特許第6405232号(P6405232)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社水道技術開発機構の特許一覧

特許6405232さや管推進工法用スペーサー及びさや管推進工法
<>
  • 特許6405232-さや管推進工法用スペーサー及びさや管推進工法 図000002
  • 特許6405232-さや管推進工法用スペーサー及びさや管推進工法 図000003
  • 特許6405232-さや管推進工法用スペーサー及びさや管推進工法 図000004
  • 特許6405232-さや管推進工法用スペーサー及びさや管推進工法 図000005
  • 特許6405232-さや管推進工法用スペーサー及びさや管推進工法 図000006
  • 特許6405232-さや管推進工法用スペーサー及びさや管推進工法 図000007
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6405232
(24)【登録日】2018年9月21日
(45)【発行日】2018年10月17日
(54)【発明の名称】さや管推進工法用スペーサー及びさや管推進工法
(51)【国際特許分類】
   F16L 1/00 20060101AFI20181004BHJP
   F16L 1/028 20060101ALI20181004BHJP
   E21D 9/06 20060101ALI20181004BHJP
【FI】
   F16L1/00 M
   F16L1/028 E
   E21D9/06 311A
【請求項の数】6
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-264572(P2014-264572)
(22)【出願日】2014年12月26日
(65)【公開番号】特開2016-125526(P2016-125526A)
(43)【公開日】2016年7月11日
【審査請求日】2017年7月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】396020361
【氏名又は名称】株式会社水道技術開発機構
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】西川 洸司
(72)【発明者】
【氏名】瀬藤 弘
【審査官】 渡邉 聡
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第02658530(US,A)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0201025(US,A1)
【文献】 実開平07−029316(JP,U)
【文献】 実開昭53−092724(JP,U)
【文献】 特開2001−248770(JP,A)
【文献】 特開2001−159296(JP,A)
【文献】 実開昭62−015676(JP,U)
【文献】 特開昭57−171185(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16L 1/00
E21D 9/06
F16L 1/028
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
さや管内に挿入される挿入管の外周に装着されて、前記さや管と前記挿入管との間に隙間を設けるさや管推進工法用スペーサーであって、
前記挿入管の外周を囲むように取り付けられる、フランジ状に形成された環状の本体部と、
前記本体部の外周から径方向外側に向けて放射状に突出した複数の凸部と、
径方向内側に向けて突出した爪を有する抜け止め部材により構成され、前記本体部の内周から径方向内側に向けて突出し、前記挿入管の外周面に係止する係止部と、
前記本体部に螺合された押ボルトにより構成され、前記係止部を径方向内側に向けて押圧する押圧部と、
前記凸部の先端を形成する、着脱自在に取り付けられた樹脂製のキャップと、を備え、
前記押ボルトの先端で前記抜け止め部材を径方向内側に向けて押圧することにより、前記挿入管の外周面に前記爪が食い込むように構成されていることを特徴とするさや管推進工法用スペーサー。
【請求項2】
前記キャップには、前記キャップの脱落を防止する脱落防止部が設けられている請求項1に記載のさや管推進工法用スペーサー。
【請求項3】
前記脱落防止部は、前記キャップに螺合された止ねじで構成されており、前記止ねじの先端部が前記押ボルトの頭部に係合することにより前記キャップの脱落が妨げられるように構成されている請求項2に記載のさや管推進工法用スペーサー。
【請求項4】
前記キャップの先端が半球状に形成されている請求項1〜3いずれか1項に記載のさや管推進工法用スペーサー。
【請求項5】
複数の挿入管を順次に接合しながらさや管内に挿入していくことで、そのさや管内に管路を敷設するさや管推進工法において、
請求項1〜4いずれか1項に記載のスペーサーを前記挿入管に装着し、前記凸部の先端を形成する前記キャップを前記さや管の内面に接触させて、前記さや管とそれに挿入された前記挿入管との間に前記スペーサーを介した隙間を設けることを特徴とするさや管推進工法。
【請求項6】
受口挿口間で軸方向に伸縮可能な耐震管継手として設けられた管接合部における一対の前記挿入管の各々に前記スペーサーを装着し、そのスペーサー同士を軸部材により連結することで挿入時における前記管接合部の伸縮を規制する請求項5に記載のさや管推進工法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、さや管推進工法に用いるスペーサーと、それを用いたさや管推進工法に関する。
【背景技術】
【0002】
ダクタイル鋳鉄管などの流体管路を敷設する方法として、さや管推進工法が知られている。この工法によれば、地中に埋設されているさや管内に、それよりも小径の新管(挿入管)を順次に挿入することにより、管路が敷設される。さや管推進工法は、住宅密集地域や交差点など開削範囲の確保が難しい条件下で特に有用であり、老朽化した管路を更新する、いわゆるパイプ・イン・パイプ工事において広く採用されている。特許文献1〜3には、挿入管を傷付けることなく円滑に挿入するための器具が開示されている。
【0003】
特許文献1に記載のスペーサーは、表面に多数の凸部が設けられた樹脂製の帯状部材であり、これを挿入管に巻き付けることで、さや管と挿入管との間に隙間を設けて挿入時の推進抵抗を低減できる。従来、滑り止め用のゴムシートや粘着テープを挿入管に巻き付け、その外周に当該スペーサーを装着していたが、滑り止め効果が十分でない場合があった。また、挿入管の径が小さい場合には、その挿入管の外周面に沿うようにスペーサーを大きく曲げる必要があり、取り扱いが煩雑であった。
【0004】
特許文献2には、さや管の内面上を転動するローラーを備えたバンド部材が記載されている。更に、特許文献3には、さや管の内面上を転動するキャスターを備えたフランジが記載されている。いずれも挿入管の円滑な挿入に寄与するものではあるが、上記スペーサーに比べると構造が複雑であり、取り扱いが簡単ではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】欧州特許出願公開第1783412号明細書
【特許文献2】特開2003−202093号公報
【特許文献3】特開2001−248770号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、取り扱いが簡単で滑り止め効果に優れたさや管推進工法用スペーサーと、それを用いたさや管推進工法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的は、下記の如き本発明により達成できる。即ち、本発明に係るさや管推進工法用スペーサーは、さや管内に挿入される挿入管の外周に装着されて、前記さや管と前記挿入管との間に隙間を設けるさや管推進工法用スペーサーであって、前記挿入管の外周を囲むように取り付けられる、フランジ状に形成された環状の本体部と、前記本体部の外周から径方向外側に向けて放射状に突出した複数の凸部と、径方向内側に向けて突出した爪を有する抜け止め部材により構成され、前記本体部の内周から径方向内側に向けて突出し、前記挿入管の外周面に係止する係止部と、前記本体部に螺合された押ボルトにより構成され、前記係止部を径方向内側に向けて押圧する押圧部と、前記凸部の先端を形成する、着脱自在に取り付けられた樹脂製のキャップと、を備え、前記押ボルトの先端で前記抜け止め部材を径方向内側に向けて押圧することにより、前記挿入管の外周面に前記爪が食い込むように構成されたものである。
【0008】
このスペーサーによれば、さや管と挿入管との間に隙間を設けて挿入時の推進抵抗を低減し、挿入管を傷付けることなく円滑に挿入できる。しかも、構造が簡易であるために取り扱いが簡単である。それでいて、挿入管の外周面に係止する係止部を押圧部により押圧するように構成されているので滑り止め効果に優れ、挿入管に対するスペーサーの位置ずれを適切に防止できる。
【0009】
前記凸部の先端が、着脱自在に取り付けられた樹脂製のキャップにより形成されている。さや管の内面に接する凸部の先端が樹脂製であることにより、挿入時の推進抵抗を良好に低減できる。また、この場合、前記キャップには、前記キャップの脱落を防止する脱落防止部が設けられていることが好ましい。
【0010】
本発明に含まれるものではないが、スペーサーに関する一つの実施形態として、前記押圧部が、前記本体部に螺合された押ボルトにより構成され、前記係止部が、前記押ボルトの先端部により構成され、前記押ボルトを径方向内側に向けて移動させることにより、前記挿入管の外周面に前記押ボルトの先端部が押し当たるように構成されているものが挙げられる。かかる構成によれば、押ボルトの先端部を挿入管の外周面に強く押し当てることにより強力な滑り止め効果が発揮され、挿入管に対するスペーサーの位置ずれをより効果的に防止できる。
【0011】
本発明では、前記押圧部が、前記本体部に螺合された押ボルトにより構成され、前記係止部が、径方向内側に向けて突出した爪を有する抜け止め部材により構成され、前記押ボルトの先端で前記抜け止め部材を径方向内側に向けて押圧することにより、前記挿入管の外周面に前記爪が食い込むように構成されている。かかる構成によれば、押ボルトの先端で押圧された抜け止め部材の爪が挿入管の外周面に食い込むことにより強力な滑り止め効果が発揮され、挿入管に対するスペーサーの位置ずれをより効果的に防止できる。
【0012】
また、本発明に係るさや管推進工法は、複数の挿入管を順次に接合しながらさや管内に挿入していくことで、そのさや管内に管路を敷設するさや管推進工法において、上述した本発明のスペーサーを前記挿入管に装着し、前記凸部の先端を形成する前記キャップを前記さや管の内面に接触させて、前記さや管とそれに挿入された前記挿入管との間に前記スペーサーを介した隙間を設けるものである。これにより、取り扱いが簡単で滑り止め効果に優れた上記のスペーサーを用いて、挿入管を傷付けることなく円滑に挿入することができる。
【0013】
上記さや管推進工法においては、受口挿口間で軸方向に伸縮可能な耐震管継手として設けられた管接合部における一対の前記挿入管の各々に前記スペーサーを装着し、そのスペーサー同士を軸部材により連結することで挿入時における前記管接合部の伸縮を規制することが好ましい。このように挿入時における管接合部の伸縮を規制しておくことにより、耐震管継手の伸縮代を確保しながらさや管推進工法により施工することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明に係るさや管推進工法用スペーサーの一例を示す側面図
図2図1のA−A断面図
図3図2のB−B断面図
図4図2におけるX部を拡大して示す断面図
図5】スペーサーを利用して伸縮を規制した管接合部を示す側面図
図6】本発明の他の実施形態におけるスペーサーの要部を示す断面図
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。本発明は、図6のように係止部33が抜け止め部材49により構成されたものであるが、図1〜5において、係止部33が押ボルト35の先端部により構成された参考形態について、さや管推進工法用スペーサー3の構成を予め説明する。
【0016】
[参考形態]
図1には、さや管推進工法におけるさや管1と、それに挿入された挿入管2と、その挿入管2の外周に装着されたさや管推進工法用スペーサー(以下、単に「スペーサー」と呼ぶ場合がある)3とを示している。挿入管2は、さや管1よりも小径の新管であり、例えばダクタイル鋳鉄管である。さや管1とそれに挿入された挿入管2との間には、スペーサー3を介した隙間が設けられている。さや管推進工法では、複数の挿入管2が順次に接合されながらさや管1内に挿入されることで、そのさや管1内に管路が敷設される。通常、挿入管2の挿入方向は、挿口を前方とするP方向となる。
【0017】
挿入管2を傷付けることなく円滑に挿入するうえでは、このような隙間をさや管1と挿入管2との間に設けることが有効であり、かかる隙間が適切に設けられるように、一本の挿入管2に対して複数のスペーサー3が装着されている。スペーサー3は、図1〜4に示すように、挿入管2の外周を囲むように取り付けられる環状の本体部31と、本体部31の外周から径方向外側に向けて放射状に突出した複数の凸部32と、本体部31の内周から径方向内側に向けて突出し、挿入管2の外周面に係止する係止部33と、係止部33を径方向内側に向けて押圧する押圧部34と、を備える。
【0018】
このようなスペーサー3を使用することにより、さや管1と挿入管2との間に隙間を設けて挿入時の推進抵抗を低減し、挿入管2を傷付けることなく円滑に挿入できる。しかも、このスペーサー3の構造は簡易であることから、取り扱いが簡単である。それでいて、挿入管2の外周面に係止する係止部33を押圧部34により押圧するように構成されているので滑り止め効果に優れ、挿入管2に対するスペーサー3の位置ずれを適切に防止することができる。
【0019】
体部31がフランジ状に形成されている。また、その本体部31は、周方向に沿って連続した環状体により構成されている。軸方向における挿入管2とスペーサー3との相対位置を固定するためには、挿入管2の外周面に対する係止部33の接触抵抗を高める必要があり、それ故に係止部33は金属製であることが好ましい。更に、その係止部33を押圧する押圧部34も金属製であることが好ましく、本体部31も金属製であることが好ましい。本体部31には、その周方向の複数箇所に穴31aが形成されている。
【0020】
凸部32は、本体部31に取り付けた金属製の押ボルト35に対応して設けられている。凸部32の先端は、着脱自在に取り付けられた樹脂製のキャップ36により形成されている。さや管1の内面に接する凸部32の先端が樹脂製であることにより、挿入時の推進抵抗を良好に低減できる。キャップ36を形成する樹脂としては、例えば硬質ポリエチレンなどの硬質樹脂が挙げられる。図2の例では、全ての凸部32にキャップ36が取り付けられているが、さや管1の内面に接しうる一部の凸部32(例えば、下半分の凸部32)のみを対象にしてもよい。図1などでは、キャップ36を透かして押ボルト35の頭部が見えているが、キャップ36は透明と不透明の何れでも構わない。
【0021】
図3,4に示すように、キャップ36には、キャップ36の脱落を防止する脱落防止部37が設けられている。脱落防止部37は、キャップ36に螺合された止ねじで構成されている。止ねじを回転させて内側に大きく突出させると、その止ねじの先端部が押ボルト35の頭部に係合し、キャップ36の脱落が妨げられる。但し、脱落防止部37の構造は、これに限定されない。例えば、キャップ36の内面を局部的に隆起させて、その隆起を押ボルト35の頭部に係合させてもよいし、磁石の吸着力を利用する手法も考えられる。
【0022】
圧部34が、本体部31に螺合された押ボルト35により構成され、係止部33が、その押ボルト35の先端部により構成されている。押ボルト35は、その回転操作によって挿入管2の径方向に沿って移動する。そして、図3,4に示すように、押ボルト35を径方向内側に向けて移動させることにより、挿入管2の外周面に押ボルト35の先端部(即ち、係止部33)が強く押し当たるように構成されている。これによって強力な滑り止め効果が発揮され、挿入管2に対するスペーサー3の位置ずれを効果的に防止することができる。
【0023】
挿入管2同士を接合してなる管接合部20が、受口挿口間で軸方向に伸縮可能な耐震管継手として設けられている場合には、図5のように、その管接合部20の伸縮を規制することが好ましい。図5の例では、管接合部20における一対の挿入管2の各々にスペーサー3を装着し、そのスペーサー3同士を軸部材38により連結することで挿入時における管接合部20の伸縮を規制している。これにより、挿入管2の推進に伴う伸縮代の消滅を防いで、耐震管継手の伸縮代を確保できる。したがって、耐震管継手を含む管路をさや管推進工法により施工するうえで有用である。
【0024】
この軸部材38は、本体部31に形成された穴31aに挿通され、ナット39によって固定されている。ナット39は、本体部31の両側において軸部材38に螺合され、その本体部31を挟持するように強固に締め付けられている。軸部材38は、周方向の複数箇所に取り付けられている。軸部材38の強度は、挿入管2を挿入する際の推進力では破断しないが、それを超える外力(例えば、地震の発生に伴う外力)が作用したときには破断するように設定されており、そのために耐震管継手の伸縮機能は阻害されない。軸部材38の強度は、その材質や太さを適宜に選択することにより設定可能である。
【0025】
[本発明の実施形態]
本発明の実施形態におけるスペーサーの要部を図6に示す。以下で説明する構成の他は前述の参考形態と同様であるので、共通点を省略して主に相違点について説明する。なお、前述の参考形態で説明した部位と同一の部位には、同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0026】
図6の例では、押圧部34が、本体部31に螺合された押ボルト45により構成され、係止部33が、径方向内側に向けて突出した爪49aを有する抜け止め部材49により構成されている。本体部31は、抜け止め部材49を収容するハウジングの役割を担う。押ボルト45を径方向内側に向けて移動させ、その押ボルト45の先端で抜け止め部材49を径方向内側に向けて押圧することにより、挿入管2の外周面に爪49aが食い込むように構成されている。これによって強力な滑り止め効果が発揮され、挿入管2に対するスペーサー3の位置ずれをより効果的に防止できる。
【0027】
また、図6の例において、抜け止め部材49の上面は、挿入管2の挿入方向に向かって小径となる傾斜面により形成され、これと同じ方向に押ボルト45の先端も傾斜している。それ故、挿入時の推進力が作用したときには、楔効果によって抜け止め部材49が径方向内側に向けて押圧される。その結果、挿入管2の外周面に対する係止部33の接触抵抗を増大して、スペーサー3の滑り止め効果を高めることができる。
【0028】
本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能である。
【0029】
例えば、上述した実施形態では、スペーサー3の本体部31が周方向に連続した環状体により構成された例を示したが、これに限られず、周方向の一箇所または複数箇所で分割された割り構造の本体部を用いても構わない。かかる割り構造の本体部は、分割部に取り付けたボルトとナットからなる締結具を締め付けることにより縮径し、その締結具の操作によって本体部と挿入管との間隔を調整できる。
【0030】
また、上述した実施形態では、押圧部34が押ボルト35,45により構成された例を示した。本発明に含まれるものではないが、例えば、上記の如き割り構造の本体部を用いた場合において、係止部が図6のような抜け止め部材により構成されていれば、締結具の締め付けにより抜け止め部材が径方向内側に向けて押圧されるため、押ボルトの省略が可能である。かかる構成では、抜け止め部材の上面に対向する本体部の部分が押圧部となる。その押圧部となる本体部の部分は、楔効果を発揮できるように、抜け止め部材の上面と同じ方向に傾斜していることが好ましい。
【符号の説明】
【0031】
1 さや管
2 挿入管
3 スペーサー
20 管接合部
31 本体部
32 凸部
33 係止部
34 押圧部
35 押ボルト
36 キャップ
37 脱落防止部
38 軸部材
39 ナット
45 押ボルト
49 抜け止め部材
49a 爪
図1
図2
図3
図4
図5
図6