(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6405364
(24)【登録日】2018年9月21日
(45)【発行日】2018年10月17日
(54)【発明の名称】冷蔵庫における改良点
(51)【国際特許分類】
F25D 17/08 20060101AFI20181004BHJP
A47F 3/04 20060101ALI20181004BHJP
A47F 5/00 20060101ALI20181004BHJP
【FI】
F25D17/08 320D
A47F3/04 L
A47F3/04 H
A47F5/00 E
【請求項の数】32
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2016-507055(P2016-507055)
(86)(22)【出願日】2014年4月9日
(65)【公表番号】特表2016-520787(P2016-520787A)
(43)【公表日】2016年7月14日
(86)【国際出願番号】GB2014051102
(87)【国際公開番号】WO2014167320
(87)【国際公開日】20141016
【審査請求日】2017年4月6日
(31)【優先権主張番号】1306612.1
(32)【優先日】2013年4月11日
(33)【優先権主張国】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】516290221
【氏名又は名称】アエロフォイル エナジー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ポール マッカンドリュー
【審査官】
久島 弘太郎
(56)【参考文献】
【文献】
実開昭51−150569(JP,U)
【文献】
欧州特許出願公開第01508288(EP,A1)
【文献】
仏国特許出願公開第02690825(FR,A1)
【文献】
特開2010−207564(JP,A)
【文献】
実開昭57−058884(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25D 17/08
A47F 3/04
A47F 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開放前部に加え、貯蔵スペースを有する冷蔵庫であって、
外縁部を持つ少なくとも1つの上部空気出口と少なくとも1つの下部空気回収入口とを有するエアカーテンシステムと、
前端部を有し、前記上部空気出口と前記下部空気回収入口との間に配置された少なくとも1つの棚と、
前記冷蔵庫の前記開放前部の少なくとも一部を横切って延びる少なくとも1つの伸張した空気案内ストリップとを備え、
前記エアカーテンシステムは、前記冷蔵庫の前記開放前部の少なくとも一部を覆うように実質的に垂直なエアカーテンを生成し、
前記空気案内ストリップは、前記棚の面内に実質的に位置すると共に前記棚の前端部から間隔をおき、且つ、前記上部空気出口の外縁部の下方に実質的に垂直に位置し、
前記空気案内ストリップは、翼の形状を持つ、冷蔵庫。
【請求項2】
請求項1に記載の冷蔵庫において、
前記空気案内ストリップにおける前記棚との対向面は、前記上部空気出口の外縁部の下方に実質的に垂直に位置する、冷蔵庫。
【請求項3】
請求項1に記載の冷蔵庫において、
前記空気案内ストリップの上端部は、前記上部空気出口の外縁部の下方に実質的に垂直に位置する、冷蔵庫。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の冷蔵庫において、
前記翼の圧力面は、前記上部空気出口の外縁部の下方に実質的に垂直に位置する、冷蔵庫。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の冷蔵庫において、
前記翼の前縁部は、前記上部空気出口の外縁部の下方に実質的に垂直に位置する、冷蔵庫。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の冷蔵庫において、
前記空気案内ストリップは、実質的に前記棚の幅にわたって延びる、冷蔵庫。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の冷蔵庫において、
前記空気案内ストリップは、前記冷蔵庫の前記開放前部の実質的に全幅にわたって延びる、冷蔵庫。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の冷蔵庫において、
個々の前記棚の面内に1ストリップずつ実質的に位置する複数の前記空気案内ストリップを備えている、冷蔵庫。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の冷蔵庫において、
前記空気案内ストリップは、前記冷蔵庫の前記各棚の前面に位置する、冷蔵庫。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか1項に記載の冷蔵庫において、
前記空気案内ストリップは、前記棚に取り付けられるか、又は前記棚の支持部に取り付けられている、冷蔵庫。
【請求項11】
請求項1〜9のいずれか1項に記載の冷蔵庫において、
前記空気案内ストリップは、前記棚の前端部に位置する値札ストリップ又は値札ストリップの支持部に取り付けられている、冷蔵庫。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか1項に記載の冷蔵庫において、
前記空気案内ストリップは、複数の腕木によって前記冷蔵庫に取り付けられている、冷蔵庫。
【請求項13】
請求項12に記載の冷蔵庫において、
少なくとも1つの前記腕木は、前記空気案内ストリップの各端部に位置するか又は各端部と隣接している、冷蔵庫。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれか1項に記載の冷蔵庫において、
前記空気案内ストリップは、前記冷蔵庫に組み込まれている、冷蔵庫。
【請求項15】
請求項1〜13のいずれか1項に記載の冷蔵庫において、
前記空気案内ストリップは、前記冷蔵庫の製造中に形成された部品である、冷蔵庫。
【請求項16】
請求項1〜15のいずれか1項に記載の冷蔵庫において、
前記空気案内ストリップの少なくとも一部は、実質的に透明である、冷蔵庫。
【請求項17】
請求項1〜16のいずれか1項に記載の冷蔵庫において、
前記空気案内ストリップの少なくとも一部は、実質的に透明なプラスチック材から形成されている、冷蔵庫。
【請求項18】
請求項1〜17のいずれか1項に記載の冷蔵庫において、
前記空気案内ストリップは、少なくとも1つの商品ラベル又は複数の商品ラベルを表示するハウジングを有している、冷蔵庫。
【請求項19】
請求項1〜15のいずれか1項に記載の冷蔵庫において、
前記空気案内ストリップは、裏当部とフロント部とを有している、冷蔵庫。
【請求項20】
請求項19に記載の冷蔵庫において、
前記裏当部は、金属から形成されている、冷蔵庫。
【請求項21】
請求項19又は20に記載の冷蔵庫において、
前記フロント部は、少なくとも1つの商品ラベル又は複数の商品ラベルを表示するハウジングを有している、冷蔵庫。
【請求項22】
請求項19〜21のいずれか1項に記載の冷蔵庫において、
前記フロント部は、透明なプラスチック材から形成されている、冷蔵庫。
【請求項23】
請求項19〜21のいずれか1項に記載の冷蔵庫において、
前記裏当部及び前記フロント部は、翼を形成する、冷蔵庫。
【請求項24】
請求項1〜23のいずれか1項に記載の冷蔵庫において、
前記空気案内ストリップは、電子表示部を有している、冷蔵庫。
【請求項25】
請求項1〜24のいずれか1項に記載の冷蔵庫において、
前記空気案内ストリップは、その厚さが、少なくとも2mmである、冷蔵庫。
【請求項26】
請求項1〜25のいずれか1項に記載の冷蔵庫において、
前記空気案内ストリップの高さは、25mmから60mmである、冷蔵庫。
【請求項27】
請求項1〜26のいずれか1項に記載の冷蔵庫において、
前記翼のブレードの翼弦長は、25mmから60mmである、冷蔵庫。
【請求項28】
請求項1〜27のいずれか1項に記載の冷蔵庫において、
少なくとも1つの商品ラベル又は複数の商品ラベルを収容する少なくとも1つの空気案内ストリップと隣接する少なくとも1つの上方棚と、
商品ラベルを収容しない空気案内ストリップと隣接する少なくとも1つの下方棚とを備えている、冷蔵庫。
【請求項29】
請求項1〜28のいずれか1項に記載の冷蔵庫において、
少なくとも1つの商品ラベル又は複数の商品ラベルを収容する個々の空気案内ストリップと隣接する複数の上方棚と、
商品ラベルを収容しない個々の空気案内ストリップと隣接する複数の下方棚とを備えている、冷蔵庫。
【請求項30】
請求項29に記載の冷蔵庫において、
個々の前記空気案内ストリップと隣接する前記複数の下方棚は、実質的に透明である、冷蔵庫。
【請求項31】
請求項1〜30のいずれか1項に記載の冷蔵庫において、
前記翼は、前記冷蔵庫の前記貯蔵スペースから外側を向く吸引面を有している、冷蔵庫。
【請求項32】
冷蔵庫のための少なくとも1つの空気案内ストリップ連結具を設ける工程と、
請求項1〜31のいずれか1項に記載の冷蔵庫を構成するように、該冷蔵庫に空気案内ストリップを取り付ける工程とを備えた、冷蔵庫の効率の改良方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷蔵庫における改良点に関する。
【背景技術】
【0002】
前面開放型冷蔵庫は、商業的な設置、特にスーパーマーケット及び食料品店において多種多様に用いられている。前面開放型冷蔵庫の目的は、客の冷蔵品へのアクセスを容易にするためであり、これは、客の店内での買い物の足取りに、特に有益をもたらし得る。
【0003】
しかしながら、閉止可能な扉を持つ冷蔵庫と比べて前面開放型冷蔵庫の難点は、エネルギー効率が極めて悪いことである。
【0004】
このような前面開放型の構成による高いエネルギーコストを削減する従来の方法の1つに、開口部を完全に覆う扉又は複数の細長いプラスチック製の細片を取り付けるというものがある。しかし、このような付加物は、前面開放型冷蔵庫の全体の目的を無にすると共に、買い物客のじゃまとなる。
【0005】
このような前面開放型の構成による高いエネルギーコストを削減する従来の他の方法に、冷蔵庫の開放前部を横切る冷気エアカーテンを設けるというものがある。このようなエアカーテンによって、冷蔵庫の最上部から、再循環させるための冷気を取り込む基部に位置する格子に向かって冷気が吹き下ろされる。
【0006】
冷蔵庫製造者は、より良いエアカーテンの性能を得るため、不断の努力を続けている。例えば、ある冷蔵庫は、今や二重のエアカーテンを用いており、今や大抵の冷蔵庫は、エアカーテンの出口でハニカム状の細片を通して空気を吹き出す(これらの2つの付加物は、下記の特許文献1に例示されている。)。
【0007】
しかしながら、一旦、冷気が冷蔵庫の最上部を離れ、基部に向かって移動すると、冷蔵庫の開放前部を下方に横切って進むうちに、エアカーテンが暖気と混合するということが止まり得ることは、ほぼ又は全くない。このような混合は、「浸入」として知られている。
【0008】
乱流は、エアカーテンの外側の暖気との混合を増大し、さらに、エアカーテンを通して冷蔵庫の内部に入り込む付加的な暖気をも導く。
【0009】
増大した浸入は、庫内の貯蔵スペースにおける所望の温度を維持すべく努力すれば、冷蔵庫によって使用されるエネルギーのさらなる増大をもたらす。
【0010】
空気案内ダクトの使用は、以前に、以下の特許文献2に示唆されており、そこでは、反射板が、エアカーテンの流路内において棚により押し出された空気を逸らすように、2つの空気源が混ざる位置に設けられている。
【0011】
以下の特許文献3において、棚が庫内で上方又は下方に移動される場合に、エアカーテンが受けるダメージを緩和するように、庫内のエアカーテンの出口に向かう対角状(側面での対角状)のエアカーテンを可動棚と共に導くように、反射板が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】米国特許第6094931号明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開第1508288号明細書
【特許文献3】特開2011−167384号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、庫内のエアカーテン(実質的に垂直なエアカーテン)への浸入を低減できるようにし、これにより、エネルギー消費及びこれに関するコストを低減できるようにする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明に係る第1の態様によると、開放前部を有する冷蔵庫は、外縁部を持つ少なくとも1つの上部空気出口と少なくとも1つの下部空気回収入口とを有するエアカーテンシステムと、前端部を有し、出口と入口との間に配置された少なくとも1つの棚と、冷蔵庫の開放前部の少なくとも一部を横切って延びる少なくとも1つの細長の空気案内ストリップとを備え、エアカーテンシステムは、冷蔵庫の開放前部の少なくとも一部を覆うように実質的に垂直なエアカーテンを生成するように適合され、空気案内ストリップは、実質的に棚の面内に位置すると共に棚の前端部から間隔をおき、且つ、上部空気出口の外縁部の下方に実質的に垂直に位置する。
【0015】
前面開放型冷蔵庫において、上部空気出口の外縁部の下方に実質的に垂直に位置する少なくとも1つの空気案内ストリップの提供は、多くの効果を生む。
【0016】
第1に、このような空気案内ストリップは、エアカーテンの垂直な降下を真っ直ぐにして、乱流と暖気の浸入とを減らし、これにより、冷蔵庫の効率を上げる。
【0017】
空気の案内を効率的に操作するために、上部空気出口の外縁部の下方に実質的に垂直に位置されなければならないことが理解され、これにより、空気案内ストリップは、実質的に垂直なエアカーテンの外縁部に位置するか又は隣接する。
【0018】
このような配置によって、冷蔵庫の温度性能は高まり得る。また、使用者が望むなら、温度性能は維持しつつ、エネルギーの節約がなされ得る。
【0019】
さらに、空気案内ストリップが実質的に棚の面内にのみ位置する場合には、改善された温度性能又はエネルギーの節約は、商品の前にいかなる遮断物を置くことなく果たされる。しかし、既に未使用の領域が使用される代わりに、棚の端部によって未使用の領域が占有される。
【0020】
実際、各空気案内ストリップは、これの裏側の棚とほぼ同等の高さであるから、該空気案内ストリップは、扉又は垂直で透明なプラスチック製の細片の場合と同様に、冷蔵庫における貯蔵領域への利用者のアクセスをじゃましない。
【0021】
空気案内ストリップは、動く部品を持たず、また、買い物客に影響を与えないため、損傷を受ける余地が小さく、また、これらは、ぴったりと閉まる扉と比べてそのコストは極めて小さい。
【0022】
このように、空気案内ストリップは、商品陳列領域の前をふさがず、覆い隠さず又は該領域に位置せず、棚の端部のみをふさぐ。
【0023】
ある実施形態において、該ストリップの棚との対向面は、上部空気出口の外縁部の下方に実質的に垂直に位置する。
【0024】
ある実施形態において、該ストリップの上端部は、上部空気出口の外縁部の下方に実質的に垂直に位置する。
【0025】
ある実施形態において、空気案内ストリップは、翼の形状を持つ。
【0026】
ある実施形態において、翼の圧力面は、上部空気出口の外縁部の下方に実質的に垂直に位置する。
【0027】
ある実施形態において、翼の前縁部は、上部空気出口の外縁部の下方に実質的に垂直に位置する。
【0028】
ある実施形態において、空気案内ストリップは、実質的に棚の幅にわたって延びる。
【0029】
ある実施形態において、空気案内ストリップは、冷蔵庫の開放前部の実質的に全幅にわたって延びる。
【0030】
該冷蔵庫は、個々の棚の面内に実質的に位置する複数の空気案内ストリップを備えていることが好ましい。
【0031】
空気案内ストリップは、冷蔵庫の各棚の前面に位置することが好ましい。
【0032】
ある実施形態において、空気案内ストリップは、棚に取り付けられるか、又は棚の支持部に取り付けられる。
【0033】
ある実施形態において、空気案内ストリップは、棚の前端部に位置する値札ストリップ又は値札ストリップの支持部に取り付けられる。
【0034】
ある実施形態において、空気案内ストリップは、複数の腕木によって冷蔵庫に取り付けられる。
【0035】
ある実施形態において、少なくとも1つの腕木は、空気案内ストリップの各端部に位置するか又は各端部と隣接する。
【0036】
ある実施形態において、空気案内ストリップは、冷蔵庫に組み込まれる。
【0037】
既存の冷蔵庫への組み込みは、現今のスーパーマーケット内の多くの冷蔵庫に対して、本技術の恩恵を与える。
【0038】
ある実施形態において、空気案内ストリップは、冷蔵庫の製造中に部品として形成される。
【0039】
ある実施形態において、空気案内ストリップの少なくとも一部は、実質的に透明である。
【0040】
実質的に透明な空気案内ストリップによって、既存の商品ラベルは、それを通して買い物客に可視化し得る。
【0041】
ある実施形態において、空気案内ストリップの少なくとも一部は、実質的に透明なプラスチック材から形成されている。
【0042】
ある実施形態において、空気案内ストリップは、少なくとも1つの商品ラベル又は複数の商品ラベルを表示するハウジング(覆い)を有している。
【0043】
空気案内ストリップが商品ラベルを表示するハウジングを有することによって、空気案内ストリップの少なくとも一部が、金属のような所望の不透明な材料によって形成され得る。
【0044】
ある実施形態において、空気案内ストリップは、裏当部とフロント部とを有している。
【0045】
ある実施形態において、裏当部は、金属から形成されている。
【0046】
ある実施形態において、フロント部は、少なくとも1つの商品ラベル又は複数の商品ラベルを表示するハウジング(覆い)を有している。
【0047】
ある実施形態において、フロント部は、透明なプラスチック材から形成されている。
【0048】
ある実施形態において、裏当部及びフロント部は、翼を形成する。
【0049】
ある実施形態において、空気案内ストリップは、電子表示部を有している。
【0050】
ある実施形態において、空気案内ストリップは、その厚さが少なくとも2mmである。
【0051】
ある実施形態において、空気案内ストリップは、その厚さが少なくとも4mmである。
【0052】
ある実施形態において、空気案内ストリップは、その厚さが少なくとも6mmである。
【0053】
ある実施形態において、空気案内ストリップは、その厚さが少なくとも8mmである。
【0054】
ある実施形態において、空気案内ストリップは、その厚さが少なくとも10mmである。
【0055】
ある実施形態において、空気案内ストリップは、その厚さが少なくとも12mmである。
【0056】
ある実施形態において、空気案内ストリップは、その厚さが少なくとも14mmである。
【0057】
ある実施形態において、空気案内ストリップの高さは、25mmから60mmである。
【0058】
ある実施形態において、空気案内ストリップの高さは、35mmから50mmである。
【0059】
ある実施形態において、空気案内ストリップの高さは、40mmから45mmである。
【0060】
これらの実施形態において、空気案内ストリップが翼ブレードである場合に、該翼ブレードの翼弦長は、25mmから60mmである。
【0061】
ある実施形態において、翼ブレードの翼弦長は、35mmから50mmである。
【0062】
ある実施形態において、翼ブレードの翼弦長は、40mmから45mmである。
【0063】
ある実施形態において、冷蔵庫は、少なくとも1つの商品ラベル又は複数の商品ラベルを収容する少なくとも1つの空気案内ストリップと隣接する少なくとも1つの上方棚と、商品ラベルを収容しない空気案内ストリップと隣接する少なくとも1つの下方棚とを備えている。
【0064】
ある実施形態において、冷蔵庫は、少なくとも1つの商品ラベル又は複数の商品ラベルを収容する個々の空気案内ストリップと隣接する複数の上方棚と、商品ラベルを収容しない個々の空気案内ストリップと隣接する複数の下方棚とを備えている。
【0065】
ある実施形態において、個々の空気案内ストリップと隣接する複数の下方棚は、実質的に透明である。
【0066】
本発明に係る第2の態様によると、冷蔵方法は、本発明の第1の態様のいくつかの変形例に従った冷蔵庫を操作する工程を備えている。
【0067】
本発明に係る第3の態様によると、本発明の第1の態様のいくつかの変形例に従った冷蔵庫を構成するように、冷蔵庫に取り付けが適合した空気案内ストリップ連結具。
【0068】
本発明に係る第4の態様によると、冷蔵庫の効率の改良方法は、冷蔵庫のための少なくとも1つの空気案内ストリップ連結具を設ける工程と、本発明の第1の態様のいくつかの変形例に従った冷蔵庫を構成するように、該冷蔵庫に空気案内ストリップを取り付ける工程とを備えている。
【0069】
本発明がより十分に理解されるように、詳細な実施形態が以下の図面に記述される。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【
図1】
図1は従来の標準的な前面開放型冷蔵ユニットを示す模式的な断面図である。
【
図2】
図2は本発明に従って適用された
図1の冷蔵庫の模式的な断面図である。
【
図3】
図3は標準的な前面開放型冷蔵庫において垂直なエアカーテンが下方へ進行する際の該エアカーテンの分散の仕方を温度プロファイルによって模式的に示したグラフである。
【
図4】
図4は本発明に従って適用された冷蔵庫のエアカーテンが下方へ進行する際の該エアカーテンのより少ない分散の仕方を温度プロファイルによって模式的に示したグラフである。
【
図5】
図5は空気案内ストリップの第1の実施形態を示す模式的な断面図である。
【
図6】
図6は
図5の空気案内ストリップを示す模式的な斜視図である。
【
図7】
図7は冷蔵庫に空気案内ストリップを取り付けるための腕木の第1の実施形態を示す模式的な斜視図である。
【
図8】
図8は冷蔵庫の棚支持部に取り付けられた
図7の腕木を示す模式的な斜視図である。
【
図9】
図9は冷蔵庫の棚の定位置で棚支持部に取り付けられた
図7の腕木を示す模式的な斜視図である。
【
図10】
図10は腕木の第1の実施形態によって冷蔵庫に取り付けられた空気案内ストリップを示す模式的な斜視図である。
【
図11】
図11は冷蔵庫に空気案内ストリップを取り付けるための腕木の第2の実施形態を示す模式的な斜視図である。
【
図12】
図12は冷蔵庫の値札ストリップの支持部に取り付けられた
図11の腕木を示す模式的な斜視図である。
【
図13】
図13は腕木の第2の実施形態によって冷蔵庫に取り付けられた空気案内ストリップを示す模式的な斜視図である。
【
図14】
図14は2つの部分に離された状態と結合された状態の空気案内ストリップにおける第2の実施形態を示す模式的な斜視図である。
【
図16】
図16は値札がどのように保持されるかを示す
図14の空気案内ストリップを示す模式的な斜視図である。
【
図17】
図17は電子表示部を有する空気案内ストリップの第3の実施形態を示す模式的な斜視図である。
【
図18】
図18は空気案内ストリップの第4の実施形態を示す模式的な断面図である。
【
図20】
図20は値札がどのように保持されるかを示す
図18の空気案内ストリップの模式的な斜視図である。
【
図21】
図21は異なる型の空気案内ストリップが取り付けられた冷蔵庫を示す模式的な斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0071】
図面を引用すると、
図1は開放前部2及び複数の棚3を有する標準的な前面開放型冷蔵庫1を示している。冷蔵庫1は、該冷蔵庫1の最上部で且つ開放前部2の上方に位置する空気出口4と、該空気出口4の下方に位置する空気回収入口5とを有するエアカーテンシステムを備えている。
【0072】
エアカーテンシステムには、種々の他の構成要素が存在するが、このようなシステムは、十分に知られているため、それに対するこれ以上の考察は必要でない。
【0073】
冷蔵庫1のエアカーテンシステムは、空気出口4と空気回収入口5との間に冷気のカーテンが通過するように設けられている。これにより、エアカーテンは、冷蔵庫1の効率を向上するように各棚3の前部を通過する。
【0074】
空気出口4は外縁部9を有し、従って、空気出口4から噴出され、それ故に空気出口4からの噴出直後のエアカーテンは、その前端部が実質的に外縁部9と揃う。
【0075】
しかしながら、
図3から分かるように、エアカーテンが下方に進行するに連れて、該エアカーテンは、乱流によって次第により分散されるようになり、エアカーテンの前端部は、境界の確定がより困難となり、実質的には境界は外側に移動する。従って、従来の標準的な冷蔵庫のエアカーテンが、空気出口4の近くと比べて空気入口5の近くがいかに効率的でないかが分かる。
【0076】
本発明に従って組み込まれ、空気案内ストリップ6が取り付けられた
図1の冷蔵庫である
図2を引用すると、各棚3は、腕木7によって個々の棚3に取り付けられ、横長に伸張した空気案内ストリップ6を有している。腕木7は、棚3の支持部の端部に空気案内ストリップ6の端部を取り付ける。
【0077】
図5及び
図6を引用すると、空気案内ストリップ6は、本実施形態において、前縁部11と、棚3の前端部8と対向する下面(「圧力面」としても知られる。)10と、冷蔵庫の貯蔵スペース14から外方を向く上面(「吸引面」としても知られる。)12とを有する翼ブレードの形状を持つ。ここで、冷蔵庫の使用状態において、上面12が利用者と対向する場合とする。
【0078】
本実施形態において、空気案内ストリップ6は、その最大の厚さ(すなわち、下面10と上面12との間の厚さ)が9mm程度である。
【0079】
本実施形態において、空気案内ストリップ6は、その高さ(すなわち、前縁部11と後縁部13との間の高さ)が45mm程度である。
【0080】
空気案内ストリップ6は、その圧力面10が空気出口4の外縁部9の下方に実質的に垂直に位置するように、棚3の前端部8から間隔が置かれている。
【0081】
空気案内ストリップ6の前縁部11は、空気出口4から噴出される気流と対向する。
【0082】
使用中において、本発明の空気案内ストリップ6が取り付けられた冷蔵庫1は、空気出口4と空気入口5との間を通過するエアカーテンが空気案内ストリップ6によって冷蔵庫1の開放前部2で下方に導かれることを除いて、通常通り作動する。
【0083】
空気案内ストリップ6は、エアカーテンの流れを安定化させ、且つ、空気出口4と空気入口5との間の気流としてのエアカーテンの分散を阻害する。空気案内ストリップ6は、エアカーテンの気流が運び出されるのを戻す機能を持つ、案内された空気によって、上記のことを行う。
【0084】
このような翼プロファイルを持つ空気案内ストリップ6は、他の形状の空気案内ストリップでも多少の効果あることが分かっているにも拘わらず、理想的であることが分かった。特に、空気案内ストリップ6の厚さが少なくとも4mm、より好ましくは少なくとも6mm、さらに好ましくは少なくとも8mmの場合であったとしてもである。
【0085】
図4から分かるように、空気案内ストリップ6が、冷蔵庫1に取り付けられている場合に、エアカーテンには、空気が空気入口5に向かって下降する際に、より少ない分散流を含む。
【0086】
有益にも、冷蔵庫1の定位置の空気案内ストリップ6によって通常通り貯蔵でき、利用者は、空気案内ストリップ6のそれぞれが棚3の面と実質的に同じ高さに置かれているため、棚3の上の貯蔵スペース14へのアクセスが妨害されないので、冷蔵庫1の貯蔵スペース14から商品を取り出すことができる。
【0087】
空気案内ストリップ6の最適な位置は、空気案内ストリップ6が用いられる特定の冷蔵庫1に依存するであろうことは明らかである。本実施形態において、上部空気出口4の外縁部9の下方に実質的に垂直に位置する空気案内ストリップ6の位置は、好ましいように見えるということが分かる。
【0088】
図7〜
図10及び冷蔵庫1に空気案内ストリップ6を取り付けるために用いられ得る腕木の第1の実施形態によると、腕木15は、第1端部18と隣接するフック部17を有する延長アーム16と、空気案内ストリップ6を間に保持するように設けられ、第1端部18と反対の第2端部20と隣接する2つの突起部19a、19bとを備えている。
【0089】
空気案内ストリップ6は、粘着材、ナットとボルト又は無頭ねじのような適当な手段によって、突起部19a、19bと固定され得る。
【0090】
図8及び
図9に示され得るように、腕木15のフック部17は、既存の棚支持部21と重なるように設けられ、定位置の場合は、ナットとボルト又は無頭ねじのような適当な手段によって固定され得る。定位置の場合は、棚22は棚支持部21の上に戻され得る。
【0091】
図10に最良に示されるように、空気案内ストリップ6は、実質的に棚3の全幅にわたって延びる。従って、本実施形態において冷蔵庫1の棚3が幅方向に1つだけの場合は、空気案内ストリップ6は、実質的に冷蔵庫1の開放前部の全幅にわたって延びる。
【0092】
いかなる空気案内ストリップ6も、実質的にエアカーテンの幅にわたって横切ることが好ましいということは明らかであろう。大抵の冷蔵庫のエアカーテンは、開放前部の全幅にわたってエアカーテン自体が延びている。冷蔵庫の開放前部の幅に架けるために、2つ又はそれ以上の空気案内ストリップ6も使われ得る。このような配置は、幅方向に1つの棚を持つ構成を越える構成の冷蔵庫にとって理想的である。
【0093】
いくつかの実施形態においては、実質的に冷蔵庫の開放前部の幅にわたって架けない空気案内ストリップ6が用いられ得ることも明らかであるが、このような配置は好ましくない。
【0094】
空気案内ストリップ6は、実質的に棚22の面内に置かれ、それ故にまた、実質的に値札ストリップ23の面内に置かれる。ここで、値札ストリップ23は、棚22の上に貯蔵された商品の価格を保持し且つ見せることができる。値札ストリップ23は、空気案内ストリップ6により隠されないように、実質的に透明なプラスチック材料により形成され、これにより、買い物客に空気案内ストリップ6を通して値札ストリップ23を見られるようにする。
【0095】
図11〜
図13及び冷蔵庫1に空気案内ストリップ6を取り付けるために用いられ得る腕木の第2の実施形態によると、腕木29は、第1端部26を有する延長アーム24と、該第1端部26と隣接し且つ延長アーム24と直交するクリップ部25とを備えている。
【0096】
腕木29は、空気案内ストリップ6を間に保持するように設けられ、延長アーム24の第1端部26と反対側の第2端部28と隣接する2つの突起部27a、27bとをさらに備えている。
【0097】
空気案内ストリップ6は、粘着材、ナットとボルト又は無頭ねじのような適当な手段によって、突起部27a、27bと固定され得る。
【0098】
図12に示され得るように、腕木29のクリップ部25は、値札ストリップ31用の既存の支持部30に留まるように設けられ、定位置の場合は、ナットとボルト又は無頭ねじのような適当な手段によって固定され得る。
【0099】
冷蔵庫1に取り付けられた場合、空気案内ストリップ6及び腕木29は、冷蔵庫1の利用者が最適な位置から無意識に動かさないように、動き得ないか又は位置等を改め得る。従って、冷蔵庫1に取り付けられた場合、空気案内ストリップ6は、実質的に固定された位置が好ましい。
【0100】
図14から
図16及び本発明に用いられ得る空気案内ストリップの第2の実施形態に目を移すと、空気案内ストリップ32においても翼状を有するが、透明な材料からなる一の部品に実質的に替え、2分の1ずつの部品に替えて形成される。
【0101】
裏当部33は、押し出し成形されたアルミニウムからなり、翼の前縁部34、下面35及び後縁部36を含む。
【0102】
フロント片38は、透明なプラスチック材料から形成されると共に、翼の上面37を形成する。
【0103】
フロント片38は、裏当部33の凹部40a、40bと対応して噛み合い、且つフロント片38が裏当部33にしっかりと嵌まる一方、脱離可能に設けられた突起部38a、39bを有している。
【0104】
裏当部33とフロント片38とは一体となった場合に、完全な翼を形成する。
【0105】
空気案内ストリップ32が冷蔵庫1に取り付けられている場合に、買い物客と対向するのはフロント片38である。従って、フロント片38は、買い物客に商品の価格が見えるように、複数の商品ラベルを保持するように設けられる。
【0106】
フロント片38は、該フロント片38の本体にわたる切り込み42によって形成された、透明で柔軟なカバー41を有している。
【0107】
図16に最良に示されるように、柔軟なカバー41は、使用者がフロント片38に商品ラベル43を挿入できるように、且つ空気案内ストリップ32によって商品ラベル43が保持され表示されるように、引き剥がされ得る。商品ラベル43は、使用者の要求によって、取り除かれ、且つ、交換され得る。
【0108】
図17及び本発明に用いる空気案内ストリップのさらなる実施形態に目を移すと、空気案内ストリップ44は、翼状に形成され、且つ、複数の電子価格表示部45を有している。
【0109】
図18から
図20及び本発明に用いる空気案内ストリップのさらなる実施形態に目を移すと、空気案内ストリップ46は、翼状に形成されており、その上面(すなわち、空気案内ストリップ46が使用中である場合に冷蔵庫と対向しない翼面)に、透明で高分子性の柔軟なカバー47を密着させる本体部48を有している。透明で高分子性の柔軟なカバー47は、商品ラベルを着脱可能に保持するように設けられる。
【0110】
図20に最良に示されるように、高分子性の柔軟カバー47は、使用者が該柔軟カバー47の裏側に商品ラベル(不図示)を挿入できるように、且つ空気案内ストリップ46によって商品ラベルが保持され表示されるように、引き剥がされ得る。商品ラベルは、使用者の要求によって、取り除かれ、且つ、交換され得る。
【0111】
本実施形態においては、有益にも、本体部48は、適合するいかなる材料でも形成することができ、一旦形成された柔軟カバー47は、粘着性によって密着し得る。
【0112】
図21及び本発明に従って作製された空気案内ストリップを組み込まれた冷蔵庫49に目を移すと、ある状況下では、空気案内ストリップを種々の異なったタイプに変更して冷蔵庫に組み込むことが好ましいことが分かる。
【0113】
冷蔵庫49の下方の3段には、より安価な透明なプラスチック製の空気案内ストリップ50が設けられる。一方、冷蔵庫49の上方の2段には、押し出し成形されたアルミニウム裏当部と、前面で透明な商品ラベルハウジングとを有する、より高価な混成の空気案内部材51が設けられる。
【0114】
この理由は、買い物客が下方の棚に取り付けられた空気案内ストリップ50越しに元の商品ラベル52を見ることができるからである。
【0115】
しかしながら、買い物客は、各自の目線の高さ又はその近傍での、上方の棚の空気案内部材51を見通すことができない。
【0116】
従って、上方の棚は、空気案内部材51の前部に収容される商品ラベルが要求される。
【0117】
本発明は、既存の冷蔵庫に適合するキットを組み込むだけでなく、本発明に従って空気案内部が組み込まれた新規の冷蔵庫が作製される場合でも有効であることは明らかである。
【0118】
本実施形態においては、空気案内ストリップを設けるために、長く延びた翼ブレードを用いたが、これに限られず、他の空気案内ストリップを用い得ることは明らかである。
【0119】
一般に、いかなる空気案内ストリップも、連続して長く延びたストリップ形状が好ましい。しかしながら、事実上、冷蔵庫の開放前部を横切って走る長く延びたストリップのように形成した複数の小さい空気案内ストリップを設けることは可能である。
【0120】
空気案内ストリップは、断面が翼状であることが好ましい。しかしながら、断面が長方形状、湾曲状又は楕円状の空気案内ストリップを用いることができ、このような断面形状の空気案内ストリップは、本発明に従った空気案内ストリップを設けた冷蔵庫によって、やはり、エネルギー消費の削減に帰着する。
【実施例】
【0121】
(第1実施例)
本発明は、コンピュータ操作流体力学を用いて初期テストを行った。
【0122】
前面開放型多段冷蔵ショーケースにおける定常状態2次元表示は、Ansys CFX 14.5 CFDコードを用いてモデル化した。周囲と冷蔵されたエアカーテンとの間の対流による熱伝導をモデル化した。浮力をモデル化した。各商品の温度はモデル化せず、熱放射及び湿度の効果もモデル化しなかった。
【0123】
空気案内ストリップを設けた多段ショーケースと、翼状に形成された空気案内ストリップを設けない同一のショーケースとを、空気案内ストリップの効果を直接に比較できるようにモデル化した。数値メッシュ及び他の全てのモデルパラメータは、空気案内ストリップに起因する差のみが明らかとなるように、できる限り同様となるように保持した。
【0124】
モデルのパラメータを以下に示す。
・ショーケースの外側の周囲温度=25℃
・エアカーテン及びリアパネルの気流温度=−1℃
・エアカーテンの質量流量=1kg/s(/m)
・リアパネルを通過する流量=1kg/s(/m)
・棚の数=5+ウェル(凹み)
・棚及びウェルの奥行=500mm
・棚の間隔=300mm
・棚上の商品の高さ=150mm
・棚の高さ(厚さ)=40mm
・放出格子及び戻り格子の奥行=100mm
・翼の型=NACA4314(非対称)
・翼の長さ=40mm
・翼から棚までの間隔=100mm
・放出格子の内側は棚の端部と一致
・放出格子の外側は翼の端部と一致
【0125】
【表1】
【0126】
[表1]は、エアカーテンの放出から戻りまでの温度及びエンタルピーの増大、領域の不均衡、反復回数並びに四面体要素の数を表している。
【0127】
[表1]に示された結果について、温度とエンタルピーの増大(ショーケースの長さ1m当たり)は、暖かい周囲と冷たいエアカーテンとの間の同調化に由来する。翼を用いた場合、同調化は、翼を用いない場合に66%に過ぎず、34%の同調化が低減していることが分かる。[表1]は、また、領域の不均衡を表している。これは、数値エラーであり、当該モデルがより正確となるように減ずる。正しい結果を得るために、この場合、検出しようとする差よりも小さくあるべきである。[表1]は、また、なされる反復回数及び各モデルの四面体要素の数を表している。
【0128】
翼は、該翼を用いない場合と比べて34%の浸入を減らすことが分かる。冷蔵多段ショーケースにおける浸入が総負荷の約70%の場合に、これは、熱負荷の約24%の低減に等しい。
【0129】
温度が25℃で相対湿度が60%でテストされたショーケースは、1m当たり約1.6kWの熱負荷を持つことが予想される。そのうち、約1.1kWは同調化に起因し、その約50%は潜在化しており、約500W/mは、検出可能(知覚可能)な侵入を与える。これは、当該モデルによって示されるのと同様の値である。
【0130】
(第2実施例)
以下のように、実生活物理テストの理論的モデリングが成功に導かれた。
【0131】
Verco C130(RTM)型冷蔵庫を英国標準テスト BS EN ISO EN23953:2005により、テストした。
【0132】
高さが45mmで厚さが6mmの折り曲げられたステンレス鋼からなる翼は、エアカーテンが噴射される場所から冷蔵庫の上部に向かってその上方を指す各翼の前縁部と一致する各棚に取り付けられた。各翼は、取り付けられた棚と同一の長さに切断された。翼は、
図6に示した翼と実質的に同一の形状を持つ。
【0133】
翼は、値札ストリップの外側の端部と翼の内側の端部(最小隙間)との間に、85±3mmの間隔で位置し、且つ、ほぼ垂直であった。翼は腕木に嵌められ、該腕木は棚の端部にボルトで留められた。
【0134】
テストのフェーズ1は、翼を設けず、通常の設定で冷蔵庫を動作させて実施した。
【0135】
テストのフェーズ2は、同じ設定の冷蔵庫を動作させ、上述した翼を冷蔵庫に取り付けて動作させた。
【0136】
テストのフェーズ3は、冷蔵庫に翼を付けたままであるが、フェーズ1(すなわち、翼を設けない状態)と実質的に同等の性能を生じるように冷蔵庫の設定を変えている。この理由は、本発明の主な目的の1つが、冷蔵庫の温度性能の改善(これは、もちろん、欲するなら、本発明を用いる上で達成され得るが)ではなく、その代わりに、冷蔵庫によるエネルギー消費の削減にあるからである。
【0137】
[表2]に各テストにおける3つのフェーズの制御の設定を示す。
【0138】
【表2】
【0139】
このように、エネルギー消費は、冷蔵庫に取り付けた翼によって、大抵、減らすことができる。さらに、翼を設けない場合と実質的に同等の温度性能を生じるように、設定を変更することができる。
【0140】
【表3】
【0141】
[表3]にフェーズ1からフェーズ3のテスト結果(テスト BS EN ISO EN23953:2005)を示す。
【0142】
TEC/TDA 定義:これは、総エネルギー消費(TEC)と総表示領域(TDA)との比較に用いられる等式である。この数値が小さいほど良い。
【0143】
[表3]から分かるように、本発明に係る翼はTECを減少させ、従って、この数値は改善する。
【0144】
さらに、フェーズ1とフェーズ2との間で、同一の平均温度を維持する一方、フェーズ2は最高温度が0.6℃だけ低減した結果、その温度範囲が縮小している。
【0145】
翼を追加することにより、フェーズ2では15%のエネルギー削減の結果が得られ、フェーズ2では17%のエネルギー削減の結果が得られた。
【0146】
ここで、用語の翼(aerofoil)は、米国英語の単語(airfoil)と同じ意味をもつべきである。
【0147】
多くの変形例が、添付された請求項に述べられるように、本発明のスコープから外れることなく可能である。