(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記保持端部は、前記化粧料用中皿を前記底部に載置した際に、前記化粧料用中皿の壁面の上下方向に突出する請求項1〜3のいずれかに記載の化粧料容器用緩衝構造体。
前記保持部は、前記保持部が1つの前記保持端部を有する場合、前記底部の中心と前記保持端部の中心を通る中心線に対して左右対称となる位置に配置される請求項1〜5のいずれかに記載の化粧料容器用緩衝構造体。
前記保持部は、前記保持部が2つの前記保持端部を有する場合、前記底部の中心と前記保持部の中心を通る中心線に対して左右対称となる位置に配置される請求項1〜5のいずれかに記載の化粧料容器用緩衝構造体。
前記底部と前記化粧料用中皿の底面は相似形状であって、前記化粧料用中皿の該底面の外周からの前記底部の外周のオフセット量が0.5mm以上5.0mm以下である請求項1〜8のいずれかに記載の化粧料容器用緩衝構造体。
前記化粧料用中皿の底面と壁面でなす角部は、前記化粧料用中皿を前記底部に載置した際に、前記底部、前記保持端部を除く前記保持部及び前記連結部のいずれとも接触しない請求項1〜9のいずれかに記載の化粧料容器用緩衝構造体。
前記化粧料容器用緩衝構造体の材料の硬度は、デュロメータ硬度(JIS K6253−3)で、A60以上A75以下である請求項1〜12のいずれかに記載の化粧料容器用緩衝構造体。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(化粧料容器用緩衝構造体)
本発明の実施の形態に係る化粧料容器用緩衝構造体1aは、
図1に示すように、化粧料を収容する化粧料用中皿2を載置する底部10と、化粧料用中皿2と接触する保持端部11a,11bを有し、保持端部11a,11bにより化粧料用中皿2を保持する複数の保持部11と、底部10と保持部11とを連結する連結部12とを備える。
【0010】
本発明の実施の形態に係る化粧料容器用緩衝構造体1aにおいて、底部10、保持部11及び連結部12は、
図2に示すように、連続する中空部15を有する。化粧料容器用緩衝構造体1aは、底部10、保持部11及び連結部12に連続する中空部15を有することで、適度な弾性(弾力性)を有することになり、これにより高い緩衝効果を享受できる。
化粧料容器用緩衝構造体1aの外形は、後述する化粧料容器3の化粧料容器用緩衝構造体1aを収容する収容部31の内径よりもわずかに大きく設計することが好ましく、化粧料容器用緩衝構造体1aは、底部10、保持部11及び連結部12に連続する中空部15を有することで、化粧料容器(コンパクトケース)に化粧料容器用緩衝構造体1aをセットする際は圧入により固定することができるため、セット作業性が良好となる。また、化粧料容器用緩衝構造体1aの外形は、化粧料容器3の化粧料容器用緩衝構造体1aを収容する収容部31の内径よりもわずかに大きく設計することで、化粧料容器の収容部に嵌め込まれた(圧入された)化粧料容器用緩衝構造体1aの保持部11は、化粧料用中皿2を保持する方向へ撓むので、化粧料容器用緩衝構造体1aは化粧料用中皿2を良好に保持することができる。
【0011】
化粧料容器用緩衝構造体1aが透明又は半透明の場合には、化粧料容器の美感等の意匠性を高めることができるという観点から、中空部15に液体及び/又は粉粒体が封入されていることが好ましい。
液体としては、美感等の意匠性を高める観点から着色液体が好ましく挙げられ、粉粒体としては、着色粉粒体、ビーズ等様々なものが好ましく挙げられる。特に、色の異なる2種以上のビーズを封入すると色の変化を楽しむことができて好ましい。また、色の異なる2種以上のビーズが色ごとに大きさに変化があると変化に富む色彩を楽しむことができるのでさらに好ましい。
更には、保冷剤等の機能性のある液体を封入することにより、様々なタイプの化粧料や使用方法に対応することができる。
【0012】
保持部11は、連結部12を介して底部10の周上に間隔を空けて、複数設けられている。保持部11が底部10の周上に間隔を空けて設けられていることで、間隔を利用して把持しやすいため、化粧料容器に化粧料容器用緩衝構造体1aをセットしたり、化粧料容器から化粧料容器用緩衝構造体1aを取り出したりすることが容易である。
【0013】
保持部11は、1つの保持端部11aを有する、又は両端に2つの保持端部11a,11bを有することが好ましい。複数の保持部11が1つ又は2つの保持端部を有することで、複数の箇所で化粧料用中皿2と接触することができるので、化粧料用中皿2を安定して保持することができる。
保持部11は、安定した化粧料用中皿2の保持性や緩衝効果の観点から、
図3(a)〜(e)に示すように、保持部11が1つの保持端部11aを有する場合は、底部10の中心Oと保持部11(保持端部11a)の中心を通る中心線C
1に対して左右対称となる位置に他の保持部11(保持端部11a)が配置されていることが好ましい。保持部11の有する保持端部11aが1つである場合、保持部11は3個以上12個以下であることが好ましく、3個以上8個以下であることがより好ましい。
図3(a)は保持部11が8つであり保持端部11aが8つの場合であり、
図3(b)は保持部11が6つであり保持端部11aが6つの場合であり、
図3(c)は保持部11が4つであり保持端部11aが4つの場合であり、
図3(d)は保持部11が5つであり保持端部11aが5つの場合であり、
図3(e)は保持部11が3つであり保持端部11aが3つの場合である。
また、保持部11は、安定した化粧料用中皿2の保持性や緩衝効果の観点から、
図4(a)〜(c)に示すように、保持部11が2つの保持端部11a,11bを有する場合は、底部10の中心Oと保持部11の中心を通る中心線C
2に対して左右対称となる位置に他の保持部11が配置されていることが好ましい。保持部11の有する保持端部11a,11bが両端に2つである場合、保持部11は2個以上6個以下であることが好ましく、2個以上4個以下であることがより好ましい。
図4(a)は保持部11が4つであり保持端部11a,11bが8つの場合であり、
図4(b)は保持部11が3つであり保持端部11a,11bが6つの場合であり、
図4(c)は保持部11が2つであり保持端部11a,11bが4つの場合である。
【0014】
保持端部11a,11bは円筒形状であり、化粧料用中皿2と接触する面が円筒形状の曲面であることが好ましい。保持端部11a,11bの化粧料用中皿2と接触する面が円筒形状の曲面であることで、化粧料用中皿2と接触する面積を低減させることができるので、化粧料容器に衝撃が与えられた場合に、化粧料用中皿2に伝達される衝撃を低減させることができる。
【0015】
保持端部11a,11bは、
図5に示すように、化粧料用中皿2を底部10に載置した際に、化粧料用中皿2の壁面21の上下方向に突出することが好ましい。保持端部11a,11bが化粧料用中皿2の壁面21の上下方向に突出することで、側面方向からの衝撃に対して安定的に衝撃を吸収できる。
【0016】
保持端部11a,11bは、
図6に示すように、化粧料用中皿2の壁面上端21aを押し留める爪状の返し部13が設けられていることが好ましい。保持端部11a,11bに返し部13が設けられていることで、化粧料用中皿2が傾こうとする動きを返し部13によって抑制することができるので、化粧料用中皿2を安定して保持することができる。また、保持端部11a,11bに返し部13が設けられていることで、化粧料用中皿2を底部10に載置した際のホールド性を向上させることができる。
【0017】
底部10の周方向における連結部12の幅dは、ブロー成形時の成形性及び緩衝効果の観点から、2.0mm以上20.0mm以下であることが好ましく、2.5mm以上10.0mm以下であることがより好ましい。底部10の周方向における連結部12の幅dとは、
図7に示すように、底部10の周方向に延伸する連結部12の幅をいう。
【0018】
底部10と化粧料用中皿2の底面20は、
図8に示すように、相似形状であって、化粧料用中皿2の底面20の外周からの底部10の外周のオフセット量vが0.5mm以上5.0mm以下であることが好ましい。底部10と化粧料用中皿2の底面20が、相似形状であり、かつ、化粧料用中皿2の底面20の外周からの底部10の外周のオフセット量vが0.5mm以上5.0mm以下であることで、化粧料用中皿2を安定して底部10上に載置することができ、さらに底部10から化粧料用中皿2に伝達される衝撃を効率よく低減させることができる。化粧料用中皿2の底面20の外周からの底部10の外周のオフセット量vは、1.0mm以上4.5mm以下であることがより好ましく、1.5mm以上4.0mm以下であることがさらに好ましい。
【0019】
化粧料用中皿2の底面20と壁面21でなす角部22は、
図5及び
図6で示すように、化粧料用中皿2を底部10に載置した際に、底部10、保持端部11a,11bを除く保持部11及び連結部12のいずれとも接触しないことが好ましい。化粧料用中皿2の角部22が化粧料用中皿2を底部10に載置した際に、底部10、保持端部11a,11bを除く保持部11及び連結部12のいずれとも接触しないことで、化粧料用中皿2に伝達した衝撃を逃がすことができ、化粧料用中皿2に収容する化粧料にひび割れが生じたり、欠けたりする破損を防ぐことができる。また、化粧料用中皿2の角部22が化粧料用中皿2を底部10に載置した際に、底部10、持端部11a,11bを除く保持部11及び連結部12のいずれとも接触しないことで、化粧料用中皿2を設置する際の裕度が大きく、セット作業性がさらに良好となるので好ましい。
【0020】
底部10には、
図9(a)及び(b)に示すように、底部10を連通する連通孔14が設けられていることが好ましい。連通孔14は、
図9(b)に示すように、壁面により閉ざされているので、中空部15の支柱としての機能を発揮する。連通孔14を設けることにより、化粧料容器3から化粧料用中皿2を取り外し易くなるという効果を奏すると共に、支柱の機能により化粧料用中皿2及び化粧料の重さで緩衝構造体がたわみ中空部分が少なくなってしまうことが起こりにくく、常に高い緩衝効果を発揮することができる。
連通孔14は、底部10の面において均等に分布していることが好ましく、その数は支柱としての効果と一定以上の中空部分を残存させておくという両方の観点から、1個以上16個未満であることが好ましく、3個以上8個未満であることがより好ましい。
連通孔14の断面形状は、真円であることが好ましいが、楕円や三角形、四角形、五角形、六角形等の多角形、デザイン性を考慮した星型、ハート型であってもよい。
【0021】
化粧料容器用緩衝構造体1aの材料の硬度は、ハンドリング及びセット作業性が良好となり、外部からの衝撃に対する緩衝効果を有するという観点から、デュロメータ硬度(JIS K6253−3)で、A60以上A75以下であることが好ましく、A65以上A70以下であることがより好ましい。デュロメータ硬度でA60より低いと柔らかすぎて、ハンドリング及びセット作業性が低下してしまい、A75より大きいと硬すぎて、外部からの衝撃に対する緩衝効果が得られない。
【0022】
底部10、保持部11及び連結部12の材料は、同一の材料で一体成形されていると経済性が高く好ましい。この観点から、化粧料容器用緩衝構造体1aは、熱可塑性樹脂のブロー成形により製造することが好ましい。用いられる熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等)、ポリオレフィン系の熱可塑性エラストマー、ポリアミド系樹脂(ナイロン等)、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタート、ポリブチレンテレフタート等)、軟質塩化ビニル樹脂、アイオノマー樹脂等の単体またはそれらの2以上のブレンド体であり、また、それらと充填材(シリカ、カーボンファイバー、炭酸カルシウム、タルク、マイカ等)のブレンド体等が挙げられ、これらのうち、ポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等)及びポリオレフィン系の熱可塑性エラストマーがブロー成形し易さの観点から好ましい。
【0023】
(化粧料容器)
本発明の実施の形態に係る化粧料容器3は、
図10に示すように、化粧料容器用緩衝構造体1aを収容する収容部31と、収容部31の開閉を行う蓋部32とを備える。
化粧料容器3は、化粧料容器用緩衝構造体1aのセット作業性を向上する観点から、化粧料容器用緩衝構造体1aの底部10が収容部31の底面と当接し、保持部11が収容部31の内側面と当接することが好ましい。
なお、化粧料容器3は、蓋部32に、所望により鏡33を設けてもよい。
【0024】
本発明の実施の形態に係る化粧料容器3は、化粧料容器用緩衝構造体1aが収容部31から脱着可能であることが好ましい。化粧料容器用緩衝構造体1aを脱着可能とすることにより、レフィル容器としても使用が可能となる。化粧料容器用緩衝構造体1aが収容部31から脱着可能とするためには、圧入によりセットすることが好ましい。化粧料容器用緩衝構造体1aを固定する場合は、接着剤を用いてもよいし、両面テープ等を用いてもよい。
【0025】
化粧料容器用緩衝構造体1aが収容部31から脱着可能とするための一例として、収容部31に収容可能であり、化粧料容器用緩衝構造体1aを固定することが可能である
図11に示すようなアダプタ40を用いる手段が挙げられる。化粧料容器3から着脱が容易であるアダプタ40を用いることによって、化粧料容器3から化粧料容器用緩衝構造体1aを容易に着脱することができる。
アダプタ40は、保持部11及び連結部12とそれぞれ嵌め合わせることで化粧料容器用緩衝構造体1aを固定することが可能な固定部41及び屋根部42を備える。化粧料容器用緩衝構造体1aの連結部12が固定部41に接し、保持部11の上端部が屋根部42に接して、保持部11を嵌めるようにしてアダプタ40に固定される。したがって、化粧料容器用緩衝構造体1aの保持部11の高さは、アダプタ40の固定部41から屋根部42までの高さよりもわずかに大きく設計することが好ましく、化粧料容器用緩衝構造体1aは、底部10、保持部11及び連結部12に連続する中空部15を有することで、アダプタ40に化粧料容器用緩衝構造体1aをセットする際は圧入により固定することができるため、セット作業性が良好となる。特に化粧料容器用緩衝構造体1aがブロー成形によるものであれば、圧入による固定の点で有利となる。
また、アダプタ40の上面には、保持部11及び連結部12を覆い隠すことが可能な屋根部42が設けられていることが好ましい。屋根部42が設けられていることによって、上方から見た際に、化粧料容器用緩衝構造体1a(保持部11、連結部12)を視認させないようにすることができるので、美観の欠乏を防ぐことができる。
なお、アダプタ40は、化粧料容器3の一部として一体に成形されていてもよい。
【0026】
アダプタ40を用いる着脱方法について、
図11を参照しながら説明する。
まず、
図11(a)に示すように、アダプタ40の裏側から化粧料容器用緩衝構造体1aを充填する。次いで、
図11(b)に示すように、アダプタ40内で化粧料容器用緩衝構造体1aを回転させる。回転させた結果、
図11(c)に示すように、化粧料容器用緩衝構造体1aの連結部12が固定部41に乗り上げるように嵌め合わさり、アダプタ40に化粧料容器用緩衝構造体1aが固定される。
逆工程を行うことで、アダプタ40から化粧料容器用緩衝構造体1aを容易に取り外すことができる。
【0027】
上述したように、化粧料容器用緩衝構造体1aは、化粧料容器3から脱着可能とすることで、化粧料容器用緩衝構造体1aをレフィル容器としての使用が可能である。通常は、移動時の衝撃等から化粧料を守るため、レフィル容器として真空成形体を別途用意し、粘着剤を用いて化粧料用中皿2と真空成形体を固定した形で流通、販売され、購入者が化粧料用中皿2を取り出し、化粧料容器3の収容部31に装着することにより使用するが、その真空成形体に替えて化粧料容器用緩衝構造体1aを使用し、化粧料用中皿2と化粧料容器用緩衝構造体1aとを一体としたままで化粧料容器3の収容部31に装着することにより、取り外す手間が省かれ、また無駄な真空成形体も発生しない。
化粧料用中皿2と化粧料容器用緩衝構造体1aとを一体で流通させて取り替える場合は、化粧料容器用緩衝構造体1aを収容部31から脱着することが必要となるので、この観点からも、本発明の化粧料容器3は、化粧料容器用緩衝構造体1aが収容部31から脱着可能であることが好ましい。
【0028】
(化粧料容器用緩衝構造体の製造方法)
本発明の実施の形態に係る化粧料容器用緩衝構造体1aの製造方法は、本発明の化粧料容器用緩衝構造体1aをブロー成形により形成することを特徴とする。本発明の化粧料容器用緩衝構造体1aをブロー成形などにより、一体成形することにより、複雑な形状である保持部11及び連結部12を容易に設けることができる。
本発明の化粧料容器用緩衝構造体1aがブロー成形品であれば、ある程度の剛性を有するので化粧料容器3へのセット作業性がさらに向上する。本発明に係る中空部15は、ブロー成形により簡便に形成することができる。
【0029】
本発明に係るブロー成形法は、ダイレクトブロー成形法と2軸延伸ブロー(ストレッチブロー)成形法のいずれの方法でもよいが、簡便に製造する観点より、ダイレクトブロー成形法が好ましい。
以下に、化粧料容器用緩衝構造体の製造方法を工程順に説明する。
(1)第1工程
溶けた熱可塑性樹脂をシリンダーからチューブ状に押出し、弱い空気を入れてプリブローして袋状の溶融パリソンを形成する。
(2)第2工程
上記の溶融パリソンを金型で挟んで高圧空気を吹込み、溶融パリソンを金型の中いっぱいに膨らませて、化粧料容器用緩衝構造体1aの形状にする。
(3)第3工程
化粧料容器用緩衝構造体1aが冷えて固まったら、金型を開いて取り出す。
以上のように、本発明の化粧料容器用緩衝構造体1aはブロー成形により効率的に製造することができる。
【0030】
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明は実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす記述及び図面はこの発明を限定するものであると理解するべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかになるはずである。
【0031】
例えば、実施の形態において、底部10が円形の化粧料容器用緩衝構造体1aを示したが、底部10は円形に限られず、
図12(a)に示すような底部10が矩形の化粧料容器用緩衝構造体1bであっても構わない。底部10の形状は、化粧料容器3に収容するという観点から、化粧料容器3の収容部31に合わせた形状であることが好ましい。
また、実施の形態において、保持部11が4つである化粧料容器用緩衝構造体1aを示したが、保持部11の個数は特に限られず、
図12(b)に示すような6つの保持部11を有する化粧料容器用緩衝構造体1cであっても構わない。保持部11は、化粧料用中皿2を保持し得る個数であれば、いくつであっても構わない。
上述の
図12(a)及び
図12(b)に示した形態を踏まえて、
図12(c)に示すように、底部10が矩形であって、6つの保持部11を有する化粧料容器用緩衝構造体1dとすることも可能である。
【0032】
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を包含するということを理解すべきである。
【0033】
上述した実施形態に関し、本発明はさらに以下の態様を開示する。
【0034】
本発明は下記<1>に記載の化粧料容器用緩衝構造体に係るものである。
【0035】
<1>化粧料を収容する化粧料用中皿を載置する底部と、該化粧料用中皿と接触する保持端部を有し、該保持端部により該化粧料用中皿を保持する複数の保持部と、該底部と該保持部とを連結する連結部とを備え、該底部、該保持部及び該連結部は、連続する中空部を有する化粧料容器用緩衝構造体。
【0036】
本発明は、更に以下の化粧料容器用緩衝構造体に係るものであることが好ましい。
【0037】
<2>保持部は、1つ又は2つの保持端部を有する、前記<1>に記載の化粧料容器用緩衝構造体。
<3>保持端部は円筒形状であり、化粧料用中皿と接触する面が円筒形状の曲面である、前記<1>又は<2>に記載の化粧料容器用緩衝構造体。
<4>保持端部は、化粧料用中皿を底部に載置した際に、化粧料用中皿の壁面の上下方向に突出する、前記<1>〜<3>のいずれかに記載の化粧料容器用緩衝構造体。
<5>保持端部は、化粧料用中皿の壁面上端を押し留める爪状の返し部が設けられている、前記<1>〜<4>のいずれかに記載の化粧料容器用緩衝構造体。
<6>保持部は、保持部が1つの保持端部を有する場合、底部の中心と保持端部の中心を通る中心線に対して左右対称となる位置に配置される、前記<1>〜<5>のいずれかに記載の化粧料容器用緩衝構造体。
<7>保持部の有する保持端部が1つである場合、保持部は3個以上であって12個以下であり、より好ましくは3個以上であって8個以下である、前記<1>〜<6>のいずれかに記載の化粧料容器用緩衝構造体。
<8>保持部は、保持部が2つの保持端部を有する場合、底部の中心と保持部の中心を通る中心線に対して左右対称となる位置に配置される、前記<1>〜<5>のいずれかに記載の化粧料容器用緩衝構造体。
<9>保持部の有する保持端部が2つである場合、保持部は2個以上であって6個以下であり、より好ましくは2個以上であって4個以下である、前記<1>〜<5>、<8>のいずれかに記載の化粧料容器用緩衝構造体。
<10>保持部の両端に2つの保持端部を有する、前記<1>〜<5>、<8>、<9>のいずれかに記載の化粧料容器用緩衝構造体。
<11>保持部が底部の周上に間隔を空けて設けられている、前記<1>〜<10>のいずれかに記載の化粧料容器用緩衝構造体。
<12>底部の周方向における連結部の幅は、2.0mm以上であって20.0mm以下であり、より好ましくは2.5mm以上であって10.0mm以下である、前記<1>〜<11>のいずれかに記載の化粧料容器用緩衝構造体。
<13>底部と化粧料用中皿の底面は相似形状であって、化粧料用中皿の底面の外周からの底部の外周のオフセット量が0.5mm以上であって5.0mm以下であり、より好ましくは1.0mm以上であって4.5mm以下であり、さらに好ましくは1.5mm以上であって4.0mm以下である、前記<1>〜<12>のいずれかに記載の化粧料容器用緩衝構造体。
<14>化粧料用中皿の底面と壁面でなす角部は、化粧料用中皿を底部に載置した際に、底部、保持端部を除く保持部及び連結部のいずれとも接触しない、前記<1>〜<13>のいずれかに記載の化粧料容器用緩衝構造体。
<15>底部には、底部を連通する連通孔が設けられている、前記<1>〜<14>のいずれかに記載の化粧料容器用緩衝構造体。
<16>連通孔は、底部の面において均等に分布している、前記<15>に記載の化粧料容器用緩衝構造体。
<17>連通孔が壁面により閉ざされている、前記<15>又は<16>に記載の化粧料容器用緩衝構造体。
<18>連通孔は1個以上であって16個未満であり、より好ましくは3個以上であって8個未満である、前記<15>〜<17>のいずれかに記載の化粧料容器用緩衝構造体。
<19>連通孔の断面形状は、真円、楕円、三角形、四角形、五角形、六角形、星型、ハート型のいずれかである、前記<15>〜<18>のいずれかに記載の化粧料容器用緩衝構造体。
<20>中空部には、液体及び/又は粉粒体が封入されている、前記<1>〜<19>のいずれかに記載の化粧料容器用緩衝構造体。
<21>化粧料容器用緩衝構造体の材料の硬度は、デュロメータ硬度(JIS K6253−3)で、A60以上であってA75以下であり、より好ましくはA65以上であってA70以下である、前記<1>〜<20>のいずれかに記載の化粧料容器用緩衝構造体。
<22>底部、保持部及び連結部は、同一材料である、前記<1>〜<21>のいずれかに記載の化粧料容器用緩衝構造体。
<23>化粧料容器用緩衝構造体はポリオレフィン樹脂又はポリオレフィン系熱可塑性エラストマーによって成形される、前記<1>〜<22>のいずれかに記載の化粧料容器用緩衝構造体。
<24>化粧料容器用緩衝構造体の外形は、化粧料容器の化粧料容器用緩衝構造体を収容する収容部の内径よりもわずかに大きい、前記<1>〜<23>のいずれかに記載の化粧料容器用緩衝構造体。
<25>化粧料容器用緩衝構造体の底部が化粧料容器の化粧料容器用緩衝構造体を収容する収容部の底面と当接し、保持部が収容部の内側面と当接する、前記<1>〜<24>のいずれかに記載の化粧料容器用緩衝構造体。
<26>底部が矩形である、前記<1>〜<25>のいずれかに記載の化粧料容器用緩衝構造体。
<27>底部が円形である、前記<1>〜<25>のいずれかに記載の化粧料容器用緩衝構造体。
<28>化粧料容器の化粧料容器用緩衝構造体を収容する収容部から脱着可能である、前記<1>〜<13>のいずれかに記載の化粧料容器用緩衝構造体。
<29>前記<1>〜<28>のいずれかに記載の化粧料容器用緩衝構造体を収容する収容部と、収容部の開閉を行う蓋部とを備える化粧料容器。
<30>前記<1>〜<28>のいずれかに記載の化粧料容器用緩衝構造体をブロー成形により製造する化粧料容器用緩衝構造体の製造方法。
<31>前記<30>の製造方法がダイレクトブロー成形である、化粧料容器用緩衝構造体の製造方法。
<32>前記<1>〜<28>のいずれかに記載の化粧料容器用緩衝構造体の保持部及び/又は連結部を嵌め合わせることにより、化粧料容器用緩衝構造を固定することが可能な固定部と屋根部を備えた、アダプタ。
<33>化粧料容器の一部として一体に成形されている、前記<32>に記載のアダプタ。
<34>前記<1>〜<25>、<27>、<28>のいずれかに記載の化粧料容器用緩衝構造体の保持部及び/又は連結部を回転させて嵌めこむことにより化粧料容器の化粧料容器用緩衝構造体を収容する収容部に固定する、化粧料容器用緩衝構造体の固定方法。
<35>前記<1>〜<28>のいずれかに記載の化粧料容器用緩衝構造体化粧料容器用緩衝構造体をレフィル容器としての使用する使用方法。