(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
好ましくは、ZはC及びSiから選択される。より好ましい実施形態において、Zは炭素である。好ましくは、C及びSiのみが式(I)のエステル酸素及び/またはカルバミン酸窒素に直接連結され得る。
【0011】
特定の実施形態において、式(I)の(ZR
2m)
n基は、C
1−C
15炭化水素基で、及び/またはオプションとしてハロゲン、P、S、N、O及びSiから選択されたヘテロ原子で置換される脂肪族、脂環族及び芳香族2価ラジカルからなる群から選択され、ここで、nは1〜6個の原子、特に1〜4個を含む。
【0012】
特に好ましい実施形態において、前記(ZR
2m)
n基は、nが1〜6個の炭素原子である脂肪族または脂環族架橋基である。架橋基の例は、メチリデン、エタン−1、2−ジイル、ブタン−2、3−ジイル、ペンタン−2、4−ジイル、2、2−ジイソブチルプロパン−1、3−ジイル、シクロヘキサン−1、2−ジイル、シクロペンタン−1、2−ジイルである。架橋基ペンタン−2、4−ジイルが最も好ましい。
【0013】
好ましい架橋基のまた他のクラスは、炭素環原子を介して式(I)の2つの酸素を連結することができる環状芳香族基に基づくものである。これらの中でも、1、2または1、3または1、4位置の酸素原子を架橋し、オプションとしてハロゲンまたはC
1−C
20アルキルラジカルで置換されるフェニル基、及びオプションとして1、2または2、3または1、8位置で酸素基を架橋して置換されるナフタレン基が特に好ましい。
【0014】
特に好ましい内部供与体構造は、下記式(II)のものである:
【0016】
式(II)の好ましい構造は、R
5−R
7基の中の少なくとも2つが水素と異なるものである。より好ましくは、式(II)の芳香族環は3、5及び/または6位置で置換される。これらのすべての場合において、R
5−R
8基は、好ましくはC
1−C
5アルキル基から選択される。特に好ましくは、3及び/または6位置で一級アルキル基、特にメチルで置換され、4及び/または5位置で3級アルキル基、特にtert−ブチルで置換される。
【0017】
芳香族架橋基の具体例としては、1、2−フェニレン、3−メチル−1、2−フェニレン、4−クロロ−1、2−フェニレン、4−(tert−ブチル)−1、2−フェニレン、3、6−ジメチル−1、2−フェニレン、3、5−ジメチル−1、2−フェニルレン、5−(tert−ブチル)−3−メチル−1、2−フェニレン、3、5−ジイソプロピル−1、2−フェニレンである。5−(tert−ブチル)−3−メチル−1、2−フェニレンが最も好ましい。
【0018】
好ましくは、式(I)及び(II)において、R
1基は、C
1−C
15アルキル基、C
6−C
14アリール基、C
3−C
15シクロアルキル基、及びC
7−C
15アリールアルキルまたはアルキルアリール基から独立的に選択され;さらに水素であり得る式(I)のR
2基についても同様に適用される。より好ましくは、R
1基は、アリールまたはアルキルアリール基、特に好ましくは、ハロゲン及び/またはC
1−C
5アルキル基で置換されたフェニル基である。
【0019】
好ましくは、R
3基は、独立的に水素またはC
1−C
10アルキル基から選択され、さらにより好ましくは水素またはC
1−C
5アルキル基、特にメチルから選択される。
【0020】
R
4基は、好ましくはC
1−C
10アルキル基から選択され、さらにより好ましくはC
1−C
5アルキル基、特にエチルから選択される。
【0021】
下記式(III)の構造が特に好ましい:
【0023】
前記式において、R
1基は、オプションとしてハロゲン及び/またはC
1−C
5アルキル基で置換されたフェニル基であり、R
3は水素またはC
1−C
20炭化水素基であり、R
4はC
1−C
10アルキル基である。好ましくは、R
3は水素またはメチルであり、R
4はC
1−C
5アルキル基である。これらの構造は、syn型がしばしば優勢である場合があるが、可変的な比率で立体異性体の混合物の存在を暗示することができる異なる立体形態で存在し得る。特に、syn/antiの比は、2:1〜10:1の範囲であり得る。特定の例として、本発明者は、式(III)の特定の構造について、syn/antiの比が7:1〜10:1の範囲であることを報告する。
【0024】
好ましくは、固体触媒成分中の電子供与体化合物の最終量は、1〜25重量%、好ましくは3〜20重量%の範囲である。
【0025】
式(I)の構造の非限定的な例は、以下の通りである:
4−((ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)ペンタン−2−イル3−クロロベンゾエート、4−((ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ)ペンタン−2−イル4−クロロベンゾエート、4−((エトキシカルボニル)(エチル)アミノ)ペンタン−2−イル3−クロロベンゾエート、4−((エトキシカルボニル)(エチル)アミノ)ペンタン−2−イル4−クロロベンゾエート、4−((エトキシカルボニル)(エチル)アミノ)ペンタン−2−イル4−プロピルベンゾエート、4−((エトキシカルボニル)(エチル)アミノ)ペンタン−2−イルベンゾエート、4−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)−3−メチルペンタン−2−イル3−クロロベンゾエート、4−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)−3−メチルペンタン−2−イル4−プロピルベンゾエート、4−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)−3−メチルペンタン−2−イルベンゾエート、4−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)ペンタン−2−イル3−クロロベンゾエート、4−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)ペンタン−2−イル3−メチルブタノエート、4−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)ペンタン−2−イル4−クロロベンゾエート、4−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)ペンタン−2−イル4−プロピルベンゾエート、4−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)ペンタン−2−イルアセテート、4−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)ペンタン−2−イルベンゾエート、4−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)ペンタン−2−イルピバレート、4−((エトキシカルボニル)アミノ)ペンタン−2−イル3−クロロベンゾエート、4−((エトキシカルボニル)アミノ)ペンタン−2−イル4−クロロベンゾエート、4−((エトキシカルボニル)アミノ)ペンタン−2−イル4−プロピルベンゾエート、4−((エトキシカルボニル)アミノ)ペンタン−2−イルベンゾエート、4−((メトキシカルボニル)(メチル)アミノ)ペンタン−2−イルベンゾエート、4−(ベンジル(エトキシカルボニル)アミノ)ペンタン−2−イル3−クロロベンゾエート、4−(ベンジル(エトキシカルボニル)アミノ)ペンタン−2−イル4−クロロベンゾエート、4−(ベンジル(エトキシカルボニル)アミノ)ペンタン−2−イル4−プロピルベンゾエート、4−(ベンジル(エトキシカルボニル)アミノ)ペンタン−2−イルベンゾエート、4−(メチル(プロポキシカルボニル)アミノ)ペンタン−2−イル4−プロピルベンゾエート、(9−(((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)メチル)−9H−フルオレン−9−イル)メチル3−クロロベンゾエート、(9−(((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)メチル)−9H−フルオレン−9−イル)メチル4−クロロベンゾエート、(9−(((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)メチル)−9H−フルオレン−9−イル)メチル4−プロピルベンゾエート、(9−(((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)メチル)−9H−フルオレン−9−イル)メチルベンゾエート、2−(((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)メチル)−2−イソブチル−4−メチルペンチルベンゾエート、2−(((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)メチル)−2−イソプロピル−3−メチルブチル4−プロピルベンゾエート、2−(((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)メチル)−2−イソプロピル−5−メチルヘキシル3−クロロベンゾエート、2−(((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)メチル)−2−イソプロピル−5−メチルヘキシル4−プロピルベンゾエート、2−(((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)メチル)フェニル4−クロロベンゾエート、2−(((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)メチル)フェニル4−プロピルベンゾエート、2−(((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)メチル)フェニルベンゾエート、2−(1−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)メチル)フェニル4−プロピルベンゾエート、3−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)−2、2−ジメチルプロピル3−クロロベンゾエート、3−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)−2、2−ジメチルプロピル4−プロピルベンゾエート、3−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)−2、2−ジメチルプロピルベンゾエート、3−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)プロピル3−クロロベンゾエート、3−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)プロピル4−クロロベンゾエート、3−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)プロピル4−プロピルベンゾエート、3−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)プロピルベンゾエート、4−(tert−ブチル)−2−(1−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)エチル)−6−メチルフェニル4−プロピルベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)−1、2−ジフェニルエチル4−プロピルベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)エチル4−プロピルベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)エチルベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)プロピル4−プロピルベンゾエート、3−(((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)メチル)−2−イソプロピル−4−メチルペンチル4−プロピルベンゾエート、3−((エトキシカルボニル)(エチル)アミノ)ブタン−2−イル4−プロピルベンゾエート、4−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)−2、5−ジメチルヘキサン−3−イル4−プロピルベンゾエート、4−((エトキシカルボニル)アミノ)−2、5−ジメチルヘキサン−3−イル4−プロピルベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)(エチル)アミノ)フェニル3−クロロベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)(エチル)アミノ)フェニル4−クロロベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)(エチル)アミノ)フェニル4−プロピルベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)(エチル)アミノ)フェニルアセテート、2−((エトキシカルボニル)(エチル)アミノ)フェニルベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)(エチル)アミノ)フェニルピバレート、2−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)フェニル3−クロロベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)フェニル4−クロロベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)フェニル4−プロピルベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)フェニルアセテート、2−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)フェニルベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)フェニルピバレート、2−((エトキシカルボニル)アミノ)フェニル3−クロロベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)アミノ)フェニル4−クロロベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)アミノ)フェニル4−プロピルベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)アミノ)フェニルアセテート、2−((エトキシカルボニル)アミノ)フェニルベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)アミノ)フェニルピバレート、2−((エトキシカルボニル)(エチル)アミノ)−6−メチルフェニル3−クロロベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)(エチル)アミノ)−6−メチルフェニル4−クロロベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)(エチル)アミノ)−6−メチルフェニル4−プロピルベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)(エチル)アミノ)−6−メチルフェニルアセテート、2−((エトキシカルボニル)(エチル)アミノ)−6−メチルフェニルベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)(エチル)アミノ)−6−メチルフェニルピバレート、2−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)−6−メチルフェニル3−クロロベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)−6−メチルフェニル4−クロロベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)−6−メチルフェニル4−ロピルベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)−6−メチルフェニルアセテート、2−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)−6−メチルフェニルベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)−6−メチルフェニルピバレート、2−((エトキシカルボニル)アミノ)−6−メチルフェニル3−クロロベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)アミノ)−6−メチルフェニル4−クロロベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)アミノ)−6−メチルフェニル4−プロピルベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)アミノ)−6−メチルフェニルアセテート、2−((エトキシカルボニル)アミノ)−6−メチルフェニルベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)アミノ)−6−メチルフェニルピバレート、2−((エトキシカルボニル)(エチル)アミノ)−4、6−ジメチルフェニル3−クロロベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)(エチル)アミノ)−4、6−ジメチルフェニル4−クロロベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)(エチル)アミノ)−4、6−ジメチルフェニル4−プロピルベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)(エチル)アミノ)−4、6−ジメチルフェニルアセテート、2−((エトキシカルボニル)(エチル)アミノ)−4、6−ジメチルフェニルベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)(エチル)アミノ)−4、6−ジメチルフェニルピバレート、2−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)−4、6−ジメチルフェニル3−クロロベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)−4、6−ジメチルフェニル4−クロロベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)−4、6−ジメチルフェニル4−プロピルベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)−4、6−ジメチルフェニルアセテート、2−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)−4、6−ジメチルフェニルベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)−4、6−ジメチルフェニルピバレート、2−((エトキシカルボニル)アミノ)−4、6−ジメチルフェニル3−クロロベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)アミノ)−4、6−ジメチルフェニル4−クロロベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)アミノ)−4、6−ジメチルフェニル4−プロピルベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)アミノ)−4、6−ジメチルフェニルアセテート、2−((エトキシカルボニル)アミノ)−4、6−ジメチルフェニルベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)アミノ)−4、6−ジメチルフェニルピバレート、4−(tert−ブチル)−2−((エトキシカルボニル)(エチル)アミノ)−6−メチルフェニル3−クロロベンゾエート、4−(tert−ブチル)−2−((エトキシカルボニル)(エチル)アミノ)−6−メチルフェニル4−クロロベンゾエート、4−(tert−ブチル)−2−((エトキシカルボニル)(エチル)アミノ)−6−メチルフェニル4−プロピルベンゾエート、4−(tert−ブチル)−2−((エトキシカルボニル)(エチル)アミノ)−6−メチルフェニルアセテート、4−(tert−ブチル)−2−((エトキシカルボニル)(エチル)アミノ)−6−メチルフェニルベンゾエート、4−(tert−ブチル)−2−((エトキシカルボニル)(エチル)アミノ)−6−メチルフェニルピバレート、4−(tert−ブチル)−2−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)−6−メチルフェニル3−クロロベンゾエート、4−(tert−ブチル)−2−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)−6−メチルフェニル4−クロロベンゾエート、4−(tert−ブチル)−2−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)−6−メチルフェニル4−プロピルベンゾエート、4−(tert
−ブチル)−2−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)−6−メチルフェニルアセテート、4−(tert−ブチル)−2−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)−6−メチルフェニルベンゾエート、4−(tert−ブチル)−2−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)−6−メチルフェニルピバレート、4−(tert−ブチル)−2−((エトキシカルボニル)アミノ)−6−メチルフェニル3−クロロベンゾエート、4−(tert−ブチル)−2−((エトキシカルボニル)アミノ)−6−メチルフェニル4−クロロベンゾエート、4−(tert−ブチル)−2−((エトキシカルボニル)アミノ)−6−メチルフェニル4−プロピルベンゾエート、4−(tert−ブチル)−2−((エトキシカルボニル)アミノ)−6−メチルフェニルアセテート、4−(tert−ブチル)−2−((エトキシカルボニル)アミノ)−6−メチルフェニルベンゾエート、4−(tert−ブチル)−2−((エトキシカルボニル)アミノ)−6−メチルフェニルピバレート、2−(ベンジル(エトキシカルボニル)アミノ)−4−(tert−ブチル)−6−メチルフェニル3−クロロベンゾエート、2−(ベンジル(エトキシカルボニル)アミノ)−4−(tert−ブチル)−6−メチルフェニル4−クロロベンゾエート、2−(ベンジル(エトキシカルボニル)アミノ)−4−(tert−ブチル)−6−メチルフェニル4−プロピルベンゾエート、2−(ベンジル(エトキシカルボニル)アミノ)−4−(tert−ブチル)−6−メチルフェニルベンゾエート、4−(tert−ブチル)−2−((エトキシカルボニル)(イソブチル)アミノ)−6−メチルフェニル3−クロロベンゾエート、4−(tert−ブチル)−2−((エトキシカルボニル)(イソブチル)アミノ)−6−メチルフェニル4−クロロベンゾエート、4−(tert−ブチル)−2−((エトキシカルボニル)(イソブチル)アミノ)−6−メチルフェニル−4−プロピルベンゾエート、4−(tert−ブチル)−2−((エトキシカルボニル)(イソブチル)アミノ)−6−メチルフェニルベンゾエート、4−(tert−ブチル)−2−((エトキシカルボニル)(フェニル)アミノ)−6−メチルフェニル3−クロロベンゾエート、4−(tert−ブチル)−2−((エトキシカルボニル)(フェニル)アミノ)−6−メチルフェニル4−クロロベンゾエート、4−(tert−ブチル)−2−((エトキシカルボニル)(フェニル)アミノ)−6−メチルフェニル4−プロピルベンゾエート、4−(tert−ブチル)−2−((エトキシカルボニル)(フェニル)アミノ)−6−メチルフェニルベンゾエート、4−(tert−ブチル)−2−((エトキシカルボニル)(エチル)アミノ)フェニル3−クロロベンゾエート、4−(tert−ブチル)−2−((エトキシカルボニル)(エチル)アミノ)フェニル4−クロロベンゾエート、4−(tert−ブチル)−2−((エトキシカルボニル)(エチル)アミノ)フェニル4−プロピルベンゾエート、4−(tert−ブチル)−2−((エトキシカルボニル)(エチル)アミノ)フェニルアセテート、4−(tert−ブチル)−2−((エトキシカルボニル)(エチル)アミノ)フェニルベンゾエート、4−(tert−ブチル)−2−((エトキシカルボニル)(エチル)アミノ)フェニルピバレート、4−(tert−ブチル)−2−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)フェニル3−クロロベンゾエート、4−(tert−ブチル)−2−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)フェニル4−クロロベンゾエート、4−(tert−ブチル)−2−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)フェニル4−プロピルベンゾエート、4−(tert−ブチル)−2−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)フェニルアセテート、4−(tert−ブチル)−2−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)フェニルベンゾエート、4−(tert−ブチル)−2−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)フェニルピバレート、4−(tert−ブチル)−2−((エトキシカルボニル)アミノ)フェニル3−クロロベンゾエート、4−(tert−ブチル)−2−((エトキシカルボニル)アミノ)フェニル4−クロロベンゾエート、4−(tert−ブチル)−2−((エトキシカルボニル)アミノ)フェニル4−プロピルベンゾエート、4−(tert−ブチル)−2−((エトキシカルボニル)アミノ)フェニルアセテート、4−(tert−ブチル)−2−((エトキシカルボニル)アミノ)フェニルベンゾエート、4−(tert−ブチル)−2−((エトキシカルボニル)アミノ)フェニルピバレート、1−((エトキシカルボニル)アミノ)ナフタレン−2−イルベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)ナフタレン−1−イル3−クロロベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)ナフタレン−1−イル4−クロロベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)ナフタレン−1−イル4−プロピルベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)ナフタレン−1−イルベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)アミノ)ナフタレン−1−イル3−クロロベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)アミノ)ナフタレン−1−イル4−クロロベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)アミノ)ナフタレン−1−イル4−プロピルベンゾエート、2−((エトキシカルボニル)アミノ)ナフタレン−1−イルベンゾエート、3−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)ナフタレン−2−イル4−クロロベンゾエート、3−((エトキシカルボニル)アミノ)ナフタレン−2−イル4−クロロベンゾエート、3−((エトキシカルボニル)アミノ)ナフタレン−2−イルベンゾエート、8−((エトキシカルボニル)(メチル)アミノ)ナフタレン−1−イル4−プロピルベンゾエート、8−((エトキシカルボニル)アミノ)ナフタレン−1−イル4−クロロベンゾエート、8−((エトキシカルボニル)アミノ)ナフタレン−1−イルベンゾエート、4−((エトキシカルボニル)(プロピル)アミノ)ペンタン−2−イル4−メチルベンゾエート、4−(ブチル(エトキシカルボニル)アミノ)ペンタン−2−イルベンゾエート、4−(ブチル(エトキシカルボニル)アミノ)ペンタン−2−イル4−メチルベンゾエート、4−(ブチル(エトキシカルボニル)アミノ)ペンタン−2−イル4−クロロベンゾエート、4−(ブチル(エトキシカルボニル)アミノ)ペンタン−2−イル4−フルオロベンゾエート、4−((エトキシカルボニル)(4−フルオロフェニル)アミノ)ペンタン−2−イル4−プロピルベンゾエート、4−(ブチル(エトキシカルボニル)アミノ)ペンタン−2−イル3−メチルブタノエート。
【0026】
式(I)及び(II)に属する化合物は、一般に、アミノアルコールHO−A−NRHを適合なクロロホルメートと反応させることによって製造され得る。続いて、モノカルバメート−モノアルコールを適合なアシルクロライドと反応させる。両方のステップは、塩基の存在下で行われる。
【0027】
本発明の固体触媒成分において、Ti原子の量は、前記触媒成分の総重量に対して、好ましくは2.5重量%超過、より好ましくは3.0重量%超過である。
【0028】
前述したように、本発明の触媒成分は、前記電子供与体の他に、Ti、Mg及びハロゲンを含む。特に、触媒成分は、少なくともTi−ハロゲン結合を有するチタン化合物及びMgハライド上に担持された上述の電子供与体化合物を含む。ハロゲン化マグネシウムは、チーグラー・ナッタ触媒の担体として特許文献に広く知られている活性型のMgCl
2であることが好ましい。米国特許第4,298,718号及び米国特許第4,495,338号は、チーグラー・ナッタ触媒作用におけるこれらの化合物の使用を最初に記載した。これらの特許から、オレフィン重合用の触媒成分中で担体または共担体として使用される活性型の二ハロゲン化マグネシウムは、X線スペクトルによって特徴づけられると知られているが、X線スペクトルにおいて、非活性ハロゲン化物のスペクトルに表れる最も強い回折線は、強度が減少し、最大強度がより強い線の角度に対してより低い角度に向かって変位するハロ(halo)で置換される。
【0029】
本発明の触媒成分に使用される好ましいチタン化合物は、TiCl
4及びTiCl
3であり;さらに、式Ti(OR)
m−yX
yのTi−ハロアルコラートがまた使用されることができ、ここで、mはチタンの原子価であり、yは1〜m−1の数であり、Xはハロゲンであり、Rは1〜10個の炭素原子を有する炭化水素ラジカルである。
【0030】
固体触媒成分の製造は、様々な方法に従って行われることができる。1つの方法は、約80〜120℃の温度で、電子供与体化合物の存在下で、マグネシウムアルコラートまたはクロロアルコラート(特に米国特許第4,220,554号に従って製造されたクロロアルコラート)と過量のTiCl
4との間の反応を含む。
【0031】
好ましい方法によると、固体触媒成分は、式Ti(OR)
m−yX
y(ここで、mはチタンの原子価であり、yは1〜mの数である)のチタン化合物、好ましくはTiCl
4を、式MgCl2・pROH(ここで、pは0.1〜6、好ましくは2〜3.5の数であり、Rは1〜18個の炭素原子を有する炭化水素ラジカルである)の付加物から由来する塩化マグネシウムと反応させることによって製造することができる。付加物は、付加物の溶融温度(100〜130℃)にて攪拌条件下で操作しながら、付加物と非混和性である不活性炭化水素の存在下でアルコール及び塩化マグネシウムを混合させることによって球状(spherical)で適切に製造され得る。続いて、エマルジョンは急速に焼き入れ、これによって球状粒子の形の付加物の凝固を引き起こす。このような手順に従って製造された球状付加物の例は、米国特許第4,399,054号及び米国特許第4,469,648号に記載されている。このようにして得られた付加物は、Ti化合物と直接反応することができるか、またはあらかじめ、アルコールのモル数が3未満、好ましくは0.1〜2.5である付加物を得るために熱制御された脱アルコール反応(80〜130℃)を行うことができる。Ti化合物との反応は、冷たいTiCl
4(約0℃)に付加物を(脱アルコール化状態またはそのままで)懸濁させることによって行われることができ;混合物を80〜130℃まで加熱し、この温度で0.5〜2時間維持させる。TiCl
4による処理は、1回以上行われることができる。電子供与体化合物は、好ましくはTiCl
4で処理する中に添加される。触媒成分を球状で製造することは、例えば、ヨーロッパ特許出願のEP−A−395083、EP−A−553805、EP−A−553806、EPA601525及びWO1998/44009号に記載されている。
【0032】
前記方法によって得られた固体触媒成分は、20〜500m
2/g、好ましくは50〜400m
2/gの表面積(B.E.T.法による)、及び0.2cm
3/g超過、好ましくは0.2〜0.6cm
3/gの全孔隙率(B.E.T.法により)を示す。10.000Å以下の半径を有する空隙による空隙率(Hg法)は、0.3〜1.5cm
3/g、好ましくは0.45〜1cm
3/gの範囲であり得る。
【0033】
固体触媒成分の平均粒子大きさは、5〜120μm、より好ましくは10〜100μmである。
【0034】
これら製造方法のうちの任意のものにおいて、望ましい電子供与体化合物は、そのような方法で添加されることができるか、または代替的な方法で、望ましい電子供与体化合物において変形されることができる適切な前駆体を用いて、例えば、利用可能な化学反応を用いてその位置で(in‐situ)得られることができる。
【0035】
使用される製造方法に関わらず、式(I)の電子供与体化合物の最終量は、Ti原子に対するそのモル比が0.01〜2、好ましくは0.05〜1.5となるようにする。
【0036】
本発明による固体触媒成分は、利用可能な方法によってオレフィンを有機アルミニウム化合物と反応させることによってオレフィンの重合用の触媒に転換される。
【0037】
特に、本発明の目的は、オレフィンCH
2=CHR(ここで、Rは水素または1〜12個の炭素原子を有するヒドロカルビルラジカルである)の重合用触媒であって:
(i)前記に開示された固体触媒成分と
(ii)アルキルアルミニウム化合物、及びオプションとして、
(iii)外部電子供与化合物を接触させて得られた生成物を含むオレフィン重合用の触媒を提供する。
【0038】
アルキル−Al化合物(ii)は、好ましくは、例えば、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ−n−ブチルアルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウム、トリ−n−オクチルアルミニウムのようなトリアルキルアルミニウム化合物の中から選択される。ハロゲン化アルキルアルミニウム、水素化アルキルアルミニウムまたはアルキルアルミニウムセスキクロリド、例えば、AlEt
2Cl及びAl
2Et
3Cl
3を前記引用されたトリアルキルアルミニウムと混合して使用することができる。
【0039】
外部電子供与体化合物は、ケイ素化合物、エーテル、エステル、アミン、複素環化合物、及び特に2、2、6、6−テトラメチルピペリジン及びケトンを含むことができる。
【0040】
好ましい外部供与体化合物の他のクラスは、式(R
7)
a(R
8)
bSi(OR
9)
cのケイ素化合物のものであり、ここで、a及びbは0〜2の整数であり、cは1〜4の整数であり、合計(a+b+c)は4であり;R
7、R
8及びR
9は、オプションとしてヘテロ原子を含有する1〜18個の炭素原子を有するラジカルである。aが1であり、bが1であり、cが2であり、R
7及びR
8のうちの少なくとも1つがオプションとしてヘテロ原子を含有する3〜10個の炭素原子を有する分岐状アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基から選択され、R
9がC
1−C
10アルキル基、特にメチルであるケイ素化合物が特に好ましい。このような好ましいケイ素化合物の例としては、メチルシクロヘキシルジメトキシシラン(C供与体)、ジフェニルジメトキシシラン、メチル−t−ブチルジメトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシラン(D供与体)、ジイソプロピルジメトキシシラン、(2−エチルピペリジニル)t−ブチルジメトキシシラン、(2−エチルピペリジニル)テキシルジメトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロ−n−プロピル)(2−エチルピペリジニル)ジメトキシシラン、メチル(3,3,3−トリフルオロ−n−プロピル)ジメトキシシラン、N,N−ジエチルアミノトリエトキシシランが挙げられる。さらに、aが0であり、cが3であり、R
8がオプションとしてヘテロ原子を含有する分枝状アルキル基またはシクロアルキル基であり、R
9がメチルであるケイ素化合物がまた好ましい。このような好ましいケイ素化合物の例は、シクルロヘキシルトリメトキシシラン、t−ブチルトリメトキシシラン及びテキシルトリメトキシシランが挙げられる。
【0041】
電子供与体化合物(iii)は、有機アルミニウム化合物と電子供与体化合物(iii)との間のモル比が0.1〜500、好ましくは1〜300、より好ましくは3〜100となるようにする量で使用される。
【0042】
説明したように、本発明の触媒成分は、特にアルミニウムアルキル化合物及びアルキルアルコキシシランと関連してプロピレンの重合に使用される場合、実験セクションに提示された重合条件下で、ポリプロピレンを生成することができ、40Kg/gcat以上、好ましくは50Kg/gcat以上の活性及び25℃にて96%超過、好ましくは97超過、より好ましくは98%超過のキシレン不溶性を有するポリプロピレンを生成することができる。
【0043】
従って、本発明の他の目的は、触媒の存在下でオレフィンCH
2=CHR(ここで、Rは水素または1〜12個の炭素原子を有するヒドロカルビルラジカルである)の(共)重合のための方法であって、前記触媒は:
(i)本発明の固体触媒成分;
(ii)アルキルアルミニウム化合物及び
(iii)オプションとして電子供与体化合物(外部供与体)の間の反応生成物を含むものである方法を提供する。
【0044】
前記重合工程は、例えば、希釈剤として不活性炭化水素溶媒を使用するスラリー重合法または反応媒体として液状単量体(例えば、プロピレン)を使用するバルク重合法などの利用可能な技術に従って行われることができる。また、1つ以上の流動床または機械的に攪拌された床反応器で動作する気相で重合工程を行うるのが可能である。
【0045】
重合は、20〜120℃、好ましくは40〜80℃の温度で行われることができる。重合が気相で行われる場合、操作圧力は0.5〜5MPa、好ましくは1〜4MPaの範囲であり得る。バルク重合において、動作圧力は1〜8MPa、好ましくは1.5〜5MPaの範囲である。
【0046】
以下の実施例は、本発明を限定することを意図せず、本発明をさらに例示するために提供される。
【0048】
X.I.の測定
2.5gの重合体及び250mlのo−キシレンを冷却器及び還流凝縮器が備えられた丸底フラスコに入れて窒素下に維持させた。得られた混合物を135℃に加熱し、約60分間攪拌し維持させた。最終溶液を連続的に攪拌しながら25℃に冷却させた後、不溶性重合体を濾過した。濾過液を140℃の窒素気流下で蒸発させ、一定の重量に到達させた。前記キシレン−可溶性分画の含有量は、本来の2.5グラムの百分率として表示され、続いて、その差である、X.I.%で表示された。
【0049】
供与体の測定
電子供与体の含有量は、ガスクロマトグラフィにより行った。固体成分を酸性水に溶解させた。溶液を酢酸エチルで抽出し、内部標準物質を添加し、有機相のサンプルをガスクロマトグラフィで分析して、出発触媒化合物に存在する供与体の量を測定した。
【0050】
メルトフローレート(MFR)
重合体のメルトフローレートMILは、ISO1133(230℃、2.16kg)に従って測定した。
【実施例】
【0051】
球状付加物の一般的製造手順
【0052】
球状付加物A及びBの製造手順
マイクロスフェロイダルMgCl
2・2.8C
2H
5OHの初期量は、WO98/44009号の実施例2に記載された方法に従って製造したが、より大きい規模で作動した。この付加物を付加物Aと呼ばれる。続いて、固体付加物Aを30〜130℃の上昇する温度で窒素気流下でMgCl
21のモル当たりアルコール含有量が1.9モルに逹するまで熱的脱アルコール反応を行った。このように部分的に脱アルコール化された付加物を付加物Bと呼ばれる。
【0053】
プロピレンの重合のための一般的手順
攪拌器、圧力計、温度計、触媒供給系、単量体供給ライン及び恒温ジャケットが装着された4リットルの鋼製オートクレーブを70℃にて1時間窒素流でパージした。続いて、プロピレン流の下で、30℃にて75mLの無水ヘキサン、0.76gのAlEt
3、表1に示された外部電子供与体(使用する場合)及び0.006÷0.010gの固体触媒成分を順に充填した。オートクレーブを閉じた;続いて、2.0NLの水素(C供与体がEDとして使用される場合は1、5NL)を添加した。その後、攪拌下で1.2kgの液状プロピレンを供給した。温度を5分間70℃に上昇させ、この温度で2時間重合を行った。重合終了時に、未反応プロピレンを除去し;重合体を回収して真空下で70℃にて3時間乾燥させた。続いて、重合体を秤量し、o−キシレンで分別してキシレン不溶性(X.I.)分画の量を測定した。
【0054】
供与体合成
実施例1〜12で使用された内部供与体は、下記の合成経路を使用して製造した:
【0055】
【化4】
【0056】
比較例に使用した内部供与体はUS2015/0259448号によって製造した。
【0057】
実施例1〜12及び比較例1
【0058】
固体触媒成分の製造及び重合
機械的攪拌器、冷却器及び温度計が装着された500cm
3の丸底フラスコに250cm
3のTiCl
4を室温にて窒素雰囲気下で導入した。0℃に冷却させた後、攪拌しながら、合成例1の内部供与体及び球状付加物A10.0gをフラスコに順次に添加した。内部供与体の充填量は、Mg/供与体のモル比が6となるように充填した。温度を100℃に上昇させ、2時間維持させた。その後、攪拌を中止して固体生成物を沈澱させ、上清液を100℃にて吸い上げた(siphoned‐off)。上清液を除去した後、追加の新しいTiCl
4を添加して初基の液体体積に再び到達させた。続いて、混合物を120℃にて加熱し、この温度で1時間維持させた。攪拌を再度中止し、固体を沈澱させ上清液を吸い上げた。固体を60℃までの温度勾配で6回(6×100cm
3)、室温で1回(100cm
3)、無水ヘキサンで洗浄した。続いて、得られた固体を真空下で乾燥させた。こうして得られた固体触媒成分を前記記載された手順を用いてプロピレンの重合において試験した。結果は、表1に列挙される。
【0059】
実施例13
触媒成分の製造及び重合
機械的攪拌器、冷却器及び温度計が装着された500cm
3の丸底フラスコに250cm
3のTiCl
4を室温にて窒素雰囲気下で注入した。0℃に冷却させた後、攪拌しながら、10.0gの球状付加物Bを順次にフラスコに添加した。温度を120℃に上昇させ、1時間維持させた。内部供与体を内部温度が40℃に到逹するとき注入した。内部供与体の注入量は、Mg/供与体のモル比が8となるように注入した。120℃にて1時間攪後、拌を中止し、固体生成物を沈澱させ、上清液を120℃にて吸い上げた。上清液を除去した後、追加の新しいTiCl
4を添加して初基の液体体積に再び到達させた。続けて、混合物を120℃にて加熱し、この温度で30分間維持させた。攪拌を再度中止し、固体を沈澱させ、上清液を吸い上げた。上清液を除去し後、追加の新しいTiCl
4を添加して初基の液体体積に再び到達させた。続けて、混合物を120℃にて加熱し、この温度で15分間維持させた。攪拌を再度中止し、固体を沈澱させ、上清液を吸い上げた。得られた固体を90℃にて無水ヘプタン(4×100cm
3)で4回洗浄し、25℃にて無水イソヘキサン(2×100cm
3)で2回洗浄した後、真空下で乾燥させた。こうして得られた固体触媒成分を前記記載された手順を用いてプロピレンの重合において試験した。結果は、表1に列挙される。
【0060】
【表1-1】
【0061】
【表1-2】
【0062】
【表1-3】
【0063】
ED:外部供与体。
D:ジシクロペンチルジメトキシシラン
C:メチルシクロヘキシルジメトキシシラン
nd:測定していない