特許第6404544号(P6404544)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6404544デジタル看板ネットワーク広告システム及びその方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6404544
(24)【登録日】2018年9月21日
(45)【発行日】2018年10月10日
(54)【発明の名称】デジタル看板ネットワーク広告システム及びその方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20181001BHJP
【FI】
   G06Q30/02 446
【請求項の数】10
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2013-60020(P2013-60020)
(22)【出願日】2013年3月22日
(65)【公開番号】特開2013-242852(P2013-242852A)
(43)【公開日】2013年12月5日
【審査請求日】2015年10月13日
【審判番号】不服2017-12534(P2017-12534/J1)
【審判請求日】2017年8月24日
(31)【優先権主張番号】10-2012-0052501
(32)【優先日】2012年5月17日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】505205812
【氏名又は名称】ネイバー コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】NAVER Corporation
(74)【代理人】
【識別番号】110000408
【氏名又は名称】特許業務法人高橋・林アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】林 栽 國
【合議体】
【審判長】 佐藤 智康
【審判官】 金子 幸一
【審判官】 上嶋 裕樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−325520(JP,A)
【文献】 特開2002−40974(JP,A)
【文献】 特開2011−257893(JP,A)
【文献】 特開2012−88433(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q30/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターネット通信が可能な看板を登録する看板登録部と、
他の媒体において、広告挿入部によって挿入された広告及び他の一般情報により生成されたウェブページが表示されているときに、同時に、前記看板に前記広告のみが表示されるように、前記看板及び前記他の媒体を連動して制御する広告表示部と、
前記広告ごとに前記広告の表示を許容する表示条件を設定する広告設定部と、を備え、
前記看板登録部は、前記看板ごとに前記看板の使用を許容する使用条件を設定し、
前記広告表示部は、前記媒体に表示された広告を、前記使用条件が当該広告の表示条件に適する看板を用いて表示し、
前記使用条件は、前記看板に関連する地域もしくは業種、または前記広告の表示を許容する時間帯もしくは期間のうち少なくとも1つであり、
前記表示条件は、前記広告に関連する地域もしくは業種、または前記広告を表示する時間帯もしくは期間のうち少なくとも1つである、デジタル看板ネットワーク広告システムであって、
前記デジタル看板ネットワーク広告システムは、
前記広告ごとに前記看板を用いて表示される広告表示時間または広告表示回数のうち少なくとも1つを算定する広告算定部と、
前記広告表示時間または広告表示回数のうち少なくとも1つにより前記広告の表示によって発生された広告収益金を、前記看板を提供する看板提供者に配分する収益配分部と、をさらに備える
ことを特徴とするデジタル看板ネットワーク広告システム。
【請求項2】
前記広告表示部は、前記広告を複数の看板を用いて同時に表示するときに、それぞれの看板と個別に連動して前記看板それぞれに、前記広告に該当する同一の広告の内容を表示することを特徴とする請求項1に記載のデジタル看板ネットワーク広告システム。
【請求項3】
前記複数の看板は、互いに隣接する位置に設けられた看板であることを特徴とする請求項に記載のデジタル看板ネットワーク広告システム。
【請求項4】
前記広告表示部は、前記広告を互いに隣接する位置に設けられた複数の看板に表示するときに、前記複数の看板と同時に連動して前記複数の看板に前記広告に該当する広告の内容を分割して表示することを特徴とする請求項1に記載のデジタル看板ネットワーク広告システム。
【請求項5】
前記広告の表示によって発生された広告収益金の一部は、前記看板を提供する看板提供者に配分されることを特徴とする請求項1に記載のデジタル看板ネットワーク広告システム。
【請求項6】
前記広告は、前記看板を提供する看板提供者によって登録された広告、または第三者の広告主によって登録された広告のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1に記載のデジタル看板ネットワーク広告システム。
【請求項7】
インターネット通信が可能な看板を登録する看板登録ステップと、
他の媒体において、広告挿入部によって挿入された広告及び他の一般情報により生成されたウェブページが表示されているときに、同時に、前記看板に前記広告のみが表示されるように、前記看板及び前記他の媒体を連動して制御する広告表示ステップと、
前記看板ごとに前記看板の使用を許容する使用条件を設定するステップと、
前記広告ごとに前記広告の表示を許容する表示条件を設定するステップと、
を含み、
前記広告表示ステップは、前記媒体に表示された広告を、前記使用条件が当該広告の表示条件に適する看板を用いて表示し、
前記看板の使用を許容する使用条件を設定するステップは、前記看板ごとに前記看板に関連する地域もしくは業種、または前記広告の表示を許容する時間帯もしくは期間のうち少なくとも1つを設定することを含み、
前記広告の表示を許容する表示条件を設定するステップは、前記広告ごとに前記広告に関連する地域もしくは業種、または前記広告を表示する時間帯もしくは期間のうち少なくとも1つを設定することを含む、広告提供方法であって、
前記広告提供方法は、
前記広告ごとに前記看板を用いて表示される広告表示時間または広告表示回数のうち少なくとも1つを算定する広告算定ステップと、
前記広告表示時間または広告表示回数のうち少なくとも1つによって前記広告の表示によって発生された広告収益金を、前記看板を提供する看板提供者に配分する収益配分ステップと、
をさらに含むことを特徴とするデジタル看板を用いた広告提供方法。
【請求項8】
前記広告は、前記看板を提供する看板提供者によって登録された広告、または第三者の広告主によって登録された広告のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項に記載のデジタル看板を用いた広告提供方法。
【請求項9】
前記広告表示ステップは、前記広告を複数の看板を用いて同時に表示するときに、それぞれの看板と個別に連動して前記看板それぞれに、前記広告に該当する同一の広告の内容を表示することを特徴とする請求項に記載のデジタル看板を用いた広告提供方法。
【請求項10】
前記広告表示ステップは、前記広告を互いに隣接する位置に設けられた複数の看板に表示するときに、前記複数の看板と同時に連動して前記複数の看板に、前記広告に該当する広告内容を分割して表示することを特徴とする請求項に記載のデジタル看板を用いた広告提供方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、ネットワーク化されたデジタル看板を広告媒体に活用することのできるデジタル看板ネットワーク広告システム及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
屋外/屋内に設けられた看板表示装置は、ほとんどが、アクリル板に事業場の会社名、製品及び商品名、電話番号などの案内広告情報を、ペイントを用いて記載し、その中に蛍光灯を装着して見せるようにする固定式看板、プラカード(placard)、ネオンサイン及び電光掲示板などで構成される(以下、全て「看板」(sign board)と称する)ことが一般的である。
【0003】
最近、従来におけるオフライン看板がデジタル化されつつある。韓国公開特許第10−2000−0054805号(公開日2000年9月5日)には、デジタル化された看板を有線または無線ネットワークを介してネットワーク化し、看板の所有者がインターネットや携帯電話を用いて看板に表示する広告の内容を直接入力することのできる技術が開示されている。
【0004】
従来の看板はデジタル化されるにもかかわらず、単に看板を所有している事業場を知らせ、当該事業場でメッセージを送信するツールという側面での価値のみを発生させているのが実状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】韓国公開特許第10−2000−0054805号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、ネットワーク化されたデジタル看板に、看板の所有者以外の第三者の広告を表示させることのできるデジタル看板ネットワーク広告システム及びその方法を提供する。
【0007】
本発明の他の目的は、ネットワーク化されたデジタル看板を用いて1つの広告メッセージをクロスメディア(cross media)形態に伝達できるデジタル看板ネットワーク広告システム及びその方法を提供する。
【0008】
本発明の更なる目的は、複数の看板を連動してより高い広告効果を発生させることのできるデジタル看板ネットワーク広告システム及びその方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
インターネット通信が可能な看板を登録する看板登録部と、広告が実行される他の媒体と連動して広告が媒体によって表示されるときに、媒体に表示された広告を、看板を用いて表示する広告表示部とを備えるデジタル看板ネットワーク広告システムを提供する。
【0010】
一実施形態に係るデジタル看板ネットワーク広告システムは、広告ごとに広告の表示を許容する表示条件を設定する広告設定部をさらに備えてもよい。ここで、看板登録部は、看板ごとに看板の使用を許容する使用条件を設定し、広告表示部は、媒体に表示された広告を、使用条件が当該広告の表示条件に適する看板を用いて表示してもよい。
【0011】
他の一実施形態に係る広告表示部は、広告を複数の看板を用いて同時に表示するときに、それぞれの看板と個別に連動して看板それぞれに、広告に該当する同一の広告の内容を表示してもよい。ここで、複数の看板は、互いに隣接する位置に設けられた看板であってもよい。
【0012】
他の一実施形態に係る広告表示部は、広告を互いに隣接する位置に設けられた複数の看板に表示するときに、複数の看板と同時に連動して複数の看板に、広告に該当する広告の内容を分割して表示してもよい。
【0013】
他の一実施形態に係る広告の表示によって発生された広告収益金の一部は、看板を提供する看板提供者に配分されてもよい。
【0014】
他の一実施形態に係るデジタル看板ネットワーク広告システムは、広告ごとに看板を用いて表示される広告表示時間または広告表示回数のうち少なくとも1つを算定する広告算定部と、広告表示時間または広告表示回数のうち少なくとも1つにより広告の表示によって発生された広告収益金を、看板を提供する看板提供者に配分する収益配分部とをさらに備えてもよい。
【0015】
他の一実施形態に係る広告は、看板を提供する看板提供者によって登録された広告、または第三者の広告主によって登録された広告のうち少なくとも1つを含んでもよい。
【0016】
インターネット通信が可能な看板を登録して看板ごとに看板の使用を許容する使用条件を設定する看板登録部と、広告主によって登録された広告ごとに広告の表示を許容する表示条件を設定する広告設定部と、広告を、使用条件が当該広告の表示条件に適する看板を用いて表示される広告表示部とを備えるデジタル看板ネットワーク広告システムが提供される。
【0017】
一実施形態に係る看板登録部は、看板ごとに看板に関連する地域もしくは業種、または広告の表示を許容する時間帯もしくは期間のうち少なくとも1つを設定してもよい。
【0018】
他の一実施形態に係る広告設定部は、広告ごとに広告に関連する地域もしくは業種、または広告を表示する時間帯もしくは期間のうち少なくとも1つを設定してもよい。
【0019】
他の一実施形態に係る広告表示部は、広告が実行される他の媒体と連動して広告が媒体によって表示されるときに、媒体に表示された広告を、看板を用いて表示してもよい。
【0020】
インターネット通信が可能な看板を登録する看板登録ステップと、広告が実行される他の媒体と連動して広告が媒体によって表示されるときに、媒体に表示された広告を、看板を用いて表示する広告表示ステップとを含むデジタル看板を用いた広告提供方法が提供される。
【発明の効果】
【0021】
本発明によると、1つの広告メッセージをクロスメディア形態で提供するためにネットワーク化されたデジタル看板を活用することはもちろん、複数の看板を結びつけて同時表示または複数表示を可能にすることで、より高い広告効果を達成することができる。
【0022】
本発明によると、ネットワーク化されたデジタル看板に、看板の所有者以外の第三者の広告を他の媒体広告と結合し、または独立した広告形態で表示することができ、これによって発生した広告売り上げに対する収益配分を用いて看板を提供する事業主に新しい収益源を提供することができる。
【0023】
本発明によると、ネットワーク化されたデジタル看板は、当該看板が属する実際の位置情報、あるいは業種のような付加情報を提供することができるため、広告主にウェブ広告に連動した統合マーケティングを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の一実施形態に係る広告表示のための各種の媒体とデジタル看板ネットワーク広告システムとの間の関係を概略的に示す図である。
図2】本発明の一実施形態に係るデジタル看板を広告表示のための媒体として用いるデジタル看板ネットワーク広告システムの内部構成を示すブロック図である。
図3】本発明の一実施形態に係るウェブ広告と連動してウェブ広告をデジタル看板に同時に表示させる例示画面を示す図である。
図4】本発明の一実施形態に係るウェブ広告と連動してウェブ広告をデジタル看板に同時に表示させる例示画面を示す図である。
図5】本発明の一実施形態に係るデジタル看板を広告表示のための媒体として用いる広告提供方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施形態について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
【0026】
図1は、本発明の一実施形態に係る広告表示のための各種の媒体とデジタル看板ネットワーク広告システムとの間の関係を概略的に示す図である。
【0027】
図1を参照すると、本実施形態では事業場(店舗等)に設けられたデジタル看板110を広告の表示をするための新しい媒体として用いるデジタル看板ネットワーク広告システム(以下、「広告システム」と称する)100を提案する。
【0028】
本明細書において、デジタル看板110は、屋外または屋内に設けられ、当該事業場に関連する情報を表示するための装置であり、デジタル環境で情報が入力されて人々が認知可能な形態に出力(映像出力、音声出力など)してもよく、有線または無線ネットワークを介して広告システム100と接続可能なデジタル看板のことを意味する。言い換えれば、デジタル看板110は、広告システム100とのインターネット通信が可能な通信モジュールと、インターネット通信によって広告システム100から受信された広告を出力する出力手段を備えてもよい。ここで、デジタル看板110の出力手段は基本的に映像を出力する映像出力手段で構成され、付加的に音声を出力する音声出力手段をさらに含んで構成してもよい。また、デジタル看板110に対しては所定の規格が定義されてもよい。例えば、広告を表示することのできる看板は、(1)大きさが横5m以上、縦1m以上であり、(2)広告主の広告を表示できる時間が毎時定刻を基準にして最小(連続)10分以上でなければならない。
【0029】
広告システム100は広告主の広告に対する入札、広告と検索語間のマッチング、広告や広告主の整列、媒体120への広告提供、媒体120を通した広告の表示による課金及び媒体120への広告の収益配分などを行う広告プラットフォームの役割を行う。一般に、媒体120とは、ウェブ、TV、モバイルなど広告の表示が可能であり、有線または無線ネットワークを介してユーザに提供可能な全ての種類の媒体を意味する。特に、本実施形態では、事業場のデジタル看板110を、広告の表示のための他の媒体に活用してもよい。ここで、広告システム100は、デジタル看板110の登録、デジタル看板110と広告との間のマッチング、デジタル看板110を通した広告の表示、広告の表示による課金、及びデジタル看板110を提供する看板提供者に対する広告の収益配分などを行ってもよい。デジタル看板110も広告を表示するための媒体であるが、説明の便宜のために本明細書ではデジタル看板110とその他の媒体120を区分して称することにする。
【0030】
広告システム100は、ネットワーク化されたデジタル看板110を、他の媒体120と連動して他の媒体120によって広告を表示する場合、当該広告を所定の基準がマッチングされたデジタル看板110に同時に表示してもよい。一方、広告システム100は、他の媒体120と連係なしでネットワーク化されたデジタル看板110を単独の媒体として広告の表示を行ってもよい。
【0031】
図2を参照して、本発明に係るデジタル看板ネットワーク広告システムの細部構成とその動作を詳細に説明する。
【0032】
図2は、本発明の一実施形態に係るデジタル看板を広告表示するための媒体として用いる広告システムの内部構成を示すブロック図である。図2に示すように、一実施形態に係る広告システム200は、看板登録部210、広告設定部220、広告表示部230、広告算定部240、収益配分部250を備えて構成してもよい。ここで、広告システム200は、ネットワーク化された看板に広告を提供する広告サーバの役割を行うものとして、看板を用いて表示しようとする広告を格納及び保持する広告データベースを直接含んでもよいし、別個のシステムに備えられた広告データベースと連動する形態で構成してもよい。本実施形態において、広告データベース(図示せず)は、看板を提供する看板提供者によって登録された広告、または第三者の広告主によって登録された広告のうち少なくとも1つを含んでもよい。以下、説明の便宜のために広告を登録した者は全て広告主と称する。ここで、広告主は、看板をはじめとする媒体に広告の表示を所望する人を意味する。また、看板提供者は看板を所有する所有主であり、当該看板を用いて広告主の広告を表示させ、表示によって発生された売り上げに対して収益配分される人を意味する。
【0033】
看板登録部210は、看板提供者のリクエストに応じて看板提供者の看板を登録する役割を行う。看板ごとにインターネット通信のための識別子(例えば、IPアドレスなど)が付与されてもよく、看板提供者がこれを入力する場合に看板が看板登録部210に登録されてもよい。また、看板登録部210は、看板登録するとき看板提供者から看板の使用を許容する条件(以下、「使用条件」と称する)が入力されて看板ごとの使用条件を設定してもよい。一例として、看板登録部210は、看板ごとに看板に関連する地域もしくは業種、または広告の表示を許容する時間帯もしくは期間のうち少なくとも1つを含む使用条件を設定してもよい。言い換えれば、看板提供者は、看板登録するとき看板が設けられた当該地域情報及び業種を共に入力し、さらに看板に広告の表示を許容する時間帯及び期間を入力してもよい。
【0034】
広告設定部220は、広告主のリクエストに応じて広告の表示を許容する条件(以下、「表示条件」と称する)を設定する役割を行う。広告設定部220は、広告データベースに登録された広告のうち、広告主が看板を通した広告の表示を所望する広告に対して当該広告の表示条件を設定してもよい。一例として、広告設定部220は、広告ごとに広告に関連する地域または業種、広告を表示する時間帯または期間のうち少なくとも1つを含む表示条件を設定してもよい。すなわち、広告主は、看板を用いて広告の表示を所望する地域、業種、時間帯、期間などを入力してもよい。
【0035】
広告表示部230は、看板提供者によって登録された看板を用いて広告の表示を行う役割をする。一例として、広告表示部230は、広告の実行を行う他の媒体と連動して他の媒体によって広告が表示されるときに、当該広告が看板を用いて同時に表示されてもよい。例えば、「AAAマート盆唐店」のウェブ広告が行われているときに、同時に当該広告対象の実際の住所地である「京畿道城南市盆唐区亭子洞」の近所に位置する看板に「AAAマート」の割引広告が表示されるように制御してもよい。したがって、広告表示部230は、ネットワーク化された看板に第三者の広告を他の媒体と結合して表示してもよい。他の例として、広告表示部230は、他の媒体とは連係なしに看板を単独の媒体として広告の表示を行ってもよい。例えば、ウェブ広告と連係なしに全国のフィットネスセンター看板に「Nランニングシューズ」の新製品プロモーション広告が表示されるように制御してもよい。すなわち、広告表示部230は他媒体と結合しない形態で看板を用いた単独の広告を表示することができる。
【0036】
また、広告表示部230は、看板と広告との間のマッチングによって看板に表示しようとする広告を選定してもよい。詳細には、広告表示部230は、表示しようとする広告に対して広告の表示条件と看板の使用条件とを比較し、登録された看板のうち使用条件が当該広告の表示条件に適する看板を抽出してもよい。言い換えれば、広告表示部230は、看板と広告との間に地域、業種、時間帯、期間のうち少なくとも1つの条件が適する看板に広告主の広告を表示してもよい。
【0037】
そして、広告表示部230は、1つの広告を複数の看板を用いて表示してもよい。一例として、広告表示部230は、広告を複数の看板を用いて同時に表示するときに、それぞれの看板と個別に連動して看板それぞれに、広告に該当する同一の広告の内容を表示してもよい。ここで、複数の看板はそれぞれ離れた位置に設けられた看板であるか、互いに隣接する位置に隣接して設けられた看板を用いてもよい。図3を参照すると、ウェブページ301上に特定広告302が表示されるときに、2ヶ所の事業場303に設けられた2つの看板304に、同一の広告内容をそれぞれ表示してもよい。他の例として、広告表示部230は広告を互いに隣接する位置に設けられた複数の看板に表示するときに、複数の看板と同時に連動して複数の看板に、広告に該当する広告の内容を分割して表示してもよい。図4を参照すると、ウェブページ401上に特定広告402が表示されるときに、二ヶ所の事業場403に設けられた2つの看板404に広告に該当する広告内容を分割して表示することによって、2つの看板404を1つの表示領域として活用してもよい。
【0038】
したがって、広告表示部230は、ネットワーク化された看板を、広告を表示するための新しい形態の媒体として活用してもよい。ネットワーク化されてデジタル化された看板は、当該看板が属する実際の位置情報あるいは業種のような付加情報を提供することができるため、広告主に他の媒体と連動される統合マーケティングを提供することができる。
【0039】
広告算定部240は、広告ごとに看板を用いて表示される広告表示時間または広告表示回数のうち少なくとも1つ(以下、「表示カウント」と称する)を算定する役割を行う。ここで、表示カウントは、広告主に課する広告費用を算定するための基準、広告効果を分析するための基準、または、広告の表示によって発生された広告の収入金を看板提供者に配分するための基準などとして活用してもよい。
【0040】
収益配分部250は、表示カウントに応じて広告の表示によって発生された広告の収入金を看板提供者に配分する役割を担当する。一例として、収益配分部250は広告が看板とその他の媒体とによって表示される場合、広告の表示によって発生された売り上げを媒体:看板提供者=x:y(x、yは予め決められた値)の比率に配分してもよい。ここで、収益配分比率は表示カウントだけではなく、サービス比重など収益に影響を与える様々な要因が共に考慮されてもよい。したがって、本実施形態では広告売り上げに対する収益配分を用いて看板を提供する看板提供者に新しい収益源を提供することができる。
【0041】
図5は、本発明の一実施形態に係るデジタル看板を広告の表示のための媒体として用いる広告提供方法を示すフローチャートである。一実施形態に係る広告提供方法は、図2を参照して説明したデジタル看板ネットワーク広告システムによって各ステップが行われてもよい。
【0042】
ステップS510において、デジタル看板ネットワーク広告システムは、看板提供者のリクエストに応じて看板提供者が所有している看板を登録する。ここで、デジタル看板ネットワーク広告システムは、インターネット通信のために看板を識別する識別子を用いて看板提供者の看板を登録してもよい。また、デジタル看板ネットワーク広告システムは、看板ごとに看板に関連する地域もしくは業種、または広告の表示を許容する時間帯もしくは期間のうち少なくとも1つを含む使用条件を設定してもよい。
【0043】
ステップS520において、デジタル看板ネットワーク広告システムは、広告主のリクエストに応じて広告の表示を許容する表示条件を設定してもよい。デジタル看板ネットワーク広告システムは、広告データベースに登録された広告のうち広告主が看板を通した広告の表示を所望する広告に対して広告に関連する地域もしくは業種、または広告を表示する時間帯もしくは期間のうち少なくとも1つを含む表示条件を設定してもよい。
【0044】
ステップS530において、デジタル看板ネットワーク広告システムは、広告の表示を行う他の媒体と連動して他の媒体によって広告が表示されるときに、媒体に表示された広告を、看板を用いて同時に表示してもよい。ここで、デジタル看板ネットワーク広告システムは、他の媒体と連係なしに看板を単独の媒体として、広告と看板との間のマッチングによって広告の表示を行ってもよい。また、デジタル看板ネットワーク広告システムは、表示しようとする広告に対して広告の表示条件と看板の使用条件とを比較し、登録された看板のうち使用条件が当該広告の表示条件に適する看板を抽出してもよい。ここで、デジタル看板ネットワーク広告システムは、看板と広告との間に地域、業種、時間帯、期間のうち少なくとも1つの条件に適する看板に広告主の広告を表示してもよい。そして、デジタル看板ネットワーク広告システムは、1つの広告に対して個別看板連動または複数看板連動によって複数の看板を用いて広告を表示してもよい。一例として、デジタル看板ネットワーク広告システムは広告を複数の看板を用いて同時に表示するときに、それぞれの看板と個別に連動して看板それぞれに、広告に該当する同一の広告内容を表示してもよい(図3を参照)。他の例として、デジタル看板ネットワーク広告システムは広告を互いに隣接する位置に設けられた複数の看板に表示するときに、複数の看板と同時に連動して複数の看板に、広告に該当する広告内容を分割して表示してもよい(図4を参照)。
【0045】
ステップS540において、デジタル看板ネットワーク広告システムは、広告ごとに看板を用いて表示される広告表示時間または広告表示回数のうち少なくとも1つを算定してもよい。ここで、広告表示時間または広告表示回数のうち少なくとも1つは、広告主に課する広告費用を算定するための基準及び広告効果を分析するための基準、または広告の表示によって発生された広告の収入金を看板提供者に配分するための基準などとして活用されてもよい。
【0046】
ステップS550において、デジタル看板ネットワーク広告システムは、広告表示時間または広告表示回数のうち少なくとも1つを基準にして広告の表示によって発生された広告の収入金を看板提供者に配分してもよい。デジタル看板ネットワーク広告システムは、広告が看板とその他の媒体とによって実行される場合、広告の表示によって発生された売り上げを媒体:看板提供者=x:y(x、yは予め決められた値)の比率に配分してもよい。
【0047】
このように、本発明の実施形態によれば、事業場に設けられ、ネットワーク化された看板を、広告の表示をするための新しい媒体として用いてもよい。さらに、本発明の実施形態によれば、1つの広告メッセージをクロスメディア形態に提供するためネットワーク化されたデジタル看板を活用することはもちろん、複数の看板を結びつけて同時表示または複数表示することができる。そして、本発明の実施形態によれば、広告の表示によって発生された広告の収入金を看板提供者に配分することによって、看板を提供する事業主に新しい収益源を提供することができる。
【0048】
本発明の実施形態に係る方法は、多様なコンピュータ手段を介して様々な処理を実行することができるプログラム命令の形態で実現され、コンピュータ読取可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読取可能な媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などのうちの1つまたはその組合せを含んでもよい。媒体に記録されるプログラム命令は、本発明の目的のために特別に設計されて構成されたものでもよく、コンピュータソフトウェア分野の技術を有する当業者にとって公知のものであり、使用可能なものであってもよい。コンピュータ読取可能な記録媒体の例としては、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク及び磁気テープのような磁気媒体、CD−ROM、DVDのような光記録媒体、光ディスクのような光磁気媒体、及びROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を保存して実行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれてもよい。プログラム命令の例としては、コンパイラによって生成されるような機械語コード(machine code)だけでなく、インタプリタなどを用いてコンピュータによって実行され得る高級言語コード(higher level code)を含む。上述したハードウェア装置は、本発明の動作を行うために1つ以上のソフトウェアのレイヤで動作するように構成されてもよい。
【0049】
上述したように、本発明を限定された実施形態と図面によって説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明が属する分野における通常の知識を有する者であれば、このような実施形態から多様な修正及び変形が可能である。
【0050】
したがって、本発明の範囲は、開示された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲だけではなく特許請求の範囲と均等なものなどによって定められるものである。
【符号の説明】
【0051】
200 デジタル看板ネットワーク広告システム
210 看板登録部
220 広告設定部
230 広告表示部
240 広告算定部
250 収益配分部
図1
図2
図3
図4
図5