特許第6404924号(P6404924)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6404924
(24)【登録日】2018年9月21日
(45)【発行日】2018年10月17日
(54)【発明の名称】プログラムおよび装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/30 20090101AFI20181004BHJP
   H04W 16/32 20090101ALI20181004BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20181004BHJP
   H04W 92/20 20090101ALI20181004BHJP
【FI】
   H04W52/30
   H04W16/32
   H04W72/04 111
   H04W92/20
【請求項の数】26
【全頁数】29
(21)【出願番号】特願2016-535032(P2016-535032)
(86)(22)【出願日】2014年11月6日
(65)【公表番号】特表2017-503391(P2017-503391A)
(43)【公表日】2017年1月26日
(86)【国際出願番号】US2014064426
(87)【国際公開番号】WO2015102747
(87)【国際公開日】20150709
【審査請求日】2016年6月29日
(31)【優先権主張番号】61/924,194
(32)【優先日】2014年1月6日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/495,729
(32)【優先日】2014年9月24日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515140897
【氏名又は名称】インテル アイピー コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】シヴァネサン、カティラヴェトピライ
(72)【発明者】
【氏名】コック、アリ ティー.
(72)【発明者】
【氏名】ジャ、サティシュ シー.
(72)【発明者】
【氏名】ヴァニタンビー、ラス
(72)【発明者】
【氏名】ジャン、ユジアン
【審査官】 三枝 保裕
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2013/025562(WO,A2)
【文献】 Samsung,Power headroom report for inter-ENB CA[online],3GPP TSG-RAN WG2#84 R2-133823,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_84/Docs/R2-133823.zip>,2013年11月 1日
【文献】 Qualcomm Incorporated,Procedures for dual connectivity[online],3GPP TSG-RAN WG2#84 R2-134002,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_84/Docs/R2-134002.zip>,2013年11月 2日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(UE)により実行されるプログラムであって、前記UEに、
デュアルコネクティビティに対する電力ヘッドルーム(PHR)情報に関連付けられた媒体アクセス制御制御要素(MAC制御要素)を生成する手順であって、前記MAC制御要素は、複数の無線プライマリセル(複数の無線PCell)のための複数のPHR値を含み、前記MAC制御要素は、前記複数の無線PCellのうちの第1の無線PCell関連付けられた前記複数のPHR値のうちの一つを含む、スタセルグループに関連付けられた1または複数の第1のオクテットと、前記複数の無線PCellのうちの第2の無線PCellに関連付けられた前記複数のPHR値のうちの一つを含む、カンダリセルグループに関連付けられた1または複数の第2のオクテットと、を有する、手順と、
前記UEの送信回路に、前記複数のPHR値を含む前記MAC制御要素を1又は複数の進化型ノードBに送信させる手順とを実行させる
プログラム。
【請求項2】
前記1または複数の第1のオクテットは、第1の物理アップリンク制御チャネル送信電力(第1のPUCCH送信電力)に基づいて前記第1の無線PCellに関連付けられた前記PHR値を示す第1のタイプ2PHRフィールドを含み、
前記1または複数の第2のオクテットは、第2のPUCCH送信電力に基づいて前記第2の無線PCellに関連付けられた前記PHR値を示す第2のタイプ2PHRフィールドを含む、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記1または複数の第1のオクテットは、第1の物理アップリンク共有チャネル送信電力(第1のPUSCH送信電力)に基づいて前記第1の無線PCellに関連付けられた前記PHR値を示す第1のタイプ1PHRフィールドを含み、
前記1または複数の第2のオクテットは、第2のPUSCH送信電力に基づいて前記第2の無線PCellに関連付けられた前記PHR値を示すタイプ1PHRフィールドを含む、
請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記1または複数の第1のオクテットは、前記第1の無線PCellの最大出力電力を示す第1のPCMAX,cフィールドを含み、
前記1または複数の第2のオクテットは、前記第2の無線PCellの最大出力電力を示す第2のPCMAX,cフィールドを含む、
請求項1から3のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項5】
前記プログラムは、さらに、前記UEに、
前記MAC制御要素の送信の時間を特定すべく、1より多い周期PHRタイマを監視する手順を実行させる
請求項1から4のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項6】
進化型ノードB(eNB)に含まれる装置であって、前記装置は、
送信回路と、
前記送信回路に連結されたプロセッサ回路とを備え、
前記プロセッサ回路は、
デュアルコネクティビティに対するPHR情報の送信の時間を特定すべく、ユーザ機器(UE)により使用される1より多い周期電力ヘッドルームタイマ(周期電力PHRタイマ)のうちの少なくとも1つに対応する少なくとも1つの期間を決定する手順と、
前記送信回路に、前記少なくとも1つの期間に基づいて、少なくとも1つの値を含む信号を前記UEに送信させる手順と、
前記信号の送信に応答して、媒体アクセス制御制御要素(MAC制御要素)を含む受信した通信を特定する手順であって、前記MAC制御要素は、複数の無線プライマリセル(複数の無線PCell)のための複数のPHR値を含み、前記MAC制御要素は、前記複数の無線PCellのうちの第1の無線PCell関連付けられた前記複数のPHR値のうちの一つを含む、前記eNBに対応するマスタセルグループに関連付けられた1または複数の第1のオクテットと、第2の無線PCell関連付けられた前記複数のPHR値のうちの一つを含む、遠隔のeNBに対応するセカンダリセルグループに関連付けられた1または複数の第2のオクテットと、を含む、手順とを実行する
装置。
【請求項7】
前記1または複数の第1のオクテットは、第1の物理アップリンク制御チャネル送信電力(第1のPUCCH送信電力)に基づいて前記第1の無線PCellに関連付けられた前記PHR値を示す第1のタイプ2PHRフィールドを含み、
前記1または複数の第2のオクテットは、第2のPUCCH送信電力に基づいて前記第2の無線PCellに関連付けられた前記PHR値を示す第2のタイプ2PHRフィールドを含む、
請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記1または複数の第1のオクテットは、第1の物理アップリンク共有チャネル送信電力(第1のPUSCH送信電力)に基づいて前記第1の無線PCellに関連付けられた前記PHR値を示す第1のタイプ1PHRフィールドを含み、
前記1または複数の第2のオクテットは、第2のPUSCH送信電力に基づいて前記第2の無線PCellに関連付けられた前記PHR値を示すタイプ1PHRフィールドを含む、
請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記1または複数の第1のオクテットは、前記第1の無線PCellの最大出力電力を示す第1のPCMAX,cフィールドを含み、
前記1または複数の第2のオクテットは、前記第2の無線PCellの最大出力電力を示す第2のPCMAX,cフィールドを含む、
請求項7に記載の装置。
【請求項10】
前記プロセッサ回路は、前記送信回路に、前記PHR値のうちの少なくとも1つを、X2インターフェースを介して前記遠隔のeNBに送信させる
請求項6から9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記プロセッサ回路は、少なくとも1つのパスロス閾値を決定し、
前記信号は、前記少なくとも1つのパスロス閾値を含む
請求項6から10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記プロセッサ回路は、前記PHR情報の前記送信を制御すべく、情報エレメントを生成し、前記送信回路に、前記情報エレメントの生成に応答して前記信号を送信させる
請求項6から11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記情報エレメントは、前記マスタセルグループに関連付けられられた周期PHRタイマフィールドと、前記セカンダリセルグループに関連付けられたPHRタイマフィールドと、前記マスタセルグループに関連付けられた禁止タイマフィールドと、前記セカンダリセルグループに関連付けられた禁止タイマフィールドとを含むMAC−MainConfig情報エレメントを有する
請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記情報エレメントは、マスタセルグループパスロス変化フィールド、および、セカンダリセルグループパスロス変化フィールドを有する
請求項13に記載の装置。
【請求項15】
ユーザ機器(UE)に含まれる装置であって、
前記装置は、
送信回路と、
前記送信回路に連結されたプロセッサ回路とを備え、前記プロセッサ回路は、マスタセルグループの第1のeNBによって提供された第1の無線プライマリセル(第1の無線PCell)上と、セカンダリセルグループの第2のeNBによって提供された第2の無線PCell上とで同時に動作し、
前記第1の無線PCellに関連付けられた電力ヘッドルーム値(PHR値)と、前記第2の無線PCellに関連付けられたPHR値とを計算し、
前記プロセッサ回路は、媒体アクセス制御制御要素(MAC制御要素)を生成し、
前記MAC制御要素は、両方のPHR値を含み、
前記MAC制御要素は、前記第1の無線PCellに関連付けられた前記PHR値を含む1または複数の第1のオクテットと、前記第2の無線PCellに関連付けられた前記PHR値を含む1または複数の第2のオクテットと、を有し、
前記プロセッサ回路は、前記送信回路に、両方の前記PHR値を含む前記MAC制御要素を、前記第1のeNBおよび第2のeNBのうちの少なくとも1つに送信させる
装置。
【請求項16】
前記1または複数の第1のオクテットは、第1の物理アップリンク制御チャネル送信電力(第1のPUCCH送信電力)に基づいて前記第1の無線PCellに関連付けられた前記PHR値を示す第1のタイプ2PHRフィールドを含み、
前記1または複数の第2のオクテットは、第2のPUCCH送信電力に基づいて前記第2の無線PCellに関連付けられた前記PHR値を示す第2のタイプ2PHRフィールドを含む、
請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記1または複数の第1のオクテットは、第1の物理アップリンク共有チャネル送信電力(第1のPUSCH送信電力)に基づいて前記第1の無線PCellに関連付けられた前記PHR値を示す第1のタイプ1PHRフィールドを含み、
前記1または複数の第2のオクテットは、第2のPUSCH送信電力に基づいて前記第2の無線PCellに関連付けられた前記PHR値を示すタイプ1PHRフィールドを含む、
請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記1または複数の第1のオクテットは、前記第1の無線PCellの最大出力電力を示す第1のPCMAX,cフィールドを含み、
前記1または複数の第2のオクテットは、前記第2の無線PCellの最大出力電力を示す第2のPCMAX,cフィールドを含む、
請求項15から17のいずれか一項に記載の装置。
【請求項19】
前記プロセッサ回路は、前記MAC制御要素の送信の時間を特定すべく、1より多い周期PHRタイマを監視する
請求項15から18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項20】
前記プロセッサ回路は、前記送信回路に、前記MAC制御要素を、前記第1のeNBへ送信させる
請求項15から19のいずれか一項に記載の装置。
【請求項21】
前記プロセッサ回路は、前記送信回路に、前記MAC制御要素を、前記第2のeNBへ送信させる
請求項15から20のいずれか一項に記載の装置。
【請求項22】
プロセッサにより実行されるプログラムであって、前記プロセッサに、
デュアルコネクティビティに対するPHR情報の送信の時間を特定すべく、ユーザ機器(UE)により使用される1より多い周期電力ヘッドルームタイマ(周期電力PHRタイマ)のうちの少なくとも1つに対応する少なくとも1つの期間を決定する手順と、
送信回路に、前記少なくとも1つの期間に基づいて、少なくとも1つの値を含む信号を前記UEへ送信させる手順と、
前記信号の送信に応答して、媒体アクセス制御制御要素(MAC制御要素)を含む受信した通信を特定する手順であって、前記MAC制御要素は、複数の無線プライマリセル(複数の無線PCell)のための複数のPHR値を含み、前記MAC制御要素は、前記複数の無線PCellのうちの第1の無線PCell関連付けられた前記複数のPHR値のうちの一つを含む、第1の進化型ノードB(第1のeNB)に対応するマスタセルグループに関連付けられた1または複数の第1のオクテットと、前記複数の無線PCellのうちの第2の無線PCell関連付けられた前記複数のPHR値のうちの一つを含む、異なる第2のeNBに対応するセカンダリセルグループに関連付けられた1または複数の第2のオクテットと、を含む、手順とを実行させる
プログラム。
【請求項23】
前記1または複数の第1のオクテットは、第1の物理アップリンク制御チャネル送信電力(第1のPUCCH送信電力)に基づいて前記第1の無線PCellに関連付けられた前記PHR値を示す第1のタイプ2PHRフィールドを含み、
前記1または複数の第2のオクテットは、第2のPUCCH送信電力に基づいて前記第2の無線PCellに関連付けられた前記PHR値を示す第2のタイプ2PHRフィールドを含む、
請求項22に記載のプログラム。
【請求項24】
前記1または複数の第1のオクテットは、第1の物理アップリンク共有チャネル送信電力(第1のPUSCH送信電力)に基づいて前記第1の無線PCellに関連付けられた前記PHR値を示す第1のタイプ1PHRフィールドを含み、
前記1または複数の第2のオクテットは、第2のPUSCH送信電力に基づいて前記第2の無線PCellに関連付けられた前記PHR値を示すタイプ1PHRフィールドを含む、
請求項23に記載のプログラム。
【請求項25】
前記1または複数の第1のオクテットは、前記第1の無線PCellの最大出力電力を示す第1のPCMAX,cフィールドを含み、
前記1または複数の第2のオクテットは、前記第2の無線PCellの最大出力電力を示す第2のPCMAX,cフィールドを含む、
請求項23に記載のプログラム。
【請求項26】
前記プロセッサに、さらに、前記PHR値のうちの少なくとも1つを、前記第1のeNBから前記第2のeNBへ、X2インターフェースを介して送信させる
請求項22から25のいずれか一項に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本願は、「ADVANCED WIRELESS COMMUNICATION SYSTEMS AND TECHNIQUES」と題する2014年1月6日に出願された米国仮特許出願第61/924,194号に基づく優先権を主張する、「POWER HEADROOM REPORTING WITH DUAL CONNECTIVITY」と題する2014年9月24日に出願された米国特許出願第14/495,729号に基づく優先権を主張し、それらの開示は参照によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明の複数の実施形態は、概してデータ処理の技術分野に関し、より具体的には、ネットワークによってデータを通信すべく動作可能なコンピュータデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
本明細書において提供される背景技術の説明は、概して本開示の背景を提示する目的のものである。現在名を挙げられている発明者らの研究は、この背景技術の章において説明される範囲において、出願時に別途従来技術としてみなされ得ない説明の複数の態様とともに、明示的にも暗示的にも本開示に対する従来技術とは認められない。本明細書において別段の指示が無い限り、本章で説明される複数の手法は、本開示の中の複数の請求項に対する従来技術ではなく、本章にそれらが含まれることによって従来技術と認められるものではない。
【0004】
基地局との通信において、ユーザ機器(「UE」)は、基地局への送信のための複数のアップリンクリソースに与える有限の量の電力を有する。ロングタームエボリューション(「LTE」)などのいくつかの規格に従って、基地局は、UEが複数のアップリンク無線リソースを効率的に割り当てる、又は管理するのを補助し得る。基地局が補助するために、UEは、1又は複数のアップリンク制御チャネルで基地局に自身の電力ヘッドルーム(「PHR」)を報告し得る。基地局は、それから、UEがその最大送信電力に到達する前に使用可能であるだろうサブフレーム毎のアップリンク帯域幅がどの程度広いか、又は狭いかを決定するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0005】
本発明の複数の実施形態は、複数の添付図面の複数の図において例として示されるのであって、限定するために示されるのではない。添付図面において、同様の参照番号は同様の要素を示す。本開示における発明の一(「an」又は「one」)実施形態への複数の参照は、必ずしも同一の実施形態を参照しているのではなく、それらは少なくとも1つの実施形態を意味し得ることが留意されるべきである。
【0006】
図1】様々な実施形態による、UEがデュアルコネクティビティに適合させられ得る環境を示すブロック図である。
図2】様々な実施形態による、二重に接続されたUEにサービス提供をするための2つのeNBのアーキテクチャを示すブロック図である。
図3】様々な実施形態による、二重に接続されたUEにサービス提供するための2つのeNBの他のアーキテクチャを示すブロック図である。
図4】様々な実施形態による、二重接続モードで動作し得るUEのアーキテクチャを示すブロック図である。
図5】様々な実施形態による、二重接続モードで動作し得るUEの別のアーキテクチャを示すブロック図である。
図6】様々な実施形態による、媒体アクセス制御(「MAC」)制御要素を示すブロック図である。
図7】様々な実施形態による、二重接続モードで動作し得るUEに適合させられたMAC制御要素を示すブロック図である。
図8】様々な実施形態による、デュアルコネクティビティに関連付けられた複数のPHR値を推定するための方法を示すフロー図である。
図9】様々な実施形態による、1又は複数のイベントを検出することに基づいて第1及び第2の推定されたPHR値を送信するための方法を示すフロー図である。
図10】様々な実施形態による、デュアルコネクティビティに適合させられたUEに関連付けられたアップリンク送信電力を計算するための方法を示すフロー図である。
図11】様々な実施形態による、無線通信ネットワークにおいて動作するよう適合させられたコンピューティングデバイスを示すブロック図である。
図12】様々な実施形態による、送信デバイスを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下の詳細な説明において、本明細書の一部を形成する複数の添付図面を参照する。全体を通して同様の数字は同様の部分を指定し、実施され得る複数の実施形態が例として示される。複数の他の実施形態が用いられてよく、構造的又は論理的な複数の変更が本開示の範囲から逸脱することなく成され得ることが理解されるべきである。従って、以下の詳細な説明は限定的な意味に解釈されるべきでなく、複数の実施形態の範囲は添付の特許請求の範囲及びそれらの均等物によって定義される。
【0008】
様々な動作が、特許請求された主題を理解する上で最も役立つやり方で、複数の個別のアクション又は動作として順に説明され得る。しかしながら、説明の順序は、これらの動作が必ず順序に依存することを暗示していると解釈されるべきではない。特に、これらの動作は、提示の順序で実行されなくてもよい。説明される複数の動作は、説明された複数の実施形態とは異なる順序で実行されてよい。様々な追加の動作が実行されてよく、及び/又は、説明された複数の動作は追加の複数の実施形態においては省略されてよい。
【0009】
本開示の目的のために、「A又はB」及び「A及び/又はB」という句は、(A)、(B)、又は(A及びB)」を意味する。本開示の目的のために、「A、B、及び/又はC」という句は、(A)、(B)、(C)、(A及びB)、(A及びC)、(B及びC)、又は(A、B、及びC)を意味する。
【0010】
本説明は、「一実施形態において」又は「複数の実施形態において」という句を使用することがあり、それらはそれぞれ、同一の又は異なる複数の実施形態のうちの1又は複数を指し得る。更に、本開示の複数の実施形態に関して使用されるとき、「備える」、「含む」、「有する」等の用語は同義である。
【0011】
本明細書において使用されるとき、「モジュール」及び/又は「ロジック」という用語は、1又は複数のソフトウェア又はファームウェアのプログラムを実行する特定用途向け集積回路(「ASIC」)、電子回路、プロセッサ(共有、専用、又はグループ)、及び/又はメモリ(共有、専用、又はグループ)、組み合わせ論理回路、及び/又は、説明された機能性を提供する他の適切な複数のハードウェアコンポーネントを指すか、これらの一部であるか、又はこれらを含み得る。
【0012】
まず図1から始めると、ブロック図は、様々な実施形態による、ユーザ機器(「UE」)120がデュアルコネクティビティ(dual connectivity)に適合させられ得る環境100を示す。UE120は、ブロードバンド回路が装備され、例えば1又は複数の第3世代パートナーシッププロジェクト(「3GPP」)技術仕様に従ってセル(例えば、セル110)で動作するよう適合させられた任意のタイプのコンピューティングデバイスであってよい。例えば、UE120は、ネットブック、タブレットコンピュータ、ハンドヘルドコンピューティングデバイス、ウェブ対応電気器具、ゲーム装置、携帯電話、スマートフォン、eBookリーダ、パーソナル・データ・アシスタント、又は同様のものであってよい。別の実施形態において、UE120は、本来はユーザ通信(例えば、音声通話、テキスト/インスタントメッセージング、ウェブ閲覧)に適合させられていない、スマート計量装置、支払装置(例えば、「走行距離連動型支払(pay−as−you−drive)」装置)、自動販売機、テレマティクスシステム(例えば、車両の追跡及びトレースに適合させられたシステム)、セキュリティシステム(例えば、監視装置)、及び同様のものなどのコンピューティングデバイスであってよい。
【0013】
複数の実施形態によると、UE120は、1又は複数の無線セル110、135で動作することによってシステム間通信用に設定され得る。UE120は、デュアルコネクティビティに適合させられ得るので、UE120は、2つの無線セル110、135で同時に動作することができ、それによって2つの進化型ノードB(「eNB」)105、130がUE120に複数の無線リソースを同時に提供する。複数の実施形態において、セル110、135の両方はプライマリセル(「PCell」)であってよい。UE120は、両セル110、135において無線リソース制御(「RRC」)接続(「RRC_Connected」)状態で同時に動作し得る。
【0014】
第1の無線セル110は第1のeNB105によって提供され得る。デュアルコネクティビティにおいて、第1のeNB105は、マスタeNBであってよく、従って、S1−モビリティ管理エンティティ(「MME」)インターフェースを終了し得る。更に、マスタeNB105は、コアネットワーク(図示せず)に対するモビリティアンカーとして機能し得る。マスタeNB105は、複数の小型セルなどの、マスタeNB105に関連付けられた他の複数のサービングセル(図示せず)を含むマスタセルグループ(「MCG」)の一部であってよい。
【0015】
第2の無線セル135が第2のeNB130によって提供され得る。デュアルコネクティビティにおいて、第2のeNB130はセカンダリeNBであってよい。セカンダリeNBは、UE120に無線リソースを提供するeNBであってよいが、マスタeNBではない。セカンダリeNB130は、低出力の無線アクセスノード140によって提供される小型セル145などの、セカンダリeNB135に関連付けられた他の複数のセカンダリセル(「SCell」を含むセカンダリセルグループ(「SCG」))の一部であってよい。複数の実施形態において、SCGのPCell135は、略語「PSCell」で呼ばれ得る。UE120のデュアルコネクティビティのために、マスタeNB105及びセカンダリeNB130は、理想的ではないバックホールを介して(例えば、X2インターフェースを介して)接続され得る。
【0016】
eNB105、130は、ロングタームエボリューション(「LTE」)、LTEアドバンスト(「LTE−A」)、又は他の同様の規格などの1又は複数の規格に従う、例えば、第3世代(「3G」)、第4世代(「4G」)、第5世代(「5G」)、又はそれ以降のシステムの一部としてUE120をコアネットワークに接続し得る。
【0017】
UE120はアップリンクデータをマスタeNB105及びセカンダリeNB130の両方に送信し得る。しかしながら、UE120の送信電力は、例えば、UE120内の送信回路の性能によって、及び/又は、干渉に関して考慮すべきことによって制約されることがある。従って、UE120は自身の電力ヘッドルーム(「PHR」)を計算又は推定するよう適合させられ得る。PHRは、(現在の送信によって使用されている電力に加えて)UE120が使用するのに残されている送信電力であり得る。
【0018】
様々な実施形態において、UE120は2つのタイプのPHR値:タイプ1及びタイプ2を推定するよう適合させられ得る。タイプ1のPHRは物理アップリンク共有チャネル(「PUSCH」)の送信電力を考慮する。タイプ2のPHRは、PUSCH及び物理アップリンク制御チャネル(「PUCCH」)の送信電力を考慮する。タイプ2のPHRは複数のPCellを提供するeNBに報告されるのみであってよい。
【0019】
eNB105、130のそれぞれにおいて、複数のPHR値は、UE120の名目上の最大送信電力と、アクティブ化されたサービングセル毎のアップリンク共有チャネル(「UL−SCH」)送信の推定電力との差に関連付けられた情報を提供する。複数のPHR値は、UE120の名目上の最大送信電力と、複数のPCell(例えば、セル110、135)におけるUL−SCH送信及びPUCCH送信の推定電力との差に関連付けられた情報を更に提供する。
【0020】
UE120は、サービングセル110、135、145のそれぞれについてのPHR値を推定するよう適合させられ得る。UE120は、PCell110、135についてタイプ2及びタイプ1のPHR値を推定し、SCell145についてタイプ1のPHR値を推定し得る。これらのPHR値は、RRCによってeNB105、130のうちの少なくとも1つによって設定され得る拡張PHRにUE120が設定される場合に報告され得る。
【0021】
UE120は、複数の推定されたPHR値がサービングノード105、130、140の全てに提供されるようにするよう適合させられ得る。一実施形態によると、UE120は、サービングノード105、130、140に、(例えば、個別の送信として、又は一緒に含まれるものとして)複数のPHR値を送信し得る。別の実施形態において、UE120は、eNB105、130のうちの1つに、(例えば、一緒に又は個別に)複数のPHR値を送信し得る。次に、eNBは、それをX2インターフェースを介して他のeNBと共有し得る。同様に、セカンダリeNB130は、X2インターフェースを介して低出力の無線アクセスノード140と複数のPHR値を共有し得る。第3の実施形態において、UE120は、マスタeNB105のために推定されたPHR値をマスタeNB105に送信し、セカンダリeNB130及びノード140のためのPHR値をセカンダリeNB130に送信し得る。次に、マスタeNB105及びセカンダリeNB130は、X2インターフェースを介してそれぞれのPHR値を共有し得る。
【0022】
UE120は、少なくとも1つのイベントに基づいて、複数のPHR値がサービングノード105、130、140に報告されるべきであると決定し得る。PHR値がサービングノード105、130、140のうちの少なくとも1つのために報告されるべきであるとUE120が決定する場合、UE120は、全てのサービングノード105、130、140のためのPHR値が報告されるようにし得る。一実施形態において、イベントは、サービングノードの追加及び/又は削除であってよい。別の実施形態において、イベントは、複数のPHR値を送信することを求めるサービングノード105、130、140からの要求のUE120による受信であってよい。第3の実施形態において、イベントは、UE120の上位にある層(例えば、アプリケーション層、媒体アクセス制御層など)からの命令であってよい。
【0023】
いくつかの実施形態によると、イベントは少なくともの1つのタイマの満了であってよい。従って、UE120は、1又は複数のタイマを含み得、複数のPHR値が1又は複数のタイマに基づいて報告されるべきであると決定し得る。一実施形態において、UE120は、2つの周期PHRタイマを含み得、各周期PHRタイマはeNB105、130に関連付けられ得る。複数の周期PHRタイマのうちの少なくとも1つが満了すると、UE120は、複数のPHR値がサービングノード105、130、140に報告されるべきであると決定し得、それらのPHR値を送信し得る。
【0024】
別の実施形態によると、UE120は2つの禁止PHRタイマを含み、各禁止PHRタイマはeNB105、130に関連付けられてよい。複数の禁止PHRタイマのうちの少なくとも1つが満了すると、UE120は、eNB105、130のうちの1つに関連付けられたパスロスが予め決定された閾値を超えて(又はこれと等しい値まで)変化したかどうかを決定し得る。eNB105、130のために、関連付けられた禁止タイマが満了したこと、及び、パスロスが予め決定された閾値を超えて変化したことの両方をUE120が決定する場合、UE120は、サービングノード105、130、140に対して複数のPHR値が送信されるようにし得る。
【0025】
様々な実施形態において、eNB105、130は、情報エレメント(例えば、MAC−MainConfig情報エレメント)において、それらのそれぞれの周期タイマ期間及び禁止タイマ期間をUE120に信号で伝達し得る。更に、eNB105、130は、パスロス変化に関連付けられたそれらのそれぞれの閾値量を(例えば、デシベル単位で)信号で伝達し得る。
【0026】
いくつかの実施形態において、電力管理に起因した必要とされる電力バックオフが一時的に(例えば、最大数10ミリ秒の間)減少する場合、UE120は複数のPHR値を報告することをやめてよい。更に、UE120は、複数のPHR値を報告するとき、そのような一時的な減少値をPCMAX,c及び/又は電力ヘッドルームフィールド中に反映することを避けるべきである。
【0027】
プリアンブル送信の間(例えば、eNB105、130のうちの1つとのランダムアクセスプリアンブル手順の間)、UE120は自身の最大許容送信電力にまで至ることがある。UE120は、このことをUE120がプリアンブルを送信しているeNB105、130に報告し得る。例えば、UE120は、UE120の最大送信電力に達したことを示すためのビット(「maxTxPowerReached」)を設定し得る。UE120がeNB105、130に二重に接続されている場合、UE120が最大送信電力に達する可能性は増大する。eNB105、130への複数のPHR値の報告は、この可能性を低減し得る。更に、UE120及び/又はeNB105、130は、複数の電力スケーリングルール(例えば、キャリアアグリゲーションに関連付けられた電力スケーリングルール)を適用して、UE120が最大送信電力に達するのを防ぎ得る。
【0028】
図2に関して、ブロック図は、様々な実施形態による、2つのeNB205、230のアーキテクチャを示す。eNB205、230は、図1において示されるeNB105、130の実施形態であってよい。様々な実施形態において、各eNB205、230は、UEが動作し得る無線セルを提供するよう適合させられ得る。
【0029】
複数の実施形態によると、第1のeNB205はマスタeNBであってよい。複数のデュアルコネクティビティ環境において、マスタeNB205は、S1モビリティ管理エンティティ(「MME」)を終了するeNBであってよい。従って、マスタeNB205はコアネットワークに対するモビリティアンカーとして機能し得る。様々な実施形態において、UEが、マスタeNB205によって提供される無線セルに関連付けられたRRC_Connected状態で動作する間、マスタeNB205はUEに複数の無線リソースを提供するよう適合させられ得る。
【0030】
複数の実施形態によると、第2のeNB230はセカンダリeNBであってよい。デュアルコネクティビティ環境において、セカンダリeNB230は、二重に接続されたUEに複数の追加の無線リソースを提供するeNBであってよいが、マスタeNB205ではない。マスタeNB205及びセカンダリeNB230は、例えば、X2インターフェースを使用して、理想的ではないバックホールと接続され得る。様々な実施形態において、UEが、セカンダリeNB230によって提供される無線セルに関連付けられたRRC_Connected状態で動作する間、セカンダリeNB230は、UEに複数の無線リソースを提供するよう適合させられ得る。
【0031】
図2において示される実施形態において、ベアラ202、204(例えば、進化型パケットスイッチドシステム(Evolved Packet Switched System)(「EPS」)を介したeNB及びUEへのデータストリーム)は、分割されなくてよいが、マスタeNB205及びセカンダリeNB230において独立に受信され得る。そのような複数の実施形態において、第1のベアラ202はマスタUE205において受信され得、第2のベアラ204はセカンダリUE230において独立に受信され得る。ベアラ202、204は、S1インターフェースを介して各eNB205、230において受信され得、S1−UはセカンダリeNB230において終了し得る。
【0032】
ベアラ202、204の独立した受信に起因して、マスタeNB205及びセカンダリeNB230は、別個のパケット・データ・コンバージェンス・プロトコル(「PDCP」)層エンティティ210、235を含み得る。各eNB205、230において、PDCP層エンティティ210、235は、例えば、無線ネットワークによるインターフェース制御と進化型パケットコア(Evolved Packet Core)(「EPC」)に対する複数のユーザプレーンとに関連付けられ得る。更に、PDCP層エンティティ210、235は、複数のインターネットプロトコル(「IP」)ヘッダの圧縮及び復元を実行し得る。PDCP層エンティティ210、235は、各無線リンク制御(「RLC」)層エンティティ215、240と通信可能に連結され得る。RLC層エンティティ215、240は、例えば、EPCとUEとの間の通信のための、複数のデータユニット(例えば、複数のプロトコルデータユニット及び/又は複数のサービスデータユニット)のコンカチネーション、セグメンテーション、及び/又はリアセンブル、複数のデータユニットの連続的な配信、重複検出、エラー回復、及び同様のものを提供し得る。更に、各RLC層エンティティ215、240は、各媒体アクセス制御(「MAC」)層エンティティ220、245と通信可能に連結され得る。MAC層エンティティ220、245は、アドレス指定及びチャネルアクセスのメカニズム、並びにeNB205、230の各物理(「PHY」)層エンティティとのインターフェース接続を提供し、それによって、ベアラ202、204は二重に接続されたUEに到達し得る。
【0033】
図3を参照すると、ブロック図は、様々な実施形態による、2つのeNB305、340のアーキテクチャを示す。eNB305、340は、図1において示されるeNB105、130の実施形態であってよい。様々な実施形態において、各eNB305、340は、二重に接続されたUEが動作し得る無線セルを提供するよう適合させられ得る。
【0034】
複数の実施形態によると、第1のeNB305は、マスタeNBであってよく、コアネットワークに対するモビリティアンカーとして機能し得る。第2のeNB340はセカンダリeNBであってよい。マスタeNB305及びセカンダリeNB340は、例えば、X2インターフェース接続335を使用して理想的ではないバックホールと接続され得る。
【0035】
複数の実施形態において、ベアラ302、304は両方ともマスタeNB305において受信され得、ベアラ分割がマスタeNB305において用いられ得る。マスタeNB305は、第1のPDCP層エンティティ310、第1のRLC層エンティティ315、及びMAC層エンティティ320を含むスタックに従って第1のベアラ302を処理し得る。そのような複数の実施形態において、S1−UはマスタeNB305において終了し得る。マスタeNB305はPDCP層325において第2のベアラ304を分割し得る。それから、分割されたベアラの少なくとも一部が、マスタeNB305の第2のRLC層エンティティ330において処理され得る。MAC層エンティティ320は、第1のベアラと、分割されたベアラ304の少なくとも一部との両方を処理し得る。
【0036】
複数のeNBはバックホールを介して接続されるので、マスタeNB305は、分割されたベアラ304の少なくとも一部をX2インターフェース接続335を使用してセカンダリeNB340に送信し得る。マスタeNB305においてベアラ分割が起こるいくつかの実施形態において、分割されたベアラ304からのデータは、セカンダリeNB340のMAC層エンティティ350と通信可能に連結され得る独立したRLC層エンティティ345においてセカンダリeNB340によって受信され得る。従って、マスタeNB305はEPSベアラ302、304を受信し得るが、セカンダリeNB340の複数の無線リソースは、二重に接続されたUEに第2のベアラ304を提供すべく使用され得る。
【0037】
図4を参照すると、ブロック図は、様々な実施形態による、UE405のアーキテクチャを示す。UE405は、図1において示されるUE120の実施形態であってよい。様々な実施形態において、UE405は、eNBによって提供される少なくとも1つの無線セルで動作するよう適合させられ得る。
【0038】
複数の実施形態によると、UE405は二重接続モード又は二重接続状態で動作するよう適合させられ得る。すなわち、UE405は、マスタeNB及びセカンダリeNBによって提供される複数の無線PCellで同時に動作するよう適合させられ得る。複数のデュアルコネクティビティ環境において、UE405は、複数の無線リソースをマスタeNB及びセカンダリeNBの両方によって同時に又は同時期に提供され得る。従って、UE405は、マスタeNB及びセカンダリeNBよって提供される複数の無線PCellに関連付けられたRRC_Connected状態で同時に動作し得る。
【0039】
図4において示される実施形態において、ベアラはマスタeNB及びセカンダリeNBにおいて分割され得、従って、ベアラ403、404は単一のベアラの分割されたものであり得る。別のベアラ402はUE405において独立に受信され得る。
【0040】
第1のベアラ402及び分割されたベアラ403、404の受信に起因して、UE405は3つのMAC層エンティティ435、440、445を含み得る。MAC層エンティティ435、440、445は、アドレス指定及びチャネルアクセスのメカニズム、並びに、UE405の1又は複数のPHY層エンティティ(図示せず)とのインターフェース接続を提供し得る。MAC層エンティティ435、440、445は、各RLC層エンティティ420、425、430と連結され得る。RLC層エンティティ420、425、430は、例えば、コンカチネーション、セグメンテーション、及び/又は、UEとEPCとの間の通信のための、複数のデータユニット(例えば、複数のプロトコルデータユニット及び/又は複数のサービスデータユニット)、複数のデータユニットの連続的な配信、重複検出、エラー回復、及び同様のもののリアセンブルを提供し得る。
【0041】
UE405は、別個のPDCP層エンティティ410、415を含み得る。PDCP層エンティティ210、235は、例えば、無線ネットワークによるインターフェース制御に関連付けられ得、複数のIPヘッダの圧縮及び復元を実行し得る。第1のRLC層エンティティ420は第1のPDCP層エンティティ410と連結され得る。第1のベアラ402は、このエンティティ410、420、435のスタックを通してUE405内で処理され得る。第2及び第3のRLC層エンティティ425、430は、第2のPDCP層エンティティ415と連結され得る。分割されたベアラ403、404は、別個のMAC層エンティティ440、445及びRLC層エンティティ425、430を通ってUE405内で処理され得る。第2のPDCP層エンティティ415において、分割されたベアラ403、404は一緒に処理され得る。
【0042】
図5において、ブロック図は、様々な実施形態によるUE505のアーキテクチャを示す。UE505は、図1において示されるUE120の実施形態であってよい。様々な実施形態において、UE505は、eNBによって提供される少なくとも1つの無線セルで動作するよう適合させられ得る。
【0043】
複数の実施形態によると、UE505は二重接続モード又は二重接続状態で動作するよう適合させられ得る。すなわち、UE505は、マスタeNB及びセカンダリeNBによって提供される複数の無線PCellで同時に動作するよう適合させられ得る。複数のデュアルコネクティビティ環境において、UE505は、マスタeNB及びセカンダリeNBの両方によって、同時に又は同時期に複数の無線リソースを提供され得る。従って、UE505は、マスタeNB及びセカンダリeNBによって提供される複数の無線PCellに関連付けられたRRC_Connected状態で同時に動作し得る。示された実施形態において、2つのベアラ−マスタeNBからの第1のベアラ502、セカンダリeNBからの第2のベアラ504−は、UE505において独立に受信され得る
【0044】
第1のベアラ508及び第2のベアラ504の独立した受信に起因して、UE505は2つのMAC層エンティティ530、535を含んでよい。MAC層エンティティ530、535は、各RLC層エンティティ520、525と連結され得る。更に、RLC層エンティティ520、525は各PDCP層エンティティ510、515と連結され得る。ベアラが分割されない場合、ベアラ502、504は、それぞれ第1のエンティティスタック510、520、530及び第2のエンティティスタック515、525、535によって処理され得る。
【0045】
ここで図6を参照すると、ブロック図は、様々な実施形態による、拡張PHRに関連付けられたMAC制御要素600を示す。MAC制御要素600は、デュアルコネクティビティには適合させられていないレガシーUEなどのUEのMAC層回路に含まれ得る。従って、MAC制御要素600は1つの無線セルのみに関連付けられたPHRを測定するために実装され得る。
【0046】
様々な実施形態において、複数の「PH」フィールドは、PHR値、並びにPHRのタイプ及びそれがPCellのものなのか、又はSCellのものなのかということを示し得る。複数の「R」フィールドは、複数の確保されたフィールド(例えば、「0」ビットに設定された複数のフィールド)を示し得る。複数の「V」フィールドは、複数のPHフィールドが、実送信又は基準フォーマットに基づいているかどうかを示し得る。複数の「P」フィールドは、UEが、電力管理に起因した電力バックオフを適用するかどうかを示し得る。
【0047】
MAC制御要素600において、複数のPHR値が測定され報告され得る。複数のPHR値のそれぞれは、異なるコンポーネントキャリアに対応付けられ得る。タイプ2のPHRが報告される場合、タイプ2のPHRフィールドを含むオクテットは、一番目に含まれ得、(もし報告される場合は)関連付けられたPCMAX,cフィールドを含むオクテットがそれに続き得る。PCMAX,cは、サービングセルの最大出力電力であってよい。それから、PCellのための、及び、各SCellのための、タイプ1のPHRフィールドを有するオクテット及び(もし報告される場合は)関連付けられたPCMAX,cフィールドを有するオクテットが続く。
【0048】
図6に関連して、図7は、様々な実施形態による、デュアルコネクティビティのための拡張PHRに関連付けられたMAC制御要素700を示すブロック図を示す。MAC制御要素700は、図1のUE120などの、デュアルコネクティビティに適合させられたUEのMAC層回路に含まれ得る。従って、MAC制御要素700は、少なくとも2つの無線セルに関連付けられたPHRを測定及び/又は推定すべく実装され得る。
【0049】
MAC制御要素700において、複数のPHR値が測定及び報告され得る。複数のPHR値のそれぞれは、異なるコンポーネントキャリアに対応付けられ得る。複数の実施形態において、MAC制御要素700は、マスタeNBを含むマスタセルグループ(「MCG」)に関連付けられた複数のオクテット705に含まれるPHRに関連付けられた複数の値を含み得る。MAC制御要素700は、セカンダリeNBを含むセカンダリセルグループ(「SCG」)に関連付けられた複数のオクテット710に含まれるPHRに関連付けられた複数の値を更に含み得る。
【0050】
MCGについて、タイプ2のPHRが報告される場合、MAC制御要素700の複数のMCGオクテット705の第1のオクテットは、MCGのPCellに関連付けられたタイプ2のPHRフィールドを含み得、(もし報告される場合は)関連付けられたPCMAX,cフィールドを含むオクテットがそれに続き得る。第1の2つのオクテットに続くのは、MCGのPCellのための及び各SCellのための、タイプ1のPHRフィールドに関連付けられた複数のオクテット及び(もし報告される場合は)関連付けられたPCMAX,cフィールドを有する複数のオクテットであり得る。
【0051】
MCGと同様に、MAC制御要素700は、SCGセクションに関連付けられた複数のオクテット710を含む。SCGについて、タイプ2のPHRが報告される場合、MAC制御要素700の複数のSCGオクテット710の第1のオクテットは、SCGのPCellに関連付けられたタイプ2のPHRフィールドを含み得、(もし報告される場合は)関連付けられたPCMAX,cフィールドを含むオクテットがそれに続き得る。最初の2つのオクテットに続くのは、SCGのPCellのための及び各SCellのための、タイプ1のPHRフィールドに関連付けられた複数のオクテット及び(もし報告される場合は)関連付けられたPCMAX,cフィールドを有する複数のオクテットであり得る。
【0052】
MAC制御要素700に基づいて、UEは、MCG及びSCGに関連付けられた複数のPHRを、MCGのPCellを提供するeNB、及び/又はSCGのPCellを提供するeNBなどの1又は複数のeNBに報告し得る。マスタeNB及び/又はセカンダリeNBなどのeNBは、例えば、情報エレメントを使用して、デュアルコネクティビティでPHRを報告すべくUEに信号で伝達し得る。そのような情報エレメントは、1又は複数のタイマ(例えば、MCG及び/又はSCGに関連付けられた周期タイマ及び/又は禁止タイマ)、並びに/又は、MCG及び/若しくはSCGに関連付けられたパスロス変化に関連付けられた複数のフィールドを含み得る。一実施形態において、MAC−MainConfig情報エレメントが、MCG及びSCGのための各周期タイマ及び禁止タイマ、並びに、MCG及びSCGに関連付けられた各パスロス変化値に関連付けられた以下の複数のフィールドを含み得る。
【数1】
UEが、送信時間間隔の間の新たな送信のために割り当てられた複数のアップリンクリソースを有する場合、UEは1又は複数のタイマを開始し得る。一実施形態において、UEが、最後のMACリセット以来の新たな送信のために割り当てられた第1のアップリンクリソースを有する場合、UEは1又は複数の周期PHRタイマを開始し得る。
【0053】
拡張PHR報告がUEにおいて設定される複数の実施形態において、UEはタイプ1のPHR値及び/又はタイプ2のPHR値を報告し得る。複数の割り当てられたアップリンクリソースがPHR MAC制御要素700(及び任意の関連付けられた複数のヘッダ)を収容可能である場合、UEは全てのサービングセルのためのタイプ1のPHR値を取得し得る。UEが、その送信時間間隔の間にサービングセルへの送信のために割り当てられた複数のアップリンクリソースを有する場合、UEは、UEの物理層からPCMAX,cに対応する値を取得し得る。UEが、同時のPUCCH及びPUSCHのために設定される場合、UEは、UEの物理層からPCellのタイプ2のPHR値の値を取得し得、PCMAX,cに対応する値を取得し得る。それからUEはPHR MAC制御要素700を送信し得る。
【0054】
PHR報告がUEにおいて設定されない場合、UEはUEの物理層からタイプ1のPHR値を取得し得る。それからUEは、(図7において示されるフィールドを全ては含み得ない)PHR MAC制御要素を送信し得る。
【0055】
UEがMAC制御要素(例えば、MAC制御要素700)を送信した後、次に、UEは周期タイマ及び/又は禁止タイマのうちの少なくとも1つを再び開始し得る。更に、UEは、送信時間間隔の間にトリガされたかもしれない任意の他の複数のPHR報告を無効にし得る。
【0056】
図8に関して、フロー図は、様々な実施形態による、デュアルコネクティビティに関連付けられた複数のPHR値を推定するための方法800を示す。方法800は、図1のUE120などのUEによって実行され得る。図8は複数の連続動作を示しているが、当業者ならば、方法800の1又は複数のオペレーションが入れ替えられ得る、及び/又は同時に実行され得ることを理解するであろう。
【0057】
初めに、方法800は、第1のeNBによって提供される第1の無線セルで動作するための動作805を含み得る。方法800は、第2のeNBによって提供される第2の無線セルで動作するための動作810を更に含み得る。第2の無線セルで動作する段階は、第1の無線セルで動作する段階と同時に起こり得る。従って、両方のeNBは複数の無線リソースを同時に提供し得る。例えば、両方のeNBはUEに複数のPCellを提供し得る、及び/又は、UEは、第1及び第2の無線セルの両方においてRRC_Connected状態で同時に動作し得る。
【0058】
動作815において、方法800は、第1の無線セルに関連付けられたPHRの第1の推定値を計算する段階を含み得る。この推定PHR値は、第1のeNBへの現在の送信によって使用されている電力に加えてUEが第1のeNBとの通信用に使用するための残されている送信電力であり得る。動作820は、第2の無線セルに関連付けられたPHRの第2の推定値を計算する段階を含み得る。この第2のPHR値は、第1のeNBへの現在の送信に基づいて影響を受け(例えば低減させられ)得る、UEが使用するために残されている送信電力であり得る。
【0059】
動作825は、第1の推定値及び第2の推定値を送信する段階を含み得る。一実施形態によると、第1及び第2の推定値は、(例えば、個別の送信又は一緒に含まれるものとして)第1及び第2のeNBに送信され得る。別の実施形態において、第1及び第2の推定値は(例えば、一緒に又は個別に)第1のeNB又は第2のeNBの何れかに送信され得る。それから、その受信を行うeNBは、(例えば、X2インターフェースを介して)他のeNBとそれを共有し得る。第3の実施形態において、第1の推定値は第1のeNBに送信され得、第2の推定値は第2のeNBに送信され得る。それから第1のeNBは、(例えば、X2インターフェースを介して)第2のeNBと第1の推定値を共有し得、その逆も同様である。
【0060】
図9に関して、フロー図は、様々な実施形態による、1又は複数のイベントを検出したことに基づいて第1及び第2の推定されたPHRを送信するための方法900を示す。方法900は、図1のUE120などのUEによって実行され得る。図9は複数の連続動作を示しているが、当業者ならば、方法900のうちの1又は複数のオペレーションが入れ替えられ得る、及び/又は同時に実行されうることを理解するであろう。方法900は、図8の方法800に関連して実行され得、PHR値の送信が条件付けられる1又は複数のオペレーションを示し得る。
【0061】
方法900はタイマを開始するための動作905で開始し得る。様々な実施形態において、このタイマは周期タイマ又は禁止タイマであってよい。UEが二重接続モードで動作する間、タイマは、マスタeNB又はセカンダリeNBの何れかに関連付けられ得る。動作910は、タイマの満了を検出する段階を備え得る。
【0062】
動作915において、方法900は、予め決定された閾値を超えるパスロスの変更が検出される段階を任意に含み得る。様々な実施形態において、この動作915は、タイマが禁止タイマである場合にのみ実行され得る。予め決定された閾値は、禁止タイマが関連付けられた同一のeNBによって信号で伝達されたデシベル値に基づき得る。例えば、禁止タイマがマスタeNBに関連付けられている場合、検出されたパスロスは、マスタeNBによって信号で伝達された予め決定された閾値に基づいてマスタeNBに関連付けられるであろう。同様に、禁止タイマがセカンダリeNBに関連付けられている場合、検出されたパスロスは、セカンダリeNBによって信号で伝達された予め決定された閾値に基づいてセカンダリeNBに関連付けられるであろう。動作825は、図8に関して説明されたように、第1及び第2の推定値を送信する段階を含み得る。
【0063】
図10を参照すると、フロー図は、様々な実施形態による、デュアルコネクティビティに適合させられたUEに関連付けられたアップリンク送信電力を計算するための方法1000を示す。方法1000は、図1のeNB105、130のうちの1つなどのeNBによって実行され得る。図10は複数の連続動作を示しているが、当業者ならば、方法1000のうちの1又は複数のオペレーションが入れ替えられ得る、及び/又は同時に実行されうることを理解するであろう。
【0064】
方法1000は、eNBとUEとの間の通信に関連付けられた第1のPHR値を受信するための動作1005で開始し得る。方法1000は、別のeNBとUEとの間の通信に関連付けられた第2のPHR値を受信するための動作1010を更に含み得る。様々な実施形態において、第1のPHR値及び/又は第2のPHR値は、UE及び/又は他のeNBによって信号で伝達され得る。
【0065】
動作1015において、方法1000は、eNBとUEとの間の通信に関連付けられたアップリンク送信電力を計算する段階を含み得る。この動作1015は、受信された第1及び第2のPHR値に基づき得る。従って、別のeNBとの通信に関連付けられたUEの送信電力は、アップリンク送信電力の計算に影響し得る。この手法は、UEが二重接続モードで動作中であるときに、UEに自身の最大許容送信電力を超えさせるであろう送信電力をeNBが要求することを防ぎ得る。従って、動作1020はアップリンク送信電力の指標をUEに送信する段階を含み得る。
【0066】
ここで図11を参照すると、ブロック図は、様々な実施形態による、例示的なコンピューティングデバイス1100を示す。本明細書において説明された図1のeNB105、130及び/又はUE120のうちの1つは、コンピューティングデバイス1100などのコンピューティングデバイスにおいて実装され得る。更に、コンピューティングデバイス1100は、図8に関して説明された方法800、図9に関して説明された方法900、及び/又は図10に関して説明された方法1000のうちの1又は複数のオペレーションを実行するよう適合させられ得る。コンピューティングデバイス1100は、いくつかのコンポーネント、1又は複数のプロセッサ1104、及び1又は複数の通信チップ1106を含み得る。実施形態に応じて、列挙された複数のコンポーネントのうちの1又は複数は、処理回路、通信回路、及び同様のものなどのコンピューティングデバイス1100の「回路」を備え得る。様々な実施形態において、1又は複数のプロセッサ1104はそれぞれ、プロセッサコアであってよい。様々な実施形態において、1又は複数の通信チップ1106は、1又は複数のプロセッサ1104と物理的及び電気的に連結され得る。更なる複数の実施例においては、複数の通信チップ1106は、1又は複数のプロセッサ1104の一部であってよい。様々な実施形態において、コンピューティングデバイス1100はプリント回路基板(「PCB」)1102を含み得る。これらの実施形態のために、1又は複数のプロセッサ1104及び通信チップ1106はプリント回路基板上に配置され得る。代替的な複数の実施形態において、様々なコンポーネントはPCB1102を使用することなく連結され得る。
【0067】
その複数の用途に応じて、コンピューティングデバイス1100は、PCB1102と物理的及び電気的に連結され得る又はされ得ない他の複数のコンポーネントを含み得る。これらの他のコンポーネントは、揮発性メモリ(例えば、「DRAM」とも呼ばれるダイナミックランダムアクセスメモリ1108)、不揮発性メモリ(例えば、「ROM」とも呼ばれるリードオンリメモリ1110)、フラッシュメモリ1112、入出力コントローラ1114、デジタル信号プロセッサ(図示せず)、暗号プロセッサ(図示せず)、グラフィックスプロセッサ1116、1又は複数のアンテナ1118、ディスプレイ(図示せず)、タッチスクリーンディスプレイ1120、タッチスクリーンコントローラ1122、バッテリ1124、オーディオコーデック(図示せず)、ビデオコード(図示せず)、全地球的航法衛星システム1128、コンパス1130、加速度計(図示せず)、ジャイロスコープ(図示せず)、スピーカ1132、カメラ1134、1又は複数のセンサ1136(例えば、気圧計、ガイガーカウンタ、温度計、粘度計、レオメータ、高度計、又は、様々な製造環境において見られ得る、若しくは他の複数の用途において使用され得る他のセンサ)、大容量ストレージデバイス(例えば、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ、コンパクトディスク及びドライブ、デジタルバーサタイルディスク及びドライブなど)(図示せず)等を含むがそれらに限定されない。様々な実施形態において、1又は複数のプロセッサ1104は、他の複数のコンポーネントと共に同一ダイ上に統合されてシステムオンチップ(「SOC」)を形成し得る。
【0068】
様々な実施形態において、揮発性メモリ(例えば、DRAM1108)、不揮発性メモリ(例えば、ROM1110)、フラッシュメモリ1112、及び大容量ストレージデバイス(図示せず)は、1又は複数のプロセッサ1104による実行に応答して、コンピューティングデバイス1100が、本明細書において説明された複数のデータ交換及び複数の方法のうちの全て又は複数の選択された態様を、そのような複数のデータ交換及び複数の方法を実装すべく使用されるコンピューティングデバイス1100の実施形態に応じて実施できるようにするよう構成される複数のプログラミング命令を含み得る。より具体的には、複数のメモリコンポーネント(例えば、DRAM1108、ROM1110、フラッシュメモリ1112、及び大容量ストレージデバイス)のうちの1又は複数は、1又は複数のプロセッサ1104によって実行されるとき、コンピューティングデバイス1100が、本明細書において説明された複数のデータ交換及び方法のうちの全て又は複数の選択された態様を、そのような複数のデータ交換及び複数の方法を実装すべく使用されるコンピューティングデバイス1100の実施形態に応じて実施するよう構成される1又は複数のモジュール1138を動作可能にする複数の命令の一時的及び/又は永続的なコピーを含み得る。
【0069】
複数の通信チップ1106は、コンピューティングデバイス1100への、及びコンピューティングデバイス1100からのデータの転送のための有線通信及び/又は無線通信を可能にし得る。「無線」という用語及びその複数の派生語は、非固体媒体を介しての変調された電磁放射の使用によってデータを通信し得る複数の回路、装置、システム、方法、技術、通信チャネルなどを説明すべく使用され得る。当該用語は、関連付けられた複数の装置が如何なる配線も含まないことを意味するものではないが、いくつかの実施形態においては含まないこともあるだろう。通信チップ1106は、限定されないが、LTE、LTE−A、Institute of Electrical and Electronics Engineers(「IEEE」)702.20、汎用パケット無線サービス(「GPRS」)、エボリューション・データ・オプティマイズド(「Ev−DO」)、Evolved High Speed Packet Access(「HSPA+」)、Evolved High Speed Downlink Packet Access(「HSDPA+」)、Evolved High Speed Uplink Packet Access(「HSUPA+」)、グローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーションズ(「GSM(登録商標)」)、Enhanced Data Rates for GSM(登録商標) Evolution(「EDGE」)、符号分割多元接続(「CDMA」)、時分割多元接続(「TDMA」)、デジタル・エンハンスト・コードレス・テレコミュニケーションズ(「DECT」)、Bluetooth(登録商標)、それらの複数の派生物、並びに、3G、4G、5G及びそれ以降として指定される他の複数の無線プロトコルを含むいくつかの無線規格又はプロトコルの何れかを実装し得る。コンピューティングデバイス1100は、複数の異なる通信機能を実行するよう適合させられた複数の通信チップ1106を含み得る。例えば、第1の通信チップ1106はWi−Fi(登録商標)及びBluetooth(登録商標)などの近距離無線通信専用であってよく、一方で、第2の通信チップ1106は、GPS,EDGE、GPRS、CDMA、WiMAX、LTE、LTE−A、Ev−DO、及び同様のものなどの長距離無線通信専用であってよい。
【0070】
図12は、いくつかの実施形態によるデバイス1200を示す。デバイス1200は、図1のeNB105、130及び/又はUE120の1つと同様であり得、及び/又はそれに含まれ得る。デバイス1200は、少なくとも示されるように、互いに連結される、処理回路1202、送信回路1205、受信回路1210、通信回路1215及び1又は複数のアンテナ1220を含み得る。
【0071】
手短に言えば、通信回路1215はアンテナ1220と連結されて、デバイス1200への/デバイス1200からの複数の信号の無線(over−the−air)通信を容易にし得る。通信回路1215の複数の動作は、フィルタリング、増幅、格納、変調、復調、変換などを含み得るが、それらに限定されない。
【0072】
送信回路1205は通信回路1215と連結され得、複数のアンテナ1220による送信のために、通信回路1215に複数の信号を提供するよう構成され得る。様々な実施形態において、送信回路1205は信号に対する様々な信号処理動作を提供して、通信回路1215への信号に複数の適切な特性を提供するよう構成され得る。いくつかの実施形態において、送信回路1205は複数の信号を生成するよう適合させられ得る。更に、送信回路1205は、通信回路1215による送信の前に、様々な信号をスクランブル、多重化、及び/又は変調するよう適合させられ得る。
【0073】
受信回路1210は通信回路1215に連結され得、通信回路1215から複数の信号を受信するよう構成され得る。いくつかの実施形態において、受信回路1210は複数の信号を生成するよう適合させられ得る。更に、受信回路1210は、通信回路1215による受信に続いて様々な信号をデスクランブル、逆多重化、及び/又は復調するよう適合させられ得る。
【0074】
処理回路1202は、送信回路1205、受信回路1210、及び/又は通信回路1215に連結され得る。処理回路は、eNB及び/又はUEに関して本明細書において説明された複数の動作を実行するよう適合させられ得る。いくつかの実施形態において、処理回路1202は、例えば、eNB及び/若しくはUEへ、並びに/又は、eNB及び/若しくはUEから、無線で送信されるデータを生成、処理、及び/又は操作するよう適合させられ得る。特に、処理回路1202は複数のPHRに関連付けられた値の推定及び/又は計算に関連付けられた複数の動作を実行するよう適合させられ得る。
【0075】
通信回路1215、送信回路1205、及び/又は受信回路1210のうちのいくつか又は全ては、例えば通信チップに含まれ得、及び/又は、図11に関して説明されたようなプリント回路基板と通信可能に連結され得る。
【0076】
様々な実施形態において、例1はユーザ機器(「UE」)に含まれる装置であってよい。当該装置は、第1のeNBによって提供される第1の無線プライマリセル(「PCell」)及び第2のeNBによって提供される第2の無線PCellで同時に動作し、第1の無線セルに関連付けられた電力ヘッドルーム(「PHR」)の第1の推定値及び第2の無線セルに関連付けられたPHRの第2の推定値を計算する処理回路と、当該処理回路に連結され、第1の推定値及び第2の推定値を送信する送信回路とを備える。例2は例1の装置を含んでよく、送信回路は第1のeNBに第2の推定値を送信する。例3は例1の装置を含んでよく、送信回路は第2のeNBに第2の推定値を送信する。例4は例1の装置を含んでよく、送信回路は更に、第2のeNBに第1の推定値を送信する。例5は例1−4の何れかの装置を含んでよく、処理回路は予め決定されたイベントを検出し、更に、送信回路は予め決定されたイベントの検出に基づいて第1の推定値及び第2の推定値を送信する。例6は例5の装置を含んでよく、予め決定されたイベントは、第1及び第2の無線セルにおける動作と同時の第3の無線セルにおける処理回路による動作のうちの少なくとも1つに関連付けられる。例7は例5の装置を含んでよく、予め決定されたイベントは処理回路による第2のセルにおける動作の終了に関連付けられる。例8は例5の装置を含んでよく、予め決定されたイベントは第1のセルにおける動作に関連付けられた第1のタイマの満了、又は、第2のセルにおける動作に関連付けられた第2のタイマの満了に関連付けられる。例9は例6の装置を含んでよく、予め決定されたイベントは、閾値を超えるパスロス値に更に関連付けられる。例10は例5の装置を含んでよく、予め決定されたイベントは、第1のeNBに第1の推定値を送信することを求める要求の受信に関連付けられ、当該装置は、第1のeNBに第1の推定値を送信することを求める要求を受信する、処理回路に連結される受信回路を更に備える。例11は例1−4の何れかの装置を含んでよく、処理回路は更に、送信電力が最大値に達したことを検出し、更に、送信回路は、送信電力が最大値に達したという指標を第1のeNBに送信する。
【0077】
様々な実施形態において、例12は進化型ノードB(「eNB」)に含まれる装置であってよい。当該装置は、eNBとユーザ機器(「UE」)との間の通信に関連付けられた第1の電力ヘッドルーム(「PHR」)値と、別のeNBとUEとの間の通信に関連付けられた第2のPHR値とを受信する受信回路と、受信回路に連結され、第1のPHR値及び第2のPHR値に基づいてeNBとUEとの間の通信に関連付けられたアップリンク送信電力を決定する処理回路と、処理回路に連結され、UEにアップリンク送信電力の指標を送信する送信回路とを備える。例13は例12の装置を含んでよく、処理回路は理想的ではないバックホールを介してeNBに他のeNBに接続させる。例14は例12の装置を含んでよく、受信回路は更に、UEが最大送信電力に達したという指標を受信し、アップリンク送信電力の決定は更に当該指標に基づく。例15は例12−14の何れかの装置を含んでよく、受信回路はUEから第1のPHR値及び第2のPHR値のうちの少なくとも1つを受信する。例16は例12−14の何れかの装置を含んでよく、受信回路は、X2インターフェースを使用して他のeNBから第1のPHR値及び第2のPHR値のうちの少なくとも1つを受信する。例17は例12−14の何れかの装置を含んでよく、送信回路は、X2インターフェースを使用して、他のeNBに第1のPHR値及び第2のPHR値のうちの少なくとも1つを送信する。例18は例12−14の何れかの装置を含んでよく、処理回路は、UEが第1及び第2のPHR値を送信することを求める要求を生成し、更に、送信回路はUEに当該要求を送信する。例19は例12−14の何れかの装置を含んでよく、処理回路は、少なくとも1つのタイマに関連付けられた少なくとも1つの期間及び少なくとも1つのパスロス閾値を決定し、更に、送信回路は、UEによるPHR値報告の決定のための少なくとも1つの期間及び少なくとも1つのパスロス閾値をUEに送信する。
【0078】
様々な実施形態において、例20は、コンピューティングデバイスが実行可能な複数の命令を備える1又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体であってよい。当該複数の命令は、ユーザ機器(「UE」)による実行に応答して、UEに、第1の進化型ノードB(「eNB」)によって提供される第1の無線セルにおいてデュアルコネクティビティモードで動作させ、第1の無線セルにおける動作と同時に、第2のeNBによって提供される第2の無線セルで動作させ、第1の無線セルに関連付けられた第1の電力ヘッドルーム(「PHR」)値を計算させ、第2の無線セルに関連付けられた第2のPHR値を計算させ、第1のeNB又は第2のeNBのうちの少なくとも1つに第1のPHR値を送信させ、第1のeNB又は第2のeNBのうちの少なくとも1つに第2のPHR値を送信させる。例21は例20の1又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体を含んでよく、当該複数の命令は更に、UEに、UEと第1のeNBとの間のアップリンク通信に関連付けられた送信電力の指標を第1のeNBから受信させ、当該指標に基づいて第1のeNBへのアップリンク通信に関連付けられた送信電力を調整させる。例22は例20の1又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体を含んでよく、当該複数の命令は更に、UEに予め決定されたイベントを検出させ、更に、第1のPHR値の送信は、予め決定されたイベントの検出に基づく。
【0079】
様々な実施形態において、例23はコンピューティングデバイスが実行可能な複数の命令を備える1又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体を含んでよい。当該複数の命令は、進化型ノードB(「eNB」)による実行に応答して、eNBに、eNBとユーザ機器(「UE」)との間の通信に関連付けられた第1の電力ヘッドルーム(「PHR」)値を受信させ、別のeNBとUEとの間の通信に関連付けられた第2のPHR値を受信させ、第1のPHR値及び第2のPHR値に基づいてeNBとUEとの間の通信に関連付けられた送信電力値を計算させ、送信電力値の指標をUEに送信させる。例24は例23の1又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体を含んでよく、当該複数の命令は更に、UEが最大送信電力に達したという指標をeNBに受信させ、更に、アップリンク送信電力の計算は更に当該指標に基づく。例25は例23の1又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体を含んでよく、当該複数の命令は更にeNBに、X2インターフェースを介して第1のPHR値及び第2のPHR値のうちの少なくとも1つを他のeNBと通信させる。
【0080】
様々な実施形態において、例26はユーザ機器(「UE」)によって実行される方法であってよい。当該方法は、第1のeNBによって提供される第1の無線プライマリセル(「PCell」)及び第2のeNBによって提供される第2の無線PCellで同時に動作する段階と、第1の無線セルに関連付けられた電力ヘッドルーム(「PHR」)の第1の推定値を計算する段階と、第2の無線セルに関連付けられたPHRの第2の推定値を計算する段階と、第1の推定値を送信する段階と、第2の推定値を送信する段階とを備える。例27は、例26の方法を含んでよく、第2の推定値は第1のeNBに送信される。例28は例26の方法を含んでよく、第2の推定値は第2のeNBに送信される。例29は例26の方法を含んでよく、第1の推定値は第2のeNBに送信される。例30は例26−29の何れかの方法を含んでよく、第1の推定値を送信する段階及び第2の推定値を送信する段階は、予め決定されたイベントの検出に基づき、当該方法は予め決定されたイベントを検出する段階を更に備える。例31は例30の方法を含んでよく、予め決定されたイベントは第1及び第2の無線セルにおける動作と同時の第3の無線セルにおける動作に関連付けられる。例32は例30の方法を含んでよく、予め決定されたイベントは第2のセルにおける動作の終了に関連付けられる。例33は例30の方法を含んでよく、予め決定されたイベントは第1のセルにおける動作に関連付けられた第1のタイマの満了、又は、第2のセルにおける動作に関連付けられた第2のタイマの満了に関連付けられる。例34は例30の方法を含んでよく、予め決定されたイベントは、第1のeNBに第1の推定値を送信することを求める要求の受信に関連付けられ、当該方法は、第1のeNBに第1の推定値を送信することを求める要求を受信する段階を更に備える。
【0081】
様々な実施形態において、例35は、進化型ノードB(「eNB」)によって実行される方法であってよい。当該方法は、eNBとユーザ機器(「UE」)との間の通信に関連付けられた第1の電力ヘッドルーム(「PHR」)値を受信する段階と、別のeNBとUEとの間の通信に関連付けられた第2のPHR値を受信する段階と、第1のPHR値及び第2のPHR値に基づいてeNBとUEとの間の通信に関連付けられたアップリンク送信電力を決定する段階と、UEにアップリンク送信電力の指標を送信する段階とを備える。例36は例35の方法を含んでよく、理想的ではないバックホールを介して他のeNBに接続する段階を更に備える。例37は例35の方法を含んでよく、UEが最大送信電力に到達したという指標を受信する段階を更に備え、アップリンク送信電力を決定する段階は更に当該指標に基づく。例38は例35−37の何れかの方法を含んでよく、第1のPHR値及び第2のPHR値のうちの少なくとも1つはUEから受信される。例39は例35−37の何れかの方法を含んでよく、第1のPHR値及び第2のPHR値のうちの少なくとも1つは、X2インターフェースを使用して他のeNBから受信される。例40は例35−37の何れかの方法を含み、X2インターフェースを使用して他のeNBに第1のPHR値及び第2のPHR値のうちの少なくとも1つを送信する段階を更に備える。
【0082】
先の詳細な説明のいくつかの部分は、コンピュータメモリ内の複数のデータビットに対する演算のアルゴリズム表現及び記号表現の観点から提示されてきた。これらのアルゴリズム的な記述及び表現は、データ処理分野における当業者らが、彼らの研究の内容を他の当業者らに最も効果的に伝えるために使用するやり方である。本明細書において及び一般的に、アルゴリズムとは、所望の結果をもたらす首尾一貫した一連の演算であると考えられる。複数の演算は、複数の物理量の複数の物理的操作を必要とするものである。
【0083】
しかしながら、これらの及び同様の複数の用語の全ては、適切な複数の物理量に関連付けられ、これらの量に付される単なる便利な複数のラベルであることが留意されるべきである。上述の説明から明らかなように、特に別段の記述がない限り、本発明全体を通じ、以下の特許請求の範囲に記載されるものなどの複数の用語を用いた複数の説明は、コンピュータシステムの複数のレジスタ及び複数のメモリ内の複数の物理(電子)量として表されるデータを操作し、コンピュータシステムの複数のメモリ、又は複数のレジスタ、又は他のそのような情報記憶装置、送信装置又は表示装置内の複数の物理量として同様に表される他のデータに変換するコンピュータシステム又は同様の電子コンピューティングデバイスの動作及び複数の処理を指すことが理解される。
【0084】
本発明の複数の実施形態は、また、本明細書における複数の動作を実行するための装置にも関する。そのようなコンピュータプログラムは非一時的コンピュータ可読媒体に格納される。機械可読媒体は、機械(例えば、コンピュータ)によって読み出し可能な形式で情報を格納するための任意のメカニズムを含む。例えば、機械可読(例えば、コンピュータ可読)媒体は、機械−(例えば、コンピュータ−)可読記憶媒体(例えば、リードオンリメモリ(「ROM」))、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリデバイス)を含む。
【0085】
先の複数の図において示された複数の処理又は複数の方法は、(例えば、回路、専用ロジックなどの)ハードウェア、(例えば、非一時的コンピュータ可読媒体上で具現化される)ソフトウェア、又はそれらの両方の組み合わせを備える処理ロジックによって実行され得る。当該複数の処理又は複数の方法はいくつかの連続の動作の観点から上述されたが、説明された動作のいくつかは異なる順序で実行され得ることが理解されるべきである。更に、いくつか動作は、連続的にではなく並列に実行され得る。
【0086】
本発明の複数の実施形態は任意の特定のプログラミング言語を参照して説明されるのではない。本明細書において説明されたような本発明の複数の実施形態の複数の教示を実行すべく、様々なプログラミング言語が使用され得ることが理解されるだろう。上記明細書において、本発明の複数の実施形態は、発明の特定の例示的な複数の実施形態を参照して説明されてきた。以下の特許請求の範囲において記載される発明のより広義な主旨及び範囲から逸脱することなく、それらの実施形態に様々な変形が成され得ることは明らかであろう。従って、明細書及び図面は、限定的な意味ではなく、例示的な意味で考えられるべきである。
[項目1]
ユーザ機器(「UE」)に含まれる装置であって、
第1のeNBによって提供される第1の無線プライマリセル(「PCell」)及び第2のeNBによって提供される第2の無線PCellで同時に動作し、上記第1の無線PCellに関連付けられた電力ヘッドルーム(「PHR」)の第1の推定値及び上記第2の無線PCellに関連付けられたPHRの第2の推定値を計算する処理回路と、
上記処理回路に連結され、上記第1の推定値及び上記第2の推定値を送信する送信回路とを備える
装置。
[項目2]
上記送信回路は上記第1のeNBに上記第2の推定値を送信する、
項目1に記載の装置。
[項目3]
上記送信回路は上記第2のeNBに上記第2の推定値を送信する、
項目1に記載の装置。
[項目4]
上記送信回路は更に、上記第2のeNBに上記第1の推定値を送信する、
項目1に記載の装置。
[項目5]
上記処理回路は予め決定されたイベントを検出し、更に、上記送信回路は、上記予め決定されたイベントの上記検出に基づいて上記第1の推定値及び上記第2の推定値を送信する、
項目1から4の何れか一項に記載の装置。
[項目6]
上記予め決定されたイベントは、上記第1の無線PCell及び上記第2の無線PCellにおける動作と同時の第3の無線セルにおける上記処理回路による上記動作のうちの少なくとも1つに関連付けられる、
項目5に記載の装置。
[項目7]
上記予め決定されたイベントは、上記処理回路による上記第2の無線PCellにおける上記動作の終了に関連付けられる、
項目5に記載の装置。
[項目8]
上記予め決定されたイベントは、上記第1の無線PCellにおける上記動作に関連付けられた第1のタイマの満了、又は、上記第2の無線PCellにおける上記動作に関連付けられた第2のタイマの満了に関連付けられる、
項目5に記載の装置。
[項目9]
上記予め決定されたイベントは、閾値を超えるパスロス値に更に関連付けられる、
項目6に記載の装置。
[項目10]
上記予め決定されたイベントは、上記第1のeNBに上記第1の推定値を送信することを求める要求の受信に関連付けられ、上記装置は、
上記処理回路と連結され、上記第1のeNBに上記第1の推定値を送信することを求める上記要求を受信する受信回路を更に備える、
項目5に記載の装置。
[項目11]
上記処理回路は更に、送信電力が最大値に達したことを検出し、更に、上記送信回路は、上記送信電力が上記最大値に達したという指標を上記第1のeNBに送信する、
項目1から4の何れか一項に記載の装置。
[項目12]
進化型ノードB(「eNB」)に含まれる装置であって、
上記eNBとユーザ機器(「UE」)との間の通信に関連付けられた第1の電力ヘッドルーム(「PHR」)値及び別のeNBと上記UEとの間の通信に関連付けられた第2のPHR値を受信する受信回路と、
上記受信回路に連結され、上記第1のPHR値及び上記第2のPHR値に基づいて上記eNBと上記UEとの間の上記通信に関連付けられたアップリンク送信電力を決定する処理回路と、
上記処理回路に連結され、上記UEに上記アップリンク送信電力の指標を送信する送信回路とを備える
装置。
[項目13]
上記処理回路は、上記eNBに、理想的ではないバックホールを介して他のeNBに接続させる、
項目12に記載の装置。
[項目14]
上記受信回路は更に、上記UEが最大送信電力に達したという指標を受信し、上記アップリンク送信電力の上記決定は更に上記指標に基づく、
項目12に記載の装置。
[項目15]
上記受信回路は、上記第1のPHR値及び上記第2のPHR値のうちの少なくとも1つを上記UEから受信する、
項目12から14の何れか一項に記載の装置。
[項目16]
上記受信回路は、上記第1のPHR値及び上記第2のPHR値のうちの少なくとも1つを、X2インターフェースを使用して他のeNBから受信する、
項目12から14の何れか一項に記載の装置。
[項目17]
上記送信回路は、上記第1のPHR値及び上記第2のPHR値のうちの少なくとも1つを、X2インターフェースを使用してその他のeNBに送信する、
項目12から14の何れか一項に記載の装置。
[項目18]
上記処理回路は、上記UEが上記第1のPHR値及び上記第2のPHR値を送信することを求める要求を生成し、更に、上記送信回路は上記UEに上記要求を送信する、
項目12から14の何れか一項に記載の装置。
[項目19]
上記処理回路は、少なくとも1つのタイマに関連付けられた少なくとも1つの期間、及び少なくとも1つのパスロス閾値を決定し、更に、上記送信回路は、上記UEによるPHR値報告の決定のために上記UEに上記少なくとも1つの期間及び上記少なくとも1つのパスロス閾値を送信する
項目12から14の何れか一項に記載の装置。
[項目20]
コンピューティングデバイスが実行可能な複数の命令を備える1又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体であって、上記複数の命令は、ユーザ機器(「UE」)による実行に応答して、上記UEに、
第1の進化型ノードB(「eNB」)によって提供される第1の無線セルにおいてデュアルコネクティビティモードで動作させ、
上記第1の無線セルにおける上記動作と同時に、第2のeNBによって提供される第2の無線セルで動作させ、
上記第1の無線セルに関連付けられた第1の電力ヘッドルーム(「PHR」)値を計算させ、
上記第2の無線セルに関連付けられた第2のPHR値を計算させ、
上記第1のeNB又は上記第2のeNBのうちの少なくとも1つに上記第1のPHR値を送信させ、上記第1のeNB又は上記第2のeNBのうちの少なくとも1つに上記第2のPHR値を送信させる、
1又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体。
[項目21]
上記複数の命令は、更に、上記UEに、
上記UEと上記第1のeNBとの間のアップリンク通信に関連付けられた送信電力の指標を上記第1のeNBから受信させ、
上記指標に基づいて、上記第1のeNBに上記アップリンク通信に関連付けられた送信電力を調整させる、
項目20に記載の1又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体。
[項目22]
上記複数の命令は、更に、上記UEに、予め決定されたイベントを検出させ、更に、上記第1のPHR値の上記送信は上記予め決定されたイベントの上記検出に基づく、
項目20に記載の1又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体。
[項目23]
コンピューティングデバイスが実行可能な複数の命令を備える1又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体であって、上記複数の命令は、進化型ノードB(「eNB」)による実行に応答して、上記eNBに、
上記eNBとユーザ機器(「UE」)との間の通信に関連付けられた第1の電力ヘッドルーム(「PHR」)値を受信させ、
別のeNBと上記UEとの間の通信に関連付けられた第2のPHR値を受信させ、
上記第1のPHR値及び上記第2のPHR値に基づいて、上記eNBと上記UEとの間の上記通信に関連付けられた送信電力値を計算させ、
上記UEに上記送信電力値の指標を送信させる、
1又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体。
[項目24]
上記複数の命令は、更に、上記UEが最大送信電力に達したという指標を上記eNBに受信させ、更に、アップリンク送信電力の上記計算は、更に上記指標に基づく、
項目23に記載の1又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体。
[項目25]
上記複数の命令は、更に、上記eNBに、X2インターフェースを介して他のeNBと上記第1のPHR値及び上記第2のPHR値のうちの少なくとも1つを通信させる
項目23に記載の1又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体。
図1
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