(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0030】
<提供するサービスの全体像>
まず、本実施の形態に係る提供するサービスの全体像について、
図1を用いて説明する。
図1は、本実施の形態における予約支援システムの概要について説明する図である。
図1Aには、本実施の形態における予約支援システムの全体像が示されている。
【0031】
グループ10は、例えば企業、団体、家庭等であり、その規模を問わない。グループ10には、複数の機器10a(例えば、後述する機器100)である機器A、機器Bおよびホームゲートウェイ10bが存在する。
【0032】
複数の機器10aは、インターネットと接続可能な機器(例えば、スマートフォン、タブレット、PC、TV等)である。ただし、複数の機器10aは、それ自身ではインターネットと接続不可能な機器であっても、ホームゲートウェイ10bを介してインターネットと接続可能となるものであればよい。また、グループ10には複数の機器10aを使用するユーザ1が存在する。ユーザ1は、例えば、サービス提供施設(例えば、美容院)の従業員またはその顧客である。
【0033】
データセンタ運営会社11には、クラウドサーバ11aが存在する。クラウドサーバ11aとはインターネットを介して様々な機器と連携する仮想化サーバである。データセンタ運営会社11は、データ管理やクラウドサーバ11aの管理、それらを行うデータセンタの運営等を行っている。データセンタ運営会社11が行っている役務については詳細を後述する。
【0034】
ここで、データセンタ運営会社11は、データ管理またはクラウドサーバ11aの運営等のみを行っている会社に限らない。例えば複数の機器10aのうちの一つの機器を開発・製造している機器メーカが、併せてデータ管理やクラウドサーバ11aの管理等を行っている場合は、機器メーカがデータセンタ運営会社11に該当する(
図1B参照)。
【0035】
また、データセンタ運営会社11は一つの会社に限らない。例えば機器メーカおよび他の管理会社が共同もしくは分担してデータ管理やクラウドサーバ11aの運営を行っている場合は、両者もしくはいずれか一方がデータセンタ運営会社11に該当するものとする(
図1C参照)。
【0036】
サービスプロバイダ12は、サーバ12a(例えば、後述するサーバ装置200)を保有している。サーバ12aは、目的に応じて複数あってもよい。
【0037】
なお、上記サービスにおいてホームゲートウェイ10bは必須ではない。例えば、クラウドサーバ11aが全てのデータ管理を行っている場合等は、ホームゲートウェイ10bは不要となる。また、グループ10内のあらゆる機器がインターネットに接続されている場合のように、それ自身ではインターネットと接続不可能な機器は存在しない場合もある。
【0038】
次に、上記サービスにおける情報の流れを説明する。まず、グループ10の機器Aまたは機器Bは、それぞれ、情報(例えば、後述するユーザスケジュール情報、施設スケジュール情報など)を、データセンタ運営会社11のクラウドサーバ11aに送信する。クラウドサーバ11aは、機器Aまたは機器Bの情報を集積する(
図1Aの(a))。
【0039】
なお、上記情報は、インターネットを介して複数の機器10a自体から直接クラウドサーバ11aに提供される場合もある。または、上記情報は、複数の機器10aから一旦ホームゲートウェイ10bに情報が集積され、ホームゲートウェイ10bからクラウドサーバ11aに提供されてもよい。
【0040】
次に、データセンタ運営会社11のクラウドサーバ11aは、集積した情報を一定の単位でサービスプロバイダ12に提供する。ここで、一定の単位は、データセンタ運営会社11が集積した情報を整理してサービスプロバイダ12に提供することのできる単位でもよいし、サービスプロバイダ12が要求した単位でもよい。一定の単位と記載したが、一定でなくてもよく、状況に応じて提供する情報量が変化する場合もある。
【0041】
クラウドサーバ11aに集積された情報は、必要に応じてサービスプロバイダ12が保有するサーバ12aに保存される(
図1Aの(b))。そして、サービスプロバイダ12は、保存した情報を、ユーザに提供するサービスに適合する情報(例えば、後述する予約指示情報、提示情報など)に整理し、ユーザに提供する。提供するユーザは、複数の機器10aを使用するユーザ1でもよいし、グループ10の外部のユーザ2でもよい。
【0042】
ユーザへのサービス提供方法は、例えば、サービスプロバイダ12から直接ユーザへ提供されてもよい(
図1Aの(f)、(e))。また、ユーザへのサービス提供方法は、例えば、データセンタ運営会社11のクラウドサーバ11aを再度経由して、ユーザに提供されてもよい(
図1Aの(c)、(d))。また、データセンタ運営会社11のクラウドサーバ11aが、集積した情報を、ユーザに提供するサービスに適合する情報に整理し、サービスプロバイダ12に提供してもよい。
【0043】
なお、ユーザ1とユーザ2とは、別でも同一でもよい。
【0044】
<予約支援システムの構成>
次に、本実施の形態に係る予約支援システムの構成例について、
図2を用いて説明する。
図2は、本実施の形態の予約支援システムの構成の一例を示すブロック図である。
【0045】
図2に示すように、予約支援システムは、機器100およびサーバ装置200を有する。
【0046】
図2において、機器100とサーバ装置200は、ネットワーク300を介して接続される。ネットワーク300は、無線ネットワークでもよいし、有線ネットワークでもよいし、有線ネットワークと無線ネットワークとが混在したネットワークでもよい。
【0047】
また、
図2では、機器100が1台しか示していないが、2台以上あるものとする。本実施の形態では、サービス提供者が使用する機器100と、ユーザが使用する機器100とがある。サービス提供者は、サービス提供施設に所属する従業員である。以下では、サービス提供施設が美容院であり、サービス提供者が美容師である場合を例として説明する。また、以下では、美容院の従業員等をまとめて「美容師」という。また、以下では、サービス提供者が使用する機器100を「美容師の機器100」、ユーザが使用する機器100を「ユーザの機器100」という。
【0048】
まず、機器100の構成について説明する。
【0049】
機器100は、サーバ装置200により提供される予約支援サービスを利用可能な情報処理装置(端末装置)であり、例えば、スマートフォン、タブレット、PC、TVなどである。予約支援サービスとは、ユーザがスケジュール情報に所定のイベントを登録した場合、ユーザの予約操作を必要とせずに、上記イベントの前に施術を受けられるように美容院の予約(以下、自動予約という)を実行するサービスである。スケジュール情報(以下、ユーザスケジュール情報という)は、例えば、ユーザが日時別にイベント等を任意に登録できるアプリケーション(例えば、スケジューラ、カレンダーアプリ、手帳アプリ等)の情報である。このユーザスケジュール情報の詳細は、
図5を用いて後述する。
【0050】
機器100は、入力部101、通知部102、記憶部103、送受信部104、情報処理部105を備える。
【0051】
入力部101は、ボタン、タッチパネルなどの入力デバイスである。
【0052】
例えば、ユーザの機器100の場合、入力部101は、ユーザによるユーザスケジュール情報の入力操作等を受け付ける。
【0053】
また、例えば、美容師の機器100の場合、入力部101は、美容師による施設スケジュール情報の入力操作等を受け付ける。施設スケジュール情報とは、所定の美容院において、ユーザが施術を受けることができる空き時間を示す情報である。例えば、施設スケジュール情報は、美容師によって登録された、美容師ごとの空き時間の情報を含む。この施設スケジュール情報の詳細は、
図4を用いて後述する。
【0054】
通知部102は、ディスプレイなどの表示デバイス、または、スピーカなどの出力デバイスである。
【0055】
例えば、ユーザの機器100の場合、通知部102は、提示情報の表示を行う。提示情報は、サーバ装置200からユーザの機器100へ送信される情報であり、自動予約が実行された旨および自動予約の詳細(例えば、日時、店舗、担当美容師等)の情報を含む。この提示情報の表示例については、
図6を用いて後述する。
【0056】
記憶部103は、メモリ、ハードディスク装置などの記憶デバイスである。
【0057】
例えば、ユーザの機器100の場合、記憶部103は、ユーザによって登録されたユーザスケジュール情報を記憶する。また、記憶部103は、サーバ装置200から受信した提示情報を記憶する。
【0058】
また、例えば、美容師の機器100の場合、記憶部103は、美容師によって登録された施設スケジュール情報を記憶する。また、記憶部103は、サーバ装置200から受信した予約指示情報を記憶する。予約指示情報は、サーバ装置200から美容師の機器100へ送信される情報であり、自動予約の実行を指示する旨および自動予約の詳細(例えば、日時、予約者名等)の情報を含む。
【0059】
また、例えば、美容師の機器100の場合、記憶部103は、美容師の画像情報(詳細は後述)を記憶する。美容師の画像情報は、施設スケジュール情報に含まれる画像名と対応付けられて記憶されている。
【0060】
送受信部104は、他の装置に情報を送信し、また、他の装置により送信された情報を受信する通信インターフェース部である。
【0061】
例えば、ユーザの機器100の場合、送受信部104は、所定時間ごとにまたはユーザの操作により、ユーザスケジュール情報をサーバ装置200へ送信する。また、送受信部104は、提示情報をサーバ装置200から受信する。
【0062】
また、例えば、美容師の機器100の場合、送受信部104は、所定時間ごとにまたは美容師の操作により、施設スケジュール情報および美容師の画像情報(施設スケジュール情報に含まれる画像名に対応付けられたもの)をサーバ装置200へ送信する。また、送受信部104は、予約指示情報をサーバ装置200から受信する。
【0063】
情報処理部105は、種々の情報処理を実行するプロセッサなどの制御デバイスである。
【0064】
例えば、ユーザの機器100の場合、情報処理部105は、所定時間ごとにまたはユーザの操作により、記憶部103からユーザスケジュール情報を読み出し、そのサーバ装置200への送信を送受信部104に実行させる。また、情報処理部105は、サーバ装置200から送受信部104が受信した提示情報を一旦記憶部103に記憶させ、その提示情報を所定のタイミングで記憶部103から読み出し、通知部102に表示させる。
【0065】
また、例えば、美容師の機器100の場合、情報処理部105は、所定時間ごとにまたは美容師の操作により、記憶部103から施設スケジュール情報を読み出し、そのサーバ装置200への送信を送受信部104に実行させる。また、情報処理部105は、サーバ装置200から送受信部104が受信した予約指示情報を一旦記憶部103に記憶させ、その予約指示情報を所定のタイミングで記憶部103から読み出し、自動予約を実行する。例えば、情報処理部105は、予約指示情報に含まれる自動予約の詳細の情報を、記憶部103に記憶されている施設スケジュール情報に登録することにより、自動予約を実行する。この自動予約の実行の詳細は、
図4を用いて後述する。
【0066】
以上、機器100の構成について説明した。
【0067】
次に、サーバ装置200の構成について説明する。
【0068】
サーバ装置200は、機器100からのユーザスケジュール情報および施設スケジュール情報等に基づいて提示情報および予約指示情報を生成し、予約指示情報を美容師の機器100へ送信し、提示情報をユーザの機器100へ送信することにより、予約支援サービスを実現する情報処理装置である。
【0069】
サーバ装置200は、送受信部201、情報処理部202、記憶部203を備える。
【0070】
送受信部201は、他の装置に情報を送信し、また、他の装置により送信された情報を受信する通信インターフェース部である。
【0071】
例えば、送受信部201は、ユーザの機器100からユーザスケジュール情報を受信し、美容師の機器100から施設スケジュール情報および美容師の画像情報を受信する。
【0072】
また、例えば、送受信部201は、生成部205で生成された提示情報をユーザの機器100へ送信し、生成部205で生成された予約指示情報を美容師の機器100へ送信する。
【0073】
情報処理部202は、種々の情報処理を実行するプロセッサなどの制御デバイスである。情報処理部202は、登録部204および生成部205を備える。
【0074】
まず、登録部204について説明する。
【0075】
例えば、登録部204は、ユーザの機器100から送受信部201が受信したユーザスケジュール情報を、記憶部203に登録する。
【0076】
また、例えば、登録部204は、美容師の機器100から送受信部201が受信した施設スケジュール情報および美容師の画像情報を、記憶部203に登録する。
【0077】
次に、生成部205について説明する。
【0078】
例えば、生成部205は、登録部204によりユーザスケジュール情報の登録が行われると、記憶部203から、ユーザスケジュール情報および施設スケジュール情報を読み出す。
【0079】
そして、まず、生成部205は、ユーザスケジュール情報に登録されている所定のイベントを検出する。ここで検出されるイベントは、現在時刻より後の所定期間t1において予定されているイベントである。所定期間t1は、例えば、6ヶ月、3ヶ月、1ヶ月、2週間、1週間、または、3日などであるが、これらに限定されない。
【0080】
次に、生成部205は、ユーザスケジュール情報において、検出したイベントの日時より前の所定期間t2(t1>t2)のうち、所定期間t3(t2>t3)以上の空き時間を検出する。空き時間とは、イベントが登録されていない時間帯である。ここで検出された空き時間を以下「ユーザ空き時間」という。また、所定期間t2は、例えば、1ヶ月、2週間、1週間、3日、1日、12時間、6時間、3時間などであるが、これらに限定されない。また、所定期間t3は、例えば、美容師の施術にかかるおおよその時間であり、2時間などであるが、これに限定されない。なお、上記所定期間t1〜t3は、例えば、サーバ装置200の管理者等、または、ユーザにより予め設定される。
【0081】
次に、生成部205は、検出したユーザ空き時間と、施設スケジュール情報に登録された美容院の空き時間(以下、施設空き時間という)とが共通する時間帯を検出する。ここで検出された時間帯を以下「共通空き時間」という。
【0082】
次に、生成部205は、予約指示情報を生成し、その送信を送受信部201に実行させる。予約指示情報は、上述したとおり、自動予約の実行を美容師の機器100へ指示する情報であり、自動予約の詳細(例えば、共通空き時間の日時、予約者名等)の情報を含む。
【0083】
次に、生成部205は、提示情報を生成し、その送信を送受信部201に実行させる。提示情報は、上述したとおり、自動予約が実行されたことをユーザに通知する情報であり、自動予約の詳細(例えば、共通空き時間の日時、店名、担当美容師名等)の情報を含む。
【0084】
なお、上述した生成部205の各処理の詳細は、
図3のフローを用いて後述する。
【0085】
記憶部203は、メモリ、ハードディスク装置などの記憶デバイスである。
【0086】
例えば、記憶部203は、登録部204により登録されたユーザスケジュール情報を記憶する。
【0087】
また、例えば、記憶部203は、登録部204により登録された施設スケジュール情報および美容師の画像情報を記憶する。
【0088】
また、例えば、記憶部203は、提示情報のテンプレート情報を記憶する。このテンプレート情報は、例えば、定型文のテキスト情報、ユーザの操作を受け付けるボタンの画像情報等を含む(詳細は後述)。
【0089】
以上、サーバ装置200の構成について説明した。
【0090】
<サーバ装置200の動作>
次に、本実施の形態に係る予約支援システムのサーバ装置200の動作例について、
図3を用いて説明する。
図3は、本実施の形態のサーバ装置200の動作例を示すフローチャートである。
【0091】
ステップS101において、送受信部201は、美容師の機器100から施設スケジュール情報を受信する。そして、登録部204は、施設スケジュール情報を記憶部203に登録する。
【0092】
ここで、施設スケジュール情報の例について、
図4を用いて説明する。
図4は、記憶部203に登録された施設スケジュール情報の一例である。
【0093】
図4に示すように、施設スケジュール情報は、店名(エリア)、美容師名(階級)、画像名、施設空き時間の各情報を含む。
【0094】
店名(エリア)は、美容師が所属する美容院の名前と、その美容院の所在のエリアである。
【0095】
美容師名(階級)は、美容師の名前と、その美容師の階級である。階級は、例えば、ディレクター、トップスタイリスト、スタイリスト、アシスタント等がある。
【0096】
画像名は、美容師の画像情報の名称(識別情報)である。この美容師の画像情報は、例えば、美容師の顔または上半身の写真でもよいし、美容師の似顔絵等でもよい。美容師の画像情報は、上述したとおり、画像名に対応付けられて美容師の機器100の記憶部103に記憶されており、施設スケジュール情報とともに美容師の機器100からサーバ装置200へ送信され、記憶部203に記憶される。
【0097】
施設空き時間は、美容師別の空き時間(予約が入っていない日時)である。
図4の例では、施設空き時間は、年(西暦)、月、日、時刻により登録されている。
【0098】
予約済み時間(予約名)は、美容師別の予約済み時間(予約が入っている日時)と、予約したユーザの名前である。
図4の例では、予約済み時間は、年(西暦)、月、日、時刻により登録されている。この予約済み時間(予約名)の登録は、美容師が機器100を用いて直接入力することで行われる以外に、予約指示情報に基づく自動予約の実行によっても行われる。
【0099】
以上、施設スケジュール情報の一例について説明した。
図3のフローの説明に戻る。
【0100】
ステップS102において、送受信部201は、ユーザの機器100からユーザスケジュール情報を受信する。そして、登録部204は、ユーザスケジュール情報を記憶部203に登録する。
【0101】
ここで、ユーザスケジュール情報の例について、
図5を用いて説明する。
図5は、記憶部203に登録されたユーザスケジュール情報の一例を示す図である。なお、
図5では、例として、2020年の12/26〜12/29の4日分のスケジュール情報を示している。
【0102】
図5に示すように、ユーザスケジュール情報は、ユーザID、日付、時刻、イベントの各情報を含む。
【0103】
ユーザIDは、機器100のユーザであって、予約支援示サービスを利用可能なユーザを識別可能なIDである。ユーザIDは、例えば、記憶部203において、ユーザの名前と対応付けられて予め記憶されている。なお、ここではユーザIDとしたが、ユーザの名前であってもよい。
【0104】
日付、時刻は、後述のイベントが予定される日時である。
図5の例では、日付は、年(西暦)、月、日、曜日により登録されている。
【0105】
イベントは、日付および時刻に対応して登録されたユーザの行動予定である。詳細は後述するが、
図5に示すように登録されたイベントのうち所定のイベントは、生成部205により検出される。また、
図5においてイベントが登録されていない日付、時刻は、生成部205によりユーザ空き時間として検出される。
【0106】
以上、ユーザスケジュール情報の一例について説明した。
図3のフローの説明に戻る。
【0107】
ステップS103において、生成部205は、記憶部203にユーザスケジュール情報が登録されると、そのユーザスケジュール情報を記憶部203から読み出す。そして、生成部205は、ユーザスケジュール情報に基づいて、所定のイベントおよびユーザ空き時間を検出する。
【0108】
ここで、
図5を用いて、イベントおよびユーザ空き時間の検出処理の一例について説明する。
【0109】
まず、生成部205は、
図5のユーザスケジュール情報において、現在時刻より後の所定期間t1に登録されているイベントのうち、予め設定されたキーワードに基づいて所定のイベントを検出する。ここで、所定期間t1が1ヶ月に設定されており、現在時刻が2020年11/30(月)の11時である場合の例について説明する(以下、西暦の記載は省略)。この場合、まず、生成部205は、11/30の11時から12/30の11時までの1ヶ月間に登録されたイベントの中から、公知のテキスト解析処理等を行い、予め設定されたキーワードを含むイベントを検出する。ここで、予め設定されたキーワードとは、ユーザが事前に美容院へ行く可能性が高いイベントを示すテキスト情報であり、例えば、「結婚式」、「成人式」、「同窓会」等がある。このキーワードは、例えば、サーバ装置200の管理者等、または、ユーザによって予め設定される。
図5では、例えば、イベント「佐藤さんの結婚式」が検出される。
【0110】
次に、生成部205は、
図5のユーザスケジュール情報において、検出したイベントの日時より前の所定期間t2のうち所定期間t3以上の空き時間を、ユーザ空き時間として検出する。例えば、検出したイベントが「佐藤さんの結婚式」であり、所定期間t2が6時間に設定されており、所定期間t3が2時間に設定されている場合、生成部205は、以下のように動作する。すなわち、生成部205は、12/28の7時〜13時の間に2時間以上イベントが登録されていない時間を検出する。
図5では、12/28の7時〜13時の時間帯がユーザ空き時間として検出される。
【0111】
以上、イベントおよびユーザ空き時間の検出処理の一例について説明した。
図3のフローの説明に戻る。
【0112】
ステップS104において、生成部205は、記憶部203から施設スケジュール情報を読み出す。そして、生成部205は、検出したユーザ空き時間と、施設スケジュール情報に登録された施設空き時間とが共通する時間帯を、共通空き時間として検出する。
【0113】
なお、イベントと予約先のサービス提供者(サービス提供施設でもよい)の組み合わせは、サーバ装置200の管理者等、または、ユーザによって予め設定される。例えば、イベント「結婚式」とサービス提供者「美容師」の組み合わせが予め設定されており、検出したイベントが「結婚式」である場合、ステップS104において、生成部205は、「美容師」の施設スケジュール情報を記憶部203から読み出す。
【0114】
ここで、
図4を用いて、共通空き時間の検出処理の一例について説明する。
【0115】
まず、生成部205は、
図4の施設スケジュール情報に登録されている施設空き時間のうち、ユーザ空き時間と共通(重複)する時間帯を検出する。例えば、ユーザ空き時間が12/28の7時〜13時である場合、
図4に示す複数の施設空き時間のうち、12/28の10時〜12時が共通空き時間として検出される。
【0116】
以上、共通空き時間の検出処理の一例について説明した。
図3のフローの説明に戻る。
【0117】
ステップS105において、生成部205は、予約指示情報を生成し、その予約指示情報の美容師の機器100への送信を送受信部201に実行させる。
【0118】
ここで、
図4、
図5を用いて、予約指示情報の生成処理の一例について説明する。
【0119】
まず、生成部205は、
図5のユーザスケジュール情報から、ユーザIDの情報を抽出する。
図5の例では、ユーザID「P60342014A」が抽出される。そして、生成部205は、抽出したユーザIDに対応付けられているユーザ名を記憶部203から読み出す。ここでは、ユーザ名「西山」が読み出されるとする。
【0120】
次に、生成部205は、
図4の施設スケジュール情報から、共通空き時間として検出された施設空き時間、その施設空き時間に対応付けられている美容師名(階級)の各情報を抽出する。
図4の例では、施設空き時間「2020年12/28(月)10:00〜12:00」、美容師名(階級)「青山佳子(トップスタイリスト)」が抽出される。
【0121】
次に、生成部205は、読み出したユーザ名、および、抽出した施設空き時間、美容師名(階級)の各情報を含み、美容師の機器100に自動予約の実行を指示する予約指示情報を生成する。例えば、予約指示情報は、2020年12/28(月)の10時〜12時にトップスタイリストの青山佳子が西山に対して施術を行う旨の予約を指示する内容となる。なお、ここでは、予約指示情報には、ユーザ名が含まれる例としたが、ユーザIDであってもよい(後述の各変形例も同様)。
【0122】
以上、予約指示情報の生成処理の一例について説明した。なお、検出された共通空き時間のうち、イベントに応じて予約日時を決定することが望ましい。例えば、「結婚式」、「成人式」はイベント当日、「同窓会」はイベント当日を含む数日前に美容院の予約がされることが望ましい。
【0123】
ここで、
図4を用いて、美容師の機器100における自動予約の実行処理の一例について説明する。
【0124】
美容師の機器100において、情報処理部105は、送受信部104がサーバ装置200から予約指示情報を受信すると、それを一旦記憶部103に記憶させる。そして、情報処理部105は、所定のタイミングで、記憶部103から予約指示情報および
図4の施設スケジュール情報を読み出す。
【0125】
次に、情報処理部105は、
図4の施設スケジュール情報において、予約指示情報に含まれるユーザ名および施設空き時間を、予約指示情報に含まれる美容師名(トップスタイリスト)に対応付けて予約済み時間(予約名)に登録する。図示は省略するが、例えば、美容師名(階級)「青山佳子(トップスタイリスト)」に対応付けられた予約済み時間(予約名)において、「2020年12/28(月)10:00〜12:00(西山)」と登録される。また、情報処理部105は、美容師名(階級)「青山佳子(トップスタイリスト)」に対応付けられた施設空き時間において、「2020年12/28(月)10:00〜12:00」を削除する。
【0126】
以上、美容師の機器100における自動予約の実行処理の一例について説明した。
図3のフローの説明に戻る。
【0127】
ステップS106において、生成部205は、提示情報を生成し、その提示情報のユーザの機器100への送信を送受信部201に実行させる。
【0128】
ここで、
図4、
図5を用いて、提示情報の生成処理の一例について説明する。
【0129】
まず、生成部205は、
図5のユーザスケジュール情報から、検出したイベント「佐藤さんの結婚式」の情報を抽出する。
【0130】
次に、生成部205は、
図4の施設スケジュール情報から、ステップS105の処理で抽出した美容師名(階級)に対応付けられている、店名(エリア)、画像名の各情報を抽出する。
図4の例では、店名(エリア)「銀座MIXI(銀座)」、画像名「aaa.jpg」が抽出される。
【0131】
次に、生成部205は、画像名「aaa.jpg」に対応付けられた美容師の画像情報と、提示情報のテンプレート情報とを記憶部203から読み出す。
【0132】
次に、生成部205は、記憶部203から読み出した提示情報のテンプレート情報に、今回抽出したイベント、店名(エリア)、画像名の各情報と、予約指示情報の生成の際に記憶部203から読み出したユーザ名および施設スケジュール情報から抽出した施設空き時間、美容師名(階級)の各情報と、記憶部203から読み出した美容師の画像情報とを含む画像情報を生成する。この画像情報は、ユーザに自動予約が実行された旨および予約の詳細を通知する提示情報である。提示情報の送信方式は、例えば、Eメールなどが挙げられる。
【0133】
以上、提示情報の生成処理の一例について説明した。
【0134】
上記提示情報は、機器100において受信され、表示される。なお、機器100における提示情報の表示処理の説明は説明済みであるので、ここでの説明は省略する。
【0135】
ここで、
図6を用いて、機器100における提示情報の表示例について説明する。
図6Aは、機器100における提示情報の受信時の表示例を示し、
図6Bは、機器100における提示情報の表示例を示す。
【0136】
図6Aに示すように、機器100が提示情報を受信した時、通知部102の例えば上部に「自動予約を実行しました。」という通知メッセージが表示される。そして、ユーザが提示情報の表示を指示する操作を行うと、
図6Bに示す提示情報が通知部102に表示される。
【0137】
図6Bに示すように、通知部102の上部に、ユーザに対してイベントの前に予約を実行した旨を知らせるメッセージが表示される。また、そのメッセージの下方には、予約の詳細として、日時、店名(エリア)、担当する美容師(階級)、その美容師の画像が表示される。
【0138】
図6Bに示すように、通知部102の下部には、「取消」ボタンが表示される。ユーザは、予約を取り消したい場合、このボタンの操作を行う。「取消」ボタンが操作された場合、ユーザの機器100からサーバ装置200に対して自動予約の取消要求が送信される。その要求を受信したサーバ装置200は、自動予約を取り消す指示を美容師の機器100へ送信する。その指示を受信した美容師の機器100は、施設スケジュール情報の予約済み時間(予約名)から、該当する日時および予約名を削除する。また、美容師の機器100は、削除した日時を、施設スケジュール情報の施設空き時間に登録する。
【0139】
なお、情報処理部105は、上記提示情報の受信後、記憶部103に記憶されているユーザスケジュール情報に、提示情報に含まれる自動予約の詳細の情報を登録してもよい。
【0140】
以上、本実施の形態によれば、ユーザは、予約を取る操作を行うことなく、スケジュール情報に所定イベントを登録するだけでイベントの事前に美容師の予約を取ることができる。また、本実施の形態によれば、美容院は、店舗の空き時間の稼働率を上げることができる。
【0141】
<実施の形態の変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の変形が可能である。以下、上記実施の形態の変形例について説明する。
【0142】
(変形例1)
上記実施の形態では、イベント「結婚式」と予約先のサービス提供者「美容師」の組み合わせが予め設定されている例について説明したが、組み合わせは、これに限定されない。以下、具体例を説明する。
【0143】
例えば、イベント「出張」と予約先のサービス提供者「マッサージ師」との組み合わせが設定されているとする。この場合、生成部205は、ユーザスケジュール情報からイベント「出張」を検出すると、記憶部203から、マッサージ師の施設スケジュール情報を読み出し、それに基づいてマッサージ師の自動予約を行う。
【0144】
また、例えば、イベント「TOEFL(登録商標)」と予約先のサービス提供者「英語教師」との組み合わせが設定されているとする。この場合、生成部205は、ユーザスケジュール情報からイベント「TOEFL(登録商標)」を検出すると、記憶部203から、英会話教師の施設スケジュール情報を読み出し、それに基づいて英会話教師の自動予約を行う。
【0145】
また、例えば、イベント「インド出張」と予約先の2種類のサービス提供者「英語教師」、「ヒンディー語教師」との組み合わせが設定されているとする。この場合、生成部205は、ユーザスケジュール情報からイベント「インド出張」を検出すると、記憶部203から、英語教師とヒンディー語教師の施設スケジュール情報を読み出し、それに基づいて英語教師とヒンディー語教師の自動予約を行う。このように、1つのイベントに対して、複数のサービス提供者が予約先として組み合わせが設定されていてもよい。
【0146】
また、例えば、イベント「ドライブ」と予約先のサービス提供者「レンタカー」との組み合わせが設定されているとする。この場合、生成部205は、ユーザスケジュール情報からイベント「ドライブ」を検出すると、記憶部203から、レンタカーの施設スケジュール情報を読み出し、それに基づいてレンタカーの自動予約を行う。このように、予約先のサービス提供者は人または事業者のみならず、モノであってもよい。
【0147】
なお、上述したイベントと予約先のサービス提供者との組み合わせは、サーバ装置200の管理者等またはユーザが適宜変更(追加、削除を含む)できるようにしてもよい。
【0148】
(変形例2)
変形例1で説明したイベントと予約先のサービス提供者との組み合わせは、サーバ装置200が学習してもよい。例えば、まず、生成部205は、記憶部203から読み出したユーザスケジュール情報において、現在時刻より前の第1イベントを検出する。第1イベントは、例えば「美容院での施術」であるとする。次に、生成部205は、第1イベントの日時より後で、かつ、現在時刻より前の第2イベントを検出する。第2イベントは、例えば「旅行」であるとする。次に、生成部205は、第1イベント「美容院での施術」と第2イベント「旅行」とを新たな組み合わせとして記憶(設定)する。これ以降において、生成部205は、上記新たな組み合わせに基づいて、イベントの検出および自動予約を行う。すなわち、生成部205は、新たに読み出したユーザスケジュール情報から、現在時刻より後の所定期間t1においてイベント「旅行」を検出した場合、上記実施の形態で説明したとおり、美容師の自動予約を実行する。
【0149】
(変形例3)
繁忙期を避けて自動予約を行うようにしてもよい。例えば、サーバ装置200において、登録部204は、所定装置から取得した、または、直接サーバ装置200に入力された繁忙期情報を記憶部203に登録する。繁忙期情報とは、年間における一般的な繁忙期の期間(例えば、年末年始、大型連休、祝祭日の前後など)を示す情報である。生成部205は、この繁忙期情報に示される期間の少なくとも一部が所定期間t2に重複している場合、重複期間を除いた所定期間t2においてユーザ空き時間を検出する。これにより、本変形例では、繁忙期を避けた自動予約を実行できる。
【0150】
(変形例4)
変形例3とは逆に、繁忙期に自動予約を行うようにしてもよい。施設の中には、繁忙期に施設空き時間が多い施設も考えられるためである。この場合、例えば、サーバ装置200において、生成部205は、繁忙期情報に示される期間の少なくとも一部が所定期間t2に重複している場合、その重複期間においてユーザ空き時間を検出する。これにより、本変形例では、繁忙期に自動予約を実行できる。
【0151】
(変形例5)
上記実施の形態では、自動予約の実行後、その旨を示す提示情報をユーザに通知する例について説明したが、自動予約が可能な旨(自動予約を提案する旨)を示す提示情報をユーザに通知し、ユーザの承認を得てから自動予約を実行してもよい。
【0152】
この場合、例えば、
図6Bにおいて、メッセージは、自動予約が可能である旨の文章となる。また、例えば、
図6Bにおいて、「取消」ボタンに加えて、「承認」ボタンおよび「保留」ボタンが表示される。ユーザは、通知された自動予約を承認する場合、「承認」ボタンの操作を行う。また、ユーザは、通知された自動予約の承認を保留したい場合、「保留」ボタンの操作を行う。
【0153】
「承認」ボタンが操作された場合、ユーザの機器100からサーバ装置200に対して自動予約の実行要求が送信される。その要求を受信したサーバ装置200は、上述した予約指示情報を美容師の機器100へ送信する。美容師の機器100は、予約指示情報に含まれる施設空き時間およびユーザ名を、記憶部103の施設スケジュール情報に登録する。
【0154】
「保留」ボタンが操作された場合、ユーザの機器100からサーバ装置200に対して自動予約の保留要求が送信される。その要求を受信したサーバ装置200は、予約指示情報とともに、自動予約を保留する指示を美容師の機器100へ送信する。美容師の機器100は、予約指示情報に含まれる施設空き時間およびユーザ名を、記憶部103の施設スケジュール情報に仮登録する(例えば、仮登録を示すフラグをたてる)。仮登録された情報は、一定期間(例えば、1週間)のうちにサーバ装置200から自動予約の実行指示を受信しなかった場合、削除される。
【0155】
そして、ユーザが「保留」ボタンの操作後一定期間内に「承認」ボタンを操作した場合、ユーザの機器100からサーバ装置200に対して自動予約の実行要求が送信される。その要求を受信したサーバ装置200は、仮登録された予約の実行指示を美容師の機器100へ送信する。その指示を受信した美容師の機器100は、施設スケジュール情報に仮登録された施設空き時間およびユーザ名(予約済み時間および予約名)に対し、仮登録を解除し、正式な登録に変更する。
【0156】
(変形例6)
所定のイベントに基づく自動予約の実行後で、かつ、そのイベントの日時より前において、ユーザスケジュール情報から上記イベントが削除された場合、サーバ装置200の生成部205は、実行した自動予約を取り消すように美容師の機器100へ指示してもよい。これにより、ユーザは、ユーザスケジュール情報からイベントを削除する操作を行うだけで、実行済みの自動予約を取り消すことができる。
【0157】
(変形例7)
上記実施の形態では、ユーザの機器100の記憶部103にユーザスケジュール情報が記憶され、美容師の機器100の記憶部103に施設スケジュール情報が記憶される例について説明したが、これに限定されない。例えば、ユーザスケジュール情報、施設スケジュール情報は、図示しない所定装置に記憶されてもよい。その場合、サーバ装置200は、上記所定装置からユーザスケジュール情報、施設スケジュール情報を取得する。
【0158】
(変形例8)
ユーザは、自動予約が行われる希望の曜日および/または時間帯を予め指定してもよい。この場合、生成部205は、ユーザスケジュール情報において、所定期間t2、t3に加えて、ユーザにより指定された曜日および/または時間帯からユーザ空き時間を検出する。これにより、ユーザが希望する曜日および/または時間帯に自動予約されるので、ユーザの利便性が向上する。
【0159】
(変形例9)
ユーザは、自動予約の対象となる店舗またはエリアを予め指定してもよい。この場合、生成部205は、記憶部203において店舗別またはエリア別に記憶された複数の施設スケジュールのうち、ユーザにより予め指定された店舗またはエリアの施設スケジュールを読み出し、その施設スケジュール情報に基づいて共通空き時間の検出を行う。これにより、ユーザが希望する店舗またはユーザが希望するエリアの店舗が自動予約されるので、ユーザの利便性が向上する。なお、本変形例において、共通空き時間の検出を行った際、複数の候補がある場合は、ユーザに選択させてもよいし、ユーザの現在位置に最も近い店舗を選択してもよい。その場合、サーバ装置200は、ユーザの現在位置と店舗の位置情報を予め取得して記憶部203に登録するものとする。
【0160】
(変形例10)
上記実施の形態では、サーバ装置200からの指示を受けた美容師の機器100において予約処理が行われる場合を例としたが、サーバ装置200が予約処理を行ってもよい。すなわち、サーバ装置200は、美容師の機器100と同様に、記録部203に記憶された施設スケジュール情報において予約済み時間(予約名)の登録を行う。サーバ装置200が行った予約結果を示す情報は、予約実行後にサーバ装置200から美容師の機器100へ送信されてもよいし、美容師の機器100からの要求を受けた場合にサーバ装置200から美容師の機器100へ送信されてもよい。
【0161】
(変形例11)
提示情報は、店舗(例えば、美容院)の位置を示す地図の画像を含んでもよい。
【0162】
(変形例12)
サービス提供者は、サービス提供者は、美容師に限定に限定されず、例えば、ネイリスト、着付師、エステティシャン、マッサージ師などであってもよい。また、サービス提供施設は、例えば、飲食店等であってもよい。その場合、施設スケジュール情報における施設空き時間は、サービス提供者ごとの空き時間ではなく、施設自体の空き時間(施設の利用を予約可能な時間)となる。
【0163】
(変形例13)
上記実施の形態では、サービス提供者がその所属する店舗にてユーザにサービスを提供する場合を例として説明したが、サービスの提供の形態は、これに限定されない。例えば、サービスの提供の形態は、サービス提供者が、ユーザまたはサービス提供者が指定した場所に出張し、その場所にてユーザにサービスを提供する形態であってもよい。この場合、例えば
図4に示す「施設スケジュール情報」を「サービス提供者スケジュール情報」と言い換えることができる。また、例えば
図4に示す「施設空き時間」を「サービス提供者の空き時間」と言い換えることができる。
【0164】
以上、本実施の形態の変形例を説明した。なお、上記変形例は任意に組み合わせてもよい。
【0165】
<コンピュータプログラムによる実現例>
以上、本発明に係る実施形態について図面を参照して詳述してきたが、上述した機器100、サーバ装置200(以下、各装置という)の機能は、コンピュータプログラムにより実現され得る。
【0166】
図7は、各部の機能をプログラムにより実現するコンピュータのハードウェア構成を示す図である。このコンピュータ1000は、入力ボタン、タッチパッドなどの入力装置1001、ディスプレイやスピーカなどの出力装置1002、CPU(Central Processing Unit)1003、ROM(Read Only Memory)1004、RAM(Random Access Memory)1005、ハードディスク装置やSSD(Solid State Drive)などの記憶装置1006、DVD−ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)やUSB(Universal Serial Bus)メモリなどの記録媒体から情報を読み取る読取装置1007、ネットワークを介して通信を行う送受信装置1008を備え、各部はバス1009により接続される。
【0167】
そして、読取装置1007は、上記各部の機能を実現するためのプログラムを記録した記録媒体からそのプログラムを読み取り、記憶装置1006に記憶させる。あるいは、送受信装置1008が、ネットワークに接続されたサーバ装置と通信を行い、サーバ装置からダウンロードした上記各部の機能を実現するためのプログラムを記憶装置1006に記憶させる。
【0168】
そして、CPU1003が、記憶装置1006に記憶されたプログラムをRAM1005にコピーし、そのプログラムに含まれる命令をRAM1005から順次読み出して実行することにより、上記各部の機能が実現される。また、プログラムを実行する際、RAM1005または記憶装置1006には、各実施の形態で述べた各種処理で得られた情報が記憶され、適宜利用される。
【0169】
<クラウドサービスの類型>
また、上記実施の形態において説明された技術は、例えば、以下のクラウドサービスの類型において実現されうる。しかし、上記実施の形態において説明された技術が実現される類型はこれに限られるものでない。
【0170】
(サービスの類型1:自社データセンタ型)
図8は、サービスの類型1(自社データセンタ型)を示す図である。本類型は、サービスプロバイダ12がグループ10から情報を取得し、ユーザに対してサービスを提供する類型である。本類型では、サービスプロバイダ12が、データセンタ運営会社の機能を有している。即ち、サービスプロバイダが、ビッグデータの管理をするクラウドサーバ11aを保有している。従って、データセンタ運営会社は存在しない。
【0171】
本類型では、サービスプロバイダ12は、データセンタ(クラウドサーバ11a)を運営、管理している(1200c)。また、サービスプロバイダ12は、OS(1200b)及びアプリケーション(1200a)を管理する。サービスプロバイダ12は、サービスプロバイダ12が管理するOS(1200b)及びアプリケーション(1200a)を用いてサービス提供を行う(1200d)。
【0172】
(サービスの類型2:IaaS利用型)
図9は、サービスの類型2(IaaS利用型)を示す図である。ここでIaaSとはインフラストラクチャー・アズ・ア・サービスの略であり、コンピュータシステムを構築および稼動させるための基盤そのものを、インターネット経由のサービスとして提供するクラウドサービス提供モデルである。
【0173】
本類型では、データセンタ運営会社がデータセンタ(クラウドサーバ11a)を運営、管理している(1200c)。また、サービスプロバイダ12は、OS(1200b)及びアプリケーション(1200a)を管理する。サービスプロバイダ12は、サービスプロバイダ12が管理するOS(1200b)及びアプリケーション(1200a)を用いてサービス提供を行う(1200d)。
【0174】
(サービスの類型3:PaaS利用型)
図10は、サービスの類型3(PaaS利用型)を示す図である。ここでPaaSとはプラットフォーム・アズ・ア・サービスの略であり、ソフトウェアを構築および稼動させるための土台となるプラットフォームを、インターネット経由のサービスとして提供するクラウドサービス提供モデルである。
【0175】
本類型では、データセンタ運営会社11は、OS(1200b)を管理し、データセンタ(クラウドサーバ11a)を運営、管理している(1200c)。また、サービスプロバイダ12は、アプリケーション(1200a)を管理する。サービスプロバイダ12は、データセンタ運営会社が管理するOS(1200b)及びサービスプロバイダ12が管理するアプリケーション(1200a)を用いてサービス提供を行う(1200d)。
【0176】
(サービスの類型4:SaaS利用型)
図11は、サービスの類型4(SaaS利用型)を示す図である。ここでSaaSとはソフトウェア・アズ・ア・サービスの略である。例えばデータセンタ(クラウドサーバ)を保有しているプラットフォーム提供者が提供するアプリケーションを、データセンタ(クラウドサーバ)を保有していない会社・個人(利用者)がインターネットなどのネットワーク経由で使用できる機能を有するクラウドサービス提供モデルである。
【0177】
本類型では、データセンタ運営会社11は、アプリケーション(1200a)を管理し、OS(1200b)を管理し、データセンタ(クラウドサーバ11a)を運営、管理している(1200c)。また、サービスプロバイダ12は、データセンタ運営会社11が管理するOS(1200b)及びアプリケーション(1200a)を用いてサービス提供を行う(1200d)。
【0178】
以上いずれの類型においても、サービスプロバイダ12がサービス提供行為を行ったものとする。また例えば、サービスプロバイダ若しくはデータセンタ運営会社は、OS、アプリケーション若しくはビッグデータのデータベース等を自ら開発してもよいし、また、第三者に外注させてもよい。