(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6405374
(24)【登録日】2018年9月21日
(45)【発行日】2018年10月17日
(54)【発明の名称】ソーシャル・ネットワーキング・システム・ユーザに対して提示される広告に関する最低競売価格の調整
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20181004BHJP
G06Q 50/00 20120101ALI20181004BHJP
G06F 13/00 20060101ALI20181004BHJP
G09F 19/00 20060101ALI20181004BHJP
【FI】
G06Q30/02 398
G06Q30/02 446
G06Q30/02 438
G06Q50/00 300
G06F13/00 540P
G09F19/00 Z
【請求項の数】20
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2016-521351(P2016-521351)
(86)(22)【出願日】2014年9月30日
(65)【公表番号】特表2016-540283(P2016-540283A)
(43)【公表日】2016年12月22日
(86)【国際出願番号】US2014058364
(87)【国際公開番号】WO2015053989
(87)【国際公開日】20150416
【審査請求日】2017年7月12日
(31)【優先権主張番号】14/051,291
(32)【優先日】2013年10月10日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】508178054
【氏名又は名称】フェイスブック,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】ゲー、ホン
(72)【発明者】
【氏名】バックシュトルム、ラーズ セレン
(72)【発明者】
【氏名】チャクラボーティ、タンモイ
(72)【発明者】
【氏名】カランデ、チンメイ ディーパック
【審査官】
田上 隆一
(56)【参考文献】
【文献】
特表2011−503701(JP,A)
【文献】
特開2008−083763(JP,A)
【文献】
特表2012−519331(JP,A)
【文献】
特開2013−182595(JP,A)
【文献】
特開2003−228675(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2009/0083098(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
G06F 13/00
G09F 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソーシャル・ネットワーキング・システムが、前記ソーシャル・ネットワーキング・システムのユーザに対して1以上のコンテンツ・アイテムを提示する要求を受け取る工程であって、各コンテンツ・アイテムは、前記ソーシャル・ネットワーキング・システムによって維持されている1以上のオブジェクトに関連付けられている、受け取る工程と、
前記ソーシャル・ネットワーキング・システムが、前記1以上のコンテンツ・アイテムとともに前記ユーザに対して提示するための1以上の広告をクライアント・デバイスに対して提供する工程であって、前記1以上の広告の各々は、入札額に関連付けられている、提供する工程と、
前記ソーシャル・ネットワーキング・システムが、広告を伴わずに提示される前記1以上のコンテンツ・アイテムと前記ユーザとの間の推定される対話の量の尺度であるエンゲージメント・スコアを決定する広告無しエンゲージメント・スコア決定工程と、
前記ソーシャル・ネットワーキング・システムが、前記広告のうちの1以上とともに提示される前記1以上のコンテンツ・アイテムと前記ユーザとの間の推定される対話の量の尺度であるエンゲージメント・スコアを決定する、広告有りエンゲージメント・スコア決定工程と、
前記ソーシャル・ネットワーキング・システムが、広告を伴わずに提示される前記1以上のコンテンツ・アイテムと前記ユーザとの間の推定される対話の量の尺度である前記エンゲージメント・スコアと、前記広告のうちの1以上とともに提示される前記1以上のコンテンツ・アイテムと前記ユーザとの間の推定される対話の量の尺度である前記エンゲージメント・スコアとに少なくとも部分的に基づいてターゲット・スコアを決定する、ターゲット・スコア決定工程と、
前記ソーシャル・ネットワーキング・システムが、前記ターゲット・スコアをしきい値と比較する工程と、
前記ソーシャル・ネットワーキング・システムが、前記比較に少なくとも部分的に基づいて、前記ユーザに対して提示するのに適格である広告に関連付けられている最低入札額を修正する工程と、を備え、
前記推定される対話の量は、所定の時間間隔内に以前に提示されたコンテンツ・アイテムに関連付けられている前記ユーザによる以前のアクションに基づく、方法。
【請求項2】
前記ターゲット・スコア決定工程は、
広告を伴わずに提示される前記1以上のコンテンツ・アイテムと前記ユーザとの間の推定される対話の量の尺度である前記エンゲージメント・スコアと、前記広告のうちの1以上とともに提示される前記1以上のコンテンツ・アイテムと前記ユーザとの間の推定される対話の量の尺度である前記エンゲージメント・スコアとの間における差を計算する工程を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ターゲット・スコア決定工程は、
広告を伴わずに提示される前記1以上のコンテンツ・アイテムと前記ユーザとの間の推定される対話の量の尺度である前記エンゲージメント・スコアと、前記広告のうちの1以上とともに提示される前記1以上のコンテンツ・アイテムの前記ユーザとの間の推定される対話の量の尺度である前記エンゲージメント・スコアとの間における差と、広告を伴わずに提示される前記1以上のコンテンツ・アイテムと前記ユーザとの間の推定される対話の量の尺度である前記エンゲージメント・スコアと、の比を計算する工程を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記広告無しエンゲージメント・スコア決定工程は、
前記コンテンツ・アイテムのうちの前記1以上に関する部分的なエンゲージメント・スコアを計算する工程であって、部分的なエンゲージメント・スコアは、コンテンツ・アイテムとユーザとの間の対話の予想される量を表す、計算する工程と、
コンテンツ・フィード内の前記1以上のコンテンツ・アイテムの前記コンテンツ・フィード内のロケーションに関連付けられている位置割引に少なくとも部分的に基づいて、計算された前記部分的なエンゲージメント・スコアを調整する工程であって、位置割引は、前記コンテンツ・フィード内の基準ロケーション以外の前記コンテンツ・フィード内のロケーションにおいて前記コンテンツ・アイテムを提示することによるユーザ対話の予想される減少を表す、調整する工程と、
決定された前記部分的なエンゲージメント・スコアどうしを組合せて、広告を伴わずに提示される前記1以上のコンテンツ・アイテムと前記ユーザとの間の推定される対話の量の尺度である前記エンゲージメント・スコアを得る工程とを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記広告有りエンゲージメント・スコア決定工程は、
前記1以上のコンテンツ・アイテムの各々に関する部分的なエンゲージメント・スコアを計算する工程であって、部分的なエンゲージメント・スコアは、コンテンツ・アイテムとユーザとの間の対話の予想される量を表す、計算する工程と、
コンテンツ・フィード内の前記1以上のコンテンツ・アイテムの前記コンテンツ・フィード内の1以上のロケーションに関連付けられている位置割引に少なくとも部分的に基づいて、前記1以上のコンテンツ・アイテムの各々に関する前記部分的なエンゲージメント・スコアを調整する工程であって、位置割引は、前記コンテンツ・フィード内の基準ロケーション以外の前記コンテンツ・フィード内のロケーションにおいて前記コンテンツ・アイテムを提示することによるユーザ対話の予想される減少を表す、調整する工程と、
調整された前記部分的なエンゲージメント・スコアどうしを組合せて、前記1以上のコンテンツ・アイテムと前記ユーザとの間の推定される対話の量の尺度である合計オーガニック・エンゲージメント・スコアを得る工程と、
前記1以上の広告のそれぞれに関する部分的なエンゲージメント・スコアを計算する工程であって、部分的なエンゲージメント・スコアは、広告とのユーザ対話の予想される量を表す、計算する工程と、
コンテンツ・フィード内の前記1以上のコンテンツ・アイテムの前記コンテンツ・フィード内の1以上のロケーションに関連付けられている位置割引に少なくとも部分的に基づいて、前記1以上の広告の各々に関する前記部分的なエンゲージメント・スコアを調整する工程であって、前記位置割引は、前記コンテンツ・フィード内の前記基準ロケーション以外の前記コンテンツ・フィード内のロケーションにおいて前記広告を提示することによるユーザ対話の予想される減少を表す、調整する工程と、
調整された前記部分的なエンゲージメント・スコアどうしを組合せて、前記1以上のコンテンツ・アイテムと前記ユーザとの間の推定される対話の量の尺度である合計広告エンゲージメント・スコアを得る工程と、
前記合計オーガニック・エンゲージメント・スコアと、前記合計広告エンゲージメント・スコアとを組合せることによって、合計エンゲージメント・スコアを生成する工程とを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記コンテンツ・アイテムに関する部分的なエンゲージメント・スコアは、前記ユーザに対して提示されるコンテンツ・アイテムの数に対する、前記ユーザに対して提示される広告の数の割合、前記ユーザに対して提示される広告の前記数に対する、前記ユーザに対して提示されるコンテンツ・アイテムの前記数の割合、前記ユーザに対して提示される広告の1以上のタイプ、およびそれらの任意の組合せから構成されるグループから選択される情報にさらに基づく、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記広告に関する部分的なエンゲージメント・スコアは、前記ユーザに対して提示されるコンテンツ・アイテムの数に対する、前記ユーザに対して提示される広告の数の割合、前記ユーザに対して提示される広告の前記数に対する、前記ユーザに対して提示されるコンテンツ・アイテムの前記数の割合、前記ユーザに対して提示される広告の1以上のタイプ、およびそれらの任意の組合せから構成されるグループから選択される情報にさらに基づく、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記ユーザに対して提示される広告の前記1以上のタイプは、広告を提示することに関連付けられている目的、前記広告に関連付けられている宛先、前記広告に関連付けられている入札額、およびそれらの任意の組合せから構成されるグループから選択される1以上に基づく、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ソーシャル・ネットワーキング・システムが、前記ユーザに関連付けられている前記最低入札額を記録する工程
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記最低入札額は、クライアント・デバイスを通じて前記ユーザに対して提示されるディスプレイにおけるロケーションに関連付けられている、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
ソーシャル・ネットワーキング・システムが、前記ソーシャル・ネットワーキング・システムのユーザに対して1以上のコンテンツ・アイテムを提示する要求を受け取る工程であって、各コンテンツ・アイテムは、前記ソーシャル・ネットワーキング・システムによって維持されている1以上のオブジェクトに関連付けられている、受け取る工程と、
前記ソーシャル・ネットワーキング・システムが、前記1以上のコンテンツ・アイテムとともに前記ユーザに対して提示するための1以上の広告をクライアント・デバイスに対して提供する工程であって、前記1以上の広告の各々は、入札額に関連付けられている、提供する工程と、
前記ソーシャル・ネットワーキング・システムが、広告を伴わずに提示される前記1以上のコンテンツ・アイテムと前記ユーザとの間の推定される対話の量の尺度であるエンゲージメント・スコアと、前記広告のうちの1以上とともに提示される前記1以上のコンテンツ・アイテムと前記ユーザとの間の推定される対話の量の尺度であるエンゲージメント・スコアとに少なくとも部分的に基づいてターゲット・スコアを決定する、ターゲット・スコア決定工程と、
前記ソーシャル・ネットワーキング・システムが、しきい値に対する前記ターゲット・スコアの比較に少なくとも部分的に基づいて、前記ユーザに対して提示するのに適格である広告に関連付けられている最低入札額を修正する工程と、を備え、
前記推定される対話の量は、所定の時間間隔内に以前に提示されたコンテンツ・アイテムに関連付けられている前記ユーザによる以前のアクションに基づく、方法。
【請求項12】
前記ターゲット・スコア決定工程は、
広告を伴わずに提示される前記1以上のコンテンツ・アイテムと前記ユーザとの間の推定される対話の量の尺度である前記エンゲージメント・スコアと、前記広告のうちの1以上とともに提示される前記1以上のコンテンツ・アイテムと前記ユーザとの間の推定される対話の量の尺度である前記エンゲージメント・スコアとの間における差を計算する工程を備える、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記ターゲット・スコア決定工程は、
広告を伴わずに提示される前記1以上のコンテンツ・アイテムと前記ユーザとの間の推定される対話の量の尺度である前記エンゲージメント・スコアと、前記広告のうちの1以上とともに提示される前記1以上のコンテンツ・アイテムと前記ユーザとの間の推定される対話の量の尺度である前記エンゲージメント・スコアとの間における差と、広告を伴わずに提示される前記1以上のコンテンツ・アイテムと前記ユーザとの間の推定される対話の量の尺度である前記エンゲージメント・スコアとの比を計算する工程を備える、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
広告を伴わずに提示される前記1以上のコンテンツ・アイテムと前記ユーザとの間の推定される対話の量の尺度である前記エンゲージメント・スコアは、
前記ソーシャル・ネットワーキング・システムが、前記コンテンツ・アイテムのうちの前記1以上に関する部分的なエンゲージメント・スコアを計算する工程であって、部分的なエンゲージメント・スコアは、コンテンツ・アイテムとユーザとの間の対話の予想される量を表す、計算する工程と、
前記ソーシャル・ネットワーキング・システムが、コンテンツ・フィード内の前記1以上のコンテンツ・アイテムの前記コンテンツ・フィード内のロケーションに関連付けられている位置割引に少なくとも部分的に基づいて、計算された前記部分的なエンゲージメント・スコアを調整する工程であって、位置割引は、前記コンテンツ・フィード内の基準ロケーション以外の前記コンテンツ・フィード内のロケーションにおいて前記コンテンツ・アイテムを提示することによるユーザ対話の予想される減少を表す、調整する工程と、
前記ソーシャル・ネットワーキング・システムが、決定された前記部分的なエンゲージメント・スコアどうしを組合せて、広告を伴わずに提示される前記1以上のコンテンツ・アイテムと前記ユーザとの間の推定される対話の量の尺度である前記エンゲージメント・スコアを得る工程と、によって決定される、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記広告のうちの1以上とともに提示される前記1以上のコンテンツ・アイテムと前記ユーザとの間の推定される対話の量の尺度である前記エンゲージメント・スコアは、
前記ソーシャル・ネットワーキング・システムが、前記1以上のコンテンツ・アイテムの各々に関する部分的なエンゲージメント・スコアを計算する工程であって、部分的なエンゲージメント・スコアは、コンテンツ・アイテムとユーザとの間の対話の予想される量を表す、計算する工程と、
前記ソーシャル・ネットワーキング・システムが、コンテンツ・フィード内の前記1以上のコンテンツ・アイテムの前記コンテンツ・フィード内の1以上のロケーションに関連付けられている位置割引に少なくとも部分的に基づいて、前記1以上のコンテンツ・アイテムの各々に関する前記部分的なエンゲージメント・スコアを調整する工程であって、位置割引は、前記コンテンツ・フィード内の基準ロケーション以外の前記コンテンツ・フィード内のロケーションにおいて前記コンテンツ・アイテムを提示することによるユーザ対話の予想される減少を表す、調整する工程と、
前記ソーシャル・ネットワーキング・システムが、調整された前記部分的なエンゲージメント・スコアどうしを組合せて、前記1以上のコンテンツ・アイテムと前記ユーザとの間の推定される対話の量の尺度である合計オーガニック・エンゲージメント・スコアを得る工程と、
前記ソーシャル・ネットワーキング・システムが、前記1以上の広告のそれぞれに関する部分的なエンゲージメント・スコアを計算する工程であって、部分的なエンゲージメント・スコアは、広告とユーザとの間の対話の予想される量を表す、計算する工程と、
前記ソーシャル・ネットワーキング・システムが、コンテンツ・フィード内の前記1以上のコンテンツ・アイテムの前記コンテンツ・フィード内の1以上のロケーションに関連付けられている位置割引に少なくとも部分的に基づいて、前記1以上の広告の各々に関する前記部分的なエンゲージメント・スコアを調整する工程であって、前記位置割引は、前記コンテンツ・フィード内の前記基準ロケーション以外の前記コンテンツ・フィード内のロケーションにおいて前記広告を提示することによるユーザ対話の予想される減少を表す、調整する工程と、
前記ソーシャル・ネットワーキング・システムが、調整された前記部分的なエンゲージメント・スコアどうしを組合せて、前記1以上のコンテンツ・アイテムと前記ユーザとの間の推定される対話の量の尺度である合計広告エンゲージメント・スコアを得る工程と、
前記ソーシャル・ネットワーキング・システムが、前記合計オーガニック・エンゲージメント・スコアと、前記合計広告エンゲージメント・スコアとを組合せることによって、合計エンゲージメント・スコアを生成する工程と、によって決定される、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記広告に関する前記部分的なエンゲージメント・スコアは、前記ユーザに対して提示されるコンテンツ・アイテムの数に対する、前記ユーザに対して提示される広告の数の割合、前記ユーザに対して提示される広告の前記数に対する、前記ユーザに対して提示されるコンテンツ・アイテムの前記数の割合、前記ユーザに対して提示される広告の1以上のタイプ、およびそれらの任意の組合せから構成されるグループから選択される情報にさらに基づく、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記ユーザに対して提示される広告の前記1以上のタイプは、広告を提示することに関連付けられている目的、前記広告に関連付けられている宛先、前記広告に関連付けられている入札額、およびそれらの任意の組合せから構成されるグループから選択される1以上に基づく、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
プロセッサと、
前記プロセッサに結合されているコンピュータ可読記憶媒体と、を備えるシステムであって、前記コンピュータ可読記憶媒体は、それ自体に命令がエンコードされており、前記プロセッサによって実行されたとき、
ソーシャル・ネットワーキング・システムのユーザに対して1以上のコンテンツ・アイテムを提示する要求を受け取る工程であって、各コンテンツ・アイテムは、前記ソーシャル・ネットワーキング・システムによって維持されている1以上のオブジェクトに関連付けられている、受け取る工程と、
前記1以上のコンテンツ・アイテムとともに前記ユーザに対して提示するための1以上の広告をクライアント・デバイスに対して提供する工程であって、前記1以上の広告の各々は、入札額に関連付けられている、提供する工程と、
広告を伴わずに提示される前記1以上のコンテンツ・アイテムと前記ユーザとの間の推定される対話の量の尺度であるエンゲージメント・スコアと、前記広告のうちの1以上とともに提示される前記1以上のコンテンツ・アイテムと前記ユーザとの間の推定される対話の量の尺度であるエンゲージメント・スコアとに少なくとも部分的に基づいてターゲット・スコアを決定する、ターゲット・スコア決定工程と、
しきい値に対する前記ターゲット・スコアの比較に少なくとも部分的に基づいて、前記ユーザに対して提示するのに適格である広告に関連付けられている最低入札額を修正する工程と、を前記プロセッサに行わせ、
前記推定される対話の量は、所定の時間間隔内に以前に提示されたコンテンツ・アイテムに関連付けられている前記ユーザによる以前のアクションに基づく、システム。
【請求項19】
広告を伴わずに提示される前記1以上のコンテンツ・アイテムと前記ユーザとの間の推定される対話の量の尺度である前記エンゲージメント・スコアは、
前記コンテンツ・アイテムのうちの前記1以上に関する部分的なエンゲージメント・スコアを計算する工程であって、部分的なエンゲージメント・スコアは、コンテンツ・アイテムとユーザとの間の対話の予想される量を表す、計算する工程と、
コンテンツ・フィード内の前記1以上のコンテンツ・アイテムの前記コンテンツ・フィード内のロケーションに関連付けられている位置割引に少なくとも部分的に基づいて、計算された前記部分的なエンゲージメント・スコアを調整する工程であって、位置割引は、前記コンテンツ・フィード内の基準ロケーション以外の前記コンテンツ・フィード内のロケーションにおいて前記コンテンツ・アイテムを提示することによるユーザ対話の予想される減少を表す、調整する工程と、
決定された前記部分的なエンゲージメント・スコアどうしを組合せて、広告を伴わずに提示される前記1以上のコンテンツ・アイテムと前記ユーザとの間の推定される対話の量の尺度である前記エンゲージメント・スコアを得る工程と、によって決定される、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記広告のうちの1以上とともに提示される前記1以上のコンテンツ・アイテムと前記ユーザとの間の推定される対話の量の尺度である前記エンゲージメント・スコアは、
前記1以上のコンテンツ・アイテムの各々に関する部分的なエンゲージメント・スコアを計算する工程であって、部分的なエンゲージメント・スコアは、コンテンツ・アイテムとユーザとの間の対話の予想される量を表す、計算する工程と、
コンテンツ・フィード内の前記1以上のコンテンツ・アイテムの前記コンテンツ・フィード内の1以上のロケーションに関連付けられている位置割引に少なくとも部分的に基づいて、前記1以上のコンテンツ・アイテムの各々に関する前記部分的なエンゲージメント・スコアを調整する工程であって、位置割引は、前記コンテンツ・フィード内の基準ロケーション以外の前記コンテンツ・フィード内のロケーションにおいて前記コンテンツ・アイテムを提示することによるユーザ対話の予想される減少を表す、調整する工程と、
調整された前記部分的なエンゲージメント・スコアどうしを組合せて、前記1以上のコンテンツ・アイテムと前記ユーザとの間の推定される対話の量の尺度である合計オーガニック・エンゲージメント・スコアを得る工程と、
前記1以上の広告のそれぞれに関する部分的なエンゲージメント・スコアを計算する工程であって、部分的なエンゲージメント・スコアは、広告とユーザとの間の対話の予想される量を表す、計算する工程と、
コンテンツ・フィード内の前記1以上のコンテンツ・アイテムの前記コンテンツ・フィード内の1以上のロケーションに関連付けられている位置割引に少なくとも部分的に基づいて、前記1以上の広告の各々に関する前記部分的なエンゲージメント・スコアを調整する工程であって、前記位置割引は、前記コンテンツ・フィード内の前記基準ロケーション以外の前記コンテンツ・フィード内のロケーションにおいて前記広告を提示することによるユーザ対話の予想される減少を表す、調整する工程と、
調整された前記部分的なエンゲージメント・スコアどうしを組合せて、前記1以上のコンテンツ・アイテムと前記ユーザとの間の推定される対話の量の尺度である合計広告エンゲージメント・スコアを得る工程と、
前記合計オーガニック・エンゲージメント・スコアと、前記合計広告エンゲージメント・スコアとを組合せることによって、合計エンゲージメント・スコアを生成する工程と、によって決定される、請求項18に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般にはソーシャル・ネットワーキング・システムに関し、詳細には、ソーシャル・ネットワーキング・システムのユーザに対して広告を提示することに関する。
【背景技術】
【0002】
ソーシャル・ネットワーキング・システムは、ユーザがソーシャル・ネットワーキング・システムのその他のユーザとつながって通信することを可能にする。ユーザは、自分の識別情報に結び付いていて関心および人口統計学的情報などの自分に関する情報を含むプロフィールをソーシャル・ネットワーキング・システム上で作成する。ユーザは、個人、または法人もしくは慈善団体などのエンティティである場合がある。ソーシャル・ネットワーキング・システムがますます普及しているということ、および著しい量のユーザ固有情報がソーシャル・ネットワーキング・システムによって維持されているということに起因して、ソーシャル・ネットワーキング・システムは、ユーザが、自分自身に関する情報をその他のユーザに対して容易に通信することを可能にする。たとえば、ソーシャル・ネットワーキング・システムは、ソーシャル・ネットワーキング・システム・ユーザによって実行されたアクションについて記述するストーリを生成し、それらのストーリをその他のソーシャル・ネットワーキング・システム・ユーザに対して提示する。ストーリに加えて、ソーシャル・ネットワーキング・システム・ユーザについて記述するその他のタイプのオーガニック・コンテンツ、たとえば、ステータス更新、ロケーション・チェックイン、写真、動画、またはその他の任意の適切な情報が提示されることが可能である。
【0003】
ユーザについて記述するオーガニック・コンテンツを提示することに加えて、ソーシャル・ネットワーキング・システムは、自分のユーザに対して広告を提示することもでき、それによってソーシャル・ネットワーキング・システムは、それらの広告の提示の対価として広告主に対して請求することにより、収益を得ることができる。広告をソーシャル・ネットワーキング・システム・ユーザに対して提示することは、広告主が、製品もしくはサービスに対する衆目を集めること、またはその広告主の製品、サービス、意見、もしくは主張に関するアクションを取るようソーシャル・ネットワーキング・システム・ユーザに対して促すことを可能にする。従来のソーシャル・ネットワーキング・システムは、さまざまな広告に関連付けられている入札額に基づいて、1人または複数のユーザへの提示用の広告を選択する。たとえば、ソーシャル・ネットワーキング・システムは、広告を提示することからソーシャル・ネットワーキング・システムによって得られる収益を最大化するために、最高入札額を有する広告を選択して提示する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ソーシャル・ネットワーキング・システムは、ソーシャル・ネットワーキング・システム・ユーザによって実行されたアクションについて記述するストーリなどのオーガニック・コンテンツとともに広告を提示することができる。しかしながら、広告およびオーガニック・コンテンツを一緒に提示することは、ユーザの注意を広告とオーガニック・コンテンツとの間において分割し、オーガニック・コンテンツとのユーザ対話の量を減少させ、それによって、ソーシャル・ネットワーキング・システムとのユーザ対話全体が減少する場合がある。たとえば、多数の広告がユーザに対して提示された場合には、そのユーザは、その他のソーシャル・ネットワーキング・システム・ユーザのアクションについて記述するストーリを閲覧することがますます困難になることに対して不満を感じるようになって、ソーシャル・ネットワーキング・システムとの対話が減る場合がある。さらに、ユー
ザは、ソーシャル・ネットワーキング・システムによって多数の広告が提示された場合には、ソーシャル・ネットワーキング・システムよりもむしろ、広告に関連付けられているサード・パーティ・システムと対話することに対して、より多くの時間を費やす可能性がある。オーガニック・コンテンツおよび広告を提示された場合にソーシャル・ネットワーキング・システムとの多量の対話を提供するユーザは、ソーシャル・ネットワーキング・システムが、これらのユーザに対して提示される広告の数を増大させることによってさらなる収益を生み出すための機会を提示する。しかしながら、このさらなる収益は、ソーシャル・ネットワーキング・システムとのユーザの対話の量を測る能力を欠いている従来のソーシャル・ネットワーキング・システムによっては実現されない場合が多い。
【課題を解決するための手段】
【0005】
ソーシャル・ネットワーキング・システム・ユーザに対して提示されるさまざまなコンテンツ・アイテム内に含まれる広告の数を修正するために、ソーシャル・ネットワーキング・システムは、ユーザに対して提示するのに適格である広告に関する最低競売価格を決定する。たとえば、ソーシャル・ネットワーキング・システムは、ソーシャル・ネットワーキング・システム・ユーザに対して提示されるさまざまなコンテンツ・アイテムのフィード内に組み込まれる広告に関する最低競売価格を決定する。ソーシャル・ネットワーキング・システムによって決定される最低競売価格は、ユーザに対して提示するのに適格である広告の最低入札額を決定する。ユーザに対して提示するのに適格である広告の数は、最低競売価格に反比例する。なぜなら、最低競売価格を増大させると、ユーザに対して提示するのに適格である広告の数は減少し、その一方で、最低競売価格を減少させると、ユーザに対して提示するのに適格である広告の数は増大するためである。したがって、最低競売価格が増大すると、ユーザに対して提示される広告の数は減少し、最低競売価格が減少すると、ユーザに対して提示される広告の数は増大する。ユーザに対して広告を提示することに関連付けられている最低競売価格を修正することは、ソーシャル・ネットワーキング・システムが、ユーザに対して提示されるコンテンツ・アイテム内に含まれる広告の数を修正して、ソーシャル・ネットワーキング・システムとの最適な量のユーザ対話を提供することを可能にする。
【0006】
ユーザに対して広告を提示することに関する最低競売価格を決定するために、ソーシャル・ネットワーキング・システムは、広告によってユーザの注意に対して出される要求を推定するターゲット・スコアをしきい値と比較する。一実施形態においては、ソーシャル・ネットワーキング・システムは、コンテンツ・フィード内のオーガニック・コンテンツ・アイテムに関するユーザのエンゲージメント・スコアを決定し、コンテンツ・フィード内のオーガニック・コンテンツ・アイテムおよび広告に関するエンゲージメント・スコアを決定する。次いで、コンテンツ・フィード内のオーガニック・コンテンツ・アイテムに関するエンゲージメント・スコアと、コンテンツ・フィード内のオーガニック・コンテンツ・アイテムおよび広告に関するエンゲージメント・スコアとの間における差に基づいて、ターゲット・スコアが決定される。
【0007】
ターゲット・スコアは、オーガニック・コンテンツ・アイテムとのユーザ対話の望ましい量を明示するしきい値と比較される。ターゲット・スコアとしきい値との間における差の量に基づいて、ユーザへの広告の提示に関連付けられている最低競売価格に対する修正の量が決定される。ターゲット・スコアがしきい値よりも大きい場合には、最低競売価格は減少させられ、それによって、ユーザに対して提示されるその後のコンテンツ・フィード内に提示される広告の数が増大する。同様に、ターゲット・スコアがしきい値よりも小さい場合には、最低競売価格は増大させられ、それによって、ユーザに対して提示されるその後のコンテンツ・フィード内の広告の数が減少する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】一実施形態による、ソーシャル・ネットワーキング・システムが動作するシステム環境のブロック図。
【
図2】一実施形態による、ソーシャル・ネットワーキング・システムのブロック図。
【
図3】一実施形態による、ソーシャル・ネットワーキング・システム・ユーザに対して表示される広告に関する最低競売価格を修正するための方法のフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
これらの図は、例示のみの目的で本発明のさまざまな実施形態を示している。本明細書において記述されている本発明の原理から逸脱することなく、本明細書において示されている構造および方法の代替実施形態が採用されることが可能であることを当業者であれば以降の論考から容易に認識するであろう。
【0010】
システム・アーキテクチャ
図1は、ソーシャル・ネットワーキング・システム140のためのシステム環境100のブロック図である。
図1によって示されるシステム環境100は、1つまたは複数のクライアント・デバイス110と、ネットワーク120と、1つまたは複数のサード・パーティ・システム130と、ソーシャル・ネットワーキング・システム140とを備える。代替構成では、異なるおよび/または追加の構成要素がシステム環境100に含まれ得る。
【0011】
クライアント・デバイス110は、ユーザ入力を受信すること、ならびに、ネットワーク120を通じてデータを送信および/または受信することが可能な、1つまたは複数のコンピューティング・デバイスである。一実施形態では、クライアント・デバイス110は、デスクトップまたはラップトップ・コンピュータなど、従来のコンピュータ・システムである。代替的に、クライアント・デバイス110は、携帯情報端末(PDA)、モバイル電話、スマートフォンまたは別の好適なデバイスなど、コンピュータ機能を有するデバイスであり得る。クライアント・デバイス110は、ネットワーク120を通じて通信するように構成される。一実施形態では、クライアント・デバイス110は、クライアント・デバイス110のユーザがソーシャル・ネットワーキング・システム140と対話することを可能にするアプリケーションを実行する。例えば、クライアント・デバイス110は、ネットワーク120を通じてクライアント・デバイス110とソーシャル・ネットワーキング・システム140との間の対話を可能にするために、ブラウザ・アプリケーションを実行する。別の実施形態では、クライアント・デバイス110は、IOS(登録商標)またはANDROID(登録商標)など、クライアント・デバイス110のネイティブ・オペレーティング・システム上で動くアプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)を通じて、ソーシャル・ネットワーキング・システム140と対話する。
【0012】
クライアント・デバイス110は、ネットワーク120を通じて通信するように構成されており、ネットワーク120は、有線通信システムおよび/または無線通信システムの両方を使用して、ローカル・エリア・ネットワークおよび/またはワイド・エリア・ネットワークの任意の組合せを備え得る。一実施形態では、ネットワーク120は、標準的な通信技術および/またはプロトコルを使用する。例えば、ネットワーク120は、イーサネット(登録商標)、802.11、ワールドワイド・インターオペラビリティ・フォー・マイクロウェーブ・アクセス(WiMAX)、3G、4G、符号分割多元接続(CDMA)、デジタル加入者回線(DSL)などの技術を使用する通信リンクを含む。ネットワーク120を通じて通信するために使用されるネットワーキング・プロトコルの例は、マルチプロトコル・ラベル・スイッチング(MPLS)、伝送制御プロトコル/インターネット・プロトコル(TCP/IP)、ハイパーテキスト・トランスポート・プロトコル(
HTTP)、簡易メール転送プロトコル(SMTP)、およびファイル転送プロトコル(FTP)を含む。ネットワーク120上で交換されるデータは、ハイパーテキスト・マークアップ言語(HTML)または拡張マークアップ言語(XML)など、任意の好適なフォーマットを使用して表され得る。いくつかの実施形態では、ネットワーク120の通信リンクの全部または一部は、任意の好適な1つまたは複数の技法を使用して暗号化され得る。
【0013】
1つまたは複数のサード・パーティ・システム130が、ソーシャル・ネットワーキング・システム140と通信するためにネットワーク120に結合されてよく、これについては、
図2とともに以下でさらに説明される。一実施形態では、サード・パーティ・システム130は、クライアント・デバイス110による実行用のアプリケーションについて記述する情報を通信するか、または、クライアント・デバイス上で実行するアプリケーションによる使用のために、クライアント・デバイス110にデータを通信する、アプリケーション・プロバイダである。他の実施形態では、サード・パーティ・システム130は、クライアント・デバイス110を介した提示のために、コンテンツまたは他の情報を提供する。サード・パーティ・システム130はまた、サード・パーティ・システム130によって提供されるアプリケーションについての広告、コンテンツ、または情報など、ソーシャル・ネットワーキング・システム140に情報を通信してもよい。
【0014】
図2は、ソーシャル・ネットワーキング・システム140のアーキテクチャの例示的なブロック図である。
図2に示されるソーシャル・ネットワーキング・システム140は、ユーザ・プロフィール・ストア205と、コンテンツ・ストア210と、コンテンツ・マネージャ212と、アクション・ロガー215と、アクション・ログ220と、エッジ・ストア225と、広告要求ストア230と、スコア付けモジュール235と、ウェブ・サーバ240とを含む。他の実施形態では、ソーシャル・ネットワーキング・システム140は、様々なアプリケーションのための追加の構成要素、より少ない構成要素、または異なる構成要素を含み得る。ネットワーク・インターフェース、セキュリティ機能、ロード・バランサ、フェイルオーバ・サーバ、管理およびネットワーク操作コンソールなど、従来の構成要素は、システム・アーキテクチャの詳細を不明瞭にしないようにするために、示されていない。
【0015】
ソーシャル・ネットワーキング・システム140の各ユーザは、ユーザ・プロフィールに関連付けられ、ユーザ・プロフィールは、ユーザ・プロフィール・ストア205に記憶される。ユーザ・プロフィールは、そのユーザによって明示的に共有された、そのユーザについての宣言的情報を含み、また、ソーシャル・ネットワーキング・システム140によって推論されるプロフィール情報を含み得る。一実施形態では、ユーザ・プロフィールは、複数のデータ・フィールドを含み、各々は、対応するソーシャル・ネットワーキング・システム・ユーザの1つまたは複数の属性について記述する。ユーザ・プロフィールに記憶されている情報の例は、職歴、学歴、性別、趣味またはプリファレンス、ロケーションなど、伝記的、人口統計学的、および他のタイプの記述的情報を含む。ユーザ・プロフィールはまた、ユーザによって提供される他の情報、例えば、画像または動画を記憶してもよい。いくつかの実施形態では、ユーザの画像は、画像に表示されるソーシャル・ネットワーキング・システム・ユーザを識別している情報にタグ付けされ得る。ユーザ・プロフィール・ストア205におけるユーザ・プロフィールはまた、コンテンツ・ストア210中のコンテンツ・アイテム上で実施され、アクション・ログ220に記憶される、対応するユーザによるアクションへの参照を維持してもよい。
【0016】
ユーザ・プロフィール・ストア205におけるユーザ・プロフィールは、個人に関連付けられることが多く、個人がソーシャル・ネットワーキング・システム140を通じて互いと対話することが可能になるが、ユーザ・プロフィールはまた、企業または組織などの
エンティティのために記憶されてもよい。これによって、エンティティが他のソーシャル・ネットワーキング・システム・ユーザとつながり、コンテンツを交換するために、ソーシャル・ネットワーキング・システム140上にプレゼンスを確立することが可能となる。エンティティは、それ自体についての情報、その製品についての情報を投稿してよく、または、エンティティのユーザ・プロフィールに関連付けられたブランド・ページを使用して、ソーシャル・ネットワーキング・システム140のユーザに他の情報を提供してよい。ソーシャル・ネットワーキング・システム140の他のユーザは、ブランド・ページに投稿された情報を受信するために、またはブランド・ページから情報を受信するために、ブランド・ページにつながることができる。ブランド・ページに関連付けられたユーザ・プロフィールは、エンティティ自体についての情報を含み、エンティティについての背景または情報のデータをユーザに提供してよい。
【0017】
コンテンツ・ストア210は、様々なタイプのコンテンツをそれぞれ表すオブジェクトを記憶する。オブジェクトによって表されるコンテンツの例は、ページ投稿、ステータス・アップデート、写真、動画、リンク、共有されるコンテンツ・アイテム、ゲーム・アプリケーションの成績、地域企業のチェックイン・イベント、ブランド・ページ、または任意の他のタイプのコンテンツを含む。ソーシャル・ネットワーキング・システム・ユーザは、ステータス・アップデート、ソーシャル・ネットワーキング・システム140における他のオブジェクトに関連付けられるようにユーザによってタグ付けされた写真、イベント、グループまたはアプリケーションなど、コンテンツ・ストア210によって記憶されるオブジェクトを作成することができる。いくつかの実施形態では、オブジェクトは、サード・パーティ・アプリケーションまたはソーシャル・ネットワーキング・システム140とは別個のサード・パーティ・アプリケーションから受信される。一実施形態では、コンテンツ・ストア210内のオブジェクトは、コンテンツの1つ1つのピース、またはコンテンツ「アイテム」を表す。したがって、ソーシャル・ネットワーキング・システム・ユーザは、様々な通信チャネルを通じて、様々なタイプの媒体のテキストおよびコンテンツ・アイテムをソーシャル・ネットワーキング・システム140に投稿することによって、互いと通信するように奨励される。これによって、ユーザ同士の対話の量を増加させ、ユーザがソーシャル・ネットワーキング・システム140内で対話する頻度を増加させる。
【0018】
アクション・ロガー215は、ソーシャル・ネットワーキング・システム140の内部および/または外部のユーザ・アクションについての通信を受信し、ユーザ・アクションについての情報を用いて、アクション・ログ220を埋める。アクションの例は、別のユーザへのつながりを追加すること、別のユーザへメッセージを送ること、画像をアップロードすること、別のユーザからのメッセージを読むこと、別のユーザに関連付けられたコンテンツを閲覧すること、別のユーザによって投稿されたイベントに出席することを含む。加えて、いくつかのアクションは、オブジェクトと1つまたは複数の特定のユーザとを伴うことがあり、そのため、これらのアクションは、それらのユーザにも関連付けられ、アクション・ログ220に記憶される。
【0019】
アクション・ログ220は、ソーシャル・ネットワーキング・システム140におけるユーザ・アクション、ならびに、ソーシャル・ネットワーキング・システム140に情報を通信するサード・パーティ・システム130におけるアクションを追跡するために、ソーシャル・ネットワーキング・システム140によって使用され得る。ユーザは、ソーシャル・ネットワーキング・システム140上の様々なオブジェクトと対話することがあり、これらの対話について記述する情報は、アクション・ログ220に記憶される。オブジェクトとの対話の例は、投稿に関してコメントすること、リンクを共有すること、モバイル・デバイスを通じて物理的なロケーションにチェック・インすること、コンテンツ・アイテムにアクセスすること、および任意の他の適切な対話を含む。アクション・ログ22
0に含まれる、ソーシャル・ネットワーキング・システム140上のオブジェクトとの対話の追加の例は、写真アルバムに関してコメントすること、ユーザと通信すること、オブジェクトとのつながりを確立すること、イベントに参加すること、グループに加入すること、イベントを作成すること、アプリケーションを許可すること、アプリケーションを使用すること、オブジェクトについてのプリファレンスを表現すること(オブジェクトに対して「いいね」を表明すること)、および取引に関わることを含む。加えて、アクション・ログ220は、ソーシャル・ネットワーキング・システム140上の広告との、ならびにソーシャル・ネットワーキング・システム140上で動作する他のアプリケーションとの、ユーザの対話を記録することができる。いくつかの実施形態では、アクション・ログ220からのデータは、ユーザの関心またはプリファレンスを推論し、ユーザのユーザ・プロフィールに含まれる関心を拡張し、ユーザのプリファレンスのより完全な理解を可能にするために使用される。
【0020】
アクション・ログ220はまた、外部のウェブサイトなど、サード・パーティ・システム130上で取られ、ソーシャル・ネットワーキング・システム140に通信されるユーザ・アクションを記憶することもできる。例えば、電子商取引ウェブサイトは、電子商取引ウェブサイトがソーシャル・ネットワーキング・システム140のユーザを識別することを可能にするソーシャル・プラグインを通じて、ソーシャル・ネットワーキング・システム140のユーザを認識することができる。ソーシャル・ネットワーキング・システム140のユーザが一意に識別可能であるので、前述した例などの電子商取引ウェブサイトは、ユーザとの関連付けのために、ソーシャル・ネットワーキング・システム140の外部のユーザのアクションについての情報を、ソーシャル・ネットワーキング・システム140に通信することができる。したがって、アクション・ログ220は、ウェブ・ページ閲覧履歴、関った広告、行われた購買、ならびに、ショッピングおよび購入からの他のパターンを含む、ユーザがサード・パーティ・システム130上で実施するアクションについての情報を記録することができる。
【0021】
一実施形態では、エッジ・ストア225は、ソーシャル・ネットワーキング・システム140上のユーザと他のオブジェクトとの間のつながりをエッジとして記述する情報を記憶する。いくつかのエッジはユーザによって定義され、ユーザが自分と他のユーザとの関係を指定することが可能になり得る。例えば、ユーザは、友達、同僚、パートナなど、ユーザの現実の関係に似ている他のユーザとのエッジを生成することができる。他のエッジは、ソーシャル・ネットワーキング・システム140上のページへの関心を表現する、ソーシャル・ネットワーキング・システム140の他のユーザとリンクを共有する、および、ソーシャル・ネットワーキング・システム140の他のユーザによって行われた投稿に関してコメントするなど、ユーザがソーシャル・ネットワーキング・システム140におけるオブジェクトと対話するとき、生成される。
【0022】
一実施形態では、エッジは、ユーザ間の対話、ユーザとオブジェクトとの間の対話、またはオブジェクト間の対話の特性をそれぞれ表す様々な特徴を含み得る。例えば、エッジに含まれる特徴は、2人のユーザ間の対話の頻度、どのくらい最近、2人のユーザが互いに対話したか、オブジェクトについてあるユーザによって検索された情報の頻度もしくは量、または、オブジェクトについてユーザによって投稿されたコメントの数およびタイプについて記述する。特徴はまた、特定のオブジェクトまたはユーザについて記述する情報を表してもよい。例えば、特徴は、ユーザが特定のトピックにおいて有する関心のレベル、ユーザがソーシャル・ネットワーキング・システム140にログインする頻度、またはユーザについての人口統計学的情報について記述する情報を表してよい。各特徴は、ソース・オブジェクトまたはユーザ、ターゲット・オブジェクトまたはユーザ、および特徴値に関連付けられ得る。特徴は、ソース・オブジェクトもしくはソース・ユーザ、ターゲット・オブジェクトもしくはターゲット・ユーザ、または、ソース・オブジェクトもしくは
ソース・ユーザとターゲット・オブジェクトもしくはターゲット・ユーザとの間の対話について記述する値に基づく表現として指定されてよく、したがって、エッジは、1つまたは複数の特徴表現として表され得る。
【0023】
エッジ・ストア225はまた、オブジェクト、関心、および他のユーザに対する親和性スコアなど、エッジについての情報を記憶する。親和性スコア、または「親和性」は、ユーザによって実施されたアクションに基づいて、ソーシャル・ネットワーキング・システム140中のオブジェクトまたは他のユーザに対するユーザの関心を近似するために、経時的にソーシャル・ネットワーキング・システム140によって計算され得る。ユーザの親和性は、ユーザによって実施されたアクションに基づいて、オブジェクト、関心、およびソーシャル・ネットワーキング・システム140中の他のユーザに対するユーザの親和性を近似するために、経時的にソーシャル・ネットワーキング・システム140によって計算され得る。親和性の計算については、2010年12月23日に出願された米国特許出願第12/978,265号明細書、2012年11月30日に出願された米国特許出願第13/690,254号明細書、2012年11月30日に出願された米国特許出願第13/689,969号明細書、および2012年11月30日に出願された米国特許出願第13/690,088号明細書にさらに記述されており、それらの各々は全体として本願明細書に援用される。ユーザと特定のオブジェクトとの間の複数の対話は、一実施形態では、エッジ・ストア225に単一のエッジとして記憶され得る。代替的に、ユーザと特定のオブジェクトとの間の各対話は、別個のエッジとして記憶される。いくつかの実施形態では、ユーザ間のつながりは、ユーザ・プロフィール・ストア205に記憶されてよく、または、ユーザ・プロフィール・ストア205は、ユーザ間のつながりを決定するためにエッジ・ストア225にアクセスしてよい。
【0024】
1つまたは複数の広告要求(「アド要求」)が、広告要求ストア230内に含まれる。広告要求は、広告コンテンツおよび入札額を含む。広告コンテンツは、テキスト・データ、画像データ、オーディオ・データ、動画データ、または、ユーザに対して提示されるその他の任意の適切なデータである。さまざまな実施形態においては、広告コンテンツはまた、広告がアクセスされたときにユーザが導かれる先のネットワーク・アドレスを明示するランディング・ページを含む。入札額は、広告主によって広告に関連付けられ、その広告がユーザに対して提示された場合に、その広告がユーザ対話を受け取った場合に、またはその他の任意の適切な状況に基づいて広告主によってソーシャル・ネットワーキング・システム140に対して提供される予想価値、たとえば金銭的報酬を決定するために使用される。たとえば、入札額は、広告が表示された場合にソーシャル・ネットワーキング・システム140が広告主から受け取る金額を明示し、予想価値は、入札額に対して、広告がユーザによってアクセスされる確率を乗じることによって決定される。
【0025】
加えて、広告要求は、広告主によって明示された1つまたは複数のターゲティング基準を含むことができる。広告要求内に含まれているターゲティング基準は、その広告要求内で広告コンテンツとともに提示されるのに適格であるユーザの1つまたは複数の特色を明示する。たとえば、ターゲティング基準は、それらのターゲティング基準のうちの少なくとも1つを満たすユーザ・プロフィール情報、エッジ、またはアクションを有しているユーザを識別するために使用される。したがって、ターゲティング基準は、特定の特色を有しているユーザを広告主が識別することを可能にし、さまざまなユーザへのコンテンツのその後の配信を簡略化する。
【0026】
一実施形態においては、ターゲティング基準は、ユーザと、ソーシャル・ネットワーキング・システム140の別のユーザまたはオブジェクトとの間におけるアクションまたはつながりのタイプを明示することができる。ターゲティング基準は、ソーシャル・ネットワーキング・システム140の外部で、たとえば、サード・パーティ・システム130上
で実行される、ユーザとオブジェクトとの間における対話を明示することもできる。たとえば、ターゲティング基準は、特定のアクション、たとえば、メッセージを別のユーザへ送信すること、アプリケーションを使用すること、グループに参加すること、グループから離脱すること、イベントに参加すること、イベントの記述を生成すること、オンライン・マーケットプレイスを使用して製品もしくはサービスを購入もしくはレビューすること、サードパーティ・システム130に対して情報を要求すること、またはその他の任意の適切なアクションを行ったユーザを識別する。アクションをターゲティング基準内に含めることは、広告主が、広告要求から、コンテンツを提示されるのに適格であるユーザをさらに絞り込むことを可能にする。別の例として、ターゲティング基準は、別のユーザもしくはオブジェクトへのつながりを有しているユーザ、または別のユーザもしくはオブジェクトへの特定のタイプのつながりを有しているユーザを識別する。
【0027】
スコア付けモジュール235は、個々のオーガニック・コンテンツ・アイテム(すなわち、ソーシャル・ネットワーキング・システム140によって、提示の対価としての報酬を受け取ることなくユーザに対して提示されるコンテンツ・アイテム)とのユーザ対話の予想される量の尺度であるエンゲージメント・スコア、および/またはコンテンツ・フィードを通じてソーシャル・ネットワーキング・システム・ユーザに対して提示されることになる広告を決定する。一実施形態においては、さまざまなオーガニック・コンテンツ・アイテムが、複数のコンテンツ・アイテムを含むフィード内に提示される。たとえば、ソーシャル・ネットワーキング・システム140は、ユーザに対して、オーガニック・コンテンツの50個のアイテム(たとえば、そのユーザにつながっているさらなるユーザによって実行されたアクションについて記述するストーリ)を含むニュースフィードを提示し、スコア付けモジュール235は、そのユーザと、その50個のオーガニック・コンテンツ・アイテムとの間における対話(たとえば、ストーリを別のユーザと共有すること、ストーリに関して「いいね」の表明をすること、ストーリについてコメントすることなど)の予想される量を決定する。
【0028】
スコア付けモジュール235は、エンゲージメント・スコアを決定するために使用される1つまたは複数の部分的なエンゲージメント・スコアを決定する。部分的なエンゲージメント・スコアは、コンテンツ・フィードの特定のロケーションにおいてユーザに対して提示されるコンテンツ・アイテム、たとえば、オーガニック・コンテンツ・アイテムまたは広告とのユーザ対話の予想される量の尺度である。いくつかの実施形態においては、スコア付けモジュール235は、コンテンツ・アイテムが提示されるコンテンツ・フィードのロケーションに関連付けられている位置割引によって部分的なエンゲージメント・スコアのうちの1つまたは複数を調整することができる。ある位置に関する位置割引は、その位置においてコンテンツ・アイテムが提示された際のそのコンテンツ・アイテムとの予想されるユーザ対話の減少を反映し、たとえば、位置割引は、ある位置においてコンテンツ・アイテムが提示された際のそのコンテンツ時間との予想されるユーザ対話における、コンテンツ・フィードの基準位置におけるそのコンテンツ・アイテムの提示と比較した場合の減少を反映する。部分的なエンゲージメント・スコアは、ユーザ・プロフィール・ストア205、コンテンツ・ストア210、アクション・ログ220、および/またはエッジ・ストア225から取り出される情報に基づくことが可能である。たとえば、部分的なエンゲージメント・スコアは、ユーザとオブジェクトとの間における親和性、またはユーザと、さまざまなオーガニック・コンテンツ・アイテムに関連付けられている別のユーザとの間における親和性に基づくことが可能である。加えて、提示されることになるオーガニック・コンテンツ・アイテムとのユーザ対話の予想される量を決定するために、ユーザに関連付けられている以前のアクション、およびユーザに対して以前に提示されたコンテンツ・アイテムに関連付けられている以前のアクションが使用されることが可能である。一実施形態においては、明示された時間間隔内に提示されたコンテンツ・アイテムとのユーザ対話が、アクション・ログ220から取り出され、1つまたは複数のオーガニック・コ
ンテンツ・アイテムおよび/または広告に関するエンゲージメント・スコアを決定するために使用される。
【0029】
たとえば、コンテンツ・アイテムのランク付けが生成され、オーガニック・コンテンツ・アイテムは、オーガニック・コンテンツ・アイテムに関連付けられているオブジェクトまたはトピックに対する以前のユーザ対話および親和性に基づいてそのランク付けにおける位置を有し、広告は、それらの広告に関連付けられている入札額、ならびにユーザの親和性および以前のユーザ対話に基づいてそのランク付けにおける位置を有する。一実施形態においては、ランク付けから広告を除去すること、およびオーガニック・コンテンツ・アイテムからなるランク付けを使用して、広告を伴わずにオーガニック・コンテンツ・アイテムが提示されるコンテンツ・フィードの位置を決定することによって、広告を伴わずにオーガニック・コンテンツ・アイテムを提示することに関するエンゲージメント・スコアが、ランク付けから決定される。同様に、オーガニック・コンテンツ・アイテムおよび広告からなるランク付けを使用して、オーガニック・コンテンツ・アイテムおよび広告が提示される位置を決定することによって、広告を伴ってオーガニック・コンテンツ・アイテムを提示することに関するエンゲージメント・スコアが決定される。
【0030】
加えて、スコア付けモジュール235は、広告を伴わずにオーガニック・コンテンツを含むコンテンツ・フィードとのユーザ対話の合計の尺度であるエンゲージメント・スコアと、オーガニック・コンテンツ・アイテムおよび広告を含むコンテンツ・フィードとのユーザ対話の尺度であるエンゲージメント・スコアとの間における差に基づいてターゲット・スコアを計算する。スコア付けモジュール235はまた、そのターゲット・スコアをしきい値と比較し、その比較が、最低競売価格に対する調整を決定する。たとえば、ターゲット値がしきい値よりも大きい場合には、スコア付けモジュール235は、最低競売入札価格を減らすように構成されており、それによって、その後のコンテンツ・フィード内の広告の数が増大する。同様に、ターゲット値がしきい値よりも小さい場合には、スコア付けモジュール235は、最低競売価格を増大させるように構成されており、それによって、その後のコンテンツ・フィード内の広告の数が減少する。
【0031】
ウェブ・サーバ240は、ネットワーク120を通じてソーシャル・ネットワーキング・システム140を1つまたは複数のクライアント・デバイス110へ、ならびに1つまたは複数のサード・パーティ・システム130へリンクさせる。ウェブ・サーバ240は、ウェブ・ページ、ならびにその他のコンテンツ、たとえば、JAVA(登録商標)、FLASH(登録商標)、XMLなどを供給する。ウェブ・サーバ240は、ソーシャル・ネットワーキング・システム140とクライアント・デバイス110との間におけるメッセージ、たとえば、インスタント・メッセージ、キューへ入れられたメッセージ(たとえば、Eメール)、テキスト・メッセージ、ショート・メッセージ・サービス(SMS)メッセージ、または、その他の任意の適切なメッセージング技術を使用して送信されるメッセージを受け取って回送することができる。ユーザは、コンテンツ・ストア210内に記録されている情報(たとえば、画像または動画)をアップロードするよう求める要求をウェブ・サーバ240へ送信することができる。加えて、ウェブ・サーバ240は、IOS(登録商標)、ANDROID(登録商標)、WEBOS(登録商標)、またはBlackberry(登録商標)OSなどのネイティブ・クライアント・デバイス・オペレーティング・システムへ直接データを送信するためのアプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)機能を提供することができる。
【0032】
ユーザに対して広告を提示することに関する最低競売価格を修正すること
図3は、ソーシャル・ネットワーキング・システム・ユーザに対して表示される広告に関する最低競売価格を修正するための方法の一実施形態のフローチャートである。ユーザに対してコンテンツ・アイテムを提示する要求をソーシャル・ネットワーキング・システ
ム140が受け取った場合には、ソーシャル・ネットワーキング・システム140は、ユーザに対して提示されることになるオーガニック・コンテンツ・アイテムに関する情報を取り出す(300)。たとえば、ソーシャル・ネットワーキング・システム140は、ユーザにつながっているソーシャル・ネットワーキング・システム140のさらなるユーザによって実行されたアクションについて記述する情報を取り出し(300)、それらのさらなるユーザおよび実行されたアクション(たとえば、チェックイン、ページ投稿、ステータス更新、来たるイベント)を識別するストーリを生成する。
【0033】
オーガニック・コンテンツ・アイテムのうちの1つまたは複数が、コンテンツ・フィード内で1つまたは複数の広告とともにユーザに対して提示される(310)。たとえば、ソーシャル・ネットワーキング・システム140は、オーガニック・コンテンツ・アイテムと、1つまたは複数の広告とを含むニュースフィードをユーザに対して提示する(310)。コンテンツ・フィードは、さまざまなスロットを含み、それぞれのスロットは、ディスプレイ内の位置に対応する。いくつかの実施形態においては、スロットのうちのいくつかまたはすべては、そのスロットに関連付けられている位置において広告を提示することの対価として広告主に対して請求される価格に適用されることが可能である位置割引に関連付けられている。
図2と併せてさらに上述されているように、位置割引は、基準スロット以外のスロットにおいて提示されるコンテンツ・アイテムとのユーザ対話の予想される変化に少なくとも部分的に基づく。
【0034】
ユーザへのオーガニック・コンテンツ・アイテムおよび広告の提示後に、オーガニック・コンテンツ・アイテムを含むコンテンツ・フィードとのユーザ対話の合計の尺度であるエンゲージメント・スコアが決定される(320)。いくつかの実施形態においては、エンゲージメント・スコアは、コンテンツ・フィード内のオーガニック・コンテンツ・アイテムのうちの1つまたは複数に関する部分的なエンゲージメント・スコアを計算すること、およびそれらの決定された部分的なエンゲージメント・スコアどうしを加算して、広告を伴わないコンテンツ・フィードの合計のエンゲージメント・スコア値を得ることによって、320で決定される。オーガニック・コンテンツとのユーザ対話に関して決定されたエンゲージメント・スコアは、オーガニック・コンテンツ・アイテムを提示して広告を提示しないコンテンツ・フィードとの予想されるユーザ対話を表す。一実施形態においては、コンテンツ・アイテムは、コンテンツ・アイテムに関するユーザの親和性、コンテンツ・アイテムとの以前のユーザ対話、およびさらなる情報(たとえば、広告に関連付けられている入札額)に基づくコンテンツ・アイテムのランク付けに基づいて、コンテンツ・フィード内のスロットに関連付けられる。オーガニック・コンテンツ・アイテムとのユーザ対話のエンゲージメント・スコアを決定するために(320)、オーガニック・コンテンツ・アイテム以外のコンテンツ・アイテムが、ランク付けから除去され、結果として生じる、オーガニック・コンテンツ・アイテムからなるランク付けが使用されて、コンテンツ・フィード内のオーガニック・コンテンツ・アイテムの位置が決定され、その位置が使用されて、さまざまなオーガニック・コンテンツ・アイテムに関する部分的なエンゲージメント・スコアが決定される。部分的なエンゲージメント・スコアは、コンテンツ・フィードの特定のロケーションにおいて提示されるコンテンツ・アイテム(たとえば、オーガニック・コンテンツ・アイテムまたは広告)とのユーザ対話の予想される量の尺度である。たとえば、いくつかの実施形態においては、部分的なエンゲージメント・スコアのうちの1つまたは複数は、コンテンツ・フィード内のオーガニック・コンテンツ・アイテムのロケーションに関連付けられている位置割引によって調整される。
【0035】
オーガニック・コンテンツ・アイテムを含むコンテンツ・フィードに関するエンゲージメント・スコアを決定する際に(320)計算される部分的なエンゲージメント・スコアは、コンテンツ・フィードの特定のロケーションにおいて提示されるオーガニック・コンテンツ・アイテムとのユーザ対話の予想される量の尺度である。ユーザとオーガニック・
コンテンツ・アイテムとの間における対話の予想される量は、以前に提示されたコンテンツ・アイテムに関連付けられているユーザによる特定のタイプの以前のアクション(たとえば、コメントすること、コンテンツ・アイテムに関して「いいね」の表明をすること、コンテンツ・アイテムを共有することなど)に基づくことが可能であり、たとえば、対話の予想される量は、明示された時間間隔内の以前に提示されたコンテンツ・アイテムに対するプリファレンスを示すユーザの以前の標識に基づいて決定される。この決定は、ユーザと、提示されたオーガニック・コンテンツ・アイテムとの間における対話について記述する、ユーザ・プロフィール・ストア205、アクション・ログ220、またはエッジ・ストア225から取り出された情報に基づくことが可能である。
【0036】
ソーシャル・ネットワーキング・システム140はまた、オーガニック・コンテンツ・アイテムならびに広告を含むコンテンツ・フィードに関するエンゲージメント・スコアを決定する(330)。いくつかの実施形態においては、この決定は、コンテンツ・フィード内のオーガニック・コンテンツ・アイテムのうちの1つまたは複数に関する部分的なエンゲージメント・スコアを決定すること、およびコンテンツ・フィード内の1つまたは複数の広告に関する部分的なエンゲージメント・スコアを決定することによって行われる。コンテンツ・フィード内の1つまたは複数のオーガニック・コンテンツ・アイテムに関する部分的なエンゲージメント・スコアどうしが組合されて、合計のオーガニック・コンテンツ・エンゲージメント・スコアが生成され、コンテンツ・フィード内の1つまたは複数の広告に関する部分的なエンゲージメント・スコアどうしが組合されて、合計広告エンゲージメント・スコアが生成される。合計オーガニック・エンゲージメント・スコアと、合計広告エンゲージメント・スコアとを組合されると、結果として、オーガニック・コンテンツ・アイテムと広告とを含むコンテンツ・フィードに関するエンゲージメント・スコアが得られる。広告をコンテンツ・フィード内に含めると、1つまたは複数のオーガニック・コンテンツ・アイテムが立ち退かされることになり、それによって、そのコンテンツ・フィードとのユーザ対話は、広告を伴わずにオーガニック・コンテンツ・アイテムを含むコンテンツ・フィードの提示と比較すると、変化する。広告を伴わずにオーガニック・コンテンツを含むコンテンツ・フィードに関するエンゲージメント・スコア、およびオーガニック・コンテンツと広告とを含むコンテンツ・フィードのエンゲージメント・スコアを計算することは、広告を含めることに基づくユーザ対話の変化の決定を可能にする。いくつかの実施形態においては、オーガニック・コンテンツ・アイテムに関する部分的なエンゲージメント・スコアまたは広告に関する部分的なエンゲージメント・スコアのうちの1つまたは複数は、それぞれコンテンツ・フィード内のオーガニック・コンテンツ・アイテムまたは広告のロケーションに関連付けられている位置割引によって調整される。加えて、オーガニック・コンテンツ・アイテムに関する、または広告に関する部分的なエンゲージメント・スコアのうちの1つまたは複数は、それらのアイテムが提示される(310)レイアウトに関する情報(たとえば、提示されるオーガニック・コンテンツ・アイテムに対する提示される広告の割合、提示される広告に対する提示されるオーガニック・コンテンツ・アイテムの割合、提示される広告のタイプ、提示されるオーガニック・コンテンツ・アイテムと比較した提示される広告の配置)に基づく。
【0037】
オーガニック・コンテンツ・アイテムを含むコンテンツ・フィードに関するエンゲージメント・スコア、ならびにオーガニック・コンテンツ・アイテムと広告とを含むコンテンツ・フィードに関するエンゲージメント・スコアおよびエンゲージメント・スコアに基づいて、ターゲット・スコアが決定される(340)。いくつかの実施形態においては、オーガニック・コンテンツ・アイテムを含むコンテンツ・フィードに関するエンゲージメント・スコアと、オーガニック・コンテンツ・アイテムと広告とを含むコンテンツ・フィードに関するエンゲージメント・スコアおよびエンゲージメント・スコアとの間における差に基づいて、ターゲット・スコアが決定される。たとえば、ターゲット・スコアは、オーガニック・コンテンツ・アイテムを含むコンテンツ・フィードに関するエンゲージメント
・スコアと、オーガニック・コンテンツ・アイテムと広告とを含むコンテンツ・フィードに関するエンゲージメント・スコアおよびエンゲージメント・スコアとの間における差の大きさに基づく。別の例として、ターゲット・スコアは、オーガニック・コンテンツ・アイテムを含んでいて広告を含んでいないコンテンツ・フィードに関するエンゲージメント・スコアと、オーガニック・コンテンツ・アイテムと広告とを含むコンテンツ・フィードに関するエンゲージメント・スコアとの間における差と、オーガニック・コンテンツ・アイテムを含んでいて広告を含んでいないコンテンツ・フィードに関するエンゲージメント・スコアとの比である。ターゲット・スコアは、オーガニック・コンテンツ・アイテムと広告とを含むコンテンツ・フィードとのユーザ対話における、広告を伴わずにオーガニック・コンテンツ・アイテムを含むコンテンツ・フィードとのユーザ対話と比較した場合の推定される変化を表す。
【0038】
一実施形態においては、ソーシャル・ネットワーキング・システム140は、ターゲット・スコアをしきい値と比較する(350)。いくつかの実施形態においては、ソーシャル・ネットワーキング・システム140は、ターゲット値としきい値との間における差を決定する。その比較に基づいて、ソーシャル・ネットワーキング・システム140は、オーガニック・コンテンツ・アイテムとともにユーザに対して広告を提示することに関する最低競売価格を修正する(360)。ターゲット・スコアは、決定され(340)、ユーザに対して提示されるさまざまなコンテンツ・フィードに関するしきい値と比較されて(350)、ユーザに対して広告を提示することに関する最低競売価格がさらに正確に修正されることが可能である(360)。
【0039】
最低競売価格は、ユーザに対して提示されることになる広告に関する最低入札額を明示する。インプレッション単価により価格設定される広告に関しては、最低競売価格は、広告に関する最低入札額を明示する一方で、クリック単価により価格設定される広告に関しては、最低競売価格は、予想されるクリックスルーレートを乗じた最低入札額を明示する。ユーザのディスプレイにおける別々のロケーションに別々の最低競売価格が関連付けられることが可能である。たとえば、オーガニック・コンテンツ・アイテムとともにニュースフィード内に提示される広告は、ニュースフィードの隣に提示される広告よりも高い最低競売価格に関連付けられることが可能である。なぜなら、ニュースフィード内に含まれる広告は、ニュースフィードの隣に提示される広告と比べて、ユーザによって閲覧される可能性がより高いためである。
【0040】
広告とともに提示されたオーガニック・コンテンツ・アイテムとのユーザ対話の決定された量と、オーガニック・コンテンツ・アイテムとのユーザ対話の予想される量との間における差に比例して370で最低競売価格が修正されることが可能である。したがって、ユーザ対話の決定された量と、ユーザ対話の予想される量との間における差が大きければ大きいほど、最低競売価格のより大きな修正が生じる。加えて、オーガニック・コンテンツとのユーザ対話は、対話のタイプに基づくことが可能である。たとえば、ユーザ用のオーガニック・コンテンツとの予想される対話は、さまざまなタイプのアクション(たとえば、4つのコメント、およびプリファレンスを示す6つの標識)に基づくことが可能である。提示されたオーガニック・コンテンツ・アイテムとの決定されたユーザ対話と、予想されるユーザ対話との間における差は、さまざまなタイプのアクションどうしの間における差に基づくことが可能である。
【0041】
ターゲット・スコアをしきい値と比較することによって(350)、ターゲット・スコアがしきい値よりも小さいということが示された場合には、ユーザ用の最低競売価格が増大されて、ユーザに対して提示するのに適格である広告の数が減少する。同様に、ターゲット・スコアをしきい値と比較することによって(350)、ターゲット・スコアがしきい値よりも大きいということが示された場合には、ユーザ用の最低競売価格が減少されて
、ユーザに対して提示するのに適格である広告の数が増大する。ターゲット・スコアをしきい値と比較することによって(350)、ターゲット・スコアがしきい値と等しいということが示された場合には、ユーザに対して広告を提示することに関する最低競売価格は変更されない。
【0042】
まとめ
上記の本発明の実施形態の説明は、例示の目的で提示されており、網羅的なものであるように、または本発明を開示された形態そのものに限定するように意図されていない。上記の開示に鑑みて、多くの修正および変形形態が可能であることは、当業者であれば了解されるであろう。
【0043】
この説明のいくつかの部分は、情報に対する操作のアルゴリズムおよび記号表現の観点から、本発明の実施形態を説明している。これらのアルゴリズムに関する説明および表現は、データ処理分野における当業者によって、自らの作業の本質を他の当業者に有効に伝えるために一般に使用される。これらの操作は、機能的、計算的、または論理的に説明されるが、コンピュータ・プログラムまたは等価な電気回路、マイクロコードなどによって実装されることが理解される。さらにまた、これらの操作の配列を、一般性を損なうことなく、モジュールと呼ぶことが場合によっては好都合であることも判明している。説明された操作およびそれらの関連付けられたモジュールは、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、またはそれらの任意の組合せにおいて具現化され得る。
【0044】
本願明細書で説明された工程、操作、またはプロセスのうちのいずれかが、1または複数のハードウェアまたはソフトウェア・モジュールによって、単独でまたは他のデバイスと組合せて、実施または実装され得る。一実施形態では、ソフトウェア・モジュールは、説明された工程、操作、またはプロセスのうちのいずれかまたはすべてを実施するためにコンピュータ・プロセッサによって実行され得るコンピュータ・プログラム・コードを含有するコンピュータ可読媒体を備えるコンピュータ・プログラム製品によって実装される。
【0045】
本発明の実施形態はまた、本願明細書の操作を実施するための装置にも関し得る。この装置は、要求された目的のために特別に構築されてよく、および/または、コンピュータに記憶されたコンピュータ・プログラムによって選択的に起動または再構成される汎用コンピューティング・デバイスを備えてよい。そのようなコンピュータ・プログラムは、コンピュータ・システム・バスに結合され得る、非一時的な有形のコンピュータ可読記憶媒体、または電子命令を記憶するために好適な任意のタイプの媒体に記憶され得る。さらに、本願明細書で言及される任意のコンピューティング・システムは、単一のプロセッサを含んでよく、または、増大されたコンピューティング力のために複数のプロセッサ設計を採用するアーキテクチャであってよい。
【0046】
本発明の実施形態はまた、本願明細書で説明されたコンピューティング・プロセスによって作り出される製品にも関し得る。そのような製品は、コンピューティング・プロセスから得られる情報を備えることができ、その場合、その情報は、非一時的な有形のコンピュータ可読記憶媒体に記憶され、本願明細書で説明されたコンピュータ・プログラム製品または他のデータの組合せの任意の実施形態を含み得る。
【0047】
最後に、本願明細書で使用される言語は、主に読み易さおよび教示目的のために選択されており、本発明の主題を線引きまたは制限するように選択されていないことがある。したがって、本発明の範囲は、この発明を実施するための形態によってではなく、本願明細書に基づく出願において出るいずれかの請求項によって限定されることが意図される。したがって、本発明の実施形態の開示は、以下の特許請求の範囲に記載される本発明の範囲
を限定するのではなく例示することが意図される。