は、チケットと引き換えに、また、対価として所定数量の有価媒体を消費して、ボックス内のパックを開封することにより得られるカードをユーザに獲得させてもよい。具体的には、獲得実行部117は、チケットを消費することにより、ボックス開梱要求を、サーバ200に送信する。サーバ200のボックス処理部213は、ボックスを開梱し、ボックスに紐付けられた各パックのランクを決定する。カード提供部214は、各パックのランクに応じて、例えば、パックごとに抽選を実行して、ユーザに獲得させるカードを決定する。ボックスには、複数のパックが紐付けられるので、第1の方法に基づいて1つのパックを開封するよりも、第2の方法に基づいてボックスを開梱する方が、より多くのカードをまとめて獲得することができる。
【0082】
カード提供部214は、上述の要求に対する応答として、決定したカードを獲得実行部117に通知する。これにより、獲得実行部117は、カードをユーザに獲得させることができる。
【0083】
ここでは、ゲーム媒体などのデジタルコンテンツをユーザに「付与する」、「獲得させる」、または、「保有させる」とは、本ゲームで所定の作用効果を及ぼすデジタルコンテンツを、ユーザが操作するユーザ端末100において利用可能な状態、または、条件付きで利用可能な状態に遷移させることを意味する。具体的には、ユーザ端末100またはサーバ200は、該デジタルコンテンツを、記憶部120または記憶部220において、ユーザと紐付けて格納したり、該デジタルコンテンツの利用可能フラグを立てたりすることにより、該ユーザにゲーム媒体を獲得させる。獲得実行部117は、サーバ200から通知されたカードを、記憶部120において、ユーザが保有するカードとして格納することにより、該カードをユーザに獲得させる。
【0084】
なお、図2に示すサーバ200およびユーザ端末100の機能は一例にすぎない。サーバ200は、ユーザ端末100が備える機能の少なくとも一部を備えていてもよい。また、ユーザ端末100は、サーバ200が備える機能の少なくとも一部を備えていてもよい。さらに、ユーザ端末100およびサーバ200以外の他の装置をゲームシステム1の構成要素とし、該他の装置にゲームシステム1における処理の一部を実行させてもよい。すなわち、本実施形態においてゲームプログラムを実行するコンピュータは、ユーザ端末100、サーバ200、および他の装置の何れであってもよいし、これらの複数の装置の組み合わせにより実現されてもよい。
【0085】
<パック開封の仕組み説明>
図3図8に示すゲーム画面に基づいて、ゲームシステム1におけるパック開封の仕組みの一例を説明する。各ゲーム画面は、UI制御部113が生成するUI部品、アニメーション生成部114が生成するアニメーション、または、これらを組み合わせによって構成される。UI制御部113またはアニメーション生成部114によって生成されたゲーム画面は、表示制御部112によって、ユーザ端末100の表示部152に表示される。
【0086】
図3に示すゲーム画面は、対戦が終了したときに表示される報酬獲得画面300の具体例である。報酬獲得画面300は、一例として、対戦をプレイしたことの報酬として付与された、経験値401、ゴールド402、および、スカウトポイント403を含む。経験値は、対戦をプレイするユーザに関連付けて付与される。経験値が一定以上貯まると、ユーザランクが上昇する。ユーザランクは、例えば、チームまたは各選手のパラメータなどに対して影響を与えてもよく、その影響は、ユーザランクが高いほど、対戦が有利に進められるようにプラスに作用する。ゴールドは、プレイされるゲーム内で消費することが可能な有価媒体であり、例えば仮想通貨である。具体的には、ゴールドと引き換えに対戦を有利に進めるための各種アイテムが入手できてもよい。
【0087】
スカウトポイントは、上述のポイントの一例である。スカウトポイント(以下、ポイント)は、スロットに配置されたパックにつき蓄積されるものである。ポイントが蓄積されて所定数に到達することにより、該パックに対応付けられている条件を満足させることができる。したがって、ユーザは、パックを開封してカードを入手したいために、ポイントを得ようとして、強い動機を持って、対戦を繰り返しプレイする。
【0088】
対戦進行部115は、ユーザが対戦をプレイすると、たとえ対戦に負けたとしても、上述の報酬を必ずもらえるように算定してもよい。また、対戦進行部115は、対戦成績が良いほど、より多くの経験値、ゴールド、および、ポイントが付与されるように、報酬を算定することが好ましい。これにより、成績が伴わない熟練度の低いユーザに対しては、やる気を削がないようにすることができる。一方、熟練度の高いユーザに対しては、負けたくないまたはいい成績で勝ちたいといった競争心、もしくは、より操作に習熟したいという向上心を芽生えさせることができる。このように、熟練度を問わずあらゆるユーザの、ゲームをプレイすることに対する動機付けをより一層強化することができる。
【0089】
さらに、本実施形態では、対戦進行部115は、オート制御に基づいて対戦が進行された割合、すなわち、オート制御の使用率を記憶しておいてもよい。そして、どのランクのパックをユーザに付与するのかを、該オート制御の使用率に基づいて決定してもよい。具体的には、対戦進行部115は、オート制御の使用率が低いほど、高いランクのパックが付与されるように報酬を決定してもよい。これにより、マニュアル制御に基づくプレイをユーザに促すことができ、対人対戦におけるゲームの興趣性を一層向上させることができる。
【0090】
また、対戦進行部115は、監視していたオート制御の使用率をユーザに通知してもよい。具体的には、対戦進行部115からの指示にしたがって、UI制御部113は、オート制御の使用率を、オート使用率404として、図3に示す報酬獲得画面300に含めてもよい。さらに、UI制御部113は、対戦成績405を報酬獲得画面300に含めてもよい。
【0091】
図4に示すゲーム画面は、パック獲得画面400である。パック獲得画面400は、対戦成績に応じて、報酬としてのパックがユーザに付与されたことを該ユーザに通知する目的で生成される。
【0092】
パック獲得画面400は、一例として、対戦をプレイしたことの報酬として付与された、パック406を含む。表示制御部112は、図3に示す報酬獲得画面300および図4に示すパック獲得画面400を、一画面に同時に表示させてもよいし、任意の順序で順次表示させてもよい。なお、パック406の外観は、ランクごとに異なるデザインであることが好ましい。ランク別のパック外観の例は、別図に基づいて後述する。
【0093】
図4に示すOKボタン407が、ユーザの操作により押下されると、獲得準備部116は、UI制御部113およびアニメーション生成部114を制御して、パックを配置するスロットを含むゲーム画面(後述する図5および図6)を生成する。
【0094】
図5に示すゲーム画面は、パックを開封可能な状態に遷移させるための開封準備画面500である。図5に示す例では、第1の条件が満たされていない、すなわち、開封可能でないパックがスロットに配置されている。
【0095】
開封準備画面500は、ユーザが保有する1以上のスロットの状態を一覧するためのスロット一覧501を含む。図5に示す例では、ユーザには、初期状態として3つのスロット502〜504が提供されている。本実施形態では、スロットには順序が設けられており、一番左のスロット502を先頭として、右に行くにつれて順序が後ろになるようにスロット503、および、スロット504が設定され、表示されている。
【0096】
図5に示すスロット502は、付与されたばかりの図4に示すパック406が、該スロット502に配置された状態を表している。獲得準備部116は、パック406が付与されると、パック406を、空いているスロットの中で順番が一番前のスロット(図5に示す例では、スロット502)に、自動的に配置する。そして、パック406が開封可能な状態に遷移するまで、パック406をスロット502で待機させる。本実施形態では、獲得準備部116が、パックをスロットに配置することで、ポイントを貯められる状態になるようにしてもよい。
【0097】
本実施形態では、スロットに加えて、パックがポイントを貯められる状態になる要件が設定されてもよい。具体的には、ポイントを蓄積する主体、換言すれば、ポイントの加算を可能にするゲーム媒体がユーザに提供されてもよい。該ゲーム媒体は、一例として、野球選手をスカウトするスカウトマンに見立てたデジタルコンテンツである。本実施形態では、一例として、獲得準備部116は、1つのスロットにつき、一人のスカウトマンを割り当てる。本実施形態では、スカウトマンが割り当てられたスロットにパックが配置されることにより、該パックにつきポイントを貯めることが可能となる。換言すれば、パックは、スロットに配置されること、および、該スロットにスカウトマンが割り当てられていること、の2つの要件が満たされて、変化不可状態(加算不可状態)から変化可能状態(加算可能状態)へと移行する。別の実施形態では、パックは、スロットの要件が満たされるだけで、変化不可状態から変化可能状態へと移行してもよい。あるいは、パックは、スカウトマンの要件が満たされるだけで、変化不可状態から変化可能状態へと移行してもよい。
【0098】
変化可能状態とは、開封のための第1の条件を満足するべく、パックの状態を変化させていくことができる状態を意味する。具体的には、ポイントの累計を第1の条件に到達させるように、ポイントを貯めることが可能な加算可能状態を意味する。反対に、変化不可状態とは、パックの状態を変化させていくことができない状態を意味する。具体的には、ポイントを貯めることが不可能な状態、つまり、対戦の後、ポイントが獲得されてもパックに対応付けられているポイントの累計には加算されない加算不可状態を意味する。
【0099】
獲得準備部116は、報酬としてポイントが付与された場合、付与されたポイントを、スカウトマンが割り当てられたスロットに配置されているパックに対応付けられているポイントの累計に対して加算する。例えば、図3に示す例では、218ポイントが付与された。図5に示す例では、スカウトマン505が割り当てられている状態でかつパックが配置されているのはスロット502である。そこで、獲得準備部116は、付与された218ポイントを、スロット502に配置されているパック406に対応付けられているポイントの累計に対して加算する。開封準備画面500は、ゲージ506を含んでいてもよい。ゲージ506は、第1の条件としての、開封可能になる目標のポイント(図示の例では、「800sp」)と、現在蓄積されているポイントの累計(図示の例では、「218sp」)とを含んでいてもよい。これにより、ユーザは、あと何ポイント貯めれば、パック406を開封することができるのかを知ることができる。
【0100】
図6に示すゲーム画面は、パックを開封可能な状態に遷移させるための開封準備画面500である。図6に示す例では、第1の条件が満たされた、すなわち、開封可能なパックがスロットに配置されている。
【0101】
獲得準備部116は、パック406のポイントの累計が第1の条件に到達したことをユーザに提示するために、図6に示す開封準備画面500を生成してもよい。獲得準備部116の指示にしたがって、UI制御部113は、開封準備画面500を構成する各種UI部品を生成する。
【0102】
図6に示す例では、ゲージ506は、パック406に対してポイントが加算された結果、ポイントの累計が、第1の条件である「800sp」に到達したことを示している。この画面が表示された後、獲得実行部117は、パック406を開封する処理を実行することができる。
【0103】
本実施形態では、スカウトマンが割り当てられているスロットに空きができた場合に、その空きのスロットよりも後ろに、スカウトマンが割り当てられていないスロットがあって、該スロットにパックが配置されている場合が想定される。該パックは、スカウトマンがいないために、ポイントが蓄積されず、単にスロットに配置されて待機している状態である。このような場合、獲得準備部116は、該パックを、スカウトマンを割り当て済みの上述の空きのスロットに繰り上げて配置する。これにより、該パックは、ポイントが貯められる状態に遷移する。
【0104】
図7に示すゲーム画面は、パックの開封を演出する開封演出画面600である。図6に示すように、パック406のゲージ506が満杯になったとき、獲得実行部117は、パック開封要求をサーバ200に送信する。このとき、獲得実行部117は、パックが開封されて、カードをパックから取り出すシーンを演出する開封演出画面600を生成してもよい。獲得実行部117の指示にしたがって、アニメーション生成部114は、上述のシーンを演出するためのアニメーションを生成する。これにより、ユーザは、自身が保有しているパックが開封されて、その中のカードがこれから獲得されることを認識するとともに、どのようなカードが獲得されるのかが決定するまでの間、期待感を持って待つことができる。
【0105】
図8に示すゲーム画面は、パックの開封結果を提示する開封結果画面700である。獲得実行部117は、パック開封要求に対する応答として、サーバ200のカード提供部214から、開封されたパックに基づいてユーザに獲得させるカードについての通知を受け取る。このとき、獲得実行部117は、獲得されたカードをユーザに通知するために、図8に示す開封結果画面700を生成してもよい。例えば、開封結果画面700は、開封されたパックと引き換えに取得された、キャラクタのカード701〜703を含んでいる。各カードは、例えば、キャラクタの画像、キャラクタ名、キャラクタの所属チーム名、および、カードの希少度を示す情報を含んでいる。いずれかのカードを、例えばタップ操作などによってユーザが選択すると、選択されたカードのキャラクタについて、さらに詳細情報が表示されてもよい。例えば、キャラクタの能力に係る各種パラメータが表示されてもよい。獲得実行部117の指示にしたがって、UI制御部113は、上述の各種情報をユーザに提示するためのUI部品を生成する。
【0106】
以上のように、図3図8に示す各種ゲーム画面を介して、パックを運用するためのスロットを、ユーザが簡易に操作可能なUIが、ユーザに提供される。該UIにより、ユーザは、希少度の高いカードを取得しやすいという仕組みをよく理解して、強い動機を持って、対戦プレイに興じることができる。該UIにより、ゲームを有利に進めるためのキャラクタのカードをより早く取得したいというユーザの欲求を満たす仕組みが実現される。これにより、ユーザは、多くのカードを取得でき、ゲームを有利に進めながら、プレイに興じることができる。該UIにより、ユーザは、ゲームをプレイするだけで、面倒な手続き、作業、または、操作を強いられることなく、パックを運用して、簡易にカードを取得することができる。これにより、ユーザは、ゲームを有利に進めながら、プレイに興じることができる。本実施形態によれば、結果として、ゲームの興趣性を向上させて、ユーザのゲームをプレイすることに対する動機付けを強化することが可能となる。
【0107】
<パックのランクについて>
本実施形態では、パックには、ゲームを有利に進める上で価値が高い、すなわち、希少度が高いゲーム媒体が取得できる可能性を表す期待値として、ランクが設定されていてもよい。期待値とは、具体的には、上述の抽選において、良いカードを引き当てる確率である。良いカードとは、対戦を有利に進める上で価値が高いとされるカードであり、対戦における能力が高いキャラクタのカードを指す。
【0108】
本実施形態では、カードの価値は、以下の希少度で表される。一例として、希少度が高い順に、S、A、B、Cの4種類がある。抽選において、希少度が高いほど当選する確率は低くなる。以下では、特に、期待値という用語を用いる場合には、対戦を有利に進める上で価値が高いカードとして、最高位「S」の希少度が設定されているカードを引き当てる確率を意味する。
【0109】
本実施形態では、一例として、パックに4種類のランクが設定されていてもよい。具体的には、ブラック、ゴールド、シルバー、ノーマルの4種類のランクのいずれかが、パックに付与される。本実施形態では、パックのランクに応じて期待値が異なる。換言すれば、該パックから希少度Sのカードを引き当てられる確率がそれぞれ異なる。
【0110】
ランクが高いほど、希少度Sのカードの当選確率が高くなるように期待値が設定されることが好ましい。一例として、各パックの期待値は、ランクが高い順に、ブラックは5%、ゴールドは2%、シルバーは0.1%、ノーマルは0%であってもよい。なお、各パックにおける、希少度A以下の抽選確率も、ランクに応じて適宜設定されてもよい。
【0111】
本実施形態では、パックを開封する前から該パックの期待値が分かるように、パックの外観をランク別に異ならせてもよい。図9は、ランク別にデザインされたパックの外観の具体例を示す図である。パックは、ユーザ端末100の表示部152に提示される際、大きさ、色、形、装飾、または、文字などのデザインが、ユーザが識別可能な程度に、ランクごとに異なっていることが好ましい。これにより、ユーザは、開封前から、自身が保有しているパックを開封することにより、希少度Sのカードを取得できる確率を推測することができる。これにより、戦略的にパックを開封することが可能となり、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0112】
さらに、本実施形態では、ランクが最高位のブラックパックについて、特殊なブラックパックが設けられてもよい。特殊なブラックパックは、一例として、期間限定ブラックパック902、および、キャラクタ限定ブラックパック903である。
【0113】
期間限定ブラックパック902は、希少度Sのカードの中でも、所定の有効期間において該ブラックパックが開封された場合にのみ当選の可能性がある特殊なカードが設定されているブラックパックである。期間限定ブラックパック902が、上述の有効期間外に開封された場合には、通常のブラックパック901が開封されたものとして、サーバ200において通常の抽選が実行される。
【0114】
キャラクタ限定ブラックパック903は、対戦の報酬として付与される通常のブラックパック901からは当選しない、特別なキャラクタのカードが当選する可能性があるブラックパックである。本実施形態では、キャラクタ限定ブラックパック903は、ユーザが購入したボックスから入手可能であるとする。
【0115】
<ボックス開梱の仕組み−概要>
図10図17に基づいて、ゲームシステム1におけるボックス開梱の仕組みの一例を説明する。その前に、本実施形態にかかるゲームシステム1において、ユーザがカードを獲得する方法について説明すると、その方法は2つある。
【0116】
第1の方法は、すでに説明したとおりである。すなわち、まずユーザは、対戦をプレイし、その報酬としてパック910(第1の権利)を入手する。そして、ユーザは、引き続き本ゲームを、第1の条件を満たすようにプレイする。具体的には、ユーザは、パック910を、スカウトマンが割り当てられたスロットに配置した上で、対戦の報酬として付与されるポイントを蓄積していく。ポイントが第1の条件に到達することにより、パック910が開封されて、パック910に紐付けられたカード911がユーザに付与される。本実施形態では、一例として、1つのパック910から3枚のカード911が獲得される。
【0117】
第2の方法は、ボックス912を購入することである。図10は、ボックスを購入してカードを獲得する第2の方法の仕組みを説明する図である。まず、ユーザは、本ゲームを第3の条件を満たすようにプレイする。例えば、10回の対戦をプレイする。ユーザのプレイが第3の条件を満たすと、ボックスに梱包されたカードを獲得する権利として、チケット913(第2の権利)がユーザに付与される。
【0118】
続いて、ユーザは、第2の条件を満たすように本ゲームをプレイする。具体的には、ユーザは、チケット913および所定量の有価媒体914と引き換えに、ボックス912を購入するための購入操作を、実施する。こうして、第2の条件が満たされることにより、ボックス912が開梱されて、ボックス912に紐付けられた複数のパック910の各ランクが決定される。そして、決定されたランクに基づいて各パック910が開封され、パック910に紐付けられたカード911がユーザに獲得される。本実施形態では、一例として、1つのボックス912から5つのパック910が獲得されるものとする。すなわち、1つのボックス912から、5つ×3枚の計15枚のカード911が獲得される。
【0119】
さらに、第2の条件が満たされてボックス912が購入された場合、ボックス912内の5つのパック910は、上述の第1の条件が満たされるのを待つことなく、すでに、開封可能な状態にある。例えば、5つのパック910は、それぞれのランクが決定した時点で、即時に開封される。
【0120】
すなわち、ユーザは、チケット913および所定量の有価媒体914と引き換えに、15枚のカードを梱包するボックス912と、カードを即時に獲得する(5パックを即開封する)サービス915とを受けることができる。
【0121】
第2の方法によれば、一定数の対戦をプレイすることで、1つのパック910(第1の権利)で獲得されるよりも多数のカードをまとめて獲得できるチケット913(第2の権利)が付与される。チケット913の消費、つまり、第2の権利の行使には、有価媒体914が必要となる。よって、第2の権利の行使に対して、有価媒体914の消費を許可するための、ユーザの購入操作を第2の条件として設けた。これにより、第1の権利と異なり、第2の権利の行使は、ユーザの判断にゆだねられ、強制はされない。
【0122】
さらに、第2の方法によれば、ボックス912の提供に加えて、第1の方法で入手されるよりも多数のパックが、第1の条件が満足されるのを待つことなく、開封可能な状態で提供されるというサービス915を受けることができる。
【0123】
以下では、この仕組みを実現するためのゲームシステム1の構成および処理の流れについて詳細に説明する。
【0124】
<ボックス開梱の仕組み−詳細>
(データ構造)
図11は、管理データのデータ構造の一例を示す図である。管理データは、ユーザに保有されるチケットを管理するためのデータである。管理データは、例えば、ユーザ端末100の記憶部120において、ゲーム情報132として格納されている。各ユーザ端末100が保持する管理データは、サーバ200にフィードバックされ、サーバ200の記憶部220に格納されていてもよい。この場合、管理データには、ユーザ識別情報が紐付けられ、該管理データは、サーバ200においてユーザごとに管理される。
【0125】
本実施形態では、チケットは、ユーザの本ゲームにおけるプレイが第3の条件を満たすことにより、付与される。例えば、対戦を10回プレイするごとに1枚のチケットがユーザに付与される。また、本実施形態では、チケットには、利用期限が設定されていてもよい。また、本実施形態では、ユーザが保有できるチケットの枚数が制限されていてもよい。例えば、一人のユーザは、利用期限が有効なチケットを一度に10枚まで保有できるものとする。
【0126】
管理データは、一例として、「保有枠ID」、「残り日数」および「利用期限」の項目を含む。「保有枠ID」は、ユーザが保有しているチケットを一意に識別するための識別情報である。本実施形態では、チケットは、10枚まで保有できるので、「保有枠ID」は、10個設けられている。「残り日数」は、チケットが利用できる日数が後何日残っているのかを示す情報である。「利用期限」は、チケットに設定されている利用期限を示す情報である。
【0127】
対戦進行部115は、対戦のプレイ回数10回ごとに、対戦の報酬としてチケットを発行し、ユーザに保有させる。具体的には、管理データの空きの保有枠IDに紐付けて、該チケットの発行日時に基づいて定められた利用期限を格納し、現在の日付から求まる残り日数を格納する。
【0128】
管理データにおいて、空きのレコードが無い場合には、対戦進行部115は、発行したチケットをそのまま破棄してもよい。あるいは、対戦進行部115は、管理データにおいて、最も発行日が古いチケット、すなわち、利用期限が最も早いチケットを破棄して空きのレコードを作ってもよい。そして、発行したばかりの最新のチケットを空きのレコードに格納する。
【0129】
対戦進行部115は、利用期限が徒過したチケットを破棄する。具体的には、レコードからチケットの各情報を削除する。対戦進行部115は、ユーザがボックスの購入操作を行ったとき、管理データの中からチケットを1枚消費する。具体的には、利用期限が最も早いチケットの各情報をレコードから削除する。
【0130】
(画面例)
図12に示すゲーム画面は、チケットが獲得されたことをユーザに通知するチケット獲得画面800(第3画面)である。対戦進行部115は、ユーザのプレイが第3の条件を満たしたとき、UI制御部113およびアニメーション生成部114を制御して、チケット獲得画面800を生成する。チケット獲得画面800は、イラスト化されたチケット801を含んでいてもよいし、チケット801の利用方法に係るガイダンス802を含んでいてもよい。
【0131】
チケット獲得画面800は、対戦が終了したとき、第3の条件が満たされている場合に、例えば、図4に示すパック獲得画面400の後に表示されてもよい。これにより、ユーザは、チケットを獲得したことを認識することができる。
【0132】
図13に示すゲーム画面は、対戦相手のマッチングをサーバ200に対して要求する操作をユーザが行うためのマッチング要求画面810(第4画面)である。マッチング要求画面810は、マッチングをサーバ200に対して要求するためのUIとして、対戦指示ボタン811を含んでいる。例えば、ユーザが対戦指示ボタン811をタップすると、操作受付部111が該タップ操作を受け付ける。対戦進行部115は、対戦指示ボタン811に対するタップ操作が受け付けられたことに応じて、サーバ200に対し、マッチングを要求する。
【0133】
本実施形態では、マッチング要求画面810において、ボックスを購入するための購入操作を受け付けるボックス購入画面(図14を参照して後述する)に誘導するUIを設ける。該UIは、例えば、ボックスアイコン812である。
【0134】
マッチング要求画面810を操作しているユーザは、対戦をプレイする意思を持っている可能性が高く、対戦においてよい成績を残したいという気持ちが最も高まっていると考えられる。つまり、良いカードを補強してチームを強くしたい意欲が最も高まっているとも考えられる。この時点で、ボックス購入画面に誘導するUIをユーザに提示することにより、最も効果的に、ユーザのボックスの購入を促進することが可能となる。
【0135】
図14に示すゲーム画面は、ボックスを購入するための購入操作をユーザが行うためのボックス購入画面820(第3画面、第5画面)である。ボックス購入画面820は、例えば、マッチング要求画面810におけるボックスアイコン812が操作されたときに、表示部152に表示される。
【0136】
ボックス購入画面820は、購入指示ボタン821を含む。購入指示ボタン821は、ボックスを開梱してカードを獲得することの対価として、有価媒体を消費することをユーザがユーザ端末100に対して許可し、購入を指示するためのUIである。
【0137】
ボックス購入画面820は、ユーザが現在保有する有価媒体の数量を示すUIとして、保有量822を含んでいてもよい。ユーザは、現在の保有を確認しながら、ボックスの購入を検討することができるので、結果として、ユーザの利便性が高まる。
【0138】
ボックス購入画面820は、さらに、購入を取り止めてマッチング要求画面810に復帰するためのキャンセルボタン823を含んでいてもよい。また、ボックス購入画面820は、イラスト化されたボックス824を含んでいてもよい。ボックス824は、購入対象となる商品(すなわち、ボックス)について、詳細な情報を提供するアイコンであってもよい。
【0139】
図15に示すゲーム画面は、開梱演出画面830である。ボックス購入画面820の購入指示ボタン821が操作されると、獲得実行部117は、ボックス開梱要求をサーバ200に送信する。このとき、獲得実行部117は、ボックスを開梱するシーンを演出する開梱演出画面830を生成してもよい。開封演出画面600と同様に、獲得実行部117の制御下で、UI制御部113によってUI部品が生成され、アニメーション生成部114によってアニメーションが生成される。これにより、ユーザは、購入したボックスが開梱されて、どのようなパックが入っているのかが判明するまでの間、期待感を持って持つことができる。
【0140】
図16に示すゲーム画面は、ボックスの開梱結果を提示する開梱結果画面840(第1画面)である。サーバ200が、ボックスの中の各パックのランクを決定すると、サーバ200は、ボックス開梱要求に対する応答として、決定した5つのパックそれぞれのランクを開梱の途中経過としてユーザ端末100に通知する。獲得実行部117は、通知された開梱の途中経過に応じて、ボックスに梱包されていた5つのパックのランクをユーザに提示するための開梱結果画面840を生成する。図16に示すとおり、5つのパックのランクは、パックの外観を示すことにより提示されてもよい。図16に示す開梱結果画面840によれば、ボックスに梱包されていたのは、ブラックパック2個、および、ゴールドパック3個であって、2個のブラックパックのうちの1つは、キャラクタ限定ブラックパック903であることが分かる。
【0141】
獲得実行部117は、開梱結果画面840を表示した後、5つのパックが開封されるシーンを表示部152に表示してもよい。具体的には、獲得実行部117は、UI制御部113、アニメーション生成部114および表示制御部112を制御して、1つのパックにつき、図7に示す開封演出画面600と、図8に示す開封結果画面700とを表示する。そして、上述の処理を5パック分繰り返す。
【0142】
例えば、上述の処理が5パック分繰り返された後、獲得実行部117は、ボックスを開梱した結果獲得されたすべてのカードをまとめて提示する最終結果画面を表示部152に表示してもよい。図17に示すゲーム画面は、ボックスに梱包されていたすべてのパックのそれぞれの開封結果を一覧表示する最終結果画面850である。最終結果画面850は、ボックスが開梱されたことにより獲得されたすべてのカードを一覧表示する獲得カードリスト851を含んでいる。これにより、ユーザは、獲得されたすべてのカードを一覧して確認することができ、結果として、ユーザの利便性が向上する。
【0143】
(処理フロー)
図18および図19は、ゲームシステム1に含まれる各装置が、ゲームプログラム131に基づいて実行する処理の流れを示すフローチャートである。図18は、主に、第1の方法に基づいてカードが獲得されるときの、各装置の処理の流れを示す。図19は、主に、第2の方法に基づいてカードが獲得されるときの、各装置の処理の流れを示す。該フローチャートに示された一連の処理は、例えば、図13に示すマッチング要求画面810の表示を指示するユーザ操作を操作受付部111が受け付けることにより開始される。
【0144】
ステップS101にて、対戦進行部115は、表示制御部112を介して、マッチング要求画面810を表示部152に表示する。ステップS102にて、操作受付部111が対戦指示ボタン811に対するユーザの操作を受け付けると、対戦進行部115は、ステップS103に進む。一方、対戦指示ボタン811が操作されない場合、操作受付部111は、ステップS115以降にてユーザの他の操作を受け付けてもよい。
【0145】
ステップS103にて、対戦進行部115は、サーバ200と通信し、対戦相手のマッチングを行うように要求する。ステップS104にて、サーバ200の対戦支援部211は、対戦を支援する。具体的には、対戦支援部211は、対戦相手のマッチングを行い、マッチングが成立した後は、該対戦に参加する各ユーザ端末100の間を仲介して、対戦の同期制御を実行する。マッチングが成立すると、ユーザ端末100の対戦進行部115は、引き続き、サーバ200と通信して、上述の対戦相手との対戦を進行させる。
【0146】
ステップS105にて、対戦が終了すると、対戦進行部115は、ステップS105のYESからステップS106に進む。
【0147】
ステップS106にて、対戦進行部115は、対戦成績に応じた報酬を付与する。例えば、対戦進行部115は、対戦成績に応じて算定したポイントをユーザに付与して、図3に示す報酬獲得画面300を表示部152に表示する。または、対戦進行部115は、対戦成績に応じたランクのパックをユーザに付与して、図4に示すパック獲得画面400を表示部152に表示する。または、対戦進行部115は、対戦回数が第3の条件を満たす場合に、チケットをユーザに付与して、図12に示すチケット獲得画面800を表示部152に表示する。なお、ステップS106の報酬を付与する処理は、サーバ200が実行してもよい。
【0148】
ステップS107にて、獲得準備部116は、報酬として付与されたパックを開封するための準備処理を行う。具体的には、スカウトマンが割り当てられたスロットに配置されているパックに対して、付与されたポイントを加算したり、新規に獲得されたパックを空いているスロットに配置したりする。獲得準備部116は、上述の準備処理を実行している間、図5または図6に示す開封準備画面500を表示部152に表示してもよい。
【0149】
ステップS108にて、ユーザのプレイが第1の条件を満たした場合、具体的には、パックに蓄積されているポイントが目標の数量に到達した場合、獲得実行部117は、ステップS108のYESからステップS109に進む。
【0150】
ステップS109にて、獲得実行部117は、ポイントが満杯になったパックを消費して、該パックを開封することをサーバ200に要求する。このパック開封要求には、該パックのランクを指定する情報が含まれている。
【0151】
ステップS110にて、サーバ200のカード提供部214は、パック開封処理を実行する。具体的には、カード提供部214は、指定されたランクに対応する当選確率テーブルにしたがって、抽選を実行する。この間、ステップS111にて、ユーザ端末100の獲得実行部117は、図7に示す開封演出画面600を表示部152に表示してもよい。
【0152】
ステップS112にて、カード提供部214は、上述のパック開封要求に対する応答として、抽選の結果当選したカードをユーザ端末100に通知する。例えば、当選した3枚のカードの各識別情報をユーザ端末100に送信する。
【0153】
ステップS113にて、ユーザ端末100の獲得実行部117は、通知されたカードをユーザに獲得させる。具体的には、通知された3枚のカードを使用可能な状態に遷移させて、記憶部120に格納する。
【0154】
ステップS114にて、獲得実行部117は、図8に示す開封結果画面700を表示部152に表示し、獲得したカードが何かをユーザに提示してもよい。その後、操作受付部111は、ステップS115以降にてユーザの他の操作を受け付けてもよい。あるいは、ステップS108にて、第1の条件が満たされなかった場合には、ステップS109〜S114の各処理は省略され、ステップS115に進む。
【0155】
ステップS115にて、ユーザのプレイが第2の条件を満たした場合に、対戦進行部115は、ステップS115のYESからステップS116に進む。第2の条件は、ユーザによって購入操作が実施されることである。購入操作は、一例として、図13に示すマッチング要求画面810のボックスアイコン812をタッチ操作し、それによって呼び出された図14に示すボックス購入画面820の購入指示ボタン821をタッチ操作することを指す。この場合、購入操作を受け付けるステップS115の前に、対戦進行部115は、ボックス購入画面820を表示するステップ(第3画面を表示するステップ)を実行する。
【0156】
購入操作が操作受付部111を介して受け付けられた場合、ステップS116にて、対戦進行部115は、図11に示す管理データを参照し、利用可能なチケットをユーザが保有しているか否かを判定する。
【0157】
有効なチケットが保有されている場合、獲得実行部117は、ステップS116のYESからステップS117に進む。ステップS117にて、獲得実行部117は、有効なチケットを1枚消費して、ボックス開梱要求をサーバ200に送信する。
【0158】
ステップS118にて、サーバ200の課金処理部212は、課金処理を行ってもよい。具体的には、購入を希望するユーザに対してボックスの対価を請求するときの請求額を、該ユーザに紐付けて記憶部220に記憶する。なお、ユーザがすでに購入し、保有している有価媒体を単に消費するだけの場合には、ステップS118の課金処理は省略されてもよい。
【0159】
ステップS119にて、ボックス処理部213は、ボックス開梱処理を実行する。具体的には、ボックスに紐付けられる5つのパックのランクをそれぞれ決定する。この間、ステップS120にて、ユーザ端末100の獲得実行部117は、図15に示す開梱演出画面830を表示部152に表示してもよい。
【0160】
ステップS121にて、サーバ200のボックス処理部213は、ボックスに紐付けられた5つのパックのランクを開梱結果としてユーザ端末100に通知する。
【0161】
ステップS122にて、ユーザ端末100の獲得実行部117は、通知された5つのパックのランクに基づいて、図16に示す開梱結果画面840を表示部152に表示してもよい。
【0162】
ステップS123にて、サーバ200のカード提供部214は、ボックス処理部213によって決定された各パックを、それぞれ決定されたランクに基づいて開封する。
【0163】
ステップS124にて、カード提供部214は、上述のボックス開梱要求に対する応答として、5パックから開封されたカードを、ユーザ端末100に通知する。ステップS124の処理は、提供するカードの枚数が、3枚から15枚に増えることを除き、ステップS112の処理とほぼ同様である。
【0164】
ステップS125にて、ユーザ端末100の獲得実行部117は、提供されたカードを獲得する処理を実行する。ステップS125の処理は、提供するカードの枚数が、3枚から15枚に増えることを除き、ステップS113の処理とほぼ同様である。
【0165】
この間、ステップS126にて、ユーザ端末100の獲得実行部117は、図7に示す開封演出画面600(第2画面)、および、図8に示す開封結果画面700をパックごとに繰り返して表示してもよい。
【0166】
ステップS127にて、獲得実行部117は、ボックス開梱処理の最終結果として、図17に示す最終結果画面850を表示部152に表示してもよい。最終結果画面850が表示された後、操作受付部111が、例えば、OKボタン852に対するユーザの操作を受け付けると、対戦進行部115は、ステップS101に戻り、マッチング要求画面810を表示してもよい。
【0167】
なお、ステップ番号は、ゲームシステム1に含まれる各装置が実行する処理の順番を限定することを意図しない。すなわち、ステップS106にてパックをユーザに付与し、ステップS107にてパックを開封可能な状態に遷移させ、該パックが使用されたことにより、ステップS113にてカードをユーザに獲得させるという一連の処理の中のいずれかに先行して、以下の一連の処理のいずれかが実行されてもよい。すなわち、ステップS106にてチケットをユーザに付与し、ステップS115にてチケットを消費してボックスを購入するための購入操作を受け付け、ステップS125にてより多くのカードをユーザに獲得させるという一連の処理のいずれかが先行して実行されてもよい。
【0168】
<効果>
上述の構成および方法によれば、カードの獲得方法に関して、ユーザに、多様な選択肢を提供することが可能になる。具体的は、ユーザは、第1の方法に加えて、有償ではあるが、第1の方法よりも短い時間でより多くのカードをまとめて獲得できる第2の方法を選択することができるようになる。結果として、ゲーム媒体(カード)の獲得方法を多様化させて、ユーザの利便性を向上させることができるという効果を奏する。
【0169】
また、まとめて多数のカードを獲得することを望むユーザにとっては、チケットがインセンティブとなり、一定数の対戦をプレイすることを動機付けられる。結果として、ゲームシステム1全体において、各ユーザによって対戦プレイが積極的に行われるようになり、ゲームシステム1において構築されるコミュニティを活性化させることが可能となる。
【0170】
さらに、第1の方法では、パックの外観により、該パックのランクがユーザに提示されている。そのため、ユーザが獲得を強く所望する希少度Sのカードが獲得される期待値を、ユーザは、開封前にある程度推測することができる。
【0171】
一方、第2の方法では、ボックスの中身、つまり、5パックのそれぞれのランクは、開梱されるまで決定されない。そのため、ユーザは、ボックスの開梱前に、各パックの期待値を推測することができない。したがって、ボックスの開梱時に、ユーザに、興奮、期待感、または、緊張感などを抱かせることができ、ゲームの興趣性をより一層向上させることが可能となる。
【0172】
さらに、第2の方法において、ボックスからしか入手できない特殊なパックを設定することにより、ユーザのボックスを購入する意欲をより一層高めることができる。したがって、ユーザは、一定数の対戦をプレイすることを一層動機付けられる。結果として、結果として、ゲームシステム1全体において、各ユーザによって対戦プレイがより積極的に行われるようになる。
【0173】
〔変形例〕
別の実施形態では、第1の方法に基づいて、対戦の報酬として付与されたパックは、ポイントが第1の条件を満たすのを待たずに、課金により、開封可能であってもよい。ここで、1つのパックを即時に開封するために必要な対価(第2対価;例えば、課金額、または、有価媒体の数量)は、ボックスの購入額に基づく1パック当たりの対価(第1対価)よりも高く設定されることが好ましい。つまり、1つのパックを即時に開封するサービスを5回受けてカードを15枚獲得するよりも、ボックスを購入して5つのパックをまとめて開封してカードを15枚獲得する方が安く済むように、つまり、カードの単価が安くなるように料金が設定されることが好ましい。一例として、ボックスを1箱開梱する、すなわち、パックを5つまとめて開封するために必要な対価は、「有価媒体150個」であるのに対し、1つのパックを開封するために必要な対価は、「有価媒体40個」と設定されてもよい。
【0174】
これにより、ユーザは、まとめてカードを獲得することに対して、金銭的な有意性を見出すことができる。結果として、ユーザの、ボックスを購入する意欲を高めることが可能となる。
【0175】
別の実施形態では、ボックスに紐付けられる複数のパックのランクは、一定以上であることが保証されているということをユーザに明示してもよい。例えば、ボックスに梱包されている5つのパックは、ゴールド以上が確定していることをユーザに明示してもよい。
【0176】
あるいは、別の実施形態では、ボックスには、最高ランクのパックが所定数以上紐付けられることが保証されているということをユーザに明示してよい。例えば、ボックスに梱包されている5つのパックのうち、少なくとも2つは、ブラックパックであることをユーザに明示してもよい。
【0177】
さらに別の実施形態では、ボックス内のパックは、一定ランク以上であり、かつ、少なくとも所定数は、最高ランクのパックであることが保証されているということをユーザに明示してよい。
【0178】
さらに別の実施形態では、ボックスには、対戦の報酬として付与される通常のブラックパック901からは当選しない、特別なキャラクタのカードが当選する可能性がある特別なパックが含まれ得るということをユーザに明示してよい。特別なパックとは、例えば、上述したキャラクタ限定ブラックパック903などである。
【0179】
具体的には、対戦進行部115は、ステップS106にて、チケット獲得画面800(図12)を表示するときに、ボックスに関連する情報を併せて表示してもよい。あるいは対戦進行部115は、ステップS115の前の表示するステップにて、ボックス購入画面820(図14)を表示するときに、ボックスに関連する情報を併せて表示してもよい。
【0180】
上述の別の実施形態では、一例として、それぞれ、「全パックゴールド以上確定」、「ブラック2パック以上確定」、「ゴールド以上3パック、ブラック2パック確定」などの文字列を、チケット801、または、ボックス824のイラストに付記してもよい。あるいは、「ボックス限定ブラックパック登場」などの文字列を、チケット801、または、ボックス824のイラストに付記してもよい。
【0181】
上述の各実施形態によれば、ユーザは、ボックスを購入してカードを獲得することについて、良いカードが獲得されやすいというメリット、または、ボックスでしか手に入らないカードがあるというメリットを理解することができる。結果として、ユーザの、ボックスを購入する意欲を高めることが可能となる。
【0182】
〔ソフトウェアによる実現例〕
制御部210の制御ブロック(特に、対戦支援部211、課金処理部212、ボックス処理部213、および、カード提供部214)、ならびに、制御部110の制御ブロック(特に、操作受付部111、表示制御部112、UI制御部113、アニメーション生成部114、対戦進行部115、獲得準備部116、および、獲得実行部117)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0183】
後者の場合、制御部210または制御部110、もしくはその両方を備えた情報処理装置は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0184】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0185】
〔付記事項〕
本発明の一側面に係る内容を列記すると以下のとおりである。
【0186】
(項目1) ゲームプログラム(131)について説明した。本開示のある局面によると、ゲームプログラムは、プロセッサ(10)、メモリ(11)、操作部(入力部151など)および表示部(152)を備えるコンピュータ(ユーザ端末100)により実行される。ゲームプログラムは、プロセッサに、ゲームプログラムに基づくゲームで利用できる1以上のゲーム媒体(カード)を獲得するために使用されるデジタルコンテンツである第1の権利(パック)を、ユーザに保有させるステップ(S106)と、ユーザがゲームをプレイすることによって第1の条件が満たされることにより、第1の権利を使用(開封)可能にするステップ(S107)と、第1の権利がユーザによって使用された場合に、該第1の権利に基づいて定められる1以上のゲーム媒体をユーザに獲得させるステップ(S113)と、第1の権利よりも多くの数のゲーム媒体を獲得可能な第2の権利(チケット)を、ユーザに保有させるステップ(S106)と、第2の権利を使用可能とする第2の条件を満たすためのユーザの操作(購入操作)を受け付けるステップ(S115)と、操作が受け付けられたことに基づいて、多くの数のゲーム媒体をユーザに獲得させるステップ(S125)とを実行させる。
【0187】
上述のゲームプログラムによれば、第2の条件を満たす操作が受け付けられたことに基づいて、すなわち、第1の条件が満たされることを待たずに、第1の権利よりも多くの数のゲーム媒体をユーザに獲得させることができる。これにより、ゲーム媒体を獲得するためのプレイの選択肢が増える。例えば、ユーザは、第1の権利を行使できるように、第1の条件を満たすようにゲームをプレイして、ゲーム媒体を獲得することができる。また、ユーザは、第2の権利を任意のタイミングで行使してゲーム媒体を獲得したり、たくさんの数量のゲーム媒体をまとめて獲得したりすることができる。以上のように、ゲーム媒体の獲得方法を多様化させることが可能となり、ユーザの利便性を向上させることが可能となる。
【0188】
(項目2) (項目1)において、受け付けるステップでは、第2の権利を消費することおよび第1対価を支払うことを許可する購入操作を、第2の条件を満たす操作として受け付け、ゲームプログラムは、プロセッサに、購入操作が受け付けられた場合に、複数の第1の権利が獲得されたことを演出する第1画面(開梱結果画面840)を表示部に表示するステップ(S122)と、複数の第1の権利のそれぞれが、第1の条件が満たされるのを待たずに使用されたことを演出する第2画面(開封演出画面600)を表示部に表示するステップ(S126)と、を実行させ、多くの数のゲーム媒体を獲得させるステップでは、複数の第1の権利に基づいて定められるゲーム媒体をユーザに獲得させてもよい。
【0189】
これにより、ユーザが対価を支払って得たもの、および、その価値を、該ユーザに認知させることができるので、課金して利用したサービスに対するユーザの満足度を高めることができる。さらに、ユーザは、複数の第1の権利が購入されてからゲーム媒体が獲得されるまでの過程を演出する画面を見ながら、どのようなゲーム媒体が獲得されるのかを、興奮、期待感、または、緊張感を持って待つことができるので、ゲームの興趣性を向上させることが可能となる。
【0190】
(項目3) (項目2)において、ゲーム媒体には、ゲームでの価値の高さを示す希少度が設定されており、第1の権利には、ランクが設定されており、いずれの希少度が設定されたゲーム媒体をユーザに獲得させるのかは、使用された第1の権利に設定されているランクに基づいて決定されてもよい。
【0191】
これにより、ランクの高い第1の権利を獲得すること、延いては、希少度の高いゲーム媒体を獲得することがインセンティブとなり、ゲームをプレイすることに対するユーザの動機付けが強化される。
【0192】
(項目4) (項目3)において、第1の権利に基づいてユーザに獲得させるゲーム媒体は、該第1の権利に設定されているランクに基づいて抽選で決定されるものであり、第1の権利のランクが高いほど、希少度の高いゲーム媒体が当選する確率が高いことが好ましい。これにより、カードを獲得するプレイ工程におけるゲーム性を高めることができる。
【0193】
(項目5) (項目4)において、第2の権利と引き換えられるのは、複数の第1の権利を含む梱包媒体(ボックス)であり、該梱包媒体に含まれる第1の権利のぞれぞれのランクは抽選で決定されてもよい。これにより、カードを獲得するプレイ工程におけるゲーム性をより一層高めることができる。
【0194】
(項目6) (項目5)において、ゲームプログラムは、プロセッサに、購入対象の梱包媒体に関連する情報を含む第3画面(チケット獲得画面800、ボックス購入画面820)を表示部に表示するステップ(S106、または、S115の前の表示するステップ)を実行させることが好ましい。これにより、ユーザの、梱包媒体を購入する意欲を高めることができる。
【0195】
(項目7) (項目6)において、第3画面を表示するステップでは、梱包媒体に含まれる第1の権利のそれぞれのランクは一定以上であることが確定しているということを明示することが好ましい。これにより、ランクの高い第1の権利を獲得すること、延いては、希少度の高いゲーム媒体を獲得することがインセンティブとなり、ユーザの、梱包媒体を購入する意欲をさらに高めることができる。
【0196】
(項目8) (項目6)または(項目7)において、第3画面を表示するステップでは、梱包媒体において、所定ランク以上が設定されている第1の権利が所定数以上含まれていることが確定しているということを明示することが好ましい。これにより、ランクの高い第1の権利を獲得すること、延いては、希少度の高いゲーム媒体を獲得することがインセンティブとなり、ユーザの、梱包媒体を購入する意欲をさらに高めることができる。
【0197】
(項目9) (項目6)から(項目8)までのいずれか1項目において、第3画面を表示するステップでは、梱包媒体に含まれる第1の権利(キャラクタ限定ブラックパック903)に限って当選する可能性があるゲーム媒体があることを明示してもよい。これにより、限定のゲーム媒体を獲得することがインセンティブとなり、ユーザの、梱包媒体を購入する意欲をさらに高めることができる。
【0198】
(項目10) (項目2)から(項目9)までのいずれか1項目において、前記ユーザに保有されている前記第1の権利は、該ユーザが第2対価を支払うことにより、前記第1の条件が満たされるのを待たずに使用可能となり、前記第2対価に基づく前記ゲーム媒体の単価は、前記第1対価に基づく前記ゲーム媒体の単価よりも高いことが好ましい。これにより、たくさんのゲーム媒体を安く獲得できることがインセンティブとなり、ユーザの、梱包媒体を購入する意欲をさらに高めることができる。
【0199】
(項目11) (項目2)から(項目10)までのいずれか1項目において、ゲームプログラムは、プロセッサに、ユーザがプレイの開始を指示するための第4画面(マッチング要求画面810)を表示部に表示するステップ(S101)を実行させ、第4画面を表示するステップでは、購入操作を実施するための第5画面(ボックス購入画面820)へとユーザを誘導するためのユーザインターフェース(ボックスアイコン812)を、該第4画面に配置することが好ましい。これにより、梱包媒体を購入する意欲が高まっていると思われるタイミングで、効果的に、ユーザに梱包媒体の購入を促すことができる。
【0200】
(項目12) (項目1)から(項目11)までのいずれか1項目において、第2の権利を保有させるステップでは、ユーザがゲームをプレイすることによって第3の条件が満たされた場合に、第2の権利をユーザに保有させてもよい。これにより、ゲーム媒体を1度に多数獲得することができる第2の権利がインセンティブとなり、ゲームをプレイすることに対するユーザの動機付けが強化される。
【0201】
(項目13) (項目12)において、第2の権利を保有させるステップでは、第3の条件として、ユーザのプレイ回数が所定の回数に到達した場合に、第2の権利をユーザに保有させてもよい。これにより、ゲーム媒体を1度に多数獲得することができる第2の権利がインセンティブとなり、ゲームを繰り返しプレイすることをユーザに動機付けることができる。
【0202】
(項目14) ゲームプログラムを実行する方法を説明した。本開示のある局面によると、ゲームプログラムは、プロセッサ、メモリ、操作部および表示部を備えるコンピュータにより実行される。該方法は、プロセッサが、ゲームプログラムに基づくゲームで利用できる1以上のゲーム媒体を獲得するために使用されるデジタルコンテンツである第1の権利を、ユーザに保有させるステップと、プロセッサが、ユーザがゲームをプレイすることによって第1の条件が満たされることにより、第1の権利を使用可能にするステップと、プロセッサが、第1の権利がユーザによって使用された場合に、該第1の権利に基づいて定められる1以上のゲーム媒体をユーザに獲得させるステップと、プロセッサが、第1の権利よりも多くの数のゲーム媒体を獲得可能な第2の権利を、ユーザに保有させるステップと、プロセッサが、第2の権利を使用可能とする第2の条件を満たすためのユーザの操作を受け付けるステップと、プロセッサが、操作が受け付けられたことに基づいて、多くの数のゲーム媒体をユーザに獲得させるステップとを含む。(項目14)に係る方法は、(項目1)に係るゲームプログラムと同様の作用効果を奏する。
【0203】
(項目15) 情報処理装置を説明した。本開示のある局面によると、該情報処理装置は、ゲームプログラムを記憶する記憶部(120)と、ゲームプログラムを実行することにより、情報処理装置(ユーザ端末100)の動作を制御する制御部(110)と、操作部と、表示部とを備える。制御部は、ゲームプログラムに基づくゲームで利用できる1以上のゲーム媒体を獲得するために使用されるデジタルコンテンツである第1の権利を、ユーザに保有させ、ユーザがゲームをプレイすることによって第1の条件が満たされることにより、第1の権利を使用可能にし、第1の権利がユーザによって使用された場合に、該第1の権利に基づいて定められる1以上のゲーム媒体をユーザに獲得させ、第1の権利よりも多くの数のゲーム媒体を獲得可能な第2の権利を、ユーザに保有させ、第2の権利を使用可能とする第2の条件を満たすためのユーザの操作を受け付け、操作が受け付けられたことに基づいて、多くの数のゲーム媒体をユーザに獲得させる。(項目15)に係る情報処理装置は、(項目1)に係るゲームプログラムと同様の作用効果を奏する。
【符号の説明】
【0204】
1 ゲームシステム、2 ネットワーク、10,20 プロセッサ、11,21 メモリ、12,22 ストレージ、13,23 通信IF(操作部)、14,24 入出力IF(操作部)、15 タッチスクリーン(表示部、操作部)、17 カメラ(操作部)、18 測距センサ(操作部)、100 ユーザ端末(情報処理装置)、110,210 制御部、111 操作受付部、112 表示制御部、113 UI制御部、114 アニメーション生成部、115 対戦進行部、116 獲得準備部、117 獲得実行部、120,220 記憶部、131 ゲームプログラム、132 ゲーム情報、133 ユーザ情報、151 入力部(操作部)、152 表示部、200 サーバ、211 対戦支援部、212 課金処理部、213 ボックス処理部、214 カード提供部、1010 物体、1020 コントローラ(操作部)、1030 記憶媒体
【要約】      (修正有)
【課題】ゲームをプレイするユーザの利便性を高めることができるゲームプログラムを提供する。
【解決手段】ゲームプログラムは、プロセッサに、第1の権利よりも多くの数のゲーム媒体を獲得可能な第2の権利を、ユーザに保有させるステップと、第2の権利を使用可能とする第2の条件を満たすためのユーザの操作を受け付けるステップS115と、操作が受け付けられたことに基づいて、多くの数のゲーム媒体をユーザに獲得させるステップS125とを実行させる。
【選択図】図19
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19