(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照して説明する。
【0020】
最初に、本発明の実施形態に係る弾性座金とそれを用いた構造物基礎構造を、図を基に、説明する
図1は、本発明の実施形態に係る構造物基礎構造をもつ建物の概念図である。
図2は 本発明の実施形態に係る構造物基礎構造の概念図である。
図2は、後述する本発明の第一の実施形態に係る構造物基礎構造を採用している。
【0021】
構造物基礎構造は、基礎に据え付けられ構造物を支持する構造である。
例えば、構造物基礎構造は、建物の基礎構造である。
例えば、複数の構造物基礎構造が、建物の底部と基礎との間に設けられる。
図1は、複数の構造物基礎構造が構造物の底部と基礎との間に設けられる様子を示す。
構造物基礎構造は、基礎アンカープレート100bと構造物アンカープレート100aとボルト200a、200bと積層ゴム支承500と水平拘束手段600とで構成される。
構造物基礎構造は、基礎アンカープレート100bと構造物アンカープレート100aとボルト200a、200bと埋込部材400と積層ゴム支承500と水平拘束手段600とで構成されてもよい。
構造物基礎構造は、基礎アンカープレート100bと構造物アンカープレート100aとボルト200a、200bと弾性部材300と埋込部材400と積層ゴム支承500と水平拘束手段600とで構成されてもよい。
構造物基礎構造は、基礎アンカープレート100bと構造物アンカープレート100aとボルト200a、200bと弾性部材300と埋込部材400と積層ゴム支承500と水平拘束手段600と埋込部材700とで構成されてもよい。
構造物基礎構造は、構造物アンカープレート100aと基礎アンカープレート100bとボルト200a、200bと弾性部材300と埋込部材400と積層ゴム支承500と水平拘束手段600と埋込部材700とフィラープレート800とで構成されてもよい。
【0022】
構造物アンカープレート100aは、構造物50aの下面に置かれるアンカープレートである。
基礎アンカープレート100bは、基礎50bの上面に置かれるアンカープレートである。
ボルト200は、積層ゴム支承500を基礎50bまたは構造物50aに固定する機械要素である。
例えば、ボルト200は、六角ボルトである。
例えば、ボルト200は、雄ねじの形成された棒状部材と雄ねじにねじ込まれるナットである。
弾性部材300は、ボルト200に用いられる座金であって、弾性素材でできている。
埋込部材400は、基礎50bまたは構造物50aに埋め込まれる部材である。
例えば、埋込部材400は、スタッドジベルである。
例えば、埋込部材400は、雌ねじを設けられた部材である。
埋込部材400は、アンカープレート100に連結されてもよい。
積層ゴム支承500は、上下一対のフランジプレート510と積層ゴム体520とで構成される。
上下一対のフランジプレート510は、ボルト200が貫通できるボルト孔を設けられ、上部プランジプレート510aと下部フランジプレート510bとで構成される。
水平拘束手段600は、上下一対のフランジプレートのうちのひとつのフランジプレートである特定フランジプレートの特定フランジプレートを取り付ける基礎50bまたは構造物50aのうちの一方である取付対象物に対する垂直方向の相対移動を許容し水平方向の相対移動を拘束する手段である。
埋込部材700は、ボルト200bを基礎50bまたは構造物50aに固定できる部材であって、基礎50bまたは構造物50aに埋め込まれるものである。
埋込部材700は、アンカープレート100に連結されてもよい。
フィラープレート800は、基礎50bの上面と構造物50aの下面との距離を調整するためのプレートである。
【0023】
以下に、本発明の複数の実施形態にかかる構造物基礎構造を、各々に詳述する。
【0024】
最初に、本発明の第一の実施形態にかかる構造物基礎構造を、図を基に、説明する。
図3は、本発明の第一の実施形態に係る構造物基礎構造の部分拡大図である。
【0025】
第一の実施形態にかかる構造物基礎構造は、構造物アンカープレート100aと基礎アンカープレート100bとボルト200a、200bと埋込部材400と積層ゴム支承500と水平拘束手段600と埋込部材700とで構成されてもよい。
第一の実施形態にかかる構造物基礎構造は、構造物アンカープレート100aと基礎アンカープレート100bとボルト200a、200bと埋込部材400と積層ゴム支承500と水平拘束手段600と埋込部材700とフィラープレート800とで構成されてもよい。
第一の実施形態にかかる構造物基礎構造は、構造物アンカープレート100aと基礎アンカープレート100bとボルト200a、200bと弾性座金300と埋込部材400と積層ゴム支承500と水平拘束手段600と埋込部材700とフィラープレート800とで構成されてもよいい。
以下では、説明の便宜上、基礎アンカープレートが特定アンカープレートであって、下部フランジプレートが特定フランジプレートであって、基礎が取付対象物である場合を例に説明する。
【0026】
構造物アンカープレート100aは、構造物50aの下面に置かれるアンカープレートである。
アンカープレートは、フランジプレート510と略同寸法の輪郭をもつ板状部材である。
構造物アンカープレート100aは、ボルト200aの貫通するボルト孔が設けられる。
特に言及しないかぎり、ボルト孔の直径はボルト200の直径に比べ所定の隙間を保持できるように大きい。
【0027】
基礎アンカープレート100bは、基礎50bの上面に置かれるアンカープレートである。
アンカープレートは、フランジプレート510と略同寸法の輪郭をもつ板状部材である。
基礎アンカープレート100bは、ボルト200bの貫通するボルト孔と後述する棒状部材620の貫通する貫通穴とが設けられる。
【0028】
ボルト200aは、積層ゴム支承500を構造物50aに固定する機械要素である。
ボルト200aは、上部フランジプレート510aに設けられるボルト孔を貫通し、構造物50aに固定される。
ボルト200aは、上部フランジプレート510aに設けられるボルト孔を貫通し、構造物50aに埋め込まれる埋込部材700にねじ固定される。
【0029】
ボルト200bは、積層ゴム支承500を基礎50bに固定する機械要素である。
ボルト200bは、下部フランジプレート510bに設けられるボルト孔を貫通し、基礎50bに固定される。
ボルト200bは、下部フランジプレート510bに設けられるボルト孔を貫通し、基礎50bに埋め込まれる埋込部材700にねじ固定される。
【0030】
弾性座金300は、ボルト200に用いられる座金である。
弾性座金300は、最大定格力により弾性域内で押し潰される弾性をもつ座金であってボルトを挿入される貫通穴を設けられる。
弾性座金300を積層ゴム支承500の特定フランジプレート510bの上に重ねる。
ボルト200が、弾性座金300の貫通穴と積層ゴム支承500の下部フランジプレート510bに形成されたボルト孔とを貫いて基礎50bに固定され、弾性座金300はボルト200の捻じ込み作用により最大定格力を下回る力である設定定格力で押しつぶされる。
ボルト200が、弾性座金300の貫通穴と積層ゴム支承500の下部フランジプレート510bに形成されたボルト孔とを貫いて基礎50bに埋め込まれる埋込部材710にねじ固定され、弾性座金300はボルト200の捻じ込み作用により最大定格力を下回る力である設定定格力で押しつぶされる。
【0031】
埋込部材420が、取付対象物に埋め込まれる。
埋込部材420が、基礎50bに埋め込まれる。
埋込部材420は、取付対象物に置かれるアンカープレート100である特定アンカープレート100bに連結しなくてもよい。
埋込部材420は、取付対象物に置かれるアンカープレート100である特定アンカープレート100bに連結してもよい。
埋込部材420は、端部を取付対象物に置かれるアンカープレート100である特定アンカープレート100bに設けられる穴に嵌まってもよい。
例えば、埋込部材420は、円管421と六角ボルト422とで構成される。
円管421が、内壁に雌ねじを設けられた円管状部材である。
六角ボルト422は、雄ねじを円環421の雌ねじにねじ固定される。
【0032】
積層ゴム支承500は、上下一対のフランジプレート510a、510bと積層ゴム体520とで構成される。
上下一対のフランジプレート510a、510bは、上部フランジプレート510aと下部フランジプレート510bとで構成される。
上下一対のフランジプレート510a、510bは、ボルト200a、200bが貫通できるボルト孔を設けられる。
さらに、特定フランジプレート510bは、ボルト孔の他に取付対象物に向く側に凹みを設けられる。
凹みは、特定フランジプレート510bを貫通しなくてもよい。
凹みは、特定フランジプレート510bを貫通してもよい。
凹みは、所定の直径を持つ円筒状の穴であってもよい。
凹みの直径は、後述する棒状部材620の直径より僅かに大きい。
積層ゴム体520は、上下一対のフランジプレートに挟まれる。
積層ゴム体520は、積層した複数のゴム体で構成される。
【0033】
水平拘束手段600は、特定フランジプレートの取付対象物に対する垂直方向の相対移動を許容し水平方向の相対移動を拘束する手段である。
水平拘束手段600は、特定フランジプレートに設けられた凹みに嵌まり取付対象物にねじ固定される棒状部材620であってもよい。
水平拘束手段600は、特定フランジプレートに設けられた貫通した凹みを貫通し取付対象物に固定される棒状部材620であってもよい。
棒状部材620は、一方の側に雄ねじを切られたボルトであってもよい。
棒状部材620は、外周に雄ねじを形成された長尺部材であってもよい。
棒状部材620は、特定フランジプレートである下部フランジプレート510bの取付対象物に向く側に設けられた凹みに嵌まり、特定アンカープレートである基礎アンカープレート100bに設けられた貫通穴を貫通して、取付対象物である基礎50bに埋め込まれた埋込部材420に固定される。
棒状部材620は、下部フランジプレート510bの取付対象物に向く側に設けられた凹みに嵌まり、基礎アンカープレートに設けられた貫通穴を貫通して、基礎50bに埋め込まれた埋込部材420にねじ固定されてもよい。
【0034】
埋込部材700は、構造物50aと基礎50bに埋め込まれる部材である。
例えば、埋込部材710は、内面に雌ねじが形成された円管711と円管の雌ねじにねじ込まれる六角ボルト712である。
埋込部材710は、アンカープレート100a、100bに固定されていなくてもよい。
埋込部材710は、アンカープレート100a、100bに固定されていてもよい。
埋込部材710は、端部をアンカープレート100a、100bに設けられた穴に嵌められてもよい。
【0035】
フィラープレート800は、フランジプレートとアンカープレートとの間に挟まれる板状部材である。
フィラープレート800は、特定フランジプレートと異なるフランジプレートと特定アンカープレートでないアンカープレートとの間に挟まれる板状部材であってもよい。
フィラープレート800は、上部フランジプレート510aと構造物アンカープレートとの間に挟まれる板状部材であってもよい。
【0036】
以下に、本発明の第一の実施形態に係る構造物基礎構造の作用を、説明する。
地震がないとき、下部フランジプレート510bが基礎アンカープレート100bに接している。
地震が発生し、構造物基礎構造に引き抜き力が作用すると、下部フランジプレート510bが基礎アンカープレート100bから離れる。
弾性座金が圧縮され、ボルト200bに引張力が作用する。
基礎50bに固定された棒状部材620が、下部フランジプレート510bの水平移動を拘束する。
その結果、ボルト200bに作用する水平方向の力を抑制できる。
【0037】
次に、本発明の第二の実施形態にかかる構造物基礎構造を、図を基に、説明する。
図4は、本発明の第二の実施形態に係る構造物基礎構造の部分拡大図である。
【0038】
第二の実施形態にかかる構造物基礎構造は、構造物アンカープレート100aと基礎アンカープレート100bとボルト200a、200bと埋込部材400と積層ゴム支承500と水平拘束手段600と埋込部材700とで構成されてもよい。
第二の実施形態にかかる構造物基礎構造は、構造物アンカープレート100aと基礎アンカープレート100bとボルト200a、200bと埋込部材400と積層ゴム支承500と水平拘束手段600と埋込部材700とフィラープレート800とで構成されてもよい。
第二の実施形態にかかる構造物基礎構造は、構造物アンカープレート100aと基礎アンカープレート100bとボルト200a、200bと弾性座金300と埋込部材400と積層ゴム支承500と水平拘束手段600と埋込部材700とフィラープレート800とで構成されてもよい。
以下では、説明の便宜上、基礎アンカープレートが特定アンカープレートであって、下部フランジプレートが特定フランジプレートであって、基礎が取付対象物である場合を例に説明する。
【0039】
構造物アンカープレート100aは、構造物50aの下面に置かれるアンカープレートである。
アンカープレートは、フランジプレート510と略同寸法の輪郭をもつ板状部材である。
構造物アンカープレート100aは、ボルト200aの貫通するボルト孔が設けられる。
特に言及しないかぎり、ボルト孔の直径はボルト200の直径に比べ所定の隙間を保持できるように大きい。
【0040】
基礎アンカープレート100bは、基礎50bの上面に置かれるアンカープレートである。
アンカープレートは、フランジプレート510と略同寸法の輪郭をもつ板状部材である。
基礎アンカープレート100bは、ボルト200bの貫通するボルト孔と後述する棒状部材620の貫通する貫通穴とが設けられる。
【0041】
ボルト200aは、積層ゴム支承500を構造物50aに固定する機械要素である。
ボルト200aは、上部フランジプレート510aに設けられるボルト孔を貫通し、構造物50aに固定される。
ボルト200aは、上部フランジプレート510aに設けられるボルト孔を貫通し、構造物50aに埋め込まれる埋込部材700にねじ固定される。
【0042】
ボルト200bは、積層ゴム支承500を基礎50bに固定する機械要素である。
ボルト200bは、下部フランジプレート510bに設けられるボルト孔を貫通し、基礎50bに固定される。
ボルト200bは、下部フランジプレート510bに設けられるボルト孔を貫通し、基礎50bに埋め込まれる埋込部材700にねじ固定される。
【0043】
弾性座金300の構成は、第一の実施形態にかかる構造物基礎構造のものと同じなので、説明を省略する。
【0044】
埋込部材420が、取付対象物に埋め込まれる。
埋込部材420が、基礎50bに埋め込まれる。
埋込部材420は、取付対象物に置かれるアンカープレート100である特定アンカープレート100bに連結しなくてもよい。
埋込部材420は、取付対象物に置かれるアンカープレート100である特定アンカープレート100bに連結してもよい。
例えば、埋込部材420は、円管421と六角ボルト422とで構成される。
円管421が、内壁に雌ねじを設けられた円管状部材である。
六角ボルト422は、雄ねじを円環421の雌ねじにねじ固定される。
【0045】
積層ゴム支承500は、上下一対のフランジプレート510a、510bと積層ゴム体520とで構成される。
上下一対のフランジプレート510a、510bは、上部フランジプレート510aと下部フランジプレート510bとで構成される。
上下一対のフランジプレート510a、510bは、ボルト200a、200bが貫通できるボルト孔を設けられる。
さらに、特定フランジプレート510bは、ボルト孔の他に他の貫通穴を設けられる。
貫通穴の直径は、後述する棒状部材620の直径より僅かに大きい。
積層ゴム体520は、上下一対のフランジプレートに挟まれる。
積層ゴム体520は、積層した複数のゴム体で構成される。
【0046】
水平拘束手段600は、特定フランジプレートの取付対象物に対する垂直方向の相対移動を許容し水平方向の相対移動を拘束する手段である。
水平拘束手段600は、特定フランジプレートに設けられた貫通穴を貫通し取付対象物に固定される棒状部材620である。
水平拘束手段600は、特定フランジプレートに設けられた貫通穴を貫通し取付対象物にねじ固定される棒状部材620であってもよい。
棒状部材620は、六角ボルトであってもよい。
棒状部材620は、外周に雄ねじを形成された長尺部材であってもよい。
棒状部材620は、特定フランジプレートである下部フランジプレート510bに設けられた貫通穴と特定アンカープレートである基礎アンカープレート100bに設けられた貫通穴を貫通して、取付対象物である基礎50bに埋め込まれた埋込部材420に固定される。
棒状部材620は、下部フランジプレート510bに設けられた貫通穴と基礎アンカープレートに設けられた貫通穴を貫通して、基礎50bに埋め込まれた埋込部材420にねじ固定されてもよい。
【0047】
埋込部材700は、構造物50aと基礎50bに埋め込まれる部材である。
例えば、埋込部材710は、内面に雌ねじが形成された円管711と円管の雌ねじにねじ込まれる六角ボルト712である。
埋込部材710は、アンカープレート100a、100bに固定されていなくてもよい。
埋込部材710は、アンカープレート100a、100bに固定されていてもよい。
埋込部材710は、端部をアンカープレート100a、100bに設けられた穴に嵌められてもよい。
【0048】
フィラープレート800の構成は、第一の実施形態にかかる構造物基礎構造のものと同じなので、説明を省略する。
【0049】
以下に、本発明の第二の実施形態に係る構造物基礎構造の作用を、説明する。
地震がないとき、下部フランジプレート510bが基礎アンカープレート100bに接している。
地震が発生し、構造物基礎構造に引き抜き力が作用すると、下部フランジプレート510bが基礎アンカープレート100bから離れる。
弾性座金が圧縮され、ボルト200bに引張力が作用する。
基礎50bに固定された棒状部材620が、下部フランジプレート510bの水平移動を拘束する。
その結果、ボルト200bに作用する水平方向の力を抑制できる。
【0050】
次に、本発明の第三の実施形態にかかる構造物基礎構造を、図を基に、説明する。
図5は、本発明の第三の実施形態に係る構造物基礎構造の部分拡大図である。
【0051】
第三の実施形態にかかる構造物基礎構造は、構造物アンカープレート100aと基礎アンカープレート100bとボルト200a、200bと積層ゴム支承500と水平拘束手段600と埋込部材700とで構成されてもよい。
第三の実施形態にかかる構造物基礎構造は、構造物アンカープレート100aと基礎アンカープレート100bとボルト200a、200bと積層ゴム支承500と水平拘束手段600と埋込部材700とフィラープレート800とで構成されてもよい。
第三の実施形態にかかる構造物基礎構造は、構造物アンカープレート100aと基礎アンカープレート100bとボルト200a、200bと弾性座金300と積層ゴム支承500と水平拘束手段600と埋込部材700とフィラープレート800とで構成されてもよい。
以下では、説明の便宜上、基礎アンカープレートが特定アンカープレートであって、下部フランジプレートが特定フランジプレートであって、基礎50bが取付対象物である場合を例に説明する。
【0052】
構造物アンカープレート100aは、構造物50aの下面に置かれるアンカープレートである。
アンカープレートは、フランジプレート510と略同寸法の輪郭をもつ板状部材である。
構造物アンカープレート100aは、ボルト200aの貫通するボルト孔が設けられる。
特に言及しないかぎり、ボルト孔の直径はボルト200の直径に比べ所定の隙間を保持できるように大きい。
【0053】
基礎アンカープレート100bは、基礎50bの上面に置かれるアンカープレートである。
アンカープレートは、フランジプレート510と略同寸法の輪郭をもつ板状部材である。
基礎アンカープレート100bは、ボルト200bの貫通できるボルト孔が設けられる。
ボルト200bの貫通できるボルト孔の直径は、後述するボルト200bの大径部630の直径より僅かに大きい。
【0054】
ボルト200aは、積層ゴム支承500を構造物50aに固定する機械要素である。
ボルト200aは、上部フランジプレート510aに設けられるボルト孔を貫通し、構造物50aに固定される。
ボルト200aは、上部フランジプレート510aに設けられるボルト孔を貫通し、構造物50aに埋め込まれる埋込部材700にねじ固定される。
【0055】
ボルト200bは、積層ゴム支承500を取付対象物である基礎50bに固定する機械要素である。
ボルト200bは、下部フランジプレート510bに設けられるボルト孔を貫通し、基礎50bに固定される。
ボルト200bは、下部フランジプレート510bに設けられるボルト孔を貫通し、基礎50bに埋め込まれる埋込部材700にねじ固定される。
ボルト200bは、長手方向に並ぶ大径部630と小径部とを形成する。
大径部630は先端に雄ねじを形成されてもよい。
小径部の端部に六角頭がついてもよい。
小径部の端部にナットがねじ込まれてもよい。
ボルト200bの大径部630が、ボルト孔を貫通し取付対象物である基礎50bに固定されて、水平拘束手段600として機能する。
ボルト200bの大径部630が、ボルト孔を貫通し取付対象物である基礎50bにねじ固定されて、水平拘束手段600として機能してもよい。
【0056】
弾性座金300の構成は、第一の実施形態にかかる構造物基礎構造のものと同じなので、説明を省略する。
【0057】
積層ゴム支承500は、上下一対のフランジプレート510a、510bと積層ゴム体520とで構成される。
上下一対のフランジプレート510a、510bは、上部フランジプレート510aと下部フランジプレート510bとで構成される。
上下一対のフランジプレート510a、510bは、ボルト200a、200bが貫通できるボルト孔を設けられる。
特定フランジプレート510bに設けられるボルト孔の直径は、ボルト200bの大径部630の直径より僅かに大きい。
積層ゴム体520は、上下一対のフランジプレートに挟まれる。
積層ゴム体520は、積層した複数のゴム体で構成される。
【0058】
ボルト200bが、ボルト孔を貫通し取付対象物に固定され、水平拘束手段600として機能する。
ボルト200bの大径部630が、ボルト孔を貫通し、ボルト200bが取付対象物に固定され、水平拘束手段600として機能する。
ボルト200bの大径部630が、ボルト孔を貫通し、ボルト200bが取付対象物に埋め込まれる埋込部材720にねじ固定され、水平拘束手段600として機能してもよい。
ボルト200bの大径部630が、ボルト孔を貫通し、ボルト200bが基礎50bに埋め込まれる埋込部材720にねじ固定され、水平拘束手段600として機能してもよい。
【0059】
埋込部材700は、構造物50aと基礎50bに埋め込まれる部材である。
例えば、埋込部材720は、内面に雌ねじが形成された円管721と円管の雌ねじにねじ込まれる六角ボルト722である。
ボルト200bの大径部630が、円環721に形成された雌ねじにねじ固定される。
埋込部材710は、アンカープレート100a、100bに固定されていなくてもよい。
埋込部材710は、アンカープレート100a、100bに固定されていてもよい。
埋込部材710は、端部をアンカープレート100a、100bに設けられた穴に嵌められてもよい。
【0060】
フィラープレート800の構成は、第一の実施形態にかかる構造物基礎構造のものと同じなので、説明を省略する。
【0061】
以下に、本発明の第三の実施形態に係る構造物基礎構造の作用を、説明する。
地震がないとき、下部フランジプレート510bが基礎アンカープレート100bに接している。
地震が発生し、構造物基礎構造に引き抜き力が作用すると、下部フランジプレート510bが基礎アンカープレート100bから離れる。
弾性座金が圧縮され、ボルト200bに引張力が作用する。
ボルト200bの大径部630が下部フランジプレート510bの水平移動を拘束する。
その結果、ボルト200bの小径部に水平方向の力が作用するのを抑制できる。
【0062】
次に、本発明の第四の実施形態にかかる構造物基礎構造を、図を基に説明する。
図6は、本発明の第四の実施形態に係る構造物基礎構造の部分拡大図である。
【0063】
第四の実施形態にかかる構造物基礎構造は、構造物アンカープレート100aと基礎アンカープレート100bとボルト200a、200bと積層ゴム支承500と水平拘束手段600と埋込部材700とで構成されてもよい。
第四の実施形態にかかる構造物基礎構造は、構造物アンカープレート100aと基礎アンカープレート100bとボルト200a、200bと積層ゴム支承500と水平拘束手段600と埋込部材700とフィラープレート800とで構成されてもよい。
第四の実施形態にかかる構造物基礎構造は、構造物アンカープレート100aと基礎アンカープレート100bとボルト200a、200bと弾性座金300と積層ゴム支承500と水平拘束手段600と埋込部材700とフィラープレート800とで構成されてもよい。
以下では、説明の便宜上、基礎アンカープレートが特定アンカープレートであって、下部フランジプレートが特定フランジプレートであって、基礎50bが取付対象物である場合を例に説明する。
【0064】
構造物アンカープレート100aは、構造物50aの下面に置かれるアンカープレートである。
アンカープレートは、フランジプレート510と略同寸法の輪郭をもつ板状部材である。
構造物アンカープレート100aは、ボルト200aの貫通するボルト孔が設けられる。
特に言及しないかぎり、ボルト孔の直径はボルト200の直径に比べ所定の隙間を保持できるように大きい。
【0065】
基礎アンカープレート100bは、基礎50bの上面に置かれるアンカープレートである。
アンカープレートは、フランジプレート510と略同寸法の輪郭をもつ板状部材である。
特定アンカープレートは、後述する円筒状部材640の端部に嵌まり合う嵌め合い部を形成する。
基礎アンカープレート100bは、後述する円筒状部材640の端部に嵌まり合う嵌め合い部を形成する。
例えば、基礎アンカープレート100bは、後述する円筒状部材640の端部に嵌まり合う円形の窪みをもつ嵌め合い部を形成する。
【0066】
ボルト200aは、積層ゴム支承500を構造物50aに固定する機械要素である。
ボルト200aは、上部フランジプレート510aに設けられるボルト孔を貫通し、構造物50aに固定される。
ボルト200aは、上部フランジプレート510aに設けられるボルト孔を貫通し、構造物50aに埋め込まれる埋込部材730にねじ固定される。
【0067】
ボルト200bは、積層ゴム支承500を基礎50bに固定する機械要素である。
ボルト200bは、下部フランジプレート510bに設けられるボルト孔を貫通し、基礎50bに固定される。
ボルト200bは、下部フランジプレート510bに設けられるボルト孔を貫通する円筒状部材640に設けられた貫通穴を貫通し、基礎50bに埋め込まれる埋込部材700にねじ固定される。
ボルト200bは、下部フランジプレート510bに設けられるボルト孔を貫通する円筒状部材640に設けられた貫通穴に形成された雌ねじに雄ねじをねじ込んで貫通し、基礎50bに埋め込まれる埋込部材700にねじ固定されてもよい。
【0068】
弾性座金300の構成は、第一の実施形態にかかる構造物基礎構造のものと同じなので、説明を省略する。
【0069】
積層ゴム支承500は、上下一対のフランジプレート510a、510bと積層ゴム体520とで構成される。
上下一対のフランジプレート510a、510bは、上部フランジプレート510aと下部フランジプレート510bとで構成される。
上下一対のフランジプレート510a、510bは、ボルト200a、200bが貫通できるボルト孔を設けられる。
特定フランジプレートに設けられるボルト孔の直径は、円筒状部材640の直径より僅かに大きい。
下部フランジプレート510bに設けられるボルト孔の直径は、円筒状部材640の直径より僅かに大きい。
積層ゴム体520は、上下一対のフランジプレート510a、510bに挟まれる。
積層ゴム体520は、積層した複数のゴム体で構成される。
【0070】
水平拘束手段600は、ボルト200bを挿入可能な貫通穴を中心に持つ円筒状の部材である円筒状部材640である。
円筒状部材640は、特定フランジプレート510bに設けられたボルト孔を貫通し、特定アンカープレート100bの嵌め合い部に嵌まり合い、水平拘束手段600として機能する。
円筒状部材640は、下部フランジプレート510bに設けられたボルト孔を貫通し、基礎アンカープレート100bの嵌め合い部に嵌まり合い、水平拘束手段600として機能する。
【0071】
埋込部材700は、構造物50aと基礎50bに埋め込まれる部材である。
埋込部材730は、基礎50bに埋め込まれる部材である。
例えば、埋込部材730は、内面に雌ねじが形成された円管731と円管の雌ねじにねじ込まれる六角ボルト732である。
埋込部材730は、アンカープレート100a、100bに固定される。
【0072】
フィラープレート800の構成は、第一の実施形態にかかる構造物基礎構造のものと同じなので、説明を省略する。
【0073】
以下に、本発明の第四の実施形態に係る構造物基礎構造の作用を、説明する。
地震がないとき、下部フランジプレート510bが基礎アンカープレート100bに接している。
地震が発生し、構造物基礎構造に引き抜き力が作用すると、下部フランジプレート510bが基礎アンカープレート100bから離れる。
弾性座金が圧縮され、ボルト200bに引張力が作用する。
ボルト200bの貫通する円筒状部材640が下部フランジプレート510bの水平移動を拘束する。
その結果、ボルト200bに作用する水平方向の力を小さくすることができる。
【0074】
次に、本発明の第五の実施形態にかかる構造物基礎構造を、図を基に、説明する。
図7は、本発明の第五の実施形態に係る構造物基礎構造の部分拡大図である。
【0075】
第五の実施形態にかかる構造物基礎構造は、構造物アンカープレート100aと基礎アンカープレート100bとボルト200a、200bと積層ゴム支承500と水平拘束手段600と埋込部材700とで構成されてもよい。
第五の実施形態にかかる構造物基礎構造は、構造物アンカープレート100aと基礎アンカープレート100bとボルト200a、200bと積層ゴム支承500と水平拘束手段600と埋込部材700とフィラープレート800とで構成されてもよい。
第五の実施形態にかかる構造物基礎構造は、構造物アンカープレート100aと基礎アンカープレート100bとボルト200a、200bと弾性座金300と積層ゴム支承500と水平拘束手段600と埋込部材700とフィラープレート800とで構成されてもよい。
以下では、説明の便宜上、基礎アンカープレートが特定アンカープレートであって、下部フランジプレートが特定フランジプレートであって、基礎50bが取付対象物である場合を例に、説明する。
【0076】
構造物アンカープレート100aは、構造物50aの下面に置かれるアンカープレートである。
アンカープレートは、フランジプレート510と略同寸法の輪郭をもつ板状部材である。
構造物アンカープレート100aは、ボルト200aの貫通するボルト孔が設けられる。
特に言及しないかぎり、ボルト孔の直径はボルト200の直径に比べ所定の隙間を保持できるように大きい。
【0077】
基礎アンカープレート100bは、基礎50bの上面に置かれるアンカープレートである。
アンカープレートは、フランジプレート510と略同寸法の輪郭をもつ板状部材である。
特定アンカープレートは、後述する円筒状部材650の外径より僅かに大きな直径のボルト孔を形成する。
基礎アンカープレート100bは、後述する円筒状部材650の外径より僅かに大きな直径のボルト孔を形成する。
【0078】
ボルト200aは、積層ゴム支承500を構造物50aに固定する機械要素である。
ボルト200aは、上部フランジプレート510aに設けられるボルト孔を貫通し、構造物50aに固定される。
ボルト200aは、上部フランジプレート510aに設けられるボルト孔を貫通し、構造物50aに埋め込まれる埋込部材700にねじ固定される。
【0079】
ボルト200bは、積層ゴム支承500を基礎50bに固定する機械要素である。
ボルト200bは、下部フランジプレート510bに設けられるボルト孔を貫通し、基礎50bに固定される。
ボルト200bは、下部フランジプレート510bに設けられるボルト孔を貫通する円筒状部材650に設けられた貫通穴を貫通し、基礎50bに埋め込まれる埋込部材700にねじ固定される。
ボルト200bは、下部フランジプレート510bに設けられるボルト孔を貫通する円筒状部材650に設けられた貫通穴に形成された雌ねじに雄ねじをねじ込んで貫通し、基礎50bに埋め込まれる埋込部材700にねじ固定されてもよい。
【0080】
弾性座金300の構成は、第一の実施形態にかかる構造物基礎構造のものと同じなので、説明を省略する。
【0081】
積層ゴム支承500は、上下一対のフランジプレート510a、510bと積層ゴム体520とで構成される。
上下一対のフランジプレート510a、510bは、上部フランジプレート510aと下部フランジプレート510bとで構成される。
上下一対のフランジプレート510a、510bは、ボルト200a、200bが貫通できるボルト孔を設けられる。
特定フランジプレート510bに設けられるボルト孔の直径は、円筒状部材650の直径より僅かに大きい。
積層ゴム体520は、上下一対のフランジプレートに挟まれる。
積層ゴム体520は、積層した複数のゴム体で構成される。
【0082】
円筒状部材650が、特定フランジプレートに設けられたボルト孔と特定アンカープレートに設けられたボルト孔とを貫通して、取付対象物に固定され、水平拘束手段600として機能する。
円筒状部材650が、下部フランジプレート510bに設けられたボルト孔と基礎アンカープレート100bに設けられたボルト孔とを貫通して、基礎50bに固定され、水平拘束手段600として機能する。
円筒状部材650が、下部フランジプレート510bに設けられたボルト孔と基礎アンカープレート100bに設けられたボルト孔とを貫通して、基礎50bに埋め込まれた埋込部材740の嵌め合い部に嵌まり合い、水平拘束手段600として機能する。
【0083】
埋込部材700は、構造物50aと基礎50bに埋め込まれる部材である。
埋込部材740は、基礎50bに埋め込まれる部材である。
例えば、埋込部材740は、内面に雌ねじが形成された円管741と円管の雌ねじにねじ込まれる六角ボルト742である。
埋込部材740は、アンカープレート100bに固定されていなくてもよい。
埋込部材740は、アンカープレート100bに固定されていてもよい。
埋込部材740は、上部に円筒状部材650の嵌まり合う嵌め合い部が形成される。
例えば、埋込部材740は、円管741の上部に円筒状部材650の挿入される凹状の支圧部が形成される。
【0084】
フィラープレート800の構成は、第一の実施形態にかかる構造物基礎構造のものと同じなので、説明を省略する。
【0085】
以下に、本発明の第五の実施形態に係る構造物基礎構造の作用を、説明する。
地震がないとき、下部フランジプレート510bが基礎アンカープレート100bに接している。
地震が発生し、構造物基礎構造に引き抜き力が作用すると、下部フランジプレート510bが基礎アンカープレート100bから離れる。
弾性座金が圧縮され、ボルト200bに引張力が作用する。
ボルト200bの貫通する円筒状部材650が基礎50bに嵌まり合い、下部フランジプレート510bの水平移動を拘束する。
その結果、ボルト200bに作用する水平方向の力を小さくすることができる。
【0086】
次に、本発明の第六の実施形態に係る構造物基礎構造を、図を基に、説明する。
図8は、本発明の第六の実施形態に係る構造物基礎構造の部分拡大図である。
【0087】
第六の実施形態にかかる構造物基礎構造は、構造物アンカープレート100aと基礎アンカープレート100bとボルト200a、200bと埋込部材400と積層ゴム支承500と水平拘束手段600と埋込部材700とで構成されてもよい。
第六の実施形態にかかる構造物基礎構造は、構造物アンカープレート100aと基礎アンカープレート100bとボルト200a、200bと埋込部材400と積層ゴム支承500と水平拘束手段600と埋込部材700とフィラープレート800とで構成されてもよい。
第六の実施形態にかかる構造物基礎構造は、構造物アンカープレート100aと基礎アンカープレート100bとボルト200a、200bと弾性座金300と埋込部材400と積層ゴム支承500と水平拘束手段600と埋込部材700とフィラープレート800とで構成されてもよい。
以下では、説明の便宜上、基礎アンカープレートが特定アンカープレートであって、下部フランジプレートが特定フランジプレートであって、基礎が取付対象物である場合を例に説明する。
【0088】
構造物アンカープレート100aは、構造物50aの下面に置かれるアンカープレートである。
アンカープレートは、フランジプレート510と略同寸法の輪郭をもつ板状部材であってもよい。
構造物アンカープレート100aは、ボルト200aの貫通するボルト孔が設けられる。
特に言及しないかぎり、ボルト孔の直径はボルト200の直径に比べ所定の隙間を保持できるように大きい。
【0089】
基礎アンカープレート100bは、基礎50bの上面に置かれるアンカープレートである。
アンカープレートは、フランジプレート510と略同寸法の輪郭をもつ板状部材であってもよい。
基礎アンカープレート100bは、ボルト200bの貫通するボルト孔が設けられる。
【0090】
ボルト200aは、積層ゴム支承500を構造物50aに固定する機械要素である。
ボルト200aは、上部フランジプレート510aに設けられるボルト孔を貫通し、構造物50aに固定される。
ボルト200aは、上部フランジプレート510aに設けられるボルト孔を貫通し、構造物50aに埋め込まれる埋込部材700にねじ固定される。
【0091】
ボルト200bは、積層ゴム支承500を基礎50bに固定する機械要素である。
ボルト200bは、下部フランジプレート510bに設けられるボルト孔を貫通し、基礎50bに固定される。
ボルト200bは、下部フランジプレート510bに設けられるボルト孔を貫通し、基礎50bに埋め込まれる埋込部材700にねじ固定される。
【0092】
弾性部材300の構成は、第一の実施形態にかかる構造物基礎構造のものと同じなので、説明を省略する。
【0093】
埋込部材400が、取付対象物に置かれるアンカープレートである特定アンカープレートに連結し取付対象物に埋め込まれる。
本説明では、基礎50bが取付対象物に相当する。
埋込部材400は、ボルト200を取付対象物に固定するための部材の他の別の部材である。
埋込部材400が、基礎50bに置かれる特定アンカープレートである基礎アンカープレート100bに連結し基礎50bに埋め込まれる。
例えば、スタッドジベル410が、基礎50bに置かれる特定アンカープレートである基礎アンカープレート100bに連結し基礎50bに埋め込まれる。
例えば、スタッドジベル410が、基礎50bに置かれる特定アンカープレートである基礎アンカープレート100bに溶接固定され、基礎50bに埋め込まれる。
【0094】
積層ゴム支承500は、上下一対のフランジプレート510a、510bと積層ゴム体520とで構成される。
上下一対のフランジプレート510a、510bは、上部フランジプレート510aと下部フランジプレート510bとで構成される。
上下一対のフランジプレート510a、510bは、ボルト200a、200bが貫通できるボルト孔を設けられる。
積層ゴム体520は、上下一対のフランジプレートに挟まれる。
積層ゴム体520は、積層した複数のゴム体で構成される。
【0095】
水平拘束手段600は、特定フランジプレートの取付対象物に対する垂直方向の相対移動を許容し水平方向の相対移動を拘束する手段である。
水平拘束手段600は、特定アンカープレートに設けられて、特定フランジプレート510bに嵌まり合い特定フランジプレート510bの水平方向の相対移動を拘束する凹凸部である。
例えば、特定アンカープレートに設けられて、特定フランジプレート510bの周囲を囲うの凸状の肩部610である。
特定アンカープレートに設けられる凸状の肩部610が、特定フランジプレート510bに嵌まり合い特定フランジプレート510bの水平方向の相対移動を拘束する。
【0096】
埋込部材700は、構造物50aと基礎50bに埋め込まれる部材である。
例えば、埋込部材710は、内面に雌ねじが形成された円管711と円管の雌ねじにねじ込まれる六角ボルト712である。
埋込部材710は、アンカープレート100a、100bに固定されていなくてもよい。
埋込部材710は、アンカープレート100a、100bに固定されていてもよい。
埋込部材710は、端部をアンカープレート100a、100bに設けられた穴に嵌められてもよい。
【0097】
フィラープレート800の構成は、第一の実施形態にかかる構造物基礎構造のものと同じなので、説明を省略する。
【0098】
以下に、本発明の第六の実施形態に係る構造物基礎構造の作用を、説明する。
地震がないとき、下部フランジプレート510bが基礎アンカープレート100bに接している。
地震が発生し、構造物基礎構造に引き抜き力が作用すると、下部フランジプレート510bが基礎アンカープレート100bから離れる。
弾性座金が圧縮され、ボルト200bに引張力が作用する。
基礎アンカープレート100bに形成された凸状の肩部が、下部フランジプレート510bの水平移動を拘束する。
基礎アンカープレート100bに形成されたシアープレート状の肩部が、下部フランジプレート510bの水平移動を拘束してもよい。
その結果、ボルト200bに作用する水平方向の力を抑制できる。
【0099】
以上説明したように、本発明の実施形態に係る構造物基礎構造は、その構成により、以下の効果を有する。
積層ゴム支承500のフランジプレート510とアンカープレート100との垂直方向の相対移動を許容し水平方向の相対移動を拘束し、ボルト200がフランジプレート510のボルト孔を貫通しアンカープレート100に固定される様にしたので、フランジプレート510に作用する水平方向の力を基礎50bまたは構造物50aが直接に支持し、基礎50bまたは構造物50aに固定されるボルト200に水平方向の力が作用するのを抑制できる。
また、棒状部材620がフランジプレート510に設けられるボルト孔と別の異なる穴に嵌まり取付対象物に固定される様にしたので、特定フランジプレートに作用する水平方向の力を棒状部材620で受けて取付対象物が直接に支持し、取付対象物に固定されるボルト200に水平方向の力が作用するのを抑制できる。
また、棒状部材620が特定フランジプレート510に設けられるボルト孔と別の異なる貫通穴を貫通し取付対象物に固定される様にしたので、特定フランジプレート510に作用する水平方向の力を棒状部材620で受けて取付対象物が直接に支持し、取付対象物に固定されるボルト200に水平方向の力が作用するのを抑制できる。
また、ボルト200の大径部630が直径の僅かに大きなボルト孔を貫通し取付対象物に固定される様にしたので、特定フランジプレート510に作用する水平方向の力をボルト200の大径部630で受けて取付対象物が直接に支持し、取付対象物に固定されるボルト200の小径部に水平方向の力が作用するのを抑制できる。
また、ボルト200が円筒状部材640の貫通穴とボルト孔を貫通し取付対象物に固定され、円筒状部材640がボルト孔を貫通し端部をアンカープレート100の嵌め合い部に嵌まり合う様にしたので、特定フランジプレート510に作用する水平方向の力を円筒状部材640で受けてアンカープレート100が直接に支持し、取付対象物に固定されるボルト200に作用する水平方向の力を小さくすることができる。
また、ボルト200が円筒状部材650の貫通穴とボルト孔を貫通し取付対象物に固定され、円筒状部材650がボルト孔を貫通し端部を取付対象物に埋め込まれた埋込部材740の嵌め合い部に嵌まり合う様にしたので、特定フランジプレート510に作用する水平方向の力を円筒状部材650で受けて取付対象物が直接に支持し、取付対象物に固定されるボルト200に作用する水平方向の力を小さくすることができる。
また、特定アンカープレート100に設けられた肩部610が特定フランジプレート510に嵌まり合い特定フランジプレート510の水平方向の相対移動を拘束する様にしたので、特定フランジプレート510に作用する水平方向の力を肩部610で受けてアンカープレート100が直接に支持し、取付対象物に固定されるボルト200に水平方向の力が作用するのを抑制できる。
【0100】
本発明は以上に述べた実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で各種の変更が可能である。
ボルトは、六角ボルトであるとして説明したが、これに限定されない。例えば、ボルトが頭のないものであって、ナットがねじ込まれたものでもよい。
弾性部材の材料は、ゴムとして説明したが、これに限定されない。弾性特性をもつ樹脂でもよい。