(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記煙幕源排出口が、前記天板部側の周壁部に第1煙幕源排出口が形成され、前記筒部材内の天板部に第2煙幕源排出口が形成されている、請求項3または4記載の煙幕発生器。
前記第1煙幕源発生剤組成物と前記第2煙幕源発生剤組成物が、燃料と酸化剤を含むものであり、燃焼によりアルカリ金属の塩化物、酸化物または炭酸塩を生じさせるものである、請求項1〜5のいずれか1項記載の煙幕発生器。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、2回に分けて威嚇音と煙幕を発生させることができる、防犯装置用として適した煙幕発生器とその使用方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願発明は、課題の解決手段として、
煙幕源排出口を有するハウジング内において、互いに分離された第1煙幕源発生室と第2煙幕源発生室を有しており、
前記第1煙幕源発生室が、第1点火器と第1煙幕源発生剤組成物を有しており、
前記第2煙幕源発生室が、第2点火器と第2煙幕源発生剤組成物を有しており、
前記第1点火器の作動により第1煙幕源発生剤組成物を着火燃焼させて、前記第1煙幕源発生室内に第1煙幕源を発生させた後、煙幕源排出口から排出させることができ、
前記第2点火器の作動により第2煙幕源発生剤組成物を着火燃焼させて、前記第2煙幕源発生室内に第2煙幕源を発生させた後、煙幕源排出口から排出させることができるものである、煙幕発生器と、その使用方法を提供する。
【0008】
本発明の煙幕発生器は、屋内に取り付けて防犯装置として使用することができる。防犯装置として使用するときは、例えば、屋内への不法侵入者を検知できるセンサー、制御装置および電源などと組み合わせて使用することができるほか、遠隔操作システムなどと組み合わせて使用することもできる。
【0009】
本発明の煙幕発生器は、第1点火器と第1煙幕源発生剤組成物を有する第1煙幕源発生室と、第2点火器と第2煙幕源発生剤組成物を有する第2煙幕源発生室を備えている。
第1点火器と第2点火器は、それぞれが独立して作動することができるものであり、公知のエアバッグ装置用のガス発生器で使用しているものと同じ電気式点火器を使用することができる。
また、必要に応じて、第1点火器と第2点火器と共に、公知のエアバッグ装置用のガス発生器で点火器と併用している伝火薬を使用することもできる。
【0010】
作動させるときは、先に第1点火器を作動させ、遅れて第2点火器を作動させる。
第1点火器が作動して第1煙幕源発生剤組成物を着火燃焼させることで、威嚇音となる1回目の燃焼音を発生させると共に、第1煙幕源発生室内に第1煙幕源を発生させる。
第1煙幕源は、煙幕源排出口から室内に排出する。第1煙幕源はガス状であり、煙幕源排出口から室内に排出されて冷却されることで煙幕を生じる。
第2点火器が作動して第2煙幕源発生剤組成物を着火燃焼させることで、威嚇音となる2回目の燃焼音を発生させると共に、第2煙幕源発生室内に第2煙幕源を発生させる。
第2煙幕源は、煙幕源排出口から室内に排出する。第2煙幕源はガス状であり、煙幕源排出口から室内に排出されて冷却されることで煙幕を生じる。
【0011】
第1煙幕源発生室内において、第1点火器が作動して第1煙幕源発生剤組成物を着火燃焼させることで高温の第1煙幕源が発生するが、このときの熱により第2煙幕源発生室内の第2煙幕源発生剤組成物が自然着火した場合には、望ましい時間差をおいて2回目の威嚇音と第2煙幕源を発生させることが難しくなる。
このような望ましくない動作を回避するため、第1煙幕源発生室と第2煙幕源発生室は互いに分離されている。
分離方法は特に制限されるものではなく、例えば、ハウジング内に配置したカップ部材や筒部材により2室に分離することができる。
また前記の望ましくない動作がより起こり難くなるようにするため、カップ部材または筒部材の内側および外側の一方または両方の一部または全部を断熱材で覆うこともできる。
【0012】
自動車に搭載するエアバッグ装置用のガス発生器(2つの点火器を備えたガス発生器)の場合には、2つの点火器の作動時間差は10〜100ミリ秒程度である。
しかし、本発明の煙幕発生器では、不法侵入者に対する威嚇効果を高め、犯罪防止効果を高めるため、2つの点火器の作動時間差は1〜10秒の範囲に調整する。
【発明の効果】
【0013】
本発明の煙幕発生器は、2回に分けて威嚇音を発生させ、煙幕を発生させることができるため、防犯装置として適している。
【発明を実施するための形態】
【0015】
<
図1の煙幕発生器>
本発明の煙幕発生器は、公知のエアバッグ装置用のガス発生器(例えば、特開2010−892号公報の
図1参照)をそのまま、または一部改変して使用することができる。
また
図1に示す形状のハウジングを使用したもののほか、シリンダー形状のハウジングを使用したものでもよい。
図1により煙幕発生器10の実施形態を説明する。
【0016】
煙幕発生器10は、第1シェル12内に第2シェル13が嵌め込まれた状態で接触部において溶接一体化されたハウジング11を有している。
第1シェル12は、天板部14と第1周壁部15を有しており、第1周壁部15は煙幕源排出口16を有している。煙幕源排出口16は、防湿のため、内側からシールテープで閉塞されている。
第2シェル13は、底板部17と第2周壁部18を有している。
ハウジングの周壁部は、第1周壁部15と第2周壁部18から形成されている。
【0017】
ハウジング11内には、第1煙幕源発生室20と第2煙幕源発生室30が配置されている。
第1煙幕源発生室20と第2煙幕源発生室30は、第2煙幕源発生室30を形成する第2カップ部材31により分離されている。
第2カップ部材31は、開口部側が底板部17に位置し、閉塞面32側が天板部14側に位置するようにして、開口部側が底板部17に溶接固定されている。
【0018】
第1煙幕源発生室20は、ハウジング11内であり、第2カップ部材31の外側空間である。
第1煙幕源発生室20内には、第1カップ部材21が配置され、内部には第1点火器22と伝火薬(図示せず)が収容されている。
第1カップ部材21は、開口部側が底板部17に位置し、閉塞面21a側が天板部14側に位置するようにして、開口部側が底板部17に溶接固定されている。
第1カップ部材21の周壁21bには、伝火孔23が形成されている。
第1カップ部材21の外側には、第1煙幕源発生剤組成物25が充填されている。
【0019】
第2カップ部材31内は、第2煙幕源発生室30となっており、第2点火器33と第2煙幕源発生剤組成物34が収容されている。
第2カップ部材31の周壁には、第2煙幕源発生剤組成物34から発生する第2煙幕源の排出口35が形成されている。
第2煙幕源の排出口35は、伝火孔23とは半径方向に正対しない位置に形成されている。排出口35は、外側からシールテープ(図示せず)でシールされているため、第1煙幕源発生室20内で発生した高温の第1煙幕源によって、第2煙幕源発生室30内の第2煙幕源発生剤組成物34が着火燃焼することはない。
第2カップ部材31は、内側または外側が断熱材で覆われていてもよい。第2カップ部材31の内側または外側を断熱材で覆うときは、第1カップ部材21の伝火孔23に対して半径方向に正対する部分を覆うことが望ましい。
【0020】
ハウジング11内には、筒状フィルタ50が配置されている。筒状フィルタ50は、第1周壁部15と第2周壁部18との間に間隔をおいて配置されている。
筒状フィルタ50は、公知のエアバッグ装置のガス発生器で使用されているフィルタと同じものを使用することができるが、前記フィルタよりも嵩密度が小さいものでもよい。
第1カップ部材21、第2カップ部材31および筒状フィルタ50の間には、リテーナ40が配置されている。
【0021】
第1煙幕源発生剤組成物25と第2煙幕源発生剤組成物34は、燃料と酸化剤を含むもので、燃焼によりアルカリ金属の塩化物、酸化物または炭酸塩を生じさせるものである。
燃料は、ニトロセルロース、ニトログアニジン、硝酸グアニジン、ジシアンジアミド、メラミン、メラミンシアヌレート、5-アミノテトラゾール、5,5'-ビステトラゾール2アンモニウム塩から選ばれるものが好ましい。
【0022】
酸化剤は、塩素酸カリウム、塩素酸ナトリウム、過塩素酸ストロンチウム、過塩素酸マグネシウム、過塩素酸アンモニウム、過塩素酸カリウム、過塩素酸ナトリウム、硝酸ストロンチウム、硝酸カリウム、硝酸ナトリウムから選ばれるものが好ましい。
酸化剤は、燃料と酸化剤を瞬時に燃焼させて大量のガス(窒素ガスや二酸化炭素を含むガス)を発生させる共に、酸化剤自体が変化することで煙幕源を生じさせるものである。
例えば、塩素酸カリウムや過塩素酸カリウムは塩化カリウムの粉末となって煙幕源となり、硝酸カリウムは、酸化カリウム、炭酸カリウム(ガス中の二酸化炭素と反応する)などの粉末となって煙幕源となる。
【0023】
さらに燃料と酸化剤に加えて、バインダーを含むこともできる。バインダーは、第1煙幕源発生剤組成物25と第2煙幕源発生剤組成物34を所望形状に成形するときに使用する成分であり、グアガム、カルボキシルメチルセルロースナトリウム(CMCNa)、エチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、デンプン、デキストリンから選ばれるものが好ましい。
【0024】
第1煙幕源発生剤組成物25と第2煙幕源発生剤組成物34中の各成分の含有割合は、次のとおりである。
燃料は50〜70質量%が好ましく、45〜65質量%がより好ましく、
酸化剤は30〜50質量%が好ましく、35〜55質量%がより好ましい。
バインダーは、燃料と酸化剤の合計100質量部に対して、5〜50質量部が好ましく、5〜30質量部がより好ましい。
【0025】
第1煙幕源発生剤組成物25と第2煙幕源発生剤組成物34は、さらに発煙剤を含んでいてもよい。
発煙剤としては、第1成分のパラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレングリコールと、第2成分の金属炭酸塩(水和物)、金属水素化物、金属水酸化物から選ばれるものが好ましい。
発煙剤は、第1成分から選ばれるものでもよいし、第2成分から選ばれるものでもよいし、第1成分と第2成分から選ばれるものを組み合わせてもよい。
第1成分は、作動時における熱により気化(状態変化)してガス(煙幕源)となり、前記ガスが冷却されて液滴や、さらに冷却されて粉末となって煙幕となる。気化によって拡散する空間に煙幕を均一濃度に分散させることができるほか、広範囲にわたって拡散させることができる。
第2成分は、作動時における熱により反応(熱分解)して、酸化物(酸化物粉末)と水(水蒸気)(煙幕源)に変化した後、酸化物粉末は飛散することでそのまま煙幕となり、水蒸気は冷却されて液滴となって煙幕となる。そのため煙幕成分が酸化物粉末だけでなく、水蒸気からも供給され、濃度の濃い煙幕を発生させることができる。
【0026】
発煙剤として第1成分と第2成分から選ばれるものを組み合わせると、異なる煙幕源を発生させることができるため、煙幕の濃度や噴出量を高めることができるので好ましい。
第1成分と第2成分は、それぞれ単独であっても十分な煙幕源を発生させることができるため、第1成分と第2成分を組み合わせて使用する場合でも、それらの割合は特に制限されるものではない。
第1煙幕源発生剤組成物25と第2煙幕源発生剤組成物34が発煙剤を含有するときは、発煙剤の含有割合は30〜70質量%がより好ましい。
【0027】
第2煙幕源発生室30内には、第2点火器33が作動しないような場合に備えて、望ましくは第1点火器22が作動してから10秒を超えた時間が経過したとき、第1煙幕源発生剤組成物25の燃焼によるハウジング11内の温度上昇を受けて自然着火できる自然着火材料を配置することができる。
自然着火材料としては、ニトロセルロース系のシングルベース火薬を使用することができる。
【0028】
<
図1の煙幕発生器の使用方法>
図1に示す煙幕発生器10をセンサーなどと組み合わせて防犯装置としたときの使用方法を説明する。
防犯装置は、センサーが屋内への不法侵入者を検知したとき、煙幕発生器10に指令を送ることで、第1点火器22と第2点火器33を作動できるような作動システムを備えているものである。
煙幕発生器10を防犯装置として使用するときは、底板部17側が天井面側または壁面側になるようにして、必要に応じてホルダーなどを使用して取り付ける。
また煙幕発生器10の第1点火器22と第2点火器33は、外部電源(バッテリーなども含む)と接続する。
【0029】
第1カップ21内の第1点火器22が作動すると伝火薬が着火燃焼して、伝火孔23から火炎などが第1煙幕源発生室20内に放出され、第1煙幕源発生剤組成物25が着火燃焼する。このとき、1回目の燃焼音(威嚇音)が発生して、不法侵入者を威嚇する。
第1煙幕源発生剤組成物25の着火燃焼により高温状態の第1煙幕源(ガス)が発生し、フィルタ50を通過した後、煙幕源排出口16から屋内に排出される。
屋内に排出された高温状態の第1煙幕源(ガス)は冷却されて煙幕を生成し、前記煙幕が室内に漂うことで不法侵入者の視界が遮られる。
【0030】
第1点火器21の作動から1〜10秒の時間差をおいて第2点火器33を作動させ、第2煙幕源発生室30にて第2煙幕源発生剤組成物34を着火燃焼させる。このとき、2回目の燃焼音(威嚇音)が発生して、再度、不法侵入者を威嚇する。
第2煙幕源発生剤組成物34の着火燃焼により高温状態の第2煙幕源(ガス)が発生すると、前記第2煙幕源(ガス)は第1煙幕源発生室20内に流入した後、フィルタ50を通過し、煙幕源排出口16から屋内に排出される。
屋内に排出された高温状態の第1煙幕源(ガス)は冷却されて煙幕を生成し、前記煙幕が室内に漂うことで不法侵入者の視界が遮られる。
【0031】
このようにして時間差をおいて2回に分けて威嚇音を発生させ、煙幕を生成させることができる。このため、不法侵入者に対する威嚇効果を高めることができ、煙幕の持続時間もより長くすることができることから、犯罪行為の抑止効果も向上できる。
また2台の煙幕発生器を併用した場合と比べると安価になるという利点もある。
なお、使用状況によっては、第1点火器22と第2点火器33を同時に作動させることで、より大きな威嚇音を1回だけ生じさせると共に、一度に多量の煙幕を生成させるようにすることもできる。
【0032】
<
図2の煙幕発生器>
本発明の煙幕発生器は、公知のエアバッグ装置用のガス発生器(例えば、特開2002−274314号公報の
図1参照)をそのまま、または一部改変して使用することができる。
また
図2に示す形状のハウジングを使用したもののほか、シリンダー形状のハウジングを使用したものでもよい。
図2により煙幕発生器の別実施形態を説明する。
【0033】
煙幕発生器100は、第1シェル112と第2シェル113が互いのフランジ部の接触部において溶接一体化されたハウジング111を有している。
第1シェル11は、天板部114と第1周壁部115を有している。
第1周壁部115は、第1煙幕源発生室120で発生した第1煙幕源を排出するための第1煙幕源排出口116aを有している。第1煙幕源排出口116aは、防湿のため、内側からシールテープで閉塞されている。
第2シェル113は、底板部117と第2周壁部118を有している。
ハウジングの周壁部は、第1周壁部115と第2周壁部118から形成されている。
【0034】
ハウジング111内には、第1煙幕源発生室120と第2煙幕源発生室130が配置されている。
第1煙幕源発生室120と第2煙幕源発生室130は、第2煙幕源発生室130を形成する筒部材131により分離されている。
筒部材131は、第1開口部が天板部114に溶接固定され、第2開口部が底板部117に溶接固定されている。筒部材131は、内側または外側の一部が断熱材で覆われていてもよい
筒部材131内は、半径方向に配置された板状の第1隔壁145と、軸方向に配置された筒状の第2隔壁146により軸方向及び半径方向に2つの空間に仕切られている。
【0035】
筒部材131の外側空間が第1煙幕源発生室120となり、筒部材131の内側空間の天板部114側の空間が第2煙幕源発生室130となっている。
筒部材131の底板部117側の板状の第1隔壁145と筒状の第2隔壁146により仕切られた空間内に第1点火器122と第1伝火薬126が収容されている。第1点火器122と第1伝火薬126が収容された空間と第1煙幕源発生室120は、第1伝火孔123で連通されている。
筒部材131の底板部117側の筒状の第2隔壁146により仕切られた空間内に第2点火器133が収容されており、第2煙幕源発生室130内に配置された貫通孔を有する伝火薬カップ137内に伝火薬136が収容されている。
【0036】
第1煙幕源発生室120内には第1煙幕源発生剤組成物125が充填され、第2煙幕源発生室130内には第2煙幕源発生剤組成物134が充填されている。
第1煙幕源発生室120の外側には、筒状フィルタ150aが配置されている。筒状フィルタ150aは、第2煙幕源排出口116aを有している第1周壁部115と第2周壁部118との間に間隔をおいて配置されている。
筒状フィルタ150aは、第1リテーナ140と第2リテーナ141で支持されている。
第3リテーナ142は、第1煙幕源発生剤組成物125の充填量に応じて第1煙幕源発生室120の容積を調整するためのものである。
【0037】
第2煙幕源発生室130内の天板部114には、第2煙幕源排出口116bが形成されている。
第2煙幕源排出口116bは、内側からシールテープで閉塞されており、板状フィルタ150bが配置されている。
筒状フィルタ150aと板状フィルタ150bは、いずれも公知のエアバッグ装置のガス発生器で使用されているフィルタと同じものを使用することができるが、前記フィルタよりも嵩密度が小さいものでもよい。
なお、
図2の煙幕発生器100は、第2煙幕源排出口116aがなく、第2煙幕源発生室130に面した筒部材131に伝火孔を有している実施形態にすることもできる。
【0038】
<
図2の煙幕発生器の使用方法>
図2に示す煙幕発生器100をセンサーなどと組み合わせて防犯装置としたときの使用方法を説明する。
防犯装置は、センサーが屋内への不法侵入者を検知したとき、煙幕発生器10に指令を送ることで、第1点火器122と第2点火器133を作動できるような作動システムを備えているものである。
煙幕発生器100を防犯装置として使用するときは、底板部117側が天井面側または壁面側になるようにして、必要に応じてホルダーなどを使用して取り付ける。
また煙幕発生器100の第1点火器122と第2点火器133は、外部電源(バッテリーなども含む)と接続する。
【0039】
第1点火器122が作動すると伝火薬126が着火燃焼して、伝火孔123から火炎などが第1煙幕源発生室120内に放出され、第1煙幕源発生剤組成物125が着火燃焼する。このとき1回目の燃焼音(威嚇音)が発生して、不法侵入者を威嚇する。
第1煙幕源発生剤組成物125の着火燃焼により高温状態の第1煙幕源(ガス)が発生し、フィルタ150aを通過した後、煙幕源排出口116aから屋内に排出される。
屋内に排出された高温状態の第1煙幕源(ガス)は冷却されて煙幕を生成し、前記煙幕が室内に漂うことで不法侵入者の視界が遮られる。
【0040】
第1点火器121の作動から1〜10秒の時間差をおいて第2点火器133を作動させ、第2煙幕源発生室130にて第2煙幕源発生剤組成物134を着火燃焼させる。このとき2回目の燃焼音(威嚇音)が発生して、再度、不法侵入者を威嚇する。
第2煙幕源発生剤組成物134の着火燃焼により高温状態の第2煙幕源(ガス)が発生すると、板状フィルタ150bを通過した後、第2煙幕源排出口116bから屋内に排出される。
屋内に排出された高温状態の第1煙幕源(ガス)は冷却されて煙幕を生成し、前記煙幕が室内に漂うことで不法侵入者の視界が遮られる。
【0041】
図1の煙幕発生器10では、第2煙幕源発生室30内で発生した第2煙幕源(ガス)は、一旦、第1煙幕源発生室20内に流入した後、フィルタ50を通って、煙幕源排出口16から排出される。
これに対して、
図2の煙幕発生器100では、第2煙幕源発生室130内で発生した第2煙幕源(ガス)は、板状フィルタ150bを通過した後、第2煙幕源排出口116bから屋内に排出されるため、2回目の燃焼音(威嚇音)をより大きくすることができると共に、第2煙幕源排出口116bからの第2煙幕源(ガス)の排出速度も速くなる。
【0042】
このようにして時間差をおいて2回に分けて威嚇音を発生させ、煙幕を生成させることができる。このため、不法侵入者に対する威嚇効果を高めることができ、また第2煙幕源排出口116bからの第2煙幕源(ガス)の排出により、その排出による煙幕効果のみならず、第1煙幕源(ガス)を再度空間中で攪拌・拡散することで煙幕の持続時間もより長くすることができることから、犯罪行為の抑止効果も向上できる。
また2台の煙幕発生器を併用した場合と比べると安価になるという利点もある。
なお、使用状況によっては、第1点火器122と第2点火器133を同時に作動させることで、より大きな威嚇音を1回だけ生じさせると共に、一度に多量の煙幕を生成させるようにすることもできる。