特許第6404611号(P6404611)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6404611
(24)【登録日】2018年9月21日
(45)【発行日】2018年10月10日
(54)【発明の名称】耳かき
(51)【国際特許分類】
   A47K 7/00 20060101AFI20181001BHJP
【FI】
   A47K7/00 105
【請求項の数】1
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-128226(P2014-128226)
(22)【出願日】2014年6月23日
(65)【公開番号】特開2016-7260(P2016-7260A)
(43)【公開日】2016年1月18日
【審査請求日】2017年4月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】514159519
【氏名又は名称】清水 利忠
(74)【代理人】
【識別番号】100093115
【弁理士】
【氏名又は名称】佐渡 昇
(72)【発明者】
【氏名】清水 利忠
【審査官】 金高 敏康
(56)【参考文献】
【文献】 実開平07−030880(JP,U)
【文献】 実開平05−088397(JP,U)
【文献】 実開平02−084585(JP,U)
【文献】 特開2008−036360(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0287656(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端に耳かき部(21)が形成された棒状部(22)を有する耳かき体本体(20)と、
前記棒状部(22)に添設され、前記棒状部(22)の長手方向において該棒状部(22)に対して相対的にスライド可能に設けられたスライダ(30)と、
このスライダ(30)の先端に設けられ、スライダ(30)が前記耳かき部(21)に向かってスライドした際、耳かき部(21)との間に耳垢を挟むことができる挟持部(31)と、を備えた耳かきであって、
前記長手方向に関し前記耳かき部(21)と反対側において、一端が前記スライダ(30)に連結され、他端が前記耳かき本体(20)に連結され、前記スライド方向と直交する方向に湾曲状に膨出し、該膨出部(43)を押圧することで、長手方向に関する長さが変わる湾曲バネ部(40)と、
前記長手方向に関し前記耳かき部(21)と前記湾曲バネ部(40)との間において、前記耳かき体本体(20)またはスライダ(30)に設けられ、両者間の相対的スライドを長手方向に亘ってガイドするガイド部(50)と、
を備え
湾曲バネ部(40)と該湾曲バネ部(40)に連結されるスライド側部材との連結部は、ヒンジ(61)で連結されているとともに、
前記ガイド部(50)および該ガイド部(50)で案内されるスライダ(30)または耳かき体本体(20)の、長手方向と直交する断面形状は、長手方向軸線回りのガイド部(50)と該ガイド部(50)で案内されるスライダ(30)または耳かき体本体(20)との相対回転が不能な形状となっており、
前記湾曲バネ部(40)の膨出部(43)は前記棒状部(22)よりも幅広に構成され、
前記スライダ(30)の挟持部(31)は、平面視およびスライド方向から見ていずれもフック状に形成されていることを特徴とする耳かき。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、耳垢を挟んで取り出すことができる耳かきに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば特許文献1に見られるように、
軸(1)の先端にお椀状の(3)を取り付け、適度の弾性の有る軸(2)の先端にお椀状の(4)を取り付け、通常状態では(3)と(4)が閉じており、(5)部分をつまむと(2)が伸び(4)が下がり(3)と(4)が開いた状態になるしくみの耳掻き器(耳かき)が知られている。
この耳掻き器によれば、二個のお椀状の物を開閉させる事により、
(a)耳あかをそれらではがしてとる作用。
(b)耳あかを従来のようにかきだす作用。
(c)耳あかを二個のお椀状の物で取り込み、離散を防ぐ作用。
が得られる。
【0003】
しかし、この耳掻き器は、同文献の図2図3から明らかなように、軸(2)が椀状体(3)に設けられた切り欠きで案内される構造となっているため、軸(2)および椀状体(4)の動きが不安定である。
したがって、操作しにくいという難点を有している。
【0004】
また、従来、例えば特許文献2に見られるように、
空洞部3aと該空洞部3aと連通させたスライド用穴3bとを備えた柄部3と、柄部3に延設した支持杆2bを接続させた掻き取り部2aを備えた耳垢掻き取り杆2と、支持杆2bの間を摺動自在として基端を柄部3の空洞部3aに挿通させた内押し杆4と、内押し杆4に付設し柄部3のスライド用穴3bより突出させた可動用摘み部4aとを備え、掻き取り部2aは板状とすると共に縦断面は下方を手前に稍突出させた円弧状に形成し、可動用摘み部4aを操作して掻き取り部2aの内側と内押し杆4の先端とで耳垢Aを挟み取るようにした耳垢取り器(耳かき)も知られている。
【0005】
しかし、この耳垢取り器は、耳垢Aを挟み取る際、可動用摘み部4aをスライド方向(内押し杆4の軸線方向へ)へスライドさせる必要があるため、その操作がしにくいという難点を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実開平05−088397号公報
【特許文献2】特開2008−36360号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、耳垢を挟みとる際の操作がし易い耳かきを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために本発明の耳かきは、
先端に耳かき部が形成された棒状部を有する耳かき体本体と、
前記棒状部に添設され、前記棒状部の長手方向において該棒状部に対して相対的にスライド可能に設けられたスライダと、
このスライダの先端に設けられ、スライダが前記耳かき部に向かってスライドした際、耳かき部との間に耳垢を挟むことができる挟持部と、を備えた耳かきであって、
前記長手方向に関し前記耳かき部と反対側において、一端が前記スライダに連結され、他端が前記耳かき本体に連結され、前記スライド方向と直交する方向に湾曲状に膨出し、該膨出部を押圧することで、長手方向に関する長さが変わる湾曲バネ部と、
前記長手方向に関し前記耳かき部と前記湾曲バネ部との間において、前記耳かき体本体またはスライダに設けられ、両者間の相対的スライドを長手方向に亘ってガイドするガイド部と、
を備え
湾曲バネ部と該湾曲バネ部に連結されるスライド側部材との連結部は、ヒンジで連結されているとともに、
前記ガイド部および該ガイド部で案内されるスライダまたは耳かき体本体の、長手方向と直交する断面形状は、長手方向軸線回りのガイド部と該ガイド部で案内されるスライダまたは耳かき体本体との相対回転が不能な形状となっており、
前記湾曲バネ部の膨出部は前記棒状部よりも幅広に構成され、
前記スライダの挟持部は、平面視およびスライド方向から見ていずれもフック状に形成されていることを特徴とする。
【0009】
この耳かきによれば、耳かき体本体と湾曲バネ部とに指を掛けるようにして持ち、耳かき部にて耳垢を掻き取ることができる。
そして、湾曲バネ部の膨出部を押圧すると、湾曲バネ部は自身の弾性変形によって長手方向に関する長さが変わるので、それに応じてスライダと耳かき体本体の棒状部とが相対的にスライドし、耳かき部とスライダの挟持部とで耳垢を挟むことが可能となる。
したがって、必要に応じ、湾曲バネ部の膨出部を押圧操作することにより、耳かき部とスライダの挟持部とで耳垢を挟みとることができる。
この際、耳垢を挟みとるための操作は、湾曲バネ部における膨出部の押圧操作でたりるため、操作がし易いという効果が得られる。
【0010】
また、湾曲バネ部と該湾曲バネ部に連結されるスライド側部材との連結部は、ヒンジで連結されているとともに、
前記ガイド部および該ガイド部で案内されるスライダまたは耳かき体本体の、長手方向と直交する断面形状は、長手方向軸線回りのガイド部と該ガイド部で案内されるスライダまたは耳かき体本体との相対回転が不能な形状となっているので、湾曲バネ部とスライド側部材との連結部がヒンジで連結されていることと、ガイド部とスライダまたは耳かき体本体との相対回転が不能であることとによって、耳垢を挟みとるための円滑で確実な挟み動作を得ることができる。
【0012】
また、前記湾曲バネ部の膨出部は前記棒状部よりも幅広になっているので、湾曲バネ部における膨出部の押圧操作が一層やりやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明に係る耳かきの一実施の形態を示す図で、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は図(b)におけるc−c断面図、(d)は図(b)におけるd−d端面図。
図2図1(a)における2−2断面図。
図3】使用例を示す斜視図。
図4】作用説明正面図。
図5】変形例の正面図。
図6】(a)は他の実施の形態の正面図、(b)はその作用説明正面図。
図7】(a)は他の変形例の平面図、(b)はその正面図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明に係る耳かきの実施の形態について図面を参照して説明する。なお、各図において、同一部分ないし相当する部分には、同一の符号を付してある。
【0015】
図1図2に示すように、この実施の形態の耳かき10は、
先端に耳かき部21が形成された棒状部22を有する耳かき体本体20と、
棒状部22に添設され、棒状部22の長手方向(図1における矢印X1,X2方向)において棒状部22に対して相対的にスライド可能に設けられたスライダ30と、
このスライダ30の先端に設けられ、スライダ30が前記耳かき部21に向かってスライドした際、耳かき部21との間に耳垢(図示せず。以下同じ)を挟むことができる挟持部31とを備えている。
【0016】
さらに、
この耳かき10は、長手方向に関し耳かき部21と反対側(矢印X2側)において、一端41がスライダ30に連結され、他端42が耳かき本体20に連結され、前記スライド方向(矢印X1,X2方向)と直交する方向(図1(b)における矢印Y1方向)に湾曲状に膨出し、該膨出部43を押圧することで、長手方向に関する長さL(図2)が変わる湾曲バネ部40と、
前記長手方向に関し耳かき部21と湾曲バネ部40との間において、耳かき体本体20(または後述するようにスライダ30)に設けられ、両者間の相対的スライドを長手方向に亘ってガイドするガイド部50とを備えている。
【0017】
この耳かき10によれば、例えば図3に示すように、耳かき体本体20と湾曲バネ部40とに指Fを掛けるようにして持ち、耳かき部21にて耳垢を掻き取ることができる。
そして、湾曲バネ部40の膨出部43を図1(b)における矢印Y2方向に押圧すると、図4に示すように湾曲バネ部40は自身の弾性変形によって長手方向に関する長さLがL1に変わるので、それに応じてスライダ30と耳かき体本体20の棒状部22とが相対的にスライドし、耳かき部21とスライダ30の挟持部31とで耳垢を挟むことが可能となる。
したがって、必要に応じ、湾曲バネ部40の膨出部43を押圧操作することにより、耳かき部21とスライダ30の挟持部31とで耳垢を挟みとることができる。
この際、耳垢を挟みとるための操作は、湾曲バネ部40における膨出部43の押圧操作でたりるため、操作がし易いという効果が得られる。
なお、湾曲バネ部40の膨出部43への押圧を解除すると、スライダ30は原位置に復帰する。
【0018】
湾曲バネ部40と該湾曲バネ部40に連結されるスライド側部材(図1においてはスライダ30)との連結部は、ヒンジ61で連結されているとともに、図1(d)に示すように、ガイド部50および該ガイド部50で案内されるスライダ30(または後述するように耳かき体本体20)の、長手方向と直交する断面形状は、長手方向軸線回りのガイド部50と該ガイド部50で案内されるスライダ30との相対回転が不能な形状となっている。図示の形状は矩形であるが、三角形、5角形、6角形、楕円形等、両者の相対回転が不能な形状であれば、任意の形状を採用し得る。
【0019】
このように構成すると、湾曲バネ部40とスライダ30との連結部がヒンジ61で連結されていることと、ガイド部50とスライダ30との相対回転が不能であることとによって、湾曲バネ部40の膨出部43を押圧した際のスライダ30のスライド動作が円滑、確実になる。したがって、耳垢を挟みとるための円滑で確実な挟み動作を得ることができる。
【0020】
湾曲バネ部40の膨出部43は棒状部22よりも幅広になっている。図1(a)において、膨出部43の幅をW1で示す。
このように構成すると、耳かき操作および湾曲バネ部40における膨出部43の押圧操作が一層やりやすくなる。
【0021】
この実施の形態では、耳かき本体20における、湾曲バネ部40との対向部23の幅W2も、棒状部22よりも幅広に形成してある。
このように構成すると、耳かき操作および湾曲バネ部40における膨出部43の押圧操作がさらにやりやすくなる。
【0022】
耳かき10の各部の材質は公知の適宜の材質を採用し得る。例えば、竹等の木材、合成樹脂、金属等を採用し得る。
耳かき体本体20は、棒状部22を含め全体として薄板状に構成されている。したがって、本願において、「棒状」には幅狭板状も含むものとする。
【0023】
スライダ30の挟持部31は、図1(a)(c)に示すように、平面視およびスライド方向から見ていずれもフック状に形成されている。
このように構成すると、フック形状の内側空間S1を通じて耳内および耳かき部21の内側面21bを見やすくなるので、耳かき作業がやりやすくなる。
【0024】
この実施の形態では、耳かき体本体20および湾曲バネ部40は、金属または合成樹脂で一体的に構成し、湾曲バネ部40の他端42が耳かき本体20に一体に連結された構成として、湾曲バネ部40の他端42と耳かき本体20との連結部を、ピンセットの折り曲げ部と同様な構造とすることによって、構造の簡素化を図ったが、湾曲バネ部40の他端42と耳かき本体20との連結部にはヒンジ構造を採用することも可能である。
【0025】
また、図5に示すように、湾曲バネ部40の他端42と耳かき本体20との連結部あるいは耳かき体本体20の後端は後方に延設して、その延設部11を指掛け部として構成することもできる。
【0026】
図6は他の実施の形態を示す図である。
この実施の形態が上述した実施の形態と異なる点は、湾曲バネ部40を耳かき本体20側に設けて本体20側をスライドさせるようにした点にある。
この実施の形態では、図6(a)に示すように、湾曲バネ部40における膨出部43を押圧して耳かき部21を挟持部31から離間させた状態で、耳かき部21にて耳かき作業を行い、図6(b)に示すように膨出部43への押圧を解除して耳かき部21を挟持部31へ向けて移動させることで耳垢を挟みとることができる。
【0027】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可能である。
この実施の形態では、ガイド部50は、耳かき体本体20と一体に、かつ筒状に構成したが、ガイド部50は必ずしも筒状でなくても良く、耳かき体本体20とスライダ30との相対的スライドを長手方向に亘ってガイドできるように、例えば、図7に示すようにスライド方向に沿って前後2箇所(51,52)でガイドするようにしてもよい。
また、ガイド部50は耳かき体本体20にではなくスライダ側に設けてもよい。
【符号の説明】
【0028】
10: 耳かき
20: 耳かき体本体
21: 耳かき部
22: 棒状部
30: スライダ
31: 挟持部
40: 湾曲バネ部
41: 一端
42: 他端
43: 膨出部
50: ガイド部
61: ヒンジ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7