(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ストッパが前記起立状態で、前記距離と前記シート材の長さが同じ場合、前記制御手段は、前記搬送ローラと同じ回転速度で前記排出ローラを回転させるように制御することを特徴とする請求項4に記載のシート材排出装置。
前記ストッパが前記起立状態で、前記距離よりも前記シート材の長さの方が長い場合、前記制御手段は、前記搬送ローラを停止させることを特徴とする請求項4または5に記載のシート材排出装置。
前記ストッパが前記起立状態で、前記サイズ算出手段により算出されたサイズよりも、前記サイズ検知手段により検出されたサイズの方が大きい場合、前記制御手段は、前記搬送ローラを停止させることを特徴とする請求項7に記載のシート材排出装置。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係わるシート材(以下、原稿とも呼ぶ)排出装置を模式的に描いた概要図である。
【0018】
図1に示したシート材排出装置において、搬送路1に沿って多数の搬送ローラ4が配置されており、これらの搬送ローラは搬送ローラ駆動モータ5によって回転駆動される。また、搬送ローラ4の回転速度は、搬送ローラ駆動モータ5の前段に設けられた搬送モータ制御ユニット102を介してCPU104により制御される。
【0019】
搬送路1の終端位置には、他の搬送ローラ4とは独立して駆動される排出ローラ6が設けられている。排出ローラ6の回転速度は、排出ローラ駆動モータ7の前段に設けられた排出モータ制御ユニット106により制御される。
【0020】
図1のような構成の場合、シート材(原稿)Uは図示の位置から矢印で示した搬送方向に上昇し、搬送路1に沿って図の右上方へ進行し、最後端に位置する搬送ローラ6によって矢印Wの方向に向かって空中に放出(排紙)される。その後、排紙されたシート材は排紙トレイ2に収納される。符号3を付して示したのは、空中に放出されたシート材の後端を支えて、積載位置を規制する後端補助ガイドである。
【0021】
図1の排出ローラ6を回転駆動させる排出ローラ駆動モータ7は、搬送ローラ4とは別に、排出モータ制御ユニット106を介してCPU104により回転速度が制御される。排出ローラ6の直前に位置する搬送ローラ4は排出ローラ6と密接に関連して動作するので、本実施形態では搬送ローラ4bとする。
【0022】
また、本実施形態では、搬送ローラ4b付近と排出ローラ6付近とに、それぞれ原稿Uを検知するセンサを設ける。以下の説明では、搬送ローラ4b付近に設けたセンサは搬送検知センサ8(シート検知センサ)とし、排出ローラ6付近に設けたセンサは排紙検知センサ9とする。また、排紙トレイ2は、原稿を排出する方向(矢印W)に引き倒して排紙トレイ2に収納可能なストッパ10を備える。ストッパセンサ11(ストッパ検知センサ)は、ストッパ10を引き倒して収納した状態(収納状態)であるか、排出した原稿の先端が突き当たるように立てた状態(起立状態)かを検知することが可能である。
【0023】
なお、上記の搬送検知センサ8、排紙検知センサ9、及びストッパセンサ11は機械式スイッチ、または光学式センサであり、各センサが検知した情報はCPU104に送信される。
【0024】
図2は、ストッパ10を倒している場合における、原稿の進行状態に応じた排出ローラ6の制御方法を説明する図である。
【0025】
図2(a)は排出ローラ6の回転速度の制御カーブαを描いた図であって、縦軸に後述の排出速度Vaと搬送速度Vbをとり、横軸に時点Tdと時点Teをとっている。時点Tdは搬送検知センサ8により検出される原稿Uの後端Reが搬送ローラ4bを通過する時点で、時点Teは排紙検知センサ9により検出される原稿Uの後端Reが排出ローラ6を通過する時点である。
【0026】
図2(b)は排出ローラ6の回転速度の制御カーブα2を描いた図であって、縦軸と横軸は
図2(a)と共通である。詳細は後述する。
図2(c)は搬送ローラ4bと排出ローラ6を示しており、原稿Uを付記した。原稿Uは搬送路1に沿って矢印Wのように図の右方へ送られる。
【0027】
また、
図2(a)と
図2(b)の時間軸は
図2(c)における原稿Uの進行に対応する。縦軸は排出ローラ6の回転速度を表し、Vaは排出した原稿をストッパ10に突き当てることなく排紙トレイ2内で整列する速度(以下、排出速度Va)である。本実施形態において、原稿の後端Reが搬送ローラ4bを通過する時点の原稿が搬送される速度(以下、搬送速度Vb)は、排出速度Vaよりも高速である。
【0028】
原稿の後端Reが搬送ローラ4bに差しかかる時点Tdまでは、排出ローラ6の回転速度を搬送速度Vbに保つ。原稿の後端Reが搬送ローラ4bを通過した直後、排出ローラ6の回転速度を減速させ、排出ローラ6を通過する時点において排出速度Vaと等しくなるように、排出ローラ6の回転速度を制御する。
【0029】
以下に、
図3〜
図5を参照して、上記の制御を具体的に説明する。
図3は、搬送検知センサ8により検出された原稿Uの前端Feが搬送ローラ4bを通過した直後を示す。原稿の後端は未だ図外の左方にある。これを
図2(a)に当てはめると、原稿の後端はTf付近に位置する。
【0030】
図3に示された、
図2(a)の時点Tfに相当する状態では、原稿Uの前端Feが未だ排出ローラ6に達していないので、原稿の搬送速度は排出ローラ6の直前に位置する搬送ローラ4bの回転速度で定まる。
図2(a)に示されているように、
図3の状態では排出ローラ6の回転速度が搬送速度Vbとなるように回転している。
【0031】
図4は、排紙検知センサ9により検出された原稿Uの前端Feが排出ローラ6に到達し、原稿Uの後端Reが排出ローラ6の直前に位置する搬送ローラ4bを通過している状態を示す。これを
図2(a)に当てはめると、原稿Uの後端ReがTdに位置する。
図4のように原稿の後端Reが排出ローラ6の直前に位置する搬送ローラ4bに達したことは、搬送検知センサ8によって検知する。その検出信号はCPU104に送られる。
【0032】
搬送検知センサ8と搬送ローラ4bの位置ずれや、ローラの慣性によるロスタイムや、原稿の撓みの影響などはCPU104で補正する。このため、原稿Uが搬送ローラ4bから離れた直後、CPU104は排出ローラ駆動モータ7を排出ローラ6の回転速度が
図2(a)の制御カーブαとなるように制御できる。
【0033】
図4のように、原稿Uが搬送ローラ4bと排出ローラ6との両方に接触しているときは、排出ローラ6の回転速度と排出ローラ6の直前に位置する搬送ローラ4bの回転速度とは同じである。このため、
図2(a)のTd時点では、制御カーブαの値が搬送速度Vbに等しい。
【0034】
原稿Uが
図4の状態から図の右方へ進行すると、排出ローラ6の直前に位置する搬送ローラ4bから離れ、排出ローラ6のみで送られる。このような状態で、CPU104は排出ローラ6を減速する制御を開始する。また、
図2(a)の制御カーブαでは排出ローラ6の回転速度は、時点Tdを過ぎてから減速し、
図5に示した位置に原稿の後端Reが到着する時点Teまでに排出速度Vaに等しくなる。原稿Uは矢印Wのように排出速度Vaで放出(排紙)されると、原稿は綺麗に整列して排紙トレイ2に収納される。
【0035】
原稿Uの後端Reが排出ローラ6を通過し終えたことは、排出検知センサ9によって検知する。
【0036】
図2(a)に示すように、排出ローラ6の回転速度の制御カーブαは、時点Teを過ぎると矢印hのように再び上昇する。これは、後続の原稿Uが到達するまでに、排出ローラ6の回転速度を搬送速度Vbに戻すためである。排紙検知センサ9も、原稿Uが排出ローラ6から離れたタイミングに対して微小なタイムラグを有して動作し、検出信号をCPU104に送るが、このタイムラグはCPU104で補正する。
【0037】
以上のように排出ローラ6を制御することで、搬送ローラ4bによって送られた原稿を排出ローラ6で円滑に受け取り、排出速度Vaで原稿を排出できる。
【0038】
次に、ストッパ10を立てた状態である場合の制御について、以下に説明する。
【0039】
ストッパ10を排紙トレイ2に立てている場合、排出した原稿はストッパ10で受けることによって整列させるため、
図2(a)に示したような排出ローラ6の回転速度の制御は不要である。このため、
図2(b)に示したように、ストッパ10を排紙トレイ2に立てている時に、原稿Uが
図4の状態から図の右方へ進行し、原稿Uの後端Reが搬送ローラ4bから離れた時点Tdから排出ローラ6を離れる時点Teまで、排出ローラ6の制御カーブα2は搬送速度Vb(一定の速度)を保つ。
【0040】
また、原稿Uの排出速度が遅く、排出した原稿の先端がストッパ10に突き当たる前に落下する速度(以下、搬送速度Vc)である場合は、排出ローラ6の回転速度を加速させる。この場合の制御を以下に説明する。
【0041】
排出する原稿Uがストッパ10に突き当たる速度(以下、所定の排出速度Vd)より、搬送速度Vcが低い場合を
図6(a)に示す。
図6(a)は
図2(b)に対応し、
図6(a)と
図2(b)の縦軸と横軸は共通である。
【0042】
時点Tdまでは、排出ローラ6の制御カーブβは搬送速度Vcになっている。低速で搬送する原稿を円滑に受け取るため、排出ローラ6の回転速度はこの時点で搬送ローラ4bと同じである。時点Tdで原稿Uを受け取った排出ローラ6は、原稿Uが搬送ローラ4bを離れた直後から加速し、原稿Uを排出する時点Teまでに回転速度が排出速度Vdになる。
【0043】
時点Teにおいて、原稿Uを排出することは前述の
図2(a)の場合と同様である。排出速度Vdで放出された原稿はストッパ10に突き当たり、排紙トレイ2内で整列する。
図6(a)の時点Teで原稿を排出した排出ローラ6は、後続の原稿Uを待ち受けるために矢印iのように減速し、搬送速度Vcに戻る。
【0044】
以上のように排出ローラ6を制御することで、搬送ローラ4bによって送られた原稿を排出ローラ6で円滑に受け取り、排出速度Vdで原稿を排出できる。排出速度Vdで排出した原稿はストッパ10に突き当たり、排紙トレイ2内で整列する。
【0045】
図7は、本実施形態における原稿の排出処理の動作を示したフローチャートである。
【0046】
まず、原稿Uが搬送ローラ4bから離れた時点で排紙の制御を開始する(ステップS101)。次に、ストッパセンサ11の検知結果から、ストッパ10を立てている状態か、倒して収納されている状態かをCPU104が判定する(ステップS102)。ストッパ10を立てている場合(ステップS102Yes)、CPU104は排出ローラ6の回転速度(原稿Uの排出速度)が前述のVd以上か否か、判定する(ステップS103)。排出ローラ6の回転速度がVd以上である場合(ステップS103Yes)、CPU104は排出ローラ6の回転速度を維持して、原稿Uを排出するように制御する(ステップS104)。その後、排出ローラ6で排出された原稿Uは先端がストッパ10に突き当たり、排紙トレイ2内で整列する。
【0047】
一方、ステップS102の時点でストッパ10を倒している場合(ステップS102No)、
図2(a)で説明したように、排出ローラ6の回転速度が減速するように制御する(ステップS106)。減速して排出した原稿Uは、排出ローラ6から飛び出さないため、ストッパ10に突き当てなくとも排紙トレイ2内で整列する。
【0048】
また、ステップS103の時点で、搬送速度がVd未満である場合(ステップS103No)、排出した原稿Uの先端をストッパ10に突き当てるため、
図6(a)で説明したように、排出ローラ6の回転速度を加速させる(ステップS105)。
【0049】
以上説明したように、本実施形態によれば、例えば画像読取装置や複写機から搬出される原稿の速度が比較的速くても遅くても、排紙速度を調整して排紙するので、原稿は排紙トレイ内で綺麗に整列する。また、排紙トレイに付属したストッパを使って原稿を整列させる場合は排紙速度を調整しないので、消費電力を低減できる。
【0050】
(第2の実施形態)
次に、第1の実施形態の装置において、ストッパ10が排紙方向Wに沿って移動できるように構成されている場合を第2の実施形態として説明する。
【0051】
第2の実施形態の装置では、
図1の排紙装置の排紙トレイ2の部分が、
図8に例示した排紙トレイ13に置き換わる。
図8は本実施形態の排紙トレイ13を模式的に示した図で、排紙トレイ13との位置関係を示すために排出ローラ6を付記した。
【0052】
排紙トレイ13上のストッパ10は排紙方向Wに沿って移動できる。ストッパ10の位置はストッパ位置センサ14(距離検知手段)で検知し、CPU104に送信する。CPU104はストッパ位置センサ14の位置情報を利用して、排出ローラ6からストッパ10までの距離を算出する。ここで算出した距離は、後述の排紙処理で使用する。
【0053】
図9は、第2の実施形態の排紙装置を模式的に示した概要図である。
図9は、
図1の構成に搬送ローラ4の上流で原稿の先端から後端までの長さを測るサイズ検知センサ15を追加した構成である。また、
図1の排紙装置の排紙トレイ2の部分が、
図8に例示した排紙トレイ13に置き換わる。その他の構成は第1の実施形態で説明した
図1の構成と同様である。
【0054】
ストッパ位置センサ14は機械式スイッチ、または光学式センサで構成される。また、排紙トレイ13は左右ストッパ12を備えており、左右ストッパ12は排紙した原稿Uの左右を支えることで、原稿を整列させる。
【0055】
図9中の搬送検知センサ8の上流に配置したサイズ検知センサ15は、光学式のセンサで上流から搬送される原稿の上端から下端までの距離を測定する。測定が完了した後、サイズ検知センサ15は測定結果をCPU104に送信する。
【0056】
本実施形態の排紙装置では、搬送中の原稿の長さと排出ローラ6からストッパ10までの距離を比較した結果に応じて、排出ローラ6の回転速度を変更する。以下に詳細を説明する。
【0057】
図10は、本実施形態の排紙制御の動作を示したフローチャートである。なお、第1の実施形態の
図7と同様の処理は説明を省略する。
【0058】
ストッパ10を立てている場合(ステップS202Yes)、CPU104はストッパ位置センサ14とサイズ検知センサ15の検知結果に基づいて、原稿長さとストッパ10から排出ローラ6までの長さが等しいか判定する(ステップS203)。ステップS203では、ストッパ10から排出ローラ6までの長さの方が予め定めた範囲で原稿長さよりも長い場合も、原稿長さと等しいと判定して良い。
【0059】
ストッパ10から排出ローラ6までの長さが等しい場合(ステップS203Yes)、以後の処理は第1の実施形態のステップS103以降と同様である。
【0060】
ステップS203の時点で、原稿長さとストッパ10から排出ローラ6までの距離が等しくない場合(ステップS203No)、CPU104は原稿長さの方がストッパ10から排出ローラ6までの距離よりも長いか否か判定する(ステップS207)。
【0061】
原稿長さの方がストッパ10から排出ローラ6までの距離よりも長い場合(ステップS207Yes)、原稿Uの破損を防ぐために、排出ローラ6による原稿Uの排出を停止する(ステップS208)。原稿長さがストッパ10から排出ローラ6までの距離以下の場合(ステップS207No)、原稿Uを排紙トレイ13内で整列するように排出するため、
図2(a)で説明したように、排出ローラ6の回転速度が減速するように制御する(ステップS209)。
【0062】
以上に説明したように、第2の実施形態によれば、原稿Uの長さにかかわらず、原稿を排紙トレイ内で綺麗に整列するように制御できる。また、ストッパに突き当たっても原稿の排出を続けてしまうことで起こる、原稿の破損を防ぐことができる。
【0063】
なお、上記の実施形態では、ストッパ10の長さから排出ローラ6までの距離と原稿の長さを比較して、排出ローラ6の制御を変更した。しかし、本実施形態の応用として、ストッパ10と左右ストッパ12の幅とで排紙トレイ内で原稿の排出位置を規制するサイズ(以下、原稿規制サイズ)と、原稿のサイズとを比較し、排出ローラ6の制御を変更してもよい。この場合、左右ストッパ12間の距離を検知するセンサ(幅検知センサ)を新たに設け、サイズ検知センサ15は原稿長さと原稿幅を検知(サイズ算出)できるように構成する。以上の構成を追加した場合、原稿の大きさにかかわらず排紙トレイ内で綺麗に整列するように制御できる。また、原稿排出に係る処理のフローチャートは、
図10において原稿長さを原稿サイズに、ストッパ排紙ローラ間距離を原稿規制サイズに置き換えたフローチャートとなるだけであるため、省略する。
【0064】
上記の実施形態のシート材排出装置は、ストッパによってシート材を整列させる状況では、排出ローラの回転速度の変更によってシート材を整列させる制御が不要となり、効率の良い回転速度を優先して排出ローラ駆動モータを駆動させても、排出したシート材は整列する。ストッパを収納位置に倒している場合は、排紙ローラを排出したシート材が排紙トレイ内で整列する回転速度で駆動させる。このように、シート材排出装置はストッパの状態に応じて排出ローラの回転速度を制御するため、排出したシート材を整列させながら、ストッパを立てている状況では排出ローラ駆動モータの回転速度の変更による消費電力の増加を防ぐ効果がある。
【0065】
また、排出ローラの上流に位置する搬送ローラから高速で渡されたシート材は、円滑に排出ローラで受け取れる。ストッパを収納位置に倒している状況では受け取ったシート材が搬送ローラから離れた直後、排紙トレイ内でシート材が整列する速度まで排出ローラの回転速度を減速させるため、シート材は排紙トレイ内で整列する。一方、立てたストッパによってシート材を整列させる状況では、受け取ったシート材が搬送ローラから離れた後も、同じ回転速度でシート材を排出する。
【0066】
また、排出ローラの直前に位置する搬送ローラから低速で渡されたシート材も、上記の実施形態では円滑に排出ローラで受け取れる。しかし、ストッパを立てている状況であっても低速でシート材を排出する場合、シート材は排出ローラが後端を狭持した状態で先端から排紙トレイに落下することが考えられる。この場合、シート材が排紙トレイ内で整列しない恐れがある。上記の実施形態では、シート材が搬送ローラから離れた直後、シート材の先端がストッパに突き当たる速度まで排出ローラの回転速度を加速させることで、排出時に飛び出したシート材をストッパに突き当てる。このように制御する事で、シート材は排紙トレイ内で整列する。
【0067】
また、排出したシート材を、立てたストッパに突き当てて整列させる状況でも、搬送したシート材の長さが不揃いの場合は排紙トレイ内でシート材が整列しないことが考えられる。上記の実施形態では、ストッパを立てている状態で、ストッパから排出ローラまでの長さより短いシート材を搬送した場合、排出ローラの回転速度を減速させるため、排出したシート材は排紙トレイ内で整列する。一方、ストッパから排出ローラまでの長さとほぼ一致する長さのシート材を搬送した場合、排出ローラの回転速度は変えない。
【0068】
ストッパがシート材の排出方向に沿って移動できる構成では、立てたストッパが排出ローラに近い状況で長いシート材を搬送した場合、排出ローラはシート材がストッパに突き当たってもシート材の排出を続けるため、シート材は破損する恐れがある。上記の実施形態では、排出ローラからストッパまでの長さよりも排出したシート材の長さが長い場合は搬送を止めるため、シート材の破損を防ぐ効果がある。
【0069】
また、ストッパを立てている状態に加えて、左右を抑えるストッパで排出したシート材を整列させる構成で、各ストッパに突き当たらない程、小さいシート材を搬送した場合、排出ローラはシート材が整列する速度まで回転速度を減速させるため、シート材は排紙トレイ内で整列する。
【0070】
一方、各ストッパで整列できるシート材のサイズより、搬送ローラで搬送しているシート材のサイズの方が大きい場合は搬送を止めるため、シート材の破損を防ぐ効果がある。