(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、遊技機としてのパチンコ遊技機の一実施形態を説明する。
図1に示すように、パチンコ遊技機10には、遊技盤YBが備えられている。パチンコ遊技機には、発射ハンドルHDが備えられており、発射ハンドルHDが回動動作されることにより、遊技盤YBへ遊技球が発射される。
【0015】
遊技盤YBには、複数の発光部を有する第1特別図柄表示装置11が配設されている。この第1特別図柄表示装置11では、複数種類の図柄(特別図柄)を変動させて表示する変動ゲーム(特別図柄変動ゲーム)が行われる。本実施形態では、第1特別図柄表示装置11で行われる変動ゲームを単に「第1の変動ゲーム」と示す場合がある。また、遊技盤YBには、複数の発光部を有する第2特別図柄表示装置12が配設されている。第2特別図柄表示装置12では、複数種類の図柄を変動させて表示する変動ゲーム(特別図柄変動ゲーム)が行われる。本実施形態では、第2特別図柄表示装置12で行われる変動ゲームを単に「第2の変動ゲーム」と示す場合がある。第1の変動ゲームと第2の変動ゲームは、同時に実行されないように構成されている。
【0016】
本実施形態において第1特別図柄表示装置11と第2特別図柄表示装置12には、複数種類の特別図柄の中から、当り抽選の抽選結果に対応する1つの特別図柄が選択され、その選択された特別図柄が変動ゲームの終了によって停止表示される。特別図柄には、大当りを認識し得る大当り図柄と、はずれを認識し得るはずれ図柄とに分類される。大当り図柄が停止表示された場合、遊技者には、大当り遊技が付与される。
【0017】
また、遊技盤YBには、画像を表示する演出表示装置13が配設されている。演出表示装置13では、第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲームに関連する表示演出が行われる。表示演出として、具体的には、複数種類の飾り図柄を複数列で変動させる飾り図柄変動ゲームが行われる。
【0018】
演出表示装置13には、各列毎に複数種類の飾り図柄が変動表示及び停止表示可能に構成されている。そして、演出表示装置13は、第1特別図柄表示装置11と第2特別図柄表示装置12に比較して大きい表示領域で構成されるとともに、飾り図柄は特別図柄に比較して遥かに大きく表示される。このため、遊技者は、演出表示装置13に停止表示された図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識できる。演出表示装置13に停止表示された全列の図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせから大当り遊技が付与される大当りを認識できる。この大当りを認識できる図柄組み合わせが飾り図柄による大当りの図柄組み合わせ(大当り表示結果)となる。大当りの図柄組み合わせが停止表示されると、遊技者には、変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与される。一方、演出表示装置13に停止表示された全列の図柄が同一種類でない場合には、その図柄組み合わせからはずれを認識できる。このはずれを認識できる図柄組み合わせが飾り図柄によるはずれの図柄組み合わせ(はずれ表示結果)となる。
【0019】
また、本実施形態において、演出表示装置13における各列は、変動ゲームが開始すると、予め定めた変動方向(縦スクロール方向)に沿って飾り図柄が変動表示されるようになっている。そして、変動ゲームが開始すると(各列の飾り図柄が変動を開始すると)、演出表示装置13において遊技者側から見て左列(左図柄)→右列(右図柄)→中列(中図柄)の順に飾り図柄が停止表示されるようになっている。そして、停止表示された左図柄と右図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせ([1↓1]など、「↓」は変動中を示す)からリーチ状態を認識できる。リーチ状態は、複数列のうち、特定列(本実施形態では左列と右列)の飾り図柄が同一種類となって停止表示され、かつ前記特定列以外の列(本実施形態では中列)の飾り図柄が変動表示されている状態である。このリーチ状態を認識できる図柄組み合わせが飾り図柄によるリーチの図柄組み合わせとなる。また、本実施形態では、変動ゲームの開始後、最初に飾り図柄を停止表示させる左列が第1停止表示列になるとともに、次に飾り図柄を停止表示させる右列が第2停止表示列になり、さらに最後に飾り図柄を停止表示させる中列が第3停止表示列となる。
【0020】
また、演出表示装置13には、第1特別図柄表示装置11又は第2特別図柄表示装置12の表示結果に応じた図柄組み合わせが停止表示される。より詳しくは、第1特別図柄表示装置11又は第2特別図柄表示装置12に停止表示される特別図柄と、演出表示装置13に停止表示される飾り図柄による図柄組み合わせが対応する。例えば、第1特別図柄表示装置11又は第2特別図柄表示装置12に大当り図柄が停止表示される場合には、演出表示装置13にも大当りの図柄組み合わせが停止表示される。また、第1特別図柄表示装置11又は第2特別図柄表示装置12にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出表示装置13にもはずれの図柄組み合わせが停止表示される。なお、特別図柄に対する飾り図柄の図柄組み合わせは一対一とは限らず、1つの特別図柄に対して複数の飾り図柄による図柄組み合わせの中から1つの飾り図柄による図柄組み合わせが選択される。
【0021】
図1に示すように、演出表示装置13の下方には、常時遊技球が入球可能な第1始動入賞口14を備えた第1始動入賞装置15が配設されている。また、第1始動入賞装置15には、第1始動入賞口14へ入球した遊技球を検知する第1始動センサSE1が設けられている。第1始動センサSE1が第1始動入賞口14に入球した遊技球を検知することを契機に、第1の変動ゲームの始動条件が成立し得る。また、第1始動センサSE1が第1始動入賞口14に入球した遊技球を検知することを契機に、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件が成立する。
【0022】
また、演出表示装置13の下方であって、第1始動入賞口14の下方には、遊技球が入球可能な第2始動入賞口16を備えた第2始動入賞装置17が配設されている。また、第2始動入賞装置17には、第2始動入賞口16へ入球した遊技球を検知する第2始動センサSE2が設けられている。第2始動センサSE2が第2始動入賞口16に入球した遊技球を検知することを契機に、第2の変動ゲームの始動条件が成立し得る。また、第2始動センサSE2が第2始動入賞口16に入球した遊技球を検知することを契機に、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件が成立する。
【0023】
また、第2始動入賞装置17には、ソレノイドやモータなどのアクチュエータACT2の作動により開閉動作を行う開閉羽根(普通電動役物)18が備えられている。第2始動入賞口16は、常には開閉羽根18が閉状態とされて閉鎖されている。開閉羽根18が閉鎖されている状態において第2始動入賞口16は、入球不能な状態(入球が規制された状態)とされる。そして、予め定めた開放条件が成立すると、開閉羽根18は、1回又は複数回だけ予め定めた開放時間の間、開状態とされて、開放される。開閉羽根18が開放されている状態において第2始動入賞口16は、入球可能な状態(入球が許容された状態)とされる。
【0024】
また、演出表示装置13の下方(第1始動入賞口14の下方)には、遊技球が入球可能な大入賞口19を備えた大入賞装置20が備えられている。また、大入賞装置20には、大入賞口19へ入球した遊技球を検知するカウントセンサSE3が配設されている。カウントセンサSE3が大入賞口19に入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件が成立する。
【0025】
また、大入賞装置20には、ソレノイドやモータなどのアクチュエータACT1の作動により開閉動作を行う大入賞口扉21が備えられている。大入賞口19は、常には大入賞口扉21が閉状態とされて閉鎖されている。そして、大当り遊技が付与されると、付与された大当り遊技の種類に応じて大入賞口扉21が開状態となり、大入賞口19が開放され、その開放により遊技球の入球が許容される。このため、遊技者は、多数の賞球を獲得できるチャンスを得ることができる。本実施形態において大当り遊技は、多数の賞球を獲得できるチャンスを得られることから、遊技者に有利な状態となる。そして、この大当り遊技は、内部抽選で大当りが決定し、変動ゲームにて大当り図柄(大当り表示結果)が停止表示されることを契機に付与される。
【0026】
図1に示すように、遊技盤YBには、第1保留表示装置22が配設されている。第1保留表示装置22は、実行が保留されている第1の変動ゲームの数を示すものである。具体的には、第1保留表示装置22は、第1始動入賞口14に入球することにより第1の変動ゲームの始動条件が成立した一方で、第1の変動ゲームの実行条件が未だ成立していないことから実行(開始)が保留されている第1の変動ゲームの数、所謂、始動保留の記憶数(以下、第1保留記憶数)を示す。
【0027】
図1に示すように、遊技盤YBには、第2保留表示装置23が配設されている。第2保留表示装置23は、実行が保留されている第2の変動ゲームの数を示すものである。具体的には、第2保留表示装置23は、第2始動入賞口16に入球することにより第2の変動ゲームの始動条件が成立した一方で、第2の変動ゲームの実行条件が未だ成立していないことから実行(開始)が保留されている第2の変動ゲームの数、所謂、始動保留の記憶数(以下、第2保留記憶数)を示す。
【0028】
また、遊技盤YBの右下方に、普通図柄表示装置24が配設されている。この普通図柄表示装置24では、複数種類の普通図柄(以下、「普図」と示す場合がある)を変動させて1つの普図を導出する普通図柄による普通図柄変動ゲーム(以下、「普図ゲーム」と示す場合がある)が行われる。
【0029】
遊技者は、普図ゲームで最終的に表示された普図(普図ゲームで導出された表示結果)から普通当り又は普通はずれを認識できる。普通図柄表示装置24に停止表示された普図が普通当り図柄の場合には、普通当りを認識できる。普通当り図柄が停止表示された場合、遊技者には、普通当り遊技が付与される。また、普通図柄表示装置24に停止表示された普図が普通はずれ図柄である場合には、その普図から普通はずれを認識できる。
【0030】
また、演出表示装置13の左方には、作動ゲート25が配設されている。作動ゲート25には、入球(通過)した遊技球を検知するゲートセンサSE4が設けられている。作動ゲート25が遊技球を検知(通過検知)することを契機に、普図ゲームの始動条件が成立し得る。普図ゲームは、第2始動入賞口16の開閉羽根18を開状態とするか否か(第2始動入賞口16に遊技球を入球可能とするか)の抽選結果を導出するために行われる演出である。普図ゲームの抽選結果が普通当りとなり、普図当り遊技が付与されると、開閉羽根18が開放されて第2始動入賞口16が開状態となり、遊技球を入賞させることができる。即ち、普図当り遊技が付与されると、開閉羽根18の開放によって第2始動入賞口16に遊技球を入球させやすくなり、遊技者は、第2変動ゲームの始動条件と賞球を容易に獲得できるチャンスを得ることができる。
【0031】
また、本実施形態では、確率変動(以下、「確変」と示す)機能を備えている。確変機能は、大当り遊技終了後に大当り抽選の抽選確率を低確率から高確率に変動させる確変状態(確率変動状態)を付与することができる機能である。本実施形態において確変状態は、確変終了条件が成立するまで、付与される。確変状態は、大当り抽選の抽選確率が高確率に変動して大当りが生起され易くなるため、遊技者にとって有利な状態となり得る。
【0032】
また、本実施形態では、変動時間短縮(以下、「変短」と示す)機能を備えている。変短機能は、大当り遊技の終了後に、遊技者に有利な変動時間短縮状態(以下、「変短状態」と示す)を付与することができる機能である。変短状態では、普図当り抽選の抽選結果を導出する普図ゲームの変動時間が、変短状態が付与されていないとき(非変短状態)と比べて短縮される。また、変短状態では、普通当り抽選に当選する確率が非変短状態よりも変短状態の方が高確率となる。また、変短状態では、普図当り抽選に当選した際、1回の普図当り抽選に当選したことに基づく開閉羽根18の開放時間が、非変短状態中に比して長くなる。また、変短状態中は、変動ゲームの変動時間が非変短状態中に比して短縮される場合があり、特に、はずれ表示結果が停止表示される変動ゲームの変動時間が短縮される場合が多い。
【0033】
本実施形態において変短状態は、変短終了条件が成立するまで、付与される。変短状態は、開閉羽根18が遊技者にとって有利に動作し、単位時間あたりの第2始動入賞口16への入球率が向上するため、遊技者にとって有利な状態となり得る。以上のことから、変短状態では、遊技球の第2始動入賞口16への入球率が通常よりも向上する入球率向上状態が付与されることとなっている。なお、変短状態(入球率向上状態)は、確変状態中にも付与されうる。
【0034】
次に、本実施形態における大当り遊技について、説明する。
大当り遊技は、変動ゲームにて大当り図柄が停止表示されて該ゲームが終了した後、開始される。大当り遊技が開始すると、オープニング時間が設定される。そして、このオープニング時間において、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。また、オープニング時間が終了すると、大入賞口19が開放されるラウンド遊技が、予め定めた規定ラウンド数を上限として複数回行われる。1回のラウンド遊技中に大入賞口19は、入球上限個数の遊技球が入球するまでの間、又は規定時間が経過するまでの間、開放される。また、ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、すべてのラウンド遊技が終了すると、エンディング時間が設定される。また、このエンディング時間において、大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われる。また、エンディング時間が終了すると、大当り遊技は終了される。
【0035】
そして、本実施形態では、大当り抽選に当選した場合、複数種類の大当り遊技の中から1つの大当り遊技が決定され、その決定された大当り遊技が付与されるようになっている。そして、複数種類の大当り遊技のうち、何れの大当り遊技が付与されるかは、大当り抽選に当選した際に決定する特別図柄(大当り図柄)の種類に応じて決定されるようになっている。
【0036】
ここで、大当り抽選の当選確率や大当り遊技の内容などの所謂、パチンコ遊技機のスペックについて説明する。
図3に、スペックを示す。なお、
図3(a)において、「大当り確率(通常状態)」は、通常状態(非確変状態)における大当り判定(抽選)の当選確率を示し、「大当り確率(確変状態)」は、確変状態における大当り判定(抽選)の当選確率を示す。また、「始動センサ検知時」は、第1始動センサSE1又は第2始動センサSE2が遊技球を検知したときにおける払出し賞球数を示し、「カウントセンサ検知時」は、カウントセンサSE3が遊技球を検知したときにおける払出し賞球数を示す。また、「大当り遊技における入球上限個数」は、大当り遊技における1回のラウンド遊技の入球上限個数を示す。
【0037】
また、
図3(b)に示すように、「普通当り確率」は、通常状態(非変短状態)における普通当り判定(抽選)の当選確率と、変短状態における普通当り判定(抽選)の当選確率を、それぞれ示す。また、「開閉羽根の開放態様」は、通常状態(非変短状態)中、普通当り遊技において開閉羽根18が開状態となる時間(最大時間)とその開放回数を示し、変短状態中、普通当り遊技において開閉羽根18が開状態となる時間(最大時間)とその開放回数を、それぞれ示す。また、「普通当り遊技における入球上限個数」は、普通当り遊技において第2始動センサSE2により検知された遊技球が有効なものとされる上限個数を示す。
【0038】
また、
図4は、第1の変動ゲームの当選時に、付与されうる大当り遊技の種類とその内容を示し、
図5は、第2の変動ゲームの当選時に、付与されうる大当り遊技の種類とその内容を示す。
【0039】
図4,
図5において、「大当り図柄(大当り遊技の種類)」は、大当り図柄(特別図柄)及び大当り遊技の種類(分類)を示し、「割合」は、大当り判定に当選したときにおける大当り遊技の割合を示す。また、「規定R数」は、規定ラウンド数を示す。また、「当り後に付与される確変状態」は、大当り遊技終了後における確変状態の有無を示す。また、「当り後に付与される変短回数」は、大当り遊技終了後に付与される変短状態が、いつまで付与されるかを示す。「70回」は、当該回数の変動ゲームが実行されるまで付与されることを示し、「次回まで」は、次の大当り遊技が付与されるまで付与されることを示す。「OP」は、オープニング時間を示し、「ED」は、エンディング時間を示す。また、「大入賞口の開閉態様」は、1回のラウンド遊技において大入賞口19が開放される時間を示す。
【0040】
以下、特別図柄ZA〜ZE,Za〜Zeが停止表示されることにより付与される大当り遊技のことをそれぞれ大当りZA〜ZE,Za〜Zeと示す。本実施形態において、大当りZB、大当りZE、大当りZb、大当りZeは、大当り遊技中の大入賞口19の開閉態様や遊技演出が同じとなっている。このため、変短状態の付与が終了するまで、確変状態の有無を、これらの内容から判断することはできないようになっている。
【0041】
次に、
図2に基づき、パチンコ遊技機の制御構成について説明する。
パチンコ遊技機の機裏側には、主制御基板30が装着されている。主制御基板30は、パチンコ遊技機に関する各種処理を実行し、該処理結果に応じて遊技を制御するための各種の制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、演出制御基板31が装着されている。演出制御基板31は、主制御基板30から入力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示装置13の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)の決定に関する処理などを実行し、処理結果に応じて表示内容を制御する。また、演出制御基板31は、主制御基板30が出力した制御信号に基づき、装飾ランプLaの発光態様、スピーカSpの音声出力態様を制御する。
【0042】
以下、主制御基板30及び演出制御基板31について、その具体的な構成を説明する。
前記主制御基板30には、主制御用CPU30aが備えられている。該主制御用CPU30aには、主制御用ROM30b及び主制御用RAM30cが接続されている。主制御用CPU30aには、第1始動センサSE1と、第2始動センサSE2と、カウントセンサSE3が接続されている。また、主制御用CPU30aには、第1特別図柄表示装置11と第2特別図柄表示装置12が接続されている。また、主制御用CPU30aには、アクチュエータACT1が接続されている。また、主制御用CPU30aには、ゲートセンサSE4と、第1保留表示装置22と第2保留表示装置23が接続されている。また、主制御用CPU30aには、普通図柄表示装置24と、アクチュエータACT2が接続されている。
【0043】
また、主制御用ROM30bには、パチンコ遊技機に関する各種処理を実行するためのメイン制御プログラムが記憶されている。また、主制御用ROM30bには、複数種類の変動パターンが記憶されている。変動パターンは、図柄(特別図柄及び飾り図柄)が変動表示を開始(変動ゲームが開始)してから図柄が停止表示(変動ゲームが終了)される迄の間の遊技演出(表示演出等)のベースとなるパターンを示すものである。すなわち、変動パターンは、少なくとも、特別図柄が変動表示開始してから特別図柄が停止表示されるまでの演出時間(変動時間)を特定することができる。本実施形態における変動パターンでは、特別図柄が変動表示開始してから特別図柄が停止表示されるまでの間の変動ゲームの演出内容(大当りの有無、リーチ演出の有無など)も特定することができる。
【0044】
図6に示すように、変動パターンには、大当り演出を特定する大当り変動パターンがある。また、変動パターンには、リーチ演出が行われた後に最終的にはずれとするはずれリーチ演出を特定するはずれリーチ変動パターンと、リーチを形成せずにはずれとするはずれ演出を特定するはずれ変動パターンがある。また、大当り変動パターンと、はずれリーチ変動パターンと、はずれ変動パターンには、それぞれ複数種類の変動パターンが用意されている。
【0045】
大当り演出は、変動ゲームが、リーチ演出を経て、最終的に大当りの図柄組み合わせを停止表示させるように展開される演出である。はずれリーチ演出は、変動ゲームが、リーチ演出を経て、最終的にはずれの図柄組み合わせを停止表示させるように展開される演出である。はずれ演出は、変動ゲームが、リーチ演出を経ることなく最終的にはずれの図柄組み合わせを停止表示させるように展開される演出である。リーチ演出は、演出表示装置13の飾り図柄による変動ゲームにおいて、リーチの図柄組み合わせが形成されてから、大当りの図柄組み合わせ、又ははずれの図柄組み合わせが導出される迄の間に行われる演出である。
【0046】
本実施形態において、大当り変動パターンは、変動ゲーム終了後に付与される大当り遊技の種類により、分類分けされている。例えば、大当りZA,Zaが付与される変動ゲームにおいては、大当り変動パターンP61〜P70,P161〜P170,P261〜P270の中から決定されるように構成されている。
【0047】
また、本実施形態では、確変状態の付与状態(有無)、変短状態の付与状態(有無)、前回付与された大当り遊技の種類及び大当り遊技終了後に実行された変動ゲーム回数に基づき特定される遊技状態により、決定可能な変動パターンからなる変動パターン群(演出パターン群)を異ならせている。すなわち、1又は複数の変動パターン(演出パターン)によって構成される変動パターン群が複数用意されている。また、各変動パターン群には、それぞれ遊技状態が対応付けられている。
【0048】
例えば、確変状態及び変短状態が付与されていない通常状態、又は大当りZD,Zd終了後に付与される変短状態(
図6では通常/変短と示す)では、変動パターンP10〜P70からなる変動パターン群が決定可能に設定されている。また、大当りZB,Zb,ZE,Ze終了後、変短回数(70回)の変動ゲームが実行されるまで(
図6では示唆と示す)、変動パターンP110〜P170からなる変動パターン群が決定可能に設定されている。また、大当りZA,Za、ZC,Zc終了後又は大当りZB,Zbが付与された後、71回以上の変動ゲームが実行されたとき(
図6では確定/準備と示す)、変動パターンP210〜P270からなる変動パターン群が決定可能に設定されている。
【0049】
なお、本実施形態では、大当りZB,Zb、ZE,Ze終了後、変短回数の変動ゲームが実行されるまで同じ変動パターンの振分けで変動パターンが決定されるため、大当りZB,Zb、ZE,Ze終了後、変短回数の変動ゲームが実行されるまで変動ゲームの演出内容から確変状態の有無を判断することは難しくなっている。また、はずれリーチ変動パターンであっても、変動パターンが異なることにより、異なる種類(演出内容や演出時間)のリーチ演出が実行されるように構成されている。同様に、同じ大当り遊技を付与する大当り変動パターンであっても、変動パターンが異なることにより、異なる種類(演出内容や演出時間)の大当り演出が実行されるように構成されている。
【0050】
また、主制御用ROM30bには、各種の判定値が記憶されている。例えば、主制御用ROM30bには、大当り抽選で用いられる大当り判定値が記憶されている。確変状態が付与されているときの大当り判定値の個数は、確変状態が付与されていないときの大当り判定値の個数よりも多くなっている。また、主制御用ROM30bには、リーチ演出を実行するか否かを決定するリーチ抽選で用いられるリーチ判定値が記憶されている。
【0051】
主制御用RAM30cには、パチンコ遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグ等)が記憶される。例えば、主制御用RAM30cには、確変状態が付与されているか否かを示す主確変フラグが記憶される。また、主制御用RAM30cには、入球率向上状態が付与されているか否かを示す主作動フラグが記憶される。
【0052】
また、主制御基板30内では、当り判定用乱数や、特別図柄振分用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン振分用乱数として使用される各種乱数が生成される。因みに、当り判定用乱数は、大当り抽選に用いる乱数である。リーチ判定用乱数は、リーチ抽選に用いる乱数である。特別図柄振分用乱数は、特別図柄(大当りの種類)を決定する際に用いる乱数である。変動パターン振分用乱数は、変動パターンを決定する際に用いる乱数である。変動パターン振分用乱数の取り得る値は、はずれ変動パターン、はずれリーチ変動パターン及び大当り変動パターンの分類毎に、振り分けを異ならせている。なお、各種乱数として使用される乱数は、ハードウェア乱数であってもよいし、ソフトウェア乱数であってもよい。
【0053】
次に、
図2に基づき演出制御基板31について説明する。
演出制御基板31には、演出制御用CPU31aが備えられている。該演出制御用CPU31aには、演出制御用ROM31b及び演出制御用RAM31cが接続されている。また、演出制御用RAM31cには、パチンコ遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグ等)が記憶される。例えば、演出制御用RAM31cには、確変状態が付与されているか否かを示す副確変フラグが記憶される。また、演出制御用RAM31cには、入球率向上状態が付与されているか否かを示す副作動フラグが記憶される。また、演出制御用CPU31aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を演出制御用RAM31cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。
【0054】
また、演出制御用ROM31bには、遊技演出を実行させるための演出制御プログラムが記憶されている。演出制御用CPU31aは、各種制御コマンドを入力すると、当該演出制御プログラムに基づき各種制御を実行する。また、演出制御用ROM31bには、各種の画像データ(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。また、演出制御用CPU31aには、演出表示装置13が接続されており、各種制御コマンドを入力すると、演出制御プログラムに基づき、演出表示装置13の表示内容を制御する。また、演出制御用CPU31aには、装飾ランプLaが接続されている。また、演出制御用CPU31aは、スピーカSpが接続されている。
【0055】
次に、主制御用CPU30aが、メイン制御プログラムに基づき実行する特別図柄入力処理や特別図柄開始処理などの各種処理について説明する。最初に、特別図柄入力処理を説明する。特別図柄入力処理は、主制御用CPU30aにより所定周期毎に実行されるようになっている。
【0056】
まず、主制御用CPU30aは、第1始動入賞口14に遊技球が入球したか否かを判定する第1保留判定を実行する。すなわち、主制御用CPU30aは、第1保留判定において、第1始動センサSE1が遊技球を検知した時に出力する第1検知信号を入力したか否かを判定する。第1保留判定の判定結果が肯定の場合(入球した場合)、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cの記憶内容に基づき、第1保留記憶数を特定し、特定した第1保留記憶数が上限値(本実施形態では「4」)よりも少ないか否かを判定する第1保留記憶数判定を実行する。第1保留記憶数判定の判定結果が否定の場合(第1保留記憶数の上限値に達していた場合)、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
【0057】
一方、第1保留記憶数判定の判定結果が肯定の場合(上限値に達していない場合)、主制御用CPU30aは、第1の変動ゲームに係わる各種乱数の値を取得し、主制御用RAM30cの所定の記憶領域に取得した乱数値を記憶する。その際、第1の変動ゲームに係わる乱数値であること、及びその取得順序が認識できるように記憶する。なお、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cの記憶内容(未だ変動ゲームで利用されていない乱数値の記憶量)に基づき、第1保留記憶数を特定可能に構成されている。そして、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cの記憶内容が更新され、第1保留記憶数が変化すると、更新後の第1保留記憶数を表示させるように第1保留表示装置22を制御する。また、主制御用CPU30aは、更新後の第1保留記憶数等の第1保留記憶情報を指定する保留指定コマンドを出力する。そして、特別図柄入力処理を終了する。
【0058】
また、第1保留判定の判定結果が否定の場合(第1始動入賞口14に入球しなかった場合)、主制御用CPU30aは、第2始動入賞口16に遊技球が入球したか否かを判定する第2保留判定を実行する。すなわち、主制御用CPU30aは、第2保留判定において、第2始動センサSE2が遊技球を検知した時に出力する第2検知信号を入力したか否かを判定する。第2保留判定の判定結果が肯定の場合(入球した場合)、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cの記憶内容に基づき、第2保留記憶数を特定し、特定した第2保留記憶数が上限値(本実施形態では「4」)よりも少ないか否かを判定する第2保留記憶数判定を実行する。第2保留記憶数判定の判定結果が否定の場合(第2保留記憶数の上限値に達していた場合)、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
【0059】
第2保留記憶数判定の判定結果が肯定の場合(上限値に達していない場合)、主制御用CPU30aは、第2の変動ゲームに係わる各種乱数の値を取得し、主制御用RAM30cの所定の記憶領域に取得した乱数値を記憶する。その際、第2の変動ゲームに係わる乱数値であること、及びその取得順序が認識できるように記憶する。なお、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cの記憶内容(未だ変動ゲームで利用されていない乱数値の記憶量)に基づき、第2保留記憶数を特定可能に構成されている。そして、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cの記憶内容が更新され、第2保留記憶数が変化すると、更新後の第2保留記憶数を表示させるように第2保留表示装置23を制御する。また、主制御用CPU30aは、更新後の第2保留記憶数等の第2保留記憶情報を指定する保留指定コマンドを出力する。そして、特別図柄入力処理を終了する。
【0060】
以上のように、本実施形態では、第1始動センサSE1が遊技球を検知した時に、第1保留記憶数がその上限値に達していない場合には、第1の変動ゲームの始動条件が成立したこととなり、第1の変動ゲームを実行させるための情報(乱数値など)が記憶される。同様に、第2始動センサSE2が遊技球を検知した時に、第2保留記憶数がその上限値に達していない場合には、第2の変動ゲームの始動条件が成立したこととなり、第2の変動ゲームを実行させるための情報(乱数値など)が記憶される。
【0061】
次に、特別図柄開始処理について説明する。主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を所定周期毎に実行するようになっている。
主制御用CPU30aは、大当り遊技中又は図柄変動ゲーム中でない場合、第2保留記憶数を特定し、第2保留記憶数が「0」よりも大きいか否か判定する。
【0062】
第2保留記憶数が「0」の場合、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数を特定し、第1保留記憶数が「0」よりも大きいか否か判定する。そして、第1保留記憶数が「0」の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
【0063】
一方、この判定結果が肯定の場合(第1保留記憶数>0の場合)、主制御用CPU30aは、第1の変動ゲームの実行条件が成立したと判定し、主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶される特別図柄変動処理フラグに第1の変動ゲームを実行することを示す値を設定する。なお、本実施形態では、大当り遊技及び図柄変動ゲームのいずれも実行中でない場合であって、第2保留記憶数=0のときであり、且つ、第1保留記憶数>0のとき(すなわち、実行が保留されている第2の変動ゲームが存在せず、実行が保留されている第1の変動ゲームが存在するとき)に、第1の変動ゲームの実行条件が成立する。
【0064】
次に、主制御用CPU30aは、第1の変動ゲームに係わる(第1の変動ゲームに利用される)乱数値のうち、取得順序に従って最も早く実行される第1の変動ゲームに係わる乱数値(当り判定用乱数、変動パターン振分用乱数、リーチ判定用乱数及び特別図柄振分用乱数の値)を取得する。具体的には、第1の変動ゲームに係わる乱数値であって、まだ第1の変動ゲームを実行させるために利用されていない乱数値のうち、最も早く取得された乱数値を取得する。また、主制御用CPU30aは、特定した第1保留記憶数を1減算し、当該第1保留記憶数を表すように第1保留表示装置22の表示内容を変更させる。また、主制御用CPU30aは、更新後の第1保留記憶数等の第1保留記憶情報を示す保留指定コマンドを出力する。なお、主制御用RAM30cから変動ゲームのために取得された(使用された)乱数値は、その後、消去される。
【0065】
主制御用CPU30aは、取得した当り判定用乱数の値が主制御用ROM30bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定して大当り判定(大当り抽選)を行う。なお、確変状態が付与されている場合には、確変状態用の大当り判定値で判定する(すなわち、高確率で当選させる)。確変状態が付与されていない場合には、非確変状態用の大当り判定値で判定する。
【0066】
大当り判定の判定結果が肯定の場合(大当りの場合)、主制御用CPU30aは、取得した特別図柄振分用乱数の値に基づき、大当り遊技の種類を決定すると共に、特別図柄による大当り図柄の中から第1特別図柄表示装置11(第2の変動ゲームのときには、第2特別図柄表示装置12)にて停止表示される最終停止図柄を決定する。
【0067】
その後、主制御用CPU30aは、取得した変動パターン振分用乱数の値に基づき、大当り変動パターンの中から変動パターンを決定する。この際、遊技状態と付与される大当り遊技の種類に基づき、決定可能な大当り変動パターンからなる変動パターン群を特定し、特定した変動パターン群の中から大当り変動パターンを決定する。例えば、通常状態であるときであって、付与される大当り遊技の種類が大当りZCであるとき、大当り変動パターンP41〜P50から構成される変動パターン群の中から、変動パターン振分用乱数の値に対応する大当り変動パターンを決定する。なお、変動パターン振分用乱数の振分は、遊技状態と付与される大当り遊技の種類に基づき、異ならせている。また、本実施形態では、主制御用CPU30aが、変動ゲームの演出内容を決定する演出内容決定手段となる。また、主制御用CPU30aが、変動ゲームの演出内容を特定する際に使用される演出パターンを、複数の演出パターンの中から決定する演出パターン決定手段となる。
【0068】
変動パターン及び最終停止図柄を決定した主制御用CPU30aは、演出制御基板31(演出制御用CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第1の変動ゲームに関する各種処理(第2の変動ゲームのときには第2の変動ゲームに関する各種処理)を実行する。
【0069】
具体的に言えば、主制御用CPU30aは、変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを最初に出力する。なお、変動パターン指定コマンドは、第1の変動ゲームと第2の変動ゲームのいずれが実行されるかについての情報も指示する。変動パターン指定コマンドを出力する同時に、主制御用CPU30aは、特別図柄を変動開始させるように第1特別図柄表示装置11(第2の変動ゲームのときには第2特別図柄表示装置12)の表示内容を制御する。また、同時に、主制御用CPU30aは、変動ゲームの演出時間の計測を開始する。また、主制御用CPU30aは、最終停止図柄の種類を指定するための特別図柄指定コマンドを出力する。なお、最終停止図柄が大当り図柄である場合には、大当り遊技の種類を特定することができるため、特別図柄指定コマンドは、当り遊技の種類を指定するための当り種別指定コマンドでもある。そして、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
【0070】
その後、特別図柄開始処理とは別の処理で、主制御用CPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間(変動時間)に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第1特別図柄表示装置11(第2の変動ゲームのときには第2特別図柄表示装置12)の表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾り図柄の変動停止を指示し、図柄組み合わせを停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
【0071】
一方、大当り判定の判定結果が否定の場合(大当りでない場合)、主制御用CPU30aは、リーチ演出を実行させるか否かを判定するリーチ判定を行う。本実施形態では、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cから取得したリーチ判定用乱数の値が、リーチ判定値に一致するか否かにより当選判定を行う。
【0072】
なお、
図7に示すように、リーチ判定値は、はずれを決定する場合にリーチを形成するか否かのリーチ抽選で用いる判定値であり、リーチ判定用乱数の取り得る数値(0〜240までの全241通りの整数)の中から定められている。なお、リーチ判定値は、リーチ抽選が行われる状況において、保留記憶数によりその数が異なる。
【0073】
具体的に、本実施形態では、変動ゲームの開始時に1減算後の第1保留記憶数(第2の変動ゲームの場合には第2保留記憶数)が「0」又は「1」の場合、リーチ判定値として「0」〜「28」の29個の値が定められている。また、本実施形態では、変動ゲームの開始時に1減算後の第1保留記憶数(又は第2保留記憶数)が「2」の場合、リーチ判定値として「0」〜「18」の19個の値が定められている。また、本実施形態では、変動ゲームの開始時に1減算後の第1保留記憶数(又は第2保留記憶数)が「3」の場合、リーチ判定値として「0」〜「2」の3個の値が定められている。このように、リーチ判定値は、保留記憶数によって値とその個数が異なる一方、その一部の「0」〜「2」に関しては保留記憶数に関係なく必ず含むように定められている。このため、本実施形態では、リーチ判定用乱数において、「0」〜「2」の値が、共通リーチ判定値となる一方で、「3」〜「28」までの値が、非共通リーチ判定値となり、さらに「29」〜「240」までの値が、非リーチ判定値となる。
【0074】
そして、リーチ判定の判定結果が肯定の場合(リーチ演出を行う場合)、主制御用CPU30aは、はずれ図柄を第1特別図柄表示装置11(第2の変動ゲームのときには第2特別図柄表示装置12)にて停止表示される最終停止図柄として決定する。次に、主制御用CPU30aは、取得した変動パターン振分用乱数の値に基づき、はずれリーチ変動パターンの中から変動パターンを決定する。この際、遊技状態に基づき、決定可能なはずれリーチ変動パターンから構成される変動パターン群を特定し、特定した変動パターン群の中からはずれリーチ変動パターンを決定する。例えば、通常状態であるとき、はずれリーチ変動パターンP11〜P40から構成される変動パターン群の中から変動パターン振分用乱数の値に基づき、はずれリーチ変動パターンを決定する。なお、変動パターン振分用乱数の振分は、遊技状態に基づき、異ならせている。
【0075】
そして、変動パターン及び最終停止図柄を決定した主制御用CPU30aは、前述(大当りの場合)同様、演出制御基板31(演出制御用CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第1の変動ゲームに関する各種処理(第2の変動ゲームのときには第2の変動ゲームに関する各種処理)を実行する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
【0076】
一方、リーチ判定の判定結果が否定の場合(リーチ演出を行わない場合)、主制御用CPU30aは、はずれ図柄を第1特別図柄表示装置11(第2の変動ゲームのときには第2特別図柄表示装置12)にて停止表示される最終停止図柄として決定する。次に、主制御用CPU30aは、取得した変動パターン振分用乱数の値に基づき、はずれ変動パターンの中から変動パターンを決定する。この際、遊技状態に基づき、決定可能なはずれ変動パターンを特定し、特定したはずれ変動パターンの中から変動パターンを決定する。
【0077】
そして、変動パターン及び最終停止図柄を決定した主制御用CPU30aは、前述(大当りの場合)同様、演出制御基板31(演出制御用CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第1の変動ゲームに関する各種処理(第2の変動ゲームのときには第2の変動ゲーム関する各種処理)を実行する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
【0078】
一方、第2保留記憶数>0の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶される特別図柄変動処理フラグに第2の変動ゲームを実行することを示す値を設定する。なお、本実施形態では、大当り遊技及び図柄変動ゲームのいずれも実行中でない場合であって、第2保留記憶数>0のとき(すなわち、実行が保留されている第2の変動ゲームが存在するとき)に、第2の変動ゲームの実行条件が成立する。
【0079】
次に、主制御用CPU30aは、第2の変動ゲームに係わる(第2の変動ゲームに利用される)乱数値のうち、取得順序に従って最も早く実行される第2の変動ゲームに係わる乱数値(当り判定用乱数、変動パターン振分用乱数、リーチ判定用乱数及び特別図柄振分用乱数の値)を取得する。具体的には、第2の変動ゲームに係わる乱数値であって、まだ第2の変動ゲームを実行させるために利用されていない乱数値のうち、最も早く取得された乱数値を取得する。また、主制御用CPU30aは、特定した第2保留記憶数を1減算し、当該第2保留記憶数を表すように第2保留表示装置23の表示内容を変更させる。また、主制御用CPU30aは、更新後の第2保留記憶数等の第2保留記憶情報を示す保留指定コマンドを出力する。なお、主制御用RAM30cから変動ゲームのために取得された(使用された)乱数値は、その後、消去される。
【0080】
以下、取得した乱数値に基づき、第2の変動ゲームに係わる処理を実行するが、第1の変動ゲームにおける処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。
このような特別図柄開始処理を実行することにより、第1保留記憶数と、第2保留記憶数とがいずれも記憶されているとき、主制御用CPU30aは、第2の変動ゲームを優先的に実行する。そして、第2の変動ゲームで大当りとなる場合、第1の変動ゲームと異なり、賞球の獲得を期待できる実質的なラウンド数が多い大当り遊技が付与されやすくなっている。これにより、第2の変動ゲームで大当りとなった場合、第1の変動ゲームよりも賞球の獲得を期待することができる。従って、普通当り遊技が付与されているときには、遊技者により有利となりやすい。
【0081】
そして、主制御用CPU30aは、大当りを決定した場合、決定した変動パターンに基づく図柄変動ゲームの終了後、最終停止図柄に基づき特定された種類の大当り遊技の制御を開始し、演出制御基板31(演出制御用CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。
【0082】
具体的には、主制御用CPU30aは、オープニング時間の設定を開始する。また、主制御用CPU30aは、オープニング時間が開始したことを指示するオープニングコマンドを演出制御基板31に出力する。次に、主制御用CPU30aは、オープニング時間の終了後、各ラウンド遊技を制御する。すなわち、主制御用CPU30aは、各ラウンド遊技の開始時にラウンド遊技の開始を指示するラウンドコマンドを演出制御基板31に出力する。また、主制御用CPU30aは、ラウンド遊技毎に、大入賞口19の開放及び閉鎖を制御する。すなわち、主制御用CPU30aは、入球上限個数の遊技球が入球するまでの間、又はラウンド遊技毎に予め決められた規定時間が経過するまでの間、大入賞口19を開放する。
【0083】
そして、主制御用CPU30aは、大入賞口19を閉鎖した場合には、ラウンド遊技毎に予め決められたインターバル時間を経過するまで、閉鎖を維持し、その後、ラウンド遊技を終了する。これらの一連の制御を、規定ラウンド数に達するまで実行する。なお、大入賞口19を開放させる際には、主制御用CPU30aは、演出制御基板31に対して大入賞口19の開放を示す開放コマンドを出力する。また、大入賞口19を閉鎖させる際には、主制御用CPU30aは、演出制御基板31に対して大入賞口19の閉鎖を示す閉鎖コマンドを出力する。
【0084】
規定ラウンド数のラウンド遊技が終了すると、主制御用CPU30aは、エンディング時間の設定を開始する。また、主制御用CPU30aは、エンディング時間が開始したことを指示するエンディングコマンドを演出制御基板31に出力する。そして、エンディング時間を経過すると、主制御用CPU30aは、大当り遊技を終了させる。
【0085】
大当り遊技を終了する際、主制御用CPU30aは、大当り図柄となる特別図柄(最終停止図柄)の種類(すなわち、大当り遊技の種類)に基づき、確変状態を付与するか否かを特定する。つまり、大当り遊技の種類が確変状態を付与するものであれば、確変付与条件が成立する。主制御用CPU30aは、確変状態を付与する場合には、主確変フラグに確変状態が付与されていることを示す値を設定する。なお、主制御用CPU30aは、大当り遊技が付与された場合、主確変フラグの値を一旦リセットする。以上により、本実施形態の主制御用CPU30aが、変動ゲームの当り確率が通常状態中よりも高確率となる確変状態を付与する確変付与手段となる。
【0086】
また、大当り遊技を終了する際、主制御用CPU30aは、大当り図柄となる特別図柄(最終停止図柄)の種類(すなわち、大当り遊技の種類)に基づき、変短状態を付与するか否かを特定する。つまり、大当り遊技の種類が変短状態を付与するものであれば、変短付与条件が成立する。主制御用CPU30aは、変短状態を付与する場合には、主作動フラグに変短状態が付与されていることを示す値を設定する。また、主制御用CPU30aは、変短状態を付与する回数を特定し、その値を主作動回数フラグに設定する。
【0087】
主作動回数フラグは、変動ゲームが実行される毎に「1」減算され、「0」となった場合、主制御用CPU30aは、変短終了条件が成立したものとして、主作動フラグの値をリセットする。なお、主制御用CPU30aは、大当り遊技が付与された場合、確変終了条件及び変短終了条件が成立したとして、主作動フラグ及び主作動回数フラグの値を一旦リセットする。また、次回まで変短状態が付与される場合には、その旨を示す値を主作動回数フラグに設定する。この場合、次の大当り遊技が付与されるまで、主作動フラグの値がリセットされることはない。
【0088】
また、主制御用CPU30aは、大当り遊技が付与されると、次の大当り遊技が付与されるまで、大当り図柄となる特別図柄(最終停止図柄)の種類を主制御用RAM30cに記憶する。また、主制御用CPU30aは、大当り遊技が終了すると、大当り遊技終了後から実行された変動ゲーム回数を主制御用RAM30cに記憶する。
【0089】
次に、演出制御基板31の演出制御用CPU31aが演出制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。主制御用CPU30aから所定の制御コマンドを所定のタイミングで入力すると、演出制御用CPU31aは、それに応じて各種処理を実行する。
【0090】
例えば、演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンド及び特別図柄指定コマンドを入力すると、当該変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターン及び特別図柄指定コマンドにより指定された最終停止図柄に基づき、演出表示装置13に停止表示させる飾り図柄による図柄組み合わせを決定する。
【0091】
すなわち、演出制御用CPU31aは、特別図柄指定コマンドにより指定された最終停止図柄が大当り図柄である場合には、大当りの図柄組み合わせを決定する。また、演出制御用CPU31aは、指定された最終停止図柄が、はずれ図柄の場合であって、はずれリーチ変動パターンが指定された場合、はずれリーチの図柄組み合わせを決定する。また、演出制御用CPU31aは、指定された最終停止図柄が、はずれ図柄の場合であって、はずれ変動パターンが指定された場合、はずれの図柄組み合わせを決定する。
【0092】
そして、演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、当該変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに基づき、変動ゲームを実行させるように演出表示装置13を制御する。また、演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、当該変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに基づき、変動ゲームを実行させるように装飾ランプLa、スピーカSpを制御する。その後、演出制御用CPU31aは、全図柄停止コマンドを入力すると、変動ゲームを終了させると共に、決定した図柄組み合わせを表示させる。以上により、本実施形態では、演出制御用CPU31aが、主制御用CPU30a(演出内容決定手段)が決定した演出内容に基づき、変動ゲームを実行させるように制御する演出制御手段となる。
【0093】
また、演出制御用CPU31aは、最終停止図柄として大当り図柄が指定された場合、最終停止図柄に基づき、大当り遊技の種類を特定し、確変状態が付与されるか否かを特定する。確変状態が付与される場合、大当り遊技の終了後に、演出制御用CPU31aは、副確変フラグに確変状態が付与されていることを示す値を設定する。なお、大当り遊技が開始した場合には、副確変フラグを一旦リセットする。
【0094】
また、最終停止図柄として大当り図柄が指定された場合、特定した大当り遊技の種類に基づき、変短状態が付与されるか否か、及び付与される場合の変短回数を特定する。変短状態が付与される場合、演出制御用CPU31aは、副変短フラグに変短状態が付与されていることを示す値を設定する。また、変短状態が付与される場合、演出制御用CPU31aは、副作動回数フラグの値に大当り遊技の種類に応じて変短回数を設定する。
【0095】
副作動回数フラグは、変動ゲームが実行される毎に「1」減算され、「0」となった場合、演出制御用CPU31aは、副作動フラグの値をリセットする。なお、演出制御用CPU31aは、大当り遊技が付与された場合、副作動フラグ及び副作動回数フラグの値を一旦リセットする。また、次回まで変短状態が付与される場合には、その旨を示す値を副作動回数フラグに設定する。この場合、次の大当り遊技が付与されるまで、副作動フラグの値がリセットされることはない。
【0096】
また、演出制御用CPU31aは、大当り遊技が付与されると、次の大当り遊技が付与されるまで、大当り図柄となる特別図柄(最終停止図柄)の種類を演出制御用RAM31cに記憶する。また、演出制御用CPU31aは、大当り遊技が終了すると、大当り遊技終了後から実行された変動ゲーム回数を演出制御用RAM31cに記憶する。
【0097】
そして、本実施形態では、遊技演出の演出状態を変更するための演出モードを複数種類設定可能に構成されている。演出モードは、確変状態の付与状態(有無)、変短状態の付与状態(有無)、前回付与された大当り遊技の種類、大当り遊技終了後に実行された変動ゲーム回数に基づき特定される遊技状態に基づき設定される。演出モードが異なることにより、例えば、同じ変動パターンが決定された場合であっても、演出表示装置13では、異なる表示演出(但し、大当りの有無や変動時間などは同じ)が実行可能となる。また、演出表示装置13では、飾り図柄による図柄変動ゲームで表示される飾り図柄を除いて構成し得るとともに、飾り図柄よりも背面に表示される背景画像が、演出モード毎に設定されており、演出表示装置13に表示される背景画像により、現在設定されている演出モードの種類を遊技者が把握し得るようになっている。なお、演出モードが異なることにより、遊技状態が異なる場合があり、結果として前述したように、変動パターンの振分けが異なっているときがある。
【0098】
すなわち、本実施形態において、演出制御用CPU31aは、複数の演出モードの中から設定された演出モードに応じて変動ゲームの演出内容を変更させうるように構成されている。より詳しくは、演出制御用CPU31aは、複数の演出モードの中から設定された演出モードと、決定された変動パターンに基づき、具体的な変動ゲームの演出内容を特定し、当該演出内容の変動ゲームを実行させるようになっている。また、演出制御用CPU31aが、演出モードを設定する演出モード設定手段となる。
【0099】
本実施形態における演出モードとして、通常モードM1と、準備モードM2と、確変確定モードM3と、確変示唆モードM4と、変短モードM5と、が用意されている。以下の説明では、非確変状態、かつ非変短状態を「低確+変短なし」と示すとともに、確変状態、かつ非変短状態を「高確+変短なし」と示す場合ある。また、非確変状態、かつ変短状態を「低確+変短あり」と示すとともに、確変状態、かつ変短状態を「高確+変短あり」と示す場合がある。
【0100】
通常モードM1は、「低確+変短なし」の時に設定される演出モードである。準備モードM2は、「高確+変短あり」の時に設定される演出モードである。確変確定モードM3は、「高確+変短あり」の時に設定される演出モードである。確変示唆モードM4は、「低確+変短あり」又は「高確+変短あり」の時に設定される演出モードである。変短モードM5は、「低確+変短あり」の時に設定される演出モードである。つまり、確変示唆モードM4(特定の演出モード)が設定されているとき、通常状態と確変状態のいずれかが付与されることとなる。また、演出制御用CPU31aは、確変示唆モードM4が設定されている場合、確変状態が付与されていることを示唆するような演出内容で変動ゲームを実行させるようになっている。
【0101】
次に,各演出モードの移行態様について
図8に従って説明する。
通常モードM1が設定されている(滞在している)ときに、大当りZA,Zaが付与され、確変状態及び変短状態が付与されると、演出制御用CPU31aにより、確変確定モードM3が設定される。また、通常モードM1が設定されているときに、大当りZB,Zb,ZE,Zeが付与されて、変短状態が付与されると、演出制御用CPU31aにより、確変示唆モードM4が設定される。通常モードM1が設定されているときに、大当りZC,Zcが付与されて、確変状態及び変短状態が付与されると、演出制御用CPU31aにより準備モードM2が設定される。通常モードM1が設定されているときに、大当りZD,Zdが付与されて、変短状態が付与されると、演出制御用CPU31aにより、変短モードM5が設定される。
【0102】
なお、大当りZB,Zb,ZE,Zeは、変動ゲーム終了時に停止表示される特別図柄の種類及び確変状態の有無だけが異なり、演出表示装置13、装飾ランプLa、スピーカSpにおいて、それ以外の遊技演出の演出内容は同じとされている。このため、遊技演出の演出内容から確変状態の有無を判断できないように構成されている。
【0103】
準備モードM2が設定されているときに、大当りZA,Zaが付与されて、確変状態及び変短状態が付与されると、演出制御用CPU31aにより、確変確定モードM3が設定される。また、準備モードM2が設定されているときに、大当りZB,Zb,ZE,Zeが付与され、変短状態が付与されると、演出制御用CPU31aにより、確変示唆モードM4が設定される。準備モードM2が設定されているときに、大当りZC,Zcが付与され、確変状態及び変短状態が付与されると、演出制御用CPU31aにより、準備モードM2が設定される(準備モードM2が継続する)。準備モードM2が設定されているときに、大当りZD,Zdが付与され、変短状態が付与されると、演出制御用CPU31aにより、変短モードM5が設定される。
【0104】
確変確定モードM3が設定されているときに、大当りZA,Za,ZC,Zcが付与されると、演出制御用CPU31aにより、確変確定モードM3が設定される(確変確定モードM3が継続する)。確変確定モードM3が設定されているときに、大当りZB,Zb,ZE,Zeが付与され、変短状態が付与されると、演出制御用CPU31aにより、確変示唆モードM4が設定される。確変確定モードM3が設定されているときに、大当りZD,Zdが付与され、変短状態が付与されると、演出制御用CPU31aにより、変短モードM5が設定される。
【0105】
確変示唆モードM4が設定されているときに、大当りZA,Za,ZC,Zcが付与され、確変状態及び変短状態が付与されると、演出制御用CPU31aにより、確変確定モードM3が設定される。確変示唆モードM4が設定されているときに、大当りZB,Zb,ZE,Zeが付与されると、演出制御用CPU31aにより、確変示唆モードM4が設定される(確変示唆モードM4が継続する)。確変示唆モードM4が設定されているときに、大当りZD,Zdが付与され、変短状態が付与されると、演出制御用CPU31aにより、変短モードM5が設定される。また、確変示唆モードM4が設定されてから変短回数に相当する回数(70回)の変動ゲームが実行されたとき(変短状態終了時)、確変状態が付与されているならば、次の変動ゲームから確変確定モードM3が設定される。一方、確変示唆モードM4が設定されてから変短回数に相当する回数(70回)の変動ゲームが実行されたとき(変短状態終了時)、確変状態が付与されていないならば、次の変動ゲームから通常モードM1が設定される。すなわち、確変示唆モードM4では、設定されてから変短回数に相当する回数(70回)の変動ゲームが実行されたとき、変短状態の有無により、確変状態の有無が認識できてしまうため、この場合、変短状態終了後の次の変動ゲームから他の演出モードに移行するようになっている。従って、本実施形態では、演出モードのうち確変示唆モードM4(特定の演出モード)では、予め決められた移行タイミング(変短回数に相当する回数の変動ゲーム実行後)で、確変確定モードM3又は通常モードM1(他の演出モード)に移行する可能性がある。
【0106】
変短モードM5が設定されているときに、大当りZA,Zaが付与され、確変状態及び変短状態が付与されると、演出制御用CPU31aにより、確変確定モードM3が設定される。変短モードM5が設定されているときに、大当りZC,Zcが付与され、確変状態及び変短状態が付与されると、演出制御用CPU31aにより、準備モードM2が設定される。変短モードM5が設定されているときに、大当りZB,Zb,ZE,Zeが付与され、変短状態が付与されると、演出制御用CPU31aにより、確変示唆モードM4が設定される。変短モードM5が設定されているときに、大当りZD,Zdが付与され、変短状態が付与されると、演出制御用CPU31aにより、変短モードM5が設定される(変短モードM5が継続する)。また、変短モードM5が設定されてから変短回数に相当する回数(70回)の変動ゲームが実行されたとき(変短状態終了時)、次の変動ゲームから通常モードM1が設定される。
【0107】
なお、
図6に示すように、通常モードM1または変短モードM5が設定される遊技状態においては、変動パターンP10〜P70の中から変動パターンが決定されるようになっている。また、確変示唆モードM4が設定される遊技状態においては、変動パターンP110〜P170の中から変動パターンが決定されるようになっている。確変確定モードM3または準備モードM2が設定される遊技状態においては、変動パターンP210〜P270の中から変動パターンが決定されるようになっている。このため、通常モードM1(または変短モードM5)では、確変示唆モードM4、確変確定モードM3、準備モードM2とは決定可能な変動パターンが異なっている。同様に、確変示唆モードM4では、他の演出モードとは決定可能な変動パターンが異なっている。同様に、準備モードM2又は確変確定モードM3では、通常モードM1、変短モードM5、確変示唆モードM4とは決定可能な変動パターンが異なっている。
【0108】
その一方、通常モードM1と、変短モードM5では、同じ変動パターンが決定されうるが、大当り結果や、リーチ演出の有無、変動時間を除く具体的な変動ゲームの演出内容(例えば、表示内容)を異ならせて変動ゲームを実行させる場合がある。同様に、準備モードM2と、確変確定モードM3では、同じ変動パターンが決定されうるが、大当り結果や、リーチ演出の有無、変動時間を除く具体的な変動ゲームの演出内容(例えば、表示内容)を異ならせて変動ゲームを実行させる場合がある。
【0109】
そして、本実施形態では、変動ゲームの演出内容を示唆する先読み演出としての連続予告を実行可能に構成されている。以下、連続予告の演出態様と、連続予告を実行させるための処理について説明する。
【0110】
連続予告は、変短状態が付与されていないときにおいては、遊技球が第1始動センサSE1により検知されたことを契機に実行されうるようになっている。そして、変短状態が付与されていないときにおいて、連続予告は、遊技球が第1始動センサSE1により検知されたことを契機に、複数回の第1の変動ゲームに亘って実行される。
【0111】
また、連続予告は、変短状態が付与されているときにおいては、遊技球が第2始動センサSE2により検知されたことを契機に実行されうるようになっている。そして、変短状態が付与されているときにおいて、連続予告は、遊技球が第2始動センサSE2により検知されたことを契機に、複数回の第2の変動ゲームに亘って実行される。
【0112】
具体的には、連続予告は、遊技球が第1始動センサSE1又は第2始動センサSE2により検知され、連続予告を実行させると決定された後に実行が開始される。この際、演出表示装置13に所定のキャラクタが表示される。そして、連続予告では、前記キャラクタの表示態様は、変動ゲームが開始される毎に段階的に変更されうるように構成されている。
【0113】
次に、連続予告が実行可能か判定させるために主制御用CPU30aが行う処理について説明する。
まず、先読みコマンド出力処理について説明する。先読みコマンド出力処理は、特別図柄入力処理が行われる際に実行される処理であり、変動ゲームに係わる乱数値を取得する毎(第1保留記憶数(又は第2保留記憶数)が1加算して更新される毎)に実行される。
【0114】
ここで、
図9〜
図12に基づき、先読みコマンドについて説明する。
先読みコマンド出力処理にて出力される先読みコマンドは、保留された変動ゲームに係わる各種情報を通知するためのものであり、1バイトの上位コマンドと、1バイトの下位コマンドから構成されている。そして、先読みコマンドの上位コマンドによって、第1の変動ゲームと第2の変動ゲームのいずれが実行されるかについての情報(特
図1か特
図2か)、更新された保留記憶数に関する保留情報(保留1〜保留4)を指定可能に構成されている。また、先読みコマンドの上位コマンドによって、大当りの有無に関する当り情報、大当り遊技の種類(大当りZA〜ZE,Za〜Ze)を示す当り遊技情報、リーチ演出の有無を指定可能に構成されている。また、先読みコマンドの下位コマンドによって、変動パターンを特定するための変動パターン情報(演出パターン情報)又ははずれ確定であるか否かを示す情報が指定可能に構成されている。以上により、先読み情報に、リーチ演出が実行されることが確定していることを示すリーチ確定情報、又はリーチ演出が実行される可能性があることを示すリーチ可能情報、リーチ演出が実行されないことが確定していることを示すリーチなし確定情報を含ますこともできる。
【0115】
具体的には、
図9に示すように、リーチ演出無しのはずれが確定すること(はずれ確定)を指定する場合又はリーチ演出が実行される可能性があるはずれであること(リーチ可能)を指定する場合、上位コマンドは、「90H」〜「97H」の中から決定される。この際、指定する変動ゲームが第1の変動ゲーム(特
図1)であるならば、指定する第1保留記憶数に応じて、「90H」〜「93H」の中から決定される。同様に、指定する変動ゲームが第2の変動ゲーム(特
図2)であるならば、指定する第2保留記憶数に応じて、「94H」〜「97H」の中から決定される。
【0116】
また、リーチ演出が実行される可能性があるはずれであること(リーチ可能)を指定する場合、下位コマンドとして「00H」が決定され、リーチ演出無しのはずれが確定すること(はずれ確定)を指定する場合、下位コマンドとして「1EH」が決定される。
【0117】
そして、
図10に示すように、はずれとなるリーチ演出が確定すること(はずれリーチ確定)を指定する場合、上位コマンドは、「98H」〜「9FH」の中から決定される。この際、指定する変動パターンが第1の変動ゲーム(特
図1)であるならば、指定する第1保留記憶数に応じて、「98H」〜「9BH」の中から決定される。同様に、指定する変動パターンが第2の変動ゲーム(特
図2)であるならば、指定する第2保留記憶数に応じて、「9CH」〜「9FH」の中から決定される。
【0118】
また、はずれとなるリーチ演出が確定すること(はずれリーチ確定)を指定する場合、指定する変動パターンに応じて下位コマンドが決定される。その際、変動パターンが異なっていても、遊技状態が異なっていれば、同じ下位コマンドが決定されうるように構成されている。すなわち、通常状態中又は大当りZD,Zdの終了後に付与される変短状態中(通常モードM1又は変短モードM5が設定される遊技状態であるとき)、指定するはずれリーチ変動パターンP11〜P40に応じて、下位コマンドが「00H」〜「1DH」の中から決定される。また、大当りZB,Zb,ZE,Zeが付与された後に70回の変動ゲームが実行されるまで(確変示唆モードM4が設定される遊技状態であるとき)、指定するはずれリーチ変動パターンP111〜P140に応じて、下位コマンドが「00H」〜「1DH」の中から決定される。また、大当りZA,Za,ZC,Zcの付与後、又は大当りZB,Zbが付与された後に71回以上の変動ゲームが実行されたとき(確変確定モードM3又は準備モードM2が設定される遊技状態であるとき)、指定するはずれリーチ変動パターンP211〜P240に応じて、下位コマンドが「00H」〜「1DH」の中から決定される。
【0119】
そして、
図11に示すように、第1の変動ゲームで大当りとなること(特
図1大当り)を指定する場合、上位コマンドは、「D0H」〜「DBH」の中から決定される。この際、指定する大当り遊技の種類が大当りZAであるならば、指定する第1保留記憶数に応じて、「D0H」〜「D3H」の中から決定される。指定する大当り遊技の種類が大当りZB,ZD,ZEであるならば、指定する第1保留記憶数に応じて、「D4H」〜「D7H」の中から決定される。指定する大当り遊技の種類が大当りZCであるならば、指定する第1保留記憶数に応じて、「D8H」〜「DBH」の中から決定される。
【0120】
そして、第1の変動ゲームで大当りZAとなることを指定する場合、指定する変動パターンに応じて下位コマンドが決定される。すなわち、通常状態中又は大当りZD,Zdの終了後に付与される変短状態中(通常モードM1又は変短モードM5が設定される遊技状態であるとき)、指定する大当り変動パターンP61〜P70に応じて、下位コマンドが「00H」〜「0AH」の中から決定される。また、大当りZB,Zb,ZE,Zeが付与された後、70回の変動ゲームが実行されるまで(確変示唆モードM4が設定される遊技状態であるとき)、指定する大当り変動パターンP161〜P170に応じて、下位コマンドが「0BH」〜「13H」の中から決定される。また、大当りZA,Za,ZC,Zcの付与後、又は大当りZB,Zbが付与された後に71回以上の変動ゲームが実行されたとき(確変確定モードM3又は準備モードM2が設定される遊技状態であるとき)、指定する大当り変動パターンP261〜P270に応じて、下位コマンドが「0BH」〜「13H」の中から決定される。
【0121】
同様に、第1の変動ゲームで大当りZB,ZD,ZEとなることを指定する場合、指定する変動パターンに応じて下位コマンドが決定される。すなわち、通常状態中又は大当りZD,Zdの終了後に付与される変短状態中(通常モードM1又は変短モードM5が設定される遊技状態であるとき)、指定する大当り変動パターンP51〜P60に応じて、下位コマンドが「00H」〜「0AH」の中から決定される。また、大当りZB,Zb,ZE,Zeが付与された後、70回の変動ゲームが実行されるまで(確変示唆モードM4が設定される遊技状態であるとき)、指定する大当り変動パターンP151〜P160に応じて、下位コマンドが「0BH」〜「13H」の中から決定される。また、大当りZA,Za,ZC,Zcの付与後、又は大当りZB,Zbが付与された後に71回以上の変動ゲームが実行されたとき(確変確定モードM3又は準備モードM2が設定される遊技状態であるとき)、指定する大当り変動パターンP251〜P260に応じて、下位コマンドが「0BH」〜「13H」の中から決定される。
【0122】
同様に、第1の変動ゲームで大当りZCとなることを指定する場合、指定する変動パターンに応じて下位コマンドが決定される。すなわち、通常状態中又は大当りZD,Zdの終了後に付与される変短状態中(通常モードM1又は変短モードM5が設定される遊技状態であるとき)、指定する大当り変動パターンP41〜P50に応じて、下位コマンドが「00H」〜「0AH」の中から決定される。また、大当りZB,Zb,ZE,Zeが付与された後、70回の変動ゲームが実行されるまで(確変示唆モードM4が設定される遊技状態であるとき)、指定する大当り変動パターンP141〜P150に応じて、下位コマンドが「0BH」〜「13H」の中から決定される。また、大当りZA,Za,ZC,Zcの付与後、又は大当りZB,Zbが付与された後に71回以上の変動ゲームが実行されたとき(確変確定モードM3又は準備モードM2が設定される遊技状態であるとき)、指定する大当り変動パターンP241〜P250に応じて、下位コマンドが「0BH」〜「13H」の中から決定される。
【0123】
また、
図12に示すように、第2の変動ゲームで大当りとなること(特
図2大当り)を指定する場合、上位コマンドは、「B0H」〜「BBH」の中から決定される。この際、指定する大当り遊技の種類が大当りZaであるならば、指定する第2保留記憶数に応じて、「B0H」〜「B3H」の中から決定される。指定する大当り遊技の種類が大当りZb,Zd,Zeであるならば、指定する第2保留記憶数に応じて、「B4H」〜「B7H」の中から決定される。指定する大当り遊技の種類が大当りZcであるならば、指定する第2保留記憶数に応じて、「B8H」〜「BBH」の中から決定される。
【0124】
また、通常状態中(低確時)、第2の変動ゲームで大当りZaとなることを指定する場合、指定する変動パターンに応じて下位コマンドが決定される。その際、遊技状態に応じて決定される下位コマンドが変更される。すなわち、通常状態中又は大当りZD,Zdの終了後に付与される変短状態中(通常モードM1又は変短モードM5が設定される遊技状態であるとき)、指定する大当り変動パターンP61〜P70に応じて、下位コマンドが「00H」〜「0AH」の中から決定される。また、大当りZB,Zb,ZE,Zeが付与された後、70回の変動ゲームが実行されるまで(確変示唆モードM4が設定される遊技状態であるとき)、指定する大当り変動パターンP161〜P170に応じて、下位コマンドが「0BH」〜「13H」の中から決定される。また、大当りZA,Za,ZC,Zcの付与後、又は大当りZB,Zbが付与された後に71回以上の変動ゲームが実行されたとき(確変確定モードM3又は準備モードM2が設定される遊技状態であるとき)、指定する大当り変動パターンP261〜P270に応じて、下位コマンドが「0BH」〜「13H」の中から決定される。
【0125】
また、確変状態中(高確時)、第2の変動ゲームで大当りZaとなることを指定する場合、通常状態中(低確時)とは異なる下位コマンドの中から、指定する変動パターンに応じて下位コマンドが決定される。その際、遊技状態に応じて決定される下位コマンドが変更される。すなわち、通常状態中又は大当りZD,Zdの終了後に付与される変短状態中(通常モードM1又は変短モードM5が設定される遊技状態であるとき)、指定する大当り変動パターンP61〜P70に応じて、下位コマンドが「1EH」〜「27H」の中から決定される。また、大当りZB,Zb,ZE,Zeが付与された後、70回の変動ゲームが実行されるまで(確変示唆モードM4が設定される遊技状態であるとき)、指定する大当り変動パターンP161〜P170に応じて、下位コマンドが「28H」〜「31H」の中から決定される。また、大当りZA,Za,ZC,Zcの付与後、又は大当りZB,Zbが付与された後に71回以上の変動ゲームが実行されたとき(確変確定モードM3又は準備モードM2が設定される遊技状態であるとき)、指定する大当り変動パターンP261〜P270に応じて、下位コマンドが「28H」〜「31H」の中から決定される。
【0126】
また、通常状態中(低確時)、第2の変動ゲームで大当りZb,Zd,Zeとなることを指定する場合、指定する変動パターンに応じて下位コマンドが決定される。その際、遊技状態に応じて決定される下位コマンドが変更される。すなわち、通常状態中又は大当りZD,Zdの終了後に付与される変短状態中(通常モードM1又は変短モードM5が設定される遊技状態であるとき)、指定する大当り変動パターンP51〜P60に応じて、下位コマンドが「00H」〜「0AH」の中から決定される。また、大当りZB,Zb,ZE,Zeが付与された後、70回の変動ゲームが実行されるまで(確変示唆モードM4が設定される遊技状態であるとき)、指定する大当り変動パターンP151〜P160に応じて、下位コマンドが「0BH」〜「13H」の中から決定される。また、大当りZA,Za,ZC,Zcの付与後、又は大当りZB,Zbが付与された後に71回以上の変動ゲームが実行されたとき(確変確定モードM3又は準備モードM2が設定される遊技状態であるとき)、指定する大当り変動パターンP251〜P260に応じて、下位コマンドが「0BH」〜「13H」の中から決定される。
【0127】
また、確変状態中(高確時)、第2の変動ゲームで大当りZb,Zd,Zeとなることを指定する場合、通常状態中(低確時)とは異なる下位コマンドの中から、指定する変動パターンに応じて下位コマンドが決定される。その際、遊技状態に応じて決定される下位コマンドが変更される。すなわち、通常状態中又は大当りZD,Zdの終了後に付与される変短状態中(通常モードM1又は変短モードM5が設定される遊技状態であるとき)、指定する大当り変動パターンP51〜P60に応じて、下位コマンドが「1EH」〜「27H」の中から決定される。また、大当りZB,Zb,ZE,Zeが付与された後、70回の変動ゲームが実行されるまで(確変示唆モードM4が設定される遊技状態であるとき)、指定する大当り変動パターンP151〜P160に応じて、下位コマンドが「28H」〜「31H」の中から決定される。また、大当りZA,Za,ZC,Zcの付与後、又は大当りZB,Zbが付与された後に71回以上の変動ゲームが実行されたとき(確変確定モードM3又は準備モードM2が設定される遊技状態であるとき)、指定する大当り変動パターンP251〜P260に応じて、下位コマンドが「28H」〜「31H」の中から決定される。
【0128】
また、通常状態中(低確時)、第2の変動ゲームで大当りZcとなることを指定する場合、指定する変動パターンに応じて下位コマンドが決定される。その際、遊技状態に応じて決定される下位コマンドが変更される。すなわち、通常状態中又は大当りZD,Zdの終了後に付与される変短状態中(通常モードM1又は変短モードM5が設定される遊技状態であるとき)、指定する大当り変動パターンP41〜P50に応じて、下位コマンドが「00H」〜「0AH」の中から決定される。また、大当りZB,Zb,ZE,Zeが付与された後、70回の変動ゲームが実行されるまで(確変示唆モードM4が設定される遊技状態であるとき)、指定する大当り変動パターンP141〜P150に応じて、下位コマンドが「0BH」〜「13H」の中から決定される。また、大当りZA,Za,ZC,Zcの付与後、又は大当りZB,Zbが付与された後に71回以上の変動ゲームが実行されたとき(確変確定モードM3又は準備モードM2が設定される遊技状態であるとき)、指定する大当り変動パターンP241〜P250に応じて、下位コマンドが「0BH」〜「13H」の中から決定される。
【0129】
また、確変状態中(高確時)、第2の変動ゲームで大当りZcとなることを指定する場合、通常状態中(低確時)とは異なる下位コマンドの中から、指定する変動パターンに応じて下位コマンドが決定される。その際、遊技状態に応じて決定される下位コマンドが変更される。すなわち、通常状態中又は大当りZD,Zdの終了後に付与される変短状態中(通常モードM1又は変短モードM5が設定される遊技状態であるとき)、指定する大当り変動パターンP41〜P50に応じて、下位コマンドが「1EH」〜「27H」の中から決定される。また、大当りZB,Zb,ZE,Zeが付与された後、70回の変動ゲームが実行されるまで(確変示唆モードM4が設定される遊技状態であるとき)、指定する大当り変動パターンP141〜P150に応じて、下位コマンドが「28H」〜「31H」の中から決定される。また、大当りZA,Za,ZC,Zcの付与後、又は大当りZB,Zbが付与された後に71回以上の変動ゲームが実行されたとき(確変確定モードM3又は準備モードM2が設定される遊技状態であるとき)、指定する大当り変動パターンP241〜P250に応じて、下位コマンドが「28H」〜「31H」の中から決定される。
【0130】
次に、先読みコマンド出力処理について詳しく説明する。
主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了すると、最初に、特別図柄入力処理で第1保留記憶数が1加算されて更新されたか否か(第1保留記憶数判定の結果が肯定であるか否か)を判定する。この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、第1の変動ゲームに係わる先読みコマンド出力処理を実行する。
【0131】
一方、この判定結果が否定の場合、すなわち、新たな第1の変動ゲームの実行が保留されなかった場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理で第2保留記憶数が1加算されて更新されたか否か(第2保留記憶数判定の結果が肯定であるか否か)を判定する。この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、第2の変動ゲームに係わる先読みコマンド出力処理を実行する。一方、この判定結果が否定の場合、すなわち、第1の変動ゲーム又は第2の変動ゲームの実行が保留されなかった場合、先読みコマンド出力処理を実行させることなく、終了する。
【0132】
第1の変動ゲームに係わる先読みコマンド出力処理と、第2の変動ゲームに係わる先読みコマンド出力処理は、変動ゲームの異同に係わる内容以外は、同じ処理である。このため、以下では、第1の変動ゲームに係わる先読みコマンド出力処理についてのみ説明し、第2の変動ゲームに係わる先読みコマンド出力処理の説明は省略する。すなわち、第1の変動ゲームに係わる先読みコマンド出力処理において、第1の変動ゲームと記載したとき、第2の変動ゲームに係わる先読みコマンド出力処理においては、第2の変動ゲームと読み替えることとなる。同様に、第1の変動ゲームに係わる先読みコマンド出力処理において、第1保留記憶数と記載したとき、第2の変動ゲームに係わる先読みコマンド出力処理においては、第2保留記憶数と読み替えることとなる。同様に、第1の変動ゲームに係わる先読みコマンド出力処理において、第1特別図柄表示装置11と記載したとき、第2の変動ゲームに係わる先読みコマンド出力処理においては、第2特別図柄表示装置12と読み替えることとなる。
【0133】
図13に示すように、第1の変動ゲームに係わる先読みコマンド出力処理が実行される場合、主制御用CPU30aは、直近の特別図柄入力処理で取得し、主制御用RAM30cに記憶された大当り判定用乱数の値と大当り判定値を比較し、両値が一致するか否かを判定する(ステップS101)。その際、確変状態が付与されている場合には、確変状態用の大当り判定値で判定する(すなわち、高確率で当選させる)。確変状態が付与されていない場合には、非確変状態用の大当り判定値で判定する。すなわち、主制御用CPU30aは、新たに実行が保留された変動ゲームが大当りとなるか否かを事前に判定する。そして、ステップS101の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、新たに実行が保留された変動ゲームが、大当りとなることを事前に認識することになる。
【0134】
ステップS101の判定結果が肯定の場合(大当りの場合)、主制御用CPU30aは、取得した特別図柄振分用乱数の値に基づき、大当り遊技の種類を決定する(ステップS102)。またそれと共に、特別図柄による大当り図柄の中から第1特別図柄表示装置11(第2の変動ゲームのときには、第2特別図柄表示装置12)にて停止表示される最終停止図柄を特定する(ステップS102)。すなわち、主制御用CPU30aは、新たに実行が保留された変動ゲームにより付与される大当り遊技の種類を事前に判定する。
【0135】
また、主制御用CPU30aは、取得した変動パターン振分用乱数の値及び事前に特定した大当り遊技の種類に基づき、大当り変動パターンの中から変動パターンを特定する(ステップS103)。すなわち、主制御用CPU30aは、実行が保留された変動ゲームの演出内容を特定する変動パターンを事前に判定する。
【0136】
また、主制御用CPU30aは、更新後の保留記憶数を特定する(ステップS104)。その後、主制御用CPU30aは、ステップS101〜ステップS104で得られた各種情報に基づき、先読みコマンドを生成し、生成した先読みコマンドを演出制御基板31に出力する(ステップS105)。すなわち、前述したように、変動ゲームの種類、更新後の保留記憶数、大当りの有無、特別図柄(大当り図柄)の種類を示す上位コマンドを決定し、事前判定した変動パターンに応じて、下位コマンドを決定して、先読みコマンドを生成し、当該先読みコマンドを出力する。その後、先読みコマンド出力処理を終了する。
【0137】
一方、ステップS101の判定結果が否定の場合(はずれの場合)、主制御用CPU30aは、確実にリーチ演出が実行されるか否かを判定する(ステップS106)。具体的には、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理で取得したリーチ判定用乱数の値が、保留記憶数がいずれであってもリーチ演出が実行されることを示す共通リーチ判定値と一致するか否かを判定する。
【0138】
この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、新たに保留された変動ゲームが、リーチ演出の実行が確定し、リーチ演出ありのはずれとなることを事前に認識することになる。
【0139】
ステップS106の判定結果が肯定の場合(リーチ演出確定の場合)、主制御用CPU30aは、取得した変動パターン振分用乱数の値に基づき、はずれリーチ変動パターンの中から変動パターンを特定する(ステップS107)。すなわち、主制御用CPU30aは、実行が保留された変動ゲームの演出内容を特定する変動パターンを事前に判定する。
【0140】
また、主制御用CPU30aは、更新後の保留記憶数を特定する(ステップS108)。そして、ステップS101、ステップS106〜ステップS108で得られた各種情報に基づき、先読みコマンドを生成し、生成した先読みコマンドを演出制御基板31に出力する(ステップS109)。すなわち、前述したように、変動ゲームの種類、更新後の保留記憶数、はずれリーチ演出が確定することを示す上位コマンドを決定し、変動パターンに応じて、下位コマンドを決定して、先読みコマンドを生成し、当該先読みコマンドを出力する。その後、先読みコマンド出力処理を終了する。
【0141】
また、ステップS106の判定結果が否定の場合(リーチ演出の実行が確定しない場合)、主制御用CPU30aは、実行が保留された変動ゲームで、リーチ演出が実行される可能性があるか否かを判定する(ステップS110)。具体的には、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理で取得したリーチ判定用乱数の値が、保留記憶数によってはリーチ演出が実行されることを示す非共通リーチ判定値と一致するか否かを判定する。なお、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理で取得したリーチ判定用乱数の値が、保留記憶数がいずれであってもリーチ演出が実行されないことを示す非リーチ判定値と一致しないことを判定することにより、リーチ演出の可能性の有無を判定しても良い。
【0142】
ステップS110の判定結果が肯定の場合(リーチ演出の可能性ありの場合)、主制御用CPU30aは、更新後の保留記憶数を特定する(ステップS111)。そして、ステップS101、ステップS110及びステップS111で得られた各種情報に基づき、先読みコマンドを生成し、生成した先読みコマンドを演出制御基板31に出力する(ステップS112)。すなわち、前述したように、変動ゲームの種類、更新後の保留記憶数、はずれ確定又はリーチ可能となることを指定する上位コマンドを決定し、はずれリーチ演出の可能性があること(リーチ可能)を指定する下位コマンドを決定して、先読みコマンドを生成し、当該先読みコマンドを出力する。その後、先読みコマンド出力処理を終了する。
【0143】
また、ステップS110の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、新たに保留された変動ゲームの演出内容が、リーチ演出なしのはずれとなることを事前に認識することになる。そして、ステップS110の判定結果が否定の場合(リーチ演出なしの場合)、主制御用CPU30aは、更新後の保留記憶数を特定する(ステップS113)。そして、ステップS101,ステップS110及びステップS113で得られた各種情報に基づき、先読みコマンドを生成し、生成した先読みコマンドを演出制御基板31に出力する(ステップS114)。すなわち、前述したように、変動ゲームの種類、更新後の保留記憶数、はずれ確定又はリーチ可能となることを指定する上位コマンドを決定し、リーチ演出が実行されずにはずれとなること(はずれ確定)を指定する下位コマンドを決定して、先読みコマンドを生成し、当該先読みコマンドを出力する。その後、先読みコマンド出力処理を終了する。
【0144】
以上により、本実施形態では、主制御用CPU30aが、実行保留中の変動ゲームに関する先読み情報を出力する先読み情報出力手段となる。すなわち、主制御用CPU30aは、現在の変動パターン群の中から実行保留中の変動ゲームの演出内容を事前に判定(特定)し、当該変動ゲームの演出内容を特定する先読みコマンドを出力するようになっている。また、先読みコマンド(の下位コマンド)は、演出モード(に対応する遊技状態)毎に、1つの変動パターンを特定可能に構成されている。
【0145】
そして、演出制御用CPU31aは、変動ゲームの実行が保留されたときに、主制御用CPU30aからの先読みコマンドを入力すると、演出制御用RAM31cの所定の記憶領域に、当該先読みコマンドにより指定された変動ゲームの種類及び保留記憶数に対応付けて、入力した先読みコマンドを記憶する。すなわち、演出制御用CPU31aは、変動ゲームの種類(第1の変動ゲーム又は第2の変動ゲーム)毎に、保留記憶数の順番に基づき、入力順に入力コマンドを記憶する。
【0146】
例えば、第1保留記憶数「3」を指定する先読みコマンドを入力した場合、演出制御用CPU31aは、演出制御用RAM31cの第1の変動ゲームに対応付けた記憶領域に、第1保留記憶数「3」に対応付けて、入力した先読みコマンドを記憶する。同様に、第2保留記憶数「2」を指定する先読みコマンドを入力した場合、演出制御用CPU31aは、演出制御用RAM31cの第2の変動ゲームに対応付けた記憶領域に、第2保留記憶数「2」に対応付けて、入力した先読みコマンドを記憶する。
【0147】
なお、演出制御用CPU31aは、第1の変動ゲームの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドを入力すると、演出制御用RAM31cの第1保留記憶数「1」に対応付けて記憶されている先読みコマンド(第1の変動ゲームに対応付けた記憶領域のうち最も早く記憶された先読みコマンド)を消去する。その後、演出制御用CPU31aは、第1保留記憶数「2」に対応付けられて記憶されている先読みコマンドを第1保留記憶数「1」に対応付けて記憶する。同様に、演出制御用CPU31aは、第1保留記憶数「3」に対応付けられて記憶されている先読みコマンドを第1保留記憶数「2」に対応付けて記憶する。同様に、演出制御用CPU31aは、第1保留記憶数「4」に対応付けられて記憶されている先読みコマンドを第1保留記憶数「3」に対応付けて記憶する。
【0148】
また、演出制御用CPU31aは、第2の変動ゲームの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドを入力すると、演出制御用RAM31cの第2保留記憶数「1」に対応付けて記憶されている先読みコマンド(第2の変動ゲームに対応付けた記憶領域のうち最も早く記憶された先読みコマンド)を消去する。その後、演出制御用CPU31aは、第2保留記憶数「2」に対応付けられて記憶されている先読みコマンドを第2保留記憶数「1」に対応付けて記憶する。同様に、演出制御用CPU31aは、第2保留記憶数「3」に対応付けられて記憶されている先読みコマンドを第2保留記憶数「2」に対応付けて記憶する。同様に、演出制御用CPU31aは、第2保留記憶数「4」に対応付けられて記憶されている先読みコマンドを第2保留記憶数「3」に対応付けて記憶する。
【0149】
ちなみに、第1の変動ゲーム(又は第2の変動ゲーム)の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドを入力したか否かは、変動パターン指定コマンドと共に入力した特別図柄指定コマンドにより指定される最終停止図柄に基づき、判断できるようになっている。なお、変動パターン指定コマンド自体に、第1の変動ゲーム(又は第2の変動ゲーム)を指定するものであるか否かを特定する情報が含まれているので、変動パターン指定コマンドに基づき、判断しても良い。
【0150】
そして、演出制御用CPU31aは、変短状態が付与されていないときであって、連続予告が実行されていないとき、第1の変動ゲームの保留を指定する先読みコマンドを入力すると、当該先読みコマンドにより指定される第1保留記憶数が「2」以上である場合には、連続予告の実行設定に係わる第1の変動ゲームに係わる連続予告設定処理を行う。
【0151】
また、演出制御用CPU31aは、変短状態が付与されているときであって、連続予告が実行されていないとき、第2の変動ゲームの保留を指定する先読みコマンドを入力すると、当該先読みコマンドにより指定される第2保留記憶数が「2」以上である場合には、連続予告の実行設定に係わる第2の変動ゲームに係わる連続予告設定処理を行う。
【0152】
但し、変短状態が付与されているときであっても、特定の演出モード(確変示唆モードM4)中であって、変動ゲーム回数が65回以上である場合には、連続予告設定処理の実行を規制して、連続予告の実行を規制する。すなわち、演出制御用CPU31aは、確変示唆モードM4(特定の演出モード)中、移行タイミング(変短状態終了時)の少なくとも予め決められた規制期間前から連続予告を実行させることを規制している。より詳しくは、演出制御用CPU31aは、変短回数が終了し、他の演出モード(確変確定モードM3又は通常モードM1)に移行するまでの残り回数が少なくとも第2保留記憶数の上限値以下である場合には連続予告の実行を規制する。特定の演出モード(確変示唆モードM4)から他の演出モードに移行する場合、演出モードによっては、先読みコマンドの下位コマンドに対応する変動パターンが変更される可能性があり、連続予告にて示唆する内容と、実際の変動ゲームの内容が異なる可能性があるためである。
【0153】
つまり、同じ先読みコマンドを入力したとしても、確変示唆モードM4(特定の演出モード)中と移行タイミング(変短状態終了時)を超えたときに設定される他の演出モード(確変確定モードM3又は通常モードM1)中とでは、同じ演出内容(変動パターン)を判定する場合(第1判定パターン)と、異なる演出内容(変動パターン)を判定する可能性がある場合(第2判定パターン)のいずれをも取り得るからである。
【0154】
より詳しく説明すると、確変示唆モードM4中に下位コマンドに基づき事前判定した変動パターンが、移行後の演出モードでは異なる場合や、存在しない場合があるため、移行タイミング(変短状態の終了タイミング)を跨いで実行されるような連続予告の実行を規制している。例えば、確変示唆モードM4中に下位コマンドに基づき事前判定した変動パターンが、はずれリーチ変動パターンである場合には、移行後の演出モードによって変動パターンが異なってしまう。また、確変示唆モードM4中に下位コマンドに基づき事前判定した変動パターンが、大当り変動パターンである場合には、移行後の演出モードによっては対応する変動パターンが存在しない。なお、はずれ確定又ははずれリーチ演出可能を指定する先読みコマンドは、演出モードが移行しても同じように特定可能となっている。
【0155】
以上により、演出制御用CPU31aは、確変示唆モードM4が設定されている場合には、確変状態の有無に関係なく、移行タイミングの少なくとも予め決められた規制期間前から先読み演出を実行することを規制する。
【0156】
次に、
図14に基づき、連続予告設定処理について説明する。
ここで、第1の変動ゲームに係わる連続予告設定処理と、第2の変動ゲームに係わる連続予告設定処理は、変動ゲームの異同に係わる内容以外は、同じ処理である。このため、以下では、第1の変動ゲームに係わる連続予告設定処理についてのみ説明し、第2の変動ゲームに係わる連続予告設定処理の説明は省略する。すなわち、第1の変動ゲームに係わる連続予告設定処理において、第1の変動ゲームと記載したとき、第2の変動ゲームに係わる連続予告設定処理においては、第2の変動ゲームと読み替えることとなる。同様に、第1の変動ゲームに係わる連続予告設定処理において、第1保留記憶数と記載したとき、第2の変動ゲームに係わる連続予告設定処理においては、第2保留記憶数と読み替えることとなる。
【0157】
演出制御用CPU31aは、連続予告設定処理を実行すると、まず、実行が保留されている第1の変動ゲームの中(但し、入力した先読みコマンドにより指定された変動内容は除く)に、はずれリーチ演出又は大当り演出を演出内容とする第1の変動ゲームが存在するか否かについて、判定する(ステップS201)。
【0158】
具体的には、演出制御用CPU31aは、演出制御用RAM31cの各第1保留記憶数に対応付けられて記憶されている先読みコマンドの中に、はずれリーチ演出の可能性があること、はずれリーチ演出が確定していること、又は大当り演出を示す先読みコマンドが存在するか否かを判定する。言い換えると、演出制御用CPU31aは、記憶されている先読みコマンドの中に、はずれ確定を指示する先読みコマンド以外の先読みコマンドが記憶されているか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、はずれリーチ演出又は大当り演出を演出内容とする第1の変動ゲームが存在することを認識できる。
【0159】
ステップS201の判定結果が肯定の場合、演出制御用CPU31aは、連続予告の途中でリーチ演出や大当り演出が実行されることを避けるため、連続予告を実行しないと決定し、連続予告設定処理を終了する。
【0160】
一方、ステップS201の判定結果が否定の場合、すなわち、実行が保留されている第1の変動ゲームの中に、はずれリーチ演出又は大当り演出を演出内容とする第1の変動ゲームが存在しないと判定した場合、演出制御用CPU31aは、連続予告を実行させるか否かの抽選を行う(ステップS202)。なお、この抽選における当選確率は、入力した先読みコマンドにより指定される変動内容と第1保留記憶数に基づき、決定される。具体的には、第1保留記憶数が「2」のときにおいて、演出内容が大当り演出の場合には、10/100の確率で抽選し、演出内容がはずれリーチ演出確定の場合には、10/100の確率で抽選し、演出内容がはずれリーチ演出の可能性がありの場合には、30/100の確率で抽選し、演出内容がはずれ演出の場合には、30/100の確率で抽選する。
【0161】
第1保留記憶数が「3」のときにおいて、演出内容が大当り演出の場合には、20/100の確率で抽選し、演出内容がはずれリーチ演出確定の場合には、20/100の確率で抽選し、演出内容がはずれリーチ演出の可能性がありの場合には、20/100の確率で抽選し、演出内容がはずれ演出の場合には、10/100の確率で抽選する。
【0162】
第1保留記憶数が「4」のときにおいて、演出内容が大当り演出の場合には、70/100の確率で抽選し、演出内容がはずれリーチ演出確定の場合には、60/100の確率で抽選し、演出内容がはずれリーチ演出の可能性がありの場合には、0/100の確率で抽選し、演出内容がはずれ演出の場合には、0/100の確率で抽選する(すなわち、必ず落選する)。
【0163】
このような抽選確率としているため、第1保留記憶数が「4」のときに連続予告が実行される場合には、大当り演出又ははずれリーチ演出の実行が確定し、少なくともリーチ演出が行われることとなる。また、連続予告を伴って実行される第1の変動ゲームの数(すなわち、第1保留記憶数)が多いほど、大当り演出が実行される確率が高くなる一方、はずれリーチ演出又ははずれ演出が実行される確率が低くなる。このため、第1保留記憶数が多いときに連続予告が実行されるほど、大当り信頼度が高くなる。
【0164】
ステップS202の抽選に当選した場合、演出制御用CPU31aは、連続予告の実行を決定する(ステップS203)。そして、演出制御用CPU31aは、入力した先読みコマンドと、現在設定されている演出モードに基づき、事前判定された変動パターン又は演出内容を特定する(ステップS204)。
【0165】
具体的には、
図9に示すように、入力した先読みコマンドの上位コマンドが、はずれ確定又はリーチ可能を指定している場合、下位コマンドが「00H」であるならば、演出制御用CPU31aは、はずれリーチ演出が実行される可能性があり、且つ、はずれとなる変動ゲームであることを判定する。また、入力した先読みコマンドの上位コマンドが、はずれ確定又はリーチ可能を指定している場合、下位コマンドが「1EH」であるならば、演出制御用CPU31aは、リーチ演出なしではずれとなる変動ゲームであることを判定する。
【0166】
また、
図10に示すように、入力した先読みコマンドの上位コマンドが、はずれリーチ確定を指定している場合、設定されている演出モードに基づき、決定されうる変動パターンから構成される変動パターン群を特定する。すなわち、通常モードM1又は変短モードM5が設定されている場合、はずれリーチ変動パターンP11〜P40からなる変動パターン群を特定する。また、確変示唆モードM4が設定されている場合、はずれリーチ変動パターンP111〜P140からなる変動パターン群を特定する。確変確定モードM3又は準備モードM2が設定されている場合、はずれリーチ変動パターンP211〜P240からなる変動パターン群を特定する。そして、演出制御用CPU31aは、特定した変動パターン群の中から入力した先読みコマンドの下位コマンドに応じて、事前判定されたはずれリーチ変動パターンを特定する。
【0167】
また、
図11に示すように、入力した先読みコマンドの上位コマンドが、第1の変動ゲームで大当りとなる(特
図1大当り)を指定している場合、設定されている演出モードと、事前判定された大当り遊技の種類に基づき、決定されうる変動パターンから構成される変動パターン群を特定する。すなわち、大当りZAが事前判定された場合であって、通常モードM1又は変短モードM5が設定されている場合、大当り変動パターンP61〜P70からなる変動パターン群を特定する。また、大当りZAが事前判定された場合であって、確変示唆モードM4が設定されている場合、大当り変動パターンP161〜P170からなる変動パターン群を特定する。大当りZAが事前判定された場合であって、確変確定モードM3又は準備モードM2が設定されている場合、大当り変動パターンP261〜P270からなる変動パターン群を特定する。
【0168】
同様に、大当りZB,ZD,ZEが事前判定された場合であって、通常モードM1又は変短モードM5が設定されている場合、大当り変動パターンP51〜P60からなる変動パターン群を特定する。また、大当りZB,ZD,ZEが事前判定された場合であって、確変示唆モードM4が設定されている場合、大当り変動パターンP151〜P160からなる変動パターン群を特定する。大当りZB,ZD,ZEが事前判定された場合であって、確変確定モードM3又は準備モードM2が設定されている場合、大当り変動パターンP251〜P260からなる変動パターン群を特定する。
【0169】
同様に、大当りZCが事前判定された場合であって、通常モードM1又は変短モードM5が設定されている場合、大当り変動パターンP41〜P50からなる変動パターン群を特定する。また、大当りZCが事前判定された場合であって、確変示唆モードM4が設定されている場合、大当り変動パターンP141〜P150からなる変動パターン群を特定する。大当りZCが事前判定された場合であって、確変確定モードM3又は準備モードM2が設定されている場合、大当り変動パターンP241〜P250からなる変動パターン群を特定する。そして、演出制御用CPU31aは、特定した変動パターン群の中から入力した先読みコマンドの下位コマンドに応じて、事前判定された大当り変動パターンを特定する。
【0170】
また、
図12に示すように、入力した先読みコマンドの上位コマンドが、第2の変動ゲームで大当りとなる(特
図2大当り)を指定している場合、設定されている演出モードと、事前判定された大当り遊技の種類に基づき、決定されうる変動パターンから構成される変動パターン群を特定する。すなわち、大当りZaが事前判定された場合であって、通常モードM1又は変短モードM5が設定されている場合、大当り変動パターンP61〜P70からなる変動パターン群を特定する。また、大当りZaが事前判定された場合であって、確変示唆モードM4が設定されている場合、大当り変動パターンP161〜P170からなる変動パターン群を特定する。大当りZaが事前判定された場合であって、確変確定モードM3又は準備モードM2が設定されている場合、大当り変動パターンP261〜P270からなる変動パターン群を特定する。
【0171】
同様に、大当りZb,Zd,Zeが事前判定された場合であって、通常モードM1又は変短モードM5が設定されている場合、大当り変動パターンP51〜P60からなる変動パターン群を特定する。また、大当りZb,Zd,Zeが事前判定された場合であって、確変示唆モードM4が設定されている場合、大当り変動パターンP151〜P160からなる変動パターン群を特定する。大当りZb,Zd,Zeが事前判定された場合であって、確変確定モードM3又は準備モードM2が設定されている場合、大当り変動パターンP251〜P260からなる変動パターン群を特定する。
【0172】
同様に、大当りZcが事前判定された場合であって、通常モードM1又は変短モードM5が設定されている場合、大当り変動パターンP41〜P50からなる変動パターン群を特定する。また、大当りZcが事前判定された場合であって、確変示唆モードM4が設定されている場合、大当り変動パターンP141〜P150からなる変動パターン群を特定する。大当りZcが事前判定された場合であって、確変確定モードM3又は準備モードM2が設定されている場合、大当り変動パターンP241〜P250からなる変動パターン群を特定する。そして、演出制御用CPU31aは、特定した変動パターン群の中から入力した先読みコマンドの下位コマンドに応じて、事前判定された大当り変動パターンを特定する。
【0173】
以上により、本実施形態の演出制御用CPU31aが、主制御用CPU30a(先読み情報出力手段)が出力した先読みコマンド(先読み情報)を利用して、実行保留中の変動ゲームの演出内容(変動パターン、大当りの有無、大当り遊技の種類、リーチの有無、リーチの種類など)を事前に判定する事前判定手段となる。また、演出制御用CPU31aは、設定されている演出モードに対応する演出内容(変動パターン群)の中から先読みコマンド(の下位コマンド)に基づき、演出内容を判定する。すなわち、演出制御用CPU31aは、入力した先読みコマンド(の下位コマンド)と、設定されている演出モード(に対応する遊技状態)に基づき、変動パターンを特定し、当該変動パターンを利用して変動ゲームの演出内容を事前に判定する。
【0174】
次に、演出制御用CPU31aは、予告パターンテーブルを参照して、先読みコマンドにより指定された保留記憶数と、事前判定された変動ゲームの演出内容に基づき、連続予告の演出態様を特定する予告パターンを決定する(ステップS205)。
【0175】
すなわち、
図15に示すように、事前判定された変動ゲームの演出内容が、はずれ確定又ははずれリーチ演出の可能性(リーチ可能)がある場合には、演出制御用CPU31aは、はずれ用の予告パターンテーブルを参照して、保留記憶数に応じて予告パターンを決定する。また、事前判定された変動ゲームの演出内容が、はずれリーチ確定の場合には、演出制御用CPU31aは、はずれリーチ用の予告パターンテーブルを参照して、保留記憶数及び事前判定した変動パターンに応じて予告パターンを決定する。また、事前判定された変動ゲームの演出内容が、大当りの場合には、演出制御用CPU31aは、大当り用の予告パターンテーブルを参照して、保留記憶数及び事前判定した変動パターンに応じて予告パターンを決定する。
【0176】
なお、予告パターンの中には、特定の変動パターン専用の予告パターンが存在するようになっている。このため、変動パターンにより特定される変動ゲームの演出内容に関連した内容の連続予告を実行させる予告パターンを設けることが可能となっている。例えば、変動ゲームが大当りZAとなるときに決定されうる変動パターンP70が事前判定された場合、又は最終結果以外の演出内容が変動パターンP70と同様である変動パターンP40が事前判定された場合、大当りZAが付与されること示唆する連続予告を実行させる予告パターンYP22〜YP24が決定可能となっている。
【0177】
また、例えば、はずれリーチ変動パターンP140又は大当り変動パターンP170が事前判定された場合、リーチ演出が実行されることを示唆する連続予告を実行させる予告パターンYP32〜YP34が決定可能となっている。また、はずれリーチ変動パターンP240が事前判定された場合、又は最終結果以外の演出内容がはずれリーチ変動パターンP240と同様である大当り変動パターンP270が事前判定された場合、事前判定された変動パターンにより特定される内容のリーチ演出(例えば、段階的に演出内容が発展するスーパーリーチ)が実行されることを示唆する連続予告を実行させる予告パターンYP42〜YP44が決定可能となっている。
【0178】
また、変動時間を特定する変動パターンを事前判定しているため、連続予告の対象となる変動ゲームにおいて予め決められたタイミング(例えば、リーチ状態や大当りとなるタイミング)で、連続予告が終了するように連続予告を実行させる予告パターンも設けられている。
【0179】
ここで、予告パターンについて説明する。予告パターンは、連続予告の開始時(第1の変動ゲームが保留されたとき)から、連続予告の対象となる変動ゲームまでの連続予告における演出態様を特定可能に構成されている。例えば、連続予告開始時に表示させるキャラクタの表示態様及び第1の変動ゲームが実行される毎に表示させるキャラクタの表示態様、及びその表示順序を特定可能に構成されている。具体的には、予告パターンYP14は、4回の変動ゲームに亘って実行されるときに決定されるようになっている。そして、予告パターンYP14では、連続予告開始時におけるキャラクタの表示態様、連続予告開始後、1回目〜4回目の第1の変動ゲームにおけるキャラクタの表示態様を特定可能に構成されている。
【0180】
ここで、
図14の連続予告設定処理の説明に戻る。ステップS205において、演出制御用CPU31aは、決定した予告パターンを、演出制御用RAM31cの所定の記憶領域に記憶する(ステップS206)。また、ステップS206において、演出制御用CPU31aは、入力した先読みコマンドにより指定される第1保留記憶数に基づき、連続予告が残り何回の第1の変動ゲームに亘って実行されるかを示す予告ゲーム残数を設定し、演出制御用RAM31cの所定の記憶領域に記憶する。そして、ステップS206における処理を実行した後、連続予告設定処理を終了する。
【0181】
次に、連続予告を実行させるための連続予告実行処理について説明する。連続予告実行処理は、連続予告が決定され、予告パターンが決定された場合に実行される。まず、第1の変動ゲームを対象とする(変短状態が付与されていないときの)連続予告に係わる連続予告実行処理について説明する。
【0182】
演出制御用CPU31aは、連続予告が決定されると、第1の変動ゲームが保留されたことを契機に、記憶されている予告パターンに基づき、連続予告開始時におけるキャラクタの表示態様を特定し、特定した表示態様のキャラクタを表示させる。
【0183】
また、演出制御用CPU31aは、第1の変動ゲームが実行される毎(第1の変動ゲームに係わる変動パターン指定コマンドを入力する毎)に、予告パターンに基づき、キャラクタの表示態様を特定し、特定した表示態様のキャラクタを表示させる。また、第1の変動ゲームが実行される毎に、演出制御用CPU31aは、予告ゲーム残数から1減算して、更新する。そして、予告ゲーム残数が「0」となったとき、演出制御用CPU31aは、連続予告を終了させる。
【0184】
なお、第2の変動ゲームが途中で実行される場合、キャラクタの表示態様及び予告残数を更新することなく、そのまま表示し続けるようになっている。また、連続予告中、大当り遊技又はリーチ演出が実行された場合(例えば、変短状態が付与されていないときに第1の変動ゲームを対象として連続予告が開始され、連続予告が終了する前に優先的に実行される第2の変動ゲームにて大当り遊技又はリーチ演出が実行された場合)、連続予告は中止するように構成されている。
【0185】
次に、第2の変動ゲームを対象とする(変短状態が付与されているときの)連続予告に係わる連続予告実行処理について説明する。
演出制御用CPU31aは、連続予告が決定されると、第2の変動ゲームが保留されたことを契機に、記憶されている予告パターンに基づき、連続予告開始時におけるキャラクタの表示態様を特定し、特定した表示態様のキャラクタを表示させる。
【0186】
また、演出制御用CPU31aは、第2の変動ゲームが実行される毎(第2の変動ゲームに係わる変動パターン指定コマンドを入力する毎)に、予告パターンに基づき、キャラクタの表示態様を特定し、特定した表示態様のキャラクタを表示させる。また、第2の変動ゲームが実行されると後に、演出制御用CPU31aは、予告ゲーム残数から1減算して、更新する。そして、予告ゲーム残数が「0」となったとき、連続予告を終了させる。
【0187】
これにより、本実施形態の演出制御用CPU31aが、事前に判定した変動ゲームの演出内容に応じた連続予告(先読み演出)を実行させる先読み演出実行手段となる。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
【0188】
(1)演出制御用CPU31aは、入力した先読みコマンド(の下位コマンド)と、設定されている演出モード(又は演出モードに対応する遊技状態)に基づき、変動パターンを特定し、当該変動パターンを利用して変動ゲームの演出内容を事前判定することができる。このため、先読みした変動ゲームの演出内容に応じて連続予告(先読み演出)を実行させることができる。また、先読みコマンドが同じであっても、設定されている演出モード(に応じた遊技状態)が異なる場合、対応する変動パターンを異ならせている。このため、先読みコマンドを共通化することができ、出力する情報量及び記憶する情報量を少なくすることができる。また、先読みした変動パターンにより特定される変動時間に応じて連続予告を実行させることができる。
【0189】
また、大当り遊技が付与される場合、演出制御用CPU31aは、入力した先読みコマンド(の下位コマンド)と、付与される大当り遊技の種類と、設定されている演出モード(又は演出モードに対応する遊技状態)に基づき、変動パターンを特定し、当該変動パターンを利用して変動ゲームの演出内容を事前判定することができる。このため、先読みコマンドが同じであっても、付与される大当り遊技の種類及び設定されている演出モード(に応じた遊技状態)が異なる場合、対応する変動パターンを異ならせている。従って、先読みコマンドを共通化することができ、出力する情報量及び記憶する情報量を少なくすることができる。
【0190】
(2)先読みコマンド(の上位コマンド)には、大当りの有無についての当選情報と、実行が保留されている変動ゲームの数に関する保留情報と、変動ゲームが当りとなる場合に付与される当り遊技の種類を示す当り遊技情報が含まれている。このため、当選情報に基づき、大当りとなる可能性を示唆する連続予告を実行させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、保留情報に基づき、先読みの対象となる変動ゲームを特定することができるように、又は先読みの対象となる変動ゲームが実行されるまで期待感を煽るように、連続予告を実行させることができる。また、当り遊技情報に基づき、当り遊技の種類を示唆する連続予告を実行させることができる。
【0191】
(3)先読みコマンド(の上位コマンド)には、リーチ演出が実行されることが確定していることを示すリーチ確定情報(リーチ確定)、又はリーチ演出が実行される可能性があることを示すリーチ可能情報(リーチ可能)、リーチ演出が実行されないことが確定していることを示すリーチなし確定情報(はずれ確定)を指定可能に構成されている。これらのリーチ演出に関する情報に基づき、リーチ演出を示唆する連続予告を実行させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0192】
(4)演出制御基板31は、変動パターンを事前判定し、連続予告に関する設定を行う演出制御用CPU31aを備えるため、主制御基板30の負担を少なくすることができる。
【0193】
(5)演出制御用CPU31aは、先読みコマンドに基づき、大当りとなると事前判定した場合には、演出モードに対応する大当り用の変動パターン群の中から変動パターンを事前判定し、はずれリーチとなると事前判定した場合には、演出モードに対応するはずれリーチ用の変動パターン群の中から変動パターンを事前判定する。このように、大当り用の変動パターン群と、はずれリーチ用の変動パターン群を分けることにより、同じ下位コマンドを共通使用しても、異なる変動パターンを特定することができる。また、演出制御用CPU31aは、リーチ確定情報が含まれる場合には、リーチ確定用の変動パターン群の中から変動パターンを事前判定する。これにより、リーチ演出を伴う演出内容を示唆する連続予告を実行できる。また、大当り遊技の種類が異なる場合には、決定可能な変動パターンの種類を異ならせており、それに応じて先読みコマンドも異ならせている。これにより、ある大当り遊技専用の変動パターンにより特定される専用演出の演出内容を示唆する連続予告を実行できる。
【0194】
(6)確変示唆モードM4(特定の演出モード)は、予め決められた移行タイミング(変短状態終了時)で、他の演出モード(確変確定モードM3又は通常モードM1)に移行する可能性がある。そして、確変示唆モードM4から他の演出モードに実際に移行した場合、確変示唆モードM4において事前判定した演出内容が当該他の演出モードでは変更される場合がある。そこで、演出制御用CPU31aは、特定の演出モード中、移行タイミング(変短状態終了時)の少なくとも予め決められた規制期間前から連続予告を実行させることを規制している。より詳しくは、演出制御用CPU31aは、変短回数が終了し、他の演出モード(確変確定モードM3又は通常モードM1)に移行するまでの残り回数が少なくとも第2保留記憶数の上限値以下である場合には連続予告の実行を規制する。すなわち、変短状態終了時(移行タイミング)を跨いで先読み演出を実行することを規制する。これにより、確変示唆モードM4において事前判定された演出内容(変動パターン)に基づく連続予告を実行させたときに、他の演出モードに移行し、事前判定された演出内容(変動パターン)とは異なる内容で変動ゲームが実際に実行される状況を防止できる。このため、確実に事前判定された演出内容に応じた連続予告を行うことができ、遊技者の期待を裏切らない。
【0195】
また、実際に他の演出モードに移行するか否かに関係なく、確変示唆モードM4では、変短回数が終了し、他の演出モード(確変確定モードM3又は通常モードM1)に移行するまでの残り回数が第2保留記憶数の上限値以下である場合、連続予告の実行を規制した。このため、連続予告の有無で移行先の演出モードを事前に認識できてしまうという状況を防止できる。
【0196】
なお、確変示唆モードM4以外の演出モード(例えば、変短モードM5)では、当該演出モードにおける移行タイミング(変短終了時)よりも所定回数前から実行される連続予告を規制していないので、確変示唆モードM4以外の演出モードにおいては、連続予告の実行機会を増やし、楽しませることができる。
【0197】
(7)演出制御用CPU31aは、大当り遊技が付与された場合、当該大当り遊技前の演出モードと、大当り遊技の種類に基づき、当該当り遊技の終了後の演出モードを決定する。このため、現在どのような演出モードが設定されているかについて注目させることができる。また、変動パターン群(演出パターン群)は、遊技状態に基づき決定される一方、演出モードは、遊技状態が予め決められた遊技状態となったとき、当該遊技状態と設定中の演出モードに応じて決定される。このため、主制御用CPU30aは、遊技状態についての情報を認識可能に構成されていれば良く、設定中の演出モードに関する情報を認識する必要がなく、制御負担が少ない。また、特定の遊技状態(大当りZC,Zcが付与された後の遊技状態)に対しては、複数の演出モード(確変確定モードM3及び準備モードM2)が決定可能となっている。そして、同じ特定の遊技状態に移行する場合であっても、前回の演出モードによって、決定される演出モードを異ならすことができる。具体的には、前回の演出モードが通常モードM1、準備モードM2又は変短モードM5である場合には、準備モードM2が決定され、前回の演出モードが確変示唆モードM4又は確変確定モードM3である場合には、確変確定モードM3が決定される。これにより、現在の演出モードによって、移行先の演出モードが変更されるため、遊技の興趣が向上する。また、それに伴い、演出モードに応じた先読み演出が実行させるため、遊技の興趣を向上することができる。
【0198】
(8)また、変動パターン群を決定するために使用する遊技状態は、確変状態の付与状態、変短状態の付与状態、前回付与された当り遊技の種類及び当り遊技終了後に実行された変動ゲーム回数となっており、主制御基板30において必ず特定される情報から構成されている。このため、変動パターン群を決定するために余計な制御負担をかけることがない。
【0199】
なお、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
・上記実施形態において、先読みコマンドでは、複数の情報を1つのコマンドに含ませていたが、1又は複数の情報を複数のコマンドで出力するように構成しても良い。例えば、先読みコマンドの上位コマンドと、下位コマンドをそれぞれ別コマンドで出力しても良い。
【0200】
・上記実施形態において、第2の変動ゲームで大当りとなる場合、先読みコマンドの下位コマンドにより、確変状態の有無が特定可能となっている。このため、先読みコマンドに基づき確変状態の有無を特定し、確変状態の有無を示唆する連続予告を実行させる予告パターンが設けられていても良い。
【0201】
・上記実施形態において、先読みコマンドには、事前判定した大当りの有無に関する当選情報が含まれていたが、含まなくても良い。同様に、先読みコマンドには、事前判定したリーチ演出の有無に関するリーチ情報が含まれていたが、含まなくても良い。同様に、先読みコマンドには、事前判定した大当り遊技の種類に関する当り遊技情報が含まれていたが、含まなくても良い。同様に、先読みコマンドは、確変状態の有無が特定可能となっていたが、特定できなくても良い。
【0202】
・上記実施形態において、大当りが付与されることを示す先読みコマンドの下位コマンドは、変動パターン毎に異ならせていた。この別例として、リーチ確定を指定する先読みコマンドと同様に、演出モード(が設定される遊技状態)が異なる場合には、同じ下位コマンドに対して複数の変動パターンを対応付けても良い。これにより、先読みコマンドの種類を減らすことができる。例えば、先読みコマンドの下位コマンド「00H」に対して、大当り変動パターンP61,P161,P261を対応付けて、演出モードによって特定可能にしてもよい。
【0203】
・上記実施形態において、大当り遊技が付与される場合、先読みコマンドの下位コマンドが同じであっても、大当り遊技の種類によって変動パターンを異ならせている場合があった。この別例として、大当り遊技の種類が異なっても、下位コマンドが同じであれば、同じ変動パターンとしてもよい。
【0204】
・上記実施形態において、通常モードM1が設定される遊技状態と、変短モードM5が設定される遊技状態とでは、決定可能な変動パターン及び振分を異ならせても良い。
・上記実施形態において、確変状態が付与される場合、確変状態が付与される上限変動ゲーム回数(確変状態付与回数)を設定可能にしてもよい。また、変短回数を任意に変更しても良い。
【0205】
・上記実施形態において、変短状態が付与された際、開閉羽根18を開動作させるか否かの抽選結果を導出する普図ゲームの変動時間が短縮されるだけでもよい。また、変短状態が付与された際、普図ゲームの普通当り確率が通常確率から高確率に変動するようにするだけでもよい。また、変短状態が付与された際、普通当り遊技において、開閉羽根18の開放時間の合計を長くするだけでもよい。また、開閉羽根18を開動作させるか否かの抽選結果を導出する普図ゲームの変動時間が短縮される状態、普図ゲームの普通当り確率が通常確率から高確率に変動する状態、普通当り遊技において、開閉羽根18の開放時間の合計を長くする状態のうち、いずれか2つの組み合わせの状態を変短状態においた付与するようにしても良い。
【0206】
・上記実施形態において、確変状態を付与する確変機能を備えなくても良い。また、変短状態を付与する変短機能を備えなくても良い。
・上記実施形態において、開閉手段として開閉羽根18を設けたが、その態様は、任意に変更して良く、開閉羽根18の代わりに開閉扉を設けても良い。
【0207】
・上記実施形態において、リーチ判定確率は、保留記憶数に応じて変更しなくてもよい。
・上記実施形態において、大当り遊技の種類及び演出態様を任意に変更しても良い。例えば、ラウンド数や大入賞口19の開放態様などを任意に変更しても良い。また、第1始動入賞口14,第2始動入賞口16のそれぞれにおいて、大当り遊技が付与される割合を任意に変更しても良い。
【0208】
・上記実施形態において、演出モード(に対応する遊技状態)毎に、選択可能な変動パターン及びその選択割合を変更したが、変更しなくても良い。そして、この場合、演出制御用CPU31aによって、演出モード毎に、背景画像だけを変更しても良い。また、演出制御用CPU31aによって、指定された変動パターンの演出時間内で、変動ゲームの演出内容を演出モード毎に変更するだけでも良い。
【0209】
・上記実施形態において、演出制御用CPU31aは、確変示唆モードM4が設定されているとき、変短回数が終了し、他の演出モード(確変確定モードM3又は通常モードM1)に移行するまでの残り回数が第2保留記憶数の上限値以下である場合、連続予告の実行を規制していた。この別例として、確変示唆モードM4以外の演出モード(例えば、変短モードM5)においても、同様に規制しても良い。すなわち、確変示唆モードM4以外の演出モードを特定の演出モードとしてもよい。この場合、同じ先読みコマンドを入力したとしても、特定の演出モード中と移行タイミングを超えたときに設定される他の演出モード中とでは、同じ演出内容(変動パターン)を判定する場合と、異なる演出内容(変動パターン)を判定しうる場合があることが望ましい。
【0210】
・上記実施形態において、演出モードの種類と、設定契機は任意に変更しても良い。
・上記実施形態において、変動パターンの種類、演出時間、演出内容は、任意に変更しても良い。
【0211】
・上記実施形態では、確変示唆モードM4が設定されてから変短回数に相当する回数(70回)の変動ゲームが実行されたとき(変短状態終了時)、確変状態が付与されているならば、次の変動ゲームから確変確定モードM3が設定されたが、そのまま確変示唆モードM4を継続しても良い。
【0212】
・上記実施形態において、演出制御用CPU31aは、確変状態が付与されている場合であって入力された先読みコマンドが同じである場合、確変示唆モードM4中と、変短状態終了時(移行タイミング)を超えたときに設定される確変確定モードM3中では、同じ演出内容(変動パターン)を判定するようにしてもよい。すなわち、確変示唆モードM4に対応する遊技状態のときに決定される変動パターン群と、確変確定モードM3に対応する遊技状態のときに特定される変動パターン群を同じとし、確変示唆モードM4から確変確定モードM3に移行したとしても、同じ先読みコマンドが入力された場合には、同じ変動パターンを特定可能にしてもよい。一方、演出制御用CPU31aは、通常状態が設定されている場合であって入力された先読みコマンドが同じである場合、確変示唆モードM4中と、変短状態終了時(移行タイミング)を超えたときに設定される通常モードM1中では、異なる演出内容を判定する可能性があるようにしてもよい。すなわち、確変示唆モードM4に対応する遊技状態のときに特定される変動パターン群と、通常モードM1に対応する遊技状態のときに特定される変動パターン群を同じとし、確変示唆モードM4中と、通常モードM1中では、同じ先読みコマンドが入力された場合であっても、異なる変動パターンが特定される可能性があるようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU31aは、確変示唆モードM4(特定の演出モード)が設定されている場合には、確変状態の有無に関係なく、移行タイミング(変短状態終了時)の所定期間前から連続予告の実行を規制することが望ましい。すなわち、移行タイミングを跨いで連続予告を実行することを規制することが望ましい。これにより、連続演出の実行有無で、確変示唆モードM4中において、確変状態が付与されるか否かを認識できなくすることができる。
【0213】
・上記実施形態において、演出制御用CPU31aは、変短回数が終了し、他の演出モードに移行するまでの残り回数が第2保留記憶数の上限値以下である場合には少なくとも連続予告の実行を規制するようにしたが、規制タイミング(規制期間)は、任意に変更してもよい。例えば、演出制御用CPU31aは、変短状態が終了するまでの回数が8回以下であるときに、規制するようにしてもよい。
【0214】
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)上記遊技機において、前記事前判定手段は、前記当選情報に基づき、当りとなると判定した場合には、演出モードに対応する当り用の演出パターン群の中から演出パターンを決定し、はずれとなると判定した場合には、演出モードに対応するはずれ用の演出パターン群の中から演出パターンを決定するようにしてもよい。
【0215】
(ロ)上記遊技機において、前記事前判定手段は、前記リーチ確定情報が含まれる場合には、リーチ確定用の演出パターン群の中から演出パターンを決定するようにしてもよい。
【0216】
(ハ)上記遊技機において、当り遊技の種類が異なる場合には、決定可能な演出パターンの種類を異ならせており、それに応じて設定可能な演出パターン情報も異ならせているようにしてもよい。
【0217】
(ニ)変動ゲームの演出内容を特定する際に使用される演出パターンを、複数の演出パターンの中から決定する演出パターン決定手段と、前記変動パターンに基づき、変動ゲームを実行させるように制御する演出制御手段と、実行保留中の変動ゲームに関する先読み情報を出力する先読み情報出力手段と、前記先読み情報出力手段が出力した先読み情報を利用して、実行保留中の変動ゲームの演出内容を事前に判定する事前判定手段と、前記事前判定手段が判定した変動ゲームの演出内容に応じた先読み演出を実行させる先読み演出実行手段と、を備え、1又は複数の演出パターンによって構成される演出パターン群が複数用意されていると共に、各演出パターン群には、それぞれ遊技状態が対応付けられており、前記演出パターン決定手段は、遊技状態に応じた演出パターン群の中から、演出パターンを決定するように構成されており、前記演出制御手段は、遊技状態と、前記演出パターン決定手段により決定された演出パターンに基づき、具体的な変動ゲームの演出内容を特定し、当該演出内容の変動ゲームを実行させるように構成されており、前記先読み情報出力手段は、現在の遊技状態に応じた演出パターン群の中から実行保留中の変動ゲームの演出内容を事前に特定し、当該変動ゲームの演出内容を特定する先読み情報を出力するように構成されており、前記先読み情報は、遊技状態毎に、1つの演出パターンを特定可能に構成されており、前記事前判定手段は、前記先読み情報出力手段から入力した前記先読み情報と、遊技状態に基づき、演出パターンを特定し、当該演出パターンを利用して変動ゲームの演出内容を事前に判定することを特徴とする遊技機。
【0218】
(ホ)変動ゲームの演出内容を特定する際に使用される演出パターンを、複数の演出パターンの中から決定する演出パターン決定手段と、前記演出パターンに基づき、変動ゲームを実行させるように制御する演出制御手段と、実行保留中の変動ゲームに関する先読み情報を出力する先読み情報出力手段と、前記先読み情報出力手段が出力した先読み情報を利用して、実行保留中の変動ゲームの演出内容を事前に判定する事前判定手段と、前記事前判定手段が判定した変動ゲームの演出内容に応じた先読み演出を実行させる先読み演出実行手段と、を備え、1又は複数の演出パターンによって構成される演出パターン群が複数用意されていると共に、各演出パターン群には、それぞれ遊技状態が対応付けられており、前記演出パターン決定手段は、遊技状態に応じた演出パターン群の中から、演出パターンを決定するように構成されており、前記演出制御手段は、遊技状態に基づき、複数の演出モードの中から演出モード設定手段により設定された演出モードと、前記演出パターン決定手段により決定された演出パターンに基づき、具体的な変動ゲームの演出内容を特定し、当該演出内容の変動ゲームを実行させるように構成されており、前記先読み情報出力手段は、現在の遊技状態に応じた演出パターン群の中から実行保留中の変動ゲームの演出内容を事前に特定し、当該変動ゲームの演出内容を特定する先読み情報を出力するように構成されており、前記先読み情報は、遊技状態毎に、1つの演出パターンを特定可能に構成されており、前記事前判定手段は、前記先読み情報出力手段から入力した前記先読み情報と、設定されている演出モードに対応する遊技状態に基づき、演出パターンを特定し、当該演出パターンを利用して変動ゲームの演出内容を事前に判定することを特徴とする遊技機。
【0219】
(ヘ)上記遊技機において、遊技状態は、確変状態の有無、変短状態の有無、前回付与された大当り遊技の種類、及び大当り遊技終了後に実行された変動ゲーム数により特定可能に構成されており、1の遊技状態に対して、1又は複数の演出モードが対応付けられているようにしてもよい。
【0220】
(ト)上記遊技機において、前記演出モード決定手段は、当り遊技が付与された場合、当該当り遊技前の演出モードと、当り遊技の種類に基づき、当該当り遊技の終了後の演出モードを決定するようにしてよい。
【0221】
(チ)上記遊技機において、前記演出パターン群は、遊技状態に基づき、決定され、前記演出モード決定手段は、遊技状態が予め決められた遊技状態となったとき、当該遊技状態に応じて決定可能な演出モードの中から、設定中の演出モードに基づき新たな演出モードを決定するように構成され、特定の遊技状態となるときにおいては、予め決められた複数の演出モードの中から、特定の遊技状態となる前に設定されていた演出モードに基づき、新たな演出モードが決定されるようにしてもよい。
【0222】
(リ)上記遊技機において、遊技状態は、確変状態の付与状態、変短状態の付与状態、前回付与された当り遊技の種類及び当り遊技終了後に実行された変動ゲーム回数のうち少なくとも1つの情報に基づき特定されるようにしてもよい。